説明

充電支援システム、充電器管理装置、制御方法、及びプログラム

【課題】充電器が設けられた充電所における車両の充電を支援すること。
【解決手段】充電器191の使用状況を管理する充電器管理装置110と、充電器管理装置110と通信接続されると共に、車両193の車載器170と無線通信可能な第1の無線通信装置130とを備え、充電器管理装置110は、少なくとも、第1の無線通信装置130の通信範囲内にある車両193の車載器170から、第1の無線通信装置130を介して、車両193の識別データを少なくとも含む、充電器191の使用を予約する旨の予約データを受信する予約データ受信部と、少なくとも、予約データ受信部が受信した予約データに含まれる識別データによって識別される車両193のために、一の充電器193を予約する充電器予約部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充電支援システム、充電器管理装置、制御方法、及びプログラムに関する。特に、本発明は、充電器が設けられた充電所における車両の充電を支援する充電支援システム、充電所に設けられた充電器を管理する充電器管理装置、当該充電器管理装置を制御する制御方法、並びに当該充電器管理装置用のプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
将来、自動車は、ガソリン車に代わり、電気自動車やプラグインハイブリッドカーが普及すると予想されている。それに伴い、市中には、現在の給油所のように、電気自動車やプラグインハイブリッドカーの電池を充電するための充電器が設けられた多数の充電所が設けられると予想される。充電器による充電時間は、電池の性能や充電器の供給電力に依存するが、電池の残量が少ない状態から満充電にはかなりの時間を要する。そのため、充電所においては、充電待ちの車両の渋滞が発生してしまう虞がある。
【0003】
一方、電気自動車は、電池の残量が枯渇してしまうと、自動車としての機能を失ってしまう。そのため、ドライバーは、電池の残量を意識しながら運転しなければならない。そして、電池の残量が少ない場合には、最寄りの充電所を探して、電池が枯渇する前に到着する必要がある。このような状況は、運転に対する注意を損ねる虞があり、安全上好ましくない。
【0004】
そこで、走行途中で燃料切れになるのを防止するための技術としては、路側機と、路側機との間で狭域無線通信を行って種々の情報を交換する狭域無線通信用車載端末とを有する情報交換システムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載の情報交換システムにおいては、狭域無線通信用車載端末は、目的地までの最適経路を設定して乗員を誘導するナビゲーション装置を備え、路側機へ車種情報を含む車両情報と、目的地までの誘導経路と、燃料残量又はバッテリー残量とを送る。そして、路側機は、車種毎の燃料残量又はバッテリー残量に対する走行可能距離に関するテーブルを有し、テーブルを用いて、車両の誘導経路上にあって車両の現在の燃料残量又はバッテリー残量で到達可能な路側機周辺の燃料供給施設の情報を算出する。そして、狭域無線通信用車載端末は、路側機が算出した燃料供給施設の情報を路側機から入手し、乗員に報知する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4389510号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の情報交換システムにおいては、狭域無線通信用車載端末は、ナビゲーション装置を用いて目的地までの最適経路を設定して乗員を誘導する。しかしながら、狭域無線通信用車載端末と連動するようなナビゲーション装置の導入は、電気自動車やプラグインハイブリッドカーの所有者に対して経済的に大きな負担を強いることになってしまう。また、特許文献1に記載の情報交換システムにおいては、誘導経路上にあって現在の燃料残量又はバッテリー残量で到達可能な路側機周辺の燃料供給施設まで、走行途中で燃料切れを起こすことなく車両を到着させることはできても、その燃料供給施設における充電待ちの車両の渋滞を解消することはできない。そのため、特許文献1に記載の情報交換システムを実現しただけでは、充電待ちをしている間に燃料切れを起こす車両が発生してしまう虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態によると、充電器が設けられた充電所における車両の充電を支援する充電支援システムであって、充電器の使用状況を管理する充電器管理装置と、充電器管理装置と通信接続されると共に、車両の車載器と無線通信可能な第1の無線通信装置とを備え、充電器管理装置は、少なくとも、第1の無線通信装置の通信範囲内にある車両の車載器から、第1の無線通信装置を介して、当該車両の識別データを少なくとも含む、充電器の使用を予約する旨の予約データを受信する予約データ受信部と、少なくとも、予約データ受信部が受信した予約データに含まれる識別データによって識別される車両のために、一の充電器を予約する充電器予約部とを有する。
【0008】
充電所に設けられて、充電器管理装置と通信接続されると共に、充電所に到着した車両の車載器と無線通信を行う第2の無線通信装置を更に備え、充電器管理装置は、充電所に到着した車両のために充電器予約部が予約した充電器への案内を示す案内データを生成する案内データ生成部と、案内データ生成部が生成した案内データを、第2の無線通信装置を介して、充電所に到着した車両の車載器へ送信する案内データ送信部とを更に有してよい。
【0009】
充電器管理装置は、第2の無線通信装置の通信範囲内に到着した車両の車載器から、第2の無線通信装置を介して、当該車両の識別データを受信する識別データ受信部と、識別データ受信部が受信した識別データによって識別される車両が、充電器予約部が充電器を予約した車両であるか否かを判定する車両判定部とを更に有し、充電器を予約した車両ではないと車両判定部が判定した場合、充電器予約部は、識別データ受信部が受信した識別データによって識別される車両のために、一の充電器を予約してよい。
【0010】
充電器管理装置は、車両に対する所望の充電量に基づいて、充電器が充電のために使用される残り時間を算出する残時間算出部を更に有し、充電器予約部は、一の充電器を予約するにあたり、残時間算出部が算出した各充電器が充電のために使用される残り時間のうち、最短の残り時間の充電器を予約してよい。
【0011】
予約データ受信部は、車両に対する所望の充電量を示す充電量データを更に含む予約データを受信し、残時間算出部は、充電器が充電のために使用される残り時間を算出するにあたり、充電器を予約した車両がある場合、当該車両の車載器から予約データ受信部が受信した予約データに含まれる充電量データによって示される、当該車両に対する所望の充電量に基づいて算出してよい。
【0012】
案内データ生成部は、充電所に到着した車両のために充電器予約部が予約した充電器が使用中である場合、残時間算出部が算出した当該充電器が充電のために使用される残り時間を案内する案内データを生成してよい。
【0013】
充電器管理装置は、充電所において充電を行うための条件を示す条件データを含む、充電所においての充電を勧誘する旨の勧誘データを生成する勧誘データ生成部と、勧誘データ生成部が生成した勧誘データを、第1の無線通信装置を介して、当該第1の無線通信装置の通信範囲内を走行する車両の車載器へ送信する勧誘データ送信部とを更に有し、予約データ受信部は、第1の無線通信装置の通信範囲内を走行する車両のうち、勧誘データ送信部が送信した勧誘データに含まれる条件に応じた車両の車載器から予約データを受信してよい。
【0014】
勧誘データ生成部は、充電所において充電を行うための条件として、残時間算出部が算出した各充電器が充電のために使用される残り時間のうち、最短の残り時間を、充電所において充電を行うための待ち時間とする条件を示す条件データを含む勧誘データを生成してよい。
【0015】
勧誘データ生成部は、充電所において充電を行うための条件として、充電所において充電をおこなうための料金の条件を示す条件データを含む勧誘データを生成してよい。
【0016】
勧誘データ生成部は、充電所において充電を行うための条件として、充電器の使用の予約の有効期限の条件を示す条件データを含む勧誘データを生成してよい。
【0017】
充電器管理装置は、充電器予約部が予約した充電器について、有効期限を過ぎても充電が開始されない場合、当該予約を取り消す予約取消部を更に有してよい。
【0018】
予約データ受信部は、第1の無線通信装置の通信範囲から外れた車両の車載器から、携帯電話の通信ネットワークを介して予約データを受信してよい。
【0019】
充電器管理装置は、予約を行っている車両の車載器から、携帯電話の通信ネットワークを介して、当該車両の識別データを少なくとも含む、当該車両のための充電器の予約時刻を変更する旨の予約変更データを受信する予約変更データ受信部と、予約変更データ受信部が受信した予約変更データに含まれている識別データによって識別される車両のために、充電器予約部が予約した充電器の予約時刻を変更する予約時刻変更部を更に有してよい。
【0020】
予約変更データ受信部は、所望の新しい予約時刻を示す新予約時刻データを更に含む予約変更データを受信してよい。
【0021】
本発明の第2の形態によると、充電所に設けられた充電器を管理する充電器管理装置であって、少なくとも、当該充電器管理装置と通信接続されると共に、車両の車載器と無線通信可能な第1の無線通信装置の通信範囲内を走行する車両の車載器から、第1の無線通信装置を介して、当該車両の識別データを少なくとも含む、充電器の使用を予約する旨の予約データを受信する予約データ受信部と、少なくとも、予約データ受信部が受信した予約データに含まれる識別データによって識別される車両のために、一の充電器を予約する充電器予約部とを備える。
【0022】
本発明の第3の形態によると、充電所に設けられた充電器を管理する充電器管理装置を制御する制御方法であって、少なくとも、当該充電器管理装置と通信接続されると共に、車両の車載器と無線通信可能な第1の無線通信装置の通信範囲内にある車両の車載器から、第1の無線通信装置を介して、当該車両の識別データを少なくとも含む、充電器の使用を予約する旨の予約データを受信する予約データ受信段階と、少なくとも、予約データ受信段階において受信された予約データに含まれる識別データによって識別される車両のために、一の充電器を予約する充電器予約段階とを備える。
【0023】
本発明の第4の形態によると、充電所に設けられた充電器を管理する充電器管理装置用のプログラムであって、充電器管理装置を、少なくとも、当該充電器管理装置と通信接続されると共に、車両の車載器と無線通信可能な第1の無線通信装置の通信範囲内にある車両の車載器から、第1の無線通信装置を介して、当該車両の識別データを少なくとも含む、充電器の使用を予約する旨の予約データを受信する予約データ受信部、少なくとも、予約データ受信部が受信した予約データに含まれる識別データによって識別される車両のために、一の充電器を予約する充電器予約部として機能させる。
【0024】
なおまた、上記のように発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となり得る。
【発明の効果】
【0025】
以上の説明から明らかなように、この発明においては、充電所の営業エリア内において、車両に対する充電器の使用の予約を受け付けるようにしたので、充電所に設けられた複数の充電器の利用効率を飛躍的に向上させることができる。その結果、この発明においては、充電器が使用可能になるまでの待ち時間を大幅に削減することが期待できる。
【0026】
また、この発明においては、充電器が使用可能になるまでの待ち時間が生じたとしても、予約済みの車両のドライバーは、レストランや遊技場等に立ち寄って待ち時間を過ごすことができる。その結果、この発明においては、充電所における充電待ちの車両の渋滞を解消することが期待できる。
【0027】
また、この発明においては、所謂、路側無線装置と無線通信を行う車載器を利用するものの、この車載器と連動するようなカーナビゲーションシステムを利用しないので、電気自動車やプラグインハイブリッドカーの所有者に対して経済的に大きな負担を強いることはない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】一実施形態に係る充電支援システム100の利用環境の一例を示す図である。
【図2】充電器管理装置110のブロック構成の一例を示す図である。
【図3】DSRC路側無線装置130aのブロック構成の一例を示す図である。
【図4】DSRC入口無線装置150のブロック構成の一例を示す図である。
【図5】ITS車載器170aのブロック構成の一例を示す図である。
【図6】充電器管理装置110の予約データ格納部124に格納されているデータの一例をテーブル形式で示す図である。
【図7】DSRC路側無線装置130の勧誘データ格納部136に格納されているデータの一例をテーブル形式で示す図である。
【図8】ITS車載器170の設定データ格納部185に格納されているデータの一例をテーブル形式で示す図である。
【図9】タッチスクリーンに表示されるメイン画面200の一例を示す図である。
【図10】タッチスクリーンに表示される予約設定画面300の一例を示す図である。
【図11】タッチスクリーンに表示される勧誘画面400の一例を示す図である。
【図12】タッチスクリーンに表示される予約変更画面500の一例を示す図である。
【図13】タッチスクリーンに表示される予約通知画面600の一例を示す図である。
【図14】タッチスクリーンに表示される案内画面700aの一例を示す図である。
【図15】タッチスクリーンに表示される案内画面700bの一例を示す図である。
【図16】ITS車載器170の動作フローの一例を示す図である。
【図17】ITS車載器170の動作フローの別の例を示す図である。
【図18】充電器管理装置110、及びDSRC路側無線装置130の動作シーケンスの一例を示す図である。
【図19】充電器管理装置110、DSRC路側無線装置130、及びITS車載器170の動作シーケンスの一例を示す図である。
【図20】充電器管理装置110、DSRC路側無線装置130、及びITS車載器170の動作シーケンスの別の例を示す図である。
【図21】充電器管理装置110、DSRC路側無線装置130、及びITS車載器170の動作シーケンスの更に別の例を示す図である。
【図22】充電器管理装置110、及びITS車載器170の動作シーケンスの一例を示す図である。
【図23】充電器管理装置110の動作フローの一例を示す図である。
【図24】充電器管理装置110、DSRC入口無線装置150、及びITS車載器170の動作シーケンスの一例を示す図である。
【図25】充電器管理装置110、DSRC入口無線装置150、及びITS車載器170の動作シーケンスの別の例を示す図である。
【図26】充電器管理装置110の動作フローの別の例を示す図である。
【図27】充電器管理装置110のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は、特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0030】
図1は、一実施形態に係る充電支援システム100の利用環境の一例を示す。充電支援システム100は、複数の充電器191a〜c(以下、充電器191と総称する。)が設けられた充電所190における複数の電気自動車193a、b、c、・・・(以下、電気自動車193と総称する。)の充電を支援するシステムである。充電器191は、蓄電池の充電用器具である。電気自動車193は、蓄電池等の電力源を積載し、モーターを原動機とする自動車である。なお、電気自動車193は、この発明における「車両」の一例であってよい。
