説明

マスクを用いてワークに導電性ボールを搭載する方法

【課題】ワークの反りを矯正し、導電性ボールを精度よく搭載できる装置を提供する。
【解決手段】ボール搭載装置1は、ワーク100に導電性ボールBを搭載するための複数の開口12を備えたマスク10と、ワーク100の少なくとも下面側を支持し、ワーク100のマスク10に対する位置を制御する保持テーブル31と、マスク10の上面11に沿って移動し、マスク10の複数の開口12のそれぞれに導電性ボールを充填する充填ヘッド5と、充填ヘッド5の移動経路と干渉しない位置からマスクを冷却する冷却装置60とを含む。このボール搭載装置1においては、保持テーブル31によりワーク100を加熱した状態で吸引支持しながらマスク10と位置合わせし、冷却装置60でマスク10を冷却しながら充填ヘッド5により導電性ボールをワーク100に搭載する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マスクを用いてワークに導電性ボールを搭載する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、基板の上面にチップを封止する合成樹脂モールド体を形成するとともにこの基板の下面にバンプを形成して成る電子部品のバンプを、プリント基板の電極に接合させて加熱溶融させ固着するようにした電子部品の実装方法において、電子部品の反りによる固着不良品の発生を解消できる電子部品の実装方法を提供することが記載されている。特許文献1には、基板とモールド体の熱膨張率の差異に起因する電子部品の反りの大きさと加熱温度の相関関係を求めるとともに、反りの大きさとバンプとプリント基板の電極の接合不良率の相関関係を求め、この相関関係から電子部品の反りに起因する接合不良が発生しない加熱温度を求め、この加熱温度以上に電子部品を加熱してバンプを溶融させて電極に固着することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平08−236918号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
積層型半導体装置(半導体デバイス)は、搭載された各半導体装置(チップ)の不均一性および/またはチップを搭載しているインターポーザの配線密度などに起因する不均一性による反りを有する。
【0005】
積層型の半導体デバイスあるいは複数の半導体デバイスが連結された基板の反りは、リフローなどにより半導体デバイスをプリント基板などにより実装する際のみならず、マスクを用いて半田ボールなどの導電性ボールを搭載(実装)して半導体デバイスを製造する際にも問題となりつつある。すなわち、半導体デバイスの製造過程において、近年、導電性ボールを搭載するための複数の開口を備えたテンプレートとして機能するマスクにより、微小な導電性ボール、例えば直径が1mm以下、具体的には、10〜500μm程度の導電性ボールを基板の表面に搭載する方法を採用することが検討されている。その際、半導体デバイスあるいは基板(以降においては基板と総称する)に微小な反りがあるだけで基板とマスクとの間の隙間の制御が難しくなり、マスクと基板との間に形成される隙間に導電性ボールが入り込む可能性がある。それらのボールは、迷いボールとなって、基板上の所望の位置に対してずれた位置に配置されたり、不要な位置に配置される(ダブルボールとなる)などの問題を生じさせるおそれがある。
【0006】
さらに、近年、コアレス、または基板レスと称される半導体のパッケージング技術が開発されている。コアレスの1つのタイプは、従来のパッケージ基板(インターポーザ)などのガラスエポキシ層をコアとして含む基板の代わりに、コアを廃止し、複数の配線層(ビルドアップ層)のみを積み重ねた構造を基板としてシリコンチップを搭載し、封止樹脂(モールド樹脂)によりパッケージングするものである。支持体であるコア層がないために反りやすいが、電源雑音の抑制、製造コストの低下などの様々なメリットが認められつつある。
【0007】
基板レスの1つのタイプは、ウェハー・レベル・パッケージ(WLP)であり、チップ面積を超える広い領域に再配線層を形成するファインアウト型のWLPである。ファインアウト型のWLPにおいては、銅などの配線材料により形成された再配線層がシリコンチップとともにパッケージングされるので、パッケージ全体としては反りを低減することが難しい。
【0008】
したがって、これらの基板またはパッケージをワーク(ワークピース)とし、それらに導電性ボールを搭載するために、ワークが反ることを前提とした、導電性ボールを搭載する技術が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様は、導電性ボールを搭載するための複数の開口を備えたマスクを介してワークに導電性ボールを搭載することを含む方法であって、搭載することは、ワークの少なくとも下面側を支持する移動体であって、ワークを加熱する機構を含む移動体によりワークを加熱しながらマスクの下面に対峙させ、さらに、冷却装置により前記マスクを冷却しながら、マスクの上面に沿って充填ヘッドを移動してマスクの複数の開口のそれぞれに導電性ボールを充填することを含む。
