入力装置
【課題】導電体の接近を的確に検出することができる入力装置を提供すること。
【解決手段】方向xに沿って延びる複数の帯状電極111を有する第1の電極層と、方向yに沿って延びる帯状電極211を有する第2の電極層と、上記第1および第2の電極層の積層方向において、上記第1および第2の電極層に対して上記第1の電極層側から導電体が接近したときに生じる静電容量の変化によって上記導電体の接近を検出する制御手段と、を備える入力装置であって、帯状電極111は、複数の電極要素111aを有しており、方向yにおいて隣接する電極要素111aの間には、帯状電極211と重なっている隙間15が形成されている。
【解決手段】方向xに沿って延びる複数の帯状電極111を有する第1の電極層と、方向yに沿って延びる帯状電極211を有する第2の電極層と、上記第1および第2の電極層の積層方向において、上記第1および第2の電極層に対して上記第1の電極層側から導電体が接近したときに生じる静電容量の変化によって上記導電体の接近を検出する制御手段と、を備える入力装置であって、帯状電極111は、複数の電極要素111aを有しており、方向yにおいて隣接する電極要素111aの間には、帯状電極211と重なっている隙間15が形成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、いわゆるタッチパネルを構成する入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図16は、従来の入力装置の一例を示している。図17は、図16の上方向から見た入力装置Xの要部平面図である。同図に示された入力装置Xは、液晶表示パネルと重ね合わせられることにより、いわゆるタッチパネルを構成している。このタッチパネルは、たとえば携帯電話機Zの表示手段および操作手段として用いられる。入力装置Xは、平行に配置された透明基板91,92を有する。透明基板91には透明帯状配線93が、透明基板92には透明帯状配線94が、それぞれ形成されている。透明帯状配線93,94は、それぞれ平行に配置された透明の電極からなる。図17に示すように、透明帯状配線93は、方向xに沿って延び、菱形状に膨張した部分とくびれた部分とが方向xに沿って交互に配置された形状とされている。同様に、透明帯状配線94は、方向yに沿って延び、菱形状に膨張した部分とくびれた部分とが方向yに沿って交互に配置された形状とされている。透明帯状配線93は、フレキシブル基板97を介して図示しないICチップに接続されている。透明帯状配線94は、フレキシブル基板98に接続されている。フレキシブル基板98は、上記の図示しないICチップに接続されている。
【0003】
携帯電話機Zは、筐体の一部を構成する透明カバー95を有している。入力装置Xは、透明接着材96によって透明カバー95に接合されている。入力装置Xの図16の下方には、液晶表示パネルYが配置されている。携帯電話機Zの使用者が携帯電話機Zを操作するときには、透明帯状配線93,94の菱形形状の大きさより相対的に大きな指Fgを、透明カバー95に対して接近、あるいは接触させる。すると、指Fgと透明帯状配線93,94のいずれとの間にも静電容量が生じる。この静電容量の大きさを上記ICチップによって検出することにより、指Fgが平面視においてどの位置に接近してきたかを検出することができる。
【0004】
しかしながら、子供が透明カバー95に触れる場合や大人が透明カバー95に少ししか触れない場合など、指Fgと透明カバー95との接触面積が小さいときには、入力装置Xでは、指Fgの位置を的確に検出できないことがあった。すなわち、入力装置Xにおいては、透明帯状配線93と透明帯状配線94とができるだけ重ならないように配置されている。また、透明帯状配線93,94を配置可能な本数は、上記ICチップにおける処理の都合により制限される。このような事情から、透明帯状配線93,94の菱形形状の大きさを一定以下にすることができない。そのため、指Fgと透明カバー95との接触面積が、透明帯状配線93,94の菱形形状の大きさより相対的に小さいとき、透明帯状配線93,94のいずれか一方にのみにしか静電容量が生じない場合がある。このようなことでは、方向x,yのいずれかにおける指Fgの接近位置を検出することが困難となり、入力装置Xとしての機能を果たさない。
【特許文献1】特表2003−511799号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、導電体の接近を的確に検出することができる入力装置を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によって提供される入力装置は、第1の方向に沿って延びる複数の第1の帯状電極を有する第1の電極層と、上記第1の方向と異なる第2の方向に沿って延びる第2の帯状電極を有する第2の電極層と、上記第1および第2の電極層の積層方向において、上記第1および第2の電極層に対して上記第1の電極層側から導電体が接近したときに生じる静電容量の変化によって上記導電体の接近を検出する制御手段と、を備える入力装置であって、上記第1の帯状電極は、複数の第1の電極要素を有しており、上記第2の方向において隣接する上記第1の電極要素の間には、上記第2の電極層と重なっている第1の隙間が形成されていることを特徴としている。