【0031】
充電支援システム100は、充電器管理装置110、複数のDSRC(Dedicated Short Range Communication)路側無線装置130a〜c(以下、DSRC路側無線装置130と総称する。)、及びDSRC入口無線装置150を備える。充電器管理装置110は、各DSRC路側無線装置130及びDSRC入口無線装置150と通信回線を介して接続されている。なお、DSRC路側無線装置130は、この発明における「第1の無線通信装置」の一例であってよい。また、DSRC入口無線装置150は、この発明における「第2の無線通信装置」の一例であってよい。また、通信回線は、インターネット等のコンピュータネットワーク、通信事業者のコアネットワーク、及び種々のローカルネットワークを含む。
【0032】
充電器管理装置110は、各充電器191の使用状況を管理する装置である。例えば、充電器管理装置110は、充電所190の事務所等に設置される。そして、充電器管理装置110は、充電器コントローラ192と電気的に接続される。また、充電器管理装置110は、各電気自動車193にそれぞれ搭載されているITS(Intelligent Transport Systems)車載器170a、b、c、・・・(以下、ITS車載器170と総称する。)と3G(3rd Generation)ネットワークを介して接続することができる。ここで、充電器コントローラ192とは、充電器191の使用状況を充電器管理装置110へ通知する装置である。例えば、充電器コントローラ192は、充電器191による充電が開始されたり、終了したりしたときに、その開始時刻又は終了時刻を、充電器管理装置110へ通知する。また、ITS車載器170とは、全ての次世代道路サービス、及びETC(Electronic Toll Collection System)を利用することができる車載器である。また、3Gネットワークとは、第3世代携帯電話の通信ネットワークである。なお、ITS車載器170は、この発明における「車載器」の一例であってよい。また、3Gネットワークは、この発明における「携帯電話の通信ネットワーク」の一例であってよい。
【0033】
DSRC路側無線装置130は、充電所190から100m程離れた沿道を走行する電気自動車193のITS車載器170とDSRCを行う装置である。例えば、各DSRC路側無線装置130は、充電所190から100m程離れた沿道に設けられる。そして、各DSRC路側無線装置130は、各DSRC路側無線装置130の通信範囲R130a〜d(以下、通信範囲R130と総称する。)内においての車両の存在検知を行う車両検知器とそれぞれ電気的に接続される。ここで、DSRCとは、ETCや商用車管理システム等の路車間通信に用いられる無線通信である。なお、DSRCは、この発明における「無線通信」の一例であってよい。また、充電所190から100m程離れた沿道は、この発明における「営業エリア内」の一例であってよい。
【0034】
DSRC入口無線装置150は、充電所190に到着した電気自動車193のITS車載器170と無線通信を行う装置である。例えば、DSRC入口無線装置150は、充電所190の入口に設けられる。そして、DSRC入口無線装置150は、DSRC入口無線装置150の通信範囲R150内においての車両の存在検知を行う車両検知器と電気的に接続される。
【0035】
ITS車載器170は、例えば、タッチスクリーン及び電池監視装置と電気的に接続される。ここで、タッチスクリーンとは、指や専用のペンによって画面に触れることで、コンピュータの操作を行うことができるディスプレイである。また、電池監視装置とは、電気自動車193の蓄電池の残量を監視する装置である。
【0036】
上記のような構成の充電支援システム100において、充電器管理装置110は、DSRC路側無線装置130の通信範囲R130内を走行する電気自動車193のITS車載器170から、DSRC路側無線装置130を介して、電気自動車ID(identifier)を含む、充電器191の使用を予約する旨の予約データを受信する。そして、充電器管理装置110は、受信した予約データに含まれる電気自動車IDによって識別される電気自動車193のために、一の充電器191を予約する。
【0037】
このように、充電支援システム100においては、充電所190の営業エリア内において、電気自動車193に対する充電器191の使用の予約を受け付けるようにしたので、充電所190に設けられた複数の充電器191の利用効率を飛躍的に向上させることができる。その結果、充電支援システム100においては、充電器191が使用可能になるまでの待ち時間を大幅に削減することが期待できる。また、充電支援システム100においては、充電器191が使用可能になるまでの待ち時間が生じたとしても、予約済みの電気自動車193のドライバーは、レストランや遊技場等に立ち寄って待ち時間を過ごすことができる。その結果、充電支援システム100においては、充電所190における充電待ちの電気自動車193の渋滞を解消することが期待できる。また、充電支援システム100においては、DSRC路側無線装置130やDSRC入口無線装置150とDSRCを行うITS車載器170を利用するものの、このITS車載器170と連動するようなカーナビゲーションシステムを利用しないので、電気自動車193の所有者に対して経済的に大きな負担を強いることはない。
【0038】
また、充電器管理装置110は、充電所190に到着した電気自動車193のために予約した充電器191への案内を示す案内データを生成する。そして、充電器管理装置110は、生成した案内データを、DSRC入口無線装置150を介して、充電所190に到着した電気自動車193のITS車載器170へ送信する。なお、電気自動車IDは、この発明における「車両の識別データ」の一例であってよい。
【0039】
このように、充電支援システム100においては、予約を行った電気自動車193が充電所190に到着すると、その電気自動車193のITS車載器170へ、充電器191への案内を示す案内データが送信されるようにしたので、予約を行った電気自動車193のドライバーに対しての利便性を高めると共に、充電所190における入場待ちの混雑を回避し得ることを期待することができる。
【0040】
また、充電器管理装置110は、DSRC入口無線装置150の通信範囲R150内に到着した電気自動車193のITS車載器170から、DSRC入口無線装置150を介して、電気自動車IDを受信する。そして、充電器管理装置110は、受信した電気自動車IDによって識別される電気自動車193が、充電器191を予約した電気自動車193であるか否かを判定する。そして、受電器管理装置110は、充電器191を予約した電気自動車193ではないと判定した場合、上記の受信した電気自動車IDによって識別される電気自動車193のために、一の充電器191を予約する。
【0041】
このように、充電支援システム100においては、充電所190に到着した電気自動車193が充電器191を予約していない電気自動車193であった場合、その電気自動車193のために充電器191を予約するようにしたので、このような電気自動車193のドライバーも、予約した充電器191が使用できるようになるまでの間、充電所190の前で待つことなく、レストランや遊技場等に立ち寄って待ち時間を過ごすことができる。
【0042】
また、充電器管理装置110は、電気自動車193に対する所望の充電量に基づいて、充電器191が充電のために使用される残り時間を算出する。そして、充電器管理装置110は、一の充電器191を予約するにあたり、算出した各充電器191が充電のために使用される残り時間のうち、最短の残り時間の充電器191を予約する。
【0043】
このように、充電支援システム100においては、電気自動車193に対する所望の充電量に基づいて、充電器191が充電のために使用される残り時間を算出して、その残り時間が最も短い充電器191を予約するようにしたので、充電器191を予約した電気自動車193のドライバーの待ち時間を可能な限り短くすることができる。
【0044】
また、充電器管理装置110は、上記の予約データを受信するにあたり、電気自動車193に対する所望の充電量を示す充電量データを更に含む予約データを受信する。そして、充電器管理装置110は、充電器191が充電のために使用される残り時間を算出するにあたり、充電器191を予約した電気自動車193がある場合、その電気自動車193のITS車載器170から受信した予約データに含まれる充電量データによって示される、その電気自動車193に対する所望の充電量に基づいて算出する。
【0045】
このように、充電支援システム100においては、充電器191を予約した電気自動車193がある場合、その電気自動車193が所望している充電量にさらに基づいて、充電器191が充電のために使用される残り時間を算出するようにしたので、充電器191を予約した電気自動車193があっても、各充電器191が充電のために使用される正確な残り時間を算出することができ、その残り時間を前提にして、別の電気自動車193に対する充電器191の使用の予約を受け付けることができる。
【0046】
また、充電器管理装置110は、上記の案内データを生成するにあたり、充電所190に到着した電気自動車193のために予約した充電器191が使用中である場合、その充電器191が充電のために使用される残り時間を案内する案内データを生成する。
【0047】
このように、充電支援システム100においては、予約した充電器191が使用中である場合、その充電器191が充電のために使用される残り時間を案内するようにしたので、その案内を受けた電気自動車193のドライバーは、その待ち時間を計画的に過ごすことができる。
【0048】
また、充電器管理装置110は、充電所190において充電を行うための条件を示す条件データを含む、充電所190においての充電を勧誘する旨の勧誘データを生成する。そして、充電器管理装置110は、生成した勧誘データを、DSRC路側無線装置130を介して、DSRC路側無線装置130の通信範囲R130内を走行する電気自動車193のITS車載器170へ送信する。そして、充電器管理装置110は、上記の予約データを受信するにあたり、DSRC路側無線装置130の通信範囲R130内を走行する電気自動車193のうち、送信した勧誘データに含まれる条件に応じた電気自動車193のITS車載器170から予約データを受信する。
【0049】
このように、充電器管理システム100においては、充電所190の営業エリア内を走行している電気自動車193に対して、充電所190においての充電を勧誘するようにしたので、充電所190の集客力の向上が期待できる。
【0050】
例えば、充電器管理装置110は、勧誘データを生成するにあたり、充電所190において充電を行うための条件として、各充電器191が充電のために使用される残り時間のうち、最短の残り時間を、充電所190において充電を行うための待ち時間とする条件を示す条件データを含む勧誘データを生成する。
【0051】
このように、充電支援システム100においては、充電所190において充電を行うための待ち時間を条件として、充電所190の営業エリア内を走行している電気自動車193を勧誘するようにしたので、その待ち時間の条件に応じた者の集客を期待することができる。また、電気自動車193のドライバーは、充電所190まで向かうことなく待ち時間を知ることができるので、充電所190へ直接向かうことなく待ち時間を過ごすことができる。
【0052】
また、例えば、充電器管理装置110は、勧誘データを生成するにあたり、充電所190において充電を行うための条件として、充電所190において充電をおこなうための料金の条件を示す条件データを含む勧誘データを生成する。
【0053】
このように、充電支援システム100においては、充電所190において充電を行うための料金を条件として、充電所190の営業エリア内を走行している電気自動車193を勧誘するようにしたので、その料金の条件に応じた者の集客を期待することができる。
【0054】
また、例えば、充電器管理装置110は、勧誘データを生成するにあたり、充電所190において充電を行うための条件として、充電器191の使用の予約の有効期限の条件を示す条件データを含む勧誘データを生成する。
【0055】
このように、充電支援システム100においては、充電器191の使用の有効期限を条件として、充電所190の営業エリア内を走行している電気自動車193を勧誘するようにしたので、その予約の有効期限の条件に応じた者の集客を期待することができる。
【0056】
また、充電器管理装置110は、予約した充電器について、有効期限を過ぎても充電が開始されない場合、その予約を取り消す。
【0057】
このように、充電支援システム100においては、予約を行った電気自動車193が有効期限内に充電を開始しなかった場合、その予約を取り消すようにしたので、充電器191が無駄に使用されない時間をできるだけ抑えることができる。
【0058】
また、充電器管理装置110は、上記の予約データを受信するにあたり、DSRC路側無線装置130の通信範囲R130から外れた電気自動車193のITS車載器170から、3Gネットワークを介して予約データを受信する。
【0059】
このように、充電支援システム100においては、DSRC路側無線装置130の通信範囲R130から外れた電気自動車193のITS車載器170から充電器管理装置110が、3Gネットワークを介して予約データを受信するようにもしたので、例えば、何らかの障害が発生して、DSRC路側無線装置130の通信範囲R130において、電気自動車193のITS車載器170から予約データを受信することができなくても、その電気自動車193のITS車載器170からの予約データを確実に受信することができる。
【0060】
また、充電器管理装置110は、予約を行っている電気自動車193のITS車載器170から、3Gネットワークを介して、電気自動車IDを含む、その電気自動車193のための充電器191の予約時刻を変更する旨の予約変更データを受信する。そして、充電器管理装置110は、受信した予約変更データに含まれている電気自動車IDによって識別される電気自動車193のために予約した充電器191の予約時刻を変更する。
【0061】
このように、充電支援システム100においては、予約を行っている電気自動車193のITS車載器170から充電器管理装置110が、3Gネットワークを介して予約時刻の変更を受け付けるようにしたので、例えば、予約を行った電気自動車193のドライバーが、待ち時間を過ごすためにレストランに立ち寄って食事をするような場合に、万が一その予約時刻に間に合わないようなことになっても、予約そのものを取り消すことなく、その予約時刻を変更することができる。その結果、その電気自動車193は、DSRC路側無線装置130やDSRC入口無線装置150のある場所まで行かなくとも、引き続き、新たな予約を得ることができる。また、予約時刻が変更された場合には、元の予約時間帯を、いち早く他の電気自動車193の予約に割り当てることができるので、充電器191の利用効率を更に高めることが期待できる。
【0062】
また、充電器管理装置110は、予約変更データを受信するにあたり、所望の新しい予約時刻を示す新予約時刻データを更に含む予約変更データを受信する。
【0063】
このように、充電支援システム100においては、充電器191の使用の予約時刻を変更するにあたり、所望の新しい予約時刻を指定することができるようにしたので、例えば、元々その近隣のレストランに予約して食事をとろうとしていた電気自動車193のドライバーは、自動的に充電器191の予約が行われたとしても、その時間を都合の良い時間に変更することができる。
