説明

リモコンを用いた動画情報処理装置及び動画情報処理システム

【課題】リモコンでのユーザの認識処理を不要として、リモコン操作するユーザに応じた動作を常に確実に実行できるようにする。
【解決手段】TV受像機などのクライアント機器1aに用いられるリモコン8は、1つだけ図示しているが、このクライアント機器1aを使用するユーザ毎に割り当てられており、各ユーザは専用のリモコン8を所持している。そして、各リモコン8には、夫々ユーザを特定するためのユーザIDが割り当てられており、このリモコン8から送信されるリモコン信号には、これに割り当てられたユーザIDが付与される。また、クライアント機器1aの記憶部5では、このユーザID毎のデータベースが設定されており、ユーザが録画予約や録画をリモコン8で指示すると、このリモコン8のユーザIDに該当するデータベースに対し、録画予約の設定や録画が行なわれる。ネットワーク13で接続されて他のクライアント機器1b,1cについても同様である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リモートコントローラ(以下、リモコンという)の操作によって動画番組の録画予約や録画,再生などの動作を行なわせることができるようにしたリモコンを用いた動画情報処理装置及び動画情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
テレビ受像機などの動画情報処理装置では、このリモコンを操作することにより、TV番組の視聴や録画予約,録画,録画済みのTV番組の再生などの動作が行なわれる。かかるリモコンは、通常、動画情報処理装置に1個付属されており、この動画情報処理装置を使用する家族といった複数のユーザに用いられる。
【0003】
かかるリモコンの一従来例として、このリモコンを使用するユーザの嗜好に合った番組の視聴対象リストをこのユーザに提示できるようにするために、リモコンにそれを使用するユーザ夫々のID(個人特定ID)を設定し、かつユーザの認識手段を設けて、このリモコンを使用するユーザを識別するようにした技術が提案されている。この技術では、このリモコンが使用されると、テレビでは、個人特定IDによってこの使用するユーザを認識し、このユーザに上記の嗜好にあった番組の視聴対象リストを提供するものであり、この視聴対象リストから所望の番組を選択することにより、選択された番組の視聴や録画ができるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、リモコンの他の従来例として、上記の特許文献1に記載の技術のように、ユーザの嗜好に合ったTV番組を表示させるものであるが、リモコンには、個人認識センサと個人認識処理部が設けられて使用するユーザが認識され、その認識結果がテレビジョン受像機に送信されるものであり、これにより、このリモコンを操作したユーザの嗜好に合った番組のリストが表示され、このリストから希望する番組を選択することにより、選択された番組の視聴や録画ができるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001ー313878
【特許文献2】特開平10ー243309号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記特許文献1,2に記載の技術は、いずれもリモコンが複数のユーザに共有されるものであり、リモコンの操作によってその操作を行なうユーザに応じた動作を行なわせるために、リモコンにユーザを識別する手段を設けているものである。しかし、このようなユーザ識別手段では、ユーザ識別のための操作が必要であるため、手間と時間を要するものであり、その取り扱い方によっては、必ずしも常に正確なユーザ認識が行なわれるものではない。従って、ユーザ識別操作を面倒に感じて行なわなかったり、ユーザが正しく認識されないことが起こり得る。このような場合、制御対象となるTV受像機などの制御の対象となる装置では、動作が行なわれないか、ユーザを正しく認識しないまま動作が行なわれることになる。
【0006】
また、上記特許文献1,2に記載の技術では、ユーザがリモコンを操作することにより、このユーザの嗜好に合った番組を選択し、これを視聴したり、録画したりすることができるものであるが、このような番組の視聴や録画が可能な装置は、このリモコンが使用されているTV受像機であり、他のTV受像機からの視聴,録画,再生や他のTV受像機への録画といった操作を行なうことができず、リモコンによる制御の対象範囲が限られたものであった。このため、ユーザは、自分が希望し、友人や知人などの他のユーザにも視聴させたい番組があっても、この他のユーザに事前に知らせて視聴させるか、録画させるかの方法しかなく、非常に手間がかかるものであった。
【0007】
本発明の目的は、かかる問題を解消し、リモコンでのユーザの認識処理を不要として、リモコン操作するユーザに応じた動作を常に確実に実行できるようにしたリモコンを用いた動画情報処理装置を提供することにある。
【0008】
また、
本発明の他の目的は、ユーザが、リモコンの操作によって、他のユーザにも、同じ番組を取得させるようにすることが可能にした情報情報処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明によるリモコンを用いた動画情報処理装置は、ユーザ毎に専有され、かつ専有するユーザを特定するユーザIDが設定され、該ユーザの操作に応じた制御コードに設定されている該ユーザIDが付加されたリモコン信号を送信する1以上のリモコンと、該リモコンからの該リモコン信号を受信し、該リモコン信号に付加されている該ユーザIDを識別して、該ユーザIDに応じた動画番組の処理動作を行なう装置本体とからなることを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明によるリモコンを用いた動画情報処理装置は、前記装置本体が、前記ユーザID毎にデータベースが設定された記憶部を備え、前記リモコンからの前記リモコン信号に付加されている前記ユーザIDに該当する該データベースで、動画番組の録画予約や録画,録画済みの動画番組の再生を行なうことを特徴とするものである。
【0011】
上記他の目的を達成するために、本発明による動画情報処理システムは、上記動画情報処理装置が複数、前記ネットワークを介して接続され、当該動画情報処理装置で他の動画情報処理装置の前記リモコンでの操作による前記リモコン信号に応じたリクエスト信号が該ネットワークを介して送信され、送信された該リクエスト信号に応じて、該リクエスト信号に付加された前記ユーザIDに該当する該他の動画処理装置での前記記憶部のデータベースに記憶されている前記動画情報が再生され、当該動画情報処理装置に送信されることを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明による動画情報処理システムは、上記動画情報処理装置が複数、前記ネットワークを介して接続され、当該動画情報処理装置で、前記リモコンでの録画予約操作による前記リモコン信号により、前記リモコン信号での前記ユーザIDに該当する該データベースで所定動画番組の録画予約が行なわれるとともに、録画予約の通知情報を送信し、前記ネットワークで接続された他の動画情報処理装置でも、該録画予約の通信情報に応じて、該所定動画番組の録画予約が行なわれることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明による動画情報処理装置によると、リモコンでのユーザの認識処理を不要として、リモコンを操作するユーザに応じた動作を確実に実行することができる。
【0014】
また、本発明による動画情報処理システムによると、ユーザのリモコン操作によって、他のユーザにも、同じ動画番組を取得させるようにすることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
【0016】
《第1の実施形態》
図1は本発明によるリモコンを用いた動画情報処理装置及び動画情報処理システムの第1の実施形態を示すシステム構成図であって、1a,1b,1cはクライアント機器、2は制御/演算部、2aはメモリ、3は入力部、4はリモコン信号受信部、5は記憶部、6は通信部、7は表示部、8は本発明によるリモートコントローラ(以下、リモコンという)、9はサーバ、10は制御/演算部、11は記憶部、12は通信部、13はネットワークである。
【0017】
同図において、クライアント機器1a,1b,1cは、これに用いられるリモコン8とともに、本願発明によるリモコンを用いた動画情報処理装置の一実施形態をなすものであって、これらクライアント機器1a,1b,1cがかかる動画番組処理装置の装置本体をなすものであり、これらがネットワーク13を介して相互に接続されているとともに、これらはサーバ9にも接続されている。クライアント機器1a,1b,1cは、TV番組などの情報を記憶する記憶部5を備えたTV(テレビ)受像機やPC(パソコン),携帯電話などの携帯端末などの端末機器であって、TV受像機やPCなどの場合には、かかる放送番組などを記憶する記憶部5としては、このTV受像機とは別体の記録再生装置であってもよいし、また、このTV受像機に内蔵された、例えば、ハードディスクドライブのような記録再生装置であってもよい。また、ネットワーク13は、例えば、インターネットなどであって、これを介して家庭内や各家庭などのクライアント機器1が相互に接続されているが、ここでは、各家庭のクライアント機器として、3個のクライアント機器1a,1b,1cを示している。以下では、クライアント機器1aを代表として説明するが、これらクライアント機器を総称する場合には、クライアント機器1ということにする。
