説明

光ファイバセンサ

【課題】溶接部などの局所的な歪を近傍域内で測定するのに適した態様でFBG形成済み光ファイバを組み込む。
【解決手段】周面が形成された巻付部材11と、周面が形成された巻付部材12と、両巻付部材11,12の各周面に巻き付けられており両巻付部材間に張られた部分にFBG5aが形成されている光ファイバ5と、被測定物の歪発生部3の両側に分かれて固設され一方側1で巻付部材11を支持し他方側2で巻付部材12を支持する支持部13〜15とを備える。光ファイバ5の巻き方は巻付部材11,12で逆巻きにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、FBG(Fiber Bragg Grating,ファイバ・ブラッグ・グレーティング,ブラッグ回折格子)を形成した光ファイバが歪み測定部材として組み込まれている光ファイバセンサに関し、詳しくは、歪みが集中的に生じる溶接箇所など局所的な歪を近傍域内で測定するのに好適な光ファイバセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
光ファイバにFBGを形成し、その光ファイバを被測定物に張設して、張設範囲の歪を測定する技術が知られている(例えば特許文献1,5参照)。光ファイバに送光してFBGからの反射光を測りそのピーク波長のシフト量から歪みを算出するものである。
FBGを形成した光ファイバは折れやすく切れやすいので、巻付部材に巻き付けてから引っ張って支持するようになったものもある(例えば特許文献1,4参照)。巻付部材は円柱状や円筒状で縦置きか横置きで支持され、巻き量は半周もあれば数周もあるが、巻き方は右巻きであれ左巻きであれ総ての巻付部材で同じに向きになっている。
【0003】
金属部材の使用中にその表面歪を測定して金属部材のクリープ余寿命を予測する方法が知られており(例えば特許文献2参照)、火力発電用ボイラ高温蒸気配管の溶接部の歪を長時間計測できる歪計や歪測定装置も開発されている(例えば特許文献3,非特許文献1参照)。これは、スライド式静電容量型ひずみ計と呼ばれ、測定対象物の歪に応じて第二電極が第一電極の内側へ進退移動することにより、コンデンサの静電容量が変化するのを利用して歪みを測定するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表平11−513806号公報
【特許文献2】特開2007−303980号公報
【特許文献3】特開2007−315853号公報
【特許文献4】特開2008−224635号公報
【特許文献5】特願2008−132549号
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】西田秀高著「高温ひずみ計によるクリープ損傷オンラインモニタリングシステムの開発」日本機械学会論文集(A編)75巻753号(2009−5)p.148−150
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、スライド式静電容量型ひずみ計は、加工や組立ばかりか取付にも高い精度が求められるため、コストダウンが難しいうえ、取付先の形状や状態が制約されるので、適用範囲も限定されがちである。
これに対し、FBGを形成した光ファイバを歪み測定部材として用いれば、そのような不都合はなく、光ファイバを巻付部材に巻き付けて張設すれば、切れやすいといった弱点も克服される。
そこで、溶接部などの局所的な歪を近傍域内で測定するのに適した態様でFBG形成済み光ファイバを組み込んだ光ファイバセンサを実現することが課題となる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の光ファイバセンサは(解決手段1)、このような課題を解決するために創案されたものであり、周面が形成された第1巻付部材と、周面が形成された第2巻付部材と、両巻付部材の各周面に巻き付けられており両巻付部材間に張られた部分にFBGが形成されている光ファイバと、被測定物の歪発生部の両側に分かれて固設され一方側で前記第1巻付部材を支持し他方側で前記第2巻付部材を支持する支持部とを備えている。
【0008】
また、本発明の光ファイバセンサは(解決手段2)、上記解決手段1の光ファイバセンサであって、前記第1巻付部材と前記第2巻付部材とに対する前記光ファイバの巻き方が一方は右巻きで他方は左巻きの逆巻きになっていることを特徴とする。
【0009】
