説明

充電回路および電子機器

【課題】負荷充電時における電池の電圧降下が、電池の温度の影響を受けて増大することを抑えることができる充電回路と、これを有した電子機器を提供する。
【解決手段】電池10のインピーダンスが増大する方向に温度検出回路2の検出結果が変化する場合、充電電流発生回路1において発生するキャパシタCの充電電流Icは、制御部9において生成される制御信号Scに応じて減少する方向に制御される。そのため、温度の影響を受けて電池のインピーダンスが増大する場合に、キャパシタCの充電電流Icを減少させて電池10の電圧降下を抑制することができる。すなわち、電池10の温度に合わせて充電電流Icを適切に設定し、キャパシタCの充電に伴う電池10の電圧降下を抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池から供給される電力に基づいて負荷を充電する充電回路、ならびに、電池から供給される電力に基づいて動作する電子機器に係り、例えば、ストロボ用の充電回路とこれを搭載するデジタルスチルカメラ等の電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、電池で駆動される電子機器は、電池電圧の低下による機器の誤動作を防止するため、電池電圧がある一定の下限値に達したときに機器の動作を停止させる電池電圧低下監視回路を有している。この回路は、本来、電池残量の減少に伴う電池電圧の低下を監視するものであるが、一時的な負荷電流の増大による電池電圧の低下によっても作動してしまうことがある。
【0003】
例えばデジタルスチルカメラなどにおいて、ストロボ回路の駆動に用いる数100Vの高電圧をキャパシタに充電させる際、電池から一時的に大きな放電電流が流れる。このとき、電池は、その内部インピーダンスと放電電流との積に応じた電圧降下を生じる。電池の電圧が電池電圧低下監視回路のしきい値近辺にある状態でこのような電圧降下が生じると、電池電圧低下監視回路が誤動作してしまい、機器の動作が停止する事態を生じる。その結果、まだ電池残量があるにも関わらず機器の使用が制限されることになり、電池による機器の動作時間が実質的に短くなるという不利益がもたらされる。
【0004】
こうした電池電圧低下監視回路の誤動作を防ぐため、例えば下記の特許文献1には、電池電圧とある規定電圧との差分を監視して、この差分が小さくなる場合にストロボ充電電流を小さくする技術が記載されている。
【特許文献1】特開平1−138544号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、電池のインピーダンスは、充放電に伴う特性の変化や環境温度などの影響を受けて変化する。例えばアルカリ電池などの一般的な2次電池は、低温環境下で電池のインピーダンスが大きくなることが知られている。電池のインピーダンスが大きくなると、機器の負荷が瞬時的に重くなった場合に電池の電圧降下が大きくなるため、上述した電池電圧低下監視回路の誤動作が起きやすくなる。
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載される技術では、電池電圧の情報のみでストロボ充電電流の制御を行っているため、仮に常温において最適な制御を行っていても、電池のインピーダンスが大きくなる温度環境(例えば低温時)において電池電圧低下監視回路の誤動作を有効に防止することができないという不利益がある。
【0007】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、負荷の充電時における電池の電圧降下が、電池の温度の影響を受けて増大することを抑えることができる充電回路を提供することにある。
また、他の目的は、電池の温度の影響による上記電圧降下の増大を抑えることによって、電池電圧が低下した状態における機器の誤動作を抑えることができる電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成する第1の観点の発明は、電池から供給される電力に基づいて負荷を充電する充電回路であって、上記電池の温度を検出する温度検出回路と、上記電池から供給される電力に基づいて、入力される制御信号に応じた上記負荷の充電電流を発生する充電電流発生回路と、上記電池のインピーダンスが増大する方向に上記温度検出回路の検出結果が変化する場合、上記充電電流を減少させる上記制御信号を生成する制御回路とを有する。
【0009】
上記の目的を達成する第2の観点の発明は、電池から供給される電圧を受けて動作する電子機器であって、キャパシタと、上記キャパシタから供給される電圧を受けて動作する回路と、上記電池から供給される電力に基づいて上記キャパシタを充電する充電回路とを有し、上記充電回路は、上記第1の観点の発明と同様な構成を有する。
【0010】
上記の構成を有する本発明によると、上記電池のインピーダンスが増大する方向に上記温度検出回路の検出結果が変化する場合、上記充電電流発生回路において発生する上記負荷の充電電流は、上記制御回路において生成される上記制御信号に応じて、減少する方向に制御される。
