説明

二次転写装置および画像形成装置

【課題】トナーの帯電極性と極性が異なる第1の電圧を印加して二次転写を行った後に、印加する電圧をトナーの帯電極性と同極性の第2の電圧に切り替える際の切り替え時間を短縮する事。
【解決手段】二次転写装置120は、中間転写ベルト107(転写体)を記録用紙115(転写材)に押し付けると共に、負極の電圧(第1の電圧)が印加されて、中間転写ベルト107に転写されているトナー像を記録用紙115に転写する駆動ローラ109B(第1の転写手段)と、駆動ローラ109Bよりも記録用紙115の移動方向の下流側に設けられ、駆動ローラ109Bによって転写されたトナー像の一部に中間転写ベルト107を押し付けると共に、正極の電圧(第2の電圧)が印加されて、当該トナー像の一部を中間転写ベルト107に戻す駆動ローラ109B’(第2の転写手段)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次転写装置および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、感光体と中間転写ベルトとが接触している領域(ニップ領域)の下流に電極を配置して、この電極にトナーの帯電極性と同極性の電圧を印加する事により、トナー像のチャージアップによる転写チリの発生を防止する技術が開示されている。特許文献2には、二つのローラを向かい合わせて配置し、この間で中間転写ベルトと転写材とを密着させて、中間転写ベルトから転写材へトナー像を二次転写する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−077861号公報
【特許文献2】特開2009−199054号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、トナーの帯電極性と極性が同じ第1の電圧を印加してトナー像の二次転写を行った後に、画質を管理するための制御トナー像を転写体に戻すために印加電圧をトナーの帯電極性とは極性が異なる第2の電圧に切り替える際の切り替え時間を短縮する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に記載の二次転写装置は、記録材に形成される第1のトナー像と、当該第1のトナー像の画質を管理するために形成される第2のトナー像とを、これらのトナー像が転写されている転写体から記録材へと転写する二次転写装置であって、前記記録材を挟んで前記転写体と向かい合う位置に配置された2つ以上のローラにより張架されたベルト状部材と、前記転写体に転写されている第1のトナー像を前記記録材に押し付け、前記転写体に転写されている第2のトナー像を前記二次転写部材に押し付けると共に、前記第1のトナー像を形成しているトナーの帯電極性と同じ極性の第1の電圧の印加により、前記第1のトナー像を前記転写体から前記記録材に転写し、前記第2のトナー像を前記転写体から前記ベルト状部材に転写する第1の転写手段と、前記第1の転写手段の位置よりも前記記録材の移動方向の下流側に設けられ、前記第1の転写手段によって前記ベルト状部材に転写された第2のトナー像に対して前記転写体を押し付け、前記第1のトナー像を形成しているトナーの帯電極性と異なる極性の第2の電圧の印加により、当該第2のトナー像を前記ベルト状部材から前記転写体に転写する第2の転写手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
また、請求項2に記載の二次転写装置は、請求項1に記載の二次転写装置において、前記第1の転写手段及び前記第2の転写手段により転写がなされる位置から見て、前記記録材の移動方向の上流側または下流側の少なくともいずれか一方の側において、前記転写体と前記ベルト状部材とが接触していることを特徴とする。
【0007】
また、請求項3に記載の二次転写装置は、請求項1または2に記載の二次転写装置において、前記第1の転写手段により前記第1のトナー像が転写されるときに印加される前記第1の電圧の大きさと、前記第1の転写手段により前記第2のトナー像が転写されるときに印加される前記第1の電圧の大きさとが異なることを特徴とする。
【0008】
また、請求項4に記載の画像形成装置は、記録材に形成される第1のトナー像と、当該第1のトナー像の画質を管理するために形成される第2のトナー像とを形成する形成手段と、前記形成手段によって形成された前記第1のトナー像及び前記第2のトナー像を転写体に転写する一次転写手段と、前記一次転写手段によって前記転写体に転写された前記第1のトナー像を記録材に転写し、前記一次転写手段によって前記転写体に転写された前記第2のトナー像を、前記記録材を挟んで前記転写体と向かい合う位置に配置された2つ以上のローラにより張架されたベルト状部材に転写してから前記転写体へと転写する請求項1〜3のいずれかに記載の二次転写装置と、前記二次転写装置によって転写された前記第1のトナー像を前記記録材に定着させる定着手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1記載の二次転写装置によれば、本構成を採用しない場合に比べて、第1の電圧を印加して二次転写を行った後に、印加する電圧を第2の電圧に切り替える際の切り替え時間を短縮する事ができる。
【0010】
