説明

ラミネート装置、ICシート、巻物及びICチップの作製方法

【課題】 薄膜集積回路の封止の際の製造効率の向上を課題とする。
【解決手段】 第1の基板が巻き付けられた第1のローラーと、第2の基板が巻き付けられた第2のローラーと、第3のローラーと、第4のローラーと、第5のローラーを有する。第1のローラーを回転させて、第1の基板を第3のローラーに供給する。また、第2のローラーを回転させて、第2の基板を第5のローラーに供給する。また、第3のローラーを回転させて、第3の基板上の少なくとも1つの薄膜集積回路の一方の面を第1の基板に接着させる。また、第4のローラーと第5のローラーを回転させて、薄膜集積回路の他方の面を第2の基板に接着させ、かつ、第4のローラーと第5のローラーの間を薄膜集積回路が通過する際に、第1の基板、第2の基板及び薄膜集積回路に加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行って、第1の基板と第2の基板により薄膜集積回路を封止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄膜集積回路を封止するラミネート装置に関する。また本発明は、封止した複数の薄膜集積回路を含むICシートに関する。また本発明は、封止した複数の薄膜集積回路が巻き取られた巻物に関する。また本発明は、薄膜集積回路を封止したICチップの作製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ガラス基板上に設けられた薄膜集積回路を用いたICチップ(ICタグ、IDタグ、RFタグ(Radio Frequency)、無線タグ、電子タグともよばれる)の技術開発が進められている。このような技術では、ガラス基板上に設けられた薄膜集積回路は、完成後に支持基板であるガラス基板から分離する必要がある。そこで、支持基板上に設けられた薄膜集積回路を分離する技術として、例えば、薄膜集積回路と支持基板の間に珪素を含む剥離層を設けて、当該剥離層を、フッ化ハロゲンを含む気体を用いて除去することにより、薄膜集積回路を支持基板から分離する技術がある(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平8−254686号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ガラス基板上には複数の薄膜集積回路が設けられており、剥離層を除去すると同時に、複数の薄膜集積回路を個々に分離する。しかしながら、分離した後の薄膜集積回路を個々に封止すると、製造効率が悪化してしまう。また、薄く軽いために非常に壊れやすい薄膜集積回路に、損傷や破壊が生じないように封止するのは非常に困難である。
【0004】
そこで本発明は、薄膜集積回路の封止の際の製造効率の悪化を防止し、また、損傷や破壊を防止することを課題とする。
【0005】
また、上述の通り、薄膜集積回路は非常に壊れやすく、封止後でも取り扱いに注意が必要であり、損傷や破壊が生じないように出荷することが非常に困難であった。
【0006】
そこで本発明は、出荷の際の薄膜集積回路の損傷や破壊を防止し、その取り扱いを容易にすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、基体の供給とICチップの回収にはロールを用い、剥離処理と封止処理にローラーを用いるラミネート装置を提供する。ロールとローラーを回転させることにより、基板上に設けられた複数の薄膜集積回路の剥離、封止、回収を連続的に行うことができるため、製造効率を格段に向上させることができる。また、薄膜集積回路の封止は、互いに対向する一対のローラーを用いて行うため、容易かつ確実に行うことができる。
【0008】
本発明のラミネート装置は、薄膜集積回路が複数設けられた基板を搬送する搬送手段と、第1の基体が巻き付けられた第1の供給用ロールと、薄膜集積回路の一方の面を第1の基体に接着させて、基板から薄膜集積回路を剥離する剥離用ローラーと、薄膜集積回路の他方の面に接着する第2の基体が巻き付けられた第2の供給用ロールと、薄膜集積回路を第1の基体と第2の基体により封止するラミネート手段と、封止された薄膜集積回路を巻き取る回収用ロールと、を有することを特徴とする。
【0009】
本発明のラミネート装置は、第1の基体が巻き付けられた第1の供給用ロールと、基板上に複数設けられた薄膜集積回路の一方の面を第1の基体に接着させて、基板から薄膜集積回路を剥離する剥離用ローラーと、薄膜集積回路の他方の面に接着する第2の基体が巻き付けられた第2の供給用ロールと、薄膜集積回路を第1の基体と第2の基体により封止するラミネート手段と、封止された薄膜集積回路を巻き取る回収用ロールと、を有することを特徴とする。
【0010】
本発明のラミネート装置は、薄膜集積回路が複数設けられた基板を搬送する搬送手段と、第1の基体が巻き付けられた第1の供給用ロールと、第2の基体が巻き付けられた第2の供給用ロールと、薄膜集積回路の一方の面を第1の基体に接着させて、基板から薄膜集積回路を剥離すると共に、薄膜集積回路を第1の基体と第2の基体により封止するラミネート手段と、封止された薄膜集積回路を巻き取る回収用ロールと、を有することを特徴とする。
【0011】
本発明のラミネート装置は、一方の面に薄膜集積回路が複数設けられた基板と、第1の基体が巻き付けられた第1の供給用ロールと、基板の一方の面と第1の基体とが対向するように基板を固定し、なお且つ、基板と第1の基体とが接着するように基板を移動させる固定移動手段(基板制御手段ともいう)と、薄膜集積回路の一方の面を第1の基体に接着させて、基板の一方の面から薄膜集積回路を剥離する剥離手段と、薄膜集積回路の他方の面に接着する第2の基体が巻き付けられた第2の供給用ロールと、薄膜集積回路を第1の基体と第2の基体により封止するラミネート手段と、封止された薄膜集積回路を巻き取る回収用ロールと、を有することを特徴とする。
【0012】
上記構成を有するラミネート装置において、ラミネート手段は、対向して設けられた第1のローラーと第2のローラーを有することを特徴とする。また、第1のローラーと第2のローラーの一方又は両方は加熱手段を有することを特徴とする。また、ラミネート手段は、対向して設けられた第1のローラーと第2のローラーの間に薄膜集積回路を通過させると共に、加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行うことにより、薄膜集積回路を封止することを特徴とする。
【0013】
また、第1の基体と第2の基体はラミネートフィルムであることを特徴とする。また、第1の基体の一方の面は接着面を有することを特徴とする。また、第2の基体の一方の面は接着面を有することを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、封止された薄膜集積回路をシート状にすることで、その取り扱いを容易にするICシートを提供する。本発明のICシートは、複数の薄膜集積回路の各々を表裏から封止した第1の基体と第2の基体とを有する。
【0015】
また、本発明は、封止された薄膜集積回路を巻き取ることで、その取り扱いを容易にする巻物を提供する。本発明の巻物は、複数の薄膜集積回路の各々を表裏から封止した第1の基体と第2の基体とが巻き取られたものである。
【0016】
上記構成を有するICシート又は巻物において、複数の薄膜集積回路の各々は、複数の薄膜トランジスタと、アンテナとして機能する導電層を有することを特徴とする。また、複数の薄膜集積回路の各々は、規則的に配列することを特徴とする。また、第1の基体と第2の基体はラミネートフィルムであることを特徴とする。
【0017】
本発明のICチップの作製方法は、絶縁表面を有する基板上に剥離層を形成し、前記基板上に薄膜集積回路を複数形成し、前記薄膜集積回路の境界に開口部を形成して、前記剥離層を露出させ、前記開口部にハロゲン化フッ素を含む気体又は液体を導入して、前記剥離層を除去し、前記薄膜集積回路の一方の面を第1の基体に接着させることにより、前記基板から前記薄膜集積回路を剥離し、前記薄膜集積回路の他方の面を第2の基体に接着させ、前記薄膜集積回路を前記第1の基体と前記第2の基体により封止することを特徴とする。
【0018】
また、前記基板上に、前記薄膜集積回路として、複数の薄膜トランジスタと、アンテナとして機能する導電層を形成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
基体が巻き付けられたロールや薄膜集積回路を巻き取るロール、剥離処理や封止処理にローラーを用いることを特徴とする本発明のラミネート装置は、基板上に設けられた複数の薄膜集積回路の剥離、封止、回収を連続的に行うことができるため、製造効率を向上させて、製造時間を短縮することができる。
