説明

ルビジウム原子発振器

【課題】回路構成を単純化して部品コストを低減すると共に、回路の小型化を実現したルビジウム原子発振器を提供する。
【解決手段】このルビジウム原子発振器50は、ルビジウム原子の共振周波数により励振する光マイクロ波ユニット(OMU)1と、OMU1を透過した光の強度を検出する光検出部2と、Amp3に現れる周波数誤差信号の位相を検波する位相検波器4と、位相検波器4の出力信号を積分するループフィルタ5と、ループフィルタ5の電圧に基づいて所定の周波数を発振する電圧制御水晶発振器(VCXO)6と、マイクロ波の位相を低周波により変調する発振回路7と、VCXO6の発振信号をマイクロ波に逓倍する位相変調逓倍部8と、を備えて構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ルビジウム原子発振器に関し、さらに詳しくは、ノッチフィルタを削減して位相検波器を低価格で実現する回路技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、通信網や放送網等のディジタルネットワーク化が進み、これに伴い、伝送装置のクロック信号や放送局の基準周波数の生成に使用されるクロック源等に、高精度・高安定な発振器が必要不可欠なものとなっている。そのような発振器として、発振周波数の精度・安定度が高いルビジウム原子発振器が多く用いられている。このルビジウム原子発振器は、ルビジウム光源からの入射光のマイクロ波周波数に応じた光吸収特性を利用して発振周波数を制御するものである。
図4は従来のルビジウム原子発振器の構成を示す図である。このルビジウム原子発振器100は、ルビジウム原子の共振周波数により励振する光マイクロ波ユニット(OMU)31と、OMU31を透過した光の強度を検出する光検出部32と、Amp33に現れる周波数誤差信号に含まれる222Hzの周波数成分を阻止するノッチフィルタ39と、111Hzのみを通過させるBPF40と、OMU31に現れる周波数誤差信号の位相を検波する位相検波器34と、位相検波器34の出力信号を積分するループフィルタ35と、ループフィルタ35の電圧に基づいて所定の周波数を発振する電圧制御水晶発振器(VCXO)36と、マイクロ波の位相を変調するための低周波信号を与える発振回路37と、VCXO36の発振信号を位相変調すると共にマイクロ波に逓倍する位相変調逓倍部38と、を備えて構成されている。尚、ルビジウム原子発振器の動作については公知であるので、ここでは説明を省略する。
【0003】
図5は図4の各点における波形を表すタイミングチャートである。縦軸に各点の信号名を表し、横軸に時間を表す。a点の波形は、発振回路37から出力される111Hzの位相検波信号(方形波)であり、この位相検波信号は位相検波器34に入力される。b点の波形は、BPF40から出力される誤差信号であり、111Hzの正弦波である。その信号は、同期ポイントに近づくに従ってレベルが低下する信号である。c点の波形は、位相検波器34がb点の誤差信号を片側検波して位相検波出力となる。その波形をループフィルタ35により積分することにより、d点の直流電圧が生成される。この直流電圧に基づいてVCXO36の周波数を決定し、最終的に所定の周波数にロックされる。
図6はノッチフィルタの構成を示す図である。ノッチフィルタ39は、位相検波器34が片側検波のため、位相検波器34で222Hz成分(=発振回路37の周波数の2倍の周波数成分=マイクロ波の位相変調周波数の2倍の周波数成分)が位相検波されて直流成分として出力されると、VCXO36の制御電圧に誤差を生じてしまうのを防止するために必要である。しかし、111Hzと222Hzは非常に近接しているため、図7に示すようにノッチフィルタ39のフィルタ特性として非常に急峻な特性が要求される。
【0004】
