二重壁の構築方法
【課題】建築物の外周壁に対して内壁を構築する際に、外型枠として、合成樹脂発泡板を容易に設置することができ、それによって、内壁の構築作業を簡単にし、もって安価な二重壁を構築することができる二重壁の構築方法を提供すること。
【解決手段】外壁1の内面1aに、不陸部分3を避けて合成樹脂発泡体から成る複数の柱状部材11を並設し、前記柱状部材11に合成樹脂発泡体から成る板状部材12を当接させ、その板状部材12を外型枠として、該板状部材12と対向させて内型枠14を配設し、外型枠12と内型枠14との間の空間部16にコンクリートを打設して、内壁17を構築することを特徴とする。
【解決手段】外壁1の内面1aに、不陸部分3を避けて合成樹脂発泡体から成る複数の柱状部材11を並設し、前記柱状部材11に合成樹脂発泡体から成る板状部材12を当接させ、その板状部材12を外型枠として、該板状部材12と対向させて内型枠14を配設し、外型枠12と内型枠14との間の空間部16にコンクリートを打設して、内壁17を構築することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二重壁の構築方法に関し、詳しくは、建築物の外周壁(以下、外壁ということがある)を使用し、その内側に新たに内壁を構築する際に適用される二重壁の構築方法に関するものであり、特に地下二重壁を構築することに優れた方法である。
【背景技術】
【0002】
建築物の外壁においては、外壁から雨水が外壁の亀裂、打ち継ぎ部、セパレータ等から漏水する虞があることや、防音や断熱等の観点から、外壁の内側に内壁を構築して二重壁とすることが行われている。
【0003】
特に、地下建築物では、周辺の地層に含まれた地下水が外壁の亀裂、打ち継ぎ部、セパレータ等から漏水する虞がある。そこで、地下建築物の外壁の内側に内壁を構築して二重壁とし、外壁から浸透した地下水を、外壁と内壁とによって画成される空間部を介して、空間部の底部に形成した排水口から外部へ排出することが行われている。
【0004】
このような二重壁、特に、コンクリート製の内壁を構築するものにあっては、外壁と内壁との間に、内壁を形成するための外型枠を設置する必要がある。したがって、このような二重壁の構築では、内壁を形成するコンクリートの硬化後に、外型枠を取除かなくてはならず、その作業が煩雑なものとなっていた。
【0005】
そこで、内壁の外型枠として、表面に水路が形成された合成樹脂発泡板を使用し、それを捨て型枠として埋込むことによって、外型枠の取除き作業をなくすとともに、断熱性に優れた壁面を構築する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−43963号公報(図1乃至図5参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、近年、建築物を改修する場合に、建設費を削減する目的等のために、既存の建築物の外壁を残して、その内側に内壁等を構築することが行われている。この場合には、既存の建築物の外壁の内面には、床、仕切り壁等の解体部分(不陸部分)が突出部として一部残ってしまう。
【0008】
このような構築物の改修工事に、上記特許文献1の技術、即ち、表面に水路が形成された合成樹脂発泡板を外型枠として内壁を構築する技術を採用すると、仕切り壁等の解体残部が不陸部となって、外型枠としての合成樹脂発泡体を外壁に対して平行且つ平面的に設置することができない。そこで、この場合には、仕切り壁等の解体残部の不陸部分を他の面と面一になるように、エアーハンマ等のハツリ装置を用いて慎重にハツリを行わなければならず、その作業が煩雑になる。
【0009】
本発明は、上述した背景技術が有する実情に鑑み成されたものであって、外型枠として、合成樹脂発泡体を容易に、外壁の内面に対して平行且つ平面的に設置することができることから、内壁の構築作業が簡単となり、もって安価な二重壁を構築することができる二重壁の構築方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記した目的を達成するため、請求項1の二重壁の構築方法は、建築物の外壁の内面に、合成樹脂発泡体から成る柱状部材を並設し、該柱状部材に合成樹脂発泡体から成る板状部材を当接させ、該板状部材に沿って内壁を構築することを特徴とする。
また、請求項2の二重壁の構築方法は、建築物の外壁の内面に、該外壁の内面の不陸部分を避けて合成樹脂発泡体から成る柱状部材を並設し、該柱状部材に合成樹脂発泡体から成る板状部材を当接させ、該板状部材を外型枠として、該外型枠と対向させて内型枠を配設し、前記外型枠と内型枠との間の空間部にコンクリートを打設して、内壁を構築することを特徴とする。