【0018】
クライアント機器1aは、記憶部5とともに、図示しないアンテナなどを介してテレビ番組などを受信する入力部3と、リモコン8からのリモコンコード(リモコン信号ともいう)を受信するリモコン信号受信部4と、ネットワーク13を介してEPG(電子番組表)やインターネット動画(Webブックマーク)などを受信し、また、サーバ9や他のクライアント機器1b,1cなどとの通信を行なうための通信部6と、入力部3で受信されているTV番組や記録部5に録画されたTV番組,通信部6で受信されたインターネット動画,その他の必要な動画情報の画面を表示する表示部7を備えており、さらに、リモコン8からのリモコン信号の制御命令に従って上記各部を制御し、また、TV番組やインターネット動画などの各種情報を表示部7で表示するための処理、及び、サーバ9などとの通信を行なうための各種演算処理などを行なう制御/演算部2を備えている。
【0019】
リモコン8からの所定チャンネルのTV番組やインターネット動画の受信を命令するリモコン信号をリモコン信号受信部4で受信すると、制御/演算部3は入力部3を制御してこの指定されたチャンネルのTV番組を受信し、また、通信部6を制御してインターネット動画を受信し、夫々表示部7で表示させる。その受信・表示状態でリモコン8から録画命令のリモコン信号がリモコン受信部4で受信されると、受信されているTV番組やインターネット動画は、また、記憶部5に録画される。さらに、リモコン8から所定チャンネルのTV番組やインターネット動画の録画予約を命令するリモコン信号がリモコン信号受信部4で受信されると、制御/演算部2はかかる録画予約命令を管理し、この指定されたTV番組やインターネット動画が放送開始されると、入力部3を制御してそのTV番組やインターネット動画を受信し、記憶部5に記憶させる。このように、録画予約で記憶部5に記憶されたTV番組やインターネット動画も、リモコン8からの再生命令のリモコン信号がリモコン信号受信部4で受信されることにより、記憶部5から再生されて表示部7に表示させることができる。
【0020】
さらに、ユーザがビデオカメラや携帯電話機などで撮影した動画像信号(以下、ホームビデオという)も、リモコン8からの表示命令や録画命令のリモコン信号をリモコン信号受信部4で受信することにより、入力部3から入力することができ、表示部7で表示したり、記憶部5に記憶したりすることができるし、このように記憶されたホームビデオも、リモコン8からの再生命令のリモコン信号をリモコン信号受信部4で受信することにより、再生して表示部7で表示することができる。
【0021】
ところで、記憶部5では、録画される動画番組(TV番組やホームビデオ,インターネット動画などで、説明を簡潔にするために、以下では、これらを番組として取り扱うことにする)が個人(ユーザ)単位で管理されるデータベースが形成されており、また、リモコン8がユーザ毎に1つずつ割り当てられている。家庭内では、例えば、ユーザとしての父,母,子供の兄弟毎に専用のリモコン8が割り当てられたおり、ユーザが、例えば、希望するTV番組の録画予約する場合には、このユーザがその割り当てられたリモコン(以下、必要に応じて、専用のリモコンともいう)8を用いて録画予約操作をすると、この録画予約されたTV番組はこのリモコン8、即ち、このリモコン8を専用に用いるユーザに割り当てられた記憶装置5のデータベースに録画されることになる。ホームビデオ,インターネット動画についても、同様である。
【0022】
ここで、図2により、リモコン8の一実施形態について説明する。但し、同図(a)はその操作部を概略的に示す上面図、同図(b)は内部の回路構成を概略的に示すブロック図であり、同図(c)はこの実施形態でのリモコン信号を、また、同図(d)は従来のリモコンでのリモコン信号を夫々示す図であって、14は電源ボタン、15U,15D,15R,15Lは方向ボタン、16は決定ボタン、17はメニューボタン、18は戻るボタン、19は番組表ボタン、20は操作部、21は記憶部、22は制御部、23は赤外線通信部である。
【0023】
図2(a)において、リモコン8の操作部20には、電源をON,OFFする電源ボタン14や表示部7(図1)の表示画面でのカーソルの移動方向を指定する上方向ボタン15U,下方向ボタン15D,右方向ボタン15R,左方向ボタン15L、これら方向ボタン15U,15D,15R,15Lの操作によってフォーカスされた選択項目を決定するための決定ボタン16、上記表示画面にメニュー画面を表示させるためのメニューボタン17、上記表示画面で1つ前の画面の表示に戻すための戻るボタン18、上記表示画面にEPG(電子番組表)を表示させるための番組表ボタン19など、各種の操作ボタンが設けられている。
【0024】
また、リモコン8の筐体内には、図2(b)に示すように、各種情報が記憶された記憶部21と制御部22と赤外線通信部23とが設けられている。上記のように、リモコン8はユーザ毎に割り当てられたものであるが、記憶部21には、このリモコン8が割り当てられているユーザを表わすユーザID(識別子)やこのリモコン8を使用できるクライアント機器1aに対する制御命令(即ち、操作部20での操作ボタンに対する制御命令)を表わす制御コード,このクライアント機器1aに割り当てられた、例えば、型番などのメーカコードなどが記憶されている。
【0025】
ユーザが操作部20での所定の操作ボタンを操作すると、制御部22は記憶部21から操作されたこの操作ボタンに対する制御コードを、ユーザIDやメーカコードとともに、読み出して、図2(c)に示すように、これらを組み合わせて上記のリモコン信号とし、赤外線通信部23から赤外線に重畳してクライアント機器1aに送信する。この送信されるリモコン信号は、上記のように、クライアント機器1aのリモコン信号受信部4で受信される。
【0026】
なお、従来のリモコンから送信されるリモコン信号は、図2(d)に示すように、制御コードとメーカーコードからなるものであり、図2(c)で示すようなユーザIDは設定されていない。従って、従来のリモコンは、複数のユーザに共用されている。
【0027】
図1に戻って、制御/演算部2には、メモリ2aが設けられており、このメモリ2aには、同じ家庭内のユーザ(家族)がこのクライアント機器1aを動作させるために使用できるリモコン(このように、リモコン8を規定する場合には、以下、クライアント機器1a用のリモコン8という。他のクライアント機器1b,1cを動作させるリモコンについても同様)夫々に設定されている「ユーザID」やこのクライアント機器1aに割り当てられている「メーカーコード」などが登録されている。
【0028】
リモコン8からのリモコン信号がリモコン信号受信部4で受信されると、制御/演算部2は、このリモコン信号のユーザID,メーカーコードを夫々メモリ2aに登録されているユーザID,登録メーカーコードと照合し、自己宛(このクライアント1a用のリモコン8から)のリモコン信号であるか否かを判定する。自己宛のリモコン信号である場合には、制御/演算部2は、このリモコン信号の制御コードに応じて各部を制御し、この制御コードの制御命令に応じた制御動作を行なわせる。
【0029】
そこで、受信したリモコン信号の制御コードがTV番組やインターネット動画などの動画番組の録画予約である場合には、制御/演算部2は、記憶部5でのこのリモコン信号のユーザIDに該当するユーザのデータベースにこの録画予約が指定される動画番組が録画されるように、録画予約を行なう。また、受信したリモコン信号の制御コードが記憶部5に録画されている所定の動画番組を再生するものである場合には、制御/演算部2は、記憶部5でのこのリモコン信号のユーザIDに該当するユーザのデータベースからこのTV番組を再生し、表示部7に供給して再生表示させる。
【0030】
ところで、TV番組やインターネット動画などの動画番組を録画予約する場合には、リモコン8での「番組表」ボタン19を操作することにより、リモコン8からEPG表示を命令する制御コードのリモコン信号が送信される。クライアント機器1aでは、このリモコン信号がリモコン信号受信部4で受信されると、制御/演算部2は、このリモコン信号について、上記ユーザIDによるユーザの照合などの処理を行ない、このクライアント機器1a用のリモコン8からのリモコン信号であることを認識した場合には、通信部7を制御してEPGを受信させ、表示部7で表示させる。ユーザはこのEPGから希望する動画番組を検索して、リモコン8の方向ボタン15U,15D,15R,15L(以下、これらをまとめて方向ボタン15という)を操作して録画希望の動画番組をフォーカスして指定し、さらに、リモコン8の決定ボタン16を操作することにより、この動画番組を指定して録画予約が行なわれる。この場合、リモコン8でのかかる操作毎にその操作に応じた制御コードのリモコン信号がクライアント機器1aに送信される。また、この録画予約に際しては、この録画予約する動画番組に録画番組IDが付加されて、かかる動画番組が特定される。
