説明

ワーク圧入装置

【課題】環状ワークをシャフトに的確に圧入でき、その際の圧入荷重の経緯を的確に検知できるワーク圧入装置を提供する。
【解決手段】外周面に環状凹部301を形成されたシャフト状のワーク3の軸方向での所定の組付け位置e1まで環状ワーク5を圧入する圧入ユニット14を具備する。圧入ユニット14は、環状凹部301を第1駆動手段35に駆動される挟持部材で挟持するシャフト挟持手段39と、サーボプレス19からなり第1駆動手段35とは独立した第2駆動手段が圧入力伝達部材31を介して圧入力を環状ワーク5に加える圧入手段と、を有し、シャフト挟持手段39によりシャフト3の環状凹部301をずれなく挟持した上で、圧入手段が環状ワーク5を組付け位置e1に圧入する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のトランスミッション内のシャフトに嵌着される、例えば、ベアリングやギヤの圧入に用いるワーク圧入装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の回転伝達系に配備され変速機能を有するトランスミッションは、ギヤボックス内にメインシャフトやカウンターシャフトを枢着している。ここで、メインシャフトやカウンターシャフトはその要部に複数の変速部材を組み付けられた上で、所定の組込み順序に沿ってギヤボックス内に仮組付けされる。更に、ギヤボックスの外部から所定の順序に沿ってベアリングやギヤの圧入組立てが行なわれている。
【0003】
このようなギヤボックス内のメインシャフトやカウンターシャフトへの外部からのベアリングやギヤの圧入組立て作業では、次のような問題が生じる。即ち、シャフトの軸線方向の所定位置にベアリングを圧入する場合、単に、機械力によりベアリングを軸方向に圧入すると、シャフト上に予め組み付けられている他の複数の変速部材が相互に干渉して不要の荷重を受けてしまい、他の変速部材にとって好ましくない負荷が加わる。
そこで、このように他部品に負荷を及ぼさずにすむようなワーク圧入装置が提案されており、その一例が実用新案登録第2549611号公報(特許文献1)に開示される。
【0004】
ここに開示のワーク圧入装置では、上下変位可能な圧入ユニット上にシャフト挟持手段とシャフト引っ張り手段を取り付け、圧入ユニットを環状ワークであるベアリングを仮止めしたシャフトの軸方向の所定位置に配備する。次いで、シャフトの一部をシャフト挟持手段で挟持し、圧入ユニットより伸びるワークアタッチメントをベアリングに当接保持する。その上で引っ張り手段によりシャフトを軸方向に引っ張り変位させる。この場合、圧入ユニットの基枠に支持された油圧シリンダが駆動し、突き出すロッドがシャフトを引っ張り方向に変位させている。この際、シャフトに対して相対的に環状ワークであるベアリングをシャフトの軸方向に変位させ、シャフト上の所定の位置に嵌着させている。
【0005】
【特許文献1】実用新案登録2549611号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年、環状ワーク等の圧入部品の締め代の品質管理を行なう上で、適正な必要圧入荷重を検知し、判定する機能が必要となっている。例えば、ベアリングをシャフトの軸方向の所定位置に圧入する場合の圧入荷重の経緯をより的確に検知する必要性が高まっている。
この場合、引っ張り方向の荷重の変位に比べて圧縮方向の荷重の経緯を検出することは市販のサーボプレスを用い比較的容易に達成できる。そこで、ワーク圧入装置において、引っ張り方向の荷重の変位に代えて、圧縮方向の荷重を付与することが考えられる。
【0007】
この際、シャフト上に組み付けられている他の複数の変速部材に不要の好ましくない荷重を加えることなく、圧縮方向の荷重をワーク側に加えることで、通常のサーボプレスを用い圧入荷重の経緯を的確に検知することが考えられる。
そこで、シャフト上に組み付けられている他の変速部材に不要の荷重を加えることなく、サーボプレスを用いて圧縮方向の荷重をワーク側に加えることで、その際の圧縮方向の荷重の経緯を比較的容易に検出できるようにワーク圧入装置を構成する。これにより、環状ワーク等の圧入部品の締め代の品質管理を容易化することが望まれている。
【0008】
本発明は以上のような課題に基づきなされたもので、目的とするところは、環状ワークをシャフトに的確に圧入でき、その際の圧入荷重の経緯を的確に検知できるワーク圧入装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の請求項1は、外周面に環状凹部を形成されたシャフト状のワークに該シャフトの軸方向での所定の組付け位置まで環状ワークを圧入する圧入ユニットを具備したワーク圧入装置であって、前記圧入ユニットは、前記環状凹部を第1駆動手段に駆動される挟持部材で挟持するシャフト挟持手段と、サーボプレスからなり前記第1駆動手段とは独立した第2駆動手段が圧入力伝達部材を介して圧入力を前記環状ワークに加える圧入手段と、を有し、前記シャフト挟持手段により前記シャフトの環状凹部をずれなく挟持した上で、前記圧入手段が環状ワークを前記組付け位置に圧入する、ことを特徴とする。