【0011】
また本発明において、上記充電電流発生回路は、上記制御信号の信号レベルが所定の第1のレベルより低い場合、一定の第1の充電電流を発生し、上記制御信号の信号レベルが上記第1のレベルより高く所定の第2のレベルより低い場合、上記制御信号の信号レベルに応じた充電電流を発生し、上記制御信号の信号レベルが当該第2のレベルより高い場合、一定の第2の充電電流を発生しても良い。
上記制御回路は、上記電池のインピーダンスが増大する方向に上記温度検出回路の検出結果が変化する場合、上記充電電流を減少させる方向に上記制御信号の信号レベルを変化させても良い。
【0012】
上記の構成によると、上記電池のインピーダンスが増大する方向に上記温度検出回路の検出結果が変化する場合、上記制御回路において生成される上記制御信号のレベルは、上記充電電流を減少させる方向に変化する。上記充電電流発生回路においては、上記制御信号の信号レベルが上記第1のレベルより低い場合、一定の第1の充電電流が発生し、上記制御信号の信号レベルが上記第1のレベルより高く上記第2のレベルより低い場合、上記制御信号の信号レベルに応じた充電電流が発生し、上記制御信号の信号レベルが上記第2のレベルより高い場合、一定の第2の充電電流が発生する。
例えば、上記制御回路において生成される制御信号が2つのレベルを有するバイナリ信号であり、当該2つのレベルの一方が上記第1のレベルより低く、他方が上記第2のレベルより高い場合、上記充電電流発生回路においては、当該バイナリ信号の論理値に応じて、上記第1の充電電流または上記第2の充電電流が発生する。
また、例えば、上記制御回路において生成される制御信号がアナログ信号である場合、当該アナログ信号のレベルが上記第1のレベルより高く上記第2のレベルより低い範囲で上記充電電流発生回路において発生する充電電流は、当該アナログ信号の信号レベルに応じた電流となる。
【0013】
また、本発明において、上記充電電流発生回路は、スイッチング周期中におけるスイッチのオン時間に応じた上記充電電流を発生し、上記制御信号に応じて当該オン時間を変化させるスイッチング電源回路を含んでも良い。
【0014】
上記の構成によると、上記電池のインピーダンスが増大する方向に上記温度検出回路の検出結果が変化する場合、上記スイッチング電源回路における上記スイッチのオン時間は、上記制御回路において生成される上記制御信号に応じて、上記負荷電流が減少する方向に変化する。
【0015】
また、この場合、上記スイッチング電源回路は、上記制御信号の信号レベルが所定の第1のレベルより低い場合、一定の第1の充電電流を発生し、上記制御信号の信号レベルが上記第1のレベルより高く所定の第2のレベルより低い場合、上記制御信号の信号レベルに応じた充電電流を発生し、上記制御信号の信号レベルが当該第2のレベルより高い場合、一定の第2の充電電流を発生するように、上記スイッチのオン時間を制御するスイッチ制御回路を含んでも良い。また、上記制御回路は、上記電池のインピーダンスが増大する方向に上記温度検出回路の検出結果が変化する場合、上記充電電流を減少させる方向に上記制御信号の信号レベルを変化させても良い。
【0016】
上記の構成によると、上記電池のインピーダンスが増大する方向に上記温度検出回路の検出結果が変化する場合、上記制御回路において生成される上記制御信号のレベルは、上記充電電流を減少させる方向に変化する。上記スイッチ制御回路では、上記制御信号の信号レベルが上記第1のレベルより低い場合、一定の第1の充電電流が発生し、上記制御信号の信号レベルが上記第1のレベルより高く上記第2のレベルより低い場合、上記制御信号の信号レベルに応じた充電電流が発生し、上記制御信号の信号レベルが上記第2のレベルより高い場合、一定の第2の充電電流が発生するように、上記スイッチのオン時間が制御される。
【0017】
また本発明は、上記電池の電圧を検出する電圧検出回路を有しても良く、上記制御回路は、上記電圧検出回路の検出結果において上記電池の電圧が低下する方向に変化する場合、上記充電電流を減少させる上記制御信号を生成しても良い。
【0018】
上記の構成によると、上記電圧検出回路の検出結果において上記電池の電圧が低下する方向に変化する場合、上記充電電流発生回路において発生する充電電流は、上記制御回路において生成される上記制御信号に応じて、減少する方向に制御される。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、第1に、電池のインピーダンスが増大する方向に電池の温度が変化する場合に負荷の充電電流を減少させることによって、負荷の充電に伴う電池の電圧降下が、電池の温度の影響を受けて増大することを抑えることができる。
また、第2に、電池の温度の影響による上記電圧降下の増大を抑えることによって、電池から電圧供給を受けて動作する回路を広い温度範囲で安定に動作させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の2つの実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0021】
