作業車両
【課題】煩わしい操作を要することなく、必要なタイミングで、給油操作のための適切な情報によって満量レベルまで過不足無く適正な給油操作を確保することができる作業車両を提供する。
【解決手段】作業車両は、給油を受けたエンジン燃料を貯留する燃料タンク(32)と、その貯留レベルの検出信号によって貯留レベル情報を出力する情報出力装置(21)とを備えて構成され、上記情報出力装置(21)は、キースイッチによる主電源の投入から所定時間の経過の際に、エンジンの動作停止を条件に、燃料タンク(32)の貯留レベルに応じた断続音調により燃料タンク(32)の貯留レベル情報を出力することにより、状況に合わせて適切な情報出力を可能としたものである。
【解決手段】作業車両は、給油を受けたエンジン燃料を貯留する燃料タンク(32)と、その貯留レベルの検出信号によって貯留レベル情報を出力する情報出力装置(21)とを備えて構成され、上記情報出力装置(21)は、キースイッチによる主電源の投入から所定時間の経過の際に、エンジンの動作停止を条件に、燃料タンク(32)の貯留レベルに応じた断続音調により燃料タンク(32)の貯留レベル情報を出力することにより、状況に合わせて適切な情報出力を可能としたものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料タンクのレベル情報出力装置を備える農用トラクタ等の作業車両に関するものである。
【背景技術】
【0002】
燃料タンクの貯留レベルの情報出力装置を備えた作業車両が知られており、特許文献1に記載の作業車両では、燃料タンクの貯留レベルが満量レベルとなれば、ブザー等の音による満量警報を発することにより、車外で給油操作しているオペレータとしては、操縦部のレベルメータを見なくても、燃料タンクに適正量を給油することができる上に、エンジン停止時に限って上記満量警報を出力する構成であることから、エンジン始動による走行操作の際は警報出力が停止されるので、特段の操作を要することなく、必要なタイミングで、給油操作のための情報を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−83784号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記作業車両にあっては、燃料タンクが所定の満量レベルになった時にブザー等の警報音が出力されることから、専用の給油ポンプに依らないで給油する場合、例えば、駐機場所や圃場等において移送貯留用の簡易タンクから作業車両に給油する場合等は、給油を終了しようとしても燃料タンクがオーバーフローする事態を招くことがあるので、満量レベルを予測しつつ給油するか、満量レベル前に給油を打ち切るか、いずれにしても、満量レベルまで過不足無く適正な給油を行うためには、燃料タンクの満量検出によるブザー等の警報では不十分であった。
【0005】
本発明の目的は、煩わしい操作を要することなく、必要なタイミングで、給油操作のための適切な情報によって満量レベルまで過不足無く適正な給油操作を確保することができる作業車両を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、エンジン燃料の給油を受けて貯留する燃料タンクと、その貯留レベルの検出信号によって貯留レベル情報を出力する情報出力装置とを備える作業車両において、上記情報出力装置は、キースイッチによる主電源の投入から所定時間の経過の際に、エンジンの動作停止を条件に、燃料タンクの貯留レベルに応じた断続音調により燃料タンクの貯留レベル情報を出力することを特徴とする。
【0007】
上記作業車両は、キースイッチのオン操作から所定時間の経過時においてエンジンが停止している場合に限り、燃料タンクの貯留レベル情報がブザー音等による断続音調によって出力されることから、エンジン停止下において、燃料タンクの給油操作を行った場合は、キーオンから所定時間の経過以降に、断続音調出力による燃料タンクのレベル情報に基づき、満量レベルに合わせた適正な給油操作が可能となる一方で、キーオンに続いてエンジンの稼動操作をした場合には、無用な情報出力が抑えられる。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1の構成において、前記情報出力装置は、エンジンの始動検出を条件として検出以降の断続音調出力を停止することを特徴とする。このように構成することにより、エンジンの始動以降は、情報出力装置による断続音調出力を停止して情報出力が抑えられる。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明の作業車両は、キースイッチのオン操作から所定時間の経過時においてエンジンが停止している場合に限り、燃料タンクの貯留レベル情報がブザー音等による断続音調によって出力されることから、エンジン停止下において、燃料タンクの給油操作を行った場合は、キーオンから所定時間の経過以降に、断続音調出力による燃料タンクのレベル情報に基づき、満量レベルに合わせた適正な給油操作が可能となる一方で、キーオンに続いてエンジンの稼動操作をした場合には、無用な情報出力が抑えられる。したがって、上記作業車両は、その情報出力装置により、給油作業に最適な情報出力が機器の取扱い状況に合わせて出力されることから、特段の切替え手段や切替え操作を要することなく、随時必要となる給油操作の適正実施が可能となる。また、キースイッチのオン操作から所定時間の経過時においてエンジンが停止している場合に限り、燃料タンクの貯留レベル情報がブザー音等による断続音調によって出力する構成としているので、キースイッチの切り忘れの防止になる。また、エンジン始動時にはブザー音等による出力がないのでその他の警報と勘違いすることなく静かにエンジン始動できる。
