説明

ロボットアクチュエータにおけるスライダ構造

【課題】軽量で、かつ剛性の向上を図り、潤滑油の外部漏れを防止できるロボットアクチュエータにおけるスライダ構造を提供する。
【解決手段】スライダ5を、駆動機構によって往復動操作されるスライダ本体17と、該スライダ本体17に装着され、移動方向の前後および中間部に、上記帯状のシート10に対する摺動部を有する摺動部材16と、この摺動部材16の上面に該摺動部材を覆うように装着されたカバー部材とで構成し、上記摺動部材を、互いに対向する一対のローラーホルダ19と、このローラーホルダ19の前後端部に、ローラーホルダ19相互間に設けられたシャフト201,202に装着された弾性ローラ23と、上記ローラーホルダ19の中間部に、上記ローラーホルダ19相互間に支持された摺動部21とで構成し、上記帯状のシート10を上記ローラーホルダ19の中間部の摺動部21の上面を通し、前後の弾性ローラ23の下面を通して配設した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軽量で、かつ剛性の向上を図り、潤滑油の外部漏れを防止することができるロボットアクチュエータにおけるスライダ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、産業用ロボットとして利用される単軸ロボットアクチュエータは、駆動源にサーボモータ等を用いるとともに、この駆動源に連結されたボールネジが作動領域に設けられている。このボールネジにはボールナットが回転を規制された状態で、螺合しており、このボールナットにスライダが取付けられている。スライダには、作動領域内で作動させる各種の機器が搭載される。
【0003】
この種の単軸ロボットアクチュエータでは、サーボモータを適宜の方向に回転させることによって、ボールネジを同方向に回転させ、ボールネジの回転に伴って移動するボールナットを介してスライダを適宜の方向に移動させることができる(特許文献1)。
【特許文献1】実開昭63−120752号公報
【特許文献2】特開2001−198874号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のロボットアクチュエータに用いられるスライダは、可動テーブルに、送りねじおよび送りナットを防塵保護するための可撓性シートを通すための隙間を設ける必要があり、可撓性シートに対して滑らかな摺動を確保するローラが専用部品でコスト高となっていたため、スライダ装置そのものも高価になってしまうという問題点があった。また、ローラを保持するためのローラーホルダがステンレスなどの金属専用部品でコスト高となっていたため、スライダ装置そのものも高価になってしまうという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決し、軽量で、かつ剛性の向上を図り、潤滑油の外部漏れを防止することができるロボットアクチュエータにおけるスライダ構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するため、ハウジング内に設けられた駆動機構によって往復動操作されるスライダの移動方向に上記ハウジングの上面に設けられた開口溝に沿って該開口溝を塞ぐ帯状のシートを配置し、上記スライダの前後方向に形成された開口に該帯状のシートを通して上記スライダを上記開口溝に組付けるとともに、上記スライダに装着された被操作体を上記開口溝に沿って往復動させるロボットアクチュエータにおけるスライダ構造において、上記スライダを、上記駆動機構によって往復動操作されるスライダ本体と、該スライダ本体に装着され、移動方向の前後および中間部に、上記帯状のシートに対する摺動部を有する摺動部材と、この摺動部材の上面に該摺動部材を覆うように装着されたカバー部材とで構成し、上記摺動部材を、互いに対向する一対のローラーホルダと、このローラーホルダの前後端部に、該ローラーホルダ相互間に設けられたシャフトに装着された弾性ローラと、上記ローラーホルダの中間部に、上記ローラーホルダ相互間に支持されて設けられた摺動部とで構成し、上記帯状のシートを上記ローラーホルダの中間部の摺動部の上面を通し、前後の弾性ローラの下面を通して配設したことにある。
また、本発明は、上記ローラーホルダを樹脂成形するとともに、該ローラーホルダの両端部に上記シャフトを回転自在に支持する軸受け用の軸受けハウジングを一体成形したことにある。