<第1の実施形態>
図1は、本発明の実施形態に係るストロボ用の充電回路と、これを搭載した本発明の実施形態に係る電子機器としてのデジタルスチルカメラの一構成例を示す図である。
【0022】
図1に示すデジタルスチルカメラは、充電電流発生回路1と、温度検出回路2と、電圧検出回路3と、キャパシタCと、ストロボ回路4と、電源回路5と、撮像部6と、表示部7と、記憶部8と、制御部9と、電池10とを有する。
電池10は、本発明の電池の一実施形態である。
温度検出回路2は、本発明の温度検出回路の一実施形態である。
充電電流発生回路1は、本発明の充電電流発生回路の一実施形態である。
制御部9は、本発明の制御回路の一実施形態である。
電圧検出回路3は、本発明の電圧検出回路の一実施形態である。
キャパシタCは、本発明のキャパシタの一実施形態である。
【0023】
電池10は、デジタルスチルカメラの動作に必要な電力を供給する。例えば、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池などの2次電池や、マンガン電池などの1次電池、燃料電池などを含む。
【0024】
充電電流発生回路1は、電池10から供給される電力に基づいて、制御信号Scに応じたキャパシタCの充電電流Icを発生する。
【0025】
例えば、充電電流発生回路1は、フライバック型などのスイッチング電源回路を有しても良い。この場合、スイッチング電源回路は、電池10から供給される電力に基づいて、スイッチング周期中のスイッチのオン時間に応じた充電電流Icを発生する。また、このスイッチのオン時間を、制御信号Scに応じて変化させる。すなわち、スイッチング電源回路は、制御信号Scに応じてスイッチのオン時間を変化させることにより、制御信号Scに応じた充電電流Icを発生する。
【0026】
更に、充電電流発生回路1は、発生する充電電流Icの大きさを、制御信号Scの信号レベル(例えば電圧)に応じて変化させても良い。
例えば制御信号Scがアナログ信号の場合、充電電流発生回路1は、制御信号Scの信号レベルに応じて(例えば制御信号Scの信号レベルに比例して)、充電電流Icを連続的(あるいは段階的に)変化させても良い。
【0027】
図2は、充電電流発生回路1の構成の一例を示す図である。図1と図2の同一符号は同一の構成要素を示す。
図2に示す充電電流発生回路1は、スイッチ制御回路11と、フライバックトランスT1と、スイッチSW1と、ダイオードD1と、電圧検出回路12とを含んでおり、フライバック型のスイッチング電源回路を形成している。
【0028】
フライバックトランスT1の1次巻線W1は、スイッチSW1と直列に接続される。この1次巻線W1とスイッチSW1との直列回路が、電池10の両端に並列に接続される。
【0029】
フライバックトランスT1の2次巻線W2は、ダイオードD1と直列に接続される。ダイオードD1のアノードは、2次巻線W2の両端の端子のうち、スイッチSW1がオンからオフへ変化した際に電圧が高くなる方の端子に接続される。
この2次巻線W2とダイオードD1との直列回路が、キャパシタCの両端に並列に接続される。
【0030】
電圧検出回路12は、キャパシタCの電圧Vcを検出し、検出結果を制御信号Sfとして出力する。
例えば、電圧検出回路12は、キャパシタCの電圧Vcを直列接続された抵抗等によって分圧し、これを制御信号Sfとしてスイッチ制御回路11に出力する。
【0031】
スイッチ制御回路11は、制御信号Scの信号レベルに応じて、スイッチング周期中におけるスイッチSW1のオン時間を制御する。また、電圧検出回路12から出力される制御信号Sfに基づいて、キャパシタCの電圧Vcが目標値に近づくように、スイッチSW1のオン時間を制御する。
【0032】
例えば、スイッチ制御回路11は、キャパシタCの電圧Vcが目標値に達していない場合、スイッチSW1のオン時間を制御信号Scの信号レベルに応じた時間に設定する。後述するように、充電電流Icの平均値はスイッチSW1のオン時間にほぼ比例するため、この場合、図2に示す充電電流発生回路1は、制御信号Scの信号レベルに応じた充電電流Icを発生する。
【0033】
一方、スイッチ制御回路11は、制御信号SfによってャパシタCの電圧Vcが目標値に達したことを検知すると、スイッチSW1のオン時間をゼロに設定して、キャパシタCの充電を完了する。これにより、キャパシタCの電圧Vcは、目標値に近い電圧となる。
【0034】
ここで、スイッチSW1のオン時間と充電電流Icとの関係について、図3を参照して説明する。
【0035】
図3は、図2に示す充電電流発生回路1における各部の信号波形の一例を示す図である。
図3(A)は、スイッチ制御回路11から出力されるスイッチSW1の駆動信号Sgを示す。
図3(B)は、フライバックトランスT1の1次巻線W1に流れる電流Iw1を示す。
図3(C)は、キャパシタCの充電電流Icを示す。