【0031】
このように、録画予約が行なわれると、制御/演算部2は、この録画予約の情報を管理するとともに、この録画予約をした動画番組のEPGなどから得られる関連情報(番組タイトルや放送日時,チャンネル,ジャンルなど)やコピー可能回数,録画予約中であることを示すフラグ(Flag)1や未視聴を示すフラグ(Flag)2などのデータ(以上のデータをまとめて、メタデータという)を、この録画予約を指示したリモコン信号でのユーザIDや機器IDクライアント機器1aを特定するメーカーコード,録画番組IDとともに、録画予約通知情報として、ネットワーク13を介してサーバ9に送信する。
【0032】
なお、クライアント機器1夫々には、機器IDが割り当てられており、この機器IDによってクライアント機器1が特定される。
【0033】
即ち、動画番組を録画予約すると、かかる録画予約通知情報がサーバ9に送信される。録画予約された動画番組は、その放送日時になると、制御/演算部2の制御のもとに、入力部3で受信されて記憶部5に録画されるが、このときには、制御/演算部2は、録画済みを示すフラグ1にユーザIDや録画番組IDが付加された録画通知情報をサーバ9に送信する。
【0034】
ところで、希望する動画番組の放送日時に、録画予約することなく、受信し、これとともに、録画も行なうようにする場合もある。この場合には、リモコン8からこの動画番組の選択と、これに続く録画を指示するリモコン信号が送信されるが、この録画を指示するリモコン信号が受信されると、制御/演算部2は、フラグ1を録画済みとした録画通知情報(この場合には、上記の録画通知情報と区別するために、直接録画通知情報という)をサーバ9に送信する。
【0035】
また、ホームビデオは、録画の予約をすることはなく、入力部3から受信されるとともに、リモコン8からのリモコン信号により、記憶部5への録画が行なわれる。このように、ホームビデオを記憶部5に録画する場合でも、直接録画通知情報がサーバ9に送信される。なお、ホームビデオに対する直接録画通知情報も、TV番組やインターネット動画などの動画番組の録画予約通知情報でのメタデータと同様のデータにユーザIDや録画番組IDが付加されたものであるが、かかるデータとしては、ホームビデオの場合には、リモコン8の操作によって入力されたものである。
【0036】
このようにして、TV番組やインターネット動画の録画予約なしの録画やホームビデオの直接録画に際しては、直接録画通知情報がサーバ9に送信されるが、この直接録画通知情報では、フラグ1が「録画済み」を表わしている。これに対し、TV番組やインターネット動画の録画予約に際してサーバ9に送信される録画予約通知情報では、フラグ1が「録画予約」を表わしている。
【0037】
なお、以下では、特に、録画予約中のTV番組を録画予約動画番組といい、記憶部5に録画されている動画番組を録画済み動画番組ということにする。
【0038】
また、動画番組が記憶部5に録画される場合には、この動画番組にその録画番組IDが付加されて録画され、この録画番組IDによって録画済み動画番組が特定される。
【0039】
ところで、上記の録画予約通知情報でも、また、直接録画通知情報でも、上記のフラグ2は「未視聴」を表わしている。リモコン8からのリモコン信号により、再生の指示があると、制御/演算部2の制御のもとに、記憶部5のこのリモコン8に割り当てられたデータベースから指定された所望の録画済み動画番組が録画番組IDで検索されて再生され、表示部7で表示されるが、この際、制御/演算部2は「視聴済み」とするフラグ2にこのリモコン8に割り当てられたユーザIDとこの再生された録画済み動画番組に割り当てられた録画番組IDとが付加された再生通知情報を作成し、通信部6からネットワーク13を介してサーバ9に送信する。
【0040】
一方、サーバ9は、制御/演算部10と記憶部11と通信部12とから構成されており、クライアント機器1aの通信部6からネットワーク13を介して送信される録画予約通知情報や直接録画通知情報,録画通知情報,再生通知情報などの各種情報を通信部12で受信し、また、EPGなどの情報も、通信部12により、ネットワーク13を介して受信する。
【0041】
制御/演算部10は、通信部12で受信したクライアント機器1aからの録画予約通知情報や直接録画通知情報を演算処理し、録画番組の状況に関するテーブル(以下、番組録画状況テーブルという)を作成して記憶部11に記憶する。かかる番組録画状況テーブルは、かかる通知情報でのユーザIDをもとに、ユーザ、従って、リモコン8毎に区分して作成される。
【0042】
図3は番組録画状況テーブルの一具体例を示す図であって、30は番組録画状況テーブル、31は項目「ユーザID」、32は項目「録画番組ID」、33は項目「番組情報」、34は項目「動画番組種別」、35は項目「コピー可能回数」、36は項目「フラグ1」、37は項目「フラグ2」、38a,38b,38c,……はユーザ欄、39a1〜39a3,39b1〜39b3は番組欄である。
【0043】
同図において、番組録画状況テーブル30では、ユーザ(即ち、リモコン8)毎にユーザ欄38a,38b,38c,……(以下、これらユーザ欄38a,38b,38c,……を総称する場合には、ユーザ欄38という)が区分されて設定され、また、ユーザ欄38毎に録画予約された動画番組(録画予約動画番組)もしくは録画された動画番組(録画済み動画番組)に対する番組欄が設けられている。ここでは、ユーザ欄38aには、3つの番組欄39a1,39a2,39a3が設定されており、ユーザ欄38bには、3つの番組欄39b1,39b2,39b3(以下では、これらを総称する場合、番組欄39という)が設定されているものとしている。
【0044】
なお、リモコン8で初めて録画予約操作または録画予約なしに録画操作がなされて最初の録画予約通知情報もしくは直接録画通知情報がサーバ9に送信されると、かかる通知情報でのユーザIDにより、このリモコン8に対するユーザ欄38が番組録画状況テーブル30に新たに設定される。この場合には、この新たに設定されたユーザ欄38には、録画予約動画番組(録画予約通知情報の場合)もしくは録画済み動画番組(直接録画通知情報の場合)に対する1つの番組欄39が設定されることになる。
【0045】
そして、同じユーザIDのリモコン8の操作により、他の動画番組に対し、録画予約あるいは直接録画の指示があり、これにより、かかる動画番組に関する録画予約通知情報あるいは直接録画通知情報がサーバ9に送信されてくると、番組録画状況テーブル30での同じユーザ欄38で番組欄39が追加されることになる。
【0046】
夫々のユーザ欄38には、項目「ユーザID」31が設けられ、また、夫々の番組欄39には、項目「録画番組ID」32や項目「番組情報」33,項目「動画番組種別」34,項目「コピー可能回数」35,項目「フラグ1」36,項目「フラグ2」37の項目が設けられている。なお、ユーザ欄38c,……についても同様であるが、ここでは、ユーザ欄38a,38bを代表として示している。
【0047】
ここで、項目「ユーザID」31はユーザ欄38に対するユーザIDが設定されているものであって、クライアント機器1aからの各通知情報のユーザIDがこの項目「ユーザID」31でのユーザIDと照合され、この通知情報の該当するユーザ欄38を検索するのに用いられる。
【0048】
項目「録画番組ID」32は録画予約通知情報もしくは直接録画通知情報での録画番組IDが記録されるものであって、夫々の予約録画動画番組や録画済み動画番組を区別するためのものであり、再生通知情報などの録画予約通知情報や直接録画通知情報以外の通知情報がどの番組欄39に該当するものであるかを判定するのに用いられる。項目「番組情報」33には、録画予約通知情報や直接録画通知情報として送られてくる録画予約動画番組や録画済み動画番組の関連情報が登録されるものであって、予約録画動画番組や録画済み動画番組がTV番組やインターネット動画などの動画番組である場合には、そのEPGからの情報が、また、ホームビデオである場合には、リモコン8を用いてクライアント機器1aで入力されたその関連情報が登録される。
【0049】
項目「動画番組種別」34には、録画予約通知情報や直接録画通知情報での予約録画動画番組もしくは録画済み動画番組の種別(TV番組,インターネット動画,ホームビデオなど)やジャンル(ドラマやニュースなど)が登録されるものであり、ここでは、TV番組に対しては番組種別=1、ホームビデオに対しては番組種別=2、インターネット動画(Webブックマーク)に対しては番組種別=3が設定されるものとしている。
【0050】
項目「コピー可能回数」35には、録画予約通知情報や直接録画通知情報でのコピー可能回数のデータが登録され、ここでは、TV番組の場合には、コピー可能回数は規定されて制限されるが、ホームビデオやインターネット動画の場合には、制限されず、「無制限」としている。コピー可能回数が制限されている場合には、録画済みTV番組のコピーが行なわれる毎にこのコピー可能回数が1回ずつ減算されていき、この回数が0となると、この録画済みTV番組のコピーはできなくなる。
【0051】
