ムスカリン受容体アンタゴニスト活性およびβ2アドレナリン作動性受容体アゴニスト活性を有するジアミド化合物
本発明は、式Iの化合物またはその薬学的に許容可能な塩に関する。かかる化合物は、ムスカリン受容体アンタゴニスト活性およびβ2アドレナリン作動性受容体アゴニスト活性の両方を保有する。本発明はまた、かかる化合物を含む薬学的組成物、かかる化合物の調製のためのプロセスおよび中間体、ならびに肺障害を処置するための気管支拡張薬としてのかかる化合物の使用方法に関する。ある場合には、本発明の化合物は、長期の作用持続時間を有する(すなわち、投与後少なくとも約24時間気管支拡張させる)ことが見出された。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化36】
(式中、
Yは式(a):
【化37】
の基であり、
Yは、−CH2−(CR5R6)e−基に対してフェニレン環の3位または4位で結合し、
Xは−C(O)NH−および−NHC(O)−から選択され、
Ar1はフェン−1,3−イレンおよびフェン−1,4−イレンから選択され、該フェニレン基は、非置換であるか、C1〜3アルキル、−O−(C1〜3アルキル)、およびハロから独立して選択される1〜3個の置換基に置換され、
各R1は、C1〜3アルキル、−O−(C1〜3アルキル)、ヒドロキシル、およびハロから独立して選択され、
各R2は、C1〜3アルキル、−O−(C1〜3アルキル)、およびハロから独立して選択され、
各R3は、C1〜3アルキルから独立して選択されるか、2個のR3基が連結してC1〜3アルキレン、C2〜3アルケニレン、またはオキシラン−2,3−ジイルを形成し、
各R4は、C1〜3アルキル、−O−(C1〜3アルキル)、およびハロから独立して選択され、
R5は、水素、メチル、およびエチルから選択され、
R6は、水素、メチル、およびエチルから選択され、
RaはC1〜6アルキルから選択され、
aは0、1、2、または3であり、
bは0、1、2、または3であり、
cは0、1、2、3、または4であり、
dは0、1、2、または3であり、
eは0または1であり、
nは0または1であり、
pは0、1、2、3、4、5、または6であり、但し、nが0である場合、pは1、2、3、4、5、または6であり、
qは0、1、2、3、4、5、または6である)
の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項2】
Yは−(CH2)p−X−である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Yは−(CH2)p−X−(CH2)q−である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
Yは−Ar1−(CH2)p−X−(CH2)q−である、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
Yは−Ar1−X−である、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
R5は水素またはメチルであり、R6は水素である、請求項1から5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
Raはメチルである、請求項1から6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
各R4は、メチル、メトキシ、クロロ、およびフルオロから独立して選択される、請求項1から7のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項9】
a、b、およびcは0である、請求項1から8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
式II:
【化38】
を有する、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項11】
各R4は、メチル、メトキシ、クロロ、およびフルオロから独立して選択され、
Raはメチルであり、
dは0、1、または2であり、
pは3または4である、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
各R4は、メチル、メトキシ、クロロ、およびフルオロから独立して選択され、
Raはメチルであり、
dは0、1、または2であり、
pは4である、請求項10に記載の化合物。
【請求項13】
式III:
【化39】
を有する、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項14】
R5はメチルであり、
Raはメチルであり、
pは3または4であり、
qは1である、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
式IV:
【化40】
を有する、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項16】
R4は、メチル、メトキシ、およびフルオロから選択され、
R5は水素またはメチルであり、
Raはメチルであり、
dは0または1であり、
pは1であり、
qは1または2である、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
式V:
【化41】
を有する、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項18】
各R4は、メチル、メトキシ、クロロ、およびフルオロから独立して選択され、
R5は水素またはメチルであり、
Raはメチルであり、
dは0、1、または2である、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−({3−[2−(3−{(S)−2−[(R)−2−ヒドロキシ−2−(8−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−イル)エチルアミノ]プロピル}フェニル)アセチルアミノ]−プロピル}メチルカルバモイル)−エチル]ピペリジン−4−イルエステルまたはその薬学的に許容可能な塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−(2−{[4−(4−{[(R)−2−ヒドロキシ−2−(8−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−イル)エチルアミノ]メチル}フェニルカルバモイル)−ブチル]メチルカルバモイル}エチル)ピペリジン−4−イルエステルまたはその薬学的に許容可能な塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項21】
ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−(2−{[4−(4−{[(R)−2−ヒドロキシ−2−(8−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−イル)エチルアミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)ブチル]メチルカルバモイル}エチル)−ピペリジン−4−イルエステルまたはその薬学的に許容可能な塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項22】
ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−(2−{[3−(4−{2−[(R)−2−ヒドロキシ−2−(8−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−イル)エチルアミノ]エチル}フェニルカルバモイル)フェニル]メチルカルバモイル}エチル)ピペリジン−4−イルエステルまたはその薬学的に許容可能な塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項23】
ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−{2−[(4−{[2−(3−{(R)−2−[(R)−2−ヒドロキシ−2−(8−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−イル)エチルアミノ]プロピル}フェニル)エチルカルバモイル]メチル}フェニル)−メチルカルバモイル]エチル}ピペリジン−4−イルエステルまたはその薬学的に許容可能な塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項24】
請求項1から23のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩および薬学的に許容可能なキャリアを含む、薬学的組成物。
【請求項25】
さらなる治療薬を含む、請求項24に記載の薬学的組成物。
【請求項26】
前記治療薬がステロイド系抗炎症薬またはその薬学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物である、請求項25に記載の薬学的組成物。
【請求項27】
前記ステロイド系抗炎症薬がコルチコステロイドまたはその薬学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物である、請求項25に記載の薬学的組成物。
【請求項28】
治療で用いる請求項1から23のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項29】
肺障害の処置で用いる請求項1から23のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項30】
薬物の製造のための請求項1から23のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項31】
肺障害の処置のための薬物の製造のための請求項1から23のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項32】
前記肺障害が慢性閉塞性肺疾患または喘息である、請求項29または31に記載の使用。
【請求項33】
請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の調製のための中間化合物であって、該中間化合物は、式3a:
【化42】
(式中、
RxおよびRyは、C1〜4アルキル、フェニル、および−C1〜4アルキル−(フェニル)から独立して選択され、
Rzは、C1〜4アルキル、フェニル、−C1〜4アルキル−(フェニル)、および−O−(C1〜4アルキル)から選択される)
を有する、中間化合物またはその塩。
【請求項34】
RxおよびRyはメチルであり、Rzはtert−ブチルである、請求項33に記載の化合物。
【請求項35】
請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の調製プロセスであって、該プロセスは、式3a:
【化43】
の化合物(式中、RxおよびRyは、C1〜4アルキル、フェニル、および−C1〜4アルキル−(フェニル)から独立して選択され、Rzは、C1〜4アルキル、フェニル、−C1〜4アルキル−(フェニル)、および−O−(C1〜4アルキル)から選択される)またはその塩を脱保護する工程を含む、プロセス。
【請求項1】
式I:
【化36】
(式中、
Yは式(a):
【化37】
の基であり、
Yは、−CH2−(CR5R6)e−基に対してフェニレン環の3位または4位で結合し、
Xは−C(O)NH−および−NHC(O)−から選択され、
Ar1はフェン−1,3−イレンおよびフェン−1,4−イレンから選択され、該フェニレン基は、非置換であるか、C1〜3アルキル、−O−(C1〜3アルキル)、およびハロから独立して選択される1〜3個の置換基に置換され、
各R1は、C1〜3アルキル、−O−(C1〜3アルキル)、ヒドロキシル、およびハロから独立して選択され、
各R2は、C1〜3アルキル、−O−(C1〜3アルキル)、およびハロから独立して選択され、
各R3は、C1〜3アルキルから独立して選択されるか、2個のR3基が連結してC1〜3アルキレン、C2〜3アルケニレン、またはオキシラン−2,3−ジイルを形成し、
各R4は、C1〜3アルキル、−O−(C1〜3アルキル)、およびハロから独立して選択され、
R5は、水素、メチル、およびエチルから選択され、
R6は、水素、メチル、およびエチルから選択され、
RaはC1〜6アルキルから選択され、
aは0、1、2、または3であり、
bは0、1、2、または3であり、
cは0、1、2、3、または4であり、
dは0、1、2、または3であり、
eは0または1であり、
nは0または1であり、
pは0、1、2、3、4、5、または6であり、但し、nが0である場合、pは1、2、3、4、5、または6であり、
qは0、1、2、3、4、5、または6である)
の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項2】
Yは−(CH2)p−X−である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Yは−(CH2)p−X−(CH2)q−である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
Yは−Ar1−(CH2)p−X−(CH2)q−である、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
Yは−Ar1−X−である、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
R5は水素またはメチルであり、R6は水素である、請求項1から5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
Raはメチルである、請求項1から6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
各R4は、メチル、メトキシ、クロロ、およびフルオロから独立して選択される、請求項1から7のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項9】
a、b、およびcは0である、請求項1から8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
式II:
【化38】
を有する、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項11】
各R4は、メチル、メトキシ、クロロ、およびフルオロから独立して選択され、
Raはメチルであり、
dは0、1、または2であり、
pは3または4である、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
各R4は、メチル、メトキシ、クロロ、およびフルオロから独立して選択され、
Raはメチルであり、
dは0、1、または2であり、
pは4である、請求項10に記載の化合物。
【請求項13】
式III:
【化39】
を有する、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項14】
R5はメチルであり、
Raはメチルであり、
pは3または4であり、
qは1である、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
式IV:
【化40】
