説明

会員加入促進サーバ及びシステム

【課題】会員の加入を簡易に実行できるようにする。
【解決手段】サーバ200は、携帯電話機300に対して送信する乱数を生成するステップ(S15)と、前記乱数を登録するステップ(S16)と、前記乱数を送信するステップ(S17)と、登録した乱数と前記送信に応答して返答される乱数とが一致したと判断された場合に会員登録希望者のカードIDを登録するステップ(S23)とを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、会員加入促進システムに関し、特に、会員希望者が既に所有しているポイントカードに対して別の事業者が発行するポイントを蓄積したり、ポイントカードに蓄積されているポイントを別の事業者の店舗等で使用したりするための会員加入促進システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザに簡易なアクションで複数の事業者が発行するポイントを獲得できるようにする技術が存在する(特許文献1)。特許文献1には、商品等の提供に付随してユーザにポイントを発行する事業者のポイント発行システムからネットワーク経由で取得したポイント情報をユーザIDに関連付けて格納するポイント情報DBと、複数のポイント発行システムがWebサイト上でユーザにポイントを発行するためのアクションを格納するポイント発行条件DBと、ポイント発行システムに対してポイント発行アクションを実行してユーザにポイント情報を獲得させ、このポイント情報をポイント情報DBに格納するポイント発行アクション実行部とを備えている。
【0003】
【特許文献1】特開2006−235951号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載されている発明は、会員希望者が既に所有しているポイントカードに対して別の事業者が発行するポイントを蓄積したり、ポイントカードに蓄積されているポイントを別の事業者の店舗等で使用したりするための会員加入について工夫されていない。これでは、上記会員の加入促進が図れないので、何らかの対策が必要である。
【0005】
そこで、本発明は、携帯電話機を含む通信端末を用いて、上記会員の加入を簡易に実行できるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の会員加入促進サーバ又はシステムは、
情報処理端末に対して送信するユニークコードを生成する生成手段と、
前記生成手段によって生成されたユニークコードを登録する第1登録手段と、
前記生成手段によって生成されたユニークコードを送信する送信手段と、
前記第1登録手段によって登録されたユニークコードと前記送信手段による送信に応答して返答されるユニークコードとが一致したと判断された場合に会員登録希望者のカードIDを登録する第2登録手段とを備える。
【0007】
具体的には、例えば、図2に示す動作を実行するためには、情報処理端末として、携帯電話機300を用いる。この場合、前記生成手段は、リーダ100からの前記カードIDを受信したことに起因して、前記ユニークコードである乱数を生成することになる。
【0008】
また、例えば、図3に示す動作を実行するためには、情報処理端末として、携帯電話機300を用いる。この場合、前記生成手段は、携帯電話機300からのカードIDの一部を受信したことに起因して、前記ユニークコードである乱数を生成することになる。
【0009】
さらに、例えば、図4に示す動作を実行するためには、情報処理端末として、パーソナルコンピュータ(PC)400を用いる。この場合、前記生成手段は、PC400からの空メールを受信したことに起因して、前記ユニークコードである乱数を生成することになる。
【0010】
また、前記生成手段によって生成されたユニークコードを含むアドレスを作成する作成手段と、
前記作成手段によって作成されたアドレスを携帯電話機に搭載されている撮像手段で撮像可能なコードに変換する変換手段とを備え、
前記送信手段は、前記変換手段によって変換されたコードを送信するようにしてもよい。
【0011】
こうすると、図2を用いて後述するように、会員加入希望者は、携帯電話機300に搭載されている撮像手段等を利用して、容易に、会員加入処理を行うことが可能となる。
【0012】
また、前記情報処理端末から前記ユニークコード及び前記カードIDを送信するために必要なアプリケーションプログラムを、当該情報処理端末に送信するプログラム送信手段を備えてもよい。
【0013】
こうすると、図4を用い手後述するように、会員加入希望者は、PC400を利用して、容易に、会員加入処理を行うことが可能となる。
【0014】
さらに、前記情報処理端末からユニークコードが送信された場合に当該ユニークコードと前記登録手段によって登録された前記ユニークコードとを照合する照合手段を備えるとよい。
【0015】
こうすると、リーダ100が設置されている店舗の店員が照合作業を行わなくてもよい。
【0016】
また、本発明の会員加入促進システムは、
会員登録希望者のカードID及び会員加入促進サーバのアドレスを含むユニークコードを生成する端末と、
前記カードIDと登録済みのカードIDとを照合する照合手段と、
