説明

光モジュールおよびその製造方法

【課題】 鏡を用いて光路の90度変換を行う光モジュールにおいて、その反射面の位置および形状の精度が高く、製造コストの低い光モジュールおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】 薄板状の鏡連結体30中に連結されている各鏡1aの表面に、平面台上で圧子を押し当てることによって精度良く反射面2を形成した後、鏡連結体30の下部両端に、各1本の金属線3の1端を圧着する。次に、鏡連結体30を基板5の上に配置し、金属線3を回転させることによって、反射面2の中心軸と基板5との間の角度がほぼ45度または135度になるように調節して、光伝送路6と光素子9との光結合を最大にして、各1本の金属線3の他端を基板5に圧着する。次いで、鏡連結体30の全体を透明充填剤で埋め込んだ後、透明充填剤を硬化させて透明充填部13を形成する。その後、各鏡1a毎に分割することによって、複数の光モジュールを得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光出射口を持つ第1の光部品と光入射口を持つ第2の光部品との間で、反射面が基板に実質的に45度または135度をなすように固定された鏡によって光路の90度変換が行われる光モジュールおよびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光素子と光伝送路との光結合において、例えば、光伝送路にシングルモード光導波路を用いた場合には、光素子と光伝送路との光軸の位置合わせのマージンとして、1μm以下が必要とされている。光素子の実装コストを低減するためには、この位置合わせのマージンを大きくすることが必要である。その1つの実現方法として、光素子と光伝送路との間の光路を平行光で形成することが考えられる。そのためには、光素子の発光部あるいは光伝送路の光出射口から広がり角を持って出射される光を平行光に変換するコリメート光学系が必要である。このようなコリメート光学系には、凹面鏡を用いる光学系、または、凸レンズを用いる光学系を使用することができる。
【0003】
受光素子は、通常、その光軸が基板主面に直交するように配置される。面発光型の発光素子も、その光軸が基板主面に直交するように配置される。それに対して、光ファイバや光導波路などの光伝送路は、その光軸が基板主面に平行になるように配置される。したがって、これらが、1つの基板上に混在して形成される場合には、光路を直角に曲げる90度変換が必要になる。このような場合には、コリメート光学系として凹面鏡を用いる光学系を使用した方が、光路の90度変換も実現できて、コストダウンを図ることができるという点で有利である。
【0004】
コリメート光学系として凹面鏡を用いた光モジュールの製造方法として、光導波路の形状の凸部を有する型に、凹面の反射面が形成された構造体を嵌め込み、この型内にPMMA(ポリメチルメタクリレート)樹脂を注入した後、成型体を取り出して、この成型体の光導波路の形状に空所となっている部分にコアポリマを充填することによって、図21に示すような、凹面の反射面102が形成された構造体121と光導波路よりなる光伝送路106とを一体に備えたPMMA基板105を作製する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。そして、光伝送路106と構造体121とが、ポリマシート122で覆われる。光伝送路106から出射された後、反射面102で反射されて、光軸がPMMA基板105の主面に直交するように配置されたフォトダイオード109によって検出される光の強度が最大になる位置で、フォトダイオード109が、ポリマシート122に押し込まれて固定される。
【0005】
【特許文献1】特開平10−54928号公報(第4−6頁、図1、5、7)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述の従来技術の光モジュールでは、構造体121が、フォトダイオード109の受光部の近傍から基板5までの間の広い空間を占有するため、構造体121の近傍にフォトダイオード109の電極を形成して、その電極と基板105とをワイヤボンディングで電気的に接続することが、構造体121によって妨げられて困難になるなど、フォトダイオード109の電極の位置と配線に制約が課せられるという欠点がある。
【0007】
また、上述の従来技術の製造方法では、反射面が形成された構造体121を型に嵌め込んで、そのまま光モジュールに用いるので、この構造体121の嵌め込みに極端に小さなマージンが要求される。さらに、構造体121自体を型を用いて作製する場合には、その作製において、型に彫り込む構造体121の形状の基準面に対して、反射面102の形状の位置、深さ、直径などを精密に制御できる精密加工が必要となるため、型の製造コストが高価になる。さらに、1つの型で、上述の構造体121と光伝送路106とを一体に備えたPMMA基板105を複数個作製するために、複数個の構造体121を連結して作製できる型を得ようとすると、複数個の構造体121の形状を、その相対位置も精密に制御して型に彫り込む必要があり、この場合の製造コストは、1個の構造体121を作製する型の製造コストの連結個数倍よりもずっと高価になる。
【0008】
また、光伝送路106と反射面との位置合わせを正確にするためには、反射面102の形成されていない構造体121と光伝送路106とを一体に備えたPMMA基板105を作製した後に、圧子を用いて反射面102を形成する方法が考えられる。反射面102が形成されるべき領域には、例えば、金薄膜等の金属薄膜を形成しておく。しかしながら、このような方法において、反射面102が形成されるべき斜面に垂直に圧子を押し当てて斜面に垂直に力が加わるようにすると、圧子の先端から、圧子と基板105の上面とが交差する位置までの距離が長くなる。圧子は、一般に、先端から遠ざかるほど太くなる形状をしているから、この距離が長くなると、圧子が基板105の側面に接触してしまうという問題が生じる。また、この距離を短くするために、圧子を、基板105の上面に垂直な方向から、構造体121の斜面に押し当てると、斜面の面方向に沿う望ましくない力の成分が生じ、これによって、形成される凹面の反射面102の形状が歪むという問題が発生する。
【0009】
さらに、反射面102を形成した構造体121と光素子109及び基板105との間の空間に透明充填剤を充填した後、硬化させて、それらを互いに強固に固定することを試みると、透明充填剤が硬化する際の収縮によって生じる歪のため、構造体121の反射面102の位置がずれて、適正な光学系が崩れてしまうという問題がある。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、鏡による光素子の電極配線に対する妨害が少なく、かつ、反射面の位置および形状の精度が高く、製造コストの低い光モジュールおよびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明によれば、基板と、光出射口を持つ第1の光部品と、光入射口を持つ第2の光部品と、前記第1と第2との光部品の間に、反射面の中心軸が前記基板の主面に対して一定角度をなすように固定された鏡と、を有する光モジュールにおいて、前記鏡が、薄板であって、透明充填部に埋め込まれていることを特徴とする光モジュール、が提供される。
