説明

会議システム、会議支援方法、会議支援プログラム

【課題】会議にメリハリをつけ、参加者に応じて会議に対する意欲を向上させることができる会議システム、会議支援方法、会議支援プログラムを提供する。
【解決手段】テレビ会議システム1は、複数の端末3と、会議サーバ4とに加えて、端末3に楽曲を配信できる楽曲サーバ5とを備える。端末3から会議サーバ4に送信されるユーザ情報は、会議サーバ4から楽曲サーバ5に送信される。楽曲サーバ5では、そのユーザ情報に基づいて、会議に参加するユーザの特性に合わせて、HDDに記憶された楽曲データの中から楽曲データを選択する。そして、その会議に参加するユーザの全ての端末3に配信する。端末3では、会議が始まる際に、楽曲サーバ5から送信された楽曲データがスピーカから出力される。これにより、会議の進行にメリハリをつけることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、会議システム、会議支援方法、会議支援プログラムに関し、詳細には、ネットワークを介して端末同士で会議を実施できる会議システム、会議支援方法、会議支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の端末をネットワークを介して接続し、画像と音声を双方向に送受信することにより、遠隔の地にある者同士の会議を実現するテレビ会議システムが知られている。例えば、精神安定、集中力、意欲を向上させるために、所定の匂いや、音響、映像等を端末から出力して、会議の効率化を図った電子会議装置及び電子会議システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平7−107453号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載の電子会議装置及び電子会議システムでは、会議の参加者や会議の時間帯とは全く関係のない匂いや、音響、映像等が端末から出力されるので、例えば、参加者や会議の時間帯に応じて、会議の雰囲気を盛り上げたり、メリハリをつけることはできなかった。
【0004】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、会議にメリハリをつけ、参加者に応じて会議に対する意欲を向上させることができる会議システム、会議支援方法、会議支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明の会議システムは、ネットワークを介して接続された会議サーバと、複数の端末と、当該複数の端末に楽曲データを配信する楽曲サーバとを備えた会議システムであって、前記楽曲サーバは、前記会議サーバから送信され、複数の端末間で開催される会議に参加するユーザを識別するためのユーザ情報を受信する楽曲サーバ側ユーザ情報受信手段と、複数の楽曲データを記憶する楽曲データ記憶手段と、前記楽曲サーバ側ユーザ情報受信手段によって受信された前記ユーザ情報に対応するユーザの楽曲データを、前記楽曲データ記憶手段に記憶された複数の楽曲データの中から選択する楽曲データ選択手段と、当該楽曲データ選択手段によって選択された前記楽曲データを、前記端末に送信する楽曲データ送信手段とを備えている。
【0006】
また、請求項2に係る発明の会議システムは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記楽曲データ記憶手段には、予め登録されたユーザ毎に、楽曲データが記憶されたことを特徴とする。
【0007】
また、請求項3に係る発明の会議システムは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記楽曲データ記憶手段には、過去に利用したカラオケの楽曲データがユーザ毎に記憶されたことを特徴とする。
【0008】
また、請求項4に係る発明の会議システムは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記楽曲データ記憶手段には、過去に利用したカラオケの前記ユーザ毎の履歴情報と、前記カラオケに関連する歌手の最新曲の楽曲データとが記憶され、前記楽曲データ選択手段は、前記履歴情報の中から前記ユーザが利用したカラオケに関連する歌手の最新曲の楽曲データを選択することを特徴とする。
【0009】
また、請求項5に係る発明の会議システムは、請求項1乃至4の何れかに記載の発明の構成に加え、前記楽曲サーバは、現在時刻を検出する現在時刻検出手段と、当該現在時刻検出手段によって検出された前記現在時刻に基づき、前記楽曲データ選択手段によって選択された前記楽曲データを変調させる変調手段と
を備えている。
【0010】
また、請求項6に係る発明の会議システムは、請求項1乃至5の何れかに記載の発明の構成に加え、前記楽曲サーバは、前記楽曲データ記憶手段に記憶された前記楽曲データに対応する映像データを記憶する映像データ記憶手段と、当該映像データ記憶手段に記憶された前記映像データの中から、前記楽曲データ選択手段によって選択された前記楽曲データに対応する前記映像データを選択する映像データ選択手段と、当該映像データ選択手段によって選択された前記映像データを、前記端末に送信する映像データ送信手段とを備えている。
【0011】
また、請求項7に係る発明の会議システムは、請求項2に記載の発明の構成に加え、前記楽曲サーバは、予め設定された条件に基づき、前記ユーザに対応する楽曲データを、前記楽曲データ記憶手段に記憶された複数の前記楽曲データの中から選択するための複数の選択モードが設定され、当該複数の選択モードの中から一の選択モードを選択するモード選択手段を備えている。
【0012】
また、請求項8に係る発明の会議システムは、請求項7に記載の発明の構成に加え、前記モード選択手段は、前記複数の選択モードの中から一の選択モードを任意に選択できる任意選択モードと、前記複数の選択モードの中から一の選択モードを自由に選択できる自由選択モードとの何れかに切り替える選択方式切替手段を備えている。
【0013】
また、請求項9に係る発明の会議システムは、請求項1乃至8の何れかに記載の発明の構成に加え、前記端末は、前記会議に参加するユーザの前記ユーザ情報を、前記会議サーバに送信する端末側ユーザ情報送信手段と、前記楽曲サーバの前記楽曲データ送信手段によって送信された前記楽曲データを受信する楽曲データ受信手段と、当該楽曲データ受信手段によって受信された前記楽曲データを音声として外部に出力する音声出力手段とを備えている。
【0014】
また、請求項10に係る発明の会議システムは、請求項9に記載の発明の構成に加え、前記端末は、前記音声出力手段による音声の出力タイミングを制御する音声出力タイミング制御手段を備えている。
【0015】
また、請求項11に係る発明の会議システムは、請求項10に記載の発明の構成に加え、前記端末は、前記会議サーバから送信され、前記会議へのユーザの参加を受け付けたことを示す参加者受付情報を受信する参加者受付情報受信手段を備え、前記音声出力タイミング制御手段は、前記参加者受付情報受信手段によって前記参加者受付情報が受信された場合に、前記音声出力手段によって音声を外部に出力させることを特徴とする。
【0016】
また、請求項12に係る発明の会議システムは、請求項10に記載の発明の構成に加え、前記端末は、前記会議サーバから送信され、会議を終了させるための会議終了命令を受信する会議終了命令受信手段を備え、前記音声出力タイミング制御手段は、前記会議終了命令受信手段によって前記会議終了命令が受信された場合に、前記音声出力手段によって音声を外部に出力させることを特徴とする。
【0017】
また、請求項13に係る発明の会議システムは、請求項9乃至12の何れかに記載の発明の構成に加え、前記会議サーバは、前記端末の前記端末側ユーザ情報送信手段によって送信された前記ユーザ識別情報を受信する会議サーバ側ユーザ情報受信手段と、当該会議サーバ側受信手段によって受信された前記ユーザ情報を、前記楽曲サーバに送信する会議サーバ側ユーザ情報送信手段とを備えている。
【0018】
また、請求項14に係る発明の会議支援方法は、請求項1に記載の会議システムの前記楽曲サーバによって処理される会議支援方法であって、前記会議サーバから送信され、複数の端末間で開催される会議に参加するユーザを識別するためのユーザ情報を受信する受信ステップと、当該受信ステップで受信された前記ユーザ情報に対応するユーザの楽曲データを、前記楽曲データ記憶手段に記憶された複数の楽曲データの中から選択する選択ステップと、当該選択ステップで選択された前記楽曲データを、前記端末に送信する送信ステップとから構成されている。
【0019】
また、請求項15に係る発明の会議支援プログラムは、請求項14に記載の会議支援方法の各種処理ステップをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0020】