【0010】
請求項2の発明の作業車両は、請求項1の効果に加え、エンジンの始動検出を条件として検出以降の断続音調出力を停止するように情報出力装置を構成することにより、エンジンの始動以降は、情報出力装置による断続音調出力を停止するので、エンジン始動後は、エンストを含むキーオン下におけるエンジン停止の際の無用な情報出力が抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の制御装置を適用したトラクタの側面図
【図2】機器制御システム構成図
【図3】警報出力制御のフローチャート
【図4】警報規制制御のフローチャート
【図5】ダイヤル特性図
【図6】ダイヤル共用制御のフローチャート
【図7】燃料バーグラフ表示制御のフローチャート
【図8】別の燃料バーグラフ表示制御のフローチャート
【図9】満量レベルの補正線図
【図10】満量レベル時の制御フローチャート
【図11】メータパネル制御のフローチャート
【図12】昇降対応の制御フローチャート
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下において、本発明の情報出力装置を作業車両である農業用トラクタに適用した形態について図面に基づき説明する。
トラクタ1は、図1の側面図に示すように、車体前部のボンネット2内にエンジンEを搭載し、このエンジンEの回転動力をミッションケース3内の各種変速装置に伝え、この変速装置で減速された回転動力を左右前輪4,4と左右後輪5,5とに伝えるようにしている。
【0013】
また車両のミッションケース3の後上部には、シリンダケース8が設けられ、このシリンダケース8の左右両側にリフトアーム9を回動自在に枢着している。シリンダケース8内には対地作業装置Rを昇降させるアクチュエータとして油圧昇降シリンダ10が内装されている。そして、前記油圧昇降シリンダ10内に対地作業装置上昇用電磁バルブを介して作動油を給排するとリフトアーム9が上下回動して後部連結の耕耘作業用のロータリ装置Rや代掻き作業機、スキ作業機等のその他の作業機をを昇降する構成となっている。
【0014】
前記ロータリ装置Rは、車体後部のトップリンク16や左右ロアリンク17から成る三点リンク機構を介して連結され、前記左右一側のリフトアーム9とロアリンク17とはリフトロッド18を介して連結され、他側のリフトアーム9とロアリンク17とはローリングシリンダ30を介してローリング調節可能に連結されている。
【0015】
操縦座席7の前方には、前記左右の前輪4,4を左右操舵するステアリングハンドル6が設けられ、そのハンドルホイールの近傍には、走行車速や燃料計等の情報を出力する情報出力装置の表示部である後述のメータパネル31を備え、ハンドルの回転基部に車体の旋回操作を検出する手段としてハンドル切角センサ22を備える構成としている。
【0016】
操縦座席7の側方には操作パネル24が設けられ、対地作業装置昇降レバー19、変速レバー20、更には対地作業装置Rの上昇高さを設定する上げ位置設定器13、そして、旋回開始により対地作業装置Rを自動上昇するオートリフト制御と旋回終了により対地作業装置Rを自動下降するオートダウン制御の適用切替えの自動昇降スイッチ23等を設けるほか、クラッチペダル25、PTOスイッチ27s、前後進レバー28等を備え、操縦座席7の下方には、車体の左右傾斜角を検出するスロープセンサ15や、情報出力装置を含む機器制御のための制御部となるコントローラ21を設ける。
【0017】
コントローラ21は、各種レバー基部のセンサ等の検出信号や各種設定器の設定信号を入力し、昇降用のそれぞれの電磁弁11,12により三点リンク機構を介して対地作業装置Rを昇降するほか、不図示の燃料タンクの貯留レベル等の機器情報を出力する情報出力装置を構成する。
【0018】
情報出力装置は、図2のシステム構成図に示すように、燃料タンクのレベルセンサーである燃料ゲージ32による貯留レベルの検出信号その他の信号をコントローラ21に受け、このコントローラ21によってメータパネル31の液晶表示部33とブザー34を制御可能に構成する。
【0019】
(制御処理)
情報出力装置は、燃料タンクのレベルセンサー32の検出信号によって貯留レベル情報を出力するように構成され、特に、キースイッチによる主電源の投入から所定時間の経過の際に、エンジン停止を条件にレベル警報出力を行い、すなわち、燃料タンクの貯留レベルに応じた断続音調により燃料タンクの貯留レベル情報を出力する燃料満タン警報制をコントローラ21に構成する。
【0020】
