説明

使用時に溶解して界面活性剤を送達する物品の製造プロセス

パーソナルケア組成物又は布地ケア組成物として使用できる布地ケア可撓性溶解性多孔質固体物品を得るプロセス。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パーソナルケア製品として有用な可撓性多孔質溶解性固体構造物品の製造プロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
溶解性パーソナルケアフィルムは、水溶性ポリマー構造化剤及び界面活性剤又は他の活性成分を含むことが知られている。しかしながら、消費者の便宜性に必要とされている必須の急速溶解速度を達成するために、これらのフィルムは、概して約100マイクロメートル未満(典型的には50マイクロメートル)の厚さであり、かつ、そのために、概して基本重量(典型的には50〜100g)が低すぎて、全身又は全頭髪への適用及び全体の性能の活性成分の十分な用量、つまりハンドクレンジング及び/又は顔面使用のようなより低い用量の使用を超える用量を消費者が使えるようにすることができない。
【0003】
溶解性多孔質固体物パーソナルケア製品は、自然デンプン及び界面活性剤(米国特許出願第2004/0048759号参照)を有すると教示されてきた。しかしながら、これらの多孔質固体物は、無水の押し出し工程によって、また固体物の膨張を誘導する高圧力降下を通して気泡間構造を生成するための揮発性発泡剤を採用することによって生成された。無水工程は、皮膚、毛髪及び布地表面には許容し難いほど強すぎ、かつ「収縮」としても名づけられている押出成形機の出口での急激な高圧力降下の後の構造物の部分的崩壊のため「表皮」形成として知られる固体ソースの界面活性剤のような無水材料に必要な成分を制限する。このような表皮は、内部への水の進入に対して障壁として働き、溶解速度に悪影響を及ぼすので、許容不可能である。
【0004】
凍結乾燥化開放気泡化多孔質固体物は、パーソナルケア向けとして教示されてきた(米国特許第6,106,849号及び米国特許出願第2007/0225388号参照)。しかしながら、かかる結果生じる凍結乾燥化多孔質固体物は、剛性、脆性及び脆弱であり、並びにポリマーの可塑化がないので、工程中に、構造物の崩壊を避けるためにガラス状態のまま残る(米国特許第5457895号(Kearneyら)(1995年発行)を参照されたい)。また、凍結乾燥法は相対的に高エネルギーでかつコストが高い工程である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願第2004/0048759号
【特許文献2】米国特許第6,106,849号
【特許文献3】米国特許出願第2007/0225388号
【特許文献4】米国特許第5457895号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、容易にかつ迅速に製造されることができ、柔軟性、溶解性、界面活性剤用量レベル及び発泡などそのような物品を使用する消費者が所望の特性を提供する望ましい可撓性、溶解性、多孔質の固体物をもたらす工程の必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、可撓性多孔質溶解性固体構造物品の調製プロセスに関し、この方法は、界面活性剤と水溶性ポリマーと所望により可塑剤とを含むプレミックスの調製工程であって、このプレミックスは約15%〜70%の固形分を含み、粘度は約2,500cps〜150,000cpsである、プレミックスを調製する工程、プレミックス内にガスを導入することによりプレミックスを気泡化して、湿潤気泡化プレミックスを形成する工程、湿潤気泡化プレミックスを所望の1つ以上の形状に形成して、形成された湿潤気泡化プレミックスにする工程、及び、乾燥環境で形成された湿潤気泡化プレミックスを乾燥させる工程であって、プレミックスを約3分〜約90分の範囲内で約0.1〜約25%の水分の最終水分含量まで乾燥させて、可撓性多孔質溶解性固体構造物品を形成するように加熱する、形成された湿潤気泡化プレミックスの乾燥工程を含む。
【0008】
本発明は更に、多孔質溶解性固体構造物品の調製方法に関し、この方法は、界面活性剤と水溶性ポリマーと所望により可塑剤とを含むプレミックスを調製する工程であって、このプレミックスは約30%〜70%の固形分を含み、ii.粘度は約15,000cps〜150,000cpsである、プレミックスの調製工程、約40℃〜約99℃でプレミックスを加熱する工程、プレミックス内にガスを導入することによりプレミックスを気泡化して、湿潤気泡化プレミックスを形成する工程、湿潤気泡化プレミックスを所望の1つ以上の形状に形成して、形成された湿潤気泡化プレミックスにする工程、及び、形成された湿潤気泡化プレミックスを乾燥させて、約0.10g/cm3〜約0.40g/cm3の乾燥密度にして、多孔質溶解性固体構造物品を形成する工程、を含む。
【0009】
本発明は更に、可撓性多孔質溶解性固体構造物品の調製プロセスに関し、この方法は、界面活性剤と水溶性ポリマーと所望により可塑剤とを含むプレミックスの調製工程であって、このプレミックスは約30%〜70%の固形分を含み、粘度は約15,000cps〜150,000cpsである、調製する工程、プレミックス内にガスを導入することによりプレミックスを気泡化して、湿潤気泡化プレミックスを形成する工程、湿潤気泡化プレミックスを所望の1つ以上の形状に形成して、形成された湿潤気泡化プレミックスにする工程、及び、乾燥環境で形成された湿潤気泡化プレミックスを乾燥させる工程であって、この乾燥環境は100℃〜150℃の温度に加熱されて、その結果、プレミックスを約0.1〜約25%の水分の最終水分含量まで乾燥させて、可撓性多孔質溶解性固体構造物品を形成する工程、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1a】実施例13.1のSEM像。
【図1b】実施例13.3のSEM像。
【図1c】実施例14.1のSEM像。
【図1d】実施例14.3のSEM像。
【図1e】実施例15.1のSEM像。
【図1f】実施例15.3のSEM像。
【図2a】実施例13.1のマイクロ−CT像。
【図2b】実施例13.3のマイクロ−CT像。
【図2c】実施例14.1のマイクロ−CT像。
【図2d】実施例14.3のマイクロ−CT像。
【図2e】実施例15.1のマイクロ−CT像。
【図2f】実施例15.3のマイクロ−CT像。
【図3a】実施例13.2のマイクロ−CT像。
【図3b】実施例13.4のマイクロ−CT像。
【図3c】実施例14.2のマイクロ−CT像。
【図3d】実施例14.4のマイクロ−CT像。
【図3e】実施例15.2のマイクロ−CT像。
【図3f】実施例15.4のマイクロ−CT像。
【図4a】実施例21.1のSEM像。
【図4b】実施例21.2のSEM像。
【図4c】実施例22のSEM像。
【図4d】実施例24のSEM像。
【図5a】実施例21.1のマイクロ−CT像。
【図5b】実施例21.2のマイクロ−CT像。
【図5c】実施例22のマイクロ−CT像。
【図5d】実施例24のマイクロ−CT像。
【図6a】実施例14.1のSEM像。
【図6b】実施例27のSEM像。
【図7a】実施例14.1のマイクロ−CT像。
【図7b】実施例27のマイクロ−CT像。
【発明を実施するための形態】
【0011】
可撓性多孔質溶解性固体構造物品は、本明細書では「物品」又は「溶解性物品」と示され得る。全ての参照は、可撓性溶解性多孔質固体構造物品を意味することが意図される。
【0012】
本明細書で使用するとき、「可撓性」は、多孔質溶解性固体構造物品が、本明細書で議論される最大力値までの距離を満たすことを意味する。
【0013】
物品は、「最大力までの距離」方法によって測定される、約6mm〜約30mm、1つの実施形態においては約7mm〜約25mm、別の実施形態においては約8mm〜約20mm、更に別の実施形態においては約9mm〜約15mmの、最大力値までの距離を有する。
【0014】
本明細書で使用するとき、「溶解性」とは、可撓性多孔質溶解性固体構造物が手での溶解の値を満たすことを意味する。その物品は、手での溶解法によって測定される約1〜約30ストローク、1つの実施形態においては約2〜約25ストローク、別の実施形態においては約3〜約20ストローク、及び更に別の実施形態においては、約4〜約15ストロークの手での溶解の値を有する。
【0015】
本明細書で使用するとき、「多孔質固体構造」は、気体、典型的には乾燥プロセス中に発泡構造が崩壊しない空気などの気体を含有し、それにより物理的強度及び固体の凝集性を維持する、空隙又は気泡のネットワークを定義する固体内部結合ポリマー含有マトリックスを意味する。その構造物の相互結合性は、星形(Start)体積、構造モデル指数(SMI)及び開放気泡含有率によって説明することができる。
【0016】
その物品は、約1mm3〜約90mm3、1つの実施形態においては約5mm3〜約80mm3、別の実施形態においては約10mm3〜約70mm3、及び更に別の実施形態においては約15mm3〜約60mm3の星形体積を有する。本物品は、約0.0〜約3.0、1つの実施形態では約0.5〜約2.75、及び別の実施形態では約1.0〜約2.50の負でない構造モデル指数を有する。
【0017】
星形体積及び構造モデル指数を介する気泡間結合性を測定するために、およそ直径4cm及び高さ3〜7mmの円盤状の試料を、マイクロコンピューターを使った断層撮影法を用いてスキャンする(μCT80、SN 06071200、Scanco Medical AG)。各試料を、円筒型の管の底の上に平らに位置している間に撮像する。画像取得のパラメーターは、45kVp、177μA、51.2mmの視野、集積時間800ms、1000投影である。スライスの数は、試料の高さをカバーするように調節する。再生されるデータセットは、25μmの等方性解像度を備える各2048×2048ピクセルの画像の積み重ねから構成される。データ分析には、表面領域を避けて十分に試料内に入るように対象とする体積を選択する。典型的には、対象とする体積は1028×772×98ボクセルである。
【0018】
構造モデル指数(SMI)は、Scanco Medicalの骨梁形態計測評価を用いて閾値17で測定する。この指数で、骨梁の構造概観が数量化される。(参照T.Hildebrand,P.Ruegsegger「構造モデル指数を備える骨微細建築の数量化(Quantification of bone microarchitecture with the structure model index)」Comp Meth Biomech Biomed Eng 1997;1:15〜23)。三角表面は極く僅かに正常方向に拡張され、かつ新しい骨表面及び体積が計算される。これにより、骨表面の誘導体(dBS/dr)を決定する。次いでSMIは以下の等式によって表される。
【0019】
【数1】

【0020】
SMIは、モデルタイプに対する構造物の凸性に関連する。理想的な(平らな)プレートは、0のSMI(プレートの拡張を備える表面変化が全く無い)を有するのに対して、理想的な円筒型の棒は3のSMI(棒の拡張を備える表面の線形増加)を有する。丸い球体は4のSMIを有する。凹性構造物は、負のdBS/drを提示し、その結果負のSMI値をもたらす。対象とする体積のエッジに理論上存在する境界は、計算には含まれず、したがって削除されている。
【0021】
スキャンコ・メディカル(Scanco Medical)分析に加えて、星形体積測定を実施する。星形体積は、二相構造物内の空隙の開放度の測定である。対象とする相(この場合、対象とする相は空隙又は空気である。)内の不均一に分散したランダムな一連の点を選択し、それらの各点からランダムな方向に線を延ばす。それらの線が最前面相に触れるまで延ばす。次いでそれらの各線の長さを記録する。それらのランダムな点を、各方向毎に(x/y/z)に10点サンプリングし、各点で10の角度をランダムに選択する。線を対象とするROIの境界まで延ばす場合は、その線を捨て去る(実際に最前面相と交わる線のみを受け入れる。)。最終等式は、表題Star Volume In Bone Research.A Histomorphometric Analysis Of Trabecular Bone Structure Using Vertical Sections;Vesterby,A.;Anat Rec.;1993 Feb;235(2):325〜334という研究に基づく。
【0022】
【数2】

