説明

光ディスク装置

【課題】
高密度光ディスク装置ではディスク基板厚誤差に依存する球面収差を補正することが必要となるが、収差補正素子の処理動作に時間がかかるためディスク半径に応じた補正を安易に行うことは装置の操作性を劣化させる。
【解決手段】
本発明は、対物レンズおよび収差補正用レンズを含む光ピックアップユニットと、フォーカスアクチュエータと、トラッキングアクチュエータと、収差補正用モータと、シークモータと、収差補正レンズ制御手段と、半径情報検出手段と、システム制御手段とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光ディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本技術分野の背景技術としては例えば特開2005―108334号公報などがある。本公報には、目的として「ディスク個体差によって生じる球面収差を補正する装置を提供する」と記載されており、解決手段として「格納手段に格納された半径位置における制御信号データに基づき球面収差調整機構を制御して記録または再生を行う」と記載がある。
【0003】
【特許文献1】特開2005―108334号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
高密度光ディスクでは記録密度を上げる一手段として開口数を高めているが、これによりディスク基板厚誤差に起因する球面収差の影響が無視できなくなる。ここでディスク基板厚とはディスク表面と情報面との間のカバー層、あるいは多層ディスクにおける情報面間のスペース層を意味する。このため、高密度光ディスクでは球面収差補正素子を用いてディスク基板厚の誤差に応じて球面収差を低減するように制御する。
【0005】
このような球面収差を補正する方法として、特許文献1などがある。特許文献1のように、ディスクの半径位置に応じて球面収差の補正量を変化させる方法は、ディスク半径方向の基板厚変動で生じる球面収差を補正でき、最適な記録、再生性能を確保するために有効な方法である。
【0006】
しかし、球面収差素子は一般的に補正量を変化させる処理に時間がかかり、過剰な補正量の変化は装置の操作性を劣化させるという課題が生ずる。
【0007】
そこで、本発明の目的は、操作性に優れた光ディスク装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的は、その一例として特許請求の範囲に記載の構成により達成できる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、操作性に優れた光ディスク装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
【0011】
はじめに図1を用いて本実施例の光ディスク装置の構成について説明する。
【0012】
図1において、1はディスク、2は対物レンズ、3は対物レンズをディスクの回転軸方向に駆動するフォーカスアクチュエータ、4は対物レンズをディスクの半径方向に駆動するトラッキングアクチュエータ、5は球面収差補正用レンズ、6は球面収差補正用レンズを光軸方向に駆動する球面収差補正用モータ、7は対物レンズおよび球面収差補正レンズを含む光ピックアップユニット、8は光ピックアップユニットをディスク半径方向に駆動するシークモータ、9は光検出器、10はディスクと対物レンズとのフォーカス方向の誤差信号を生成するフォーカス誤差信号生成手段、11は光スポットをディスク記録面あるいは再生面に位置づけるようにフォーカスアクチュエータを制御するフォーカス制御信号生成手段、12はフォーカスアクチュエータを駆動するフォーカスアクチュエータ駆動手段、13はディスクのトラックと対物レンズとのトラッキング方向の誤差信号を生成するトラッキング誤差信号生成手段、14は光スポットをディスクの所定トラックに位置づけるようにトラッキングアクチュエータを制御するトラッキング制御信号生成手段、15はトラッキングアクチュエータを駆動するトラッキングアクチュエータ駆動手段、16はシークモータを制御するシークモータ制御手段、17はシークモータを駆動するシークモータ駆動手段、18は球面収差補正レンズの位置を制御する球面収差補正レンズ制御手段、19は球面収差補正レンズを駆動する球面収差補正レンズ駆動手段、20は装置状態および動作を管理し、装置状態および動作に適した動作指示を行うシステム制御手段、21は光スポットのディスク半径位置を検出する半径情報検出手段、22はディスクを回転させるスピンドルモータ、23はスピンドルモータの回転速度に応じた信号を発生する周波数発生手段、24はスピンドルモータを所定速度で回転するように制御するモータ制御手段である。