具体的には、フロート式の可変抵抗器による燃料ゲージ32にて貯留レベルを検出し、その抵抗変化をコントローラ21にてAD値で処理可能に構成し、図3の警報制御のフローチャートに示すように、キースイッチがオンポジションに操作されて規定時間(例えば、10秒)の経過判定の処理ステップ1(以下において、「S1」のごとく略記する。)による時間経過後において、エンジン回転速度とエンジンオイル圧力とによってエンジン停止の当否を判定(S2、S3)し、エンジン停止状態であれば、貯留レベルに応じてブザー吹鳴(S4)を行う。
【0021】
この場合において、キースイッチのオン操作からの規定時間として、エンジン始動に必要な待ち時間を越える程度に定め、ディーゼルエンジンについては冬季のグローに要する時間を基準とする。また、ブザー吹鳴は、貯留量が多い程、周期が短くなるように、例えば、ブザーオン0.1秒に対してブザーオフ1.9秒、0.9秒、0.4秒の3段階に断続吹鳴させ、満量時は満タンブザー(連続ブザー)としてブザー34を連続吹鳴に制御する。
【0022】
上記の制御処理により、キースイッチをオンにしておくだけで、規定時間後よりブザー吹鳴によって燃料の貯留レベルを把握できることから、給油作業の過程において満量に近づいたことが分かり、燃料の吹きこぼしを無くすことができる。また、規定時間の経過以降にブザー吹鳴を開始するようにしたことで、普通にエンジンを始動するときには、煩わしいブザー吹鳴を避けることができる。
【0023】
このように、キースイッチのオン操作から所定時間の経過時においてエンジンが停止している場合に限り、燃料タンクの貯留レベル情報がブザー音等による断続音調によって出力されることから、エンジン停止下において、燃料タンクの給油操作を行った場合は、キーオンから所定時間の経過以降に、断続音調出力による燃料タンクのレベル情報に基づき、満量レベルに合わせた適正な給油操作が可能となる一方で、キーオンに続いてエンジンを始動した場合には、無用な情報出力が抑えられる。
【0024】
エンジン始動後の取扱いについては、図4の警報規制の制御フローチャートに示すように、エンジン回転の検出(S11)の場合に上記燃料満タン警報制御禁止(S12)によってレベル警報出力の規制をおこなう。このように、燃料満タン警報はキーオン後に1回のみとし、エンジン始動によって燃料満タン警報をリセットすることで、走行作業時のエンスト時等の警報出力が不要な場合における煩わしい警報出力を回避することができる。
【0025】
(レベル検出)
次に、レベル検出について説明する。
燃料ゲージ32は機械的な取付け公差を考慮することにより、燃料ゲージ32が満量位置(最上端)でもタンクにはまだ余裕がある構成となっていることから、燃料ゲージ32が満量位置になって即座に満タンブザー(連続ブザー)を出力すると、この満タン情報により実際は燃料タンクにまだ入るのに給油を終了することとなり、タンクの容量が少ない等の不満が生じるおそれがあり、給油回数も増えることから作業効率の悪化を招くという問題があり、この問題を解決するために、燃料ゲージ32のセンサ値を移動平均処理し、例えば、500msec間隔で20回を移動平均し、なまらせた上で燃料満タン警報制御に使用することで、ゲージが最上端になってから暫くして満タンブザー(連続ブザー)となる。
【0026】
また、燃料タンクの給油速度はオペレータによって差が生じることが考えられ、その一方、通常の平均的な給油速度で適切なタイミングになるように出荷時に設定していることから、極端に給油速度が遅い、或いは速い場合に満タン警報のタイミングが早すぎたり遅すぎたりする可能性があるので、前記移動平均個数について、マイコンチェッカ等のサービスツールで変更可能に構成する。
【0027】
このように、一般的な給油速度に対して極端に給油速度が遅い、或いは速い場合において、移動平均個数を変更できるようにすることで、適切なタイミングに変更することが可能となり、また、給油感度変更ダイヤル41を設け、例えば、図5のダイヤル特性図に示すように、移動平均個数をダイヤル41にて変更可能に構成することにより、マイコンチェッカ等のサービスツールを使用することなく、給油条件に応じて、オペレータが自由に即座に感度(移動平均個数)を設定できることから、汎用性を向上することができる。
【0028】
この場合において、上記ダイヤル41は、図6のダイヤル共用の制御フローチャートに示すように、給油時には使用しない既存のダイヤル(例えば、AT等では作業切換ダイヤル)を満タン警報制御用に切換えて使用(S21、S22)することにより、コストアップ等を招くことなく、簡単に感度変更が可能となる。また、移動平均個数の変更の代わりに、センサ値のサンプリング時間を変更し、例えば、読み込み周期のデフォルト値を500msecとしてマイコンチェッカ等により10〜3000msecの範囲で指定することによっても、ブザー吹鳴を適切なタイミングに変更することができるので、適応性の拡大を図ることができる。
【0029】
(警報態様)
次に、警報の態様について説明する。
警報の態様については、すなわち、ブザー吹鳴の間隔、ブザー吹鳴の周期が変化するタイミング、或いは、ブザー吹鳴開始の貯留レベル等の具体的な態様については、専用の設定変更モード或いは(既存の)ダイヤル等で任意に設定可能に構成することにより、オペレータが自分の好みに応じたブザー出力仕様にすることができる。
