説明

リニアガイド装置のシール機構

【課題】 リニアガイド装置におけるアンダーシール端部のシール性を向上させる
【解決手段】 アンダーシール50とサイドシール40により案内レールとスライダとの間をシールするリニアガイド装置のシール機構として、エンドキャップ30内面に、案内レールに摺接し且つ中途で屈折されてアンダーシール50の端部を二方から囲む補助リップ60を設け、前記補助リップ60を、軸方向リップ61と、この軸方向リップ61の端部から連続一体をなす交差方向リップ62とから構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、リニアガイド装置におけるシール機構に関する。
【背景技術】
【0002】
リニアガイド装置におけるシール機構は、案内レールと、これに跨架されるスライダ本体及びエンドキャップとの間をシールして、内部潤滑剤の漏洩の防止と、外部塵埃の侵入防止をする機構である。そのために、従来から各種の手段が採用されてきたが特許文献1に記載のものもその一つである。
つまり、案内レールに跨架されるスライダ本体とエンドキャップの両袖部にアンダーシール(特許文献1では側面シール800)が軸方向に延びて装着されている。この例のアンダーシールの装着手段は、アンダーシールを嵌め込んだ保持器をスライダ本体及びサイドキャップに装着することにより行なっている。こうして、保持器の端面とアンダーシールの端面を面一にしている。そして、ここでは図示されていないが、特許文献1の段落0023に記載されるように、前記保持器の端面にサイドシールを隙間なく密着させることにより、アンダーシールの端面とサイドシールとを密着させて、案内レールと、これに跨架されるスライダ本体及びエンドキャップとの間をシールしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−156381号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、案内レールと、これに跨架されるスライダ本体及びエンドキャップとの間をアンダーシールとこれが接するサイドシールによってシールしても、前記アンダーシールの端部と前記サイドシールとの接点では、シール部品の精度やスライダと案内レールとの相対移動によるシールの位置ずれなどにより隙間が発生することがあって、これが潤滑剤の漏洩の原因になるという不具合がある。
そこで、この発明は、アンダーシール端部のシール性を向上させることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様のリニアガイド装置のシール機構は、軸方向に延びるレール側転動体転動溝を両側面に有する案内レールと、前記案内レールの両側面に対向する位置に、前記案内レールの他の一面に対向する第1背部を介して一体に連続する第1袖部をそれぞれ有し、各第1袖部に前記レール側転動体転動溝に対向するスライダ側転動体転動溝と内部の直線状の転動体戻り路とを有して前記案内レールへ相対移動可能に跨架されるスライダ本体と、前記案内レールの両側面に対向する位置に、前記案内レールの他の一面に対向する第2背部を介して一体に連続する第2袖部をそれぞれ有して前記スライダ本体の軸方向両端面に個別に接合され、且つ各第2袖部に、対向する前記両転動体転動溝からなる直線状の負荷転動路と前記転動体戻り路とを連通させる円弧状の方向転換路が形成されたエンドキャップと、前記負荷転動路、前記転動体戻り路及び前記方向転換路から形成される転動体転動路内に転動自在に装填される複数の転動体と、前記案内レールの両側面に対向する各位置に、前記案内レールの他の一面に対向する第3背部を介して一体に連続する第3袖部をそれぞれ有して前記エンドキャップの軸方向外側の端面に個別に接合され、且つ第3背部と各第3袖部の前記案内レール側に向く面に前記案内レールに摺接するリップ部を備えたサイドシールと、前記第1袖部と第2袖部の前記案内レール側に向いた面における、前記スライダ側転動体転動溝と前記方向転換路よりも、前記第1背部と第2背部から遠い側に装着されて軸方向に延びるアンダーシールと、を有して、前記アンダーシールと前記サイドシールにより内外間をシールするリニアガイド装置のシール機構において、前記エンドキャップに、前記案内レールに摺接し且つ中途で屈折されて当該エンドキャップと前記案内レールとの間で前記アンダーシールの端部を二方から囲む補助リップを設け、前記補助リップを、前記第2袖部の前記案内レール側に向いた面における、前記アンダーシールよりも前記第2背部から遠い側に前記アンダーシールに沿って配置された軸方向リップと、この軸方向リップの前記サイドシール側の端部から一体をなし、前記第2袖部の前記案内レール側の面の前記サイドシールに近い縁に沿って前記軸方向と交差する方向に連続し且つ前記アンダーシールの端部に接して配置された交差方向リップと、から構成したことを特徴とするものである。