尚、特許文献1には、鋸歯状の電圧を出力する掃引電圧発生器及び切替器を備え、共鳴検出器出力より原子共鳴信号が出力されないときは、切替器では掃引電圧発生器の出力を選択し、掃引電圧発生器の出力電圧の変化によりVCXOの周波数を変化させ、共鳴検出器より2倍波成分が出力されると、切替器により積分器の出力を選択すると同時に積分器の動作を行わせるように構成する原子発振器について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平01−280925号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ノッチフィルタ39を使用する場合、111Hzと222Hzが近接しているため、ノッチフィルタ39の特性を急峻としなければならない。しかも、ノッチフィルタ39は図6に示すとおり、C・Rで構成されているため、急峻な特性を実現するためには、特殊な定数の部品を使用しなければならず、且つ特性の安定化のために温度特性の優れた部品を使用することが要求される。その結果、部品コストが高価となり、調整も複雑となるといった問題がある。
また、特許文献1に開示されている従来技術は、選択増幅器にノッチフィルタを使用しており、上記従来技術と同様の問題を抱えている。
本発明は、かかる課題に鑑み、ノッチフィルタとBPFを削除して、デジタル的に位相検波を行なうことにより、回路構成を単純化して部品コストを低減すると共に、回路の小型化を実現したルビジウム原子発振器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明はかかる課題を解決するために、ルビジウム原子の共振周波数により励振する光マイクロ波ユニットに現れる周波数誤差信号の位相を検波する位相検波器を備えたルビジウム原子発振器であって、前記位相検波器は、前記周波数誤差信号の位相を正相と逆相に変換する位相変換手段と、該位相変換手段により変換された正相及び逆相の夫々の周波数誤差信号を断接する断接手段と、該夫々の断接手段から出力される信号を合成する合成手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明の位相検波器にノッチフィルタを不要とするためには、ループフィルタにより積分するときに互いに差分を積分する構成にする必要がある。そこで本発明では、周波数誤差信号の位相を正相と逆相に変換する位相変換手段と、夫々を180°異なるタイミングでスイッチングする断接手段と、それらの信号を合成する合成手段と、を備えて構成するものである。これにより、ノッチフィルタを不要とし、ルビジウム原子発振器が完全に同期した場合、差分が相殺されてVCXOの制御電圧の誤差を低減することができる。
【0008】
また、前記位相検波器は、前記ルビジウム原子発振器が完全に同期した場合、該位相検波器に入力される前記周波数誤差信号に含まれる2倍の周波数成分(=マイクロ波の位相変調周波数の2倍の周波数成分)を相殺するような波形を前記合成手段から出力することを特徴とする。
本発明の、特に位相検波器は、従来のノッチフィルタやBPFを使用せずに、位相検波信号を生成するものである。即ち、周波数誤差信号の位相を正相と逆相に変換し、変換された各信号を周波数誤差信号が180°位相が異なるタイミングでスイッチングして合成する。その結果、完全に同期した状態では周波数誤差信号には222Hzの周波数成分が含まれるが、合成した信号は対称となるため、ループフィルタにより積分されると互いに打ち消し合って222Hzの成分が出力されない。これにより、222Hz成分が位相検波により直流成分として出力することが防止できて、VCXOの制御電圧の誤差を低減することができる。
【0009】
また、前記断接手段は、前記位相変換手段により変換された正相及び逆相の夫々の周波数誤差信号を180°位相が異なる検波基準信号により交互に断接されることを特徴とする。
周波数誤差信号には、222Hzの周波数成分が含まれた状態で位相検波器に入力され、ロック状態に近づくにつれて、周波数誤差信号はレベルが揃った222Hzの波形に近づいてくる。そして、完全に同期した状態では222Hzの波形はレベルが対称的な波形となる。しかし、各波形の位相は揃った状態なので、このまま、ループフィルタにより積分すると、VCXOの制御電圧に誤差が含まれた信号となってしまう。そこで本発明では、周波数誤差信号を正相と逆相に変換して検波し、変換された正相及び逆相の夫々の周波数誤差信号を180°位相が異なる検波基準信号により交互に断接するものである。これにより、完全に同期した状態では、検波出力が完全に対称となり、ループフィルタで積分することにより、各期間での積分値を相殺することができる。