【0010】
この方法においては、マスクの開口に導電性ボールを充填することによりワークに導電性ボールを搭載する際に、ワークを支持する移動体によりワークを加熱することでワークの反りを緩和できる。ワークの反りが抑制されることによりワークとマスクとの間の距離(隙間)の制御は容易となるが、その一方、加熱されたワークがマスクの近傍に存在したり、加熱されたワークがマスクに接触したりするのでマスクの温度が上がる。マスクの温度が上昇すると熱膨張によりマスクの精度が低下したり、マスクにゆがみが発生する可能性があり、導電性ボールを搭載する位置の精度が低下したり、マスクとワークとの間の距離の制御が難しくなる。したがって、この方法においては、マスクにより導電性ボールを充填する際に、ワークを加熱しながら所定の温度を維持し、さらに、マスクを冷却しながらマスクの温度上昇を抑制することにより、マスクとワークとの間の距離の制御を容易にするとともにマスクの精度を維持するようにしている。したがって、迷いボールやダブルボールという充填ミスの発生を抑制できる。
【0011】
充填することは、冷却装置によりマスクの下面に送風することを含むことが望ましい。マスクの下面に送風して冷却することにより、マスクの上面を移動する充填ヘッドと冷却装置、典型的にはファンまたはブロワーとの干渉を避けることができる。また、マスクの下面においては、マスクの複数の開口はワークおよび移動体により塞がれるので、マスクの上面を移動する導電性ボールが送風の影響を受けることを抑制できる。
【0012】
さらに、充填することは、移動体によりワークを吸引支持することを含むことが望ましい。特許文献1に示されているように、ワークを加熱することにより反りを矯正しようとすると、材質や反りの程度に依存するが200℃を超える温度、典型的には240℃以上に加熱することが望ましい。一方、ワークが高温になるとマスクを適当な温度に冷却することは容易ではなく、マスクの温度分布が大きくなり、ゆがみなどが発生する要因となる。
【0013】
この方法では、ワークとしてパッケージングされている部材、たとえば、インターポーザ、エポキシ樹脂などを用いたコアレス基板、さらには搭載されているチップが、比較的容易に変形する温度、典型的には50〜100℃程度に加熱するとともに、移動体によりワークを吸引支持することにより機械的に反りを矯正する。したがって、比較的低温でワークの反りを矯正でき、マスクの温度上昇を抑制できる。
【0014】
さらに、充填することの前に、移動体に搭載されたワークを加熱しながら、ワークの少なくとも一部を上方から矯正治具により加圧してワークの反りを矯正することを含むことが望ましい。矯正治具で加圧することによりワークの反りをさらに効率よく矯正できる。また、導電性ボールを充填する際は、移動体によりワークを加熱して50〜100℃程度に維持し、さらに吸引支持することにより、矯正治具により矯正された状態を維持しやすい。
【0015】
本発明の他の態様の1つは、ワークに導電性ボールを搭載するための複数の開口を備えたマスクと、ワークの少なくとも下面側を支持し、ワークのマスクに対する位置を制御する移動体であって、ワークを加熱する機構を含み、ワークを加熱した状態でマスクの下面に対峙させる移動体と、マスクの上面に沿って移動し、マスクの複数の開口のそれぞれに導電性ボールを充填する充填ヘッドと、充填ヘッドの移動経路を避けた位置からマスクを冷却する装置とを含むボール搭載装置である。このボール搭載装置においては、充填ヘッドの移動経路と干渉しないようにマスクを冷却する装置を設けているので、移動体によりワークを加熱しつつ、冷却する装置によりマスクを冷却しながら、充填ヘッドを移動させてマスクの開口に導電性ボールを充填できる。したがって、ワークの反りを矯正し、マスクのゆがみの発生を抑制しながら導電性ボールをワークに搭載でき、迷いボールやダブルボールの発生を抑制できる。
【0016】
冷却する装置は、マスクの下面に向けて送風するファンを含むことが望ましい。また、移動体は、ワークを吸引支持する機能を含むことが望ましい。さらに、ボール搭載装置は、移動体に搭載されたワークの少なくとも一部を上方から移動体に加圧する反り矯正治具を含むことが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】ボール搭載装置の一例を示す斜視図。
【図2】保持テーブル(移動体)の概要を示す斜視図。
【図3】充填ヘッドの概要を示す断面図。
【図4】ボール搭載装置によりワークに導電性ボールを搭載する過程を示すフローチャート。
【図5】ワークを移動している状態を模式的に示す図。
【図6】ワークの反りを矯正する状態を模式的に示す図。
