説明

低イオン負荷の粉砕無機物の水性懸濁液およびそれらの使用

本発明は、水性懸濁液中の無機物の粉砕を補助するための試剤としての低イオン含量の水溶性コポリマーの使用に関するものであり、高粘度、低粘度および時間的に安定なBrookfield(商標)粘度であり得る乾燥物質濃度を有し、イオン滴定により測定されたイオン負荷が低い色素表面を示す、精製無機物の水性懸濁液を得ることを可能にする。本発明はまた、結果として得られる無機物水性懸濁液および紙、塗料およびプラスチック材料におけるそれらの使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無機物懸濁液の技術産業分野に関するものであり、紙、塗料およびプラスチック類の分野におけるそれらの適用、さらに特に製紙工業分野において、紙シート製造法、またはシート処理法、またはシート特性を改良する目的でのそれらの適用に関する。
【0002】
本発明は、第1に弱イオン性で、経時的に安定状態である低Brookfield(商標)粘度を有し、乾燥物質が高濃度であり得る精製無機物の水性懸濁液または「スラリー」に関するものである。すなわち、本発明は、経時的に安定状態である低Brookfield(商標)粘度を有し、イオン滴定により測定されたイオン電荷が低い色素表面積を有する、乾燥物質が高濃度であり得る精製無機物の水性懸濁液に関する。
【0003】
これらの水性懸濁液は、紙、塗料およびプラスチック類の分野における色素適用が意図されており、さらに特に紙のコーティングおよび/または紙の表面処理、または紙、ボール紙、または類似のシート類の製造時における充填剤などの紙への適用に使用される。
【0004】
この充填剤としての使用は、紙、ボール紙、または類似のシート類の製造時の充填剤組成物として直接的、またはコーティング損紙の再生利用組成物が紙、ボール紙、または類似のシート類の製造中に使用される際にコーティング損紙の再生利用組成物として間接的であり得る。
【0005】
本発明はまた、経時的に安定状態である低Brookfield(商標)粘度を有し、乾燥物質が高濃度であり得、イオン滴定により測定されたイオン電荷が低い色素表面積を提供する特性を有する前記精製物質の水性懸濁液または「スラリー」を得るために、水性懸濁液中の無機物を粉砕する粉砕助剤としての弱イオン性かつ水溶性コポリマーの使用に関する。
【0006】
本発明はまた、経時的に安定状態である低Brookfield(商標)粘度を有し、乾燥物質が高濃度であり得、イオン滴定により測定されたイオン電荷が低い色素表面積を有する、精製無機物懸濁液の製造時の中間段階中に得られたフィルタケーキの分散剤としての同一のコポリマーの使用に関するものであり、この中間段階は、粉砕後、熱的再濃縮前に行われる。
【0007】
本発明はまた、経時的に安定状態である低Brookfield(商標)粘度を有し、乾燥物質が高濃度であり得、イオン滴定により測定されたイオン電荷が低い色素表面積を有する前記精製無機物の水性懸濁液を得ることを可能にする手段である前記粉砕助剤に関する。
【0008】
さらに本発明は、前記粉砕助剤を実施する粉砕方法に関する。
【0009】
さらに本発明は、紙および塗料の分野における乾燥前後、または乾燥後の再分散およびプラスチック類の分野における乾燥後、より具体的には、特に紙のコーティングおよび/または紙の表面処理、または直接組成物として、またはコーティング損紙の再生利用組成物のいずれかであっても、充填剤などの製紙工業への適用に関する紙の分野における無機物の前記水性懸濁液の使用に関する。
【0010】
また、粉砕後の乾燥工程における無機物の前記水性懸濁液の使用に関する。
【0011】
最後に、本発明により製造および/またはコーティングされた紙、ボール紙または類似の製品に関する。
【背景技術】
【0012】
紙、ボール紙または類似の製品のシート製造法において、当業者は、その特性を改良する一方、紙のコストを下げるために、高価なセルロース繊維の一部をより安価な無機物に代える傾向が高まっている。
【0013】
当業者によく知られたこの無機物は、例えば、炭酸カルシウムおよびドロマイト、石膏、水酸化カルシウム、サテンホワイト、二酸化チタンなどの多種多様な類縁充填剤、または特にマグネシウムを伴うカルシウムおよび類縁体などの種々の混合金属の炭酸塩ベースの充填剤、タルクまたは類縁体などの種々の物質、および例えば、タルク−炭酸カルシウムまたは炭酸カルシウム−カオリン混合物などのこれら充填剤の混合物、もしくは天然炭酸カルシウムと水酸化アルミニウム、雲母、または合成繊維もしくは天然繊維との混合物またはタルク−炭酸カルシウムまたはタルク−二酸化チタンの共構造などの無機物の共構造を含む。
【0014】
長期間にわたり上記の精製および粘度規準に合致する無機物水性懸濁液を提供するために、ポリアクリル酸またはその誘導体に基づく水溶性ポリマー類を粉砕助剤として用いることは極めて一般的であるが(FR 2 488 814、FR 2 603 042、EP 0 100 947、EP 0 100 948、EP 0 129 329、EP 0 542 643、EP 0 542 644)、これらの粉砕助剤は、それらを含有する無機物水性懸濁液を、これらのシート製造操作において実施する場合、紙シート製造工程時にカチオン性化合物の添加を必要とするという不利益を有するアニオンタイプのポリマー類および/またはコポリマー類である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
したがって最終利用者は、中央粒径ごとにおよび/または実施した無機物粒子の粒径曲線各点ごとに、紙製造時のポリマー剤の需要を最少にしようと努力している。
【0016】
この問題を解決するために、当業者は現在、特許出願FR2 810 261に推奨された解決に精通しているが、この解決によって、低イオン性電荷を有する無機物水性懸濁液を得ることは可能になるが、最終利用者のニーズに対応する十分に低イオン性電荷の懸濁液を有することは可能にならないことから、最終利用者のニーズに十分に合致するとは限らないという不利益を有している。
【0017】
さらに、最終利用者である製紙製造業者は、紙コーティング操作時に十分に安定ではないカラーコーティングを実行する問題に直面している。
【0018】
この問題に精通している当業者もまた、低アニオン性でも安定性が高く、中央粒径ごとにおよび/または実施した無機物粒子の粒径曲線各点ごとに安定性の高いカラーコーティングを得ることができる無機物水性懸濁液を開発するための努力をしている。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記の問題に直面して、本願出願人は、経時的に安定状態である低Brookfield(商標)を有し、乾燥物質が高濃度であり得、イオン滴定により測定されたイオン電荷が極めて低い色素表面積を有する精製無機物水性懸濁液、すなわち紙製造法および充填剤の双方においてまたはコーティングなどの紙シート処理過程において、その実施が上記の問題を解決することができる懸濁液を開発するための驚くべきステップを採用した。
【0020】
経時的に安定状態である低Brookfield(商標)を有し、乾燥物質が高濃度であり得、イオン滴定により測定されたイオン電荷が極めて低い色素表面積を有する精製無機物のこれらの水性懸濁液は、水性懸濁液中、無機物の粉砕剤として弱電荷ポリマーを用いることにより、または懸濁液製造の中間段階で得られたフィルタケークの分散剤として同一のコポリマーを用いることにより得られ、この中間段階は、乾燥後、場合によっては熱濃縮などの物理的濃縮処理前に行う。
【0021】
経時的に安定状態である低Brookfield(商標)を有し、乾燥物質が高濃度であり得、イオン滴定により測定されたイオン電荷が極めて低い色素表面積を有する精製無機物の前記水性懸濁液は:
a)アクリル酸もしくはメタクリル酸またはマレイン酸もしくはイタコン酸またはそれらの混合物のCからCモノエステル類などの二酸類のヘミエステル類などのモノカルボキシル官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるモノカルボキシル官能基を有するか、、またはクロトン酸、イソクロトン酸、桂皮酸、イタコン酸、マレイン酸または無水マレイン酸などのカルボン酸無水物などのジカルボキシル官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるジカルボキシル官能基を有するか、またはアクリルアミド−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸などのスルホン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるスルホン酸官能基を有するか、またはビニルリン酸、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェートおよびそれらのエトキシレート類などのリン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるリン酸官能基を有するか、またはビニルホスホン酸などのホスホン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるホスホン酸官能基を有する、少なくとも1種のエチレン系不飽和アニオンモノマー、またはそれらの混合物、
b)式(I)
【0022】
【化19】

(式中、
− mおよびpは、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− nは、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− qは、少なくとも1に等しく、5≦(m+n+p)q≦150のような整数を表し、好ましくは15≦(m+n+p)q≦120のような整数を表し、
− Rは、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− Rは、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− Rは、好ましくはビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R’は、水素または1個から40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、好ましくは、1個から12個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、さらにより好ましくは、1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)
の少なくとも1種の非イオン性エチレン系不飽和モノマーまたは式(I)の数種のモノマー混合物、
c)式(IIa)
【0023】
【化20】

(式中、
− m1、p1、m2およびp2は、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− n1およびn2は、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− q1およびq2は、少なくとも1に等しく、0≦(m1+n1+p1)q1≦150および0≦(m2+n2+p2)q2≦150のような整数を表し、
− rは、1≦r≦200のような数を表し、
− Rは、好ましくはビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R、R、R10およびR11は、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− R、R、RおよびRは、1個から20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、またはそれらの混合物を表し、
− R12は、1個から40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
− AおよびBは、それらが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基である)、
式(IIb)は
R−A−Si(OB)
(式中、
− Rは、好ましくはビニル群のおよびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− Aは、それが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基であり、
− Bは、1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)、
式(IIc)
【0024】
【化21】

(式中、
− m3、p3、m4およびp4は、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− n3およびn4は、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− q3およびq4は、少なくとも1に等しく、0≦(m3+n3+p3)q3≦150および0≦(m4+n4+p4)q4≦150のような整数を表し、
− r’は、1≦r’≦200のような数を表し、
− R13は、好ましくはビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R14、R15、R20およびR21は、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− R16、R17、R18およびR19は、1個から20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、またはそれらの混合物を表し、
− DおよびEは、それらが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基である)
である式(IIa)または(IIb)または(IIc)の分子の中から好ましくは選択される少なくとも1種の有機フッ素化モノマーまたは有機シリル化モノマーまたはそれらの混合物、
d)場合によってはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミドまたはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、およびそれらの混合物などのアクリルアミドまたはメタクリルアミドタイプまたはそれらの誘導体またはそれらの混合物の少なくとも1種のモノマー、またはアクリル酸アルキル類またはメタクリル酸アルキル類またはそれらの混合物、メタクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]、またはアクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]またはそれらの混合物などの不飽和エステル類、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、スチレン、αメチルスチレンおよびそれらの誘導体またはそれらの混合物などのビニル類などの少なくとも1種の非水溶性モノマー、または塩化もしくは硫酸[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[2−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[3−(アクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸ジメチルジアリルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[3−(メタクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムまたはそれらの混合物などの少なくとも1種のカチオン性モノマーまたは第四級アンモニウム、
e)これらのみではないが場合によってはエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、アリルアクリレート、アリルマレエート、メチレン−ビス−アクリルアミド、メチレン−ビス−メタクリルアミド、テトラリルオキシエタン、トリアリルシアヌレート、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ショ糖またはその他などのポリオール類から調製されたアリルエーテル類からなる群から選択された少なくとも1種の架橋モノマー
からなるコポリマーを粉砕助剤として含有し、
成分a)、b)、c)、d)およびe)の合計が100%に等しく、
Vollmert出版の「Outlines of macromolecular chemistry」III巻、Vollmert Verlag、Karlsruhe 1985年に記載された方法に従い、定数0.005および0.53mmに等しい直径を有する標準DIN 53101/0aに規定された脱イオン水溶液およびキャピラリチューブの実施により測定された100ml/g未満か、またはそれに等しい固有粘度を有することを特徴とする。この方法は、本出願において固有粘度法と称される。
【0025】
固有粘度を測定するために用いることができる第2の方法では、NaClの6%溶液および上記と同じ装置を使用する。
【0026】
第1の方法に加えて、この第2の方法が用いられる実施例において、この第2の方法を用いて得られた固有粘度値は、表示された第2の値に相当する。
【0027】
このように、紙を製造する際に、中央粒径ごとにおよび/または実施された無機物粒子の粒径曲線の各点ごとに関して、カチオン剤を最少にするために、および紙をコーティングする際に、中央粒径ごとにおよび/または実施された無機物粒子の粒径曲線の各点ごとに関して、安定性の高いカラーコーティングを提供するために、本発明の主要目的は、上記のコポリマー類を含有する精製無機物のこのような水性懸濁液を提供することである。
【0028】
本発明の他の目的は、水性懸濁液中の無機物に対する粉砕助剤として、または前記懸濁液製造の中間段階にて得られたフィルタケークの分散剤としての用途であり、前記中間段階は:
a)アクリル酸もしくはメタクリル酸またはマレイン酸もしくはイタコン酸またはそれらの混合物のCからCモノエステル類などの二酸類のヘミエステル類などのモノカルボキシル官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるモノカルボキシル官能基を有するか、、またはクロトン酸、イソクロトン酸、桂皮酸、イタコン酸、マレイン酸または無水マレイン酸などのカルボン酸無水物などのジカルボキシル官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるジカルボキシル官能基を有するか、またはアクリルアミド−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸などのスルホン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるスルホン酸官能基を有するか、またはビニルリン酸、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェートおよびそれらのエトキシレート類などのリン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるリン酸官能基を有するか、またはビニルホスホン酸などのホスホン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるホスホン酸官能基を有する、少なくとも1種のエチレン系不飽和アニオンモノマー、またはそれらの混合物、
b)式(I)
【0029】
【化22】

(式中、
− mおよびpは、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− nは、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− qは、少なくとも1に等しく、5≦(m+n+p)q≦150のような整数を表し、好ましくは15≦(m+n+p)q≦120のような整数を表し、
− Rは、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− Rは、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− Rは、好ましくはビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R’は、水素または1個から40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、好ましくは、1個から12個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、さらにより好ましくは、1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)
の少なくとも1種の非イオン性エチレン系不飽和モノマーまたは式(I)の数種のモノマー混合物、
c)式(IIa)
【0030】
【化23】

(式中、
− m1、p1、m2およびp2は、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− n1およびn2は、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− q1およびq2は、少なくとも1に等しく、0≦(m1+n1+p1)q1≦150および0≦(m2+n2+p2)q2≦150のような整数を表し、
− rは、1≦r≦200のような数を表し、
− Rは、好ましくはビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R、R、R10およびR11は、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− R、R、RおよびRは、1個から20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、またはそれらの混合物を表し、
− R12は、1個から40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
− AおよびBは、それらが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基である)、
式(IIb)
R−A−Si(OB)
(式中、
− Rは、好ましくはビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− Aは、それが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基であり、
− Bは、1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)、
式(IIc)
【0031】
【化24】

(式中、
− m3、p3、m4およびp4は、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− n3およびn4は、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− q3およびq4は、少なくとも1に等しく、0≦(m3+n3+p3)q3≦150および0≦(m4+n4+p4)q4≦150のような整数を表し、
− r’は、1≦r’≦200のような数を表し、
− R13は、好ましくはビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R14、R15、R20およびR21は、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− R16、R17、R18およびR19は、1個から20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、またはそれらの混合物を表し、
− DおよびEは、それらが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基である)
である式(IIa)または(IIb)または(IIc)の分子の中から好ましくは選択される少なくとも1種の有機フッ素化モノマーまたは有機シリル化モノマーまたはそれらの混合物、
d)場合によってはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミドまたはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、およびそれらの混合物などのアクリルアミドまたはメタクリルアミドタイプまたはそれらの誘導体またはそれらの混合物の少なくとも1種のモノマー、またはアクリル酸アルキル類またはメタクリル酸アルキル類またはそれらの混合物、メタクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]、またはアクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]またはそれらの混合物などの不飽和エステル類、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、スチレン、αメチルスチレンおよびそれらの誘導体またはそれらの混合物などのビニル類などの少なくとも1種の非水溶性モノマー、または塩化もしくは硫酸[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[2−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[3−(アクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸ジメチルジアリルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[3−(メタクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムまたはそれらの混合物などの少なくとも1種のカチオン性モノマーまたは第四級アンモニウム、
e)これらのみではないが場合によってはエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、アリルアクリレート、アリルマレエート、メチレン−ビス−アクリルアミド、メチレン−ビス−メタクリルアミド、テトラリルオキシエタン、トリアリルシアヌレート、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ショ糖、またはその他などのポリオール類から調製されたアリルエーテル類からなる群から選択された少なくとも1種の架橋モノマー
からなるコポリマーの粉砕後に、適切ならば熱濃縮工程前に行い、
成分a)、b)、c)、d)およびe)の合計が100%に等しく、
上記の方法に従って測定された100ml/g未満か、またはそれに等しい固有粘度を有する。
【0032】
本発明の他の目的は、粉砕剤として前記選択されたコポリマー類を実施する無機粒子の水性懸濁液中の粉砕方法を提供することである。
【0033】
さらに本発明により実施された前記コポリマー類には、無機物の粉砕および/またはポンプ輸送および/または攪拌などの物理的操作時の気泡形成を減少させる利点がある。
【0034】
さらに、本発明の他の目的は、紙、塗料およびプラスチック類の分野において乾燥時または乾燥後の前記精製無機物水性懸濁液を使用することである。
【0035】
より具体的には、本発明の他の目的は、紙充填のためにこれらの精製無機物水性懸濁液を使用することにあり、さらに具体的に直接的であってもまたは間接的であっても、「ウェット−エンド」適用として知られている適用、すなわち、紙、ボール紙または類似のシートの処理におけるフイラーとしての適用にある。
【0036】
他の目的はまた、コーティングカラーフィルタとして用いられる紙、ボール紙または類似のシートの処理における前記精製無機物水性懸濁液の使用にある。
【0037】
他の目的はまた、低密度(LLDPE)および高密度(HMW−HDPE)ポリオレフィン類、または通気性膜、または塩化ポリビニル(PVC)類などのプラスチック分野、さらに特に硬質または軟質PVC類などのPVC類分野における前記精製無機物水性懸濁液の使用にある。
【0038】
これらの目的は:
a)アクリル酸もしくはメタクリル酸またはマレイン酸もしくはイタコン酸またはそれらの混合物のCからCモノエステル類などの二酸類のヘミエステル類などのモノカルボキシル官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるモノカルボキシル官能基を有するか、、またはクロトン酸、イソクロトン酸、桂皮酸、イタコン酸、マレイン酸または無水マレイン酸などのカルボン酸無水物などのジカルボキシル官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるジカルボキシル官能基を有するか、またはアクリルアミド−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸などのスルホン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるスルホン酸官能基を有するか、またはビニルリン酸、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェートおよびそれらのエトキシレート類などのリン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるリン酸官能基を有するか、またはビニルホスホン酸などのホスホン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるホスホン酸官能基を有する、少なくとも1種のエチレン系不飽和アニオンモノマー、またはそれらの混合物、
b)式(I)
【0039】
【化25】