さらに、本発明の光ファイバセンサは(解決手段3)、上記解決手段1,2の光ファイバセンサであって、前記第1巻付部材および前記第2巻付部材の何れか一方または双方の周面に前記光ファイバの巻き付け位置を規定する溝が形成されていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の光ファイバセンサは(解決手段4)、上記解決手段1〜3の光ファイバセンサであって、内部空間を囲う筐体を備え、前記支持部のうち前記被測定物への取付部が前記筐体から外に出ており、前記第1巻付部材と前記第2巻付部材と両巻付部材間に張られた部分の前記光ファイバとが前記内部空間に収容されており、その収容状態が前記光ファイバの伸縮に基づく歪測定を可能とする範囲で前記第1巻付部材と前記第2巻付部材との相対移動を許容する状態になっていることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の光ファイバセンサは(解決手段5)、上記解決手段4の光ファイバセンサであって、前記取付部が前記筐体に関して可動部材になっていて、前記歪発生部に対する前記筐体の向きを変えても前記取付部を反対側に動かすことにより前記歪発生部に対する前記取付部の向きは同じに維持されるようになっていることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の光ファイバセンサは(解決手段6)、上記解決手段4〜5の光ファイバセンサであって、前記内部空間が粘液で満たされていることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の光ファイバセンサは(解決手段7)、上記解決手段1〜6の光ファイバセンサであって、前記第1巻付部材および前記第2巻付部材の何れか一方または双方の周面に対する前記光ファイバの巻き付け部分が接着にて固定され、その接着程度が接着始端から徐々に若しくは段階的に又は間欠的に上がっていることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の光ファイバセンサは(解決手段8)、上記解決手段7の光ファイバセンサであって、前記接着程度の上がるのが、接着剤の接着力の強弱と接着剤の弾性率の大小と接着剤の塗布幅の拡縮と接着剤の断面積の増減とのうち何れか一つ又は複数のものによって実現されていることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の光ファイバセンサは(解決手段9)、上記解決手段1〜6の光ファイバセンサであって、前記第1巻付部材および前記第2巻付部材の何れか一方または双方の周面に対する前記光ファイバの巻き付け部分が、前記周面に8分の1周以上巻き付いてから接着にて固定されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
このような本発明の光ファイバセンサにあっては(解決手段1)、被測定物の歪発生部で生じた歪が支持部と両巻付部材と光ファイバとを介してFBGに伝わるので、その歪が測定可能となる。また、両巻付部材が歪発生部の両側に分かれていれば離隔距離は比較的自由でかなり小さくすることも可能である。しかも、光ファイバは、巻付部材の周面に巻き付けられて張られているので、両巻付部材を近づけて設置しても、光ファイバに無理な曲げ力や引っ張り力が掛かる可能性は設置時も設置後も小さい。したがって、この発明によれば、溶接部などの局所的な歪を近傍域内で測定するのに適した態様でFBG形成済み光ファイバを組み込んだ光ファイバセンサを実現することができる。
【0017】
また、本発明の光ファイバセンサにあっては(解決手段2)、両巻付部材で光ファイバが逆巻きになっているので、両巻付部材を単純に歪方向へ離しておく基本的な配置状態でさえ自然に光ファイバと歪拡大方向とが斜交する。そのため、歪発生部の歪量がそのまま光ファイバの歪量になるのでなく、光ファイバには射影成分に低減された歪が生じるだけなので、両巻付部材を接近させて配置せざるを得ないような場合でも、両巻付部材の近接配置による光ファイバの歪の過大化を回避できる余地が広い。
【0018】
さらに、本発明の光ファイバセンサにあっては(解決手段3)、溝で光ファイバの巻き付け位置が案内されるので巻付作業が遣りやすいうえ、巻き付けた光ファイバが溝で移動を規制されて安定する。
【0019】
また、本発明の光ファイバセンサにあっては(解決手段4)、各部材を筐体に収めて一体化したことにより、現場での設置作業が容易かつ迅速に行えることとなる。
また、本発明の光ファイバセンサにあっては(解決手段5)、一体化されていても、設置時の向き変更の自由度は失われずに維持される。
また、本発明の光ファイバセンサにあっては(解決手段6)、巻付部材間に張られた光ファイバの揺れや振れが粘性抵抗により抑制されるので、光ファイバが折切しにくい。
【0020】
また、本発明の光ファイバセンサにあっては(解決手段7〜9)、光ファイバの巻き付け部分を巻付部材の周面に対して接着にて止めるに際し、巻付始端からいきなり固く止めるのでなく、最初は緩くて途中から固くなるようにしたことにより、周面巻付によるファイバの折損防止機能・切断防止機能が更に高まることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施例1について、縦置きタイプの光ファイバセンサの構造を示し、(a)が正面図、(b)が平面図、(c)が変形例の平面図である。
