保持部材
【課題】少ない操作で係止することができ、安定してテーブルやかご等として使用することができる保持部材を提供する。
【解決手段】本保持部材1は、板状の保持部材本体11と、側面に配された係合部12と、保持部材本体に取り付けられた脚部13とを備え、係合部が自動車の内装材に設けられた被係合部21と係合することにより、保持部材本体が内装材に係止され、脚部の基端が保持部材本体に回動可能に支持され、内装材に係止されていない状態では脚部が保持部材本体に収納されており、保持部材本体が内装材に係止された状態では、係合部と被係合部とを係合する際の力がリンク機構により伝達されて脚部が保持部材本体から立設した状態となることを特徴とする。本保持部材は作業等をしても揺れにくく、脚部が自動で立設するため、使用するための手間を少なくし、かつ脚部を立設し忘れることがなく、安定して作業をおこなうことができる。
【解決手段】本保持部材1は、板状の保持部材本体11と、側面に配された係合部12と、保持部材本体に取り付けられた脚部13とを備え、係合部が自動車の内装材に設けられた被係合部21と係合することにより、保持部材本体が内装材に係止され、脚部の基端が保持部材本体に回動可能に支持され、内装材に係止されていない状態では脚部が保持部材本体に収納されており、保持部材本体が内装材に係止された状態では、係合部と被係合部とを係合する際の力がリンク機構により伝達されて脚部が保持部材本体から立設した状態となることを特徴とする。本保持部材は作業等をしても揺れにくく、脚部が自動で立設するため、使用するための手間を少なくし、かつ脚部を立設し忘れることがなく、安定して作業をおこなうことができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の内装材等の側面に係止することによってテーブルやかご等として使用することができる保持部材に関する。更に詳しくは、少ない操作で係止することができ、安定して使用することができる保持部材に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車内で事務作業等をするために用いるテーブルが種々検討されている(例えば特許文献1〜3を参照。)。これらテーブルは、通常はドアの内装材部分であるドアトリムに縦向きに収納されており、必要なときに横向き、即ち水平にした状態とすることで使用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平06−27349号公報
【特許文献2】実開平06−83461号公報
【特許文献3】特開昭61−146656号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、このようなテーブルは、その一端側がドアトリムによって支えられているだけであり、他端側が浮いているために使用時に揺れやすく、作業によっては適さない問題があった。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、少ない操作で係止することができ、安定して使用することができる保持部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の通りである。
1.物を保持するための保持部材本体と、前記保持部材本体に設けられた係合部と、前記保持部材本体に取り付けられた脚部と、を備えた保持部材であって、前記係合部が、自動車の内装材に設けられた被係合部と係合することにより、前記保持部材本体が前記内装材に係止され、前記脚部の基端は、前記保持部材本体に回動可能に支持されるとともに、前記保持部材本体が前記内装材に係止されていない状態では、前記脚部は前記保持部材本体に収納されており、前記保持部材本体が前記内装材に係止された状態では、前記係合部と前記被係合部とを係合する際の力がリンク機構により伝達されて前記脚部が前記保持部材本体から立設した状態となることを特徴とする保持部材。
2.前記保持部材本体の前記係合部近傍には、前記保持部材本体を前記内装材に係止する又は係止を解除するために前記保持部材本体を抜き挿しする方向に摺動可能な第1スライダが備えられ、前記保持部材本体には、前記第1スライダと第1連結棒により連結され、前記抜き挿しする方向に摺動可能な第2スライダが備えられ、前記第2スライダは、前記脚部の前記基端よりも先端寄りの部分と、第2連結棒により連結されており、前記保持部材本体を前記内装材に係止する際に、前記第1スライダが摺動し、前記第1スライダの摺動に伴って前記第2スライダも摺動し、前記第2スライダの摺動に連動して前記脚部が前記保持部材本体から立設した状態となる上記1.記載の保持部材。
3.前記係合部は突出状の形態をなすとともに、前記被係合部は該係合部と対応する形状の溝状又は孔状の形態をなして、前記係合部と前記被係合部とが係合され、前記係合部と前記被係合部は、係合している状態で更にロック機構によりロックされ、前記ロック機構は、前記係合部に形成されたロック用のロック孔と、前記被係合部の溝又は孔内に弾性体により付勢されつつ突出するロック爪とを備え、前記ロック孔に前記ロック爪が挿入されることでロックされる上記1.又は上記2.記載の保持部材。
4.前記ロック爪には、テーパ面が形成されており、前記保持部材本体には、前記係合部の前記ロック爪側の面を摺動する摺動板が備えられ、前記保持部材本体に設けられたロック解除用の操作部を操作することにより、前記摺動板が前記ロック爪の前記テーパ面を押圧して、前記ロック爪を押し込むことにより、ロックを解除する上記1.乃至上記3.のいずれかに記載の保持部材。
5.自動車のドアの内装材と着脱可能に形成されている上記1.乃至上記4.のいずれかに記載の保持部材。
6.前記被係合部は、自動車のインストルメントパネルに配されている上記1.乃至上記5.のいずれかに記載の保持部材。
【発明の効果】
【0006】
本発明の保持部材によれば、保持部材本体の一側面に設けた係合部が自動車の内装材の被係合部と係合し、かつ立設する脚部により支えられるため、事務作業等をしても揺れにくい。また、脚部は保持部材を使用していないときは保持部材本体内に格納されており、被係合部と係合することにより自動で立設するため、脚部を手動で立設するときと比べて保持部材を使用するための手間を少なくし、かつ脚部を立設し忘れることがなく、常に安定して作業をおこなうことができる。
【0007】
また、脚部の立設を、第1スライダ及び第2スライダを用いておこなう場合は、係合部を被係合部に差しこむときの力を用いて立設をおこなうことができるため、脚部を手動で立設するときと比べて保持部材を使用するための手間を少なくすることができ、且つ脚部を立設し忘れることがなく、常に安定して保持部材を用いた作業をおこなうことができる。
更に、係合部が突起状の形態をなすとともに、被係合部が溝状又は孔状の形態をなして、係合部と被係合部とが係合され、更にロック機構によりロックされる場合は、保持部材の使用中に係合が外れて作業に支障が出ることを防止することができる。
また、ロック爪が摺動板により解除される場合は、解除操作をおこなわない限り保持部材の係合を維持することができ、保持部材の使用中に係合が外れて作業に支障が出ることを防止することができる。
更に、自動車のドアの内装材と着脱可能に形成されている場合は、未使用のときは、ドアに保持部材を格納することができる。また、自動車の使用に支障が生じることがない。また、使用時はドアから外して内装材に係止することができるため、ドアの開閉に支障が生じることがない。