「dist」とあるのは単独の距離であり、Nは調べる線の数である。
【0023】
本物品は、約80%〜100%、1つの実施形態では約85%〜約97.5%、及び別の実施形態では約90%〜約95%の開放気泡含有率を有する。
【0024】
開放気泡含有百分率は、ガス比重びん法を通して測定される。ガス比重びん法は、体積を正確に測定するガス置換法を用いる一般的な分析技術である。置換媒体としてヘリウム又は窒素のような不活性ガスを使用する。物品の試料を既知の体積の計器コンパートメント内に密閉し、適切な不活性ガスを入れ、次に別の精密な内部体積に膨張させる。膨張前後の圧力を測定し、試料物品体積を計算するのに使用する。この体積を試料物品重量で割って、気体置換密度を得る。
【0025】
本明細書で説明されるプロセスに従って製造される物品は、物品の厚みにわたって、より均一で一貫性のある構造を生じる。従来の加工技術は一般に、3つの互いに異なる領域−(湿潤加工密度からの外挿に基づいて)目標密度に最も近い上方領域、有意により低い密度とより大きな孔を有する中間領域、及び、より高い密度とより厚い気泡壁を有する底部領域−を含む開放気泡化多孔質構造物を導く。理論に束縛されるものではないが、中心領域のより低い密度及びより大きな孔径は、乾燥プロセス中の過剰な水切れ及び泡崩壊に起因し、それによりまた、重力に起因して底部領域のより高い密度及びより厚い気泡壁にも寄与するものと考えられる。更に、この後者のより高密度の領域は、消費者により湿潤させられる際に、多孔質固体内への水の進入に対し速度制限障壁として作用して、溶解性能を有意に低下させると考えられる。
【0026】
このように、本明細書で説明されるプロセスは、これらの課題に対処することを目的とする。
【0027】
製造方法
物品は、以下を含むプロセスにより調製することができる:(1)界面活性剤と溶解した水溶性ポリマーと所望により可塑剤と他の任意成分とを含むプレミックスを調製する工程、(2)混合物内にガスを導入することにより混合物を気泡化する工程、(3)湿潤気泡化混合物を所望の三次元成形型を用いて所望の厚さに形成する工程、(4)約100℃〜約150℃に保持した環境において湿潤気泡化混合物を所望の最終水分含量(例えば、約0.5〜25%の水分)まで乾燥させる工程、及び(5)所望により乾燥した固体物を1つ以上の形状に切断する工程。
【0028】
プレミックスの調製
プレミックスは、一般に、界面活性剤と溶解した水溶性ポリマーと所望による可塑剤と他の任意成分とを含む対象固体物を混合することにより、調製される。これは、バッチ又は連続的混合などの任意の好適な混合プロセスを伴うことができる。高剪断又は静的混合もまた好適である。任意のプロセスは、ポリマーが水、界面活性剤、所望による活性成分、所望による可塑剤及びいかなる他の任意成分の存在下でも、最終的に溶解するように想定され得、これは成分の任意の組み合わせの予備混合部分を介する段階的加工を含む。プレミックスの粘度は、周囲温度(25℃)にて本明細書で説明している範囲内に収まるべきであり、固形分含量パーセントも本明細書で説明している範囲内に収まるべきである。
【0029】
プレミックスの所望により継続される加熱
所望により、プレミックスは、気泡化プロセスに先立って、周囲温度よりも高い温度であるが、成分の分解を引き起こすいかなる温度よりも低い温度にて、迅速に予備加熱される。1つの実施形態では、プレミックスは約40℃〜約99℃、好ましくは約50℃〜約95℃、より好ましくは約60℃〜約90℃に維持される。1つの実施形態では、プレミックスの周囲温度での粘度が約15,000cps〜約150,000cpsであるとき、所望による連続加熱は、気泡化工程前に利用すべきである。追加の好ましい実施形態では、気泡化中に高温にしてこれを維持するために、追加的な加熱が気泡化プロセス中に適用される。これは、1つ以上の表面からの導電性加熱、蒸気の注入、又は他の加工手段により達成することができる。
【0030】
理論に制限されるものではないが、気泡化工程前にプレミックスを予備加熱する行為により、気泡の混合物中への導入及び所望の多孔質固体構造物の形成を改善するために固形分をより高含有量%で含むプレミックスの粘度を、低下させる手段が提供される。乾燥に必要とされるエネルギーを低下させるために、より高い固形分含有量%を達成することが所望される。固形分%の増加、及び、したがって翻って水含有値の低下、及び、粘度の増加は、乾燥工程中のプレミックスからの泡の水切れに影響を与えると考えられる。乾燥中の水切れ及びプレミックスからの水の蒸発は、所望の本明細書に記載の所望の主に開放気泡化されている多孔質固体構造物の形成に決定的であると考えられる。
【0031】
ゆっくりとした溶解及び主に独立気泡化多孔質構造物を通常生じる高固形分値を有する高粘性加工混合物からも、プレミックスの予備加熱により、所望の高速溶解性多孔質固体構造物を製造できる。理論に束縛されるものではないが、高温は、(蒸発により)得られた平坦な境界構造物の固化と同時に、気泡間に開口部を生じる(開放気泡の形成)三次元気泡の平坦な境界に面する薄膜の泡からの泡の水切れの制御に影響すると考えられる。本発明により製造される物品が良好な機械的一体性及び良好な外観を有し、乾燥プロセス中に「不安定な」気泡構造の崩壊を起こすことなく、このような内部結合された開放気泡固体気泡構築物を得るのが可能であることが示されたが、これは驚異的である。本明細書に記載の加工革新を用いない場合に典型的に製造される代替的な、主に独立気泡化された多孔質固体物は、溶解が有意により劣り、本明細書に記載の多孔質固体構造物に適合する構造パラメータを満たさない。
【0032】
更に、より高い固形分%及び粘度のプレミックスは、乾燥プロセスによる縮小パーセント(%)が有意により低い固体物を生じたが、溶解速度が速い多孔質固体構造物を依然として生じた。一方、これは、乾燥プロセス中により高い粘度であると、縮小を引き起こす水切れ並びに泡の破裂/崩壊/融合が軽減されるものとして、直感的に理解できる。しかしながら、一方、これは、水切れが減少すると、所望される主に開放気泡化された多孔質固体構造物の形成もまた軽減してしまうといった直感に反する。
【0033】
プレミックスの気泡化
プレミックスの気泡化は、ガスをプレミックス内に導入することにより、好ましくは機械的混合エネルギーによって達成することができるが、また、気泡化混合物を形成するために化学的な方法によっても達成してもよい。気泡化は、任意の好適な機械的加工方法によって達成されてもよく、その方法には、(i)遊星ミキサー又は他の好適な混合容器を含む機械的混合によるバッチタンク気泡化、(ii)食品業界で使用される(加圧及び非加圧)半連続的又は連続的気泡化装置、若しくは(iii)多孔質固体物を形成するために熱を有している金型内などで圧縮され得る気泡化ビーズ又は粒子を形成するために、加工混合物をスプレー乾燥させる工程、が挙げられるが、それらに限定されない。
【0034】
発泡性系による二酸化炭素(CO2(g))の形成などの1つ以上の成分の化学反応を介するその場でのガス形成による化学発泡剤での気泡化は、あまり好ましくないが、包含される。
【0035】
特定の実施形態においては、物品は、マシュマロを製造するのに食品業界で従来使われている連続的加圧エアレーター内で調製できることが発見された。好適な連続的加圧エアレーターには、Morton泡たて器(Morton Machine Co.,Motherwell,Scotland)、Oakes連続自動ミキサー(E.T.Oakes Corporation(Hauppauge,New York)、Fedco連続ミキサー(Peerless Group,Sidney,Ohio)、及びPreswhip(ホソカワミクロングループ、日本、大阪市)が挙げられる。
【0036】
湿潤気泡化プレミックスの形成
湿潤気泡化プレミックスの形成は、所望の1つの形状又は複数の形状にその混合物を形成するための任意の好適な方法によって達成することができ、それらの方法には、限定するものではないが、以下の方法が挙げられる:(i)TEFLON(登録商標)、金属、HDPE、ポリカーボネート、NEOPRENE(登録商標)、ゴム、LDPE、ガラス及び同様物を含む非干渉及び非付着性表面を備える特別に設計された金型への気泡化混合物の堆積、(ii)浅底のトレーに入っている乾燥粒状デンプン内に刻み込まれている空隙の中への気泡化混合物の堆積、並びに(iii)後でスタンプされ、カットされ、ロール上にエンボス加工され又は保管され得る、TEFLON(登録商標)、金属、HDPE、ポリカーボネート、NEOPRENE(登録商標)、ゴム、LDPE、ガラス及び同様物などの任意の非干渉又は非付着性材料を備える連続的ベルト又はスクリーン上への気泡化混合物の堆積。この形成の結果、形成された湿潤気泡化プレミックスが生じる。
【0037】
気泡化プレミックスの湿潤密度範囲は、約0.15g/cm3〜約0.50g/cm3、好ましくは約0.20g/cm3〜約0.45g/cm3、より好ましくは約0.25g/cm3〜約0.40g/cm3、更により好ましくは約0.30g/cm3〜約0.35g/cm3の範囲である。
【0038】
形成された湿潤気泡化プレミックスの乾燥
形成された湿潤気泡化プレミックスの乾燥は、任意の好適な乾燥方法によって達成することができ、それらの方法は、限定するものではないが、以下を含む:(i)温度及び圧力又は大気条件が制御された部屋を含む乾燥室、(ii)温度及び所望により湿度が制御された非対流式又は対流式オーブンを含むオーブン、(iii)トラック/トレー乾燥機、(iv)多段式直列乾燥機、(v)衝突オーブン、(vi)回転式オーブン/乾燥機、(vii)直列焙煎機、(viii)急速高伝熱オーブン及び乾燥機、(ix)二重プレナム焙煎機、(x)コンベヤー乾燥機、(xi)真空乾燥チャンバ。
【0039】
1つの実施形態では、乾燥環境が100℃〜150℃であるように、乾燥環境は、1つ以上の乾燥室、対流式オーブン、トラック/トレー乾燥機、多段式直列乾燥機、衝突オーブン/乾燥機、直列焙煎機、急速高伝熱オーブン及び乾燥機、二重プレナム焙煎機、コンベヤー乾燥機、真空乾燥チャンバ及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0040】
他の好適な乾燥環境としては、マイクロ波乾燥及び高周波(RF)乾燥などの高周波電磁界を用いる「体積測定加熱」技術が挙げられる。これらの技術を用い、伝導又は対流によるよりもむしろ、湿潤気泡化プレミックスを通して電磁的にエネルギーを伝える。
【0041】
乾燥環境は、形成された湿潤気泡化プレミックスが約0.10g/cm3〜約0.40g/cm3の乾燥密度に乾燥するようにする。
【0042】
1つの実施形態では、乾燥環境は、100℃〜150℃の温度に加熱する。1つの実施形態では、乾燥温度は、105℃〜145℃である。別の実施形態では、乾燥温度は、110℃〜140℃である。更なる実施形態では、乾燥温度は、115℃〜135℃である。
【0043】
乾燥工程の周囲空気温度を約100℃〜約150℃に上げると、物品の所望の溶解特性を維持しながら、物品を形成する際の、形成された湿潤気泡化プレミックスの乾燥時間が短縮されることが判明した。周囲空気温度値を周囲温度(25℃)から40℃に上げると、好適な物品が生じたが、最終水分含量を達成するための乾燥時間は数時間である(典型的には一晩の乾燥を必要とする)ことが判明した。所望の乾燥密度まで約2時間にわたって乾燥工程の周囲空気温度を75℃に上げると、好適ではない物品が生じ、溶解性の乏しい形成された固体物の底部表面上に、連続的なべたっとした被膜を含む、より高密度の底部領域が生じた。理論に束縛されるものではないが、このより高密度の底部領域及び形成された連続性被膜は、水進入の速度制限障壁として作用し、これにより多孔質固体物全体の溶解性能に悪影響を及ぼすと考えられる。
【0044】
驚くことに、75℃よりも高い周囲空気温度を乾燥工程について約100℃〜約150℃に上げると、所望の溶解特性を改善しながら、60分以下の時間枠内で物品について許容可能な特性がもたらされることが判明した。これは、40℃から75℃への温度上昇において観察される貧弱な結果を所与のものとする直観に反する。更に、この温度範囲は、水の沸点よりも高く、それにより、固体物から周囲環境へと逃げる水蒸気の速度を上回る傾向を有する水蒸気の蒸発速度をもたらし、得られた物質の膨張/厚みの増加又は断面の「隆起」を導く過剰な内部固体圧力の領域構成をもたらす。理論に束縛されるものではないが、最初の湿潤独立気泡はこれらの好ましい温度条件下で乾燥プロセスの最終段階中に一緒に融合し、固体物の表面まで伸びる内部結合している開放気泡チャネルを生じ、これにより、水蒸気分子は、過剰な圧力構成なしに、並びに、得られる固体物の領域膨張を起こすことなく、容易に逃げることができると考えられる。
【0045】
150℃よりも高い乾燥温度に上げると、一般に、領域固体膨張及び固体表面の部分脱色(これらの高温における化学分解の指標となる)につながることが、本出願者らにより判明した。
【0046】
別の実施形態では、本発明による物品は、マイクロ波乾燥により底部領域を更に改善して、製造することができる。理論に束縛されるものではないが、マイクロ波加熱技術によりもたらされる内部加熱は、乾燥プロセス時の中心領域から(金型表面に近接した)底部領域への水切れを軽減し、これによりより低密度の底部領域及びより均一な密度を有する全体構造を作製するのに役立つと考えられる。
【0047】
重要なことに、約3分未満のマイクロ波乾燥時間では、物品の所望されない領域固体膨張が生じる。理論に束縛されるものではないが、これは、本明細書で上述したように、水蒸気が固体から逃げる速度よりも大きい水蒸気の蒸発速度に起因すると考えられる。3分よりも長い乾燥時間を達成するために、マイクロ波乾燥は、好ましくはIndustrial Microwave Systems L.L.C(Morrisville,NC)(http://www.industrialmicrowave.com/)より入手可能なものなどの低エネルギー密度アプリケータを介して達成される。特に、2つ以上の低エネルギーアプリケータ領域(約5kW)を有する低エネルギー二帯域アプリケータ直列マイクロ波アプリケータシステムが、好ましい。理想的には、低エネルギーマイクロ波アプリケータシステム内の空気環境は高温(典型的には約35℃〜約90℃、好ましくは約40℃〜約70℃)であり、生じた湿分の除去を促進するために良好な循環を伴う。
【0048】
1つの実施形態では、所望の乾燥密度までの乾燥時間は、約3分〜約90分であり、別の実施形態では約5分〜約60分であり、別の実施形態では約7分〜約45分である。この乾燥工程は、物品を生じる。約3分未満の乾燥時間は、得られた物品の所望されない領域固体断面膨張を生じ、一方、これらの値よりも大きく、最長で2〜3時間の乾燥時間は、物品の底部表面の過剰な高密度化をもたらし、これは乏しい溶解性につながる。3時間〜20時間(一晩)の乾燥時間は、許容可能な物品をもたらすが、製品の経済性の乏しさに苦しむことになる。