さらに、請求項3の二重壁の構築方法は、建築物の外壁の内面に、該外壁の内面の不陸部分を避けて合成樹脂発泡体から成る柱状部材を並設し、該柱状部材に合成樹脂発泡体から成る板状部材を当接させ、該板状部材を外型枠として配設するとともに、前記外壁の内面の不陸部分が存在しない平坦面には、板状部とその片面に複数の凸部と溝部とを有する合成樹脂発泡成形体の前記凸部を外壁の内面に当接させ、前記発泡成形体の板状部を外型枠として配設し、前記外型枠と対向させて内型枠を配設し、前記外型枠と内型枠との間の空間部にコンクリートを打設して、内壁を構築することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
上記した請求項1の発明によれば、建築物の外壁の内面に、合成樹脂発泡体から成る柱状部材を並設し、該柱状部材に合成樹脂発泡体から成る板状部材を当接させ、該板状部材に沿って内壁を構築することから、内壁を容易に構築することができる。また、合成樹脂発泡体を複雑な形状に成形や加工しなくても、並設された柱状部材と、該柱状部材に当接された板状部材とによって画成された、凸状部分と溝部分とからなる空間に漏水を流す水路が形成され、容易に排水路を有する内壁を構築することができる。さらに、柱状部材および板状部材が合成樹脂発泡体によって形成されているので、軽量であり、かつ断熱性を有しているため、その設置作業が容易になるとともに、断熱性に優れた二重壁を形成することができる。
【0012】
請求項2の発明によれば、建築物の外壁の内面の不陸部分を避けて柱状部材を並設し、その柱状部材に外型枠として板状部材を当接させるので、不陸部分に関係なく板状部材を既存の外壁の内面と平行且つ平面的に配設でき、より外型枠の配設が容易になり、内壁を容易に構築することができる。また、合成樹脂発泡体を複雑な形状に成形や加工しなくても、並設された柱状部材と、該柱状部材に当接された板状部材とによって画成された、凸状部分と溝部分からなる空間に漏水を流す水路が形成され、容易に排水路を有する外型枠を構築することができる。しかも、外型枠を構成する柱状部材および板状部材が合成樹脂発泡体によって形成されているので、軽量であり、かつ断熱性を有しているため、その設置作業が容易になるとともに、断熱性に優れた二重壁を形成することができる。
【0013】
請求項3の発明によれば、不陸部分が存在する外壁の内面では、該不陸部分を避けて柱状部材を並設し、その柱状部材に板状部材を当接させて外型枠を配設するとともに、前記外壁の内面の不陸部分が存在しない平坦面では、板状部とその片面に複数の凸部と溝部を有する発泡成形体を使用して外型枠を形成するので、外型枠の構築作業がより容易になる。また、前記柱状部材と板状部材を当接させてなる外型枠を配設する空間がない場合においても、板状部とその片面に複数の凸部と溝部を有する発泡成形体を使用して外型枠を形成することにより、施工に必要な空間を狭くすることができ、省スペース化が可能となる。その上、並設された柱状部材と、該柱状部材に当接された板状部材とによって画成された、凸状部分と溝部分からなる空間、また発泡成形体の板状部と複数の凸部と溝部からなる空間に、漏水を流す水路が形成され、容易に排水路を有する外型枠を構築することができる。さらに、外型枠を構成する柱状部材、板状部材、および板状部とその片面に複数の凸部と溝部を有する発泡成形体は、合成樹脂発泡体によって形成されているので、軽量であり、かつ断熱性を有しているため、その設置作業は極めて容易になるとともに、断熱性に優れた二重壁を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】既存の建築物の外壁を残して構築物を解体した状態を概念的に示した斜視図である。
【図2】本発明に係る二重壁の構築方法の作業手順を示したもので、外壁の内面に柱状部材を取り付けた状態を概念的に示した斜視図である。
【図3】図2におけるA−A線に沿う部分の拡大断面図である。
【図4】本発明に係る二重壁の構築方法の作業手順を示したもので、板状部材を柱状部材に当接させた状態を概念的に示した斜視図である。
【図5】図4におけるB−B線に沿う部分の拡大断面図である。
【図6】本発明に係る二重壁の構築方法の作業手順を示したもので、内型枠をセパレータに取り付けた状態を概念的に示した斜視図である。
【図7】図6におけるC−C線に沿う部分の拡大断面図である。
【図8】本発明に係る二重壁の構築方法の作業手順を示したもので、内壁が構築された状態を概念的に示した斜視図である。
【図9】図8におけるD−D線に沿う部分の拡大断面図である。
【図10】本発明に係る二重壁の構築方法で使用される板状部とその片面に複数の凸部と溝部を有する発泡成形体の一実施の形態を示した斜視図である。
【図11】本発明に係る二重壁の構築方法で使用される板状部とその片面に複数の凸部と溝部を有する発泡成形体の他の実施の形態を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る二重壁の構築方法において、その構築方法の一態様である地下二重壁の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】