【0064】
なお、本実施形態においては、説明が煩雑になることを防ぐことを目的として、充電支援システム100が一の充電器管理装置110を備える構成について説明したが、充電支援システム100は、複数の充電器管理装置110を備えてよい。
【0065】
図2は、充電器管理装置110のブロック構成の一例を示す。充電器管理装置110は、通知データ入力受付部111、勧誘データ生成部112、勧誘データ送信部113、予約データ受信部114、充電器予約部115、予約変更データ受信部116、予約時刻変更部117、予約取消部118、識別データ受信部119、車両判定部120、残時間算出部121、案内データ生成部122、案内データ送信部123、及び予約データ格納部125を有する。以下に、各構成要素の機能及び動作を説明する。
【0066】
通知データ入力受付部111は、充電器191による充電の開始時刻を示す開始時刻データ、又は充電器191による充電の終了時刻を示す終了時刻データの入力を、充電器コントローラ192から受け付ける。具体的には、通知データ入力受付部111は、充電器191による充電の開始時刻を示す開始時刻データの入力を、充電器コントローラ192から受け付けると、その開始時刻データを、充電器191による充電を開始した電気自動車193を示すデータに対応付けて、予約データ格納部125へ格納する。一方、通知データ入力受付部111は、充電器191による充電の終了時刻を示す終了時刻データの入力を、充電器コントローラ192から受け付けると、充電器191による充電を終了した電気自動車193に関連するデータを、予約データ格納部125から削除する。
【0067】
勧誘データ生成部112は、充電所190において充電を行うための条件を示す条件データを含む、充電所190においての充電を勧誘する旨の勧誘データを生成する。具体的には、勧誘データ生成部112は、充電所190において充電を行うための条件を示す条件データを含む、充電所190においての充電を勧誘する旨の勧誘データを生成すると、その勧誘データを、勧誘データ送信部113へ送る。
【0068】
例えば、勧誘データ生成部112は、勧誘データを生成するにあたり、充電所190において充電を行うための条件として、残時間算出部120が算出した各充電器191が充電のために使用される残り時間のうち、最短の残り時間を、充電所190において充電を行うための待ち時間とする条件を示す条件データを含む勧誘データを生成する。具体的には、勧誘データ生成部112は、各充電器191が充電のために使用される残り時間を示す残時間データを、残時間算出部121から受け取ると、その残時間データによって示される各充電器191が充電のために使用される残り時間のうち、最短の残り時間を、充電所190において充電を行うための待ち時間とする条件を示す条件データを含む勧誘データを生成する。
【0069】
また、例えば、勧誘データ生成部112は、勧誘データを生成するにあたり、充電所190において充電を行うための条件として、充電所190において充電をおこなうための料金の条件を示す条件データを含む勧誘データを生成する
【0070】
また、例えば、勧誘データ生成部112は、勧誘データを生成するにあたり、充電所190において充電を行うための条件として、充電器191の使用の予約の有効期限の条件を示す条件データを含む勧誘データを生成する
【0071】
勧誘データ送信部113は、勧誘データ生成部112が生成した勧誘データを、DSRC路側無線装置130を介して、DSRC路側無線装置130の通信範囲R130内を走行する車両の車載器へ送信する。具体的には、勧誘データ送信部113は、充電所190においての充電を勧誘する旨の勧誘データを、勧誘データ生成部112から受け取ると、その勧誘データを、DSRC路側無線装置130へ送信する。
【0072】
予約データ受信部114は、DSRC路側無線装置130の通信範囲R130内を走行する電気自動車193のITS車載器170から、DSRC路側無線装置130を介して、電気自動車IDを含む、充電器191の使用を予約する旨の予約データを受信する。具体的には、予約データ受信部114は、電気自動車IDを含む、充電器191の使用を予約する旨の予約データを、DSRC路側無線装置130から受信すると、その予約データを、充電器予約部115へ送る。
【0073】
なお、予約データ受信部114は、予約データを受信するにあたり、DSRC路線無線装置130の通信範囲R130内を走行する電気自動車193のうち、勧誘データ送信部113が送信した勧誘データに含まれる条件に応じた電気自動車193のITS車載器170から予約データを受信する。
【0074】
また、予約データ受信部114は、予約データを受信するにあたり、電気自動車193に対する所望の充電量を示す充電量データを更に含む予約データを受信する。
【0075】
また、予約データ受信部114は、予約データを受信するにあたり、DSRC路側無線装置130の通信範囲R130から外れた電気自動車193のITS車載器170から、3Gネットワークを介して予約データを受信する。
【0076】
充電器予約部115は、予約データ受信部114が受信した予約データに含まれる電気自動車IDによって識別される電気自動車193のために、一の充電器191を予約する。具体的には、充電器予約部115は、電気自動車IDを含む、充電器191の使用を予約する旨の予約データを、予約データ受信部114から受け取ると、その予約データに含まれる電気自動車IDによって識別される電気自動車193のために、一の充電器191を予約する。そして、充電器予約部115は、その電気自動車193の電気自動車IDと、その電気自動車193のために予約した充電器191を示すデータとを対応付けて、予約データ格納部124へ格納する。
【0077】
また、充電器予約部115は、充電器191を予約した車両ではないと車両判定部120が判定した場合、識別データ受信部119が受信した電気自動車IDによって識別される電気自動車193のために、一の充電器を予約する。具体的には、充電器予約部115は、電気自動車IDを、識別データ受信部119から受け取る。また、充電器予約部115は、判定結果を示す判定結果データを、車両判定部120から受け取る。そして、その判定結果データによって示される判定結果が、充電器191を予約した車両ではないとの判定結果を示すものである場合、充電器予約部115は、識別データ受信部119から受け取った電気自動車IDによって示される電気自動車193のために、一の充電器191を特定する。そして、充電器予約部115は、特定した充電器191を示すデータと、その充電器191を予約する電気自動車193の電気自動車IDとを対応付けて、予約データ格納部124へ格納する。一方、車両判定部120から受け取ったデータによって示される判定結果が、充電器191を予約した車両であるとの判定結果を示すものである場合、充電器予約部115は、充電器191の予約を行わずに、識別データ受信部119から受け取った電気自動車IDを破棄する。
【0078】
なお、充電器予約部115は、一の充電器191を予約するにあたり、残時間算出部121が算出した各充電器191が充電のために使用される残り時間のうち、最短の残り時間の充電器191を予約する。具体的には、充電器予約部115は、各充電器191が充電のために使用される残り時間を示すデータを、残時間算出部121から受け取る。そして、充電器予約部115は、一の充電器191を予約するにあたり、残時間算出部121から受け取ったデータによって示される各充電器191が充電のために使用される残り時間のうち、最短の残り時間の充電器191を特定する。そして、充電器予約部115は、特定した充電器191が充電のために使用される残り時間に基づいて、特定した充電器191が使用可能となる時刻を算出する。そして、充電器予約部115は、予約時刻として、算出した時刻を示すデータを更に対応付けて予約データ格納部124へ格納する。
【0079】
また、充電器予約部115は、電気自動車193に対する所望の充電量を示す充電量データを更に含む予約データを、予約データ受信部114から受け取って、一の充電器191を予約した場合、その予約データに含まれる充電量データを更に対応付けて予約データ格納部124へ格納する。
【0080】
予約変更データ受信部116は、予約を行っている電気自動車193のITS車載器170から、3Gネットワークを介して、電気自動車IDを含む、その電気自動車193のための充電器191の予約時刻を変更する旨の予約変更データを受信する。具体的には、予約変更データ受信部116は、電気自動車IDを含む、その電気自動車193のための充電器191の予約時刻を変更する旨の予約変更データを、予約を行っている電気自動車193のITS車載器170から、3Gネットワークを介して受信すると、その予約変更データを、予約時刻変更部117へ送る。
【0081】
また、予約変更データ受信部116は、予約変更データを受信するにあたり、所望の新しい予約時刻を示す新予約時刻データを更に含む予約変更データを受信する。
【0082】
予約時刻変更部117は、予約変更データ受信部116が受信した予約変更データに含まれている電気自動車IDによって識別される電気自動車193のために、充電器予約部115が予約した充電器191の予約時刻を変更する。具体的には、予約時刻変更部117は、電気自動車IDを含む、その電気自動車193のための充電器191の予約時刻を変更する旨の予約変更データを、予約変更データ受信部116から受け取ると、その予約変更データに基づいて、予約データ格納部124に格納されているデータによって示される、その電気自動車193の予約時刻を、新たな予約時刻に変更する。
【0083】
また、予約時刻変更部117は、予約変更データ受信部116から受け取った予約変更データに、所望の新しい予約時刻を示す新予約時刻データが含まれている場合、その新予約時刻データによって示される所望の新しい予約時刻となるように、予約データ格納部124に格納されているデータを更新する。
【0084】
予約取消部118は、充電器予約部115が予約した充電器191について、有効期限を過ぎても充電が開始されない場合、その予約を取り消す。具体的には、予約取消部118は、予約データ格納部124に格納されているデータによって示される予約時刻以後の、予め定められた有効期限を過ぎても開始時刻データが格納されていない予約に関するデータがある場合、その予約に関するデータを削除する。
【0085】
識別データ受信部119は、DSRC入口無線装置150の通信範囲R150内に到着した電気自動車193のITS車載器170から、DSRC入口無線装置150を介して、電気自動車IDを受信する。具体的には、識別データ受信部119は、電気自動車IDを、DSRC入口無線装置150から受信すると、その電気自動車IDを、充電器予約部115、車両判定部120、及び案内データ生成部122へ送る。
【0086】
車両判定部120は、識別データ受信部119が受信した電気自動車IDによって識別される電気自動車193について、充電器予約部115が充電器191を予約した電気自動車193であるか否かを判定する。具体的には、車両判定部120は、電気自動車IDを、識別データ受信部119から受け取ると、その電気自動車IDによって識別される電気自動車193が、充電器予約部115が充電器191を予約した電気自動車193であるか否かを、予約データ格納部124に格納されている電気自動車IDに基づいて判定する。そして、車両判定部120は、その判定結果を示す判定結果データを、充電器予約部115へ送る。
【0087】
残時間算出部121は、電気自動車193に対する所望の充電量に基づいて、充電器191が充電のために使用される残り時間を算出する。特に、残時間算出部121は、充電器191が充電のために使用される残り時間を算出するにあたり、充電器191を予約した電気自動車193がある場合、その電気自動車193のITS車載器170から予約データ受信部114が受信した予約データに含まれる充電量データによって示される、その電気自動車193に対する所望の充電量に基づいて算出する。具体的には、残時間算出部121は、予約データ格納部124に格納されているデータに基づいて、充電器191が充電のために使用される残り時間を算出する。そして、残時間算出部121は、算出した残り時間を示す残時間データを、所定時間置きに勧誘データ生成部112へ送る。また、充電器予約部115が充電器191を予約する処理を行う場合、残時間算出部121は、算出した残り時間を示す残時間データを、充電器予約部115へ送る。また、案内データ生成部122が案内データを生成する場合、残時間算出部121は、算出した残り時間を示す残時間データを、案内データ生成部122へ送る。
【0088】
案内データ生成部122は、充電所190に到着した電気自動車193のために充電器予約部115が予約した充電器191への案内を示す案内データを生成する。具体的には、案内データ生成部122は、電気自動車IDを、識別データ受信部119から受け取ると、その電気自動車IDと、予約データ格納部124に格納されているデータとに基づいて、識別データ受信部119から受け取った電気自動車IDによって識別される電気自動車193のために充電器予約部115が予約した充電器191への案内を示す案内データを生成する。そして、案内データ生成部122は、生成した案内データを、案内データ送信部123へ送る。
【0089】
また、案内データ生成部122は、案内データを生成するにあたり、充電所190に到着した電気自動車193のために充電器予約部115が予約した充電器191が使用中である場合、残時間算出部121が算出した充電器191が充電のために使用される残り時間を案内する案内データを生成する。具体的には、案内データ生成部122は、電気自動車IDを、識別データ受信部119から受け取り、充電器191が充電のために使用される残り時間を示す残時間データを、残時間算出部121から受け取ると、これらデータと、予約データ格納部124に格納されているデータに基づいて、識別データ受信部119から受け取った電気自動車IDによって識別される電気自動車193のために充電器予約部115が予約した充電器191が充電のために使用される残り時間を案内する案内データを生成する。そして、案内データ生成部122は、生成した案内データを、案内データ送信部123へ送る。
【0090】
案内データ送信部123は、案内データ生成部122が生成した案内データを、DSRC入口無線装置150を介して、充電所190に到着した電気自動車193のITS車載器170へ送信する。具体的には、案内データ送信部123は、充電所190に到着した電気自動車193のために予約した充電器191への案内を示す案内データ、又は充電器191が充電のために使用される残り時間を案内する案内データを、案内データ生成部122から受け取ると、その案内データを、DSRC入口無線装置150へ送信する。
【0091】
図3は、DSRC路側無線装置130aのブロック構成の一例を示す。DSRC路側無線装置130aは、勧誘データ受信部131a、車両検知データ入力受付部132a、勧誘データ送信部133a、予約データ受信部134a、予約データ送信部135a、及び勧誘データ格納部136aを有する。以下に、各構成要素の機能及び動作を説明する。
【0092】