【0010】
また、前記合成手段の出力は、前記位相検波器の出力信号を積分するループフィルタに入力されることを特徴とする。
ループフィルタは、一種の積分回路である。従って、1周期の波形のレベルと極性により積分値が決定される。本発明では、完全に同期した場合は、1周期の波形のレベルが全く同じで極性が反転した波形となり、互いに打ち消し合って積分値が相殺される。これにより、位相検波器を除き従来の回路構成をそのまま使用することができる。
【0011】
また、前記断接手段は、アナログスイッチにより構成されていることを特徴とする。
正相と逆相の周波数誤差信号を、発振回路の111Hzの信号でスイッチングするためには、スイッチング動作速度が速く、且つ信号波形が劣化せず低損失でスイッチングされることが好ましい。この要求に応えるスイッチング素子としては、アナログスイッチが最も適している。これにより、高速で且つ波形歪なく正相と逆相の周波数誤差信号をスイッチングすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明のルビジウム原子発振器の構成を示す図である。
【図2】本発明の位相検波器の動作を説明するための、各部の波形を示すタイミングチャートである。
【図3】ルビジウム原子発振器50が完全に同期したときの位相検波器4の各部の波形を示す図である。
【図4】従来のルビジウム原子発振器の構成を示す図である。
【図5】図4の各点における波形を表すタイミングチャートである。
【図6】ノッチフィルタの構成を示す図である。
【図7】ノッチフィルタのフィルタ特性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明のルビジウム原子発振器の構成を示す図である。このルビジウム原子発振器50は、ルビジウム原子の共振周波数により励振する光マイクロ波ユニット(OMU)1と、OMU1を透過した光の強度を検出する光検出部2と、Amp3に現れる周波数誤差信号の位相を検波する位相検波器4と、位相検波器4の出力信号を積分するループフィルタ5と、ループフィルタ5の電圧に基づいて所定の周波数を発振する電圧制御水晶発振器(VCXO)6と、マイクロ波の位相を変調するための低周波信号を与える発振回路7と、VCXO6の発振信号を位相変調すると共にマイクロ波に逓倍する位相変調逓倍部8と、を備えて構成されている。
また、位相検波器4は、周波数誤差信号の位相を正相に変換する非反転増幅器(位相変換手段)9と、逆相に変換する反転増幅器(位相変換手段)10と、非反転増幅器9と反転増幅器10により変換された正相の周波数誤差信号を断接するSW(断接手段)13と、逆相の周波数誤差信号を断接するSW(断接手段)14と、夫々のSWから出力される信号を合成する合成器(合成手段)11と、を備えて構成されている。
【0014】
尚、発振回路7にはSW13とSW14を駆動する駆動回路が備えられている。また、インバータ12は発振回路7の信号aの位相を180°反転するための回路であり、説明の便宜上記載してある。また、SW13とSW14は一般には、アナログスイッチにより構成され、本実施形態では、説明を簡略化するためにSWで表し、発振回路の波形がハイの場合にSWが閉じるように働くものとする。即ち、正相と逆相の周波数誤差信号を、発振回路7の111Hzの信号でスイッチングするためには、スイッチング動作速度が速く、且つ信号波形が劣化せず低損失でスイッチングされることが好ましい。この要求に応えるスイッチング素子としては、アナログスイッチが最も適している。
これにより、高速で且つ波形歪なく正相と逆相の周波数誤差信号をスイッチングすることができる。また、ルビジウム原子発振器の動作については公知であるので、ここでは説明を省略する。
即ち、本実施形態の位相検波器にノッチフィルタを不要とするには、ループフィルタ5により積分するときに互いに差分を積分する構成にする必要がある。
【0015】