前記照合手段の照合により前記カードIDが登録済みでないと判定された場合に当該カードIDを登録する第1登録手段と、
前記会員登録希望者から会員ページにログインする際に用いる符号が送信された場合に当該符号を前記カードIDに紐付けて登録する第2登録手段とを備える。
【0017】
さらに、本発明の会員加入促進システムは、
会員登録希望者のカードID及び会員登録希望者のアドレスを受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信されたカードIDと登録済みのカードIDとを照合する照合手段と、
前記照合手段の照合により前記カードIDが登録済みでないと判定された場合に当該カードIDを登録する第1登録手段と、
前記前記受信手段によって受信されたアドレス宛に会員ページにログインする際に用いる符号の入力を促すメールを送信する送信手段と、
前記会員登録希望者から前記符号が送信された場合に当該符号を前記カードIDに紐付けて登録する第2登録手段とを備える。
【0018】
このような会員加入促進サーバ又はシステムでも、図5を用いて後述するように、会員加入希望者は、携帯電話機300に搭載されている撮像手段等を利用して、容易に、会員加入処理を行うことが可能となる。
【発明の実施の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態及び実施例について、図面を参照して説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1の会員加入促進システムの機能ブロック図である。図1には、以下説明する、リーダ100と、サーバ200と、携帯電話機300と、パーソナルコンピュータ(Personal Computer:PC)400と、ネットワーク500と、を示している。
【0020】
リーダ100は、通例、店舗の金銭登録器付近などに設置されている。或いは、リーダ100は、USB(Universal Serial Bus)端子などを介してPC400に接続される。リーダ100は、クレジット機能、デポジット機能などを備えたICカードに格納されているカードID、会員情報等を読み取る。リーダ100は、ネットワーク500への通信機能を有しているとよい。
【0021】
本実施形態では、ICカード内にRFID(Radio Frequency Identification)タグを埋め込み、リーダ100としてRFIDリーダを採用している。また、リーダ100は、読み取った情報等に対して自リーダに固有に割り当てられているリーダIDを付加して、サーバ200に送信する。
【0022】
サーバ200には、会員情報等と、カードIDと、会員に対して付与したポイント数とが紐付けられて登録される。サーバ200の具体的な構成は後述するが、サーバ200での処理は、例えば、マルチタスク方式を採用している。
【0023】
携帯電話機300は、ネットワーク500を介して、サーバ200に対して会員に加入するために必要な情報を送信するものである。なお、携帯電話機300は例示的に示しており、PDA(Personal Digital Assistant)のように通信機能を有する携帯端末のように、通信端末であればよい。
【0024】
PC400は、ネットワーク500を介して、サーバ200に対して会員に加入するために必要な情報を送信するものである。この点では、本実施形態の会員加入促進システムでは、PC400は、携帯電話機300と同様に用いられる。
【0025】
ネットワーク500は、インターネットなどの広域通信ネットワーク、携帯電話機300と広域通信ネットワークとを接続する携帯無線ネットワーク、PCと広域通信ネットワークとを接続する高速LAN(Local Area Network)ネットワークなどを含むネットワークの総称である。
【0026】
サーバ200は、以下説明する、通信手段210と、乱数生成手段220と、アドレス作成手段230と、コード作成手段240と、登録手段250と、照合手段260とを備える。
【0027】
通信手段210は、ネットワーク500を通じて、携帯電話機300又はリーダ100との間の通信を行うものである。通信手段210は、一例として、リーダ100から送信されるカードIDの受信と、以下説明する乱数に基づくメールアドレスをコード化したコード(例えば、QR(Quick Response)コード(登録商標))のリーダ100への送信と、携帯電話機300に搭載されている撮像手段によってQRコードを撮像することに起因して携帯電話機300から送信されるメールの受信とを行う。このほかの通信態様については、各実施形態で説明する。
【0028】
乱数生成手段220は、通信手段210によって携帯電話機300又はリーダ100に対して送信される、ユニークコードであるところの乱数を生成するものである。この乱数は、会員加入申請の際に、会員加入希望者から携帯電話機300から送信させるものである。
【0029】
アドレス作成手段230は、乱数生成手段220によって生成された乱数を含むメールアドレスを作成するものである。アドレス作成手段230によって作成されたメールアドレスは、コード化されてサーバ200に送信される。
【0030】