図1に示すように、既存のコンクリート外壁(外周壁)1では、コンクリート建築物の床、仕切り壁等を解体した後の不陸部分2,3が残存している。それらの不陸部分のうち、少なくとも内壁を構築する部分に対応する不陸部分(図示した実施の形態においては、仕切り壁を解体した後の不陸部分3)で、後述する柱状部材の厚みよりも高い部分がある場合には、柱状部材の厚さよりも低くなるようにエアーハンマ等のハツリ装置を用いてハツリする。そして、適宜位置にセパレータ10を植設する。
【0017】
次いで、図2および図3に示すように、外壁1の内面1aに、不陸部分3を避け、合成樹脂発泡体から成る柱状部材11を上下方向に向けて、外壁1の内面1aに、従来公知の方法である接着剤等によって並設する。例えば、柱状部材11に、1液性変性シリコーン系接着剤(コニシ(株)製、ボンドKMP10)を、厚み2mm程度塗布して接着させることができる。柱状部材の設置方向には特に限定はないが、上下方向を柱状部材の長手方向に設置すると、柱状部材と板状部材とから画成されてなる空間を、外壁からの漏水の排水路として利用できることから好ましい。
【0018】
次いで、図4および図5に示すように、上記柱状部材11に、同じく合成樹脂発泡体から成る板状部材12を接着剤、ピン等(図示した実施の形態においては、ピン13)によって当接させる。この場合、隣り合う板状部材12,12の端部を、柱状部材11上に位置させるのが好ましく、また、板状部材12,12の端部に嵌合部を設け、繋ぎ目間の隙間が開かないようにすることが好ましい。
【0019】
上記柱状部材11および板状部材12を構成する合成樹脂発泡体としては、例えば、ポリスチレン系樹脂発泡体、ポリエチレン系樹脂発泡体、ポリウレタン系樹脂発泡体、ポリプロピレン系樹脂発泡体等であって、止水性と耐久性および断熱性に優れたものが好ましい。特に、押出発泡ポリスチレンが、その防水性、防湿性が高く、高強度であるため好ましい。
【0020】
上記柱状部材11の横断面の形状は、正方形、矩形、台形が強度的に好ましく、厚さ寸法(外壁内面に対して垂直方向の寸法)は不陸部分を考慮して設計し、幅寸法(外壁内面と平行方向の寸法)は外型枠(板状部材12)を支えるのに必要な強度が得られるように設計する。即ち、柱状部材11厚さ寸法が小さいと、不陸部分の高さ寸法を柱状部分の厚さの寸法よりも低くするためのハツリ量が多くなってその作業が煩雑になる。一方、厚さ寸法が大きいと、嵩張って設置作業、管理等で不利になるばかりでなく、大きなデットスペースを形成することとなり、空間の利用率が低下する。また、柱状部材11の幅寸法が小さいと、強度上不利になり、大きくなると、嵩張って設置作業、管理等で不利になる。このようなことから、柱状部材11の寸法は、厚さ(柱状部材11の長手方向を上下方向に並設した場合の外壁内面に対して垂直方向の寸法)は5〜10cm、幅(柱状部材11の長手方向を上下方向に並設した場合の外壁内面と平行する横方向の寸法)は5〜10cmが好ましい。また、柱状部材11の長さ(柱状部材11の長手方向の寸法)は、設置作業性等の観点から、10〜200cmが好ましい。
【0021】
また、上記板状部材12の厚みは、内壁を形成する外型枠としての十分な強度が得られるように設計する。即ち、板状部材12の強度は、内壁を形成するコンクリートスラリーの押圧に対して十分に耐えられるものでなくてはならない。しかし、板状部材12の厚みが必要以上に厚いと、嵩張って設置作業、管理等で不利になるばかりでなく、大きなデットスペースを形成することとなり、空間の利用率が低下する。このようなことから、板状部材12の厚み(板状部材を当接した場合の外壁内面に対して垂直方向の寸法)は、20〜100mmが好ましい。また、板状部材12の長さ(板状部材を当接した場合の外壁内面に対して上下方向の寸法)・幅(板状部材を当接した場合の外壁内面と平行する横方向の寸法)寸法は、設置作業性等の観点から、長さ寸法は30〜200cm、幅寸法は30〜200cmが好ましい。
【0022】
次いで、図6および図7に示すように、セパレータ10にPコン10aを取り付け、上記板状部材12と適宜な間隔(内壁の厚みに相当する間隔)をもって合板等の内型枠14を対向して配置させ、その内型枠14に横端太15を配置し、その横端太15をセパレータ10に取り付けたフォームタイナット10bによって取り付ける。なお、必要に応じて、板状部材12と内型枠14との間の空間部16に、鉄筋を予め配設しておく。
【0023】
次いで、板状部材12と内型枠14との間の空間部16に、コンクリートスラリーを打設する。そして、コンクリートスラリーが硬化したら、内型枠14を取除き、図8および図9に示すように、内壁17を構築する。
【0024】