また、請求項16に係る発明の会議システムは、ネットワークを介して接続された複数の端末と、当該複数の端末に楽曲データを配信する楽曲サーバと、前記複数の端末における多地点接続を行う多地点接続装置とを備えた会議システムであって、前記楽曲サーバは、前記端末から送信され、複数の端末間で開催される会議に参加するユーザを識別するためのユーザ情報を受信する楽曲サーバ側ユーザ情報受信手段と、複数の楽曲データを記憶する楽曲データ記憶手段と、前記楽曲サーバ側ユーザ情報受信手段によって受信された前記ユーザ情報に対応するユーザの楽曲データを、前記楽曲データ記憶手段に記憶された複数の楽曲データの中から選択する楽曲データ選択手段と、当該楽曲データ選択手段によって選択された前記楽曲データを、前記端末に送信する楽曲データ送信手段とを備えている。
【発明の効果】
【0021】
請求項1に係る発明の会議システムでは、会議サーバと、複数の端末と、楽曲サーバとが、ネットワークを介して互いに接続されている。楽曲サーバでは、楽曲サーバ側ユーザ情報受信手段が、会議サーバから送信されたユーザ情報を受信する。次いで、楽曲データ選択手段が、受信したユーザ情報に対応するユーザの楽曲データを、楽曲データ記憶手段に記憶された複数の楽曲データの中から選択する。さらに、楽曲データ送信手段が、選択された楽曲データを端末に送信する。これにより、会議に参加するユーザに対応する楽曲データを端末に送信できるので、ユーザの会議に対する意欲を向上できると共に、会議のメリハリをつけることができる。
【0022】
また、請求項2に係る発明の会議システムでは、請求項1に記載の発明の効果に加え、楽曲データ記憶手段には、予め登録されたユーザ毎に、楽曲データが記憶されているので、楽曲データ選択手段は、受信したユーザ情報に対応するユーザの楽曲データを、複数の楽曲データの中から速やかに選択できる。
【0023】
また、請求項3に係る発明の会議システムでは、請求項1に記載の発明の効果に加え、楽曲データ記憶手段には、過去に利用したカラオケの楽曲データがユーザ毎に記憶されているので、楽曲データ選択手段は、ユーザが興味を持つ楽曲データを効率よく選択できる。
【0024】
また、請求項4に係る発明の会議システムでは、請求項1に記載の発明の効果に加え、楽曲データ記憶手段には、ユーザ毎のカラオケ履歴情報と、そのカラオケに関連する歌手の最新曲の楽曲データとが記憶されている。楽曲データ選択手段は、その履歴情報の中からユーザが利用したカラオケに関連する歌手の最新曲の楽曲データを選択する。これにより、ユーザが興味を持つカラオケの曲を歌う歌手の最新曲を選択できる。さらに、ユーザは、会議に参加することで、端末からその歌手の最新曲を聞くことができるので、自身が知らない情報を得ることもできる。
【0025】
また、請求項5に係る発明の会議システムでは、請求項1乃至4の何れかに記載の発明の効果に加え、楽曲サーバでは、現在時刻検出手段が、現在時刻を検出する。そして、その検出された現在時刻に基づき、変調手段が、楽曲データ選択手段によって選択された楽曲データを変調させる。即ち、会議の時間帯に応じて、端末から流れる楽曲の曲調を変更できる。これにより、会議に対して参加者が感じる印象を、時間帯に応じて変えることができるので、会議に対する意欲をかき立てることができる。
【0026】
また、請求項6に係る発明の会議システムでは、請求項1乃至5の何れかに記載の発明の効果に加え、楽曲サーバでは、映像データ選択手段が、映像データ記憶手段に記憶された映像データの中から、楽曲データ選択手段によって選択された楽曲データに対応する映像データを選択する。さらに、映像データ送信手段が、選択された映像データを、端末に送信する。これにより、端末側では、楽曲を映像と共に視聴できるので、ユーザの会議に対する意欲をより一層かき立てることができる。
【0027】
また、請求項7に係る発明の会議システムでは、請求項2に記載の発明の効果に加え、楽曲サーバでは、方式選択手段が、ユーザに対応する楽曲データを、複数の楽曲データの中から選択するための複数の選択方式の中から一の選択方式を選択する。これにより、様々な選択方式の中から選ぶことができるので、楽曲の選択方式にバリエーションを付加することができ、ユーザの会議に対する意欲をより一層かき立てることができる。
【0028】
また、請求項8に係る発明の会議システムでは、請求項7に記載の発明の効果に加え、選択方式切替手段によって、任意選択方式および自由選択方式の何れかに切り替えることができる。任意選択モードでは、選択方式が任意に選択されるので、ユーザにとって予想できない楽曲を端末から流すことができる。そして、ユーザが特定の選択方式で楽曲を選択したい場合は、自由選択モードを選択すればよい。従って、ユーザの要求に応じて楽曲を選択できる使い勝手のよい会議システムを提供できる。
【0029】
また、請求項9に係る発明の会議システムでは、請求項1乃至8の何れかに記載の発明の効果に加え、端末では、端末側ユーザ情報送信手段が、会議サーバにユーザ情報を送信する。また、楽曲データ受信手段が、楽曲サーバの楽曲データ送信手段によって送信された楽曲データを受信する。そして、音声出力手段によって、楽曲データ受信手段によって受信された楽曲データを音声として外部に出力する。これにより、端末側で、ユーザに対応する楽曲を聴くことができる。
【0030】
また、請求項10に係る発明の会議システムでは、請求項9に記載の発明の効果に加え、端末では、音声出力タイミング制御手段が、音声出力手段による音声の出力タイミングを制御する。これにより、音声出力手段から楽曲が勝手に流れるのを防止できる。
【0031】
また、請求項11に係る発明の会議システムでは、請求項10に記載の発明の効果に加え、端末では、参加者受付情報受信手段が、会議サーバから送信された参加者受付情報を受信する。そして、音声出力タイミング制御手段は、参加者受付情報が参加者受付情報受信手段によって受信された場合に、音声出力手段によって音声を外部に出力させる。これにより、会議が始まるに際し、会議に参加するユーザに対応する楽曲を聞くことができるので、会議にメリハリをつけることができる。また、参加が受け付けられた後で、楽曲が流れるので、これから始まる会議に対する意欲をかき立てることができる。
【0032】
また、請求項12に係る発明の会議システムでは、請求項10に記載の発明の効果に加え、端末では、会議終了命令受信手段が、会議サーバから送信された会議終了命令を受信する。そして、音声出力タイミング制御手段は、会議終了命令が会議終了命令受信手段によって受信された場合に、音声出力手段によって音声を外部に出力させる。これにより、会議が終了する際の退場曲として使用できるので、会議にメリハリをつけることができる。
【0033】
また、請求項13に係る発明の会議システムでは、請求項9乃至12の何れかに記載の発明の効果に加え、会議サーバでは、会議サーバ側ユーザ情報受信手段が、端末の端末側ユーザ情報送信手段によって送信されたユーザ識別情報を受信する。そして、その受信したユーザ情報は、会議サーバ側ユーザ情報送信手段によって、楽曲サーバに送信される。これにより、楽曲サーバ側では、楽曲データ選択手段が、送信されたユーザ情報を元に、会議に参加するユーザに対応する楽曲データを選択できる。
【0034】
また、請求項14に係る発明の会議支援方法では、受信ステップにおいて、会議サーバから送信され、複数の端末間で開催される会議に参加するユーザを識別するためのユーザ情報が受信される。次いで、選択ステップにおいて、楽曲データ記憶手段に記憶された複数の楽曲データの中から、受信ステップで受信されたユーザ情報に対応するユーザの楽曲データが選択される。そして、送信ステップにおいて、選択ステップで選択された楽曲データが端末に送信される。これにより、会議に参加するユーザに対応する楽曲データを端末に送信できるので、ユーザの会議に対する意欲を向上できると共に、会議のメリハリをつけることができる。
【0035】
また、請求項15に係る発明の会議支援プログラムでは、請求項14に記載の会議支援方法の各種処理ステップをコンピュータに実行させることによって、請求項14に記載の発明の効果を得ることができる。
【0036】
また、請求項16に係る発明の会議システムでは、複数の端末と、楽曲サーバとが、ネットワークを介して互いに接続され、多地点接続装置によって、複数の端末同士の多地点接続が行われる。楽曲サーバでは、楽曲サーバ側ユーザ情報受信手段が、端末から送信されたユーザ情報を受信する。次いで、楽曲データ選択手段が、受信したユーザ情報に対応するユーザの楽曲データを、楽曲データ記憶手段に記憶された複数の楽曲データの中から選択する。さらに、楽曲データ送信手段が、選択した楽曲データを端末に送信する。これにより、会議に参加するユーザに対応する楽曲データを端末に送信できるので、ユーザの会議に対する意欲を向上できると共に、会議のメリハリをつけることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下、本発明の第1実施形態であるテレビ会議システム1について、図面を参照して説明する。はじめに、テレビ会議システム1の構成について説明する。図1は、テレビ会議システム1の構成を示すブロック図である。
【0038】
テレビ会議システム1は、各拠点毎に設けられた複数の端末3と、これら複数の端末3間で開催される会議を統括する会議サーバ4と、会議に参加するユーザに関連する楽曲等を選択して端末3に配信する楽曲サーバ5とを備え、これらがネットワーク2を介して相互に接続されている。このテレビ会議システム1では、端末3間において、ネットワーク2を介して、画像、音声が互いに送受信されることで、遠隔会議が実施される。