【0049】
対流乾燥を介して達成できる乾燥時間は、約10分〜約90分であり、別の実施形態では約20分〜約60分であり、別の実施形態では約30分〜約45分である。
【0050】
マイクロ波乾燥を介して達成できる乾燥時間は、約3分〜約25分であり、別の実施形態では約5分〜約20分であり、別の実施形態では約7分〜約15分である。
【0051】
得られた物品(乾燥済み)は、約0.10g/cm3〜約0.40g/cm3、1つの実施形態では約0.11g/cm3〜約0.30g/cm3、別の実施形態では約0.12g/cm3〜約0.25g/cm3、別の実施形態では約0.13g/cm3〜約0.20g/cm3の乾燥密度を有し得る。
【0052】
更なる所望による工程
上述していない更なる所望による工程を、記載したプロセスの中又は後の任意の時点に加えてもよい。上述の4種の加工工程のいずれかの間に、又は乾燥工程の後でも任意成分を与えることができる。更なる所望による工程は更に、香料及び酵素が挙げられるがこれらに限定されない熱感受性物質の添加などの仕上げ工程、物品をより小さなサイズに切断する工程、物品を穿刺又はスリット付けする工程、更には、三次元形状を形成するなどの物品の調節工程、印刷工程、模様付け工程、物品を別の組成物の中に混合する工程、物品を他の物質と積層する工程、物品を包装する工程、並びに他の加工工程を含んでもよい。
【0053】
本プロセスで使用できる追加的工程としては、得られた物品をより小さなサイズに切断する工程、針で物品を穿刺する工程又は物品にスリット付けする工程が挙げられる。物品のサイズは、活性成分又は本件では界面活性剤の所望の投与量による。
【0054】
穿孔又はスリット付けの周期は、それでも操作できるように物品の構造的一体性を維持するように制限する。
【0055】
物品は更に、平坦な平面又はシート以外の1つの形状又は形態に調整され得る。他の三次元形状としては、球状ビーズ又はボール、花、花弁、果粒形状及び種々の既知のパスタ形状を挙げてもよい。このように、本プロセスは、物品が三次元形状に調整される工程を更に含んでもよい。
【0056】
物品は、文字、ロゴ又は数字などの、ディンプル加工、ワッフル加工ないしは別の方法で形状をパターン化された表面で印刷又は模様付けされるといった、様々な調整を経てもよい。物品の印刷又は模様付けはまた、クレーピングプロセス、刷り込みコーティング、エンボッシングパターン、隆起部分を有する他の層に積層する結果、又は溶解性多孔質固体物基材自身の物理的形状の結果であってもよい。印刷工程としては、スプレー、ナイフ、ロッド、キス、スロット、ペイント、凸版輪転(フレキソ)印刷及びこれらの組み合わせによる印刷を挙げてもよい。したがって、本プロセスは、物品の印刷又は模様付け工程を更に含むことができる。
【0057】
物品は、他の組成物又は製品と混合することにより、利用してもよい。この混合は、本明細書に記載の溶解特性を損なうものではない。したがって、本プロセスは、物品を別の組成物と混合する工程、物品を別の製品と混合する工程を更に含んでもよい。
【0058】
物品は、消費用に個々に又は複数の物品としてパッケージ化してもよい。物品は、異なる組成物と一緒の物品、所望の効果のために一連の製品の投与を形成する他の製品と一緒の物品、又は、飛行機旅行での洗面用具旅行キットなどの未関連の他の製品と一緒の物品といったように、種々のタイプの製品に供給されるキットに含めてもよい。
【0059】
好適なパッケージ化材料は、物品が不注意な液体への曝露から守られるように、選択され得る。パッケージ化材料は、物品が販売される環境によっては、空気及び/又は蒸気透過性であってもよい。
【0060】
本プロセスは、製品として販売される物品を個々にパッケージ化する工程を更に含んでもよい。本プロセスは、製品として販売される複数の物品をパッケージ化する工程を更に含んでもよい。本プロセスは、パッケージ化された物品を、製品として販売されるキットに含める工程を更に含んでもよい。パッケージ化工程は、物品の形成後に、好ましくは物品が好適なサイズに切断された後で、行われる。物品は、物品の製造と同じラインでパッケージ化してもよく、物品は回収され、輸送され又は保管され、それから、後の時点でパッケージ化してもよい。
【0061】
プレミックス中の固形分パーセント(%)
本発明の加工混合物は、乾燥前のプレミックスの、約15重量%〜約70重量%の固形分、1つの実施形態では約30重量%〜約70重量%の固形分、1つの実施形態では約30重量%〜約60重量%の固形分、1つの実施形態では約32重量%〜約55重量%の固形分、1つの実施形態では約34重量%〜約50重量%の固形分、別の実施形態では約36重量%〜約45重量%の固形分を含む。固形分率含有量は、水及び低沸騰アルコールのような明らかに揮発性のいずれの物質も除く、固形分、半固形分及び液体成分の全ての総加工混合物の重量による重量パーセントの合計である。
【0062】
プレミックスの粘度
周囲温度及び圧力にて、本発明の加工混合物は、約2,500cps〜約150,000cps、1つの実施形態では約15,000cps〜約150,000cps、1つの実施形態では約20,000cps〜約125,000cps、別の実施形態では約25,000cps〜約100,000cps、更に別の実施形態では約30,000cps〜約75,000cpsの粘度を有する。加工混合物粘度値は、直径4.0cmの平行平板及びギャップが1,200マイクロメートルのTA InstrumentsのAR500 Rheomeerを剪断速度1.0レシプロカル秒で30秒間、23℃で用いることにより測定する。
【0063】
界面活性剤
物品は、毛髪又は皮膚への適用に好適な1つ以上の界面活性剤を含む。物品での使用に好適な界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、双極性界面活性剤、両性界面活性剤、高分子界面活性剤又はこれらの組み合わせが挙げられる。
【0064】
1つの実施形態では、物品は、発泡性の溶解性固体パーソナルケア製品(乾燥済み)であり、物品の約23重量%〜約75重量%の界面活性剤、1つの実施形態では物品の約30重量%〜約70重量%の界面活性剤、1つの実施形態では物品の約40重量%〜約65重量%の界面活性剤を含む。このようなケースでは、プレミックスは、プレミックスの約8重量%〜約30重量%の界面活性剤、1つの実施形態ではプレミックスの約13重量%〜約28重量%の界面活性剤、1つの実施形態ではプレミックスの約18重量%〜約25重量%の界面活性剤を含んでもよい。
【0065】
本明細書での使用に好適なアニオン性界面活性剤の非限定的な例としては、アルキル及びアルキルエーテルサルフェート、硫酸化モノグリセリド、スルホン化オレフィン、アルキルアリールスルホン酸塩、第一級又は第二級アルカンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アシルタウレート、アシルイセチオネート、アルキルグリセリルエーテルスルホン酸塩、スルホン化メチルエステル、スルホン化脂肪酸、アルキルホスフェート、アシルグルタメート、アシルサルコシネート、アルキルスルホアセテート、アシル化ペプチド、アルキルエーテルカルボキシレート、アシルラクチレート、アニオン性フルオロ界面活性剤、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0066】
本パーソナルケア組成物での使用に好ましいアニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエチルアミン、ラウレス硫酸トリエチルアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウレス硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウレス硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウレス硫酸ジエタノールアミン、ラウリルモノグリセリド硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス硫酸カリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ラウリルサルコシン、ココイルサルコシン、ココイル硫酸アンモニウム、ラウロイル硫酸アンモニウム、ココイル硫酸ナトリウム、ラウロイル硫酸ナトリウム、ココイル硫酸カリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ココイル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0067】
本明細書において使用に好適な両性界面活性剤には、脂肪族ラジカルが直鎖又は分枝鎖であり得、脂肪族置換基の1つの置換基が約8〜約18個の炭素原子を含み、1つは例えばカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート、又はホスホネート等のアニオン水溶性基を含む、脂肪族二級及び三級アミンの誘導体が含まれるが、これらに限定されない。例としては、3−ドデシルアミノプロピオン酸ナトリウム、3−ドデシルアミノプロパンスルホン酸ナトリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、米国特許第2,658,072号の教示に従ってドデシルアミンとイセチオン酸ナトリウムとを反応させることによって調製されるもののようなN−アルキルタウリン、米国特許第2,438,091号の教示に従って生成されるもののようなN−高級アルキルアスパラギン酸、及び米国特許第2,528,378号に記載の生成物、並びにこれらの混合物が挙げられる。アルカノイルアンホアセテートを生成するためのクロロ酢酸ナトリウムのアミドアミンとの反応から誘導されるアンホアセテート群、例えばラウリルアンホアセテートなどは、特に効果的である。
【0068】
本明細書において使用に好適である双極性界面活性剤としては、脂肪族四級アンモニウム、ホスホニウム、及びスルホニウム化合物の誘導体が挙げられるが、これらに限定されず、脂肪族ラジカルは直鎖又は分枝鎖であり得、脂肪族置換基の1つは約8〜約18個の炭素原子を含み、1つの置換基は、アニオン性基、例えばカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート、又はホスホネートを含む。本明細書において使用に好適な他の双極性界面活性剤としては、高級アルキルベタインを包含するベタイン、例えば、ココジメチルカルボキシメチルベタイン、ココアミドプロピルベタイン、ココベタイン、ラウリルアミドプロピルベタイン、オレイルベタイン、ラウリルジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルαカルボキシエチルベタイン、セチルジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルビス−(2−ヒドロキシエチル)カルボキシメチルベタイン、ステアリルビス−(2−ヒドロキシプロピル)カルボキシメチルベタイン、オレイルジメチルγ−カルボキシプロピルベタイン、ラウリルビス−(2−ヒドロキシプロピル)α−カルボキシエチルベタイン、及びこれらの混合物が挙げられる。スルホベタインとしては、ココジメチルスルホプロピルベタイン、ステアリルジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルジメチルスルホエチルベタイン、ラウリルビス−(2−ヒドロキシエチル)スルホプロピルベタイン、及びこれらの混合物が含まれ得る。また、好適な両性界面活性剤としては、RCONH(CH23ラジカルがベタインの窒素原子に付着する、アミドベタイン及びアミドスルホベタインが挙げられ、本明細書においても有用である。
【0069】
カチオン性界面活性剤としては、DEQA化合物が挙げられ得る、DEQA化合物は、ジアミド活性成分、並びにアミド結合及びエステル結合の混合を有する活性成分を包含する。
【0070】
好ましいDEQA化合物は、典型的には、MDEA(メチルジエタノールアミン)及びTEA(トリエタノールアミン)などのアルカノールアミンを脂肪酸と反応させることによって製造される。このような反応から典型的に得られるいくつかの物質としては、N,N−ジ(アシル−オキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド又はN,N−ジ(アシル−オキシエチル)−N,N−メチルヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェートが挙げられ、式中、アシル基は、動物脂、不飽和及び多価不飽和脂肪酸から誘導される(米国特許5,759,990号、第4段、45〜66行を参照されたい)。DEQA化合物の追加の非限定例は、米国特許第5,580,481号及び同第5,476,597号に記載されている。
【0071】
カチオン性界面活性剤としての使用に好適な他の活性成分としては、例えば、分子比2:1での、脂肪酸とジアルキレントリアミンとの反応生成物が挙げられ、この反応生成物は下式の化合物を含有する。
1−C(O)−NH−R2−NH−R3−NH−C(O)−R1
式中、R1、R2は上記に定義した通りであり、各R3は、C1〜6アルキレン基、好ましくはエチレン基である。これらの活性成分の例は、約2:1の分子比でのタロー酸、キャノーラ酸又はオレイン酸とジエチレントリアミンの反応生成物であり、この反応生成物混合物は、N,N”−ジタローオイル(ditallowoyl)ジエチレントリアミン、N,N”−ジキャノーラ−オイルジエチレントリアミン又はN,N”−ジオレオイルジエチレントリアミンを含有し、それぞれ下式を有する。
1−C(O)−NH−CH2CH2−NH−CH2CH2−NH−C(O)−R1
式中、R2及びR3は二価エチレン基であり、R1上記に定義した通りであり、R1が植物若しくは動物供給源から誘導される市販のオレイン酸のオレオイル基である場合、この構造の利用可能な例としては、Henkel Corporationから入手可能なEMERSOL(登録商標)223LL又はEMERSOL(登録商標)7021が挙げられる。
【0072】
カチオン性界面活性剤として使用される別の活性成分は、下式を有する。
[R1−C(O)−NR−R2−N(R)2−R3−NR−C(O)−R1+-
式中、R、R1、R2、R3及びX-は、上記に定義した通りである。この活性成分の例は、下式を有するジ脂肪アミドアミン系柔軟剤である。