【図2】本発明の実施例2について、横置きタイプの光ファイバセンサの構造を示し、(a)が平面図、(b)が正面図、(c)が変形例の正面図である。
【図3】本発明の実施例3について、光ファイバセンサの巻付部材の構造例を幾つか示しており、(a)が一溝形の巻付部材の正面図と断面図、(b)が対をなす二溝形の巻付部材の正面図、(c)が対をなす螺旋溝形の巻付部材の正面図である。
【図4】本発明の実施例4について、光ファイバセンサのうち底板と巻付部材の部分に係る構造を示し、(a)が一部断面の正面図、(b)が平面図、(c)が取付部の向きを変えたところの平面図である。
【図5】同じく実施例4について、光ファイバセンサの全体構造を示し、(a)が一部断面の正面図、(b)が平面図である。
【図6】本発明の実施例5について、光ファイバセンサの構造を示す一部断面の正面図である。
【図7】本発明の実施例6について、光ファイバの巻付部材への取付構造を示し、(a)が平面図、(b)が斜視図、(c),(d)が平面図、(e),(f)が溝部分の拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
このような本発明の光ファイバセンサについて、これを実施するための具体的な形態を、以下の実施例1〜6により説明する。
図1に示した実施例1は、上述した解決手段1〜2(出願当初の請求項1〜2)を具現化したものであり、図2に示した実施例2は、巻付部材を縦置きから横置きにした変形例であり、図3に示した実施例3は、上述した解決手段3(出願当初の請求項3)を具現化したものであり、図4〜5に示した実施例4は、上述した解決手段4〜5(出願当初の請求項4〜5)を具現化したものであり、図6に示した実施例5は、上述した解決手段6(出願当初の請求項6)を具現化したものであり、図7に示した実施例6は、上述した解決手段7〜9(出願当初の請求項7〜9)を具現化したものである。
なお、それらの図示に際しては、簡明化等のため、ボルト等の締結具,仮止め部材や治具等の一時的部材,光ファイバセンサを使用する測定器などは図示を割愛し、発明の説明に必要なものや関連するものを中心に図示した。
【実施例1】
【0023】
本発明の光ファイバセンサの実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、(a)が光ファイバセンサ10の正面図、(b)が平面図である。
【0024】
光ファイバセンサ10は、図示しないFBG光スペクトラム解析装置の歪測定用センサとしてその解析装置に接続されるとともに歪測定対象の被測定物1〜3に取り付けて用いられるものであり、そのために、光ファイバ5と巻付部材11(第1巻付部材)と巻付部材12(第2巻付部材)と支持部13〜15とを具備している。
被測定物1〜3は、一方側1と他方側2とが歪発生部3を挟んで両側に分かれており、歪発生部3は、歪の生じやすい例えば溶接部であり、直線状や曲線状に延びていて、その直交方向・幅方向(図では左右方向)が主たる歪方向になっている。
【0025】
光ファイバ5は、FBG5aを形成できて歪測定に適したものであれば市販の汎用品でも特注品でも良く、例えばガラス製の光ファイバ裸線にプラスチック被覆を強接着した光ファイバ素線で良く、典型的な直径は245μm〜250μmであるが、それより細くても太くても良い。FBG5aは、標準温度かつ無歪み状態でピーク波長(反射光のスペクトル中心波長)が例えば1540nmになるものが形成され、一つだけでも間に合うが、複数形成する場合はピーク波長が例えば1535nmや1545nmなど適宜ずらされる。
【0026】
巻付部材11と巻付部材12は、何れも、光ファイバ5に無理のかからない穏やかな曲率で光ファイバ5を巻付けられる外周面が形成されたものであり、そのような周面が形成されていれば、円柱状部材でも、円筒状部材でも、環状部材でも、良い。外周面の横断面形状も、円形に限らず、楕円形でも、長円形でも、卵形でも、良い。金属製でも、非金属製でも良い。典型的な直径を挙げると30mm〜40mm程度であるが、最小直径は光ファイバ5の許容曲率によって決まるので、それより太ければ良い。
【0027】
支持部13〜14は、被測定物1〜3のうちの一方側1に固設されて巻付部材11を支持する一組と、被測定物1〜3のうちの他方側2に固設されて巻付部材12を支持するもう一組と、合わせて二組が設けられており、それぞれ、上端部が巻付部材に連結された例えば立設円柱状の支柱部13と、その下端部が連結された例えば角材状の張出部15と、その両端で被測定物に固定される取付部14とを具えている。取付部14は被測定物に固定できれば例えば溶接部でも接着部でもネジ止め部でも圧入部でも良く、支柱部13と張出部15は巻付部材11,12の支持に適う剛性を具備していれば足り、そして、巻付部材11,12の軸方向がほぼ鉛直になる縦置き状態で、光ファイバ5が概ね水平面に沿って引き回されている。
【0028】