請求項2記載の二次転写装置によれば、前記第1の転写手段及び前記第2の転写手段により転写がなされる位置から見て、前記記録材の移動方向の上流側または下流側の少なくともいずれか一方の側において生じるギャップでの剥離放電による画像の乱れを抑制する事ができる。
【0011】
請求項3記載の二次転写装置によれば、二次転写をより高速に行う事ができる。
【0012】
請求項4記載の画像形成装置によれば、本構成を採用しない場合に比べて、第1の電圧を印加して二次転写を行った後に、印加する電圧を第2の電圧に切り替える際の切り替え時間を短縮する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】画像形成装置100の内部の構成を示す。
【図2】二次転写装置120の構成を示す。
【図3】中間転写ベルト107上に形成されたトナー像の構成を示す。
【図4】転写ローラに印加される電圧と時間との関係を示す。
【図5】プロセススピードと最大転写電圧との関係を示す。
【図6】プロセススピードと切り替え時間との関係を示す。
【図7】必要となる切り替え時間を最大転写電圧ごとに示す。
【図8】第2実施形態の二次転写装置120の構成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(第1実施形態)
以下、図面を参照して好ましい実施形態について詳細に説明する。
図1は、好ましい実施形態に係る転写装置を適用した画像形成装置の構成の一例(一実施形態)を示す概略図である。本実施形態に係る画像形成装置100は、いわゆるタンデム方式であり、電子写真感光体から構成される4つの像保持体101a〜101dの周囲に、その回転方向に沿って順次、帯電装置102a〜102d、露光装置114a〜114d、現像装置103a〜103d、一次転写装置(一次転写ローラ)105a〜105d、像保持体クリーニング装置104a〜104dが配置されている。なお、転写後の像保持体101a〜101dの表面に残留している残留電位を除去するために除電器を備えていてもよい。
【0015】
中間転写ベルト107は、テンションローラ106a〜106d、ドライブローラ111およびバックアップローラ108B、108B’に張架されている。これらのテンションローラ106a〜106d、ドライブローラ111およびバックアップローラ108B、108B’により、中間転写ベルト107は、各像保持体101a〜101dの表面に接触しながら各像保持体101a〜101dと一次転写ローラ105a〜105dとの間を矢印A方向へ搬送される。
【0016】
一次転写ローラ105a〜105dは、像保持体101a〜101dの各々との間に中間転写ベルト107を挟むように中間転写ベルト107の内周面側に接触配置されている。この一次転写ローラ105a〜105dの各々と、像保持体101a〜101dの各々とが接触する部位が一次転写部(一次転写ニップ)となる。各一次転写部には、各一次転写ローラ105a〜105dによって一次転写電圧が印加され、これによって、各像保持体101a〜101d上に保持されていた各トナー像が、中間転写ベルト107上に転写される。なお、上記画像形成装置100が、本発明の画像形成装置の一例に相当し、中間転写ベルト107が本発明の転写体の一例に相当する。また、画像形成装置100は、像保持体101dよりも中間転写ベルト107の搬送方向方下流側に二次転写装置120を備えている。二次転写装置120は、駆動ローラ109(109A,109B)、バックアップローラ108(108B、108B’)、コンタクトローラ119A、119A’、アイドラローラ106e、二次転写ベルト116、二次転写電圧印加部119、119’、及び駆動部(図示省略)を 含んで構成されている。二次転写ベルト116は本発明のベルト状部材の一例に相当し、バックアップローラ108Bは第1の転写手段の一例に相当し、バックアップローラ108B’は第2の転写手段の一例に相当し、駆動ローラ109(109A,109B)は、転写体である中間転写ベルト107と向かい合う位置に配置された2つ以上のローラの一例に相当する。
【0017】
二次転写装置120では、中間転写ベルト107を介して、バックアップローラ108B、108B’ と二次転写ベルト116とが互いに向かい合うような位置にされている。これらの中間転写ベルト107及び二次転写ベルト116は、互いに逆方向に回転することで、記録用紙115(記録材の一例)を挟み込むようになっている。記録用紙115は、中間転写ベルト107と二次転写ベルト116との間を両者に挟まれながら矢印B方向に搬送され、その後、定着装置110を通過する。ここで、駆動ローラ109Bが中間転写ベルト107および二次転写ベルト116を介してバックアップローラ108Bに接触する部位が二次転写区間(二次転写ニップ)となり、コンタクトローラ119Aに電圧が印加されることで、バックアップローラ108Bとシャフト軸が接地された駆動ローラ109Bとの間に二次転写電界が形成される。更に、二次転写後の中間転写ベルト107と接触するように、中間転写ベルトクリーニング装置112および113が配置されている。
【0018】
