説明

リング精紡機の複数の作業個所を監視する装置及び方法

リング精紡機(1)の複数の作業個所(3〜5)を監視する装置は、糸(22)の継続処理機(2)に設けられている少なくとも1つの糸検査器(25)と、糸検査器(25)に接続される監視装置(17)とを持っている。リング精紡機(1)の作業個所(3〜5)の確実で欠陥のない安価な確認を保証するため、作業個所(3〜5)のそばを通過可能で信号を無接触で受ける検知ヘッド(8)が設けられて、監視装置(17)に接続され、かつ作業個所を監視する第1のセンサ(30)と、作業個所にある糸巻き管(28)のデータを検出する第2のセンサ(31)とを持っている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許請求の範囲の独立請求項の上位概念に記載のリング精紡機の複数の作業個所を監視する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
株式会社Uster TechnologieのUSTER(登録商標)RINGDATAシステムにより、リング精紡機の作業個所の連続系列が糸切れについて監視される。この目的のため、専門用語で″移動センサ″又は″移動マウス″と称される検知ヘッドが作業個所のそばを通過せしめられる。検知ヘッドは、リングトラベラの回転運動を無接触で検出する磁気センサを備えている。センサは、正しい糸走行の際発生されかつ糸の存在しない場合消失する電気信号を受ける。このシステムは例えば米国特許出願公開第4122657号明細書又はカタログ″USTER(登録商標)RINGDATA−リング精紡機用データシステム″、1982年/1987年、株式会社Uster Technologieに記載されている。USTER(登録商標)RINGDATAは、ハードウエアを含めて例えばカタログ″(登録商標)USTER RING EXPERT−Technical Data″、株式会社Uster Technologie、2006年6月に記載されている。このシステムは、糸切れに対して作業個所の直接監視を可能にするが、個々の作業個所において生じる糸品質の継続する監視を可能にしない。
【0003】
紡糸個所における品質監視及び紡績工場における品質管理のための種々の装置及び方法も、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第4306095号明細書及び米国特許第6352214号明細書から既に公知である。これらの刊行物によれば、管糸はリング精紡機で形成される。これらの管糸は後続の巻取り機で例えば一層大きい綾巻きチーズに巻返される。巻返しの際糸は糸検査器又はヤーンクリーナを通過する。同様に存在する管糸追跡システムを介して、糸検査器が供給する糸品質情報に基いて、どの紡糸個所が該当する糸を形成したかを示すことができる。そのため個々の管糸は、バーコードのように適当な標識を備えている。リング精紡機又はその近くに、個々の管糸の標識用の定置読取り装置が、空又は巻かれた管糸用の運搬ベルトの範囲に設けられている。公知の自動操作装置も設けられて、紡糸機の作業個所を周期的に通過し、必要に応じて紡糸個所において特定の操作を行い、例えば糸切れを検出することができる。この公知の装置の欠点は、特に、個々の管糸上の標識の読取り装置が管糸の輸送ベルトの範囲に設けられ、それにより紡糸個所と管糸上の標識との間に欠陥のある対応の可能性が生じる。即ちこの配置では、紡糸機における紡糸個所の配置に一致するような順序で管糸が読取り装置を通過するようにせねばならない。例えば管糸が輸送ベルトから落下すると、この対応が乱される可能性がある。従って正しい管糸追跡はもはや保証されない。
【0004】
欠陥のある対応の危険を回避するため、欧州出願公開第0342527号明細書及び米国特許出願公開第4660370号明細書は、糸巻き管自体を一義的なコード又は認識票で確認することを提案している。コードは例えばバーコード又は記録される磁気テープの形で存在することができる。この解決策の欠点は、各紡糸個所にコードの読取り装置を設けねばならず、それにより大きい紡糸機では費用がかかることである。
【0005】