なお、DSRC路側無線装置130a以外のDSRC路側無線装置130b、cも、DSRC路側無線装置130aが有する構成要素と同じ構成要素を有する。以後の説明においては、DSRC路側無線装置130が有する構成要素がいずれのDSRC路側無線装置130の構成要素であるかを区別する場合には、各構成要素を有するDSRC路側無線装置130と同じ添え字(a、b、c)を各構成要素の末尾に付して区別する。例えば、勧誘データ受信部131a、勧誘データ受信部131b、及び勧誘データ受信部131cは、それぞれDSRC路側無線装置130a、DSRC路側無線装置130b、及びDSRC路側無線装置130cの構成要素であることを示す。また、以後の説明において、添え字が付されていない構成要素の機能及び動作は、同じ符号が付されたいずれの構成要素の機能及び動作を示す。例えば、勧誘データ受信部131で説明された機能及び動作は、勧誘データ受信部131a、勧誘データ受信部131b、及び勧誘データ受信部131cの機能及び動作を示す。
【0093】
勧誘データ受信部131aは、充電所190において充電を行うための条件を示す条件データを含む、充電所190においての充電を勧誘する旨の勧誘データを、充電器管理装置110から受信する。具体的には、勧誘データ受信部131aは、充電所190において充電を行うための条件を示す条件データを含む、充電所190においての充電を勧誘する旨の勧誘データを、充電器管理装置110から受信すると、その勧誘データを、勧誘データ格納部136aへ格納する。
【0094】
車両検知データ入力受付部132aは、車両を検知したことを示す車両検知データの入力を、車両検知器から受け付ける。具体的には、車両検知データ入力受付部132aは、車両を検知したことを示す車両検知データの入力を、車両検知器から受け付けると、その車両検知データを、勧誘データ送信部133aへ送る。
【0095】
勧誘データ送信部133aは、充電所190において充電を行うための条件を示す条件データを含む、充電所190においての充電を勧誘する旨の勧誘データを、DSRC路側無線装置130aの通信範囲R130a内を走行する電気自動車193のITS車載器170へ送信する。具体的には、勧誘データ送信部133aは、車両を検知したことを示す車両検知データを、車両検知データ入力受付部132aから受け取ると、充電所190において充電を行うための条件を示す条件データを含む、充電所190においての充電を勧誘する旨の勧誘データを、勧誘データ格納部136aから読み出す。そして、勧誘データ送信部133aは、読み出した勧誘データを、DSRC路側無線装置130aの通信範囲R130a内を走行する電気自動車193のITS車載器170へ送信する。
【0096】
予約データ受信部134aは、充電器191の使用を予約する旨の予約データを、DSRC路側無線装置130の通信範囲R130内を走行する電気自動車193のITS車載器170から受信する。具体的には、予約データ受信部134aは、充電器191の使用を予約する旨の予約データを、DSRC路側無線装置130の通信範囲R130内を走行する電気自動車193のITS車載器170から受信すると、その予約データを、予約データ送信部135aへ送る。
【0097】
予約データ送信部135aは、充電器191の使用を予約する旨の予約データを、充電器管理装置110へ送信する。具体的には、予約データ送信部135aは、充電器191の使用を予約する旨の予約データを、予約データ受信部134aから受け取ると、その予約データを、充電器管理装置110へ送信する。
【0098】
図4は、DSRC入口無線装置150のブロック構成の一例を示す。DSRC入口無線装置150は、車両検知データ入力受付部151、要求データ送信部152、識別データ受信部153、識別データ送信部154、案内データ受信部155、及び案内データ送信部156を有する。以下に、各構成要素の機能及び動作を説明する。
【0099】
車両検知データ入力受付部151は、車両を検知したことを示す車両検知データの入力を、車両検知器から受け付ける。具体的には、車両検知データ入力受付部132aは、車両を検知したことを示す車両検知データの入力を、車両検知器から受け付けると、その車両検知データを、要求データ送信部152へ送る。
【0100】
要求データ送信部152は、電気自動車IDを送信するよう要求する旨の要求データを、DSRC入口無線装置150の通信範囲R150内に到着した電気自動車193のITS車載器170へ送信する。具体的には、要求データ送信部152は、車両を検知したことを示す車両検知データを、車両検知データ入力受付部151から受け取ると、電気自動車IDを送信するよう要求する旨の要求データを、DSRC入口無線装置150の通信範囲R150内に到着した電気自動車193のITS車載器170へ送信する。
【0101】
識別データ受信部153は、電気自動車IDを、DSRC入口無線装置150の通信範囲R150内に到着した電気自動車193のITS車載器170から受信する。具体的には、識別データ受信部153は、電気自動車IDを、DSRC入口無線装置150の通信範囲R150内に到着した電気自動車193のITS車載器170から受信すると、その電気自動車IDを、識別データ送信部154へ送る。
【0102】
識別データ送信部154は、電気自動車IDを、充電器管理装置110へ送信する。具体的には、識別データ送信部154は、電気自動車IDを、識別データ受信部153から受け取ると、その電気自動車IDを、充電器管理装置110へ送信する。
【0103】
案内データ受信部155は、充電所190に到着した電気自動車193のために予約した充電器191への案内を示す案内データ、又は充電器191が充電のために使用される残り時間を案内する案内データを、充電器管理装置110から受信する。具体的には、案内データ受信部155は、充電所190に到着した電気自動車193のために予約した充電器191への案内を示す案内データ、又は充電器191が充電のために使用される残り時間を案内する案内データを、充電器管理装置110から受信すると、その案内データを、案内データ送信部156へ送る。
【0104】
案内データ送信部156は、充電所190に到着した電気自動車193のために予約した充電器191への案内を示す案内データ、又は充電器191が充電のために使用される残り時間を案内する案内データを、DSRC入口無線装置150の通信範囲R150内に到着した電気自動車193のITS車載器170へ送信する。具体的には、案内データ送信部156は、充電所190に到着した電気自動車193のために予約した充電器191への案内を示す案内データ、又は充電器191が充電のために使用される残り時間を案内する案内データを、案内データ受信部155から受け取ると、その案内データを、DSRC入口無線装置150の通信範囲R150内に到着した電気自動車193のITS車載器170へ送信する。
【0105】
図5は、ITS車載器170aのブロック構成の一例を示す。ITS車載器170aは、設定データ入力受付部171a、残量データ入力受付部172a、勧誘データ受信部173a、予約判定部174a、勧誘データ出力部175a、予約確認データ入力受付部176a、予約データ送信部177a、予約通知データ出力部178a、予約変更データ入力受付部179a、予約変更データ送信部180a、要求データ受信部181a、識別データ送信部182a、案内データ受信部183a、案内データ出力部184a、及び設定データ格納部185aを有する。以下に、各構成要素の機能及び動作を説明する。
【0106】
なお、ITS車載器170a以外のITS車載器170b、c、・・・も、ITS車載器170aが有する構成要素と同じ構成要素を有する。以後の説明においては、ITS車載器170が有する構成要素がいずれのITS車載器170の構成要素であるかを区別する場合には、各構成要素を有するITS車載器170と同じ添え字(a、b、c、・・・)を各構成要素の末尾に付して区別する。例えば、設定データ入力受付部171a、設定データ入力受付部171b、及び設定データ入力受付部171cは、それぞれITS車載器170a、ITS車載器170b、及びITS車載器170cの構成要素であることを示す。また、以後の説明において、添え字が付されていない構成要素の機能及び動作は、同じ符号が付されたいずれの構成要素の機能及び動作を示す。例えば、設定データ入力受付部171で説明された機能及び動作は、設定データ入力受付部171a、設定データ入力受付部171b、設定データ入力受付部171c、・・・の機能及び動作を示す。
【0107】
設定データ入力受付部171aは、充電器191を自動的に予約するための設定を示す設定データの入力を、タッチスクリーンから受け付ける。具体的には、設定データ入力受付部171aは、充電器191を自動的に予約するための設定を示す設定データの入力を、タッチスクリーンから受け付けると、その設定データを、設定データ格納部185aへ格納する。
【0108】
残量データ入力受付部172aは、電気自動車193の蓄電池の残量を示す残量データの入力を、電池監視装置から受け付ける。具体的には、残量データ入力受付部172aは、電気自動車193の蓄電池の残量を示す残量データの入力を、電池監視装置から受け付けると、その残量データを、設定データ格納部185aへ格納する。
【0109】
勧誘データ受信部173aは、充電所190において充電を行うための条件を示す条件データを含む、充電所190においての充電を勧誘する旨の勧誘データを、DSRC入口無線装置150から受信する。具体的には、勧誘データ受信部173aは、充電所190において充電を行うための条件を示す条件データを含む、充電所190においての充電を勧誘する旨の勧誘データを、DSRC入口無線装置150から受信すると、その勧誘データを、予約判定部174a及び予約通知データ出力部178aへ送る。
【0110】
予約判定部174aは、充電所190においての充電を予約するか否かを判定する。具体的には、予約判定部174aは、充電所190において充電を行うための条件を示す条件データを含む、充電所190においての充電を勧誘する旨の勧誘データを、勧誘データ受信部173aから受け取ると、設定データ格納部185aに格納されている設定データのうち、自動的に予約してもよいか否かを示すデータを読み出す。そして、読み出したデータにより、充電所190においての充電を自動的に予約することが許可されていない場合、予約判定部174aは、勧誘データ受信部173aから受け取った勧誘データを、勧誘データ出力部175aへ送る。一方、読み出したデータにより、充電所190においての充電を自動的に予約することが許可されている場合、予約判定部174aは、設定データ格納部185aに格納されている設定データのうち、充電器191を自動的に予約するための条件を示すデータを読み出す。そして、予約判定部174aは、読み出したデータと、勧誘データ受信部173aから受け取った勧誘データに含まれる条件データとに基づいて、充電所190においての充電を予約するか否かを判定する。そして、予約判定部174aは、その判定結果を示す判定結果データを、予約データ送信部177aへ送る。
【0111】
勧誘データ出力部175aは、充電所190において充電を行うための条件を示す条件データを含む、充電所190においての充電を勧誘する旨の勧誘データを、タッチスクリーンへ出力する。具体的には、勧誘データ出力部175aは、充電所190において充電を行うための条件を示す条件データを含む、充電所190においての充電を勧誘する旨の勧誘データを、予約判定部174aから受け取ると、その勧誘データを、タッチスクリーンへ出力する。
【0112】
予約確認データ入力受付部176aは、充電所190においての充電を予約するか否かの確認を示す予約確認データの入力を、タッチスクリーンから受け付ける。具体的には、予約確認データ入力受付部176aは、充電所190においての充電を予約するか否かの確認を示す予約確認データの入力を、タッチスクリーンから受け付けると、その予約確認データを、予約データ送信部177aへ送る。
【0113】
予約データ送信部177aは、充電器191の使用を予約する旨の予約データを、DSRC入口無線装置150又は充電器管理装置110へ送信する。具体的には、予約データ送信部177aは、判定結果を示す判定結果データを、予約判定部174aから受け取る。そして、その判定結果データが充電所190においての充電を予約する旨を示している場合、予約データ送信部177aは、充電器191の使用を予約する旨の予約データを、DSRC入口無線装置150又は充電器管理装置110へ送信する。また、予約データ送信部177aは、充電器191の使用を予約するか否かの確認を示す予約確認データを、予約確認データ入力受付部176aから受け取る。そして、その予約確認データが充電所190においての充電を予約する旨を示している場合、予約データ送信部177aは、充電器191の使用を予約する旨の予約データを、DSRC入口無線装置150又は充電器管理装置110へ送信する。より具体的には、電気自動車193がDSRC路側無線装置130の通信範囲R130内にいる場合、予約データ送信部177aは、充電器191の使用を予約する旨の予約データを、DSRC入口無線装置150へ送信する。一方、電気自動車193がDSRC路側無線装置130の通信範囲R130内にいない場合、予約データ送信部177aは、充電器191の使用を予約する旨の予約データを、充電器管理装置110へ送信する。なお、予約データ送信部177aは、充電器191の使用を予約する旨の予約データとして、電気自動車IDを少なくとも含む予約データを送信する。また、好ましくは、予約データ送信部177aは、設定データ格納部185aに格納されているデータを参照して、充電器191の使用を予約する旨の予約データとして、電気自動車193に対する所望の充電量を示すデータを更に含む予約データを送信する。そして、予約データ送信部177aは、予約データを送信すると、その旨を示すデータを、予約通知データ出力部178aへ送る。
【0114】
予約通知データ出力部178aは、充電所190においての充電を予約したことを通知する旨のデータを、タッチスクリーンへ出力する。具体的には、予約通知データ出力部178aは、充電所190において充電を行うための条件を示す条件データを含む、充電所190においての充電を勧誘する旨の勧誘データを、勧誘データ受信部173aから受け取る。そして、予約通知データ出力部178aは、予約データを送信した旨を示すデータを、予約データ送信部177aから受け取ると、勧誘データ受信部173aから受け取った勧誘データに含まれている条件データによって示される、充電所190において充電を行うための条件に応じて、充電所190においての充電を予約したことを通知する旨の予約通知データを、タッチスクリーンへ出力する。
【0115】
予約変更データ入力受付部179aは、充電器191の予約時刻を変更する旨の予約変更データの入力を、タッチスクリーンから受け付ける。具体的には、予約変更データ入力受付部179aは、充電器191の予約時刻を変更する旨の予約変更データの入力を、タッチスクリーンから受け付けると、その予約変更データを、予約変更データ送信部180aへ送る。
【0116】
予約変更データ送信部180aは、充電器191の予約時刻を変更する旨の予約変更データを、充電器管理装置110へ送信する。具体的には、予約変更データ送信部180aは、充電器191の予約時刻を変更する旨の予約変更データを、予約変更データ入力受付部179aから受け取ると、その予約変更データを、充電器管理装置110へ送信する。
【0117】
要求データ受信部181aは、電気自動車IDを送信するよう要求する旨の要求データを、DSRC入口無線装置150から受信する。具体的には、要求データ受信部181aは、電気自動車IDを送信するよう要求する旨の要求データを、DSRC入口無線装置150から受信すると、その要求データを、識別データ送信部182aへ送る。
【0118】
識別データ送信部182aは、電気自動車IDを、DSRC入口無線装置150へ送信する。具体的には、識別データ送信部182aは、電気自動車IDを送信するよう要求する旨の要求データを、要求データ受信部181aから受け取ると、電気自動車IDを、DSRC入口無線装置150へ送信する。