【図7】ワークとマスクとを位置合わせし、マスクの開口に導電性ボールを充填している状態を模式的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1に、ボール搭載装置(搭載装置、ボールマウントシステム、ボールマウンタ)1の概要を示している。ボール搭載装置1は、ワーク100上の所定の位置にマスク10を介して充填ヘッド5により導電性ボール(導電性微小粒子)を搭載するための装置である。マスク10は、ワーク100の所定の位置に導電性ボールを搭載するための複数の開口(開口パターン)12を備えたテンプレートとして機能する。
【0019】
ワーク(ワークピース)100の典型的なものは、プリント配線板、半導体基板、積層型の半導体装置などである。積層型の半導体基板は、インターポーザにチップ(半導体集積回路装置)が搭載された状態でエポキシ樹脂などの適当なモールド樹脂により一体でパッケージングされたもの、コアレス基板にチップが搭載された状態でパッケージングされたもの、さらには、WLPなどを含む。以下の説明のワーク100は積層型半導体装置であり、ワーク100の表面(実装面)101には複数の電極102が所定のパターンで形成されており、ボール搭載装置1は、それらの複数の電極102の上に、その所定のパターンに合わせて導電性ボールを搭載する。
【0020】
ワーク100の電極102の上に搭載される導電性ボールは、電気的な接続を得るための電極(バンプ)として機能するものであり、その直径は、例えば1mm以下、具体的には、10〜500μm程度である。このような導電性ボールは、微小ボール、マイクロボール、微小粒子などと呼ばれることもある。導電性ボールには、半田ボール(銀(Ag)や銅(Cu)などを含む、主成分が錫(Sn)からなるボール)、金あるいは銀などの金属製のボール、セラミックス製のボールあるいはプラスチック製のボールに導電性のメッキなどの処理が施されたもの、さらに、光−電気変換に使用される球状シリコンボールなどが含まれる。近年、導電性ボールは直径100μm程度あるいはそれ以下、たとえば、直径60μmの半田ボールである。
【0021】
ワーク100の片面または両面には複数の半導体チップが実装されており、ワーク100の一方の面101には、それぞれの半導体チップに接続するための複数の電極102が、所定の区画103にマトリックス状(アレイ状)にグループ化して設けられている。したがって、マスク10には、ワーク100の電極の配置に対応した位置に複数の開口12が、同様に複数のグループ(開口グループ)13に分かれて形成されている。ワーク100はボール搭載装置1により導電性ボールが搭載された後、リフロー炉などにより導電性ボールがワーク100に固定される。ワーク100が所定の構成を複数含む場合は、その後、ワーク100が切断(ダイジング)され、半導体装置として提供される。
【0022】
ボール搭載装置1は、ベース20と、上述したような複数の開口12を備えたマスク10と、ベース20に対してマスク10を保持するためのフレーム21と、ワーク100を搭載し、ワーク100の位置決めをするための移動ステージ30と、マスク10の上面11に沿って導電性ボールを移動してマスク10の複数の開口12のそれぞれに導電性ボールを充填する(振り込む)充填ヘッド5と、マスク10に設けられたマスク側の基準マーク15aおよび15b、さらに、ワーク100に設けられたワーク側の基準マーク105aおよび105bを観察する観察用カメラ50aおよび50bと、マスク10を冷却する冷却装置(ファン)60と、移動ステージ30の保持テーブル(支持台、移動体)31に搭載されたワーク100の反りを矯正する矯正治具70とを含む。
【0023】
図1では、冷却装置60および矯正治具70を見やすいようにマスク10の外側に記載しているが、このボール搭載装置1においては、冷却装置60および矯正治具70はマスク10の下側に位置するようにフレーム21に固定されている(図5〜7を参照)。矯正治具70は板状で、マトリクス状に配置された複数の電極102を避けてワーク100を上方から加圧できるように複数の窓(開口)71が設けられている。さらに、矯正治具70は、以下で説明するように、観察用カメラ50aおよび50bによりワーク100の基準マーク105aおよび105bをそれぞれ観察できるように、観察用窓77aおよび77bを備えている。
【0024】
冷却装置(送風装置)60は、冷却用の空気65をマスク10の下側からマスク10の下側(下面)14に向けて供給するように配置されている。冷却装置60は送風を行うファンであってもよく、ダクト、配管などの適当な供給路を用いて冷却用の空気65または気体をマスク10の下面14に向けて放出する機構を備えた装置であってもよい。冷却装置60は、マスク10の下面14でワーク100を移動する移動ステージ30、マスク10の上面11でマスク10を用いてワーク100に導電性ボールを搭載するために移動する充填ヘッド5、さらに、図1に記載していないがマスク10の下面14をクリーニングする機構などのボール搭載装置1の他の機構と干渉しない位置に配置される。すなわち、送風装置60は、充填ヘッド5の移動経路などを避けた位置に配置され、その位置から空気をマスク10に送る。
