説明

マニピュレータ制御装置及びマニピュレータ制御方法

【課題】作業者が注目している作業映像から目を離す必要がなく、また操作中のデバイスから手を離したり、別の手で補ったりすることなく、XYZの運動指令と同一の入力デバイスで、並進3自由度の他に、マニピュレータ先端の回転等を操作するマニピュレータ制御装置及びマニピュレータ制御方法を提供する。
【解決手段】駆動部5aと、駆動部5aにより回転可能な回転軸部5bと、回転軸部5bの先端に設けられ、各種作業を行う作業部51とを有するマニピュレータ5と、作業部51の直交する3方向の並進運動及び回転軸部5bの回転運動を指示する入力デバイス2と、入力デバイス2の指示した動作をマニピュレータ5に伝える制御部3と、を備え、入力デバイス2は、本体20と、本体20に対して回転及び傾倒可能な回転操作子23を有し、本体20は、平面内の移動に応じて、作業部51の直交する2方向の移動量を指示し、回転操作子23は、傾倒に応じて、回転軸部5bの回転を指示することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、精密部品の組み立て、顕微鏡下でのバイオ操作、作業者によって操作されるマニピュレータ、顕微鏡下で観察される対象の姿勢制御、遠隔操作ロボット等の他自由度運動制御に用いられるマニピュレータ制御装置及びマニピュレータ制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、精密機構部品や電子回路部品の組み立て、あるいは顕微受精や遺伝子操作などのバイオ操作などには、グリッパ、鋭利な先端をもつ針又はピペット等を精密に移動させるためにマニピュレータ機構が用いられている。
自動化されたマニピュレータ装置システムに対して、作業者が顕微鏡映像などを見ながらつまみやレバーなど入力デバイスを操作し、その動きをマニピュレータ機構に伝達する手動システムは、作業者のもつ高度な操作技能と判断能力を活用し、多様な状況に柔軟に対応できる合理的な方法である。この場合、作業者の意図をストレス無くマニピュレータ機構の運動に反映させることが、作業速度、確実性、作業者へ負担軽減などにとって重要である。
作業者の操作意図を電気的に読み取る方法として、ジョイスティックを用いるものが公知である。ジョイスティックの2方向の傾斜に加えてジョイスティックの回転自由度をもつものを使用すれば、計3つの操作自由度を読み取れる。
操作に熟練を要するジョイスティックに代えて、コンピュータ画面上に表示される仮想操作卓上のボタンのマウスによるクリックや、キーボード上のキー押下を用いるものも考案されている(特許文献1参照)。
コンピュータ用マウスの利用として、平面2自由度(XY)以外に指先で回転できる回転操作子(ホイール)を持つものを使って高さ方向(Z)の操作意図を読み取り方法が考案されている(特許文献2参照)。
マニピュレータには、用途に応じて先端にグリッパなどエンドイフェクタが取り付けられ,その並進運動(XYZ)だけではなく、掴む、軸回りに回転させるといった自由度を作業者が容易に指令できることが望まれている。
【0003】
【特許文献1】特開平09−201785号公報
【特許文献2】特開2003−19679号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
マニピュレータの操作入力デバイスとしてジョイスティックの代わりにマウスを用いる方法は、一般にマウスが慣れ親しんだ入力デバイスであることや、制御対象の移動速度ではなく位置を指令できるという点で優れている。しかし、グリッパ等をエンドイフェクタとして備えたマニピュレータの場合は並進3自由度のほかにマニピュレータ先端の回転やグリッパの開閉等を操作するには、スイッチやレバー等のマウス以外のデバイスを操作しなければならず、そのために作業者は作業映像から一旦目を離すか、あるいはマウスを操作する手と別の手を使わなければならなかった。
【0005】
本発明は、作業者が注目している作業映像から目を離す必要がなく、また操作中のデバイスから手を離したり、別の手で補ったりすることなく、XYZの運動指令と同一の入力デバイスで、並進3自由度の他に、マニピュレータ先端の回転やグリッパの開閉等を操作するマニピュレータ制御装置及びマニピュレータ制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のマニピュレータ制御装置は、回転可能な回転軸部と、前記回転軸部の先端に設けられ、各種作業を行う作業部とを有するマニピュレータと、前記作業部の直交する3方向の並進運動及び前記回転軸部の回転運動を指示する入力デバイスと、前記入力デバイスの指示した動作をマニピュレータに伝える制御部と、を備え、前記入力デバイスは、本体と、前記本体に対して回転及び傾倒可能な回転操作子を有し、前記本体は、水平面内の移動に応じて、前記作業部の直交する2方向の移動量を指示し、前記回転操作子は、傾倒に応じて、前記回転軸部の回転を指示することを特徴とする。