【0010】
この発明の請求項2は、請求項1に記載のワーク圧入装置において、前記圧入ユニットはその基枠上に、前記シャフト挟持手段と前記圧入手段とを前記シャフトの軸方向で同軸上に配備されることを特徴とする。
【0011】
この発明の請求項3は、請求項1又は2に記載のワーク圧入装置において、前記シャフトは上下方向に向けて保持され、前記圧入ユニットはシャフトの軸方向に沿って上下動可能に対向配備される、ことを特徴とする。
【0012】
この発明の請求項4は、請求項1、2又は3に記載のワーク圧入装置において、前記シャフト挟持手段は前記挟持部材に連動する挟持用アダプターを介して前記環状凹部を挟持する、ことを特徴とする。
【0013】
この発明の請求項5は、請求項1乃至4のいずれか一つに記載のワーク圧入装置において、前記圧入手段は圧入力伝達部材の圧入力を伝達する圧入用アダプターを介して圧入力を環状ワークに加える、ことを特徴とする。
【0014】
この発明の請求項6は、請求項1乃至5のいずれか一つに記載のワーク圧入装置において、前記シャフトは、車両のトランスミッションに組み込まれ、前記環状ワークは該トランスミッションのシャフトに嵌着されるベアリング又はギヤであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明では、第1駆動手段の駆動力でシャフトを軸方向にずれなく挟持し、その上で、サーボプレスからなる第1駆動手段とは独立した第2駆動手段の駆動力で環状ワークをシャフトの軸方向での所定位置に的確に圧入することができ、しかも、環状ワークをシャフトに圧入する際の圧入力の変動の経緯をサーボプレスのデータより的確に把握でき、その圧入力の変動履歴等より環状ワークがシャフトに的確に圧入されたか否かを容易に検出でき、シャフトに環状ワークを嵌着する作業の信頼性や作業性が向上し、以後に行なわれる環状ワークの締め代の品質管理を容易化できる。しかも、第2駆動手段は第1駆動手段とは独立しているので、軸挟持による影響を排除することができ、この点からも圧入力の変動の経緯をサーボプレスのデータより的確に把握できる。
【0016】
請求項2の発明では、同軸配置することで、シャフトを軸方向にずれなく確実に保持でき、その後の第2駆動手段の駆動力で環状ワークをシャフトの軸方向での所定位置に圧入作業した際の位置精度が高まり、作業の信頼性が向上し、作業性が向上する。
【0017】
請求項3の発明では、圧入ユニットがシャフトに対してその軸方向に沿って上下動するように配備されるので、シャフトの軸方向と交差する方向の相対的なずれを低減でき、圧入時の作業性が向上する。
【0018】
請求項4の発明では、挟持用アダプターにより環状凹部を挟持するので、各シャフトの形状に応じてシャフト毎に、その軸方向長さや外周面の環状凹部の軸方向の位置に相違があっても、容易に対応して環状凹部を挟持することができ、装置の汎用性を高めることができる。
【0019】
請求項5の発明では、圧入力伝達部材の圧入力を圧入用アダプターを介して環状ワークに加えることができ、シャフトや、その外周面の環状凹部の形状の変化に容易に対応でき、装置の汎用性を高めることができる。
【0020】
請求項6の発明では、トランスミッションのシャフトにベアリング又はギヤを圧入する作業性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1にはこの発明の一実施形態としてのワーク圧入装置を示す。
ここで、ワーク圧入装置10は、工場内のトランスミッションの生産ラインWRにおける環状ワークの圧入工程部E1に配備される。
圧入工程部E1にはワーク搬送コンベア1が形成するワーク搬送路rが配備され、そのワーク搬送路r上の所定の位置に載置位置P1が設定されている。ワーク搬送コンベア1はトランスミッション2を載置した組立パレットprを搬送方向Rに沿って順次搬送可能に形成され、その搬送制御は不図示のライン制御手段により行なわれている。
【0022】
ワーク搬送コンベア1により搬送方向Rに沿って各組立パレットprは搬送され、トランスミッション2の圧入作業位置である載置位置P1に達すると、不図示の可動ストッパに位置規制を受けて停止することで組立パレットpr上のトランスミッション2を所定の載置位置P1に保持することができるように構成されている。
このような載置位置P1の上方側にワーク圧入装置10が配設されている。
【0023】
なお、図1に示すように、ワーク搬送コンベア1に搬送され載置位置P1に保持される組立パレットpr上のトランスミッション2は、載置位置P1に達する前の複数の各工程部Ebにおいて、メインシャフト3やカウンターシャフト4にその他の不図示の変速部材を組み付け処理されている。そして、トランスミッション2は両シャフト3,4等をトランスミッションケース7内に仮組み込み処理を済ませた上で、トランスミッションケース7が組立パレットpr上に縦向きにセットされ、即ち、メインシャフト3やカウンターシャフト4を上下方向に向けた状態に保持され、載置位置P1に搬送されている。