図3(D)は、フライバックトランスT1の2次巻線W2に発生する電圧Vw2を示す。
【0036】
スイッチSW1が駆動信号Sgに応じてオンすると、フライバックトランスT1の1次巻線W1に流れる電流Iw1(図3(A))は、時間とともに直線的に増大する。電流Iw1がゼロの状態においてスイッチSW1がオンする場合、オン時間Tonが経過してスイッチSW1がオフするときの電流Iw1のピーク値Ip1は、次式のように表される。
【0037】
[数1]
Ip1=Vbatt×Ton/L1 …(1)
【0038】
式(1)において、記号‘L1’は1次巻線W1のインダクタンスを示す。
1次巻線W1の巻数N1と2次巻線W2の巻数N2との比RWを、
RW=N2/N1;
とすると、2次巻線W2に流れる電流のピーク値Ip2は、次式で表される。
【0039】
[数2]
Ip2=Ip1/RW=Vbatt×Ton/(L1×RW) …(2)
【0040】
2次巻線W2に流れる電流の大部分はキャパシタCに充電電流Ic(図3(C))として流れるため、式(2)は充電電流Icのピーク値を表している。この式(2)から分かるように、充電電流Icの平均値は、スイッチSW1のオン時間Tonにほぼ比例する。
【0041】
図4は、スイッチSW1のオン時間Tonと充電電流Icの平均値との関係の一例を示す図であり、縦軸は充電電流Icの平均値、横軸はオン時間Tonを表す。図4に示すように、充電電流Icの平均値は、オン時間Tonにほぼ比例して大きくなる。
【0042】
従って、キャパシタCの電圧Vcが目標値より小さく両者の差分が大きいとき(すなわちキャパシタCの電圧Vcが目標値に向かって立ち上がるとき)の充電電流Icは、スイッチ制御部11によるオン時間Tonの制御によって、制御信号Scに応じた電流となるように制御することが可能になる。後述するように、制御信号Scは、制御部9において電池10の温度検出結果に応じて調節されるため、このときの充電電流Icは、電池10の温度に応じて調節される。
以上が、充電電流発生回路1の説明である。
【0043】
図1の説明に戻る。
ストロボ回路4は、制御部9によって点灯を指示された場合に、キャパシタCの電圧Vcに基づいて更に高いイグニション電圧を発生し、内部の放電管に印加する。これにより、放電管の放電を開始させて、閃光を発生させる。
【0044】
温度検出回路2は、電池10の温度を検出し、検出結果を制御部9に出力する。
例えば、温度検出回路2は、電池10に密着させた感温抵抗体(サーミスタ)の抵抗値を電気信号に変換し、これをアナログ−デジタル変換器によってデジタル信号に変換して、制御部9に出力する。
【0045】
電圧検出回路3は、電池10の電圧Vbattを検出し、検出結果を制御部9に出力する。
例えば、電圧検出回路3は、電池10の電圧Vbattを直列接続された抵抗等によって分圧し、これをアナログ−デジタル変換器によってデジタル信号に変換して、制御部9に出力する。
【0046】
電源回路5は、電池10から供給される電圧を受けて、デジタルスチルカメラの各回路ブロック(制御部9、撮像部6、表示部7、記憶部8、温度検出回路2、電圧検出回路3など)に供給する電源電圧VDDを生成する。
【0047】
撮像部6は、制御部9の制御に基づいて被写体像を撮像し、所定の形式の画像データに変換する。
例えば、撮像部6は、CCD等の撮像素子と画像処理回路を有しており、撮像素子において撮像された画像を画像処理回路において適切なフォーマットのデータに変換する。
【0048】
表示部7は、例えばLCD等の表示装置を有しており、制御部9から供給される画像データを画像に変換して表示する。
【0049】
記憶部8は、制御部9の処理に利用される各種のデータを記憶する。例えば、撮像部6より出力される撮像画像データや、後述する温度係数kのデータテーブルなどを記憶する。
【0050】
制御部9は、デジタルスチルカメラの全体的な制御を行う。
例えば、ストロボ回路4における点灯や、撮像部6における撮像処理、表示部7における表示処理が、図示しないユーザインターフェース部より入力されるユーザの指示に従って適切に行われるように制御を行う。
【0051】
また、制御部9は、電圧検出回路3から出力される電圧Vbattの検出結果を監視し、電圧Vbattが所定のしきい値より低くなった場合、電源電圧VDDの低下による回路の誤動作を防ぐため、デジタルスチルカメラの動作の少なくとも一部を停止させる。例えば、記憶部8に対する書き込み動作を停止させて、記録データの破損を防止する。
【0052】
更に、制御部9は、電池10の温度の検出結果や電圧Vbattの検出結果に応じて、充電電流発生回路1の充電電流Icを制御する制御信号Scを生成する。
すなわち、制御部9は、電池のインピーダンスが増大する方向に温度検出回路2の検出結果が変化する場合、充電電流Icを減少させる制御信号Scを生成する。また、電圧検出回路3の検出結果において電池10の電圧が低下する方向に変化する場合、充電電流Icを減少させる制御信号Scを生成する。
【0053】