【0007】
このような構成によれば、上記第1の電極要素の数を増減させることで、上記積層方向視における単位面積あたりの上記第1の電極層と上記第2の電極層との面積の比率を自在に調整することができる。これにより、上記導電体の接近をより的確に検出することができる。
【0008】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2の帯状電極は、複数の第2の電極要素を有しており、隣接する上記第2の電極要素の間には、上記第1の電極層と重なる第2の隙間が形成されている。このような構成によれば、上記第1および第2の電極層の重なりを少なくすることができる。これにより、上記第1および第2の電極層の間の寄生容量を減少させることが可能となる。
【0009】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1の帯状電極は、上記第1の電極要素どうしをつなぐ第1の連結電極を含む。このような構成によれば、上記第1の帯状電極の抵抗値を低減させることができる。
【0010】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1の連結電極は、上記第1の帯状電極の上記第1の方向における端部に形成されている。
【0011】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2の帯状電極は、上記第2の電極要素どうしをつなぐ第2の連結電極を含む。このような構成によれば、上記第2の帯状電極の抵抗値を低減させることができる。
【0012】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2の連結電極は、上記第2の帯状電極の上記第2の方向における端部に形成されている。
【0013】
本発明の好ましい実施の形態においては、複数の上記第1の電極要素はいずれも、上記第1の方向に等幅で延びる帯状であり、上記第1の電極要素の幅が、上記第1の隙間の幅よりも小さい。このような構成によれば、上記第1の隙間を大きくするのに有利である。そのため、上記第2の電極層をさらに露出させることができる。よって、上記入力装置の検出感度を向上させることが可能となる。
【0014】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1の電極層を裏面側に備える第1の基板と、上記第2の電極層を、上記第1の基板の上記裏面に対向する対向面側に備える第2の基板と、上記第1および第2の基板の間に散在しており、かつ、上記第1および第2の基板の双方に接している複数のスペーサと、をさらに備える。このような構成によれば、複数の上記スペーサによって、上記第1および第2の電極層が離間している状態が保たれる。そのため、上記第1および第2の基板の間にさらに絶縁のためのガラス基板などを配置する必要がない。よって、上記第1および第2の電極層の距離を小さくすることが可能となる。これにより、上記入力装置の検出感度の向上を図ることができる。また、上記第1および第2の電極層の感度差を小さくすることができ、ばらつきを抑えることができる。
【0015】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1および第2の電極層はいずれも透明である。
【0016】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1の連結電極は、隣接する上記第2の帯状電極の間に形成された第3の隙間と重なっている。このような構成によれば、上記積層方向において、上記第1および第2の電極層のいずれにも重ならない部分の面積を小さくすることができる。これにより、光が上記第1および第2の電極層を透過する割合や反射する割合をより均一にすることができる。これは、上記第1および第2の電極層を介して視認する文字や画像をより鮮明なものとするのに好適である。
【0017】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1の隙間または隣接する上記第1の帯状電極の間に形成された隙間に、上記第1の帯状電極と絶縁された透明なダミー電極がさらに形成されている。このような構成によれば、光が上記第1および第2の電極層を透過する割合や反射する割合をさらに均一にすることができる。これは、上記第1および第2の電極層を介して視認する文字や画像をより鮮明なものとすることに、さらに適している。
【0018】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1の電極層に対して上記第2の電極層の側には、上記第1および第2の電極層と重なるとともに導電性を有するシールド層が配置されている。このような構成によれば、上記第1および第2の電極層が外来のノイズの影響を受けることを抑制できる。
