説明

レチノイドとクロメノン誘導体とを含有する組成物

【課題】皮膚、毛髪または爪への局所施用を行うために使用される化粧品を調製するために使用することができる組成物およびその使用を提供すること。
【解決手段】本発明は、少なくとも1種のレチノイドおよび少なくとも1種のクロメノン誘導体を含有する組成物と、皮膚、毛髪または爪への局所施用を行うために使用される化粧品を調製するために、その組成物を使用する方法とに関する。そのような組成物は、少なくとも1種のレチノイドと、式Iの少なくとも1種のクロメノン誘導体またはその塩とを含有する。

【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔発明の背景〕
ヒト皮膚は、特定の老化作用(aging processes)を受ける。それらの老化作用には、内因的プロセス(例えば、経時的な老化)に起因するものもあれば、外因性要因(例えば、光による老化)に起因するものもある。加えて、皮膚に対する一時的な病変または全く持続的な病変[例えば、アクネ;脂性肌もしくは乾性肌(greasy or dry skin);角化症(keratoses);酒さ(rosacea);感光(light-sensitive)反応;炎症(inflammatory)反応;紅斑(erythematous)反応;ならびに、皮膚病および光線過敏症(photodermatosis)といったアレルギー性もしくは自己免疫反応性の反応]が生じることもある。
【0002】
上述の老化作用の結果、皮膚の菲薄化(thinning of the skin);表皮および真皮の弱い混在化(weaker interlacing);ならびに、細胞数および供給血管数の減少;を伴うことがある。このことによって、結果的に、細線(fine lines)およびしわが形成され、また、色素欠陥(pigment defects)が生じることがある。
【0003】
レチノイド類(例えば、レチノイン酸、レチノールおよびそれらのエステル)ならびにタザロテン(tazorotene)は、上皮細胞の分化に作用し、そのために、皮膚の状態を損なう多くの現象を予防し処置するために使用される。例えば、アクネ、乾癬(psoriasis)、老人性角化症(senile keratosis)、皮膚の変色およびしわを防ぐための使用方法はすでに説明されている。例えば、PCT特許出願番号WO93/19743号およびWO02/02074号パンフレットを参照されたい。
【0004】
幾種類かのクロメノン(chromenone)誘導体は、ある種の老化防止効果を示すことが分かってきた。米国特許出願第2005/0043398号明細書を参照されたい。しかし、そのようなクロメノン誘導体は、レチノイド類と組み合わされないことが示唆された(米国特許出願第2005/0043398号明細書第63段落)。驚くことに出願人らは、そのようなクロメノン誘導体が実質的に、レチノイド類の局所的な効能を効果的に増強することを見出だした。
【0005】
〔発明の概要〕
本発明は、少なくとも1種のレチノイドおよび少なくとも1種のクロメノン誘導体を含有する組成物と、皮膚、毛髪または爪への局所施用を行うために使用される物品を調製するために、その組成物を使用する方法とに関する。
【0006】
本発明の他の特徴および利点は、発明の詳細な説明と特許請求の範囲とから明らかになるであろう。
【0007】
〔発明の詳細な説明〕
当業者は、本明細書に基づき、本発明を十二分に利用することができるものと思われる。次の諸具体例は、単に説明に役立つものと解釈されるべきであり、決して開示内容の残部を限定するものと解釈されるべきではない。
【0008】
別段の規定がない限り、本明細書で用いられる科学技術用語は全て、本発明が属する技術分野の当業者によって通常解釈されている意味と同一の意味を有する。また、本明細書で言及される刊行物、特許出願明細書、特許明細書および他の参考文献は全て、参照して本明細書に組み入れる。本明細書で用いられる割合(percentages)は、別に規定されない限り、全て重量による。
【0009】
<定義>
本明細書で用いられる「局所施用(topical application)」および「局所的に施用すること(topically applying)」は、例えば、手を用いるか、または、ワイプ(wipe)等の塗布具を用いることによって、皮膚、毛髪もしくは爪の上に直接施すことまたは塗布することを意味する。
【0010】
本明細書で用いられる「化粧学的に許容される(cosmetically-acceptable)」は、その用語が説明している化粧学的に活性な薬剤、不活性な成分または組成物が、妥当な利益/危険比(benefit/risk ratio)に見合って、過度の毒性、配合禁忌(incompatibility)、不安定性、炎症、アレルギー反応等を生じることなく、組織(例えば、皮膚)と接触して、(例えば、化粧品または医薬品として)使用されるのに適することを意味する。
【0011】
<レチノイド類>
本発明の組成物は、1種以上のレチノイド類を含有する。レチノイド類の例は、レチノール、レチノイン酸、レチナール(retinal)、ならびに、それらの塩およびエステル[例えば、パルミチン酸レチニル(retinyl palmitate)、プロピオン酸レチニル(retinyl propionate)および酢酸レチニル(retinyl acetate)]を包含するが、それらに限定されない。1つの具体例において、本発明の組成物は、例えばオールトランスレチノール(all-trans-retinol)といったレチノールを含有する。他のレチノイド類は、米国特許第5,051,449号明細書に開示されている。当然ながら、2種類、3種類またはそれ以上の種類のレチノイド類の混合物もまた、本発明の組成物と一緒に使用することができる。
【0012】
1つの具体例において、本発明の組成物は、化粧学的に許容される量のレチノイドを含有する。このレチノイドは典型的には、組成物中に、約0.001重量%〜約5重量%の量で、とりわけ、約0.005重量%〜約2重量%(例えば、約0.01重量%〜約0.5重量%)の量で存在する。
【0013】
<クロメノン誘導体>
本発明の組成物は、1種類、2種類、3種類またはそれ以上の種類の下記式Iのクロメノン誘導体またはその塩を含有する。
【化1】