ここで、上述した構成を有する図1に示すデジタルスチルカメラの動作について、キャパシタCの充電動作を中心に説明する。
【0054】
制御部9は、ストロボ回路4を点灯させる前に、充電電流発生回路1を作動させてキャパシタCを目標の電圧まで充電させる。
まず、制御部9は、温度検出回路2や電圧検出回路3の検出結果に応じて制御信号Scを生成し、充電電流発生回路1に入力する。すなわち、電池のインピーダンスが増大する方向に温度検出回路2の検出結果が変化する場合や、電圧検出回路3の検出結果において電池10の電圧が低下する方向に変化する場合に、充電電流Icを減少させるように調節された制御信号Scを生成する。
【0055】
例えば、スイッチ制御回路11は、制御信号Scの電圧Vscが高くなるとオン時間Tonを長くし、制御信号Scの電圧Vscが低くなるとオン時間を短くするように、制御信号Scの電圧Vscに比例してオン時間Tonを制御するものとする。
この場合、制御部9は、制御信号Scの電圧Vscを例えば次式のように設定する。
【0056】
【数3】

【0057】
式(3)において、記号‘VbL’,‘VbH’,‘VsL’,‘VsH’はそれぞれ定数を示す。また、記号‘k’は、温度検出回路2の検出結果に応じて変化する係数を示す。
【0058】
図5は、係数kと電池10の温度Tbattとの関係の一例を示す図である。縦軸は係数kを示し、温度Tbattを示す。
図5に示すように、電池10の温度Tbattが上昇すると係数kは大きくなり、温度Tbattが低下すると係数kは小さくなる。なお、電池10のインピーダンスは、温度Tbattの低下とともに大きくなるものとする。
【0059】
図6は、係数kが値‘1’の場合における電圧Vbattと電圧Vscとの関係の一例を示す図である。縦軸は電圧Vscを示し、横軸は電圧Vbattを示す。
この図6や式(3)から分かるように、制御信号Scの電圧Vscは電池10の電圧Vbattに比例して変化し、電圧Vbattが低くなると電圧Vscが低くなる。
また、係数kが値‘1’の条件において、電圧Vbattが‘VbL’のときに電圧Vscは‘VsL’となり、電圧Vbattが‘VbH’のときに電圧Vscは‘VsH’となる。
【0060】
記憶部8は、この係数kと温度検出回路2の検出結果とを対応づけるデータテーブルや、各定数(VbL,VbH,VsL,VsH)を格納している。制御部9は、記憶部8に格納されるこれらの係数や定数を用いて、制御信号Scの電圧Vscを決定する。
【0061】
制御部9から制御信号Scが入力されると、図2に示すスイッチ制御回路11は、この制御信号Scの電圧Vscに応じたオン時間TonでスイッチSW1の駆動を開始する。例えば‘α’,‘β’を一定の定数として、オン時間Tonを次式のように設定する。
【0062】
[数4]
Ton=α×Vsc+β …(4)
【0063】
スイッチ制御回路11によるスイッチSW1の駆動によって、充電電流発生回路1は、フライバック型のスイッチング電源回路としての昇圧動作を開始する。これにより、ダイオードD1のカソードからは、スイッチSW1のオン時間Tonに応じた充電電流Icが出力される。キャパシタCは、この充電電流Icによって充電されて、その電圧が上昇を始める。
【0064】
キャパシタCの電圧Vcが目標値に比べて小さく、両者の差が大きい状態において、充電電流発生回路1のスイッチ制御回路11は、スイッチSW1のオン時間Tonを制御信号Scの電圧Vscに応じた時間に設定する。電圧Vscは、上述した図5、図6および式(3)において示されるように、電池10の温度低下や電圧低下に応じて低下するため、この状態における充電電流Icは、電池10の温度低下や電圧低下に応じて小さくなるように制御される。
【0065】
この充電によってキャパシタCの電圧Vcが徐々に上昇し、予め定めた目標値に達すると、スイッチ制御回路11は、オン時間Tonをゼロに設定して、キャパシタCの充電を完了する。
【0066】
キャパシタCの充電が完了すると、制御部9はストロボ回路4に対して点灯開始の指示を入力する。ストロボ回路4は、この指示を受けて放電管のイグニション電圧を発生し、放電管を発光させる。
【0067】
以上説明したように、本実施形態によれば、電池10のインピーダンスが増大する方向に温度検出回路2の検出結果が変化する場合、充電電流発生回路1において発生するキャパシタCの充電電流Icは、制御部9において生成される制御信号Scに応じて減少する方向に制御される。
そのため、温度の影響を受けて電池のインピーダンスが増大する場合に、キャパシタCの充電電流Icを減少させて電池10の電圧降下を抑制することができる。すなわち、電池10の温度に合わせて充電電流Icを適切に制御し、キャパシタCの充電に伴う電池10の電圧降下を抑制することができる。
【0068】
