説明

マーキング方法及びマーキング装置

【課題】たわみや反りがある基板への適切なマーキング
【解決手段】このマーキング方法は、まず、レーザーヘッド104から照射されるレーザーLを、基板200にマーキングが施されない程度に減衰させた状態で、レーザーヘッド104から基板200にレーザーLを照射する。これにより、マーキングを施す位置P2において、レーザーヘッド104と基板200との距離d1を測定する(第1工程)。次に、第1工程で測定された距離d1に基づいてレーザーヘッド104と基板200との距離を適切な距離d2に調整し、レーザーLの減衰を解除した状態で、レーザーヘッド104から基板200にレーザーLを照射してマーキングを行う(第2工程)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザーを照射して基板にマーキングを行うマーキング方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶パネルは、液晶層を挟む一対の基板を貼り合わせることによって形成される。当該一対の基板は、薄膜トランジスタ(TFT)がマトリクス状に形成されているアレイ基板(TFT基板)と、カラーフィルターを備えているカラーフィルター基板(CF基板)とから構成されている。これらの基板は、電極形成処理、配向膜形成処理などの種々の処理がなされる。
【0003】
特開平9−68682号公報(特許文献1)には、液晶パネル製造工程において、ガラス基板の種類や実施された処理工程を管理する方法が記載されている。詳しくは、同公報には、処理工程前にガラス基板にレーザーを照射して印を付け、処理を終えた後に当該印を消去することによって、当該印を基に、ガラス基板の種類や施された処理内容を把握する技術が開示されている。また、特開2003−217994号公報(特許文献2)には、レーザー照射装置がガラス基板に対して1ピッチを移動する間に、複数列の識別コードをマーキングする識別コードのマーキング方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−68682号公報
【特許文献2】特開2003−217994号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、液晶パネルを製造する際に用いられるガラス基板は、複数の液晶パネルの大きさに相当するマザーガラス基板と呼ばれる大型の基板が用いられる。かかるマザーガラス基板は、例えば、第8世代と呼ばれるマザーガラス基板では、2160×2400〜2300×2600の大きさがある。また、将来、さらに大型化が進むものと予想されている。また、かかるマザーガラス基板は、軽量化のために、1.1mm厚、0.7mm厚、0.5mm厚などの薄いものが使用されている。このように、液晶パネルを製造する際に用いられるガラス基板は、極めて薄く大きなガラス基板が用いられる傾向にある。このようなガラス基板は、極めて薄く基板サイズが大きいため、例えば、重力の作用によってたわむことがある。また、極めて薄く基板サイズが大きいマザーガラス基板は、完全に平らに成形することが難しい場合もあり、成形段階で少し反りがでることもある。
【0006】
このようなマザーガラス基板にレーザーマーキングを施す場合に、ステージ上でマザーガラス基板がたわんでいたり反っていたりすると、レーザー照射装置がガラス基板に対して相対移動した場合にレーザー照射装置とガラス基板との距離が変化する。レーザー照射装置とガラス基板との距離が大きく変化すると、ガラス基板上でレーザーの焦点がずれて、印を上手く形成できない事象が生じる。そこで、本発明は、ガラス基板に上手くマーキングを施すことができる装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るマーキング方法は、レーザーヘッドから照射されるレーザーを、基板にマーキングが施されない程度に減衰させた状態で、レーザーヘッドから基板にレーザーを照射する。これにより、マーキングを施す位置において、レーザーヘッドと基板との距離を測定する(第1工程)。次に、第1工程で測定された距離に基づいてレーザーヘッドと基板との距離を調整し、レーザーの減衰を解除した状態で、レーザーヘッドから基板にレーザーを照射してマーキングを行う(第2工程)。
【0008】
このマーキング方法によれば、第1工程では、レーザーヘッドから照射されるレーザーに基づいて、レーザーヘッドと基板との距離を測定しているので、レーザーヘッドと基板との距離を正確に測定できる。このため、第2工程において、レーザーヘッドと基板とを適切な距離に調整してマーキングを行うことが可能である。これにより、基板にたわみや反りが生じている場合でも、基板に適切なマーキングを施すことができる。
