説明

ユーザ装置及びそのユーザの状況認知方法

【課題】ユーザ装置及びそのユーザの状況認知方法を提供し、さらに詳細には、ユーザにより発生する動きに応じてユーザの状況を認知し、それに適したサービスを提供できるユーザ装置及びそのユーザの状況認知方法並びにこれを利用したサービスを提供すること。
【解決手段】ユーザの状況認知方法であって、ユーザ装置に備えられた複数のセンサのうち、少なくとも一つのセンサにより獲得される信号を分析して、客体(object)により順次発生される少なくとも一つの単位行動を認識し、認識される単位行動のパターンを分析して、ユーザの現在状況を認知するユーザの状況認知方法が開示される。これにより、スマートフォンのようなユーザ装置を使用するユーザの行動をリアルタイムで分析して、分析結果に応じてユーザの状況に適したサービスを提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザ装置及びそのユーザの状況認知方法に関し、さらに詳細には、ユーザにより発生する動きに応じてユーザの状況を認知し、それに適したサービスを提供できるユーザ装置及びそのユーザの状況認知方法並びにこれを利用したサービスに関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンは、携帯が可能なIT機器の一つであって、既存の一般的な電話機能だけでなく、より強化されたプロセシング機能、ネットワーク機能及びセンサを利用して多様なサービスを提供する。スマートフォンを使用するユーザは、より容易にネットワークを介して必要な情報を検索し、SNS(Social Network Service)を介して周辺人とコミュニケーションし、又は所望の動画を見ることができる。
【0003】
また、スマートフォンは、内蔵されたセンサを利用してナビサービスを提供することによって、ユーザは、容易に道を探すことができるし、他人にユーザの現在位置を知らせることもできる。すなわち、スマートフォンは、センサを介してより多くのユーザ情報を獲得及び加工して、多様なサービスを提供できる。しかしながら、このような複合的なセンサの使用を活用するシステム構築は、多くの数学的モデルと機械学習アルゴリズムを必要とするので、容易に具現化されていないのが現状である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明は上記の問題を解決するためのものであって、一つ以上の例示的実施の形態(One or more exemplary embodiments)によれば、備えられたセンサに基づいてユーザの行動を認識し、それに応じた最適なサービスを提供できるユーザ装置及びそのユーザの状況認知方法並びにこれを利用したサービスを提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
例示的実施形態の一側面によれば、ユーザの状況認知方法は、ユーザ装置に備えられた複数のセンサのうち、少なくとも一つのセンサにより獲得される信号を分析して、客体(object)により順次発生される少なくとも一つの単位行動を認識するステップと、前記認識される単位行動のパターンを分析して、前記ユーザの現在状況を認知するステップと、を含む。
【0006】
他の例示的実施形態の一側面によれば、ユーザ装置におけるサービス提供方法は、客体から順次発生される少なくとも一つの単位行動を認識するステップと、前記認識される単位行動に対応するサービスを、サービス提供対象に提供するステップと、をさらに含む。
【0007】
他の例示的実施形態の一側面によるユーザの状況認知が可能なユーザ装置は、複数のセンサを有するセンサ部と、前記複数のセンサのうち、少なくとも一つのセンサにより獲得される信号を分析して、客体により順次発生した単位行動を認識する単位行動認識部と、前記認識される単位行動のパターンを分析して、前記ユーザの現在状況を認知する状況認知部と、を備える。
【0008】
他の例示的実施形態の一側面によるユーザの状況設定方法は、ユーザにより順次発生した単位行動をセンシングした信号を分析して、前記単位行動の各々に対応する特徴値を抽出するステップと、前記抽出された特徴値の各々に前記対応する単位行動を設定して、単位行動モデルを生成するステップと、前記設定された単位行動の組み合わせからなる基準状態遷移グラフに特定意味を有する状況を設定するステップと、を含む。
【0009】
他の例示的実施形態の一側面によるユーザの状況設定装置は、ユーザにより順次発生した単位行動をセンシングした信号を分析して、前記単位行動の各々に対応する特徴値を抽出する特徴値抽出部と、前記抽出された特徴値の各々に前記対応する単位行動を設定して、単位行動モデルを生成する単位行動設定部と、前記設定された単位行動の組み合わせからなる基準状態遷移グラフに特定意味を有する状況を設定する状況設定部と、を備える。
【0010】
他の例示的実施形態の一側面によれば、上述の方法のうち、何れか一つの方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが提供される。
【0011】
他の例示的実施形態の一側面によれば、上述の方法のうち、何れか一つの方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、スマートフォンのようなユーザ装置を使用するユーザの行動をリアルタイムで分析し、分析結果に応じてユーザの状況に適したサービスを提供できる。
【0013】
また、本発明によれば、ユーザ装置だけでユーザのライフロギング(Life Logging)が可能で、ライフロギングの際、センシングされたユーザの行動、状況などをメタデータとして使用することができる。
【0014】
また、モニターリングが必要な産業環境に適用して、行動基盤のモニターリングが可能な技術基盤を提供できる。
【0015】