【0025】
観察用カメラ50aおよび50bは、マスク側の基準マーク15aおよび15bと、ワーク側の基準マーク105aおよび105bとをそれぞれ観察する。観察用カメラ50aは、ワーク側の基準マーク105aを、矯正治具70に設けられた観察用窓77aおよびマスク10に設けられた観察用窓17aを介して観察する。観察用カメラ50bは、ワーク側の基準マーク105bを、矯正治具70に設けられた観察用窓77bおよびマスク10に設けられた観察用窓17bを介して観察する。これらの観察用窓17aおよび17bは、マスク10の複数の開口12から離れた位置に設けられている。また、矯正治具70は、マスク10の複数の開口12またはマスク10の開口12の下側にセットされたときにワーク100と干渉しないように配置されている。矯正治具70をフレーム21に対して水平方向に動くように取り付け、マスク10の開口12の下側にワーク100をセットするときに矯正治具70が退避できるようにしてもよい。
【0026】
移動ステージ30は、ワーク100を搭載する保持テーブル(移動体)31と、ベース20に対する保持テーブル31の高さ方向の位置を制御するZテーブル32と、ベース20に対する保持テーブル31のθ方向(水平方向)の角度(回転角度)を制御するためのθテーブル33と、ベース20に対する保持テーブル31の前後方向(Y方向)の位置を制御するためのYテーブル34と、ベース20に対する保持テーブル31の左右方向(X方向)の位置を制御するためのXテーブル35とを備えている。Zテーブル32、θテーブル33、Yテーブル34およびXテーブル35は、それぞれ駆動用のモータを備えており、移動方法は、ボールねじなどの公知の方法およびメカニズムを使用できる。したがって、移動ステージ30は、搭載したワーク100の位置および水平方向の向きθをベース20に対して自由に設定することができ、ワーク100の位置決めをすることができる。
【0027】
図2に、保持テーブル31の一例を示している。保持テーブル31は、ワーク100の下側(裏面)104を支持し、移動ステージ30によりワーク100をベース20に対して所定の位置に移動させる移動体である。この保持テーブル31は、ワーク100の裏面を吸着支持する吸引機構36を含む。吸引機構36は、吸引孔36aが内部に配置された吸引溝36bと、吸引孔36aに接続された配管36cとを含み、吸引配管36cを不図示の真空ポンプにより接続することによりワーク100を吸着支持できるようになっている。さらに、吸引機構36は保持テーブル31の表面31aに沿っていくつかの区画(区域)36dに分割されており、ワーク100を吸着支持から解放する際に、端の区画36dから順番にワーク100を解放することによりワーク100に搭載された導電性ボールが移動するのを抑制できるようになっている。全ての区画36dを同時に解放してもよい。
【0028】
さらに、保持テーブル31はワーク100を加熱し、所定の温度で保持する加熱装置としての機能を含む。保持テーブル31は、搭載されたワーク100をほぼ一定の温度に加熱(加温)するために、アルミニウムまたは銅などの熱伝導度の高い部材で、適当な熱容量を確保できるサイズで形成されている。さらに、保持テーブル31の長手方向に沿って1または複数のヒーター挿入孔38を備え、それらの孔38に電気ヒーター37が挿入されている。
【0029】
また、保持テーブル31の表面31aに設けられた吸引機構36は各区画36dの中心から外側に放射状に広がるように形成された吸引用の溝36bを備えている。したがって、溝36bに沿ってワーク100の下面を吸引することによりワーク100の全体を吸引支持するとともに、溝36b以外の保持テーブル31の表面31aとワーク100とを密着させることにより、保持テーブル31とワーク100との接触面積を確保してワーク100を全体的に均一な温度に維持できるようにしている。
【0030】
保持テーブル31により移動可能に支持されるワーク100は、適当な位置に、位置決め用の2つの基準マーク105aおよび105bを備えている。したがって、保持テーブル31にワーク100を搭載し、移動ステージ30によりワーク100をそれらの基準マーク105aおよび105bが観察用カメラ50aおよび50bにより観察できる位置に移動し、観察用カメラ50aおよび50bによりワーク100の基準マーク105aおよび105bをそれぞれ認識することにより、移動ステージ30の基準位置に対するワーク100の位置(X、Y)および姿勢(回転角)が判明する。いったん移動ステージ30に対するワーク100の相対的な位置および姿勢、すなわちX方向、Y方向およびθ方向の差分が判明すれば、移動ステージ30のX方向、Y方向およびθ方向を制御することによりワーク100のX方向、Y方向およびθ方向を自由に制御できる。
【0031】