式中、
およびRは、同一であるか、または相違しており、かつ、H;−C(=O)−R;−C(=O)−OR;直鎖または枝分かれ鎖のC−〜C20−アルキル基であって、このアルキル基は選択的に、少なくとも1個の酸素原子を介して結合している、アルキル基;直鎖または枝分かれ鎖のC−〜C20−アルケニル基;直鎖または枝分かれ鎖のC−〜C20−ヒドロキシアルキル基であって、かかるヒドロキシル基は、アルキル基の第一級炭素原子または第二級炭素原子に結合されており、かつ、このアルキル基は選択的に、少なくとも1個の酸素原子を介して結合している、ヒドロキシアルキル基;C−〜C10−シクロアルキル基またはC−〜C12−シクロアルケニル基であって、かかる環状基は選択的に、−(CH−基(式中、n=1〜3)によって架橋されている、シクロアルキル基またはシクロアルケニル基;から成る群から選ばれており、
は、Hであるか、または、直鎖もしくは枝分かれ鎖のC−〜C20−アルキル基であり、
は、Hであるか、または、−ORであり、
およびRは、同一であるか、または相違しており、かつ、Hまたは−OH;直鎖または枝分かれ鎖のC−〜C20−アルキル基であって、このアルキル基は選択的に、少なくとも1個の酸素原子を介して結合している、アルキル基;直鎖または枝分かれ鎖のC−〜C20−アルケニル基;および、直鎖または枝分かれ鎖のC−〜C20−ヒドロキシアルキル基であって、かかるヒドロキシル基は、アルキル基の第一級炭素原子または第二級炭素原子に結合されており、かつ、このアルキル基は選択的に、少なくとも1個の酸素原子を介して結合している、ヒドロキシアルキル基;から成る群から選ばれており、
は、H;直鎖または枝分かれ鎖のC−〜C20−アルキル基であり、かつ、
は、Hであるか、または、直鎖もしくは枝分かれ鎖のC−〜C20−アルキル基である。
【0014】
1つの具体例において、置換基R、R、R、RおよびRの少なくとも2つは、Hではなく、または、RおよびRの少なくとも1つの置換基は、−C(=O)−Rまたは−C(=O)−ORである。
【0015】
1つの具体例において、Rは、H;−C(=O)−R;−C(=O)−OR;直鎖または枝分かれ鎖のC−〜C−アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、i−プロピル基、n−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基またはオクチル基)であって、あらゆる異性体の形態(例えば、3−ヘプチル基または3−オクチル基)を包含し、しかも、このアルキル基は選択的に、少なくとも1個の酸素原子を介して結合している[例えば、メチレンメトキシド(methylene methoxide)]、アルキル基;から成る群から選ばれており、
は、H、−C(=O)−Rまたは−C(=O)−ORから成る群から選ばれており、
は、H;または、直鎖もしくは枝分かれ鎖のC−〜C−アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、i−プロピル基、n−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基またはオクチル基)であって、あらゆる異性体の形態(例えば、3−ヘプチル基または3−オクチル基)を包含する、アルキル基;から成る群から選ばれており、
は、HまたはOHから成る群から選ばれており、
は、H;OH;および、C−〜C10−アルケニル基、例えば、C−またはC−アルケニル基[例えば、3−メチルブタ−2−エン(3-methyl-but-2-en)];から成る群から選ばれており、
は、H;OH;および、C−〜C10−アルケニル基、例えば、C−またはC−アルケニル基(例えば、3−メチルブタ−2−エン);から成る群から選ばれており、
は、H;直鎖もしくは枝分かれ鎖のC−〜C−アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、i−プロピル基、n−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基またはオクチル基)であって、あらゆる異性体の形態(例えば、3−ヘプチル基または3−オクチル基)を包含し、しかも、このアルキル基は選択的に、少なくとも1個の酸素原子を介して結合している(例えば、メチレンメトキシド)、アルキル基;および、ジヒドロキシル基またはポリヒドロキシル基(例えば、直鎖もしくは枝分かれ鎖のC−〜C−ジヒドロキシアルキル基、またはポリヒドロキシアルキル基);から成る群から選ばれている。
【0016】
とりわけ好ましい化合物は、下記のような式Iの化合物から選ばれる。
【化2】