【0119】
案内データ受信部183aは、予約した充電器191への案内を示す案内データ、又は充電器191が充電のために使用される残り時間を案内する案内データを、DSRC入口無線装置150から受信する。具体的には、案内データ受信部183aは、予約した充電器191への案内を示す案内データ、又は充電器191が充電のために使用される残り時間を案内する案内データを、DSRC入口無線装置150から受信すると、その案内データを、案内データ出力部184aへ送る。
【0120】
案内データ出力部184aは、予約した充電器191への案内を示す案内データ、又は充電器191が充電のために使用される残り時間を案内する案内データを、タッチスクリーンへ出力する。具体的には、案内データ出力部184aは、予約した充電器191への案内を示す案内データ、又は充電器191が充電のために使用される残り時間を案内する案内データを、案内データ受信部183aから受け取ると、その案内データを、タッチスクリーンへ出力する。
【0121】
図6は、充電器管理装置110の予約データ格納部124に格納されているデータの一例をテーブル形式で示す。充電器管理装置110の予約データ格納部124には、電気自動車ID、充電器ID、予約時刻、充電開始時刻、及び充電量(kWh)の各データが対応付けて格納されている。
【0122】
電気自動車IDは、充電器191の使用の予約を行った複数の電気自動車193の中で、各電気自動車193を一意に識別するための識別符号であってよい。充電器IDは、充電所190に設けられた複数の充電器191の中で、各充電器191を一意に識別するための識別符号であってよい。予約時刻は、電気自動車IDによって識別される電気自動車193に対して、充電器IDによって識別される充電器191が予約された時刻を示すデータであってよい。充電開始時刻は、電気自動車IDによって識別される電気自動車193に対して、充電器IDによって識別される充電器191によって充電が開始された時刻を示すデータであってよい。充電量(kWh)は、電気自動車IDによって識別される電気自動車193に対して所望されている充電量を示すデータであってよい。
【0123】
図7は、DSRC路側無線装置130の勧誘データ格納部136に格納されているデータの一例をテーブル形式で示す。DSRC路側無線装置130の勧誘データ格納部136には、待ち時間(分)、料金(円/kWh)、及び有効期限(分)の各データが対応付けて格納されている。
【0124】
待ち時間(分)は、充電所190において充電を開始するまでに待ち受ける時間を示すデータであってよい。料金(円/kWh)は、充電所190において充電する場合の1kWh当たりの料金を示すデータであってよい。有効期限(分)は、充電所190において充電の予約を行った場合に、その予約を過ぎても予約が有効な時間を示すデータであってよい。
【0125】
図8は、ITS車載器170の設定データ格納部185に格納されているデータの一例をテーブル形式で示す。ITS車載器170の設定データ格納部185には、自動予約の可否、実残量(kWh)、残量(kWh以下)、待ち時間(分以内)、料金(円/kWh以内)、有効期限(分以上)、及び充電量((kWh分)又は(円分))の各データが対応付けられて格納されている。
【0126】
自動予約の可否は、充電所190においての充電を自動的に予約してもよいか否かを示すデータであってよい。実残量(kWh)は、電気自動車193の蓄電池の実際の残量を示すデータであってよい。残量(kWh以下)は、充電所190においての充電を予約するか否かを予約判定部174が判定するにあたり、電気自動車193の蓄電池の残量の条件となるデータであってよい。待ち時間(分以内)は、充電所190においての充電を予約するか否かを予約判定部174が判定するにあたり、充電を開始するまでに待ち受ける時間の条件となるデータであってよい。料金(円/kWh以内)は、充電所190においての充電を予約するか否かを予約判定部174が判定するにあたり、1kWh当たりの充電料金の条件となるデータであってよい。有効期限(分以上)は、充電所190においての充電を予約するか否かを予約判定部174が判定するにあたり、充電の予約を行った場合に、その予約を過ぎても予約が有効な時間の条件となるデータであってよい。充電量((kWh分)又は(円分))は、充電所190においての充電を予約する際の、電気自動車193に対する所望の充電量を示すデータであってよい。
【0127】
図9は、タッチスクリーンに表示されるメイン画面200の一例を示す。メイン画面200には、ボタン210、220が表示される。
【0128】
ボタン210は、タッチスクリーンに表示される画面を、メイン画面から、充電所190においての充電を自動的に予約するための条件を設定する予約設定画面へ遷移させるためのユーザインターフェースであってよい。ボタン220は、タッチスクリーンに表示される画面を、メイン画面から、予約時刻を変更するための予約変更画面へ遷移させるためのユーザインターフェースであってよい。
【0129】
図10は、タッチスクリーンに表示される予約設定画面300の一例を示す。予約設定画面300には、ラジオボタン310、テキストボックス320、330、340、350、360、370、及びボタン380が表示される。
【0130】
ラジオボタン310は、小さな円状の平たいボタンであって、中を塗りつぶしたり空白にしたりすることにより、充電器191の使用の自動予約を許可するか否かの意思表示をするのに使うユーザインターフェースであってよい。テキストボックス320は、文字情報の入力領域であって、電気自動車193の蓄電池の残量が何kWh以下であれば、充電器191の使用の自動予約を許可するか、その数値を入力するためのユーザインターフェースであってよい。テキストボックス330は、文字情報の入力領域であって、充電を開始するまでの待ち時間が何分以内であれば、充電器191の使用の自動予約を許可するか、その数値を入力するためのユーザインターフェースであってよい。テキストボックス340は、文字情報の入力領域であって、1kWh当たりの充電料金が何円以内であれば、充電器191の使用の自動予約を許可するか、その数値を入力するためのユーザインターフェースであってよい。テキストボックス350は、文字情報の入力領域であって、充電の予約を行った場合に、その予約を過ぎても予約が有効な時間が何分以上であれば、充電器191の使用の自動予約を許可するか、その数値を入力するためのユーザインターフェースであってよい。テキストボックス360は、文字情報の入力領域であって、充電器191の使用の自動予約を行うにあたり、何kWh分の充電を行うか、その数値を入力するためのユーザインターフェースであってよい。テキストボックス370は、文字情報の入力領域であって、充電器191の使用の自動予約を行うにあたり、何円分の充電を行うか、その数値を入力するためのユーザインターフェースであってよい。例えば、これらテキストボックス320、330、340、350、360、370が選択された場合には、画面上にソフトウェアキーボードを表示して、タッチ操作によって文字入力を行うことができるようにする。ボタン380は、ラジオボタン310によって選択された情報、及びテキストボックス320、330、340、350に入力された文字情報を、ITS車載器170へ入力するためのユーザインターフェースであってよい。
【0131】
図11は、タッチスクリーンに表示される勧誘画面400の一例を示す。勧誘画面400には、ボタン410、420が表示される。
【0132】
ボタン410は、充電器191の使用を予約する旨の意思表示を示すデータを、ITS車載器170へ入力するためのユーザインターフェースであってよい。ボタン420は、充電器191の使用を予約しない旨の意思表示を示すデータを、ITS車載器170へ入力するためのユーザインターフェースであってよい。
【0133】
図12は、タッチスクリーンに表示される予約変更画面500の一例を示す。予約変更画面500には、テキストボックス510、及びボタン520が表示される。
【0134】
テキストボックス510は、文字情報の入力領域であって、新しく希望する予約時刻を入力するためのユーザインターフェースであってよい。例えば、テキストボックス510が選択された場合には、画面上にソフトウェアキーボードを表示して、タッチ操作によって文字入力を行うことができるようにする。ボタン520は、テキストボックス510に入力された文字情報を、ITS車載器170へ入力するためのユーザインターフェースであってよい。
【0135】
図13は、タッチスクリーンに表示される予約通知画面600の一例を示す。予約通知画面600には、充電所190においての充電を予約した旨のメッセージが表示される。
【0136】
図14は、タッチスクリーンに表示される案内画面700aの一例を示す。案内画面700aには、予約した充電器191への案内が表示される。
【0137】
図15は、タッチスクリーンに表示される案内画面700bの一例を示す。案内画面700bには、予約した充電器191の待ち時間が表示される。
【0138】
図16は、ITS車載器170の動作フローの一例を示す。この動作フローの説明においては、ITS車載器170が電気自動車193の蓄電池の残量を示す残量データの入力を受け付ける処理について説明する。なお、この動作フローの説明においては、図1から図15を共に参照する。
【0139】
電池監視装置は、電気自動車193の蓄電池の残量を監視している。そして、電池監視装置は、例えば、電気自動車193の蓄電池の残量が1kWh減る度に、電気自動車193の蓄電池の残量を示す残量データを、ITS車載器170へ出力する。ITS車載器170の残量データ入力受付部172は、電池監視装置から出力された残量データの入力を受け付ける(S101)。そして、残量データ入力受付部172は、その残量データを、設定データ格納部185aへ格納する(S102)。
【0140】
このようにして、ITS車載器170の設定データ格納部185には、図8に示すような、電気自動車193の蓄電池の実際の残量を示すデータが格納されることになる。
【0141】
図17は、ITS車載器170の動作フローの別の例を示す。この動作フローの説明においては、ITS車載器170が充電器191を自動的に予約するための設定を示す設定データの入力を受け付ける処理について説明する。なお、この動作フローの説明においては、図1から図16を共に参照する。
【0142】
電気自動車193のドライバーは、充電支援システム100を利用するにあたり、ITS車載器170を起動させる。このように、ITS車載器170が起動されると、タッチスクリーンには、図9に示すようなメイン画面200が表示される。そして、電気自動車193のドライバーは、このメイン画面200において、充電器191を自動的に予約するための設定を入力するか、予約している充電器191の予約時刻を変更するか選択する。ここで、メイン画面200に表示されたボタン210が選択操作されると、タッチスクリーンには、図10に示すような予約設定画面300が表示される。そして、電気自動車193のドライバーは、この予約設定画面300において、充電器191を自動的に予約するための設定を、ラジオボタン310やテキストボックス320、330、340、350、360、370によって入力する。なお、予約設定画面300においては、必要な項目だけを任意に選択して入力するようにしてよい。そして、電気自動車193のドライバーがボタン380を選択操作すると、これら入力された設定を示す設定データは、ITS車載器170へ入力される。
【0143】
ITS車載器170の設定データ入力受付部171は、充電器191を自動的に予約するための設定を示す設定データの入力を、タッチスクリーンから受け付ける(S201)。そして、設定データ入力受付部171は、その設定データを、設定データ格納部182へ格納する(S202)。
【0144】
このようにして、ITS車載器170の設定データ格納部185には、図8に示すような、充電器191を自動的に予約するための設定を示す設定データが格納されることになる。
【0145】
図18は、充電器管理装置110、及びDSRC路側無線装置130の動作シーケンスの一例を示す。この動作シーケンスの説明においては、充電器管理装置110が充電所190においての充電を勧誘する旨の勧誘データを生成し、DSRC路側無線装置130がその勧誘データを管理する処理について説明する。なお、この動作フローの説明においては、図1から図17を共に参照する。
【0146】
充電器管理装置110の残時間算出部121は、予約データ格納部124に格納されているデータに基づいて、充電器191が充電のために使用される残り時間を算出する(S301)。例えば、予約データ格納部124には、図6に示すようなデータが格納されていたと仮定する。図6によれば、充電器ID「BC001」の充電器191は、電気自動車ID「EV0415」の電気自動車193に対して「10時5分」から充電を開始して、「7kWh」分の充電を行うことになっていることが分かる。同様に、充電器ID「BC002」の充電器191は、電気自動車ID「EV1526」の電気自動車193に対して「9時58分」から充電を開始して、「10kWh」の充電を行うことになっていることが分かる。同様に、充電器ID「BC003」の充電器191は、電気自動車ID「EV2637」の電気自動車193に対して「10時10分」から充電を開始して、「8kWh」の充電を行うことになっていることが分かる。また、充電器ID「BC002」の充電器191には、電気自動車ID「EV0928」の電気自動車193が「10時18分」から「13kWh」の充電を行う予約が入っていることが分かる。例えば、1kWhの充電には、2分かかると仮定する。その場合、残時間算出部121は、10時15分に充電器191が充電のために使用される残り時間を算出したと仮定すると、充電器ID「BC001」の充電器191の残り時間が「4分」、充電器ID「BC002」の充電器191の残り時間が「29分」、充電器ID「BC003」の充電器191の残り時間が「11分」であると算出する。そして、残時間算出部121は、算出した残り時間を示す残時間データを、所定時間置きに勧誘データ生成部112へ送る。
【0147】
充電器管理装置110の勧誘データ生成部112は、残時間データを、残時間算出部121から受け取ると、その残時間データによって示される各充電器191が充電のために使用される残り時間のうち、最短の残り時間を、充電所190において充電を行うための待ち時間とする条件を示す条件データを含む勧誘データを生成する(S302)。この例の場合、勧誘データ生成部112は、充電所190において充電を行うための待ち時間を「4分」とする条件を示す条件データを含む勧誘データを生成する。また、勧誘データ生成部112は、勧誘データを生成するにあたり、充電所190において充電を行うための条件として、充電所190において充電をおこなうための料金と、充電器191の使用の予約の有効期限の条件を示す条件データを更に含める。例えば、この例においては、勧誘データ生成部112は、充電所190において充電をおこなうための料金が「50円/kWh」であって、充電器191の使用の予約の有効期限が「10分」である旨を示す条件データを更に含めるものと仮定する。そして、勧誘データ生成部112は、その勧誘データを、勧誘データ送信部113へ送る。
【0148】
勧誘データ送信部113は、勧誘データを、勧誘データ生成部112から受け取ると、DSRC路側無線装置130へ送信する(S303)。そして、DSRC路側無線装置130の勧誘データ受信部131は、充電器管理装置110から送信された勧誘データを受信する。そして、勧誘データ受信部131は、その勧誘データを、勧誘データ格納部136aへ格納する(S304)。