この構成のフルカラーの画像形成装置100では、像保持体101aが矢印Cの方向に回転するとともに、その表面が帯電装置102aによって帯電された後、レーザー光等の露光装置114aにより第1色目の静電潜像が形成される。形成された静電潜像はその色に対応するトナーを収容した現像装置103aにより、トナーで現像(顕像化)されてトナー像が形成される。なお、現像装置103a〜103dには、各色の静電潜像に対応するトナー(例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)がそれぞれ収容されている。
【0019】
像保持体101a上に形成されたトナー像は、一次転写部を通過する際に、一次転写ローラ105aによって中間転写ベルト107に静電気的に転写(一次転写)される。以降、第1色目のトナー像を保持した中間転写ベルト107に、一次転写ローラ105b〜105dによって、第2色目、第3色目、第4色目のトナー像が順次重ね合わせられるよう一次転写され、最終的にフルカラーの多重トナー像が得られる。
【0020】
中間転写ベルト107上に形成されたトナー像は、二次転写区間を通過する際に、記録用紙115に静電気的に一括転写(二次転写)される。トナー像が転写された記録用紙115は、定着装置110に搬送され、加熱および加圧の少なくとも一方により定着処理された後、機外に排出される。
【0021】
一次転写後の像保持体101a〜101dは、像保持体クリーニング装置104a〜104dにより残留トナーが除去される。一方、二次転写後の中間転写ベルト107は、中間転写ベルトクリーニング装置112および113により残留トナーが除去され、次の画像形成プロセスに備える。
【0022】
以下、各構成について説明する。なお、以下では、同じ機能を有する構成(部材)について説明する場合には、上記a〜dの符号を省略して説明する。例えば、像保持体101a〜101dを総称する場合には、像保持体101として説明する。
【0023】
[像保持体]
像保持体101としては、公知の電子写真感光体が広く適用される。電子写真感光体としては、感光層が無機材料で構成される無機感光体や、感光層が有機材料で構成される有機感光体などが用いられる。有機感光体においては、露光により電荷を発生する電荷発生層と、電荷を輸送する電荷輸送層を積層する機能分離型の有機感光体や、電荷を発生する機能と電荷を輸送する機能を同一の層が果たす単層型有機感光体が好適に用いられる。また、無機感光体においては、感光層がアモルファスシリコンにより構成されているものが、好適に用いられる。また、像保持体の形状には特に限定はなく、例えば、円筒ドラム状、シート状或いはプレート状等、公知の形状が採用される。
【0024】
[像保持体クリーニング装置]
像保持体クリーニング装置104は、一次転写工程後の像保持体101の表面に付着する残留トナーを除去するためのものであり、クリーニングブレードの他、ブラシクリーニング、またはローラクリーニング等を用いることができる。また、クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、またはシリコーンゴム等が挙げられる。
【0025】
[帯電装置]
帯電装置102としては、特に制限はなく、例えば、導電性または半導電性のローラ、ブラシ、フィルム、またはゴムブレード等を用いた接触型帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器など、公知の帯電器を広く適用することができる。これらの中でも、オゾンの発生が少なく、効率的な帯電を行うことができる接触型帯電器が好ましい。
【0026】
[露光装置]
露光装置114としては、特に制限はなく、例えば、像保持体101a〜101dの表面に、半導体レーザー光、LED光、または液晶シャッタ光等の光源、或いはこれらの光源からポリゴンミラーを介して所望の像様に露光する光学系機器など、公知の露光装置が広く適用される。
【0027】
[現像装置]
現像装置103としては、目的に応じて選択される。例えば、一成分系現像剤または二成分系現像剤をブラシ、ローラ等を用い接触或いは非接触させて現像する公知の現像器などが挙げられる。
【0028】
[トナー]
本実施形態の画像形成装置100に用いるトナーは特に限定されず、例えば、結着樹脂
と着色剤を含んで構成される。また、トナーには、帯電制御剤、離型剤、他の無機粒子等の公知の添加剤を内添加処理や外添加処理してもよい。トナーの製造方法としては、乳化重合凝集法や溶解懸濁法等の重合法が用いられる。また、これらの方法で得られたトナーをコアにして、更に凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製造方法を行ってもよい。
【0029】
[中間転写ベルト]
本実施形態における中間転写ベルト107は、複数の層が厚み方向に積層された構成とされている。
【0030】
この中間転写ベルト107は、最外層において単位体積当たりに含有されるカーボンブラックの含有量が、最内層において単位体積当たりに含有されるカーボンブラックの含有量より少なくなっている。最外層に含有されるカーボンブラックの含有量を最内層よりも少なく制御することにより、出力画像上における放電による画質欠陥の発生が抑制される。
【0031】
[中間転写ベルトクリーニング装置]