しかも、この光ファイバセンサ10にあっては、巻付部材11に対する光ファイバ5の巻き方と巻付部材12に対する光ファイバ5の巻き方が逆巻きになっている。具体的には、光ファイバ5を左から右へ巻き進めるとして、一方の巻付部材11には右巻き即ち平面視では時計回りで光ファイバ5が巻付けられているのに対し、他方の巻付部材12には左巻き即ち平面視では反時計回りで光ファイバ5が巻付けられている(図1(a)参照)。そのため、巻付部材11の奥側から出た光ファイバ5は歪発生部3の上方を通って巻付部材12の手前側に来るので、両巻付部材11,12を歪発生部3の両側から真正面で対峙させると(図1(b)参照)、光ファイバ5の張設方向と歪発生部3の歪方向とが平行でなく平面視で斜交する。巻付部材11を奥へ巻付部材12を手前へ移せば更に斜交の角度がきつくなる(図1(c)参照)。
【0029】
この実施例1の光ファイバセンサ10について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図1は、(a)が光ファイバセンサ10の正面図、(b)が標準的使用向け設置状態の平面図、(c)が強調的使用向け設置状態の平面図である。
【0030】
使用に先立ち、被測定物1〜3の仕様や設置状況から被測定物1〜3に対する光ファイバセンサ10の設置条件が定まり、その条件によって巻付部材11と巻付部材12との離隔距離の下限と上限とが定まり、その条件を満たす範囲内の離隔距離で歪発生部3の両側に両巻付部材11,12が設置されるが、両巻付部材11,12に対する光ファイバ5の巻き付け方が逆巻きなので(図1(a)参照)、光ファイバ5のうち両巻付部材11,12間に張られた部分と歪発生部3の歪方向とが平面視で斜交して(図1(b)参照)、該当部分の光ファイバ5の長さが両巻付部材11,12の離隔距離より長くなる。
【0031】
そのため、両巻付部材11,12間に張られた光ファイバ5ひいてはそこのFBG5aに生じる歪みは、歪発生部3に生じる歪みと同じではなく斜交角度に対応した射影成分に低減される。このようにして低減されても未だ光ファイバ5やFBG5aの歪が過大になるおそれがあるにもかかわらず、両巻付部材11,12をそれ以上は歪発生部3から遠ざけることが許されない場合は、両巻付部材11,12間に張られた光ファイバ5が奥側から出ている巻付部材11を被測定物の一方側1で奥へ移設するか、両巻付部材11,12間に張られた光ファイバ5が手前側から出ている巻付部材11を被測定物の他方側2で手前へ移設して、光ファイバ5の張設方向と歪発生部3の歪方向との斜度を増し、両巻付部材11,12間の光ファイバ5及びFBG5aに生じる歪みを更に低減しておく(図1(c)参照)。
【0032】
こうして光ファイバセンサ10が被測定物1〜3に取り付けられたら、光ファイバ5を光コネクタ等で図示しないFBG光スペクトラム解析装置に接続して送受光を行わせ、歪を測定する(例えば特許文献4や特許文献5参照)。歪発生部3が横幅を広げる態様で歪む場合は、すなわち線状の歪発生部3が割れるかのように横幅拡大態様で歪むだけの場合は、設置段階で巻付部材11,12間の光ファイバ5を弛まないよう張っておけば歪測定を継続することができるが、歪発生部3の横幅が縮むこともある場合は、設置段階で巻付部材11,12間の光ファイバ5に適度な例えば0.5%程度の伸びを付与しておけば歪測定を継続することができる。
【0033】
こうして、被測定物の歪発生部3の歪みが光ファイバセンサ10を用いて長時間に亘って検出されるが、光ファイバ5が巻付部材11,12の周面に巻き付けられて張られているので、両巻付部材11,12が近接設置されていても、光ファイバ5に無理な曲げ力や引っ張り力が掛かることがない。しかも、両巻付部材11,12で光ファイバ5が逆巻きになっているため、光ファイバ5の張設方向と歪発生部3の歪方向とが平面視で斜交していて、光ファイバ5に生じる歪が射影成分に低減されるので、両巻付部材11,12が近接設置されていても、その割には光ファイバ5の歪が過大にならない。そのため、両巻付部材11,12を歪発生部3に従来よりも寄せなければならない場合でも、容易かつ的確に歪を測定することができる。
【実施例2】
【0034】
本発明の光ファイバセンサの実施例2について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図2は、(a)が光ファイバセンサ20の平面図、(b)が正面図である。
この光ファイバセンサ20が上述した実施例1の光ファイバセンサ10と相違する主な点は、両巻付部材11,12が縦置きから横置きになったことである。
【0035】
この横置き状態では、巻付部材11,12の軸方向がほぼ水平になっていて、光ファイバ5が概ね鉛直面に沿って引き回されている。
また、横置き状態の具現化に際し、円柱状だった支柱部13に代えて、例えば門形の支柱部21が導入されている。
なお、巻付部材11に対する光ファイバ5の巻き方と巻付部材12に対する光ファイバ5の巻き方が逆巻きになっている点は維持されている。
【0036】