【0024】
圧入工程部E1のワーク搬送路rの側方(図1で正面側)には縦向きでライン対向側壁8が形成され、その上方にライン対向壁8の一部をなす横基枠9が設けられ、更に、その上方の天井側に天井基枠11が配備される。これらの基枠部に圧入工程部E1のワーク圧入装置10が装着される。
【0025】
ワーク圧入装置10は、載置位置P1に保持されたトランスミッション2上のメインシャフト3やカウンターシャフト4に仮止めされた環状ワークであるベアリング5やギヤ6(図6、図8参照)をメインシャフト3あるいはカウンターシャフト4の軸方向での所定の組付け位置e1,e2に圧入するよう機能する。
図1、図2に示すように、ワーク圧入装置10は天井基枠11にハンガー装置12を介して懸架される昇降基枠13と、昇降基枠13の下部に一体的に取り付けられた圧入ユニット14と、圧入ユニット14の外周側に一体的に取り付けられた操作台15とを備える。
【0026】
ハンガー装置12は、その上端が天井基枠11に連結され下端が昇降基枠13の中央部に連結された高さ調整用のエアーバランスシリンダ16と、エアーバランスシリンダ16の左右に一対並設されたスプリングバランサー17とを備える。しかも、天井基枠11に対してエアーバランスシリンダ16の上端は幅方向Y(図1で紙面表裏方向)に所定量移動できる。即ち、図2に示すように、載置位置P1の上方の天井基枠11には幅方向Yに長いレール部材111が装着される。
【0027】
このレール部材111には摺動可能にスライド部材112が取り付けられ、そのスライド部材にエアーバランスシリンダ16の上端が連結されている。しかも、スライド部材112の一側端にはエアーシリンダーからなる位置切換装置113が連結されている。位置切換装置113は後述するように、圧入ユニット14側のレバー28のオン、オフ操作で、幅方向Yの奥側(図2で右側)で往復摺動し、レバー装置のオフ操作で幅方向Bの所定位置に保持されるよう構成される。
エアーバランスシリンダ16はエアー供給回路161(図2参照)に接続され、操作台15及び圧入ユニット14の上下位置の切換え調整を行なうよう構成されている。
【0028】
ハンガー装置12は昇降基枠13、圧入ユニット14及び操作台15との合計の荷重に略相当する逆方向の引っ張り力を不図示のスプリングの弾性力で発生するよう形成される。これにより、昇降基枠13、圧入ユニット14及び操作台15の上下変動操作力を軽減させ、エアーバランスシリンダ16による昇降基枠13、圧入ユニット14及び操作台15の上下位置の切換え操作力を軽減させている。
図1,2に示すように、昇降基枠13の下面に圧入ユニット14及び操作台15が一体的に取り付けられている。
【0029】
図3、4、5に示すように、圧入ユニット14は、昇降基枠13とその下面に結合されたサーボプレス19の筒部191と、同筒部191の下端の連結基枠21と、その下に結合された圧入側基枠22と、連結基枠21の左右より突出する左右の側方基枠20と、を備える。
これら各枠体は相互に一体的に結合され、全体が昇降基枠13を介してスプリングバランサー17及びエアーバランスシリンダ16を介して天井基枠11に懸架され、支持されている。
ここで、連結基枠21と、左右の側方基枠20と、側方基枠20に一端が固着された左右のハンドル23と、が操作台15を構成する。
図3に示すように、左右のハンドル23は相互に同一中心線L1上に配備され、それぞれ左右の側方基枠20に対し、それぞれ矩形箱状のブラケット24を介して固着される。
【0030】
ここで、左右のブラケット24内にはそれぞれ昇降用のリミットスイッチ25及び幅方向Y移動用のリミットスイッチ26が配備される。各リミットスイッチ25,26はそれぞれに対向配備されたマニュアル操作されるレバー27,28によりオンオフ切換えられ、制御手段18(図6参照)に接続される。
ここで、レバー27により右のリミットスイッチ25が操作され、そのオン信号の入力時に制御手段18はエアーバランスシリンダ16を予め設定された高さ位置に作動させ、即ち、圧入ユニット14を設定位置に切換え保持するよう制御機能する。
【0031】
一方、レバー28により左のリミットスイッチ26が操作され、そのオン信号の入力時に制御手段18は位置切換装置113を駆動し、エアーバランスシリンダ16及び圧入ユニット14を、例えば、図2の基準位置b0(メインシャフトの軸線上の位置)から切換え位置b1(カウンターシャフトの軸線上の位置)に向け移動させ、切換えボタン26’のオン操作中は逆方向に移動させ、リミットスイッチ26オフで保持状態を維持するよう制御する。