【0012】
そして、好ましくは、前記一定角度が、実質的に45度または135度である。
【0013】
また、上記目的を達成するため、本発明によれば、基板と、光出射口を持つ第1の光部品と、光入射口を持つ第2の光部品と、前記第1と第2との光部品の間に、反射面の中心軸が前記基板に対して一定角度をなすように固定された鏡と、を有する光モジュールの製造方法であって、鏡、または、複数の鏡が連結された鏡連結体の2点に1端を固定された各1本の金属線、または、1辺に固定された1本の金属線を回転させることによって、前記鏡または鏡連結体に形成された反射面の中心軸と前記基板との間の角度を調節することを特徴とする光モジュールの製造方法、が提供される。
【発明の効果】
【0014】
本発明の光モジュールは、光路の90度変換に、薄板状の鏡を用いるものであるから、反射面の形成以前の鏡、あるいは、複数の鏡が連結された鏡連結体を平面台上に設置して、それらの平面に圧子を押し当てることによって容易に反射面を形成することが可能であり、したがって、光モジュールの製造上の制約が少なくなり、その製造が容易になる。
【0015】
また、本発明の光モジュールは、光路の90度変換のために100μm以下の厚さの薄板の鏡しか使用しないものであるから、光素子の電極の配線を妨げることなく反射面を形成することが可能である。
【0016】
また、本発明の光モジュールの製造方法は、鏡、または、複数の鏡が連結された鏡連結体の両端の2点または1辺に固定された金属線を回転させて、鏡または鏡連結体と基板との間の角度を調節するものであるから、安価に、かつ、精度良く光モジュールを製造することを可能にする。
【0017】
また、本発明の光モジュールの製造方法は、薄板状の鏡を透明充填剤に埋め込むものであるから、透明充填剤の収縮に伴う歪による鏡の位置ずれを少なくし、それによって、光路のずれを防止することを可能にする。
【0018】
また、本発明の光モジュールの製造方法の1実施例は、鏡の1底辺に沿って金属線を鏡に圧着した後、この金属線を基準に反射面を形成し、鏡の基板への実装の際には、この金属線を基板表面に接して実装するものであるから、反射面の基板からの高さを精度良く制御することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
図1(a)は、本発明の実施の形態に係る光モジュールの断面図である。基板5の上に、外壁部7が配置されており、その内部に、透明充填剤を用いて形成された透明充填部13がある。透明充填部13の内部には、鏡1が埋め込まれている。鏡1は、図1(b)に示すように、薄板状の金属板、特に、金板、表面が金めっきされた金属板、あるいは、アルミニウム板であり、その中央部に、凹面鏡をなす反射面2が形成されている。鏡1は、反射面2の中心軸が、基板5の上面から反時計回りにほぼ135度〔以下、単に「135度」という〕の角度をなすように、透明充填部13内に埋め込まれている。外壁部7の上面には、光入射口である受光部または光出射口である発光部〔以下、「受光/発光部」という〕10を鏡1の反射面2に対向させて、光素子9が搭載されている。また、基板5上に、外壁部7の1側面を貫通して透明充填部13の内部に達する、コア6Aとクラッド6Bを持つ光ファイバよりなる光伝送路6が、その光軸を基板5の主面に平行にして配置されている。コア6Aの端開口6Cは、反射面2に対向している。光伝送路6の光軸、光素子9の光軸、反射面2の中心軸は、ともに、基板5に垂直な1平面内にある。
【0021】
光素子9は、例えばフォトダイオードなどの受光素子、あるいは、面発光型半導体レーザなどの発光素子である。基板5には、金属、半導体、絶縁体のいずれもが用いられ得る。また、透明充填部13を形成するための透明充填剤としては、この光モジュールにおいて用いられる光に対して透明である透明接着材あるいは透明ゲルなどが用いられるが、コア6Aと同じ屈折率を持つことが望ましい。具体的には、シリコーングリースやシリコーンオイルなどの屈折率整合剤、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂などを用いることができる。外壁部7も、少なくとも光素子9の受光/発光部10の近傍において、この光モジュールで用いられる光に対して透明であって、さらに、透明充填部13と同じ屈折率を持つことが望ましい。
【0022】
外部から、光伝送路6のコア6A中を伝送してきた光は、透明充填部13に出射した後、鏡1の反射面2によってほぼ直角に反射されて、即ち、基板5の主面に直角に上方に折り曲げられて、外壁部7を透過し、光素子9の受光/発光部10に入射する、あるいは、その逆に、光素子9の受光/発光部10から出射した光は、反射面2によって基板5の主面に平行に折り曲げられて、光伝送路6のコア6A中を伝送して、外部に出射していく。
【実施例1】
【0023】
次に、図2〜5を用いて、本発明の実施例1に係る製造方法を説明する。本実施例に係る製造方法は、図1に示す光モジュールの製造方法である。図2〜5において、図1の部分と同等の部分には同一の参照符号を付し重複する説明を適宜省略する。
【0024】
先ず、図1に示す光モジュールの鏡1と同様の形状を持つ鏡1aの複数個が連結部1bによって連結されて一体に形成されている鏡連結体30を作製する〔図2(a)〕。鏡連結体30の長さL、幅W、厚さtの方向を、図2(a)に示すように、それぞれ、鏡1aが並ぶ方向、反射面2の形成されている平面内にあって長さLの方向に直交する方向、長さLの方向および幅Wの方向に直交する方向と定義すると、幅Wは1mm以下、厚さtは0.1mm以下である。鏡連結体30の材料としては、金板、表面が金めっきされた金属板、あるいは、アルミニウム板などの薄板状の金属板を用いた。
【0025】
次に、鏡連結体30を、220℃に昇温した加熱台上に設置し、鏡連結体30の下部両端に、それぞれ、鏡連結体30の長さ方向に延びる各1本の金属線3(直径:R、長さ:d)の1端を、超音波熱圧着法を用いて圧着する〔図2(b)〕。金属線3の材料としては、ワイヤボンディングに用いる直径が50μm以下の金線あるいはアルミニウム線などが最適である。長さdは、200mm以下が適当である。
【0026】
次いで、鏡連結体30の両端から10mm程度の間隔を置いて2枚の補助板4を設置し、2本の金属線のそれぞれの開放端を、それぞれの補助板4に熱圧着する〔図2(c)〕。補助板4としては、例えば、鏡連結体30の長さ方向の寸法が1mm、鏡連結体30の幅方向の寸法が5mm程度の鉄あるいはニッケルなどの軟磁性体の板であって、金属線3が熱圧着される部分に金めっきを施されたものが適当である。
【0027】
その後、図3(a)に示すように、基板5a上に、一対の光ファイバグリッパ(図示せず)で挟んで保持した光ファイバよりなる複数の光伝送路6を、基板5aの面に平行に配置する。基板は、後の加熱工程のために、加熱台の上に載せられている。光伝送路6は、その数が鏡連結体30の鏡1aの数に等しく、鏡1aのピッチと等しいピッチで基板5aの面に平行に並べられる。次に、図2(c)に示す、金属線3で鏡連結体30を連結された両方の補助板4を、電磁石からなる保持具8に吸引させた後、鏡連結体30および両金属線3の一部が、基板5a上に載るように、保持具8を移動させる。その際、鏡連結体30の鏡1aの並ぶ方向を、光伝送路6の並ぶ方向に一致させる。両方の補助板4の間の間隔は、例えば、200mmである。また、両金属線3の一部が載っている領域の基板5aの主面には、金めっきパターンがあらかじめ形成されている。なお、図3(a)において、鏡連結体30の連結部1bは、図の簡単のために、図示されていない。