(式中、
− mおよびpは、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− nは、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− qは、少なくとも1に等しく、5≦(m+n+p)q≦150のような整数を表し、好ましくは15≦(m+n+p)q≦120のような整数を表し、
− Rは、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− Rは、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− Rは、好ましくはビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R’は、水素または1個から40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、好ましくは、1個から12個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、さらにより好ましくは、1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)
の少なくとも1種の非イオン性エチレン系不飽和モノマーまたは式(I)の数種のモノマー混合物、
c)式(IIa)は
【0040】
【化26】

(式中、
− m1、p1、m2およびp2は、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− n1およびn2は、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− q1およびq2は、少なくとも1に等しく、0≦(m1+n1+p1)q1≦150および0≦(m2+n2+p2)q2≦150のような整数を表し、
− rは、1≦r≦200のような数を表し、
− Rは、好ましくはビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R、R、R10およびR11は、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− R、R、RおよびRは、1個から20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、またはそれらの混合物を表し、
− R12は、1個から40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
− AおよびBは、それらが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基であり、
式(IIb)は
R−A−Si(OB)
であって、
式中、
− Rは、好ましくはビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− Aは、それが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基であり、
− Bは、1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)、
式(IIc)
【0041】
【化27】

(式中、
− m3、p3、m4およびp4は、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− n3およびn4は、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− q3およびq4は、少なくとも1に等しく、0≦(m3+n3+p3)q3≦150および0≦(m4+n4+p4)q4≦150のような整数を表し、
− r’は、1≦r’≦200のような数を表し、
− R13は、好ましくはビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R14、R15、R20およびR21は、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− R16、R17、R18およびR19は、1個から20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、またはそれらの混合物を表し、
− DおよびEは、それらが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基である)
である式(IIa)または(IIb)または(IIc)の分子の中から好ましくは選択される少なくとも1種の有機フッ素化モノマーまたは有機シリル化モノマーまたはそれらの混合物、
d)場合によってはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミドまたはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、およびそれらの混合物などのアクリルアミドまたはメタクリルアミドタイプまたはそれらの誘導体またはそれらの混合物の少なくとも1種のモノマー、またはアクリル酸アルキル類またはメタクリル酸アルキル類またはそれらの混合物、メタクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]、またはアクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]またはそれらの混合物などの不飽和エステル類、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、スチレン、αメチルスチレンおよびそれらの誘導体またはそれらの混合物などのビニル類などの少なくとも1種の非水溶性モノマー、または塩化もしくは硫酸[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[2−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[3−(アクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸ジメチルジアリルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[3−(メタクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムまたはそれらの混合物などの少なくとも1種のカチオン性モノマーまたは第四級アンモニウム、
e)これらのみではないが場合によってはエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、アリルアクリレート、アリルマレエート、メチレン−ビス−アクリルアミド、メチレン−ビス−メタクリルアミド、テトラリルオキシエタン、トリアリルシアヌレート、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ショ糖、またはその他などのポリオール類から調製されたアリルエーテル類からなる群から選択された少なくとも1種の架橋モノマー
からなるコポリマーであって、
成分a)、b)、c)、d)およびe)の合計が100%に等しく、
上記の方法に従って測定された100ml/g未満か、またはそれに等しい固有粘度を有するコポリマーを粉砕助剤として使用することによって達成される。
【0042】
より具体的には、本発明による精製無機物の水性懸濁液は、前記コポリマーが:
a)アクリル酸もしくはメタクリル酸またはマレイン酸もしくはイタコン酸またはそれらの混合物のCからCモノエステル類などの二酸類のヘミエステル類などのモノカルボキシル官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるモノカルボキシル官能基を有するか、、またはクロトン酸、イソクロトン酸、桂皮酸、イタコン酸、マレイン酸または無水マレイン酸などのカルボン酸無水物などのジカルボキシル官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるジカルボキシル官能基を有するか、またはアクリルアミド−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸などのスルホン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるスルホン酸官能基を有するか、またはビニルリン酸、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェートおよびそれらのエトキシレート類などのリン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるリン酸官能基を有するか、またはビニルホスホン酸などのホスホン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるホスホン酸官能基を有する、少なくとも1種のエチレン系不飽和アニオンモノマー、またはそれらの混合物2重量%から95重量%、好ましくは3重量%から25重量%、さらにより好ましくは4重量%から15重量%、
b)式(I)
【0043】
【化28】

(式中、
− mおよびpは、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− nは、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− qは、少なくとも1に等しく、5≦(m+n+p)q≦150のような整数を表し、好ましくは15≦(m+n+p)q≦120のような整数を表し、
− Rは、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− Rは、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− Rは、好ましくはビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R’は、水素または1個から40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、好ましくは、1個から12個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、さらにより好ましくは、1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)
の少なくとも1種の非イオン性エチレン系不飽和モノマーまたは式(I)の数種のモノマー混合物の97.9重量%から4.9重量%、好ましくは95重量%から65重量%、さらにより好ましくは92重量%から78重量%、
c)式(IIa)
【0044】
【化29】

(式中、
− m1、p1、m2およびp2は、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− n1およびn2は、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− q1およびq2は、少なくとも1に等しく、0≦(m1+n1+p1)q1≦150および0≦(m2+n2+p2)q2≦150のような整数を表し、
− rは、1≦r≦200のような数を表し、
− Rは、好ましくはビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R、R、R10およびR11は、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− R、R、RおよびRは、1個から20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、またはそれらの混合物を表し、
− R12は、1個から40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
− AおよびBは、それらが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基である)、
式(IIb)
R−A−Si(OB)
(式中、
− Rは、好ましくはビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− Aは、それが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基であり、
− Bは、1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)、
式(IIc)
【0045】
【化30】

(式中、
− m3、p3、m4およびp4は、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− n3およびn4は、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− q3およびq4は、少なくとも1に等しく、0≦(m3+n3+p3)q3≦150および0≦(m4+n4+p4)q4≦150のような整数を表し、
− r’は、1≦r’≦200のような数を表し、
− R13は、好ましくはビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R14、R15、R20およびR21は、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− R16、R17、R18およびR19は、1個から20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、またはそれらの混合物を表し、
− DおよびEは、それらが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基である)
である式(IIa)または(IIb)または(IIc)分子の中から好ましくは選択される少なくとも1種の有機フッ素化モノマーまたは有機シリル化モノマーまたはそれらの混合物の0.1重量%から50重量%、好ましくは0.2重量%から10重量%、さらにより好ましくは0.3重量%から5重量%、
d)N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミドまたはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、およびそれらの混合物などのアクリルアミドまたはメタクリルアミドタイプまたはそれらの誘導体またはそれらの混合物の少なくとも1種のモノマー、またはアクリル酸アルキル類またはメタクリル酸アルキル類またはそれらの混合物、メタクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]、またはアクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]またはそれらの混合物などの不飽和エステル類、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、スチレン、αメチルスチレンおよびそれらの誘導体またはそれらの混合物などのビニル類などの少なくとも1種の非水溶性モノマー、または塩化もしくは硫酸[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[2−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[3−(アクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸ジメチルジアリルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[3−(メタクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムまたはそれらの混合物などの少なくとも1種のカチオン性モノマーまたは第四級アンモニウム0重量%から50重量%、好ましくは0重量%から10重量%、さらにより好ましくは0重量%から5重量%、
e)これらのみではないがエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、アリルアクリレート、アリルマレエート、メチレン−ビス−アクリルアミド、メチレン−ビス−メタクリルアミド、テトラリルオキシエタン、トリアリルシアヌレート、ペンタエリスリトール、ソルビトール、またはショ糖などのポリオール類から調製されたアリルエーテル類からなる群から選択された少なくとも1種の架橋モノマー0重量%から5重量%、好ましくは0重量%から3重量%からなり、
成分a)、b)、c)、d)およびe)の合計が100%に等しく、またそのコポリマーは上記の方法に従って測定された100ml/g未満か、またはそれに等しい固有粘度を有することを特徴とする。
【0046】
より具体的には、本発明による無機物の水性懸濁液は、それらが、無機物の乾燥重量に関して前記コポリマーの0.05乾燥重量%から10乾燥重量%を含有することを特徴とする。
【0047】
同じく具体的には、本発明による無機物の水性懸濁液は、前記コポリマーが、その酸形態にあるか、または1種または複数の中和剤により部分中和または完全中和されていることを特徴とする。
【0048】
これらの中和剤は、例えば、一価の官能基に関しては、アルカリカチオン類、特にナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウムまたはステアリルアミン、エタノールアミン類(モノ−、ジ−、トリエタノールアミン)、モノおよびジエチルアミン、シクロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミン、アミノメチルプロパノール、モルホリンなどの第一級、第二級または第三級脂肪族および/または環状アミン類からなる群から選択されたものなど、または多価の官能基に関しては、アルカリ土類二価カチオン類、特にマグネシウムおよびカルシウム、または亜鉛、ならびに三価カチオン類、特にアルミニウムなど、またはより高い原子価のある一定のカチオン類からなる群から選択されたものなど、一価の中和官能基または多価の中和官能基を有するものである。
【0049】
本発明の他の変法は、本発明による無機物の水性懸濁液は無機物の乾燥重量に関して前記ポリマーの0.05乾燥重量%から10乾燥重量%および少なくとも1種の他の分散剤または粉砕助剤を含有するという事実からなる。
【0050】
次に前記他の分散剤または粉砕助剤は、特にその酸形態において、または1種または複数の上記に掲げた同一のリストから選択される中和剤により完全中和または部分中和されているアクリル酸のホモポリマー類またはコポリマー類など、当業者に知られているこれらの他の分散剤または粉砕剤から選択されるか、または特にリン酸および/またはソーダまたは石灰などの一価および/または二価の塩基によるその塩類が、特にふさわしいと云えるHイオンドナーなどの分散剤または粉砕助剤の中から選択される。
【0051】
とりわけ、本発明による無機物の水性懸濁液は、前記他の分散剤または粉砕助剤の無機物の乾燥重量に関して0.05乾燥重量%から1乾燥重量%を含有する。
【0052】
同じく特に、本発明による無機物の水性懸濁液は、15重量%と85重量%との間、好ましくは40重量%と80重量%との間、さらにより好ましくは50重量%と78重量%との間の乾燥物質含量を有することを特徴とする。
【0053】
さらに、本発明による無機物の水性懸濁液は、前記無機物が、炭酸カルシウムおよびドロマイト、石膏、水酸化カルシウム、サテンホワイト、二酸化チタン、三水酸化アルミニウムまたは特に、マグネシウムを伴うカルシウムおよび類縁体などの種々の金属の混合炭酸塩ベースなどの種々の類似充填剤、タルクまたは類縁体などの種々の物質、および、例えば、タルク−炭酸カルシウムまたは炭酸カルシウム−カオリン混合物、または炭酸カルシウムと、三水酸化アルミニウム、カオリン類、焼成カオリン類、雲母または合成繊維もしくは天然繊維との混合物などのこれらの充填剤の混合物またはタルク−炭酸カルシウムまたはタルク−二酸化チタンの共構造などの無機物の共構造の中から選択されることを特徴とする。
【0054】
好ましくは、本発明による無機物の水性懸濁液は、前記無機物が、大理石、方解石、白亜またはそれらの混合物の中から選択される天然炭酸カルシウムなどの炭酸カルシウムからなることを特徴とする。
【0055】
本発明による無機物のこれらの水性懸濁液はまた、前記無機物が、Sedigraph(商標)5100を用いて測定される、50μmと0.1μm、好ましくは5μmと0.2μmとの間、さらにより好ましくは2μmと0.5μmとの間の中央粒径を提供することを特徴とする。
【0056】
本発明による無機物のこれらの水性懸濁液はまた、7.5と13との間、好ましくは8と12との間、さらにより好ましくは8.5と10との間のpHを有することを特徴とする。
【0057】
本発明による水性懸濁液中の無機物に対する粉砕助剤としてのコポリマーの使用は、前記コポリマーが:
a)アクリル酸もしくはメタクリル酸またはマレイン酸もしくはイタコン酸またはそれらの混合物のCからCモノエステル類などの二酸類のヘミエステル類などのモノカルボキシル官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるモノカルボキシル官能基を有するか、またはクロトン酸、イソクロトン酸、桂皮酸、イタコン酸、マレイン酸または無水マレイン酸などのカルボン酸無水物などのジカルボキシル官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるジカルボキシル官能基を有するか、またはアクリルアミド−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸などのスルホン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるスルホン酸官能基を有するか、またはビニルリン酸、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェートおよびそれらのエトキシレート類などのリン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるリン酸官能基を有するか、またはビニルホスホン酸などのホスホン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるホスホン酸官能基を有する、少なくとも1種のエチレン系不飽和アニオンモノマー、またはそれらの混合物、
b)式(I)
【0058】
【化31】

(式中、
− mおよびpは、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− nは、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− qは、少なくとも1に等しく、5≦(m+n+p)q≦150のような整数を表し、好ましくは15≦(m+n+p)q≦120のような整数を表し、
− Rは、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− Rは、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− Rは、好ましくはビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R’は、水素または1個から40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、好ましくは、1個から12個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、さらにより好ましくは、1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)
の少なくとも1種の非イオン性エチレン系不飽和モノマーまたは式(I)の数種のモノマー混合物、
c)式(IIa)
【0059】
【化32】

(式中、
− m1、p1、m2およびp2は、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− n1およびn2は、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− q1およびq2は、少なくとも1に等しく、0≦(m1+n1+p1)q1≦150および0≦(m2+n2+p2)q2≦150のような整数を表し、
− rは、1≦r≦200のような数を表し、
− Rは、好ましくはビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレインアクリル酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R、R、R10およびR11は、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− R、R、RおよびRは、1個から20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、またはそれらの混合物を表し、
− R12は、1個から40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
− AおよびBは、それらが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基である)、
式(IIb)
R−A−Si(OB)
(式中、
− Rは、好ましくはビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− Aは、それが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基であり、
− Bは、1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)、
式(IIc)
【0060】
【化33】