【0019】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0021】
図1〜図5を用いて本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態にかかる入力装置である。同図に示された入力装置A1は、基板1,2、透明絶縁材31、スペーサ32、導通部材41、接着部材42、シールド層5、ICチップ71、および、フレキシブル基板72を備えている。図2は、図1のII−II線に沿う平面から見た要部平面図である。図3は、図1のIII−III線に沿う平面から見た要部平面図である。図4は、図2における電極層11を主に示した要部平面図である。図5は、図2の領域Vの拡大図である。入力装置A1は、導電体である指Fgが接近したことを静電容量の変化により検出するためのものである。図1に示すように、入力装置A1は、液晶表示パネルBと重ね合わせられることにより、いわゆるタッチパネルを構成している。
【0022】
図1に表れているように、基板2は、透過板23および電極層21を備えている。基板2は、表面2aおよび裏面2bを有する。透過板23は、たとえばポリエチレンテレフタレート(以下、PETとする)、ポリエチレンナフタレート(以下、PENとする)、ポリカーボネイト(以下、PCとする)などの透明樹脂の単層樹脂体、またはこれらに代表される透明樹脂から選ばれた2種類の材料からなる積層樹脂体、あるいは、ガラスからなる透明な板である。
【0023】
電極層21は、基板2の表面2a側に形成されている。図2,図3,図5に表れているように、電極層21は、複数の帯状電極211と、複数の配線212と、を備えている。図3に表れているように、帯状電極211はそれぞれ、等幅で方向yに沿って延びるように配置されている。帯状電極211は何本形成されていてもよいが、図2においては理解の便宜上、8本の帯状電極211が形成されたものを示している。帯状電極211は、たとえばITO,IZOなどの透明な導電性材料からなる薄膜に対してパターニングを施したものである。隣接する帯状電極211の間には、隙間26が形成されている。隙間26は、本発明における第3の隙間に相当する。
【0024】
図2、図3に示すように、配線212は、複数の帯状電極211のいずれかと導通している。配線212は、たとえばITO,IZOなどの透明導電性材料、あるいはAg,Au,Alなどの金属からなる。
【0025】
図1に表れているように、基板1は、透過板13および電極層11を備えている。基板1は、表面1aと裏面1bとを有する。透過板13は、たとえばポリエチレンテレフタレート(以下、PETとする)、ポリエチレンナフタレート(以下、PENとする)、ポリカーボネイト(以下、PCとする)などの透明樹脂の単層樹脂体、またはこれらに代表される透明樹脂から選ばれた2種類の材料からなる積層樹脂体、あるいは、ガラスからなる透明な板である。表面1aは、接触面とされており、指Fgが接近したときに接する面である。この表面1aには、たとえばコーティング層(図示略)を形成してもよい。このコーティング層は、外来光が反射することにより、視認性が悪化することを抑制したり、透過板13に傷が生じることを防いだりする機能を果たす。裏面1bは、基板2の表面2aと対向している。
【0026】
電極層11は、基板1の裏面1b側に形成されている。図2,図4,図5に表れているように、電極層11は、複数の帯状電極111および複数の配線112を備えている。帯状電極111はそれぞれ、方向xに沿って延びている。帯状電極111は何本形成されていてもよいが、図2においては理解の便宜上、8本の帯状電極111が形成されたものを示している。帯状電極111は、たとえばITO,IZOなどの透明な導電性材料からなる薄膜に対してパターニングを施したものである。帯状電極111はそれぞれ、複数の電極要素111aと、複数の連結電極111bと、を備えている。
【0027】
電極要素111aは、方向xに沿って等幅で延びる長方形状である。複数(本実施形態では8個)の電極要素111aが方向xに沿って連なっていることにより、帯状電極111は、方向xに沿って延びる3本の帯状となっている。もちろん、これらの帯の本数はこれに限られない。連結電極111bはいずれも、隣接する電極要素111aの両端どうしをつないでいる。連結電極111bは、方向yに沿って延びる矩形状である。図5に表れているように、連結電極111bは、方向z視において隙間26と重なるように配置されている。方向yにおいて隣接する2つの電極要素111a、および、方向xにおいて隣接する2つの連結電極111bに囲まれることで、長方形状の隙間15が形成されている。隙間15は、本発明における第1の隙間に相当する。図5では、方向yにおける隙間15の幅L2は、方向yにおける電極要素111aの幅L1と同一である。隙間15は、方向z視において帯状電極211と重なっている。なお、幅L2を幅L1よりも大きくしてもよい。