【0030】
(液晶表示制御)
次に、液晶表示について説明する。
燃料ゲージ32は、通常、作業時や走行時に振動によって大きく揺れるので、メータパネル31にバーグラフを液晶表示する場合に、バーのちらつき(激しい変動)を防止するために、表示更新時間を長く(例えば、5秒)とっていることから、燃料給油時にバーグラフが貯留レベルの変化に応答せず、その結果、給油操作の目安として使用できないという問題があった。
【0031】
この問題を解消するために、燃料満タン警報機能を備えるとともに、燃料貯留レベルがバーグラフで液晶表示されるメータパネル31ついて、燃料バーグラフ表示制御は、図7のフローチャートに示すように、燃料満タン警報制御開始時以降(S31)の液晶表示更新時間を短く(S32)するように制御部を構成する。
【0032】
燃料満タン警報制御の開始時以降は給油作業をしている可能性が高く、その時は燃料バーグラフの表示更新時間を短く(例えば、0.1秒)して燃料ゲージ32の位置が直ぐに燃料バーに反映されるようにすることで、メータパネル31の燃料バー表示33も給油時に目安として使用することが可能となる。
【0033】
この場合において、別の燃料バーグラフ表示制御を図8のフローチャートに示すように、上記燃料満タン警報制御開始の代わりに、エンジン停止時(S41)を条件に液晶表示更新時間を短く(S42)構成することにより、エンジン回転による振動の影響が少なく、ゲージのぶれも少ないので、応答性を上げておくことで、上記同様の効果を得ることができる。
【0034】
(傾斜地対応)
次に、傾斜地における取扱いについて説明する。
トラクタ等の作業車両は、傾斜地等であっても給油作業を要することがあり、この場合は、燃料タンクも傾斜していることから、燃料ゲージ32が最上端になる前に給油口から吹きこぼれることがあり、平坦地で給油する場合と同じタイミングで満タンブザーを吹鳴しても意味がないので、満量レベルの補正線図を図9に示すように、作業車両に備えたスロープセンサー15により検出される本機傾斜に応じて、燃料満タン警報ブザーを吹鳴するタイミングを変更することで、傾斜地で給油する場合においても、適切なタイミングで満タン警報を機能させることができる。
【0035】
(満タン対応)
次に、満タン時の取扱いについて説明する。
キーオン時から燃料タンクが満量レベルの場合は、図10のフローチャートに示すように、満タン警報を規制(S51,S52)することにより、給油作業を要しない満量レベル時において、確実に不必要と思われる状況における燃料満タン警報を自動的に停止して、キーオンから所定時間経過後の煩わしいブザー吹鳴を回避することができる。
【0036】
(ウィンカ表示)
その他の情報出力態様については、ウィンカ51の点滅を制御可能に構成し、上記燃料満タン警報のブザー断続音調制御の代わりに、ウィンカ51の点滅周期の変更によるウィンカ点滅表示式の満タン警報を構成することにより、聴覚識別が困難な場合、例えば、ドアを閉めたままではブザー音が聞き取りにくいキャビン機の場合や聴覚能力低下時にあっては、視覚識別力を生かすことができ、ユニバーサルデザインにも沿うものである。
【0037】
(メータパネル)
次に、メータパネル31の表示態様について説明する。
メータパネル31の表示態様については、図11のメータパネル制御のフローチャートに示すように、燃料満タン警報制御開始後は、液晶表示部33に大きく燃料タンクの貯留レベルを%表示(S61)し、表示切換スイッチの操作によって通常画面に遷移するとともに、燃料警報ブザー機能も解除(S62〜S64)するように制御部を構成することにより、燃料残量の容易な確認を可能とし、また、表示切換スイッチを利用することにより、コストアップなしに警報ブザー解除が可能となる。
【0038】
(作業機対応)
作業機の取扱いについては、燃料満タン警報のためにキースイッチをオンにすると、昇降系制御コントローラが制御可能となることから、作業機が非作業位置に上昇状態の時に昇降レバーが操作されると作業機の下降によって危険を招くことがあるので、昇降対応の制御フローチャートを図12に示すように、燃料満タン警報制御の開始(S71)により、昇降系の制御をセフティモードにするとともに昇降動作禁止モードにする(S72)ように制御部を構成する。このようにして、昇降レバーを操作してもセフティモードが解除されることがなく、作業機の下降による不測の事態を防止することができる。
【符号の説明】
【0039】
1 トラクタ(作業車両)
7 操縦座席
19 対地作業装置昇降レバー
21 コントローラ(情報出力装置)
31 メータパネル
32 燃料ゲージ(燃料タンクレベルセンサ)
33 燃料バー表示(液晶表示部)
34 ブザー
R ロータリ装置(対地作業装置)
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料タンクのレベル情報出力装置を備える農用トラクタ等の作業車両に関するものである。
【背景技術】
【0002】