[R1−C(O)−NH−CH2CH2−N(CH3)(CH2CH2OH)−CH2CH2−NH−C(O)−R1+CH3SO4-
式中、R1−C(O)は、オレオイル基、ソフトタロー基、又は硬化タロー基であり、DegussaからそれぞれVARISOFT(登録商標)222LT、VARISOFT(登録商標)222、及びVARISOFT(登録商標)110の商標名で市販されている。
【0073】
カチオン性界面活性剤として使用するための活性成分として好適な第2のタイプのDEQA(「DEQA(2)」)化合物は、次の一般式を有する。
[R3+CH2CH(YR1)(CH2YR1)]X-
式中、Y、R、R1及びX-はそれぞれ、上記と同じ意味を有する。
【0074】
これらのタイプの作用剤及びその一般的製造法は、米国特許第4,137,180号(Naikら、1979年1月30日発行)に開示されている。好ましいDEQA(2)の例は、式1,2−ジ(アシルオキシ)−3−トリメチルアンモニオプロパンクロリドを有する「プロピル」エステル四級アンモニウム布地柔軟剤活性成分がある。
【0075】
別の実施形態では、物品は、実質的に非発泡性の溶解性固体パーソナルケア製品であり、物品の約0重量%〜約10%のイオン性(例えば、アニオン性、双性イオン性、カチオン性又はこれらの混合物)界面活性剤、1つの実施形態では物品の約0重量%〜約5重量%のイオン性界面活性剤、1つの実施形態では物品の約0重量%〜約2.5重量%のイオン性界面活性剤、及び、物品の約1重量%〜約50重量%の非イオン性若しくは高分子界面活性剤、1つの実施形態では物品の約5重量%〜約45重量%の非イオン性若しくは高分子界面活性剤、1つの実施形態では物品の約10重量%〜約40重量%の非イオン性若しくは高分子界面活性剤、及びこれらの組み合わせを含む。
【0076】
本発明での使用に好適な非イオン性界面活性剤は、McCutcheion’s Detergents and Emulsifiers,North American edition(1986)、Allured Publishing Corp.、及びMcCutcheion’s Functional Materials,North American edition(1992)に記載されているものを含む。本発明のパーソナルケア組成物での使用に好適な非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレン化アルキルフェノール、ポリオキシエチレン化アルコール、ポリオキシエチレン化ポリオキシプロピレングリコール、アルカン酸のグリセリルエステル、アルカン酸のポリグリセリルエステル、アルカン酸のプロピレングリコールエステル、アルカン酸のソルビトールエステル、アルカン酸のポリオキシエチレン化ソルビトールエステル、アルカン酸のポリオキシエチレングリコールエステル、ポリオキシエチレン化アルカン酸、アルカノールアミド、N−アルキルピロリドン、アルキルグリコシド、アルキルポリグルコシド、アルキルアミンオキシド、及びポリオキシエチレン化シリコーンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0077】
非常に好ましい実施形態では、ソルビタンエステル及びソルビタンエステルのアルコキシル化誘導体から選択される非イオン性界面活性剤としては、モノラウリン酸ソルビタン(SPAN(登録商標)20)、モノパルミチン酸ソルビタン(SPAN(登録商標)40)、モノステアリン酸ソルビタン(SPAN(登録商標)60)、トリステアリン酸ソルビタン(SPAN(登録商標)65)、モノオレイン酸ソルビタン(SPAN(登録商標)80)、トリオレイン酸ソルビタン(SPAN(登録商標)85)、イソステアリン酸ソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(Tween(登録商標)20)、モノパルミチン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(Tween(登録商標)40)、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(Tween(登録商標)60)、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(Tween(登録商標)80)、モノラウリン酸ポリオキシエチレン(4)ソルビタン(Tween(登録商標)21)、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(4)ソルビタン(Tween(登録商標)61)、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(5)ソルビタン(Tween(登録商標)81)(これらは全てUniqemaから入手可能)及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0078】
本発明のパーソナルケア組成物での使用に好適な高分子界面活性剤としては、限定するものではないが、エチレンオキシドと脂肪族アルキル残基(fatty alkyl residues)とのブロックコポリマー、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロックコポリマー、疎水変性ポリアクリレート、疎水変性セルロース、シリコーンポリエーテル、シリコーンコポリオールエステル、ジ四級ポリジメチルシロキサン、及び共修飾されたアミノ/ポリエーテルシリコーンが挙げられる。
【0079】
ポリマー
物品に好適な1つ以上の水溶性ポリマーを、重量平均分子量が約40,000〜約500,000、1つの実施形態では約50,000〜約400,000、更に別の実施形態では約60,000〜約300,000、更に別の実施形態では約70,000〜約200,000であるように選択する。重量平均分子量は、各ポリマー原材料の平均分子量を加算し、多孔質固体物内に存在するポリマーの総重量の重さによるそれぞれの相対的重量パーセントを掛けて計算する。
【0080】
物品の水溶性ポリマーとしては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレンオキシド、ポリアクリレート、カプロラクタム、ポリメタクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリメチルアクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド、ポリエチレングリコールモノメタアクリレート、アクリル酸とメチルアクリレートとのコポリマー、ポリウレタン、ポリカルボン酸、ポリビニルアセテート、ポリエステル、ポリアミド、ポリアミン、ポリエチレンイミン、マレイン酸/(アクリレート又はメタクリレート)コポリマー、メチルビニルエーテルと無水マレイン酸とのコポリマー、酢酸ビニルとクロトン酸とのコポリマー、ビニルピロリドン及び酢酸ビニルのコポリマー、ビニルピロリドン及びカプロラクタムのコポリマー、ビニルピロリドン/酢酸ビニルのコポリマー、アニオン性モノマーと、カチオン性モノマーと両性モノマーとのコポリマー、並びにこれらの組み合わせを含む合成ポリマーが挙げられるが、それらに限定されない。
【0081】
物品の水溶性ポリマーはまた、天然供給されるポリマーから選択してもよく、それらには、植物起源のもの(その例には、カラヤゴム、トラガカントゴム、アラビアゴム、アセマンナン、コンニャクマンナン、アカシアゴム、ガティゴム、乳清タンパク質分離物、及び大豆タンパク質分離物;グアーガム、ローカストビーンガム、マルメロ種子、及びオオバコ種子を含む種子抽出物;カラギーナン、アルギネート、及び寒天のような海草抽出物;果実エキス(ペクチン)が挙げられる)、微生物起源のもの(キサンタンガム、ジェランガム、プルラン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、及びデキストランが挙げられる)、及び動物起源のもの(カゼイン、ゼラチン、ケラチン、ケラチン加水分解物、スルホン酸ケラチン、アルブミン、コラーゲン、グルテリン、グルカゴン、グルテン、ゼイン、及びシェラックが挙げられる)が挙げられる。
【0082】
変性された天然ポリマーはまた、物品において水溶性ポリマーとして有用である。好適な変性天然ポリマーとしては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロースアセテートフタレート、ニトロセルロース及び他のセルロースエーテル/エステルのようなセルロース誘導体、並びにヒドロキシプロピルのようなグアー誘導体が挙げられるが、それらに限定されない。
【0083】
物品の好ましい水溶性ポリマーとしては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレンオキシド、デンプン及びデンプン誘導体、プルラン、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、及びカルボキシメチルセルロースが挙げられる。
【0084】
物品のより好ましい水溶性ポリマーとしては、ポリビニルアルコール、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースが挙げられる。好適なポリビニルアルコールとしては、Celanese Corporation(Dallas,TX)から商標名CELVOLで入手可能なものが挙げられ、限定するものではないが、CELVOL 523、CELVOL 530、CELVOL 540、CELVOL 518、CELVOL 513、CELVOL 508、CELVOL 504、及びこれらの組み合わせが挙げられる。好適なヒドロキシプロピルメチルセルロースには、Dow Chemical Company(Midland,MI)から商標名METHOCELで入手可能なものが挙げられ、限定するものではないが、METHOCEL E50、METHOCEL E15、METHOCEL E6、METHOCEL E5、METHOCEL E3、METHOCEL F50、METHOCEL K100、METHOCEL K3、METHOCEL A400、及び上述のヒドロキシプロピルメチルセルロースとの組み合わせを含む、これらの組み合わせが挙げられる。
【0085】
物品(乾燥済み)は、物品の約10重量%〜約50重量%の水溶性ポリマー、1つの実施形態では物品の約15重量%〜約40重量%の水溶性ポリマー、1つの実施形態では物品の約20重量%〜約30重量%の水溶性ポリマーを含んでもよい。
【0086】
プレミックスは、プレミックスの約3重量%〜約20重量%の水溶性ポリマー、1つの実施形態ではプレミックスの約5重量%〜約15重量%の水溶性ポリマー、1つの実施形態ではプレミックスの約7重量%〜約10重量%の水溶性ポリマーを含んでもよい。
【0087】
可塑剤
本物品は、本明細書で論じられる組成物の使用に好適な水溶性可塑化剤を含んでもよい。水溶性可塑化剤の非限定的な例としては、ポリオール、コポリオール、ポリカルボン酸、ポリエステル及びジメチコンコポリオールが挙げられる。
【0088】
有用なポリオールの例としては、グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール(200〜600)、ソルビトール、マニトール、ラクチトール及び他のモノー及び多価低分子量アルコール(例、C2〜C8アルコール)のような糖アルコール、フルクトース、グルコース、スクロース、マルトース、ラクトース、及び高級フルクトースコーンシロップ固形物並びにアスコルビン酸のようなモノ、ジ−及びオリゴ糖が挙げられるが、これらに限定されない。
【0089】
ポリカルボン酸の例としては、クエン酸、マレイン酸、コハク酸、ポリアクリル酸、及びポリマレイン酸が挙げられるが、これらに限定されない。
【0090】
好適なポリエステルの例としては、グリセロールトリアセテート、アセチル化モノグリセリド、ジエチルフタレート、トリエチルシトレート、トリブチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、アセチルトリブチルシトレートが挙げられるが、これらに限定されない。
【0091】
好適なジメチコンコポリオールの例としては、PEG−12ジメチコン、PEG/PPG−18/18ジメチコン、及びPPG−12ジメチコンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0092】
他の好適な可塑剤としては、アルキル及びアリルフタレート、ナフタレート、ラクテート(例えば、ナトリウム、アンモニウム及びカリウム塩)、ソルベス−30、尿素、乳酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム(PCA)、ヒラルロネート又はヒアルロン酸ナトリウム、可溶性コラーゲン、変性化タンパク質、L−グルタメートモノナトリウム、グリコール酸、乳酸、クエン酸、マレイン酸及びサリチル酸のようなα & βヒドロキシル酸、グリセリルポリメタクリレート、ポリクオタニウムのようなポリマー可塑剤、タンパク質、及びグルタミン酸、アスパラギン酸及びリジンのようなアミノ酸、水素デンプン加水分解物、他の低分子量エステル(例えば、C2〜C10アルコール及び酸のエステル)、及び食品及びプラスチック業界の当業者に既知の他のいずれの水溶性可塑剤、並びにそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0093】
好ましい可塑剤としてはグリセリン及びプロピレングリコールが挙げられる。欧州特許第0283165(B1)号は、プロポキシル化グリセロールのようなグリセロール誘導体を含む他の好適な可塑剤を記載している。
【0094】
プレミックスは、プレミックスの約0.3重量%〜約8重量%の可塑剤、1つの実施形態ではプレミックスの約1重量%〜約5重量%の可塑剤、1つの実施形態ではプレミックスの約2重量%〜約4重量%の可塑剤を含んでもよい。
【0095】
物品(乾燥済み)は、物品の約1重量%〜約25重量%の可塑剤、1つの実施形態では物品の約3重量%〜約20重量%の可塑剤、1つの実施形態では物品の約5重量%〜約15重量%の可塑剤を含んでもよい。
【0096】
任意成分
物品は、組成物に使用されると知られているか、あるいは有用であるような他の任意成分を更に含んでもよく、かかる任意材料は本明細書に記載の選択された不可欠な材料と相溶性があるか、あるいは過度に製品性能を損なわないことを条件とする。
【0097】