このような構築方法によって形成された地下二重壁では、外壁1から浸透した地下水は、板状部材12と柱状部材11とによって画成される上下方向に延びる溝18から下方に排出され、底部に形成された図示しない排水口から外部へ排出される。
【0025】
また、この実施の形態の地下二重壁の構築方法では、柱状部材11と板状部材12とを別に形成している。したがって、不陸部分3の位置に関係なく柱状部材11の取り付け作業が行え、外型枠としての板状部材12を容易に外壁面と平行に且つ平面的に設置することができる。また、それぞれの柱状部材11と板状部材12とを異なる材料、例えば、柱状部材11を透水性を有する合成樹脂発泡体で形成し、板状部材12を不透水性の合成樹脂発泡体で形成するようにしてもよく、この場合には、柱状部材11を設置した部分における外壁1から地下水が浸透した場合等にも、底部に形成された排水口(図示しない)から外部へ漏水を排出させることができる。また、柱状部材11と板状部材12とを異なる見かけ密度の発泡体とすることにより、強度等を調整することもできる。
【0026】
なお、上記実施の形態の外型枠は、柱状部材11を縦端太とし、板状部材12を外型枠としてそれぞれ別に形成しているが、図10に示すように、柱状の凸部19aと板状部19bとが接着されているか、又は前記凸部が切削加工等により形成され、一体的に成形される等して、予め一体となっており、板状部とその片面に複数の凸部と溝部とを有する合成樹脂発泡成形体19を使用することにより、省スペース化を図ることができ、前記柱状部材と板状部材を外型枠としてそれぞれ別に設置する空間を有しない場合においても、外型枠を構築することができる。
【0027】
さらに、上記発泡成形体の別の態様として、図11に示すように、凸部20aと溝部が格子状に形成された合成樹脂発泡成形体20を使用することもできる。図11のような溝部が格子状に形成された合成樹脂発泡成形体を使用すると、セパレータ等で上下方向の溝部が塞がれた場合、格子の横方向の溝部を排水路とすることが可能となる。
【0028】
また、上記実施の形態では、柱状部材11と板状部材12からなる外型枠を外壁1の内面1a全体に形成している。しかし、上記板状部とその片面に複数の凸部と溝部を有する発泡成形体19或いは20からなる外型枠とを組み合せて外型枠を形成することもできる。この場合には、不陸部分が存在する壁面では、該不陸部分を避けて柱状部材11を並設し、その柱状部材11に板状部材12を当接させて外型枠を形成する。一方、不陸部分が存在しない平坦な壁面では、板状部とその片面に複数の凸部と溝部を有する発泡成形体19或いは20を使用して外型枠を形成することとしてもよく、この場合には、狭いスペースであっても、外型枠を容易に構築することができる。
【0029】
なお、凸部19aと板状部19bとが予め一体となっている、板状部とその片面に複数の凸部と溝部を有する合成樹脂発泡成形体19の形状寸法は、上記実施の形態において示した柱状部材11と板状部材12とを別体としたものと同様の観点で設計すればよく、凸部19aの厚み(奥行き)寸法は1〜5cm、幅寸法は1〜10cmが好ましい。また、凸部19a,19a間の設置間隔である溝部の幅寸法は2〜10cmが好ましい。板状部19bの厚みは10〜50mmが好ましく、板状部19bの長さ寸法は30〜200cm、幅寸法は30〜200cmが好ましい。なお、合成樹脂発泡成形体20においても同様である。
【符号の説明】
【0030】
1 外壁(外周壁)
1a 内面
2,3 不陸部分
10 セパレータ
10a Pコン
10b フォームタイナット
11 柱状部材
12 板状部材
13 ピン
14 内型枠
15 横端太
16 空間部
17 内壁
18 溝
19 発泡成形体
19a 凸部
19b 板状部
20 発泡成形体
20a 凸部
20b 板状部
【技術分野】
【0001】
本発明は、二重壁の構築方法に関し、詳しくは、建築物の外周壁(以下、外壁ということがある)を使用し、その内側に新たに内壁を構築する際に適用される二重壁の構築方法に関するものであり、特に地下二重壁を構築することに優れた方法である。
【背景技術】
【0002】
建築物の外壁においては、外壁から雨水が外壁の亀裂、打ち継ぎ部、セパレータ等から漏水する虞があることや、防音や断熱等の観点から、外壁の内側に内壁を構築して二重壁とすることが行われている。
【0003】
特に、地下建築物では、周辺の地層に含まれた地下水が外壁の亀裂、打ち継ぎ部、セパレータ等から漏水する虞がある。そこで、地下建築物の外壁の内側に内壁を構築して二重壁とし、外壁から浸透した地下水を、外壁と内壁とによって画成される空間部を介して、空間部の底部に形成した排水口から外部へ排出することが行われている。
【0004】
このような二重壁、特に、コンクリート製の内壁を構築するものにあっては、外壁と内壁との間に、内壁を形成するための外型枠を設置する必要がある。したがって、このような二重壁の構築では、内壁を形成するコンクリートの硬化後に、外型枠を取除かなくてはならず、その作業が煩雑なものとなっていた。