【化3】

【化4】

【化5】

【化6】

【化7】

【化8】

【化9】

【化10】

【化11】

【化12】

【0017】
レチノイド類および/またはクロメノン誘導体のような、本発明に係る化合物は、化粧学的に許容される塩の形態で存在する場合もある。医薬品に使用される場合、本発明に係る化合物の塩は、毒性のない「化粧学的に許容される塩(cosmetically-acceptable salts)」、すなわち化粧学的に許容される酸性/アニオン塩または塩基性/カチオン塩を指す。化粧学的に許容される酸性/アニオン塩は、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重酒石酸塩、臭化物、エデト酸カルシウム、カムシル酸塩(camsylate)、炭酸塩、塩化物、クエン酸塩、二塩酸塩、エデト酸塩、エジシレート(edisylate)、エストレート(estolate)、エシレート(esylate)、フマル酸塩、グリセプテート(glyceptate)、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニレート(glycollylarsanilate)、ヘキシルレゾルシン酸塩(hexylresorcinate)、ヒドラバミン(hydrabamine)、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩(hydroxynaphthoate)、ヨウ化物、イセチオン酸塩(isethionate)、乳酸塩、ラクトビオン酸塩(lactobionate)、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩(mandelate)、メシル酸塩(mesylate)、臭化メチル(methylbromide)、硝酸メチル(methylnitrate)、硫酸メチル(methylsulfate)、粘液酸塩(mucate)、ナプシル酸塩(napsylate)、硝酸塩、パモ酸塩(pamoate)、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクトウロン酸塩(polygalacturonate)、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、スバセテート(subacetate)、コハク酸塩、硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩(teoclate)、p-トルエンスルホン酸塩(tosylate)および3−エテルヨード化合物(triethiodide)を包含するが、それらに限定されない。化粧学的に許容される塩基性/カチオン塩は、アルミニウム、ベンザチン(benzathine)、カルシウム、クロロプロカイン(chloroprocaine)、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、リチウム、マグネシウム、メグルミン(meglumine)、カリウム、プロカイン(procaine)、ナトリウムおよび亜鉛を包含するが、それらに限定されない。しかし、本発明による化合物、または、それらの化粧学的に許容される塩に係る組成物を調製するのに、他の塩が有用である場合がある。有機酸または無機酸は、ヨウ化水素酸、過塩素酸、硫酸、リン酸、プロピオン酸、グリコール酸、メタンスルホン酸、ヒドロキシエタンスルホン酸(hydroxyethanesulfonic acid)、シュウ酸、2−ナフタレンスルホン酸(2-naphthalenesulfonic acid)、p−トルエンスルホン酸(p-toluenesulfonic acid)、シクロヘキサンスルファミン酸(cyclohexanesulfamic acid)、サッカリン酸(saccharinic acid)またはトリフルオロ酢酸(trifluoroacetic acid)を更に包含するが、それらに限定されない。
【0018】
当業者は、本発明に係るクロメノン誘導体を合成することができる。そのような合成の例は、米国特許出願第2005/0043398号明細書に開示されている。この米国特許出願明細書は、参照して本明細書に組み入れる。
【0019】
1つの具体例において、本発明の組成物は、化粧学的に許容される量のクロメノン誘導体を含有する。1つの具体例において、1種以上のクロメノン誘導体は、組成物中に約0.001重量%〜約5重量%の量で、とりわけ約0.01重量%〜約2重量%(例えば、約0.05重量%〜約0.5重量%)の量で、存在することがある。
【0020】
<組成物>
本発明の組成物、および、本発明の上記組成物を含有する生成物は、当業者に周知である方法を用いて調製することができる。
【0021】
本発明において有用な組成物は、哺乳類の皮膚(例えば、ヒト皮膚)のような標的組織に施すのに適した配合を必要とする。1つの具体例において、この組成物は、化粧学的に許容される量の(i)レチノイド(例えば、レチノール)、(ii)クロメノン誘導体(例えば、化合物1)、および、(iii)化粧学的に許容される基剤(carrier)(例えば、エマルション)を含有する。
【0022】
この組成物は、広く様々な物品に作ることができる。それらの物品は、ローション;クリーム;ゲル;棒状物(sticks);スプレー;軟膏;クレンジングリキッド洗浄液およびクレンジングソリッドバー(cleansing liquid washes and solid bars);シャンプーおよびヘアコンディショナー;ペースト;フォーム(foams);粉末;ムース(mousses);シェービングクリーム;ワイプ(wipes);ストリップ(strips);パッチ(patches);電動パッチ(electrically-powered patches);創傷被覆材およびガーゼ付き絆創膏(wound dressing and adhesive bandages);ヒドロゲル(hydrogels);塗膜形成性製品(film-forming products);フェイシャルマスクおよびスキンマスク(facial and skin masks);化粧品(例えば、ファンデーション、アイライナー(eye liners)およびアイシャドー);ならびに、同類のものを包含するが、それらに限定されない。これらの製品類は、幾種類かの化粧学的に許容される基剤を含有することができる。それらの基剤は、溶液、懸濁液、エマルション(例えば、マイクロエマルションおよびナノエマルション)、ゲル、固体ならびにリポソーム(liposomes)を包含するが、それらに限定されない。そのような物品は、医薬品、市販薬(over-the-counter medication)または化粧品として流通させることができる。次のものは、そのような基剤の非限定的な例である。当業者は、他の基剤を配合することができる。