ワーク100を位置合わせするマスク10は薄板、たとえば、導電性ボールの直径(この例では60μm)と同じ程度の厚みまたは直径より薄い金属製の薄板であり、周囲が補強材(図示略)で補強され、さらにマスクフレーム19に固定されている。マスク10は、ベース20と一体になったベースフレーム22に固定されたフレーム(マスクホルダー)21に保持される。このため、マスク10は、いったんマスクホルダー21に取り付けられるとベース20に対する位置(X、Y、Zおよびθ)は固定される。マスク10には、ボール搭載(ボール充填)用の開口12に加え、マスク10の位置決め用の基準マーク(ターゲットマーク)15aおよび15bを備えており、観察用カメラ50aおよび50bにより基準マーク15aおよび15bを観察することによりベース20に対するマスク10の位置が判明する。
【0032】
図3に充填ヘッド5の一例を拡大して断面図により示している。この充填ヘッド(ボールディスペンサ)5は回転式であり、ディスク5dの円周に沿って適当なピッチで配置されたワイヤースキージ5aをマスク10に垂直な軸5sにより回転し、マスク10の表面11の限られた面積の区域(動区域)18に導電性ボールBを保持するものである。充填ヘッド5を回転させながら適当な方向、たとえば、長手方向(X方向)に移動することにより導電性ボールBの集団を充填ヘッド5の下側に保持できる。このため、充填ヘッド5とともに動く動区域18から導電性ボールBが逃げないように導電性ボールBを限られた範囲に保持しながら、導電性ボールBをマスク10の表面11で移動できる。したがって、マスク10の表面11のうち、開口12が設けられた限られた領域(面積)に導電性ボールBを集中して管理でき、保持テーブル31に搭載されマスク10の下面14の所定の位置に位置合わせされたワーク100の電極102に効率よく導電性ボールBを配置できる。
【0033】
なお、充填ヘッド5は回転式に限定されず、スキージを振動させて導電性ボールBを移動させるタイプ、マスク10の上面11の一部を覆うカップ状の部材を備えたタイプ、さらに、空気などの気体を用いて導電性ボールBの動きを制御するタイプなどであってもよい。
【0034】
ボール搭載装置1は、さらに、移動ステージ30、充填ヘッド5、カメラ50aおよび50b、さらに、ファン60などを制御する制御ユニット80を有する。制御ユニット80はCPUおよびメモリを含み、ワーク100を製造する際に、ボール搭載装置1によりワーク100に導電性ボールを搭載する処理を、プログラムを用いて制御することが可能である。制御ユニット80は、ワーク100を保持テーブル31に搭載し、ワーク100を移動ステージ30によりマスク10の下側の所定の位置へ移動する機能81と、保持テーブル31のヒーター37により保持テーブル31および保持テーブル31に搭載されたワーク100の温度を制御する機能82と、保持テーブル31に搭載されたワーク100の反り矯正を行う機能83と、カメラ50aおよび50bを用いて保持テーブル31に搭載されたワーク100の位置を確認する機能84と、充填ヘッド5を用いて導電性ボールBをマスク10の開口12に充填する機能85とを含む。充填する機能85は、保持テーブル31のヒーター37を用いてワーク100を加熱しながらマスク10の下面14に対峙させ、さらに、冷却装置60によりマスク10を冷却しながら、マスク10の上面11に沿って充填ヘッド5を移動してマスク10の複数の開口12のそれぞれに導電性ボールBを充填する。
【0035】
図4に、ボール搭載装置1を用いてワーク100に導電性ボールBを搭載し、ワーク100を製造する工程を示している。また、図5ないし図7に幾つかの工程におけるボール搭載装置1の動きを示している。
【0036】
まず、ステップ91において、図5に示すように、移動を制御する機能81により保持テーブル31にワーク100を搭載し、保持テーブル31によりワーク100の下面104を支持しながら移動ステージ30によりマスク10の下側の矯正治具70の下側へワーク100を移動する。ボール搭載装置1がワーク100の電極102にフラックスを塗布する装置とともにワーク100を製造するシステムに組み込まれている場合は、移動ステージ30は塗布装置よりワーク100を受け取る。また、ボール搭載装置1が単独で処理を行うシステムであれば、ワーク100を搬送または運搬するラインあるいはボックスから、ロボットなどによりワーク100をピックアップして移動ステージ30の保持テーブル31に搭載する。
【0037】
温度制御する機能82は、保持テーブル31に内蔵されたヒーター37によりワーク100を加熱し、ワーク100の温度を50〜100℃に維持する。ガラスエポキシ樹脂製などのインターポーザに半導体チップが積層されたワーク(プリモールドワーク)100は、さまざまな要因により反りが発生する。さらに、上述したコアレス基板あるいは基板レスのパッケージングが採用されたワーク100は反りを含むものである。ワーク100の反りはワーク100を加熱することによりある程度矯正できる。たとえば、ワーク100に含まれる素材のガラス転移温度近傍まで加熱したり、リフローの際にワーク100が加熱される温度、たとえば、200〜240℃程度まで加熱することによりワーク100の反りを矯正できる。しかしながら、ワーク100を構成するエポキシ樹脂などのモールド樹脂のガラス転移温度(160〜170℃)を超えることは推奨されず、さらに、120℃を超えるとワーク100の電極102に予め塗布されているフラックスが軟化して導電性ボールBの搭載に障害が発生する可能性がある。したがって、ボール搭載中のワーク100の温度は120℃以下に維持することが好ましく、100℃以下に保持することがさらに好ましい。