また、ユーザの現在行動または状況を認知することによって、状況に適した広告をユーザに提供する新しい形態の広告プラットホームにより具現化されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】例示的実施の形態に係るユーザの現在状況を認識できる第1ユーザ装置を示すブロック図である。
【図2】角速度センサから提供される原信号をグラフに変換した一例を示す図である。
【図3】パワースペクトル方式により角速度信号が変換された一例を示す図である。
【図4】第1格納部に格納された基準状態遷移グラフ及びこれにマッピング格納された状況情報の一例を示す図である。
【図5】例示的実施の形態に係るユーザの単位行動別に状況を設定するための第2ユーザ装置を示すブロック図である。
【図6】例示的実施の形態に係るユーザ装置のユーザの状況認知方法を説明するためのフローチャートである。
【図7】例示的実施の形態に係るユーザ装置のユーザの状況設定方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以上の本発明の目的、他の目的、特徴及び利点は、添付された図面と関連した以下の好ましい実施の形態により容易に理解されるはずである。しかしながら、本発明は、ここで説明される実施の形態に限定されずに他の形態で具体化されうる。むしろ、ここで紹介される実施の形態は、開示された内容が徹底かつ完全になるように、そして当業者に本発明の思想を十分に伝達させるために提供されるものである。本明細書において、ある構成要素が他の構成要素上にあると言及される場合に、それは、他の構成要素上に直接形成されうるか、又はそれらの間に第3の構成要素が介在されうることを意味する。
【0018】
また、あるエレメント(または構成要素)が他のエレメント(または構成要素)上(ON)で動作または実行されると言及されるとき、そのエレメント(または構成要素)は、他のエレメント(または構成要素)が動作または実行される環境で動作または実行されるか、または他のエレメント(または構成要素)と直接または間接的に相互作用により動作または実行されると理解されなければならない。
【0019】
あるエレメント、構成要素、装置、またはシステムがプログラム若しくはソフトウェアからなる構成要素を含むと言及される場合、明示的な言及がなくても、そのエレメント、構成要素、装置、またはシステムは、そのプログラム若しくはソフトウェアが実行または動作するのに必要なハードウェア(例えば、メモリ、CPU等)や他のプログラムまたはソフトウェア(例えば、運営体制やハードウェアを駆動するのに必要なドライバー等)を含むと理解されなければならない。
【0020】
また、あるエレメント(または構成要素)が具現されるに当たって、特別な言及がない限り、そのエレメント(または構成要素)は、ソフトウェア、ハードウェア、またはソフトウェア及びハードウェアのうち、如何なる形態によっても具現化されることができると理解されなければならない。
【0021】
本明細書で使用された用語は、実施の形態を説明するためのもので、本発明を限定するものではない。本明細書において、単数形は、特に言及しない限り、複数形も含む。明細書で使用される「含む(comprises)」及び/又は「含む(comprising)」と言及された構成要素は、一つ以上の他の構成要素の存在又は追加を排除しない。
【0022】
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。以下の特定実施の形態を述べるにおいて、様々な特定の内容は、発明をさらに具体的に説明し理解を助けるために作成された。しかしながら、本発明を理解することができる程度のこの分野における知識を有した読者は、このような様々な特定の内容がなくても使用されうることを認知できる。ある場合には、発明を述べるにおいて周知で発明と大きく関連のない部分は、本発明を説明するにおいて特別な理由なしで混乱を引き起こすことを防止するために述べないことを予め言及しておく。
【0023】
図1は、本発明の実施の形態に係るユーザの現在状況を認識できる第1ユーザ装置100を示すブロック図である。
【0024】
図1に示す第1ユーザ装置100は、ネットワークを介して有線通信または無線通信が可能な装置であって、複数のセンサを利用してユーザが現在置かれている状況を認識し、認識された状況により適したサービスを選択的に提供できる。第1ユーザ装置100の例には、スマートフォン、モバイルフォン、ラップトップコンピュータなど通信が可能なすべての電子機器がありうる。
【0025】
本発明の一実施の形態によれば、ユーザが現在置かれている状況を認識するにおいて、客体の行動を認識して判断する。ここで、「客体」とは、ユーザ装置のユーザ、ユーザでない第3者、及び物体のうち、何れか一つを含む意味として用いられる。
【0026】
例えば、ユーザ装置100は、前記ユーザ装置100のユーザの行動、前記ユーザ装置100のユーザでない第3者(例えば、強盗、泥棒)の行動、ある物体(例えば、自動車やモータサイクル)の動きなどを認識して、ユーザが置かれている状況を認識できる。以下、図1を参照して、ユーザ装置100のユーザの行動を中心にユーザが置かれている状況を認識する例を中心に説明する。
【0027】
同図に示すように、第1ユーザ装置100は、第1センサ部110、第1通信部120、第1格納部130、第1状況認知モジュール140、第1情報提供インタフェース(IF:Interface)部150、及び第1アプリケーション部160を備えることができる。
【0028】
第1センサ部110は、第1ユーザ装置100を使用するユーザの動きをセンシングするために、複数のセンサを備えることができる。第1センサ部110は、複数のセンサのうち、少なくとも一つのセンサによりセンシングされる信号を第1状況認知モジュール140に提供できる。第1センサ部110は、位置センサ、加速度センサ、角速度センサ、デジタル羅針盤、照度センサ、近接センサ、オーディオセンサなど多様な種類のセンサを備えることができる。
【0029】
また、第1センサ部110は、カメラをさらに備えることができる。例えば、第1センサ部110は、第1ユーザ装置100の周囲の画面をキャプチャリングできる。