また、前記回転操作子は、回転角に応じて、前記作業部の前記2方向に直交する方向の移動量を指示することを特徴する。
また、前記回転操作子は、傾倒角度に応じて、前記回転軸部の回転角度を指示することを特徴とする。
また、前記作業部は、グリッパを有し、前記入力デバイスは、前記本体に対して1つ又は2つの押し下げによって信号を発生するボタンを有し、前記信号により前記グリッパの開閉動作を指示することを特徴とする。
さらに、本発明のマニピュレータ制御方法は、各種作業を行う作業部の直交する3方向の並進運動及び回転可能な回転軸部の回転運動を指示する入力デバイスの指示した動作をマニピュレータに伝えるマニピュレータ制御方法において、前記入力デバイスの本体の平面内の移動に応じて、前記作業部の直交する2方向の移動量を指示し、前記本体に対して回転及び傾倒可能な回転操作子の傾倒に応じて、前記回転軸部の回転を指示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明のマニピュレータによれば、操作中に作業者が注目している作業映像から目を離す必要がなく、また、操作中のデバイスから手を離したり、別の手で補ったりすることなく、XYZの運動指令と同一の入力デバイスで、グリッパの開閉と回転を操作することができる。また、市販されているコンピュータ用マウスを利用することで、新たなデバイスを開発・制作する必要がない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施形態に係るマニピュレータ制御装置1の全体システム構成を示した図である。
【0009】
操作者Pは、入力デバイスとしてのマウス2を操作101することでシステムを作動する。操作されたマウス2から出力されたマウス信号102は、制御部としてのコンピュータ3に入力される。コンピュータ3に入力されたマウス信号102は、インターフェイス31を介してプログラム32に取り込まれる。プログラム32は、マウス2の出力したマウス信号102から得られたマウス状況103aをもとに、コントローラ33に移動指令103bを送信する。コントローラ33は、得られた移動指令103bをドライバ4が受け取れる駆動信号104に変換する。そして、ドライバ4はマニピュレータ5の駆動部としてのアクチュエータ50に駆動動力105を出力し駆動する。マニピュレータ5は所望の動作106を実行し、操作対象6に作用する。操作者Pは、操作対象6の状況107を、顕微鏡映像等の作業状況観察・提示装置7から与えられる作業状況情報108で確認しながら、再度マウス2を操作101する。
【0010】
次に、本実施形態で用いられるマニピュレータの自由度について説明する。図2は本実施形態のマニピュレータの概念図である。マニピュレータ5は、第1回転アクチュエータ50bと、第1回転アクチュエータ50bにより回転可能な回転軸部5aと、回転軸部5aの先端に設けられ、各種作業を行う作業部としてのグリッパ51と、を備え、グリッパ51をX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の並進運動自由度に加えて、第1回転軸Aまわりの第1回転自由度又は旋回機構による第2回転軸Bまわりの第2回転自由度を有する。
【0011】
図3はマニピュレータの並進運動自由度及び第1回転自由度に対する駆動部の具体的な構造の実施例を示す図、図4は直動ステージの実施例を示す図である。
【0012】
図3に示すように、マニピュレータの駆動部には、X軸方向直動ステージ52、Y軸方向直動ステージ53及びZ軸方向直動ステージ54を直交して重ねて組み付け、さらに、回転アクチュエータ55をZ軸方向直動ステージ54に支持されるように設置している。各直動ステージ52,53,54は、例えば、図4に示すように、パルスモータ、サーボモータ等の駆動手段としての駆動モータ50aX,50aY,50aZを駆動させることにより、送りねじ機構57と案内機構58を作動させ、テーブル59を動かすものである。また、第1回転アクチュエータ50bは、例えば、パルスモータ、サーボモータに減速機構を装着したものでもよい。