【0028】
次いで、外壁部7aを、その内部に、鏡連結体30の全体、光伝送路6の鏡連結体30に対向している端部領域を含むように、基板5a上に載置する。外壁部7aには、金属線3および光伝送路6が貫通できる隙間が形成されている。さらに、外壁部7の上に、鏡連結体30の鏡1aの数に等しい数の調整用光素子(図示せず)が、鏡1aのピッチと等しいピッチで、鏡1aの並ぶ方向に平行に並ぶように、その受光/発光部を鏡1aに対向させて載置される。調整用光素子は、最終的に光モジュールに搭載される光素子が最適の位置に位置するように調整するための光素子であって、光ファイバあるいは光導波路などをそれに充てることができる。
【0029】
続いて、図3(b)に示すように、金属線3の軸を中心にして保持具8を回転させて、鏡1aの反射面2の中心軸が、基板5aの主面に対して約135度になるようにする。次に、少なくとも1つの光伝送路6に外部から光を入射させる。その入射光は、光伝送路6の反射面2に対向する端開口から外壁部7の内部に出射した後、反射面2でほぼ直角に光路を曲げられて、基板5aの主面に直角に進み、調整用光素子の受光/発光部に入射する。調整用光素子には、それに入射する光の強度を測定する測定装置が接続されている。この測定装置で測定される光の強度が最大になるように、鏡連結体30を、保持具8を用いて回転させ、その位置で保持具8を固定する。必要であれば、全ての光伝送路6に光を入射させて、全ての調整用光素子で受光して、それらの調整用光素子に接続されている測定装置で測定される光の強度が、おのおの、最大になるように、光伝送路6および調整用光素子の位置を微調整してもよい。
【0030】
次いで、基板5aを載置している加熱台を220℃に昇温し、図4(a)に示すように、超音波熱圧着法を用いて、圧子19で、金属線3を、基板5a上の予め形成しておいた金めっきパターン(図示せず)に押し当てて圧着する。図の簡単のために、外壁部7aの右側の金属線3上にしか圧子19が描かれていないが、外壁部7aの左側の金属線3も圧子を押し当てられて、基板上の金めっきパターンに圧着される。その後、図4(b)に示すように、金属線3が金めっきパターンに圧着されている圧接点12の外側で、金属線3を切断する。このように、複数の鏡1aが連結した鏡連結体30を基板5aに対して最適の角度になるように位置合わせした後に、鏡連結体30に連結された金属線3を2つの圧接点12で基板5aに圧着することによって、複数の鏡1aに形成されている反射面2が、それぞれの対応する光伝送路6および光素子に対して、同時に位置合わせされる。したがって、本実施例による製造方法は、反射面2の位置合わせコストが、個々の鏡の反射面を光伝送路および光素子に対して位置合わせする場合のコストを鏡1aの個数で割ったコストに低減するという効果を有する。
【0031】
次に、外壁部7aに搭載されていた調整用光素子を、光モジュールで実際に用いる光素子に置き換える。
【0032】
次いで、図5に示すように、外壁部7aで覆われた空間に、光伝送路6のコア6Aと同じ屈折率を有する透明接着材あるいは透明ゲルからなる透明充填剤を注入して、鏡連結体30を埋め込む透明充填部13aを形成する。これによって、図1に示す光モジュールが複数個連結された光モジュール母体50が作製される。透明充填剤の材料としては、具体的には、シリコーングリースやシリコーンオイルなどの屈折率整合剤、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂などを用いることができる。熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂を用いた場合には、当然ながら、それらは、注入後、それぞれ、熱硬化、紫外線硬化される。鏡連結体30を透明充填部13aに埋め込まない状態では、例えば、鏡連結体30を挟む偶力が基板5aにパルス的に働いた場合を想定すると、その偶力が切れたときに、鏡連結体30が、金属線3を軸として回転し、その回転が金属線3にねじれを生じさせ、そのねじれの復元運動によって逆回転が生じ、といった具合に、鏡連結体30が振動する。このような回転変位や振動は、金属線3全体にねじれ応力を与え、また、圧接点12や、金属線3の鏡連結体30への圧着点に不要な応力を印加することになり、望ましくない。鏡連結体30を透明充填部13aに埋め込むことは、このような回転変位や振動を防止するという効果を持つ。
【0033】
次に、このように鏡連結体30を透明充填部13aに埋め込んだ状態の光モジュール母体50を各鏡1a毎に分割することによって、本実施例の製造方法を完了する。これによって、図1に示す光モジュールが得られる。鏡1は、透明充填部13内に埋め込まれて、固定されている。
【0034】
上述の説明においては、光モジュールの鏡が、図2(a)に示すような鏡連結体30を透明充填部内に埋め込んで固定して光モジュール母体を作製してから、各鏡1a毎に切断することによって形成された。その代替例として、光モジュールの鏡は、図6(a)に示すように、複数の鏡1を金属線3’で連結して鏡連結体31とし、これを透明充填部内に埋め込んで固定して光モジュール母体を作製してから、各鏡1毎に切断することによって形成されてもよい。この場合には、鏡1として、シリコン板、ガラス板、あるいは、ポリイミド樹脂や液晶ポリマなどの高耐熱性樹脂板を用いることもできる。鏡1がガラス板あるいは樹脂板である場合には、それらに、それらを塑性変形させ得る温度に昇温した凸面形状の表面を持つ圧子19を押し当てて凹面を形成した後、その凹面にアルミニウムあるいは金などの金属膜を蒸着して反射面2を形成する。鏡の材料としてシリコン板を用いる場合には、厚さ50μm程度のシリコン基板の少なくとも1面に、例えばめっき法などによって、1面について25μm程度の金やアルミニウム等の展性の高い金属の薄膜を形成した後、この金属薄膜に凸面形状の表面をした圧子を押し込んで、凹面形状の反射面2を形成する。硬いシリコン基板が、鏡1の反りを防ぎ、また、圧子をシリコン基板で停止させることによって、反射面2の寸法を精度よく形成することができる。図6(b)は、図6(a)に示す、金属線3’によって連結された複数の鏡1の最も外側の鏡に、さらに、図2(c)の場合と同様に、金属線3を連結した後、この金属線3を補助板4に熱圧着した状態を示している。以後、上述と同様の工程を用いて、個々の光モジュールが作製される。光モジュール母体を各鏡1毎に切断する際には、隣接し合う2つの鏡1を連結している金属線3’が切断される。
【0035】
ここで、図4(b)の状態を考える。図4(b)の状態では、静止状態において、鏡連結体30が、自重によって、重力のない場合に比して、金属線3を軸として、ある角度だけ回転している。即ち、金属線3が、基板5aへの圧接点12と鏡連結体30への圧着点との間で、その回転角度だけねじれている。鏡連結体30の幅W、厚さt、長さLを図1に示す通りに定義し、その密度をρとし、金属線3の直径をRとし、金属線3の鏡連結体30への圧着点から圧接点12までの長さをdとし、鏡連結体30と基板5aの主面とのなす角度をθとすると、この回転角度φ(度)は、軸のねじりに関する弾性力学においてよく知られているように、以下の式で計算できる。