【0005】
そこで、内壁の外型枠として、表面に水路が形成された合成樹脂発泡板を使用し、それを捨て型枠として埋込むことによって、外型枠の取除き作業をなくすとともに、断熱性に優れた壁面を構築する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−43963号公報(図1乃至図5参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、近年、建築物を改修する場合に、建設費を削減する目的等のために、既存の建築物の外壁を残して、その内側に内壁等を構築することが行われている。この場合には、既存の建築物の外壁の内面には、床、仕切り壁等の解体部分(不陸部分)が突出部として一部残ってしまう。
【0008】
このような構築物の改修工事に、上記特許文献1の技術、即ち、表面に水路が形成された合成樹脂発泡板を外型枠として内壁を構築する技術を採用すると、仕切り壁等の解体残部が不陸部となって、外型枠としての合成樹脂発泡体を外壁に対して平行且つ平面的に設置することができない。そこで、この場合には、仕切り壁等の解体残部の不陸部分を他の面と面一になるように、エアーハンマ等のハツリ装置を用いて慎重にハツリを行わなければならず、その作業が煩雑になる。
【0009】
本発明は、上述した背景技術が有する実情に鑑み成されたものであって、外型枠として、合成樹脂発泡体を容易に、外壁の内面に対して平行且つ平面的に設置することができることから、内壁の構築作業が簡単となり、もって安価な二重壁を構築することができる二重壁の構築方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記した目的を達成するため、請求項1の二重壁の構築方法は、建築物の外壁の内面に、合成樹脂発泡体から成る柱状部材を並設し、該柱状部材に合成樹脂発泡体から成る板状部材を当接させ、該板状部材に沿って内壁を構築することを特徴とする。
また、請求項2の二重壁の構築方法は、建築物の外壁の内面に、該外壁の内面の不陸部分を避けて合成樹脂発泡体から成る柱状部材を並設し、該柱状部材に合成樹脂発泡体から成る板状部材を当接させ、該板状部材を外型枠として、該外型枠と対向させて内型枠を配設し、前記外型枠と内型枠との間の空間部にコンクリートを打設して、内壁を構築することを特徴とする。
さらに、請求項3の二重壁の構築方法は、建築物の外壁の内面に、該外壁の内面の不陸部分を避けて合成樹脂発泡体から成る柱状部材を並設し、該柱状部材に合成樹脂発泡体から成る板状部材を当接させ、該板状部材を外型枠として配設するとともに、前記外壁の内面の不陸部分が存在しない平坦面には、板状部とその片面に複数の凸部と溝部とを有する合成樹脂発泡成形体の前記凸部を外壁の内面に当接させ、前記発泡成形体の板状部を外型枠として配設し、前記外型枠と対向させて内型枠を配設し、前記外型枠と内型枠との間の空間部にコンクリートを打設して、内壁を構築することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
上記した請求項1の発明によれば、建築物の外壁の内面に、合成樹脂発泡体から成る柱状部材を並設し、該柱状部材に合成樹脂発泡体から成る板状部材を当接させ、該板状部材に沿って内壁を構築することから、内壁を容易に構築することができる。また、合成樹脂発泡体を複雑な形状に成形や加工しなくても、並設された柱状部材と、該柱状部材に当接された板状部材とによって画成された、凸状部分と溝部分とからなる空間に漏水を流す水路が形成され、容易に排水路を有する内壁を構築することができる。さらに、柱状部材および板状部材が合成樹脂発泡体によって形成されているので、軽量であり、かつ断熱性を有しているため、その設置作業が容易になるとともに、断熱性に優れた二重壁を形成することができる。
【0012】
請求項2の発明によれば、建築物の外壁の内面の不陸部分を避けて柱状部材を並設し、その柱状部材に外型枠として板状部材を当接させるので、不陸部分に関係なく板状部材を既存の外壁の内面と平行且つ平面的に配設でき、より外型枠の配設が容易になり、内壁を容易に構築することができる。また、合成樹脂発泡体を複雑な形状に成形や加工しなくても、並設された柱状部材と、該柱状部材に当接された板状部材とによって画成された、凸状部分と溝部分からなる空間に漏水を流す水路が形成され、容易に排水路を有する外型枠を構築することができる。しかも、外型枠を構成する柱状部材および板状部材が合成樹脂発泡体によって形成されているので、軽量であり、かつ断熱性を有しているため、その設置作業が容易になるとともに、断熱性に優れた二重壁を形成することができる。
【0013】