【0028】
図2、図4に表れているように、配線112は、基板1の方向xにおける一方の端部の方向yの両端部に形成されている。配線112は、たとえばITO,IZOなどの透明導電性材料、あるいはAg,Au,Alなどの金属からなる。
【0029】
図1に表れているように、透明絶縁材31は、基板1,2の間に介在している。透明絶縁材31は、光を良好に透過するとともに、電極層11,21を互いに絶縁可能なものを用いればよい。本実施形態においては、透明絶縁材31は、スペーサ32を配置した後、基板1,2の間にポリイミド系あるいはアクリル系の樹脂を注入口(図示略)から注入することにより形成されている。透明絶縁材31の屈折率は、たとえば1.49〜1.51である。
【0030】
複数のスペーサ32は、基板1,2の双方に接するように透明絶縁材31内に散在している。スペーサ32は、方向z視において、たとえば1mm平方内に20〜40個程度の割合で散在している。各スペーサ32は、10μm以下の直径を有する球状である。スペーサ32の直径は、基板1,2の間隔を決定する。各スペーサ32は、シリカまたはアクリル樹脂(たとえば、清水化学工業:ミクロパールシリーズ)からなる。スペーサ32の屈折率は、たとえば1.4〜1.6である。
【0031】
導通部材41は、基板1,2間の方向xにおける一方の端部付近に、方向yに沿って延びるように設けられている。導通部材41は、異方性導電接着剤からなる。この異方性導電接着剤は、たとえば絶縁性樹脂に微小な導電粒子が混入されたものである。本実施形態では、上記異方性導電接着剤は、基板1,2を押し付けあう方向にのみ電気を通す性質を有する。導通部材41は、方向z視において、配線112,212と重なるように配置されており、配線112,212を導通させている。
【0032】
接着部材42は、導通部材41が他方の端部付近において、基板1,2の端縁部どうしを接着している。基板1,2の端縁部は、方向z視において液晶表示パネルBの表示領域と重ならない。そのため、接着部材42は透明でなくても構わない。たとえば、接着部材42は、比較的安価な不透明な樹脂接着剤である。なお、接着部材42は、導通部材41と同一の部材であってもよい。すなわち、この部材は、接着および導通させる機能を果たす。
【0033】
シールド層5は、基板2の裏面2bに形成されている。シールド層5は、たとえばITO,IZOなどの透明な導電性材料からなる薄膜であり、方向z視において、電極層11,21と重なる領域に形成されている。シールド層5は、外来の電磁ノイズを電極層11,21が拾ってしまうことを防止するためのものである。また、電極層11,21とシールド層5との間には、寄生容量が生じる。これにより、指Fgと電極層11,21との間に生じる静電容量が、入力装置A1が置かれる環境による変化を受けにくい。これにより、より正確な検出が可能となる。シールド層5は、図示しない配線によってグランド端子または電源電圧端子に接続されている。
【0034】
フレキシブル配線基板72は、基板1の端部に設けられている。ICチップ71は、フレキシブル基板72を介して、複数の帯状電極111,211と接続している。ICチップ71は、帯状電極111,211を、独立に、かつ、常に検出可能に構成されている。
【0035】
液晶表示パネルBは、たとえば互いに対向する透明基板およびTFT基板と、これらに挟まれた液晶層とを備えており、たとえば携帯電話機の操作に供する操作メニュー画面や、画像などを表示する機能を有する。液晶表示パネルBに表示された画像は、入力装置A1をとおして視認可能である。液晶表示パネルBの表示面は、方向z視において帯状電極111および帯状電極211と重なるように構成されている。
【0036】
入力装置A1および液晶表示パネルBは、携帯電話機などに組み込まれて、たとえば以下のようにして使用される。
【0037】
液晶表示パネルBには、たとえば携帯電話機の諸機能を発揮させるボタンを模したアイコンを含む操作メニュー画面を表示させる。使用者がなんら操作をしない状態においては、各帯状電極111,211には静電容量がほとんど生じていない。次いで、使用者は、選択したい機能に対応するアイコンを触るようにして、指Fgを基板1の表面1aに接近させる。このとき、各帯状電極111,211と指Fgの距離が短くなる。これにより、指Fgと各帯状電極111,211との間に静電容量が生じる。複数の帯状電極111,211のうち指Fgとの距離が近いものほど静電容量が大きい。すなわち、指Fgと複数の帯状電極111との静電容量を比較することによって、複数の帯状電極111が配列された方向における指Fgの位置を検出することができる。同様に、指Fgと複数の帯状電極211の静電容量を比較することによって、複数の帯状電極211が配列された方向における指Fgの位置を検出することができる。この結果、指Fgの方向z視における位置が確定され、使用者が触れようとしたアイコンが特定される。そして、携帯電話機は、このアイコンに対応する機能を発揮する。
【0038】
次に、入力装置A1の作用について説明する。
【0039】