【0036】
φ=(1440/π)ρgdLtW・cosθ/(GR) (1)
ここで、gは、重力の加速度9.8m/secであり、Gは、金属線3のずれ弾性率である。式(1)において、図2に示す鏡連結体30の連結部1bは、鏡1aに比して、その寸法がはるかに小さく、無視できるとしている。式(1)から、以下の式が得られる。
【0037】
(d/R)(L/R)(W/R)=πφG/(1440ρgt・cosθ) (2)
この状態で、外壁部7aで覆われた空間を透明充填剤で充填すると、透明充填剤が鏡連結体30に浮力を与えるために、φが変化する。このφの変化が大きいと、反射面2が最適位置からずれてしまう。したがって、このφの変化には、許容上限がある。
【0038】
φの変化を小さくするためには、φ自体を小さくすればよい。例えば、φ<0.5度とする。鏡連結体30も、金属線3も金であれば、ρ=1.9×10kg/m、G=2.7×1010N/mである。θを45度とすると、φ<0.5度の場合には、式(2)から以下の不等式が得られる。
【0039】
(d/R)(L/R)(W/R)<700/t (3)
ここで、tの単位は、mである。式(3)から金属線3の直径Rが18μm以上、即ち、R>18μmである場合には、d<200μm、t<100μm、W<1mm、L<3.6mmであれば、式(3)の条件が満たされる。逆に言えば、R、d、t、W、Lが、以上の範囲にあれば、金属線3のねじれ角度φが0.5度以下であり、透明充填剤の充填後における鏡連結体30の回転角度の変化も0.5度以下と小さくなり、個別に分割した光モジュールの間において、光路変動の幅が小さくなる。
【0040】
一方、鏡連結体30がアルミニウム板で、金属線3がアルミニウム線の場合には、ρ=2.7×10kg/m、G=2.6×1010N/mであり、上述と同じく、φ<0.5度の場合には、式(2)から以下の不等式が得られる。
【0041】
(d/R)(L/R)(W/R)<4800/t (3)
R>18μmである場合には、d<400μm、t<100μm、W<1mm、L<12mm、あるいは、d<1mm、t<100μm、W<1mm、L<5.0mmで、式(3)の条件が満たされる。
【0042】
さらに、図6(a)に示すような、金属線3’によって連結されたシリコン板よりなる複数の鏡1の最も外側の鏡に1端を固定された2本の金属線3が、上述と同様の工程によって、他端を基板に固定されている場合を考える。金属線3と3’とが、同じ直径Rを持つアルミニウムあるいは金で、金属線3と3’とを合わせた全長を2d’とする。各鏡1の、金属線3’によって連結されて鏡1の並ぶ方向の寸法をL’、反射面2の形成されている平面内にあって鏡1の並ぶ方向に直交する方向の寸法をW’、それらに直交する方向の寸法をt’とすると、φ<0.5度の場合には、中央の鏡の、重力のない場合の位置からの回転角度は、以下のようになる。
【0043】
(d’/R)(NL’/R)(W’/R)<5400/t (4)
ここで、Nは、金属線3’によって連結される鏡1の個数である。R>25μmである場合には、d’<100mm、t’<100μm、W’<0.2mm、L’<0.2mm、N<26で、式(4)の条件が満たされる。即ち、基板5aに1端を固定された2本の金属線3の間に、金属線3’によって連結された26枚のシリコン板よりなる鏡群の、重力の存在しない場合の位置からの回転角度が、0.5度以下に抑えられる。したがって、透明充填剤の充填後における鏡群の回転角度の変化も0.5度以下と少なくなる。したがって、全長200mmの間に金属線3’によって連結された26枚の鏡群を2本の金属線3によって基板上に固定して、熱硬化性あるいは紫外線硬化性の透明充填剤で鏡群を包み、透明充填剤が硬化した後に,基板、外壁部、透明充填部、金属線3’を鏡1毎に切断することによって、鏡1を1枚ずつ有する個片に分割された光モジュールの製造が可能である。鏡1としては、シリコン板のほかに、シリコン板と同様に比重の小さいアルミニウム板あるいは液晶ポリマなどを主成分とする高分子板などを用いることができる。
【0044】
なお、1個の鏡の幅、長さ、および、厚さ、および、金属線の直径などに下限はないが、扱い易さの点から、1個の鏡の幅および長さは、0.1mm以上、厚さは、0.01mm以上、金属線の直径は、0.01mm以上であることが望ましい。
【0045】
以上説明したように、本実施例に係る光モジュールの製造方法においては、平面の台上に薄板状の鏡連結体を載置して、その鏡連結体中に連結されている複数の鏡の表面に垂直に圧子を押し当てて反射面を形成できるものであるから、再現性高く、かつ、低コストで複数の鏡に同時に反射面を形成することが可能である。
【0046】
また、本実施例に係る光モジュールの製造方法は、集積回路の電極の電気的接続を得るために用いられている直径50μm以下のボンディングワイヤからなる金属線3を鏡連結体30あるいは31の機械的保持手段として用い、また、超音波熱圧着による高速加工を金属線3の基板5aへの固定手段として用いて、反射面2を有する複数の鏡1aあるいは鏡1を、その反射面2の中心軸が基板5aに対して135度の角度をなすように固定するものであるから、光モジュールの製造コストを低減し、また、生産速度を向上させるという効果を有する。また、本実施例に係る光モジュールの製造方法は、上の構成をとることによって、鏡連結体30あるいは31の金属線3を軸とする、自重による回転を小さくできるという効果を有する。
【0047】
さらに、本実施例に係る光モジュールの製造方法は、上の状態で、鏡連結体30あるいは31を熱硬化性樹脂あるいは紫外線硬化硬化樹脂などの透明充填剤内に埋め込んだ後に、これらの透明充填剤を硬化させるものであるから、透明充填剤の硬化収縮の歪が鏡1aあるいは鏡1の両主面に均等に分散され、これによって、鏡1aあるいは鏡1の位置ずれが少ないという効果を有する。さらに、本実施例に係る光モジュールの製造方法は、上述のように、鏡連結体30あるいは31の金属線3を軸とする、自重による回転が小さいものであるから、透明充填剤の浮力による鏡連結体30あるいは31の基板5aに対する角度変化を小さくできるという効果を有する。
【0048】
上述の説明においては、光伝送路6として光ファイバが用いられたが、光伝送路は、基板5aの面に平行に形成された光導波路であってもよい。
【0049】
また、光伝送路、鏡連結体、光素子の位置合わせの工程において、光素子として、最終的に光モジュールに搭載される光素子が最適の位置に位置するように調整するための調整用光素子を用いたが、調整用光素子ではなく、実際に光モジュールに搭載される光素子を用いてもよい。図7は、光伝送路、鏡連結体、光素子の位置合わせの際の光素子として、実際に光モジュールに搭載される光ファイバを用いた場合の工程の断面図である。図7において、図5の部分と同等の部分には同一の参照符号を付し重複する説明を適宜省略する。光素子9には、それに入射する光の強度を測定する測定装置が接続されている。この測定装置で測定される光の強度が最大になるように、鏡連結体30の位置、および、その反射面の中心軸の基板5aに対する角度が定められる。その後、光素子9は、他の光素子に取り換えられることなく、そのまま、光モジュールに搭載される。光素子9は、光ファイバではなく、例えばフォトダイオードのような受光素子であってもよい。その場合には、受光素子に流れる電流が最大になるように、鏡連結体30の基板5aに対する角度が定められる。また、光伝送路6あるいは光ファイバからなる光素子9に換えて、端面発光型半導体レーザのような発光素子などが用いられてもよい。