【0013】
図5はマニピュレータの第2回転自由度に対する駆動部の具体的な構造の実施例を示す図である。本実施例では、第2回転自由度に対する運動をゴニオステージ150により作動させる例について述べる。図5に示すように、ゴニオステージ150は、第2回転軸Bを回転中心とした円弧状の案内機構151と、案内機構151に沿って移動可能な支持台としてのテーブル152と、テーブル152を駆動させる第2回転アクチュエータ150bと、第2回転アクチュエータ150bの駆動力をテーブル152に伝達する伝達手段としてのラック・ウォーム歯車機構154と、を有する。
【0014】
図3に示したマニピュレータの駆動部であるX軸方向直動ステージ52、Y軸方向直動ステージ53及びZ軸方向直動ステージ54等を、図5に示したゴニオステージ150に搭載することで、図2に示すような本実施形態のマニピュレータを構成することができる。 なお、本実施例では、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向の並進運動自由度、第1回転自由度及び第2回転自由度のすべてに対する運動を作動させる例について述べたが、第1回転自由度と第2回転自由度はどちらか一つを適用するだけでもよい。
【0015】
次に、マウス2の構造について説明する。図6はマウス2の実施例を示す図である。例えば、マウス2は、従来一般に用いられている形状のものでよく、本体20に左クリックボタン21、右クリックボタン22を有し、左クリックボタン21と右クリックボタン22との間に第1回転操作子としての第1ホイール23を有する。また、左クリックボタン21のさらに左側に第2回転操作子としての第2ホイール24、第1補助ボタン25及び第2補助ボタン26を有する。
【0016】
次に、各操作子の操作自由度について説明する。図6に示すように、本体20は矢印a,bの方向に移動可能であり、左クリックボタン21、右クリックボタン22、第1補助ボタン25及び第2補助ボタン26は、それぞれ矢印c,d,e,f方向に押し下げ可能であり、第1ホイール23は、矢印g方向に押し下げ可能、矢印h方向に回転可能、且つ、矢印i方向に傾倒可能であり、第2ホイール24は、矢印j方向に押し下げ可能、矢印k方向に回転可能、且つ、矢印l方向に傾倒可能である。
【0017】
図7は、マウス2のそれぞれの操作子からの信号のコンピュータ3への出力について示す図である。本体20の矢印a,bの方向の移動距離は、X軸エンコーダ20a及びY軸エンコーダ20bを介して変化検出部27によって逐次検出され、コード発生部28で移動情報をコード化してコード信号としてコンピュータ3に出力する。
【0018】
その他、左クリックボタン21、右クリックボタン22、第1補助ボタン25及び第2補助ボタン26の矢印c,d,e,f方向の押し下げ状況は、それぞれ左クリックスイッチ21a、右クリックスイッチ22a、第1補助ボタンスイッチ25a及び第2補助ボタンスイッチ26aを介して、第1ホイール23及び第2ホイール24の矢印g,j方向の押し下げ状況は、それぞれ第1ホイールスイッチ23a及び第2ホイールスイッチ24aを介して、第1ホイール23及び第2ホイール24の矢印h,k方向の回転状況は、それぞれ第1ホイールエンコーダ23b及び第2ホイールエンコーダ24bを介して、第1ホイール23及び第2ホイール24の矢印i,l方向の傾倒状況は、それぞれ第1ホイール傾倒スイッチ23c及び第2ホイール傾倒スイッチ24cを介して、変化検出部27によって逐次検出され、コード発生部28で移動情報をコード化してコード信号としてコンピュータ3に出力する。
【0019】
図8は、マウス操作からマニピュレータが駆動されるまでの処理の流れを示す図である。図7に示したマウス2からの各コード信号は、コンピュータ3のキーボード/マウスインターフェイス131に入力され、プログラム32を実行する。
【0020】
まず、マニピュレータ5の処理のうち、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向の並進運動を実行する軸アクチュエータ50aの信号処理の流れを説明する。
【0021】