燃料タンクの貯留レベルの情報出力装置を備えた作業車両が知られており、特許文献1に記載の作業車両では、燃料タンクの貯留レベルが満量レベルとなれば、ブザー等の音による満量警報を発することにより、車外で給油操作しているオペレータとしては、操縦部のレベルメータを見なくても、燃料タンクに適正量を給油することができる上に、エンジン停止時に限って上記満量警報を出力する構成であることから、エンジン始動による走行操作の際は警報出力が停止されるので、特段の操作を要することなく、必要なタイミングで、給油操作のための情報を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−83784号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記作業車両にあっては、燃料タンクが所定の満量レベルになった時にブザー等の警報音が出力されることから、専用の給油ポンプに依らないで給油する場合、例えば、駐機場所や圃場等において移送貯留用の簡易タンクから作業車両に給油する場合等は、給油を終了しようとしても燃料タンクがオーバーフローする事態を招くことがあるので、満量レベルを予測しつつ給油するか、満量レベル前に給油を打ち切るか、いずれにしても、満量レベルまで過不足無く適正な給油を行うためには、燃料タンクの満量検出によるブザー等の警報では不十分であった。
【0005】
本発明の目的は、煩わしい操作を要することなく、必要なタイミングで、給油操作のための適切な情報によって満量レベルまで過不足無く適正な給油操作を確保することができる作業車両を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、エンジン燃料の給油を受けて貯留する燃料タンクと、その貯留レベルの検出信号によって貯留レベル情報を出力する情報出力装置とを備える作業車両において、上記情報出力装置は、キースイッチによる主電源の投入から所定時間の経過の際に、エンジンの動作停止を条件に、燃料タンクの貯留レベルに応じた断続音調により燃料タンクの貯留レベル情報を出力することを特徴とする。
【0007】
上記作業車両は、キースイッチのオン操作から所定時間の経過時においてエンジンが停止している場合に限り、燃料タンクの貯留レベル情報がブザー音等による断続音調によって出力されることから、エンジン停止下において、燃料タンクの給油操作を行った場合は、キーオンから所定時間の経過以降に、断続音調出力による燃料タンクのレベル情報に基づき、満量レベルに合わせた適正な給油操作が可能となる一方で、キーオンに続いてエンジンの稼動操作をした場合には、無用な情報出力が抑えられる。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1の構成において、前記情報出力装置は、エンジンの始動検出を条件として検出以降の断続音調出力を停止することを特徴とする。このように構成することにより、エンジンの始動以降は、情報出力装置による断続音調出力を停止して情報出力が抑えられる。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明の作業車両は、キースイッチのオン操作から所定時間の経過時においてエンジンが停止している場合に限り、燃料タンクの貯留レベル情報がブザー音等による断続音調によって出力されることから、エンジン停止下において、燃料タンクの給油操作を行った場合は、キーオンから所定時間の経過以降に、断続音調出力による燃料タンクのレベル情報に基づき、満量レベルに合わせた適正な給油操作が可能となる一方で、キーオンに続いてエンジンの稼動操作をした場合には、無用な情報出力が抑えられる。したがって、上記作業車両は、その情報出力装置により、給油作業に最適な情報出力が機器の取扱い状況に合わせて出力されることから、特段の切替え手段や切替え操作を要することなく、随時必要となる給油操作の適正実施が可能となる。また、キースイッチのオン操作から所定時間の経過時においてエンジンが停止している場合に限り、燃料タンクの貯留レベル情報がブザー音等による断続音調によって出力する構成としているので、キースイッチの切り忘れの防止になる。また、エンジン始動時にはブザー音等による出力がないのでその他の警報と勘違いすることなく静かにエンジン始動できる。
【0010】
請求項2の発明の作業車両は、請求項1の効果に加え、エンジンの始動検出を条件として検出以降の断続音調出力を停止するように情報出力装置を構成することにより、エンジンの始動以降は、情報出力装置による断続音調出力を停止するので、エンジン始動後は、エンストを含むキーオン下におけるエンジン停止の際の無用な情報出力が抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の制御装置を適用したトラクタの側面図
【図2】機器制御システム構成図
【図3】警報出力制御のフローチャート
【図4】警報規制制御のフローチャート
【図5】ダイヤル特性図
【図6】ダイヤル共用制御のフローチャート
【図7】燃料バーグラフ表示制御のフローチャート
【図8】別の燃料バーグラフ表示制御のフローチャート
【図9】満量レベルの補正線図
【図10】満量レベル時の制御フローチャート
【図11】メータパネル制御のフローチャート
【図12】昇降対応の制御フローチャート