更に、被係合部が、自動車のインストルメントパネルに配されている場合は、本保持部材を乗員の前側に設置することができ、乗員がテーブル等として有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本実施例に係るテーブルとして用いる保持部材において、収納場所であるドアトリムから回動した状態を示す斜視図である。
【図2】本実施例に係る保持部材において、使用状態における各部を説明するための、保持部材本体を省略した平面図である。
【図3】本実施例に係る保持部材において、係合部を被係合部の係合穴に差し込む途中の状態における各部を説明するための斜視図である。
【図4】係合部近傍のロック機構を説明するための本実施例の保持部材を部分拡大した斜視図である。
【図5】本実施例に係る保持部材において、収納場所であるドアトリムに収納した状態を示す斜視図である。
【図6】本実施例に係る保持部材において、被係合部を設けたインストルメントパネルに係合した状態を示す斜視図である。
【図7】本実施例に係る保持部材において、係合していないときの各部を説明するための、保持部材本体を省略した斜視図である。
【図8】本実施例に係る保持部材において、係合部を被係合部の係合穴に差し込む途中の状態における各部を説明するための、保持部材本体を省略した斜視図である。
【図9】本実施例に係る保持部材において、係合部を被係合部に係合した状態における各部を説明するための、保持部材本体を省略した斜視図である。
【図10】本実施例に係る保持部材において、解除レバーを操作してロック機構を解除した状態における各部を説明するための、保持部材本体を省略した斜視図である。
【図11】係合部と被係合部との係合する過程、及びその係合の解除の過程を説明するための模式図であって、(1)係合部を被係合部の係合穴に差し込む途中の状態、(2)係合部を被係合部の係合穴に差し込む途中であって、係合部の先端がロック爪のテーパ面を押してロック爪を押し込む状態、(3)ロック爪がロック孔に挿入されて、係合及びロックがされている状態、(4)ロック解除レバーの操作により摺動板がロック爪のテーパ面を押してロック爪を押し込んでロックが解除されている状態、(5)係合部を引き抜いて係合が解除される状態、を表す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の保持部材を詳しく説明する。
ここで示される事項は例示的なもの及び本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
【0010】
本発明に係る保持部材は、保持部材本体と、保持部材本体に設けられた係合部と、保持部材本体に取り付けられた脚部と、を備える。また、係合部及び被係合部は、ロック機構を備えることができる。
本保持部材は、その係合部を自動車の内装材の被係合部に係合させ、且つ脚部で立設させることによって、物を保持することができる。この「被係合部」を配設されている場所は、自動車の内装材であればよく、インストルメントパネル、コンソールボックス、シート及びその他の任意の壁面を例示することができる。
【0011】
前記「保持部材本体」は、保持対象となる物を保持するためのものであればその形態を問わず、テーブルとして使用するための板状体、コップやボトル等を挟持するための穴等が形成された枠状体、物を入れる袋又はかごをぶら下げるための穴部を有する枠状体、物を入れる箱状体、傘や釣竿等の長尺物を立てかけるための枠体等を例示することができる。また、保持部材本体の大きさ及び材質等は特に問わない。
前記「係合部」及び前記「被係合部」は、双方が係合することによって保持部材本体の位置が固定され、且つ保持部材本体によって保持されている保持対象物が脱落等を起こさなくすることができればよく、任意の構成とすることができる。この例として、互いに嵌合する突起状体と孔との組合せ、互いに嵌合する突起状体と溝との組合せ、鉤状体と該鉤状体を引っ掛ける棒状体との組合せ、磁石(電磁石を含む)と磁性体との組合せ等を例示することができる。また、係合部を保持部材本体に設ける場所は、任意に選択することができ、例えば保持部材本体の側面とすることができる。
前記「脚部」は、保持部材を使用しないときは保持部材本体に収納できる脚であり、基端が保持部材本体に回動可能に支持されている。また、保持部材を使用するときは脚部の先端側が下方を向くように回動させることにより立設することができる。更に、この回動は、係合部と被係合部とを係合する際の力がリンク機構により伝達されることによって行われる。また、脚部の形状、大きさ及び材質等は特に問わない。
【0012】
前記リンク機構は、任意に選択することができるが、例えば、第1スライダ、第1連結棒、第2スライダ及び第2連結棒の組合せにより構成することができる。第1スライダ、第1連結棒、第2スライダ及び第2連結棒の形状、大きさ及び材質等は特に問わない。
前記「第1スライダ」は、係合部と被係合部とを係合するために保持部材本体に加えられる力によって摺動し、第1連結棒、第2スライダ及び第2連結棒を介して脚部を立設させるための摺動体である。このような第1スライダは、係合部と被係合部とを係合するときに被係合部により保持部材本体に押し込まれる構成とすることができ、例えば保持部材本体を挿し抜きする方向に摺動可能となるよう、係合部近傍に配設することができる。
この「係合部近傍」とは、係合部と被係合部とが係合したとき、被係合部が設けられている自動車の内装材によって、第1スライダの一端が保持部材本体側に押し込むことができる場所を表し、例えば、係合部と隣接する場所や、保持部材本体の係合部が配設されている側面等の任意の場所とすることができる。
前記「第2スライダ」は、第1スライダの摺動に伴って摺動し、その摺動に伴い第2連結棒を介して脚部を立設させるための摺動体である。このような第2スライダは、第1スライダと第1連結棒により連結され、保持部材本体を抜き挿しする方向、即ち第1スライダが集合する方向と同じ方向に手動可能に配設される。第2スライダは、任意の場所に配設することができ、例えば保持部材本体の底部側であり、且つ脚部の基端と第1スライダとの間とすることができる。また、第2スライダは、脚部の基端よりも先端寄りの部分と、第2連結棒により連結される。
【0013】
脚部は、バネやゴム等の弾性体を用いて保持部材本体に収納する方向に付勢することができる。このとき、係合部と被係合部とを係合しているときは、リンク機構により脚部が立設する方向に力が掛かり続けており、使用時に脚部が保持部材本体に収納することがない。また、係合部と被係合部との係合が解除されたときは、リンク機構により掛かる力がなくなるため、弾性体による付勢により脚部を保持部材本体に収納することができる。
このため、保持部材を収納するときに、脚部を手動で収納する手間を省くことができ、迅速に保持部材を収納することができる。
【0014】
前記「ロック機構」は、保持部材を使用しているときに係合部と被係合部との係合が外れないように維持するための機構である。このような機構は任意に選択することができ、例えば、ロック爪とロック爪が挿入されるロック孔との組合せ、鉤状体と該鉤状体を引っ掛ける棒状体との組合せ等を例示することができる。
前記「ロック爪」は、バネやゴム等の弾性体により付勢され、突出する構造であればよい。また、保持部材と対向するようにテーパ面を形成したロック爪を被係合部に配設することができる。これにより、係合するために係合部を被係合部に差し込むときはテーパ面によってロック孔と嵌合するまでは係合部によってテーパ面を押圧してロック爪を押し込んだ状態にすることができる。更に、例えば、摺動板等によりテーパ面を押圧してロック爪を押し込むことにより、ロックを外すことができる。
【0015】