【0039】
そして、本実施形態では、楽曲サーバ5がインターネットのWEBサーバ7と通信することができる。これにより、従来の通信カラオケシステム10で利用され、又は編集された各種データから、ユーザに関連する楽曲データを楽曲サーバ5内に記憶できる。楽曲サーバ5は、会議サーバ4から送信されるユーザ情報に基づき、そのユーザに関連する楽曲データを、ネットワーク2を介して、複数の端末3に配信できる。そして、会議が始まる際に、それらを各端末3のスピーカ37(図2参照)から流すことで、会議の進行にメリハリをつけることができる点に本発明の特徴がある。
【0040】
ところで、通信カラオケシステム10は、従来から利用されている一般的なシステムである。通信カラオケシステム10は、例えば、カラオケ店の各部屋に設けられたカラオケ装置11と、そのカラオケ装置11におけるカラオケ履歴等を記憶したり、システム全体の動作を統括するセンター12とを備えている。
【0041】
センター12は、カラオケ装置11におけるカラオケ履歴等を記憶できると共に、ユーザ毎にカラオケ履歴を管理することもできる。さらに、センター12は、インターネットのWEBサーバ7と通信できる。よって、センター12に記憶されたカラオケ情報は、WEBサーバ7に取り込まれることで、PC15からweb上で閲覧できる。さらに、PC15において、ユーザ自身が歌いたい楽曲をweb上に予め登録できる。登録された楽曲(以下、登録曲という)は、WEBサーバ7からセンター12に取り込まれる。よって、通信カラオケシステム10が設置された店では、センター12に取り込まれた登録曲を、カラオケ装置11で読み込むことによって、膨大な楽曲の中からユーザ自身が好む曲を速やかに選曲できる。
【0042】
次に、端末3の電気的構成について、図2を参照して説明する。図2は、端末3の電気的構成を示すブロック図である。端末3には、端末3の制御を司るコントローラとしてのCPU20が設けられ、そのCPU20には、BIOS等を記憶したROM21と、各種データを一時的に記憶するRAM22と、データの受け渡しの仲介を行うI/Oインタフェイス30とが接続されている。I/Oインタフェイス30には、ハードディスクドライブ31(以下、HDD31)が接続されている。HDD31には、演奏テーブル記憶エリア311と、プログラム記憶エリア312と、その他の情報記憶エリア313とが少なくとも設けられている。
【0043】
演奏テーブル記憶エリア311には、楽曲サーバ5から送信された楽曲データを記憶すると共に、演奏する順番を決定するための演奏テーブル3111(図5参照)が記憶される。プログラム記憶エリア312には、端末3のメインプログラムや、楽曲サーバ5から楽曲データを受信して記憶するための楽曲データ記憶プログラム、会議を実行すると共に、受信データ記憶エリア310に記憶された楽曲データを出力するための会議実行プログラム等が記憶されている。その他の情報記憶エリア333には、端末3で使用されるその他の情報が記憶されている。なお、端末3がHDD31を備えていない専用機の場合は、ROM21に各種プログラムが記憶される。
【0044】
また、I/Oインタフェイス30には、ネットワーク2と通信するための通信装置25と、マウス27と、ビデオコントローラ23と、キーコントローラ24と、カードリーダ制御部32と、ユーザを撮影するためのカメラ34と、ユーザの音声を取り込むためのマイク35と、MIDI音源である楽曲データを通常の音声データに変換するMIDI変換回路36と、CD−ROMドライブ26とが接続されている。ビデオコントローラ23にはディスプレイ28が接続され、キーコントローラ24にはキーボード29が接続され、カードリーダ制御部32には、各ユーザが所有する識別カード(図示外)に記憶されたユーザを識別するためのユーザIDを読み込むためのカードリーダ33が接続されている。
【0045】
なお、CD−ROMドライブ26に挿入されるCD−ROM114には、上記したメインプログラムや、楽曲データ記憶プログラム、会議実行プログラム等が記憶され、導入時には、これら各種プログラムが、CD−ROM114からハードディスクドライブ120にセットアップされて、プログラム記憶エリア312に記憶される。
【0046】
次に、会議サーバ4の電気的構成について、図3を参照して説明する。図3は、会議サーバ4の電気的構成を示すブロック図である。会議サーバ4には、会議サーバ4の制御を司るコントローラとしてのCPU40が設けられ、そのCPU40には、BIOS等を記憶したROM41と、各種データを一時的に記憶するRAM42と、データの受け渡しの仲介を行うI/Oインタフェイス50とが接続されている。I/Oインタフェイス50には、ハードディスクドライブ51(以下、HDD51)が接続されている。HDD51には、ログインテーブル記憶エリア511と、会議テーブル記憶エリア512と、プログラム記憶エリア513と、その他の情報記憶エリア514とが少なくとも設けられている。
【0047】
ログインテーブル記憶エリア511には、ユーザのログインを管理するためのログインテーブル5111(図6参照)が記憶されている。会議テーブル記憶エリア512には、会議テーブル5121(図7参照)が記憶されている。プログラム記憶エリア513には、会議サーバ4のメインプログラムや、端末3間で開催される会議を管理するための会議管理プログラム等が記憶されている。その他の情報記憶エリア333には、会議サーバ4で使用されるその他の情報が記憶されている。なお、会議サーバ4がHDD51を備えていない専用機の場合は、ROM41に各種プログラムが記憶される。
【0048】
また、I/Oインタフェイス50には、ネットワーク2と通信するための通信装置45と、マウス47と、ビデオコントローラ43と、キーコントローラ44と、CD−ROMドライブ46とが接続されている。ビデオコントローラ43にはディスプレイ48が接続され、キーコントローラ44にはキーボード49が接続されている。
【0049】
なお、CD−ROMドライブ46に挿入されるCD−ROM115には、上記したメインプログラムや、会議管理プログラム等が記憶され、導入時には、これら各種プログラムが、CD−ROM115からHDD51にセットアップされて、プログラム記憶エリア513に記憶される。
【0050】
次に、楽曲サーバ5の電気的構成について、図4を参照して説明する。図4は、楽曲サーバ5の電気的構成を示すブロック図である。楽曲サーバ5には、楽曲サーバ5の制御を司るコントローラとしてのCPU60が設けられ、そのCPU60には、BIOS等を記憶したROM61と、各種データを一時的に記憶するRAM62と、データの受け渡しの仲介を行うI/Oインタフェイス70とが接続されている。I/Oインタフェイス70には、ハードディスクドライブ71(以下、HDD71)が接続されている。HDD71には、後述する各種記憶エリア(図8参照)が設けられている。
【0051】
また、I/Oインタフェイス70には、ネットワーク2と通信するための通信装置65と、マウス67と、ビデオコントローラ63と、キーコントローラ64と、CD−ROMドライブ66とが接続されている。ビデオコントローラ63にはディスプレイ68が接続され、キーコントローラ64にはキーボード69が接続されている。
【0052】
なお、CD−ROMドライブ66に挿入されるCD−ROM116には、後述する各種プログラムが記憶され、導入時には、これら各種プログラムが、CD−ROM116からHDD71にセットアップされて、HDD71に記憶される。
【0053】
次に、演奏テーブル3111について、図5を参照して説明する。図5は、演奏テーブル3111の概念図である。演奏テーブル3111には、楽曲サーバ5で、ユーザ毎に選曲された楽曲データが、端末3のスピーカ37から出力される順番でそれぞれ記憶されている。例えば、曲順1には、ユーザID=「Suzuki」さんの楽曲として選曲された「楽曲データA」が記憶され、曲順2には、ユーザID=「Ito」さんの楽曲として選曲された「楽曲データB」が記憶され、曲順3には、ユーザID=「Nakayama」さんの楽曲として選曲された「楽曲データC」がそれぞれ記憶されている。即ち、この演奏テーブル3111に基づき、スピーカ37から、3つの楽曲が決められた曲順で一分間ずつ出力される。なお、楽曲データの曲順は、楽曲サーバ5から楽曲データを受信した順番に従って決定される。
【0054】
次に、ログインテーブル5111について、図6を参照して説明する。図6は、ログインテーブル5111の概念図である。ログインテーブル5111には、ネットワーク2にログインしたユーザのユーザIDと、そのユーザIDが登録された端末3の端末IDとが記憶される。即ち、ログインテーブル5111のユーザIDの欄には、カードリーダ33で読み取られた識別カード(図示外)に記憶されたユーザIDが記憶される。さらに、端末IDの欄には、そのユーザIDを送信した端末3を識別する端末IDが記憶される。なお、端末IDとは、端末3のマックアドレス等である。
【0055】