【0023】
本発明において有用な組成物は、溶液として配合することができる。溶液は典型的には、水性溶媒または有機溶媒を(例えば、化粧学的に許容される水性溶媒または有機溶媒を約50%〜約99.99%または約90%〜約99%)含有する。適切な有機溶媒の例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(例えば、分子量200〜600)、ポリプロピレングリコール(例えば、分子量425〜2025)、グリセロール、1,2,4−ブタントリオール、ソルビトールエステル、1,2,6−ヘキサントリオール、エタノール、および、それらの混合物を包含するが、それらに限定されない。
【0024】
ローションは、そのような溶液から作ることができる。ローションは典型的には、1種以上の皮膚軟化剤を約1%〜約20%(例えば、約5%〜約10%)、および、水を約50%〜約90%(例えば、約60%〜約80%)含有する。本明細書で用いられる「皮膚軟化剤(emollients)」とは、乾燥を防止または軽減するだけでなく、皮膚または毛髪を保護するためにも使用される材料をいう。皮膚軟化剤の例は、国際化粧品成分辞典(the International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook),ウェニンガー(Wenninger)およびマキューエン(McEwen)編集,第1656頁〜1661頁、1626頁および第1654頁〜1655頁[ザ・コスメティック・トイレトリ・アンド・フレイグランス協会(The Cosmetic, Toiletry, and Fragrance Assoc.),ワシントンDC,第7版(1997)](以下、「ICIハンドブック」という)に開示されているものを包含するが、それらに限定されない。
【0025】
溶液から配合することのできるもう1つのタイプの製品は、クリームである。クリームは典型的には、1種以上の皮膚軟化剤を約5%〜約50%(例えば、約10%〜約20%)、および、水を約45%〜約85%(例えば、約50%〜約75%)含有する。
【0026】
溶液から配合することのできる更にもう1つのタイプの製品は、軟膏である。軟膏は、動物油、植物油、合成油または半固形炭化水素の単一基剤を含有することができる。軟膏は、1種以上の皮膚軟化剤を約2%〜約10%、更に、1種以上の増粘剤を約0.1%〜約2%含有することができる。増粘剤の例は、ICIハンドブック,第1693頁〜1697頁に開示されているものを包含するが、それらに限定されない。
【0027】
本発明において有用な諸組成物は、エマルションとしても配合することができる。基剤がエマルションである場合、この基剤の約1%〜約10%(例えば、約2%〜約5%)は、1種以上の乳化剤(emulsifier(s))を含む。乳化剤は、非イオン性、アニオン性、カチオン性、または、両性イオン性(zwitterionic)であってもよい。乳化剤の例は、ICIハンドブック,第1673頁〜1686頁に開示されているものを包含するが、それらに限定されない。
【0028】
ローションおよびクリームは、エマルションとして配合することができる。そのようなローションは典型的には、1種以上の乳化剤を約0.5%〜約5%含有するのに対して、そのようなクリームは典型的には、1種以上の皮膚軟化剤を約1%〜約20%(例えば、約5%〜約10%)、水を約20%〜約80%(例えば、約30%〜約70%)、および、1種以上の乳化剤を約1%〜約10%(例えば、約2%〜約5%)含有するであろう。
【0029】
水中油型のおよび油中水型の単一エマルションのスキンケア製剤(例えば、ローションおよびクリーム)は、当該技術分野では周知であり、しかも、主題発明において有用である。それらのスキンケア製剤は、水中シリコーンエマルションおよびシリコーン中水エマルションを包含するが、それらに限定されない。水中油中水型または油中水中油型のような複相エマルション組成物もまた、主題発明において有用である。そのような単一エマルションまたは複相エマルションは通常、必須成分として、水分、皮膚軟化剤および乳化剤を含有する。
【0030】
本発明の組成物はまた、ゲル(例えば、1種以上の適切なゲル化剤を用いた、水性(aqueous)ゲル、アルコール(alcohol)ゲル、アルコール/ウォーター(alcohol/water)ゲル、または、オイルゲル(oil gel))として配合することもできる。水性ゲルおよび/またはアルコールゲルを得るための適切なゲル化剤は、天然ガム;アクリル酸およびアクリレート(acrylate)のポリマーならびに共重合体;および、セルロース誘導体(例えば、ヒドロキシメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロース);を包含するが、それらに限定されない。オイル(例えば、鉱油)のための適切なゲル化剤は、水素化されたブチレン/エチレン/スチレン共重合体、水素化されたエチレン/プロピレン/スチレン共重合体を包含するが、それらに限定されない。そのようなゲルは典型的には、そのようなゲル化剤を約0.1重量%〜5重量%含有する。
【0031】
本発明の組成物はまた、固形剤[例えば、ワックスベースの棒状物(wax-based stick)、棒状石鹸組成物(soap bar composition)、粉末、および、粉末含有ワイプ(wipe containing powder)]に配合することもできる。
【0032】
本発明の組成物はまた、懸濁液としても配合することができる。かかる懸濁液は、固形脂質のナノ化された(nanonized)粒子の懸濁液を包含するが、それらに限定されない。
【0033】
主題発明において有用な組成物は、前述の諸成分に加えて、広く様々の付加的な油溶性物質および/または水溶性物質であって、皮膚に使用するための組成物の中に通常使用されている物質を、それらの技術分野で確立されている濃度で含有することができる。
【0034】
<付加的な化粧学的に活性な薬剤>