【0020】
また、ラミネート手段として、互いに対向する一対のローラーを用いて薄膜集積回路の封止を行う本発明のラミネート装置は、薄膜集積回路の封止を容易かつ確実に行うことができる。
【0021】
また本発明のICシートと巻物は、薄膜集積回路が既に封止した後であるために、取り扱いが容易であり、薄膜集積回路の破壊や損傷を防止することができる。また、大量の薄膜集積回路を容易に出荷することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する本発明の構成において、同じものを指す符号は異なる図面間で共通して用いる。
(実施の形態1)
【0023】
本発明は、基体の供給とICチップの回収にはロールを用い、剥離処理と封止処理にローラーを用いるラミネート装置を提供する。以下には、ラミネート装置の主な形態について図面を参照して説明する。
【0024】
本発明のラミネート装置は、薄膜集積回路13が複数設けられた基板12を搬送する搬送手段11と、第1の基体18が巻き付けられた第1の供給用ロール14と、基板12から薄膜集積回路13を剥離する剥離用ローラー16と、第2の基体19が巻き付けられた第2の供給用ロール15と、薄膜集積回路13を第1の基体18と第2の基体19により封止するラミネート手段(封止手段とよぶこともできる)17と、封止された薄膜集積回路13を巻き取る回収用ロール20とを有する(図1参照)。
【0025】
図1に示す装置では、第1の供給用ロール14から、剥離用ローラー16に向かって流れてきた第1の基体18に、搬送手段11により搬送される基板12上の薄膜集積回路13が接着し、基板12から薄膜集積回路13が剥離する。また、薄膜集積回路13が接着した第1の基体18はラミネート手段17の方向に流れていく。また、第2の供給用ロール15から、第2の基体19がラミネート手段17の方向に流れていく。ラミネート手段17では、第2の基体19に薄膜集積回路13を接着させると共に、加圧処理と加熱処理の一方又は両方が行う。最後に、封止された薄膜集積回路13は、回収用ロール20の方向に流れてゆき、回収用ロール20に巻き付いてゆく。
【0026】
上記の動作から、本発明のラミネート装置は、剥離用ローラー16、ラミネート手段17が含むローラー21、回収用ロール20の順に第1の基体18と第2の基体19が流れるように設けられ、剥離用ローラー16とローラー21は同じ方向に回転する。また、第1の供給用ロール14、剥離用ローラー16の順に第1の基体18が流れるように設けられ、第1の供給用ロール14と剥離用ローラー16は同じ方向に回転する。また、第2の供給用ロール15、ラミネート手段17が含むローラー22の順に第2の基体19が流れるように設けられ、第2の供給用ロール15とローラー22は同じ方向に回転する。
【0027】
搬送手段11は、薄膜集積回路13が複数設けられた基板12を搬送するものであり、例えば、ベルトコンベア、複数のローラー、ロボットアームに相当する。ロボットアームは、基板12をそのまま搬送したり、基板12が設けられたステージを搬送する。搬送手段11は、第1の供給用ロール14が回転する速度に合わせて、所定の速度で、基板12を搬送する。
【0028】
第1の供給用ロール14には第1の基体18が巻き付けられており、第2の供給用ロール15には第2の基体19が巻き付けられている。第1の供給用ロール14は、所定の速度で回転することで、剥離用ローラー16に向かって第1の基体18を流し、また、第2の供給用ロール15も、所定の速度で回転することで、ラミネート手段17に向かって第2の基体19を流す。第1の供給用ロール14と第2の供給用ロール15は、円柱状であり、また、樹脂材料や金属材料等からなる。
【0029】
第1の基体18と第2の基体19は、ラミネートフィルムや繊維質な材料からなる紙などに相当する。ラミネートフィルムは、ポリプロピレン、ポリエステル、ビニル、ポリフッ化ビニル、塩化ビニルなどの材料からなり、その表面は、エンボス加工などの加工処理が施されていてもよい。
【0030】
また、第1の基体18と第2の基体19に相当するフィルムは、ポリエチレン、エチレンビニルアセテートなどの材料からなる。その表面は、二酸化珪素(シリカ)の粉末により、コーティングされていてもよい。このコーティングにより、高温で高湿度の環境下においても防水性を保つことができる。
【0031】
第1の基体18と第2の基体19の一方又は両方は、一方の面に接着面を有していてもよい。接着面は、熱硬化樹脂、紫外線硬化樹脂、エポキシ樹脂系接着剤、樹脂添加剤を用いた接着剤等の接着剤を塗布したものである。
【0032】
また、第1の基体18と第2の基体19の一方又は両方は、透光性を有していてもよい。また、第1の基体18と第2の基体19の一方又は両方は、静電気をチャージすることで、封止する薄膜集積回路13を保護するために、その表面を導電性材料によりコーティングしていてもよい。
【0033】
また、第1の基体18と第2の基体19の一方又は両方は、保護膜として、炭素を主成分とする薄膜(ダイヤモンドライクカーボン膜)や、インジウム錫酸化物(ITO)等の導電性材料によりコーティングされていてもよい。
【0034】
剥離用ローラー16は、薄膜集積回路13の一方の面を、第1の基体18の一方の面に接着させて、基板12から薄膜集積回路13を剥離するために設けられている。剥離用ローラー16が回転すると、薄膜集積回路13が第1の基体18に接着し、基板12から薄膜集積回路13が剥離される。従って、剥離用ローラー16は、薄膜集積回路13が設けられた側の基板12と対向するように設けられる。
【0035】
なお、上記の構成によると、基板12は搬送手段11により移動し、剥離用ローラー16は固定されているが、本発明は、これに制約されない。基板12を固定して、剥離用ローラー16を移動させることにより、基板12から薄膜集積回路13を剥離してもよい。また、剥離用ローラー16は、円柱状であり、また、樹脂材料や金属材料等からなり、好ましくは、柔らかい材料からなる。
【0036】
なお、柔らかい材料とは、伸縮性のある材料、弾性を有する材料に相当する。
【0037】
ラミネート手段17は、一方の面が第1の基体18に接着した薄膜集積回路13が流れてくると、当該薄膜集積回路13の他方の面に第2の基体19を接着させると共に、薄膜集積回路13を第1の基体18と第2の基体19により封止する。
【0038】
また、ラミネート手段17は、互いに対向して設けられたローラー21とローラー22を有する。そして、第2の供給用ロール15からローラー22に向かって流れる第2の基体19に、薄膜集積回路13の他方の面を接着させると共に、ローラー21とローラー22の間を通過する際に、ローラー21とローラー22を用いて、加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行う。上記の処理により、薄膜集積回路13は、第1の基体18と第2の基体19により、封止される。
【0039】
ラミネート手段17を構成するローラー21、22の一方又は両方は、加熱手段を有する。加熱手段は、例えば、電熱線のヒータや、オイル等の温媒に相当する。
【0040】
なお、ローラー21、22により、加熱処理が行われない場合、ローラー21、22は、加熱手段を有していなくてもよい。
【0041】
また、ローラー21とローラー22は、剥離用ローラー16と第2の供給用ロール15の回転する速度に合わせて、所定の速度で回転する。また、ローラー21とローラー22は、円柱状であり、また、樹脂材料や金属材料等からなり、好ましくは、柔らかい材料からなる。
【0042】
回収用ロール20は、第1の基体18と第2の基体19により封止された薄膜集積回路13を巻き取ることで回収するロールである。回収用ロール20は、ローラー21とローラー22の回転する速度に合わせて、所定の速度で回転する。回収用ロール20は、円柱状であり、また、樹脂材料や金属材料等からなり、好ましくは、柔らかい材料からなる。
【0043】
このように、本発明の装置によると、第1の供給用ロール14、第2の供給用ロール15、剥離用ローラー16、ローラー21、22及び回収用ロール20が回転することで、基板12上の複数の薄膜集積回路13を連続的に剥離、封止、回収することができる。従って、本発明の装置は、量産性が高く、製造効率を向上させることができる。
【0044】
次に、上記とは異なる形態のラミネート装置の構成について図2を用いて説明する。
【0045】
