説明

体内浄化用キット及び体内浄化方法

【課題】本発明は、環境汚染物質や水銀など外来の毒素、生体の代謝活動で生じた有害物や老廃物などの排泄促進作用に優れ、かつ安全性の高い体内浄化用キット及び体内浄化方法を提供する。
【解決手段】以下の[ア群]〜[キ群]を組み合わせ、デトックス効果と栄養素補給効果を併用することを特徴とする体内浄化用キット及び体内浄化方法によって達成する。[ア群]生薬を含む体内浄化用食品、[イ群]生薬を含む栄養素補給用食品、[ウ群]野菜、果実及び穀類から選ばれた少なくとも一つを含有する食品、[エ群]C群の一例で、野菜汁や果汁を含むジュース、[オ群]C群の一例で、果汁や生薬を含むゼリー、[カ群]C群の一例で、米、麦、粟、豆、黍のいずれかを含む粥、[キ群]Mgイオンを含む液体入浴剤及び/又はポプリを含む浴用化粧料

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、短期間に且つ安全にデトックスを行うための体内浄化用キット及び体内浄化方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、不健康な食事やライフスタイルの変化により、生体に有害な物質にさらされる機会が増加している。例えば、合成甘味剤や色素などの食品添加物、塩素のような消毒剤、保存料、除草剤などの農薬、煙草の煙などの影響に曝されやすい。また、現代社会は、排ガス、フロンガス、酸性雨などの環境汚染物質、歯の充填剤に含まれている水銀や、鉛、アルミニウム、ヒ素のように人体に有害な金属類などに汚染される可能性も少なくはない生活環境になっている。特に、前述の有害な金属類はふだんの生活の中で知らず知らずのうちに蓄積し、他の要因とあいまって、不定愁訴をもたらし、さらにそれが生活習慣病の大きな要因にもなってくる。
【0003】
そこで、最近では体内に蓄積した毒素を取り除く様々な方法が提案されており、一般に「デトックス(解毒)」と呼ばれている。この「デトックス」を行えば、健康状態や免疫力が向上し、精力や気力が充実し、美容面でも皮膚の透明感が増し、便通も規則的になり、肝臓や腎臓などの臓器が効率よく機能するようになると言われている。
【0004】
上記「デトックス」の方法には、1〜2日間断食を行うものから、長期間かけて食生活を改善するものまで数多く紹介されており、特に多忙な毎日を送っている現代人には、自宅で週末などを利用して行うセルフ断食に人気がある。そこで、この短期間の断食方法として、次のような方法が紹介されている。(非特許文献1 p.23参照)
(1)水だけを飲む(毎日少なくとも2Lのミネラルウォーターか湧き水、蒸留水を飲む)。
(2)ジュースだけを飲む(リンゴ、ニンジン等)。
(3)プロバイオティクス(生きたまま腸に届く乳酸菌入り)ヨーグルトとジュースをとる。
(4)リンゴやブドウのようにひとつの食物だけを食べ、それから水を飲む。個人の好みでジュースを飲んでもいい。
【0005】
しかし、実際にこれらの方法で断食を実施する場合、次のような問題がある。(1)の方法では、すぐには排出できないほどの大量の毒素が一度に血液中に流れ込み、「中毒性のデトックス」を引き起こす場合があり、この「中毒性のデトックス」に至ると、体調を崩し、炎症や肌の吹き出物、筋肉や関節の痛みなどの症状が起きることがある。(非特許文献1
p.24参照)
【0006】
一方、(2)〜(4)の方法では、無農薬や有機栽培の食材(野菜、果実)を推奨しており、個人でこのような食材を調達し、調理するには大変な手間暇がかかる。また、断食中に摂取すべき必要カロリーや塩分、ミネラル、各種ビタミン量の管理が困難であり、摂取が不十分な場合には、めまい、動悸、頭痛、不眠、吐き気、便秘などの副作用を伴うこともある。
【0007】
【非特許文献1】「デトックス・プラン―誰にでもできる。心と体の浄化・解毒の総合プログラム」、産調出版
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、このような従来の問題を解決しようとするもので、体内浄化用キット及び体内浄化方法を開発するにあたり、以下の3点の課題解決を目指した。