本保持部材は、自動車内の内装材の被係合部を備える任意の壁面に係止して使用することができる。また、本保持部材は、使用していないときには、自動車内の内装材の任意の壁面等に収納してもよい。この例として、自動車のドアの内装材と着脱可能にすることを挙げることができる。特に、自動車のドアの内装部分であるドアトリムに収納する場合、収納したときに上方となる保持部材本体の側面側に脱着可能な蝶番構造を備えることができる。この蝶番構造は、被係合部と同じ高さに設けられる回転軸となる蝶番軸と、蝶番軸を片持ちで支持する蝶番軸受とからなり、保持部材本体を垂直方向に回動させてドアトリムに収納するときは蝶番として機能し、且つ保持部材本体の上方の係止をおこなう。また、保持部材本体を使用するために、保持部材本体を水平に回動させてから、被係合部の方に移動させて係合するときに、軸受から軸が抜けてドアトリムと保持部材との係合が解除することができる。このような蝶番構造は、保持部材を使用しているときは保持部材とドアとの接続がないので、ドアを開閉しても保持部材の使用に支障がない。更に、蝶番軸と蝶番軸受とは、それぞれ保持部材とドアトリムとに設けてもよいし、ドアトリムと保持部材とに設けてもよい。
【実施例】
【0016】
以下、図面を用いて実施例により本発明の保持部材を具体的に説明する。
(1)保持部材の構成
本実施例に係る保持部材1は図6に示すように、使用時は、自動車のインストルメントパネル2に設けた被係合部21に係合した状態で使用するテーブルである。また、使用しないときは図5に示すように、自動車のドアトリム3に設けた収納用の窪みに収納することができる。このような保持部材1は図2及び3に示すように、保持部材本体11と、保持部材本体11のインストルメントパネル2に対向する側面に設けられている係合部12と、保持部材本体11の底部に設けられている脚部13と、収納したときに上方となる保持部材本体11の側面に設けられている蝶番軸16と、収納したときに下方となる位置の保持部材本体11に設けられている収納係止部17を備えている。
また、係合部12と脚部13と間にはリンク機構が設けられている。
【0017】
保持部材本体11は、保持対象である物を載置するテーブルとして機能する板状体である。この保持部材本体11は、樹脂、木材及び金属等の任意の材質からなる。保持部材本体11の底部は、図3に示すようにくり抜いたような空間が設けられており、脚部13やリンク機構を収めることができる。
係合部12は、図1〜3に示すように保持部材本体11のインストルメントパネル2に対向する側面に間隔を空けて2箇所設けられており、突出状の形態をなす棒状の樹脂及び金属等からなる。このような係合部12は、図1に示すようにインストルメントパネル2に設けた穴状の係合穴211が形成されている被係合部21と係合することができる。更に、係合部12にはロック機構が設けられている。
【0018】
脚部13は、図3に示すように樹脂及び金属等からなる先端側132が略直角に折れ曲がったL字状の棒状体である。また、保持部材本体11の底部に、脚部13の基端131が回動可能に支持されている。更に、折れ曲がった先端側132が足となって自動車のフロア4と接することで、保持部材1を支えることができる。これにより、図7に示すように、保持部材1を使用していないときは、脚部13を保持部材本体11に格納することができ、使用時は図2、6及び9に示すように、脚部13を立設した状態にして保持部材1を支えることができる。
また、図3に示すように、脚部13の基端131のわずかに先端側になる位置と、保持部材本体11の底部との間には格納バネ134が設けられている。この格納バネ134は、自身が縮む方向、即ち脚部13が保持部材本体11に収納される方向に付勢する。
【0019】
また、係合部と脚部は、図2、3、7、8及び9に示すように、Y字状の第1スライダ141、第1連結棒142、第2スライダ143及び第2連結棒144からなるリンク機構により連係し、保持部材1をインストルメントパネル2に押しつけて係合するときの力によって、格納されていた脚部13を立設状態にすることができる。
第1スライダ141は、Y字形状であり、2つの端部がそれぞれ2つの係合部12に沿って摺動するように配設され、残りの1つの端部が第1連結棒142に接続されている。また、第1スライダ141の係合部12の先端側の端部は、インストルメントパネル2と接触できるように、保持部材本体11の側面から突出している。このため、第1スライダ141は、保持部材1をインストルメントパネル2に押しつけるときに、係合部12に沿って摺動し、その摺動を第1連結棒142に伝達することができる。
第1連結棒142は、一端側が保持部材本体11の底部に回動可能に設けられ、中央部に第1スライダ141の一端が接続され、他端側に第2スライダ143が接続されている。このような第1連結棒142は、図7〜9に示すように、第1スライダ141の小さな摺動を大きな動きにして第2スライダ143に伝達することができる。
第2スライダ143は、保持部材本体11の底部に設けたレール145上に摺動可能に設けられており、第1スライダ141と同じ方向に摺動することができる。また、第2スライダ143と、脚部13の基端131よりも先端側132寄りの位置に設けられている支点133と、が第2連結棒144により連係しており、第2スライダ143の摺動を脚部13の出し入れする方向に変換することができる。
【0020】
ロック機構は、図3及び11に示すように、係合部12の先端側に設けられているロック孔151と、図11に示すように、被係合部21の係合穴211内に設けられているロック爪22とからなる。また、ロック機構によるロックを解除するために、図4及び11に示すように、係合部12のロック爪22側の面を摺動する摺動板152が設けられている。摺動板152は、図2及び4に示すように、クランク155及び解除ロッド154を介して図2に示す解除レバー153に接続されており、解除レバー153を操作すると解除ロッド154が図2における左方向に引っ張られ、それに伴いクランク155が回転することで、図2における右方向に摺動し、ロック孔151を塞ぐ。
【0021】
蝶番軸16は、図2及び3に示すようにドアトリム3に設けた収納場所の上部に設けられている蝶番軸受31に挿入可能な棒状体である。蝶番軸受31に蝶番軸16を挿入した状態で蝶番として機能し、図5に示すように蝶番軸16を回動軸として保持部材本体11を垂直(保持部材本体11の保持対象物を載置する載置面が縦向き)としたり、図1に示すように保持部材本体11を水平(保持部材本体11に保持対象物を載置できる状態)としたりするように回動することができる。また、蝶番軸受31が設けられている高さは、図1に示すように被係合部21の係合穴211と略同じ高さであるため、保持部材本体11を水平となるように回動させた後、そのまま、図6に示すように保持部材本体11を被係合部21側に押すことで、係合部12が被係合部21の係合穴211に押し込まれ、係合することができる。更に、保持部材本体11が係合するまで摺動させたときに、蝶番軸受31から蝶番軸16が外れるようになっている。
【0022】
収納係止部17は、図5に示すようにドアトリム3に保持部材1を収納したときに、自動車の走行中の揺れ等によって保持部材1が蝶番軸16を軸として揺れないように係止するためのロック機構である。収納係止部17は、図1に示すドアトリム3に設けられている収納係止孔32と嵌合固定することができる鉤状物である。
【0023】
インストルメントパネル2に設けられている被係合部21は、図1及び5に示すように保持部材本体11を使用するときの高さに設けられており、係合部12を挿入するための係合穴211と、図11に示すように係合穴211内に設けられロック孔151に押し込まれてロックするためのロック爪22と、ロック爪22をロック孔151側へ付勢するための弾性体であるロックバネ23と、を備える。