かかる任意成分とは、最も典型的には、化粧品での使用が認可され、CTFA Cosmetic Ingredient Handbook,Second Edition,The Cosmetic,Toiletries,and Fragrance Association,Inc.1988,1992のような参考文献に記載されている物質である。
【0098】
本明細書において任意成分として好適な乳化剤としては、モノ−及びジ−グリセリド、脂肪族アルコール、ポリグリセロールエステル、プロピレングリコールエステル、ソルビタンエステル、並びに他の既知の乳化剤、あるいは例えばケーキ及び他の焼き菓子及び菓子製品などの気泡化食品の調製時に、又は毛髪用ムースなどの化粧品の安定化時に使用されるものなどの、空気界面を安定化させるのに一般に使用される乳化剤が挙げられる。
【0099】
かかる任意成分の更なる非限定例としては、防腐剤、香料又は芳香剤、着色剤又は染料、コンディショニング剤、毛髪漂白剤、増粘剤、保湿剤、加湿剤、薬剤活性物質、ビタミン又は栄養素、日焼け止め剤、脱臭剤、知覚剤(sensates)、植物エキス、栄養素、収れん剤、化粧品粒子、吸収剤粒子、接着剤粒子、毛髪定着剤、繊維、反応型エージェント、美白剤、日焼け剤、ふけ防止剤、香料、剥離剤、酸、化粧下地、保湿剤、酵素、懸濁化剤、pH調整剤、毛髪着色剤、ヘアパーマ剤(hair perming)、顔料粒子、にきび抑制剤、抗菌剤、日焼け止め剤、日焼け剤、剥離粒子、増毛又は育毛剤、防虫剤、シェービングローション剤、共溶媒又は他の追加の溶媒、並びに類似の他の材料が挙げられる。
【0100】
好適なコンディショニング剤としては、高融点脂肪族化合物、シリコーンコンディショニング剤及びカチオン性コンディショニングポリマーが挙げられる。好適な物質は、米国特許第2008/0019935号、同第2008/0242584号及び同第2006/0217288号に記載されている。
【0101】
物品による使用のための製品タイプの実施形態の非限定例としては、ハンドクレンジング基質、ヘアシャンプー又は他の毛髪トリートメント基質、ボディクレンジング基質、髭剃り準備基質、布地ケア基質(柔軟化)、食器洗浄基質、ペットケア基質、パーソナルケア基質、薬剤を含む又は他のスキンケア活性成分、潤いを与える基質、日焼け止め基質、長期にわたり皮膚に有効な成分基質(例えば、ビタミンを含む基質、アルファ−ヒドロキシ酸を含む基質など)、脱臭基質、香料を含む基質、などが挙げられる。
【0102】
「最大力までの距離」の方法:質感指数32ソフトウェアを備えるTA−57R円筒型プローブを用いて質感分析器で破壊方法によって測定する。この方法のために、物品を、4〜7mmの間の厚さを有する、少なくとも7mmの直径の円にカットすべきであり、即ち、この全体の厚さ及び直径範囲内になるように慎重にカットするか積み重ねるべきである。多孔質固体物試料を、試料の上の所定の位置に添着された上蓋を備えるシリンダーの上に4本のネジで慎重に取り付ける。シリンダー及びその蓋の中心には、プローブが試料を通過し引き伸ばすことを可能にする穴がある。試料は、合計30mmの距離を1秒当たり1mmの前テストのスピード、1秒当たり2mmのテストスピード及び1秒当たり3mmの後テストのスピードで測定する。最大力の距離を記録する。
【0103】
手での溶解方法:ニトリル手袋を着用している状態で、およそ43mm×43mm×4〜6mmの寸法を有する1つの物品を手の平に配置する。注射器を介して7.5cm3の約30℃〜約35℃の水道水を製品に素早く適用する。円運動を用いて、溶解が発生するまで1度に2ストローク、手の平をこすり合わせる(30ストロークまで)。手溶解値は、完全に溶解するのに要するストローク数として、又は最大30ストロークとして記録する。
【0104】
泡特性:泡体積
物品は、これ以降に記載されているような泡特性を提供する。泡体積の査定を、0.098グラムの人工液体皮脂[10〜22%のオリーブオイル、18〜20%のココヤシオイル、18〜20%のオレイン酸、5〜9%のラノリン、5〜9%のスクアレン、3〜6%のパルミチン酸、3〜6%のパラフィン油、3〜6%のドデカン、1〜4%のステアリン酸、1〜4%のコレステロール、1〜4%のココナツ脂肪酸、18〜20%のチョレスー24]で処理された15g/25.4cm(15g/10インチ)のフラットな東洋人の真新しいヘアピースで実施する。ヘアピースを、9〜11グラム、37.7℃(100°F)の水でシャワーノズルで5.6リットル/分(1.5ガロン/分)で20秒間すすぐ。液体コントロール製品をテストする場合、0.75cm3の液体製品を、ヘアピースの中心に適用し、次にヘアピース上の毛髪の下の部分のその毛髪の上にある製品を円運動で10回こすり、続いて前後に40ストロークする(合計80ストローク)。泡速度を、80ストロークの間に最初の泡が明らかに発生する時のストローク数として記録する。オペレーターの手袋からの泡は、内径3.5cm及び発生する泡の総量によって、70mL、110mL、又は140mL(ガラス専門店によって標準サイズのメスシリンダーの高さを修正)の総容量のメスシリンダーに移す。毛髪からの泡は、ヘアピースを強く握り締めて下方向に1ストローク動かすことによって集め、そしてまたシリンダー内に入れる。総泡体積をミリリットル単位で記録する。試験サンプルにつき3回の作業を行い、そして3つの値の平均を計算する。物品を試験する時、0.20+/−0.01グラムの製品の重さを必要であればはさみを使って測り、そしてヘアピースに適用し、次に2cm3の追加の水を注射器で製品に適用する。泡立ち技術を、次に10分間の待ち時間後に液体製品向けに記載されているように実施する。
【0105】
本明細書で使用するとき、用語「実質的に非発泡性の」及び「非発泡性の」は、泡の量が0mL〜20mLであることを意味して使用される。
【0106】
収縮%
最終的に測定された厚さを、乾燥工程に先立って最初に形成された厚さから減算し、形成された厚さで除算し、100を乗算して、収縮百分率を得ることにより、収縮%を計算する。後者の最初に形成された厚さは、本明細書に記載のように湿潤プレミックスが金型の頂部と水平に適用される例においては、金型の深さにより概算することができる。
【0107】
本物品は最大気泡壁の厚さを有する。その物品は、約0.02mm〜約0.15mm、1つの実施形態においては約0.025mm〜約0.12mm、別の実施形態においては約0.03mm〜約0.09mm、更に別の実施形態においては約0.035mm〜約0.06mmの気泡壁厚を有する。
【0108】
その気泡壁の厚さは、本明細書に記載のようにマイクロコンピューターを使った断層撮影法(μCT80、SN 06071200、スキャンコ・メディカルAG(Scanco Medical AG))を通してスキャンされた画像から計算される。その気泡壁の厚さは、スキャンコ・メディカル(Scanco Medical)の骨梁形態計測評価を用いて骨梁厚さの測定のために定められている方法に従って決定される。Scancoユーザーマニュアルから引用されるような骨梁厚さの定義:骨梁厚さは、ユークリッドの(Euclidean)距離変換(EDM)を用い、それは最前面相内の任意の点から背面の最も近い点までのユークリッド距離を計算する。骨梁厚さは、EDMの極大に関連付けられる中心線の値の2倍を表し、それは物体の中心までの距離(この距離の2倍が厚さを表す)を表す。
【0109】
本物品はまた、最小比表面積を有する。本物品は、約0.03m2/g〜約0.25m2/g、1つの実施形態では約0.035m2/g〜約0.22m2/g、別の実施形態では約0.04m2/g〜約0.19m2/g、及び更に別の実施形態では約0.045m2/g〜約0.16m2/gの比表面積を有する。
【0110】
比表面積は、ガス吸着技術を通して測定される。表面積は、分子規模の固体試料の露出した表面の測定値である。BET(Brunauer,Emmet and Teller)理論は、表面積を決定するのに用いられる最もよく知られているモデルであり、ガス吸着等温線に基づいている。ガス吸着は、物理的な吸着及び毛管凝縮を用いてガス吸着等温線を測定する。この技術は、以下の工程によって要約される。試料を試料管に入れ、真空下又は流れるガス下で熱して試料の表面上の汚染物を除去する。試料重量は、脱ガスされた試料及び試料管の混合重量から空の試料管重量を差し引いて得られる。次に試料管を分析ポート上に置き、分析をスタートする。この分析方法の最初の工程は、試料管の排気であり、次に液体窒素温度でヘリウムガスを用いて試料管内の空き空間体積を測定する。次に試料に2度目の排気をし、ヘリウムガスを除去する。計器は次に、要求される圧力測定値が達成されるまで、ユーザーが特定する間隔でクリプトンガスを投与することによって吸着等温線を収集し始める。試料を次に、クリプトンガス吸着でASAP 2420を用いて分析することができる。これらの測定は、Micromeretics Analytical Services,Inc.(One Micromeritics Dr,Suite 200,Norcross,GA 30093)により行うことを薦める。この技術に関するより多くの情報は、Micromeretics Analytical Servicesのウェブサイト(www.particletesting.com or www.micromeritics.com)上で入手可能であり、あるいはClyde Orr及びPaul Webbによる本「Analytical Methods in Fine particle Technology」に公開されている。
【0111】
物品は、好ましくは、パッド、細長い一片又はテープの形態をした平らな可撓性基材であり、以下の手法によって計測されるように、約0.5mm〜約10mm、1つの実施形態では約1mm〜約9mm、別の実施形態では約2mm〜約8mm、更に別の実施形態では約3mm〜約7mmの厚さを有する、パッド又はストリップに対して、第3次元以上を備える円筒状、球状、又は他の物体の場合は、厚さは、最短寸法の最大距離、つまり、例えば球状又は円筒状の直径、として取られ、厚さの範囲は上述と同じである。
【0112】
溶解性多孔質固体物(すなわち基材又は試料基材)の厚さは、Mitutoyo Corporation Digital Disk Stand Micrometer Model Number IDS−1012E(Mitutoyo Corporation,965 Corporate Blvd,Aurora,IL,USA 60504)のようなミクロメーター又はすき間ゲージを用いて得られる。ミクロメーターは、直径1インチ、重さ約32グラムのプラテンを有し、約6.32gm/cm2(40.7psi)の印加圧力において厚さを測定する。
【0113】
溶解性多孔質固体物の厚さは、プラテンを引き起こし、試料基材の一部分をプラテンの真下のスタンド上に配置し、注意深くプラテンを下げて試料基材に接触させ、プラテンを離し、試料基材の厚さをミリメートル単位で数値表示装置上で測定することにより、測定する。平らでないより堅い基材の場合を除いて、厚さを可能な限り最下位の表面圧力において測定するのを確実にするために、試料基材をプラテンの全てのエッジまで十分に延ばすべきである。完全には平らでないより堅い基材に対しては、基材の平らなエッジを、基材の平らな部分上で衝突するプラテンの一部分のみを用いて測定する。
【0114】
物品は、約400グラム/m2〜約3,000グラム/m2、1つの実施形態では約500グラム/m2〜約2,500グラム/m2、別の実施形態では約600グラム/m2〜約2,000グラム/m2、更に別の実施形態では約700グラム/m2〜約1,500グラム/m2の坪量を有する。
【0115】
本明細書中のパーソナルケア構成体の溶解性多孔質固体成分の基本重量は、選択される溶解性多孔質固体の面積当たりの溶解性多孔質固体成分の重さ(グラム/メートル2)として計算される。その面積は多孔質固体物の外側エッジに直角の平坦表面上の投影面積として計算される。平らな物体に対しては、面積は、したがって試料の外側周囲内に取り囲まれている面積に基づいて計算される。球状物体に対しては、面積は、したがって3.14×(直径/2)2として平均直径に基づいて計算される。円筒状物体に対しては、面積は、したがって直径×長さとして平均直径及び平均長さに基づいて計算される。イレギュラーな形状の3次元物体に対しては、面積は、この側面に直角に方向付けられた平坦表面上に投影される最大の外側寸法を備える側面に基づいて計算される。このことは、物体の外側寸法を1枚のグラフ用紙上で鉛筆で注意深くトレーシングし、次に2乗のおよその計数で面積を計算し、そして2乗の既知の面積を掛けるか又は尺度を含んでかつ画像分析技術を用いてトレーシングした面積(コントラストのために陰影がつけられているのが好ましい)の写真を撮ることによって達成できる。
【0116】
物品は、約0.08g/cm3〜約0.30g/cm33、1つの実施形態では約0.10g/cm3〜約0.25g/cm3、別の実施形態では約0.12g/cm3〜約0.20g/cm3の乾燥密度を有する。
【0117】
溶解性多孔質固体物の乾燥密度は、この等式によって決定される。計算された濃度=多孔質固体物の基本重量/(多孔質固体の厚さ×1,000)。溶解性多孔質固体物の坪量及び厚さは、本明細書に記載の方法に従って決定される。
【0118】
走査型電子顕微鏡(SEM)撮像:
きれいなかみそりの刃で多孔質固体物から代表的部分を切り出し、切断した側を上向きにして標準cryo−SEM部分上に置いた。炭素テープ及び銀塗料で試料を台に固定した。Gatan Alto 2500 cryo stageを取り付けたHitachi S−4700 FE−SEMを用いて試料を撮像した。顕微鏡での撮像前に、試料を−95℃に冷却した。試料を白金で軽くコーティングして、荷電を低減した。下部二次電子検出器を用いて、2kV、20μA引出電圧、ウルトラ解像モードにて代表的な像を回収した。長い作動距離を使用して、試料全体が1つのフレームにて撮像されるようにした。
【実施例】
【0119】
以下の実施例は、本発明の範囲内にある実施形態を更に説明し、かつ、実証する。これら実施例は、例示目的のためにのみ提供され、しかも、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、それらの多くの変更が可能であることから、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。別段の指定がない限り、例示される量は全て、全組成物の重量を基準とした濃度、すなわち、重量/重量百分率である。
【0120】
実施例1〜12:界面活性剤/ポリマー液体加工組成物
以下の界面活性剤/ポリマー液体加工組成物を、以下に記載のように示された重量百分率で調製した。液体処方は、アニオン性:両性の界面活性剤の比、両性界面活性剤のタイプ及びアニオン性界面活性剤のタイプで異なる。
【0121】
【表1】