また、前記補助リップにおける前記交差方向リップの側面に凹部を設け、この凹部に前記アンダーシールの端部を嵌合させると好適である。
【発明の効果】
【0006】
本発明の前記態様においては、アンダーシールの端部を、エンドキャップと案内レールとの間で、長手方向の中途で屈折された補助リップにより、エンドキャップの第2袖部の開放端側(第2背部から遠い側)とサイドシール側との二方から囲むものであり、さらにアンダーシールの端部に補助リップのうちの交差方向リップが接しているため、先ずはアンダーシールの端部と交差方向リップとの間でシールされ、仮にこの間に漏れが生じても、エンドキャップの第2背部から遠い側には、補助リップのうちの軸方向リップが漏れをシールし、サイドシール側には交差方向リップが漏れをシールするほか、軸方向リップと交差方向リップにより外部への漏れのルートを狭く且つ距離を大きくしているため、このラビリンス効果によりシール性能を向上させることができるという効果がある。特に、前記交差方向リップの側面に凹部を設け、この凹部に前記アンダーシールの端部を嵌合させると、交差方向リップとアンダーシールとの間のシール性が向上するとともに、ここに漏れが生じても、凹凸嵌合部によりさらなるラビリンス効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の実施の形態を示す全体の斜視図。
【図2】補助リップを装着する溝を示す拡大正面図。
【図3】補助リップを示す図であって(a)は斜視図、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は(a)のB−B線断面図。
【図4】補助リップを装着した状態を示す図2と同様の拡大正面図。
【図5】図4の状態のエンドキャップとサイドシールの各袖部の内側面を示すエンドキャップとサイドシールの断面図。
【図6】図5の状態の補助リップとアンダーシールとの接触状態を示す図5の要部拡大図。
【図7】図6の状態から補助リップとアンダーシールの接触状態を変更した状態を示す図6と同様の図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、リニアガイド装置の一例を示す斜視図であり、図では長さを短く表した案内レール10とスライダ本体20とエンドキャップ30とサイドシール40とを備えている。また、同図ではエンドキャップ30とサイドシール40とをスライダ本体20に固定するためのねじの図示を省略している。
リニアガイド装置は、図1に示すように案内レール10が軸方向とその左右方向に水平をなし、その上面に、スライダ本体20と、エンドキャップ30と、サイドシール40からなるスライダ100が跨架される例が多いため、この実施の形態においても軸方向(案内レール10の長手方向)と上下方向と左右方向の向きをこの例に沿って説明する。したがって、案内レール10の軸方向や上下方向や左右方向に傾斜などの変更が加えられた場合には、その姿勢に倣って各部の方向や傾きを解釈するものとする。
【0009】
前記案内レール10は、軸方向に延びるレール側転動体転動溝11を左右の両側面において上下2段に有する。
スライダ本体20は、前記案内レール10の左右両側面に対向する位置に、前記案内レール10の上面に対向する第1背部21を介して一体に連続する左右の第1袖部22、22をそれぞれ有し、各第1袖部22、22に前記レール側転動体転動溝11に対向する、図には表れないスライダ側転動体転動溝と内部の直線状の転動体戻り路とを有して前記案内レール10へ相対移動可能に上面から跨架されている。前記案内レール10のレール側転動体転動溝11と、これと対向するスライダ本体20のスライダ側転動体転動溝とによって、案内レール10とスライダ本体20との間に直線状の負荷転動路が形成されている。