【0024】
(2)保持部材の使用方法
このような保持部材1に物を載置して使用できる状態にするための方法を説明する。
保持部材1が図5に示すようにドアトリム3に格納されているとき、保持部材本体11を、蝶番軸16を回転軸として持ち上げ、図1に示す状態にする。
その後、保持部材本体11をインストルメントパネル2の被係合部21側に押して、係合をおこなう。これにより、図6に示すように係合部12が被係合部21に挿入されて係合される。
【0025】
このとき、第1スライダ141の一端がインストルメントパネル2に接触して押されるため摺動する。また、摺動に伴い、図3及び8に示すように脚部13が回動を行い、係合が完了する位置まで保持部材本体11がインストルメントパネル2側に押されると、図2、6及び9に示すように脚部13の立設が完了し、保持部材1を支えることができるようになる。
また、図11(1)に示すように係合穴211に係合部12が挿入されると、図11(2)に示すように係合部12の先端がロック爪22のテーパ面221と接触してロック爪22をロックバネ23側に押し下げて係合穴211の最深部まで移動することができる。その後、係合部12の先端が係合穴211の最深部に到達したときに、ロック孔151とロック爪22が同じ位置になるため、図11(3)に示すようにロック孔151にロック爪22がロックバネ23の付勢により押し込まれ、係合部12を被係合部21から引き抜けないようにロックすることができる。
【0026】
上記の操作で、保持部材1は図6に示すように、脚部13によって支えられ、且つ係合部12と被係合部21との係合によりインストルメントパネル2に係止されることによって物を載置するためのテーブルとして使用することができる。
また、係合が完了する位置まで保持部材本体11がインストルメントパネル2側に押されると、蝶番軸受31から蝶番軸16が抜けるため、ドアを開閉しても保持部材1がともに動くことがない。
【0027】
(2)保持部材の格納方法
次いで、図6に示すようにテーブルとして使用している状態の保持部材1を、図5に示すようにドアトリム3の収納場所に収納する方法を説明する。
始めにドアを閉めた状態で、図10に示すように解除レバー153を操作する。この操作をすることによって、図11(4)に示すように摺動板152が、ロック爪22のテーパ面221を押圧して、ロック爪22をロックバネ23側に押し込むことにより、ロックを解除することができる。
その後、解除レバー153を操作した状態を維持したまま、図11(5)に示すように、保持部材本体11をインストルメントパネル2から引き離して図1の状態にする。このとき、第1スライダ141の一端がインストルメントパネル2から離れるため、図3及び8に示すように、脚部13に設けられている格納バネ134による付勢によって第2スライダ143及び第1スライダ141がインストルメントパネル2側にスライドし、同時に脚部13が保持部材本体11の底部に格納される。同時に、蝶番軸受31に蝶番軸16が挿入され、保持部材1がドアトリム3に係止される。
次いで、保持部材本体11を、蝶番軸16を軸として回動させ、図5に示すようにドアトリム3の収納場所に格納する。このとき、図2に示す保持部材本体11に設けられている収納係止部17が図1に示す収納係止孔32に嵌合するため、保持部材本体11を、蝶番軸16を軸として揺れないように固定することができる。
【0028】
尚、本発明においては、前記実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、実施例における保持部材は、物を載置するテーブルであるがこれに限られず、保持部材本体に円形の貫通孔を設けてドリンクホルダーを設けてもよい。また、保持部材本体を枠体とし、その枠体に袋又はかごをぶら下げてもよい。
更に、脚部の形状がL字状の棒状体であるがこれに限られず、直線状であってもよいし、複数本の棒状体や板状体等からなっていてもよい。
また、係合部及び被係合部の形状も実施例に示した2つの棒状体とこれに嵌合する2つの溝状体に限られず、多数の棒状体及び溝状体としたり、保持部材本体の側面に沿って設けられる板状体とこれに嵌合する細長の孔状体としたりすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本保持部材は、自動車内で使用するテーブルとして用いることができる。また、自動車のドアトリム等に収納することができる。
【符号の説明】
【0030】
1;保持部材、11;保持部材本体、12;係合部、
13;脚部、131;基端、132;先端側、133;支点、134;格納バネ、
141;第1スライダ、142;第1連結棒、143;第2スライダ、144;第2連結棒、145;レール、
151;ロック孔、152;摺動板、153;解除レバー、154;解除ロッド、155;クランク、
16;蝶番軸、17;収納係止部、
2;インストルメントパネル、21;被係合部、211;係合穴、22;ロック爪、221;テーパ面、23;ロックバネ、
3;ドアトリム、31;蝶番軸受、32;収納係止孔、
4;フロア。
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の内装材等の側面に係止することによってテーブルやかご等として使用することができる保持部材に関する。更に詳しくは、少ない操作で係止することができ、安定して使用することができる保持部材に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車内で事務作業等をするために用いるテーブルが種々検討されている(例えば特許文献1〜3を参照。)。これらテーブルは、通常はドアの内装材部分であるドアトリムに縦向きに収納されており、必要なときに横向き、即ち水平にした状態とすることで使用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平06−27349号公報
【特許文献2】実開平06−83461号公報
【特許文献3】特開昭61−146656号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、このようなテーブルは、その一端側がドアトリムによって支えられているだけであり、他端側が浮いているために使用時に揺れやすく、作業によっては適さない問題があった。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、少ない操作で係止することができ、安定して使用することができる保持部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の通りである。
1.物を保持するための保持部材本体と、前記保持部材本体に設けられた係合部と、前記保持部材本体に取り付けられた脚部と、を備えた保持部材であって、前記係合部が、自動車の内装材に設けられた被係合部と係合することにより、前記保持部材本体が前記内装材に係止され、前記脚部の基端は、前記保持部材本体に回動可能に支持されるとともに、前記保持部材本体が前記内装材に係止されていない状態では、前記脚部は前記保持部材本体に収納されており、前記保持部材本体が前記内装材に係止された状態では、前記係合部と前記被係合部とを係合する際の力がリンク機構により伝達されて前記脚部が前記保持部材本体から立設した状態となることを特徴とする保持部材。