【0009】
すなわち第1の課題は、1ヶ月から3ヶ月の長期間や週末などの1〜2日間の短期間で、優れたデトックス(解毒)作用があること。第2の課題は、デトックスが引き起こす肉体面や精神面に及ぼすリスクが低く、安全性が高いこと。第3の課題は、実施者が簡単な準備で、無理なく実施できることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に記載の体内浄化用キット及び体内浄化方法を提供する。
【0011】
請求項1記載の体内浄化用キットは、下記のアおよびイの2群の食品を組合せることを特徴とする。
[ア群]生薬を含む体内浄化用食品。
[イ群]生薬を含む栄養素補給用食品。
【0012】
請求項2記載の体内浄化用キットは、上記キットに、更に下記のウ群を組合せたものである。
[ウ群]野菜、果実及び穀類から選ばれた少なくとも一つを含有する食品。
【0013】
請求項3記載の体内浄化用キットは、請求項2における[ウ群]の食品が、下記のエ、オおよびカの3群の組合せからなるものである。
[エ群]野菜汁及び/又は果汁を含むジュース。
[オ群]果汁及び/又は生薬を含むゼリー。
[カ群]米、麦、粟、豆、黍のいずれかを含む粥。
【0014】
請求項4記載の体内浄化用キットは、請求項2又は請求項3の体内浄化用キットにおいて、[ウ群]の1日の摂取カロリーが200〜1200Kcalであるものである。
【0015】
請求項5記載の体内浄化用キットは、請求項1から4のいずれかに記載の体内浄化用キットに、更に下記のキ群を組合せたものである。
[キ群]Mgイオンを含む液体入浴剤及び/又はポプリを含む浴用化粧料。
【0016】
請求項6記載の体内浄化方法は、請求項1から4のいずれかに記載の体内浄化用キットの食品を体内摂取することを特徴とする。
【0017】
請求項7記載の体内浄化方法は、請求項6記載の体内浄化方法に、更に、下記の[キ群]を用いての入浴を組合せたものである。
[キ群]Mgイオンを含む液体入浴剤及び/又はポプリを含む浴用化粧料
【発明の効果】
【0018】
本発明の体内浄化用キット及び体内浄化方法は次のような効果を奏する。
【0019】
本発明を用いれば、優れたデトックス(解毒)効果を得ることができ、その上デトックスが引き起こす肉体面や精神面に及ぼすリスクが低く、安全性が高い。また実施者は本発明の体内浄化用キットを入手し、推奨される手順に従って摂取するだけで、無理なくデトックスを行うことができる。
【0020】
また、このデトックスを通して、精力や気力が充実し、便通が規則的になり、肌荒れ、肩こり、めまい、ほてりなどの症状も改善することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明による体内浄化用キット及び体内浄化方法の一例を以下に詳述する。
【0022】
まず[ア群]は、生薬を含む体内浄化用食品であって、該生薬として、漢方医学でいう帰経が5つのカテゴリー、すなわち(A)肝及び胆、(B)心、心包、小腸及び三焦、(C)脾及び胃、(D)肺及び大腸、(E)腎及び膀胱の(A)〜(E)全てのカテゴリーに対して有効となるように1種又は2種以上の生薬であることが、体内浄化効果の点で好適である。
【0023】
(A)の帰経が肝及び胆である生薬としては、特に限定されるものではなく、霊芝、杜仲、桂皮、ウイキョウ、当帰、熟地黄、何首烏、白芍薬、枸杞子、サンザシ、五味子、山茱萸、烏梅、覆盆子、連翹、菊花、タンポポ、オウゴン、黄連、牡丹皮、川キュウ、ウコン、延胡索、桃仁、紅花、丹参、鶏血藤、香附、秦ギョウ、酸棗仁、マイカイカ、柏子仁、ピルベアリングスパージ、ミルラ、ショウブ、ヤエムグラ、アロエ、マリーゴールド、アマラキ、フェンネル、芍薬、旱蓮草、ローズマリー、イラクサ、薄荷、セイヨウメギ、柴胡、アメリカヒトツバタゴ、セイヨウアザミ、マリアアザミ(オオアザミ、ミルクシスル)、セイヨウタンポポ、クマツヅラ、大黄、エゾウコギ、シベリア人参、五加皮、レモンバーム、