【0009】
また、マーキング装置は、基板配置部と、レーザーヘッドと、レーザーヘッド移動機構と、レーザー減衰部と、減衰部移動機構と、測距部と、第1制御部と、第2制御部とを備えている。基板配置部は、基板が配置される部位である。レーザーヘッドは、レーザーを照射する装置である。レーザーヘッド移動機構は、基板配置部に対してレーザーヘッドを移動させる機構である。レーザー減衰部は、レーザーを減衰させる部材である。減衰部移動機構は、レーザーの経路上の第1位置とレーザーの経路から外れた第2位置との間で、レーザー減衰部を移動させる機構である。また、測距部は、基板配置部に配置された基板に反射したレーザーに基づいて、レーザーヘッドと基板との距離を測定する。第1制御部は、減衰部移動機構によってレーザー減衰部を第1位置に移動させた状態で、測距部によってレーザーヘッドと基板との距離を測定する制御を行う。また、第2制御部は、第1制御部によって測定されたレーザーヘッドと基板との距離に基づいて、レーザーヘッド移動機構によってレーザーヘッドと基板との距離を調整する。さらに、第2制御部は、減衰部移動機構によってレーザー減衰部を第2位置に移動させた状態で、レーザーヘッドから基板にレーザーを照射してマーキングを行う。
【0010】
このマーキング装置によれば、基板にたわみや反りが生じている場合でも、基板に適切なマーキングを施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態に係るマーキング装置を示す図。
【図2】本発明の一実施形態に係るマーキング装置を示す図。
【図3】本発明の一実施形態に係るマーキング装置のレーザーヘッドの構造を示す図。
【図4】本発明の一実施形態に係るマーキング装置のレーザーヘッドの構造を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態に係るマーキング方法及びマーキング装置を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、同一の作用を奏する部材・部位については同じ符号を付して説明する。
【0013】
図1及び図2は、本発明の一実施形態に係るマーキング方法を具現化したマーキング装置を模式的に示す図である。
図1に示すように、基板200にたわみや反りが生じている場合、レーザーヘッド104を走査すると、レーザーヘッド104と基板200との距離dは変化する。例えば、図1では、レーザーヘッド104が位置P1からマーキングを施す位置P2に移動する間で、レーザーヘッド104と基板200との距離dは変化する。なお、図1及び図2は、位置P1では、マーキング装置100について、図示の便宜上、レーザーヘッド104のみを図示し、他の構造は図示を省略している。
【0014】
この実施形態に係るマーキング方法は、まず、図1に示すように、レーザーヘッド104から照射されるレーザーLを、基板200にマーキングが施されない程度に減衰させた状態で基板200に向けて照射する。そして、当該レーザーLの反射光に基づいて、マーキングを施す位置P2におけるレーザーヘッド104と基板200との距離d1を測定する(第1工程)。次に、第1工程で測定された距離d1に基づいて、図2に示すように、レーザーヘッド104と基板200との距離を適切な距離d2に調整し、レーザーLの減衰を解除した状態で、レーザーヘッド104から基板200にレーザーLを照射してマーキングを行う(第2工程)。
【0015】
このマーキング方法によれば、第1工程では、図1に示すように、レーザーヘッド104から照射されるレーザーに基づいて、レーザーヘッド104と基板200との距離d1を測定しているので、レーザーヘッド104と基板200との距離d1を正確に測定できる。このため、第2工程において、図2に示すように、マーキングを施す位置P2において、レーザーヘッド104と基板200とを適切な距離d2に調整してマーキングを行うことが可能である。これにより、図2に示すように、基板200にたわみや反りが生じている場合でも、基板200に適切にマーキングを施すことができる。この場合、第2工程において、マーキングを施す位置P2でのレーザーヘッド104と基板200との距離d2は、レーザーヘッド104から照射されるレーザーLの焦点距離に調整するとよい。
【0016】
以下、かかるマーキング方法を具現化するマーキング装置を説明する。
このマーキング装置100は、図1に示すように、基板配置部102と、レーザーヘッド104と、レーザーヘッド移動機構106と、レーザー減衰部108と、減衰部移動機構110と、測距部112と、第1制御部114と、第2制御部116とを備えている。
【0017】