【0030】
位置センサは、ユーザ装置100の現在位置をセンシングし、GPS(Global Positioning System)センサ、PSD(Position Sensitive Device)センサなど多様である。加速度センサは、X軸、Y軸、Z軸のそれぞれの加速度と、第1ユーザ装置100が各方向に傾いた程度をセンシングする。角速度センサは、第1ユーザ装置100が予め設定された基準方向に対して回転した方向をセンシングできる。デジタル羅針盤は、東西南北を判断し、これを基準として第1ユーザ装置100の位置をセンシングできる。照度センサは、第1ユーザ装置100が現在位置した場所の明るさをセンシングできる。近接センサは、第1ユーザ装置100の近くに存在する物体の有無を電子系の力を利用して機械的接触無しでセンシングできる。オーディオセンサは、第1ユーザ装置100の周辺の騷音、ユーザの対話状態などをセンシングできる。
【0031】
第1通信部120は、ネットワーク、基地局などを介した有線通信または無線通信インタフェースを提供する。例えば、第1通信部120は、ブルートゥース機能、Wi−Fi機能、3G網サービス機能など多様な通信インタフェースを提供でき、これに限定されない。第1通信部120は、Wi−Fi機能を提供するために基地局と通信し、基地局との通信結果により現在位置に対する情報が追加的に分かる。
【0032】
第1格納部130は、少なくとも一個の単位行動の集合からなる基準状態遷移グラフ及び基準状態遷移グラフの各々に対応する状況情報がマッピングされて格納される。基準状態遷移グラフ及びそれに対応する状況情報は、第1ユーザ装置100を設計するステップにて、実験により得られた情報でありえ、これについては、図5を参照して詳細に説明する。
【0033】
第1状況認知モジュール140は、第1センサ部110の複数のセンサのうち、少なくとも一つから提供される信号を処理及び分析して、ユーザにより発生した単位行動を認識し、認識された単位行動を組み合わせてユーザが現在置かれている状況を認知できる。
【0034】
第1状況認知モジュール140は、第1位値追跡部141、第1信号処理部143、第1特徴値抽出部145、第1単位行動認識部147及び状況認知部149を備えることができる。
【0035】
第1位値追跡部141は、複数のセンサのうち、ユーザの現在位置をセンシングする位置センサまたは第1通信部120から提供される信号を分析して、ユーザの位置をリアルタイムで追跡できる。第1位値追跡部141は、リアルタイムで追跡されるユーザの位置に対する情報を状況認知部149に提供できる。また、ユーザの位置をリアルタイムで追跡することによって、第1位値追跡部141は、ユーザが頻繁に訪問する場所を別に格納及び管理し、このような情報を後述する状況認知部149に提供できる。
【0036】
第1信号処理部143は、複数のセンサのうち、少なくとも一つのセンサから提供される原信号を処理してノイズを除去できる。図2は、角速度センサから提供される原信号(以下、角速度信号とする)をグラフに変換した一例であり、図3は、パワースペクトル方式により角速度信号が変換された一例を示す。角速度センサは、各軸(例えば、x軸、y軸、z軸)に対した角速度信号を連続的に提供し、このような角速度信号は、図2に示すように、ノイズを含んでいることができる。したがって、第1信号処理部143は、角速度信号に対してパワースペクトル(Power Spectrum)方式を適用して、図3に示すように、ノイズの除去されたスペクトル値を周波数別に出力できる。スペクトル値は、周波数に応じるパワー(power/frequency、dB/Hz)の変化関係を意味する。
【0037】
第1特徴値抽出部145は、少なくとも一つのセンサにより獲得される信号または第1信号処理部143から入力される信号から特徴値を抽出できる。特徴値は、ユーザの単位行動を表す値であって、各単位行動ごとに異なる特徴値を有する。
【0038】
以下、図3を参照して特徴値を抽出する方法について説明する。第1特徴値抽出部145は、図3のように変換された信号にウィンドウを適用し、下記の三つの方式のうちの何れか一つを利用して特徴値を抽出できる。第1特徴値抽出部145は、特徴値の抽出に必要な計算量とエラーを最小化するために、スペクトルからなる信号をm個のウィンドウに分割する。第1特徴値抽出部145は、ウィンドウの一定部分が重なるように分割して、エラースムージング効果を提供できる。図3には、第1ないし第3ウィンドウW、W、Wが示されている。
【0039】
第1に、第1特徴値抽出部145は、第1ないし第3ウィンドウW、W、Wのそれぞれでスペクトル値の平均値を特徴値として使用することができる。したがって、信号がm個のウィンドウに分割された場合、m個の特徴値が抽出されることができる。
【0040】
第2に、第1特徴値抽出部145は、各ウィンドウ区間からスペクトル値の変化推移を特徴値として抽出できる。すなわち、第1特徴値抽出部145は、各ウィンドウ区間でスペクトル値の増加または減少有無を判別し、その変化の大きさを特徴値として抽出できる。
【0041】
第3に、第1特徴値抽出部145は、各ウィンドウ区間から発生した最大値と最小値とを特徴値として抽出できる。
【0042】
図1を再度参照すれば、第1単位行動認識部147は、複数のセンサのうち、少なくとも一つのセンサにより獲得される信号を分析して、ユーザにより順次発生した単位行動を認識できる。単位行動は、歩き、走り、座り、停止などユーザの動きの基本単位を意味する。
【0043】
詳細に説明すれば、第1単位行動認識部147は、第1特徴値抽出部145から連続的に抽出されて入力される特徴値を分析して単位行動を認識できる。第1単位行動認識部147は、抽出された特徴値を事前に設定された単位行動モデルとそれぞれ比較して、抽出された特徴値に対応する単位行動を把握できる。すなわち、第1単位行動認識部147は、抽出された特徴値を単位行動モデルに投射し、線形判別分析法(Linear Discrimination Analysis)を利用して単位行動を認識できる。