これにより、様々な温度環境下にあっても、キャパシタCの充電に伴う電池10の電圧降下を適正な範囲に抑えることが可能になるため、電池10から電圧供給を受けて動作する回路を広い温度範囲で安定に動作させることができる。例えば、電池10の電圧低下を監視して機器の動作を停止させる制御部9の機能を、広い温度範囲で安定に動作させることができる。その結果、電池10の電圧Vbattが低下した状態でも、広い温度範囲において機器を安定に動作させることが可能になり、電池10による機器の動作時間を長くすることができる。
【0069】
また、電池10の温度に応じた充電電流Icの制御に加えて、電池10の電圧低下とともに充電電流Icを減少させる制御を行うことにより、電池10の電圧Vbattが低下した状態における電池10の電圧降下を微小に抑えることが可能になる。
これにより、電池10の電圧Vbattが低下した状態でも機器を安定に動作させることができるため、電池10による機器の動作時間を更に長くすることができる。
【0070】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0071】
先の実施形態では、一例として、スイッチ制御回路11が、
Ton=α×Vsc+β …(4);
となるようにオン時間Tonを設定することを説明した。式(4)によれば、制御信号Scの電圧Vscに比例してスイッチSW1のオン時間Tonが変化するため、制御部9は、アナログの制御信号Scを出力する必要がある。この場合、制御部9は、例えば汎用的なマイクロコンピュータを用いて実現することができる。すなわち、マイクロコンピュータのPWM(pulse width modulation)出力ポートやデジタル−アナログ変換の出力ポートを用いて、アナログの制御信号Scを生成することができる。
【0072】
しかしながら、廉価なタイプのマイクロコンピュータでは、出力ポートの数や種類に制約があることが多い。例えば、PWM出力ポートやアナログ−デジタル変換出力ポートの数がシステムで必要とされる数より少なかったり、これらの出力ポートをもたなかったりする場合がある。こうした場合、外付けの回路としてデジタル−アナログ変換器等を設けることは、回路面積やコストの増大につながるため、不利益が大きい。
また、バイナリ信号を制御信号Scとしてそのまま用いてしまうと、ハイレベルやローレベルの電圧のばらつきによってオン時間Tonがばらついてしまい、充電電流Icを適切に制御することができないという不利益がある。
【0073】
そこで、本実施形態の充電電流発生回路1では、制御信号Scの電圧Vscに応じて、次のような充電電流Icを発生する。
【0074】
(1)電圧Vscが‘V1’より低い場合
この場合、充電電流発生回路1は、一定値‘I1’の充電電流Icを発生する。例えば図2に示すようなスイッチング電源回路を有する場合、スイッチ制御回路11は、一定値‘I1’の充電電流Icが発生するようにスイッチSW1のオン時間Tonを設定する。
【0075】
(2)電圧Vscが‘V1’より高く‘V2’より低い場合
この場合、充電電流発生回路1は、制御信号Scの電圧Vscに応じた充電電流Icを発生する。例えば図2に示すようなスイッチング電源回路を有する場合、スイッチ制御回路11は、制御信号Scの電圧Vscに応じてスイッチSW1のオン時間を変化させる。スイッチ制御回路11は、例えば次式のようにオン時間Tonを設定する。
【0076】
【数5】

【0077】
式(5)において、記号‘T1’は、電圧Vscが‘V1’より低い場合におけるオン時間Tonの値を示す。また記号‘T2’は、電圧Vscが後述する‘V2’より高い場合におけるオン時間Tonの値を示す。
【0078】
(3)電圧Vscが‘V2’より高い場合
この場合、充電電流発生回路1は、一定値‘I2’(I2>I1)の充電電流Icを発生する。例えば図2に示すようなスイッチング電源回路を有する場合、スイッチ制御回路11は、一定値‘I2’の充電電流Icが発生するようにスイッチSW1のオン時間Tonを設定する。
【0079】
図7は、本実施形態に係るスイッチ制御回路11におけるオン時間Tonの制御の一例を示す図である。縦軸はスイッチSW1のオン時間Tonを示し、横軸は制御信号Scの電圧Vscを示す。
図7の例によると、電圧Vscが‘V1’より低い場合、オン時間Tonは一定値‘T1’に設定され、電圧Vscが‘V2’より高い場合、オン時間Tonは一定値‘T2’に設定される。また、電圧Vscが‘V1’より高く‘V2’より低い場合、オン時間Tonは電圧Vscに比例して変化するように制御される。
【0080】
なお、上述した充電電流Icの制御は、キャパシタCの電圧Vcを目標値に向かって立ち上げる際に行われるものであり、キャパシタCの電圧Vcが目標値に達した状態では、先に説明したように、オン時間Tonがゼロに設定されて、充電電流Icはゼロになる。
【0081】
また、電圧値‘V1’は、制御部9から制御信号Scとして出力されるバイナリ信号のローレベルの上限値より高いことが好ましく、電圧値‘V2’は、このバイナリ信号のハイレベルの下限値より低いことが好ましい。これにより、制御信号Scとして出力されるバイナリ信号の電圧Vscは、その論理値に応じて、電圧値‘V1’より低い(1)の条件か、または、電圧値‘V2’より高い(3)の条件の何れかを満たす。