ヨモギ、金櫻子、ホップ、トケイソウ、グクル、女貞子、カッコウチョロギ、ソバ、セイヨウノコギリソウ、ヤロー、益母草、ホーソン、マロニエ、メリロート、ラベンダー、ナツシロギク、フィーバーフュー、セロリ、デビルズクロー、ウィッチヘーゼル、パセリ、シツリシ、オドリコソウ、ハゴロモグサ、チェストツリー、ヘロニアス、ホーステイル、スギナ、仙鶴草、ローマンカモミール、リンデン、フジバカマ、クワ、夏枯草、トウモロコシ、アーティチョーク、ブドウ葉、サフラン、マテ茶、ローヤルゼリー、タマネギ、荷葉、ハイビスカス、荊芥、田七ニンジン、シザンドラ、アキノキリンソウ、ゴールデンロッド、リンゴ、モモ、松の実、胡麻、決明子及びドクダミなどが挙げられる。
【0024】
(B)の帰経が心、心包、小腸及び三焦である生薬としては、特に限定されるものではなく、朝鮮人参、霊芝、甘草、桂皮、桂枝、当帰、熟地黄、麦門冬、西洋参、百合、赤小豆、貝母、五味子、蓮子、連翹、オウゴン、黄連、牡丹皮、川キュウ、ウコン、紅花、丹参、酸棗仁、遠志、柏子仁、竜眼肉、ミルラ、ショウブ、マリーゴールド、ハコベ、ローズマリー、ハス、サンダルウッド、柴胡、セイヨウアザミ、マリアアザミ(オオアザミ・ミルクシスル)、ブルースカルキャップ、カノコソウ、レモンバーム、ホップ、トケイソウ、益母草、メリロート、ラベンダー、アルニカ、セイヨウシロヤナギ、バラ、クスノキ、ブラックコホッシュ、オキナグサ、ローマンカモミール、アーティチョーク、サフラン、マテ茶、荷葉、クマザサ、リンゴ、モモ及びほうれん草などが挙げられる。
【0025】
(C)の帰経が脾及び胃である生薬としては、特に限定されるものではなく、朝鮮人参、白朮、黄耆、山薬、霊芝、大棗、甘草、党参、益智仁、桂皮、ウイキョウ、生姜、胡椒、丁香、烏薬、ニクズク、当帰、白芍薬、火麻仁、麦門冬、陳皮、サンザシ、麦芽、神麹、ヨクイニン、茯苓、砂仁、カッコウ、蒼朮、赤小豆、白芥子、ケルプ、烏梅、蓮子、金銀花、タンポポ、オウゴン、黄連、延胡索、鶏血藤、香附、秦ギョウ、マイカイカ、竜眼肉、ヤナギハッカ、オオグルマ、タイム、ミルラ、セージ、ショウブ、ビロウドモウズイカ、アロエ、アマラキ、アイブライト、フェンネル、ゴボウ、インドセンダン、マツヨイグサ、芍薬、ハコベ、ローズマリー、イラクサ、ウスベニタチアオイ、ハス、サンダルウッド、セイヨウメギ、セイヨウタンポポ、クマツヅラ、大黄、カルダモン、アカニレ、ニガヨモギ、コケモモ、カノコソウ、ツボクサ、ゴツコラ、オート麦、ヨモギ、金櫻子、ニ
ンニク、トウガラシ、ソバ、セイヨウノコギリソウ、ヤロー、高良姜、ホーソン、ナツシロギク、フィーバーフュー、コンフリー、デビルズクロー、補骨脂、スモールクランベリー、ノコギリパルメット、ハゴロモグサ、チェストツリー、ヘロニアス、シモツケソウ、仙鶴草、ローマンカモミール、フジバカマ、ティーツリー、アルファルファ、ワイルドヤム、スリッパリーエルム、クズ、葛花、ツルニチニチソウ、マテ茶、ローヤルゼリー、荷葉、カイエンヌ、シソ、葱白、田七ニンジン、ほうれん草、ザクロ果実及び黒豆などが挙げられる。
【0026】
(D)の帰経が肺及び大腸である生薬としては、特に限定されるものではなく、朝鮮人参、黄耆、山薬、霊芝、甘草、党参、桂枝、生姜、胡椒、胡桃仁、ニクズク、火麻仁、麦門冬、西洋参、百合、陳皮、ヨクイニン、茯苓、カッコウ、貝母、杏仁、白芥子、桔梗、五味子、烏梅、金銀花、連翹、菊花、蒼耳子、オウゴン、黄連、黄柏、ウコン、桃仁、遠志、柏子仁、ヤナギハッカ、オオグルマ、タイム、エキナセア、麻黄、ピルベアリングスパージ、セージ、訶子、ビロウドモウズイカ、エルダー、アロエ、アイブライト、ゴボウ、インドセンダン、マツヨイグサ、ハコベ、ローズマリー、ウスベニタチアオイ、薄荷、サンダルウッド、オオバコ、サイリウム、大黄、アカニレ、ニガヨモギ、コケモモ、カノコソウ、天門冬、アシュワガンダー、オトギリソウ、レモンバーム、ヨモギ、金櫻子、トケイソウ、バジル、グクル、イチョウ、カッコウチョロギ、ニンニク、トウガラシ、ラベンダー、コンフリー、カーリードック、ブラックコホッシュ、レッドクローバー(赤クローバー)、ホーステイル、スギナ、ブルーコホッシュ、オキナグサ、仙鶴草、ローマンカモミール、リンデン、フジバカマ、ティーツリー、ハナビシソウ、ユーカリノキ、クワ、イヌハッカ、夏枯草、ワイルドヤム、スリッパリーエルム、マテ茶、ハイビスカス、カイエンヌ、シソ、クマザサ、荊芥、葱白、リンゴ、ほうれん草、ザクロ果実、ザクロ皮、松の実及びドクダミなどが挙げられる。