項目「フラグ1」36は、録画予約通知情報や直接録画通知情報でのフラグ1、即ち、動画番組が録画予約中であるか、録画済みであるかの録画状況が登録されるものであって、TV番組やインターネット動画のように、録画予約中である場合には、フラグ1=1が設定され、録画予約されたTV番組やインターネット動画が録画されると、フラグ1=0に更新される。TV番組やインターネット動画が直接録画される場合やホームビデオの場合には、録画予約なしに直接録画されるので、フラグ1=0が設定される。
【0052】
録画予約中のTV番組やインターネット動画などの動画番組は、その放送日時となって放送が開始され、クライアント機器1の記憶部5で録画が開始され、サーバ9に録画通知情報が供給されると、このフラグ1がフラグ1=1からフラグ1=0に更新される。例えば、ユーザID=1,録画番組番号ID=20のTV番組の番組欄39a3では、フラグ1=1(録画予約)であるが、このTV番組が録画され、録画通知情報が供給されると、フラグ1=1からフラグ1=0に更新される。
【0053】
項目「フラグ2」37は、録画済み動画番組が再生(視聴)されたか否かを表わすものであって、録画予約通知情報や直接録画通知情報,録画通知情報,再生通知情報でのフラグ2に応じて決まるものであり、再生されていない、即ち、一度も再生通知情報が送られてきていない録画済みの動画番組の番組欄39では、フラグ2=1(未視聴)であり、再生通知情報が少なくとも1回送られてきた録画済みの動画番組の番組欄39では、フラグ2=0(視聴済み)である。
【0054】
図示する例では、ユーザID=1,録画番組ID=10の録画済み動画番組(フラグ1=0)は、まだ一度も再生されていないが(フラグ2=1)、再生されて再生通知情報がサーバ9に供給されると、フラグ2=1からフラグ2=0に更新される。
【0055】
ユーザが所望とする録画済み動画番組を再生する場合には、このユーザ専用のリモコン8を用いて、まず、この所望とする録画済み動画番組を選択するために、そのリスト(動画番組リスト)を要求する操作を行なう。このリクエスト操作による図2(c)に示すフォーマットのリモコン信号が、クライアント機器1aにおいて、リモコン信号受信部4で受信されると、制御/演算部2が動画番組リストのリクエスト情報を作成し、通信部6からサーバ9に送信する。このリクエスト情報には、動画番組リストを要求したリモコン8に割り当てられたユーザIDが付加されている。
【0056】
サーバ9では、このリクエスト情報を通信部12で受信すると、制御/演算部10が、このリクエスト情報に付加されているサーバIDをもとに、番組録画状況テーブル30(図3)のユーザ欄38を検索して、このリクエスト情報のユーザIDと一致するユーザID=1のユーザ欄38aを求め、このユーザ欄38での各番組欄39a1,39a2,39a3の各項目32〜37のデータを読み取って処理し、その処理結果を通信部12からネットワーク13を介してクライアント機器1aに送信する。
【0057】
クライアント機器1aでは、この処理結果が通信部6で受信され、制御/演算部2で処理されて動画番組リストの画面が形成される。この動画番組リストの画面情報により、表示部7で動画番組リストが表示される。
【0058】
図4はこの表示部7で表示される動画番組リストの一具体例を示す図であって、40は動画番組リストであり、図3に対応する部分には同一符号をつけている。
【0059】
同図において、動画番組リスト40では、この場合、図3に示す番組録画状況テーブル30のユーザID=1のユーザ欄38aでのデータが、各番組欄39a1,39a2,39a3毎に区分されて表示される。これにより、ユーザは記憶部5にどのような動画番組がどのような録画状態になっているかを知ることができる。なお、この動画番組リスト40では、ユーザが容易に理解できるように、図3に示す番組録画状況テーブル30でのフラグ1が「録画状況」と表わされ、フラグ2が「視聴暦」と表わされる。
【0060】
ここでは、録画番組ID=2のTV番組は、録画状況が「録画予約」であるため、現在録画されておらず、再生することができないが、録画番組ID=1のTV番組や録画番組ID=3のホームビデオは「録画済み」,「保存済み」であるから、再生することができる。
【0061】
そこで、ユーザがリモコン8を操作することにより、例えば、録画番組ID=3のホームビデオの番組欄39a3をカーソル(図示せず)でクリックし、あるいはこの番組欄39a3をタッチ操作すると、これを制御/演算部2が検出し、この録画番組ID=3のホームビデオを記憶部5のこのユーザID=1のデータベースから再生し、この動画番組リスト40に代えて、表示部7に表示させる。
【0062】
これとともに、制御/演算部2は、この録画番組ID=3のホームビデオに対する上記の再生通知情報を作成し、通信部6からネットワーク13を介してサーバ9に送信する。これにより、サーバ9では、この再生通知情報をもとに、記憶部11での図3に示す番組録画状況テーブル30において、録画番組ID=3のフラグ2をフラグ2=1からフラグ2=0に更新し、このホームビデオの動画番組を「視聴済み」とする。
【0063】
このようにして、この第1の実施形態では、クライアント機器1aの記憶部5において、ユーザ毎にデータベースが割り当てられて設定され、ユーザが必要とする動画番組をこのユーザに割り当てられたデータベースに録画するものであるから、ユーザとしては、限られたデータベース内で再生したい録画済み動画番組を検索することができ、他のユーザが録画した動画番組と混ざり合わない限られた範囲で再生したい動画番組を探し出すことができるので、探し出す手間が大幅に軽減できるし、しかも、各ユーザには夫々、リモコンが割り当てられ、ユーザIDによってリモコンと記憶部5でのデータベースとが対応付けられているので、割り当てられたリモコンを使用するだけで、データベースを指定する操作を必要とせずに、自信に割り当てられたデータベースで再生を希望する動画番組の検索が可能となる。
【0064】
さらに、この第1の実施形態では、サーバ9が各クライアント機器1の使用状態、特に、動画番組のチャンネル(これは、TV番組ばかりでなく、ホームビデオやインターネット動画についてもいうものとする)の切換状態を監視し、この監視結果をもとにクライアント機器1を使用するユーザにおすすめの動画番組に関する情報を提供するようにする。
【0065】
図1において、リモコン8の操作により、クライアント機器1aでTV番組のチャンネル切換え要求があると、あるいはまた、ホームビデオやインターネット動画への切換え(これも、上記のように、チャンネル切換えという)要求があると、制御/演算部2は、入力部3や通信部6を制御してチャンネル切換えを行ない、表示部7に新たなチャンネルの動画番組を表示させるが、これとともに、新たなチャンネル番号や番組ID,チャンネル切換え日時,そのときに設定されている動画番組の音声の音量(ボリュウム)などからなるチャンネル切換えデータにこのリモコン8のユーザIDやクライアント機器1aのメーカーコードを付加した切換通知情報を作成し、通信部6からネットワーク13を介してサーバ9に送信する。また、リモコン8を操作して、チャンネルを切り換えないが、このときの動画番組の音声の音量を変更した場合も、同様の切換通知情報をサーバ9に送信する。さらに、クライアント機器1aに電源を投入したときには、それと同時に受信される動画番組に関し、同様の切換通知情報をサーバ9に送信する。さらにまた、クライアント機器1aの電源がOFFにされたときには、電源オフの通知情報がサーバ9に送信される。
【0066】
サーバ9では、クライアント機器1から送信されるかかる通知情報をもとに、制御/演算部10が所定時間毎に各クライアント機器1の状態を監視しており、この監視結果に基づいて、クライアント監視テーブルを作成して記憶部11に保存する。
【0067】
図5はクライアント監視テーブルの一具体例を示す図であって、41はクライアント監視テーブル、42は項目「ユーザID」、43は項目「日時/曜日」、44は項目「チャンネル」、45は項目「録画番組」、46は項目「音量」、47a,47bはユーザ欄、481,482,483,……,48nは時刻欄である。
【0068】
同図において、クライアント監視テーブル41では、各ユーザ、従って、各リモコン毎にユーザ欄47a,47b,……が設けられており、夫々のユーザ欄47a,47b,……には、項目「ユーザID」42に該当するユーザIDが設定されているとともに、所定期間(例えば、1ヶ月)分の、例えば、1分間毎の時刻欄481,482,483,……,48n(但し、n=60×24=1440)が設けられている。そして、各時刻欄481,482,483,……,48nには、年月日,曜日,時刻からなる項目「日時/曜日」43と、項目「チャンネル」44と、項目「録画番組」45と、項目「音量」46とが設けられている。
【0069】
各日にちのデータは同様であるので、図示する2007年1月1日(月)について説明すると、各時刻欄481,482,483,……,48nには、その順に00時00分から23時59分まで1分毎の時刻が登録されており、その時刻毎に、項目「チャンネル」44では、その時刻での切換通知情報をもとにした受信チャンネルが登録され、項目「録画番組」45では、同じくこの受信チャンネルの番組の番組IDが登録され、項目「音量」46には、その時刻での切換通知情報をもとにした音量が登録される。これにより、ユーザIDが割り当てられたリモコン8の操作によるクライアント機器1aでの受信履歴が表わされることになる。
【0070】