この実施例2の光ファイバセンサ20について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図2は、(a)が光ファイバセンサ20の平面図、(b)が標準的使用向け設置状態の正面図、(c)が強調的使用向けに変形したところの正面図である。
両巻付部材11,12が縦置きから横置きになったことに伴って設置態様が変わること以外は上述したのと同じなので、一部は重複するが、設置態様を中心に説明する。
【0037】
使用に先立ち、被測定物1〜3の仕様や設置状況から被測定物1〜3に対する光ファイバセンサ20の設置条件が定まり、その条件によって巻付部材11と巻付部材12との離隔距離の下限と上限とが定まり、その条件を満たす範囲内の離隔距離で歪発生部3の両側に両巻付部材11,12が設置されるが、両巻付部材11,12に対する光ファイバ5の巻き付け方が逆巻きなので(図2(a)参照)、光ファイバ5のうち両巻付部材11,12間に張られた部分と歪発生部3の歪方向とが正面視で斜交していて(図2(b)参照)、該当部分の光ファイバ5の長さが両巻付部材11,12の離隔距離より長くなる。
【0038】
そのため、両巻付部材11,12間に張られた光ファイバ5ひいてはそこのFBG5aに生じる歪みは、歪発生部3に生じる歪みと同じではなく斜交角度に対応した射影成分に低減される。このようにして低減されても未だ光ファイバ5やFBG5aの歪が過大になるおそれがあるにもかかわらず、両巻付部材11,12をそれ以上は歪発生部3から遠ざけることが許されない場合は、両巻付部材11,12のうち両者間の光ファイバ5の高い方を更に高くする。図示の例では(図2(c)参照)、巻付部材11の支柱部21を長くして、巻付部材11の位置を高くする。
【0039】
そうすると、両巻付部材11,12間に張られた光ファイバ5の傾斜がきつくなって、光ファイバ5の張設方向と歪発生部3の歪方向との斜度が増し、両巻付部材11,12間の光ファイバ5及びFBG5aに生じる歪みが更に低減される。
こうして、光ファイバセンサ20が被測定物1〜3に取り付けられたら、後は上述したのと同様にして、送受光が行われて、歪が測定される。
そして、この場合も、周面巻付によるファイバの折損防止機能・切断防止機能や、周面巻付に際しての逆巻きによる歪伝達低減効果を、享受することができる。
【実施例3】
【0040】
本発明の光ファイバセンサの実施例3について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図3は、巻付部材11,12の構造例を幾つか示しており、(a)が一溝形の巻付部材11の正面図と断面図、(b)が対をなす二溝形の巻付部材11,12の正面図、(c)が対をなす螺旋溝形の巻付部材11,12の正面図である。
【0041】
この光ファイバセンサの巻付部材11,12が上述した実施例1,2のものと相違するのは、光ファイバ5を巻付ける周面に溝31が彫り込み形成されている点である。
溝31は、周面において光ファイバ5の巻き付け位置を規定することができれば、閉じた輪状でも良く(図3(a),(b)参照)、開いた螺旋状でも良く(図3(c)参照)、光ファイバ5を複数本収容できる太溝でも良く(図3(a),(b)参照)、光ファイバ5を一本だけ収容する細溝でも良く(図3(c)参照)、巻付部材11にだけ形成されていても良く(図3(a)参照)、巻付部材12にだけ形成されていても良く(不図示)、両巻付部材11,12の双方に形成されていても良い(図3(b),(c)参照)。
【0042】
この場合、光ファイバ5を両巻付部材11,12の周面に巻付けるとき、溝31によって光ファイバ5の巻き付け位置が案内されるので、巻付作業が遣りやすい。また、巻き付けた後も、光ファイバ5が溝31から出て横にずれるといった不所望なファイバ移動は溝31によって規制されるので、光ファイバ5の巻付け状態が安定し良好に維持される。
なお(図3(b),(c)参照)、両巻付部材11,12間にもう一本の光ファイバ6を導入して、それに形成されたFBGも両巻付部材11,12間に来るようにするが、光ファイバ6には張力がかからないよう光ファイバ6を弛ませておけば、公知の手法により温度補償を行うことができる。光ファイバ6は、光ファイバ5と別体のものでも良く、光ファイバ5を折り返したものでも良い。他の実施例でも同様の温度補償が可能である。光ファイバ6は光ファイバ5と共に溝31に入れても良く専用の溝32に入れても良い。
【実施例4】
【0043】
本発明の光ファイバセンサの実施例4について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図4は、光ファイバセンサ50のうち筐体40の底板41と巻付部材11,12の部分に係る構造を示し、(a)が一部断面の正面図、(b)が平面図、(c)が取付部14の向きを変えたところの平面図である。また、図5(a)は光ファイバセンサ50の全体を一部断面で示した正面図であり、同図(b)は光ファイバセンサ50を被測定物1〜3に対して歪測定可能に取り付けたところの平面図である。