請求項3の発明によれば、不陸部分が存在する外壁の内面では、該不陸部分を避けて柱状部材を並設し、その柱状部材に板状部材を当接させて外型枠を配設するとともに、前記外壁の内面の不陸部分が存在しない平坦面では、板状部とその片面に複数の凸部と溝部を有する発泡成形体を使用して外型枠を形成するので、外型枠の構築作業がより容易になる。また、前記柱状部材と板状部材を当接させてなる外型枠を配設する空間がない場合においても、板状部とその片面に複数の凸部と溝部を有する発泡成形体を使用して外型枠を形成することにより、施工に必要な空間を狭くすることができ、省スペース化が可能となる。その上、並設された柱状部材と、該柱状部材に当接された板状部材とによって画成された、凸状部分と溝部分からなる空間、また発泡成形体の板状部と複数の凸部と溝部からなる空間に、漏水を流す水路が形成され、容易に排水路を有する外型枠を構築することができる。さらに、外型枠を構成する柱状部材、板状部材、および板状部とその片面に複数の凸部と溝部を有する発泡成形体は、合成樹脂発泡体によって形成されているので、軽量であり、かつ断熱性を有しているため、その設置作業は極めて容易になるとともに、断熱性に優れた二重壁を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】既存の建築物の外壁を残して構築物を解体した状態を概念的に示した斜視図である。
【図2】本発明に係る二重壁の構築方法の作業手順を示したもので、外壁の内面に柱状部材を取り付けた状態を概念的に示した斜視図である。
【図3】図2におけるA−A線に沿う部分の拡大断面図である。
【図4】本発明に係る二重壁の構築方法の作業手順を示したもので、板状部材を柱状部材に当接させた状態を概念的に示した斜視図である。
【図5】図4におけるB−B線に沿う部分の拡大断面図である。
【図6】本発明に係る二重壁の構築方法の作業手順を示したもので、内型枠をセパレータに取り付けた状態を概念的に示した斜視図である。
【図7】図6におけるC−C線に沿う部分の拡大断面図である。
【図8】本発明に係る二重壁の構築方法の作業手順を示したもので、内壁が構築された状態を概念的に示した斜視図である。
【図9】図8におけるD−D線に沿う部分の拡大断面図である。
【図10】本発明に係る二重壁の構築方法で使用される板状部とその片面に複数の凸部と溝部を有する発泡成形体の一実施の形態を示した斜視図である。
【図11】本発明に係る二重壁の構築方法で使用される板状部とその片面に複数の凸部と溝部を有する発泡成形体の他の実施の形態を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る二重壁の構築方法において、その構築方法の一態様である地下二重壁の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】
図1に示すように、既存のコンクリート外壁(外周壁)1では、コンクリート建築物の床、仕切り壁等を解体した後の不陸部分2,3が残存している。それらの不陸部分のうち、少なくとも内壁を構築する部分に対応する不陸部分(図示した実施の形態においては、仕切り壁を解体した後の不陸部分3)で、後述する柱状部材の厚みよりも高い部分がある場合には、柱状部材の厚さよりも低くなるようにエアーハンマ等のハツリ装置を用いてハツリする。そして、適宜位置にセパレータ10を植設する。
【0017】
次いで、図2および図3に示すように、外壁1の内面1aに、不陸部分3を避け、合成樹脂発泡体から成る柱状部材11を上下方向に向けて、外壁1の内面1aに、従来公知の方法である接着剤等によって並設する。例えば、柱状部材11に、1液性変性シリコーン系接着剤(コニシ(株)製、ボンドKMP10)を、厚み2mm程度塗布して接着させることができる。柱状部材の設置方向には特に限定はないが、上下方向を柱状部材の長手方向に設置すると、柱状部材と板状部材とから画成されてなる空間を、外壁からの漏水の排水路として利用できることから好ましい。
【0018】
次いで、図4および図5に示すように、上記柱状部材11に、同じく合成樹脂発泡体から成る板状部材12を接着剤、ピン等(図示した実施の形態においては、ピン13)によって当接させる。この場合、隣り合う板状部材12,12の端部を、柱状部材11上に位置させるのが好ましく、また、板状部材12,12の端部に嵌合部を設け、繋ぎ目間の隙間が開かないようにすることが好ましい。
【0019】
上記柱状部材11および板状部材12を構成する合成樹脂発泡体としては、例えば、ポリスチレン系樹脂発泡体、ポリエチレン系樹脂発泡体、ポリウレタン系樹脂発泡体、ポリプロピレン系樹脂発泡体等であって、止水性と耐久性および断熱性に優れたものが好ましい。特に、押出発泡ポリスチレンが、その防水性、防湿性が高く、高強度であるため好ましい。
【0020】