【0050】
図8(a)は、図2(b)のA−A線に沿う断面図である。金属線3は、反射面2の形成されている鏡1aの主面に圧着されている。しかしながら、図8(b)に示すように、金属線3は、反射面2の形成されていない鏡1aの主面に圧着されてもよい。
【0051】
図9(a)は、図6(a)のB−B線に沿う断面図である。凹面をなす反射面2側から鏡1に入射した光11が、反射面2によって反射される構造になっている。鏡1が、透明なポリイミド樹脂や液晶ポリマなどの高耐熱性樹脂板、ガラス板、使用波長で透明なシリコン板である場合には、図9(b)に示すように、1主面が凸面をなすように形成された、それらの板の凸面側の主面にのみ、アルミニウムあるいは金などの金属膜を蒸着して反射面2を形成し、反射面2と反対側の鏡1の主面から入射して鏡1の内部を透過してきた光11が、反射面2の内面によって反射される構造にしてもよい。
【0052】
また、上述の工程において、補助板4を軟磁性体として、電磁石よりなる保持具8で吸着したが、補助板4を保持する手段は、電磁石に限らず、補助板4を保持固定して、鏡連結体30を、金属線3を軸として回転できるものであれば、いずれも用いられ得る。例えば、真空吸引で補助板4を保持することも可能である。この場合には、補助板4には、金属線3の1端を固定できる、表面が平らな板であれば、いずれも用いられ得る。さらに、補助板4は、保持具8の一部として、金属線3を挟み込む2枚の平行平板で構成することもできる。
【実施例2】
【0053】
図10は、本発明の実施例2に係る光モジュールの製造に用いる鏡連結体の斜視図である。図10に示す鏡連結体32が、図2(a)に示す鏡連結体30と異なる点は、図2(a)に示す鏡1aと連結部1bとからなる鏡連結体30に、さらに、金属線部3aおよび補助板部4aが連結されているという点である。即ち、図10に示す鏡連結体32においては、図2(c)に示す鏡連結体30と金属線3と補助板4とが一体に形成されている。鏡連結体32は、厚さ50〜18μm程度の金、銀、銅、あるいは、アルミニムの金属板である。金属線部3aの幅は、その厚さとほぼ同寸法であり、したがって、金属線部3aの断面は、おおよそ、正方形に形成されている。本実施例における光モジュールの製造工程は、実施例1における製造工程と同様である。
【0054】
本実施例の製造方法は、鏡1a、連結部1b、金属線部3a、および、補助板部4aが一体に連結された鏡連結体32を用いるものであるから、製造時間を短縮し、製造コストを低減できるという効果を有する。また、本実施例の製造方法においては、金属線部3aが、正方形断面の金属線であるから、円形断面の金属線の場合に比して、金属線部3aのねじれφが小さくなるという効果を有する。
【実施例3】
【0055】
図11(a)は、本発明の実施例3に係る光モジュールの平面図であり、図11(b)は、図11(a)のC−C線に沿う断面図である。図11において、図1の部分と同等の部分には同一の参照符号を付し重複する説明を適宜省略する。図11に示す光モジュールが、図1に示す光モジュールと異なる点は、光素子9が、外壁部7の上に搭載されているのではなく、基板5のくぼみ領域に搭載されているという点と、金属線3が、基板5に圧着されているのではなく、光素子9の電極14に圧着されて、圧接点12が光素子9の電極14の上に形成されているという点と、光素子9の電極14が、ボンディングワイヤ15を介して基板5上に形成されている電極パッド40に電気的に接続されているという点である。外部から光伝送路6に入射された光は、透明充填部13に出射した後、鏡1によって下方に反射されて、基板5の主面にほぼ垂直に進み、光素子9の受光/発光部10に入射する。
【0056】
図12(a)は、図11に示す光モジュールの製造の一工程における平面図であり、図11(b)は、図11(a)のD−D線に沿う断面図である。基板5は、図示しない加熱台の上に載置されている。図11と図12とにおいて、同等の部分には同一の参照符号を付している。
【0057】
まず、中央部に凹み領域を有する基板5の凹み領域の内部に、基板5の主面に直交する方向に受光または発光する受光/発光部10を持つ光素子9を搭載する。凹み領域の紙面右側の基板5の主面上に、電極パッド40が形成されている。基板5を載せている加熱台を220℃に昇温した状態で、光素子9の電極14に、1端を電極パッド40に電気的に接続された金線からなるボンディングワイヤ15の他端を超音波熱圧着する。これによって、電極パッド40を介して、光素子9を流れる電流を測定する、あるいは、光素子9に必要な駆動電圧を供給することが可能になる。次に、凹み領域の紙面左側の基板5の主面上に、光伝送路6を、その光軸が主面と平行になるように配置する。光伝送路6は、光ファイバであっても光導波路であってもよい。光伝送路6のコア6Aが、光素子9の受光/発光部10よりも高くなるように、基板5の凹み領域が形成されている。
【0058】
次いで、実施例1の図(a)〜(c)に示す工程と同様の工程を用いて、鏡1と補助板4とを金属線3で連結する。ただし、本実施例においては、鏡1は単一の鏡である。続いて、図3に示す保持具8と同様の保持具を用いて補助板4を保持し、鏡1の反射面2が光素子9の受光/発光部10に対向しながら、反射面2の中心軸が基板の主面からほぼ45度になるように、金属線3で連結された鏡1と補助板4とを配置した後、鏡1の基板の主面に対する角度を調整して、外部から光伝送路6のコア6Aに入射して、その端開口6Cから出射した光が、鏡1によって基板の主面にほぼ垂直に進むように反射されて、光伝送路6と光素子9との光結合が最大になるようにする。この際、金属線3の、鏡1に連結されている近傍の部分は、光素子9の電極14上に載るようにする。
【0059】
次に、加熱台を220℃に昇温した状態で、金属線3を光素子9の電極14に超音波熱圧着し、圧接点12で金属線3を切断する。次いで、金属線3および光伝送路6が貫通する隙間が形成されている外壁部7を鏡1および光素子9を囲んで基板5上に配置する。そして、外壁部7で囲われた領域に透明充填剤を注入して鏡1を透明充填剤に埋め込んだ後、透明充填剤を硬化させて透明充填部13を形成して、本実施例の製造方法を完了し、図11に示す光モジュールが得られる。
【0060】
本実施例の製造方法は、外壁部7に光素子9を実装しないものであるから、外壁部7の材料に、エポキシ樹脂あるいはPMMA樹脂など耐熱性の低い有機樹脂を用いることができ、製造コストを低減できるという効果を有する。
【0061】
なお、上述の説明においては、単一の鏡を用いたが、図2、6、10に示す鏡連結体を用いれば、実施例1の場合と同様に、製造コストをさらに低減し、また、生産速度を向上させるという効果が得られる。
【実施例4】
【0062】
図13(a)は、本発明の実施例4に係る光モジュールの平面図であり、図13(b)は、図13(a)のE−E線に沿う断面図である。図13において、図11の部分と同等の部分には同一の参照符号を付し重複する説明を適宜省略する。図13に示す光モジュールが、図11に示す光モジュールと異なる点は、金属線3の圧接点12が、光素子9の電極14の上に形成されているのではなく、下板17の上に形成されており、下板17が光素子9の上面に固定されているという点である。
【0063】