ドイツ連邦共和国特許出願公開第4209203号明細書によれば、リング精紡機の個々の紡糸個所が、リング精紡機に接続される巻取り機にあるヤーンクリヤラにより監視される。この目的のためヤーンクリヤラの信号が評価されて、それぞれの管糸を形成した紡糸個所を直接推論することができる。そのため書込み可能な情報媒体が、管糸を巻取り機へ運搬するキャディ上で適当な情報を書込まれる。各巻取り個所に読取り装置が設けられて、管糸を形成したリング精紡機スピンドルについて情報媒体に記憶されている情報を読取る。読取られた情報は、巻返し過程の初めに紡糸個所計算機へ供給され、この計算機が巻返しの際生じるクリヤラ信号との論理結合を行う。類似の方法を欧州特許出願公開第0392249号明細書及び米国特許出願公開第4838019号及び第5107667号明細書が教示している。ここでも紡糸個所の欠陥を持つ対応の危険がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、紡糸機の作業個所の確認を確実に欠陥なしに行い、更に非常に簡単かつ安価に実現可能な、最初にあげた種類の装置及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題及び他の課題は、独立請求項に規定されているように、本発明による装置及び本発明による方法によって解決される。
【0008】
本発明は、公知のシステム(登録商標)USTER RINGDATAに基いている。このシステムは公知のように、糸切れ、作業個所の平均回転数及び/又は小さすぎる回転数を持つ紡糸個所を検出する運動センサを持つ″移動マウス″を含んでいる。本発明によれば、この運動センサに、糸巻き管を確認する別のセンサが付加される。この別のセンサは、管糸上又は特に糸巻き管(ボビン)上に例えば可視又は不可視標識として設けられている確認データの検出に用いられる。両方のセンサは、作業個所のそばを通過せしめられて信号を無接触で受けるため監視装置に接続されている検知ヘッドにおいてまとめられている。監視装置は更に、糸の継続処理機又は巻取り機に設けられている糸検査器及び第2の確認センサから品質データを受ける。監視装置は、第1及び第2の確認センサにより受信されるデータに基いて、それぞれの作業個所に対する品質データの対応を行う。糸検査器からの品質データの統計的評価により、各紡糸個所に対して、該当する紡糸個所が紡がれる糸の品質がどのように良好であるかを示す″品質プロフィル″を作成することができる。この品質プロフィルにより、不十分な紡糸個所又は″引きちぎり″紡糸個所を確認し、一層よく調節するか又は修理することができる。そのために紡糸個所を一時的に停止することが必要である。
【0009】
従って本発明による装置は、糸を紡いで糸巻き管へ巻付けるリング精紡機の複数の作業個所の監視のために用いられる。装置は、少なくとも1つの糸検査器及び糸巻き管を確認する第2の確認センサを持っている。糸検査器及び第2の確認センサが糸の継続処理機に設けられている。監視装置が、データを受けるため糸検査器及び第2の確認センサに接続されている。装置が更に作業個所のそばを通過可能で信号を無接触で受ける検知ヘッドを含んでいる。検知ヘッドは作業個所を監視する運動センサ、及び作業個所にある糸巻き管を確認する第1の確認センサを持ち、データを監視装置へ伝送するようにしている。
【0010】
本発明はリング精紡機と継続処理機との組合わせも含んでいる。リング精紡機が、糸を紡いで糸巻き管へ巻取る複数の作業個所を持っている。継続処理機が糸を引続き処理する。少なくとも1つの糸検査器及び糸巻き管を確認する第2の確認センサが継続処理機に設けられている。データを受けるため糸検査器及び第2の確認センサに接続される監視装置が設けられている。この組合わせは、信号を無接触で受けるため作業個所のそばを通過可能な検知ヘッドも含んでいる。検知ヘッドが作業個所を監視する運動センサ、及び作業個所にある糸巻き管を確認する第1の確認センサを持ち、データを監視装置へ伝送するようになっている。
【0011】
リング精紡機の複数の作業個所を監視するため本発明による方法では、作業個所において糸が紡がれて、糸巻き管へ巻付けられる。継続処理中に糸が品質検査を受け、糸巻き管が確認される。品質検査のデータが、継続処理中に確認を使用して、糸を紡いだ作業個所に対応せしめられる。紡糸過程中に糸巻き管が作業個所において確認される。この確認が紡糸過程中に同様に対応のために使用される。
【0012】
本発明により得られる利点は、管糸の確認が紡糸機上で絶対確実に行われることである。なぜならば、これが紡糸個所でまだ紡糸過程中に行われるからである。その際、通常は、紡糸機の出口に設けられている管糸上の標識のための別個の読取り装置が不要になる。第1の確認センサを検知ヘッド例えばいわゆる公知の″移動マウス″に設けることによって、実際に追加費用は生じない。個々の管糸の確認は、冗長に数回即ち検知ヘッドの複数回の通過の際行われる。それにより管糸上のデータの欠陥のある検出が起こる場合、この検出を除外することができる。