コード作成手段240は、アドレス作成手段230によって作成されたメールアドレスに対応するQRコードを作成するものである。QRコードは例示であり、他の二次元バーコードを含む種々のバーコードとすることも可能である。
【0031】
登録手段250は、会員登録前にあっては、一例として、通信手段210によって受信されたカードIDと乱数生成手段220によって生成された乱数とを、データベース(DB)に登録するものである。また、登録手段250は、会員登録前にあっては、携帯電話機300に搭載されている撮像手段によってQRコードが読み取られ、携帯電話機300から送信されるメールに付されている送信元のメールアドレスも上記カードID等に紐付けしてDBに登録する。一方、登録手段250は、会員登録後にあっては、会員情報等とカードIDと会員に対して付与したポイント数とを登録するものである。
【0032】
照合手段260は、通信手段210によって送信されたメールに含まれる乱数と、携帯電話機300又はリーダ100又はPC400から送信される乱数との照合を行うものである。また、照合手段260は、携帯電話機300又はリーダ100又はPC400から送信されたメールの送信元(メールアドレス)と、DBに登録されているメールアドレスとを照合するものである。
【0033】
図2は、図1に示す会員加入促進システムの動作を示すタイムチャートである。まず、会員加入希望者又は店員がICカードをリーダ100に翳す。これにより、リーダ100は、ICカードがリーダ100に対して所定距離内に位置すると、ICカード内に格納されているカードIDを読み取る(ステップS51)。
【0034】
リーダ100は、読み取ったカードIDに対して自リーダに割り当てられている固有のリーダIDを付加して、ネットワーク500を介して、サーバ200に送信し、サーバ200では、通信手段210が、リーダ100から送信されるカードID等を受信する(ステップS52)。
【0035】
サーバ200は、例えば、10秒毎などの所定間隔で、カードID等の受信確認イベントが発生するようにしておき、オペレーションシステム又は所定のアプリケーションプログラムがこのイベントを検知したときに、カードID等の受信の有無を確認する。なお、以下、サーバ200でなされる各処理は、同様に、イベントドリブン方式で実行される。また、確認の結果、カードIDを受信している場合には、乱数生成手段220は、乱数を生成する(ステップS53)。
【0036】
つぎに、アドレス作成手段230は、乱数生成手段220によって生成された乱数を含むメールアドレスを作成する(ステップS54)。
【0037】
具体的には、乱数生成手段220によって生成された乱数が「1234」である場合には、アドレス作成手段230は、「1234@kanyuhsokushin.com」のようにアカウントとして当該乱数を割り当てたメールアドレス、或いは、「kanyuhsokushin1234@kanyuhsokushin.com」のようにアカウントの一部に当該乱数を含むメールアドレスを作成する。
【0038】
なお、メールアドレスに含まれるドメイン名は、図1に示す会員加入促進システムの管理者等が取得し、当該ドメイン名を含むメールアドレスとサーバ200とを紐付けしておく。
【0039】
つづいて、コード作成手段240は、アドレス作成手段230によって作成されたメールアドレスに対応するQRコードを作成する(ステップS55)。
【0040】
また、登録手段250は、通信手段210によって受信されたカードIDと乱数生成手段220によって生成された乱数とを、一対でDBに仮登録する。
【0041】
その後、通信手段210は、コード作成手段240によって作成されたQRコードを、ネットワーク500を介してリーダ100に対して送信し、リーダ100はこれを受信する(ステップS56)。
【0042】
リーダ100は、通信手段210から送信されたQRコードを受信すると、そのQRコードをリーダ100に付帯するディスプレイに表示する(ステップS57)。
【0043】
この結果、会員加入希望者が携帯電話機300に搭載されている撮像手段によって、そのQRコードを撮像すると、携帯電話機300に乱数付きのメールアドレスが取り込まれる(ステップS58)。
【0044】
携帯電話機300は、メールアドレスの取り込みを行うと、既知のアプリケーションプログラムにより、そのメールアドレス宛てのメール作成を行う。その後、会員加入希望者が携帯電話機300を操作することによって、ネットワーク500を介して、当該メールをサーバ200に送信すると、サーバ200では、通信手段210が、リーダ100から送信されるメールを受信する(ステップS59)。
【0045】
照合手段260は、受信したメールのメールアドレスに含まれる乱数とDBに登録済みの乱数とを照合する(ステップS60)。
【0046】
照合の結果、受信したメールのメールアドレスに含まれる乱数がDBに登録されていなければ、以後の処理を中止する。一方、受信したメールのメールアドレスに含まれる乱数がDBに登録されていれば、仮登録してあるカードIDに対して、前記メールの送信元のメールアドレスを紐付けて、正式に会員登録を行うためにDBに本登録し、選択的に、本登録を行った旨を、携帯電話機300に返信する(ステップS61)。
【0047】
以上説明した処理手順によると、会員加入希望者は、図1に示す会員加入促進システムを利用してサーバ200に係る会員に加入するためには、