1 Sigma−Aldrich Catalog No.363081、分子量85,000〜124,000、87〜89%加水分解
2 McIntyre Group Ltd(University Park,IL)のMackam HPL−28ULS
【0122】
【表2】

1 Sigma−Aldrich Catalog No.363081、分子量85,000〜124,000、87〜89%加水分解
2 McIntyre Group Ltd(University Park,IL)のMackam HPL−28ULS
【0123】
【表3】

1 Sigma−Aldrich Catalog No.363081、分子量85,000〜124,000、87〜89%加水分解
2 McIntyre Group Ltd(University Park,IL)のMackam HPL−28ULS
3 Jaguar C−500、Rhodia Inc.(Cranbury,New Jersey)から入手可能
【0124】
【表4】

1 Sigma−Aldrich Catalog No.363081、分子量85,000〜124,000、87〜89%加水分解
2 McIntyre Group Ltd(University Park,IL)のMackam HPL−28ULS
3 UCARE(商標)ポリマーLR−400、Amerchol Corporation(Plaquemine,Louisiana)から入手可能。
【0125】
従来のオーバーヘッド撹拌棒(IKA(登録商標)Works,Inc.,Wilmington,DEから入手可能なIKA(登録商標)RW20DZM Stirrer)及びホットプレート(Corning Incorporated Life Sciences,Lowell,MA)を用いて、上記組成物の各々について300グラムの目標重量を調製する。適切な寸法の洗浄した容器の中に、蒸留水及びグリセリンを加えて100〜150rpmで撹拌する。カチオン性ポリマーが存在する場合には、それを次に、均質になるまで一定の撹拌を行いながらゆっくりと添加する。ポリビニルアルコールを好適な容器に計量し、目に見える塊が形成されるのを避けてスパチュラを用いて攪拌し続けながら少しずつ主混合物にゆっくりと加える。混合速度は泡の形成を最小限に抑えるように調整する。混合物をゆっくりと75℃〜80℃に加熱し、その後、界面活性剤を添加する。混合物を次に、かき回し続けながら85℃に熱し、そして次に常温まで冷却する。蒸発して失われた水を埋め合わせるために更に蒸留水を添加する(容器の元々の自重に基づく)。最終的なpHは5.2〜6.6の間であり、必要であればクエン酸で調整するか又は水酸化ナトリウムで希釈する。得られた加工混合物の粘度を測定する。
【0126】
実施例13〜15:溶解性多孔質シャンプー固体物及び性能/構造データ:より速い乾燥及び、アニオン性:両性の比の調査
溶解性多孔質シャンプー固体物の実施例13、14及び15を実施例1、2及び3からの界面活性剤/ポリマー液体加工溶液からそれぞれ以下に記載のように調製した。各実施例は、高い値及び低い値における2つの加工変数の4種の評価、すなわち、密度(気泡化湿潤密度0.26及び0.32グラム/cm3)及び乾燥温度(第一条件は、物品を30分にわたって75℃のオーブンにおいて乾燥させ、続いて一晩40℃のオーブンにおいて乾燥させることから構成され、一方、第二条件は、物品を30〜45分にわたって130℃のオーブンにおいて乾燥させることから構成される)から構成される。
【0127】
【表5】