【0010】
エンドキャップ30もスライダ本体20と同様に案内レール10へ上面から跨架されるものである。このエンドキャップ30は、前記案内レール10の左右両側面に対向する位置に、前記案内レール10の上面に対向する第2背部31を介して一体に連続する左右の第2袖部32、32をそれぞれ有している。このエンドキャップ30は2個あって、前記スライダ本体20の軸方向両端面に個別に接合されている。またエンドキャップ30には、各第2袖部32、32の案内レール10側の面に、前記案内レール10とスライダ本体20との間の直線状の負荷転動路とスライダ本体20内の前記転動体戻り路とを連通させる円弧状の方向転換路33、33が形成されている。
【0011】
また、いずれも図示されない前記負荷転動路及び前記転動体戻り路と、図5に示された前記方向転換路33、33とにより形成される図示されない転動体転動路内には、これも図示されない多数の転動体が転動自在に装填されている。この実施形態では転動体としてはころが用いられるが、玉を用いるのものであってもよい。
サイドシール40も、スライダ本体20及びエンドキャップ30と同様に案内レール10に上面から跨架されるものである。このサイドシール40は、前記案内レール10の左右両側面に対向する各位置に、前記案内レール10の上面に対向する第3背部41を介して一体に連続する左右の第3袖部42、42をそれぞれ有している。このサイドシール40も2個あって、前記2つのエンドキャップ30の軸方向外側の各端面に個別に接合されている。そして第3背部41と各第3袖部42、42の内側の面、つまり前記案内レール10側に向く面に前記案内レール10に摺接するリップ部43を備えている。
【0012】
前記第1袖部22と第2袖部32の前記案内レール10側に向いた面にはアンダーシール50とインナーシール51とが装着されている。アンダーシール50は、転動体転動溝と方向転換路33よりもさらに下側(請求項1に記載した、前記第1背部21と第2背部31から遠い側、に相当)に装着されて軸方向に延びている。第1袖部22から第2袖部32に連続して形成されるスライダ側転動体転動溝と方向転換路33の表面には、これらに沿って図示しない転動体保持器が固定されている。前記アンダーシール50とインナーシール51はその保持器の溝に、例えば前記特許文献1に記載されるように、基部が嵌合されることにより支持されている。なお、インナーシール51はリニアガイド装置の使用態様によっては装着していなくともよいが、この実施形態では、インナーシール51の端部はサイドシール40のリップ部43に当たっていて、これにより内外間をシールしている。また、アンダーシール50とインナーシール51の少なくともいずれかは、転動体保持器を介して前記第1及び第2袖部22、32に装着されるものでなく、両袖部22、32に直接装着されるものでもよい。
【0013】
前記エンドキャップ30には、補助リップ60を装着している。この補助リップ60は、長手方向の全体において前記案内レール10に摺接し且つ中途で屈折されて当該エンドキャップ30と前記案内レール10との間で前記アンダーシール50の端部を二方から囲むものである。
この補助リップ60は、前記エンドキャップ30の第2袖部32の前記案内レール10側に向いた面に取り付けられるものであって、一例として図3(a)に斜視図で示されるように、軸方向リップ61と交差方向リップ62とから構成されている。軸方向リップ61は、前記第2袖部32の前記案内レール10側に向いた面において、前記アンダーシール50よりも下側(請求項1に記載した、前記第2背部から遠い側)に前記アンダーシール50に沿って配置されている。
【0014】
交差方向リップ62は軸方向リップ61と一体をなし、軸方向リップ61の前記サイドシール40側の端部から、前記第2袖部32の前記案内レール10側の面の前記サイドシール40に近い縁に沿って上方向(前記軸方向と交差する方向のうち第2背部31に近づく方向)に連続し、全体としてL字型に近い形状をなしている。
かかる補助リップ60はアンダーシール50やインナーシール51と同様の材質からなり、補助リップ60と同形状のL字型に近い形状に第2袖部32の前記面に形成された凹溝34に、長手方向に沿う一側が嵌まり込んで固定されている。補助リップ60の他側は案内レール10に向けて突出されて、案内レール10には適宜の締め代をもって摺接するようになっている。補助リップ60の突出端63は楔状に尖っていて、補助リップ60の全長にわたって案内レール10への摺接により変形して案内レール10に密接するようになっている。