【0013】
次に各ブロックの動作概要とブロック間の関係について説明する。
【0014】
図1において、フォーカスアクチュエータ3は対物レンズ2をディスク回転軸方向に移動し、トラッキングアクチュエータ4は対物レンズ2をディスク半径方向に移動する。また、シークモータ8は光ピックアップユニット7をディスク半径方向に移動し、球面収差補正用モータ6は球面収差補正レンズ5を光軸方向に移動する。光検出器9は反射光を電気信号に変換し、変換した信号をフォーカス誤差信号生成手段10とトラッキング誤差信号検出手段13と球面収差補正レンズ制御手段18と半径情報検出手段21に送る。フォーカス誤差信号生成手段10は光検出器9から送られた信号に基づいてフォーカス誤差信号を生成し、生成した信号をフォーカス制御信号生成手段11に送る。フォーカス制御信号生成手段11はフォーカス誤差信号生成手段10とシステム制御手段20とから送られた信号に基づいてフォーカス制御信号を生成し、生成した信号をフォーカスアクチュエータ駆動手段12に送る。ここで、フォーカス制御信号とはフォーカス誤差信号に基づいてフィードバック制御を行うフィードバック制御信号とフィードバック制御の引き込みを行うフォーカス引き込み制御信号およびフォーカスジャンプ制御信号を意味する。フォーカスアクチュエータ駆動手段12はフォーカス制御信号生成手段11から送られた信号に基づいてフォーカスアクチュエータ3を駆動する。トラッキング誤差信号生成手段13は光検出器9から送られた信号に基づいてトラッキング誤差信号を生成し、生成した信号をトラッキング制御信号生成手段14に送る。トラッキング制御信号生成手段14はトラッキング誤差信号生成手段13とシステム制御手段20とから送られた信号に基づいてトラッキング制御信号を生成し、生成した信号をトラッキングアクチュエータ駆動手段15とシークモータ制御手段16とに送る。ここで、トラッキング制御信号とはトラッキング誤差信号に基づいてフィードバック制御を行うフィードバック制御信号とシークおよびトラッキングジャンプ制御信号を意味する。トラッキングアクチュエータ駆動手段15はトラッキング制御信号生成手段14から送られた信号に基づいてトラッキングアクチュエータ4を駆動する。シークモータ制御手段16はシステム制御手段20とトラッキング制御信号生成手段14から送られた信号に基づいてシークモータ制御信号を生成し、生成した信号をシークモータ駆動手段17に送る。シークモータ駆動手段17はシークモータ制御手段16から送られた信号に基づいて、シークモータ8を駆動する。半径情報検出手段21は光検出器9から送られた信号に基づいて、ディスクの物理アドレスから光スポットが照射されているディスク上の半径位置情報を算出し、算出した情報を球面収差補正レンズ制御手段18に送る。球面収差補正レンズ制御手段18はシステム制御手段20と光検出器9と半径情報検出手段21とから送られた信号に基づいて、球面収差補用モータ制御信号を生成し、生成した制御信号を球面収差補正レンズ駆動手段19に送る。球面収差補正レンズ駆動手段19は球面収差補正レンズ制御手段18から送られた信号に基づいて、球面収差補正用モータ6を駆動する。スピンドルモータ22はディスク1を駆動する。周波数発生手段23はスピンドルモータ22の回転速度情報を電気信号に変換し、変換した信号をモータ制御手段24に送る。モータ制御手段24は送られた信号に基づいてディスク1が所定の回転速度で回転するようにディスクモータ21を制御する。
【0015】
次に球面収差の補正方法について説明する。
【0016】
球面収差の補正値の算出はディスク挿入から記録あるいは再生開始までの期間にディスク挿入毎に行う。まず、図2のように球面収差補正レンズ制御手段18は光スポットを半径位置r0のディスク内周に移動して再生信号を測定し(図3の102)、再生信号が最大になる球面収差補正用レンズ5の位置を検出する。この位置をディスク内周での球面収差補正用レンズ5の最適な球面収差補正位置x0とする。(図3の103)同様に光スポットを半径位置r8のディスク外周に移動して(図3の104)再生信号を測定し、再生信号が最大になる球面収差補正用レンズ5の位置を検出する。この位置をディスク外周での球面収差補正用レンズ5の最適な球面収差補正位置x8とする。(図3の105)次にディスクを半径に応じて8分割して予め得られる球面収差補正の切り替え位置r1、r3、r5、r7に対して、先に検出した球面収差補正位置x0及びx8を線形補間することにより各ゾーンでの図2のようにx2、x4、x6を算出する。(図3の106)ここで、切り替え位置r1、r3、r5、r7はディスクの物理アドレスであり、それぞれr1=PA1、r3=PA3、r5=PA5、r7=PA7としている。