例えば、ユーザである伊藤さんがログインした場合、伊藤さんが所有する識別カードをカードリーダ33に読み取らせる。この場合、その識別カードに記憶されたユーザID(「Ito」)と、そのユーザIDを送信した端末3の端末IDとが、ログインテーブル5111に各々記憶される。その他のユーザである鈴木さん、中山さんについても同様に設定される。このように、ログインテーブル5111は、ネットワーク2にログインしたユーザと、そのユーザが登録された端末とを管理するものである。
【0056】
次に、会議テーブル5121について、図7を参照して説明する。図7は、会議テーブル5121の概念図である。会議テーブル5121には、ユーザIDと、そのユーザIDが参加メンバーとして予め登録されている会議を識別する会議IDとが各々記憶されている。例えば、伊藤さん、鈴木さんは、会議ID=001の会議の参加メンバーとして、会議テーブル5121に予め登録されている。これにより、会議の参加者を管理できる。
【0057】
次に、楽曲サーバ5のHDD71の各種記憶エリアについて、図8を参照して説明する。図8は、HDD71の各記憶エリアを示す概念図である。HDD71には、プログラム記憶エリア711と、アカウントテーブル記憶エリア712と、登録曲テーブル記憶エリア713と、カラオケ履歴テーブル記憶エリア714と、楽曲テーブル記憶エリア715と、ランキング情報テーブル記憶エリア716と、アーティスト情報テーブル記憶エリア717と、ジャンル決定テーブル記憶エリア718と、楽曲データ記憶エリア719等が各々設けられている。
【0058】
プログラム記憶エリア711は、ユーザに対応する楽曲を選択して配信するための楽曲配信プログラム等が記憶されている。アカウントテーブル記憶エリア712には、会議サーバ4から送信され、ネットワーク2にログインしたアカウント(ユーザID)が設定されるアカウントテーブル7121(図9参照)が記憶されている。登録曲テーブル記憶エリア713には、ユーザ毎にお気に入りの曲が登録された登録曲テーブル7131(図10参照)が記憶されている。カラオケ履歴テーブル記憶エリア714には、通信カラオケシステム10で利用されたカラオケの履歴がユーザ毎に記録されたカラオケ履歴テーブル7141(図11参照)が記憶されている。
【0059】
楽曲テーブル記憶エリア715には、楽曲の情報が多数登録された楽曲テーブル7151(図12参照)が記憶されている。ランキング情報テーブル記憶エリア716には、過去半年における全カラオケ履歴から性別−世代別で最も歌われた楽曲のランキングを示すランキング情報テーブル7161(図13参照)が記憶されている。アーティスト情報テーブル記憶エリア717には、アーティストを識別するアーティストIDが、アーティスト名と共に記憶されたアーティスト情報テーブル7171(図14参照)が記憶されている。ジャンル決定テーブル記憶エリア718には、時間帯毎に曲調のジャンルが設定されたジャンル決定テーブル7181が記憶されている。楽曲データ記憶エリア719には、多数の楽曲データが記憶され、これら楽曲データにはそれぞれ楽曲IDが付されている。以下、各テーブル、各データベースについて順に説明する。
【0060】
まず、アカウントテーブル7121について、図9を参照して説明する。図9は、アカウントテーブル7121の概念図である。アカウントテーブル7121には、会議サーバ4から送信されたユーザ情報が記憶される。ユーザ情報とは、ユーザID、ユーザの性別、ユーザの誕生日等を含むものである。例えば、会議サーバ4から男性である伊藤さんのユーザ情報が送信された場合、アカウントテーブル7121には、ログインIDとして、伊藤さんのユーザID=「Ito」、性別=「M」、誕生日=「19750501」が記憶される。楽曲サーバ5では、このアカウントテーブル7121に記憶されたログインIDに基づき、そのユーザに関連する楽曲が選択される。
【0061】
次に、登録曲テーブル7131について、図10を参照して説明する。図10は、登録曲テーブル7131の概念図である。登録曲テーブル7131は、web上で登録されたユーザの登録曲を元に作成されるものである。つまり、楽曲サーバ5がWEBサーバ7と通信することで、ユーザの登録曲を取り込むことができる。登録曲テーブル7131には、ログインID、楽曲ID、登録日が設定されると共に、会議が始まる際にその楽曲が既に演奏されたか否かを示す演奏フラグが設定される。演奏フラグは、既に演奏されている場合は「1」、まだ演奏されていない場合は「0」が設定される。例えば、登録曲テーブル7131の1行目には、伊藤さんが、2008年5月3日の10時19分に楽曲ID=1の楽曲をweb上で登録したこと、会議が始まる際にこの楽曲がまだ演奏されていないことが示されている。
【0062】
次に、カラオケ履歴テーブル7141について、図11を参照して説明する。図11は、カラオケ履歴テーブル7141の概念図である。カラオケ履歴テーブル7141は、通信カラオケシステム10のセンター12に記憶されたカラオケ履歴が、WEBサーバ7を通じて、楽曲サーバ5のHDD71に取り込まれて作成される。カラオケ履歴テーブル7141には、ログインID、楽曲ID、歌った日時が設定されると共に、会議が始まる際にその楽曲が既に演奏されたか否かを示す演奏フラグが設定される。演奏フラグは、既に演奏された場合は「1」、まだ演奏されていない場合は「0」が設定される。例えば、カラオケ履歴テーブル7141の1行目には、伊藤さんが、2008年5月10日の18時19分01秒に楽曲ID=3の楽曲を歌ったこと、会議が始まる際にこの楽曲が演奏されたことが示されている。
【0063】
次に、楽曲テーブル7151について、図12を参照して説明する。図12は、楽曲テーブル7151の概念図である。楽曲テーブル7151には、楽曲を識別する楽曲IDに対して、アーティストID、曲名、その曲の販売日が各々記憶されている。例えば、楽曲テーブル7151の1行目には、楽曲ID=1として、アーティストID=1、曲名=「愛唄」、販売日=2005年11月11日が示されている。
【0064】
次に、ランキング情報テーブル7161について、図13を参照して説明する。図13は、ランキング情報テーブル7161の概念図である。ランキング情報テーブル7161は、所定期間毎(例えば、半年に一度)にカラオケ履歴テーブル7141(図11参照)に基づいて作成される。ランキング情報テーブル7161には、ユーザの属性(世代別−性別)毎に、歌われた楽曲の順位と、その順位の楽曲の楽曲IDとが対応づけられて記憶されている。例えば、ランキング情報テーブル7161の1,2行目には、10代男性1位の楽曲IDは3であること、10代男性2位の楽曲IDは5であることが示されている。
【0065】
次に、アーティスト情報テーブル7171について、図14を参照して説明する。図14は、アーティスト情報テーブル7171の概念図である。アーティスト情報テーブル7171には、アーティストIDと、そのアーティストIDによって識別されるアーティストの名前とが記憶されている。例えば、アーティスト情報テーブル7171の1行目には、アーティストID=1は、アーティスト名「Blue−G」であることが示されている。
【0066】
次に、ジャンル決定テーブル7181について、図15を参照して説明する。図15は、ジャンル決定テーブル7181の概念図である。ジャンル決定テーブル7181には、ジャンルを識別するためのジャンルIDと、そのジャンル名とが対応付けられて記憶され、さらにそれらの各ジャンルに対して、時間帯が各々記憶されている。例えば、ジャンル決定テーブル7181には3種類のジャンルが設定され、ジャンルID=1として「HIPHOP」、ジャンルID=2として「Jazz」、ジャンルID=3として「Reggae」が記憶されている。そして、ジャンルID=1の時間帯は、「15時〜18時」、ジャンルID=2の時間帯は、「10時〜15時」、ジャンルID=3の時間帯は、「18時〜8時」となっている。
【0067】
次に、上記構成からなるテレビ会議システム1で行われる処理について説明する。ここでは、会議サーバ4のCPU40による処理、楽曲サーバ5のCPU60による処理、端末3のCPU20による処理、の順で説明する。
【0068】
まず、会議サーバ4のCPU40による処理について、図16を参照して説明する。図16は、CPU40による処理を示すフローチャートである。まず、端末3からユーザ情報を受信したか否かが判断される(S1)。ユーザ情報は、端末3において、会議に参加するユーザが、識別カード(図示外)をカードリーダ33に読み込ませることで、端末3の通信装置25からネットワーク2を介して会議サーバ4に向けて送信される。このとき、ユーザ情報と共に、そのユーザ情報を送信した端末3の端末IDも共に送信される。
【0069】
次いで、ログイン処理が実行される(S2)。この処理では、受信したユーザ情報に基づき、ユーザID及び端末IDが、HDD51のログインテーブル5111(図6参照)に記憶される。さらに、ユーザ情報が、楽曲サーバ5に向けて送信される(S3)。これは、楽曲サーバ5において、ログインしたユーザに関連する楽曲を選択させるためである。
【0070】