そこで本実施形態では、周波数誤差信号の位相を正相と逆相に変換する非反転増幅器9及び反転増幅器10と、夫々を180°異なるタイミングでスイッチングするSW13、SW14と、それらの信号を合成する合成器11と、を備えて構成するものである。これにより、ノッチフィルタを不要とし、ルビジウム原子発振器が完全に同期した場合、差分が相殺されてVCXO6の制御電圧の誤差を低減することができる。
言い換えると、位相検波器4は、ルビジウム原子発振器50が完全に同期した場合、位相検波器4に入力される周波数誤差信号に含まれる特定の周波数成分(=マイクロ波の位相変調周波数の2倍の周波数成分)を相殺するような波形を合成器11から出力するものであり、特に位相検波器4は、従来のノッチフィルタやBPFを使用せずに、位相検波信号を生成するものである。即ち、周波数誤差信号の位相を正相と逆相に変換し、変換された各信号を周波数誤差信号が180°位相が異なるタイミングでスイッチングして合成する。
その結果、完全に同期した状態では周波数誤差信号には222Hzの周波数成分が含まれるが、合成した信号は対称となるため、ループフィルタにより積分されると互いに打ち消し合って222Hzの成分が出力されない。これにより、222Hz成分が位相検波により直流成分として出力することが防止できて、VCXO6の制御電圧の誤差を低減することができる。
【0016】
図2は本発明の位相検波器の動作を説明するための、各部の波形を示すタイミングチャートである。尚、図2では、同期する直前の波形を代表的に表している。縦軸に信号名、横軸に時間を表す。a点は、発振回路7から出力される検波基準信号である111Hzの矩形波である。そして検波基準信号がハイレベルのときSW13がONとなり、基準信号がローレベルのときSW14がONとなる。b点は、光検出部2から出力された周波数誤差信号が非反転増幅器9により増幅された出力である検波入力1の波形である。
即ち、各周期Tには波形A〜Fが反転されずに増幅されて出力される。そのとき各周期tにはA’〜F’が反転されずに増幅されて出力される。従って、波形Fでは同期がとれるので波形FとF’のレベルは殆ど同じになる。c点は、光検出部2から出力された周波数誤差信号が反転増幅器10により反転増幅された出力である検波入力2の波形である。即ち、各周期T毎に波形A〜Fが反転増幅されて出力される。
そのとき各周期t毎にA’〜F’が反転増幅されて出力される。従って、波形F’では同期がとれるので波形FとF’のレベルは殆ど同じになる。d点は、b点の検波入力1の波形をa点の検波基準信号の各周期TのタイミングでSW13をスイッチングしたときの波形である。従って、b点の検波入力1の波形から各周期tの波形がクリップされ、波形A〜Fのみが出力されて合成器11に入力される。e点は、c点の検波入力2の波形をa点の検波基準信号の各周期tのタイミングでSW14をスイッチングしたときの波形である。従って、c点の検波入力2の波形から各周期Tの波形がクリップされ、波形A’〜F’のみが出力されて合成器11に入力される。f点は、d点とe点の波形を合成した合成器11の出力である。
【0017】
即ち、波形A、A’、B、B’・・・・・F、F’の波形が出力される。この波形から、波形A、A’ではレベルの差が大きいが、同期が取れるに従ってF、F’のようにレベルの差はなくなってくる。g点は、ループフィルタ5により、f点の波形を積分した波形である。即ち、周期Taでは波形AとA’のレベルの差が大きいので積分値は大きくなる。そして徐々に波形の差が小さくなって、同期が完全にとれると、周期Tfのように波形F、F’のレベルの差はなくなる。従って、そのときはループフィルタ5の出力gはロック電圧に安定する。
即ち、周波数誤差信号には、222Hzの周波数成分が含まれた状態で位相検波器4に入力され、ロック状態に近づくにつれて、周波数誤差信号はレベルが揃った222Hzの波形に近づいてくる。そして、完全に同期した状態では222Hzの波形はレベルが対称的な波形となる。