中間転写ベルトクリーニング装置112および113としては、クリーニングブレードの他、ブラシクリーニング、ローラクリーニング等を用いることができる。また、クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、またはシリコーンゴム等が挙げられる。
【0032】
[一次転写ローラ]
一次転写ローラ105は、単層或いは多層のいずれでもよい。例えば、単層構造の場合は、発泡または無発泡のシリコーンゴム、ウレタンゴム、またはEPDM等にカーボンブラック等の導電剤が適量配合されたローラで構成される。この一次転写ローラ105には例えば30μA以上100μA以下の電流が印加され、像保持体101との間に形成される電界によって、像保持体101上に保持されていたトナー像が中間体ベルト上へと転写される。
【0033】
[定着装置]
定着装置110としては、例えば、熱ローラ定着器や加圧ローラ定着器、またはフラッシュ定着器など公知の定着器が広く適用される。
【0034】
[二次転写装置]
二次転写装置120に設けられている駆動ローラ109B、109B’、二次転写ベルト116及びバックアップローラ108B、108B’の構成について説明する。
【0035】
駆動ローラ109B、109B’は、円柱状に構成され、中間転写ベルト107の幅方向に軸方向が一致するように、中間転写ベルト107の外周面に二次転写ベルト116を介して接触配置されている。本実施形態では、この駆動ローラ109B、109B’は、金属シャフトである芯材の外周に1層または多層の導電層が積層された構成とされている。この導電層としては、カーボンブラック等の導電剤の分散されたシリコーンゴム、ウレタンゴム、またはEPDM等の発泡体で構成されている。また、この導電層の硬度は、アスカーC硬度で15°以上50°以下の範囲であることが望ましい。アスカーC硬度が15°以上50°以下の範囲内であれば、中間転写ベルト107との接触状態の安定性が得られる。なお、アスカーC硬度の測定は、5mm厚の測定シート表面にアスカーC型硬度計(高分子計器社製)の測定針を押圧して行う。
【0036】
二次転写ベルト116は、駆動ローラ109B、109B’とアイドラローラ106eにより張架され、中間転写ベルト107と逆方向に回転することで、二次転写ニップ内の記録用紙115 に中間転写体上のトナー像を二次転写すると同時に記録用紙115を定着装置110の方向へ搬送する機能を備えている。二次転写ニップ内では、二次転写ベルト116と中間転写ベルト107の擦れが発生することから、中間転写ベルト107にカーボンブラック等の導電剤を分散させたポリイミド等の樹脂を用いた場合、二次転写ベルト116はカーボンブラック等の導電剤を分散させたシリコーンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴム等の弾性部材を用いる事が好ましく、逆に、中間転写ベルト107にカーボンブラック等の導電剤を分散させたシリコーンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴム等の弾性部材を用いた場合、二次転写ベルト116にはカーボンブラック等の導電剤を分散させたポリイミド等の樹脂を用いることが好ましい。
【0037】
バックアップローラ108B、108B’は、駆動ローラ109B、109B’の対向電極を形成する。本実施形態では、バックアップローラ108B、108B’は、円柱状に構成され、中間転写ベルト107の幅方向及びバックアップローラ108の軸方向の双方に軸方向が一致するように、中間転写ベルト107の内周面に接触配置されている。また、このバックアップローラ108B、108B’は、中間転写ベルト107を介して駆動ローラ109B、109B’に対向配置されている。このバックアップローラ108B、108B’は、駆動ローラ109B、109B’の導電層と同様に、単層(1層)であっても多層であってもよい。例えば、導電層が単層構造である場合には、駆動ローラ109B、109B’の導電層と同様に、シリコーンゴム、ウレタンゴム、またはEPDM等にカーボンブラック等の導電剤が適量配合された材料で構成すればよい。導電層109Bが二層構造の場合は、上記のゴム材料で構成された層の外周面を、表面層で被覆した構成とすればよい。
【0038】
上記バックアップローラ108B、108B’には、通常0.1KV以上10KV以下の電圧が印加されるように、コンタクトローラ119A、119A’に電圧が印加される。駆動ローラ109B、109B’の芯材109A、109A’は、図示省略する支持体によって、回転可能に支持されており、該支持体を回転させる図示を省略する駆動部が画像形成装置100の装置各部を制御する図示を省略する制御部に信号授受可能に接続されている。なお、バックアップローラ108B、108B’の芯材108A、108A’についても同様に、図を省略する支持体によって回転可能に支持されており、該支持体を回転させる図示を省略する駆動部が画像形成装置100の装置各部を制御する図示を省略する制御部に信号授受可能に接続されている。
【0039】