【0027】
(E)の帰経が腎及び膀胱である生薬としては、特に限定されるものではなく、山薬、霊芝、杜仲、益智仁、桂皮、桂枝、ウイキョウ、フェヌグリーク、丁香、烏薬、胡桃仁、熟地黄、何首烏、枸杞子、西洋参、茯苓、砂仁、沢瀉、ケルプ、五味子、山茱萸、蓮子、覆盆子、黄柏、牡丹皮、独活、遠志、柏子仁、麻黄、セージ、ビロウドモウズイカ、アマラキ、フェンネル、旱蓮草、イラクサ、ウスベニタチアオイ、ハス、セイヨウメギ、柴胡、アメリカヒトツバタゴ、クマツヅラ、カルダモン、アカニレ、ブルースカルキャップ、天門冬、ツボクサ、ゴツコラ、アシュワガンダー、オート麦、エゾウコギ、シベリア人参、五加皮、オトギリソウ、ヨモギ、金櫻子、ホップ、バジル、イチョウ、女貞子、益母草、ナツシロギク、フィーバーフュー、セロリ、カーリードック、セイヨウシロヤナギ、バラ、補骨脂、パセリ、スモールクランベリー、オドリコソウ、ノコギリパルメット、ダミアナ、ハゴロモグサ、ヘロニアス、ブラックコホッシュ、レッドクローバー(赤クローバー)、ホーステイル、スギナ、シモツケソウ、ブルーコホッシュ、オキナグサ、サンシキスミレ、ユーカリノキ、イヌハッカ、トウモロコシ、ワイルドヤム、ブッコノキ、スリッパリーエルム、ブドウ葉、ツルニチニチソウ、マテ茶、ザクロ皮、胡麻、黒豆及び決明子などが挙げられる。
【0028】
本発明に用いる生薬の剤形は、例えば、植物体の各部位[全草、地上部、花、果実、花皮、葉、枝、幹、茎、樹皮、根茎、根皮、塊茎、根、種子、菌核、子実体、菌糸体、めかぶ(胞子葉又は成実葉)等]をそのまま用いることができる。また、これらをそのまま、或は、生薬を抽出溶媒により抽出した生薬抽出液や精油であってもよい。
【0029】
上記生薬抽出液や精油を得るには、例えば、生薬の刻みや粉末を、単独或は2種以上混合し、生薬の合計質量に対して5〜25倍量、好ましくは8〜20倍量の溶媒を加えて抽出すればよい。
上記抽出溶媒としては、水、エタノール等のアルコール類、アセトン、エチルエーテル
、酢酸エチルエステル、ヘキサン等の有機溶媒の1種以上を任意に組合せて使用することができる。
【0030】
得られた生薬抽出液は、特に限定されるものではなく、生薬抽出液をそのまま用いることもできるが、必要に応じて、濃縮液、粉末、ペースト状、ゲル状に加工しても良い。例えば、生薬抽出液を濃縮し、生薬抽出濃縮液が得られる。さらに、通常の乾燥方法、例えばスプレードライ、減圧濃縮乾燥、凍結乾燥等により乾燥して粉末、ペースト状、ゲル状にすることができる。また、抽出液は、必要に応じて、ろ過、イオン交換樹脂処理、活性炭処理など、一般的に適用される通常の手段を任意に選択して、吸着・脱色・脱臭などの処理を加えて精製してもよい。
【0031】
[ア群]の食品の形態としては、サプリメント、ガム、キャンディ等が挙げられる。
【0032】
上記食品の組合せの一例としては、体内美化及び体内浄化作用のある前述のカテゴリーの生薬であるタンポポ、オオアザミ、紅花、ニンニク、赤クローバー、ごぼう、ウスベニタチアオイと、体内美化及び浄化作用のある自然素材のコンブ、オオバコ種子殻、アカシアゴム、りんごペクチン、大豆培地麹菌を配合したサプリメントが挙げられる。
【0033】
[イ群]は、生薬を含む栄養素補給用食品である。
上記生薬としては、[ア群]で挙げた生薬のほか、ローズヒップ、ケルセチン等が挙げられる。
栄養素の一例として、ビタミン類(ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE等)、β−カロテン、ミネラル、アミノ酸等が挙げられる。上記栄養素は、栄養素をそのまま含有してもよく、該栄養素を含有する食品や上記生薬のうち栄養素を含む食品(例えば、トウモロコシ等)を含有してもよい。