本実施形態によれば、方向yにおける電極要素111aの数を増減させることで、方向zから見た単位面積あたりの電極層11と電極層21との面積の比率を自在に調整することができる。そのため、電極要素111aの幅L1を適当な大きさにすることで、子供が表面1aに触れる場合や大人が表面1aに少ししか触れない場合であっても、帯状電極111,211のどちらにも静電容量を生じさせることができる。そのため、入力装置A1において、的確に指Fgの接近を検出することが可能となっている。
【0040】
また、入力装置A1を大型化しても、同様の理由により、入力装置A1は、指Fgの接近を的確に検出することができる。
【0041】
また、帯状電極111は、連結電極111bを備えている。そのため、帯状電極111の抵抗値を小さくすることが可能となっている。
【0042】
複数のスペーサ32によって、電極層11,21が離間している状態が保たれる。そのため、基板1,2の間にさらに絶縁のためのガラス基板などを配置する必要がない。よって、電極層11,21の距離を小さくすることが可能となる。これにより、入力装置A1の検出感度の向上を図ることができる。
【0043】
上述した実施形態においては、連結電極111bは隙間26と重なっている。そのため、方向z視において、電極層11,21のいずれにも重ならない部分の面積を小さくすることができる。これにより、電極層11,21を透過する光の割合をより均一にできる。その結果、液晶表示パネルBに表示された文字や画像などの見栄えを良好なものとすることができる。
【0044】
また、図5に示した幅L2を、幅L1より大きくした場合には、方向zから見た単位面積当たりの帯状電極211の占める比率をより大きくすることができる。これにより、入力装置A1の検出感度を向上させることができる。また、電極層11,21の感度を容易に調整することができ、感度のばらつきを抑えることができる。
【0045】
図6〜図15は、本発明の他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
【0046】
図6は、本発明の第2実施形態にかかる入力装置の要部平面図である。同図に示された入力装置A2は、電極層11,21の形状パターンが、第1実施形態にかかる入力装置A1と異なっている。図7は、電極層21を主に示した平面図である。図8は、電極層11を主に示した平面図である。図9は、図6の領域IXの拡大図である。
【0047】
図7,図9によく表れているように、帯状電極211は、複数の電極要素211aを備えている。電極要素211aは、方向yに沿って等幅で延びる長方形状である。1つの帯状電極211は、複数の電極要素211aが方向yに沿って連なっていることにより、方向yに沿って延びる3本の帯状となっている。もちろん、これらの帯の本数はこれに限られない。連結電極211bはいずれも、方向xにおいて隣接する電極要素211aの両端どうしをつないでいる。連結電極211bは、方向xに沿って延びる矩形状である。
【0048】
方向xにおいて隣接する2つの電極要素211aおよび方向yにおいて隣接する2つの連結電極211bに囲まれることで、長方形状の隙間25が形成されている。隙間25は、本発明における第2の隙間に相当する。
【0049】
図6、図8、図9に表れているように、帯状電極111のそれぞれにおいて、3本の電極要素111aが、方向xに沿って帯状に延びている。これらの帯の数はもちろん3本には限定されない。図9によく表れているように、帯状電極111は、方向z視において、隙間25と重なっている。本実施形態においても、隙間15は、帯状電極211と重なっている。
【0050】
本実施形態によっても、第1実施形態と同様の利点を有する。また、帯状電極211に隙間25が形成されているから、帯状電極111,211の重なりを少なくすることができる。これは、帯状電極111,211の間の寄生容量を減少させるのに有利である。
【0051】
また、帯状電極211は、連結電極211bを備えている。そのため、帯状電極211の抵抗値を低減させることが可能となっている。
【0052】
図10〜図12は、本発明の第3実施形態を示している。図10は、本実施形態にかかる入力装置A3の要部平面図である。同図に示された入力装置A3は、ダミー電極12を備えている点において、第2実施形態にかかる入力装置A2と異なっている。図11は、電極層11およびダミー電極12を主に示している。図12は、図10の領域XIIの拡大図である。
【0053】
ダミー電極12は電極層11と同様に、図1に示した基板1の裏面1bに形成されている。図10〜12に表れているように、ダミー電極12は、隙間15、および、方向yにおいて隣接する帯状電極111の間に形成される隙間16、に形成されている。ダミー電極12は、電極層11と同様に透明な導電体から構成されている。ダミー電極12は、方向xに延びる短い帯状である。ダミー電極12は、電極層11から絶縁された状態を保ちつつ、隙間15,16をできるだけ埋めるように配置されている。図12に表れているように、方向xにおけるダミー電極12の大きさは、方向xにおける帯状電極211の大きさより小さい。また、ダミー電極12は、隣接する帯状電極211の間の隙間26と重ならないように配置されている。