1つの具体例において、局所用組成物は更に、付加的な化粧学的に活性な薬剤を含有する。「化粧学的に活性な薬剤(cosmetically active agent)」は、皮膚、毛髪または爪に対する化粧上の効果または治療上の効果を有する化合物[例えば、色調を明るくする薬剤(lightening agents)、色調を暗くする薬剤(darkening agents)(例えば、セルフタンニング薬剤(self-tanning agents:太陽光線を浴びずに日焼けした色の皮膚を作る薬剤))、抗アクネ剤、光沢抑制剤(shine control agents)、抗菌剤、抗炎症剤、抗真菌薬、抗寄生虫剤、外用鎮痛剤、日焼け止め剤、光防護剤(photoprotectors)、酸化防止剤、角質溶解剤、洗浄剤/界面活性剤、保湿剤、栄養剤、ビタミン類、エネルギー増強剤、制汗剤、収斂剤、体臭防止剤、脱毛剤、固定化剤(firming agents)、抗べんち剤(anti-callous agents)、ならびに、毛髪、爪および/または皮膚を調整するための薬剤]を意味する。化粧学的に活性な薬剤には、薬学的に活性な薬剤が包含される。
【0035】
1つの具体例において、化粧学的に活性な薬剤は、ヒドロキシ酸;過酸化ベンゾイル;硫黄レゾルシノール(sulfur resorcinol);カフェイン;アスコルビン酸;D−パンテノール;ヒドロキノン;メトキシケイ皮酸オクチル;二酸化チタン;サリチル酸オクチル;ホモサレート(homosalate);アボベンゾン(avobenzone);ポリフェノール類;カロテノイド類;フリーラジカル捕集剤;セラミド;多価不飽和脂肪酸;必須脂肪酸;酵素;酵素阻害剤;ミネラル類;ホルモン類(例えば、エストロゲン);ステロイド類(例えば、ヒドロコーチゾン);2−ジメチルアミノエタノール;銅塩(例えば、塩化銅);補酵素Q10;リポ酸;アミノ酸(例えば、プロリンおよびチロシン);ビタミン類;ラクトビオン酸;アセチル補酵素A;ナイアシン;リボフラビン;チアミン;リボース;電子伝達体(例えば、NADHおよびFADH2);他の植物抽出物[例えば、アロエベラ、ナツシロギク、ダイズ、セイヨウキヅタ(climbing ivy)(Hedera helix)、アルニカ(arnica)(Arnica Montana)、ローズマリー(Rosmarinus officinalis N)、セージ(sage)(Salvia officinalis N)、ヤクヨウニンジン(ginseng)(Panax ginseng)、セント・ジョーンズ・ワート(St. Johns-wart)(Hypericum perforatum)、ナギイカダ(ruscus)(Ruscus aculatus)、シモツケ(meadowsweet)(Filipendula ulmaria L)、および、クミスクチン(orthosiphon)(Ortosifon stamincus Benth)、フォルスコリン(Forskolin)];ならびに、それらの誘導体および混合物;から成る群から選ばれるが、それらに限定されない。化粧学的に活性な薬剤は典型的には、本発明の組成物の中に、組成物の約0.001重量%〜約20重量%、例えば、約0.01重量%〜約10重量%(例えば、約0.1重量%〜約5重量%)、の量で存在する。
【0036】
ビタミン類の例は、ビタミンB群(例えば、ビタミンB、ビタミンBおよびビタミンB12)、ビタミンC、ビタミンK、ビタミンEおよびそれらの誘導体を包含するが、それらに限定されない。
【0037】
1つの具体例において、本発明の組成物は、酸化防止剤を更に含有する。酸化防止剤の例は、水溶性酸化防止剤、例えば、スルフヒドリル化合物(sulfhydryl compounds)およびそれらの誘導体(例えば、メタ重亜硫酸ナトリウムおよびN−アセチル−システイン);リポ酸およびジヒドロリポ酸;レスベラトロール(resveratrol);ラクトフェリン;アスコルビン酸;ならびに、アスコルビン酸誘導体(例えば、パルミチン酸アスコルビルおよびアスコルビルポリペプチド);を包含するが、それらに限定されない。本発明の組成物に使用するのに適した油溶性酸化防止剤は、ブチル化ヒドロキシトルエン、トコフェロール類(例えば、酢酸トコフェリル)、トコトリエノールおよびユビキノンを包含するが、それらに限定されない。本発明の組成物に使用するのに適した酸化防止剤を含有する天然抽出物は、フラボノイド類、イソフラボノイド類ならびにそれらの誘導体(例えば、ゲニステイン(genistein)およびダイゼイン(diadzein))を含有する抽出物;レスベラトロル(resveratrol)を含有する抽出物;ならびに、同類のもの;を包含するが、それらに限定されない。そのような天然抽出物の例は、ブドウの種、緑茶、松の樹皮、およびプロポリス(propolis)を包含する。酸化防止剤の他の例は、ICIハンドブックの第1612頁〜1613頁に見出だすことができる。
【0038】
<他の材料>
スキンケア製品中には、化粧学的に活性な他の様々な薬剤も、存在することができる。これらの薬剤は、皮膚保護薬、湿潤剤および皮膚軟化剤を包含するが、それらに限定されない。本発明の組成物は、キレート化剤(例えば、EDTA(すなわち、エチレンジアミン四酢酸))、防腐剤(例えば、パラベン類(parabens))、顔料、染料、乳白剤(例えば、二酸化チタン)および香料を更に含有することができる。
【0039】
本発明の組成物、および、本発明のそのような組成物を含有する製品は、当業者に周知である方法を用いて調製することができる。
【0040】
<使用方法>
本発明に係る組成物は、毛髪、爪および皮膚の様々な容態を処置するために、例えば、(i)皮膚上に、老化の兆候(例えば、しわおよび細線)、セリュライト、皮膚線条、明領域、暗領域、毛穴(pores)および皮脂が生じるのを減らすために、(ii)乾性肌およびアクネを処置するために、かつ、(iii)皮膚の硬化および/または弾力性を改善するために、使用することができる。
【0041】
<実施例1>局所用組成物
表1に開示される4種類の局所用組成物は、次のようにして生成した。
【0042】
先ず、C10〜30アクリル酸アルキル・クロスポリマーおよびエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(disodium EDTA)を水に添加し、次いで、その混合物を、15分間濃縮した。次いで、この混合物を75℃に加熱し、次いで、水酸化ナトリウム混合物を添加して、相Aを形成した。次いで、メチルパラベン、プロピルパラベンおよびフェノキシエタノールを共に混合し、次いで、相Aに添加した。
【0043】
ステアリン酸グリセリル(および)PEG−ステアレート、イソノナン酸イソノニル(isononyl isononanoate)、セチルアルコールおよびBHT(すなわち、ブチル化ヒドロキシトルエン)を共に混合し、次いで、85℃に加熱して、相Bを形成した。次いで、相Bを、相Aに添加し、結果として得られた混合物を冷却した。その冷却された混合物に、エタノール、PEG−8およびブチレングリコールを(化合物1と共に、または、化合物1なしで)添加した。最後に、アスコルビン酸と、選択的にレチノールとを、その冷却された混合物に添加した。
【0044】
【表1】