を有する、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項16】
R4は、メチル、メトキシ、およびフルオロから選択され、
R5は水素またはメチルであり、
Raはメチルであり、
dは0または1であり、
pは1であり、
qは1または2である、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
式V:
【化41】
を有する、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項18】
各R4は、メチル、メトキシ、クロロ、およびフルオロから独立して選択され、
R5は水素またはメチルであり、
Raはメチルであり、
dは0、1、または2である、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−({3−[2−(3−{(S)−2−[(R)−2−ヒドロキシ−2−(8−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−イル)エチルアミノ]プロピル}フェニル)アセチルアミノ]−プロピル}メチルカルバモイル)−エチル]ピペリジン−4−イルエステルまたはその薬学的に許容可能な塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−(2−{[4−(4−{[(R)−2−ヒドロキシ−2−(8−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−イル)エチルアミノ]メチル}フェニルカルバモイル)−ブチル]メチルカルバモイル}エチル)ピペリジン−4−イルエステルまたはその薬学的に許容可能な塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項21】
ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−(2−{[4−(4−{[(R)−2−ヒドロキシ−2−(8−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−イル)エチルアミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)ブチル]メチルカルバモイル}エチル)−ピペリジン−4−イルエステルまたはその薬学的に許容可能な塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項22】
ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−(2−{[3−(4−{2−[(R)−2−ヒドロキシ−2−(8−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−イル)エチルアミノ]エチル}フェニルカルバモイル)フェニル]メチルカルバモイル}エチル)ピペリジン−4−イルエステルまたはその薬学的に許容可能な塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項23】
ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−{2−[(4−{[2−(3−{(R)−2−[(R)−2−ヒドロキシ−2−(8−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−イル)エチルアミノ]プロピル}フェニル)エチルカルバモイル]メチル}フェニル)−メチルカルバモイル]エチル}ピペリジン−4−イルエステルまたはその薬学的に許容可能な塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項24】
請求項1から23のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩および薬学的に許容可能なキャリアを含む、薬学的組成物。
【請求項25】
さらなる治療薬を含む、請求項24に記載の薬学的組成物。
【請求項26】
前記治療薬がステロイド系抗炎症薬またはその薬学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物である、請求項25に記載の薬学的組成物。
【請求項27】
前記ステロイド系抗炎症薬がコルチコステロイドまたはその薬学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物である、請求項25に記載の薬学的組成物。
【請求項28】
治療で用いる請求項1から23のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項29】
肺障害の処置で用いる請求項1から23のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項30】
薬物の製造のための請求項1から23のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項31】
肺障害の処置のための薬物の製造のための請求項1から23のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項32】
前記肺障害が慢性閉塞性肺疾患または喘息である、請求項29または31に記載の使用。
【請求項33】
請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の調製のための中間化合物であって、該中間化合物は、式3a:
【化42】
(式中、
RxおよびRyは、C1〜4アルキル、フェニル、および−C1〜4アルキル−(フェニル)から独立して選択され、
Rzは、C1〜4アルキル、フェニル、−C1〜4アルキル−(フェニル)、および−O−(C1〜4アルキル)から選択される)
を有する、中間化合物またはその塩。
【請求項34】
RxおよびRyはメチルであり、Rzはtert−ブチルである、請求項33に記載の化合物。
【請求項35】
請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の調製プロセスであって、該プロセスは、式3a:
【化43】
の化合物(式中、RxおよびRyは、C1〜4アルキル、フェニル、および−C1〜4アルキル−(フェニル)から独立して選択され、Rzは、C1〜4アルキル、フェニル、−C1〜4アルキル−(フェニル)、および−O−(C1〜4アルキル)から選択される)またはその塩を脱保護する工程を含む、プロセス。
【公表番号】特表2012−524783(P2012−524783A)
【公表日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−507275(P2012−507275)
【出願日】平成22年4月16日(2010.4.16)
【国際出願番号】PCT/US2010/031356
【国際公開番号】WO2010/123766
【国際公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(500154711)セラヴァンス, インコーポレーテッド (129)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月16日(2010.4.16)
【国際出願番号】PCT/US2010/031356
【国際公開番号】WO2010/123766
【国際公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(500154711)セラヴァンス, インコーポレーテッド (129)
【Fターム(参考)】
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