図14は、反射面2を有する鏡1に、金属線3が熱圧着され、金属線3の両端が、それぞれ1枚の下板17に熱圧着されて、下板17上に圧接点12が形成されている鏡体20の斜視図である。
【0064】
以下、図15、16を用いて、図14に示す鏡体20の製造方法を説明する。
【0065】
まず、図15(a)に示すように、高さの異なる2つの領域を持ち、高さの低い領域に、紙面奥行き方向に均一な厚さを持つ突起部が形成された加工台16を用意する。突起部の、高さの高い領域に対向する斜面18は、加工台16の主面から135度をなすように形成されている。突起部を挟んで紙面奥行き方向に並ぶように、2枚の下板17を配置する。加工台16の高さの高い領域の主面上には、1辺が斜面18に対向するように、鏡1が配置される。ここで、突起部の紙面奥行き方向の寸法は、鏡1の紙面奥行き方向の寸法よりも小さく形成されている。また、加工台16の2つの領域の高さの違いは、高さの低い領域に配置された下板17の上面が、高さの高い領域の上面とほぼ同じ高さになるようなものである。鏡1は、金板あるいはアルミニウム板などである。また、鏡1の表面には、この時点では、凹面の反射面は形成されていない。下板17は、金、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄などの金属薄板、あるいはシリコン基板、あるいはそれらの薄板ないし基板に金めっきして、金線からなる金属線3を熱圧着できるようにした板などを用いる。
【0066】
次に、図15(b)に示すように、加工台16上の鏡1の上面に、斜面18に対向する辺に沿うように位置合わせされた、金線あるいはアルミニウム線などの金属線3を、圧子19を用いて熱圧着する。金属線3の鏡1の上面への位置合わせは、例えば、紙面奥行き方向に鏡1を挟んで置かれた2枚の、図2に示す補助板4と同様の補助板に金属線3の両端をワイヤボンディングして、この補助板を移動させることによってなすことができる。あるいは、この位置合わせは、金属線3を薄い保持フィルムに仮止めして、保持フィルムを鏡1の上面に貼りつけることによってなすこともできる。この場合には、圧子19が保持フィルムを突き破って金属線3を鏡1に熱圧着させるようにすることができる。
【0067】
次に、図15(c)に示すように、加工台16の上方で、金属線3の位置を基準にして、凸面の下端部(鏡1に形成する反射面の型)を有する圧子39の位置合わせを行った後、鏡1および/または圧子39の凸面の下端部を約370℃に加熱して、圧子39の凸面の下端部を鏡1に押し当てる。これによって、図16(a)に示すように、鏡1の金属線3が熱圧着されている面に、深さが2μmから30μmで直径が30μmから500μmの凹面の反射面2が形成される。鏡1には、金板あるいはアルミニウム板などの金属板のほかに、220℃以上の耐熱性のある液晶ポリマやポリアミドイミドなどの熱可塑性樹脂の表面にアルミニウムあるいは金などの金属膜を蒸着したものを用いることができる。液晶ポリマを用いた場合には、鏡1および/または圧子39の凸面の下端部の温度を300〜400℃にする。
【0068】
次に、図16(b)に示すように、鏡1の、金属線3が熱圧着された領域が、2枚の下板17の上に載るように、鏡1を移動させる。
【0069】
次いで、図16(c)に示すように、鏡1を,金属線3を軸として135度回転させて、斜面18に沿うようにし、続いて、加工台16を220℃に昇温した後、圧子19を用いて金属線3を下板17に押し付け、金属線3を下板17に超音波熱圧着して圧接点12を形成する。反射面2の中心軸と下板17との間の角度は、45度である。鏡1と斜面18との間に金属線3が挟まるために、鏡1と斜面18との間に隙間ができるが、金属線3の直径が50μm以下と小さいため、反射面2の中心軸と下板17との間の角度の誤差は無視できる。あるいは、必要であれば、その誤差分をあらかじめ見込んで、斜面18の、加工台16の主面に対する角度を設定すればよい。次に、金属線3の下板17への圧接点12の位置で金属線3を切り取ることによって、図14に示す鏡体20が形成される。
【0070】
微小寸法の鏡体20の以降の取扱いを容易にするために、鏡体20の2枚の下板17の上面に、それらの2枚の下板17をつなぐように、ポリイミドフィルムあるいはポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどの樹脂フィルム、あるいは粘着剤付きのアルムニウム薄膜テープなどの保持テープを粘着させる。いずれにおいても、それらの保持テープは、わずかの力を加えることによってはがれる程度の粘着力しか持っていない。ここで、保持テープの上方に突出する鏡1を保護するため、この保持テープには鏡1の高さ以上のスペーサを設置し、この保持テープをリールに巻き付ける。このリールを移動させることによって、鏡体20を所望の位置に移動させることができる。
【0071】
次に、まだ基板に実装されていない光素子に鏡体20の保持テープを粘着させて、鏡体20の光素子上の位置決めを行う。この状態で、粘着剤を用いて、あるいは、熱圧着によて、鏡体20の下板17を光素子9に固定する。この状態で、リールに巻き付けられた保持テープを保持手段として、図17に示すように、鏡体20を固定された光素子9を基板5に実装した後、光素子9の電極14に、1端を電極パッド40に電気的に接続されたボンディングワイヤ15の他端を超音波熱圧着する。
【0072】
あるいは、その代替例として、基板5上に実装され、ボンディングワイヤ15によって電極パッド40に電気的に接続されている光素子9の上方に保持テープで鏡体20を保持しながら、鏡体20を光素子9に位置合わせした後、鏡体20の下板17を光素子9あるいは基板5に固定する。鏡体20の固定は、上述のように粘着剤による粘着あるいは熱圧着であってもよいし、あるいは、下板17を軟磁性体とし、基板5の下側から電磁石で下板17を引き付ける等の手段で行ってもよい。
【0073】
次に、鏡体20の下板17から保持テープを取り外す。
【0074】
次いで、外壁部7を、基板5のくぼみ領域を囲むように設置し、外壁部7で囲われた領域に透明充填剤を注入して鏡1を透明充填剤に埋め込んだ後、透明充填剤を硬化させて透明充填部を形成して、図13に示す本実施例に係る光モジュールの製造工程を完了する。
【0075】
本実施例の製造方法は、鏡1の基板5あるいは光素子9への装着に先立って、金属線3の熱圧着に要する高温工程を、鏡1、金属線3、下板17よりなる鏡体20を加工台16上で製造する工程中に行うものであるから、光伝送路6及び基板5が、熱圧着に伴って加熱されるということがないため、光伝送路6及び基板5に耐熱性を要しない材料を用いることができるという効果を有し、また、光素子9の劣化を少なくすることも可能である。
【0076】
なお、上述の説明においては、加工台16に形成された突起部の斜面18に鏡1を沿わせて、鏡1と下板17との間に所定の角度を形成したが、この突起部は必ずしも必要ではなく、図3に示す実施例1の製造工程と同様の工程を用いて、鏡1と下板17との間に所定の角度を形成してもよい。
【0077】
さらに、下板17の基板5あるいは光素子9への実装は、下板17の下面に形成しておいた厚さ1μm程度の錫銀はんだの薄層を用いて行ってもよいし、あるいは、下板17に貫通孔を形成しておき、実装の際に、貫通孔にはんだを流し込んで行ってもよい。
【0078】