a 物品は、75℃に保持された第一オーブンに30分にわたって保管され、次に、40℃に保持されたオーブンに一晩(14時間)保管された。
【0128】
【表6】

a 物品は、75℃に保持された第一オーブンに30分にわたって保管され、次に、40℃に保持されたオーブンに一晩(14時間)保管された。
【0129】
【表7】

a物品は、75℃に保持された第一オーブンに30分にわたって保管され、次に、40℃に保持されたオーブンに一晩(14時間)保管された。
【0130】
250グラムの界面活性剤/ポリマー液体加工溶液(実施例1〜3から)を4.7リットル(5クオート)のKITCHENAID(登録商標)Mixer Model K5SS(Hobart Corporation,Troy,OHから入手可能)のステンレス鋼ボウルに移し、平たい泡立て取付具を取り付ける。およそ0.26グラム/cm3又は0.32グラム/cm3の湿潤密度が達成されるまで最大速度設定10にて混合物を激しく起泡する(表に時間を記録)。既知の体積を有するカップを充填して、スパチュラを用いてカップの頂部を均一にこすり取って重さを測ることにより、密度を測定する。得られた気泡化混合物を次にスパチュラで6.5mmの深さを有する160mm×160mmの正方形のアルミニウム金型に広げ、過剰な湿潤発泡体を、角度45°に固定した大きな金属スパチュラの直線状端部を金型表面に対してゆっくりと均一に引くことにより除去する。アルミニウム金型を次に75℃の対流式オーブン内におよそ30分にわたって置き、その後直ちに40℃の対流式オーブン内に移し、一晩にわたって置く。あるいは、アルミニウム金型を130℃の対流式オーブン内におよそ35〜45分にわたって、又は、蒸発に起因する重量喪失が各金型内の元々の発泡体重量の67%〜69%になるまで、定置してもよい。金型を室温に冷まし、ほぼ乾燥した多孔質固体物を薄いスパチュラ及びピンセットの助けを借りて金型から取り出す。
【0131】
得られた160mm×160mmの正方形パッドを、カッティングダイ及びSamco SB20切断機を用いて9個の43mm×43mmの正方形(丸めた端部を有する)に切り出す(各正方形はおよそ16.9cm2の表面積を示す)。得られた小さい方のパッドを次に、21.1℃(70°F)及び50%相対湿度に保った一定環境室にて、室内雰囲気に対して開いたままにしてある大きなジプロックの袋の中で一晩(14時間)平衡化させる。次に、各パッドの重さを測り、個々の重量ボート上に元々の金型サイドが下向きになるように置く。平均パッド重量を記録する。
【0132】
溶解及び泡体積:
下表は、実施例13〜15の溶解性多孔質固体シャンプーからの、手での溶解及び泡体積性能データを要約する。データは本明細書に記載の方法によって収集された。
【0133】
【表8】

1 物品は、75℃に保持された第一オーブンに30分にわたって保管され、次に、40℃に保持されたオーブンに一晩(14時間)保管された。
【0134】
【表9】

1 物品は、75℃に保持された第一オーブンに30分にわたって保管され、次に、40℃に保持されたオーブンに一晩(14時間)保管された。
【0135】
様々なアニオン性:両性界面活性剤の比を含む高密度及び低密度多孔質固体物両方における上記の2つのデータセットは、低温で長時間にわたって(75℃で30分、その後40℃で一晩にわたって)乾燥させた物品に対し、高温で短時間にわたって(130℃で30〜45分にわたって)乾燥させた物品において、一定ではないが一方的に改善された(single variably improved)溶解性能を示す。理論に束縛されるものではないが、これは、より多くの開放気泡構造が形成され、水に希釈された際の溶解のためにより大きな利用可能な表面積が生じることに起因すると考えられる。加えて、上記の2つのデータセットは、両性界面活性剤が高比率である界面活性剤系から製造される物品から、一定ではないが一方的に改善された溶解及び起泡性能を示す。
【0136】
構造特性:
下表は、2つの異なる乾燥温度から製造され、異なるアニオン性:両性の比を有する実施例13、14及び15から高密度及び低密度多孔質固体物について取られた構造測定値を要約する。SEM及びマイクロ−CT像もまた、低密度物品について取られ、添付の図面において参照される。データは本明細書に記載の方法によって収集された。
【0137】
【表10】

【0138】
【表11】

【0139】
異なるアニオン性:両性界面活性剤の比を有する高密度及び低密度多孔質固体の両方についての上記2つのデータセットは、低温で長時間にわたって(75℃で30分、その後、40℃で一晩およそ14時間にわたて−実施例13.3、14.3、15.3、13.4、14.4及び15.4を参照されたい)乾燥させた物品に対し、高温で短時間にわたって(130℃で30〜45分にわたって−実施例13.1、14.1、15.1、13.2、14.2及び15.2を参照されたい)乾燥させた物品において、一定ではないが一方的に、増加したBET比表面積、低下した気泡壁厚さ、及び、より高いSMI指数値を示す。特に、同様の組成と密度を通して比較することにより、BET表面積は22%〜57%は増加し、気泡壁厚さは29%〜52%低下し、SMI指数値は1単位高くなっていることを理解することができる(実施例13.1対13.3、14.1対14.3、15.1対15.3、13.2対13.4、14.2対14.4、及び15.2対15.4を参照されたい)。このSEM及びマイクロ−CT像は、このデータと質的に一致している(図1a対1b、1c対1d、1e対1f、2a対2b、2c対2d、2e対2f、3a対3b、3c対3d、及び3e対3fを参照されたい)。
【0140】
いくつかの例で、低温で乾燥させた物品は、星形体積及び開放気泡百分率の増加を呈する。理論に制限されるものではないが、これは、内部体積領域(マイクロ−CT計算のために選択された領域)における水切れ及び泡融合の増加に起因すると考えられ、これはより高密度の下方領域を生じ、これが水拡散及び急速な溶解の速度制限障壁として作用すると考えられる。この現象は、中間断面及び底部断面SEM像(図1a対1b、1c対1d、及び1e対1fを参照されたい)並びに内部体積及び全体積マイクロ−CT像(図2a対2b、2c対2d、2e対2f、3a対3b、3c対3d、及び3e対3fを参照されたい)を理解することにより質的に観察することができる。
【0141】
実施例16〜19:溶解性多孔質シャンプー固体物及び性能データ:液体加工固形分%及び粘度の調査
溶解性多孔質シャンプー固体物の実施例16、17、18及び19は、それぞれ実施例3、4、5及び6からの界面活性剤/ポリマー液から、実施例13〜15に記載のものと同一の手順に従って(130℃の乾燥温度を30〜45分にわたって採用)、調製した。水の濃度が固形分%の増加を生じさせ、これに対応して加工混合物粘度が上昇したのを唯一の違いとして、同一の成分を同一のポリマー:界面活性剤:可塑剤の比で有する液体加工組成物から、これらの多孔質固体物実施例を製造する。より高い固形分%及び粘度を有する液体加工組成物について、本発明の必要な密度範囲を達成するために、気泡化時間の延長を試みる。
【0142】
【表12】

【0143】
【表13】

【0144】
上表は、本発明の必要な密度及び坪量範囲をより高い固形分%及び粘度値にて達成することの技術的困難を示す。特に、固形分%値を29.5%から33%に上げると、粘度は14,500cpsから23,900cpsに上がった。この例では、気泡化時間を増加させると、所望のより低い密度の達成に成功し、結果として、それぞれ、およそ0.33g/cm3及び0.16g/cm3の低湿潤及び乾燥密度制限が生じる(実施例16対実施例17.1、17.2及び17.3を参照されたい)。固形分%値を更に36%に上げると、37,600cpsの粘度となった。気泡化時間を380秒に増加しても、それぞれおよそ0.38g/cm3及び0.18〜0.21g/cm3の低湿潤密度及び乾燥密度の結果しか達成できない(実施例18.1、18.2及び18.3を参照されたい)。更に、固形分%値を39%に上げると、51,000cpsの粘度が生じ、それぞれおよそ0.52g/cm3及び0.31g/cm3の低湿潤密度及び乾燥密度制限が生じた(実施例19を参照されたい)。上記に示したような従来の加工で本発明の定義された必要な湿潤密度及び乾燥密度を有する開放気泡固体物を得るためには、30,000cpsよりも低い粘度が必要とされることが一般に分かっている。
【0145】
溶解性能:
下表は、実施例16〜19の溶解性多孔質固体シャンプーからの、手での溶解の性能データを要約する。データは本明細書に記載の方法によって収集された。
【0146】
【表14】

【0147】
上表は、本発明の高速溶解性多孔質構造物を得るための液体加工混合物の固形分%及び粘度値における上方制限を示す(従来加工に従う)。特に、36%及び39%の固形分値並びに対応する高粘度を有する液体加工混合物は、乏しい溶解性能を有する多孔質固体物を生じた(実施例18.1、18.2、18.3及び19を参照されたい)。対照的に、29.5%及び33.0%の固形分値及び対応する低い粘度を有する液体加工混合物は、良好な溶解性能(20ストローク未満)を有する多孔質固体物を生じた。実施例16〜19は、従来の加工に基づいて本発明の高速溶解性多孔質固体物をより高い固形分%及び粘度にて達成すること固有の技術的困難を示す。
【0148】
実施例20〜26溶解性多孔質シャンプー固体物−高温対周囲加工
溶解性多孔質シャンプー固体物の実施例20〜26を実施例7、8、9、10、11及び12からの界面活性剤/ポリマー液体加工溶液からそれぞれ調製した。「周囲加工」条件として示された実施例は、実施例13〜19について記載したのと同一の手順に従って(130℃の乾燥温度を30〜45分にわたって採用)、調製する。「高温加工」条件として示された実施例は、気泡化前に液体加工混合物を70℃に予め加熱し、プロセスの気泡化パートの間に70〜75℃の温水ジャケットを4.7リットル(5クオート)のKITCHENAID(登録商標)Mixer Model K5SS(Hobart Corporation,Troy,OHから入手可能)のステンレス鋼ボウルの周囲に採用する(また、130℃の乾燥温度を30〜45分にわたって採用する)ことを除いて、同一のやり方で製造した。水の濃度が固形分%の増加を生じさせ、これに対応して加工混合物粘度が上昇したのを唯一の違いとして、同一の成分を同一のポリマー:界面活性剤:可塑剤の比で有する液体加工組成物から、各表内の多孔質固体物実施例を製造する。実施例20〜24はカチオン性グアーポリマーを含み、実施例25及び26はカチオン性セルロースポリマーを含む。
【0149】
【表15】

【0150】
【表16】

【0151】
【表17】

【0152】
溶解性能:
下表は、実施例20〜25の溶解性多孔質固体シャンプーからの、手での溶解の性能データを要約する。データは本明細書に記載の方法によって収集された。
【0153】
【表18】

【0154】
上の実施例は、上記加工技術において所望による予備加熱工程の使用が、(25℃において)より高い固形分%及び粘度値を有するプレミックスから可撓性の溶解性多孔質固体構造物が調製されるのを可能にすることを示す。特に、高速溶解性構造物(6〜10ストローク)を(25℃において)33.3%〜37.2%の範囲の固形分%値及び32,200cps〜64,900cpsの範囲の粘度で達成した(実施例22、23、24及び26を参照されたい)。
【0155】
これらの高温加工された物品は、(25℃において)より低い粘度を有するより多く希釈された液体加工混合物の従来加工に対して、同等からより良好である溶解性能を示す(実施例20.1、20.2、21.1、21.2及び21.3)。これは、(25℃において)36%〜39%の固形分値及び37,600cps〜51,000cpsの粘度が固体のゆっくりとした溶解(24〜>30ストローク)を生じる従来加工技術に基づく上記実施例18及び19と顕著な対照をなす。加えて、所望による予備加熱プロセス工程により、物品は、乾燥プロセス中のパッド収縮が有意に減少し(約8%〜約16、これに対して、従来は約27%〜約38%)、パッド外観及び特性の改善を生じる。
【0156】
構造特性:
下表は、周囲及び高温加工条件の両方にとって代表的な例として実施例21、22及び24からの多孔質固体物について取られた構造測定値を要約する。データは本明細書に記載の方法によって収集された。
【0157】
【表19】