かかる受信履歴は所定期間(例えば、1ヶ月間)保持されており、この期間を経過した日にちの受信履歴は、新たな日にちの受信履歴によって書き替えられる。このことは、他のユーザIDについても同様である。
【0071】
図1において、サーバ9はかかるクライアント履歴テーブル41を利用して、ユーザに上記所定期間内の過去の受信した動画番組の情報を、おすすめ番組の情報として、提供することができる。
【0072】
そこで、例えば、ユーザID=1が割り当てられたリモコン8を操作し、キー信号として、過去の日時を、例えば、「2007年1月1日12時00分」と指定して、おすすめ番組をリクエストすると、かかる操作にたいするリモコン信号にこのリモコン8のユーザID=1などが付加されたおすすめ番組リクエスト信号がクライアント機器1aの制御/演算部2で作成され、通信部6からサーバ9に送信される。
【0073】
サーバ9では、制御/演算部10でこのおすすめ番組リクエスト信号を基に、指定された日時の履歴データがクライアント履歴テーブル41から求められ、通信部12からクライアント機器1aに送信される。クライアント機器1aでは、制御/演算部2の制御のもとに、この履歴データからおすすめ番組画面が形成され、表示部7で表示される。
【0074】
ここで、リモコン8において、図4に示す動画番組リスト40のリクエスト操作とは別におすすめ番組のリクエスト操作をするようにすることもできるが、日時やジャンルなどを指定入力して1つのボタン操作をすることにより、動画番組リスト40とおすすめ番組とのリクエストを同時に行なうことができるようにすることもできる。この場合には、表示部7で表示される画面を複数の種類が異なるデータを同時に表示するポータル画面とし、このポータル画面において、動画番組リスト40とおすすめ番組とを同時に表示するようにすることもできる。
【0075】
このように、おすすめ番組をリクエストして表示させることができるようにすることにより、例えば、現時刻から1時間後の視聴動画番組を決める場合、1つ前の週の同じ曜日でこれと同じ時刻に視聴した連続ドラマやスポーツ番組などの毎週決められた動画番組を知ることができ、これを基にこれから視聴する動画番組を決定するようなことも可能となる。
【0076】
図6は以上の動画番組リストとおすすめ番組のリクエストに関する動作の流れの一具体例を示すフローチャートである。
【0077】
同図において、クライアント機器1は、リモコンから動画番組リストをリクエストするリモコン信号を受信すると、そのリクエスト信号をサーバ9に送信する(ステップ100)。サーバ9では、このリクエスト信号を参照して、記憶部11での図3に示す番組録画状況テーブル30から必要なデータを取得し、クライアント機器1に送信する。クライアント機器1では、このデータをもとに、図4に示す動画番組リスト40を作成し、表示部7に表示させる(ステップ101)。
【0078】
また、リモコン8から日時やジャンルなどをキーとしたおすすめ番組をリクエストするリモコン信号を受信すると、クライアント機器1では、同様にして、そのリクエスト信号がサーバ9に送信され、サーバ9では、記憶部11での図5に示すクライアント履歴テーブル41から必要なデータを取得し、クライアント機器1に送信する。クライアント機器1では、このデータをもとにおすすめ番組画面を作成し、上記の動画番組リスト40に代わって表示部7に表示させる(ステップ102)。
【0079】
なお、ステップ100では、上記のように、リモコン8で動画番組リストとおすすめ番組とのリクエストを同時行なう場合には、ステップ101で、クライアント機器1の表示部7において、ポータル画面により、動画番組リストとおすすめ番組画面とが同時に表示され、ステップ102は行なわれない。
【0080】
《第2の実施形態》
次に、本発明によるリモコンを用いた動画番組処理装置及び動画番組処理システムの第2の実施形態について説明する。この第2の実施形態は、第1の実施形態の上記の機能に加え、ユーザに割り当てられたリモコンを、これが使用されるクライアント機器1(リモコンに登録されているメーカーコードが割り当てられているクライアント機器1:以下、リモコン用のクライアント機器1という)以外のクライアント機器1でも、即ち、他のクライアント機器1からこのリモコン用のクライアント機器1の記憶部5での録画予約や録画に使用可能とし、また、この記録部5に録画されている動画番組の再生にも使用可能とするものである。なお、この第2の実施形態のシステム構成は、図1に示すシステム構成と同様である。
【0081】
図1において、クライアント機器1a以外のクライアント機器1、例えば、クライアント機器1b用のリモコン8をクライアント機器1aに使用した場合、このリモコン8からクライアント機器1aに送信されるリモコン信号も、図2(c)に示すフォーマットをなすものであるが、そのメーカーコードは、このクライアント機器1aに割り当てられたメーカーコードと異なる。かかるリモコン信号をリモコン信号受信部4で受信したクライアント機器1aでは、制御/演算部2がこのリモコン信号でのメーカーコードが自身のメーカコードと異なることから、このリモコン信号は自分宛に送信されたものではないと判定し、このリモコン信号に自己のアドレスを付加し、リクエスト信号として、通信部6からネットワーク13を介してサーバ9に送信する。
【0082】
そこで、いま、クライアント機器1bでクライアント機器1a用の、例えば、ユーザID=1が設定されたリモコン8を上記のように使用したものとすると、クライアント機器1bからサーバ9にユーザID=1でクライアント機器1aのメーカーカコードのリモコン信号のリクエスト信号が送信される。サーバ9では、制御/演算部10がこのリクエスト信号のメーカーコードから、クライアント機器1aに関するものであると判定し、また、このリモコン信号の制御コードを認識処理し、例えば、ユーザが希望する動画番組の録画予約あるいは録画をリクエストするコードであるものとすると、この動画番組の録画予約または録画をクライアント機器1aに要求する。この場合のリクエスト信号にも、リモコン8のユーザIDとクライアント機器1aのメーカーコードとが含まれているので、クライアント機器1aでは、記憶部5のこのユーザIDに該当するデータベースにこのリクエストされた動画番組の録画予約あるいは録画が行なわれる。
【0083】
このようにして、クライアント機器1bなどの他のクライアント機器1でも、クライアント機器1a用のリモコン8を用いて所望動画番組の録画予約または録画を要求することにより、このクライアント機器1aの記憶部5のこのリモコン8に該当するデータベースでの録画予約または録画が行なわれることになる。
【0084】
また、リクエスト信号でのリモコン信号の制御コードが、例えば、動画番組リストのリクエストコードであるものとすると、記憶部11での図3に示す番組録画状況テーブル30からこのリモコン信号のユーザID=1に該当するユーザ欄38aのデータを読み取り、リクエスト信号に付加されているアドレス宛てに、即ち、クライアント機器1bに送信する。
【0085】
このようにして、クライアント機器1bなどの他のクライアント機器1でも、クライアント機器1a用のリモコン8を用いて動画番組リストを要求することにより、このクライアント機器1aの記憶部5でのこのリモコン8に該当するデータベースに関する動画番組リストを閲覧することができる。
【0086】
また、クライアント機器1bにおいて、ユーザが上記のリモコン8を用いてこの動画番組リストから所望の録画済み動画番組を選択し、その再生をリクエストすると、クライアント機器1bからサーバ9に送信されるリクエスト信号では、その制御コードがこの選択された録画済み動画番組の再生をリクエストするコードであり、この場合には、サーバ9では、制御/演算部10がこのリクエストを認識し、この録画済み動画番組の再生と再生した録画済み動画番組のクライアント機器1bへの送信をクライアント機器1aに要求する。この場合のリクエスト信号にも、リモコン8のユーザIDとクライアント機器1aのメーカーコードとが含まれているので、クライアント機器1aでは、記憶部5のこのユーザIDに該当するデータベースから要求される録画済み動画番組が再生され、通信部6からネットワーク13を介してクライアント機器1bに送信される。
【0087】
このようにして、クライアント機器1bなどの他のクライアント機器1でも、クライアント機器1a用のリモコン8を用いて録画済み動画番組の再生を要求することにより、このクライアント機器1aの記憶部5でのこのリモコン8に該当するデータベースに録画されている動画番組を視聴することかできる。
【0088】
なお、クライアント機器1aの記憶部5に録画されている動画番組のうち、コピーやムーブ(録画場所を移動。もとの録画場所での録画済み動画番組は消去される)可能な動画番組については、他のクライアント機器1、例えば、クライアント機器1bから上記と同様のリクエストを行なうことにより、かかる動画番組をこのクライアント機器1bにコピーまたはムーブすることができる。例えば、図3において、録画番組ID=10,30の録画済み動画番組は、コピーもできるし、ムーブもできる。
【0089】
このように、この第2の実施形態では、ユーザが、友人などの他の家に行くときに、その割り当てられたリモコン8を携帯することにより、その他の家のクライアント機器1を使用して自宅のクライアント機器1aに録画されている動画番組を再生したり、また、この動画番組をこの他の家のクライアント機器1にコピー,ムーブすることができる。