(1)カードIDを読み取るために(ステップS51)、ICカードをリーダ100に翳すこと、
(2)乱数付きメールアドレスを取得するために(ステップS58)、QRコードを撮像という携帯電話機300を操作すること、
(3)乱数を送信するために(ステップS59)、携帯電話機300を操作することという、3つの処理を行えばよい。
【0048】
(実施形態2)
図3は、本発明の実施形態2の会員加入促進システムの動作を示すタイムチャートである。会員加入促進システム及びサーバ200の構成は、実施形態1の場合と同様であるが、後述するURL(Uniform Resource Locator)と各リーダ100に対して固有に割り当てられているリーダID及びメールアドレスとを紐付けてサーバ200に登録しておく。
【0049】
また、携帯電話機300には、サーバ200から送信された乱数を受信すると、当該乱数をディスプレイに表示させるためのアプリケーションプログラムを記憶させておく。なお、このアプリケーションプログラムは、会員加入希望者が携帯電話機300を操作することにより、図示しないアプリケーションサーバからダウンロード可能としておく。
【0050】
まず、リーダ100は、店員等により、以下説明する会員加入処理が完了するまで、リーダ100に対して他の処理要求がなされないように、ロック処理を行う(ステップS11)。
【0051】
つぎに、会員加入希望者が携帯電話機300に搭載されている撮像手段によって、リーダ100に付帯するディスプレイに表示される、又は、紙面などに印字されているQRコードを撮像する。このQRコードは、リーダ100に固有に割り当てられているURLに対応するものである。(ステップS12)。
【0052】
上記撮像がなされると、携帯電話機300には、URLの読み取りがなされることになる(ステップS13)。
【0053】
携帯電話機300は、URLの取り込みを行うと、既知のアプリケーションプログラムにより、そのURLが表示されるリンクページの作成を行う。その後、会員加入希望者が、携帯電話機300を操作することによって、当該URLを通じて、サーバ200にアクセスする。サーバ200は、そのURLを参照することによって、いずれのリーダ100に係るQRコードに基づいてアクセスされたかを取得することが可能となる。
【0054】
そして、会員加入希望者が、携帯電話機300を操作することによって、ウェブメールなどを用いて、送信元アドレスとして自携帯電話機に割り当てられているメールアドレスをサーバ200に対して送信する。この際、ウェブメールなどには、不正な会員登録要求がなされることを防止するために、ICカードに割り当てられているカードIDの一部を、ウェブメールなどに選択的に付加して、サーバ200に対して送信してもよい(ステップS14)。
【0055】
サーバ200では、通信手段210が、携帯電話機300から送信されるウェブメールなどを受信すると、ステップS53と同様に、乱数生成手段220により乱数が生成される(ステップS15)。
【0056】
つぎに、登録手段250は、通信手段210によって受信されたウェブメール等の送信元のアドレスと乱数生成手段220によって生成された乱数とを一対でDBに登録する(ステップS16)。
【0057】
なお、携帯電話機300からサーバ200に対して、カードIDの一部が送信されてきた場合には、登録手段250は、併せて、乱数等とともにカードIDの一部も登録する。
【0058】
その後、通信手段210は、乱数生成手段220によって生成された乱数を、受信済みのウェブメール等の送信元アドレスに基づいて、ネットワーク500を介して、携帯電話機300に対して送信する(ステップS17)。
【0059】
携帯電話機300は、通信手段210によって送信された乱数を受信すると、既述のアプリケーションプログラムに従って、その乱数をディスプレイに表示する(ステップS18)。
【0060】
同様に、通信手段210は、乱数生成手段220によって生成された乱数を、受信済みのメールに係るリーダ100のメールアドレスに基づいて、ネットワーク500を介して、リーダ100に対しても送信する(ステップS19)。
【0061】
リーダ100は、通信手段210によって送信された乱数を受信すると、その乱数をリーダ100に付帯するディスプレイに表示する(ステップS20)。
【0062】
ステップS18,S19が実行された結果、リーダ100及び携帯電話機300の各ディスプレイには、サーバ200から送信された乱数がそれぞれ表示されることになる。このため、店員等が、各乱数が相互に一致しているか否かを照合することができる。
【0063】
店員等は、照合の結果、乱数が相互に一致していなければ、以後の処理を行わない。一方、乱数が相互に一致していれば、店員等がICカードをリーダ100に翳す。これにより、リーダ100は、そのICカードに格納されているカードIDを読み取る(ステップS21)。
【0064】
リーダ100は、読み取ったカードIDに対して、自リーダに割り当てられているリーダID及びサーバ200から送信された乱数を付加して、ネットワーク500を介してサーバ200に送信し、サーバ200では、通信手段210が、リーダ100から送信されるカードID等を受信する(ステップS22)。