【0015】
また、特に図6により拡大して示すように、補助リップ60の交差方向リップ62には、内側、つまりスライダ本体20側の面に前記アンダーシール50の端部が突き当てられていて、交差方向リップ62とアンダーシール50とにより、案内レール10とエンドキャップ30との間において内外間をシールしている。図7は、交差方向リップ62におけるアンダーシール50が接する位置に凹部62aを設けて、この凹部62aにアンダーシール50の端部を嵌合させた例である。
【0016】
ここで、スライダ本体20内の転動体戻り路内にはグリースなどの潤滑剤が封入されている。そして案内レール10に対するスライダ100の走行に伴い、多数のころが前記負荷転動路と、方向転換路33と、転動体戻り路とを循環することになる。このとき、スライダ本体20内の潤滑剤はころによって案内レール10に転写されるようにしてスライダ100外に持ち出される。
【0017】
そこで、このリニアガイド装置では、スライダ本体20及びエンドキャップ30の各袖部22、32と、案内レール10の左右側面との間は、アンダーシール50とインナーシール51とサイドシール40のリップ43とによって軸方向両側と上下方向が閉塞されている。よって、スライダ本体20内部からころによって案内レール10に持ち出された潤滑剤は、前記のシール50、51とリップ43とに囲まれた内部に留まることになる。
【0018】
特に、この実施形態では、図6に示されるように、アンダーシール50の端部は補助リップ60により囲まれ、アンダーシール50の端部が補助リップ60の交差方向リップ62に突き当てられている。このため、エンドキャップ30の下部においては、アンダーシール50と交差方向リップ62によって潤滑剤の漏れを防止する。また、サイドシール40側には交差方向リップ62が第1次的にシールし、これを超えた潤滑剤は交差方向リップ62とサイドシール40のリップ部43とで最終的にシールする。ここで交差方向リップ62はエンドキャップ30の第2袖部32の高さ全体のうち、この実施形態では下の3分の1程度の高さのみに形成されているが、潤滑剤が漏れる場合には重力によって袖部32の下部から漏れるものであるため、この程度の高さまでシールされれば第1次的には問題はない。
【0019】
ここで、運転中の変形などによって、アンダーシール50の端部が補助リップ60の交差方向リップ62に突き当てられた状態が崩れ、アンダーシール50の先端が交差方向リップ62から離れる場合が想定される。しかし、この場合であっても、アンダーシール50の端部は、補助リップ60の軸方向リップ61と交差方向リップ62に囲まれているので、下方へは、補助リップのうちの軸方向リップ61が漏れをシールする。
【0020】
また、一方の軸方向リップ61はアンダーシール50の下側の近い位置にあって、両者の間隔が狭くなっており、他方の交差方向リップ62はサイドシール40のリップ部43の内側の近い位置にあって、ここでも両者の間隔が狭くなっている。このため、アンダーシール50の端部と交差方向リップ62との突き当たり部分から漏れる潤滑剤は、軸方向リップ61とアンダーシール50との狭く長い隙間により外部への漏れが抑制される。また、前記の第1次シールを超えて、交差方向リップ62の上端を乗り越える潤滑剤は、交差方向リップ62とリップ部43との、これも狭く長い隙間により外部への漏れが抑制される。
【0021】
かくして、第2袖部32の内側において、狭く長い隙間による一種のラビリンス効果により下方と軸方向への潤滑剤の漏れが抑制されるが、これらの狭く長い隙間を閉じれば、潤滑剤のこれらの間からの漏れはなくなる。すなわち、軸方向リップ61とアンダーシール50との間と、交差方向リップ62とサイドシール40のリップ部43との間の隙間を、いずれもアンダーシール50やリップ部43の幅寸法を拡大することによりなくすことができる。そうすれば、潤滑剤が漏れる隙間がなくなるから、その漏れを防止することができる。アンダーシール50やリップ部43の幅寸法の拡大は、これらのエンドキャップ30やサイドシール40への取り付け部の幅寸法は従来通りのままでも可能である。つまり、アンダーシール50やリップ部43の、エンドキャップ30の第2袖部32やサイドシール40の第3袖部42から案内レール10に向けて突出する部分の幅寸法を拡げて、ここを軸方向リップ61と交差方向リップ62に接触させればよいからである。