さらに、反射面2が、下板17に対して45度斜め上向きになるように、鏡体20を作製し、この鏡体20を基板5に実装した後、図1(a)に示すような外壁部で鏡体20を囲み、外壁部の上面に光素子を搭載するようにしてもよい。
【0079】
さらに、上述の説明においては、単一の鏡を用いたが、図2、6、10に示す鏡連結体を用いることも可能である。この場合には、複数の鏡1あるいは鏡1aのそれぞれに、加工台16の主面上で、金属線3あるいは金属線部3aを基準に位置合わせして圧子39を押し当てることによって、深さおよび直径がそろった凹面の反射面2を、金属線3に対する高い位置精度をもって形成することができる。また、金属線3の両端が下板17に圧接点12で連結され、その下板17が光素子9あるいは基板5に固定されるため、金属線3の高さが、光素子9あるいは基板5の上面に精度良く位置合わせされる。そのため、この金属線3の位置を基準に形成された複数の反射面2の、光素子9あるいは基板5上の高さも揃い、光モジュールを再現性良く製造することができる。
【0080】
鏡1に、透明なポリイミド樹脂や液晶ポリマなどの高耐熱性樹脂板、ガラス板などを用いた場合には、一方の主面にのみ金属膜を形成しておき、この金属膜を形成した主面に、先端部が凹面をした圧子を押し当てて、鏡1の主面から外側に向かって凸面をなす反射面2を形成してもよい。この場合には、完成された光モジュールにおいて、反射面2と反対側の鏡1の主面から入射して鏡1の内部を透過してきた光11が、反射面2の内面によって反射される。また、鏡1として、1主面に塑性変形可能な透明な高耐熱性樹脂板が貼り合わされ、この高耐熱性樹脂板上に金属膜が形成されている、使用波長に透明なシリコン基板を用いることもできる。これらの場合にも、単一の鏡ではなく、図2、6、10に示す鏡連結体を用いることが可能である。
【実施例5】
【0081】
図18は、本発明の実施例5に係る光モジュールの断面図である。図18において、図1(a)の部分と同等の部分には同一の参照符号を付し重複する説明を適宜省略する。図18に示す光モジュールが、図1(a)に示す光モジュールと異なる点は、基板5が、使用波長に対して透明な材料でできており、その基板5の下面に光素子9が配置されており、光伝送路6から透明充填部13に出射した光が、鏡1の反射面2によって基板5方向に反射されて、光素子9の受光/発光部10に入射するという点である。
【0082】
図18に示す光モジュールの製造工程は、以下の通りである。先ず、基板5の下面の銅パターン41に、光素子9を、その受光/発光部10が基板5に向くように、金錫はんだのバンプ(図示せず)を用いて280℃ではんだ付けする。以後、図2〜4に示す第1の実施例と同様の製造工程を経て(ただし、反射面の中心軸は、反射面が基板に対向するように、基板に対して45度に配置される)、外壁部7の内部に透明充填部13を形成した後、実施例1と同様に各個別の光モジュールに分割して、本実施例の製造工程を終了する。以上の工程において、調整用光素子は用いられない。なお、上述の工程において、実施例3または実施例4に記述した、単一の鏡毎、および/または、鏡体を形成する手法が用いられてもよい。
【0083】
さらに、光素子9は、鏡連結体、鏡、あるいは、鏡体が基板表面に実装された後に、光伝送路6から出射されて、それらによって反射された光が最大に検出される基板裏面の位置に実装されてもよい。また、基板5の光束11が透過する部分に貫通孔を形成するようにすれば、基板5には、使用波長に対して透明でない材料も用いることができる。貫通孔には透明充填剤が充填され、硬化される。
【0084】
図19(a)〜(c)は、本実施例の別の光モジュールを示している。図19(a)では、光素子9が、そのチップ裏面で受光/発光する光素子であり、チップの表面からボンディングワイヤ15を介して光素子9の電極14と基板5上の電極42とが電気的に接続されている。図19(b)では、光素子9が、集光レンズを有する光素子であり、鏡1の反射面2によって平行光として反射された光がその集光レンズによって集光されて、受光/発光部10に導かれる。図19(c)では、光素子9が、コア9A、クラッド9Bを有する光ファイバであり、受光/発光部10は、コア9Aの端開口である。
【0085】
本実施例の光モジュールは、光素子9と鏡1とを、基板5の互いに反対側に設置するものであるから、光素子9が、鏡1を埋め込んでいる透明充填部13の外部に置かれ、それによって、後に光素子9を着脱あるいは変更することが可能となり、実装の自由度が向上するという効果を有する。
【実施例6】
【0086】
図20は、本発明の実施例6に係る光モジュールの断面図である。図20において、図18の部分と同等の部分には同一の参照符号を付し重複する説明を適宜省略する。図20に示す光モジュールが、図18に示す光モジュールと異なる点は、基板5の下面に、基板5の上面に形成されている構造と同様の構造が形成されているという点である。
【0087】
図20に示す光モジュールの製造工程は、以下の通りである。基板5の下面に光素子を配置せずに、先ず、図18の光モジュールの基板5の上面に形成されている構造と同様の構造を、実施例5の場合と同様の製造工程を用いて、基板5の上面に形成する。ただし、この時点では、まだ透明充填部は形成されない。次に、同様の製造工程を用いて、基板5の下面に、基板5の上面に形成された構造と同様の構造を、両構造の鏡の反射面同士が対向し合うように、形成する。このとき、両構造の光伝送路6同士の光結合が最大になるように、基板5の下面に配置された鏡連結体、鏡、あるいは、鏡体の位置、および、基板あるいは下板に対する角度が調整される。両構造の光伝送路6同士の光結合が最大になった状態で、基板5の下面に配置された鏡連結体、鏡、あるいは、鏡体が基板5の下面に固定され、続いて、両構造に透明充填部が形成される。鏡連結体が用いられた場合には、最後に、各光モジュールへの分割が行われる。
【0088】
本実施例の光モジュールは、2枚の鏡1の反射面2で、それぞれ、光路を直角に変更するものであるから、1つの光路を、それに平行な別の光路に変更することができ、それによって、複数の光伝送路を、空間的に交差しないように配置することが可能であり、従来の平面内に複数の光伝送路を形成した場合の光伝送路の交差部における光損失を避けることができる。なお、図20において、基板5の上下の光伝送路6の光軸が平行であるが、基板5の上下の光伝送路6の光軸は、基板5の主面に直交する方向から見て交差するように構成されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明の実施の形態に係る光モジュールの断面図〔(a)〕と鏡の斜視図〔(b)〕。
【図2】本発明の実施例1の製造方法を説明するための工程順の斜視図の一部。
【図3】本発明の実施例1の製造方法を説明するための、図2の工程に続く工程での工程順の斜視図。
【図4】本発明の実施例1の製造方法を説明するための、図3の工程に続く工程での工程順の斜視図。
【図5】本発明の実施例1の製造方法を説明するための、図4の工程に続く工程での断面図。
【図6】本発明の実施例1の別の製造方法を説明するための工程順の斜視図。
【図7】本発明の実施例1のさらに別の製造方法を説明するための一工程の斜視図。
【図8】図2(b)のA−A線に沿う断面図。
【図9】図6(b)のB−B線に沿う断面図。
【図10】本発明の実施例2に係る光モジュールの製造に用いる鏡連結体の斜視図。