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下において、本発明の情報出力装置を作業車両である農業用トラクタに適用した形態について図面に基づき説明する。
トラクタ1は、図1の側面図に示すように、車体前部のボンネット2内にエンジンEを搭載し、このエンジンEの回転動力をミッションケース3内の各種変速装置に伝え、この変速装置で減速された回転動力を左右前輪4,4と左右後輪5,5とに伝えるようにしている。
【0013】
また車両のミッションケース3の後上部には、シリンダケース8が設けられ、このシリンダケース8の左右両側にリフトアーム9を回動自在に枢着している。シリンダケース8内には対地作業装置Rを昇降させるアクチュエータとして油圧昇降シリンダ10が内装されている。そして、前記油圧昇降シリンダ10内に対地作業装置上昇用電磁バルブを介して作動油を給排するとリフトアーム9が上下回動して後部連結の耕耘作業用のロータリ装置Rや代掻き作業機、スキ作業機等のその他の作業機をを昇降する構成となっている。
【0014】
前記ロータリ装置Rは、車体後部のトップリンク16や左右ロアリンク17から成る三点リンク機構を介して連結され、前記左右一側のリフトアーム9とロアリンク17とはリフトロッド18を介して連結され、他側のリフトアーム9とロアリンク17とはローリングシリンダ30を介してローリング調節可能に連結されている。
【0015】
操縦座席7の前方には、前記左右の前輪4,4を左右操舵するステアリングハンドル6が設けられ、そのハンドルホイールの近傍には、走行車速や燃料計等の情報を出力する情報出力装置の表示部である後述のメータパネル31を備え、ハンドルの回転基部に車体の旋回操作を検出する手段としてハンドル切角センサ22を備える構成としている。
【0016】
操縦座席7の側方には操作パネル24が設けられ、対地作業装置昇降レバー19、変速レバー20、更には対地作業装置Rの上昇高さを設定する上げ位置設定器13、そして、旋回開始により対地作業装置Rを自動上昇するオートリフト制御と旋回終了により対地作業装置Rを自動下降するオートダウン制御の適用切替えの自動昇降スイッチ23等を設けるほか、クラッチペダル25、PTOスイッチ27s、前後進レバー28等を備え、操縦座席7の下方には、車体の左右傾斜角を検出するスロープセンサ15や、情報出力装置を含む機器制御のための制御部となるコントローラ21を設ける。
【0017】
コントローラ21は、各種レバー基部のセンサ等の検出信号や各種設定器の設定信号を入力し、昇降用のそれぞれの電磁弁11,12により三点リンク機構を介して対地作業装置Rを昇降するほか、不図示の燃料タンクの貯留レベル等の機器情報を出力する情報出力装置を構成する。
【0018】
情報出力装置は、図2のシステム構成図に示すように、燃料タンクのレベルセンサーである燃料ゲージ32による貯留レベルの検出信号その他の信号をコントローラ21に受け、このコントローラ21によってメータパネル31の液晶表示部33とブザー34を制御可能に構成する。
【0019】
(制御処理)
情報出力装置は、燃料タンクのレベルセンサー32の検出信号によって貯留レベル情報を出力するように構成され、特に、キースイッチによる主電源の投入から所定時間の経過の際に、エンジン停止を条件にレベル警報出力を行い、すなわち、燃料タンクの貯留レベルに応じた断続音調により燃料タンクの貯留レベル情報を出力する燃料満タン警報制をコントローラ21に構成する。
【0020】
具体的には、フロート式の可変抵抗器による燃料ゲージ32にて貯留レベルを検出し、その抵抗変化をコントローラ21にてAD値で処理可能に構成し、図3の警報制御のフローチャートに示すように、キースイッチがオンポジションに操作されて規定時間(例えば、10秒)の経過判定の処理ステップ1(以下において、「S1」のごとく略記する。)による時間経過後において、エンジン回転速度とエンジンオイル圧力とによってエンジン停止の当否を判定(S2、S3)し、エンジン停止状態であれば、貯留レベルに応じてブザー吹鳴(S4)を行う。
【0021】
この場合において、キースイッチのオン操作からの規定時間として、エンジン始動に必要な待ち時間を越える程度に定め、ディーゼルエンジンについては冬季のグローに要する時間を基準とする。また、ブザー吹鳴は、貯留量が多い程、周期が短くなるように、例えば、ブザーオン0.1秒に対してブザーオフ1.9秒、0.9秒、0.4秒の3段階に断続吹鳴させ、満量時は満タンブザー(連続ブザー)としてブザー34を連続吹鳴に制御する。
【0022】
上記の制御処理により、キースイッチをオンにしておくだけで、規定時間後よりブザー吹鳴によって燃料の貯留レベルを把握できることから、給油作業の過程において満量に近づいたことが分かり、燃料の吹きこぼしを無くすことができる。また、規定時間の経過以降にブザー吹鳴を開始するようにしたことで、普通にエンジンを始動するときには、煩わしいブザー吹鳴を避けることができる。
【0023】
このように、キースイッチのオン操作から所定時間の経過時においてエンジンが停止している場合に限り、燃料タンクの貯留レベル情報がブザー音等による断続音調によって出力されることから、エンジン停止下において、燃料タンクの給油操作を行った場合は、キーオンから所定時間の経過以降に、断続音調出力による燃料タンクのレベル情報に基づき、満量レベルに合わせた適正な給油操作が可能となる一方で、キーオンに続いてエンジンを始動した場合には、無用な情報出力が抑えられる。