本発明のラミネート装置は、薄膜集積回路13が複数設けられた基板12を搬送する搬送手段11と、第1の基体18が巻き付けられた第1の供給用ロール14と、第2の基体19が巻き付けられた第2の供給用ロール15と、基板12から薄膜集積回路13を剥離すると共に、薄膜集積回路13を第1の基体18と第2の基体19により封止するラミネート手段37と、封止された薄膜集積回路13を巻き取る回収用ロール20とを有する(図2参照)。
【0046】
この構成は、剥離用ローラー16に対向するように設けられたローラー32を有し、剥離用ローラー16とローラー32とでラミネート手段37を構成する点を特徴とする。つまり、剥離用ローラー16がラミネート手段37を兼ねている点を特徴とする。ラミネート手段37を構成する剥離用ローラー16とローラー32の一方又は両方は、加熱手段を有する。
【0047】
図2に示す装置では、剥離用ローラー16により薄膜集積回路13の一方の面を第1の基体18に接着させて、基板12から薄膜集積回路13を剥離すると共に、ローラー32により薄膜集積回路13の他方の面を第2の基体19に接着させる。また、薄膜集積回路13が剥離用ローラー16とローラー32の間を通過する際に、加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行うことにより、薄膜集積回路13を、第1の基体18と第2の基体19により封止する。
【0048】
上記の動作から、本発明のラミネート装置は、剥離用ローラー16、回収用ロール20の順に第1の基体18と第2の基体19が流れるように設けられ、剥離用ローラー16と回収用ロール20は互いに異なる方向に回転する。また、ローラー32、回収用ロール20の順に第1の基体18と第2の基体19が流れるように設けられ、ローラー32と回収用ロール20は互いに同じ方向に回転する。また、第1の供給用ロール14、剥離用ローラー16の順に第1の基体18が流れるように設けられ、第1の供給用ロール14と剥離用ローラー16は同じ方向に回転する。また、第2の供給用ロール15、ラミネート手段17の順に第2の基体19が流れるように設けられ、第2の供給用ロール15とラミネート手段17が含むローラー32は同じ方向に回転する。
【0049】
このように、本発明の装置によると、第1の供給用ロール14、第2の供給用ロール15、剥離用ローラー16、ローラー32、回収用ロール20が回転することで、基板12上の複数の薄膜集積回路13を連続的に剥離、封止、回収することができる。従って、本発明の装置は、量産性が高く、製造効率を向上させることができる。
【0050】
次に、上記とは異なる形態のラミネート装置の構成について図3を用いて説明する。
【0051】
本発明のラミネート装置は、基板12を固定、移動する固定移動手段(基板制御手段ともいう)33と、基板12の一方の面から薄膜集積回路13を剥離する剥離手段36と、第1の基体18が巻き付けられた第1の供給用ロール14と、第2の基体19が巻き付けられた第2の供給用ロール15と、薄膜集積回路13を第1の基体18と第2の基体19により封止するラミネート手段17と、封止された薄膜集積回路13を巻き取る回収用ロール20とを有する(図3参照)。また、上記以外に、搬送手段34、35を有する。図3に示す構成は、図1に示す構成の上下を逆にし、固定移動手段33と搬送手段34、35を新たに設けた構成となっている。
【0052】
この装置では、第1の供給用ロール14から、搬送手段34に向かって流れてきた第1の基体18に、固定移動手段33により移動した基板12上の薄膜集積回路13が接着する。そして、搬送手段34が含む剥離手段36により、基板12から薄膜集積回路13が剥離する。また、薄膜集積回路13が接着した第1の基体18はラミネート手段17の方向に流れていく。また、第2の供給用ロール15から、第2の基体19がラミネート手段17の方向に流れており、ラミネート手段17では、第2の基体19に薄膜集積回路13を接着すると共に、加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行う。最後に、封止された薄膜集積回路13は、回収用ロール20の方向に流れてゆき、回収用ロール20に巻き付いてゆく。
【0053】
上記の動作から、本発明のラミネート装置は、剥離手段36、ラミネート手段17が含むローラー21、回収用ロール20の順に第1の基体18が流れるように設けられ、剥離手段36とローラー21は同じ方向に回転する。また、第1の供給用ロール14、搬送手段34、ローラー21の順に第1の基体18が流れるように設けられる。また、第2の供給用ロール15、ラミネート手段17が含むローラー22の順に第2の基体19が流れるように設けられ、第2の供給用ロール15とローラー22は、同じ方向に回転する。
【0054】
固定移動手段33は、基板12の薄膜集積回路13が設けられた側の面(以下、基板の一方の面とよぶ)が第1の基体18と対向するように基板12を固定する役割と、基板12の一方の面上の薄膜集積回路13と第1の基体18とを接着させるために基板12を移動させる役割とを有する。基板12の固定は、真空吸着などの方法を用いて行う。また、基板12の移動は、固定移動手段33が移動することにより行う。
【0055】
なお、固定移動手段33は、図示するように、基板12を1枚ずつ処理するものを用いてもよいし、円柱体や、角柱体等の多面体からなるものを用いてもよい。円柱体や多面体のものを用いる場合は、その側面に基板12を固定させ、円柱体又は多面体が回転することで、基板12を移動させる。
【0056】
搬送手段34は、第1の基体18と、薄膜集積回路13が複数設けられた基板12とを搬送する。搬送手段34の一端に配置された剥離手段36は、薄膜集積回路13の一方の面を、第1の基体18に接着させて、基板12の一方の面から薄膜集積回路13を剥離する。図示する構成では、剥離手段36は、ローラーに相当する。搬送手段35は、薄膜集積回路13が剥離された基板12を搬送する。
【0057】
基板12から薄膜集積回路13が剥離されたら、第1の構成のラミネート装置と同様に、ラミネート手段17により、薄膜集積回路13の他方の面に、第2の基体19を接着させると共に、薄膜集積回路13を、第1の基体18と第2の基体19により封止する。続いて、回収用ロール20により、封止された薄膜集積回路13を回収する。
【0058】
このように、本発明の装置によると、搬送手段34、35、第1の供給用ロール14、第2の供給用ロール15、ローラー21、22及び回収用ロール20が回転することで、基板12上の複数の薄膜集積回路13を連続的に剥離、封止、回収することができる。従って、本発明の装置は、量産性が高く、製造効率を向上させることができる。
【0059】
次に、ラミネート装置の全体的な構成について図4を用いて説明する。ここでは、図1の構成を含むラミネート装置の全体的な構成について説明する。
【0060】
カセット23は、基板供給用のカセットであり、薄膜集積回路13が複数設けられた基板12がセットされる。カセット24は、基板回収用のカセットであり、基板12が回収される。カセット23とカセット24の間には、搬送手段として、複数のローラー25〜27が設けられており、当該ローラー25〜27が回転することで、基板12が搬送される。その後は、上述したように、薄膜集積回路13の剥離と封止が行われ、続いて、封止された薄膜集積回路13は、切断手段28により切断される。切断手段28は、ダイシング装置、スクライビング装置、レーザー照射装置(特にCO2レーザー照射装置)等を用いたものである。上記の工程を経て、封止された薄膜集積回路13が完成する。
【0061】
なお、図1〜図4に示す上記の構成において、基板12上に設けられる薄膜集積回路13は、複数の素子からなる素子群とアンテナとして機能する導電層とを含む。しかしながら、本発明は、この構成に制約されない。
【0062】
基板12上に設けられる薄膜集積回路13は、素子群のみを含んでいてもよい。そして、アンテナとして機能する導電層を第1の基体18又は第2の基体19に貼り付けておき、薄膜集積回路13が第1の基体18又は第2の基体19に接着する際に、薄膜集積回路13が含む複数の素子と導電層とを接続させるようにしてもよい。
(実施の形態2)
【0063】
本発明のICシート(ICフィルム、シート体、フィルム体ともよぶ)の構成について説明する。本発明のICシートは、複数の薄膜集積回路13の各々を、表裏から封止した第1の基体18と第2の基体19とが、ロール状に巻き取られたものである(図13のICシートの断面図参照)。複数の薄膜集積回路13の各々は、複数の素子とアンテナとして機能する導電層を有する。複数の薄膜集積回路13の各々は規則的に配列する。
【0064】