次に、会議受付処理が実行される(S4)。この処理では、ログインしたユーザが参加可能な会議が会議テーブル5121(図7参照)から検索される。さらに、そのユーザが参加する会議において、ログインテーブル5111に基づき、ログインした端末が2以上あるか否が判断される(S5)。会議は、ログインする端末3が少なくとも2つなければ開催できない。よって、同じ会議について、ログインする端末3が1つの場合(S5:NO)、S1に戻って、他の端末のログインを待つために、ユーザ情報を受信したか否かが引き続き監視される。
【0071】
これとは別に、例えば、ログインテーブル5111に、ユーザID=「Ito」、「Suzuki」が登録されている場合、会議テーブル5121では、何れも会議ID=001の参加メンバーである。この場合、会議を開催できるので、ログインテーブル5111に基づき、「Ito」、「Suzuki」が登録された端末ID「0001」、「0002」に対して、会議開始命令がそれぞれ送信される(S6)。
【0072】
続いて、端末3からログアウト信号を受信したか否かが判断される(S7)。ログアウト信号は、会議中にユーザが退場(ログアウト)する際に端末3から送信される。ログアウト信号を受信した場合(S7:YES)、ログアウト処理が実行される(S8)。ログアウト処理では、ログインテーブル5111からログアウトしたユーザのユーザIDが削除される。そして、ログアウト処理が無事終了したことを知らせるために、ログアウトしたユーザに対応する端末3に向かって、ログアウト通知が送信される(S9)。
【0073】
次いで、ログインテーブル5111からログアウトしたユーザIDが削除された状態で、ログインする端末3が1つか否かが判断される(S10)。ログインしている端末3が1つの場合は(S10:YES)、会議が成り立たない。この場合、ログイン状態で残った1つの端末3に向けて会議終了命令が送信され(S11)、会議が終了する。その後、再び、S1に戻って処理が繰り返される。
【0074】
ところで、いずれの端末3からもログアウト信号を受信しない場合(S7:NO)、ユーザ情報を受信したか否が判断される(S12)。これは、会議中での途中参加者を受け付けるためである。ユーザ情報を受信した場合(S12:YES)、ログイン処理が実行され(S2)、ユーザ情報が楽曲サーバ5に向けて送信され(S3)、会議受付処理が実行され(S4)が実行される。そして、会議開始命令が該当する端末に送信されることで、会議への途中参加が受け付けられる。なお、ユーザ情報を受信しなかった場合(S12:NO)、端末3からログアウト信号を受信したか否かが判断され(S7)、会議の退出が監視される。その後、処理が繰り返される。
【0075】
次に、楽曲サーバ5のCPU60による処理について、図17乃至図21を参照して説明する。図17は、CPU60による楽曲配信処理のフローチャートである。図18は、楽曲選択処理のフローチャートである。図19は、第1楽曲選択処理のフローチャートである。図20は、第2楽曲選択処理のフローチャートである。図21は、第3楽曲選択処理のフローチャートである。
【0076】
図17に示すように、まず、会議サーバ4からユーザ情報を受信したか否かが判断される(S21)。会議サーバ4から受信したユーザ情報は、ログインしたユーザに関するものである。ユーザ情報を受信した場合(S21:YES)、受信したユーザ情報は、アカウントテーブル7121(図9参照)に記憶される。例えば、伊藤さんのユーザ情報を受信した場合、アカウントテーブル7121には、ログインID=「Ito」、性別=「M」、誕生日=「19750501」が設定される。ユーザ情報を受信しない場合は(S21:NO)、S21に戻って、ユーザ情報の受信が監視される。
【0077】
次いで、楽曲データ選択処理が実行される(S22)。楽曲データ選択処理は、ログインしたユーザに関連する楽曲を選曲するための処理である。本実施形態では、楽曲を選曲する際の選択条件について、3つの選択方式を設定している。選択方式1では、登録曲、カラオケ履歴が利用される。選択方式2では、アーティストの最新曲が選択される。選択方式3では、時間帯によって曲のジャンル、モードが変更される。楽曲サーバ5では、これら3つの選択方式から1の方式をキーボード69によって選択できる。
【0078】
図18に示すように、まず、選択方式1が選択されたか、選択方式2が選択されたか、選択方式3が選択されたか判断される(S25,26)。選択方式1が選択された場合(S25:YES)、図19に示す第1楽曲選択処理が実行される(S27)。選択方式2が選択された場合(S25:NO、S26:YES)、図20に示す第2楽曲選択処理が実行される(S28)。選択方式3が選択された場合(S25:NO、S26:NO)、図21に示す第3楽曲選択処理が実行される。
【0079】
第1楽曲選択処理について、図19のフローチャートを参照して説明する。まず、アカウントテーブル7121(図9参照)に記憶されたログインIDについて、登録曲テーブル7131(図10参照)と、カラオケ履歴テーブル(図11参照)との中で該当する楽曲から演奏されていない最新曲が検索される(S31)。そして、該当データが有るか否かが判断される(S32)。
【0080】
例えば、ログインIDが「Ito」の場合、登録曲テーブル7131(図10参照)で演奏されていない曲は、楽曲ID=1、2である。一方、カラオケ履歴テーブル(図11参照)において、演奏されていない曲は、楽曲ID=4、5である。そして、これら楽曲ID=1、2、4、5の中での最新曲は、楽曲テーブル7151(図12参照)を参照すると、楽曲ID=5の楽曲である。この場合、該当曲があるので(S32:YES)、会議が始まる際に、端末3のスピーカ37から出力させるBGMが決定される(S33)。このとき、登録曲テーブル7131(図10参照)と、カラオケ履歴テーブル(図11参照)とにおいて、選択された楽曲IDの演奏フラグに1が記憶され、演奏されたことが記憶される。これにより、次回、同じ楽曲が選曲されないようにすることができる。
【0081】
また、該当データが無かった場合(S32:NO)、登録曲テーブル7131(図10参照)と、カラオケ履歴テーブル7141(図11参照)とに、データがあるか否かが判断される(S34)。データが無い場合(S34:NO)、ランキング1位の楽曲が選択される(S35)。ここでは、ランキング情報テーブル7161(図13参照)からそのユーザと同じ属性のランキング1位の楽曲が選択される。例えば、ログインIDが「Ito」で、伊藤さんが10代の男性の場合、ランキング情報テーブル7161(図13参照)からその属性の1位である楽曲ID3の楽曲データが選択される。
【0082】
これとは反対に、データが有る場合(S34:YES)、例えば、登録曲テーブル7131(図10参照)と、カラオケ履歴テーブル7141(図11参照)とにあるデータの演奏フラグが全て1の場合がこれにあたる。この場合、全ての演奏フラグに0が記憶される(S36)。これにより、登録曲テーブル7131(図10参照)と、カラオケ履歴テーブル7141(図11参照)とにおいて、演奏フラグが全てクリアされた状態となる。そして、S31に戻り、再度、登録曲テーブル7131(図10参照)と、カラオケ履歴テーブル7141(図11参照)とから、演奏されていない最新曲が選択され、BGMが決定される(S33)。
【0083】
次に、第2楽曲選択処理について、図20のフローチャートを参照して説明する。まず、アカウントテーブル7121(図9参照)に設定されたログインIDについて、登録曲テーブル7131(図10参照)と、カラオケ履歴テーブル(図11参照)との中で該当する楽曲から演奏されていない最新曲が検索される(S41)。そして、該当データが有るか否かが判断される(S42)。
【0084】
例えば、ログインIDが「Ito」の場合、登録曲テーブル7131(図10参照)で演奏されていない曲は、楽曲ID=1、2である。一方、カラオケ履歴テーブル(図11参照)において、演奏されていない曲は、楽曲ID=4、5である。そして、これら楽曲ID=1、2、4、5の中での最新曲は、楽曲テーブル7151(図12参照)に基づき、楽曲ID=5の楽曲である。この場合、該当曲があるので(S42:YES)、続いて、選曲された楽曲のアーティストの最新曲が選択される(S43)。
【0085】
例えば、楽曲ID=5の楽曲のアーティストのアーティストIDは、楽曲テーブル7151から、「2」である。さらに、アーティストID=2の楽曲の中で、最も新しい曲は、楽曲ID=5の2008年4月25日に販売された「愛うた」である。この場合、そのアーティストの最新曲である楽曲ID=5の楽曲データが選択され、会議が始まる際に端末3のスピーカ37から出力させるBGMが決定される(S44)。このとき、登録曲テーブル7131(図10参照)と、カラオケ履歴テーブル(図11参照)とにおいて、選択された楽曲IDの演奏フラグに1が記憶され、演奏されたことが記憶される。これにより、次回、同じ楽曲が選曲されないようにすることができる。
【0086】
また、該当データが無かった場合(S42:NO)、登録曲テーブル7131(図10参照)と、カラオケ履歴テーブル7141(図11参照)とに、データがあるか否かが判断される(S45)。データが無い場合(S45:NO)、ランキング1位の楽曲が選択される(S46)。ここでは、ランキング情報テーブル7161(図13参照)からそのユーザと同じ属性のランキング1位の楽曲が選択される。