【0044】
単位行動モデルは、ユーザにより発生する単位行動及び単位行動に対応する特徴値がマッピングされた特徴空間であって、第1ユーザ装置100を設計するステップにて実験により得られた情報でありえ、これについては、図5を参照して詳細に説明する。
【0045】
以下、第1センサ部110によりセンシングされる信号の種類によって、第1単位行動認識部147で認識されうる単位行動について説明する。
【0046】
複数のセンサのうち、加速度センサ及びデジタル羅針盤のうち、少なくとも一つによりセンシングされた信号から特徴値が抽出されると、第1単位行動認識部147は、座り、歩き、走り、停止、交通手段利用及び階段上りのうち、少なくとも一つを含む単位行動を認識できる。
【0047】
また、複数のセンサのうち、オーディオセンサによりセンシングされた信号から特徴値が抽出されると、第1単位行動認識部147は、ユーザの対話有無及び周辺騷音程度を認識し、対話状態という単位行動または周辺騷音にマッピングされた単位行動を認識できる。
【0048】
また、複数のセンサのうち、照度センサ及び近接センサのうち、少なくとも一つによりセンシングされた信号から特徴値が抽出されると、第1単位行動認識部147は、ユーザが現在位置した所(現在位置)の明るさを介して認識される行動、またはユーザ装置のハンドリング有無のうち、少なくとも一つを単位行動として認識できる。
【0049】
上述した第1特徴値抽出部145の機能が備えられない場合、第1単位行動認識部147は、図3のように、パワースペクトルを介して変換された値を利用して単位行動を認識することもできる。
【0050】
状況認知部149は、第1単位行動認識部147により認識される単位行動のパターンを分析して、下記の4種類の分類方式のうち、少なくとも一つを利用してユーザの現在状況を認知できる。
【0051】
第1に、状況認知部149は、認識される単位行動を組み合わせて状態遷移グラフ(State Transition Graph)を生成し、事前に設定された基準状態遷移グラフのうち、生成された状態遷移グラフとの一致度が最も大きな基準状態遷移グラフに対応する状況情報から、ユーザの現在状況を認知できる。
【0052】
図4は、第1格納部130に格納された基準状態遷移グラフ及びこれにマッピング格納された状況情報の一例を示す。
【0053】
同図に示すように、第1基準状態遷移グラフは、第1単位行動1後に第2単位行動2及び第3単位行動3が認識されるか、又は第1単位行動1後に第4単位行動4が認識される順序の組合わせを有する。したがって、状況認知部149から生成される状態遷移グラフが第1基準状態遷移グラフと最も似ているか、又は同一であれば、状況認知部149は、現在ユーザの状況は「出勤」であると認知できる。第2基準状態遷移グラフは、第11ないし第15単位行動11〜16の組み合わせからなり、「出勤」と似ているので詳細な説明は省略する。
【0054】
このとき、状況認知部149は、同じ単位行動が持続的に認識される場合、同じ単位行動が持続的に認識された時間をさらに考慮して、ユーザの現在状況を認知できる。例えば、第1単位行動1に対して設定された臨界値が20分である場合、生成された状態遷移グラフが第1基準状態遷移グラフと同一であるが、第1単位行動1が持続的に認識された時間が20分を超えると、状況認知部149は、ユーザが「出勤」でない他の状況にあると認知できる。
【0055】
第2に、状況認知部149は、第1位値追跡部141を介して追跡される位置のうち、特定場所で認識される単位行動を利用してユーザの現在状況を認知できる。すなわち、状況認知部149は、追跡されたユーザの位置と認識された単位行動とを結合して、ユーザの動きを意味のある行動として分類したり、状況を認知したりできる。例えば、状況認知部149は、ユーザが普段頻繁に訪問する場所を主要場所として設定し、特定場所から抽出される単位行動を利用してユーザの現在状況を認知できる。主要場所は、例えば、家、職場、Gymセンサなど多様である。
【0056】
第3に、状況認知部149は、同じ単位行動が持続的に認識される場合、同じ単位行動が持続する時間と同じ単位行動に設定された臨界値を利用して、ユーザの現在状況を認知できる。例えば、走りという単一行動が持続的に認識される場合、臨界値20分以内であると、状況認知部149は、ユーザの状況を「出勤」と認知し、臨界値が30分を超えると、ユーザの状況を「ジョギング」と認知できる。
【0057】
第4に、状況認知部149は、単位行動が認識される日付及び時間のうち、少なくとも一つを利用して、ユーザの現在状況を認知できる。例えば、単位行動が同じ日付または同じ時間に繰り返し的に認知されると、状況認知部149は、日付または時間にマッピングされた状況をユーザの現在状況と認知できる。
【0058】
一方、第1情報提供IF部150は、状況認知部149で認知された状況に対する情報を第1アプリケーション部160に伝達するインターフェーシングを提供する。第1情報提供IF部150は、第1メッセージ生成部151及び第1API153部を備える。第1メッセージ生成部151は、状況認知部149で認知された状況に対する情報を第1アプリケーション部160で認識できる形態のメッセージとして生成する。第1API部153は、生成されたメッセージを利用して該当サービスの実行を第1アプリケーション部160に要請できる。
【0059】
第1アプリケーション部160は、第1API部153の要請によって、状況認知部149で認知されたユーザの現在状況に対応するサービスを提供できる。第1アプリケーション部160が広告と関連した場合、第1アプリケーション部160は、ユーザの現在状況に適した広告をユーザに提供できる。例えば、ユーザが「ジョギング」という状況にあると認知されると、第1アプリケーション部160は、飲料または運動用品の広告を提供できる。第1アプリケーション部160が産業分野において用いられる場合、第1アプリケーション部160は、生産者の状況を認知して、工程制御分野に適用できる。また、第1アプリケーション部160が衣料と関連したサービスを提供する場合、第1アプリケーション部160は、患者の状況をモニターリング及び認知し、応急状況などを発見し、周辺人に知らせる等の応急措置を行うことができる。