(式中、
− m3、p3、m4およびp4は、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− n3およびn4は、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− q3およびq4は、少なくとも1に等しく、0≦(m3+n3+p3)q3≦150および0≦(m4+n4+p4)q4≦150のような整数を表し、
− r’は、1≦r’≦200のような数を表し、
− R13は、好ましくはビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R14、R15、R20およびR21は、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− R16、R17、R18およびR19は、1個から20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、またはそれらの混合物を表し、
− DおよびEは、それらが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基である)
である式(IIa)または(IIb)または(IIc)の分子の中から好ましくは選択される少なくとも1種の有機フッ素化または有機シリル化モノマーまたはそれらの混合物、
d)場合によってはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミドまたはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、およびそれらの混合物などのアクリルアミドまたはメタクリルアミドタイプまたはそれらの誘導体またはそれらの混合物の少なくとも1種のモノマー、またはアクリル酸アルキル類またはメタクリル酸アルキル類またはそれらの混合物、メタクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]、またはアクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]またはそれらの混合物などの不飽和エステル類、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、スチレン、αメチルスチレンおよびそれらの誘導体またはそれらの混合物などのビニル類などの少なくとも1種の非水溶性モノマー、または塩化もしくは硫酸[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[2−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[3−(アクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸ジメチルジアリルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[3−(メタクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムまたはそれらの混合物などの少なくとも1種のカチオン性モノマーまたは第四級アンモニウム、
e)これらのみではないが場合によってはエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、アリルアクリレート、アリルマレエート、メチレン−ビス−アクリルアミド、メチレン−ビス−メタクリルアミド、テトラリルオキシエタン、トリアリルシアヌレート、ペンタエリスリトール、ソルビトール、またはショ糖などのポリオール類から調製されたアリルエーテル類からなる群から選択された可能性として少なくとも1種の架橋モノマーからなり、
成分a)、b)、c)、d)およびe)の合計が100%に等しく、
前記コポリマーが、上記の方法に従って測定された100ml/g未満か、またはそれに等しい固有粘度を有することを特徴とする。
【0061】
より具体的には、上記のコポリマーの使用は、前記コポリマーが:
a)アクリル酸もしくはメタクリル酸またはマレイン酸もしくはイタコン酸またはそれらの混合物のCからCモノエステル類などの二酸類のヘミエステル類などのモノカルボキシル官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるモノカルボキシル官能基を有するか、またはクロトン酸、イソクロトン酸、桂皮酸、イタコン酸、マレイン酸または無水マレイン酸などのカルボン酸無水物などのジカルボキシル官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるジカルボキシル官能基を有するか、またはアクリルアミド−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸などのスルホン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるスルホン酸官能基を有するか、またはビニルリン酸、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェートおよびそれらのエトキシレート類などのリン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるリン酸官能基を有するか、またはビニルホスホン酸などのホスホン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるホスホン酸官能基を有する、少なくとも1種のエチレン系不飽和アニオンモノマー、またはそれらの混合物2重量%から95重量%、好ましくは3重量%から25重量%、さらにより好ましくは4重量%から15重量%、
b)式(I)
【0062】
【化34】

(式中、
− mおよびpは、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− nは、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− qは、少なくとも1に等しく、5≦(m+n+p)q≦150のような整数を表し、好ましくは15≦(m+n+p)q≦120のような整数を表し、
− Rは、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− Rは、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− Rは、好ましくはビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R’は、水素または1個から40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、好ましくは、1個から12個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、さらにより好ましくは、1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)
の少なくとも1種の非イオン性エチレン系不飽和モノマーまたは式(I)の数種のモノマー混合物の97.9重量%から4.9重量%、好ましくは95重量%から65重量%、さらにより好ましくは92重量%から78重量%、
c)式(IIa)
【0063】
【化35】

(式中、
− m1、p1、m2およびp2は、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− n1およびn2は、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− q1およびq2は、少なくとも1に等しく、0≦(m1+n1+p1)q1≦150および0≦(m2+n2+p2)q2≦150のような整数を表し、
− rは、1≦r≦200のような数を表し、
− Rは、好ましくはビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R、R、R10およびR11は、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− R、R、RおよびRは、1個から20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、またはそれらの混合物を表し、
− R12は、1個から40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
− AおよびBは、それらが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基である)、
式(IIb)
R−A−Si(OB)
(式中、
− Rは、好ましくはビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− Aは、それが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基であり、
− Bは、1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)、
式(IIc)
【0064】
【化36】