【0013】
本発明が概略図面により以下に詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】 本発明による装置の簡単化された図を示す。
【図2】 図1による装置の一部を示す。
【図3】 図1による装置の別の一部を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、リング精紡機1及び糸22の継続処理機の例としての巻取り機2を示す。リング精紡機1上に作業個所又は紡糸個所3,4,5が認められるが、ここには示されてないそれ以外の紡糸個所も存在する。紡糸個所3〜5の前にリングレール6が設けられ、紡糸過程中にこのリングレール6が、公知のように従ってここには示してないやり方で、矢印7の方向に往復運動を行う。
【0016】
リングレール6にある案内レール11上に検知ヘッド8が設けられて、矢印9の方向に往復運動可能である。そのため検知ヘッド8は、ローラ12,12′に巻付け可能なベルト10,10′に両側で取付けられている。これらのローラは駆動電動機13,13′により交互に駆動されるので、引張りベルト10,10′は検知ヘッド8を紡糸個所3〜5のそばを通過させる。それぞれ1つの切換え機構14,14′が対応する電動機13,13′に接続されて、案内レール11の終端位置へ達した際検知ヘッド8の方向反転を行う。
【0017】
1つの紡糸個所3から他の紡糸個所4へ移動可能で紡糸個所3〜5の動作能力を監視する検知ヘッドは、″移動マウス″として、システムUSTER(登録商標)RING EXPERT及びUSTER(登録商標)RINGDATA(登録商標)から公知であり、例えば刊行物としての米国特許出願公開第4122657号明細書、″USTER(登録商標)RINGDATA−リング精紡工場″、株式会社Zellweger Uster,1982/1987年、又は″USTER(登録商標)RING EXPERT−技術データ″、株式会社Uster Technologies,2006年6月に記載されている。
【0018】
図2は、紡糸個所3〜5の側から見られるように、トラベラ27の運動を検出する運動センサ30及び糸巻き管20(図1参照)の確認データを読取る第1の確認センサ31を持つ、本発明による検知ヘッド8を示す。
【0019】
更に図1は、第1のデータ伝送手段10,10′,16,16′を介して検知ヘッド8に接続されている監視装置17を示し、従って検知ヘッド8はデータを監視装置17へ伝送することができる。検知ヘッド8から監視装置17へのデータ伝送は、例えば引張りベルト10,10′及び第1のデータ導線16,16′を介して行うことができ、その際第1のデータ導線16,16′は、摺動接触子を介してローラ12,12′のそれぞれ1つに接続され、これらのローラは引張りベルト10,10′にそれぞれ電気的に接触している。監視装置17は、第2のデータ伝送手段18例えばデータ導線を介して、巻取り機2にある第2の確認センサ19にも接続され、この確認センサ19が糸巻き管20上の確認データ21を読取って監視装置17へ送ることができる。
【0020】
巻取り機2において、公知のようにリング精紡機1で紡がれた糸22が管糸24から綾巻きチーズ23へ巻付けられるようにする。その際糸22は糸検査器25例えば公知のヤーンクリヤラを通過し、この糸検査器25が太さ均斉度、毛羽立ち、太い個所、細い個所等のような品質パラメータを検出し、特定の品質基準を満たすか否かを検査し、必要な場合には検出された欠陥個所から糸を除去する。糸検査器25も同様に、データ伝送手段26例えばデータ導線を介して監視装置17に接続されている。
【0021】
監視装置17は、管糸追跡のため少なくとも1つのコンピュータプログラムが記憶されている少なくとも1つの(図示しない)記憶装置、及びコンピュータプログラムを実行する少なくとも1つの(図示しない)計算装置を含んでいる。管糸追跡は、第1の確認センサ31及び第2の確認センサ19から監視装置17へ伝送されるデータに基いて行われる。監視装置17は複数の部分から成っていてもよく、これらのうち例えば1つの部分をリング精紡機に対応させ、他の部分を巻取り機2に対応させることができる。この場合両方の部分は、データを交換する適当な手段により互いに接続されている。更に監視装置17は、データにより運動センサ30から供給されて糸切れ及びいわゆる低速錘を検出するコンピュータプログラムを含んでいる。
【0022】