【0082】
本実施形態によれば、充電電流発生回路1において、制御信号Scに応じて上記のような充電電流Icを発生させるため、制御信号Scがアナログ信号またはバイナリ信号の何れであっても、制御信号Scの電圧Vscに応じた適切な充電電流Icを発生させることが可能になる。
すなわち、制御信号Scがアナログ信号の場合は、そのアナログ信号の電圧を電圧値‘V1’〜‘V2’の範囲で制御することにより、先の実施形態において説明した内容と同様に、電池10の温度低下や電圧低下に応じた適切な充電電流Icを発生させることが可能である。
また、制御信号Scがバイナリ信号の場合には、その論理値に応じて、電圧値‘V1’より低い(1)の条件か、または、電圧値‘V2’より高い(3)の条件の何れかが満たされる。従って、バイナリ信号の論理レベルにばらつきがある場合であっても、充電電流発生回路1において発生する充電電流Icは、バイナリ信号の論理値に応じた適切な大きさに設定される。
【0083】
このように、本実施形態によれば、制御部9において生成する制御信号Scがバイナリ信号であっても充電電流Icを適切に設定することができるため、制御部9に必要とされる出力ポートの制約を減らすことができる。これにより、例えば、制御部9に廉価なタイプのマイクロコンピュータを採用することが可能になり、マイクロコンピュータの選択の幅を広げることができる。
【0084】
以上、本発明の幾つかの実施形態について説明したが、本発明は上記の形態のみに限定されるものではなく、種々のバリエーションを含んでいる。
【0085】
上述した制御信号Scに関わる式(3)やオン時間Tonに関わる式(4),式(5)は、何れも説明上の一例であり、本発明はこれに限定されない。例えば、2次以上の関数を用いても良いし、その他の適切な関数を用いても良い。あるいは、関数による計算を行わず、予め用意したデータテーブルを用いて値を決定しても良い。
【0086】
第1の実施形態では、充電電流発生回路1にフライバック型のスイッチング電源回路を用いる例を示したが、本発明はこれに限定されない。スイッチング電源回路の構成は任意であり、例えばフォワード型やプッシュプル型などでも良い。
【0087】
また、充電電流発生回路1は、スイッチング電源回路の他に、例えばドロッパ型などのリニア電源回路を含むものでも良い。この場合、リニア電源回路は、電池10から供給される電力に基づき、制御信号Scに応じて連続的に変化する充電電流Icを発生する。
【0088】
また、第2の実施形態においては、制御信号Scがアナログ信号またはバイナリ信号の何れであっても充電電流Icの生成が可能となる充電電流発生回路1の例を示しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、制御回路において生成される制御信号がバイナリ信号に限られる場合、充電電流発生回路では、この制御信号の電圧が所定のしきい値より大きい場合に一定の第1の充電電流を発生し、当該しきい値より小さい場合に一定の第2の充電電流を発生させても良い。
【0089】
上述の実施形態では、本発明をデジタルスチルカメラに適用した例を示しているが、これに限らず、電池から供給される電圧を受けて動作する様々な電子機器(例えば携帯電話機やノート型コンピュータ、PDA、携帯型ゲーム機など)に本発明は広く適用可能である。
また、上述の実施形態では、本発明をストロボ用の充電回路に適用した例を示しているが、これに限らず、電池から供給される電力に基づいて負荷のキャパシタを充電する他の種々の充電回路(例えば、携帯型電子機器において電源電圧の変動防止用に搭載される電気二重層型キャパシタの充電回路など)に本発明は広く適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の実施形態に係るストロボ用の充電回路と、これを搭載した本発明の実施形態に係る電子機器としてのデジタルスチルカメラの一構成例を示す図である。
【図2】充電電流発生回路の構成の一例を示す図である。
【図3】図2に示す充電電流発生回路における各部の信号波形の一例を示す図である。
【図4】スイッチのオン時間と充電電流の平均値との関係の一例を示す図である。
【図5】制御信号の生成に用いられる係数と電池の温度との関係の一例を示す図である。
【図6】電池の電圧と制御信号の電圧との関係の一例を示す図である。
【図7】スイッチ制御回路におけるスイッチのオン時間の制御例を示す図である。
【符号の説明】
【0091】
1…充電電流発生回路、2…温度検出回路、3,12…電圧検出回路、4…ストロボ回路、5…電源回路、6…撮像部、7…表示部、8…記憶部、9…制御部、10…電池、11…スイッチ制御回路、C…キャパシタ、T1…フライバックトランス、SW1…スイッチ、D1…ダイオード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池から供給される電力に基づいて負荷を充電する充電回路であって、
上記電池の温度を検出する温度検出回路と、