更に、右のブラケット24の突面部には起動釦29が取り付けられ、そのオン信号を受けた制御手段18は後述の一対のクランプシリンダ35を駆動し、所定遅れ時間の後、サーボプレス用のプレスロッド192を加圧方向に作動するよう制御機能する。
【0032】
なお、図3,4、5に示すように、連結基枠21の下面と重合する圧入側基枠22の前壁面には、アダプター取り付け台41が設けられる。このアダプター取り付け台41には取り付けピン411が複数、列を成して突設され、それぞれの取り付けピン411に複数の圧入用アダプター42a,42b・・・42nが係止されている。ここでの圧入用アダプター42nは後述の圧入行程で各環状ワークの形状に適したものが予め用意されており、これらは適宜選択採用される。
圧入ユニット14は、第1駆動手段に駆動されるシャフト挟持手段と、第2駆動手段に駆動される圧入手段とを備える。
【0033】
図1、図6に示すように、圧入ユニット14は昇降基枠13と連結基枠21間に第2駆動手段を成すサーボプレス19を配備し、連結基枠21の下面と重合する圧入側基枠22内に第1駆動手段を成す一対のクランプシリンダ35を配備する。
図4、6に示すように、圧入側基枠22は縦方向に連通する中央空間c1と、その左右外側に配備された左右収容空間c2とを形成されている。
図6に示すように、圧入側基枠22の上枠221が連結基枠21に複数箇所でボルト止めされ、両枠部材の中央貫通穴d1及び中央空間c1とに亘り第2駆動手段を成すサーボプレス19側より延びるプレスロッド192が遊嵌する。プレスロッド192の下端には圧入力伝達部材としての圧入筒31の上端が一体結合され、両者はプレス中心線Lpに対して同軸状に配備される。
【0034】
圧入力伝達部材としての圧入筒31はその上端側より下方に向けて左右一対の縦長のスリット311を延出形成される。左右一対のスリット311は周方向において、互いにプレス中心線Lpを挟んで左右に対向する位置に形成される。これにより圧入側基枠22の下枠222との干渉を避け、更に、後述する挟持手段側の挟持操作レバー33との干渉をも避けるように構成されている。
更に、圧入筒31の下端は環状押圧縁部として形成され、環状ワークであるベアリング5の外輪に当接し、同ベアリング5をプレス中心線Lpに沿った方向に押圧し、例えば、シャフト3、4の軸方向での所定の組付け位置e1(図6参照)に圧入するよう機能できる。
【0035】
なお、圧入手段が備える第2駆動手段であるサーボプレス19は、モータ部193(図2参照)の回転を筒部191内のボールネジ機構により減速すると共に直線運動に変換し、筒部191内より突き出すプレスロッド192(図6参照)の待機位置g1と突出し位置g2との間で伸縮作動でき、同作動に応じたプレス作動を行う。
サーボプレス19の加圧ストローク(待機位置g1と突出し位置g2の間隔と同様)は、シャフトの軸方向での加圧作動距離を考慮して適宜選択使用され、例えば、ベアリング5のメインシャフト3への圧入においては250mm程度のものが採用されている。このようなサーボプレス19はサーボプレスコントローラ34(図6参照)に接続される。
【0036】
このサーボプレスコントローラ34には目標荷重、目標加圧距離等を入力するタッチパネル341が装備され、しかも、制御手段18に信号回線で連結されている。このため、制御手段18よりの圧入指令をうけると、指定された加圧モードで加圧作動でき、その際、荷重履歴をデータとして表示及び採取するデータ管理機能が備られている。
図6に示すように、圧入側基枠22の左右外側に配備された左右収容空間c2には、シャフト挟持手段の駆動源を成す第1駆動手段である一対のクランプシリンダ35が配備される。
【0037】
各クランプシリンダ35は圧入側基枠22の下枠222との干渉を避ける貫通穴d2に遊嵌され、下方に突出するロッド351を備え、同ロッド351の下端に挟持操作レバー33を一体的に取り付ける。挟持操作レバー33はプレス中心線Lp側に延出し、圧入筒31の上端側の左右一対のスリット311に遊嵌される。
圧入筒31内にはプレス中心線Lpに沿って上下摺動可能な挟持操作筒36が配備される。
挟持操作筒36は筒状部361とその下方に延びる環状テーパー部362を備える。ここで、筒状部361の左右一対の側壁面に挟持操作レバー33の突端が固着されている。挟持操作筒36は各クランプシリンダ35の突き出し、退却の作動に応じてプレス中心線Lpに沿って降下し、上昇変位し、待機位置q1と挟持位置q2の間で変位するように形成されている。
【0038】
圧入側基枠22の下枠222の下壁面には下向き凸柱37が一体的に取り付けられ、下向き凸柱37の下壁面には下向きの中央短軸38が突設されている。中央短軸38の下端には環状膨出部381が形成される。
中央短軸38の回りであって圧入筒31の内側の空間には、中央短軸38の周方向を3分割した各位置(図7参照)に上下に長い厚板片からなる可動挟持片39が対設される。