【0060】
図5は、本発明の実施の形態に係るユーザの単位行動別に状況を設定するための第2ユーザ装置500を示すブロック図である。
【0061】
図5に示す第2ユーザ装置500は、有線通信または無線通信が可能な装置であるか、または複数のセンサを利用してユーザの単位行動及び各単位行動に対応するユーザの状況を定義することができる。
【0062】
同図に示すように、第2ユーザ装置500は、第2センサ部510、第2通信部520、第2格納部530、状況設定モジュール540、第2情報提供インタフェース(IF:Interface)部550及び第2アプリケーション部560を備えることができる。
【0063】
同図の第2センサ部510、第2通信部520、第2格納部530、状況設定モジュール540、第2情報提供IF部550及び第2アプリケーション部560は、図1の第1センサ部110、第1通信部120、第1格納部130、第1状況認知モジュール140、情報提供IF部150及び第1アプリケーション部160と大部分同一なので詳細な説明は省略する。
【0064】
第2センサ部510は、第2ユーザ装置500を使用するユーザの動きをセンシングするために複数のセンサを備え、少なくとも一つのセンサによりセンシングされる信号を状況設定モジュール540に提供できる。第2センサ部510は、位置センサ、加速度センサ、角速度センサ、デジタル羅針盤、照度センサ、近接センサ、オーディオセンサなど多様な種類のセンサを備えることができる。
【0065】
第2通信部520は、ブルートゥース機能、Wi−Fi機能、3G網サービス機能など多様な通信サービスを提供するための通信インタフェースである。
【0066】
第2格納部530には、少なくとも一個の単位行動の集合からなる基準状態遷移グラフ及び基準状態遷移グラフのそれぞれに対応する状況情報がマッピングされて格納される。基準状態遷移グラフに対応する状況情報は、状況設定部549で生成されることができる。
【0067】
状況設定モジュール540は、第2位置追跡部541、第2信号処理部543、第2特徴値抽出部545、単位行動設定部547及び状況設定部549を備えることができる。
【0068】
第2信号処理部543は、複数のセンサのうち、ユーザの現在位置をセンシングする位置センサから提供される信号を分析して、ユーザの位置をリアルタイムで追跡できる。
【0069】
第2信号処理部543は、複数のセンサのうち、少なくとも一つのセンサから提供される原信号を処理してノイズを除去できる。
【0070】
第2特徴値抽出部545は、少なくとも一つのセンサにより獲得される信号または第2信号処理部543から入力される信号から特徴値を抽出できる。特徴値は、ユーザが基準状態遷移グラフを生成するために意図的に行った単位行動に対応する信号から抽出されるので、各単位行動ごとに異なる値を有する。
【0071】
ユーザは、決まったパターンの通りに単位行動を順次行い、単位行動設定部547は、第2特徴値抽出部545から連続的に抽出されて入力される特徴値に、該当する単位行動を設定できる。すなわち、ユーザが意図的に発生した単位行動により抽出された特徴値に、該当単位行動を設定できる。単位行動設定部547は、抽出された特徴値に設定される単位行動を組み合わせて、単位行動モデルを作成することができる。単位行動モデルは、ユーザが順次行った単位行動及び単位行動に対応する抽出された特徴値がマッピングされた特徴空間として表現される。
【0072】
状況設定部549は、設定された単位行動の組み合わせからなる基準状態遷移グラフに特定意味を有する状況を設定できる。状況設定部549は、下記の4種類の分類方式のうち、少なくとも一つを利用してユーザの現在状況を設定できる。
【0073】
第1に、状況設定部549は、単位行動設定部547により設定される単位行動の組み合わせからなる基準状態遷移グラフを生成し、生成された基準状態遷移グラフに、特定意味を有する状況を設定できる。例えば、ユーザが「ジョギング」をする間に生成された状態遷移グラフが図4に示す第2基準状態遷移グラフであると、ユーザは、第2基準状態遷移グラフに「ジョギング」という状況を入力し、状況設定部549は、入力された状況を第2基準状態遷移グラフにマッピングされるように設定した後、第2格納部530に格納することができる。このとき、状況設定部549は、各単位行動に臨界値を追加的に設定して、状況をさらに具体的に設定できる。
【0074】
第2に、状況設定部549は、第2位置追跡部510で追跡される位置と認識される単位行動とを結合して、状況を設定できる。
【0075】
第3に、状況設定部549は、単位行動が連続的に持続する時間によって、同じ単位行動に対しても異なる状況を設定できる。
【0076】
第4に、状況設定部549は、単位行動が設定される日付及び時間のうち、少なくとも一つを考慮して状況を設定できる。
【0077】
上述した状況設定部549は、単位行動の集合に対して状況だけでなく、状況に適したサービスをさらに設定できる。
【0078】
一方、第2情報提供IF部550は、状況設定部549で設定された状況に対する情報を第2アプリケーション部560に伝達するために、第2メッセージ生成部551及び第2API部553を備える。
【0079】
第2アプリケーション部560は、第2API部553の要請によって、状況設定部549で認知されたユーザの現在状況に対応するサービスを提供できる。第2情報提供IF部550及び第2アプリケーション部560は、第2ユーザ装置500に備えられなくても良い。
【0080】
上述した通り、本ユーザ装置は、ユーザの状況を認知しユーザの状況に基づいてサービスを提供できる。例えば、本ユーザ装置は、ユーザ状況を認知するにおいて、ユーザ装置のユーザ行動だけでなく、第3者(例えば、ユーザ装置の周辺にある他の人:泥棒、強盗度...)の行動や、ある事物の動き(自動車)を総合してユーザ状況を認知できる。そして、そういうユーザ状況に適したサービスをサービス提供対象に提供できる。