【0065】
リーダ100から送信されるカードID等は、ステップS19で乱数を送信する際に用いられたメールに対する返信メールの本文に含めてもよいし、実施形態1で説明したように乱数をメールアドレスの一部とすることでメール作成の手間を省いてもよい。
【0066】
つぎに、サーバ200では、登録手段250が、リーダ100から送信される乱数に基づいてDBを参照して、ステップS16において登録したメールアドレス等とステップS22において受信したカードIDとを紐付けてDBに登録し、選択的に、本登録を行った旨を、携帯電話機300に返信する(ステップS23)。
【0067】
以上説明した処理手順によると、会員加入希望者は、本実施形態の会員加入促進システムを利用してサーバ200に係る会員に加入するためには、
(1)乱数を取得するために(ステップS17)、QRコードを撮像という携帯電話機300を操作すること、
(1)QRコードの撮像後に、サーバ200にアクセスすること(ステップS14)、
(3)カードIDを読み取るために(ステップS21)、店員等に対してICカードを手渡すことという、3つの処理を行えばよい。
【0068】
(実施形態3)
図4は、本発明の実施形態3の会員加入促進システムの動作を示すタイムチャートである。本実施形態では、会員加入希望者の自宅などに設置されているPCから会員加入を促進する場合の説明を行う。会員加入促進システム及びサーバ200の構成は、実施形態1の場合と同様であるが、携帯電話機300に代えてPC400から会員登録を行えるようにしていることに付随して、後述するアプリケーションプログラムをサーバ200内の図示しないメモリに登録してある。
【0069】
また、本実施形態の会員加入促進システムでは、サーバ200に付帯するホームページ(HP)を開設しておく。このHPには、「会員登録ボタン」を設けておき、会員加入希望者がマウス等で「会員登録ボタン」をクリックすると、ウェブメール等を用いて、サーバ200に対していわゆる空メールが送信されるようにしておく。また、このHPには、上記アプリケーションプログラムの「ダウンロード要求ボタン」を設けておき、会員加入希望者がマウス等で「ダウンロード要求ボタン」をクリックして、所要の操作を行うと、当該アプリケーションプログラムのダウンロードが実行されるようにしておく。
【0070】
会員加入希望者がPC400を操作することにより、上記HPを通じて、サーバ200に対して空メールを送信し、サーバ200では通信手段210が、このメールを受信したとする(ステップS31)。
【0071】
この場合には、乱数生成手段220は、ステップS15の場合と同様に、乱数を生成する(ステップS32)。そして、登録手段250は、実施形態1の場合と同様に、空メールの送信元アドレスと乱数とを一対でDBに仮登録する(ステップS33)。
【0072】
つづいて、図示しない作成手段は、乱数生成手段220によって生成された乱数が表示されるウェブページ、又は、当該乱数を含有するメールを作成する。ウェブページ等の作成には、既知のように、Java Server Pages(JSP)、Hypertext Preprocessor(PHP)、Active Server Pages(ASP)などを用いることで実現できるが、原理的には、乱数部分をブランクとしたウェブページの素ページを予め登録しておき、乱数生成手段220によって乱数が生成された場合に、作成手段がその素ページに対して乱数を埋め込むことで、送信対象のウェブページを作成する。本実施形態では、当該乱数をテキストではなく図面として埋め込むようにして、不正会員登録を制限できるようにしている。
【0073】
その後、通信手段210は、作成手段によって作成されたウェブページ等を、ネットワーク500を介してPC400に対して送信し、PC400はこれを受信する(ステップS34)。
【0074】
つづいて、会員加入希望者が上記HP内の「ダウンロード要求ボタン」をマウス等でクリックして、所要の操作を行うと、サーバ200は、当該アプリケーションプログラムをメモリから読み出して、PC400へ送信する(ステップS36)。
【0075】
このアプリケーションプログラムは、PC400に接続されるPC用のリーダ100に対して、カードIDの読取命令を行い、この読取命令に従ってリーダ100で読み取られたカードIDに、会員加入希望者から入力された上記乱数を付加して、サーバ200に送信するという処理などをPC400に実行させるためのプログラムである。
【0076】
会員加入希望者が、PC400に対して、ダウンロードされたアプリケーションプログラムを起動する指示を入力して、PC400が、実際に当該アプリケーションプログラムが起動したとする(ステップS37)。
【0077】
すると、PC400は、アプリケーションプログラムに従って、乱数の入力画面ページを読み出してディスプレイに表示する。そして、会員加入希望者が、その入力画面ページを通じて、ステップS34で受信した乱数を、キーボードなどを通じて入力すると、PC400では、その乱数を取り込む(ステップS38)。
【0078】
つぎに、PC400は、アプリケーションプログラムに従って、PC用のリーダ100に対して、カードIDの読取命令を行う。リーダ100は、この読取命令に従ってICカードからカードIDを読み取り、PC400に出力し、PC400はこのカードIDを入力する(ステップS39)。