また、駆動ローラ109B、109B’及びバックアップローラ108B、108B’は、中間転写ベルト107及び二次転写ベルト116を介して接触しており、このときの中間転写ベルト107への押しつけ量を食い込み量と呼び、この食い込み量は、記録用紙115によって調整されることが好ましい。例えば、記録用紙115の坪量が60〜186g/m2の範囲内の用紙の場合、食い込み量は0.9mmとすることが好ましく、187g/m2以上の用紙の場合は、食い込み量は0.3mmとすることが好ましい。また、このときの、駆動ローラ109B、109B’とバックアップローラ108B、108B’とのラップ角は、27°付近に設定することが好ましい。なお、本実施形態では、記録用紙115の種類に応じて駆動ローラ109B、109B’が移動してバックアップローラ108B、108B’との距離を調整するようになっている。
【0040】
駆動ローラ109B、109B’とバックアップローラ108B、108B’との間に抵抗検知電流60μAが流れたときのシステム抵抗が6.7LogΩ〜8.0LogΩを満たすことが好ましい。このシステム抵抗が6.7LogΩ未満になると記録用紙115に対する良好な転写性が得られず、8.0LogΩを越えると、まだら状の濃度ムラが発生するおそれがある。
【0041】
ここで、トナー像の構成を説明する。図2は、中間転写ベルト107上に形成されたトナー像400の構成を示す。図2において、中間転写ベルト107上に形成されたトナー像400には、記録用紙115に形成されるべきトナー像410と、そのトナー像410とトナー像410との間(いわゆるインターイメージ)に、トナー像410の画質を管理するために用いられる制御用の画像である制御トナー像420が含まれている。トナー像410は、第1のトナー像の一例であり、トナー像420は、第2のトナー像の一例である。制御トナー像420は、図示せぬ光学センサによって読み取られてその濃度が特定され、その濃度に基づいた画質管理の用に供される。
【0042】
中間転写ベルト107が移動して、中間転写ベルト107上のトナー像410が、駆動ローラ109Bとバックアップローラ108Bとの間の位置まで送り込まれてくると共に、記録用紙115が駆動ローラ109Bとバックアップローラ108Bとの間の位置まで送り込まれてくると、駆動ローラ109Bは、中間転写ベルト107(中間転写ベルト107上のトナー像410)に対して記録用紙115を押し付けるように作用する。また、このとき、トナー像410を形成するトナーの帯電極性(負極)と同極性の電圧である、負極の電圧(第1の電圧)がバックアップローラ108Bに印加されるように、コンタクトローラ119Aに電圧が印加される。これにより、記録用紙115には、中間転写ベルト107からトナー像410が二次転写される。一方、中間転写ベルト107上の制御トナー像420が、駆動ローラ109Bとバックアップローラ108Bとの間の位置まで送り込まれてくると(このとき、記録用紙115は送り込まれてこない)、駆動ローラ109Bは、中間転写ベルト107(中間転写ベルト107上の制御トナー像420)に対して二次転写ベルト116を押し付けるように作用する。また、このとき、制御トナー像420を形成するトナーの帯電極性(負極)と同極性の電圧である、負極の電圧(第1の電圧)がバックアップローラ108Bに印加されるように、コンタクトローラ119Aに電圧が印加される。これにより、二次転写ベルト116には、中間転写ベルト107から制御トナー像420が二次転写される。
【0043】
さらに、中間転写ベルト107が移動して、二次転写ベルト116に転写された制御トナー像420が、記録用紙の移動方向の下流側にある、駆動ローラ109B’とバックアップローラ108B’との間の位置まで送り込まれてくると、駆動ローラ109B’は、中間転写ベルト107に対して制御トナー像420を押し付けるように作用する。このとき、制御トナー像420を形成するトナーの帯電極性(負極)と異なる極性の電圧である、正極の電圧(第2の電圧)がバックアップローラ108B’に印加されるように、コンタクトローラ119A’に電圧が印加される。このとき、トナー像410までもが中間転写ベルト107に転写されないように、トナー像410が駆動ローラ109B’とバックアップローラ108B’との間の位置にあるときには、上記のような電圧印加は行われない。これにより、中間転写ベルト107には、制御トナー像420のみが転写される。つまり、中間転写ベルト107に制御トナー像420が戻ることになり、最終的に、中間転写ベルト107側でクリーニングされて除去される。
【0044】
図3は、バックアップローラ108B’に印加される電圧と時間との関係を示す図であり、実線が、本実施形態における印加電圧の推移であり、点線が、従来の印加電圧の推移である。従来の印加電圧の推移は、図4に示すような構成の下での推移である。また、図2に示したトナー像410及び制御トナー像420と印加電圧との関係が分かるように、トナー像410及び制御トナー像420がバックアップローラ108B’のニップ位置を通過する時期と、本実施形態における印加電圧の推移(実線)とを時系列に対応付けて表現している。同様に、従来の構成において、トナー像410’及び制御トナー像420’がバックアップローラ208(図4)のニップ位置を通過する時期と印加電圧の推移(点線)とを時系列に対応付けて表現している。
【0045】