上記のように、一対の基体により封止された複数の薄膜集積回路13が含むシート状のICシートは出荷が容易であり、特に、大量の薄膜集積回路13の出荷に有効である。また、複数の薄膜集積回路13は、個々が分断された状態であれば取り扱いが困難であるものの、本発明が提供するICシートは、シート状であるために、取り扱いが容易であり、薄膜集積回路13の破壊や損傷を防止することができる。
(実施の形態3)
【0065】
本発明の巻物(巻き取り物、巻体等ともよぶ)の構成について説明する。本発明の巻物は、基体が巻き取られたものであり、より具体的には、複数の薄膜集積回路13の各々を、表裏から封止した第1の基体18と第2の基体19とが、ロール状に巻き取られたものである(図12(A)の巻物の断面図と図12(B)の巻物の斜視図参照)。複数の薄膜集積回路13の各々は、複数の素子とアンテナとして機能する導電層を有する。複数の薄膜集積回路13の各々は規則的に配列する。
【0066】
上記のように、一対の基体により封止された複数の薄膜集積回路13が巻き取られた巻物は出荷が容易であり、特に、大量の薄膜集積回路13の出荷に有効である。また、複数の薄膜集積回路13は、個々が分断された状態であれば取り扱いが困難であるものの、本発明が提供する巻物は、巻き取られた状態であるために、取り扱いが容易であり、薄膜集積回路13の破壊や損傷を防止することができる。
(実施の形態4)
【0067】
本発明のICチップの作製方法について、図面を参照して説明する。
【0068】
まず、絶縁表面を有する基板100上に、剥離層101〜103を形成する(図5(A)参照)。絶縁表面を有する基板100とは、ガラス基板、石英基板、プラスチック基板、アクリル等の可撓性を有する合成樹脂からなる樹脂基板、金属基板、シリコン基板等に相当する。なお、シリコン基板を用いるときは、剥離層を設けなくてもよい。
【0069】
剥離層101〜103は、珪素を含む層をスパッタリング法やプラズマCVD法などにより形成する。珪素を含む層とは、非晶質半導体層、非晶質状態と結晶状態とが混在したセミアモルファス半導体層、結晶性半導体層等に相当する。
【0070】
また、剥離層101〜103は、公知の手段(スパッタリング法やプラズマCVD法等)により、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、ケイ素(Si)から選択された元素または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料からなる層を、単層又は積層して形成する。
【0071】
剥離層101〜103は、基板100上に選択的に形成する。このときの上面図を図8に示す。なお、図5に示す断面構造は、図8のA−Bの断面構造である。このような選択的な形成は、剥離層101〜103を除去後、当該剥離層101〜103の上層に設けられた複数の薄膜集積回路112、118、119が飛散しないようにするために行う処理である。
【0072】
次に、剥離層101〜103上に、下地用の絶縁膜104を形成する。続いて、絶縁膜104上に素子群105を形成する。素子群105は、例えば、薄膜トランジスタ、容量素子、抵抗素子、ダイオード等を1つ又は複数形成する。次に、素子群105を覆うように、絶縁膜108を形成し、当該絶縁膜108上に、絶縁膜109を形成する。続いて、絶縁膜109上に、アンテナとして機能する導電層110を形成する。続いて、導電層110上に、保護膜として機能する絶縁膜111を形成する。上記の工程を経て、素子群105と、導電層110とを含む薄膜集積回路112、118、119が完成する。
【0073】
絶縁膜108、109、111は、有機材料又は無機材料により形成する。有機材料には、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、エポキシ等を用いる。また、無機材料には、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素等の材料を用いる。
【0074】
また、絶縁膜108、109、111は、シロキサンにより形成してもよい。シロキサンとは、珪素(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構造され、置換基に少なくとも水素を含む有機基(例えば、アルキル基、芳香族炭化水素)、又は、置換基にフルオロ基、又は、置換基に少なくとも水素を含む有機基とフルオロ基を用いたものである。
【0075】
なお、薄膜集積回路112、118、119の飛散を防止するための手法として、剥離層101〜103の選択的な形成という手法ではなく、絶縁膜111の膜厚を厚くする手法を採用してもよい。絶縁膜111の膜厚を通常よりも厚くすれば、当該絶縁膜111の重みにより、薄膜集積回路112、118、119の飛散を防止することができる。
【0076】
次に、薄膜集積回路112、118、119の間に、剥離層101〜103が露出するように、開口部114〜117が形成される(図5(B)参照)。開口部114〜117は、マスクを利用したエッチングやダイシング等によって形成される。
【0077】
続いて、剥離層101〜103を除去するエッチング剤を開口部114〜117に導入して、剥離層101〜103を徐々に後退させて、除去する(図6(A)参照)。エッチング剤としては、フッ化ハロゲンを含む気体又は液体を使用する。例えばフッ化ハロゲンとして三フッ化塩素(ClF3)を使用する。
【0078】
また、例えば、フッ化ハロゲンとして、三フッ化窒素(NF3)、三フッ化臭素(BrF3)、フッ化水素(HF)を使用する。なお、フッ化水素は、剥離層として、珪素を含む層を形成した場合に使用する。
【0079】
なお、上述したように、本工程では、剥離層101〜103を選択的に形成していたために、当該剥離層101〜103の除去後、絶縁膜104の一部は基板100に密着した状態にある。従って、薄膜集積回路112、118、119の飛散を防止することができる。
【0080】
次に、薄膜集積回路112、118、119の一方の面を第1の基体121に接着させる。そうすると、基板100から、薄膜集積回路112、118、119が剥離される。
【0081】
上記の工程では、基板100上に絶縁膜104の一部が残存しているが、本発明は、この場合に制約されない。基板100と絶縁膜104との密着性が弱い場合、上記工程を経ると、基板100上から絶縁膜104が完全に剥離されることがある。
【0082】
次に、薄膜集積回路112、118、119の他方の面を、第2の基体122に接着させると共に、薄膜集積回路112、118、119を、第1の基体121と第2の基体122により封止する(図6(B)参照)。そうすると、薄膜集積回路112、118、119は、第1の基体121と第2の基体122により封止された状態となる。
【0083】
次に、薄膜集積回路112、118、119の間の、第1の基体121と第2の基体122を、ダイシング、スクライビング又はレーザカット法により切断する。そうすると、封止されたICチップが完成する(図7(A)、(B)参照)。
【0084】
上記の工程を経て完成した封止されたICチップは、5mm四方(25mm2)以下、好ましくは0.3mm四方(0.09mm2)〜4mm四方(16mm2)とする。
【0085】
なお、シリコン基板を用いない場合の本発明のICチップは絶縁基板上に形成された薄膜集積回路を用いるため、円形のシリコン基板から形成されたチップと比較して、母体基板形状に制約がない。そのため、ICチップの生産性を高め、大量生産を行うことができる。その結果、ICチップのコストを削減することができる。また、本発明のICチップは、シリコン基板からなるチップと異なり、0.2μm以下、代表的には40nm〜170nm、好ましくは50nm〜150nmの膜厚の半導体膜を能動領域として用いるため、非常に薄型となる。その結果、物品へ実装しても、薄膜集積回路の存在が認識しづらく、改ざん防止につながる。また本発明のICチップは、シリコン基板からなるチップと比較して、電波吸収の心配がなく、高感度な信号の受信を行うことができる。さらにシリコン基板を有さない薄膜集積回路は、透光性を有する。その結果、様々な物品に応用することができ、例えば、物品の印字面に実装しても、デザイン性を損ねることがない。本実施の形態は、上記の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
【実施例1】
【0086】
本発明のラミネート装置により製造されるICチップは、複数の素子と、アンテナとして機能する導電層とを有する。複数の素子とは、例えば、薄膜トランジスタ、容量素子、抵抗素子、ダイオード等に相当する。
【0087】