糸巻き管20上の確認データ21は、例えばバーコード、色コード、英数字符号、磁気テープ及び/又はRFIDトランスポンダ(無線周波数確認、高周波による確認)の形で存在することができる。確認データ21による糸巻き管20の特徴づけ及び確認データ21を読取るための適当な手段は刊行物即ち英国特許出願公開第1032731号、米国特許出願公開第4660370号、米国特許第6352214号、欧州特許出願公開第0342527号、欧州特許出願公開第0392249号又は欧州特許出願公開第1055632号明細書である。
【0023】
検知ヘッド8、第2の確認センサ19又は糸検査器25から監視装置17へのデータ伝送は、赤外線又は無線のような公知のデータ伝送手段によって行うこともできる。
【0024】
図3は図1のA−A断面を示す。トラベラ27を持つリングレール6及び案内レール11がわかる。ここでは糸巻き管28の上端に、糸巻き管28についての確認データを含む標識29が見える。これらの確認データ29は検知ヘッド8により読取られ、監視装置17へ伝送されて、該当する紡糸個所3〜5に対応せしめられる。
【0025】
本発明による方法は次のように経過する。リング精紡機1の作動中リングレール6は垂直方向に糸巻き管28の下端から上端へ動き、その際この大きい運動に小さい振動運動が重畳される。この垂直運動が図1に矢印7で示されている。同時に検知ヘッド8は、その案内レール11の一端から他端へまたその逆に、図1に矢印9で示すように動く。運動センサ30は、紡糸個所3〜5の前を通過する際トラベラ27の運動を監視し、例えば米国特許出願公開第4122657号明細書に記載されているように、適当な信号を評価機構へ与える。本発明によれば、この評価機構は監視装置17の一部であってもよい。運動センサ30からのデータの評価により、トラベラ27の速度が所定の値に等しいか否か、又は糸切れを示すためトラベラ27が停止しているか否かを、監視装置17が確認することができる。検知ヘッド8にある第1の確認センサ31が糸巻き管28の標識29を確認できるような位置へリングレール6が達していると、確認センサ31も同様にそのデータを監視装置17へ与える。監視装置17のメモリには、各糸巻き管28に対する該当紡糸個所3〜5の対応が記憶され、即ち糸巻き管28について、どの紡糸個所3〜5で糸巻き管28が糸を巻付けられたについての指示が記憶される。
【0026】
リング精紡機1での紡糸過程が終了すると、管糸24が公知のように継続処理機例えば巻取り機2へ供給され、そこへ取付けられるが、管糸24をその間に倉庫に一時保管することもできる。巻取り機2への巻返しの際、糸22が糸検査器25で検査される。その際例えば太い個所及び細い個所、均斉度、毛羽立ち、存在する異繊維又は異物が検出され、適当なデータ又は信号が導線26又はバスを介して監視装置17へ伝送される。巻取り機2において、第2の確認センサ19が糸巻き管20の標識21を検出し、第2のデータ伝達手段18を介して適当な信号を監視装置17へ与える。そこで糸検査器25からのデータが所定の限界値と比較されて、巻取り機2で巻返された糸22が要求される品質基準に一致しているか否かを確認する。監視装置17のメモリに既に記憶されているデータにより、該当する糸22が紡糸個所3〜5のどれにおいて製造されたかが容易に検出される。
【0027】
本発明は上述した実施例に限定されないことが当然である。本発明を知れば、当業者は本発明の対象に属する別の変形例を推論することができるであろう。
【符号の説明】
【0028】
1 リング精紡機
2 継続処理機例えば巻取り機
3〜5 紡糸個所
6 リングレール
7 リングレールの垂直往復運動
8 検知ヘッド
9 検知ヘッドの水平な運動方向
10,10′ 引張りベルト
11 検知ヘッド用案内レール
12,12′ 引張りベルト用ローラ
13,13′ 検知ヘッド用駆動電動機
14,14′ 検知ヘッド用切換え機構
16,16′ 第1のデータ導線
17 監視装置
18 第2のデータ伝達手段
20 継続処理機にある糸巻き管
21 糸巻き管にある確認データ
22 糸
23 綾巻きチーズ
24 管糸
25 糸検査器
26 第3のデータ伝達手段
27 トラベラ
28 リング精紡機にある糸巻き管
29 糸巻き管にある確認データ
30 運動センサ
31 第1の確認センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