マウス2のX軸方向及びY軸方向の移動量と、左クリックボタン21及び右クリックボタン22の押し下げ状況と、第1ホイール23の回転状況をマウス2の基本状態信号361aとして、マウス状態判別部311に伝達する。マウス状態判別部311に伝達されたマウス2の基本状態信号361aのうち、X軸方向及びY軸方向の移動量と、第1ホイール23の回転状況に変化362aが生じた場合、移動演算部312は、その変化量と設定された各軸の移動感度から必要な軸移動量演算値363aを算出し、軸移動指令発生部313に出力する。軸移動指令発生部313は、軸移動量演算値363aを受け、軸コントローラ314に軸移動指令量364aを出力する。軸コントローラ314は、ドライバ4に駆動信号104aを送り、ドライバ4はマニピュレータ5の軸アクチュエータ50aに駆動動力105aを出力し、作動させる。なお、第1ホイール23の回転角度に応じて
作業部のXYの2方向に直交するZ方向の移動量を制御するようにしてもよいし、第1ホイール23の回転の有無に応じて作業部のZ方向の移動の有無を制御するようにしてもよい。
【0022】
次に、マニピュレータ5の処理のうち、回転運動を実行する回転アクチュエータ50bの信号処理の流れを説明する。なお、回転アクチュエータ50bには、第1回転アクチュエータ50bのみではなく、第2回転アクチュエータ150bのように他の回転自由度に対するものも含まれる。
【0023】
第1ホイール23及び第2ホイール24の傾倒状況等のマウス2及びキーボードの操作は、キーボードのストローク信号361bcに変換されてキーストローク解析部321に伝達する。キーストローク解析部321は、ホイールの傾倒情報362bを移動演算部312に出力する。移動演算部312は、傾倒情報362bから必要な軸回転量演算値363bを算出し、軸回転指令発生部323に出力する。軸回転指令発生部323は、軸回転量演算値363bを受け、回転コントローラ324に回転移動指令量364bを出力する。回転コントローラ324は、ドライバ4に駆動信号104bを送り、ドライバ4はマニピュレータ5の回転アクチュエータ50bに駆動動力105bを出力し、作動させる。なお、ホイールの傾倒角度に応じて回転アクチュエータ50bの回転角度を制御するように設定してもよいし、ホイールの傾倒の有無により回転アクチュエータ50bの回転の有無を制御してもよい。
【0024】
次に、マニピュレータ5の処理のうち、グリッパ51を操作する信号処理の流れを説明する。
【0025】
第1ホイール23及び第2ホイール24の押し下げ状況と、第1補助ボタン25及び第2補助ボタン26の押し下げ状況等のマウス2及びキーボードの操作は、キーボードのストローク信号361bcに変換されてキーストローク解析部321に伝達する。キーストローク解析部321は、グリッパ開閉操作信号362cをグリッパ開閉指令発生部332に出力する。グリッパ開閉指令発生部332は、グリッパコントローラ333に回転移動指令量363cを出力する。グリッパコントローラ334は、ドライバ4に駆動信号104cを送り、ドライバ4はマニピュレータ5のグリッパ51に駆動動力105cを出力し、作動させる。
【0026】
なお、グリッパ51の開閉動作に対応するマウス2及びキーボードの操作とは、例えば、第1補助ボタン25を押し下げた場合にグリッパ51を開き、第2補助ボタン26を押し下げた場合にグリッパ51を閉じたり、どちらかのボタンの押し下げ毎にグリッパ51の開閉状態を変更する等である。また、グリッパの開閉動作を指令するスイッチは、マウス2の第1補助ボタン25及び第2補助ボタン26に限らず、左クリックボタン21及び右クリックボタン22の押し下げ状況や第1ホイール23及び第2ホイール24の押し下げ状況に割り付けてもよい。さらに、上記回転アクチュエータ50bの回転は、第2回転自由度に対する運動を作動させてもかまわない。
【0027】
本実施形態のマニピュレータによれば、操作中に作業者が注目している作業映像から目を離す必要がなく、また、操作中のデバイスから手を離したり、別の手で補ったりすることなく、XYZ方向の三軸の運動指令と同一の入力デバイスで、グリッパの開閉と回転を操作することができる。また、市販されているコンピュータ用マウスを利用することで、新たなデバイスを開発・制作する必要がない。
【産業上の利用可能性】
【0028】
精密部品、電子デバイスの組み立て又は顕微鏡下でのバイオ操作等、作業者による精密作業に使われるマニピュレータの制御、機械の操作、顕微鏡下で観察される対象の姿勢制御、遠隔作業ロボットの制御等に用いられ、操作中に作業者が注目している作業映像から目を離す必要がなく、また、操作中のデバイスから手を離したり、別の手で補ったりすることなく、XYZ方向の三軸の運動指令と同一の入力デバイスで、グリッパの開閉と回転を操作することができる。また、市販されているコンピュータ用マウスを利用することで、新たなデバイスを開発・制作する必要がない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施形態に係るマニピュレータ制御装置1の全体システム構成を示した図である。