ICチップ210は、非接触でデータを交信する機能を有し、様々な回路を構成する。例えば、電源回路211、クロック発生回路212、データ復調/変調回路213、制御回路214(例えば、CPUやMPUなどに相当)、インターフェイス回路215、メモリ216、データバス217、アンテナ(アンテナコイルともよぶ)218等を有する(図9参照)。
【0088】
電源回路211は、アンテナ218から入力された交流信号を基に、上記の各回路に供給する各種電源を生成する回路である。クロック発生回路212は、アンテナ218から入力された交流信号を基に、上記の各回路に供給する各種クロックを生成する回路である。データ復調/変調回路213は、リーダライタ219と交信するデータを復調/変調する機能を有する。制御回路214は、例えば、中央処理ユニット(CPU、Central Processing Unit)やマイクロプロセッサ(MPU、Micro Processor Unit)等に相当し、他の回路を制御する機能を有する。アンテナ218は、電磁波の送受信を行う機能を有する。リーダライタ219は、薄膜集積回路との交信、制御及びそのデータに関する処理を制御する。
【0089】
なお、薄膜集積回路が構成する回路は上記構成に制約されず、例えば、電源電圧のリミッタ回路や暗号処理専用ハードウエアといった他の構成要素を追加した構成であってもよい。
【実施例2】
【0090】
本発明のラミネート装置により製造されるICチップの用途は広範にわたるが、例えば、紙幣、硬貨、有価証券類、無記名債券類、証書類(運転免許証や住民票等、図10(A)参照)、包装用容器類(包装紙やボトル等、図10(B)参照)、記録媒体(DVDソフトやビデオテープ等、図10(C)参照)、乗物類(自転車等、図10(D)参照)、身の回り品(鞄や眼鏡等、図10(E)参照)、食品類、衣類、生活用品類、電子機器等に、ICチップ210を設けて使用することができる。電子機器とは、液晶表示装置、EL表示装置、テレビジョン装置(単にテレビ又はテレビ受像機とも呼ぶ)及び携帯電話等を指す。
【0091】
なお、ICチップは、物品の表面に貼ったり、物品に埋め込んだりして、物品に固定する。例えば、本なら紙に埋め込んだり、有機樹脂からなるパッケージなら当該有機樹脂に埋め込んだりするとよい。紙幣、硬貨、有価証券類、無記名債券類、証書類等にICチップを設けることにより、偽造を防止することができる。また、包装用容器類、記録媒体、身の回り品、食品類、衣類、生活用品類、電子機器等にICチップを設けることにより、検品システムやレンタル店のシステムなどの効率化を図ることができる。乗物類にICチップを設けることにより、偽造や盗難を防止することができる。
【0092】
また、ICチップを、物の管理や流通のシステムに応用することで、システムの高機能化を図ることができる。例えば、表示部294を含む携帯端末の側面にリーダライタ295を設けて、品物297の側面にICチップ296を設ける場合が挙げられる(図11(A)参照)。この場合、リーダライタ295にICチップ296をかざすと、表示部294に品物297の原材料や原産地、流通過程の履歴等の情報が表示されるシステムになっている。また、別の例として、ベルトコンベアの脇にリーダライタ295を設ける場合が挙げられる(図11(B)参照)。この場合、ICチップ296を用いて、品物297の検品を簡単に行うことができる。
【実施例3】
【0093】
本発明のラミネート装置(貼り合わせ装置とよんでもよい)は、ロールとローラーを必須の構成要素とする。上記の説明では、基体が巻き付けられたもの又は基体が巻き付くものをロールとよび、単に回転する役目を担うものをローラーとよんでいる。しかしながら、ロールとは、一般的に、表面の磨かれた円筒状の鋳造品等に相当する。また、ローラーとは、一般的に、主として円筒形のころがるものであり、例えばロールに相当する。つまり、ロールとローラーは同じ円筒状のものである。従って、上記の説明では、使用する目的に応じて、ロールとローラーを区別して用いているが、実際は、ロールとローラーは同じ円筒状のものである。
【0094】
本発明のラミネート装置は、第1の基板(第1の基体18に相当)が巻き付けられた第1のローラー(第1の供給用ロール14に相当)と、第2の基板(第2の基体19に相当)が巻き付けられた第2のローラー(第2の供給用ロール15に相当)と、第3のローラー(剥離用ローラー16に相当)と、第4のローラー(ローラー21に相当)と、第5のローラー(ローラー22に相当)を有する(図1参照)。第4のローラーと第5のローラーは、対向するように配置されている。また、上記構成に加えて、少なくとも1つの薄膜集積回路が設けられた第3の基板(基板12に相当)を搬送する搬送手段(搬送手段11に相当)を有していてもよい。搬送手段と第3のローラーは、対向するように配置されている。また、上記構成に加えて、第6のローラー(回収用ロール20に相当)を有していてもよい。
【0095】
上記構成のラミネート装置において、第1のローラーを回転させて、第1の基板を第3のローラーに供給する。また、第2のローラーを回転させて、第2の基板を第5のローラーに供給する。また、第3のローラーを回転させて、第3の基板上の少なくとも1つの薄膜集積回路の一方の面を第1の基板に接着させる。つまり、薄膜集積回路の一方の面(第1の面と呼んでもよい)と第1の基板を重ねて貼り合わせる。また、第4のローラーと第5のローラーを回転させて、薄膜集積回路の他方の面(第2の面と呼んでもよい、第2の面は第1の面に対向する面)を第2の基板に接着させる。つまり、薄膜集積回路の他方の面と第2の基板を重ねて貼り合わせる。また、第4のローラーと第5のローラーを回転させて、第4のローラーと第5のローラーの間を薄膜集積回路が通過する際に、第1の基板、第2の基板及び薄膜集積回路に加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行って、第1の基板と第2の基板により薄膜集積回路を封止する。なお、上記の動作において、搬送手段により、第3の基板を搬送する動作を有していてもよい。また、第6のローラーを回転させて、第1の基板と第2の基板により封止された薄膜集積回路を巻き取る動作を有してもよい。
【0096】
本発明のラミネート装置は、第1の基板(第1の基体18に相当)が巻き付けられた第1のローラー(第1の供給用ロール14に相当)と、第2の基板(第2の基体19に相当)が巻き付けられた第2のローラー(第2の供給用ロール15に相当)と、第3のローラー(剥離用ローラー16に相当)と、第4のローラー(ローラー32に相当)を有する(図2参照)。第3のローラーと第4のローラーは、対向するように配置されている。また、上記構成に加えて、少なくとも1つの薄膜集積回路が複数設けられた第3の基板(基板12に相当)を搬送する搬送手段(搬送手段11に相当)を有していてもよい。搬送手段11と、第3のローラー及び第4のローラーは、対向するように配置されている。また、上記構成に加えて、第5のローラー(回収用ロール20に相当)を有していてもよい。
【0097】
上記構成のラミネート装置において、第1のローラーを回転させて、第1の基板を第3のローラーに供給する。また、第2のローラーを回転させて、第2の基板を第4のローラーに供給する。また、第3のローラーと第4のローラーを回転させて、第3の基板上の少なくとも1つの薄膜集積回路の一方の面を第1の基板に接着させ、かつ、薄膜集積回路の他方の面を第2の基板に接着させ、なおかつ、第3のローラーと第4のローラーの間を薄膜集積回路が通過する際に、第1の基板、第2の基板及び薄膜集積回路に加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行って、第1の基板と第2の基板により薄膜集積回路を封止する。また、上記の動作において、搬送手段により、第3の基板を搬送する動作を有していてもよい。また、第5のローラーを回転させて、第1の基板と第2の基板により封止された薄膜集積回路を巻き取る動作を有してもよい。
【0098】
本発明のラミネート装置は、第1の基板(第1の基体18に相当)が巻き付けられた第1のローラー(第1の供給用ロール14に相当)と、第2の基板(第2の基体19に相当)が巻き付けられた第2のローラー(第2の供給用ロール15に相当)と、第3のローラー(ローラー21に相当)と、第4のローラー(ローラー22に相当)を有する。また、上記構成に加えて、第5のローラー(回収用ロール20に相当)を有していてもよい。また、上記構成に加えて、一方の面に少なくとも1つの薄膜集積回路が複数設けられた第3の基板(基板12に相当)の固定と第3の基板の移動を行う基板制御手段(固定移動手段33に相当)を有していてもよい。また、上記構成に加えて、第3の基板を搬送する搬送手段(搬送手段34に相当)を有していてもよい。また、搬送手段は、第6のローラー(剥離手段36に相当)を有していてもよい。第3のローラーと第4のローラーは、対向するように配置されている。