上記栄養素を含有する食品のうち、ビタミン類を含有する食品としては、アセロラ、大豆等が挙げられる。また、ミネラルを含有する食品としては、微量の有用ミネラルを含有した酵母やサンゴ等が挙げられる。また、アミノ酸を含有する食品としては、さとうきび、大豆、トウモロコシ等が挙げられる。
【0034】
[イ群]の食品の組合せの一例としては、栄養素を含有する食品として、天然成分由来のアセロラ、大豆、トウモロコシのほか、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE及びβ−カロテンを、ミネラル類として微量の有用ミネラルを含有した酵母とサンゴを、アミノ酸類としてさとうきびを、美的補給及び栄養素補給生薬として、ホーステイル、朝鮮人参、ニンニク、サンザシ、アルファルファ、唐辛子、イチョウ、ローズヒップ、ケルセチンを配合したサプリメントが挙げられる。
【0035】
[イ群]の食品の形態としては、[ア群]と同様の食品が挙げられる。
【0036】
[ウ群]は、野菜、果実及び穀類から選ばれた少なくとも一つを含有する食品である。野菜、果実は、後述の[エ群]から適宜選べばよい。穀類は、米、麦、粟、豆、黍等が挙げられる。
例えば、[ア群][イ群]に組合せるか、あるいは更に、以下に記述する[エ群][オ群][カ群]を組合せることが挙げられる。
【0037】
[エ群]は、野菜汁及び/又は果汁を含むジュースである。
野菜汁、果実汁の一例としては、通常知られている野菜(人参等)、果実(パイン、オレンジ、レモン等)の他、上記生薬のうち野菜や果実として用いられるもの(ほうれん草、パセリ、生姜、桃、りんご、ザクロ等)を用いてもよい。
上記ジュースの一例としては、にんじん、ほうれん草、パセリ、桃、パイン、オレンジ
、りんご、レモン、生姜エキスによる野菜汁及び果汁と、前述のカテゴリーの生薬である紅花エキス、タンポポエキスを配合したジュースが挙げられる。
【0038】
[オ群]は、果汁及び/又は生薬を含むゼリーである。
上記果汁としては、[エ群]と同様の果汁が挙げられる。また、上記生薬としては、[ア群]と同様の生薬のほか、ローズヒップ、ケルセチン等が挙げられる。
上記ゼリーの一例としては、ザクロによる果汁と、前述のカテゴリーの生薬の紅花エキス、タンポポエキス、生姜エキスと、こんにゃく粉と、ビタミン11種を配合したゼリーが挙げられる。
【0039】
[カ群]は、米、麦、粟、豆、黍のいずれかを含む粥である。
上記粥の一例として、米と、前述のカテゴリーの生薬の松の実、ゴマ、黒大豆、にんにく、生姜、イチョウ葉エキスと、ニンジンエキスを配合した粥が挙げられる。
【0040】
また、本発明の体内浄化用キットに、[キ群]として、Mgイオンを含む液体入浴剤及び/又はポプリを含む浴用化粧料を組合せることが、体内浄化が更に促進される点で好適である。
一例として、Mgイオンとして発汗作用を高める天然にがりを配合した液体入浴剤や、タンポポ、紅花の生薬を配合したポプリ入り浴用化粧料等が挙げられる。
【0041】
上記体内浄化用キットを用いて「デトックス」を実施するにあたり、断食はしないでじっくり行う場合は、サプリメントの形態で行うことが、簡易性、有効性の点で好ましい。また、[ア群]の体内浄化用サプリメントと[イ群]の栄養素補給用サプリメントを、それぞれ生薬換算で1日あたり、好ましくは、生薬固形分換算で1〜100g、生薬抽出液の固形分換算で20mg〜12gを毎日、1ヶ月以上摂取することが好ましい。更に好ましくは、体内浄化用サプリメントは朝食時に、栄養素補給用サプリメントは夕食時に摂取することが好ましい。
【0042】
次に、週末などを利用した短期絶食による「デトックス」を行う場合には、[ア群]の体内浄化用サプリメントと[イ群]の栄養素補給用サプリメントの摂取に加え、断食期間中は通常の食事に代え、[エ群][オ群][カ群]の食品を組み合わせて摂取することが望ましい。尚、[エ群][オ群][カ群]による摂取カロリーは、極端な疲労を避けるために最低限必要と言われる200kcalから、一般的成人女性の一日の基礎代謝量1,200kcalまでに抑えることが望ましい。更に好ましくは、空腹感に悩まされず、且つ日常生活にも支障をきたさないと考えられる400〜800kcalになるように組合せて摂取するのが好ましい。