【0024】
エンジン始動後の取扱いについては、図4の警報規制の制御フローチャートに示すように、エンジン回転の検出(S11)の場合に上記燃料満タン警報制御禁止(S12)によってレベル警報出力の規制をおこなう。このように、燃料満タン警報はキーオン後に1回のみとし、エンジン始動によって燃料満タン警報をリセットすることで、走行作業時のエンスト時等の警報出力が不要な場合における煩わしい警報出力を回避することができる。
【0025】
(レベル検出)
次に、レベル検出について説明する。
燃料ゲージ32は機械的な取付け公差を考慮することにより、燃料ゲージ32が満量位置(最上端)でもタンクにはまだ余裕がある構成となっていることから、燃料ゲージ32が満量位置になって即座に満タンブザー(連続ブザー)を出力すると、この満タン情報により実際は燃料タンクにまだ入るのに給油を終了することとなり、タンクの容量が少ない等の不満が生じるおそれがあり、給油回数も増えることから作業効率の悪化を招くという問題があり、この問題を解決するために、燃料ゲージ32のセンサ値を移動平均処理し、例えば、500msec間隔で20回を移動平均し、なまらせた上で燃料満タン警報制御に使用することで、ゲージが最上端になってから暫くして満タンブザー(連続ブザー)となる。
【0026】
また、燃料タンクの給油速度はオペレータによって差が生じることが考えられ、その一方、通常の平均的な給油速度で適切なタイミングになるように出荷時に設定していることから、極端に給油速度が遅い、或いは速い場合に満タン警報のタイミングが早すぎたり遅すぎたりする可能性があるので、前記移動平均個数について、マイコンチェッカ等のサービスツールで変更可能に構成する。
【0027】
このように、一般的な給油速度に対して極端に給油速度が遅い、或いは速い場合において、移動平均個数を変更できるようにすることで、適切なタイミングに変更することが可能となり、また、給油感度変更ダイヤル41を設け、例えば、図5のダイヤル特性図に示すように、移動平均個数をダイヤル41にて変更可能に構成することにより、マイコンチェッカ等のサービスツールを使用することなく、給油条件に応じて、オペレータが自由に即座に感度(移動平均個数)を設定できることから、汎用性を向上することができる。
【0028】
この場合において、上記ダイヤル41は、図6のダイヤル共用の制御フローチャートに示すように、給油時には使用しない既存のダイヤル(例えば、AT等では作業切換ダイヤル)を満タン警報制御用に切換えて使用(S21、S22)することにより、コストアップ等を招くことなく、簡単に感度変更が可能となる。また、移動平均個数の変更の代わりに、センサ値のサンプリング時間を変更し、例えば、読み込み周期のデフォルト値を500msecとしてマイコンチェッカ等により10〜3000msecの範囲で指定することによっても、ブザー吹鳴を適切なタイミングに変更することができるので、適応性の拡大を図ることができる。
【0029】
(警報態様)
次に、警報の態様について説明する。
警報の態様については、すなわち、ブザー吹鳴の間隔、ブザー吹鳴の周期が変化するタイミング、或いは、ブザー吹鳴開始の貯留レベル等の具体的な態様については、専用の設定変更モード或いは(既存の)ダイヤル等で任意に設定可能に構成することにより、オペレータが自分の好みに応じたブザー出力仕様にすることができる。
【0030】
(液晶表示制御)
次に、液晶表示について説明する。
燃料ゲージ32は、通常、作業時や走行時に振動によって大きく揺れるので、メータパネル31にバーグラフを液晶表示する場合に、バーのちらつき(激しい変動)を防止するために、表示更新時間を長く(例えば、5秒)とっていることから、燃料給油時にバーグラフが貯留レベルの変化に応答せず、その結果、給油操作の目安として使用できないという問題があった。
【0031】
この問題を解消するために、燃料満タン警報機能を備えるとともに、燃料貯留レベルがバーグラフで液晶表示されるメータパネル31ついて、燃料バーグラフ表示制御は、図7のフローチャートに示すように、燃料満タン警報制御開始時以降(S31)の液晶表示更新時間を短く(S32)するように制御部を構成する。
【0032】
燃料満タン警報制御の開始時以降は給油作業をしている可能性が高く、その時は燃料バーグラフの表示更新時間を短く(例えば、0.1秒)して燃料ゲージ32の位置が直ぐに燃料バーに反映されるようにすることで、メータパネル31の燃料バー表示33も給油時に目安として使用することが可能となる。
【0033】
この場合において、別の燃料バーグラフ表示制御を図8のフローチャートに示すように、上記燃料満タン警報制御開始の代わりに、エンジン停止時(S41)を条件に液晶表示更新時間を短く(S42)構成することにより、エンジン回転による振動の影響が少なく、ゲージのぶれも少ないので、応答性を上げておくことで、上記同様の効果を得ることができる。
【0034】
(傾斜地対応)
次に、傾斜地における取扱いについて説明する。