【図2】本実施形態のマニピュレータの概念図である。
【図3】マニピュレータの並進運動自由度及び第1回転自由度に対する駆動部の具体的な構造の実施例を示す図である。
【図4】直動ステージの実施例を示す図である。
【図5】マニピュレータの第2回転自由度に対する駆動部の具体的な構造の実施例を示す図である。
【図6】マウスの実施例を示す図である。
【図7】マウスのそれぞれの操作子からの信号のコンピュータへの出力について示す図である。
【図8】マウス操作からマニピュレータが駆動されるまでの処理の流れを示す図である。
【符号の説明】
【0030】
2…マウス、20…本体、21…左クリックボタン、22…右クリックボタン、23…第1ホイール(第1回転操作子)、24…第2ホイール(第2回転操作子)、25…第1補助ボタン、26…第2補助ボタン、3…コンピュータ(制御部)、31…インターフェイス、32…プログラム、33…コントローラ、4…ドライバ、5…マニピュレータ、5a…回転軸部、50…アクチュエータ(駆動部)、50a…軸アクチュエータ、50b…回転アクチュエータ、51…グリッパ、52…X軸方向直動ステージ、53…Y軸方向直動ステージ、54…Z軸方向直動ステージ、55…回転アクチュエータ、56…第1回転駆動モータ(第1回転駆動手段)、57…送りねじ機構、58…案内機構、59…テーブル、6…操作対象、7…作業状況観察・提示装置、311…マウス状態判別部、312…移動演算部、313…軸移動指令発生部、314…軸コントローラ314、321…キーストローク解析部、323…軸回転指令発生部、324…回転コントローラ、332…グリッパ開閉指令発生部、333…グリッパコントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転可能な回転軸部と、前記回転軸部の先端に設けられ、各種作業を行う作業部とを有するマニピュレータと、前記作業部の直交する3方向の並進運動及び前記回転軸部の回転運動を指示する入力デバイスと、前記入力デバイスの指示した動作をマニピュレータに伝える制御部と、を備え、
前記入力デバイスは、本体と、前記本体に対して回転及び傾倒可能な回転操作子を有し、
前記本体は、平面内の移動に応じて、前記作業部の直交する2方向の移動量を指示し、
前記回転操作子は、傾倒に応じて、前記回転軸部の回転を指示する
ことを特徴とするマニピュレータ制御装置。
【請求項2】
前記回転操作子は、回転角に応じて、前記作業部の前記2方向に直交する方向の移動量を指示することを特徴する請求項1に記載のマニピュレータ制御装置。
【請求項3】
前記回転操作子は、傾倒角度に応じて、前記回転軸部の回転角度を指示することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のマニピュレータ制御装置。
【請求項4】
前記作業部は、グリッパを有し、
前記入力デバイスは、前記本体に対して1つ又は2つの押し下げによって信号を発生するボタンを有し、前記信号により前記グリッパの開閉動作を指示することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のマニピュレータ制御装置。
【請求項5】
各種作業を行う作業部の直交する3方向の並進運動及び回転可能な回転軸部の回転運動を指示する入力デバイスの指示した動作をマニピュレータに伝えるマニピュレータ制御方法において、
前記入力デバイスの本体の平面内の移動に応じて、前記作業部の直交する2方向の移動量を指示し、
前記本体に対して回転及び傾倒可能な回転操作子の傾倒に応じて、前記回転軸部の回転を指示する
ことを特徴とするマニピュレータ制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−202273(P2009−202273A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−46222(P2008−46222)
【出願日】平成20年2月27日(2008.2.27)
【出願人】(301021533)独立行政法人産業技術総合研究所 (6,529)
【Fターム(参考)】