【0043】
また、[キ群]の入浴剤及び/又は化粧料を組合せる場合には、38〜40℃のぬるま湯に天然にがり配合の液体入浴剤を入れ、お湯の中につかって発汗を促し、次にポプリ入り浴用化粧料を浮かべて、香りを楽しみながらゆっくりリラックスするのが望ましい。
【実施例】
【0044】
以下の実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0045】
1.製造方法
以下に[ア群]から[キ群]の各製品の代表的製造方法を説明する。
【0046】
(1)[ア群]の体内浄化用サプリメントの調製
表1に掲載されるマリアアザミエキス末からステアリン酸カルシウムまでの各成分の1
000倍量を秤量・混合し、プルランカプセルに420mgずつ充填し、カプセル剤を得る。
【0047】
【表1】

【0048】
(2)[イ群]の栄養素補給用サプリメントの調製
表2に掲載されるアセロラパウダーからビタミンB12までの各成分の1000倍量を秤量・混合し、プルランカプセルに385mgずつ充填し、カプセル剤を得る。
【0049】
【表2】

【0050】
(3)[エ群]の野菜汁及び/又は果汁を含むジュースの調製
水800mlに対し、野菜汁としてニンジン濃縮汁200g、ほうれん草濃縮汁30g、パセリ濃縮汁30g、果汁として桃果汁150g、パイン濃縮果汁90g、オレンジ濃縮果汁50g、リンゴ濃縮果汁250g、レモン濃縮果汁28gを夫々混合する。そこに
生薬としてタンポポエキス240mg、紅花エキス320mg、生姜エキス320mgを加え、ホモゲナイザーに通し、混合液を均質化する。その後、総重量が3kgになるように水を加える。
次に、上記混合液を90℃まで加熱した後、缶に190gずつ充填。定法に従いレトルト殺菌を施し、ジュースを得る。尚、1本あたりのカロリーは表3のとおりである。
【0051】
(4)[オ群]の果汁及び/又は生薬を含むゼリーの調製
まず、エリスリトール117g、ポリデキストロース24g、カラギーナンを含む増粘多糖類製剤11g、及びクエン酸三ナトリウム3.6gを粉体混合した後、水600gに溶解させる。更にスクラロース340mg、クエン酸3.6g、ビタミンミックス2.6g、生薬としてタンポポエキス130mg、紅花エキス170mg、生姜エキス10mg、果汁としてザクロ濃縮果汁30g、香料5.6gを混合・溶解し、最後に総重量が1.5kgになるよう水を加える。
次に上記混合液を95℃まで加熱した後、容器(スパウトパウチ)に180gずつ充填し、ドリンクタイプのゼリーを得る。尚、1個あたりのカロリーは表3のとおりである。
【0052】
(5)[カ群]の米、麦、粟、豆、黍のいずれかを含む粥の調製
まず、うるち米37gと具材(黒豆3g、松の実3g)を用意する。
一方で鍋に水245gを入れ、そこにチキンエキス20.9g、ガーリックパウダー94mg、生姜パウダー32mg、オタネニンジンエキス10mg、及び塩1.2gを加える。鍋にうるち米と具材を加え、加熱調理を施す。
加熱調理後、容器(レトルトパウチ)に充填・密封した後、定法によりレトルト殺菌処理を施し、お粥を得る。尚、1個あたりのカロリーは表3のとおりである。
【0053】
【表3】

【0054】
(6)[キ群]のMgイオンを含む液体入浴剤及び/又はポプリを含む浴用化粧料の調製
Mgイオンを含む液体入浴剤は、ソルトレイク塩水湖から天日で濃縮されたミネラル水を、200メッシュにてろ過し、50mlをペットボトルに充填し、入浴剤を得た。
【0055】
一方、ポプリを含む浴用化粧料は、表4の海水凍結乾燥物から無水硫酸ナトリウムまでの各成分を100倍量で秤量・混合し、25gずつ空気孔を有したポリフィルム(PET9/PET12/PE15/PE15OPP20/LL30)に充填し、浴用化粧料を得た。