2.前記保持部材本体の前記係合部近傍には、前記保持部材本体を前記内装材に係止する又は係止を解除するために前記保持部材本体を抜き挿しする方向に摺動可能な第1スライダが備えられ、前記保持部材本体には、前記第1スライダと第1連結棒により連結され、前記抜き挿しする方向に摺動可能な第2スライダが備えられ、前記第2スライダは、前記脚部の前記基端よりも先端寄りの部分と、第2連結棒により連結されており、前記保持部材本体を前記内装材に係止する際に、前記第1スライダが摺動し、前記第1スライダの摺動に伴って前記第2スライダも摺動し、前記第2スライダの摺動に連動して前記脚部が前記保持部材本体から立設した状態となる上記1.記載の保持部材。
3.前記係合部は突出状の形態をなすとともに、前記被係合部は該係合部と対応する形状の溝状又は孔状の形態をなして、前記係合部と前記被係合部とが係合され、前記係合部と前記被係合部は、係合している状態で更にロック機構によりロックされ、前記ロック機構は、前記係合部に形成されたロック用のロック孔と、前記被係合部の溝又は孔内に弾性体により付勢されつつ突出するロック爪とを備え、前記ロック孔に前記ロック爪が挿入されることでロックされる上記1.又は上記2.記載の保持部材。
4.前記ロック爪には、テーパ面が形成されており、前記保持部材本体には、前記係合部の前記ロック爪側の面を摺動する摺動板が備えられ、前記保持部材本体に設けられたロック解除用の操作部を操作することにより、前記摺動板が前記ロック爪の前記テーパ面を押圧して、前記ロック爪を押し込むことにより、ロックを解除する上記1.乃至上記3.のいずれかに記載の保持部材。
5.自動車のドアの内装材と着脱可能に形成されている上記1.乃至上記4.のいずれかに記載の保持部材。
6.前記被係合部は、自動車のインストルメントパネルに配されている上記1.乃至上記5.のいずれかに記載の保持部材。
【発明の効果】
【0006】
本発明の保持部材によれば、保持部材本体の一側面に設けた係合部が自動車の内装材の被係合部と係合し、かつ立設する脚部により支えられるため、事務作業等をしても揺れにくい。また、脚部は保持部材を使用していないときは保持部材本体内に格納されており、被係合部と係合することにより自動で立設するため、脚部を手動で立設するときと比べて保持部材を使用するための手間を少なくし、かつ脚部を立設し忘れることがなく、常に安定して作業をおこなうことができる。
【0007】
また、脚部の立設を、第1スライダ及び第2スライダを用いておこなう場合は、係合部を被係合部に差しこむときの力を用いて立設をおこなうことができるため、脚部を手動で立設するときと比べて保持部材を使用するための手間を少なくすることができ、且つ脚部を立設し忘れることがなく、常に安定して保持部材を用いた作業をおこなうことができる。
更に、係合部が突起状の形態をなすとともに、被係合部が溝状又は孔状の形態をなして、係合部と被係合部とが係合され、更にロック機構によりロックされる場合は、保持部材の使用中に係合が外れて作業に支障が出ることを防止することができる。
また、ロック爪が摺動板により解除される場合は、解除操作をおこなわない限り保持部材の係合を維持することができ、保持部材の使用中に係合が外れて作業に支障が出ることを防止することができる。
更に、自動車のドアの内装材と着脱可能に形成されている場合は、未使用のときは、ドアに保持部材を格納することができる。また、自動車の使用に支障が生じることがない。また、使用時はドアから外して内装材に係止することができるため、ドアの開閉に支障が生じることがない。
更に、被係合部が、自動車のインストルメントパネルに配されている場合は、本保持部材を乗員の前側に設置することができ、乗員がテーブル等として有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本実施例に係るテーブルとして用いる保持部材において、収納場所であるドアトリムから回動した状態を示す斜視図である。
【図2】本実施例に係る保持部材において、使用状態における各部を説明するための、保持部材本体を省略した平面図である。
【図3】本実施例に係る保持部材において、係合部を被係合部の係合穴に差し込む途中の状態における各部を説明するための斜視図である。
【図4】係合部近傍のロック機構を説明するための本実施例の保持部材を部分拡大した斜視図である。
【図5】本実施例に係る保持部材において、収納場所であるドアトリムに収納した状態を示す斜視図である。
【図6】本実施例に係る保持部材において、被係合部を設けたインストルメントパネルに係合した状態を示す斜視図である。
【図7】本実施例に係る保持部材において、係合していないときの各部を説明するための、保持部材本体を省略した斜視図である。
【図8】本実施例に係る保持部材において、係合部を被係合部の係合穴に差し込む途中の状態における各部を説明するための、保持部材本体を省略した斜視図である。
【図9】本実施例に係る保持部材において、係合部を被係合部に係合した状態における各部を説明するための、保持部材本体を省略した斜視図である。
【図10】本実施例に係る保持部材において、解除レバーを操作してロック機構を解除した状態における各部を説明するための、保持部材本体を省略した斜視図である。
【図11】係合部と被係合部との係合する過程、及びその係合の解除の過程を説明するための模式図であって、(1)係合部を被係合部の係合穴に差し込む途中の状態、(2)係合部を被係合部の係合穴に差し込む途中であって、係合部の先端がロック爪のテーパ面を押してロック爪を押し込む状態、(3)ロック爪がロック孔に挿入されて、係合及びロックがされている状態、(4)ロック解除レバーの操作により摺動板がロック爪のテーパ面を押してロック爪を押し込んでロックが解除されている状態、(5)係合部を引き抜いて係合が解除される状態、を表す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の保持部材を詳しく説明する。
ここで示される事項は例示的なもの及び本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
【0010】
本発明に係る保持部材は、保持部材本体と、保持部材本体に設けられた係合部と、保持部材本体に取り付けられた脚部と、を備える。また、係合部及び被係合部は、ロック機構を備えることができる。
本保持部材は、その係合部を自動車の内装材の被係合部に係合させ、且つ脚部で立設させることによって、物を保持することができる。この「被係合部」を配設されている場所は、自動車の内装材であればよく、インストルメントパネル、コンソールボックス、シート及びその他の任意の壁面を例示することができる。
【0011】
前記「保持部材本体」は、保持対象となる物を保持するためのものであればその形態を問わず、テーブルとして使用するための板状体、コップやボトル等を挟持するための穴等が形成された枠状体、物を入れる袋又はかごをぶら下げるための穴部を有する枠状体、物を入れる箱状体、傘や釣竿等の長尺物を立てかけるための枠体等を例示することができる。また、保持部材本体の大きさ及び材質等は特に問わない。
前記「係合部」及び前記「被係合部」は、双方が係合することによって保持部材本体の位置が固定され、且つ保持部材本体によって保持されている保持対象物が脱落等を起こさなくすることができればよく、任意の構成とすることができる。この例として、互いに嵌合する突起状体と孔との組合せ、互いに嵌合する突起状体と溝との組合せ、鉤状体と該鉤状体を引っ掛ける棒状体との組合せ、磁石(電磁石を含む)と磁性体との組合せ等を例示することができる。また、係合部を保持部材本体に設ける場所は、任意に選択することができ、例えば保持部材本体の側面とすることができる。