(式中、
− m3、p3、m4およびp4は、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− n3およびn4は、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− q3およびq4は、少なくとも1に等しく、0≦(m3+n3+p3)q3≦150および0≦(m4+n4+p4)q4≦150のような整数を表し、
− r’は、1≦r’≦200のような数を表し、
− R13は、好ましくはビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R14、R15、R20およびR21は、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− R16、R17、R18およびR19は、1個から20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、またはそれらの混合物を表し、
− DおよびEは、それらが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基である)
である式(IIa)または(IIb)または(IIc)の分子の中から好ましくは選択される少なくとも1種の有機フッ素化または有機シリル化モノマーまたはそれら混合物の0.1重量%から50重量%、好ましくは0.2重量%から10重量%、さらにより好ましくは0.3重量%から5重量%、
d)N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミドまたはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、およびそれらの混合物などのアクリルアミドまたはメタクリルアミドタイプまたはそれらの誘導体またはそれらの混合物の少なくとも1種のモノマー、またはアクリル酸アルキル類またはメタクリル酸アルキル類またはそれらの混合物、メタクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]、またはアクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]またはそれらの混合物などの不飽和エステル類、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、スチレン、αメチルスチレンおよびそれらの誘導体またはそれらの混合物などのビニル類などの少なくとも1種の非水溶性モノマー、または塩化もしくは硫酸[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[2−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[3−(アクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸ジメチルジアリルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[3−(メタクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムまたはそれらの混合物などの少なくとも1種のカチオン性モノマーまたは第四級アンモニウム0重量%から50重量%、好ましくは0重量%から10重量%、さらにより好ましくは0重量%から5重量%、
e)これらのみではないが、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、アリルアクリレート、アリルマレエート、メチレン−ビス−アクリルアミド、メチレン−ビス−メタクリルアミド、テトラリルオキシエタン、トリアリルシアヌレート、ペンタエリスリトール、ソルビトール、またはショ糖などのポリオール類から調製されたアリルエーテル類からなる群から選択された少なくとも1種の架橋モノマー0重量%から5重量%、好ましくは0重量%から3重量%からなり、
成分a)、b)、c)、d)およびe)の合計が100%に等しく、
前記コポリマーが、上記の方法に従って測定された100ml/g未満か、またはそれに等しい固有粘度を有することを特徴とする。
【0065】
本発明により用いられるコポリマーは、知られた触媒系および移動剤の存在下、溶液中、直接乳濁液中もしくは逆乳濁液中、懸濁液中、または適切な溶媒中の沈殿ラジカル共重合、または可逆的付加断片形成移動(Reversible Addition Fragmentation Transfer)(RAFT)として知られている方法、原子移動ラジカル重合(Atom Transfer Radical Polymerization)(ATRP)として知られている方法、ニトロキシド媒介重合(Nitroxide Mediated Polymerization)(NMP)として知られている方法、またはコバロキシム媒介フリーラジカル重合(Cobaloxime Mediated Free Radical Polymerization)として知られている方法などの制御ラジカル重合方法の手段により得られる。
【0066】
酸形態において得られ、場合によっては蒸留されて得られるこのコポリマーはまた、一価の官能基に関しては、アルカリカチオン類、特にナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウムまたはステアリルアミン、エタノールアミン類(モノ−、ジ−、トリエタノールアミン)、モノおよびジエチルアミン、シクロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミン、アミノメチルプロパノール、モルホリンなどの第一級、第二級または第三級脂肪族および/または環状アミン類からなる群から選択されたものなど、または多価の官能基に関しては、アルカリ土類二価カチオン類、特にマグネシウムおよびカルシウム、または亜鉛、ならびに三価カチオン類、特にアルミニウムなど、またはより高い原子価のある一定のカチオン類からなる群から選択されたものなどの一価の中和官能基を有するか、または多価の中和官能基を有する1種または複数の中和剤を用いて完全中和または部分中和できる。
【0067】
次に各中和剤はまた、各原子価官能基に適切な中和速度によって操作する。
【0068】
他の変法によれば、共重合化反応から得られた前記コポリマーが、完全中和または部分中和反応の前後に、当業者に知られている統計的方法または動的方法に従って、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール類、アセトン、テトラヒドロフランまたはそれらの混合液からなる群に属する1種または複数の極性溶媒により処理され、数相に分離できる。
【0069】
次に複数相のうちの1相は、水性懸濁液中、無機物の分散剤または粉砕助剤として本発明に従って用いられるコポリマーに相当する。
【0070】
本発明はまた、弱荷電の性質を有する水性懸濁液中、無機物の前記弱イオン性かつ水溶性粉砕助剤に関する。前記助剤は上記のコポリマーであることを特徴とする。
【0071】
本発明はまた、水性懸濁液中、無機物の前記粉砕助剤を実施する粉砕法に関する。
【0072】
実際、本発明によれば、無機物の粉砕は、前記物質を、粉砕助剤として用いられるコポリマーにより水性環境中、粉砕体を用いて極めて細かい粒子に精製することからなる。
【0073】
一変法は、コポリマーの全量を導入することにより、開始寸法50ミクロメートル以下に等しい粒子を有する粉砕される無機物の水性懸濁液を形成することからなる。
【0074】
このように形成された粉砕される無機物の懸濁液に、好ましくは0.20ミリメートルと4ミリメートルとの間の粒径の粉砕体を加える。この粉砕体は一般に、高硬質の合成樹脂、スチールまたはその他のものと共に酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウムまたはそれらの混合物のように種々の物質粒子の形態で提供される。
【0075】
この粉砕体を、この物質と粉砕される無機物との間の重量比が少なくとも2/1、好ましくはこの比が3/1と5/1との間の範囲になるような量で懸濁液に加える。
【0076】
次に懸濁液と粉砕体との混合物は、古典的微細物グラインダに生じるような機械的粉砕に供される。導入される粉砕助剤量は、精製される無機物の乾燥質量に関して前記コポリマー類の0.05乾燥重量%から10乾燥重量%まで変わる。
【0077】
粉砕後の高精製無機物を得るために必要な時間は、精製される無機物の性質と量により、また使用される攪拌様式および粉砕操作時の媒体の温度により変わる。
【0078】
他の変法は、粉砕段階前に粉砕助剤の一部を用い、粉砕操作時な粉砕剤の残りの量を実施することからなる。
【0079】
最後に、他の変法は、粉砕段階前にコポリマーを実施せず、1つ以上の段階で行われる粉砕操作時に必要な全量を用いることからなる。
【0080】
このように、本発明によれば、前記無機物の水性懸濁液を極微粒子水性懸濁液に精製することからなる、色素適用を意図した水性懸濁液の粉砕法は、粉砕段階前および/または粉砕時に粉砕助剤として無機物の乾燥重量に関して上記ポリマー類の0.05乾燥重量%から10乾燥重量%を使用することを特徴とする。
【0081】
また、本発明を実施する他の様式は、粉砕剤として使用される前記コポリマーに加えて、粉砕段階前および/または粉砕時に少なくとも1種の他の粉砕剤を実施することからなる。
【0082】
このように、一変法によれば、本発明による粉砕法は、粉砕段階前および/または粉砕時に粉砕助剤として無機物の乾燥重量に関して上記ポリマー類の0.05乾燥重量%から10乾燥重量%および少なくとも1種の他の分散剤または粉砕助剤が使用されることを特徴とする。
【0083】
次に前記他の分散剤または粉砕助剤は、特にその酸形態において、または1種または複数の上記に掲げた同一のリストから選択される中和剤により完全中和または部分中和されているアクリル酸のホモポリマー類またはコポリマー類など、当業者に知られているこれらの他の分散剤または粉砕剤から選択されるか、または特にリン酸および/またはソーダまたは石灰などの一価および/または二価の塩基によるその塩類が、特にふさわしいと云えるHイオンドナーなどの分散剤または粉砕助剤の中から選択される。
【0084】
特に、本発明による粉砕法は、前記他の分散剤または粉砕助剤の無機物の乾燥重量に関して0.05乾燥重量%から1.0乾燥重量%が使用されることを特徴とする。
【0085】
粉砕段階過程時および本発明による粉砕方法の全ての変法に関する温度は、15℃と150℃との間、好ましくは50℃と105℃との間、特に好ましくは60℃と98℃との間にある。
【0086】
炭酸塩を含有する無機物に関して、粉砕段階過程時のおよび本発明による粉砕方法の全ての変法に関するpHは、6と13との間、好ましくは7.5と12との間、特に好ましくは8と10との間にある。
【0087】
炭酸塩を含有しない無機物に関して、粉砕段階過程時および本発明による粉砕方法の全ての変法に関するpHは、2と13との間、好ましくは7.5と12との間、極めて好ましくは8と10との間にある。
【0088】
解決する問題とは別に、これら種々の粉砕変法を実施する場合、本発明は、先行技術のポリマー類を用いる場合よりも、前記コポリマー類を用いる粉砕時に気泡の発生が少ないという利点を有している。本発明の他の利点は、本発明により精製された無機物の水性懸濁液が、等しい粒径に関して、ポリアクリレートを実施することによる先行技術により精製された無機物の水性懸濁液の無機物の粒子よりも小さな比表面積をもつ無機物粒子を常に有するという事実からなる。この利点は、最終利用者が、コーティング製剤中にラテックスを使用する際に認識できる。
【0089】
このように、本発明による無機物の水性懸濁液は、等しい粒径に関して、当業者によく知られているポリアクリレート類、ホモポリマー類またはコポリマー類などの粉砕助剤を用いて精製された無機物の水性懸濁液の無機物の粒子よりも小さなBET比表面積を有することを特徴とする。
【0090】
本発明の方法により精製される無機物は、炭酸カルシウム、ドロマイト類、カオリン類、焼成カオリン類、タルク、石膏、二酸化チタン、または三水酸化アルミニウムまたは紙、ボール紙または類縁体の製造などの適用に使用するために粉砕しなければならない任意の他の充填剤および/または顔料などの極めて種々の起源のものであり得、好ましくは、大理石、方解石、白亜またはそれらの混合物の中から選択された天然炭酸カルシウムなどの炭酸カルシウムである。
【0091】
本発明により製造された紙類は、本発明による充填剤および/または顔料の前記水性懸濁液を含有することを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0092】
本発明の範囲および利益は、包括性のない以下の実施例によりより良く理解されるであろう。
【実施例1】
【0093】
本実施例は、同等の粒径を比較することにより、本発明による粉砕助剤として使用されるコポリマーを含有する炭酸カルシウムの水性懸濁液を実施することによりカチオン性ポリマー使用量を減少させる方法を例示する。
【0094】
試験番号1
本試験は先行技術を例示し、炭酸カルシウム乾燥重量に関して、上記の固有粘度法により7.8ml/gに等しい固有粘度のポリアクリル酸ナトリウムおよびマグネシウム0.27乾燥重量%を実施して、15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから65.5重量%に等しい乾燥物濃度を有し、1.63μmに等しい中央粒径に相当する、Sedigraph(商標)5100で測定された61重量%の粒子が、2μm未満の粒径を有し、30重量%の粒子が、1μm未満の直径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を得る。
【0095】
これを行うために、粉砕体が、0.6ミリメートルへ1ミリメートルとの間の粒径のジルコニウムベースのビーズで、回転式インペラを具備するDyno−Mill(商標)タイプの固定シリンダグラインダを使用する。
【0096】
前記粉砕体に占められた全容量は1000立方センチメートルであり、その重量は2700gである。
【0097】
この粉砕チャンバは、1400立方センチメートルの容量を有する。
【0098】
グラインダの周速度は、1秒当たり10メートルである。色素の懸濁液は、1時間当たり40リットルでリサイクルされる。Dyno−Millのアウトプットには、200ミクロングレードの分離器が取り付けられており、それによって粉砕から生じる懸濁液と粉砕体とを分離することが可能である。各粉砕試験時の温度は、ほぼ60℃に維持される。
【0099】
1時間後、粉砕を完了し、その粒径(2ミクロメートル未満の粒子%)をSedigraph(商標)5100粒径アナライザを用いて測定、色素懸濁液のサンプルを、ビーカーに回収する。
【0100】
懸濁液のBrookfield(商標)粘度を、23℃の温度および適切な3スピンドルによる100rpmの回転速度で、RVTモデルBrookfield(商標)粘度計を用いて測定する。ビーカーに入れたこのサンプルを7日間放置し、この懸濁液のBrookfield(商標)粘度を、無攪拌のビーカーに、23℃の温度かつ100rpmの回転速度でRVTモデルBrookfield(商標)粘度計の適切なスピンドルを導入することにより測定する(AVAG粘度=攪拌前の粘度)。
【0101】
同じBrookfield(商標)粘度測定はまた、ビーカーを5分間攪拌してから行われ、APAG(攪拌後)粘度結果を得る。
【0102】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=65.5%
粘度(T)=115mPa.s
AVAG粘度(T7日)=620mPa.s
APAG粘度(T7日)=155mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、比表面積および炭酸カルシウムのカチオン要求量を決定する。標準ISO9277によるBET比表面積は、7.2m/gに等しい。
【0103】
Acros Organicsにより販売されるポリ(N,N−ジメチル−3,5−ジメチレン−ピペリジニウムクロリド(PDDPC)の20%溶液の0.005モルを用いるカチオン滴定法により、Mettler DL77滴定装置とMuetec PCD02検出器とを用いて測定されたPDDPCカチオン性ポリマー要求量は、12100μVal/kgに等しく、この値は、使用される検出器のゼロ電荷に相当する値である。
【0104】
試験番号2
本試験は先行技術を例示し、上記の固有粘度法により7.8ml/gに等しい固有粘度のポリアクリル酸ナトリウムおよびマグネシウムの、炭酸カルシウム乾燥重量に関して0.47乾燥重量%を実施して、75重量%に等しい乾燥物濃度を有し、Sedigraph(商標)5100で測定された90重量%の粒子が、2μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、試験番号1と同じ操作条件下で同じ装置を用いて15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0105】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=75.8%
粘度(T)=265mPa.s
AVAG粘度(T7日)=726mPa.s
APAG粘度(T7日)=278mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、比表面積および炭酸カルシウムのカチオン要求量を、試験番号1と同一の方法を用いて決定する。これにより、12.0m/gに等しいBET比表面積および20220μVal/kgに等しいPDDPCカチオン性ポリマー要求量を得る。
【0106】
試験番号3
本試験は先行技術を例示し、上記の固有粘度法により7.8ml/gに等しい固有粘度のポリアクリル酸ナトリウムおよびマグネシウムの、炭酸カルシウム乾燥重量に関して0.79乾燥重量%を実施して、76.5重量%に等しい乾燥物濃度を有し、Sedigraph(商標)5100で測定された78重量%の粒子が、1μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、試験番号1と同じ操作条件下で同じ装置を用いて15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0107】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=77.1%
粘度(T)=371mPa.s
AVAG粘度(T7日)=886mPa.s
APAG粘度(T7日)=412mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、比表面積および炭酸カルシウムのカチオン要求量を、試験番号1と同一の方法を用いて決定する。これにより、16.2m/gに等しいBET比表面積および33990μVal/kgに等しいPDDPCカチオン性ポリマー要求量を得る。
【0108】
試験番号4
本試験は先行技術を例示し、
− 14重量%アクリル酸
− 3重量%メタクリル酸
− 上記の固有粘度法により20.0ml/gに等しい固有粘度の2000の分子量を有するメタクリル酸ポリエチレングリコールの83重量%からなるコポリマーの、炭酸カルシウム乾燥重量に関して0.40乾燥重量%を実施して、75重量%に等しい乾燥物濃度を有し、Sedigraph(商標)5100で測定された57重量%の粒子が、2μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、試験番号1と同じ操作条件下で同じ装置を用いて15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0109】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=71.3%
粘度(T)=158mPa.s
AVAG粘度(T7日)=677mPa.s
APAG粘度(T7日)=254mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、比表面積および炭酸カルシウムのカチオン要求量を、試験番号1と同一の方法を用いて決定する。これにより、4.9m/gに等しいBET比表面積および3100μVal/kgに等しいPDDPCカチオン性ポリマー要求量を得る。
【0110】
試験番号5
本試験は先行技術を例示し、試験番号4で実施されたコポリマーに対し、炭酸カルシウムの乾燥重量に関して1.17乾燥重量%を実施して、75重量%に等しい乾燥物濃度を有し、Sedigraph(商標)5100で測定された87重量%の粒子が、2μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、試験番号1と同じ操作条件下で同じ装置を用いて15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0111】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=72.0%
粘度(T)=224mPa.s
AVAG粘度(T7日)=987mPa.s
APAG粘度(T7日)=248mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、比表面積および炭酸カルシウムのカチオン要求量を、試験番号1と同一の方法を用いて決定する。
【0112】
これにより、9.6m/gに等しいBET比表面積および10000μVal/kgに等しいPDDPCカチオン性ポリマー要求量を得る。
【0113】
本試験において、ある一定の高さの気泡(高さhはcm)が形成する時間およびこの気泡が消失するのに必要な時間(tdisp)を測定することにより気泡の測定がなされた。
− 本試験において、h=23cmについてt=90秒およびtdisp=5分。
【0114】
試験番号6
本試験は本発明を例示し、
a)3.0重量%アクリル酸および2.0重量%マレイン酸、
b)式中Rは水素を表し
は水素を表し
Rはビニル基を表し
R’はメチル基を表し
m=p=0;n=114、q=1および(m+n+p)q=114である式(I)の94.0重量%のモノマー、
c)式中Rはメタクリレート基を表し
Aはプロピル基を表し
Bはメチル基を表す式(IIb)の1.0重量%のモノマーからなり、上記の固有粘度法により39.5ml/gに等しい(また第2の方法により30.3ml/gに等しい)固有粘度のコポリマーの、炭酸カルシウム乾燥重量に関して0.40乾燥重量%を実施して、75重量%に等しい乾燥物濃度を有し、1.41μmに等しい中央粒径に相当するSedigraph(商標)5100で測定された59重量%の粒子が、2μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、試験番号1と同じ操作条件下で同じ装置を用いて15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0115】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=75.2%
粘度(T)=125mPa.s
AVAG粘度(T7日)=338mPa.s
APAG粘度(T7日)=127mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、比表面積および炭酸カルシウムのカチオン要求量を、試験番号1と同一の方法を用いて決定する。
【0116】
これにより、4.8m/gに等しいBET比表面積および590μVal/kgに等しいPDDPCカチオン性ポリマー要求量を得る。
【0117】
このように、カチオン性ポリマー要求量は、等しい粒径に関して先行技術よりも低いことを見ることができる。
【0118】
本試験において、試験番号5と同じ操作法を用いて気泡の測定がなされ、この結果は:
h=6cmについてt=600秒およびtdisp=即時であった。
【0119】
これらの結果は、先行技術の試験よりも気泡の生成がはるかに少ないことを示している。
【0120】
試験番号7
本試験は本発明を例示し、試験番号6に実施されたコポリマーの、炭酸カルシウム乾燥重量に関して1.07乾燥重量%を実施して、75重量%に等しい乾燥物濃度を有し、0.83μmに等しい中央粒径に相当するSedigraph(商標)5100で測定された90重量%の粒子が、2μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、試験番号1と同じ操作条件下で同じ装置を用いて15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0121】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=75.4%
粘度(T)=241mPa.s
AVAG粘度(T7日)=359mPa.s
APAG粘度(T7日)=241mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、比表面積および炭酸カルシウムのカチオン要求量を、試験番号1と同一の方法を用いて決定する。
【0122】
これにより、6.8m/gに等しいBET比表面積および2340μVal/kgに等しいPDDPCカチオン性ポリマー要求量を得る。
【0123】
このように、カチオン性ポリマー要求量は、等しい粒径に関して先行技術よりも低いことを見ることができる。
【0124】
本試験において、試験番号5と同じ操作法を用いて気泡の測定がなされ、この結果は:
h=6cmについてt=600秒およびtdisp=即時であった。
【0125】
これらの結果は、先行技術の試験よりも気泡の生成がはるかに少ないことを示している。
【0126】
試験番号8
本試験は本発明を例示し、試験番号6に実施されたコポリマーの、炭酸カルシウム乾燥重量に関して2.10乾燥重量%を実施して、75重量%に等しい乾燥物濃度を有し、0.55μmに等しい中央粒径に相当するSedigraph(商標)5100で測定された80重量%の粒子が、1μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、試験番号1と同じ操作条件下で同じ装置を用いて15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0127】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=75.0%
粘度(T)=717mPa.s
AVAG粘度(T7日)=1570mPa.s
APAG粘度(T7日)=697mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、比表面積および炭酸カルシウムのカチオン要求量を、試験番号1と同一の方法を用いて決定する。
【0128】
これにより、8.4m/gに等しいBET比表面積および4590μVal/kgに等しいPDDPCカチオン性ポリマー要求量を得る。
【0129】
このように、カチオン性ポリマー要求量は、等しい粒径に関して先行技術よりも低いことを見ることができる。
【0130】
本試験において、試験番号5と同じ操作法を用いて気泡の測定がなされ、この結果は:
h=6cmについてt=600秒およびtdisp=即時であった。
【0131】
これらの結果は、先行技術の試験よりも気泡の生成がはるかに少ないことを示している。
【0132】
試験番号9
本試験は本発明を例示し、
a)8.7重量%アクリル酸および1.5重量%メタクリル酸、
b)Rは水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
式中m=p=0;n=114、q=1および(m+n+p)q=114である式(I)の89.4重量%のモノマー、
c)式中Rはメタクリレート基を表し
Aはプロピル基を表し
Bはメチル基を表す式(IIb)の0.4重量%のモノマーからなり、上記の固有粘度法により20.7ml/gに等しい固有粘度のコポリマーの、炭酸カルシウム乾燥重量に関して0.40乾燥重量%を実施して、75重量%に等しい乾燥物濃度を有し、Sedigraph(商標)5100で測定された58重量%の粒子が、2μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、試験番号1と同じ操作条件下で同じ装置を用いて15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0133】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=71.9%
粘度(T)=138mPa.s
AVAG粘度(T7日)=486mPa.s
APAG粘度(T7日)=159mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、比表面積および炭酸カルシウムのカチオン要求量を、試験番号1と同一の方法を用いて決定する。
【0134】
これにより、4.8m/gに等しいBET比表面積および340μVal/kgに等しいPDDPCカチオン性ポリマー要求量を得る。
【0135】
このように、カチオン性ポリマー要求量は、等しい粒径に関して先行技術よりも低いことを見ることができる。
【0136】
本試験において、試験番号5と同じ操作法を用いて気泡の測定がなされ、この結果は:
h=23cmについてt=510秒およびtdisp=2分であった。
【0137】
これらの結果は、先行技術の試験よりも気泡の生成がはるかに少ないことを示している。
【0138】
試験番号10
本試験は本発明を例示し、試験番号9において実施されたコポリマーの、炭酸カルシウム乾燥重量に関して1.10乾燥重量%を実施して、75重量%に等しい乾燥物濃度を有し、Sedigraph(商標)5100で測定された89重量%の粒子が、2μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、試験番号1と同じ操作条件下で同じ装置を用いて15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0139】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=73.5%
粘度(T)=164mPa.s
AVAG粘度(T7日)=593mPa.s
APAG粘度(T7日)=175mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、比表面積および炭酸カルシウムのカチオン要求量を、試験番号1と同一の方法を用いて決定する。
【0140】
これにより、7.8m/gに等しいBET比表面積および2770μVal/kgに等しいPDDPCカチオン性ポリマー要求量を得る。
【0141】
このように、カチオン性ポリマー要求量は、等しい粒径に関して先行技術よりも低いことを見ることができる。
【0142】
本試験において、試験番号5と同じ操作法を用いて気泡の測定がなされ、この結果は:
h=23cmについてt=510秒およびtdisp=2分であった。
【0143】
これらの結果は、先行技術の試験よりも気泡の生成がはるかに少ないことを示している。
【0144】
試験番号11
本試験は本発明を例示し、試験番号9に実施されたコポリマーの、炭酸カルシウム乾燥重量に関して2.08乾燥重量%を実施して、75重量%に等しい乾燥物濃度を有し、Sedigraph(商標)5100で測定された81重量%の粒子が、1μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、試験番号1と同じ操作条件下で同じ装置を用いて15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0145】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=74.7%
粘度(T)=712mPa.s
AVAG粘度(T7日)=2240mPa.s
APAG粘度(T7日)=686mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、比表面積および炭酸カルシウムのカチオン要求量を、試験番号1と同一の方法を用いて決定する。
【0146】
これにより、4.8m/gに等しいBET比表面積および7050μVal/kgに等しいPDDPCカチオン性ポリマー要求量を得る。
【0147】
このように、カチオン性ポリマー要求量は、等しい粒径に関して先行技術よりも低いことを見ることができる。
【0148】
本試験において、試験番号5と同じ操作法を用いて気泡の測定がなされ、この結果は:
h=23cmについてt=510秒およびtdisp=2分であった。
【0149】
これらの結果は、先行技術の試験よりも気泡の生成がはるかに少ないことを示している。
【0150】
試験番号12
本試験は本発明を例示し、
a)8.7重量%アクリル酸および1.5重量%メタクリル酸、
b)式中Rは水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
m=p=0;n=114、q=1および(m+n+p)q=114である式(I)の89.5重量%のモノマー、
c)式中Rはビニル基を表し
Aは存在せず
Bはメチル基を表す式(IIb)の0.3重量%のモノマーからなり、上記の固有粘度法により20.4ml/gに等しい固有粘度のコポリマーの、炭酸カルシウム乾燥重量に関して0.40乾燥重量%を実施して、75重量%に等しい乾燥物濃度を有し、Sedigraph(商標)5100で測定された58重量%の粒子が、2μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、試験番号1と同じ操作条件下で同じ装置を用いて15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0151】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=73.0%
粘度(T)=144mPa.s
AVAG粘度(T7日)=628mPa.s
APAG粘度(T7日)=171mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、比表面積および炭酸カルシウムのカチオン要求量を、試験番号1と同一の方法を用いて決定する。
【0152】
これにより、4.8m/gに等しいBET比表面積および880μVal/kgに等しいPDDPCカチオン性ポリマー要求量を得る。
【0153】
このように、カチオン性ポリマー要求量は、等しい粒径に関して先行技術よりも低いことを見ることができる。
【0154】
本試験において、試験番号5と同じ操作法を用いて気泡の測定がなされ、この結果は:
h=23cmについてt=180秒およびtdisp=3分であった。
【0155】
これらの結果は、先行技術の試験よりも気泡の生成が少ないことを示している。
【0156】
試験番号13
本試験は本発明を例示し、試験番号12に実施されたコポリマーの、炭酸カルシウム乾燥重量に関して1.10乾燥重量%を実施して、75重量%に等しい乾燥物濃度を有し、Sedigraph(商標)5100で測定された90重量%の粒子が、2μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、試験番号1と同じ操作条件下で同じ装置を用いて15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0157】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=73.1%
粘度(T)=195mPa.s
AVAG粘度(T7日)=731mPa.s
APAG粘度(T7日)=185mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、比表面積および炭酸カルシウムのカチオン要求量を、試験番号1と同一の方法を用いて決定する。
【0158】
これにより、8.1m/gに等しいBET比表面積および3760μVal/kgに等しいPDDPCカチオン性ポリマー要求量を得る。
【0159】
このように、カチオン性ポリマー要求量は、等しい粒径に関して先行技術よりも低いことを見ることができる。
【0160】
本試験において、試験番号5と同じ操作法を用いて気泡の測定がなされ、この結果は:
h=23cmについてt=180秒およびtdisp=3分であった。
【0161】
これらの結果は、先行技術の試験よりも気泡の生成が少ないことを示している。
【0162】
試験番号14
本試験は本発明を例示し、試験番号12に実施されたコポリマーの、炭酸カルシウム乾燥重量に関して2.10乾燥重量%を実施して、75重量%に等しい乾燥物濃度を有し、Sedigraph(商標)5100で測定された83重量%の粒子が、1μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、試験番号1と同じ操作条件下で同じ装置を用いて15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0163】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=74.3%
粘度(T)=613mPa.s
AVAG粘度(T7日)=3030mPa.s
APAG粘度(T7日)=650mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、比表面積および炭酸カルシウムのカチオン要求量を、試験番号1と同一の方法を用いて決定する。
【0164】
これにより、11.1m/gに等しいBET比表面積および7180μVal/kgに等しいPDDPCカチオン性ポリマー要求量を得る。
【0165】
このように、カチオン性ポリマー要求量は、等しい粒径に関して先行技術よりも低いことを見ることができる。
【0166】
本試験において、試験番号5と同じ操作法を用いて気泡の測定がなされ、この結果は:
h=23cmについてt=180秒およびtdisp=3分であった。
【0167】
これらの結果は、先行技術の試験よりも気泡の生成が少ないことを示している。
【0168】
試験番号15
本試験は本発明を例示し、
a)8.5重量%アクリル酸および1.5重量%メタクリル酸、
b)式中Rは水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
m=p=0;n=114、q=1および(m+n+p)q=114である式(I)の87.0重量%のモノマー、
c)式中Rはメタクリレート基を表し
Aはプロピル基を表し
Bはメチル基を表す式(IIb)の3.0重量%のモノマーからなり、上記の固有粘度法により23.2ml/gに等しい固有粘度のコポリマーの、炭酸カルシウム乾燥重量に関して0.40乾燥重量%を実施して、75重量%に等しい乾燥物濃度を有し、Sedigraph(商標)5100で測定された58重量%の粒子が、2μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、試験番号1と同じ操作条件下で同じ装置を用いて15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0169】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=73.7%
粘度(T)=156mPa.s
AVAG粘度(T7日)=733mPa.s
APAG粘度(T7日)=197mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、比表面積および炭酸カルシウムのカチオン要求量を、試験番号1と同一の方法を用いて決定する。
【0170】
これにより、4.9m/gに等しいBET比表面積および1280μVal/kgに等しいPDDPCカチオン性ポリマー要求量を得る。
【0171】
このように、カチオン性ポリマー要求量は、等しい粒径に関して先行技術よりも低いことを見ることができる。
【0172】
本試験において、試験番号5と同じ操作法を用いて気泡の測定がなされ、この結果は:
h=23cmについてt=150秒およびtdisp=4分であった。
【0173】
これらの結果は、先行技術の試験よりも気泡の生成が少ないことを示している。
【0174】
試験番号16
本試験は本発明を例示し、試験番号15において実施されたコポリマーの、炭酸カルシウム乾燥重量に関して1.25乾燥重量%を実施して、75重量%に等しい乾燥物濃度を有し、Sedigraph(商標)5100で測定された87重量%の粒子が、2μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、試験番号1と同じ操作条件下で同じ装置を用いて15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0175】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=75.9%
粘度(T)=196mPa.s
AVAG粘度(T7日)=642mPa.s
APAG粘度(T7日)=189mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、比表面積および炭酸カルシウムのカチオン要求量を、試験番号1と同一の方法を用いて決定する。
【0176】
これにより、7.6m/gに等しいBET比表面積および4150μVal/kgに等しいPDDPCカチオン性ポリマー要求量を得る。
【0177】
このように、カチオン性ポリマー要求量は、等しい粒径に関して先行技術よりも低いことを見ることができる。
【0178】
本試験において、試験番号5と同じ操作法を用いて気泡の測定がなされ、この結果は:
h=23cmについてt=150秒およびtdisp=4分であった。
【0179】
これらの結果は、先行技術の試験よりも気泡の生成が少ないことを示している。
【0180】
試験番号17
本試験は本発明を例示し、試験番号15に実施されたコポリマーの、炭酸カルシウム乾燥重量に関して2.08乾燥重量%を実施して、75重量%に等しい乾燥物濃度を有し、Sedigraph(商標)5100で測定された81重量%の粒子が、1μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、試験番号1と同じ操作条件下で同じ装置を用いて15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0181】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=77.0%
粘度(T)=648mPa.s
AVAG粘度(T7日)=2840mPa.s
APAG粘度(T7日)=747mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、比表面積および炭酸カルシウムのカチオン要求量を、試験番号1と同一の方法を用いて決定する。
【0182】
これにより、9.3m/gに等しいBET比表面積および6900μVal/kgに等しいPDDPCカチオン性ポリマー要求量を得る。
【0183】
このように、カチオン性ポリマー要求量は、等しい粒径に関して先行技術よりも低いことを見ることができる。
【0184】
本試験において、試験番号5と同じ操作法を用いて気泡の測定がなされ、この結果は:
h=23cmについてt=150秒およびtdisp=4分であった。
【0185】
これらの結果は、先行技術の試験よりも気泡の生成が少ないことを示している。
【0186】
試験番号18
本試験は本発明を例示し、
a)8.5重量%アクリル酸および1.5重量%メタクリル酸、
b)式中Rは水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
m=p=0;n=114、q=1および(m+n+p)q=114である式(I)の87.0重量%のモノマー、
c)式中Rはビニル基を表し
Aは存在せず
Bはメチル基を表す式(IIb)の3.0重量%のモノマーからなり、上記の固有粘度法により20.0ml/gに等しい固有粘度のコポリマーの、炭酸カルシウム乾燥重量に関して0.79乾燥重量%を実施して、75重量%に等しい乾燥物濃度を有し、Sedigraph(商標)5100で測定された63重量%の粒子が、2μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、試験番号1と同じ操作条件下で同じ装置を用いて15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0187】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=74.5%
粘度(T)=145mPa.s
AVAG粘度(T7日)=285mPa.s
APAG粘度(T7日)=112mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、炭酸カルシウムのカチオン要求量を、試験番号1と同一の方法を用いて決定する。
【0188】
これにより、2500μVal/kgに等しいPDDPCカチオン性ポリマー要求量を得る。
【0189】
このように、カチオン性ポリマー要求量は、等しい粒径に関して先行技術よりも低いことを見ることができる。
【0190】
試験番号19
本試験は本発明を例示し、試験番号18において実施されたコポリマーの、炭酸カルシウム乾燥重量に関して1.10乾燥重量%を実施して、75重量%に等しい乾燥物濃度を有し、Sedigraph(商標)5100で測定された93重量%の粒子が、2μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、試験番号1と同じ操作条件下で同じ装置を用いて15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0191】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=74.0%
粘度(T)=249mPa.s
AVAG粘度(T7日)=1260mPa.s
APAG粘度(T7日)=279mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、炭酸カルシウムのカチオン要求量を、試験番号1と同一の方法を用いて決定する。
【0192】
これにより、4040μVal/kgに等しいPDDPCカチオン性ポリマー要求量を得る。
【0193】
このように、カチオン性ポリマー要求量は、等しい粒径に関して先行技術よりも低いことを見ることができる。
【0194】
試験番号20
本試験は本発明を例示し、試験番号18に実施されたコポリマーの、炭酸カルシウム乾燥重量に関して2.10乾燥重量%を実施して、75重量%に等しい乾燥物濃度を有し、Sedigraph(商標)5100で測定された83重量%の粒子が、1μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、試験番号1と同じ操作条件下で同じ装置を用いて15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0195】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=74.3%
粘度(T)=808mPa.s
AVAG粘度(T7日)=3000mPa.s
APAG粘度(T7日)=802mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、炭酸カルシウムのカチオン要求量を、試験番号1と同一の方法を用いて決定する。
【0196】
これにより、7710μVal/kgに等しいPDDPCカチオン性ポリマー要求量を得る。
【0197】
このように、カチオン性ポリマー要求量は、等しい粒径に関して先行技術よりも低いことを見ることができる。
【0198】
試験番号21
本試験は本発明を例示し、試験番号6において実施されたコポリマーの、炭酸カルシウム乾燥重量に関して0.27乾燥重量%を実施して、65.1重量%に等しい乾燥物濃度を有し、1.50μmに等しい中央粒径に相当するSedigraph(商標)5100で測定された60重量%の粒子が、2μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、試験番号1と同じ操作条件下で同じ装置を用いて15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0199】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=65.1%
粘度(T)=183mPa.s
AVAG粘度(T7日)=354mPa.s
APAG粘度(T7日)=205mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、カチオン要求量が、試験番号1と同一の方法を用いて決定される。
【0200】
これにより、410μVal/kgに等しいPDDPCカチオン性ポリマー要求量を得る。
【0201】
このように、カチオン性ポリマー要求量は、等しい粒径に関して先行技術よりも低いことを見ることができる。
【0202】
本試験において、試験番号5と同じ操作法を用いて気泡の測定がなされ、この結果は:
h=6cmについてt=600秒およびtdisp=即時であった。
【0203】
これらの結果は、先行技術の試験よりも気泡の生成がはるかに少ないことを示している。
【0204】
試験番号22
本試験は本発明を例示し、試験番号6に実施されたコポリマーの、炭酸カルシウム乾燥重量に関して0.40乾燥重量%を実施して、76.0重量%に等しい乾燥物濃度を有し、1.25μmに等しい中央粒径に相当するSedigraph(商標)5100で測定された74重量%の粒子が、2μm未満の粒径を有し、39重量%の粒子が、1μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、試験番号1と同じ操作条件下で同じ装置を用いて15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0205】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=76.0%
粘度(T)=295mPa.s
AVAG粘度(T7日)=505mPa.s
APAG粘度(T7日)=195mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、炭酸カルシウムのカチオン要求量を、試験番号1と同一の方法を用いて決定する。
【0206】
これにより、550μVal/kgに等しいPDDPCカチオン性ポリマー要求量を得る。
【0207】
このように、カチオン性ポリマー要求量は、等しい粒径に関して先行技術よりも低いことを見ることができる。
【0208】
本試験において、試験番号5と同じ操作法を用いて気泡の測定がなされ、この結果は:
h=6cmについてt=600秒およびtdisp=即時であった。
【0209】
これらの結果は、先行技術の試験よりも気泡の生成がはるかに少ないことを示している。
【実施例2】
【0210】
本実施例は、充填における充填剤の保持性とカチオン性ポリマー要求量との間の関連を例示する。
【0211】
試験番号23
本試験は先行技術を例示し、上記の固有粘度法により7.8ml/gに等しい固有粘度のポリアクリル酸ナトリウムおよびマグネシウムの、炭酸カルシウム乾燥重量に関して0.27乾燥重量%を実施して、65.5重量%に等しい乾燥物濃度を有し、1.63μmに等しい中央粒径に相当するSedigraph(商標)5100で測定された61重量%の粒子が、2μm未満の粒径を有し、30重量%の粒子が、1μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0212】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=65.5%
粘度(T)=115mPa.s
AVAG粘度(T7日)=620mPa.s
APAG粘度(T7日)=155mPa.s
充填時における充填剤保持性は、上記の方法を用い、80g/mに等しい坪量で20重量%に充填された1枚の紙に対して一般に行われている条件をシミュレートして決定された。
【0213】
次いで充填剤保持値は、式
【0214】
【数1】