【0045】
<実施例2>臨床研究
レチノール、化合物1またはそれらの組合せを含有する、実施例1の諸組成物を、42〜59歳の女性ボランティア34人に対して行った、二重盲検法による臨床研究で評価した。
【0046】
諸生成物を、ボランティアの顔の半分に1日に1回施用した。臨床研究は、二重盲検条件で実施した。目の下の領域のしわは、臨床研究の初期、および、施用12週間後に、専門家の臨床的評価によって分析した。各々の生成物を用いて得られた12週間後の結果を、臨床研究の初期に得られた結果(「基準」)と比較した。
【0047】
(下の表2に要約される)結果は、レチノールと化合物1との組合せによって、目の下の領域のしわの出現を有意に減少させることができ、同一濃度のレチノール単独の場合と比べて、予期されなかった7倍以上の改善が達成されたことを示す。その組合せは、遥かに高い濃度のレチノールを含有する組成物の有効性と比べて、更に高いレベルの有効性を達成した。したがって、生成物の有効性を喪失することなく、(例えば、レチノール誘発性のあらゆる炎症を軽減するために)生成物中のレチノール濃度を低減することができる。
【0048】
【表2】

【0049】
〔実施の態様〕
(1)組成物において、
(i)少なくとも1種のレチノイドと、
(ii)少なくとも1種の下記式Iのクロメノン誘導体またはその塩と、
を含有しており、
【化13】