トラクタ等の作業車両は、傾斜地等であっても給油作業を要することがあり、この場合は、燃料タンクも傾斜していることから、燃料ゲージ32が最上端になる前に給油口から吹きこぼれることがあり、平坦地で給油する場合と同じタイミングで満タンブザーを吹鳴しても意味がないので、満量レベルの補正線図を図9に示すように、作業車両に備えたスロープセンサー15により検出される本機傾斜に応じて、燃料満タン警報ブザーを吹鳴するタイミングを変更することで、傾斜地で給油する場合においても、適切なタイミングで満タン警報を機能させることができる。
【0035】
(満タン対応)
次に、満タン時の取扱いについて説明する。
キーオン時から燃料タンクが満量レベルの場合は、図10のフローチャートに示すように、満タン警報を規制(S51,S52)することにより、給油作業を要しない満量レベル時において、確実に不必要と思われる状況における燃料満タン警報を自動的に停止して、キーオンから所定時間経過後の煩わしいブザー吹鳴を回避することができる。
【0036】
(ウィンカ表示)
その他の情報出力態様については、ウィンカ51の点滅を制御可能に構成し、上記燃料満タン警報のブザー断続音調制御の代わりに、ウィンカ51の点滅周期の変更によるウィンカ点滅表示式の満タン警報を構成することにより、聴覚識別が困難な場合、例えば、ドアを閉めたままではブザー音が聞き取りにくいキャビン機の場合や聴覚能力低下時にあっては、視覚識別力を生かすことができ、ユニバーサルデザインにも沿うものである。
【0037】
(メータパネル)
次に、メータパネル31の表示態様について説明する。
メータパネル31の表示態様については、図11のメータパネル制御のフローチャートに示すように、燃料満タン警報制御開始後は、液晶表示部33に大きく燃料タンクの貯留レベルを%表示(S61)し、表示切換スイッチの操作によって通常画面に遷移するとともに、燃料警報ブザー機能も解除(S62〜S64)するように制御部を構成することにより、燃料残量の容易な確認を可能とし、また、表示切換スイッチを利用することにより、コストアップなしに警報ブザー解除が可能となる。
【0038】
(作業機対応)
作業機の取扱いについては、燃料満タン警報のためにキースイッチをオンにすると、昇降系制御コントローラが制御可能となることから、作業機が非作業位置に上昇状態の時に昇降レバーが操作されると作業機の下降によって危険を招くことがあるので、昇降対応の制御フローチャートを図12に示すように、燃料満タン警報制御の開始(S71)により、昇降系の制御をセフティモードにするとともに昇降動作禁止モードにする(S72)ように制御部を構成する。このようにして、昇降レバーを操作してもセフティモードが解除されることがなく、作業機の下降による不測の事態を防止することができる。
【符号の説明】
【0039】
1 トラクタ(作業車両)
7 操縦座席
19 対地作業装置昇降レバー
21 コントローラ(情報出力装置)
31 メータパネル
32 燃料ゲージ(燃料タンクレベルセンサ)
33 燃料バー表示(液晶表示部)
34 ブザー
R ロータリ装置(対地作業装置)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給油を受けたエンジン燃料を貯留する燃料タンク(32)と、その貯留レベルの検出信号によって貯留レベル情報を出力する情報出力装置(21)とを備える作業車両において、
上記情報出力装置(21)は、キースイッチによる主電源の投入から所定時間の経過の際に、エンジンの動作停止を条件に、燃料タンク(32)の貯留レベルに応じた断続音調により燃料タンク(32)の貯留レベル情報を出力することを特徴とする作業車両。
【請求項2】
前記情報出力装置(21)は、エンジンの始動検出を条件として検出以降の断続音調出力を停止することを特徴とする請求項1記載の作業車両。
【請求項1】
給油を受けたエンジン燃料を貯留する燃料タンク(32)と、その貯留レベルの検出信号によって貯留レベル情報を出力する情報出力装置(21)とを備える作業車両において、
上記情報出力装置(21)は、キースイッチによる主電源の投入から所定時間の経過の際に、エンジンの動作停止を条件に、燃料タンク(32)の貯留レベルに応じた断続音調により燃料タンク(32)の貯留レベル情報を出力することを特徴とする作業車両。
【請求項2】
前記情報出力装置(21)は、エンジンの始動検出を条件として検出以降の断続音調出力を停止することを特徴とする請求項1記載の作業車両。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−274711(P2010−274711A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−127237(P2009−127237)
【出願日】平成21年5月27日(2009.5.27)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月27日(2009.5.27)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
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