【図11】本発明の実施例3に係る光モジュールの平面図〔(a)〕とC−C線に沿う断面図〔(b)〕。
【図12】本発明の実施例3に係る光モジュールの製造の一工程における平面図〔(a)〕とD−D線に沿う断面図〔(b)〕。
【図13】本発明の実施例4に係る光モジュールの平面図〔(a)〕とE−E線に沿う断面図〔(b)〕。
【図14】図13の光モジュールに用いる鏡体の斜視図。
【図15】図14の鏡体の製造方法を説明するための、工程順の正面図の一部。
【図16】図14の鏡体の製造方法を説明するための、図15の工程に続く工程での工程順の斜視図。
【図17】本発明の実施例4に係る光モジュールの製造の一工程における平面図。
【図18】本発明の実施例5に係る光モジュールの断面図。
【図19】本発明の実施例5に係る別の光モジュールの断面図。
【図20】本発明の実施例6に係る光モジュールの断面図。
【図21】従来の光モジュールの正面図。
【符号の説明】
【0090】
1、1a 鏡
1b 連結部
2 反射面
3、3’ 金属線
3a 金属線部
4 補助板
4a 補助板部
5、5a 基板
6 光伝送路
6A、9A コア
6B、9B クラッド
6C 端開口
7、7a 外壁部
8 保持具
9 光素子
10 受光/発光部
11 光
12 圧接部
13、13a 透明充填部
14、42 電極
15 ボンディングワイヤ
16 加工台
17 下板
18 斜面
19、39 圧子
20 鏡体
30、31、32 鏡連結体
40 電極パッド
41 銅パターン
50 光モジュール母体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、光出射口を持つ第1の光部品と、光入射口を持つ第2の光部品と、前記第1と第2との光部品の間に、反射面の中心軸が前記基板の主面に対して一定角度をなすように固定された鏡と、を有する光モジュールにおいて、前記鏡が、薄板であって、透明充填部に埋め込まれていることを特徴とする光モジュール。
【請求項2】
前記一定角度が、実質的に45度または135度であることを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。
【請求項3】
前記鏡の2点に1端を固定された各1本の金属線の各1つの他端、または、前記鏡の1辺に固定された1本の金属線の両端が、前記基板に固定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光モジュール。
【請求項4】
前記鏡の2点に1端を固定された各1本の金属線の各1つの他端、または、前記鏡の1辺に固定された1本の金属線の両端を、前記基板、または、前記第1または第2の光部品に固定して、前記鏡が該第1または第2の光部品上に載置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光モジュール。
【請求項5】
前記各1つの他端または前記両端が、それぞれ、少なくとも1枚の板を介して、前記基板、または、前記第1または第2の光部品に固定されていることを特徴とする請求項3または4に記載の光モジュール。
【請求項6】
前記第1の光部品と前記第2の光部品とが、前記基板の互いに逆の主面側に配置されていることを特徴とする請求項1から3、5のいずれかに記載の光モジュール。
【請求項7】
前記透明充填部に埋め込まれている前記鏡が、前記基板の両主面上に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の光モジュール。
【請求項8】
前記第1の光部品および/または前記第2の光部品が、光ファイバまたは光導波路であることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の光モジュール。
【請求項9】
基板と、光出射口を持つ第1の光部品と、光入射口を持つ第2の光部品と、前記第1と第2との光部品の間に、反射面の中心軸が前記基板に対して一定角度をなすように固定された鏡と、を有する光モジュールの製造方法であって、鏡、または、複数の鏡が連結された鏡連結体の2点に1端を固定された各1本の金属線、または、1辺に固定された1本の金属線を回転させることによって、前記鏡または鏡連結体に形成された反射面の中心軸と前記基板との間の角度を調節することを特徴とする光モジュールの製造方法。
【請求項10】
前記鏡または鏡連結体が、薄板であることを特徴とする請求項9に記載の光モジュールの製造方法。
【請求項11】
前記基板上で前記金属線を回転させて、前記中心軸と前記基板との間の角度を調節した後、前記基板上に前記金属線を固定する工程を有することを特徴とする請求項9または10に記載の光モジュールの製造方法。
【請求項12】
前記基板上に配置された前記第1または第2の光部品上で前記金属線を回転させて、前記中心軸と前記基板との間の角度を調節した後、前記第1または第2の光部品上または前記基板上に前記金属線を固定する工程を有することを特徴とする請求項9または10に記載の光モジュールの製造方法。
【請求項13】
1つの加工台上に2枚の板を載置し、前記2枚の板上で前記金属線を回転させることによって、前記中心軸と前記2枚の板との間の角度が実質的に前記一定角度になるように調節した後、前記金属線を前記2枚の板に固定する工程と、前記基板上に配置された前記第1または第2の光部品上に、または、前記基板上に前記2枚の板を固定する工程と、を有することを特徴とする請求項9または10に記載の光モジュールの製造方法。
【請求項14】
1つの加工台上に2枚の板を載置し、前記2枚の板上で前記金属線を回転させることによって、前記中心軸と前記2枚の板との間の角度が実質的に前記一定角度になるように調節した後、前記金属線を前記2枚の板に固定する工程と、前記第1または第2の光部品上に前記2枚の板を固定する工程と、該第1の光部品または第2の光部品を前記基板上に固定する工程と、を有することを特徴とする請求項9または10に記載の光モジュールの製造方法。
【請求項15】
前記加工台上において、前記鏡、または、前記鏡連結体に連結されている各鏡に反射面を形成する工程を有することを特徴とする請求項13または14に記載の光モジュールの製造方法。
【請求項16】
前記第1の光部品と前記第2の光部品とを、前記基板の互いに逆の主面側に配置することを特徴とする請求項9から11、13、15のいずれかに記載の光モジュールの製造方法。
【請求項17】
前記鏡または前記鏡連結体を透明充填剤に埋め込む工程を有することを特徴とする請求項9から16のいずれかに記載の光モジュールの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2007−256298(P2007−256298A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−79612(P2004−79612)
【出願日】平成16年3月19日(2004.3.19)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国等の委託研究の成果に係る特許出願(平成14年度新エネルギー・産業技術総合開発機構からの委託研究「超高密度電子SI技術の研究開発(エネルギー使用合理化技術開発)」)、産業活力再生特別措置法30条の適用を受けるもの)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】