上記電池から供給される電力に基づいて、入力される制御信号に応じた上記負荷の充電電流を発生する充電電流発生回路と、
上記電池のインピーダンスが増大する方向に上記温度検出回路の検出結果が変化する場合、上記充電電流を減少させる上記制御信号を生成する制御回路と、
を有する充電回路。
【請求項2】
上記充電電流発生回路は、上記制御信号の信号レベルが所定の第1のレベルより低い場合、一定の第1の充電電流を発生し、上記制御信号の信号レベルが上記第1のレベルより高く所定の第2のレベルより低い場合、上記制御信号の信号レベルに応じた充電電流を発生し、上記制御信号の信号レベルが当該第2のレベルより高い場合、一定の第2の充電電流を発生し、
上記制御回路は、上記電池のインピーダンスが増大する方向に上記温度検出回路の検出結果が変化する場合、上記充電電流を減少させる方向に上記制御信号の信号レベルを変化させる、
請求項1に記載の充電回路。
【請求項3】
上記電池の電圧を検出する電圧検出回路を有し、
上記制御回路は、上記電圧検出回路の検出結果において上記電池の電圧が低下する方向に変化する場合、上記充電電流を減少させる上記制御信号を生成する、
請求項1に記載の充電回路。
【請求項4】
上記電池の電圧を検出する電圧検出回路を有し、
上記制御回路は、上記電圧検出回路の検出結果において上記電池の電圧が低下する方向に変化する場合、上記充電電流を減少させる方向に上記制御信号の信号レベルを変化させる、
請求項2に記載の充電回路。
【請求項5】
上記充電電流発生回路は、スイッチング周期中におけるスイッチのオン時間に応じた上記充電電流を発生し、上記制御信号に応じて当該オン時間を変化させるスイッチング電源回路を含む、
請求項1に記載の充電回路。
【請求項6】
上記スイッチング電源回路は、上記制御信号の信号レベルが所定の第1のレベルより低い場合、一定の第1の充電電流を発生し、上記制御信号の信号レベルが上記第1のレベルより高く所定の第2のレベルより低い場合、上記制御信号の信号レベルに応じた充電電流を発生し、上記制御信号の信号レベルが当該第2のレベルより高い場合、一定の第2の充電電流を発生するように、上記スイッチのオン時間を制御するスイッチ制御回路を含み、
上記制御回路は、上記電池のインピーダンスが増大する方向に上記温度検出回路の検出結果が変化する場合、上記充電電流を減少させる方向に上記制御信号の信号レベルを変化させる、
請求項5に記載の充電回路。
【請求項7】
上記電池の電圧を検出する電圧検出回路を有し、
上記制御回路は、上記電圧検出回路の検出結果において上記電池の電圧が低下する方向に変化する場合、上記充電電流を減少させる方向に上記制御信号の信号レベルを変化させる、
請求項6に記載の充電回路。
【請求項8】
電池から供給される電圧を受けて動作する電子機器であって、
キャパシタと、
上記キャパシタから供給される電圧を受けて動作する回路と、
上記電池から供給される電力に基づいて上記キャパシタを充電する充電回路と、
を有し、
上記充電回路は、
上記電池の温度を検出する温度検出回路と、
上記電池から供給される電力に基づいて、入力される制御信号に応じた上記負荷の充電電流を発生する充電電流発生回路と、
上記電池のインピーダンスが増大する方向に上記温度検出回路の検出結果が変化する場合、上記充電電流を減少させる上記制御信号を生成する制御回路と、
を含む、
電子機器。
【請求項9】
上記充電電流発生回路は、上記制御信号の信号レベルが所定の第1のレベルより低い場合、一定の第1の充電電流を発生し、上記制御信号の信号レベルが上記第1のレベルより高く所定の第2のレベルより低い場合、上記制御信号の信号レベルに応じた充電電流を発生し、上記制御信号の信号レベルが当該第2のレベルより高い場合、一定の第2の充電電流を発生し、
上記制御回路は、上記電池のインピーダンスが増大する方向に上記温度検出回路の検出結果が変化する場合、上記充電電流を減少させる方向に上記制御信号の信号レベルを変化させる、
請求項8に記載の電子機器。
【請求項10】
上記電池の電圧を検出する電圧検出回路を有し、
上記制御回路は、上記電圧検出回路の検出結果において上記電池の電圧が低下する方向に変化する場合、上記充電電流を減少させる上記制御信号を生成する、
請求項8に記載の電子機器。
【請求項11】
上記電池の電圧を検出する電圧検出回路を有し、
上記制御回路は、上記電圧検出回路の検出結果において上記電池の電圧が低下する方向に変化する場合、上記充電電流を減少させる方向に上記制御信号の信号レベルを変化させる、
請求項9に記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−74874(P2006−74874A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−252965(P2004−252965)
【出願日】平成16年8月31日(2004.8.31)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】