前記「脚部」は、保持部材を使用しないときは保持部材本体に収納できる脚であり、基端が保持部材本体に回動可能に支持されている。また、保持部材を使用するときは脚部の先端側が下方を向くように回動させることにより立設することができる。更に、この回動は、係合部と被係合部とを係合する際の力がリンク機構により伝達されることによって行われる。また、脚部の形状、大きさ及び材質等は特に問わない。
【0012】
前記リンク機構は、任意に選択することができるが、例えば、第1スライダ、第1連結棒、第2スライダ及び第2連結棒の組合せにより構成することができる。第1スライダ、第1連結棒、第2スライダ及び第2連結棒の形状、大きさ及び材質等は特に問わない。
前記「第1スライダ」は、係合部と被係合部とを係合するために保持部材本体に加えられる力によって摺動し、第1連結棒、第2スライダ及び第2連結棒を介して脚部を立設させるための摺動体である。このような第1スライダは、係合部と被係合部とを係合するときに被係合部により保持部材本体に押し込まれる構成とすることができ、例えば保持部材本体を挿し抜きする方向に摺動可能となるよう、係合部近傍に配設することができる。
この「係合部近傍」とは、係合部と被係合部とが係合したとき、被係合部が設けられている自動車の内装材によって、第1スライダの一端が保持部材本体側に押し込むことができる場所を表し、例えば、係合部と隣接する場所や、保持部材本体の係合部が配設されている側面等の任意の場所とすることができる。
前記「第2スライダ」は、第1スライダの摺動に伴って摺動し、その摺動に伴い第2連結棒を介して脚部を立設させるための摺動体である。このような第2スライダは、第1スライダと第1連結棒により連結され、保持部材本体を抜き挿しする方向、即ち第1スライダが集合する方向と同じ方向に手動可能に配設される。第2スライダは、任意の場所に配設することができ、例えば保持部材本体の底部側であり、且つ脚部の基端と第1スライダとの間とすることができる。また、第2スライダは、脚部の基端よりも先端寄りの部分と、第2連結棒により連結される。
【0013】
脚部は、バネやゴム等の弾性体を用いて保持部材本体に収納する方向に付勢することができる。このとき、係合部と被係合部とを係合しているときは、リンク機構により脚部が立設する方向に力が掛かり続けており、使用時に脚部が保持部材本体に収納することがない。また、係合部と被係合部との係合が解除されたときは、リンク機構により掛かる力がなくなるため、弾性体による付勢により脚部を保持部材本体に収納することができる。
このため、保持部材を収納するときに、脚部を手動で収納する手間を省くことができ、迅速に保持部材を収納することができる。
【0014】
前記「ロック機構」は、保持部材を使用しているときに係合部と被係合部との係合が外れないように維持するための機構である。このような機構は任意に選択することができ、例えば、ロック爪とロック爪が挿入されるロック孔との組合せ、鉤状体と該鉤状体を引っ掛ける棒状体との組合せ等を例示することができる。
前記「ロック爪」は、バネやゴム等の弾性体により付勢され、突出する構造であればよい。また、保持部材と対向するようにテーパ面を形成したロック爪を被係合部に配設することができる。これにより、係合するために係合部を被係合部に差し込むときはテーパ面によってロック孔と嵌合するまでは係合部によってテーパ面を押圧してロック爪を押し込んだ状態にすることができる。更に、例えば、摺動板等によりテーパ面を押圧してロック爪を押し込むことにより、ロックを外すことができる。
【0015】
本保持部材は、自動車内の内装材の被係合部を備える任意の壁面に係止して使用することができる。また、本保持部材は、使用していないときには、自動車内の内装材の任意の壁面等に収納してもよい。この例として、自動車のドアの内装材と着脱可能にすることを挙げることができる。特に、自動車のドアの内装部分であるドアトリムに収納する場合、収納したときに上方となる保持部材本体の側面側に脱着可能な蝶番構造を備えることができる。この蝶番構造は、被係合部と同じ高さに設けられる回転軸となる蝶番軸と、蝶番軸を片持ちで支持する蝶番軸受とからなり、保持部材本体を垂直方向に回動させてドアトリムに収納するときは蝶番として機能し、且つ保持部材本体の上方の係止をおこなう。また、保持部材本体を使用するために、保持部材本体を水平に回動させてから、被係合部の方に移動させて係合するときに、軸受から軸が抜けてドアトリムと保持部材との係合が解除することができる。このような蝶番構造は、保持部材を使用しているときは保持部材とドアとの接続がないので、ドアを開閉しても保持部材の使用に支障がない。更に、蝶番軸と蝶番軸受とは、それぞれ保持部材とドアトリムとに設けてもよいし、ドアトリムと保持部材とに設けてもよい。
【実施例】
【0016】
以下、図面を用いて実施例により本発明の保持部材を具体的に説明する。
(1)保持部材の構成
本実施例に係る保持部材1は図6に示すように、使用時は、自動車のインストルメントパネル2に設けた被係合部21に係合した状態で使用するテーブルである。また、使用しないときは図5に示すように、自動車のドアトリム3に設けた収納用の窪みに収納することができる。このような保持部材1は図2及び3に示すように、保持部材本体11と、保持部材本体11のインストルメントパネル2に対向する側面に設けられている係合部12と、保持部材本体11の底部に設けられている脚部13と、収納したときに上方となる保持部材本体11の側面に設けられている蝶番軸16と、収納したときに下方となる位置の保持部材本体11に設けられている収納係止部17を備えている。
また、係合部12と脚部13と間にはリンク機構が設けられている。
【0017】
保持部材本体11は、保持対象である物を載置するテーブルとして機能する板状体である。この保持部材本体11は、樹脂、木材及び金属等の任意の材質からなる。保持部材本体11の底部は、図3に示すようにくり抜いたような空間が設けられており、脚部13やリンク機構を収めることができる。
係合部12は、図1〜3に示すように保持部材本体11のインストルメントパネル2に対向する側面に間隔を空けて2箇所設けられており、突出状の形態をなす棒状の樹脂及び金属等からなる。このような係合部12は、図1に示すようにインストルメントパネル2に設けた穴状の係合穴211が形成されている被係合部21と係合することができる。更に、係合部12にはロック機構が設けられている。
【0018】
脚部13は、図3に示すように樹脂及び金属等からなる先端側132が略直角に折れ曲がったL字状の棒状体である。また、保持部材本体11の底部に、脚部13の基端131が回動可能に支持されている。更に、折れ曲がった先端側132が足となって自動車のフロア4と接することで、保持部材1を支えることができる。これにより、図7に示すように、保持部材1を使用していないときは、脚部13を保持部材本体11に格納することができ、使用時は図2、6及び9に示すように、脚部13を立設した状態にして保持部材1を支えることができる。
また、図3に示すように、脚部13の基端131のわずかに先端側になる位置と、保持部材本体11の底部との間には格納バネ134が設けられている。この格納バネ134は、自身が縮む方向、即ち脚部13が保持部材本体11に収納される方向に付勢する。
【0019】
また、係合部と脚部は、図2、3、7、8及び9に示すように、Y字状の第1スライダ141、第1連結棒142、第2スライダ143及び第2連結棒144からなるリンク機構により連係し、保持部材1をインストルメントパネル2に押しつけて係合するときの力によって、格納されていた脚部13を立設状態にすることができる。