【0149】
このようにして、DSRC路側無線装置130の勧誘データ格納部136には、図7に示すような、充電所190において充電を行うための条件を示すデータが格納されることになる。
【0150】
図19は、充電器管理装置110、DSRC路側無線装置130、及びITS車載器170の動作シーケンスの一例を示す。この動作シーケンスの説明においては、DSRC路側無線装置130を介して、ITS車載器170が充電器191の使用の予約を自動的に行う処理について説明する。なお、この動作シーケンスの説明においては、図1から図18までを共に参照する。
【0151】
この例においては、路側にDSRC路側無線装置130が設けられている道路を、電気自動車193が走行したと仮定する。DSRC路側無線装置130と電気的に接続された車両検知器は、道路のDSRC路側無線装置130の通信範囲R130内を走行する車両を検知する。車両検知器は、車両を検知すると、その旨を示す車両検知データを、DSRC路側無線装置130へ出力する。DSRC路側無線装置130の車両検知データ入力受付部132は、車両検知器から出力された車両検知データの入力を受け付ける(S401)。そして、車両検知データ入力受付部132は、その車両検知データを、勧誘データ送信部133へ送る。
【0152】
DSRC路側無線装置130の勧誘データ送信部133は、車両検知データを、車両検知データ入力受付部132から受け取ると、充電所190において充電を行うための条件を示す条件データを含む、充電所190においての充電を勧誘する旨の勧誘データを、勧誘データ格納部136から読み出す。そして、勧誘データ送信部133は、読み出した勧誘データを、DSRC路側無線装置130の通信範囲R130内を走行する電気自動車193のITS車載器170へ送信する(S402)。この例においては、勧誘データ格納部136には、図7に示すようなデータが格納されていたものと仮定する。ITS車載器170の勧誘データ受信部173は、DSRC路側無線装置130から送信された勧誘データを受信すると、その勧誘データを、予約判定部174及び予約通知データ出力部178へ送る。
【0153】
ITS車載器170の予約判定部174は、勧誘データを、勧誘データ受信部173から受け取ると、設定データ格納部185に格納されている設定データのうち、自動的に予約してもよいか否かを示すデータを読み出す。この例においては、読み出したデータにより、充電所190においての充電を自動的に予約することが許可されていたと仮定する。その場合、予約判定部174は、設定データ格納部185に格納されている設定データのうち、充電器191を自動的に予約するための条件を示すデータを読み出す。この例においては、設定データ格納部185には、図8に示すようなデータが格納されていたものと仮定する。そして、予約判定部174は、読み出したデータと、勧誘データ受信部173から受け取った勧誘データに含まれる条件データとに基づいて、充電所190においての充電を予約するか否かを判定する(S403)。この例の場合、勧誘データには、充電所190において充電を行うための条件として、待ち時間「4分」、料金「50円/kWh」、及び予約の有効期限「10分」を示す条件データが含まれている。これに対し、設定データ格納部185には、電気自動車193の蓄電池の実際の残量「4kWh」を示すデータと、充電器191を自動的に予約するための条件として、電気自動車193の蓄電池の残量が「5kWh以下」、充電が開始されるまでの待ち時間が「15分以内」、充電料金が「60円/kWh以内」、予約の有効期限が「5分以上」であることが登録されている。この例の場合には、勧誘データに含まれている充電所190において充電を行うための全ての条件が、設定データ格納部191に格納されている充電器191を自動的に予約するための条件を満たしている。したがって、予約判定部174は、充電所190においての充電を予約する旨の判定を行う。なお、勧誘データに含まれている充電所190において充電を行うための全ての条件が、設定データ格納部191に格納されている充電器191を自動的に予約するための条件を満たしていない場合、予約判定部174は、充電所190においての充電を予約しない旨の判定を行う。そして、予約判定部174は、その判定結果を示す判定結果データを、予約データ送信部177へ送る。
【0154】
ITS車載器170の予約データ送信部177は、予約判定部174から受け取った判定結果データが、充電所190においての充電を予約する旨を示している場合、所望の充電量を示すデータを、設定データ格納部185から読み出す。ここで、電気自動車193がDSRC路側無線装置130の通信範囲R130内にいると仮定する。その場合、予約データ送信部177は、電気自動車IDと、設定データ格納部185から読み出した所望の充電量を示すデータとを含む、充電器191の使用を予約する旨の予約データを、DSRCC路側無線装置130へ送信する(S404)。そして、予約データ送信部177は、予約データを送信した旨を示すデータを、予約通知データ出力部178へ送る。
【0155】
ITS車載器170の予約通知データ出力部178は、勧誘データを、勧誘データ受信部173から受け取り、予約データを送信した旨を示すデータを、予約データ送信部177から受け取ると、勧誘データ受信部173から受け取った勧誘データに含まれている条件データによって示される、充電所190において充電を行うための条件に応じて、充電所190においての充電を予約したことを通知する旨の予約通知データを、タッチスクリーンへ出力する(S405)。このようにして、タッチスクリーンには、例えば、図13に示すような予約通知画面600が表示される。
【0156】
一方、DSRC路側無線装置130の予約データ受信部134は、ITS車載器170から送信された予約データを受信すると、その予約データを、予約データ送信部135へ送る。そして、予約データ送信部135は、予約データを、予約データ受信部134から受け取ると、その予約データを、充電器管理装置110へ送信する(S406)。充電器管理装置110の予約データ受信部114は、DSRC路側無線装置130から送信された予約データを受信すると、その予約データを、充電器予約部115へ送る。
【0157】
充電器管理装置110の充電器予約部115は、予約データを、予約データ受信部114から受け取ると、その予約データに含まれる電気自動車IDによって識別される電気自動車193のために、一の充電器191を予約する(S407)。その際、充電器予約部115は、各充電器191が充電のために使用される残り時間を示すデータを、残時間算出部121から受け取る。そして、充電器予約部115は、一の充電器191を予約するにあたり、残時間算出部121から受け取ったデータによって示される各充電器191が充電のために使用される残り時間のうち、最短の残り時間の充電器191を特定する。そして、充電器予約部115は、特定した充電器191が充電のために使用される残り時間に基づいて、特定した充電器191が使用可能となる時刻を算出する。そして、充電器予約部115は、電気自動車193の電気自動車IDと、その電気自動車193のために予約した充電器191を示すデータと、算出した充電器191が使用可能となる時刻を示すデータと、電気自動車193に対する所望の充電量を示すデータとを対応付けて予約データ格納部124へ格納する。例えば、充電器管理装置110の予約データ格納部124には、図6に示すような、充電器191を予約した電気自動車193に関するデータが格納される。
【0158】
このようにして、ITS車載器170は、DSRC路側無線装置130を介して、充電器191の使用の予約を自動的に行う。
【0159】
図20は、充電器管理装置110、DSRC路側無線装置130、及びITS車載器170の動作シーケンスの別の例を示す。この動作シーケンスの説明においては、3Gネットワークを介して、ITS車載器170が充電器191の使用の予約を自動的に行う処理について説明する。なお、この動作シーケンスの説明においては、図1から図19までを共に参照する。
【0160】
なお、この動作シーケンスにおけるステップS501からステップS503までの処理は、図19を参照して説明した動作シーケンスにおけるステップS401からステップS403までの処理と同じ処理であるため、その詳細な説明を省略する。また、この動作シーケンスにおけるステップS505の処理は、図19を参照して説明した動作シーケンスにおけるステップS405の処理と同じ処理であるため、その詳細な説明を省略する。また、この動作シーケンスにおけるステップS506の処理は、図19を参照して説明した動作シーケンスにおけるステップS407の処理と同じ処理であるため、その詳細な説明を省略する。
【0161】
この例においては、電気自動車193がDSRC路側無線装置130の通信範囲R130内にいないと仮定する。その場合、予約データ送信部177は、電気自動車IDと、設定データ格納部185から読み出した所望の充電量を示すデータとを含む、充電器191の使用を予約する旨の予約データを、3Gネットワークを介して充電器管理装置110へ送信する(S504)。そして、予約データ送信部177は、予約データを送信した旨を示すデータを、予約通知データ出力部178へ送る。一方、充電器管理装置110の予約データ受信部114は、ITS車載器170から送信された予約データを受信すると、その予約データを、充電器予約部115へ送る。
【0162】
このようにして、ITS車載器170は、3Gネットワークを介して、充電器191の使用の予約を自動的に行う。
【0163】
図21は、充電器管理装置110、DSRC路側無線装置130、及びITS車載器170の動作シーケンスの更に別の例を示す。この動作シーケンスの説明においては、DSRC路側無線装置130を介して、ITS車載器170が充電器191の使用の予約を、ドライバーの指示を受けて行う処理について説明する。なお、この動作シーケンスの説明においては、図1から図20までを共に参照する。
【0164】
なお、この動作シーケンスにおけるステップS601からステップS602までの処理は、図19を参照して説明した動作シーケンスにおけるステップS401からステップS402までの処理と同じ処理であるため、その詳細な説明を省略する。また、この動作シーケンスにおけるステップS606の処理は、図19を参照して説明した動作シーケンスにおけるステップS405の処理と同じ処理であるため、その詳細な説明を省略する。また、この動作シーケンスにおけるステップS607の処理は、図19を参照して説明した動作シーケンスにおけるステップS407の処理と同じ処理であるため、その詳細な説明を省略する。
【0165】
この例においては、読み出したデータにより、充電所190においての充電を自動的に予約することが許可されていたと仮定する。その場合、予約判定部174は、勧誘データ受信部173から受け取った勧誘データを、勧誘データ出力部175へ送る。ITS車載器170の勧誘データ出力部175は、勧誘データを、予約判定部174から受け取ると、その勧誘データを、タッチスクリーンへ出力する(S603)。このようにして、タッチスクリーンには、図11に示すような勧誘画面400が表示される。電気自動車193のドライバーは、勧誘画面400に表示される内容を確認して、充電所190においての充電を予約するか否かを選択操作する。
【0166】
電気自動車193のドライバーによって選択操作されると、ITS車載器170の予約確認データ入力受付部176は、充電所190においての充電を予約するか否かの確認を示す予約確認データの入力を、タッチスクリーンから受け付ける(S604)。そして、予約確認データ入力受付部176は、その予約確認データを、予約データ送信部177へ送る。この例においては、勧誘画面400において、ボタン410が選択操作されて、予約確認データ入力受付部176が、充電所190においての充電を予約する旨を示す予約確認データの入力を、タッチスクリーンから受け付けたと仮定する。
【0167】
予約データ送信部177aは、予約確認データを、予約確認データ入力受付部176aから受け取る。この例の場合には、その予約確認データが充電所190においての充電を予約する旨を示している。その場合、予約データ送信部177は、電気自動車IDと、設定データ格納部185から読み出した所望の充電量を示すデータとを含む、充電器191の使用を予約する旨の予約データを、3Gネットワークを介して充電器管理装置110へ送信する(S605)。そして、予約データ送信部177は、予約データを送信した旨を示すデータを、予約通知データ出力部178へ送る。
【0168】
このようにして、ITS車載器170は、3Gネットワークを介して、充電器191の使用の予約を、ドライバーの指示を受けて行う。
【0169】
図22は、充電器管理装置110、及びITS車載器170の動作シーケンスの一例を示す。この動作シーケンスの説明においては、予約時刻の変更を行う処理について説明する。なお、この動作シーケンスの説明においては、図1から図21までを共に参照する。
【0170】
上記のように、電気自動車193のドライバーは、メイン画面200において、充電器191を自動的に予約するための設定を入力するか、予約している充電器191の予約時刻を変更するか選択する。ここで、メイン画面200に表示されたボタン220が選択操作されると、タッチスクリーンには、図12に示すような予約変更画面500が表示される。そして、電気自動車193のドライバーは、この予約変更画面500において、変更後の所望の予約時間を、テキストボックス510によって入力する。そして、電気自動車193のドライバーがボタン520を選択操作すると、入力された変更後の所望の予約時間を示す予約変更データは、ITS車載器170へ入力される。
【0171】
ITS車載器170の予約変更データ入力受付部179は、充電器191の予約時刻を変更する旨の予約変更データの入力を、タッチスクリーンから受け付ける(S701)。そして、予約変更データ入力受付部179は、その予約変更データを、予約変更データ送信部180へ送る。
【0172】
ITS車載器170の予約変更データ送信部180は、予約変更データを、予約変更データ入力受付部179aから受け取ると、その予約変更データを、3Gネットワークを介して充電器管理装置110へ送信する(S702)。充電器管理装置110の予約変更データ受信部116は、ITS車載器170から送信された予約変更データを受信すると、その予約変更データを、予約時刻変更部117へ送る。
【0173】
充電器管理装置110の予約時刻変更部117は、予約変更データを、予約変更データ受信部116から受け取ると、その予約変更データに基づいて、予約データ格納部124に格納されている予約時刻データによって示される、その電気自動車193の予約時刻を、新たな予約時刻に変更する(S703)。
【0174】
このようにして、設定データ入力受付部171に格納されている予約時刻のデータは、電気自動車193のドライバーが所望する新たな予約時刻に変更される。
【0175】
図23は、充電器管理装置110の動作フローの一例を示す。この動作フローの説明においては、有効期限が過ぎても充電が開始されていない電気自動車193についての予約を取り消す処理について説明する。なお、この動作フローの説明においては、図1から図22までを共に参照する。
【0176】
充電器管理装置110の予約取消部118は、予約データ格納部124に格納されている予約時刻データによって示される予約時刻以後の、予め定められた有効期限を過ぎても開始時刻データが格納されていない予約に関するデータがある場合(S801;Yes、S802;No)、その予約に関するデータを削除する(803)。