基板配置部102は、図1に示すように、基板200が配置される部位である。この実施形態では、基板配置部102は、基板200を支持する複数の支持ピンから構成されているが、他の構成のものを採用することも可能である。本実施形態の基板配置部102を構成する支持ピンは、可動式の構造を有している。可動式の支持ピンを用いると、多面付けの大型基板に対応することが容易となる。なお、面付けにおける支持ピンの配置によって、基板200のたわみ量は変化する。また、本実施形態の基板配置部102の下方には、マーキング確認用光源103が配置されている。マーキング確認用光源103を用いると、下方から基板200へ透過光を照射して、マーキングが確実に実施されているかを確認することができる。この実施形態では、基板200は、液晶パネルの基板となるマザーガラス基板である。レーザーヘッド104はレーザーLを照射する。なお、レーザーヘッド104の構造は後で述べる。
【0018】
レーザーヘッド移動機構106は、基板配置部102に対するレーザーヘッド104を移動させる機構である。図示は省略するが、レーザーヘッド移動機構106は、例えば、レーザーヘッド104を支持する支持部を移動させる機構と、当該機構を操作する駆動装置とで構成するとよい。
【0019】
レーザー減衰部108はレーザーLを減衰させる部材である。この実施形態では、レーザー減衰部108は、透過するレーザーLを減衰させる。かかるレーザー減衰部108は、例えば、石英レンズにカットフィルタが設けられた部材、または、減衰器(アッテネータ)で構成するとよい。レーザー減衰部108は、レーザーヘッド104から出力されるレーザーLのエネルギを、マーキングが施されない程度に低下させる。この実施形態では、レーザー減衰部108は、レーザーヘッド104から出力されるレーザーLのエネルギを80%程度低下させる。
【0020】
レーザー減衰部108は、図1及び図2に示すように、レーザーヘッド104内において、レーザーLの経路上の第1位置A1(図1参照)と、レーザーLの経路から外れた第2位置A2(図2参照)との間で移動可能に設けられている。減衰部移動機構110は、かかる第1位置A1と第2位置A2との間で、レーザー減衰部108を移動させる機構である。なお、この実施形態では、レーザー減衰部108は、レーザーヘッド104内に設けられているが、かかる形態に限定されず、レーザーヘッド104の外部に設けられていてもよい。
【0021】
測距部112は、基板配置部102に配置された基板200に反射したレーザーLに基づいて、レーザーヘッド104と基板200との距離dを測定する。この実施形態では、測距部112は、レーザーヘッド104に設けられた受光部112aによって、基板200に反射したレーザーLを受光する。そして、かかる受光部112aで受光したレーザーLに基づいて、レーザーヘッド104と基板200との距離dを測定する。なお、測距部112は、実質的に、基板200に反射したレーザーLに基づいて、レーザーヘッド104と基板200との距離dを測定できる構造を有しているとよい。
【0022】
このマーキング装置100は、図1に示すように、制御部100Aを備えている。制御部100Aは、CPUなどの電気的な演算装置と、不揮発性メモリーなどの電気的な記憶部を備えており、予め設定されたプログラムに沿って、マーキング装置100を制御する。この制御部100Aは、第1制御部114と、第2制御部116を備えている。
【0023】
第1制御部114は、図1に示すように、減衰部移動機構110によってレーザー減衰部108を第1位置A1に移動させた状態で、測距部112によってレーザーヘッド104と基板200との距離d1を測定する。この際、予め設定されたマーキングを施す位置P2において、レーザーヘッド104と基板200との距離d1を測定するとよい。
【0024】
また、第2制御部116は、第1制御部114によって測定されたレーザーヘッド104と基板200との距離d1(図1参照)に基づいて、レーザーヘッド移動機構106によってレーザーヘッド104と基板200との距離d2(図2参照)を調整する。さらに、減衰部移動機構110によってレーザー減衰部108を第2位置A2に移動させる。この状態で、レーザーヘッド104から基板200にレーザーLを照射してマーキングを行う。この際、予め設定されたマーキングを施す位置P2において、レーザーヘッド104と基板200との距離を、適切な距離d2に調整するとよい。この場合、レーザーヘッド104から照射されるレーザーLの適切な焦点距離を予め定めておき、第2制御部116において、レーザーヘッド104と基板200との距離d2を当該焦点距離に調整するとよい。
【0025】