第1スライダ141は、Y字形状であり、2つの端部がそれぞれ2つの係合部12に沿って摺動するように配設され、残りの1つの端部が第1連結棒142に接続されている。また、第1スライダ141の係合部12の先端側の端部は、インストルメントパネル2と接触できるように、保持部材本体11の側面から突出している。このため、第1スライダ141は、保持部材1をインストルメントパネル2に押しつけるときに、係合部12に沿って摺動し、その摺動を第1連結棒142に伝達することができる。
第1連結棒142は、一端側が保持部材本体11の底部に回動可能に設けられ、中央部に第1スライダ141の一端が接続され、他端側に第2スライダ143が接続されている。このような第1連結棒142は、図7〜9に示すように、第1スライダ141の小さな摺動を大きな動きにして第2スライダ143に伝達することができる。
第2スライダ143は、保持部材本体11の底部に設けたレール145上に摺動可能に設けられており、第1スライダ141と同じ方向に摺動することができる。また、第2スライダ143と、脚部13の基端131よりも先端側132寄りの位置に設けられている支点133と、が第2連結棒144により連係しており、第2スライダ143の摺動を脚部13の出し入れする方向に変換することができる。
【0020】
ロック機構は、図3及び11に示すように、係合部12の先端側に設けられているロック孔151と、図11に示すように、被係合部21の係合穴211内に設けられているロック爪22とからなる。また、ロック機構によるロックを解除するために、図4及び11に示すように、係合部12のロック爪22側の面を摺動する摺動板152が設けられている。摺動板152は、図2及び4に示すように、クランク155及び解除ロッド154を介して図2に示す解除レバー153に接続されており、解除レバー153を操作すると解除ロッド154が図2における左方向に引っ張られ、それに伴いクランク155が回転することで、図2における右方向に摺動し、ロック孔151を塞ぐ。
【0021】
蝶番軸16は、図2及び3に示すようにドアトリム3に設けた収納場所の上部に設けられている蝶番軸受31に挿入可能な棒状体である。蝶番軸受31に蝶番軸16を挿入した状態で蝶番として機能し、図5に示すように蝶番軸16を回動軸として保持部材本体11を垂直(保持部材本体11の保持対象物を載置する載置面が縦向き)としたり、図1に示すように保持部材本体11を水平(保持部材本体11に保持対象物を載置できる状態)としたりするように回動することができる。また、蝶番軸受31が設けられている高さは、図1に示すように被係合部21の係合穴211と略同じ高さであるため、保持部材本体11を水平となるように回動させた後、そのまま、図6に示すように保持部材本体11を被係合部21側に押すことで、係合部12が被係合部21の係合穴211に押し込まれ、係合することができる。更に、保持部材本体11が係合するまで摺動させたときに、蝶番軸受31から蝶番軸16が外れるようになっている。
【0022】
収納係止部17は、図5に示すようにドアトリム3に保持部材1を収納したときに、自動車の走行中の揺れ等によって保持部材1が蝶番軸16を軸として揺れないように係止するためのロック機構である。収納係止部17は、図1に示すドアトリム3に設けられている収納係止孔32と嵌合固定することができる鉤状物である。
【0023】
インストルメントパネル2に設けられている被係合部21は、図1及び5に示すように保持部材本体11を使用するときの高さに設けられており、係合部12を挿入するための係合穴211と、図11に示すように係合穴211内に設けられロック孔151に押し込まれてロックするためのロック爪22と、ロック爪22をロック孔151側へ付勢するための弾性体であるロックバネ23と、を備える。
【0024】
(2)保持部材の使用方法
このような保持部材1に物を載置して使用できる状態にするための方法を説明する。
保持部材1が図5に示すようにドアトリム3に格納されているとき、保持部材本体11を、蝶番軸16を回転軸として持ち上げ、図1に示す状態にする。
その後、保持部材本体11をインストルメントパネル2の被係合部21側に押して、係合をおこなう。これにより、図6に示すように係合部12が被係合部21に挿入されて係合される。
【0025】
このとき、第1スライダ141の一端がインストルメントパネル2に接触して押されるため摺動する。また、摺動に伴い、図3及び8に示すように脚部13が回動を行い、係合が完了する位置まで保持部材本体11がインストルメントパネル2側に押されると、図2、6及び9に示すように脚部13の立設が完了し、保持部材1を支えることができるようになる。
また、図11(1)に示すように係合穴211に係合部12が挿入されると、図11(2)に示すように係合部12の先端がロック爪22のテーパ面221と接触してロック爪22をロックバネ23側に押し下げて係合穴211の最深部まで移動することができる。その後、係合部12の先端が係合穴211の最深部に到達したときに、ロック孔151とロック爪22が同じ位置になるため、図11(3)に示すようにロック孔151にロック爪22がロックバネ23の付勢により押し込まれ、係合部12を被係合部21から引き抜けないようにロックすることができる。
【0026】
上記の操作で、保持部材1は図6に示すように、脚部13によって支えられ、且つ係合部12と被係合部21との係合によりインストルメントパネル2に係止されることによって物を載置するためのテーブルとして使用することができる。
また、係合が完了する位置まで保持部材本体11がインストルメントパネル2側に押されると、蝶番軸受31から蝶番軸16が抜けるため、ドアを開閉しても保持部材1がともに動くことがない。
【0027】
(2)保持部材の格納方法
次いで、図6に示すようにテーブルとして使用している状態の保持部材1を、図5に示すようにドアトリム3の収納場所に収納する方法を説明する。
始めにドアを閉めた状態で、図10に示すように解除レバー153を操作する。この操作をすることによって、図11(4)に示すように摺動板152が、ロック爪22のテーパ面221を押圧して、ロック爪22をロックバネ23側に押し込むことにより、ロックを解除することができる。
その後、解除レバー153を操作した状態を維持したまま、図11(5)に示すように、保持部材本体11をインストルメントパネル2から引き離して図1の状態にする。このとき、第1スライダ141の一端がインストルメントパネル2から離れるため、図3及び8に示すように、脚部13に設けられている格納バネ134による付勢によって第2スライダ143及び第1スライダ141がインストルメントパネル2側にスライドし、同時に脚部13が保持部材本体11の底部に格納される。同時に、蝶番軸受31に蝶番軸16が挿入され、保持部材1がドアトリム3に係止される。
次いで、保持部材本体11を、蝶番軸16を軸として回動させ、図5に示すようにドアトリム3の収納場所に格納する。このとき、図2に示す保持部材本体11に設けられている収納係止部17が図1に示す収納係止孔32に嵌合するため、保持部材本体11を、蝶番軸16を軸として揺れないように固定することができる。
【0028】
尚、本発明においては、前記実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、実施例における保持部材は、物を載置するテーブルであるがこれに限られず、保持部材本体に円形の貫通孔を設けてドリンクホルダーを設けてもよい。また、保持部材本体を枠体とし、その枠体に袋又はかごをぶら下げてもよい。
更に、脚部の形状がL字状の棒状体であるがこれに限られず、直線状であってもよいし、複数本の棒状体や板状体等からなっていてもよい。