図4の従来の構成において、208はバックアップローラ、209は駆動ローラ、207は中間転写ベルト、216は二次転写ベルト、206は、アイドラローラである。従来の構成においては、バックアップローラ208のニップ位置をトナー像410’が通過するときには、バックアップローラ208に対してトナーと同極性(負極)の電圧を印加することにより、記録用紙115’にトナー像410’を二次転写する。一方、バックアップローラ108B’のニップ位置を制御トナー像420’が通過するときには、バックアップローラ208に対してトナーと異なる極性(正極)の電圧を印加することにより、記録用紙115’に制御トナー像420’が二次転写されないようにする。したがって、バックアップローラ208に印加される電圧の推移は、図3の点線のようになる。
【0046】
これに対し、本実施形態では、バックアップローラ108Bに対してトナーと同極性(負極)の電圧を印加することにより、記録用紙115にトナー像410を二次転写するとともに、二次転写ベルト116に制御トナー像420を二次転写する。このとき、バックアップローラ108Bに対する印加電圧の大きさは時間によらずに一定である。そして、この後、バックアップローラ108B’に対しては、中間転写ベルト107に制御トナー像420のみが転写されるように、時間に応じて印加電圧を異ならせる。すなわち、バックアップローラ108B’のニップ位置をトナー像410が通過するときには、バックアップローラ108B’に対してトナーと同じ極性(負極)の電圧を印加することにより、記録用紙115にトナー像410が転写されないように(戻らないように)する。一方、バックアップローラ108B’のニップ位置を制御トナー像420が通過するときには、バックアップローラ108B’に対してトナーと異なる極性(正極)の電圧を印加することにより、中間転写ベルト107に制御トナー像420を転写して中間転写ベルト107に戻すようにする。
【0047】
図3の点線と実線のグラフを比較すると分かるように、点線のグラフにおける負極の最大電圧V1’は、実線のグラフにおける負極の最大電圧V1よりも小さい(絶対値が大きい)。これは、従来の構成においては、記録用紙115’にトナー像410’を二次転写するために、トナーの極性(負極)と同じ極性の電圧として絶対値が比較的大きい電圧V1’をバックアップローラ208に印加しなければならないのに対し、本実施形態では、記録用紙115にトナー像410が転写されないように(戻らないように)すればよいから、バックアップローラ108B’に対してトナーと同極性(負極)の電圧を印加するときのその電圧V1の絶対値は、V1’に比べて小さくて済むからである。
【0048】
そうすると、従来の構成では、バックアップローラ208への印加電圧を、負極の電圧V1’からその逆極性である正極の電圧V2へ切り替える必要があるのに対し、本実施形態では、負極の電圧V1からその逆極性である正極の電圧V2へ切り替えればよい。本実施形態では、従来の構成に比べて、電圧V2へ切り替え開始時期がΔtだけ早くなる。これに伴い、トナー像410と制御トナー像420との間隔Lは、トナー像410’と制御トナー像420’との間隔L’よりも小さくなる。
【0049】
ここで、二次転写処理の高速化に伴って二次転写電圧が増加する原理について説明する。二次転写処理を単に高速化した場合、二次転写ニップにおける単位時間当たりの転写電流が不足する為、実効システム抵抗が不足して、転写電界不足が生じてしまう。この場合、適切な転写電界を得る為には、より高い二次転写電圧を印加する必要がある。図5は、プロセススピードと最大転写電圧との関係を示す。ここでいう最大転写電圧とは、気温10度、湿度15%の環境において厚紙(350gsm(Gram per Square Meter))を記録用紙115に用いた場合に必要な二次転写電圧を示す。図5では、プロセススピードをより速める程、より高い最大転写電圧が要求される事が示されている。例えば、プロセススピードが「60(ppm(print per minutes:分あたりの画像枚数))」であれば、およそ「5(−kv)」の最大転写電圧が要求されるのに対し、プロセススピードが「80(ppm)」であれば、およそ「6.5(−kv)」の最大転写電圧が要求されるといった具合である。
【0050】
上記したように転写電界不足を解消する為に最大転写電圧を高めると、二次転写電圧の極性を切り替える際の切り替え時間が長くなってしまう。この切り替え時間が長くなるという事は、二次転写処理に係る時間が増加する事につながり、二次転写処理の高速化を実現する事ができなくなる。図6は、プロセススピードと切り替え時間との関係を示す。図6では、プロセススピードが高くなる程、要求される最大転写電圧が高くなる為、切り替え時間が長くなる事が示されている。たとえば、プロセススピードが「352(mm/s)」であれば、切り替え時間が「20(msec)」になるのに対し、プロセススピードが「616(mm/s)」になると、切り替え時間が「40(msec)」になるといった具合である。
【0051】
図7は、必要となる切り替え時間を最大転写電圧ごとに示す。図7では、L(制御画像と本来印刷すべき画像との距離)を5mmとした場合に必要となる切り替え時間を示すが、最大転写電圧が低くなる程、要求される切り替え時間が長くなる事が示されている。たとえば、最大転写電圧が「12(−kv)」であれば、必要となる切り替え時間が「10(msec)」であるのに対し、最大転写電圧が「6.5(−kv)」になると、必要となる電源切り替え時間が「20(msec)」になるといった具合である。
【0052】