【0038】
一方、100℃以下であるとワーク100を構成するインターポーザおよびチップなどの部材はある程度軟化するが、ワーク100の反りが自律的に矯正されることは少なく、ワーク100を保持テーブル31に吸着する程度の力でワーク100の反りを矯正することは容易ではない。
【0039】
したがって、このボール搭載装置1においては、図4のステップ92において、反り矯正機能83が、図6に示すように、保持テーブル31に搭載されたワーク100を上記の温度に加熱しながら、板状で剛性の高い矯正治具70に押し付ける。ワーク100は矯正治具70により上方から加圧されるので、ワーク100の反りが機械的に矯正される。さらに、反りが矯正されたワーク100を加熱しながら、ワーク100の下側を保持テーブル31の吸引機構36により吸引支持することにより、反りが矯正された状態にワーク100を維持できる。
【0040】
このボール搭載装置1では、矯正治具70は、マスク10の下側でマスク10の下面14から若干の距離を隔てて対峙するように配置されている。本例の矯正治具70は、アルミニウムなどの金属製であり、図1に示すように、ワーク100の電極102が配置された区画103を避けてワーク100を加圧できるように開口71が設けられている。したがって、矯正治具70によりワーク100を加圧しても、ワーク100の電極102が傷ついたり、電極102に予め塗布されているフラックスの形状が損なわれたりすることはない。
【0041】
次に、図4のステップ93において、位置を確認する機能84が、図6に示すように、左右の観察用カメラ50aおよび50bを用いて、反りが矯正されたワーク100の位置を確認する。矯正治具70は、その観察用窓77aおよび77bがマスク10の観察用窓17aおよび17bとそれぞれ一致するように配置されており、このステップ93においては、カメラ50aおよび50bにより基準マーク105aおよび105bの画像をマスク10の観察用窓17aおよび17b、および矯正治具70の観察用窓77aおよび77bを介して取得する。
【0042】
観察用カメラ50aおよび50bはそれぞれ、図1に示すように、ベース20と一体になったベースフレーム22にXYZテーブル51を介して取り付けられており、マスク10の上方をX方向、Y方向およびZ方向に動くように配置されている。したがって、XYZテーブル51により左右の観察用カメラ50aおよび50bを、マスク10に設けられたマスク側の左右の基準マーク15aおよび15bが上から見える位置へ移動し、左右の基準マーク15aおよび15bの画像を取得することによりベースフレーム22に対するマスク10の位置(XおよびY方向の相対的な位置、あるいは差分)および向き(θ方向の相対的な角度、あるいは差分)を確認できる。マスク10の位置確認は、マスクホルダー21にマスク10を取り付けたときに行えばよく、その後、適当なインターバルで、マスク10の位置および向きを確認するために行ってもよい。
【0043】
このステップ93においては、図6に示すように、XYZテーブル51により左右の観察用カメラ50aおよび50bをワーク100の基準マーク105aおよび105bが見える位置、すなわち、マスク10の観察用窓17aおよび17bの上に動かし、移動ステージ30に対するワーク100の位置(XおよびY方向の相対的な位置、あるいは差分)および向き(θ方向の相対的な角度、あるいは差分)を確認する。図6には、一方の基準マーク105aを観察用窓77aおよび17aを介してカメラ50aにより取得する状態を示している。移動ステージ30の位置(移動量)とベースフレーム22との関係は予め分かっているので、このステップ93により、マスク10の位置および方向とワーク100の位置および方向との関係が判明し、移動ステージ30により、ワーク100をマスク10に対し、任意の位置および向きとなるように精度よく移動できる。
【0044】
なお、矯正治具70に観察用窓77aおよび77bを設ける代わりに、ワーク100の基準マーク105aおよび105bの画像をマスク10の観察用窓17aおよび17bを介して取得する際に、矯正治具70をマスク10の観察用窓17aおよび17bと干渉しない位置に退避させてもよい。また、このステップ93は、矯正治具70によりワーク100の反りを矯正しているときに行ってもよく、矯正した後、矯正治具70からワーク100を離した状態で行ってもよい。また、ステップ93は、移動ステージ30により新しいワーク100がマスク10の下側に搬送される都度行われる。
【0045】