【0177】
このようにして、充電器管理装置110は、有効期限が過ぎても充電が開始されていない電気自動車193についての予約を取り消す。
【0178】
図24は、充電器管理装置110、DSRC入口無線装置150、及びITS車載器170の動作シーケンスの一例を示す。この動作シーケンスの説明においては、充電所190に到着した充電器191を予約済みの電気自動車193に対して、予約された充電器191を案内する処理について説明する。なお、この動作シーケンスの説明においては、図1から図23を共に参照する。
【0179】
この例においては、充電器191の予約を行った電気自動車193が充電所190に到着したと仮定する。DSRC入口無線装置150と電気的に接続された車両検知器は、充電所190に到着した車両を検知する。車両検知器は、車両を検知すると、その旨を示す車両検知データを、DSRC入口無線装置150へ出力する。DSRC入口無線装置150の車両検知データ入力受付部151は、車両検知器から出力された車両検知データの入力を受け付ける(S901)。そして、車両検知データ入力受付部151は、その車両検知データを、要求データ送信部152へ送る。
【0180】
DSRC入口無線装置150の要求データ送信部152は、車両検知データを、車両検知データ受信部151から受け取ると、電気自動車IDを送信するよう要求する旨の要求データを、充電所190に到着した電気自動車193のITS車載器170へ送信する(S902)。ITS車載器170の要求データ受信部181は、DSRC入口無線装置150から送信された要求データを受信すると、その要求データを、識別データ送信部182へ送る。
【0181】
ITS車載器170の識別データ送信部182は、要求データを、要求データ受信部181から受け取ると、電気自動車IDを、DSRC入口無線装置150へ送信する(S903)。DSRC入口無線装置150の識別データ受信部153は、ITS車載器170から送信された電気自動車IDを受信すると、その電気自動車IDを、識別データ送信部154へ送る。
【0182】
DSRC入口無線装置150の識別データ送信部154は、電気自動車IDを、識別データ受信部153から受け取ると、その電気自動車IDを、充電器管理装置110へ送信する(S904)。充電器管理装置110の識別データ受信部119は、DSRC入口無線装置150から送信された電気自動車IDを受信すると、その電気自動車IDを、充電器予約部115、車両判定部120、及び案内データ生成部122へ送る。
【0183】
充電器管理装置110の車両判定部120は、電気自動車IDを、識別データ受信部119から受け取ると、その電気自動車IDによって識別される電気自動車193について、充電器予約部115が充電器191を予約した電気自動車193であるか否かを、予約データ格納部124に格納されている電気自動車IDに基づいて判定する(S905)。この例においては、予約データ格納部124には、図6に示すようなデータが格納されていたと仮定する。また、この例においては、車両判定部120が識別データ受信部119から受け取った電気自動車IDが「EV0928」であったと仮定する。その場合、車両判定部120は、その電気自動車IDによって識別される電気自動車193について、充電器予約部115が充電器191を予約した電気自動車193であると判定する。そして、車両判定部120は、その判定結果を示す判定結果データを、充電器予約部115へ送る。
【0184】
充電器管理装置110の充電器予約部115は、車両判定部120から受け取ったデータによって示される判定結果が、充電器191を予約した車両であるとの判定結果を示すものである場合、充電器191の予約を行わずに、識別データ受信部119から受け取った電気自動車IDを破棄する。
【0185】
充電器管理装置110の案内データ生成部122は、電気自動車IDを、識別データ受信部119から受け取ると、その電気自動車IDと、予約データ格納部124に格納されているデータとに基づいて、識別データ受信部119から受け取った電気自動車IDによって識別される電気自動車193のために充電器予約部115が予約した充電器191への案内を示す案内データを生成する(S906)。その際、案内データ生成部122は、充電器191が充電のために使用される残り時間を示す残時間データを、残時間算出部121から受け取る。そして、案内データ生成部122は、案内すべき充電器191が使用中である場合、その充電器191が充電のために使用される残り時間を案内する案内データを生成する。そして、案内データ生成部122は、生成した案内データを、案内データ送信部123へ送る。
【0186】
充電器管理装置110の案内データ送信部123は、案内データを、案内データ生成部122から受け取ると、その案内データを、DSRC入口無線装置150へ送信する(S907)。DSRC入口無線装置150の案内データ受信部155は、充電器管理装置110から送信された案内データを受信すると、その案内データを、案内データ送信部156へ送る。
【0187】
DSRC入口無線装置150の案内データ送信部156は、案内データを、案内データ受信部155から受け取ると、その案内データを、充電所190に到着した電気自動車193のITS車載器170へ送信する(S908)。ITS車載器170の案内データ受信部183は、DSRC入口無線装置150から送信された案内データを受信すると、その案内データを、案内データ出力部184へ送る。
【0188】
ITS車載器170の案内データ出力部184は、案内データを、案内データ受信部183から受け取ると、その案内データを、タッチスクリーンへ出力する(S909)。このようにして、タッチスクリーンには、図14に示すような予約した充電器充電器191への案内画面700aか、図15に示すような予約した充電器191の待ち時間を案内する案内画面700bが表示される。
【0189】
このようにして、充電器管理装置110は、充電所190に到着した充電器191を予約済みの電気自動車193に対して、予約された充電器191を案内する。
【0190】
図25は、充電器管理装置110、DSRC入口無線装置150、及びITS車載器170の動作シーケンスの別の例を示す。この動作シーケンスの説明においては、充電所190に到着した充電器191を予約していない電気自動車193に対して、充電器191を予約して案内する処理について説明する。なお、この動作シーケンスの説明においては、図1から図24を共に参照する。
【0191】
なお、この動作シーケンスにおけるステップS1001からステップS1005までの処理は、図24を参照して説明した動作シーケンスにおけるステップS901からステップS905までの処理と同じ処理であるため、その詳細な説明を省略する。また、この動作シーケンスにおけるステップS1007からステップS1010までの処理は、図24を参照して説明した動作シーケンスにおけるステップS906からステップS909までの処理と同じ処理であるため、その詳細な説明を省略する。
【0192】
この例においては、予約データ格納部124には、図6に示すようなデータが格納されていたと仮定する。また、この例においては、車両判定部120が識別データ受信部119から受け取った電気自動車IDが「EV0108」であったと仮定する。その場合、車両判定部120は、その電気自動車IDによって識別される電気自動車193について、充電器予約部115が充電器191を予約していない電気自動車193であると判定する。そして、車両判定部120は、その判定結果を示す判定結果データを、充電器予約部115へ送る。
【0193】
充電器管理装置110の充電器予約部115は、車両判定部120から受け取ったデータによって示される判定結果が、充電器191を予約していない車両であるとの判定結果を示すものである場合、識別データ受信部119から受け取った電気自動車IDによって示される電気自動車193のために、上記のステップS407の処理と同様の処理を行うことにより、一の充電器191を予約する(S1006)。
【0194】
このようにして、充電器管理装置110は、充電器191を予約していない電気自動車193が充電所190に到着しても、その電気自動車193に対して充電器191を予約する。
【0195】
図26は、充電器管理装置110の動作フローの別の例を示す。この動作フローにおいては、充電器191による充電が開始されたときと、終了したときの処理について説明する。なお、この動作フローの説明においては、図1から図25を共に参照する。
【0196】
充電器コントローラ192は、充電器191による充電が開始されたり、終了したりしたときに、その開始時刻又は終了時刻を示す通知データを、充電器管理装置110へ出力する。充電器管理装置110の通知データ入力受付部111は、充電器コントローラ192から出力された通知データの入力を受け付ける(S1101)。
【0197】
そして、その通知データによって充電器191による充電の開始時刻が通知された場合(S1102;Yes)、通知データ入力受付部111は、その開始時刻データを、充電器191による充電を開始した電気自動車193を示すデータに対応付けて、予約データ格納部125へ格納する(S1103)。
【0198】
一方、通知データによって充電器191による充電の終了時刻が通知された場合(S1102;No)、通知データ入力受付部111は、充電器191による充電を終了した電気自動車193に関連するデータを、予約データ格納部125から削除する(S1104)。
【0199】
このようにして、充電器管理装置110は、充電を開始したり終了したりした電気自動車193の情報をリアルタイムに管理する。
【0200】
以上説明したように、充電支援システム100においては、充電所190の営業エリア内において、電気自動車193に対する充電器191の使用の予約を受け付けて、その電気自動車193が充電所190に到着した際に、予約した充電器191へ案内するようにしたので、充電所190に設けられた複数の充電器191の利用効率を飛躍的に向上させることができる。その結果、充電支援システム100においては、充電器191が使用可能になるまでの待ち時間を大幅に削減することが期待できる。
【0201】
また、充電支援システム100においては、充電器191が使用可能になるまでの待ち時間が生じたとしても、予約済みの電気自動車193のドライバーは、レストランや遊技場等に立ち寄って待ち時間を過ごすことができる。その結果、充電支援システム100においては、充電所190における充電待ちの電気自動車193の渋滞を解消することが期待できる。
【0202】
また、充電支援システム100においては、DSRC路側無線装置130やDSRC入口無線装置150とDSRCを行うITS車載器170を利用するものの、このITS車載器170と連動するようなカーナビゲーションシステムを利用しないので、電気自動車193の所有者に対して経済的に大きな負担を強いることはない。
【0203】
また、充電支援システム100においては、充電所190に到着した電気自動車193が充電器191を予約していない電気自動車193であった場合、その電気自動車193のために充電器191を予約するようにしたので、このような電気自動車193のドライバーも、予約した充電器191が使用できるようになるまでの間、充電所190の前で待つことなく、レストランや遊技場等に立ち寄って待ち時間を過ごすことができる。
【0204】
また、充電支援システム100においては、電気自動車193に対する所望の充電量に基づいて、充電器191が充電のために使用される残り時間を算出して、その残り時間が最も短い充電器191を予約するようにしたので、充電器191を予約した電気自動車193のドライバーの待ち時間を可能な限り短くすることができる。
【0205】
また、充電支援システム100においては、充電器191を予約した電気自動車193がある場合、その電気自動車193が所望している充電量にさらに基づいて、充電器191が充電のために使用される残り時間を算出するようにしたので、充電器191を予約した電気自動車193があっても、各充電器191が充電のために使用される正確な残り時間を算出することができ、その残り時間を前提にして、別の電気自動車193に対する充電器191の使用の予約を受け付けることができる。
【0206】
また、充電支援システム100においては、予約した充電器191が使用中である場合、その充電器191が充電のために使用される残り時間を案内するようにしたので、その案内を受けた電気自動車193のドライバーは、その待ち時間を計画的に過ごすことができる。
【0207】
また、充電器管理システム100においては、充電所190の営業エリア内を走行している電気自動車193に対して、充電所190においての充電を勧誘するようにしたので、充電所190の集客力の向上が期待できる。
【0208】
また、充電支援システム100においては、充電所190において充電を行うための待ち時間を条件として、充電所190の営業エリア内を走行している電気自動車193を勧誘するようにしたので、その待ち時間の条件に応じた者の集客を期待することができる。また、電気自動車193のドライバーは、充電所190まで向かうことなく待ち時間を知ることができるので、充電所190へ直接向かうことなく待ち時間を過ごすことができる。
【0209】
また、充電支援システム100においては、充電所190において充電を行うための料金を条件として、充電所190の営業エリア内を走行している電気自動車193を勧誘するようにしたので、その料金の条件に応じた者の集客を期待することができる。
【0210】
また、充電支援システム100においては、充電器191の使用の有効期限を条件として、充電所190の営業エリア内を走行している電気自動車193を勧誘するようにしたので、その予約の有効期限の条件に応じた者の集客を期待することができる。
【0211】
また、充電支援システム100においては、予約を行った電気自動車193が有効期限内に充電を開始しなかった場合、その予約を取り消すようにしたので、充電器191が無駄に使用されない時間をできるだけ抑えることができる。
【0212】
また、充電支援システム100においては、DSRC路側無線装置130の通信範囲R130から外れた電気自動車193のITS車載器170から充電器管理装置110が、3Gネットワークを介して予約データを受信するようにもしたので、例えば、何らかの障害が発生して、DSRC路側無線装置130の通信範囲R130において、電気自動車193のITS車載器170から予約データを受信することができなくても、その電気自動車193のITS車載器170からの予約データを確実に受信することができる。
【0213】
また、充電支援システム100においては、予約を行っている電気自動車193のITS車載器170から充電器管理装置110が、3Gネットワークを介して予約時刻の変更を受け付けるようにしたので、例えば、予約を行った電気自動車193のドライバーが、待ち時間を過ごすためにレストランに立ち寄って食事をするような場合に、万が一その予約時刻に間に合わないようなことになっても、予約そのものを取り消すことなく、その予約時刻を変更することができる。その結果、その電気自動車193は、DSRC路側無線装置130やDSRC入口無線装置150のある場所まで行かなくとも、引き続き、新たな予約を得ることができる。また、予約時刻が変更された場合には、元の予約時間帯を、いち早く他の電気自動車193の予約に割り当てることができるので、充電器191の利用効率を更に高めることが期待できる。
【0214】
また、充電支援システム100においては、充電器191の使用の予約時刻を変更するにあたり、所望の新しい予約時刻を指定することができるようにしたので、例えば、元々その近隣のレストランに予約して食事をとろうとしていた電気自動車193のドライバーは、自動的に充電器191の予約が行われたとしても、その時間を都合の良い時間に変更することができる。