さらに、本発明は、上記ローラーホルダの中間部に、上記ローラーホルダ相互間に支持された摺動部として、樹脂製のシャフトを用いるとともに、該樹脂製シャフトの軸方向に沿って大径部と小径部を交互に設けたことにある。
【発明の効果】
【0007】
請求項1によれば、摺動部材を、互いに対向する一対のローラーホルダと、このローラーホルダの前後端部に、ローラーホルダ相互間に設けられたシャフトに装着された弾性ローラと、上記ローラーホルダの中間部に、上記ローラーホルダ相互間に支持された摺動部とで構成したので、ローラ等に専用部品を使う必要がないことから、スライダに要するコストを削減し、かつ重量の嵩む素材を減らして軽量化を図ることができる。
請求項2によれば、ローラーホルダを樹脂成形したので、軽量化を図れるとともに軸受け用の軸受けハウジングをローラーホルダに一体成形することができる。
請求項3によれば、ローラーホルダの中間部に、上記ローラーホルダ相互間に支持された摺動部として、樹脂製のシャフトを用いるとともに、該樹脂製シャフトの軸方向に沿って大径部と小径部を交互に設けたので、スライダ内部に飛散した潤滑油が樹脂製シャフトを伝って外部に出てくる不具合を樹脂製シャフトの軸方向に沿って形成した大径部と小径部によって遮断することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下図示の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1ないし図3は単軸ロボットアクチュエータを示し、図4は可動スライダを示す図である。図5(a)(b)(c)および図6(a)(b)はスライダ本体を示し、図7はシートを組み付けた摺動部材を示す図である。
【0009】
図1ないし図3は、単軸ロボットアクチュエータを示したもので、アクチュエータ1の機構部1Aと駆動部1Bとで構成されている。
【0010】
上記機構部1Aは、ハウジング2A内にボールネジ軸3とボールネジナット4を内蔵し、ボールネジナット4と共に移動する可動スライダ5がハウジング2A上面に設けられている。ハウジング2Aは、底面を構成する長尺のリニアガイドレール6と、このリニアガイドレール6の両側に設けられた一対のサイドカバー7と、これらリニアガイドレール6および一対のサイドカバー7の前後方向の両側に装着されるフランジ8およびブラケット9と、これらフランジ8およびブラケット9相互間に上記一対のサイドカバー7上面相互の間隙を塞ぐようにハウジング2Aの開口溝2aに沿って配設された帯状のステンレスシート10とで構成されている。
【0011】
上記ボールネジ軸3は一端を回転軸受け11を介して上記フランジ8に支持され、他端を回転軸受け12を介してブラケット9に支持されている。このボールネジ軸3の他端の先は、カップリング13を介して駆動部1Bに設けられたサーボモータ14の回転軸14aに連結している。
【0012】
可動スライダ5は、ハウジング2Aの上面に長手方向、すなわち上記開口溝2aに沿ってスライドするもので、この可動スライダ5は、図4に示すように、上記一対のサイドカバー7とステンレスシート10の上部側に、後術する摺動部材16を覆うように配置された箱形のテーブルカバー15と、ステンレスシート10に摺動可能に装着された摺動部材16と、この摺動部材16を保持するとともに、上記テーブルカバー15の上面を通して被操作体を支持するスライダ本体17とを備えている。このスライダ本体17は、上記リニアガイドレール6に沿って摺動可能に配設されたリニアガイドブロック18と一体的に設けられており、上記ボールネジナット4の移動とともに上記ボールネジ軸3に沿ってハウジング2A内を往復動作されるものである。
【0013】
このスライダ本体17は、図5(a)(b)(c)および図6(a)(b)に示すように、略四角形の上面の四隅に支柱17aが立設され、かつ上面の前後方向を斜面に形成された台形の凸面部17bが設けられている。この凸面部17bの両側を挟むように上記前後一対の支柱17aが設けられており、前部の支柱17a相互間および後部の支柱17a相互間を連結部材17cでそれぞれ連結している。上記支柱17aの上面には、被操作体を支持するネジ孔等の螺子孔となる取付部17dが設けられている。上記ステンレスシート10はスライダ本体17の凸面部17bと連結部材17cとの間隙17fを通して組み付けられている(図7参照)。上記スライダ本体17の凸面部17bの上面には、上記摺動部材16の後述する樹脂シャフト21にそれぞれ対応する断面円弧状の2つの凹条17eが幅方向に沿って形成されている。上記スライダ本体17には、テーブルカバー15を組み付けるためのネジ孔17gが連結部材17cの上面中央部に形成され、上記支柱17aの外側面には、上面に取付孔17hを形成した突起部17iが外方に向けて突設されている。