ワーク100の位置確認が終了すると、図4のステップ94において、移動を制御する機能81により、ワーク100をマスク10の開口12の下の導電性ボールBを搭載する位置に移動し、マスク10とワーク100とを位置合わせする。ワーク100の上面101はマスク10の下面14に密着するか、または、ワーク100の上面101とマスク10の下面14との隙間が導電性ボールBが流出しない程度、たとえば、数μmから数10μmになるようにセットされる。
【0046】
ワーク100の位置確認をマスク10の下側で行うことにより、位置確認のステップ93から位置決めのステップ94の間にワーク100の移動する距離が短縮される。また、ワーク100の位置確認とマスク10の位置確認とに同じ観察用カメラ50aおよび50bを使用できるのでワーク100の位置精度が向上し、ステップ94においてマスク10に対するワーク100の位置をさらに精度よく決定できる。この方法により、位置合わせ誤差を確実に数μm(例えば5μm)以下にすることができる。
【0047】
次に、図4のステップ95において、図7に示すように、充填する機能85により、充填ヘッド5をマスク10の上面11に沿って移動し、マスク10の開口12に導電性ボールBを充填する。この導電性ボールBを充填する処理(ステップ95)は、ワーク100を保持テーブル31のヒーター37で加熱しながら、ワーク100を保持テーブル31に吸着支持した状態で行われる。さらに、この処理はマスク10を冷却装置60により冷却しながら行われる。保持テーブル31に温度を管理するために熱電対などの温度センサーを内蔵し、温度制御する機能82により保持テーブル31の温度を管理してもよい。保持テーブル31の熱容量をワーク100などの熱容量に対して十分に大きくすることにより、ワーク100の有無、あるいはワーク100がマスク10に接しているか否かにかかわらず、ワーク100の温度を適当な範囲に保持することも可能である。
【0048】
導電性ボールBを配列するためのマスク10は厚みが導電性ボールBの直径以下、たとえば50μm程度であり、典型的にはNi−Co合金などによる電着金属を用いて形成される。極薄いマスク10は、常温においてワーク100の表面101に密着するように調整されているが、周囲より温度が高いワーク100が密着したり、ワーク100が接近すると、ワーク100からの熱を受けて温度が上がり、マスク10の温度分布が変わることにより変形する可能性がある。また、マスク10は、導電性ボールBを振り込むようにパターン化された複数の開口12を含み、場所により厚みや形状が異なるので温度分布が発生して変形する可能性がある。そして、マスク10が撓んだり、歪んだりすると、ワーク100の反りを矯正してもワーク100とマスク10との間に導電性ボールBが入り込む隙間が発生する可能性がある。
【0049】
このボール搭載装置1においては、冷却装置60によりマスク10を冷却しながら導電性ボールBの充填を行うことにより、マスク10の歪みや撓みの発生を抑制できる。このため、ワーク100を加熱しながらマスク10に密着させたり、マスク10に接近させても、迷いボールやダブルボールという充填ミスの発生を抑制できる。マスク10に熱電対などの温度センサーを取り付け、マスク10の温度を監視しながら冷却装置60の冷却能力を制御してもよい。マスク10に熱源となるワーク100が接近したときに冷却装置60がマスク10の冷却を開始してもよい。また、冷却装置60により温度管理された空気をマスク10に吹き付け、定常的にマスク10の温度が一定になるように管理してもよい。
【0050】
さらに、このボール搭載装置1においては、冷却装置60によりマスク10の下面14に冷却用の空気65を吹き付けることによりマスク10を冷却する。導電性ボールBを充填する工程(ステップ95)においては、マスク10の開口12はワーク100により塞がれている。このため、マスク10の下面14に空気65を吹き付けても、マスク10の上面11に供給される導電性ボールBへの空気65の影響は防止できる。また、マスク10の開口12に充填された導電性ボールBに対する空気65の影響も防止できる。したがって、マスク10を冷却するのに十分な風量の空気65を冷却装置60からマスク10に供給できる。マスク10は上述したように十分に薄いので、マスク10の下面14を冷却することによりマスク10の全体の温度上昇を抑制でき、マスク10がワーク100により部分的に加熱されることによる歪みや撓みを抑制できる。
【0051】
このボール搭載装置1の充填ヘッド5は図3に示したように回転型であり、回転するスキージ5aの内部の動区画18に導電性ボールBが保持される。したがって、マスク10の下面14に加えて、または下面14の代わりに、マスク10の上面11に冷却用の空気65を吹き付けてマスク10を冷却することが可能である。一方、充填ヘッド5は、導電性ボールBを保持しながらマスク10の複数の開口12が設けられた区画13の全体を移動する。したがって、冷却用の空気65を供給する冷却装置60、たとえば、ファンおよび/またはダクトは、充填ヘッド5の移動経路を避けて配置される。冷却装置60をマスク10の下側に配置し、マスク10の下面14に冷却用空気を供給する構成は、充填ヘッド5との干渉を未然に防止できるので、好適な実施例の1つである。