に相当し、式中
入り本体の混濁度=繊維充填剤混合物の混濁度−繊維の混濁度、である。
したがってこれを行うために、一方では、繊維充填剤混合物の混濁度を測定し、他方では、繊維単独の混濁度および繊維水の混濁度を測定することが必要である。この後者は、Defensor AG(スイス国)のネフェロメータ155により表示されたNTU(ネフェロ混濁度単位)による混濁度値を読み取ることにより直接測定される。
【0215】
一方、繊維充填剤混合物の混濁度を決定するために、繊維充填剤混合物が、80%カバの木および20%松からなる4部の繊維を10リットルの水中に希釈することにより形成されたマスターバッチから作製される。被験18.2乾燥グラムの繊維マスターバッチおよび9.8gグラムの乾燥充填剤を、ディストリビュータ(Rapid−Kothen)として知られている装置に加え、5リットルの水で一杯にする。15分攪拌し、ドイツクレフェルド所在のStockhausenによりPraestol(商標)PK422の商品名で市販されているポリアクリルアミドタイプの保持剤の下表1に示された量の追加後、80g/mに等しい坪量で20重量%に充填された1枚の紙に対して、一般に行われている条件をシミュレートする混合物が得られる。
【0216】
このように形成された混合物を、2秒間にわたり0.2バールの真空下で乾燥する。
【0217】
上式によって得られ、Stockhausen(ドイツ国)によりPraestol(商標)PK422の商品名で市販されているポリアクリルアミドタイプのカチオン性保持剤率の関数として、700rpmでの充填時における充填剤保持生を下表1に示す。
【0218】
【表1】

【0219】
試験番号24
本試験は先行技術を例示し、試験番号6において実施されたコポリマーの、炭酸カルシウム乾燥重量に関して0.40乾燥重量%を実施して、75.8重量%に等しい乾燥物濃度を有し、1.57μmに等しい中央粒径に相当するSedigraph(商標)5100で測定された62重量%の粒子が、2μm未満の粒径を有し、32重量%の粒子が、1μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、試験番号1と同じ操作条件下で同じ装置を用いて15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0220】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=75.8%
粘度(T)=175mPa.s
AVAG粘度(T7日)=505mPa.s
APAG粘度(T7日)=195mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、炭酸カルシウムのカチオン要求量を、試験番号1と同一の方法を用いて決定する。
【0221】
充填時における充填剤保持は、前記に使用されたものと同じ方法および同じ装置を用いて決定する。
【0222】
上式によって得られ、Stockhausen(ドイツ国)によりPraestol(商標)PK422の商品名で市販されているポリアクリルアミドタイプのカチオン性保持剤率の関数として、700rpmにおける充填時における充填剤保持性を下表2に示す。
【0223】
【表2】