【0099】
上記構成のラミネート装置において、第1のローラーを回転させて、第1の基板を搬送手段に供給する。また、第2のローラーを回転させて、第2の基板を第4のローラーに供給する。また、基板制御手段により、第3の基板は、第3の基板の一方の面と第1の基板の一方の面が対向するように固定され、なおかつ、第3の基板上の薄膜集積回路の一方の面が第2の基板に接着するように移動される。搬送手段により第3の基板を搬送すると共に、搬送手段が含む第6のローラーを回転させて、第3の基板の一方の面から薄膜集積回路を剥離し、なおかつ、薄膜集積回路の一方の面が接着された第1の基板を第3のローラーに供給する。また、第3のローラーと第4のローラーを回転させて、薄膜集積回路の他方の面を第2の基板に接着させ、なおかつ、第3のローラーと第4のローラーの間を薄膜集積回路が通過する際に、第1の基板、第2の基板及び薄膜集積回路に加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行って、第1の基板と第2の基板により薄膜集積回路を封止する。また、上記の動作に加えて、第5のローラーを回転させて、第1の基板と第2の基板により封止された薄膜集積回路を巻き取る動作を有していてもよい。
【0100】
本発明のICチップの作製方法は、絶縁表面を有する第1の基板上に剥離層を形成する工程と、剥離層上に少なくとも1つの薄膜集積回路を形成する工程と、薄膜集積回路の境界に開口部を形成して剥離層を露出させる工程と、開口部にエッチング剤を導入して、剥離層を除去する工程とを有する。
【0101】
上記工程の後、第1のローラー(剥離用ローラー16に相当)を回転させて、第1の基板(基板12に相当)上の少なくとも1つの薄膜集積回路の一方の面を第2の基板(第1の基体18に相当)に接着させる工程と、第2のローラー(ローラー21に相当)と第3のローラー(ローラー22に相当)を回転させて、薄膜集積回路の他方の面を第2の基板に接着させ、かつ、第2のローラーと第3のローラーの間を薄膜集積回路が通過する際に、第2の基板、第3の基板(第2の基体19に相当)及び薄膜集積回路に加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行って、第2の基板と第3の基板により薄膜集積回路を封止する工程とを有する(図1参照)。なお、上記工程において、搬送手段により第1の基板を搬送する工程を有していてもよい。また、上記工程に加えて、第4のローラー(回収用ロール20に相当)を回転させて、第2の基板と第3の基板により封止された薄膜集積回路を巻き取る工程とを有していてもよい。
【0102】
又は、上記の工程の後、第1のローラー(剥離用ローラー16に相当)と第2のローラー(ローラー32に相当)を回転させて、第1の基板(基板12に相当)上の少なくとも1つの薄膜集積回路の一方の面を第2の基板(第1の基体18に相当)に接着させ、かつ、薄膜集積回路の他方の面を第3の基板(第2の基体19に相当)に接着させ、なおかつ、第1のローラーと第2のローラーの間を薄膜集積回路が通過する際に、第2の基板、第3の基板及び薄膜集積回路に加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行って、第2の基板と第3の基板により薄膜集積回路を封止する工程を有する。なお、上記の工程において、搬送手段により第1の基板を搬送する工程を有していてもよい。また、上記の工程に加えて、第4のローラー(回収用ロール20に相当)を回転させて、第2の基板と第3の基板により封止された薄膜集積回路を巻き取る工程とを有していてもよい。
【0103】
又は、上記の工程の後、基板制御手段(固定移動手段33に相当)により、、第1の基板(基板12に相当)の一方の面と第2の基板(第1の基体18に相当)の一方の面が対向するように固定され、なおかつ、第1の基板上の薄膜集積回路の一方の面が第2の基板に接着するように移動される工程と、搬送手段(搬送手段34に相当)により第1の基板を搬送すると共に、搬送手段が含む第1のローラー(剥離手段36に相当)を回転させて、第1の基板の一方の面から薄膜集積回路を剥離し、なおかつ、薄膜集積回路の一方の面が接着された第2の基板を第2のローラー(ローラー21に相当)に供給する工程と、第2のローラーと第3のローラー(ローラー22に相当)を回転させて、薄膜集積回路の他方の面を第3の基板(第2の基体19に相当)に接着させ、なおかつ、第2のローラーと第3のローラーの間を薄膜集積回路が通過する際に、第2の基板、第3の基板及び薄膜集積回路に加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行って、第2の基板と第3の基板により薄膜集積回路を封止する工程とを有する。また、第5のローラー(回収用ロール20に相当)を回転させて、第2の基板と第3の基板により封止された薄膜集積回路を巻き取る工程とを有していてもよい。
【0104】
また上記のICチップの作製方法において、薄膜集積回路として、複数のトランジスタを形成する工程を有していてもよい。また、薄膜集積回路として、複数のトランジスタとアンテナとして機能する導電層を形成する工程を有していてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】本発明のラミネート装置を説明する図。
【図2】本発明のラミネート装置を説明する図。
【図3】本発明のラミネート装置を説明する図。
【図4】本発明のラミネート装置を説明する図。
【図5】ICチップの作製方法を説明する図。
【図6】ICチップの作製方法を説明する図。
【図7】ICチップの作製方法を説明する図。
【図8】ICチップの作製方法を説明する図。
【図9】ICチップを説明する図。
【図10】ICチップの使用形態について説明する図。
【図11】ICチップの使用形態について説明する図。
【図12】本発明の巻物を説明する図。
【図13】本発明のICシートを説明する図。
【符号の説明】
【0106】
11 搬送手段
12 基板
13 薄膜集積回路
14 第1の供給用ロール
15 第2の供給用ロール
16 剥離用ローラー
17 ラミネート手段
18 第1の基体
19 第2の基体
20 回収用ロール
21 ローラー
22 ローラー
23 カセット
24 カセット
25 ローラー
26 ローラー
27 ローラー
28 切断手段
32 ローラー
33 固定移動手段
34 搬送手段
35 搬送手段
36 剥離手段
37 ラミネート手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の基板が巻き付けられた第1のローラーと、
第2の基板が巻き付けられた第2のローラーと、
第3のローラーと、
第4のローラーと、
第5のローラーを有し、
前記第4のローラーと前記第5のローラーは、対向するように配置され、
前記第1のローラーを回転させて、前記第1の基板を前記第3のローラーに供給し、
前記第2のローラーを回転させて、前記第2の基板を前記第5のローラーに供給し、
前記第3のローラーを回転させて、第3の基板上の少なくとも1つの薄膜集積回路の一方の面を前記第1の基板に接着させ、
前記第4のローラーと前記第5のローラーを回転させて、前記薄膜集積回路の他方の面を前記第2の基板に接着させ、かつ、前記第4のローラーと前記第5のローラーの間を前記薄膜集積回路が通過する際に、前記第1の基板、前記第2の基板及び前記薄膜集積回路に加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行って、前記第1の基板と前記第2の基板により前記薄膜集積回路を封止することを特徴とするラミネート装置。
【請求項2】
第1の基板が巻き付けられた第1のローラーと、
第2の基板が巻き付けられた第2のローラーと、
第3のローラーと、
第4のローラーと、
第5のローラーと、
第6のローラーと、
少なくとも1つの薄膜集積回路が設けられた第3の基板を搬送する搬送手段を有し、
前記第3のローラーと前記搬送手段は、対向するように配置され、
前記第4のローラーと前記第5のローラーは、対向するように配置され、
前記第1のローラーを回転させて、前記第1の基板を前記第3のローラーに供給し、
前記第2のローラーを回転させて、前記第2の基板を前記第5のローラーに供給し、
前記搬送手段により前記第3の基板を搬送すると共に、前記第3のローラーを回転させて、前記第3の基板上の少なくとも1つの前記薄膜集積回路の一方の面を前記第1の基板に接着させ、