【0079】
もっとも、PC400に対するカードIDの入力は、リーダ100を用いることなく、会員加入希望者が、手入力することで実現してもよい。
【0080】
PC400は、リーダ100から出力されたカードIDに対して、会員加入希望者から入力された乱数を付加して、ウェブメール等を用いて、サーバ200に送信し、サーバ200はこれらを受信する(ステップS40)。
【0081】
サーバ200は、ステップS60の場合と同様に、ウェブメール等の送信元アドレスに基づいてDBを参照し、登録済みの送信元アドレスに対応する乱数と、ウェブメール等に含まれる乱数とを対比して、乱数相互を照合する(ステップS41)。
【0082】
つぎに、ステップS61の場合と同様に、照合の結果、乱数が相互に一致していなければ、以後の処理を中止する。一方、乱数が相互に一致していれば、仮登録してある送信元アドレスと対応させて、カードIDをDBに登録する。
【0083】
以上説明した処理手順によると、会員加入希望者は、本実施形態の会員加入促進システムを利用してサーバ200に係る会員に加入するためには、
(1)空メール送信(ステップS31)のために、「会員登録ボタン」をクリックすること、
(1)アプリケーションプログラムをダウンロードするために(ステップS36)、「ダウンロード要求ボタン」をクリックすること、
(3)カードIDを読み取るために(ステップS39)ために、リーダ100をPCに接続すること及びICカードをリーダ100に翳すことという、3つの処理を行えばよい。
【0084】
なお、本実施形態では、PC400に対してサーバ200からアプリケーションプログラムをダウンロードする場合を例に説明したが、アプリケーションプログラムは、アプリケーションサーバからダウンロード可能としておいてもよい。
【実施例】
【0085】
図5は、本発明の実施例の会員加入促進システムの動作を示すタイムチャートである。なお、図5には、内容理解の容易さのために、会員加入希望者及び店員の動作も示している。
【0086】
本実施例では、実施形態に示した場合と異なり、カードIDをコード化したコード(例えば、QRコード)を発行するPOS機能などを有する専用端末600を用いる。専用端末600は、店舗に設置されていて、リーダ100に接続される。このため、専用端末600は、リーダ100で読み取られたICカード内のカードIDを入力して、カードIDをコード化したQRコードを図示しないプリンタなどを通じて出力することが可能となる。
【0087】
本実施例の場合には、例えば、会員加入希望者がリーダ100及び専用端末600の設置店で買物をして、ICカードを利用して購入代金の支払を行った場合に発行されるレシート内に、QRコードを含めることも可能となる。こうすれば、会員加入機会が増大するので、会員の加入促進を一層充実させることも可能となる。
【0088】
会員加入希望者又は店員がICカードをリーダ100に置く。これにより、ICカードがリーダ100に対して所定距離内に位置することになるので、リーダ100は、ICカード内に格納されているカードIDを読み取り可能状態となる(ステップS71)。
【0089】
この状態で、店員が、専用端末600に付帯する「入会ボタン」を押下すると、対応する指示が専用端末600に出力される(ステップS72)。
【0090】
専用端末600は、この指示を入力すると、リーダ100に対してカードIDの読取命令を出力する(ステップS73)。リーダ100は、当該命令に応じてICカードからカードIDの読み取りを行い、読み取ったカードIDに対して自リーダに割り当てられているリーダICを付加して専用端末600へ出力する(ステップS74)。
【0091】
専用端末600は、カードID及びリーダICを入力すると、入力されたカードID及びリーダICをサブジェクトに設定し、かつ、内蔵するメモリ等に予め登録されているサーバ200の「会員加入用メールアドレス」を読み出して、送信先に設定したデータを作成する。そして、専用端末600が、当該データに対応するQRコードを作成する(ステップS75)。
【0092】
そして、専用端末600は、図示しないプリンタに対して、QRコードに対応する印刷データを出力する。プリンタが、印刷データに従って印刷用紙に印刷処理を実行すると、店員は、そのQRコードの印刷物を入手できる(ステップS76)。
【0093】
店員が、会員加入希望者に、その印刷物に印刷されているQRコードを手渡すなどすれば、会員加入希望者は、そのQRコードを通じて、会員加入処理を行うことが可能となる(ステップS77)。
【0094】
その後、会員加入希望者が、リーダ100に置いたICカードを取り(ステップS78)、更に、例えば携帯電話機300を操作することによって、携帯電話機300に搭載されている撮像手段を通じて、上記QRコードを撮像すると(ステップS79)、携帯電話機300では、既知のアプリケーションプログラムにより、「会員加入用メールアドレス」宛てのメールが作成を行う。
【0095】
引き続き、会員加入希望者が携帯電話機300に対して所要の操作をすると、ネットワーク500を介して、当該メールがサーバ200に送信され、サーバ200では、通信手段210が、リーダ100から送信されるメールを受信する(ステップS80)。