表1および表2は、本発明による試験に関するより良好な充填剤保持性を示している。
【実施例3】
【0224】
本実施例は、本発明による種々の粉砕方法に対する粉砕助剤として用いられるコポリマーを含有する炭酸カルシウムの水性懸濁液を実施することにより充填時におけるカチオン性ポリマー要求量を減少させる方法を、等しい粒径の比較によって例示する。
【0225】
試験番号25
本試験は本発明を例示し、上記の固有粘度法により7.8ml/gに等しい固有粘度のポリアクリル酸ナトリウムおよびマグネシウムの、炭酸カルシウムの乾燥重量関して0.1乾燥重量%を粉砕段階前の分散剤として、また試験番号6に実施されたコポリマーに対し、炭酸カルシウムの乾燥重量に関して0.27乾燥重量%を粉砕段階時の粉砕助剤として実施して、65.0重量%に等しい乾燥物濃度を有し、1.58μmに等しい中央粒径に相当するSedigraph(商標)5100で測定された59重量%の粒子が、2μm未満の粒径を有し、34重量%の粒子が、1μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、試験番号1と同じ装置を用いて15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0226】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=65.0%
粘度(T)=163mPa.s
AVAG粘度(T7日)=319mPa.s
APAG粘度(T7日)=185mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、炭酸カルシウムのカチオン要求量を、試験番号1と同一の方法を用いて決定する。
【0227】
これにより、1620μVal/kgに等しいPDDPCカチオン性ポリマー要求量を得る。
【0228】
このように、カチオン性ポリマー要求量は、等しい粒径に関して先行技術よりも低いことを見ることができる。
【0229】
試験番号26
本試験は本発明を例示し、試験番号6において実施されたコポリマーの、炭酸カルシウム乾燥重量に関して1.8乾燥重量%を粉砕助剤として実施して、Sedigraph(商標)5100で測定された98重量%の粒子が、2μm未満の粒径を有し、78重量%の粒子が、1μm未満の粒径を有するような粒径の74.7乾燥物重量%の炭酸カルシウムの懸濁液を、2段階の粉砕工程により得る。
【0230】
この2段階の粉砕工程は、第1の段階時に、炭酸カルシウムの水性懸濁液中、Sedigraph(商標)5100粒径アナライザを用いて測定された5μmに等しい最初の平均粒径の炭酸カルシウムの懸濁液を、Sedigraph(商標)5100を用いて測定された62重量%の粒子が、2μm未満の粒径を有し、37重量%の粒子が、1μm未満の粒径を有するような粒径へと粉砕し、次いで所望の最終粒径が得られるまでこの懸濁液を粉砕することからなる。
【0231】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=74.7%
粘度(T)=750mPa.s
APAG粘度(T7日)=680mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、比表面積および炭酸カルシウムのカチオン要求量を、試験番号1と同一の方法を用いて決定する。
【0232】
これにより、標準ISO9277により測定され得られた、7.5m/gに等しい色素のBET比表面積および4140μVal/kgに等しいPDDPCカチオン性ポリマー要求量を得る。
【実施例4】
【0233】
本実施例は、本発明による粉砕助剤として用いられるコポリマーを含有する種々の無機物の水性懸濁液を実施することにより充填時におけるカチオン性ポリマー要求量を減少させる方法を、等しい粒径の比較によって例示する。
【0234】
試験番号27
本試験は本発明を例示し、試験番号6で実施されたコポリマーの、三水酸化アルミニウム乾燥重量に関して0.40乾燥重量%を実施して、51.4重量%に等しい乾燥物濃度を有し、2.00μmに等しい中央粒径に相当するSedigraph(商標)5100で測定された48.8重量%の粒子が、2μm未満の粒径を有し、29.4重量%の粒子が、1μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕三水酸化アルミニウムの水性懸濁液を、試験番号1と同じ操作条件下で同じ装置を用いて50μmの中央粒径の三水酸化アルミニウムから得る。
【0235】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=48.8%
粘度(T)=62mPa.s
AVAG粘度(T7日)=115mPa.s
APAG粘度(T7日)=95mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、カチオン要求量を、試験番号1と同一の方法を用いて決定する。
【0236】
これにより、590μVal/kgに等しいPDDPCカチオン性ポリマー要求量を得る。
【0237】
したがって、カチオン性ポリマー要求量が低いことを見ることができる。
【0238】
試験番号28
本試験は本発明を例示し、試験番号6で実施されたコポリマーの、タルク乾燥重量に関して0.40乾燥重量%を実施して、28.3重量%に等しい乾燥物濃度を有し、6.3μmに等しい中央粒径に相当するSedigraph(商標)5100で測定された41重量%の粒子が、5μm未満の粒径を有し、12重量%の粒子が、1μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕タルクの水性懸濁液を、試験番号1と同じ操作条件下で同じ装置を用いて、15.7μmに等しい中央粒径、またはSedigraph(商標)5100で測定された14重量%の粒子が、5μm未満の粒径を有し、4重量%の粒子が、1μm未満の粒径を有するような粒径を有するタルクから得る。
【0239】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=28.3%
粘度(T)=219mPa.s
AVAG粘度(T7日)=415mPa.s
APAG粘度(T7日)=134mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、カチオン要求量を、試験番号1と同一の方法を用いて決定する。
【0240】
これにより、520μVal/kgに等しいPDDPCカチオン性ポリマー要求量を得る。
【0241】
したがって、カチオン性ポリマー要求量が低いことを見ることができる。
【0242】
試験番号29
本試験は本発明を例示し、試験番号6で実施されたコポリマーの、カオリン乾燥重量に関して0.40乾燥重量%を実施して、15重量%に等しい乾燥物濃度を有し、0.30μmに等しい中央粒径に相当するSedigraph(商標)5100で測定された95重量%の粒子が、0.5μm未満の粒径を有し、7重量%の粒子が、0.2μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕カオリンの水性懸濁液を、試験番号1と同じ操作条件下で同じ装置を用いて、0.33μmに等しい中央粒径、またはSedigraph(商標)5100で測定された92重量%の粒子が、0.5μm未満の粒径を有し、4重量%の粒子が、0.2μm未満の粒径を有するような粒径を有するカオリンから得る。
【0243】
乾燥物質濃度(S.C.:固体含量)および試験番号1と同じ測定法により得られたBrookfield(商標)粘度結果は、以下のとおりである:
S.C.=15.0%
粘度(T)=244mPa.s
AVAG粘度(T7日)=212mPa.s
APAG粘度(T7日)=199mPa.s
これらのBrookfield(商標)粘度測定がなされたら、カチオン要求量を、試験番号1と同一の方法を用いて決定する。
【0244】
これにより、420μVal/kgに等しいPDDPCカチオン性ポリマー要求量を得る。
【0245】
したがって、カチオン性ポリマー要求量が低いことを見ることができる。
【実施例5】
【0246】
本実施例は、本発明による炭酸カルシウムの水性懸濁液を実施することにより得られるコーティングカラーの安定性を、光沢度の測定により、等しい粒径において比較して例示する。
【0247】
これを実施例の各試験で実施するために、
− 80乾燥重量部の被験炭酸カルシウム水性懸濁液、
− 5乾燥重量部の粗炭酸カルシウムスラリー、
− 15部の離層カオリン、
− 9.5部の結合剤、
− 0.32部のカルボキシメチルセルロース、
− 0.6部のポリビニルアルコール、
− 0.15部の蛍光増白剤、および
− 0.4部のステアリン酸カルシウム
からなる68%濃度の乾燥物でコーティングカラーを調製することが必要である。
【0248】
前記コーティングカラーをこの様式で調製したら、そのBrookfield(商標)粘度を、対応するスピンドルを取付けたモデルDV−II+Brookfield(商標)粘度計を用いて測定する。
【0249】
次に調製されたコーティングカラーを、厚さ0.457mmのブレードを取付けたJagenberg GmbHのCombibladesパイロットコーターを用いて82に等しい坪量を有し、木材ベースの厚さ53μmの紙に塗付する。
【0250】
長保圧時間の塗布ヘッドを、45°のブレード角度で使用する。コーティング速度は、1000m/sであり、沈着された平均コーティングは、紙の各表面において11g/mである。
【0251】
各紙について得られた相対湿潤は、重量に関して4.2重量%から4.6重量%の位数である。
【0252】
このようにコーティングされた紙は、Kleinewefersより市販されている2つのローラー間に9つの接触ゾーンを持つスーパーカレンダーを用いてカレンダー仕上げする。
【0253】
アイロンカレンダー仕上げ径は、木綿に関して180mmと270mmである。
【0254】
実験室用光沢度計(スイス国Lehmann Messtechnik AGのLGDL−05/2)でコーティングされてカレンダー仕上げされた紙シートを通過することからなる、コーティングされてカレンダー仕上げされた紙のLehmannによる75°TAPPI光沢度の測定(標準TAPPI T480 os−78)によりスーパーカレンダー仕上げを決定する。
【0255】
この光沢度測定がなされたら、紙サンプルをDIN A3フォーマットに切断し、標準DIN EN20187によってエアコンディション室内で調節し、標準DIN 54 502により75°DIN光沢度値、および標準DIN 54 502により45°DIN光沢度値を決定する。
【0256】
試験番号30
本試験は、先行技術を例示し、先行技術の炭酸カルシウム懸濁液を実施する。
【0257】
これを実施し、上記の組成物を試験するコーティングカラーを調製するために、Hydrocarb(商標)60の商品名でOmyaより市販されている粗炭酸カルシウムの22.5kgの78.2%乾燥物濃度水性懸濁液、およびSetacarb(商標)の商品名でOmyaより市販されている微粉炭酸カルシウムの356.5kgの78.5%乾燥物濃度水性懸濁液を、20kgの水および42%に等しい乾燥物濃度ならびに上記の固有粘度法に関して6.2ml/gに等しい固有粘度を有する0.125kgのポリアクリル酸ナトリウムに混合する。
【0258】
前記炭酸カルシウムを混合したら、Amazon(商標)88の商品名でKaolin International B.V.より市販されている52.5kgの離層カオリンを、平均速度で攪拌しながら加える。
【0259】
平均速度で15分間攪拌を続け、凝集物が存在しているかどうかを視覚で確認後、凝集物がほとんど消失するまで攪拌を続けるか、または凝集物が全く無くなったら攪拌を中止する。次に、CMC Finnfix(商標)10の商品名でNoviantより市販されている、少なくとも90℃で少なくとも20分間、予め溶解したカルボキシメチルセルロースの15%水溶液の7.5kgを加える。
【0260】
次いで、Mowiol(商標)4−98の商品名でClariantより市販されている、少なくとも90℃で少なくとも20分間、予め溶解したポリビニルアルコールの25%水溶液の8.4kgを加える。
【0261】
次に、Dow Latex DL940の商品名でDow Europeより市販されているスチレン−ブタジエンの50乾燥重量%水性懸濁液の28kg、およびAcronal(商標)S360Dの商品名でBASFより市販されているアクリルエステルコポリマーの50乾燥重量%水性懸濁液の38.5kgを結合剤として加える。
【0262】
最後に、Blancophor(商標)Pの商品名でBayerより市販されている4,4−ジアミノスチルベン−2,2−ジスルホン酸の水性誘導体の形態における1.9kgの蛍光増白剤、およびNopcote(商標)C−104の商品名でHenkel−Nopco Asより販売されているステアリン酸カルシウムの50乾燥重量%水性懸濁液の2.8kgを加える。
【0263】
これらの添加がなされたら、さらに15分間攪拌を維持する。
【0264】
次に、コーティングカラーのpHをチェックし、10%ソーダ溶液によってほぼ9の値にする。
【0265】
コーティングカラーの乾燥物含量もまたチェックし、必要ならば水を添加することによりほぼ68.5%の値にする。
【0266】
対応するスピンドルを取付けたBrookfield(商標)DV−II+モデル粘度計を用いて32℃で測定されて得られたコーティングカラーのBrookfield(商標)粘度は、20min−1で6100mPa.sおよび100min−1で1800mPa.sに等しい。
【0267】
種々の光沢度測定は、上記の方法によりなされ、次の試験後の表3に示す。
【0268】
試験番号31
本試験は、本発明を例示し、本発明による試験番号26の炭酸カルシウムの懸濁液を実施する。
【0269】
これを実施し、上記の組成物を試験するコーティングカラーを調製するために、Hydrocarb(商標)60の商品名でOmyaより市販されている粗炭酸カルシウムの78.2%乾燥物濃度水性懸濁液の22.5kg、および本発明による試験番号26における74.7%乾燥物濃度炭酸カルシウム水性懸濁液の375kgを、20kgの水および42%に等しい乾燥物濃度ならびに上記の固有粘度法に関して6.2ml/gに等しい固有粘度を有する0.125kgのポリアクリル酸ナトリウムに混合する。
【0270】
前記炭酸カルシウムを混合したら、Amazon(商標)88の商品名でKaolin International B.V.より市販されている52.5kgの離層カオリンを、平均速度で攪拌しながら加える。
【0271】
平均速度で15分間攪拌を続け、凝集物が存在しているかどうかを視覚で確認後、凝集物がほとんど消失するまで攪拌を続けるか、または凝集物が全く無くなったら攪拌を中止する。
【0272】
次に、CMC Finnfix(商標)10の商品名でNoviantより市販されている、少なくとも90℃で少なくとも20分間、予め溶解したカルボキシメチルセルロースの15%水溶液の7.5kgを加える。
【0273】
次いで、Mowiol(商標)4−98の商品名でClariantより市販されている、少なくとも90℃で少なくとも20分間、予め溶解したポリビニルアルコールの25%水溶液の8.4kgを加える。
【0274】
次に、Dow Latex DL940の商品名でDow Europeより市販されているスチレン−ブタジエンの50乾燥重量%水性懸濁液の28kg、およびAcronal(商標)S360Dの商品名でBASFより市販されているアクリルエステルコポリマーの50乾燥重量%水性懸濁液の38.5kgを結合剤として加える。
【0275】
最後に、Blancophor(商標)Pの商品名でBayerより市販されている4,4−ジアミノスチルベン−2,2−ジスルホン酸の水性誘導体の形態における1.9kgの蛍光増白剤、およびNopcote(商標)C−104の商品名でHenkel−Nopco ASより販売されているステアリン酸カルシウムの50乾燥重量%水性懸濁液の2.8kgを加える。
【0276】
これらの添加がなされたら、さらに15分間攪拌を維持する。
【0277】
次に、コーティングカラーのpHをチェックし、10%ソーダ溶液によってほぼ9の値にする。
【0278】
コーティングカラーの乾燥物含量もまたチェックし、必要ならば水を添加することによりほぼ68.5%の値にする。
【0279】
対応するスピンドルを取付けたBrookfield(商標)DV−II+モデル粘度計を用いて32℃で測定されて得られたコーティングカラーのBrookfield(商標)粘度は、20min−1で3600mPa.sおよび100min−1で1200mPa.sに等しい。
【0280】
種々の光沢度測定は、上記の方法によりなされ、下記の表3に示す。
【0281】
【表3】

この表は、本発明による炭酸カルシウムの水性懸濁液を含有するコーティングカラーを用いてコーティングされた紙が、先行技術の標準コーティングカラーでコーティングされた紙よりも視角とは無関係なより高い光沢度と、より低い粗さを有していることを示している。
【実施例6】
【0282】
本実施例は、乾燥工程における本発明による水性懸濁液の使用を例示する。
【0283】
試験番号32
本試験は先行技術を例示し、上記の固有粘度法により7.8ml/gに等しい固有粘度のポリアクリル酸ナトリウムおよびマグネシウムの、炭酸カルシウム乾燥重量に関して0.35乾燥重量%を実施して、36.9重量%に等しい乾燥物濃度を有し、1.17μmに等しい中央粒径に相当するSedigraph(商標)5100で測定された73重量%の粒子が、2μm未満の粒径を有し、46重量%の粒子が、1μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0284】
次に、得られた前記水性懸濁液を、Nara Machinery株式会社(日本国)のMedia Slurry Drier MSD 100のようなドライヤを用いて乾燥する。次いで得られた乾燥能率は、乾燥製造物の1220g/hに等しい。
【0285】
試験番号33
本試験は本発明を例示し、試験番号6において実施されたコポリマーの、炭酸カルシウム乾燥重量に関して0.45乾燥重量%を実施して、36.9重量%に等しい乾燥物濃度を有し、1.18μmに等しい中央粒径に相当するSedigraph(商標)5100で測定された74重量%の粒子が、2μm未満の粒径を有し、44重量%の粒子が、1μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、15μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0286】
次に、得られた前記水性懸濁液を、Nara Machinery株式会社(日本国)のMedia Slurry Drier MSD 100のようなドライヤを用いて乾燥する。次いで得られた乾燥能率は、乾燥製造物の1542g/hに等しく、したがって、乾燥能率が約21%の増加をもたらす。
【0287】
試験番号34
本試験は先行技術を例示し、上記の固有粘度法により7.8ml/gに等しい固有粘度のポリアクリル酸ナトリウムおよびマグネシウムの、炭酸カルシウム乾燥重量に関して0.45乾燥重量%を実施して、33.3重量%に等しい乾燥物濃度を有し、0.60μmに等しい中央粒径に相当するSedigraph(商標)5100で測定された98重量%の粒子が、2μm未満の粒径を有し、84重量%の粒子が、1μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、0.72μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0288】
次に、得られた前記水性懸濁液を、Nara Machinery株式会社(日本国)のMedia Slurry Drier MSD 100のようなドライヤを用いて乾燥する。次いで得られた乾燥能率は、乾燥製造物の1018g/hに等しい。
【0289】
試験番号35
本試験は本発明を例示し、試験番号6において実施されたコポリマーに対し、炭酸カルシウムの乾燥重量に関して0.45乾燥重量%を実施して、33.3重量%に等しい乾燥物濃度を有し、0.67μmに等しい中央粒径に相当するSedigraph(商標)5100で測定された98重量%の粒子が、2μm未満の粒径を有し、81重量%の粒子が、1μm未満の粒径を有するような粒径を有する粉砕炭酸カルシウムの水性懸濁液を、0.72μmの中央粒径の炭酸カルシウムから得る。
【0290】
次に、得られた前記水性懸濁液を、Nara Machinery株式会社(日本国)のMedia Slurry Drier MSD 100のようなドライヤを用いて乾燥する。次いで得られた乾燥能率は、乾燥製造物の1,093g/hに等しく、したがって、乾燥能率が約7%の増加をもたらす。
【実施例7】
【0291】
本実施例は、プラスチックの分野、より具体的にはPVC適用において、本発明による炭酸カルシウムの乾燥スラリーの使用を、硬質PVC製剤における本発明および先行技術による天然炭酸カルシウムの乾燥スラリーの得られた流動学的挙動の比較による分散度を比較して例示する。
【0292】
これを行うために、本実施例の各試験に関して、炭酸カルシウムを含有しない試験番号36を除いて、部材となる混合物を以下の割合で調製する:
EVC(ドイツ国)により市販のPVC EVAPOLSH 6521 100
三塩基性硫酸鉛 1.5
二塩基性ステアリン酸鉛 1.3
ステアリン酸カルシウム 0.6
Wax E 0.05
被験炭酸カルシウム 30.0
この混合物を、Papenmeier中、100℃で10分間調製する。次いで、前記混合物を、MP Gottfert押出しメータバージョン2.3.0の混合チャンバ中、170℃で20rpmの回転シリンダ上でゲル化する。次いで流動学的挙動を、混合物のゲル化時間を測定することにより評価する。
【0293】
試験番号36−充填剤なしのコントロール
本試験は、炭酸カルシウムなしの上記調製に関するコントロール試験である。得られたゲル化時間は、738秒に等しい。
【0294】
試験番号37
本試験は、先行技術を例示し、試験番号32の乾燥製造物を実施する。得られたゲル化時間は、30部の充填剤を有する製剤に関して720秒に等しい。すなわち、充填剤なしのコントロールに対して2.5%の増加である。
【0295】
試験番号38
本試験は、本発明を例示し、試験番号33の乾燥製造物を実施する。得られたゲル化時間は、30部の充填剤を有する製剤に関して562秒に等しい。すなわち、充填剤なしのコントロールに対して23.8%の増加である。
【産業上の利用可能性】
【0296】
これらの結果は、本発明の乾燥製品が、プラスチックの分野で、より具体的には硬質PVC製剤において好都合に使用できることを示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)アクリル酸もしくはメタクリル酸またはマレイン酸もしくはイタコン酸またはそれらの混合物のCからCモノエステル類などの二酸類のヘミエステル類などのモノカルボキシル官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるモノカルボキシル官能基を有するか、またはクロトン酸、イソクロトン酸、桂皮酸、イタコン酸、マレイン酸または無水マレイン酸などのカルボン酸無水物などのジカルボキシル官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるジカルボキシル官能基を有するか、またはアクリルアミド−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸などのスルホン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるスルホン酸官能基を有するか、またはビニルリン酸、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェートおよびそれらのエトキシレート類などのリン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるリン酸官能基を有するか、またはビニルホスホン酸などのホスホン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるホスホン酸官能基を有する、少なくとも1種のエチレン系不飽和アニオンモノマー、またはそれらの混合物、
b)式(I)
【化1】

(式中、
− mおよびpは、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− nは、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− qは、少なくとも1に等しく、5≦(m+n+p)q≦150のような整数を表し、好ましくは15≦(m+n+p)q≦120のような整数を表し、
− Rは、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− Rは、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− Rは、ビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R’は、水素または1個から40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、好ましくは、1個から12個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、さらにより好ましくは、1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)
の少なくとも1種の非イオン性エチレン系不飽和モノマーまたは式(I)の数種のモノマー混合物、
c)式(IIa)
【化2】

(式中、
− m1、p1、m2およびp2は、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− n1およびn2は、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− q1およびq2は、少なくとも1に等しく、0≦(m1+n1+p1)q1≦150および0≦(m2+n2+p2)q2≦150のような整数を表し、
− rは、1≦r≦200のような数を表し、
− Rは、ビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R、R、R10およびR11は、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− R、R、RおよびRは、1個から20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、またはそれらの混合物を表し、
− R12は、1個から40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
− AおよびBは、それらが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基である)、
式(IIb)
R−A−Si(OB)
(式中、
− Rは、ビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− Aは、それが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基であり、
− Bは、1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)
式(IIc)
【化3】

(式中、
− m3、p3、m4およびp4は、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− n3およびn4は、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− q3およびq4は、少なくとも1に等しく、0≦(m3+n3+p3)q3≦150および0≦(m4+n4+p4)q4≦150のような整数を表し、
− r’は、1≦r’≦200のような数を表し、
− R13は、ビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R14、R15、R20およびR21は、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− R16、R17、R18およびR19は、1個から20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、またはそれらの混合物を表し、
− DおよびEは、それらが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基である)
である式(IIa)または(IIb)または(IIc)の分子の中から好ましくは選択される少なくとも1種の有機フッ素化モノマーまたは有機シリル化モノマーまたはそれらの混合物、
d)場合によってはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミドまたはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、およびそれらの混合物などのアクリルアミドまたはメタクリルアミドタイプまたはそれらの誘導体またはそれらの混合物の少なくとも1種のモノマー、またはアクリル酸アルキル類またはメタクリル酸アルキル類またはそれらの混合物、メタクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]、またはアクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]またはそれらの混合物などの不飽和エステル類、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、スチレン、αメチルスチレンおよびそれらの誘導体またはそれらの混合物などのビニル類などの少なくとも1種の非水溶性モノマー、または塩化もしくは硫酸[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[2−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[3−(アクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸ジメチルジアリルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[3−(メタクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムまたはそれらの混合物などの少なくとも1種のカチオン性モノマーまたは第四級アンモニウム、
e)場合によってはエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、アリルアクリレート、アリルマレエート、メチレン−ビス−アクリルアミド、メチレン−ビス−メタクリルアミド、テトラリルオキシエタン、トリアリルシアヌレート、ペンタエリスリトール、ソルビトール、またはショ糖などのポリオール類から調製されたアリルエーテル類からなる群から選択された少なくとも1種の架橋モノマー
からなるコポリマーを粉砕助剤として含有し、
成分a)、b)、c)、d)およびe)の合計が100%に等しく、
固有粘度法として知られている方法に従って測定された100ml/g未満か、またはそれに等しい固有粘度を有することを特徴とする、高濃度であり得る乾燥物質を有し、経時的に安定状態のままである低Brookfield(商標)を有し、低イオン電荷の色素表面積を有する精製無機物の水性懸濁液。
【請求項2】
前記コポリマーが、
a)アクリル酸もしくはメタクリル酸またはマレイン酸もしくはイタコン酸またはそれらの混合物のCからCモノエステル類などの二酸類のヘミエステル類などのモノカルボキシル官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるモノカルボキシル官能基を有するか、またはクロトン酸、イソクロトン酸、桂皮酸、イタコン酸、マレイン酸または無水マレイン酸などのカルボン酸無水物などのジカルボキシル官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるジカルボキシル官能基を有するか、またはアクリルアミド−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸などのスルホン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるスルホン酸官能基を有するか、またはビニルリン酸、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェートおよびそれらのエトキシレート類などのリン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるリン酸官能基を有するか、またはビニルホスホン酸などのホスホン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるホスホン酸官能基を有する、少なくとも1種のエチレン系不飽和アニオンモノマー、またはそれらの混合物2重量%から95重量%、好ましくは3重量%から25重量%、さらにより好ましくは4重量%から15重量%、
b)式(I)
【化4】