図6に示すように、各可動挟持片39は、その上部側が中央短軸38の回りに対向配備され、下部側がプレス中心線Lpに沿って進入するシャフト3,4を収容可能なワーク穴dcの回りに配備される。しかも、各可動挟持片39はワーク穴dcとの対向側の上部近傍に切欠された支点凹部391を形成され、下端側にフック部392を形成され、背面側にテーパー突部393を形成される。
【0039】
図6、7に示すように、支点凹部391は環状膨出部381に係合するように形成され、フック部392はワーク穴dcに進入するシャフト3,4の環状凹部301,401に係合可能に形成される。
更に、各可動挟持片39の背面側のテーパー突部393は挟持操作筒36の環状テーパー部362に接離可能に形成される。ここで、挟持操作レバー33と共に環状テーパー部362が待機位置q1より挟持位置q2に変位すると、環状テーパー部362が各可動挟持片39のテーパー突部393をプレス中心線Lp側に押圧し、各フック部392がシャフト3,4の環状凹部301,401に係合作動でき、シャフト3,4の軸方向の変位を阻止するように挟持し、保持できる。
【0040】
ここで、環状テーパー部362が各可動挟持片39の各フック部392をシャフト3,4の環状凹部301,401に係合し、シャフト3,4の軸方向の変位を阻止した状態において、サーボプレス19がプレスロッド192を待機位置g1より突出し位置g2に変位させることで、シャフト3,4に対してプレス中心線Lpに沿って環状ワークを組付け位置e1に圧入作動することができる。
図6に示すように、挟持操作筒36の筒状部361の内周壁には溝深さが下側が浅いように形成された縦溝361aが形成され、ここには可動挟持片39の上端の突部394が係合する。
【0041】
ここで、筒状部361が上昇し、待機位置q1側に変位すると、縦溝361aの低壁に突部394が押され、可動挟持片39のフック部392がシャフトの環状凹部301に係合する状態より、係合を解除する状態に切換わり、支点凹部391を支点にてこ作動し、可動挟持片39のフック部392を開放させ、ワーク穴dcにメインシャフト3の上端側を進入可能な状態に切換わる。
次に、このようなワーク圧入装置10の作動を説明する。
【0042】
図1に示すトランスミッションの生産ラインWRにおけるワーク搬送コンベア1が作動し、圧入工程部E1にトランスミッション2を載置した組立パレットprが搬送され、載置位置P1にトランスミッション2が保持されると、作業者により環状ワークであるベアリング5のメインシャフト3の組付け位置e1への圧入が開始される。
この載置位置P1においてメインシャフト3の軸線は、圧入ユニット14のプレス中心線Lpと一致するように予め設定されている。このため、昇降基枠13側のレバー27のオン信号を受けた制御手段18はエアーバランスシリンダ16を初期位置より予め設定された高さ位置に降下作動させ、即ち、圧入ユニット14側のワーク穴dcにメインシャフト3の上端側を進入させる。
【0043】
次いで、ブラケット24の起動釦29がオンされると、オン信号を受けた制御手段18は一対のクランプシリンダ35を駆動する。これに応じて、挟持操作筒36の環状テーパー部362が待機位置q1より挟持位置q2に切換わり、各可動挟持片39が支点凹部391回りにてこ作動し、フック部392がメインシャフト3の上端側の環状凹部301に係合し(図7参照)、シャフト3,4の軸方向の変位を阻止するように挟持し、保持する。
起動釦29がオンされた後の所定経過時間の後、即ち、フック部392がメインシャフト3の上端側の環状凹部301に係合する状態に達したと推測される時間の経過後、制御手段18はサーボプレスコントローラ34にプレス駆動指令を発する。
【0044】
これに応じてサーボプレスコントローラ34はサーボプレス19をプレス作動させる。 この際、サーボプレス19のプレスロッド192と連動する圧入筒31の下端がベアリング5をプレス中心線Lpに沿った方向に押圧し、メインシャフト3の軸方向での所定の組付け位置e1(図6参照)に圧入する。
この際、サーボプレスコントローラ34は指定された加圧モードで加圧制御し、その際、荷重履歴をデータとして表示及び採取するデータ管理機能を発揮する。
このため、今回のメインシャフト3の組付け位置e1へのベアリング5の圧入処理における荷重履歴をデータにより検討する。更に、圧入力の変動履歴等よりベアリング5(環状ワーク)がメインシャフト3に的確に圧入されたか否かを容易に検出でき、シャフトにベアリング5(環状ワーク)を嵌着する作業の信頼性や作業性が向上し、以後に行なわれる環状ワークの締め代の品質管理を容易化できる。
【0045】
更に、この圧入時に、圧入ユニットがシャフトの軸方向での所定位置に対向配備されると共に、第1駆動手段である一対のクランプシリンダ35の駆動力でメインシャフト3を挟持するので、メインシャフト3の環状凹部301は可動挟持片39のフック部392により係止され、軸方向の変位を阻止された状態で圧入ユニット14側に確実に保持されている。このため、圧入筒31によりベアリング5がプレス中心線Lpに沿った方向に押圧されても、その押圧力はベアリング5の圧入処理に使用されるだけであり、メインシャフト3を軸方向に変位させることはなく、シャフト上に組み付けられている他の変速部材に不要の荷重を加えることがない。