【0056】
【表4】

【0057】
2.断食を伴わないデイリーデトキシプログラムの用法とその結果(実施例1)
(1)摂取方法
毎日、水又はぬるま湯で次のように摂取する。(a)朝食時に[ア群]体内浄化用サプリメントを3粒、(b)夕食時に[イ群]栄養素補給用サプリメントを3粒摂取する。
【0058】
(2)試験例1(1ヶ月服用試験)
経口摂取による有効性と安全性を評価する目的で、20名のモニターにより、前記2.(1)の摂取方法で1ヶ月の服用試験を行った。
(a)+(b)併用服用を20名で、1ヶ月間継続服用し、試験前後における次の検査と各症状(20項目)のアンケートを実施した。
<検査項目>
毛髪試験:有害ミネラルの分析(希望者のみ13名)、
尿検査:比重、pH、ウロビリノーゲン、ビリルビン、ケトン体、潜血、
血液一般:白血球数、赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリット、MCV(平均赤血球容積)、MCH(平均赤血球血色素量)、MCHC(平均赤血球ヘモグロビン濃度)、血小板数、
血液蛋白:総蛋白、アルブミン、A/G、
腎機能:尿素窒素、尿酸、クレアチニン、
脂質代謝:総コレステロール、中性脂肪、HDL、総ビリルビン、
肝機能:アルカリフォスファターゼ、コリンエステラーゼ、GOT、GPT、LDH、ロイシンアミノペプチダーゼ(LAP)、γ−GTP。
<アンケート方法と項目>
試験前と試験後において、20項目の症状について各5点満点で採点し、試験前後で1段階以上改善した人数を把握した。
【0059】
(3)有効性に関する試験結果
毛髪試験の結果を図1に示す。有害ミネラルとして、水銀とヒ素の有意な排泄促進効果
(対応のあるt検定)が確認された。
【0060】
一方、症状アンケートの改善結果を表5に示す。本発明の体内浄化用サプリメントと栄養素補給用サプリメントを併用服用すると、むくみ、筋肉痛・肩こり、イライラ感、だるさ、のぼせなどに効果があることが認められた。
【0061】
【表5】

【0062】
(4)安全性に関する試験結果
1ヶ月服用による尿及び血液検査では、個々においては変動があるものの、いずれも変動は正常範囲内であり、検査値にも異常値が認められず、安全性に問題がないと判断された。
【0063】
(5)試験例2(12週服用試験)
経口摂取による有効性と安全性を評価する目的で、22名のモニター全員が、前記2.(1)の摂取方法で摂取し、12週の服用試験を行った。
試験前後における次の検査を実施した。
<検査項目>
毛髪試験:有害ミネラルの分析、
血液一般:白血球数、赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリット、MCV(平均赤血球容積)、MCH(平均赤血球血色素量)、MCHC(平均赤血球ヘモグロビン濃度)、血小板数、血清鉄、
血液蛋白:総蛋白、アルブミン、A/G、
腎機能:尿素窒素、尿酸、クレアチニン、
脂質代謝:総コレステロール、中性脂肪、HDL、総ビリルビン、総脂質、
肝機能:アルカリフォスファターゼ、コリンエステラーゼ、GOT、GPT、LDH、ロイシンアミノペプチダーゼ(LAP)、γ−GTP
膵機能:血清アミラーゼ、
筋関連:クレアチンキナーゼ、
電解質:カリウム、ナトリウム、クロール、カルシウム、無機リン、マグネシウム。
【0064】
(6)有効性に関する試験結果
毛髪試験の結果を表6に示す。アルミニウム、カドミウム、鉛は、排泄が進み、毛髪中の濃度が有意に低下していることが示された(対応のあるt検定)。
また、1ヶ月服用試験では有意に排泄が促進されていたヒ素は、更に排泄が進み、毛髪中の濃度が減少に転じていた。
水銀は1ヶ月試験に引き続き排出が進んでいるものの、有意差がなくなっていることが確認された。これは、体内に残存する水銀量が徐々に減っている為と考えられる。
【0065】
【表6】

【0066】
(7)安全性に関する試験結果
12週服用による血液検査では、個々においては変動があるものの、いずれも変動は正常範囲内であり、検査値にも異常値が認められず、安全性に問題がないと判断された。