【0081】
例えば、自動車がユーザと衝突する場合、ユーザの悲鳴やある事物が高速でユーザ装置に接近する画面、または声に基づいてユーザが交通事故にあったと認知できる。このような場合、ユーザ装置は、そういう状況をサービス提供対象(予め決まった者や装置でありうる。例えば、家族の携帯電話または警察署)にユーザの状況を知らせることができる。
【0082】
図6は、本発明の実施の形態に係るユーザ装置のユーザの状況認知方法を説明するためのフローチャートである。
【0083】
同図のユーザの状況認知方法を行うユーザ装置は、図1を参照して説明した第1ユーザ装置100でありえ、実質的に第1ユーザ装置100の制御部(図示せず)または少なくとも一個のプロセッサ(図示せず)により駆動できる。
【0084】
ステップS610にて、ユーザ装置は、備えられた複数のセンサのうち、ユーザの現在位置をセンシングする位置センサから提供される信号を分析して、ユーザの位置をリアルタイムで追跡できる。ユーザの位置をリアルタイムで追跡することによって、ユーザ装置は、ユーザが頻繁に訪問する場所を別途に格納及び管理することもできる。
【0085】
ステップS620にて、ユーザ装置は、複数のセンサのうち、少なくとも一つのセンサから提供される原信号を処理してノイズを除去できる。
【0086】
ステップS630にて、ユーザ装置は、ステップS620から提供される信号から特徴値を抽出できる。特徴値は、図3を参照して説明したウィンドウを考慮して抽出されることができる。
【0087】
ステップS640にて、ユーザ装置は、ステップS630にて連続的に抽出される特徴値を分析して単位行動を認識できる。例えば、ユーザ装置は、抽出された特徴値を各々、事前に設定された単位行動モデルと比較して、抽出された特徴値に対応する単位行動を把握できる。認識される単位行動は、座り、歩き、走り、停止、交通手段利用中、階段上り、ユーザの対話有無、周辺騷音にマッピングされた単位行動、ユーザの現在位置の明るさを介して認識される行動、及びユーザ装置のハンドリング有無のうち、少なくとも一つを含むことができる。
【0088】
ステップS650にて、ユーザ装置は、ステップS640にて認識される単位行動を組み合わせて状態遷移グラフを生成できる。
【0089】
ステップS660にて、ユーザ装置は、事前に設定された基準状態遷移グラフのうち、ステップS650にて生成された状態遷移グラフとの一致度が最も大きな基準状態遷移グラフに対応する状況情報から、ユーザの現在状況を認知できる。このとき、ユーザ装置は、同じ単位行動が持続的に認識された時間と各単位行動に設定された臨界値とをさらに考慮して、ユーザの現在状況を認知できる。
【0090】
ステップS650及びステップS660は、状態遷移グラフを利用してユーザの状況を認知する場合について記載しているが、ユーザ装置は、ステップS610にて追跡された位置、同じ単位行動が持続する時間、単位行動が認識される日付及び時間のうち、少なくとも一つを利用して、ユーザの現在状況を認知することもできる。
【0091】
ステップS670にて、ユーザ装置は、認知されたユーザの現在状況に対応するサービスを提供できる。
【0092】
このように、本願発明は、ユーザ状況認知に基づいたサービス提供方法により具現化されることができる。進んで、本願発明に係るユーザ状況認知に基づいたサービス提供方法は、多様な方式で変形が可能である。例えば、ユーザ状況を認知するにおいて、ユーザ装置のユーザ行動だけでなく、第3者(例えば、ユーザ装置の周辺にいる他人:泥棒、強盗...)の行動や、ある事物の動き(自動車)を総合してユーザ状況を認知できる。そして、そういうユーザ状況に合うサービスをサービス提供対象に提供できる。
【0093】
例えば、自動車がユーザと衝突する場合、ユーザの悲鳴やある事物がユーザ装置に高速で接近する画面、または声に基づいてユーザが交通事故に遭ったと認知できる。このような場合、ユーザ装置は、そういう状況をサービス提供対象(予め決まった者や装置でありうる。例えば、家族の携帯電話または警察署)にユーザの状況を知らせることができる。
【0094】
さらに他の例としては、ユーザが強盗に会った場合、強盗の音声内容、姿、ユーザの音声内容などに基づいてユーザが強盗に会ったと認知できる。このような場合、ユーザ装置は、そういう状況をサービス提供対象に知らせることができる。
【0095】
図7は、本発明の実施の形態に係るユーザ装置のユーザの状況設定方法を説明するためのフローチャートである。
【0096】
図7のユーザの状況設定方法を行うユーザ装置は、図5を参照して説明した第2ユーザ装置500でありえ、実質的に第2ユーザ装置500の制御部(図示せず)または少なくとも一個のプロセッサ(図示せず)により駆動されうる。
【0097】
ステップS710にて、ユーザ装置は、備えられた複数のセンサのうち、ユーザの現在位置をセンシングする位置センサから提供される信号を分析して、ユーザの位置をリアルタイムで追跡できる。ユーザの位置をリアルタイムで追跡することによって、ユーザ装置は、ユーザが頻繁に訪問する場所を別途に格納及び管理することができる。
【0098】
ステップS720にて、ユーザは、単位行動に応じる動きを行い、ユーザ装置は、複数のセンサのうち、少なくとも一つのセンサから提供される原信号を処理してノイズを除去できる。原信号は、ユーザの動きをセンシングした信号でありうる。
【0099】
ステップS730にて、ユーザ装置は、ステップS720から提供される信号から特徴値を抽出できる。特徴値は、ユーザが行った単位行動に対応する信号から抽出されるので、各単位行動ごとに異なる値を有する。
【0100】
ステップS740にて、ユーザ装置は、ステップS730から連続的に抽出される特徴値に該当単位行動をユーザ入力により設定し、抽出された特徴値とそれに該当する単位行動の組み合わせからなる単位行動モデルを作成することができる。例えば、ユーザが歩きという単位行動を行った後に第1特徴値が抽出されると、ステップS740にて、ユーザは、第1特徴値に歩きという単位行動を入力し、ユーザ装置は、入力された単位行動を設定できる。