【0087】
これとは反対に、データが有る場合(S45:YES)、例えば、登録曲テーブル7131(図10参照)と、カラオケ履歴テーブル7141(図11参照)とにあるデータの演奏フラグが全て1の場合がこれにあたる。この場合、全ての演奏フラグに0が記憶される(S47)。これにより、登録曲テーブル7131(図10参照)と、カラオケ履歴テーブル7141(図11参照)とにおいて、演奏フラグが全てクリアされた状態となる。そして、S41に戻り、再度、登録曲テーブル7131(図10参照)と、カラオケ履歴テーブル7141(図11参照)とから、演奏されていない最新曲が選択され、BGMが決定される(S44)。
【0088】
次に、第3楽曲選択処理について、図21のフローチャートを参照して説明する。まず、計時装置67によって現在時刻が検出され、その検出された現在時刻からジャンル決定テーブル7181(図15参照)に基づいて、楽曲のジャンルが決定される(S51)。例えば、現在時刻が16時であった場合、ジャンル決定テーブル7181から、曲調は「HIPHOP」に決定される。
【0089】
次に、アカウントテーブル7121(図9参照)に記憶されたログインIDについて、登録曲テーブル7131(図10参照)と、カラオケ履歴テーブル7141(図11参照)とから、演奏されていない最新曲が検索される(S52)。そして、該当データが有るか否かが判断される(S53)。
【0090】
例えば、ログインIDが「Ito」の場合、登録曲テーブル7131(図10参照)で演奏されていない曲は、楽曲ID=1、2である。一方、カラオケ履歴テーブル7141(図11参照)において、演奏されていない曲は、楽曲ID=4、5である。そして、これら楽曲ID=1、2、4、5の中での最新曲は、楽曲テーブル7151(図12参照)に基づき、楽曲ID=5の楽曲である。この場合、該当曲があるので(S55:YES)、会議が始まる際に端末3のスピーカ37から出力するBGMが決定される(S54)。このとき、登録曲テーブル7131(図10参照)と、カラオケ履歴テーブル7141(図11参照)とにおける各演奏フラグに1が記憶され、演奏されたことが設定される。次いで、曲調変更処理が実行される(S55)。この処理では、S51で決定された曲調に応じて、選曲された楽曲データの曲調が変更される。
【0091】
また、該当データが無かった場合(S53:NO)、登録曲テーブル7131(図10参照)と、カラオケ履歴テーブル7141(図11参照)とに、データがあるか否かが判断される(S55)。データが無い場合(S55:NO)、ランキング1位の楽曲が選択される(S56)。ここでは、ランキング情報テーブル7161(図13参照)からそのユーザと同じ属性のランキング1位の楽曲が選択される。そして、再び、計時装置67によって現在時刻が検出され、その検出された現在時刻からジャンル決定テーブル7181(図15参照)に基づいて、楽曲のジャンルが決定し直される(S57)。
【0092】
これとは反対に、データが有る場合(S55:YES)、例えば、登録曲テーブル7131(図10参照)と、カラオケ履歴テーブル7141(図11参照)とにあるデータの演奏フラグが全て1の場合がこれにあたる。この場合、全ての演奏フラグに0が記憶される(S58)。これにより、登録曲テーブル7131(図10参照)と、カラオケ履歴テーブル7141(図11参照)とにおいて、演奏フラグが全てクリアされた状態となる。そして、S51に戻り、再度、計時装置67によって現在時刻が検出され、その検出された現在時刻からジャンル決定テーブル7181(図15参照)に基づいて、楽曲のジャンルが決定し直され、処理が繰り返される。
【0093】
こうして、図19〜図21に示す第1〜第3楽曲選択処理の何れかが実行されることによって、図18に示す楽曲データ選択処理が終了する。そして、楽曲データ選択処理で選択された楽曲IDの楽曲データが、HDD71の楽曲データ記憶エリア719に記憶された楽曲データの中から取り出され、通信装置65からネットワーク2を介して、ログインした端末3に送信される(S23)。ここでは、同じ会議IDが登録されている端末IDに対応する全ての端末3に向けて送信される。
【0094】
次に、端末3のCPU20による処理について、図22,図23のフローチャートを参照して説明する。図22は、CPU20による楽曲データ記憶処理のフローチャートである。図23は、会議実行処理のフローチャートである。端末3では、楽曲データ記憶処理と、会議実行処理とが各々実行される。
【0095】
まず、楽曲データ記憶処理について説明する。図22に示すように、まず、楽曲サーバ5から楽曲データを受信したか否かが判断される(S61)。楽曲データを受信していない場合(S61:NO)、S61に戻って、楽曲データの受信が引き続き監視される。楽曲データを受信した場合(S61:YES)、楽曲データと、その楽曲データに対応するユーザIDとが、HDD31の演奏テーブル記憶エリア311に記憶された演奏テーブル3111(図5参照)に記憶される(S62)。このとき、例えば、演奏テーブル3111の曲順1に、別ユーザの楽曲データが既に記憶されている場合、曲順2に、受信した楽曲データが記憶される。そして、S61に戻って、楽曲データの受信が監視される。
【0096】
次に、会議実行処理について説明する。図23に示すように、まず、ユーザ情報を取得したか否かが判断される(S71)。これは、ユーザが所有する識別カードが、カードリーダ33によって読み込まれ、ユーザ情報を取得したか否かが判断される。ユーザ情報を取得していない場合(S71:NO)、S71に戻って、ユーザ情報の取得が引き続き監視される。ユーザ情報が取得された場合(S71:YES)、そのユーザ情報は、会議サーバ4に送信される(S72)。会議サーバ4では、上記のように、そのユーザのログインが受け付けられることで、会議開始命令が端末3に向けて送信される(図16:S6参照)。
【0097】
そして、会議開始命令を受信したか否かが判断される(S73)。会議開始命令を受信していない場合(S73:NO)、S73に戻って、会議開始命令の受信が引き続き監視される。会議開始命令を受信した場合(S73:YES)、会議処理が実行される(S74)。ここでは、ネットワーク2を介して、画像、音声が互いに送受信されることで、遠隔会議が実施される。そして、会議が始まる際に、演奏テーブル3111に記憶された順番で、複数の楽曲データがスピーカ37から出力される(S75)。
【0098】
例えば、3名のユーザに対応する3つの楽曲データが記憶されている場合、会議が始まる際に、1分間ずつ決められた曲順でスピーカ37から出力される。これにより、会議参加者は、会議が始まる際に、各ユーザに対応する楽曲が演奏されるので、会議への意欲が向上すると共に、会議開始時のメリハリを付けることができる。また、会議参加者は、自身に関連する楽曲がスピーカ37から流れるので、会議への意欲を高めることができる。そして、演奏テーブル3111に記憶された楽曲データが全て出力されたら、演奏テーブル3111に記憶されていた楽曲データが削除される(S76)。
【0099】
なお、本実施形態では、各拠点毎に楽曲が再生される場合、エコーキャンセラー(図示外)等で他拠点の音楽が聞こえないようにすることができる。エコーキャンセラーとは、端末3のスピーカ37から出た音を、マイク35からもう一度拾ってしまい、「こだま」の様に聞こえるアコースティックエコーをキャンセルする装置(H/W)のことを指す。
【0100】
次いで、会議への途中参加者がいるか否かが判断される(S77)。ここでは、会議が開始されてから楽曲データを受信した場合に、途中参加者がいると判断される。途中参加者がいる場合(S77:YES)、演奏テーブル3111には、途中参加者の楽曲データが記憶されている。従って、この楽曲データが会議中にスピーカ37から出力される(S78)。これにより、会議参加者は、会議への途中参加者がいることを把握することができる。なお、途中参加の場合は、会議の邪魔にならないように、スピーカ37の音量を下げるように制御してもよい。そして、途中参加者の楽曲の出力が終了したら、演奏テーブル3111に記憶されていた楽曲データが削除される(S79)。
【0101】
一方、途中参加者がいないと判断された場合(S77:NO)、会議から退出するための退出操作がユーザによって行われたか否かが判断される(S80)。退出操作が行われた場合(S80:YES)、ログアウト信号が会議サーバ4に送信される(S82)。会議サーバ4では、上記したように、ログアウト処理が実行され(図16:S8参照)、ログアウト通知が端末3に送信される(図16:S9参照)。そして、端末3では、ログアウト通知を受信したか否かが判断される(S83)。ログアウト通知を受信していない場合(S83:NO)、まだ会議からログアウトの許可を得ていないので、S83に戻って、ログアウト通知の受信が引き続き監視される。そして、ログアウト通知を受信した場合(S83)、会議実行処理は終了する。
【0102】