【0158】
上の実施例から、高い固形分%値(33%及び37%)及び対応する高い粘度(32,200cps及び64,900cps)を有する加工混合物の高温加工(プレミックスを予備加熱すること)により製造される物品が、表面積の平均22%の増加を示すより大きなBET比表面積を有する多孔質構造物を生じることを理解することができる(実施例21.1及び21.2対実施例22及び24を参照されたい)。37%の固形分及び64,900cpsの粘度を有する加工混合物から製造される物品(実施例24)でさえ、本発明の範囲内の構造パラメータ(開放気泡百分率、気泡壁厚さ、星形体積及びSMI指数)を呈することも理解することができる。SEM及びマイクロ−CT像は、このデータと質的に一致する(図4a及び4b対図4c及び4d、並びに、図5a及び5b対図5c及び5dを参照されたい)。
【0159】
実施例27溶解性多孔質シャンプー固体物−マイクロ波乾燥
同一の界面活性剤−ポリマープレミックスを実施例2に記載の通りに調製し、実施例14.1からの物品の調製に与えた詳細に従って気泡化して、実施例27を得る。しかしながら、対流式オーブン内で130℃にて乾燥させる実施例14.1と異なり、実施例27は、2.0kWの出力及び1分当たり30.4cm(1フィート)のベルト速度及び130℃の周囲空気温度にて操作される低エネルギー密度マイクロ波アプリケータ内で乾燥させる。マイクロ波乾燥をIndustrial Microwave Systems Inc.(North Carolina)により供給される装置にて行う。得られた物品を下表にて実施例14.1と比較する。
【0160】
【表20】

【0161】
対流式オーブン乾燥とマイクロ波乾燥とを比較するこれらの2つの物品についての性能データを下表に与える。
【0162】
【表21】

【0163】
対流式オーブン乾燥とマイクロ波乾燥とを比較するこれらの2つの物品についての構造測定値を下表に与える。
【0164】
【表22】

【0165】
表21及び表22から、マイクロ波乾燥が乾燥時間及び溶解速度における改善を提供することを理解することができる。更に、表23から、マイクロ波乾燥が、本発明の範囲内の所望の構造パラメータを有する物品を製造することを理解することができる。1つの注目すべき違いは、マイクロ波乾燥からの星形体積が有意に減少していることである。理論に制限されるものではないが、これは、対流乾燥の最初の表面加熱よりも、同時内部構造マイクロ波加熱からの方が、より均一な断面構造を生じさせることに起因すると考えられる。これは、中心領域からの水切りが不十分なために重力に引っ張られて、従来の乾燥中に形成される中心領域がより低密度になる(及びより開放される)こと、並びに、底部領域がより高密度になる(及びより開放されなくなる)ことを回避する助けとなる。実際、これは、SEM及びマイクロ−CT像から容易に観察することができ、マイクロ波で乾燥した物品27が物品の厚みにわたってより均質な多孔質構造を生じることを理解することができる(図6a対6b及び図7a対7bを参照されたい)。
【0166】
本明細書に開示された任意の活性物質及び/又は組成物は、以下の米国特許出願:米国特許第61/229981号、同第61/229986号、同第61/229990号、同第61/229996号、同第61/230000号、同第61/230004号、並びに、これらに優先権を主張する任意の出版物に開示されている物品、特に家庭用ケア物品、の内部で及び/又はそれらと共に使用できることに留意すべきである。このような物品は、以下のうちの1種以上を含んでもよい:洗浄性界面活性剤、可塑剤、酵素、石鹸泡抑制剤、石鹸泡促進剤、漂白剤、漂白安定剤、キレート剤、洗浄溶媒、向水性物質、二価イオン、柔軟仕上げ添加物(例えば、第四級アンモニウム化合物)、非イオン性界面活性剤、香料及び/又は香料送達系。このような物品は、洗濯機に投入して布地を洗浄及び/又は処理すること、食器洗浄機に投入して食器を洗浄及び/又は処理すること、並びに、水に投入して布地及び/又は硬質表面を洗浄及び/又は処理すること、が挙げられるがこれらに限定されない方法において利用され得る。
【0167】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく制限されるものとして理解されるべきでない。それよりむしろ、特に指定されない限り、各こうした寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
【0168】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は出願書類を含め、本明細書において引用される全ての文献は、明示的に除外ないしは制限されない限り、その全体を参考として本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、それが本明細書において開示され請求されるいずれかの発明に関する先行技術であること、又はそれが単独で若しくは他のいかなる参照とのいかなる組み合わせにおいても、このような発明を教示する、提案する、又は開示することを認めるものではない。更に、本書における用語のいずれかの意味又は定義が、参考として組み込まれた文献における同一の用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいて、本書においてその用語に与えられた定義又は意味が適用されるものとする。
【0169】
本発明の特定の実施形態について説明し記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正が可能であることが当業者には自明である。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の「特許請求の範囲」で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性多孔質溶解性固体構造物品の調製プロセスであって、
a.界面活性剤と水溶性ポリマーと所望により可塑剤とを含むプレミックスを調製する工程であって、前記プレミックスが、
i.約15%〜50%の固形分と、
ii.約2,500cps〜150,000cpsの粘度と、を有する、予備混合物の調製工程、
b.前記プレミックス内にガスを導入することによりプレミックスを気泡化して、湿潤気泡化プレミックスを形成する工程、
c.前記湿潤気泡化プレミックスを1つ以上の形状に形成して、形成された湿潤気泡化プレミックスにする工程、及び、
d.乾燥環境で前記形成された湿潤気泡化プレミックスを乾燥させる工程であって、前記乾燥環境は、前記プレミックスを約3分〜約90分の範囲内で約0.1〜約25%の水分の最終水分含量まで乾燥させて、前記可撓性多孔質溶解性固体構造物品を形成するように加熱される、形成された湿潤気泡化プレミックスの乾燥工程、を含む、可撓性多孔質溶解性固体構造物品の調製プロセス。
【請求項2】
前記乾燥工程が、約5分〜約60分、好ましくは約7分〜約45分の乾燥時間を含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記気泡化工程の前及び間に前記液体プレミックスの加熱工程を更に含み、前記液体プレミックスが約40℃〜約99℃であり、好ましくは前記液体プレミックスが約50℃〜約95℃であり、より好ましくは前記液体プレミックスが約60℃〜約90℃である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
前記可撓性溶解性多孔質固体構造物品を切断する工程を更に含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項5】
前記可撓性溶解性多孔質固体構造物品を修正する工程を更に含み、前記修正工程が、前記可撓性溶解性多孔質固体構造物品を三次元構造物に形成すること、前記可撓性溶解性多孔質固体構造物品の表面上に印刷すること、前記可撓性溶解性多孔質固体構造物品の表面を模様付けすること、及びこれらの組み合わせを含む群から選択される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項6】
前記乾燥環境が100℃〜150℃であるように、前記乾燥環境が、1つ以上の乾燥室、対流式オーブン、トラック/トレー乾燥機、多段式直列乾燥機、衝突オーブン/乾燥機、回転式オーブン/乾燥機、直列焙煎機、急速高伝熱オーブン及び乾燥機、二重プレナム焙煎機、コンベヤー乾燥機、真空乾燥チャンバ及びこれらの組み合わせからなる群から選択され、好ましくは乾燥工程がマイクロ波乾燥又は高周波乾燥及びこれらの組み合わせにより達成される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項7】
多孔質溶解性固体構造物品の調製プロセスであって、
a.界面活性剤と水溶性ポリマーと所望により可塑剤とを含むプレミックスを調製する工程であって、前記プレミックスが、
i.約30%〜60%の固形分と、
ii.約15,000cps〜150,000cpsの粘度と、を有する、プレミックスの調製工程、
b.前記プレミックスを約40℃〜約99℃に加熱する工程、
c.前記プレミックス内にガスを導入することによりプレミックスを気泡化して、湿潤気泡化プレミックスを形成する工程、
d.前記湿潤気泡化プレミックスを所望の1つ以上の形状に形成して、形成された湿潤気泡化プレミックスにする工程、及び、
e.前記形成された湿潤プレミックスを約0.10g/cm3〜約0.40g/cm3、1つの実施形態では約0.11g/cm3〜約0.30g/cm3、別の実施形態では約0.12g/cm3〜約0.25g/cm3、及び別の実施形態では約0.13g/cm3〜約0.20g/cm3の乾燥密度に乾燥させて、前記多孔質溶解性固体構造物品を形成する工程、を含む、可撓性多孔質溶解性固体構造物品の調製プロセス。
【請求項8】
a.約1%〜約75%の界面活性剤と、
b.約10%〜約50%の水溶性ポリマーと、
c.所望により約1%〜約25%の可塑剤と、を含む可撓性溶解性多孔質固体構造物の形態のパーソナルケア物品であって、
前記物品が、約0.10g/cm3〜約0.40g/cm3、1つの実施形態では約0.11g/cm3〜約0.30g/cm3、別の実施形態では約0.12g/cm3〜約0.25g/cm3、及び別の実施形態では約0.13g/cm3〜約0.20g/cm3の乾燥密度を有する、パーソナルケア物品。
【請求項9】
前記物品が、約1mm3〜約90mm3の星型体積と負でない約0.0〜約3.0の範囲の構造モデル指数とを有することにより定義される気泡間結合性を含む、請求項8に記載のパーソナルケア物品。
【請求項10】
前記物品が約0.03m2/g〜約0.25m2/gの表面積を含み、前記物品が約80%〜約100%の開放気泡百分率を含み、前記物品が約0.02mm〜約0.15mmの気泡壁厚さを含み、かつ前記物品が約125グラム/m2〜約3,000グラム/m2の坪量を含む、請求項8に記載のパーソナルケア物品。
【請求項11】
発泡性であり、かつ前記物品の約23重量%〜約75重量%のアニオン性界面活性剤を含む、請求項8に記載のパーソナルケア物品。
【請求項12】
実質的に非発泡性であり、かつ
i.約0%〜約10%のイオン性界面活性剤と、
ii.約1%〜約50%の非イオン性界面活性剤又は高分子界面活性剤と、
iii.これらの組み合わせと、を含む、請求項8に記載のパーソナルケア物品。
【請求項13】
前記物品が、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレンオキシド、ポリアクリレート、カプロラクタム、ポリメタクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリメチルアクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド、ポリエチレングリコールモノメタアクリレート、ポリウレタン、ポリカルボン酸、ポリビニルアセテート、ポリエステル、ポリアミド、ポリアミン、ポリエチレンイミン、マレイン酸/(アクリレート又はメタクリレート)コポリマー、メチルビニルエーテルと無水マレイン酸とのコポリマー、酢酸ビニルとクロトン酸とのコポリマー、ビニルピロリドン及び酢酸ビニルのコポリマー、ビニルピロリドン及びカプロラクタムのコポリマー、ビニルピロリドン/酢酸ビニルのコポリマー、アニオン性モノマーとカチオン性モノマーと両性モノマーとのコポリマー、並びにこれらの組み合わせを含む群から選択される1つ以上の水溶性ポリマーを含む、請求項16に記載のパーソナルケア物品。
【請求項14】
前記物品が、グリセロール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール及びC2〜C8アルコール、アルキル及びアリルフタレート、ナフタレート、C2〜C10アルコールと酸とのエステル、並びにこれらの混合物を含む群から選択される可塑剤を含む、請求項16に記載のパーソナルケア物品。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図1d】
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【図1e】
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【図1f】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図2d】
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【図2e】
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【図2f】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図3d】
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【図3e】
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【図3f】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図4d】
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【図5a】
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【図5b】
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【図5c】
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【図5d】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7a】
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【図7b】
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【公表番号】特表2012−511045(P2012−511045A)
【公表日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−540815(P2011−540815)
【出願日】平成21年12月8日(2009.12.8)
【国際出願番号】PCT/US2009/067087
【国際公開番号】WO2010/077627
【国際公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】