【0052】
マスク10の開口12に充填された導電性ボールBは、マスク10をテンプレートとしてワーク100の電極102の上に搭載され、移動ステージ30によりワーク100をマスク10から離すと、それぞれの電極102の上に導電性ボールBが配置されたワーク100を得ることができる。したがって、リフローなどの処理を行い、ワーク100に導電性ボールBを固定することにより導電性ボールBが配置されたワーク100を製造できる。
【0053】
このように、このボール搭載装置1においては、ワーク100を加熱し、いったん矯正治具70により反りを矯正した後、保持テーブル31でワーク100を加熱しながら吸着支持する。したがって、ワーク100をフラックスなどに大きな影響を与えない適当な温度、たとえば120℃以下、望ましくは100℃以下まで加熱することによりワーク100の反りを矯正でき、矯正された状態を維持できる。その後、保持テーブル31でワーク100を加熱しながら、また、吸引支持しながらマスク10と位置合わせし、さらにマスク10を冷却しながら導電性ボールBをワーク100に搭載する。したがって、ワーク100が加熱されていることによるマスク10への熱影響を抑制でき、マスク10の歪みや撓みによる不具合を未然に防止できる。このため、積層型半導体などの比較的反りが発生しやすいワーク100に対しても、100μm以下という微細な導電性ボールBを精度よく搭載でき、信頼性の高いワーク100を製造できる。
【0054】
なお、上記のボール搭載装置1は、移動ステージ30によりXYZ方向に移動可能となった保持テーブル31を移動体としてワーク100を支持しているが、ベルトコンベアーなどの移動システムによりワーク100をマスク10の下側に搬送し、マスク10の下側を移動する移動体でワーク100を移動する装置であってもよい。移動体の形状は図2に示したプレート状のものに限定されず、ワーク100を受けるように凹部が形成されたものであってもよく、また、移動体にワーク100をロード・アンロードするためのベルトやプーリーなどを備えているものであってもよい。
【符号の説明】
【0055】
1 ボール搭載装置、
10 マスク、 12 開口
30 移動ステージ、 31 保持テーブル(移動体)
60 冷却装置、 70 矯正治具
100 ワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性ボールを搭載するための複数の開口を備えたマスクを介してワークに導電性ボールを搭載することを含む方法であって、
前記搭載することは、ワークの少なくとも下面側を支持する移動体であって、前記ワークを加熱する機構を含む移動体により前記ワークを加熱しながら前記マスクの下面に対峙させ、さらに、冷却装置により前記マスクを冷却しながら、前記マスクの上面に沿って充填ヘッドを移動して前記マスクの前記複数の開口のそれぞれに導電性ボールを充填することを含む、方法。
【請求項2】
請求項1において、前記充填することは、前記冷却装置により前記マスクの下面に送風することを含む、方法。
【請求項3】
請求項1または2において、前記充填することは、前記移動体により前記ワークを吸引支持することを含む、方法。
【請求項4】
請求項3において、前記充填することの前に、前記移動体に搭載された前記ワークを加熱しながら、前記ワークの少なくとも一部を上方から矯正治具により加圧して前記ワークの反りを矯正することを含む、方法。
【請求項5】
ワークに導電性ボールを搭載するための複数の開口を備えたマスクと、
前記ワークの少なくとも下面側を支持し、前記ワークの前記マスクに対する位置を制御する移動体であって、前記ワークを加熱する機構を含み、前記ワークを加熱した状態で前記マスクの下面に対峙させる移動体と、
前記マスクの上面に沿って移動し、前記マスクの前記複数の開口のそれぞれに導電性ボールを充填する充填ヘッドと、
前記充填ヘッドの移動経路を避けた位置から前記マスクを冷却する装置とを含むボール搭載装置。
【請求項6】
請求項5において、前記冷却する装置は、前記マスクの下面に向けて送風するファンを含む、ボール搭載装置。
【請求項7】
請求項5または6において、前記移動体は、前記ワークを吸引支持する機能を含む、ボール搭載装置。
【請求項8】
請求項6において、前記移動体に搭載された前記ワークの少なくとも一部を上方から加圧する反り矯正治具を含む、ボール搭載装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−243951(P2012−243951A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−112586(P2011−112586)
【出願日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(592141488)アスリートFA株式会社 (96)
【Fターム(参考)】