【0044】
この光ファイバセンサ50が上述した実施例1の光ファイバセンサ10と相違するのは、筐体40が追加された点である。
筐体40は、下側の底板41と横四方の側板43と天板44とからなり、それらを箱形に組み立てて内部空間を囲っている。底板41には丸穴が二つ貫通形成されており、一方の貫通穴には巻付部材11の支柱部13が挿通され、他方の貫通穴42には巻付部材12の支柱部13が挿通されている。筐体40の典型的サイズは70mm×132mm×40mmであるが、それより小さくても大きくても良い。
【0045】
支柱部13の挿通に際して、取付部14と張出部15は筐体40の外に出される。両巻付部材11,12は筐体40の内部空間に収容され、それとともに光ファイバ5のうち両巻付部材11,12間に張られた部分も筐体40の内部空間に収容される。そこから延びる光ファイバ5の両側は例えば側板43のファイバ挿通穴から外へ引き出される。
また、巻付部材12の支柱部13は、貫通穴にぴったり収まっていて、軸回転はできるが、横移動すなわち軸方向と直交する方向への移動はできない。これに対し、巻付部材11の支柱部13は、その外径より挿通先の貫通穴42の内径が大きくて、遊挿状態になっており、軸回転はもとより、貫通穴42との遊び・ガタの範囲内なら横移動もできる。
【0046】
貫通穴42における支柱部13の遊び代は歪発生部3の最大歪より大きくされるので、このような収容状態は、光ファイバ5の伸縮に基づく歪測定を可能とする範囲で巻付部材11と巻付部材12との相対移動を許容する状態になっている。
また、巻付部材11の支柱部13についても、巻付部材12の支柱部13についても、支柱部13を軸回転させると随伴して取付部14が旋回運動するので、取付部14が筐体40に関して可動部材になっていると言える。
【0047】
この場合、両巻付部材11,12とその支持部13〜15とを底板41に装着したら(図4(a),(b)参照)、支柱部13を軸にした回転にて取付部14の向きを標準方向(例えば両巻付部材11,12を貫く方向に対して直交する方向、図4(b)では上下方向)から所定角度だけ変える(図4(c)参照)。この所定角度は、後述するセンサ取付時の筐体40の歪発生部3に対する向き変更量に対応しており、歪発生部3ひいてはその歪方向に対する筐体40の向きを変えても取付部14を反対側に動かすことにより歪発生部3に対する取付部14の向きは同じに維持されるようにするためである。
【0048】
取付部14の向きを巻付部材11と巻付部材12で揃えたら(図4(c)参照)、図示しない適宜な仮止め部材たとえばボルトやスペーサ等で底板41における巻付部材11及び巻付部材12の位置を仮に固定しておき、それから光ファイバ5を適度に引っ張りながら両巻付部材11,12の周面に巻付けて両巻付部材11,12の間にFBG5aを位置させ、それから側板43と天板44も装着して筐体40を組み上げて、光ファイバセンサ50を完成させる(図5(a)参照)。このような光ファイバセンサ50は、ユニット化されているので、予め工場等で作り置きしておき、必要になったら直ちに現場へ供給することができる。
【0049】
現場で光ファイバセンサ50を被測定物1〜3に設置するときは(図5(b)参照)、平面視で、筐体40が歪発生部3の上に重ねるようにして巻付部材11を被測定物1〜3の一方側1に位置させるとともに巻付部材12を被測定物1〜3の他方側2に位置させる。その際、筐体40は上述の所定角度と同じだけ逆側に向きを変えておくが、そのように歪発生部3に対する筐体40の向きを変えても、取付部14を反対側に動かすことにより、厳密には取付部14を反対側に動かしておいたことにより、歪発生部3に対する取付部14の向きは、標準方向のままで筐体40の向きを変えずに設置したときと(図4(b),図1(b)参照)、同じに維持される(図5(b),図1(c)参照)。
【0050】
すなわち、巻付部材11側で取付部14と張出部15と取付部14とを連ねた部分も、巻付部材12側で取付部14と張出部15と取付部14とを連ねた部分も、線状の歪発生部3とほぼ平行になる。そして、このような光ファイバセンサ50の設置状態は(図5(b)参照)、上述した実施例1の光ファイバセンサ10を標準的使用向け設置状態(図1(b)参照)から強調的使用向け設置状態(図1(c)参照)に変えたときと等価なので、同様の利点を享受することができる。しかも、光ファイバセンサ50がユニット化されているので、所定角度だけ向きを変えることを守れば簡単かつ迅速に設置作業を遂行することができ、仮止めを外せば速やかに、的確な歪測定に適う設置作業が完了する。
【実施例5】
【0051】
図6に一部断面で正面図を示した本発明の光ファイバセンサ60が上述した実施例4の光ファイバセンサ50と相違するのは、現場でも簡単に取付部14を動かせるよう支柱部13と張出部15との間に介在させて軸回転部材61が導入された点と、筐体40に粘液62が充填されて内部空間が粘液62によって満たされている点と、粘液62の漏れを防止するためにシール部材63,64が追加された点である。