【0017】
次に球面収差補正レンズ制御手段18は光スポットの移動方向によって球面収差補正の切り替えアドレスを微少に変化させる。これはベリファイ動作やウォーキングOPCなど光スポットが微少範囲を頻繁に移動する場合には不要に球面収差補正レンズを動かさないようにするためである。そのためにディスク内周から外周方向へ移動しているか、外周から内周方向へ移動しているかによって、球面収差補正の切り替え位置を異なる値PA1nとPA1pに設定する。例えば図4のように光スポットがディスクトラックに沿って追従している場合は切り替えアドレスPA1pを越えてから球面収差の補正位置をx0からx1に切り替え、トラックジャンプ等で内周方向へ移動している場合はPA1nを越えてから球面収差の補正位置をx1からx0に切り替える。PA1pとPA1nはベリファイ時に不必要に球面収差補正レンズを動かさないために1サイクルで記録、再生する容量以上のアドレス差となるように設定する。ディスク半径位置に応じて1サイクルで記録、再生する容量、アドレス数が変化する場合は前記切り替えアドレス(例えば、PA1pとPA1n)のアドレス差も半径に応じて変更する。
【0018】
次に記録、再生およびシーク動作と球面収差の補正位置の切り替え動作について説明する。内周から外周へ記録中に切り替え位置PA1pに到達した場合、図5(a)のように一度記録動作を停止し、収差補正用モータ6を駆動し球面収差の補正位置をx0からx1に切り替え、その後記録動作を開始する。このように動作することで、収差補正用モータ6駆動に伴い発生する球面収差補正用レンズ5の光軸ずれによる記録品質の劣化を防ぐことができる。
【0019】
一方、内周から外周へ再生中に切り替え位置PA1pに到達した場合は図5(b)のように再生動作は継続したまま収差補正用モータ6を駆動し球面収差の補正位置をx0からx1に切り替える。このように動作することで、再生動作遅延を防ぐことができる。前述の収差補正用モータ6駆動に伴い発生する球面収差補正用レンズ5の光軸ずれによる再生性能の劣化は当該アドレスを再度再生する再生リトライ動作により対応する。
【0020】
図6(a)のように、シーク動作で前記ゾーン間を移動する場合はシーク動作期間中に球面収差補正用レンズ5を目標位置に対応する球面収差の補正位置に切り替える。例えば、図6(b)の(1)をシークモータ8を所定量駆動して光ピックアップユニット7を移動する粗シーク、図6(b)の(2)をトラッキング誤差信号の周期に基づいて光ピックアップユニット7を一定速度で駆動する密シーク、図6(b)の(3)をトラッキングアクチュエータに加速電圧および減速電圧を加えて光スポットを近傍のトラックへ移動させるトラックジャンプとすると、(1)粗シークと並行して球面収差の補正位置を切り替えることが好ましい。これは、粗シーク中は球面収差補正用レンズ5の光軸ずれによるトラッキング誤差信号の劣化の影響を受けないためである。
【0021】
本実施例では再生中に切り替え位置に到達した場合は再生動作を継続したまま収差補正用モータ6を駆動し球面収差の補正位置を切り替えているが、本発明はこれに限ったものではない。すなわち再生信号振幅の低下を検出した時点で該当するゾーンの球面収差の補正位置に切り替えても良い。また、データ再生エラーあるいはアドレス再生エラーとなった時点で該当するゾーンの球面収差の補正位置に切り替えても良い。
【0022】
本実施例ではディスクの物理アドレスから光スポットが照射されているディスク上の半径位置情報を算出しているが、本発明はこれに限ったものではない。すなわち、半径情報検出手段21はシークモータの移動距離から半径情報を検出しても良い。例えば、シークモータがステッピングモータの場合、内周の所定位置を基準として概基準位置からの駆動ステップ数でディスクの半径位置を算出することができる。
【0023】
本実施例ではメディアが保証する記録速度および再生速度に依存せず、ディスクの半径情報に対応した球面収差の補正を行っているが、本発明はこれに限ったものではない。すなわち、ディスク基板厚の変動に対する記録性能マージンあるいは再生性能マージンが十分に確保できる記録速度Vwあるいは再生速度Vr以下の場合はディスクの半径情報に対応した球面収差の補正を行わず、ディスク内周で検出した補正値を使用しても良い。したがって、使用ディスクにより最高記録速度がVw以下でありかつ最高再生速度がVr以下である場合は前期外周位置r8での最適な球面収差補正位置x8の検出も行わない。
【0024】