糸(22)を紡いで糸巻き管(28)へ巻取るリング精紡機(1)の複数の作業個所(3〜5)を監視する装置であって、少なくとも1つの糸検査器(25)及び糸巻き管(28)を確認する第2の確認センサ(19)を持ち、糸検査器(25)及び第2の確認センサ(19)が糸(22)の継続処理機(2)に設けられ、監視装置(17)が、データを受けるため糸検査器(25)及び第2の確認センサ(19)に接続されているものにおいて、作業個所(3〜5)のそばを通過可能で信号を無接触で受ける検知ヘッド(8)が、作業個所(3〜5)を監視する運動センサ(30)、及び作業個所(3〜5)にある糸巻き管(28)を確認する第1の確認センサ(31)を持ち、データを監視装置(17)へ伝送するようにしていることを特徴とする、装置。
【請求項2】
検知ヘッド(8)がリング精紡機のリングレール(6)に設けられ、案内レール(11)上を1つの作業個所(3)から他の作業個所(4)へ往復移動可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
検知ヘッド(8)が、両側で、それぞれ1つの電動機(13,13′)により交互に駆動されるローラ(12,12′)へ巻付け可能な引張りベルト(10,10′)に取付けられている、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
検知ヘッド(8)から監視装置(17)へのデータ伝送が、引張りベルト(10,10′)及び第1のデータ導線(16,16′)を介して行われ、そのため第1のデータ導線(16,16′)が摺動接触子を介して、引張りベルト(10,10′)とそれぞれ電気的に接触せしめられているローラ(12,12′)のそれぞれ1つに接続されている。請求項3に記載の装置。
【請求項5】
検知ヘッド(8)から、第2の確認センサ(19)から、又は糸検査器(25)から監視装置(17)へのデータ伝送が、データ導線を介して、赤外線波及び/又は無線波を介して行われる、先行する請求項の1つに記載の装置。
【請求項6】
第1の確認センサ(31)がバーコード読取り器、色センサ、英数字符号を検出するカメラ、磁気テープ読取り器及び/又はRFID読取り器である、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
リング精紡機(1)と継続処理機(2)との組合わせであって、リング精紡機(1)が、糸(22)を紡いで糸巻き管(28)へ巻付ける複数の作業個所(3〜5)を持ち、継続処理機(2)が糸を引続き処理し、少なくとも1つの糸検査器(25)及び糸巻き管(28)を確認する第2の確認センサ(19)が継続処理機(2)に設けられ、データを受けるため糸検査器(25)及び第2の確認センサ(19)に接続される監視装置(17)が設けられているものにおいて、信号を無接触で受けるため作業個所(3〜5)のそばを通過可能な検知ヘッド(8)が、作業個所(3〜5)を監視する運動センサ(30)、及び作業個所(3〜5)にある糸巻き管(28)を確認する第1の確認センサ(31)を持ち、データを監視装置(17)へ伝送するようになっていることを特徴とする、組合わせ。
【請求項8】
リング精紡機(1)の複数の作業個所(3〜5)を監視する方法であって、作業個所(3〜5)において糸が紡がれて、糸巻き管(28)へ巻付けられ、継続処理中に糸(22)が品質検査を受け、糸巻き管(28)が確認され、品質検査のデータが、継続処理中に確認を使用して、糸(22)を紡いだ作業個所(3〜5)に対応せしめられるものにおいて、紡糸過程中に糸巻き管(28)が作業個所(3〜5)において確認され、この確認が紡糸過程中に同様に対応のために使用されることを特徴とする、方法。
【請求項9】
紡糸過程中に作業個所(3〜5)にある糸巻き管(28)の確認が、信号を無接触で受けるため作業個所(3〜5)のそばを通過可能な検知ヘッド(8)により行われる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
各作業個所(3〜5)に対する品質検査のデータの統計的評価により、該当する作業個所で紡がれる糸(22)の品質が求められる、請求項8又は9に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2011−508107(P2011−508107A)
【公表日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−539982(P2010−539982)
【出願日】平成20年11月17日(2008.11.17)
【国際出願番号】PCT/CH2008/000483
【国際公開番号】WO2009/073993
【国際公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【出願人】(503169552)ウステル・テヒノロジーズ・アクチエンゲゼルシヤフト (37)
【Fターム(参考)】