【0052】
軸回転部材61は、下端部が張出部15に連結固定され上端部が支柱部13の下端部に嵌合されていて、支柱部13を軸回転させずに取付部14を旋回させるのを可能にしている。ねじ込めば軸回転を止め戻せば軸回転を許容する止めネジ等を付設しても良い。
粘液62は、例えばJIS K2220−2003規定の混和ちょう度が310〜340(l/10mm)程度の適度な粘性を示す液体であり、好適な例としてはシリコングリースやベントングリースが挙げられる。
【0053】
シール部材63,64はOリングが使い易く、そのうちガスケット63は側板43のファイバ挿通穴を封止するものであり、パッキン64は貫通穴42を封止するものである。貫通穴42のところにはパッキン64だけでなくバランサ65とプレート66も付設されている。バランサ65は、パッキン64と同じOリングを用いるのが良く、プレート66で押さえられて、巻付部材11の支柱部13の横方向移動を許容しながらパッキン64の緩みを防止するようになっている。
【0054】
この場合、現場でも筐体40を分解することなく簡単に取付部14を動かせるので、被測定物1〜3に光ファイバセンサ60を設置する際、歪発生部3ひいては歪方向に対して筐体40の向きを所定角度だけ変えて斜めにしたときには、取付部14を反対側に動かすことにより、しかも現場で筐体40の位置決めを済ませた後であっても取付部14を動かすことにより、歪発生部3に対する取付部14の向きが、標準方向のままで筐体40の向きを変えずに設置したときと同じに、維持される(図5(b)参照)。
また、そのような設置作業中であれ設置後であれ、光ファイバセンサ60に打撃等の衝撃を与えたとしても、光ファイバ5が、粘液62の中に入っているため、振れにくく、振れても直ぐに収まるので、折損や破損を生じにくい。
【実施例6】
【0055】
本発明の光ファイバセンサの実施例6について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図7は、光ファイバ5の巻付部材11,12への取付構造を示し、(a)が平面図、(b)が斜視図、(c),(d)が平面図、(e),(f)が部分断面図である。
【0056】
この光ファイバセンサが上述した実施例1〜5のものと相違するのは、巻付部材11や巻付部材12の周面に対して光ファイバ5が接着剤で固定されている点である。
周面への光ファイバ5の巻き付け部分の接着による固定は、巻付部材11にだけでも良く、巻付部材12にだけでも良く、両巻付部材11,12の双方に行っても良い。
何れの場合も、その接着程度が接着始端から巻付けの進行に伴って連続的に又は間欠的に上がっているのが好ましい。なお、そのうち連続的に上がる接着態様には、徐々に上がる接着態様の他、段階的に上がる接着態様も含まれる。なお、この実施例で、巻付始端や接着始端の始端は、両巻付部材11,12の間から巻付部を見た始端を指している。
【0057】
具体的には、例えば(図7(a)参照)、巻付始端の少し後から接着し、接着始端から数十度程度の巻付け角度θaでは接着剤の接着力を弱くし、少し空けて次の数十度程度の巻付け角度θbでは接着剤の接着力を中程度にし、また少し空けて次の数十度程度の巻付け角度θcでは接着剤の接着力を強くし、さらに少し空けて以後の巻付け角度θdでは総てそれまでの接着力を超える強さで接着するのである。あるいは、同様な間欠的接着において、巻付け角度θaでは接着剤の弾性率を小さくし、巻付け角度θbでは接着剤の弾性率を中程度にし、巻付け角度θcでは接着剤の弾性率を大きくし、巻付け角度θdではそれまでの弾性率を超える最も大きな弾性率の接着剤で接着するのである。
【0058】
また(図7(b)参照)、接着剤71を接着始端部72では斜めに塗るといったことにより、光ファイバ5の巻付の進行に連れて接着剤の塗布幅が徐々に広がるようにしても良い。
さらに(図7(c)参照)、巻付始端から8分の1周以上の巻付け角度θeでは接着剤を付けないでおき、周面に8分の1周以上巻き付いてから接着剤を付けるのも良い。この場合も、更に、初めの巻付け角度θfでは接着力や弾性率を弱小にし、巻付け角度θgでは接着力や弾性率を中程度にし、最後の巻付け角度θhでは接着力や弾性率を強大にする等のことも行って、その接着程度が接着始端から巻付けの進行に伴って間欠的に又は段階的に上がるようにすると、なお良い。
【0059】
また(図7(d)〜(f)参照)、巻付始端から8分の1周以上の巻付け角度θiではやはり接着剤を付けないでおき、周面に8分の1周以上巻き付いてから接着剤を付けるに際し、その後は巻付け角度θjが増すのに連れて接着剤71の断面積も増えるように塗布量を調整することにより、両巻付部材11,12の周面への光ファイバ5の巻き付け部分の接着の程度が接着始端から巻付けの進行に伴って徐々に上がるようにしても良い。
【0060】