(式中、
− mおよびpは、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− nは、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− qは、少なくとも1に等しく、5≦(m+n+p)q≦150のような整数を表し、好ましくは15≦(m+n+p)q≦120のような整数を表し、
− Rは、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− Rは、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− Rは、ビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R’は、水素または1個から40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、好ましくは、1個から12個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、さらにより好ましくは、1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)
の少なくとも1種の非イオン性エチレン系不飽和モノマーまたは式(I)の数種のモノマー混合物97.9重量%から4.9重量%、好ましくは95重量%から65重量%、さらにより好ましくは92重量%から78重量%、
c)式(IIa)
【化5】

(式中、
− m1、p1、m2およびp2は、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− n1およびn2は、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− q1およびq2は、少なくとも1に等しく、0≦(m1+n1+p1)q1≦150および0≦(m2+n2+p2)q2≦150のような整数を表し、
− rは、1≦r≦200のような数を表し、
− Rは、ビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R、R、R10およびR11は、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− R、R、RおよびRは、1個から20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、またはそれらの混合物を表し、
− R12は、1個から40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
− AおよびBは、それらが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基である)、
式(IIb)
R−A−Si(OB)
(式中、
− Rは、ビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテル類群、またはエチレン系不飽和アミドまたはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− Aは、それが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基であり、
− Bは、1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)、
式(IIc)
【化6】

(式中、
− m3、p3、m4およびp4は、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− n3およびn4は、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− q3およびq4は、少なくとも1に等しく、0≦(m3+n3+p3)q3≦150および0≦(m4+n4+p4)q4≦150のような整数を表し、
− r’は、1≦r’≦200のような数を表し、
− R13は、ビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R14、R15、R20およびR21は、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− R16、R17、R18およびR19は、1個から20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、またはそれらの混合物を表し、
− DおよびEは、それらが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基である)
である式(IIa)または(IIb)または(IIc)分子の中から好ましくは選択される少なくとも1種の有機フッ素化モノマーまたは有機シリル化モノマーまたはそれらの混合物0.1重量%から50重量%、好ましくは0.2重量%から10重量%、さらにより好ましくは0.3重量%から5重量%、
d)N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミドまたはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、およびそれらの混合物などのアクリルアミドまたはメタクリルアミドタイプまたはそれらの誘導体またはそれらの混合物の少なくとも1種のモノマー、またはアクリル酸アルキル類またはメタクリル酸アルキル類またはそれらの混合物、メタクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]、またはアクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]またはそれらの混合物などの不飽和エステル類、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、スチレン、αメチルスチレンおよびそれらの誘導体またはそれらの混合物などのビニル類などの少なくとも1種の非水溶性モノマー、または塩化もしくは硫酸[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[2−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[3−(アクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸ジメチルジアリルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[3−(メタクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムまたはそれらの混合物などの少なくとも1種のカチオン性モノマーまたは第四級アンモニウム0重量%から50重量%、好ましくは0重量%から10重量%、さらにより好ましくは0重量%から5重量%、
e)エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、アリルアクリレート、アリルマレエート、メチレン−ビス−アクリルアミド、メチレン−ビス−メタクリルアミド、テトラリルオキシエタン、トリアリルシアヌレート、ペンタエリスリトール、ソルビトール、またはショ糖などのポリオール類から調製されたアリルエーテル類からなる群から選択された少なくとも1種の架橋モノマー0重量%から5重量%、好ましくは0重量%から3重量%からなり、
成分a)、b)、c)、d)およびe)の合計が100%に等しく、
固有粘度法として知られている方法に従って測定された100ml/g未満か、またはそれに等しい固有粘度を有することを特徴とする請求項1に記載の精製無機物の水性懸濁液。
【請求項3】
前記コポリマーが、その酸形態において、一価の官能基に関しては、アルカリカチオン類、特にナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウムまたはステアリルアミン、エタノールアミン類(モノ−、ジ−、トリエタノールアミン)、モノおよびジエチルアミン、シクロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミン、アミノメチルプロパノール、モルホリンなどの第一級、第二級または第三級脂肪族および/または環状アミン類からなる群から選択されたものなど、または多価の官能基に関しては、アルカリ土類二価カチオン類、特にマグネシウムおよびカルシウム、または亜鉛、ならびに三価カチオン類、特にアルミニウムなど、またはより高い原子価のある一定のカチオン類からなる群から選択されたものなどの一価の中和官能基または多価の中和官能基を有する1種または複数の中和剤によって完全中和または部分中和されていることを特徴とする請求項1または2に記載の無機物の水性懸濁液。
【請求項4】
無機物の乾燥重量に関して前記コポリマー0.05乾燥重量%から10乾燥重量%を含有することを特徴とする請求項1から3の一項に記載の無機物の水性懸濁液。
【請求項5】
無機物の乾燥重量に関して前記コポリマー0.05乾燥重量%から10乾燥重量%および少なくとも1種の他の分散剤または粉砕助剤を含有することを特徴とする請求項1から3の一項に記載の無機物の水性懸濁液。
【請求項6】
前記他の分散剤または粉砕助剤が、酸形態におけるアクリル酸のホモポリマー類またはコポリマー類、一価の官能基に関しては、アルカリカチオン類、特にナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウムまたはステアリルアミン、エタノールアミン類(モノ−、ジ−、トリエタノールアミン)、モノおよびジエチルアミン、シクロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミン、アミノメチルプロパノール、モルホリンなどの第一級、第二級または第三級脂肪族および/または環状アミン類からなる群から選択されたものなど、または多価の官能基に関しては、アルカリ土類二価カチオン類、特にマグネシウムおよびカルシウム、または亜鉛、ならびに三価カチオン類、特にアルミニウムなど、またはより高い原子価のある一定のカチオン類からなる群から選択されたものなど一価の中和官能基または多価の中和官能基を有する1種または複数の中和剤によって完全中和または部分中和されているアクリル酸のホモポリマー類またはコポリマー類などの分散剤または粉砕助剤の中から、または好ましくはリン酸および/またはソーダおよび石灰などの一価および/または二価の塩基によるその塩類の中から選択されたものなどHイオンドナーなどの分散剤または粉砕助剤の中から選択されることを特徴とする請求項5に記載の無機物の水性懸濁液。
【請求項7】
前記他の分散剤または粉砕助剤の無機物の乾燥重量に関して0.05乾燥重量%から1.0乾燥重量%を含有することを特徴とする請求項5または6に記載の無機物の水性懸濁液。
【請求項8】
前記無機物が、炭酸カルシウム、ドロマイト、石膏、水酸化カルシウム、サテンホワイト、二酸化チタン、三水酸化アルミニウム、雲母、タルク、カオリン類、焼成カオリン類、またはマグネシウムを伴うカルシウムなどの種々の金属の混合炭酸塩ベースの充填剤、およびタルク−炭酸カルシウムまたは炭酸カルシウム−カオリン混合物、または炭酸カルシウムと三水酸化アルミニウムとの混合物、または合成繊維もしくは天然繊維またはタルク−炭酸カルシウムまたはタルク−二酸化チタンの共構造などの無機物の共構造との混合物などの前記充填剤の混合物の中から選択され、好ましくは大理石、方解石、白亜またはそれらの混合物の中から選択された天然炭酸カルシウムなどの炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項1から7の一項に記載の無機物の水性懸濁液。
【請求項9】
前記懸濁液が、15重量%と85重量%との間、好ましくは40重量%と80重量%との間、極めて好ましくは50重量%と78重量%との間の乾燥物質濃度を有することを特徴とする請求項1から8の一項に記載の無機物の水性懸濁液。
【請求項10】
前記無機物が、Sedigraph(商標)5100を用いて測定される、50μmと0.01μmとの間、好ましくは5μmと0.2μmとの間、さらにより好ましくは2μmと0.3μmとの間の中央粒径を提供することを特徴とする請求項1から9の一項に記載の無機物の水性懸濁液。
【請求項11】
前記無機物粒子が、等価粒径に関して、ポリアクリレート類、ホモポリマー類またはコポリマー類などの粉砕助剤を用いて精製された無機物の水性懸濁液の無機物よりも小さな、標準ISO9277に従って測定されたBET比表面積を有することを特徴とする請求項1から10の一項に記載の無機物の水性懸濁液。
【請求項12】
前記最終懸濁液のpHが、7.5と13との間、好ましくは8と12との間、極めて好ましくは8.5と10との間であることを特徴とする請求項1から11の一項に記載の無機物の水性懸濁液。
【請求項13】
前記コポリマーが、
a)アクリル酸もしくはメタクリル酸またはマレイン酸もしくはイタコン酸またはそれらの混合物のCからCモノエステル類などの二酸類のヘミエステル類などのモノカルボキシル官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるモノカルボキシル官能基を有するか、またはクロトン酸、イソクロトン酸、桂皮酸、イタコン酸、マレイン酸または無水マレイン酸などのカルボン酸無水物などのジカルボキシル官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるジカルボキシル官能基を有するか、またはアクリルアミド−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸などのスルホン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるスルホン酸官能基を有するか、またはビニルリン酸、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェートおよびそれらのエトキシレート類などのリン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるリン酸官能基を有するか、またはビニルホスホン酸などのホスホン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるホスホン酸官能基を有する、少なくとも1種のエチレン系不飽和アニオンモノマー、またはそれらの混合物、
b)式(I)
【化7】

(式中、
− mおよびpは、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− nは、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− qは、少なくとも1に等しく、5≦(m+n+p)q≦150のような整数を表し、好ましくは15≦(m+n+p)q≦120のような整数を表し、
− Rは、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− Rは、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− Rは、ビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R’は、水素または1個から40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、好ましくは、1個から12個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、さらにより好ましくは、1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)
の少なくとも1種の非イオン性エチレン系不飽和モノマーまたは式(I)の数種のモノマー混合物、
c)式(IIa)
【化8】

(式中、
− m1、p1、m2およびp2は、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− n1およびn2は、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− q1およびq2は、少なくとも1に等しく、0≦(m1+n1+p1)q1≦150および0≦(m2+n2+p2)q2≦150のような整数を表し、
− rは、1≦r≦200のような数を表し、
− Rは、ビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R、R、R10およびR11は、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− R、R、RおよびRは、1個から20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、またはそれらの混合物を表し、
− R12は、1個から40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
− AおよびBは、それらが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基である)、
式(IIb)
R−A−Si(OB)
(式中、
− Rは、ビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− Aは、それが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基であり、
− Bは、1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)
式(IIc)
【化9】

(式中、
− m3、p3、m4およびp4は、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− n3およびn4は、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− q3およびq4は、少なくとも1に等しく、0≦(m3+n3+p3)q3≦150および0≦(m4+n4+p4)q4≦150のような整数を表し、
− r’は、1≦r’≦200のような数を表し、
− R13は、ビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R14、R15、R20およびR21は、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− R16、R17、R18およびR19は、1個から20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、またはそれらの混合物を表し、
− DおよびEは、それらが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基である)
である式(IIa)または(IIb)または(IIc)の分子の中から好ましくは選択される少なくとも1種の有機フッ素化または炭素ケイ素誘導体モノマーまたはそれらの混合物、
d)場合によってはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミドまたはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、およびそれらの混合物などのアクリルアミドまたはメタクリルアミドタイプまたはそれらの誘導体またはそれらの混合物の少なくとも1種のモノマー、またはアクリル酸アルキル類またはメタクリル酸アルキル類またはそれらの混合物、メタクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]、またはアクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]またはそれらの混合物などの不飽和エステル類、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、スチレン、αメチルスチレンおよびそれらの誘導体またはそれらの混合物などのビニル類などの少なくとも1種の非水溶性モノマー、または塩化もしくは硫酸[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[2−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[3−(アクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸ジメチルジアリルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[3−(メタクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムまたはそれらの混合物などの少なくとも1種のカチオン性モノマーまたは第四級アンモニウム、
e)場合によってはエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、アリルアクリレート、アリルマレエート、メチレン−ビス−アクリルアミド、メチレン−ビス−メタクリルアミド、テトラリルオキシエタン、トリアリルシアヌレート、ペンタエリスリトール、ソルビトール、またはショ糖などのポリオール類から調製されたアリルエーテル類からなる群から選択された少なくとも1種の架橋モノマーからなり、
成分a)、b)、c)、d)およびe)の合計が100%に等しく、
前記コポリマーが、固有粘度法として知られている方法に従って測定された100ml/g未満か、またはそれに等しい固有粘度を有することを特徴とする、弱イオン性および水溶性コポリマーの水性懸濁液中の無機物に対する粉砕助剤としての使用。
【請求項14】
前記コポリマーが、
a)アクリル酸もしくはメタクリル酸またはマレイン酸もしくはイタコン酸またはそれらの混合物のCからCモノエステル類などの二酸類のヘミエステル類などのモノカルボキシル官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるモノカルボキシル官能基を有するか、またはクロトン酸、イソクロトン酸、桂皮酸、イタコン酸、マレイン酸または無水マレイン酸などのカルボン酸無水物などのジカルボキシル官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるジカルボキシル官能基を有するか、またはアクリルアミド−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸などのスルホン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるスルホン酸官能基を有するか、またはビニルリン酸、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェートおよびそれらのエトキシレート類などのリン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるリン酸官能基を有するか、またはビニルホスホン酸などのホスホン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるホスホン酸官能基を有する、少なくとも1種のエチレン系不飽和アニオンモノマー、またはそれらの混合物2重量%から95重量%、好ましくは3重量%から25重量%、さらにより好ましくは4重量%から15重量%、
b)式(I)
【化10】

(式中、
− mおよびpは、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− nは、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− qは、少なくとも1に等しく、5≦(m+n+p)q≦150のような整数を表し、好ましくは15≦(m+n+p)q≦120のような整数を表し、
− Rは、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− Rは、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− Rは、ビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R’は、水素または1個から40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、好ましくは、1個から12個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、さらにより好ましくは、1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)
の少なくとも1種の非イオン性エチレン系不飽和モノマーまたは式(I)の数種のモノマー混合物97.9重量%から4.9重量%、好ましくは95重量%から65重量%、さらにより好ましくは92重量%から78重量%、
c)式(IIa)
【化11】

(式中、
− m1、p1、m2およびp2は、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− n1およびn2は、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− q1およびq2は、少なくとも1に等しく、0≦(m1+n1+p1)q1≦150および0≦(m2+n2+p2)q2≦150のような整数を表し、
− rは、1≦r≦200のような数を表し、
− Rは、ビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R、R、R10およびR11は、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− R、R、RおよびRは、1個から20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、またはそれらの混合物を表し、
− R12は、1個から40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
− AおよびBは、それらが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基である)、
式(IIb)
R−A−Si(OB)
(式中、
− Rは、ビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− Aは、それが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基であり、
− Bは、1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)
式(IIc)
【化12】