すなわち、上記の第1制御部114による制御によれば、図1に示すように、レーザー減衰部108をレーザーLの経路上の第1位置A1に移動させた状態で、マーキングを施す位置P2において、レーザーヘッド104と基板200との距離d1を測定する。この際、レーザー減衰部108がレーザーLの経路上の第1位置A1に位置するので、レーザーヘッド104から照射されるレーザーLは、基板200にマーキングが施されない程度に減衰される。また、実際にレーザーヘッド104から照射されるレーザーLに基づいて、レーザーヘッド104と基板200との距離d1が測定されるので、レーザーヘッド104と基板200との距離d1を正確に測定できる。
【0026】
次に、第2制御部116による制御によれば、第1制御部114によって測定されたレーザーヘッド104と基板200との距離d1に基づいて、図2に示すように、レーザーヘッド104と基板200とを適切な距離d2に調整してマーキングを行うことが可能である。したがって、このマーキング装置100では、マーキングを施す位置P2にレーザーヘッド104を移動させ、かかる第2制御部116による制御によって、レーザーヘッド104と基板200との距離を適切な距離d2に調整してマーキングを行うとよい。これにより、基板200にたわみや反りが生じている場合でも、基板200に適切なマーキングを施すことができる。
【0027】
この場合、第2制御部116による制御において、レーザーヘッド104と基板200との距離d2は、レーザーヘッド104から照射されるレーザーLの焦点距離に調整するとよい。すなわち、レーザーヘッド104から照射されるレーザーLは、所定の距離で焦点を形成する。例えば、レーザーヘッド104は、レーザーヘッド104から50mmの距離でレーザーLの焦点を形成するとする。また、この場合、マーキングに適するのはレーザーヘッド104からの距離が50mm±0.2mm程度であるとする。この場合、第2制御部116では、50mm±0.2mm程度の距離に維持されるようにレーザーヘッド104と基板200との距離を制御するとよい。このような焦点距離は、第2制御部116を既定するプログラムにおいて予め定めておくとよい。
【0028】
以下に、レーザーヘッド104の構造を説明する。図3及び図4は、本発明の一実施形態に係るマーキング装置のレーザーヘッドを模式的に示す図である。
この実施形態では、レーザーヘッド104は、図3に示すように、光ファイバー211と、光共振器212と、ビームエキスパンダ213と、X偏向ミラー214と、X方向スキャナ215と、Y偏向ミラー216と、Y方向スキャナ217と、fθレンズ218とを備えている。
【0029】
この実施形態では、光ファイバー211から光共振器212に光L0が導入される。光共振器212は、HRミラー212a(全反射ミラー)と、光学結晶212bと、Qスイッチ212cと、シャッター212dと、出力ミラー212e(部分反射ミラー)とを備えている。光学結晶212bとして、この実施形態では、Nd:YVO(ネオジウム・ドープド・イットリウム・オルトバナデイト、Neodymium Doped Yttrium Orthovanadate)が用いられている。光ファイバー211から光共振器212に導入された光は、HRミラー212aと、出力ミラー212eとの間を往復することによって増幅される。増幅された光は、Qスイッチ212c及びシャッター212dによって、ある程度のエネルギになったところで、出力ミラー212eを透過してレーザーLとして出力される。
【0030】
光共振器212から出力されたレーザーLはビームエキスパンダ213に導入される。ビームエキスパンダ213に導入されたレーザーLは、一定の倍率の平行光束に広げられる。この実施形態では、ビームエキスパンダ213から出力されるレーザーLは、さらにX偏向ミラー214と、Y偏向ミラー216とによって、順に方向を変えられて、fθレンズ218を透過して出力される。fθレンズ218は、集光レンズであり、通過したレーザーLを集光させる。
【0031】
この実施形態では、レーザーヘッド104から照射されるレーザーLは、fθレンズ218で集光させられ、焦点が形成される所定の距離において、基板200にマーキングを施すのに要する所要のエネルギを有する。X偏向ミラー214とY偏向ミラー216は、それぞれX、Yで規定される所定の方向に光の方向を変える鏡である。X方向スキャナ215とY方向スキャナ217は、それぞれX偏向ミラー214とY偏向ミラー216を操作するアクチュエータである。fθレンズ218で集光させられる光は、さらにX偏向ミラー214と、Y偏向ミラー216とによって、順に方向を変えられる。このため、マーキングを施す際に、レーザーLの焦点の位置が適切に移動し、適切なマークを形成することができる。
【0032】
また、この実施形態では、レーザー減衰部108及び減衰部移動機構110は、レーザーヘッド104に配設されている。すなわち、この実施形態では、レーザー減衰部108は、ビームエキスパンダ213とX偏向ミラー214との間において、レーザーLの経路上の第1位置A1(図1及び図4参照)と、レーザーLの経路から外れた第2位置A2(図2及び図3参照)との間で移動可能に設けられている。