【0101】
ステップS750にて、ユーザ装置は、ステップS740にて設定される単位行動の組み合わせからなる基準状態遷移グラフを生成し、生成された基準状態遷移グラフに、特定意味を有する状況を設定できる。このとき、より正確な状況別基準状態遷移グラフを生成するために、ユーザは、基準状態遷移グラフを生成するために行った単位行動を再度行い、ユーザ装置は、再度行った単位行動の特徴値から臨時状態遷移グラフを生成する。そして、ユーザ装置は、同じ単位行動に対してまず生成された基準状態遷移グラフと後に生成された臨時状態遷移グラフとを比較して、誤差が発見されると、誤差を利用して基準状態遷移グラフを補正できる。
【0102】
ステップS760にて、設定された各状況ごとに適したサービスを追加的に設定できる。
【0103】
上述した装置及び方法に対する実施形態において、主にユーザの行動に基づいてユーザが置かれている状況を認識すると説明したが、本願発明は、ユーザ行動だけでなく、第3者の行動や事物の動きを認識してユーザが置かれている状況を認識できることはもちろんである。
【0104】
また、上述した実施の形態により認知されたユーザ状況を利用してサービスを提供する方法により本願発明は具現化が可能である。例えば、上述した実施の形態によって、客体の少なくとも一つの行動を認識し、該認識された客体の行動に対応するサービスを、サービス提供対象に提供するサービス方法により具現化が可能である。ここで、客体は、上述したように、ユーザ装置のユーザ、前記ユーザでない第3者、及び物体のうち、少なくとも何れか一つでありえ、サービス提供対象は、ユーザ装置のユーザ、及び前記ユーザでない第3者のうち、少なくとも一つでありうる。
【0105】
以上、本発明は、限定された実施の形態と図面により説明されたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明が属する分野における通常の知識を有した者であればこのような記載から多様な修正及び変形が可能である。したがって、本発明の範囲は、説明された実施の形態に限って決まってはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等なものによって決まらねばならない。
【符号の説明】
【0106】
100 第1ユーザ装置
110 第1センサ部
120 第1通信部
130 第1格納部
140 第1状況認知モジュール
150 第1情報提供インタフェース部
160 第1アプリケーション部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの状況認知方法であって、
ユーザ装置に備えられた複数のセンサのうち、少なくとも一つのセンサにより獲得される信号を分析して、客体(object)により順次発生される少なくとも一つの単位行動を認識するステップと、
前記認識される単位行動のパターンを分析して、前記ユーザの現在状況を認知するステップと、
を含むことを特徴とするユーザの状況認知方法。
【請求項2】
前記客体は、前記ユーザ装置のユーザ、前記ユーザでない第3者、及び物体のうち、少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載のユーザの状況認知方法。
【請求項3】
前記少なくとも一つのセンサにより獲得される信号から、前記ユーザの単位行動を表す特徴値を連続的に抽出するステップをさらに含み、
前記単位行動を認識するステップは、前記抽出された特徴値を各々、事前に設定された単位行動モデルと比較して、前記抽出された特徴値に対応する単位行動を認識することを特徴とする請求項1に記載のユーザの状況認知方法。
【請求項4】
前記現在状況を認知するステップは、
前記認識される単位行動を組み合わせて、状態遷移グラフを生成するステップと、
少なくとも一個の行動の集合からなる基準状態遷移グラフのうち、前記生成される状態遷移グラフとの一致度が最も大きな基準状態遷移グラフに対応する状況情報から、前記ユーザの現在状況を認知するステップと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のユーザの状況認知方法。
【請求項5】
前記現在状況を認知するステップは、
前記認識される単位行動のうち、同じ単位行動が持続的に認識される場合に、前記持続的に認識された時間をさらに考慮して、前記ユーザの現在状況を認知することを特徴とする請求項4に記載のユーザの状況認知方法。
【請求項6】
前記複数のセンサのうち、前記ユーザの現在位置をセンシングする位置センサから提供される信号を分析して、前記ユーザの現在位置をリアルタイムで追跡するステップをさらに含み、
前記現在状況を認知するステップは、
前記追跡される位置のうち、特定場所で認識される単位行動を利用して前記ユーザの現在状況を認知することを特徴とする請求項1に記載のユーザの状況認知方法。
【請求項7】
前記現在状況を認知するステップは、
同じ単位行動が持続的に認識される場合に、前記持続的に認識された時間を考慮して、前記ユーザの現在状況を認知することを特徴とする請求項1に記載のユーザの状況認知方法。
【請求項8】
前記現在状況を認知するステップは、
前記単位行動が認識される日付及び時間のうち、少なくとも一つを利用して、前記ユーザの現在状況を認知することを特徴とする請求項1に記載のユーザの状況認知方法。
【請求項9】
前記単位行動を認識するステップは、
前記複数のセンサのうち、加速度センサ及びデジタル羅針盤のうち、少なくとも一つから提供される信号を分析して、座り、歩き、走り、停止、交通手段利用及び階段上りのうち、少なくとも一つを認識するステップと、
前記複数のセンサのうち、音を感知するためのオーディオセンサから提供される信号を分析して、前記ユーザの対話有無及び周辺騷音程度を認識するステップと、