【0096】
サーバ200では、照合手段260が、受信したメールの送信元(メールアドレス)に基づいてDBを参照して、そのメールアドレスがDBに既に登録されていか否かの照合を行う(ステップS81)。
【0097】
照合の結果、受信したメールのメールアドレスがDBに既に登録されていなければ、登録手段250は、そのメールに含まれる送信元のメールアドレスと、カードIDと、リーダIDとを一組として、仮登録を行うためにDBに登録する。この際、本登録に移行するための処理を会員加入希望者から行わせるために、予め定められているポイント数を、上記メールアドレス等とともに、DBに登録してもよい(ステップS82)。
【0098】
つぎに、サーバ200が、上記のカードID及びリーダIDを含む「本登録用URL」を作成して、上記送信元のメールアドレス宛に送信すると、携帯電話機300によって、「本登録用URL」が受信される(ステップS83)。
【0099】
本実施例の場合には、「本登録用URL」は、例えば、図5に例示するように、「https://domain/reg?cardid=xxxxxxxx&readerid=xxxxxx&mail=xxxx@xxxxxx」としていて、この場合には、「cardid=」から「&」までの間に「カードID」が含められ、「readerid=」から「&」までの間に「リーダID」が含められ、「mail=」から「&」までの間に「送信元のメールアドレス」が含められるようにしている。
【0100】
会員加入希望者が、携帯電話機300を操作することによって、「本登録用URL」を指定してサーバ200にアクセスすると(ステップS84)、対応する会員加入ページが、サーバ200から携帯電話機300に対して送信される(ステップS85)。
【0101】
この結果、携帯電話機300のディスプレイには、会員加入ページが表示されることになる。具体的には、上記のカードID及びリーダID及びメールアドレスをパラーメータとして、会員加入ページの初期画面表示がなされる。その後、会員加入希望者が、既知の手法のように、会員加入ページに設けられている入力欄に対して、任意のログイン用ID及びログイン用パスワードを入力し、かつ、登録ボタンを押下したとする。
【0102】
すると、携帯電話機300からサーバ200に対して、ログイン用ID等が、上記URLに紐付けられた状態で、登録情報として送信され、サーバ200でこれらが受信される(ステップS86)。
【0103】
サーバ200では、通信手段210が、携帯電話機300から送信されたログイン用ID等を受信すると、これらに紐付けられたURLに含まれるカードIDに基づいてDBを参照して、仮登録済みのカードIDを特定して、それらに紐付けてログイン用ID等をDBに登録するという本登録を行う(ステップS87)。
【0104】
サーバ200は、本登録後に、その会員加入希望者(会員)に対して会員ページを割り当てる。会員ページとは、会員が、自己に付与されたポイント数を閲覧したり、当該ポイントを他のポイント、現金又は商品等と交換するための操作を行ったりするページである。その会員加入希望者(会員)がサーバ200に対して、ログイン用ID等を送信すると、照合手段260によってログイン認証を経て、会員ページへのログインが可能となる。
【0105】
また、サーバ200は、本登録を行った旨を、携帯電話機300に返信する(ステップS88)。
【0106】
一方、ステップS81の照合処理の結果、受信したメールのメールアドレスがDBに既に登録されていれば、そのメールアドレスとともに送信されてきたカードIDを、当該メールアドレスに紐付けてDBに追加登録する(ステップS89)。
【0107】
この結果、DBには、一つのメールアドレスに対して、二つ以上のカードIDが紐付け手登録されることになる。
【0108】
また、サーバ200は、追加登録を行った旨を、携帯電話機300に返信する(ステップS90)。
【0109】
以上説明した処理手順によると、会員加入希望者は、本実施例の会員加入促進システムを利用してサーバ200に係る会員に加入するためには、
(1)カードIDを読み取るために(ステップS74)、ICカードをリーダ100に置くこと(ステップS71)、
(2)その後、ICカードをリーダ100から取ること(ステップS78)、
(3)QRコードを撮像という携帯電話機300を操作すること(ステップS79)、
(4)QRコードの読み取りにより作成されたメールを送信するために(ステップS80)、携帯電話機300を操作すること、
(5)ログイン用パスワード等の登録情報をサーバ200に送信するために(ステップS86)、携帯電話機300を操作すること、という処理を行えばよい。
【0110】
なお、本実施例によると、QRコードの印刷物を会員加入希望者が入手するまでに、リーダ100とサーバ200との間の通信を行う必要がないので、会員加入希望者が早期にQRコードを入手することができ、かつ、通信輻輳を回避することも可能となる。
【0111】
なお、携帯電話機300に代えてPC400を用いる場合には、一例として、PC400に接続されるキーボードなどの外部入力装置を用いて、サーバ200に割り当てられているメールアドレスを入力等して、ステップS80の処理を実行すればよい。