本実施例ではディスクの半径情報に対応した球面収差の補正を記録時と再生時とで同一の値を用いているが、本発明はこれに限ったものではない。すなわちディスク基板厚の変動に対する記録性能マージンあるいは再生性能マージンが異なる場合には図7の(a)のように球面収差の補正値を記録時には実線のように設定し、再生時には破線のように設定しても良い。この場合ベリファイの再生時は記録時の球面収差補正位置に従う。また、図7(b)のようにディスク半径位置r0およびr8での球面収差の補正位置を記録と再生とでそれぞれ独立に検出、補間して動作状態に応じて球面収差の補正位置を設定しても良い。
【0025】
以上のように、光スポットの移動方向に応じて球面収差の補正量の変化させる半径位置を独立に設け、半径位置に対する球面収差の補正量がヒステリシスループを描くように動作することで、操作性を損なうことなくディスク基板厚誤差に起因する球面収差を補正し、装置の信頼性を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本実施例の構成要素説明図
【図2】球面収差補正の補間動作説明図
【図3】球面収差補正の補間動作フローチャート
【図4】球面収差補正の切り替え動作説明図
【図5】記録再生時の球面収差補正の切り替え動作説明図
【図6】シーク時のの球面収差補正の切り替え動作説明図
【図7】記録再生時の球面収差補正説明図
【符号の説明】
【0027】
1・・・ディスク、2・・・対物レンズ、3・・・フォーカスアクチュエータ、4・・・トラッキングアクチュエータ、5・・・球面収差補正用レンズ、6・・・球面収差補正用モータ、7・・・光ピックアップユニット、8・・・シークモータ、9・・・光検出器、10・・・フォーカス誤差信号生成手段、11・・・フォーカス制御信号生成手段、12・・・フォーカスアクチュエータ駆動手段、13・・・トラッキング誤差信号生成手段、14・・・トラッキング制御信号生成手段、15・・・トラッキングアクチュエータ駆動手段、16・・・シークモータ制御手段、17・・・シークモータ駆動手段、18・・・球面収差補正レンズ制御手段、19・・・球面収差補正レンズ駆動手段、20・・・システム制御手段、21・・・半径情報検出手段、22・・・スピンドルモータ、23・・・周波数発生手段、24・・・モータ制御手段。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ光をディスクに集光する対物レンズと、
前記対物レンズの位置をディスク回転軸方向に調整するフォーカスアクチュエータと、
前記対物レンズの位置をディスク半径方向に調整するトラッキングアクチュエータと、
前記対物レンズによりディスクに集光された光スポットの球面収差を補正する収差補正手段と、
前記光スポットのディスク半径位置情報を検出する検出手段と、
を有し、
前記補正手段は、ディスク半径に応じた複数のゾーンごとに球面収差補正量を設定し、該ゾーンの境界であるディスク半径情報rに対し、光スポットが内周から外周へ移動している場合は、ディスク半径情報r+Δr1のときに球面収差補正量を変更し、光スポットが外周から内周へ移動している場合は、ディスク半径情報r−Δr2のときに球面収差補正量を変更する、
光ディスク装置。
【請求項2】
前記レーザ光の記録パワーおよび/または前記レーザ光により記録されたデータの確認動作を行うときに光スポットが移動する変移量をΔr3とした場合、
Δr1+Δr2>Δr3である、
請求項1記載の光ディスク装置。
【請求項3】
5トラック分のディスク半径情報をΔr4とした場合、
Δr1+Δr2>Δr4である、
請求項1記載の光ディスク装置。
【請求項4】
前記収差補正手段は
記録動作中に球面収差補正量の変更位置に到達した場合、記録処理を停止した後に球面収差補正量の設定を行い、
シークにより前記ゾーンが変わる場合で、かつシーク後に記録動作を行う場合には、
シーク中あるいはシーク後の記録動作前までに球面収差補正量の設定を行う
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光ディスク装置。
【請求項5】
前記収差補正手段は
再生動作中に球面収差補正量の変更位置に到達した場合、再生処理とは独立に球面収差補正量の設定を行い、
シークにより前記ゾーンが変わる場合で、かつシーク後に再生動作を行う場合には、
シーク中あるいはシーク後の再生動作前までに球面収差補正量の設定を行う
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光ディスク装置。
【請求項6】
前記収差補正手段は
再生動作中あるいはアドレス再生中に球面収差補正量の変更位置に到達した場合、再生信号振幅が所定値以下になった時あるいは再生あるいはアドレス再生でエラーが発生した時に球面収差補正量の設定を行う