【0022】
図8は、前記交差方向リップ62の側面に凹部62aを設け、この凹部62aに前記アンダーシール50の端部を嵌合させた例である。これにより、交差方向リップ62とアンダーシール50の結合が緊密になるからシール性が向上するし、仮にここに漏れが生じても、凹凸嵌合部によりさらなるラビリンス効果を得ることができる効果がある。
なお、補助リップ60及びアンダーシール50の断面形状はこの実施形態で使用した図示のものに限定されるものはない。
【符号の説明】
【0023】
10 案内レール
11 レール側転動体転動溝
20 スライダ本体
21 第1背部
22 第1袖部
30 エンドキャップ
31 第2背部
32 第2袖部
33 方向転換路
34 凹溝
40 サイドシール
41 第3背部
42 第2袖部
43 リップ部
50 アンダーシール
60 補助リップ
61 軸方向リップ
62 交差方向リップ
100 スライダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向に延びるレール側転動体転動溝を両側面に有する案内レールと、
前記案内レールの両側面に対向する位置に、前記案内レールの他の一面に対向する第1背部を介して一体に連続する第1袖部をそれぞれ有し、各第1袖部に前記レール側転動体転動溝に対向するスライダ側転動体転動溝と内部の直線状の転動体戻り路とを有して前記案内レールへ相対移動可能に跨架されるスライダ本体と、
前記案内レールの両側面に対向する位置に、前記案内レールの他の一面に対向する第2背部を介して一体に連続する第2袖部をそれぞれ有して前記スライダ本体の軸方向両端面に個別に接合され、且つ各第2袖部に、対向する前記両転動体転動溝からなる直線状の負荷転動路と前記転動体戻り路とを連通させる円弧状の方向転換路が形成されたエンドキャップと、
前記負荷転動路、前記転動体戻り路及び前記方向転換路から形成される転動体転動路内に転動自在に装填される複数の転動体と、
前記案内レールの両側面に対向する各位置に、前記案内レールの他の一面に対向する第3背部を介して一体に連続する第3袖部をそれぞれ有して前記エンドキャップの軸方向外側の端面に個別に接合され、且つ第3背部と各第3袖部の前記案内レール側に向く面に前記案内レールに摺接するリップ部を備えたサイドシールと、
前記第1袖部と第2袖部の前記案内レール側に向いた面における、前記スライダ側転動体転動溝と前記方向転換路よりも、前記第1背部と第2背部から遠い側に装着されて軸方向に延びるアンダーシールと、
を有して、前記アンダーシールと前記サイドシールにより内外間をシールするリニアガイド装置のシール機構において、
前記エンドキャップに、前記案内レールに摺接し且つ中途で屈折されて当該エンドキャップと前記案内レールとの間で前記アンダーシールの端部を二方から囲む補助リップを設け、前記補助リップを、前記第2袖部の前記案内レール側に向いた面における、前記アンダーシールよりも前記第2背部から遠い側に前記アンダーシールに沿って配置された軸方向リップと、この軸方向リップの前記サイドシール側の端部から一体をなし、前記第2袖部の前記案内レール側の面の前記サイドシールに近い縁に沿って前記軸方向と交差する方向に連続し且つ前記アンダーシールの端部に接して配置された交差方向リップと、から構成したことを特徴とするリニアガイド装置のシール機構。
【請求項2】
前記補助リップにおける前記交差方向リップの側面に凹部を設け、この凹部に前記アンダーシールの端部を嵌合させたことを特徴とする請求項1に記載のリニアガイド装置のシール機構。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−104534(P2013−104534A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−250818(P2011−250818)
【出願日】平成23年11月16日(2011.11.16)
【出願人】(000004204)日本精工株式会社 (8,378)
【Fターム(参考)】