【0215】
図27は、充電器管理装置110をコンピュータ等の電子情報処理装置でそれぞれ構成した場合のハードウェア構成の一例を示す。充電器管理装置110は、CPU(Central Processing Unit)周辺部と、入出力部と、レガシー入出力部とを備える。CPU周辺部は、ホスト・コントローラ801により相互に接続されるCPU802、RAM(Random Access Memory)803、グラフィック・コントローラ804、及び表示装置805を有する。入出力部は、入出力コントローラ806によりホスト・コントローラ801に接続される通信インターフェイス807、ハードディスクドライブ808、及びCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ809を有する。レガシー入出力部は、入出力コントローラ806に接続されるROM(Read Only Memory)810、フレキシブルディスク・ドライブ811、及び入出力チップ812を有する。
【0216】
ホスト・コントローラ801は、RAM803と、高い転送レートでRAM803をアクセスするCPU802、及びグラフィック・コントローラ804とを接続する。CPU802は、ROM810、及びRAM803に格納されたプログラムに基づいて動作して、各部の制御をする。グラフィック・コントローラ804は、CPU802等がRAM803内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得して、表示装置805上に表示させる。これに代えて、グラフィック・コントローラ804は、CPU802等が生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
【0217】
入出力コントローラ806は、ホスト・コントローラ801と、比較的高速な入出力装置であるハードディスクドライブ808、通信インターフェイス807、CD−ROMドライブ809を接続する。ハードディスクドライブ808は、CPU802が使用するプログラム、及びデータを格納する。通信インターフェイス807は、ネットワーク通信装置891に接続してプログラム又はデータを送受信する。CD−ROMドライブ809は、CD−ROM892からプログラム又はデータを読み取り、RAM803を介してハードディスクドライブ808、及び通信インターフェイス807に提供する。
【0218】
入出力コントローラ806には、ROM810と、フレキシブルディスク・ドライブ811、及び入出力チップ812の比較的低速な入出力装置とが接続される。ROM810は、充電器管理装置110が起動時に実行するブート・プログラム、あるいは充電器管理装置110のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。フレキシブルディスク・ドライブ811は、フレキシブルディスク893からプログラム又はデータを読み取り、RAM803を介してハードディスクドライブ808、及び通信インターフェイス807に提供する。入出力チップ812は、フレキシブルディスク・ドライブ811、あるいはパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポート等を介して各種の入出力装置を接続する。
【0219】
CPU802が実行するプログラムは、フレキシブルディスク893、CD−ROM892、又はIC(Integrated Circuit)カード等の記録媒体に格納されて利用者によって提供される。記録媒体に格納されたプログラムは圧縮されていても非圧縮であってもよい。プログラムは、記録媒体からハードディスクドライブ808にインストールされ、RAM803に読み出されてCPU802により実行される。CPU802により実行されるプログラムは、充電器管理装置110を、図1から図26に関連して説明した通知データ入力受付部111、勧誘データ生成部112、勧誘データ送信部113、予約データ受信部114、充電器予約部115、予約変更データ受信部116、予約時刻変更部117、予約取消部118、識別データ受信部119、車両判定部120、残時間算出部121、案内データ生成部122、案内データ送信部123、及び予約データ格納部125として機能させる。
【0220】
以上に示したプログラムは、外部の記憶媒体に格納されてもよい。記憶媒体としては、フレキシブルディスク893、CD−ROM892の他に、DVD(Digital Versatile Disk)又はPD(Phase Disk)等の光学記録媒体、MD(MiniDisk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、ICカード等の半導体メモリ等を用いることができる。また、専用通信ネットワークあるいはインターネットに接続されたサーバシステムに設けたハードディスク又はRAM等の記憶媒体を記録媒体として使用して、ネットワークを介したプログラムとして提供してもよい。
【0221】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は、上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0222】
100 充電支援システム
110 充電器管理装置
111 通知データ入力受付部
112 勧誘データ生成部
113 勧誘データ送信部
114 予約データ受信部
115 充電器予約部
116 予約変更データ受信部
117 予約時刻変更部
118 充電器予約部
119 識別データ受信部
120 車両判定部
121 残時間算出部
122 案内データ生成部
123 案内データ送信部
124 予約データ格納部
130 DSRC路側無線装置
131 勧誘データ受信部
132 車両検知データ入力受付部
133 勧誘データ送信部
134 予約データ受信部
135 予約データ送信部
136 勧誘データ格納部
150 DSRC入口無線装置
151 車両検知データ入力受付部
152 要求データ送信部
153 識別データ受信部
154 識別データ送信部
155 案内データ受信部
156 案内データ送信部
170 ITS車載器
171 設定データ入力受付部
172 残量データ入力受付部
173 勧誘データ受信部
174 予約判定部
175 勧誘データ出力部
176 予約確認データ入力受付部
177 予約データ送信部
178 予約通知データ出力部
179 予約変更データ入力受付部
180 予約変更データ送信部
181 要求データ受信部
182 識別データ送信部
183 案内データ受信部
184 案内データ出力部
185 設定データ格納部
190 充電所
191 充電器
192 充電器コントローラ
193 電気自動車
801 ホスト・コントローラ
802 CPU
803 RAM
804 グラフィック・コントローラ
805 表示装置
806 入出力コントローラ
807 通信インターフェイス
808 ハードディスクドライブ
809 CD−ROMドライブ
810 ROM
811 フレキシブルディスク・ドライブ
812 入出力チップ
891 ネットワーク通信装置
892 CD−ROM
893 フレキシブルディスク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電器が設けられた充電所における車両の充電を支援する充電支援システムであって、
前記充電器の使用状況を管理する充電器管理装置と、
前記充電器管理装置と通信接続されると共に、前記車両の車載器と無線通信可能な第1の無線通信装置と
を備え、
前記充電器管理装置は、
少なくとも、前記第1の無線通信装置の通信範囲内にある車両の車載器から、前記第1の無線通信装置を介して、当該車両の識別データを少なくとも含む、前記充電器の使用を予約する旨の予約データを受信する予約データ受信部と、
少なくとも、前記予約データ受信部が受信した予約データに含まれる識別データによって識別される車両のために、一の充電器を予約する充電器予約部と
を有する充電支援システム。
【請求項2】
前記充電所に設けられて、前記充電器管理装置と通信接続されると共に、前記充電所に到着した車両の車載器と無線通信を行う第2の無線通信装置
を更に備え、
前記充電器管理装置は、
前記充電所に到着した車両のために前記充電器予約部が予約した充電器への案内を示す案内データを生成する案内データ生成部と、
前記案内データ生成部が生成した案内データを、前記第2の無線通信装置を介して、前記充電所に到着した車両の車載器へ送信する案内データ送信部と
を更に有する請求項1に記載の充電支援システム。
【請求項3】
前記充電器管理装置は、
前記第2の無線通信装置の通信範囲内に到着した車両の車載器から、前記第2の無線通信装置を介して、当該車両の識別データを受信する識別データ受信部と、
前記識別データ受信部が受信した識別データによって識別される車両が、前記充電器予約部が充電器を予約した車両であるか否かを判定する車両判定部と
を更に有し、
充電器を予約した車両ではないと前記車両判定部が判定した場合、前記充電器予約部は、前記識別データ受信部が受信した識別データによって識別される車両のために、一の充電器を予約する
請求項2に記載の充電支援システム。
【請求項4】
前記充電器管理装置は、
前記車両に対する所望の充電量に基づいて、前記充電器が充電のために使用される残り時間を算出する残時間算出部
を更に有し、
前記充電器予約部は、一の充電器を予約するにあたり、前記残時間算出部が算出した前記各充電器が充電のために使用される残り時間のうち、最短の残り時間の充電器を予約する
請求項1から3のいずれか一項に記載の充電支援システム。
【請求項5】
前記予約データ受信部は、前記車両に対する所望の充電量を示す充電量データを更に含む予約データを受信し、
前記残時間算出部は、前記充電器が充電のために使用される残り時間を算出するにあたり、前記充電器を予約した車両がある場合、当該車両の車載器から前記予約データ受信部が受信した予約データに含まれる充電量データによって示される、当該車両に対する所望の充電量に基づいて算出する
請求項4に記載の充電支援システム。
【請求項6】
前記案内データ生成部は、前記充電所に到着した車両のために前記充電器予約部が予約した充電器が使用中である場合、前記残時間算出部が算出した当該充電器が充電のために使用される残り時間を案内する案内データを生成する
請求項4又は5に記載の充電支援システム。
【請求項7】
前記充電器管理装置は、
前記充電所において充電を行うための条件を示す条件データを含む、前記充電所においての充電を勧誘する旨の勧誘データを生成する勧誘データ生成部と、
前記勧誘データ生成部が生成した勧誘データを、前記第1の無線通信装置を介して、当該第1の無線通信装置の通信範囲内を走行する車両の車載器へ送信する勧誘データ送信部と
を更に有し、
前記予約データ受信部は、前記第1の無線通信装置の通信範囲内を走行する車両のうち、前記勧誘データ送信部が送信した勧誘データに含まれる条件に応じた車両の車載器から予約データを受信する
請求項4から6のいずれか一項に記載の充電支援システム。
【請求項8】
前記勧誘データ生成部は、前記充電所において充電を行うための条件として、前記残時間算出部が算出した前記各充電器が充電のために使用される残り時間のうち、最短の残り時間を、前記充電所において充電を行うための待ち時間とする条件を示す条件データを含む勧誘データを生成する
請求項7に記載の充電支援システム。
【請求項9】
前記勧誘データ生成部は、前記充電所において充電を行うための条件として、前記充電所において充電をおこなうための料金の条件を示す条件データを含む勧誘データを生成する
請求項7又は8に記載の充電支援システム。
【請求項10】
前記勧誘データ生成部は、前記充電所において充電を行うための条件として、前記充電器の使用の予約の有効期限の条件を示す条件データを含む勧誘データを生成する
請求項7から9のいずれか一項に記載の充電支援システム。
【請求項11】
前記充電器管理装置は、
前記充電器予約部が予約した充電器について、前記有効期限を過ぎても充電が開始されない場合、当該予約を取り消す予約取消部
を更に有する
請求項10に記載の充電支援システム。
【請求項12】
前記予約データ受信部は、前記予約データを受信するにあたり、前記第1の無線通信装置の通信範囲から外れた車両の車載器から、携帯電話の通信ネットワークを介して予約データを受信する
請求項1から11のいずれか一項に記載の充電支援システム。
【請求項13】
前記充電器管理装置は、
前記予約を行っている車両の車載器から、携帯電話の通信ネットワークを介して、当該車両の識別データを少なくとも含む、当該車両のための前記充電器の予約時刻を変更する旨の予約変更データを受信する予約変更データ受信部と、
前記予約変更データ受信部が受信した予約変更データに含まれている識別データによって識別される車両のために、前記充電器予約部が予約した充電器の予約時刻を変更する予約時刻変更部を更に有する
請求項1から12のいずれか一項に記載の充電支援システム。
【請求項14】
前記予約変更データ受信部は、所望の新しい予約時刻を示す新予約時刻データを更に含む予約変更データを受信する
請求項13に記載の充電支援システム。
【請求項15】
充電所に設けられた充電器を管理する充電器管理装置であって、
少なくとも、当該充電器管理装置と通信接続されると共に、前記車両の車載器と無線通信可能な第1の無線通信装置の通信範囲内を走行する車両の車載器から、前記第1の無線通信装置を介して、当該車両の識別データを少なくとも含む、前記充電器の使用を予約する旨の予約データを受信する予約データ受信部と、
少なくとも、前記予約データ受信部が受信した予約データに含まれる識別データによって識別される車両のために、一の充電器を予約する充電器予約部と
を備える充電器管理装置。
【請求項16】
充電所に設けられた充電器を管理する充電器管理装置を制御する制御方法であって、
少なくとも、当該充電器管理装置と通信接続されると共に、前記車両の車載器と無線通信可能な第1の無線通信装置の通信範囲内を走行する車両の車載器から、前記第1の無線通信装置を介して、当該車両の識別データを少なくとも含む、前記充電器の使用を予約する旨の予約データを受信する予約データ受信段階と、
少なくとも、前記予約データ受信段階において受信された予約データに含まれる識別データによって識別される車両のために、一の充電器を予約する充電器予約段階と
を備える制御方法。
【請求項17】
充電所に設けられた充電器を管理する充電器管理装置用のプログラムであって、前記充電器管理装置を、
少なくとも、当該充電器管理装置と通信接続されると共に、前記車両の車載器と無線通信可能な第1の無線通信装置の通信範囲内を走行する車両の車載器から、前記第1の無線通信装置を介して、当該車両の識別データを少なくとも含む、前記充電器の使用を予約する旨の予約データを受信する予約データ受信部、
少なくとも、前記予約データ受信部が受信した予約データに含まれる識別データによって識別される車両のために、一の充電器を予約する充電器予約部
として機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2012−64114(P2012−64114A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−209421(P2010−209421)
【出願日】平成22年9月17日(2010.9.17)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】