【0046】
しかも、シャフトを軸方向にずれなく確実に保持した上で、その後のサーボプレス19(第2駆動手段)の駆動力でベアリング5(環状ワーク)をシャフトの軸方向での所定の組付け位置e1への圧入作業の際の位置精度が高まり、作業の信頼性が向上し、作業性が向上する。
更に、圧入ユニット14がシャフトに対してその軸方向に沿って上下動するように配備されるので、シャフトの軸方向と交差する方向の相対的なずれを容易に低減でき、圧入時の作業性が向上する。
【0047】
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。
上述の第1の実施形態のワーク圧入装置10では、シャフト挟持手段における第1駆動手段である一対のクランプシリンダ35が複数の可動挟持片39のフック部392を挟持作動させ、そのフック部392が直接、メインシャフト3の環状凹部301に係合する構成を採っていた。
これに対し、図8に示した第2の実施形態としてのワーク圧入装置10aでは、複数の可動挟持片39間に取り付けられた左右一対の挟持用アダプター51のフック部512がカウンターシャフト4の環状凹部401に係合する構成を採っている点で相違し、その他の構成は第1の実施形態のワーク圧入装置10と同様に形成されている。
【0048】
このため、ここでは、重複説明を略し、シャフト挟持手段における複数の可動挟持片39間に取り付けられた左右一対の挟持用アダプター51の構成、作動を主に説明する。
図8に示すワーク圧入装置10aでは、圧入側基枠22の下枠222に下向き凸柱37を介して中央短軸38が突設され、同中央短軸38の下端に環状膨出部381が形成される。
中央短軸38の回りで圧入筒31の内側の空間には、中央短軸38の周方向を3分割した各位置(図7参照)に上下に長い可動挟持片39が対設される。
【0049】
図8に示すように、各可動挟持片39は、その上部側が中央短軸38の回りに、下部側がプレス中心線Lpに沿って左右一対の挟持用アダプター51を嵌着するアダプター穴daの回りに配備される。
各可動挟持片39はアダプター穴daとの対向側の上部近傍に切欠された支点凹部391を形成され、下端側にフック部392を形成され、背面側にテーパー突部393を形成される。
ここで、支点凹部391は環状膨出部381に係合するように形成され、フック部392はアダプター穴daに嵌着される左右一対の挟持用アダプター51の外周側の環状凹部511に係合可能に形成される。
【0050】
左右一対の挟持用アダプター51は左右一対の長片状挟持部材であり、それぞれが縦割りの略半柱体を成し、下端にフック部512を形成する。互いに対向する一対の挟持用アダプター51は中央より上側近傍に支点ピン52を嵌着し、その支点ピン52より上側で支点凹部391より下側に圧縮スプリング53を係止する。ここで、圧縮スプリング53の両端は左右の挟持用アダプター51の上端部を互いが離れる方向に弾性的に押圧している。このため、常に、左右の挟持用アダプター51の上端部は対向する可動挟持片39の支点凹部391の下側位置に当接する。
【0051】
更に、一対の挟持用アダプター51の支点ピン52との対向位置の外周側にはOリングorが埋め込み状態で嵌合する。これにより一対の挟持用アダプター51の支点ピン52回りのてこ作動を許容すると共に一対の挟持用アダプター51間の支点ピン52の離脱を防止している。
一対の挟持用アダプター51はアダプター穴daに嵌着された場合において、複数の可動挟持片39より下方に所定の突き出し量Tだけ突き出し、下端のフック部512によりカウンターシャフト4の上端近傍の環状凹部401を挟持する。
【0052】
このような左右一対の挟持用アダプター51が複数の可動挟持片39の間のアダプター穴daに嵌着された場合において、シャフト挟持手段の第1駆動手段である一対のクランプシリンダ35が非作動であると、挟持操作筒36が待機位置q1(図6参照)に保持される。この状態において、複数の可動挟持片39は支点凹部391回りにてこ作動し、各フック部392が開放して保持される。これに連動して、複数の可動挟持片39の支点凹部391の直下の位置にある一対の挟持用アダプター51の上端部は圧縮スプリング53の弾性力に抗して互いに接近する方向に変位する。この場合、支点ピン52回りに一対の挟持用アダプター51のフック部512が互いに離れ、開放状態となる。
【0053】
この状態で、一対のクランプシリンダ35が駆動すると、挟持操作筒36の環状テーパー部362が退避位置よりq1より挟持位置q2に下降作動し、複数の可動挟持片39を挟持作動させる。すると、複数の可動挟持片39のフック部392が一対の挟持用アダプター51のフック当接部iを押圧し、一対の挟持用アダプター51が支点ピン52回りに回動し、両挟持用アダプター51のフック部512が挟持作動する。これにより可動挟持片39のフック部392より更に下方に位置するカウンターシャフト4の環状凹部401を挟持可能としている。