式中、
およびRは、同一であるか、または相違しており、かつ、H;−C(=O)−R;−C(=O)−OR;直鎖または枝分かれ鎖の(straight-chain or branched)C−〜C20−アルキル基であって、前記アルキル基は選択的に、少なくとも1個の酸素原子を介して結合している(at least once interrupted by oxygen)、前記アルキル基;直鎖または枝分かれ鎖のC−〜C20−アルケニル基;直鎖もしくは枝分かれ鎖のC−〜C20−ヒドロキシアルキル基、または、ジヒドロキシアルキル基、または、ポリヒドロキシアルキル基であって、かかるヒドロキシル基は、アルキル基の第一級炭素原子または第二級炭素原子に結合されており、かつ、前記アルキル基は選択的に、少なくとも1個の酸素原子を介して結合している、前記ヒドロキシアルキル基;C−〜C10−シクロアルキル基およびC−〜C12−シクロアルケニル基であって、かかる環状基は選択的に、−(CH−基(式中、n=1〜3)によって架橋されている、前記シクロアルキル基および前記シクロアルケニル基;から成る群から選ばれており、
は、Hであるか、または、直鎖もしくは枝分かれ鎖のC−〜C20−アルキル基であり、
は、Hであるか、または、−ORであり、
およびRは、同一であるか、または相違しており、かつ、Hまたは−OH;直鎖または枝分かれ鎖のC−〜C20−アルキル基であって、前記アルキル基は選択的に、少なくとも1個の酸素原子を介して結合している、前記アルキル基;直鎖または枝分かれ鎖のC−〜C20−アルケニル基;および、直鎖または枝分かれ鎖のC−〜C20−ヒドロキシアルキル基であって、かかるヒドロキシル基は、アルキル基の第一級炭素原子または第二級炭素原子に結合されており、かつ、前記アルキル基は選択的に、少なくとも1個の酸素原子を介して結合している、前記ヒドロキシアルキル基;から成る群から選ばれており、
は、H;直鎖または枝分かれ鎖のC−〜C20−アルキル基であって、前記アルキル基は選択的に、少なくとも1個の酸素原子を介して結合している、前記アルキル基;直鎖または枝分かれ鎖のC−〜C20−アルケニル基;および、直鎖もしくは枝分かれ鎖のC−〜C20−ヒドロキシアルキル基、または、ジヒドロキシアルキル基、または、ポリヒドロキシアルキル基であって、かかるヒドロキシル基は、アルキル基の第一級炭素原子または第二級炭素原子に結合されており、かつ、前記アルキル基は選択的に、少なくとも1個の酸素原子を介して結合している、前記ヒドロキシアルキル基;から成る群から選ばれており、かつ、
は、Hであるか、または、直鎖もしくは枝分かれ鎖のC−〜C20−アルキル基である組成物。
(2)実施態様1に記載の組成物において、
前記置換基R、R、R、RおよびRの少なくとも2つは、Hではなく、かつ/または、RおよびRの少なくとも1つの置換基は、−C(=O)−Rまたは−C(=O)−ORである、組成物。
(3)実施態様1または2に記載の組成物において、
はHであり、かつ、RはOHである、組成物。
(4)実施態様1〜3のいずれか1項に記載の組成物において、
およびRはHである、組成物。
(5)実施態様1〜4のいずれか1項に記載の組成物において、
は、直鎖または枝分かれ鎖のC−〜C−アルキル基であり、かつ、RはHである、組成物。
(6)実施態様1〜5のいずれか1項に記載の組成物において、
前記クロメノン誘導体は、
【化14】

【化15】

【化16】

【化17】

【化18】

【化19】

【化20】

【化21】

【化22】

【化23】

【化24】

である、組成物。
(7)実施態様6に記載の組成物において、
前記クロメノン誘導体は、
【化25】

である、組成物。
(8)実施態様1〜7のいずれか1項に記載の組成物において、
前記レチノイドは、レチノールである、組成物。
(9)実施態様1〜8のいずれか1項に記載の組成物において、
前記組成物は、前記レチノイドを約0.001重量%〜約2重量%、および、前記クロメノン誘導体を約0.001重量%〜約2重量%含有している、組成物。
(10)実施態様1〜9のいずれか1項に記載の組成物の使用方法において、
皮膚への局所施用を行うために使用される化粧品または医薬品を調製するための、使用方法。
(11)実施態様10に記載の使用方法において、
アクネを処置する必要のある皮膚への局所施用を行うために使用される物品を調製するための、使用方法。
(12)実施態様10に記載の使用方法において、
しわ、細線(fine lines)、皮膚線条(stretch marks)またはセリュライト(cellulite)が生ずるのを減らす必要のある皮膚への局所施用を行うために使用される物品を調製するための、使用方法。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成物において、
(i)少なくとも1種のレチノイドと、
(ii)少なくとも1種の下記式Iのクロメノン誘導体またはその塩と、
を含有しており、
【化1】