一方、退出操作が行われない場合(S80:NO)、続いて、会議サーバ4から会議終了命令を受信したか否かが判断される(S81)。例えば、同じ会議に参加する他のユーザがログアウトし、ログインする端末が残り1つとなった場合に、会議サーバ4から会議終了命令が送信される。この場合(S81:YES)、会議実行処理は強制的に終了する。また、会議サーバ4から会議終了命令を受信しない場合(S81:NO)、会議はそのまま続行されると共に、S77に戻って、途中参加者の監視が行われる。
【0103】
以上説明したように、本実施形態のテレビ会議システム1は、複数の端末3と、会議サーバ4とに加えて、端末3に楽曲を配信できる楽曲サーバ5とを備えたシステムである。楽曲サーバ5は、会議サーバ4から送信されるユーザ情報に基づき、会議に参加するユーザの特性や、会議の時間帯に合わせて、楽曲を選択して配信できる。端末3では、会議が始まる際に、楽曲サーバ5から送信された楽曲データを、スピーカ37から流すことで、会議の進行にメリハリをつけることができる。
【0104】
なお、本発明のテレビ会議システムは、上記の実施形態に限定されず、本発明の要旨を脱しない範囲内で種々の変更が可能である。そこで、上記実施形態の各種変形例について説明する。なお、ここでは、上記実施形態と異なる部分についてのみ説明し、同じ部分については説明を省略する。また、同じ構成部分、各フローチャートで同じ処理ステップについては、同符号、同ステップ番号を付して説明する。
【0105】
第1変形例について、図24,図25を参照して説明する。図24は、第1変形例としてのテレビ会議システム100の構成を示すブロック図である。図25は、第1変形例としての会議実行処理のフローチャートである。第1変形例は、会議サーバがないテレビ会議システム100である。図24に示すように、テレビ会議システム100は、各拠点毎に設けられた複数の端末130と、多地点接続装置(MCU)140と、会議に参加するユーザに関連する楽曲等を選択して端末3に配信する楽曲サーバ5とを備え、これらがネットワーク2を介して相互に接続されている。このテレビ会議システム100では、会議サーバ4がないので、多地点接続装置(MCU)140によって、端末130相互の接続がなされ、遠隔会議が実施される。
【0106】
端末130のCPUによる会議実行処理について説明する。図25に示すように第1変形例の会議実行処理は、上記実施形態の端末3のCPU20によるもの(図23参照)とほぼ同じであるが、カードリーダ33で読み込んだユーザ情報を、会議サーバではなく、楽曲サーバ5に直接送信する(S172)。これにより、楽曲サーバ5では、送信されたユーザ情報によって、そのユーザに関連する楽曲データを選択できる。なお、その他の処理ステップについては、図23のフローチャートの処理ステップと同じである。このように、会議サーバのないテレビ会議システム100においても本発明を適用できる。
【0107】
第2変形例について、図26,図27を参照して説明する。図26は、第2変形例としてのHDD163の各記憶エリアを示す概念図である。図27は、第2変形例としての楽曲配信処理のフローチャートである。第2変形例は、楽曲データのみならず、その楽曲データに付随させて映像データも端末3に送信できるものである。
【0108】
まず、楽曲サーバのHDD163の各記憶エリアについて説明する。図26に示すように、HDD163は、上記実施形態の楽曲サーバ5のHDD71の各記憶エリアに加え、映像データ記憶エリア640が設けられている。映像データ記憶エリア640には、楽曲データ記憶エリア719に記憶された楽曲データに対応して、映像データが記憶されている。即ち、映像データには映像IDが付されると共に、楽曲IDに対応させて管理されている。
【0109】
次に、楽曲サーバのCPUによる楽曲配信処理について説明する。図27に示すように、第2変形例の楽曲配信処理は、上記実施形態の楽曲サーバ5のCPU60によるもの(図17参照)とほぼ同じであるが、楽曲データ選択処理(S22)の後に、楽曲データ選択処理で選択された楽曲データに対応する映像データが、HDD163の映像データ記憶エリア640に記憶された映像データの中から選択される(S111)。そして、楽曲データの送信(S23)と共に、映像データが端末3に送信される(S112)。こうして、端末3では、楽曲データはスピーカ37から出力され、映像データは、ディスプレイ48に映し出される。映像データは静止画でも動画でもよく、ユーザに関連した画像、楽曲に関連した画像等の適用が可能である。これにより、ユーザの会議への意欲をより一層かき立てることができる。
【0110】
次に、第3変形例について、図28を参照して説明する。図28は、第3変形例としての会議実行処理のフローチャートである。第3変形例は、楽曲をスピーカ37から出力させるタイミングを、会議開始時ではなく、会議終了時にするものである。
【0111】
図28に示すように、第3変形例の会議実行処理は、上記実施形態の端末3のCPU20によるもの(図23参照)とほぼ同じであるが、会議終了命令を受信した後に(S81:YES)、楽曲が出力される(S85)。その後、演奏テーブル3111に記憶された楽曲データが全て出力されたら、演奏テーブル3111に記憶されていた楽曲データが削除される(S86)。このように、上記実施形態では、会議開始時にスピーカ37から流すことから「入場曲」を連想させるものであるが、第3変形例のように、会議終了時に流すことで「退場曲」を連想させることができる。
【0112】
次に、第4変形例について、図29を参照して説明する。図29は、第4変形例としての楽曲配信処理のフローチャートである。第4変形例は、楽曲サーバ5において、楽曲データの選択方式を自由に切り替えることができる「自由選択モード」と、選択方式を任意に切り替えることができる「任意選択モード」との何れかに切り替えることができるものである。これら2つのモードの切り替えは、楽曲サーバ5のキーボード69(図4参照)によって操作される。
【0113】
図29に示すように、第4変形例の楽曲配信処理では、会議サーバ4からユーザ情報を受信した後で(S21:YES)、自由選択モード又は任意選択モードの何れが選択されているかが判断される(S121)。自由選択モードが選択された場合(S121:YES)、上記実施形態と同様に、楽曲選択処理が実行される(S22)。一方、任意選択モードが選択された場合(S121:NO)、3つの選択方式の中から任意に1つの選択方式を決定するために、方式決定処理が実行される(S122)。方式決定処理では、例えば、乱数を利用することで、選択方式1、選択方式2、選択方式3の中からランダムに1つの選択方式が選択される。この方式決定処理で1つの選択方式が決定されたら、上記実施形態と同様に、楽曲選択処理が実行される(S22)。
【0114】
このように、任意選択モードでは、選択方式が任意に選択されるので、ユーザにとって予想できない楽曲を端末3から流すことができる。そして、ユーザが特定の選択方式で楽曲を選択したい場合は、自由選択モードを選択すればよい。従って、ユーザの要求に応じて楽曲を選択できる使い勝手のよいテレビ会議システムを提供できる。
【0115】
なお、以上説明において、図4に示すHDD71が本発明の「楽曲データ記憶手段」に相当し、図2に示すスピーカ37が本発明の「音声出力手段」に相当する。また、図17に示すS21の処理を実行するCPU60が本発明の「楽曲サーバ側ユーザ情報受信手段」に相当し、S22の処理を実行するCPU60が本発明の「楽曲データ選択手段」に相当し、S23の処理を実行するCPU60が本発明の「楽曲データ送信手段」に相当する。また、図18に示すS25,S26の処理を実行するCPUが本発明の「方式選択手段」に相当する。また、図21に示すS51の処理を実行するCPU60が本発明の「現在時刻検出手段」に相当し、S55の処理を実行するCPU60が本発明の「変調手段」に相当する。また、図16に示すS1の処理を実行するCPU40本発明の「会議サーバ側ユーザ情報受信手段」に相当し、S3の処理を実行するCPU40が本発明の「会議サーバ側ユーザ情報送信手段」に相当する。また、図22に示すS61の処理を実行するCPU20が本発明の「楽曲データ受信手段」に相当し、図23に示すS72の処理を実行するCPU20が本発明の「端末側ユーザ情報送信手段」に相当する。また、図25に示すS81の処理を実行するCPUが本発明の「参加者退場情報受信手段」に相当する。また、図26に示すHDD163が本発明の「映像データ記憶手段」に相当し、図27に示すS111の処理を実行するCPUが本発明の「映像データ選択手段」に相当し、S112の処理を実行するCPUが本発明の「映像データ送信手段」に相当する。図29に示すS121,S122,S22の処理を実行するCPUが本発明の「選択方式切替手段」に相当する。
【図面の簡単な説明】
【0116】
【図1】テレビ会議システム1の構成を示すブロック図である。
【図2】端末3の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】会議サーバ4の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】楽曲サーバ5の電気的構成を示すブロック図である。
【図5】演奏テーブル3111の概念図である。
【図6】ログインテーブル5111の概念図である。
【図7】会議テーブル5121の概念図である。
【図8】HDD71の各記憶エリアを示す概念図である。