しかし、各波形の位相は揃った状態なので、このまま、ループフィルタにより積分すると、VCXO6の制御電圧に誤差が含まれた信号となってしまう。そこで本実施形態では、周波数誤差信号を正相と逆相に変換して検波し、変換された正相及び逆相の夫々の周波数誤差信号を180°位相が異なる検波基準信号aにより交互に断接するものである。これにより、完全に同期した状態では、検波出力fが完全に対称となり、ループフィルタ5で積分することにより、各期間での積分値を相殺することができる。
【0018】
図3はルビジウム原子発振器50が完全に同期したときの位相検波器4の各部の波形を示す図である。縦軸に信号名、横軸に時間を表す。ルビジウム原子発振器50が完全に同期すると、位相検波器4への入力波形は、222Hzの周波数成分を含んだ波形となる。
そして、その波形はSW13により検波され、180°位相が異なるタイミングでSW14により検波される。このとき、SW13とSW14の波形は互いに極性が逆でレベルが同じになる。その波形が合成器11に入力されて合成されると、その出力波形は、AとA’、BとB’のレベルが同じになるので、それをループフィルタ5で積分すると、周期T1、とT2の積分値が等しくて極性が逆なので、相殺されて制御電圧がロック電圧となる。
即ち、合成器11の出力は、位相検波器4の出力信号を積分するループフィルタ5に入力される。ループフィルタ5は、一種の積分回路である。従って、1周期の波形のレベルと極性により積分値が決定される。
本実施形態では、完全に同期した場合は、1周期の波形のレベルが全く同じで極性が反転した波形となり、互いに打ち消し合って積分値が相殺される。これにより、位相検波器4を除き従来の回路構成をそのまま使用することができる。
【符号の説明】
【0019】
1 OMU、2 光検出部、3 Amp、4 位相検波器、5 ループフィルタ、6 VCXO、7 発振回路、8 位相変調逓倍部、9 非反転増幅器、10 反転増幅器、11 合成器、12 インバータ、13、14 SW、50 ルビジウム原子発振器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の低周波信号にて位相変調されたマイクロ波を入力する光マイクロ波ユニットと、前記光マイクロ波ユニットに現れる周波数誤差信号の位相を検波する位相検波器とを備えたルビジウム原子発振器であって、
前記位相検波器は、前記周波数誤差信号の位相を正相と逆相に変換する位相変換手段と、該位相変換手段により変換された正相及び逆相の夫々の周波数誤差信号を断接する断接手段と、該夫々の断接手段から出力される信号を合成する合成手段と、を備えたことを特徴とするルビジウム原子発振器。
【請求項2】
前記位相検波器は、前記ルビジウム原子発振器が完全に同期した場合、該位相検波器に入力される前記周波数誤差信号に含まれる特定の周波数成分を相殺するような波形を前記合成手段から出力するものであり、前記特定の周波数成分は、前記マイクロ波の位相変調周波数の2倍の周波数成分であることを特徴とする請求項1に記載のルビジウム原子発振器。
【請求項3】
前記断接手段は、前記位相変換手段により変換された正相及び逆相の夫々の周波数誤差信号を180°位相が異なる検波基準信号により交互に断接されることを特徴とする請求項1又は2に記載のルビジウム原子発振器。
【請求項4】
前記合成手段の出力は、前記位相検波器の出力信号を積分するループフィルタに入力されることを特徴とする請求項1又は2に記載のルビジウム原子発振器。
【請求項5】
前記断接手段は、アナログスイッチにより構成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のルビジウム原子発振器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−165450(P2012−165450A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−96358(P2012−96358)
【出願日】平成24年4月20日(2012.4.20)
【分割の表示】特願2007−98000(P2007−98000)の分割
【原出願日】平成19年4月4日(2007.4.4)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】