【0014】
上記摺動部材16は、図4に示すように、互いに所定間隔を置いて対向する長尺の樹脂プレートから構成された一対のローラーホルダ19と、これら一対のローラーホルダ19の前端部相互間および後端部相互間を互いに連結したステンレス製のシャフト201,202と、一対のローラーホルダ19の中間部相互間を互いに連結した樹脂製のシャフト21とで、構成されている。ローラーホルダ19は、合成樹脂材料により成形された長尺のプレート薄板状に構成されており、上記スライダ本体17の支柱17aに対応する上記プレートの外側側面に、前後方向に一定長さの凹部19aが内側に向けて2箇所形成され、かつ下面側にも前後方向に一定長さの切り欠き部19bが2箇所形成されている。
【0015】
上記シャフト201,202は、ステンレス製のもので、一対のローラーホルダ19の凹部19aよりも前側および後側の内側面に形成された凹状の軸受けハウジング19cに軸受け22を介して支持されており、このシャフト201,202の途中には、それぞれゴム等の弾性体で成形されたOリング等の弾性ローラ23が複数個(図示例では2個)互いに所定間隔を置いて装着されている。ローラーホルダ19の軸受けハウジング19cは、樹脂成形されるローラーホルダ19の成形時に一体に成形されている。
【0016】
一方、上記樹脂シャフト21は、ローラーホルダ19の中間部相互間を連結したもので、ローラーホルダ19に設けられた2箇所の凹部19aの間で、上記シャフト201,202の位置よりも、わずかに上方に配置されている。上記樹脂シャフト21の上記スライダ本体17に対する取付位置は、樹脂シャフト21が凸面部17bの凹条17eに干渉しないように配置されている。上記樹脂シャフト21は、実施例では、ローラーホルダ19の長手方向にずらせて2本設けられているが、必要に応じて1本あるいは3本以上設けることもできる。この樹脂シャフト21は、軸方向に沿って径の大きい大径部21aと、径の小さい小径部21bが一定間隔で交互に設けられている。上記樹脂シャフト21は、両端を上記ローラーホルダ19の側面に固定してもよく、あるいは回動可能に組みつけてもよい。また、大径部21aと小径部21bは、軸方向に凹凸が設けられていれば良く、グリス等の潤滑油が外部に流出しない程度の径の差を設けて形成されている。
【0017】
上記摺動部材16は、一対のローラーホルダ19と、シャフト201,202と、樹脂シャフト21とで囲まれる開口部24に、上記スライダ本体17の支柱17aおよび連結部材17cを合わせてスライダ本体17に組付けられている。上記摺動部材16は、一対のローラーホルダ19の切り欠き部19bを上記スライダ本体17の突起部17iに係合させて上記スライダ本体17に組み付けられており、一対のローラーホルダ19が上記スライダ本体17の支柱17aの外側面にガイドされて位置決めされている。上記摺動部材16の樹脂シャフト21は、上記スライダ本体17の凸面部17bの2つの凹条17eに対応するように配置されている。
【0018】
上記ステンレスシート10は、上記摺動部材16の片側のシャフト201(202)の下方開口を通してスライダ本体17の凸面部17bと連結部材17cとの間隙17fの一方から、樹脂シャフト21の上面を通して反対側の間隙17fを通して、他方側の上記摺動部材16のシャフト202(201)の下面側を通して組み付けられている。上記摺動部材16のシャフト201,202は、スライダ本体17の凸面部17bの外側で、上記ステンレスシート10を、上記一対のサイドカバー7上面に押し付けるように配置されている。
【0019】