前記第4のローラーと前記第5のローラーを回転させて、前記薄膜集積回路の他方の面を前記第2の基板に接着させ、かつ、前記第4のローラーと前記第5のローラーの間を前記薄膜集積回路が通過する際に、前記第1の基板、前記第2の基板及び前記薄膜集積回路に加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行って、前記第1の基板と前記第2の基板により前記薄膜集積回路を封止し、
前記第6のローラーを回転させて、前記第1の基板と前記第2の基板により封止された前記薄膜集積回路を巻き取ることを特徴とするラミネート装置。
【請求項3】
第1の基板が巻き付けられた第1のローラーと、
第2の基板が巻き付けられた第2のローラーと、
第3のローラーと、
第4のローラーを有し、
前記第3のローラーと前記第4のローラーは、対向するように配置され、
前記第1のローラーを回転させて、前記第1の基板を前記第3のローラーに供給し、
前記第2のローラーを回転させて、前記第2の基板を前記第4のローラーに供給し、
前記第3のローラーと前記第4のローラーを回転させて、第3の基板上の少なくとも1つの薄膜集積回路の一方の面を前記第1の基板に接着させ、かつ、前記薄膜集積回路の他方の面を前記第2の基板に接着させ、なおかつ、前記第3のローラーと前記第4のローラーの間を前記薄膜集積回路が通過する際に、前記第1の基板、前記第2の基板及び前記薄膜集積回路に加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行って、前記第1の基板と前記第2の基板により前記薄膜集積回路を封止することを特徴とするラミネート装置。
【請求項4】
第1の基板が巻き付けられた第1のローラーと、
第2の基板が巻き付けられた第2のローラーと、
第3のローラーと、
第4のローラーと、
第5のローラーと、
少なくとも1つの薄膜集積回路が複数設けられた第3の基板を搬送する搬送手段を有し、
前記第3のローラーと前記第4のローラーは、対向するように配置され、
前記第3のローラー及び前記第4のローラーと、前記搬送手段は、対向するように配置され、
前記第1のローラーを回転させて、前記第1の基板を前記第3のローラーに供給し、
前記第2のローラーを回転させて、前記第2の基板を前記第4のローラーに供給し、
前記搬送手段により前記第3の基板を搬送すると共に、前記第3のローラーを回転させて、前記第3の基板上の前記薄膜集積回路の一方の面を前記第1の基板に接着させ、
前記第3のローラーと前記第4のローラーを回転させて、前記薄膜集積回路の他方の面を前記第2の基板に接着させ、かつ、前記第3のローラーと前記第4のローラーの間を前記薄膜集積回路が通過する際に、前記第1の基板、前記第2の基板及び前記薄膜集積回路に加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行って、前記第1の基板と前記第2の基板により前記薄膜集積回路を封止し、
前記第5のローラーを回転させて、前記第1の基板と前記第2の基板により封止された前記薄膜集積回路を巻き取ることを特徴とするラミネート装置。
【請求項5】
第1の基板が巻き付けられた第1のローラーと、
第2の基板が巻き付けられた第2のローラーと、
第3のローラーと、
第4のローラーと、
第5のローラーと、
一方の面に少なくとも1つの薄膜集積回路が複数設けられた第3の基板の固定と前記第3の基板の移動を行う基板制御手段と、
前記第3の基板を搬送する搬送手段とを有し、
前記第3のローラーと前記第4のローラーは、対向するように配置され、
前記第1のローラーを回転させて、前記第1の基板を前記搬送手段に供給し、
前記第2のローラーを回転させて、前記第2の基板を前記第4のローラーに供給し、
前記基板制御手段により、前記第3の基板は、前記第3の基板の一方の面と前記第1の基板の一方の面が対向するように固定され、なおかつ、前記第3の基板上の前記薄膜集積回路の一方の面が前記第2の基板に接着するように移動され、
前記搬送手段により前記第3の基板を搬送すると共に、前記搬送手段が含む第6のローラーを回転させて、前記第3の基板の一方の面から前記薄膜集積回路を剥離し、なおかつ、前記薄膜集積回路の一方の面が接着された前記第1の基板を前記第3のローラーに供給し、
前記第3のローラーと前記第4のローラーを回転させて、前記薄膜集積回路の他方の面を前記第2の基板に接着させ、なおかつ、前記第3のローラーと前記第4のローラーの間を前記薄膜集積回路が通過する際に、前記第1の基板、前記第2の基板及び前記薄膜集積回路に加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行って、前記第1の基板と前記第2の基板により前記薄膜集積回路を封止し、
前記第5のローラーを回転させて、前記第1の基板と前記第2の基板により封止された前記薄膜集積回路を巻き取ることを特徴とするラミネート装置。
【請求項6】
第1の基板上の少なくとも1つの薄膜集積回路の一方の面が接着される第2の基板が巻き付けられた第1のローラーと、
前記第1の基板上の少なくとも1つの薄膜集積回路の一方の面を前記第2の基板に接着させて、前記第1の基板から前記薄膜集積回路を剥離する第2のローラーと、
前記薄膜集積回路の他方の面に接着される第3の基板が巻き付けられた第3のローラーと、
加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行うことにより、前記薄膜集積回路を前記第2の基板と前記第3の基板により封止する第4のローラー及び第5のローラーを有し、
前記第4のローラーと前記第5のローラーは、対向するように配置されていることを特徴とするラミネート装置。
【請求項7】
第1の基板上の少なくとも1つの薄膜集積回路の一方の面が接着される第2の基板が巻き付けられた第1のローラーと、
前記第1の基板上の少なくとも1つの薄膜集積回路の一方の面を前記第2の基板に接着させて、前記第1の基板から前記薄膜集積回路を剥離する第2のローラーと、
前記薄膜集積回路の他方の面に接着する第3の基板が巻き付けられた第3のローラーと、
加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行うことにより、前記薄膜集積回路を前記第2の基板と前記第3の基板により封止する第4のローラー及び第5のローラーと、
前記第1の基板と前記第3の基板により封止された前記薄膜集積回路を巻き取る第6のローラーと、
前記第2の基板を搬送する搬送手段を有し、
前記第2のローラーと前記搬送手段は、対向するように配置され、
前記第4のローラーと前記第5のローラーは、対向するように配置されていることを特徴とするラミネート装置。
【請求項8】
第1の基板上の少なくとも1つの薄膜集積回路の一方の面が接着される第2の基板が巻き付けられた第1のローラーと、
前記薄膜集積回路の他方の面が接着される第3の基板が巻き付けられた第2のローラーと、
加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行うことにより、前記薄膜集積回路を前記第2の基板と前記第3の基板により封止する第3のローラー及び第4のローラーとを有し、
前記第3のローラーと前記第4のローラーは、対向するように配置されていることを特徴とするラミネート装置。
【請求項9】
第1の基板上の少なくとも1つの薄膜集積回路の一方の面が接着される第2の基板が巻き付けられた第1のローラーと、
前記薄膜集積回路の他方の面が接着される第3の基板が巻き付けられた第2のローラーと、
加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行うことにより、前記薄膜集積回路を前記第2の基板と前記第3の基板により封止する第3のローラー及び第4のローラーと、
前記第2の基板と前記第3の基板により封止された前記薄膜集積回路を巻き取る第5のローラーと、
前記第1の基板を搬送する搬送手段を有し、
前記第3のローラー及び前記第4のローラーと、前記搬送手段は、対向するように配置され、
前記第3のローラーと前記第4のローラーは、対向するように配置されていることを特徴とするラミネート装置。
【請求項10】
第1の基板上の少なくとも1つの薄膜集積回路の一方の面が接着される第2の基板が巻き付けられた第1のローラーと、
前記薄膜集積回路の他方の面が接着される第3の基板が巻き付けられた第2のローラーと、
加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行うことにより、前記薄膜集積回路を前記第2の基板と前記第3の基板により封止する第3のローラー及び第4のローラーと、
前記第2の基板と前記第3の基板により封止された前記薄膜集積回路を巻き取る第5のローラーと、
前記第1の基板の固定と前記第1の基板の移動を行う基板制御手段と、