(式中、
− m3、p3、m4およびp4は、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− n3およびn4は、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− q3およびq4は、少なくとも1に等しく、0≦(m3+n3+p3)q3≦150および0≦(m4+n4+p4)q4≦150のような整数を表し、
− r’は、1≦r’≦200のような数を表し、
− R13は、ビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R14、R15、R20およびR21は、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− R16、R17、R18およびR19は、1個から20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、またはそれらの混合物を表し、
− DおよびEは、それらが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基である)
である式(IIa)または(IIb)または(IIc)の分子の中から好ましくは選択される少なくとも1種の有機フッ素化または有機シリル化モノマーまたはそれらの混合物の0.1重量%から50重量%、好ましくは0.2重量%から10重量%、さらにより好ましくは0.3重量%から5重量%、
d)N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミドまたはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、およびそれらの混合物などのアクリルアミドまたはメタクリルアミドタイプまたはそれらの誘導体またはそれらの混合物の少なくとも1種のモノマー、またはアクリル酸アルキル類またはメタクリル酸アルキル類またはそれらの混合物、メタクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]、またはアクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]またはそれらの混合物などの不飽和エステル類、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、スチレン、αメチルスチレンおよびそれらの誘導体またはそれらの混合物などのビニル類などの少なくとも1種の非水溶性モノマー、または塩化もしくは硫酸[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[2−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[3−(アクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸ジメチルジアリルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[3−(メタクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムまたはそれらの混合物などの少なくとも1種のカチオン性モノマーまたは第四級アンモニウム0重量%から50重量%、好ましくは0重量%から10重量%、さらにより好ましくは0重量%から5重量%、
e)エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、アリルアクリレート、アリルマレエート、メチレン−ビス−アクリルアミド、メチレン−ビス−メタクリルアミド、テトラリルオキシエタン、トリアリルシアヌレート、ペンタエリスリトール、ソルビトール、またはショ糖などのポリオール類から調製されたアリルエーテル類からなる群から選択された少なくとも1種の架橋モノマー0重量%から5重量%、好ましくは0重量%から3重量%からなり、
成分a)、b)、c)、d)およびe)の合計が100%に等しく、
前記コポリマーが、固有粘度法として知られている方法に従って測定された100ml/g未満か、またはそれに等しい固有粘度を有することを特徴とする請求項13に記載の粉砕助剤としての弱イオン性および水溶性コポリマーの使用。
【請求項15】
酸形態において得られ、場合によっては蒸留されて得られた前記コポリマーがまた、一価の官能基に関しては、アルカリカチオン類、特にナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウムまたはステアリルアミン、エタノールアミン類(モノ−、ジ−、トリエタノールアミン)、モノおよびジエチルアミン、シクロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミン、アミノメチルプロパノール、モルホリンなどの第一級、第二級または第三級脂肪族および/または環状アミン類からなる群から選択されたものなど、または多価の官能基に関しては、アルカリ土類二価カチオン類、特にマグネシウムおよびカルシウム、または亜鉛、ならびに三価カチオン類、特にアルミニウムなど、またはより高い原子価のある一定のカチオン類からなる群から選択されたものなどの一価の中和官能基を有するか、または多価の中和官能基を有する1種または複数の中和剤によって完全中和または部分中和されていることを特徴とする請求項13から14のいずれか一項に記載の弱イオン性および水溶性コポリマーの使用。
【請求項16】
共重合化反応から得られた前記コポリマーが、完全中和または部分中和の前後に、統計的方法または動的方法に従って、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール類、アセトン、テトラヒドロフランまたはそれらの混合液からなる群に属する1種または複数の極性溶媒により処理され、数相に分離できることを特徴とする請求項13から14のいずれか一項に記載の弱イオン性および水溶性コポリマーの使用。
【請求項17】
a)アクリル酸もしくはメタクリル酸またはマレイン酸もしくはイタコン酸またはそれらの混合物のCからCモノエステル類などの二酸類のヘミエステル類などのモノカルボキシル官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるモノカルボキシル官能基を有するか、またはクロトン酸、イソクロトン酸、桂皮酸、イタコン酸、マレイン酸または無水マレイン酸などのカルボン酸無水物などのジカルボキシル官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるジカルボキシル官能基を有するか、またはアクリルアミド−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸などのスルホン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるスルホン酸官能基を有するか、またはビニルリン酸、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェートおよびそれらのエトキシレート類などのリン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるリン酸官能基を有するか、またはビニルホスホン酸などのホスホン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるホスホン酸官能基を有する、少なくとも1種のエチレン系不飽和アニオンモノマー、またはそれらの混合物、
b)式(I)
【化13】

(式中、
− mおよびpは、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− nは、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− qは、少なくとも1に等しく、5≦(m+n+p)q≦150のような整数を表し、好ましくは15≦(m+n+p)q≦120のような整数を表し、
− Rは、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− Rは、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− Rは、ビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R’は、水素または1個から40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、好ましくは、1個から12個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、さらにより好ましくは、1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)
の少なくとも1種の非イオン性エチレン系不飽和モノマーまたは式(I)の数種のモノマー混合物、
c)式(IIa)
【化14】

(式中、
− m1、p1、m2およびp2は、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− n1およびn2は、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− q1およびq2は、少なくとも1に等しく、0≦(m1+n1+p1)q1≦150および0≦(m2+n2+p2)q2≦150のような整数を表し、
− rは、1≦r≦200のような数を表し、
− Rは、ビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R、R、R10およびR11は、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− R、R、RおよびRは、1個から20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、またはそれらの混合物を表し、
− R12は、1個から40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
− AおよびBは、それらが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基である)、
式(IIb)
R−A−Si(OB)
(式中、
− Rは、ビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− Aは、それが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基であり、
− Bは、1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)、
式(IIc)
【化15】

(式中、
− m3、p3、m4およびp4は、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− n3およびn4は、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− q3およびq4は、少なくとも1に等しく、0≦(m3+n3+p3)q3≦150および0≦(m4+n4+p4)q4≦150のような整数を表し、
− r’は、1≦r’≦200のような数を表し、
− R13は、ビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R14、R15、R20およびR21は、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− R16、R17、R18およびR19は、1個から20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、またはそれらの混合物を表し、
− DおよびEは、それらが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基である)
である式(IIa)または(IIb)または(IIc)の分子の中から好ましくは選択される少なくとも1種の有機フッ素化または有機シリル化モノマーまたはそれらの混合物、
d)場合によってはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミドまたはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、およびそれらの混合物などのアクリルアミドまたはメタクリルアミドタイプまたはそれらの誘導体またはそれらの混合物の少なくとも1種のモノマー、またはアクリル酸アルキル類またはメタクリル酸アルキル類またはそれらの混合物、メタクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]、またはアクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]またはそれらの混合物などの不飽和エステル類、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、スチレン、αメチルスチレンおよびそれらの誘導体またはそれらの混合物などのビニル類などの少なくとも1種の非水溶性モノマー、または塩化もしくは硫酸[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[2−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[3−(アクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸ジメチルジアリルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[3−(メタクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムまたはそれらの混合物などの少なくとも1種のカチオン性モノマーまたは第四級アンモニウム、
e)場合によってはエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、アリルアクリレート、アリルマレエート、メチレン−ビス−アクリルアミド、メチレン−ビス−メタクリルアミド、テトラリルオキシエタン、トリアリルシアヌレート、ペンタエリスリトール、ソルビトール、またはショ糖などのポリオール類から調製されたアリルエーテル類からなる群から選択された少なくとも1種の架橋モノマーからなるコポリマーであり、
成分a)、b)、c)、d)およびe)の合計が100%に等しく、
固有粘度法として知られている方法に従って測定された100ml/g未満か、またはそれに等しい固有粘度を有することを特徴とする水性懸濁液中の無機物に対する粉砕助剤。
【請求項18】
a)アクリル酸もしくはメタクリル酸またはマレイン酸もしくはイタコン酸またはそれらの混合物のCからCモノエステル類などの二酸類のヘミエステル類などのモノカルボキシル官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるモノカルボキシル官能基を有するか、またはクロトン酸、イソクロトン酸、桂皮酸、イタコン酸、マレイン酸または無水マレイン酸などのカルボン酸無水物などのジカルボキシル官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるジカルボキシル官能基を有するか、またはアクリルアミド−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸などのスルホン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるスルホン酸官能基を有するか、またはビニルリン酸、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェートおよびそれらのエトキシレート類などのリン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるリン酸官能基を有するか、またはビニルホスホン酸などのホスホン酸官能基を有するエチレン系不飽和モノマー類の中から選択されるホスホン酸官能基を有する、少なくとも1種のエチレン系不飽和アニオンモノマー、またはそれらの混合物2重量%から95重量%、好ましくは3重量%から25重量%、さらにより好ましくは4重量%から15重量%、
b)式(I)
【化16】

(式中、
− mおよびpは、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− nは、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− qは、少なくとも1に等しく、5≦(m+n+p)q≦150のような整数を表し、好ましくは15≦(m+n+p)q≦120のような整数を表し、
− Rは、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− Rは、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− Rは、ビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R’は、水素または1個から40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、好ましくは、1個から12個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、さらにより好ましくは、1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)
の少なくとも1種の非イオン性エチレン系不飽和モノマーまたは式(I)の数種のモノマー混合物の97.9重量%から4.9重量%、好ましくは95重量%から65重量%、さらにより好ましくは92重量%から78重量%、
c)式(IIa)
【化17】

(式中、
− m1、p1、m2およびp2は、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− n1およびn2は、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− q1およびq2は、少なくとも1に等しく、0≦(m1+n1+p1)q1≦150および0≦(m2+n2+p2)q2≦150のような整数を表し、
− rは、1≦r≦200のような数を表し、
− Rは、ビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R、R、R10およびR11は、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− R、R、RおよびRは、1個から20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、またはそれらの混合物を表し、
− R12は、1個から40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
− AおよびBは、それらが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基である)、
式(IIb)
R−A−Si(OB)
(式中、
− Rは、ビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− Aは、それが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基であり、
− Bは、1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)、
式(IIc)
【化18】

(式中、
− m3、p3、m4およびp4は、150未満か、またはそれに等しいアルキレンオキシド単位数を表し、
− n3およびn4は、150未満か、またはそれに等しいエチレンオキシド単位数を表し、
− q3およびq4は、少なくとも1に等しく、0≦(m3+n3+p3)q3≦150および0≦(m4+n4+p4)q4≦150のような整数を表し、
− r’は、1≦r’≦200のような数を表し、
− R13は、ビニル群およびアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、およびビニルフタル酸エステルの群、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物の群、ならびに置換または非置換アリルエーテルまたはビニルエーテルの群、またはエチレン系不飽和アミドもしくはイミドの群に属する重合性不飽和官能基を含有する基を表し、
− R14、R15、R20およびR21は、水素またはメチル基またはエチル基を表し、
− R16、R17、R18およびR19は、1個から20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、またはそれらの混合物を表し、
− DおよびEは、それらが1個から4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す場合に存在し得る基である)
である式(IIa)または(IIb)または(IIc)の分子の中から好ましくは選択される少なくとも1種の有機フッ素化または有機シリル化モノマーまたはそれらの混合物0.1重量%から50重量%、好ましくは0.2重量%から10重量%、さらにより好ましくは0.3重量%から5重量%、
d)N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミドまたはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、およびそれらの混合物などのアクリルアミドまたはメタクリルアミドタイプまたはそれらの誘導体またはそれらの混合物の少なくとも1種のモノマー、またはアクリル酸アルキル類またはメタクリル酸アルキル類またはそれらの混合物、メタクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]、またはアクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]またはそれらの混合物などの不飽和エステル類、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、スチレン、αメチルスチレンおよびそれらの誘導体またはそれらの混合物などのビニル類などの少なくとも1種の非水溶性モノマー、または塩化もしくは硫酸[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[2−(アクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[3−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム、塩化もしくは硫酸ジメチルジアリルアンモニウム、塩化もしくは硫酸[3−(メタクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムまたはそれらの混合物などの少なくとも1種のカチオン性モノマーまたは第四級アンモニウム0重量%から50重量%、好ましくは0重量%から10重量%、さらにより好ましくは0重量%から5重量%、
e)エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、アリルアクリレート、アリルマレエート、メチレン−ビス−アクリルアミド、メチレン−ビス−メタクリルアミド、テトラリルオキシエタン、トリアリルシアヌレート、ペンタエリスリトール、ソルビトール、またはショ糖などのポリオール類から調製されたアリルエーテル類からなる群から選択された少なくとも1種の架橋モノマー0重量%から5重量%、好ましくは0重量%から3重量%からなるポリマーであり、
成分a)、b)、c)、d)およびe)の合計が100%に等しく、
固有粘度法として知られている方法に従って測定された100ml/g未満か、またはそれに等しい固有粘度を有することを特徴とする請求項17に記載の水性懸濁液中の無機物に対する粉砕助剤。
【請求項19】
請求項17または18のいずれか一項に記載の水性懸濁液中の無機物に対する粉砕助剤が、その酸形態におけるコポリマーか、または一価の官能基に関しては、アルカリカチオン類、特にナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウムまたはステアリルアミン、エタノールアミン類(モノ−、ジ−、トリエタノールアミン)、モノおよびジエチルアミン、シクロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミン、アミノメチルプロパノール、モルホリンなどの第一級、第二級または第三級脂肪族および/または環状アミン類からなる群から選択されたものなど、または多価の官能基に関しては、アルカリ土類二価カチオン類、特にマグネシウムおよびカルシウム、または亜鉛、ならびに三価カチオン類、特にアルミニウムなど、またはより高い原子価のある一定のカチオン類からなる群から選択されたものなど、一価の中和官能基、または多価の中和官能基を有する1種または複数の中和剤によって完全中和または部分的に中和されているコポリマーであることを特徴とする粉砕助剤。
【請求項20】
共重合化反応から得られた前記コポリマーが、完全中和または部分中和の前後に、統計的方法または動的方法によって、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール類、アセトン、テトラヒドロフランまたはそれらの混合液からなる群に属する1種または複数の極性溶媒により処理され、数相に分離できることを特徴とする請求項19に記載の水性懸濁液中の無機物に対する粉砕助剤。
【請求項21】
粉砕段階前および/または粉砕段階時に粉砕助剤として、請求項16から20のいずれか一項に記載のコポリマーの無機物の乾燥重量に関して0.05乾燥重量%から10乾燥重量%が使用されることを特徴とし、粉砕段階前および/または粉砕段階時に少なくとも1種の他の分散剤または粉砕助剤が使用できることを特徴とする前記無機物の水性懸濁液を極めて微粒子に精製することからなる水性懸濁液中の無機物を粉砕する方法。
【請求項22】
前記他の分散剤または粉砕助剤が、酸形態であるか、または1種または複数の中和剤により完全中和または部分中和されているアクリル酸のホモポリマー類またはコポリマー類などの分散剤または粉砕助剤の中から選択されるか、または好ましくはリン酸および/または炭酸ナトリウムまたは石灰などの一価および/または二価の塩基とのリン酸基から選択されたものなどH3Oイオンドナーなどの分散剤または粉砕助剤の中から選択されることを特徴とする請求項21に記載の水性懸濁液中の粉砕方法。
【請求項23】
前記他の分散剤または粉砕助剤の無機物の乾燥重量に関して0.05乾燥重量%から1.0乾燥重量%が使用されることを特徴とする請求項22に記載の水性懸濁液中の粉砕方法。
【請求項24】
粉砕段階過程時および本発明による粉砕方法の全ての変法に関する温度が、15℃と150℃との間、好ましくは50℃と105℃との間、極めて好ましくは60℃と98℃との間であることを特徴とする請求項21から23のいずれか一項に記載の水性懸濁液中の粉砕方法。
【請求項25】
炭酸塩を含有する無機物に関して、粉砕段階過程時のpHが、6と13との間、好ましくは7.5と12との間、極めて好ましくは8と10との間にあることを特徴とする請求項21から24のいずれか一項に記載の水性懸濁液中の粉砕方法。
【請求項26】
炭酸塩を含有しない無機物に関して、粉砕段階過程時のpHが、2と13との間、好ましくは7.5と12との間、極めて好ましくは8と10との間にあることを特徴とする請求項21から24のいずれか一項に記載の水性懸濁液中の粉砕方法。
【請求項27】
紙、塗料およびプラスチック類の分野における請求項1から12のいずれか一項に記載の無機物の水性懸濁液の使用。
【請求項28】
紙および塗料の分野における乾燥前後または乾燥後の再分散前後およびプラスチック類の分野における乾燥後に請求項1から12のいずれか一項に記載の無機物水性懸濁液の使用。
【請求項29】
粉砕後の乾燥方法における請求項1から12のいずれか一項に記載の無機物水性懸濁液の使用。
【請求項30】
製紙工業における請求項27から29のいずれか一項に記載の無機物水性懸濁液の使用、より具体的には、紙のコーティングおよび/または紙の表面処理に関する使用。
【請求項31】
製紙工業における請求項27から29のいずれか一項に記載の無機物水性懸濁液の使用、より具体的には、紙、ボール紙、または類似のシート類の製造における直接的充填剤としての使用、あるいはコーティング損紙のリサイクリングを実施する紙、ボール紙、または類似のシート類の製造時に間接的充填剤としての使用。
【請求項32】
請求項1から12のいずれか一項に記載の無機物水性懸濁液を含有する紙またはボール紙シート類。
【請求項33】
低密度(LLDPE)および高密度(HMW−HDPE)ポリオレフィン類、または通気性膜、または塩化ポリビニル(PVC)類などのプラスチック分野、さらに特に硬質または軟質PVC類などのPVC類分野における請求項27から29の一項に記載の無機物の水性懸濁液の使用。

【公表番号】特表2006−505650(P2006−505650A)
【公表日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−549496(P2004−549496)
【出願日】平成15年11月6日(2003.11.6)
【国際出願番号】PCT/IB2003/005063
【国際公開番号】WO2004/041882
【国際公開日】平成16年5月21日(2004.5.21)
【出願人】(598096555)オムヤ・アー・ゲー (2)
【Fターム(参考)】