式中、
およびRは、同一であるか、または相違しており、かつ、H;−C(=O)−R;−C(=O)−OR;直鎖または枝分かれ鎖のC−〜C20−アルキル基であって、前記アルキル基は選択的に、少なくとも1個の酸素原子を介して結合している、前記アルキル基;直鎖または枝分かれ鎖のC−〜C20−アルケニル基;直鎖もしくは枝分かれ鎖のC−〜C20−ヒドロキシアルキル基、または、ジヒドロキシアルキル基、または、ポリヒドロキシアルキル基であって、かかるヒドロキシル基は、アルキル基の第一級炭素原子または第二級炭素原子に結合されており、かつ、前記アルキル基は選択的に、少なくとも1個の酸素原子を介して結合している、前記ヒドロキシアルキル基;C−〜C10−シクロアルキル基およびC−〜C12−シクロアルケニル基であって、かかる環状基は選択的に、−(CH−基(式中、n=1〜3)によって架橋されている、前記シクロアルキル基および前記シクロアルケニル基;から成る群から選ばれており、
は、Hであるか、または、直鎖もしくは枝分かれ鎖のC−〜C20−アルキル基であり、
は、Hであるか、または、−ORであり、
およびRは、同一であるか、または相違しており、かつ、Hまたは−OH;直鎖または枝分かれ鎖のC−〜C20−アルキル基であって、前記アルキル基は選択的に、少なくとも1個の酸素原子を介して結合している、前記アルキル基;直鎖または枝分かれ鎖のC−〜C20−アルケニル基;および、直鎖または枝分かれ鎖のC−〜C20−ヒドロキシアルキル基であって、かかるヒドロキシル基は、アルキル基の第一級炭素原子または第二級炭素原子に結合されており、かつ、前記アルキル基は選択的に、少なくとも1個の酸素原子を介して結合している、前記ヒドロキシアルキル基;から成る群から選ばれており、
は、H;直鎖または枝分かれ鎖のC−〜C20−アルキル基であって、前記アルキル基は選択的に、少なくとも1個の酸素原子を介して結合している、前記アルキル基;直鎖または枝分かれ鎖のC−〜C20−アルケニル基;および、直鎖もしくは枝分かれ鎖のC−〜C20−ヒドロキシアルキル基、または、ジヒドロキシアルキル基、または、ポリヒドロキシアルキル基であって、かかるヒドロキシル基は、アルキル基の第一級炭素原子または第二級炭素原子に結合されており、かつ、前記アルキル基は選択的に、少なくとも1個の酸素原子を介して結合している、前記ヒドロキシアルキル基;から成る群から選ばれており、かつ、
は、Hであるか、または、直鎖もしくは枝分かれ鎖のC−〜C20−アルキル基である、組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の組成物において、
前記置換基R、R、R、RおよびRの少なくとも2つは、Hではなく、かつ/または、RおよびRの少なくとも1つの置換基は、−C(=O)−Rまたは−C(=O)−ORである、組成物。
【請求項3】
請求項1または2に記載の組成物において、
はHであり、かつ、RはOHである、組成物。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物において、
およびRはHである、組成物。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物において、
は、直鎖または枝分かれ鎖のC−〜C−アルキル基であり、かつ、Rは、Hである、組成物。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物において、
前記クロメノン誘導体は、
【化2】

【化3】

【化4】

【化5】

【化6】

【化7】

【化8】

【化9】

【化10】

【化11】

【化12】

である、組成物。
【請求項7】
請求項6に記載の組成物において、
前記クロメノン誘導体は、
【化13】

である、組成物。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物において、
前記レチノイドは、レチノールである、組成物。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物において、
前記組成物は、前記レチノイドを約0.001重量%〜約2重量%、および、前記クロメノン誘導体を約0.001重量%〜約2重量%含有している、組成物。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物の使用方法において、
皮膚への局所施用を行うために使用される化粧品または医薬品を調製するための、使用方法。
【請求項11】
請求項10に記載の使用方法において、
アクネを処置する必要のある皮膚への局所施用を行うために使用される物品を調製するための、使用方法。
【請求項12】
請求項10に記載の使用方法において、
しわ、細線、皮膚線条またはセリュライトが生ずるのを減らす必要のある皮膚への局所施用を行うために使用される物品を調製するための、使用方法。

【公開番号】特開2008−174556(P2008−174556A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−9444(P2008−9444)
【出願日】平成20年1月18日(2008.1.18)
【出願人】(500252718)ジョンソン・アンド・ジョンソン・コンシューマー・フランス・エスアーエス (9)
【氏名又は名称原語表記】Johnson and Johnson Consumer France, SAS.
【住所又は居所原語表記】1 Rue Camille Desmoulins, 92787 Issy−les−Moulineaux, CEDEX 9, France
【Fターム(参考)】