前記第1の基板を搬送する搬送手段を有し、
前記第3のローラーと前記第4のローラーは、対向するように配置されていることを特徴とするラミネート装置。
【請求項11】
請求項2、請求項4、請求項5、請求項7、請求項9又は請求項10のいずれか一項において、
前記搬送手段は、ベルトコンベア、複数のローラー又はロボットアームであることを特徴とするラミネート装置。
【請求項12】
請求項1、請求項2、請求項6又は請求項7のいずれか一項において、
前記第4のローラーと前記第5のローラーの一方又は両方は加熱手段を有し、
前記加熱手段は、電熱線のヒータ又はオイルであることを特徴とするラミネート装置。
【請求項13】
請求項3、請求項4、請求項5、請求項8、請求項9又は請求項10のいずれか一項において、
前記第3のローラーと前記第4のローラーの一方又は両方は加熱手段を有し、
前記加熱手段は、電熱線のヒータ又はオイルであることを特徴とするラミネート装置。
【請求項14】
請求項1乃至請求項5のいずれか一項において、
前記第1の基板と前記第2の基板の各々は、フィルムであることを特徴とするラミネート装置。
【請求項15】
請求項1乃至請求項5のいずれか一項において、
前記第1の基板と前記第2の基板の一方又は両方は、接着面を有することを特徴とするラミネート装置。
【請求項16】
請求項6乃至請求項10のいずれか一項において、
前記第2の基板と前記第3の基板の各々は、フィルムであることを特徴とするラミネート装置。
【請求項17】
請求項6乃至請求項10のいずれか一項において、
前記第2の基板と前記第3の基板の一方又は両方は、接着面を有することを特徴とするラミネート装置。
【請求項18】
複数の薄膜集積回路の各々を表裏から封止した第1の基板と第2の基板とを有し、
前記複数の薄膜集積回路の各々は、複数の薄膜トランジスタと、アンテナとして機能する導電層とを有することを特徴とするICシート。
【請求項19】
請求項18において、前記複数の薄膜集積回路の各々は、規則的に配列されていることを特徴とするICシート。
【請求項20】
請求項18において、前記第1の基板と前記第2の基板の各々は、フィルムであることを特徴とするICシート。
【請求項21】
複数の薄膜集積回路の各々を表裏から封止した第1の基板と第2の基板とが巻き取られており、
前記複数の薄膜集積回路の各々は、複数の薄膜トランジスタと、アンテナとして機能する導電層とを有することを特徴とする巻物。
【請求項22】
請求項21において、前記複数の薄膜集積回路の各々は、規則的に配列されていることを特徴とする巻物。
【請求項23】
請求項21において、前記第1の基板と前記第2の基板の各々は、フィルムであることを特徴とする巻物。
【請求項24】
絶縁表面を有する第1の基板上に剥離層を形成し、
前記剥離層上に少なくとも1つの薄膜集積回路を形成し、
前記薄膜集積回路の境界に開口部を形成して、前記剥離層を露出させ、
前記開口部にエッチング剤を導入して、前記剥離層を除去し、
第1のローラーを回転させて、前記第1の基板上の少なくとも1つの薄膜集積回路の一方の面を第2の基板に接着させ、
第2のローラーと第3のローラーを回転させて、前記薄膜集積回路の他方の面を前記第2の基板に接着させ、かつ、前記第2のローラーと前記第3のローラーの間を前記薄膜集積回路が通過する際に、前記第2の基板、第3の基板及び前記薄膜集積回路に加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行って、前記第2の基板と前記第3の基板により前記薄膜集積回路を封止することを特徴とするICチップの作製方法。
【請求項25】
絶縁表面を有する第1の基板上に剥離層を形成し、
前記剥離層上に少なくとも1つの薄膜集積回路を形成し、
前記薄膜集積回路の境界に開口部を形成して、前記剥離層を露出させ、
前記開口部にエッチング剤を導入して、前記剥離層を除去し、
搬送手段により前記第1の基板を搬送すると共に、第1のローラーを回転させて、前記第1の基板上の少なくとも1つの前記薄膜集積回路の一方の面を第2の基板に接着させ、
第2のローラーと第3のローラーを回転させて、前記薄膜集積回路の他方の面を前記第2の基板に接着させ、かつ、前記第2のローラーと前記第3のローラーの間を前記薄膜集積回路が通過する際に、前記第2の基板、第3の基板及び前記薄膜集積回路に加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行って、前記第2の基板と前記第3の基板により前記薄膜集積回路を封止し、
第4のローラーを回転させて、前記第2の基板と前記第3の基板により封止された前記薄膜集積回路を巻き取ることを特徴とするICチップの作製方法。
【請求項26】
絶縁表面を有する第1の基板上に剥離層を形成し、
前記剥離層上に少なくとも1つの薄膜集積回路を形成し、
前記薄膜集積回路の境界に開口部を形成して、前記剥離層を露出させ、
前記開口部にエッチング剤を導入して、前記剥離層を除去し、
第1のローラーと第2のローラーを回転させて、第1の基板上の少なくとも1つの薄膜集積回路の一方の面を第2の基板に接着させ、かつ、前記薄膜集積回路の他方の面を第3の基板に接着させ、なおかつ、前記第1のローラーと前記第2のローラーの間を前記薄膜集積回路が通過する際に、前記第2の基板、前記第3の基板及び前記薄膜集積回路に加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行って、前記第2の基板と前記第3の基板により前記薄膜集積回路を封止することを特徴とするICチップの作製方法。
【請求項27】
絶縁表面を有する第1の基板上に剥離層を形成し、
前記剥離層上に少なくとも1つの薄膜集積回路を形成し、
前記薄膜集積回路の境界に開口部を形成して、前記剥離層を露出させ、
前記開口部にエッチング剤を導入して、前記剥離層を除去し、
搬送手段により前記第1の基板を搬送すると共に、第1のローラーを回転させて、前記第1の基板上の前記薄膜集積回路の一方の面を第2の基板に接着させ、
第2のローラーと第3のローラーを回転させて、前記薄膜集積回路の他方の面を第3の基板に接着させ、かつ、第2のローラーと第3のローラーの間を前記薄膜集積回路が通過する際に、前記第2の基板、前記第3の基板及び前記薄膜集積回路に加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行って、前記第2の基板と前記第3の基板により前記薄膜集積回路を封止し、
第4のローラーを回転させて、前記第2の基板と前記第3の基板により封止された前記薄膜集積回路を巻き取ることを特徴とするICチップの作製方法。
【請求項28】
絶縁表面を有する第1の基板上に剥離層を形成し、
前記剥離層上に少なくとも1つの薄膜集積回路を形成し、
前記薄膜集積回路の境界に開口部を形成して、前記剥離層を露出させ、
前記開口部にエッチング剤を導入して、前記剥離層を除去し、
基板制御手段により、前記第1の基板は、前記第1の基板の一方の面と第2の基板の一方の面が対向するように固定され、なおかつ、前記第1の基板上の前記薄膜集積回路の一方の面が前記第2の基板に接着するように移動され、
搬送手段により前記第1の基板を搬送すると共に、前記搬送手段が含む第1のローラーを回転させて、前記第1の基板の一方の面から前記薄膜集積回路を剥離し、なおかつ、前記薄膜集積回路の一方の面が接着された前記第2の基板を第2のローラーに供給し、
前記第2のローラーと第3のローラーを回転させて、前記薄膜集積回路の他方の面を第3の基板に接着させ、なおかつ、前記第2のローラーと前記第3のローラーの間を前記薄膜集積回路が通過する際に、前記第2の基板、前記第3の基板及び前記薄膜集積回路に加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行って、前記第2の基板と前記第3の基板により前記薄膜集積回路を封止し、
第4のローラーを回転させて、前記第2の基板と前記第3の基板により封止された前記薄膜集積回路を巻き取ることを特徴とするICチップの作製方法。
【請求項29】
請求項24乃至請求項28のいずれか一項において、
前記薄膜集積回路として、複数の薄膜トランジスタと、アンテナとして機能する導電層を形成することを特徴とするICチップの作製方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2006−19717(P2006−19717A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−162434(P2005−162434)
【出願日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】