すでに説明したとおり、第1実施形態の二次転写装置120によれば、バックアップローラ108Bに常に負極の電圧を印加し、バックアップローラ108B’に正極及び負極の電圧を切り替えながら印加する事としたので、本来印刷すべきトナー像と制御用のトナー像との間の距離を短くしたり、トナー像の搬送速度を速めたりして、二次転写電圧を高めた場合であっても、従来技術と比べて切り替え時間が増加する様な事が無いので、二次転写処理の高速化が実現される。
【0053】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図8は、第2実施形態の二次転写装置120の構成を示す。図8に示すように、この第2実施形態では、二次転写ベルト116が掛け渡された駆動ローラ724と駆動ローラ726との間に、ローラ110Bおよびローラ2110B’を設けている。ローラ110Bおよびローラ2110B’は、二次転写ベルト116を駆動する機能を持たない点を除いて、第1実施形態の駆動ローラ109Bおよび駆動ローラ109B’と同じ役割を果たす。
【0054】
また、第2実施形態では、中間転写ベルト107が掛け渡された一対のローラ状部材であるローラ704とローラ706との間に、バックアップローラ108Bおよびバックアップローラ108B’を設けている。第1実施形態と異なり、バックアップローラ108Bおよびバックアップローラ108B’は、中間転写ベルト107に張力を加えては無く、中間転写ベルト107を掛け渡すといった機能までは兼ね備えていない。
【0055】
図1では、バックアップローラ108Bにより転写がなされる位置から見て記録用紙の移動方向の上流側には空隙(ギャップ)があるが、図8では、バックアップローラ108Bにより転写がなされる位置から見て、記録用紙の移動方向の上流側及び下流側の双方に空隙がない。記録用紙の移動方向の上流側にある空隙のことをプレギャップなどというが、このプレギャップがあると、転写時の転写電界により剥離放電が生じ、トナー像が乱れることがある。図8の構成では、このプレギャップがないため、プレギャップでの剥離放電によるトナー像の乱れが抑制される。
【0056】
また、図1では、バックアップローラ108B’により転写がなされる位置から見て記録用紙の移動方向の下流側には空隙があるが、図8では、バックアップローラ108B’により転写がなされる位置から見て、記録用紙の移動方向の上流側及び下流側の双方に空隙がない。記録用紙の移動方向の下流側にある空隙のことをポストギャップなどというが、このポストギャップがあると、プレギャップと同様、転写時の転写電界により剥離放電が生じ、トナー像が乱れることがある。図8の構成では、このポストギャップがないため、プレギャップでの剥離放電によるトナー像の乱れが抑制される。
【0057】
また、図8の例では、二次転写区間よりも上流に設けられたローラ704と駆動ローラ724とが対向しないように設けられている。また、図8の例では、二次転写区間よりも下流に設けられたローラ706と駆動ローラ726とが対向しないように設けられている。この構成によれば、ローラ704と駆動ローラ724とを対向するように設けるよりも、記録用紙を取り込む際の衝撃が抑制される。また、ローラ706と駆動ローラ726とを対向するように設けるよりも、記録用紙115を排出する際の衝撃が抑制される。
【0058】
(変形例)
なお、本発明は、上記した形態での実施に限らず、以下のように変形させて実施してもよい。また、以下の変形例を組み合わせてもよい。
【0059】
(変形例1)
バックアップローラ108Bによりトナー像410が転写されるときに印加される第1の電圧の大きさと、バックアップローラ108Bにより制御トナー像420が転写されるときに印加される第1の電圧の大きさとが異なっていてもよい。例えばプロセススピードが880(mm/s)のとき、トナー像410が転写されるときに印加される第1の電圧が−18(kv)で、制御トナー像420が転写されるときに印加される第1の電圧が−12(kv)といった具合である。制御トナー像420の転写時の印加電圧の絶対値を、第1の電圧をトナー像410の転写時の印加電圧の絶対値よりも小さくすることで、制御トナー像420が二次転写ベルト116へ転写されるときのトナー量が減る。このようにすると、バックアップローラ108B’により制御トナー像420を二次転写ベルト116に転写し戻すときに印加する第2の電圧が小さくても制御トナー像を中間転写ベルト107に転写しやすくなる。第2の電圧の絶対値が小さくても良いということは、第1の電圧から、その逆極性の第2の電圧に切り替えるための時間が少なくて済む。
各実施形態において、駆動ローラ109B’に正極の電圧を印加している間は、駆動ローラ109Bに電圧を印加しなかったり、印加する電圧を小さくしても良いが、電圧を小さくせずに電圧を印加しても問題はない。そこで、トナー像が転写されている中間転写ベルト107が移動している期間においては、駆動ローラ109Bに対し、電圧の印加の切り替え(ON/OFFの切り替え、または増減の切り替え)を行う事なく、常時、電圧を印加するようにすると良い。これにより、上記期間において、駆動ローラ109Bに印加する電圧の切り替え時間がかからないので、二次転写処理をより高速に行う事ができる。
【0060】
(変形例2)