上記テーブルカバー15は、四角形の上面15Aと、上面15Aの四辺に、斜め下方向に向けて設けられた側壁面15Bとで蓋形状に形成されており、上記摺動部材16の上から被せるようにしてスライダ本体17に組みつけられている。テーブルカバー15の上面15A四隅には、スライダ本体17の支柱17aに対応するように開口穴15aが形成されており、この開口穴15aに支柱17aの先端が組み付けられている。この支柱17aの先端の取付部17dに被操作体を組付けるものである。テーブルカバー15の上面15A中央部両側には、2箇所の取付穴15bが形成されており、この取付穴15bに図示しないネジを通して、上記スライダ本体17の連結部材17cに形成したネジ孔17gに螺合している。上記テーブルカバー15の幅方向の側壁面15Bには、それぞれ内側に向けて凹部15cが2箇所に設けられており、この凹部15cにスライダ本体17の突起部17iに設けられた係合部17jに係合する開口部15dが設けられている。
【0020】
上記フランジ8およびブラケット9には、上記ステンレスシート10の前後の両端部を押えるシート押さえ25,26が設けられている。
上記駆動部1Bに設けられたモータ14は、ハウジング2B内に収納されており、このハウジング2Bの後端には、モータ14に電力および駆動信号を送るケーブルコネクタを収納する端末カバー27が、着脱可能に装着されている。
【0021】
上記構成によると、駆動コントローラからケーブルを介して駆動信号が送られると、ケーブルコネクタを通してモータ14に駆動信号が送られ、モータ14を回転駆動する。モータ14の回転は、カップリング13を介してボールネジ軸3に伝達され、ボールネジ軸3の回転にともなって、ボールネジナット4がボールネジ軸3に沿って移動する。そして、ボールネジナット4と一体に移動するスライダ本体17が、上記リニアガイドレール6に沿って摺動可能に配設されたリニアガイドブロック18とともに移動を開始する。こうして、スライダ本体17とともに可動スライダ5が移動し、可動スライダ5に装着された被操作体を移動操作する。可動スライダ5はテーブルカバー15の内部で、ステンレスシート10を摺動部材16で支え、摺動部材16の弾性ローラ23と樹脂シャフト21によって、ステンレスシート10を保持する。ステンレスシート10は片側のシャフト201(202)の弾性ローラ23の下面側を通して、樹脂シャフト21の上面側を通し、他方側のシャフト202(201)の弾性ローラ23の下面側を通して組み付けられている。摺動部材16の弾性ローラ23は、シャフト201,202とともに自由に回転するので、可動スライダ5の移動をスムーズに行なうことができる。また、摺動部材16の樹脂シャフト21は、合成樹脂で形成されているので、ステンレスシート10の滑りが良く、可動スライダ5の移動を効率的に行なうことができる。
こうして、可動スライダ5はボールネジ軸3によって、開口溝2aに沿って往復動され、可動スライダ5の取付部17dに取付けられた被操作体を往復制御する。
【0022】
このように、可動スライダ5は、スライダ本体17に、摺動部材16を組付け、摺動部材16の上にテーブルカバー15を被せて一体に組み付けられる。さらに、摺動部材16を、樹脂材料で成形した一対のローラーホルダ19と、これら一対のローラーホルダ19の前端部相互間および後端部相互間を互いに連結したステンレス製のシャフト201,202と、一対のローラーホルダ19の中間部相互間を互いに連結した樹脂シャフト21とで構成し、シャフト201,202の途中には、それぞれゴム等の弾性体で成形されたOリング等の一対の弾性ローラ23が互いに所定間隔を置いて装着されているので、軽量で、かつステンレスシート10との滑りが良好である。また、ステンレスシート10との接触が滑らかであることからステンレスシート10に必要以上の負荷を加えず、ステンレスシート10の耐久性の向上を図ることができる。
【0023】
またさらに、摺動部材16の上にテーブルカバー15を被せて一体に組み付けているので、内部のスライダ本体17等が側壁面15Bによって外部から見えず外観の向上を図ることができるとともに、外部から埃、ごみ等が入り込まない。また、中間部相互間を互いに連結した樹脂シャフト21には、大径部21aと小径部21bを設けているので、グリス等の潤滑油が小径部21bに溜まり外部に漏れ出る虞がない。さらに、被操作体を取付部17dに取付けることによって、可動スライダ5に被操作体を取付けることができるので、被操作体を強固に固定することができる。可動スライダ5をコンパクトな構成にすることができるので、アクチュエータ1の全長を短縮して小型化を図ることができる。またさらに、前部の支柱17a相互間および後部の支柱17a相互間を連結部材17cでそれぞれ連結しているので、応力が集中する肉厚の薄い部分あるいは被操作体の取付部の剛性を確保することができる。
【0024】