【図9】アカウントテーブル7121の概念図である。
【図10】登録曲テーブル7131の概念図である。
【図11】カラオケ履歴テーブル7141の概念図である。
【図12】楽曲テーブル7151の概念図である。
【図13】ランキング情報テーブル7161の概念図である。
【図14】アーティスト情報テーブル7171の概念図である。
【図15】ジャンル決定テーブル7181の概念図である。
【図16】CPU40による処理を示すフローチャートである。
【図17】CPU60による楽曲配信処理のフローチャートである。
【図18】楽曲選択処理のフローチャートである。
【図19】第1楽曲選択処理のフローチャートである。
【図20】第2楽曲選択処理のフローチャートである。
【図21】第3楽曲選択処理のフローチャートである。
【図22】CPU20による楽曲データ記憶処理のフローチャートである。
【図23】会議実行処理のフローチャートである。
【図24】第1変形例としてのテレビ会議システム100の構成を示すブロック図である。
【図25】第1変形例としての会議実行処理のフローチャートである。
【図26】第2変形例としてのHDD163の各記憶エリアを示す概念図である。
【図27】第2変形例としての楽曲配信処理のフローチャートである。
【図28】第3変形例としての会議実行処理のフローチャートである。
【図29】第4変形例としての楽曲配信処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0117】
1 テレビ会議システム
2 ネットワーク
3 端末
4 会議サーバ
5 楽曲サーバ
20 CPU
40 CPU
60 CPU
31 ハードディスクドライブ(HDD)
37 スピーカ
51 ハードディスクドライブ(HDD)
67 計時装置
71 ハードディスクドライブ(HDD)
100 テレビ会議システム
120 ハードディスクドライブ
130 端末
140 多地点接続装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して接続された会議サーバと、複数の端末と、当該複数の端末に楽曲データを配信する楽曲サーバとを備えた会議システムであって、
前記楽曲サーバは、
前記会議サーバから送信され、複数の端末間で開催される会議に参加するユーザを識別するためのユーザ情報を受信する楽曲サーバ側ユーザ情報受信手段と、
複数の楽曲データを記憶する楽曲データ記憶手段と、
前記楽曲サーバ側ユーザ情報受信手段によって受信された前記ユーザ情報に対応するユーザの楽曲データを、前記楽曲データ記憶手段に記憶された複数の楽曲データの中から選択する楽曲データ選択手段と、
当該楽曲データ選択手段によって選択された前記楽曲データを、前記端末に送信する楽曲データ送信手段と
を備えたことを特徴とする会議システム。
【請求項2】
前記楽曲データ記憶手段には、予め登録されたユーザ毎に、楽曲データが記憶されたことを特徴とする請求項1に記載の会議システム。
【請求項3】
前記楽曲データ記憶手段には、過去に利用したカラオケの楽曲データがユーザ毎に記憶されたことを特徴とする請求項1に記載の会議システム。
【請求項4】
前記楽曲データ記憶手段には、
過去に利用したカラオケの前記ユーザ毎の履歴情報と、
前記カラオケに関連する歌手の最新曲の楽曲データと
が記憶され、
前記楽曲データ選択手段は、前記履歴情報の中から前記ユーザが利用したカラオケに関連する歌手の最新曲の楽曲データを選択することを特徴とする請求項1に記載の会議システム。
【請求項5】
前記楽曲サーバは、
現在時刻を検出する現在時刻検出手段と、
当該現在時刻検出手段によって検出された前記現在時刻に基づき、前記楽曲データ選択手段によって選択された前記楽曲データを変調させる変調手段と
を備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の会議システム。
【請求項6】
前記楽曲サーバは、
前記楽曲データ記憶手段に記憶された前記楽曲データに対応する映像データを記憶する映像データ記憶手段と、
当該映像データ記憶手段に記憶された前記映像データの中から、前記楽曲データ選択手段によって選択された前記楽曲データに対応する前記映像データを選択する映像データ選択手段と、
当該映像データ選択手段によって選択された前記映像データを、前記端末に送信する映像データ送信手段と
を備えたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の会議システム。
【請求項7】
前記楽曲サーバは、
予め設定された条件に基づき、前記ユーザに対応する楽曲データを、前記楽曲データ記憶手段に記憶された複数の前記楽曲データの中から選択するための複数の選択方式が設定され、当該複数の選択方式の中から一の選択方式を選択する方式選択手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の会議システム。
【請求項8】
前記方式選択手段は、
前記複数の選択方式の中から一の選択方式を任意に選択できる任意選択モードと、
前記複数の選択方式の中から一の選択方式を自由に選択できる自由選択モードと
の何れかに切り替える選択方式切替手段を備えたことを特徴とする請求項7に記載の会議システム。
【請求項9】
前記端末は、
前記会議に参加するユーザの前記ユーザ情報を、前記会議サーバに送信する端末側ユーザ情報送信手段と、
前記楽曲サーバの前記楽曲データ送信手段によって送信された前記楽曲データを受信する楽曲データ受信手段と、
当該楽曲データ受信手段によって受信された前記楽曲データを音声として外部に出力する音声出力手段と
を備えたことを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の会議システム。
【請求項10】
前記端末は、
前記音声出力手段による音声の出力タイミングを制御する音声出力タイミング制御手段を備えたことを特徴とする請求項9に記載の会議システム。
【請求項11】
前記端末は、
前記会議サーバから送信され、前記会議へのユーザの参加を受け付けたことを示す参加者受付情報を受信する参加者受付情報受信手段を備え、
前記音声出力タイミング制御手段は、前記参加者受付情報受信手段によって前記参加者受付情報が受信された場合に、前記音声出力手段によって音声を外部に出力させることを特徴とする請求項10に記載の会議システム。
【請求項12】
前記端末は、
前記会議サーバから送信され、会議を終了させるための会議終了命令を受信する会議終了命令受信手段を備え、
前記音声出力タイミング制御手段は、前記会議終了命令受信手段によって前記会議終了命令が受信された場合に、前記音声出力手段によって音声を外部に出力させることを特徴とする請求項10に記載の会議システム。
【請求項13】
前記会議サーバは、
前記端末の前記端末側ユーザ情報送信手段によって送信された前記ユーザ識別情報を受信する会議サーバ側ユーザ情報受信手段と、
当該会議サーバ側受信手段によって受信された前記ユーザ情報を、前記楽曲サーバに送信する会議サーバ側ユーザ情報送信手段と
を備えたことを特徴とする請求項9乃至12の何れかに記載の会議システム。
【請求項14】
請求項1に記載の会議システムの前記楽曲サーバによって処理される会議支援方法であって、
前記会議サーバから送信され、複数の端末間で開催される会議に参加するユーザを識別するためのユーザ情報を受信する受信ステップと、
当該受信ステップで受信された前記ユーザ情報に対応するユーザの楽曲データを、前記楽曲データ記憶手段に記憶された複数の楽曲データの中から選択する選択ステップと、
当該選択ステップで選択された前記楽曲データを、前記端末に送信する送信ステップと
から構成されたことを特徴とする会議支援方法。
【請求項15】
請求項14に記載の会議支援方法の各種処理ステップをコンピュータに実行させる会議支援プログラム。
【請求項16】
ネットワークを介して接続された複数の端末と、当該複数の端末に楽曲データを配信する楽曲サーバと、前記複数の端末における多地点接続を行う多地点接続装置とを備えた会議システムであって、
前記楽曲サーバは、
前記端末から送信され、複数の端末間で開催される会議に参加するユーザを識別するためのユーザ情報を受信する楽曲サーバ側ユーザ情報受信手段と、
複数の楽曲データを記憶する楽曲データ記憶手段と、
前記楽曲サーバ側ユーザ情報受信手段によって受信された前記ユーザ情報に対応するユーザの楽曲データを、前記楽曲データ記憶手段に記憶された複数の楽曲データの中から選択する楽曲データ選択手段と、
当該楽曲データ選択手段によって選択された前記楽曲データを、前記端末に送信する楽曲データ送信手段と
を備えたことを特徴とする会議システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2010−74199(P2010−74199A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−235835(P2008−235835)
【出願日】平成20年9月16日(2008.9.16)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】