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光ディスク装置。
【請求項7】
半径情報検出手段は
ディスクの物理アドレスに基づいて、光スポットのディスク半径位置を検出する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光ディスク装置。
【請求項8】
半径情報検出手段は
シークモータの移動距離に基づいて、光スポットのディスク半径位置を検出する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光ディスク装置。
【請求項9】
半径情報検出手段は
光スポットを移動させるシークの目標アドレスに基づいて、光スポットのディスク半径位置を検出する
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の光ディスク装置。
【請求項10】
前記収差補正手段は
記録速度あるいは再生速度に応じて、前記半径情報検出手段の出力と前記ゾーン情報に基づいて球面収差補正量を変化させるか否かを判断する
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の光ディスク装置。
【請求項11】
レーザ光をディスクに集光する対物レンズと、
前記対物レンズをディスク回転軸方向に調整するフォーカスアクチュエータと、
前記対物レンズをディスク半径方向に調整するトラッキングアクチュエータと、
前記対物レンズによりディスクに集光された光スポットの球面収差を補正する収差補正手段と、
前記光スポットのディスク半径位置を検出する検出手段と、
を有し、
前記補正手段は、ディスク半径位置に応じた複数のゾーンごとに球面収差補正量を設定し、該ゾーンの境界でヒステリシスをもっている、
光ディスク装置。
【請求項12】
レーザ光をディスクに集光する対物レンズと、
前記対物レンズをディスク回転軸方向に調整するフォーカスアクチュエータと、
前記対物レンズをディスク半径方向に調整するトラッキングアクチュエータと、
前記対物レンズによりディスクに集光された光スポットの球面収差を補正する収差補正手段と、
前記レーザ光の記録パワーおよび/または前記レーザ光により記録されたデータの確認動作を行っているか否かを検出する検出手段と、
を有し、
前記検出手段により前記確認動作を行っていると検出されたときは、前記収差補正手段による球面収差補正を行わず、前記確認動作を行っていないと検出されたときに、前記収差補正手段による球面収差補正を行う、
光ディスク装置。
【請求項13】
レーザ光をディスクに集光する対物レンズと、
前記対物レンズをディスク回転軸方向に調整するフォーカスアクチュエータと、
前記対物レンズをディスク半径方向に調整するトラッキングアクチュエータと、
前記対物レンズによりディスクに集光された光スポットの球面収差を補正する収差補正手段と、
前記収差補正手段が球面収差補正しているときは記録せず、記録をしているときは前記収差補正手段が球面収差補正をしないように制御する制御手段と、
を有し、
光ディスク装置。
【請求項14】
レーザ光をディスクに集光する対物レンズと、
前記対物レンズの位置をディスク回転軸方向に調整するフォーカスアクチュエータと、
前記対物レンズの位置をディスク半径方向に調整するトラッキングアクチュエータと、
前記対物レンズによりディスクに集光された光スポットの球面収差を補正する収差補正手段と、
前記光スポットのディスク半径位置情報を検出する検出手段と、
を有し、
前記補正手段は、ディスク半径に応じた複数のゾーンごとに球面収差補正量を設定し、該ゾーンの境界であるディスク半径情報rに対し、光スポットが内周から外周へ移動している場合は、ディスク半径情報rよりも所定量外側のときに球面収差補正量を変更し、光スポットが外周から内周へ移動している場合は、ディスク半径情報rよりも所定量内側のときに球面収差補正量を変更する、
光ディスク装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−317242(P2007−317242A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−142230(P2006−142230)
【出願日】平成18年5月23日(2006.5.23)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【出願人】(501009849)株式会社日立エルジーデータストレージ (646)
【Fターム(参考)】