【0090】
図7は以上のコピー,再生,ムーブのための動作の流れの一具体例を示すフローチャートである。
【0091】
同図において、クライアント機器1が、リモコンから動画番組リストのリクエストのリモコン信号を受信すると、リクエスト信号をサーバ9に送信する(ステップ200)。サーバ9は、このリクエスト信号を受信すると、記憶部11の図3に示す番組録画状況テーブル37から要求される動画番組リストのためのデータを取得し、これをリクエストがあったクライアント機器1に送信する。このクライアント機器1では、このデータをもとに図4に示す動画番組リストが作成され、表示される(ステップ201)。この動画番組リストからユーザが希望する録画済み動画番組を選択し、かつそのコピー,再生,ムーブのいずれかをリクエストすると、クライアント機器1はそのリクエスト信号をサーバ9に送信する(ステップ202)。ここで、コピー,ムーブのリクエストは、このリモコン用のクライアント機器1以外のクライアント機器1で行なわれる。
【0092】
サーバ9では、図3に示す番組録画状況テーブル30を参照する(ステップ203)。この番組録画状況テーブル30では、録画予約,録画済みの動画番組のコピー可能回数が登録されているが、動画番組によっては、再生可能回数が制限されているものもあり(ダウンロードされるインターネット動画では、再生回数を制限することもできる)、番組録画状況テーブル30には、このようなデータも設定することができる。
【0093】
番組録画状況テーブル30でこのようなコピーや再生の回数に関するデータを参照した結果、これらの回数に制限がない場合には(ステップ203の“Yes”)、この選択された録画済み動画番組のコピーや再生,ムーブなどが実行されるが(ステップ206:この場合、コピーやムーブはこの動画番組を録画していない他のクライアント機器1において行なわれるが、再生はこの動画番組を録画しているクライアント機器1や録画していないクライアント機器1で行なわれる)、コピーや再生の回数に制限が設定されている録画済み動画番組の場合には(ステップ203の“No”)、現時点でのコピー回数もしくは再生回数がこの規定された制限回数以下であるときには(ステップ204の“Yes”)、コピーや再生,ムーブなどが実行され(ステップ206)、この規定された制限回数を越えているときには(ステップ204の“No”)、コピーあるいは再生が禁止される。この場合には、表示画面にその旨のメッセージ(例えば、「コピー(あるいは、再生)できません。」などといったメッセージ)が表示される(ステップ205)。
【0094】
サーバ9では、また、録画予約情報や録画済み動画番組の保存先(記憶機器)も管理しており、このため、動画番組保存先テーブルも記憶部11に保持している。
【0095】
図8はかかる動画番組保存先テーブルの一具体例を示す図であって、50は動画番組保存先管理テーブル、51は項目「機器ID」、52は項目「録画番組ID」、53は項目「番組情報」、54は動画項目「動画番組種別」、55は項目「コピー可能回数」、56は項目「フラグ1」、57a,57b,57c,……は機器欄、58a1〜58a3,58b1〜58b3は番組欄である。
【0096】
同図において、動画番組保存先管理テーブル50ではクライアント機器1毎に機器欄57a,57b,57c,……(以下、これら機器欄57a,57b,57c,……を、必要に応じて、まとめて機器欄57という)が区分されて設定され、また、機器欄57毎に項目「機器ID」51が設けられて、該当する機器IDが設定されている。この機器IDは、図2(c)におけるリモコン信号でのメーカーコードに対応するものである。
【0097】
また、各機器欄57には、このクライアント機器1に保存されている録画予約中や録画済みの動画番組毎に番組欄が設定されており、ここでは、機器欄57aには、これに該当するクライアント機器1に3個の動画番組が保存されていることから、3つの番組欄58a1〜58a3が設定されており、機器欄57bでも、3つの番組欄58b1〜58b3が設定されているものとしている。これら番組欄58a1〜58a3,58b1〜58b3には夫々、項目「録画番組ID」52,項目「番組情報」53,動画項目「動画番組種別」54,項目「コピー可能回数」55,項目「フラグ1」56が設けられているが、これらは図3での項目「録画番組ID」32,項目「番組情報」33,動画項目「動画番組種別」34,項目「コピー可能回数」35,項目「フラグ1」36と同様のデータが登録されるものである。
【0098】
なお、ここでは、機器ID=200のクライアント機器1に保存されている録画番組ID=20の録画済みのTV番組は、機器ID=100のクライアント機器1に保存されている録画番組ID=20の録画済みのTV番組をコピーしたものとしており、このため、機器ID=200のクライアント機器1に保存されている録画番組ID=20の録画済みのTV番組は再度コピーすることは禁止されており、このTV番組に対する番組欄58b1では、項目「コピー可能回数」55で設定されているコピー可能回数は0となっている。
【0099】
また、かかる動画番組保存先管理テーブル50は、先の第1の実施形態で説明したクライアント機器1からの録画予約通知情報や直接録画通知情報,録画通知情報などの通知情報を基に作成される。
【0100】
クライアント機器1側では、リモコン8の操作により、各クライアント機器1で保存されている動画番組の情報をリクエストすることにより、サーバ9からこの動画番組保存先管理テーブル50のデータが提供され、このデータを基に表示部7で動画番組保存先管理画面(図示せず)が表示される。これにより、ユーザは、どのクライアント機器1にどうのような動画番組が録画されているかなどを確認することができる。
【0101】
また、録画予約中の動画番組や録画済みの動画番組の録画番組IDや番組情報が分かる場合には、リモコン8の操作により、これを指定したリクエスト信号をサーバ9に送信することにより、かかる動画番組の保存先のクライアント機器1を確認することができる。
【0102】
《第3の実施形態》
次に、本発明によるリモコンを用いた動画情報処理装置と動画情報処理システムの第3の実施形態について説明する。この第3の実施形態は、先の第1,第2の実施形態と同様の機能に加え、ユーザ、従って、リモコンをグループ化できるようにし、そのグループ内の1人のユーザが希望する動画番組を録画予約すると、そのグループ内の全てのユーザが所有するリモコンが割り当てられたクライアント機器でその動画番組の録画予約が自動的に行なわれるようにしたものである。かかるグループとしては、例えば、身内や友人,知人などのグループ形成に賛同したユーザの集まりであって、また、同じ家族内のユーザであってもよい。
【0103】
図1において、サーバ9では、クライアント機器1からのグループ登録要求により、グループ毎のユーザ(リモコン8)やクライアント機器1を管理するためのグループ管理テーブルが形成され、記憶部11に登録されており、上記のように、ユーザがリモコン8で所定の動画番組の録画要求をするとき、クライアント機器1から送信されてくる録画予約通知情報が送信されると、制御/演算部10が、このグループ管理テーブルを基に、同じグループに属するユーザのクライアント機器1に同じ動画番組の録画予約を指令する。
【0104】
図9はかかるグループ管理テーブルの一具体例を示す図であって、60はグループ管理テーブル、61は項目「ユーザID」、62は項目「グループID」、63は項目「機器ID」、64a〜64eはユーザ欄である。
【0105】
同図において、このグループ管理テーブル60は、ユーザ毎に区分するユーザ欄64a,64b,64c,64d,64e(これらをまとめていうときには、ユーザ欄64という)が設けられ、これらユーザ欄64a〜64e毎に、ユーザ(即ち、このユーザ専用のリモコン8)に割り当てられたユーザIDが登録される項目「ユーザID」61と、このユーザが所属するグループを表わすグループIDが登録される項目「グループID」62と、項目「グループID」62に登録されたグループに属するクライアント機器1を表わす機器IDが登録された項目「機器ID」63とが設定されている。
【0106】
ここで、同じユーザが1以上のグループに所属することも可能であり、例えば、ユーザID=2,3,5のユーザは夫々1つのグループに所属していることになるが、ユーザID=1,4のユーザは夫々2つのグループに所属していることになる。
【0107】
かかるグループは、ユーザからの要求によってグループ管理テーブル60に登録されるものであって、例えば、複数のユーザが夫々のリモコン8を操作し、特定の同じキーワードなどを用いてグループの登録要求をサーバ9にすると、サーバ9では、制御/演算部10が、この同じキーワードによる登録要求のユーザ夫々に対して、同じグループIDを割り当て、これらユーザ毎に(即ち、ユーザID毎に)グループ管理テーブル60に登録する。この登録要求のときには、各ユーザのクライアント機器1の機器IDも同時に送信され、これにより、これらユーザのユーザ欄64夫々に、このグループに所属する全てのクライアント機器1の機器IDが項目「機器ID」63に登録される。
【0108】