なお、本発明は、上記実施の形態のみに限定されるものではなく、例えば、本実施例では、上記ステンレス製のシャフト201,202は、軸受け22を介してローラーホルダ19に組みつけているが、弾性ローラ23を回転可能にシャフト201,202に組み付け、シャフト201,202をローラーホルダ19に固定してもよい。など、その他、本発明の要旨を変更しない範囲内で適宜変更して実施し得ることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施の形態によるロボットアクチュエータにおけるスライダ構造を示す平面図である。
【図2】本発明の実施の形態によるロボットアクチュエータにおけるスライダ構造を示す正面図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】図1の可動スライダを示す分解斜視図である。
【図5】スライダ本体を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
【図6】(a)は、図5(b)のB−B線断面図、(b)は図5(a)C−C線断面図である。
【図7】ステンレス製のシートを組み付けた摺動部材を示し、図4のD−D線断面図である。
【符号の説明】
【0026】
1 アクチュエータ
1A 機構部
1B 駆動部
2A,2B ハウジング
3 ボールネジ軸
4 ボールネジナット
5 可動スライダ
6 リニアガイドレール
7 サイドカバー
8 フランジ
9 ブラケット
10 ステンレスシート
11,12 回転軸受け
13 カップリング
14 サーボモータ(モータ)
15 テーブルカバー
16 摺動部材
17 スライダ本体
17a 支柱
17b 凸面部
17c 連結部材
17d 取付部
17e 凹条
18 リニアガイドブロック
19 ローラーホルダ
19c 軸受けハウジング
201,202 ステンレス製のシャフト
21 樹脂シャフト
22 軸受け
23 弾性ローラ
24 開口部
25,26 シート押さえ
27 端末カバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング内に設けられた駆動機構によって往復動操作されるスライダの移動方向に上記ハウジングの上面に設けられた開口溝に沿って該開口溝を塞ぐ帯状のシートを配置し、上記スライダの前後方向に形成された開口に該帯状のシートを通して上記スライダを上記開口溝に組付けるとともに、上記スライダに装着された被操作体を上記開口溝に沿って往復動させるロボットアクチュエータにおけるスライダ構造において、上記スライダを、上記駆動機構によって往復動操作されるスライダ本体と、該スライダ本体に装着され、移動方向の前後および中間部に、上記帯状のシートに対する摺動部を有する摺動部材と、この摺動部材の上面に該摺動部材を覆うように装着されたカバー部材とで構成し、上記摺動部材を、互いに対向する一対のローラーホルダと、このローラーホルダの前後端部に、該ローラーホルダ相互間に設けられたシャフトに装着された弾性ローラと、上記ローラーホルダの中間部に、上記ローラーホルダ相互間に支持されて設けられた摺動部とで構成し、上記帯状のシートを上記ローラーホルダの中間部の摺動部の上面を通し、前後の弾性ローラの下面を通して配設したことを特徴とするロボットアクチュエータにおけるスライダ構造。
【請求項2】
上記ローラーホルダを樹脂成形するとともに、該ローラーホルダの両端部に上記シャフトを回転自在に支持する軸受け用の軸受けハウジングを一体成形したことを特徴とする請求項1に記載のロボットアクチュエータにおけるスライダ構造。
【請求項3】
上記ローラーホルダの中間部に、上記ローラーホルダ相互間に支持された摺動部として、樹脂製のシャフトを用いるとともに、該樹脂製シャフトの軸方向に沿って大径部と小径部を交互に設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のロボットアクチュエータにおけるスライダ構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−34736(P2009−34736A)
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−198630(P2007−198630)
【出願日】平成19年7月31日(2007.7.31)
【出願人】(000103792)オリエンタルモーター株式会社 (150)
【Fターム(参考)】