上記柱状部材11の横断面の形状は、正方形、矩形、台形が強度的に好ましく、厚さ寸法(外壁内面に対して垂直方向の寸法)は不陸部分を考慮して設計し、幅寸法(外壁内面と平行方向の寸法)は外型枠(板状部材12)を支えるのに必要な強度が得られるように設計する。即ち、柱状部材11厚さ寸法が小さいと、不陸部分の高さ寸法を柱状部分の厚さの寸法よりも低くするためのハツリ量が多くなってその作業が煩雑になる。一方、厚さ寸法が大きいと、嵩張って設置作業、管理等で不利になるばかりでなく、大きなデットスペースを形成することとなり、空間の利用率が低下する。また、柱状部材11の幅寸法が小さいと、強度上不利になり、大きくなると、嵩張って設置作業、管理等で不利になる。このようなことから、柱状部材11の寸法は、厚さ(柱状部材11の長手方向を上下方向に並設した場合の外壁内面に対して垂直方向の寸法)は5〜10cm、幅(柱状部材11の長手方向を上下方向に並設した場合の外壁内面と平行する横方向の寸法)は5〜10cmが好ましい。また、柱状部材11の長さ(柱状部材11の長手方向の寸法)は、設置作業性等の観点から、10〜200cmが好ましい。
【0021】
また、上記板状部材12の厚みは、内壁を形成する外型枠としての十分な強度が得られるように設計する。即ち、板状部材12の強度は、内壁を形成するコンクリートスラリーの押圧に対して十分に耐えられるものでなくてはならない。しかし、板状部材12の厚みが必要以上に厚いと、嵩張って設置作業、管理等で不利になるばかりでなく、大きなデットスペースを形成することとなり、空間の利用率が低下する。このようなことから、板状部材12の厚み(板状部材を当接した場合の外壁内面に対して垂直方向の寸法)は、20〜100mmが好ましい。また、板状部材12の長さ(板状部材を当接した場合の外壁内面に対して上下方向の寸法)・幅(板状部材を当接した場合の外壁内面と平行する横方向の寸法)寸法は、設置作業性等の観点から、長さ寸法は30〜200cm、幅寸法は30〜200cmが好ましい。
【0022】
次いで、図6および図7に示すように、セパレータ10にPコン10aを取り付け、上記板状部材12と適宜な間隔(内壁の厚みに相当する間隔)をもって合板等の内型枠14を対向して配置させ、その内型枠14に横端太15を配置し、その横端太15をセパレータ10に取り付けたフォームタイナット10bによって取り付ける。なお、必要に応じて、板状部材12と内型枠14との間の空間部16に、鉄筋を予め配設しておく。
【0023】
次いで、板状部材12と内型枠14との間の空間部16に、コンクリートスラリーを打設する。そして、コンクリートスラリーが硬化したら、内型枠14を取除き、図8および図9に示すように、内壁17を構築する。
【0024】
このような構築方法によって形成された地下二重壁では、外壁1から浸透した地下水は、板状部材12と柱状部材11とによって画成される上下方向に延びる溝18から下方に排出され、底部に形成された図示しない排水口から外部へ排出される。
【0025】
また、この実施の形態の地下二重壁の構築方法では、柱状部材11と板状部材12とを別に形成している。したがって、不陸部分3の位置に関係なく柱状部材11の取り付け作業が行え、外型枠としての板状部材12を容易に外壁面と平行に且つ平面的に設置することができる。また、それぞれの柱状部材11と板状部材12とを異なる材料、例えば、柱状部材11を透水性を有する合成樹脂発泡体で形成し、板状部材12を不透水性の合成樹脂発泡体で形成するようにしてもよく、この場合には、柱状部材11を設置した部分における外壁1から地下水が浸透した場合等にも、底部に形成された排水口(図示しない)から外部へ漏水を排出させることができる。また、柱状部材11と板状部材12とを異なる見かけ密度の発泡体とすることにより、強度等を調整することもできる。
【0026】
なお、上記実施の形態の外型枠は、柱状部材11を縦端太とし、板状部材12を外型枠としてそれぞれ別に形成しているが、図10に示すように、柱状の凸部19aと板状部19bとが接着されているか、又は前記凸部が切削加工等により形成され、一体的に成形される等して、予め一体となっており、板状部とその片面に複数の凸部と溝部とを有する合成樹脂発泡成形体19を使用することにより、省スペース化を図ることができ、前記柱状部材と板状部材を外型枠としてそれぞれ別に設置する空間を有しない場合においても、外型枠を構築することができる。
【0027】
さらに、上記発泡成形体の別の態様として、図11に示すように、凸部20aと溝部が格子状に形成された合成樹脂発泡成形体20を使用することもできる。図11のような溝部が格子状に形成された合成樹脂発泡成形体を使用すると、セパレータ等で上下方向の溝部が塞がれた場合、格子の横方向の溝部を排水路とすることが可能となる。
【0028】