また、ユーザが既に登録されているグループに参加するようにすることもできる。例えば、ユーザID=1のユーザは、最初グループID=10のグループだけに所属していたものであるが、その後、新たに登録されたグループID=20のグループにも参加するようにしたものである。これは、例えば、クライアント機器1では、グループ登録時に用いた上記のキーワードがそのまま確認可能に保存されており、これを借用して再度グループの登録要求をすることにより、可能である。この場合、項目「グループID」62では、新たに参加したグループのグループIDが追加され、これとともに、項目「機器ID」63においても、新たに参加したグループでのクライアント機器1の機器IDが追加される。なお、サーバ9の記憶部11には、さらに、グループ毎の機器IDを管理するテーブルも管理されており、既に登録されているグループへ参加する際の機器IDの追加は、かかる管理テーブルのデータが用いられる。
【0109】
図10はこの第3の実施形態での録画処理の流れの一具体例を示すフローチャートである。以下、図1をもとに説明する。
【0110】
ここで、図1でのクライアント機器1a,1b,1c夫々での特定のユーザのリモコンが同じグループに所属しているものとする。以下では、これらユーザ,リモコンを、単に、ユーザ,リモコン8ということにする。
【0111】
図10において、いま、クライアント機器1aにおいて、ユーザがリモコン8を操作して所定の動画番組の録画予約を要求すると、上記のように、制御/演算部2が記憶部5でのこのリモコン8のユーザIDに該当するデータベースに対し、録画予約を実行するとともに、録画予約通知情報を通信部6からサーバ9に送信する。サーバ9では、制御/演算部10が、上記のように、この録画予約通知情報をもとに、記憶部11に記憶されている図3に示す番組状況テーブル30での該当するユーザIDのユーザ欄38にこの録画予約が要求された動画番組に対する番組欄39が作成されて登録される(ステップ300)。
【0112】
これとともに、制御/演算部10は、記憶部11に記憶されている図9に示すグループ管理テーブル60を参照して、この録画予約通知情報でのユーザIDが属するグループを検索し、得られたグループ内でのクライアント機器1b,1cでのユーザIDも取得する。項目「グループID」62から所属するグループを知ることができるし、項目「機器ID」63からこのグループに属するクライアント機器の機器IDを取得することができるし、また、項目「ユーザID」61と項目「グループID」62とからこのグループに所属するユーザIDを取得することができる。この取得したユーザIDに関しても、図3に示す番組録画状況テーブル30において、該当するユーザIDのユーザ欄38にこの録画予約が要求された動画番組に対する番組欄39が作成されて登録される(ステップ301)。
【0113】
このようにして、同じグループ内のクライアント機器1a〜1cでの1つのクライアント機器1aで録画予約がなされると、このグループに属する他のクライアント機器1b,1cにおいても、該当するユーザIDのデータベースに対して自動的に同じ動画番組の録画予約がなされたことがサーバ9に登録されることになる。
【0114】
一方、各クライアント機器1は、一定時間毎に録画予約の有無を確認するための録画予約確認リクエスト信号をサーバ9に送信しており、クライアント機器1b,1cが送信した録画予約確認リクエスト信号に対し、サーバ9が番組録画状況テーブルを確認して録画予約が設定されているとの応答信号をこれらクライアント機器1b,1cに送信すると、これらクライアント機器1b,1cでは、この応答信号でのユーザIDに該当するデータベースに対し、同じ動画番組の録画予約を設定する(ステップ302)。
【0115】
そして、この録画予約された動画番組の放送が開始されると、クライアント1a〜1cでその受信が開始され、該当するデータベースへの録画が行なわれる(ステップ303)。
【0116】
このようにして、同じグループ内では、録画予約の操作をしなくとも、そのメンバーのうちの1人が所望とする動画番組を録画予約することにより、そのメンバー全員のクライアント機器でこの動画番組が自動的に録画されることになり、同じ動画番組を供給することができる。
【0117】
また、この第4の実施形態では、録画済みの動画番組の視聴時、面白いあるいは興味を引く場面があるとき、リモコン8を所定操作することにより、その場面の表示時点を指摘することができる。例えば、リモコン8には、このような指摘をする操作ボタンが設けられており、この操作ボタンが操作されると、クライアント機器1では、この操作された時点をこの録画済み動画番組のフラグ位置とし、このフラグ位置を示すデータを、このユーザ(リモコン)が属するグループのグループIDやこの動画番組の録画番組IDとともに、サーバ9に送信する。
【0118】
さらに、ユーザは、録画済み動画番組の視聴中あるいは視聴後、視聴した録画済み番組のレイティング(評価)をすることができる。この場合の評価のデータ(評価値)はリモコン8を操作することによって入力することができ、入力された評価のデータはクライアント1機器から、グループIDや録画番組IDとともに、サーバ9に送信される。サーバ9では、制御/演算部10により、これらデータをもとに録画番組評価テーブルが作成され、記憶部11に記憶されて管理される。
【0119】
図11はかかる録画番組評価テーブルの一具体例を示す図であって、70は録画番組評価テーブル、71は項目「グループID」、72は項目「録画番組ID」、73は項目「番組情報」、74は項目「フラグ位置」、75は項目「レイティング(評価)」欄、76a,76bはグループ欄、77は番組欄である。
【0120】
同図において、録画番組評価テーブル70は、グループ毎に区分するグループ欄76a,76b,……(これらをまとめていうときには、グループ欄76という)が設けられ、これらユーザ欄76a,76b,……毎に、グループに割り当てられた項目「グループID」71と、上記のように視聴された録画済み動画番組に割り当てられた項目「録画番組ID」72と、この録画済み動画番組の番組情報が書き込まれる項目「番組情報」73と、この録画済み動画番組に対するフラグ位置が書き込まれる項目「フラグ位置」74と、同じくレイティングが書き込まれる項目「レイティング」75との項目が設定されている。
【0121】
ここで、上記のように、グループID=1の、例えば、クライアント機器1aから録画番組ID=10の視聴された録画済み動画番組に対するフラグ位置がクライアント機器1から送信されてくると、サーバ9では、録画番組評価テーブル70でのグループID=10のグループ欄76aにこの録画番組ID=10の録画済み動画番組に対する番組欄77が設定され、この番組欄77において、項目「録画番組ID」72に録画番組ID=10が登録され、項目「番組情報」73にこの録画済み動画番組の番組情報が登録され(なお、この番組情報は、上記のテーブルあるいはサーバ9が受信するEPGから取得できる)、項目「フラグ位置」74に先の受信したフラグ位置が登録される。なお、フラグ位置は、同じ録画済み動画番組において、複数指定することもでき、項目「フラグ位置」74では、これら全てが登録される。
【0122】
また、レイティングがクライアント機器1から供給されたときには、既にその録画済み動画番組の番組欄77が設定されているときには、その番組欄77の項目「レイティング」75に登録される。番組欄77が設定されていないときには、上記のようにして番組欄77を設定してレイティングが登録される。なお、フラグ位置とレイティングとは、いずれか一方のみ登録されるようにしてもよいし、また、リモコン8で操作されなければ、それらのいずれもが登録されず、番組欄77が設定されない場合もある。
【0123】
クループ内でのいずれかのクライアント機器1で未視聴の録画済み動画番組が最初に視聴され、そのフラグ位置やレイティングがサーバ9に送信されたときには、上記のように、録画番組評価テーブル70にその番組欄77が設定される。これに対し、録画番組評価テーブル70に番組欄77が既に設定される録画済み動画番組が、他のクライアント機器1では未視聴であり、これが最初に視聴されるとき、フラグ位置の指定やレイティングがなされたときには、図11の録画番組評価テーブル70の該当する番組欄77において、この新たなフラグ位置が項目「フラグ位置」74で追加登録されるが、項目「レイティング」75では、新たなレイティングを含めたレイティングの平均化処理が行なわれ、その平均値に更新される。
【0124】
かかる録画番組評価テーブル70は、ユーザにおすすめ番組を提供するのに用いられる。
【0125】
図12はかかるおすすめ番組の提供動作の流れの一具体例を示すフローチャートであって、ここでは、他の情報とともに、おすすめ番組をポータル画面に表示する場合を例として説明する。
【0126】
同図において、ユーザがリモコン8を操作してポータル画面の表示を要求すると(ステップ400)、クライアント機器1aからこのリクエスト信号がサーバ9に送信される。この場合も、このリクエスト信号には、ユーザIDなどが付加されている。
【0127】
サーバ9では、このリクエスト信号をもとに、制御/演算部10が、グループ管理テーブル60(図9)によってユーザIDからグループIDを取得し、さらに、録画番組評価テーブル70(図11)からこのグループIDでの全て録画番組IDを取得する(ステップ401)。