また、係合部及び被係合部の形状も実施例に示した2つの棒状体とこれに嵌合する2つの溝状体に限られず、多数の棒状体及び溝状体としたり、保持部材本体の側面に沿って設けられる板状体とこれに嵌合する細長の孔状体としたりすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本保持部材は、自動車内で使用するテーブルとして用いることができる。また、自動車のドアトリム等に収納することができる。
【符号の説明】
【0030】
1;保持部材、11;保持部材本体、12;係合部、
13;脚部、131;基端、132;先端側、133;支点、134;格納バネ、
141;第1スライダ、142;第1連結棒、143;第2スライダ、144;第2連結棒、145;レール、
151;ロック孔、152;摺動板、153;解除レバー、154;解除ロッド、155;クランク、
16;蝶番軸、17;収納係止部、
2;インストルメントパネル、21;被係合部、211;係合穴、22;ロック爪、221;テーパ面、23;ロックバネ、
3;ドアトリム、31;蝶番軸受、32;収納係止孔、
4;フロア。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物を保持するための保持部材本体と、
前記保持部材本体に設けられた係合部と、
前記保持部材本体に取り付けられた脚部と、を備えた保持部材であって、
前記係合部が、自動車の内装材に設けられた被係合部と係合することにより、前記保持部材本体が前記内装材に係止され、
前記脚部の基端は、前記保持部材本体に回動可能に支持されるとともに、
前記保持部材本体が前記内装材に係止されていない状態では、前記脚部は前記保持部材本体に収納されており、
前記保持部材本体が前記内装材に係止された状態では、前記係合部と前記被係合部とを係合する際の力がリンク機構により伝達されて前記脚部が前記保持部材本体から立設した状態となることを特徴とする保持部材。
【請求項2】
前記保持部材本体の前記係合部近傍には、前記保持部材本体を前記内装材に係止する又は係止を解除するために前記保持部材本体を抜き挿しする方向に摺動可能な第1スライダが備えられ、
前記保持部材本体には、前記第1スライダと第1連結棒により連結され、前記抜き挿しする方向に摺動可能な第2スライダが備えられ、
前記第2スライダは、前記脚部の前記基端よりも先端寄りの部分と、第2連結棒により連結されており、
前記保持部材本体を前記内装材に係止する際に、前記第1スライダが摺動し、前記第1スライダの摺動に伴って前記第2スライダも摺動し、前記第2スライダの摺動に連動して前記脚部が前記保持部材本体から立設した状態となる請求項1記載の保持部材。
【請求項3】
前記係合部は突出状の形態をなすとともに、前記被係合部は該係合部と対応する形状の溝状又は孔状の形態をなして、前記係合部と前記被係合部とが係合され、
前記係合部と前記被係合部は、係合している状態で更にロック機構によりロックされ、
前記ロック機構は、前記係合部に形成されたロック用のロック孔と、前記被係合部の溝又は孔内に弾性体により付勢されつつ突出するロック爪とを備え、
前記ロック孔に前記ロック爪が挿入されることでロックされる請求項1又は2記載の保持部材。
【請求項4】
前記ロック爪には、テーパ面が形成されており、
前記保持部材本体には、前記係合部の前記ロック爪側の面を摺動する摺動板が備えられ、
前記保持部材本体に設けられたロック解除用の操作部を操作することにより、前記摺動板が前記ロック爪の前記テーパ面を押圧して、前記ロック爪を押し込むことにより、ロックを解除する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の保持部材。
【請求項5】
自動車のドアの内装材と着脱可能に形成されている請求項1乃至4のいずれか1項に記載の保持部材。
【請求項6】
前記被係合部は、自動車のインストルメントパネルに配されている請求項1乃至5のいずれか1項に記載の保持部材。
【請求項1】
物を保持するための保持部材本体と、
前記保持部材本体に設けられた係合部と、
前記保持部材本体に取り付けられた脚部と、を備えた保持部材であって、
前記係合部が、自動車の内装材に設けられた被係合部と係合することにより、前記保持部材本体が前記内装材に係止され、
前記脚部の基端は、前記保持部材本体に回動可能に支持されるとともに、
前記保持部材本体が前記内装材に係止されていない状態では、前記脚部は前記保持部材本体に収納されており、
前記保持部材本体が前記内装材に係止された状態では、前記係合部と前記被係合部とを係合する際の力がリンク機構により伝達されて前記脚部が前記保持部材本体から立設した状態となることを特徴とする保持部材。
【請求項2】
前記保持部材本体の前記係合部近傍には、前記保持部材本体を前記内装材に係止する又は係止を解除するために前記保持部材本体を抜き挿しする方向に摺動可能な第1スライダが備えられ、
前記保持部材本体には、前記第1スライダと第1連結棒により連結され、前記抜き挿しする方向に摺動可能な第2スライダが備えられ、
前記第2スライダは、前記脚部の前記基端よりも先端寄りの部分と、第2連結棒により連結されており、
前記保持部材本体を前記内装材に係止する際に、前記第1スライダが摺動し、前記第1スライダの摺動に伴って前記第2スライダも摺動し、前記第2スライダの摺動に連動して前記脚部が前記保持部材本体から立設した状態となる請求項1記載の保持部材。
【請求項3】
前記係合部は突出状の形態をなすとともに、前記被係合部は該係合部と対応する形状の溝状又は孔状の形態をなして、前記係合部と前記被係合部とが係合され、
前記係合部と前記被係合部は、係合している状態で更にロック機構によりロックされ、
前記ロック機構は、前記係合部に形成されたロック用のロック孔と、前記被係合部の溝又は孔内に弾性体により付勢されつつ突出するロック爪とを備え、
前記ロック孔に前記ロック爪が挿入されることでロックされる請求項1又は2記載の保持部材。
【請求項4】
前記ロック爪には、テーパ面が形成されており、
前記保持部材本体には、前記係合部の前記ロック爪側の面を摺動する摺動板が備えられ、
前記保持部材本体に設けられたロック解除用の操作部を操作することにより、前記摺動板が前記ロック爪の前記テーパ面を押圧して、前記ロック爪を押し込むことにより、ロックを解除する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の保持部材。
【請求項5】
自動車のドアの内装材と着脱可能に形成されている請求項1乃至4のいずれか1項に記載の保持部材。
【請求項6】
前記被係合部は、自動車のインストルメントパネルに配されている請求項1乃至5のいずれか1項に記載の保持部材。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−79355(P2011−79355A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−230998(P2009−230998)
【出願日】平成21年10月2日(2009.10.2)
【出願人】(000241500)トヨタ紡織株式会社 (2,945)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月2日(2009.10.2)
【出願人】(000241500)トヨタ紡織株式会社 (2,945)
【Fターム(参考)】
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