また、上記実施の形態では、柱状部材11と板状部材12からなる外型枠を外壁1の内面1a全体に形成している。しかし、上記板状部とその片面に複数の凸部と溝部を有する発泡成形体19或いは20からなる外型枠とを組み合せて外型枠を形成することもできる。この場合には、不陸部分が存在する壁面では、該不陸部分を避けて柱状部材11を並設し、その柱状部材11に板状部材12を当接させて外型枠を形成する。一方、不陸部分が存在しない平坦な壁面では、板状部とその片面に複数の凸部と溝部を有する発泡成形体19或いは20を使用して外型枠を形成することとしてもよく、この場合には、狭いスペースであっても、外型枠を容易に構築することができる。
【0029】
なお、凸部19aと板状部19bとが予め一体となっている、板状部とその片面に複数の凸部と溝部を有する合成樹脂発泡成形体19の形状寸法は、上記実施の形態において示した柱状部材11と板状部材12とを別体としたものと同様の観点で設計すればよく、凸部19aの厚み(奥行き)寸法は1〜5cm、幅寸法は1〜10cmが好ましい。また、凸部19a,19a間の設置間隔である溝部の幅寸法は2〜10cmが好ましい。板状部19bの厚みは10〜50mmが好ましく、板状部19bの長さ寸法は30〜200cm、幅寸法は30〜200cmが好ましい。なお、合成樹脂発泡成形体20においても同様である。
【符号の説明】
【0030】
1 外壁(外周壁)
1a 内面
2,3 不陸部分
10 セパレータ
10a Pコン
10b フォームタイナット
11 柱状部材
12 板状部材
13 ピン
14 内型枠
15 横端太
16 空間部
17 内壁
18 溝
19 発泡成形体
19a 凸部
19b 板状部
20 発泡成形体
20a 凸部
20b 板状部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築物の外壁の内面に、合成樹脂発泡体から成る柱状部材を並設し、該柱状部材に合成樹脂発泡体から成る板状部材を当接させ、該板状部材に沿って内壁を構築することを特徴とする二重壁の構築方法。
【請求項2】
建築物の外壁の内面に、該外壁の内面の不陸部分を避けて合成樹脂発泡体から成る柱状部材を並設し、該柱状部材に合成樹脂発泡体から成る板状部材を当接させ、該板状部材を外型枠として、該外型枠と対向させて内型枠を配設し、前記外型枠と内型枠との間の空間部にコンクリートを打設して、内壁を構築することを特徴とする二重壁の構築方法。
【請求項3】
建築物の外壁の内面に、該外壁の内面の不陸部分を避けて合成樹脂発泡体から成る柱状部材を並設し、該柱状部材に合成樹脂発泡体から成る板状部材を当接させ、該板状部材を外型枠として配設するとともに、前記外壁の内面の不陸部分が存在しない平坦面には、板状部とその片面に複数の凸部と溝部とを有する合成樹脂発泡成形体の前記凸部を外壁の内面に当接させ、前記発泡成形体の板状部を外型枠として配設し、前記外型枠と対向させて内型枠を配設し、前記外型枠と内型枠との間の空間部にコンクリートを打設して、内壁を構築することを特徴とする二重壁の構築方法。
【請求項1】
建築物の外壁の内面に、合成樹脂発泡体から成る柱状部材を並設し、該柱状部材に合成樹脂発泡体から成る板状部材を当接させ、該板状部材に沿って内壁を構築することを特徴とする二重壁の構築方法。
【請求項2】
建築物の外壁の内面に、該外壁の内面の不陸部分を避けて合成樹脂発泡体から成る柱状部材を並設し、該柱状部材に合成樹脂発泡体から成る板状部材を当接させ、該板状部材を外型枠として、該外型枠と対向させて内型枠を配設し、前記外型枠と内型枠との間の空間部にコンクリートを打設して、内壁を構築することを特徴とする二重壁の構築方法。
【請求項3】
建築物の外壁の内面に、該外壁の内面の不陸部分を避けて合成樹脂発泡体から成る柱状部材を並設し、該柱状部材に合成樹脂発泡体から成る板状部材を当接させ、該板状部材を外型枠として配設するとともに、前記外壁の内面の不陸部分が存在しない平坦面には、板状部とその片面に複数の凸部と溝部とを有する合成樹脂発泡成形体の前記凸部を外壁の内面に当接させ、前記発泡成形体の板状部を外型枠として配設し、前記外型枠と対向させて内型枠を配設し、前記外型枠と内型枠との間の空間部にコンクリートを打設して、内壁を構築することを特徴とする二重壁の構築方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−117127(P2011−117127A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−272723(P2009−272723)
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フォームタイ
【出願人】(000131810)株式会社ジェイエスピー (245)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フォームタイ
【出願人】(000131810)株式会社ジェイエスピー (245)
【Fターム(参考)】
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