この場合、光ファイバ5の巻き付け部分を両巻付部材11,12の周面に対して接着にて止めるに際し、巻付始端からいきなり固く止めるのでなく、最初は緩く止めて途中から固さが増すようにしたことにより、周面巻付によるファイバの折損防止機能・切断防止機能が一層高まるので、光ファイバ5が両巻付部材11,12への巻き付け部分で折損したり破損するといった不所望な事態に至ることはほとんどない。接着剤の無い巻付け角度θe,θiの部分も、光ファイバ5の伸びと摩擦力を分散させることで、周面巻付によるファイバの折損防止機能・切断防止機能の更なる向上に寄与している。
【符号の説明】
【0061】
1…一方側(被測定物)、2…他方側(被測定物)、3…歪発生部(被測定物)、
5…光ファイバ(歪測定用)、6…光ファイバ(温度補償用)、
5a…FBG(ファイバ・ブラッグ・グレーティング、Fiber Bragg Greting )、
10…光ファイバセンサ、11,12…巻付部材、
13…支柱部(支持部)、14…取付部(支持部)、15…張出部(支持部)、
20…光ファイバセンサ、21…支柱部(支持部)、31,32…溝、
40…筐体、41…底板、42…貫通穴、43…側板、44…天板、
50…光ファイバセンサ、60…光ファイバセンサ、
61…軸回転部材、62…粘液、63…ガスケット、64…パッキン、
65…バランサ、66…プレート、71…接着剤、72…接着始端部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周面が形成された第1巻付部材と、周面が形成された第2巻付部材と、両巻付部材の各周面に巻き付けられており両巻付部材間に張られた部分にFBGが形成されている光ファイバと、被測定物の歪発生部の両側に分かれて固設され一方側で前記第1巻付部材を支持し他方側で前記第2巻付部材を支持する支持部とを備えた光ファイバセンサ。
【請求項2】
前記第1巻付部材と前記第2巻付部材とに対する前記光ファイバの巻き方が一方は右巻きで他方は左巻きの逆巻きになっていることを特徴とする請求項1記載の光ファイバセンサ。
【請求項3】
前記第1巻付部材および前記第2巻付部材の何れか一方または双方の周面に前記光ファイバの巻き付け位置を規定する溝が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載された光ファイバセンサ。
【請求項4】
内部空間を囲う筐体を備え、前記支持部のうち前記被測定物への取付部が前記筐体から外に出ており、前記第1巻付部材と前記第2巻付部材と両巻付部材間に張られた部分の前記光ファイバとが前記内部空間に収容されており、その収容状態が前記光ファイバの伸縮に基づく歪測定を可能とする範囲で前記第1巻付部材と前記第2巻付部材との相対移動を許容する状態になっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載された光ファイバセンサ。
【請求項5】
前記取付部が前記筐体に関して可動部材になっていて、前記歪発生部に対する前記筐体の向きを変えても前記取付部を反対側に動かすことにより前記歪発生部に対する前記取付部の向きは同じに維持されるようになっていることを特徴とする請求項4記載の光ファイバセンサ。
【請求項6】
前記内部空間が粘液で満たされていることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載された光ファイバセンサ。
【請求項7】
前記第1巻付部材および前記第2巻付部材の何れか一方または双方の周面に対する前記光ファイバの巻き付け部分が接着にて固定され、その接着程度が接着始端から徐々に若しくは段階的に又は間欠的に上がっていることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載された光ファイバセンサ。
【請求項8】
前記接着程度の上がるのが、接着剤の接着力の強弱と接着剤の弾性率の大小と接着剤の塗布幅の拡縮と接着剤の断面積の増減とのうち何れか一つ又は複数のものによって実現されていることを特徴とする請求項7記載の光ファイバセンサ。
【請求項9】
前記第1巻付部材および前記第2巻付部材の何れか一方または双方の周面に対する前記光ファイバの巻き付け部分が、前記周面に8分の1周以上巻き付いてから接着にて固定されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載された光ファイバセンサ。
【請求項10】
請求項1乃至9の何れか一項に記載された光ファイバセンサを使用して歪みを測定する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−80923(P2011−80923A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−234836(P2009−234836)
【出願日】平成21年10月9日(2009.10.9)
【出願人】(000208695)第一高周波工業株式会社 (90)
【出願人】(000217686)電源開発株式会社 (207)
【Fターム(参考)】