各実施形態では、二次転写処理が必要とする切り替え回数が1回の為に、これに応じて駆動ローラ109Bと駆動ローラ109B’との2つの転写ローラを並べて設ける構成としたが、二次転写処理が必要とする切り替え回数に応じて、3つ以上の転写ローラを並べて設ける構成としても良い。
【0061】
(変形例3)
各実施形態では、制御装置102が駆動ローラ109Bおよび駆動ローラ109B’に対する電圧の印加を制御する事とした。これに限らず、例えば画像形成装置100に設けられた主制御装置が、制御装置102の機能を有し、駆動ローラ109Bおよび駆動ローラ109B’に対する電圧の印加を制御するように構成してもよい。要するに、駆動ローラ109Bおよび駆動ローラ109B’に対する電圧の印加を制御する機能を有していれば、その動作主体はどのようなハードウェアまたはソフトウェアであってもよい。
【0062】
(変形例4)
各実施形態では、トナーの帯電極性を正極とし、駆動ローラ109Bに印加する電圧(第1の電圧)を負極とし、駆動ローラ109B’に印加する電圧(第2の電圧)を正極としたが、これらの逆であってもよい。すなわち、トナーの帯電極性を負極とし、駆動ローラ109Bに印加する電圧(第1の電圧)を正極とし、駆動ローラ109B’に印加する電圧(第2の電圧)を負極としてもよい。
【0063】
(変形例5)
各実施形態では、転写体の一例として中間転写ベルトを用いた。これに限らず、転写体は、例えば中間転写ローラ等、中間転写ベルト以外であっても良い。また、各実施形態では、第1の転写手段および第2の転写手段の一例として転写ローラを用いた。これに限らず、転写ローラは、例えば転写ベルト等、転写ローラ以外であっても良い。また、各実施形態では、転写材の一例として転写紙を用いた。これらに限らず、転写材は、転写紙以外のものであっても良い。
【符号の説明】
【0064】
1…画像形成装置、10…中間転写ベルト、18…転写紙、100…二次転写装置、102…制御装置、104…第1の転写ローラ、106…第2の転写ローラ、108…搬送ベルト、114…第1の電源、116…第2の電源、124…バックアップローラ108B’…第2の転写補助ローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録材に形成される第1のトナー像、及び、当該第1のトナー像の画質を管理するために形成される第2のトナー像の転写を行う二次転写装置であって、
前記記録材を挟んで前記転写体と向かい合う位置に配置された2つ以上のローラにより張架されたベルト状の二次転写部材と、
前記転写体に転写されている第1のトナー像を前記記録材に押し付け、前記転写体に転写されている第2のトナー像を前記二次転写部材に押し付けると共に、前記第1のトナー像を形成しているトナーの帯電極性と同じ極性の第1の電圧の印加により、前記第1のトナー像を前記転写体から前記記録材に転写し、前記第2のトナー像を前記転写体から前記二次転写部材に転写する第1の転写手段と、
前記第1の転写手段の位置よりも前記記録材の移動方向の下流側に設けられ、前記第1の転写手段によって前記二次転写部材に転写された第2のトナー像に対して前記転写体を押し付け、前記第1のトナー像を形成しているトナーの帯電極性と異なる極性の第2の電圧の印加により、当該第2のトナー像を前記二次転写部材から前記転写体に転写する第2の転写手段と
を備えることを特徴とする二次転写装置。
【請求項2】
前記第1の転写手段及び前記第2の転写手段により転写がなされる位置から見て、前記記録材の移動方向の上流側または下流側の少なくともいずれか一方の側において、前記転写体と前記二次転写部材とが接触している
ことを特徴とする請求項1に記載の二次転写装置。
【請求項3】
前記第1の転写手段により前記第1のトナー像が転写されるときに印加される前記第1の電圧の大きさと、前記第1の転写手段により前記第2のトナー像が転写されるときに印加される前記第1の電圧の大きさとが異なる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の二次転写装置。
【請求項4】
記録材に形成される第1のトナー像と、当該第1のトナー像の画質を管理するために形成される第2のトナー像とを形成する形成手段と、
前記形成手段によって形成された前記第1のトナー像及び前記第2のトナー像を転写体に転写する一次転写手段と、
前記一次転写手段によって前記転写体に転写された前記第1のトナー像を記録材に転写し、前記一次転写手段によって前記転写体に転写された前記第2のトナー像を、前記記録材を挟んで前記転写体と向かい合う位置に配置された2つ以上のローラにより張架された二次転写部材に転写してから前記転写体へと転写する請求項1〜3のいずれかに記載の二次転写装置と、
前記二次転写装置によって転写された前記第1のトナー像を前記記録材に定着させる定着手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−63406(P2012−63406A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−205421(P2010−205421)
【出願日】平成22年9月14日(2010.9.14)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】