【0054】
このようなワーク圧入装置10aの作動を説明する。
ここで圧入工程部E1にトランスミッション2を載置した組立パレットprがワーク搬送コンベア1が形成するワーク搬送路rに沿って搬送され、載置位置P1に保持される。ここで作業者によりギヤ6aと、その内側に嵌着されるカラーcr1と、ギヤ6aの延出ボスにベアリング5aを嵌着済みの複合環状ワークdwをカウンターシャフト4の組付け位置e2へ圧入する処理を開始する。
【0055】
ワーク搬送路rの載置位置P1においてメインシャフト3の軸線上に、圧入ユニット14のプレス中心線Lpが一致するように予め設定されているため、ここで作業者は昇降基枠13側のレバー28をオン作動させる。
これによりオン信号を受けた制御手段18は位置切換装置113を所定量駆動し、昇降基枠13及び圧入ユニット14側を幅方向Yで奥側(図2で右側)に摺動し、圧入ユニット14のプレス中心線Lpとカウンターシャフト4の軸線を一致させる。
次いで、作業者は昇降基枠13側のレバー27をオン作動させる。レバー27のオン信号を受けた制御手段18はエアーバランスシリンダ16を初期位置より予め設定されたカウンターシャフト4用の高さ位置に降下作動させ、即ち、両挟持用アダプター51側の開口にカウンターシャフト4の上端側を進入させる。
【0056】
次いで、ラケット24の起動釦29がオンされると、オン信号を受けた制御手段18は一対のクランプシリンダ35を駆動する。これに応じて、挟持操作筒36の環状テーパー部362が待機位置q1より挟持位置q2に切換わり、各可動挟持片39が支点凹部391回りにてこ作動する。すると、複数の可動挟持片39のフック部392が一対の挟持用アダプター51を押圧し、両挟持用アダプター51のフック部512がカウンターシャフト4の環状凹部401を挟持し、カウンターシャフト4の軸方向の変位を阻止する。
【0057】
起動釦29がオンされた後の所定経過時間の後、即ち、両挟持用アダプター51のフック部512がカウンターシャフト4の環状凹部401を挟持した状態に達したと推測される時間の経過後、制御手段18はサーボプレスコントローラ34にプレス駆動指令を発する。これに応じてサーボプレスコントローラ34はサーボプレス19をプレス作動させ、圧入筒31の下端がギヤ6a及びその延出ボスにベアリング5aを嵌着済みの複合環状ワークdwをカウンターシャフト4の組付け位置e2へ圧入する。
この際、サーボプレスコントローラ34は加圧制御し、荷重履歴をデータとして表示及び採取するデータ管理機能を発揮する。
【0058】
このため、カウンターシャフト4の組付け位置e2への複合環状ワークdwの圧入処理における荷重履歴のデータを取得でき、圧入力の変動履歴等より複合環状ワークdwがカウンターシャフト4に的確に圧入されたか否かを容易に検出でき、圧入作業の信頼性や作業性が向上し、以後に行なわれる環状ワークの締め代の品質管理を容易化できる。
この場合、特に、挟持用アダプター51により環状凹部401を挟持するので、各シャフトの形状に応じてシャフト毎に、その軸方向長さや外周面の環状凹部401の軸方向の位置に相違があっても、容易に対応して挟持することができ、装置の汎用性を高めることができる。
【0059】
次に、図9,10には本発明の第3、第4の実施形態を説明する。上述の第1、第2の実施形態のワーク圧入装置10,10aでは、第2駆動手段を成すサーボプレス19側より延びる圧入筒31の下端の環状押圧縁部がベアリング5や複合環状ワークdwの短長のカラーcr1を押圧し、シャフト3、4の軸方向での所定の組付け位置e1、e2に圧入処理していた。
これに対し、図9に示した第3の実施形態としてのワーク圧入装置10bでは、第2駆動手段を成すサーボプレス19側より延びる圧入筒31の下端の環状押圧縁部がベアリング5を圧入用アダプターであるワッシャーwrを介して押圧し、カウンターシャフト4の軸方向での所定の組付け位置e3に圧入処理している。
【0060】
更に、図10に示した第4の実施形態としてのワーク圧入装置10cでは、第2駆動手段を成すサーボプレス19側より延びる圧入筒31の下端の環状押圧縁部がギヤ6を圧入用アダプターである長寸のパイプ状のカラーcrpを介して押圧し、メインシャフト3の軸方向での所定の組付け位置e4に圧入処理している。
これら第3、第4の実施形態の場合も、サーボプレスコントローラ34が加圧制御し、荷重履歴をデータとして表示及び採取し、ギヤ6の圧入処理における荷重履歴のデータを取得でき、圧入力の変動履歴等よりギヤ6がシャフト3、4に的確に圧入されたか否かを容易に検出でき、圧入作業の信頼性や作業性が向上し、以後に行なわれる環状ワークの締め代の品質管理を容易化できる。
【0061】