【0067】
3.2日間の断食を併用するウィークエンドデトックスプログラム(プチ断食プログラム)の用法とその結果(実施例2)
(1)摂取方法
まず、断食を実施する1週間前より毎日、体内浄化用サプリメントを朝食時に3粒、栄養素補給用サプリメントを夕食時に3粒摂取する。断食を実施する2日間は、表7に示す用量・用法で、体内浄化用サプリメント、栄養素補給用サプリメント、ジュース、ゼリー、及び粥を摂取し、液体入浴剤及び浴用化粧料を用いた入浴を行う。そして断食終了後、翌日より更に1週間、毎日体内浄化用サプリメントを朝食時に3粒、栄養素補給用サプリメントを夕食時に3粒摂取する。
尚、表7に示すプチ断食プログラム適用時には、2日間で1,125Kcal(1日あたり約560Kcal)のエネルギーを摂取することになる。
【0068】
【表7】

【0069】
(2)試験方法
上記(1)の摂取方法(実施例2と呼ぶ)と、体内浄化用サプリメント及び栄養素補給用サプリメントの代わりに馬鈴薯でんぷんを充填したカプセルを摂取する方法(プラセボと呼ぶ)で、各々10名のモニターに2週間摂取させ、試験前後で各症状に対し5段階評価させた。
【0070】
(3)有効性に関する試験結果
上記(2)の試験前後において、各症状で1段階以上の改善があったモニター数を表8に示す。この結果より、肌荒れの改善を筆頭に、イライラ感・疲れ感・集中力・意欲などの精力や気力に関する症状が改善し、ほてり、肩こりなどの症状も改善されていることが認められた。
【0071】
【表8】

【0072】
(4)安全性に関する試験結果
プチ断食期間を含むサプリメント2週間服用による尿及び血液検査では、個々においては変動があるものの、いずれも変動は正常範囲内であり、検査値にも異常値が認められず、安全性に問題がないと判断された。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】毛髪試験の結果(服用前後の毛髪中有害金属類の相対濃度)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記のアおよびイの2群の食品を組合せることを特徴とする体内浄化用キット。
[ア群]生薬を含む体内浄化用食品。
[イ群]生薬を含む栄養素補給用食品。
【請求項2】
更に、下記のウ群を組合せた請求項1に記載の体内浄化用キット。
[ウ群]野菜、果実及び穀類から選ばれた少なくとも一つを含有する食品。
【請求項3】
前記[ウ群]の食品が、下記の[エ群]、[オ群]および[カ群]の3群の食品の組合せからなる請求項2に記載の体内浄化用キット。
[エ群]野菜汁及び/又は果汁を含むジュース。
[オ群]果汁及び/又は生薬を含むゼリー。
[カ群]米、麦、粟、豆、黍のいずれかを含む粥。
【請求項4】
[ウ群]の1日の摂取カロリーが200〜1200Kcalである請求項2又は請求項3に記載の体内浄化用キット。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の体内浄化用キットに、更に下記の[キ群]を組合せた体内浄化用キット。
[キ群]Mgイオンを含む液体入浴剤及び/又はポプリを含む浴用化粧料。
【請求項6】
請求項1から4のいずれかに記載の体内浄化用キットの食品を体内摂取することを特徴とする体内浄化方法。
【請求項7】
更に、下記の[キ群]を用いての入浴を組合せる請求項6記載の体内浄化方法
[キ群]Mgイオンを含む液体入浴剤及び/又はポプリを含む浴用化粧料

【図1】
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【公開番号】特開2007−151549(P2007−151549A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−308488(P2006−308488)
【出願日】平成18年11月14日(2006.11.14)
【出願人】(393029974)カネボウフーズ株式会社 (64)
【Fターム(参考)】