【0128】
そして、番組録画状況テーブル30(図3)により、これら録画番組IDの録画済み動画番組が未視聴か否かを判定し(ステップ402)、未視聴の録画済み動画番組に対してのみ、録画番組評価テーブル70から番組欄77のデータを取得し、要求があったクライアント機器1aに送信する(ステップ403)。これにより、クライアント1aの表部7で表示されるポータル画面には、図13に示すようなおすすめ番組画面80が表示される(ステップ404)。
【0129】
なお、このおすすめ番組画面80のレイアウトは、図11に示す録画番組評価テーブル70と同じであり、従って、その説明を省略する。
【0130】
このようにして、未視聴の録画済み動画番組については、それを他のユーザが視聴し、これに評価などがなされていれば、視聴する前からかかる番組に対する評価を知ることができ、これをもとに、視聴する録画済み動画番組を決めることができる。ここで、ポータル画面には、かかるおすすめ番組画面80とともに、図4に示したような動画番組リスト40なども表示されるものであり、これらを参照することにより、動画番組リスト40で表示される録画済み動画番組のうちから、視聴しようする録画済み動画番組を容易に決めることができることになる。
【0131】
なお、おすすめ番組画面80をポータル画面で表示することにより、上記のような有益な効果が得られるものであるが、おすすめ番組画面80のみを1画面で表示するようにしてもよい。
【0132】
以上のように、以上の実施形態で示したリモコンを用いた動画情報処理装置によると、各ユーザ毎にリモコンが割り当てられ、かつかかるリモコンには、ユーザを特定するユーザIDが設定され、リモコンから出力されるリモコン信号には、かかるユーザIDが付加されるので、ユーザがその認識のための操作をすることなく、ユーザが特定されることになるし、また、装置本体の記憶部には、ユーザ毎にデータベースが割り当てられて設定され、操作されたリモコンのユーザIDに該当するデータベースで録画予約や録画,再生が行なわれるので、ユーザとしては、単に専用のリモコンを操作するだけで、他のユーザと区別された録画予約や録画が行なわれ、録画済みの動画番組を限られた範囲で検索することができる。
【0133】
また、以上の実施形態で示した動画情報処理システムによると、ユーザは、他のユーザの動画情報処理装置からも自身の動画番組処理装置で録画した録画番組を再生することができ、再生できる装置に制限がかからないことになる。
【0134】
さらに、以上の実施形態で示した動画情報処理システムによると、ユーザがリモコン操作によって録画予約をすると、他の動画情報処理装置でも、同じ動画番組の録画予約をさせることができるので、同じ動画番組を他のユーザと、この他のユーザに手間をかけたり、知らせたりしなくとも、共有することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】本発明によるリモコンを用いた動画情報処理装置と動画情報処理システムの第1の実施形態を示すシステム構成図である。
【図2】図1におけるリモコンの一具体例を概略的に示す図である。
【図3】図1におけるサーバの記憶部に設定される番組録画状況テーブルの一具体例を示す図である。
【図4】図1におけるクライアント機器の表示部で表示される動画番組リストの一具体例を示す図である。
【図5】図1におけるサーバの記憶部に記憶されたクライアント監視テーブルの一具体例を示す図である。
【図6】本発明によるリモコンを用いた動画情報処理装置と動画情報処理システムの第1の実施形態での動画番組リストとおすすめ番組のリクエストに関する動作の流れの一具体例を示すフローチャートである。
【図7】本発明によるリモコンを用いた動画情報処理装置と動画情報処理システムの第2の実施形態でのコピー,再生,ムーブのための動作の流れの一具体例を示すフローチャートである。
【図8】本発明によるリモコンを用いた動画情報処理装置と動画情報処理システムの第2の実施形態での動画番組保存先テーブルの一具体例を示す図である。
【図9】本発明によるリモコンを用いた動画情報処理装置と動画情報処理システムの第3の実施形態でのグループ管理テーブルの一具体例を示す図である。
【図10】本発明によるリモコンを用いた動画情報処理装置と動画情報処理システムの第3の実施形態での録画処理の流れの一具体例を示すフローチャートである。
【図11】本発明によるリモコンを用いた動画情報処理装置と動画情報処理システムの第3の実施形態での録画番組評価テーブルの一具体例を示す図である。
【図12】図11に示す録画番組評価テーブルの一利用例を示すフローチャートである。
【図13】図12で示す処理動作で得られるおすすめ番組画面の一具体例を示す図である。
【符号の説明】
【0136】
1a,1b,1c クライアント機器
2 制御/演算部
2a メモリ
3 入力部
4 リモコン信号受信部
5 記憶部
6 通信部
7 表示部
8 リモコン
9 サーバ
10 制御/演算部
11 記憶部
12 通信部
13 ネットワーク
14 電源ボタン
15 方向ボタン
16 決定ボタン
17 メニューボタン
18 戻るボタン
19 番組表ボタン
20 操作部
21 記憶部
22 制御部
23 赤外線通信部
30 番組録画状況テーブル
31 項目「ユーザID」
32 項目「録画番組ID」
33 項目「番組情報」
34 項目「動画番組種別」
35 項目「コピー可能回数」
36 項目「フラグ1」
37 項目「フラグ2」
38a,38b,38c,…… ユーザ欄
39a1〜39a3,39b1〜39b3 番組欄
40 動画番組リスト
41 クライアント監視テーブル
42 項目「ユーザID」
43 項目「日時/曜日」
44 項目「チャンネル」
45 項目「番組ID」
46 項目「音量」
47a,47b ユーザ欄
471,472,473,……,47n 時刻表示エリア
50 動画番組保存先管理テーブル
51 項目「機器ID」
52 項目「録画番組ID」
53 項目「番組情報」
54 項目「動画番組種別」
55 項目「コピー可能回数」
56 項目「フラグ1」
57a,57b,57c,…… 機器欄
58a1〜58a3,58b1〜58b3 番組欄
60 グループ管理テーブル
61 項目「ユーザID」
62 項目「グループID」
63 項目「機器ID」
64a〜64e ユーザ欄
70 録画番組評価テーブル
71 項目「グループID」
72 項目「録画番組ID」
73 項目「番組情報」
74 項目「フラグ位置」
75 項目「レイティング(評価)」
76a,76b グループ欄
77a1,77a2,77b1,77b2 番組欄

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ毎に専有され、かつ専有するユーザを特定するユーザIDが設定され、該ユーザの操作に応じた制御コードに設定されている該ユーザIDが付加されたリモコン信号を送信する1以上のリモコンと、
該リモコンからの該リモコン信号を受信し、該リモコン信号に付加されている該ユーザIDを識別して、該ユーザIDに応じた動画番組の処理動作を行なう装置本体と
からなることを特徴とするリモコンを用いた動画情報処理装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記装置本体は、前記ユーザID毎にデータベースが設定された記憶部を備え、
前記リモコンからの前記リモコン信号に付加されている前記ユーザIDに該当する該データベースで、動画番組の録画予約や録画,録画済みの動画番組の再生を行なうことを特徴とするリモコンを用いた動画情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の動画情報処理装置が複数、前記ネットワークを介して接続され、
当該動画情報処理装置で他の動画情報処理装置の前記リモコンでの操作による前記リモコン信号に応じたリクエスト信号が該ネットワークを介して送信され、
送信された該リクエスト信号に応じて、該リクエスト信号に付加された前記ユーザIDに該当する該他の動画処理装置での前記記憶部のデータベースに記憶されている前記動画情報が再生され、当該動画情報処理装置に送信される
ことを特徴とする動画情報処理システム。
【請求項4】
請求項2に記載の動画情報処理装置が複数、前記ネットワークを介して接続され、
当該動画情報処理装置で、前記リモコンでの録画予約操作による前記リモコン信号により、前記リモコン信号での前記ユーザIDに該当する該データベースで所定動画番組の録画予約が行なわれるとともに、録画予約の通知情報を送信し、
前記ネットワークで接続された他の動画情報処理装置でも、該録画予約の通信情報に応じて、該所定動画番組の録画予約が行なわれる
ことを特徴とする動画情報処理システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2009−81538(P2009−81538A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−247569(P2007−247569)
【出願日】平成19年9月25日(2007.9.25)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】