特に、第3、第4の実施形態の場合、圧入筒31の圧入力を圧入用アダプター42nであるワッシャーwrやカラーcrpを介して環状ワークに加えることができ、シャフトや、その外周面の環状凹部の形状の変化に容易に対応でき、装置の汎用性を高めることができる。更に、トランスミッションのシャフトにベアリング又はギヤを圧入する作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の一実施形態としてのワーク圧入装置の全体正面図である。
【図2】図1のワーク圧入装置の全体側面図である。
【図3】図1の圧入ユニット及び操作台の拡大平断面図である。
【図4】図1の圧入ユニット及び操作台の要部拡大正面図である。
【図5】図1の圧入ユニット及び操作台の要部拡大側面図である。
【図6】図1の圧入ユニットの要部正面断面図である。
【図7】図6のA−A線断面図である。
【図8】図1の圧入ユニットの変形例である他の圧入ユニットの要部正面断面図である。
【図9】図1の圧入ユニットの変形例である他の圧入ユニットの要部正面断面図である。
【図10】図1の圧入ユニットの変形例である他の圧入ユニットの要部正面断面図である。
【符号の説明】
【0063】
1 ワーク搬送コンベア
2 トランスミッション
5 ベアリング(環状ワーク)
6 ギヤ(環状ワーク)
10,10a、10b、10c ワーク圧入装置
14 圧入ユニット
16 エアーバランスシリンダ
18 制御手段
19 サーボプレス
192 サーボプレス用のプレスロッド
301,401 環状凹部
31 圧入筒(圧入力伝達部材)
35 クランプシリンダ(シャフト挟持手段の第1駆動手段)
36 挟持操作筒
362 環状テーパー部
39 可動挟持片(シャフト挟持手段)
392 フック部
42n 圧入用アダプター
51 挟持用アダプター
b0 基準位置(メインシャフトの軸線上の位置)
b1 切換え位置(カウンターシャフトの軸線上の位置)
crp カラー(圧入用アダプター)
da アダプター穴
e1 組付け位置
q1 待機位置
q2 挟持位置
wr ワッシャー(圧入用アダプター)
Lp プレス中心線
P1 載置位置
E1 圧入工程部
WR 生産ライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周面に環状凹部を形成されたシャフト状のワークに該シャフトの軸方向での所定の組付け位置まで環状ワークを圧入する圧入ユニットを具備したワーク圧入装置であって、
前記圧入ユニットは、前記環状凹部を第1駆動手段に駆動される挟持部材で挟持するシャフト挟持手段と、サーボプレスからなり前記第1駆動手段とは独立した第2駆動手段が圧入力伝達部材を介して圧入力を前記環状ワークに加える圧入手段と、を有し、
前記シャフト挟持手段により前記シャフトの環状凹部をずれなく挟持した上で、前記圧入手段が環状ワークを前記組付け位置に圧入する、ことを特徴とするワーク圧入装置。
【請求項2】
請求項1に記載のワーク圧入装置において、
前記圧入ユニットはその基枠上に、前記シャフト挟持手段と前記圧入手段とを前記シャフトの軸方向で同軸上に配備されることを特徴とするワーク圧入装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のワーク圧入装置において、
前記シャフトは上下方向に向けて保持され、前記圧入ユニットはシャフトの軸方向に沿って上下動可能に対向配備される、ことを特徴とするワーク圧入装置。
【請求項4】
請求項1、2又は3に記載のワーク圧入装置において、
前記シャフト挟持手段は前記挟持部材に連動する挟持用アダプターを介して前記環状凹部を挟持する、ことを特徴とするワーク圧入装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一つに記載のワーク圧入装置において、
前記圧入手段は圧入力伝達部材の圧入力を伝達する圧入用アダプターを介して圧入力を環状ワークに加える、ことを特徴とするワーク圧入装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一つに記載のワーク圧入装置において、
前記シャフトは、車両のトランスミッションに組み込まれ、前記環状ワークは該トランスミッションのシャフトに嵌着されるベアリング又はギヤであることを特徴とするワーク圧入装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−82753(P2010−82753A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−255114(P2008−255114)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(000006286)三菱自動車工業株式会社 (2,892)
【出願人】(000176811)三菱自動車エンジニアリング株式会社 (402)
【Fターム(参考)】