【0033】
なお、レーザーヘッド104の構造を上記のように例示したが、本発明において、レーザーヘッド104は上記の形態に限定されない。例えば、光学結晶212bの種類、レーザーヘッド104の各部材の配置など種々の変更が可能である。
【0034】
以上、本発明の一実施形態に係るマーキング方法及びマーキング装置を例示したが、マーキング装置100についても、上記の形態に限定されない。
【0035】
例えば、マーキング装置によるマーキングの原理は、種々の方法を採用することができる。マーキングの原理としては、例えば、基板に照射されるレーザーの熱を利用して、基板表面を変質させるものでもよい。
【0036】
上記の実施形態では、基板として、液晶パネルの製造に用いられる大型のマザーガラス基板を例示した。この場合、例えば、マザーガラス基板に金属などの薄膜を形成しておき、かかる基板に照射されるレーザーの熱を利用して、かかる薄膜を部分的に除去して、所要のマークを形成してもよい。また、上記では、基板として、液晶パネルの製造に用いられる大型のマザーガラス基板を例示したが、基板の種類は問わない。また、基板の用途についても、液晶パネル用に限定されず、例えば、太陽光発電用のパネルの基板でもよい。
【符号の説明】
【0037】
100 マーキング装置
100A 制御部
102 基板配置部
103 マーキング確認用光源
104 レーザーヘッド
106 レーザーヘッド移動機構
108 レーザー減衰部
110 減衰部移動機構
112 測距部
112a 受光部
114 第1制御部
116 第2制御部
200 基板
211 光ファイバー
212 光共振器
212a HRミラー
212b 光学結晶
212c Qスイッチ
212d シャッター
212e 出力ミラー
213 ビームエキスパンダ
214 X偏向ミラー
215 X方向スキャナ
216 Y偏向ミラー
217 Y方向スキャナ
218 fθレンズ
A1 第1位置
A2 第2位置
L レーザー
L0 光

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザーヘッドからレーザーを照射して基板にマーキングを行うマーキング方法であって、
前記レーザーヘッドから照射されるレーザーを、前記基板にマーキングが施されない程度に減衰させた状態で前記基板に向けて照射して、当該レーザーの反射光に基づいて、マーキングを施す位置における前記レーザーヘッドと前記基板との距離を測定する第1工程と、
前記第1工程で測定された距離に基づいて前記レーザーヘッドと前記基板との距離を調整し、かつ、前記レーザーの減衰を解除した状態で、前記レーザーヘッドから前記基板に前記レーザーを照射して前記マーキングを施す位置にマーキングを行う第2工程と、
を備えたマーキング方法。
【請求項2】
前記第2工程において、前記レーザーヘッドと前記基板との距離は、前記レーザーヘッドから照射されるレーザーの焦点距離に調整される、請求項1に記載のマーキング方法。
【請求項3】
レーザーを照射して基板にマーキングを行うマーキング装置であって、
前記基板が配置される基板配置部と、
前記レーザーを照射するレーザーヘッドと、
前記基板配置部に対して前記レーザーヘッドを移動させるレーザーヘッド移動機構と、
前記レーザーを減衰させるレーザー減衰部と、
前記レーザーの経路上の第1位置とレーザーの経路から外れた第2位置との間で、前記レーザー減衰部を移動させる減衰部移動機構と、
前記基板配置部に配置された前記基板に反射したレーザーに基づいて、前記レーザーヘッドと前記基板との距離を測定する測距部と、
前記減衰部移動機構によって前記レーザー減衰部を前記第1位置に移動させた状態で、前記測距部によって前記レーザーヘッドと前記基板との距離を測定する第1制御部と、
前記第1制御部によって測定された前記レーザーヘッドと前記基板との距離に基づいて、前記レーザーヘッド移動機構によって前記レーザーヘッドと前記基板との距離を調整し、かつ、前記減衰部移動機構によって前記レーザー減衰部を前記第2位置に移動させた状態で、前記レーザーヘッドから前記基板に前記レーザーを照射してマーキングを行う第2制御部と、
を備えたマーキング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−194594(P2010−194594A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−44219(P2009−44219)
【出願日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】