前記複数のセンサのうち、照度センサ及び近接センサのうち、少なくとも一つから提供される信号を分析して、前記ユーザの現在位置の明るさを介して認識される単位行動、及び前記ユーザ装置のハンドリング有無のうち、少なくとも一つを認識するステップと、
のうち、少なくとも一つのステップを含むことを特徴とする請求項1に記載のユーザの状況認知方法。
【請求項10】
ユーザ装置におけるサービス提供方法であって、
客体から順次発生される少なくとも一つの単位行動を認識するステップと、
前記認識される単位行動に対応するサービスを、サービス提供対象に提供するステップと、
を含むことを特徴とする状況認知に基づいたサービス提供方法。
【請求項11】
前記少なくとも一つの単位行動は、順次発生した単位行動であり、
前記単位行動を認識するステップは、前記認識される単位行動のパターンを分析することを特徴とする請求項10に記載の状況認知に基づいたサービス提供方法。
【請求項12】
複数のセンサを有するセンサ部と、
前記複数のセンサのうち、少なくとも一つのセンサにより獲得される信号を分析して、客体により順次発生した単位行動を認識する単位行動認識部と、
前記認識される単位行動のパターンを分析して、前記ユーザの現在状況を認知する状況認知部と、
を備えることを特徴とするユーザの状況認知が可能なユーザ装置。
【請求項13】
前記少なくとも一つのセンサにより獲得される信号から、前記ユーザの単位行動を表す特徴値を連続的に抽出する特徴値抽出部をさらに備え、
前記単位行動認識部は、前記抽出された特徴値を各々、事前に設定された単位行動モデルと比較して、前記抽出された特徴値に対応する単位行動を認識することを特徴とする請求項12に記載のユーザの状況認知が可能なユーザ装置。
【請求項14】
少なくとも一個の行動の集合からなる基準状態遷移グラフ及び前記基準状態遷移グラフのそれぞれに対応する状況情報が格納される格納部をさらに備え、
前記状況認知部は、
前記認識される単位行動を組み合わせて、状態遷移グラフを生成し、前記基準状態遷移グラフのうち、前記生成される状態遷移グラフとの一致度が最も大きな基準状態遷移グラフに対応する状況情報から、前記ユーザの現在状況を認知することを特徴とする請求項12に記載のユーザの状況認知が可能なユーザ装置。
【請求項15】
前記状況認知部は、前記認識される単位行動のうち、同じ単位行動が持続的に認識される場合に、前記持続的に認識された時間をさらに考慮して、前記ユーザの現在状況を認知することを特徴とする請求項14に記載のユーザの状況認知が可能なユーザ装置。
【請求項16】
前記複数のセンサのうち、前記ユーザの現在位置をセンシングする位置センサから提供される信号を分析して、前記ユーザの現在位置をリアルタイムで追跡する位置追跡部をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載のユーザの状況認知が可能なユーザ装置。
【請求項17】
前記状況認知部は、
前記追跡される位置のうち、特定場所で認識される単位行動を利用して前記ユーザの現在状況を認知する動作と、
同じ単位行動が持続的に認識される場合に、前記持続的に認識された時間を利用して前記ユーザの現在状況を認知する動作と、
前記単位行動が認識される日付及び時間のうち、少なくとも一つを利用して、前記ユーザの現在状況を認知する動作とのうち、
少なくとも一つの動作を行うことを特徴とする請求項16に記載のユーザの状況認知が可能なユーザ装置。
【請求項18】
前記認知されるユーザの現在状況に対応するサービスを提供するアプリケーション部をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載のユーザの状況認知が可能なユーザ装置。
【請求項19】
ユーザにより順次発生した単位行動をセンシングした信号を分析して、前記単位行動の各々に対応する特徴値を抽出するステップと、
前記抽出された特徴値の各々に前記対応する単位行動を設定して、単位行動モデルを生成するステップと、
前記設定された単位行動の組み合わせからなる基準状態遷移グラフに特定意味を有する状況を設定するステップと、
を含むことを特徴とするユーザの状況設定方法。
【請求項20】
前記状況を設定するステップは、
前記設定された単位行動を組み合わせて、前記基準状態遷移グラフを生成するステップと、
前記生成された基準状態遷移グラフに該当する前記状況を設定して格納するステップと、
を含むことを特徴とする請求項19に記載のユーザの状況設定方法。
【請求項21】
請求項1乃至11、19及び20の何れか1項に記載の方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項22】
請求項21に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項23】
ユーザにより順次発生した単位行動をセンシングした信号を分析して、前記単位行動の各々に対応する特徴値を抽出する特徴値抽出部と、
前記抽出された特徴値の各々に前記対応する単位行動を設定して、単位行動モデルを生成する単位行動設定部と、
前記設定された単位行動の組み合わせからなる基準状態遷移グラフに特定意味を有する状況を設定する状況設定部と、
を備えることを特徴とするユーザの状況設定装置。
【請求項24】
前記状況設定部は、前記設定された単位行動を組み合わせて基準状態遷移グラフを生成し、前記生成された基準状態遷移グラフに該当する状況を設定してメモリに格納することを特徴とする請求項23に記載のユーザの状況設定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−95300(P2012−95300A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−235316(P2011−235316)
【出願日】平成23年10月26日(2011.10.26)
【出願人】(510294195)サムソン エスディーエス カンパニー リミテッド (33)
【Fターム(参考)】