【0112】
また、例えば、ICカード内に、予め、携帯電話機300に割り当てられているメールアドレスを登録しておき、かつ、専用端末600をカードIDのみならず当該メールアドレスも読み取れるようにしておけば、QRコードの読取作業等(ステップS76〜S79)を行うことなく、会員登録を行うことも可能となる。
【0113】
具体的には、専用端末600に通信機能を備え、「入会ボタン」が押下された場合に(ステップS72)、リーダ100を通じてICカードからメールアドレス及びカードIDを取得する。そして、それらにリーダIDを付して、ステップS80と同様に、サーバ200に送信すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】本発明の実施形態1の会員加入促進システムの機能ブロック図である。
【図2】図1に示す会員加入促進システムの動作を示すタイムチャートである。
【図3】本発明の実施形態2の会員加入促進システムの動作を示すタイムチャートである。
【図4】本発明の実施形態3の会員加入促進システムの動作を示すタイムチャートである。
【図5】本発明の実施例の会員加入促進システムの動作を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
【0115】
100 リーダ
200 サーバ
300 携帯電話機
400 PC
500 ネットワーク
210 通信手段
220 乱数生成手段
230 アドレス作成手段
240 コード作成手段
250 登録手段
260 照合手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理端末に対して送信するユニークコードを生成する生成手段と、
前記生成手段によって生成されたユニークコードを登録する第1登録手段と、
前記生成手段によって生成されたユニークコードを送信する送信手段と、
前記第1登録手段によって登録されたユニークコードと前記送信手段による送信に応答して返答されるユニークコードとが一致したと判断された場合に会員登録希望者のカードIDを登録する第2登録手段とを備える、会員加入促進サーバ。
【請求項2】
前記生成手段は、前記カードID又はその一部を受信したことに起因して、前記ユニークコードを生成する、請求項1記載の会員加入促進サーバ。
【請求項3】
さらに、前記生成手段によって生成されたユニークコードを含むアドレスを作成する作成手段と、
前記作成手段によって作成されたアドレスを携帯電話機に搭載されている撮像手段で撮像可能なコードに変換する変換手段とを備え、
前記送信手段は、前記変換手段によって変換されたコードを送信する、請求項1記載の会員加入促進サーバ。
【請求項4】
前記情報処理端末から前記ユニークコード及び前記カードIDを送信するために必要なアプリケーションプログラムを、当該情報処理端末に送信するプログラム送信手段を備える、請求項1記載の会員加入促進サーバ。
【請求項5】
前記情報処理端末からユニークコードが送信された場合に当該ユニークコードと前記登録手段によって登録された前記ユニークコードとを照合する照合手段を備える、請求項1記載の会員加入促進サーバ。
【請求項6】
会員登録希望者のカードID及び会員加入促進サーバのアドレスを含むユニークコードを生成する端末と、
前記カードIDと登録済みのカードIDとを照合する照合手段と、
前記照合手段の照合により前記カードIDが登録済みでないと判定された場合に当該カードIDを登録する第1登録手段と、
前記会員登録希望者から会員ページにログインする際に用いる符号が送信された場合に当該符号を前記カードIDに紐付けて登録する第2登録手段とを備える、会員加入促進システム。
【請求項7】
会員登録希望者のカードID及び会員登録希望者のアドレスを受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信されたカードIDと登録済みのカードIDとを照合する照合手段と、
前記照合手段の照合により前記カードIDが登録済みでないと判定された場合に当該カードIDを登録する第1登録手段と、
前記前記受信手段によって受信されたアドレス宛に会員ページにログインする際に用いる符号の入力を促すメールを送信する送信手段と、
前記会員登録希望者から前記符号が送信された場合に当該符号を前記カードIDに紐付けて登録する第2登録手段とを備える、会員加入促進サーバ。
【請求項8】
請求項1記載の会員加入促進サーバと、前記会員加入促進サーバと通信を行う情報処理端末とを備える会員加入促進システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2009−48297(P2009−48297A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−211841(P2007−211841)
【出願日】平成19年8月15日(2007.8.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
【出願人】(505440918)株式会社 イーフォーシーリンク (2)
【出願人】(504063390)株式会社フューチャートラスト (5)
【Fターム(参考)】