【0054】
このような構成によっても第2実施形態と同様の効果を得ることができる。また、液晶表示パネルBの表示面と重なる部分のほとんどに、帯状電極111またはダミー電極12が配置されている。そのため入力装置A3を光が均一に透過しやすい。これにより、液晶表示パネルBに表示される文字や画像の見栄えをさらに良くすることが期待できる。
【0055】
図13は、本発明の第4実施形態にかかる入力装置の要部平面図である。同図に示された入力装置A4は、第2実施形態にかかる入力装置A2における電極層11と、第1実施形態にかかる入力装置A1における電極層21と、を組み合わせたものである。図14は、本発明の第5実施形態にかかる入力装置の要部平面図である。同図に示された入力装置A5は、第3実施形態にかかる入力装置A3における電極層11およびダミー電極12と、第2実施形態にかかる入力装置A2における電極層21と、を組み合わせたものである。図15は、本発明の第6実施形態にかかる入力装置の要部平面図である。同図に示された入力装置A6は、第1実施形態にかかる入力装置A1における電極層11と、第2実施形態にかかる入力装置A2における電極層21と、を組み合わせたものである。
【0056】
本発明にかかる入力装置は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る入力装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。たとえば、本発明にかかる入力装置が液晶表示パネルBとともに用いられる必要はない。また、本発明にかかる第1および第2の電極層は、必ずしも透明である必要はない。これらの電極層は銅により構成されていてもよい。
【0057】
上記実施形態において、入力装置A1〜A6として、スペーサ32を備えているものを示した。だが、本発明にかかる入力装置は、必ずしもスペーサを備えている必要はない。たとえば、図16に示した積層構造であってもよい。
【0058】
また、本発明にかかる入力装置は、携帯電話機に用いられるものに限られない。たとえば、デジタルカメラ、パーソナルナビゲーションデバイス、自動預入支払機、等その他のタッチパネルを用いる機器において用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる入力装置である。
【図2】図1のII−II線に沿う平面から見た要部平面図である。
【図3】図1のIII−III線に沿う平面から見た要部平面図である。
【図4】図2における電極層の一部を主に示した要部平面図である。
【図5】図2の領域Vの拡大図である。
【図6】本発明の第2実施形態にかかる入力装置の要部平面図である。
【図7】図6に示した電極層の一部を主に示した平面図である。
【図8】図6に示した電極層の一部を主に示した平面図である。
【図9】図6の領域IXの拡大図である。
【図10】本発明の第3実施形態にかかる入力装置の要部平面図である。
【図11】図10に示した電極層およびダミー電極を主に示している。
【図12】図10の領域XIIの拡大図である。
【図13】本発明の第4実施形態にかかる入力装置の要部平面図である。
【図14】本発明の第5実施形態にかかる入力装置の要部平面図である。
【図15】本発明の第6実施形態にかかる入力装置の要部平面図である。
【図16】従来の入力装置の一例を示した図である。
【図17】図16に示した入力装置の要部平面図である。
【符号の説明】
【0060】
A1,A2,A3,A4,A5,A6 入力装置
B 液晶表示パネル
Fg 指(導電体)
x (第1の)方向
y (第2の)方向
z (積層)方向
1 (第1の)基板
1a 表面
1b 裏面
11 (第1の)電極層
111 (第1の)帯状電極
111a (第1の)電極要素
111b (第1の)連結電極
112 配線
12 ダミー電極
13 透過板
15 (第1の)隙間
16 隙間
2 (第2の)基板
2a 表面
2b 裏面
21 (第2の)電極層
211 (第2の)帯状電極
211a (第2の)電極要素
211b (第2の)連結電極
212 配線
23 透過板
25 (第2の)隙間
26 (第3の)隙間
31 透明絶縁材
32 スペーサ
41 導通部材
42 接着部材
5 シールド層
71 ICチップ(制御手段)
72 フレキシブル基板
【技術分野】
【0001】
本発明は、いわゆるタッチパネルを構成する入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図16は、従来の入力装置の一例を示している。図17は、図16の上方向から見た入力装置Xの要部平面図である。同図に示された入力装置Xは、液晶表示パネルと重ね合わせられることにより、いわゆるタッチパネルを構成している。このタッチパネルは、たとえば携帯電話機Zの表示手段および操作手段として用いられる。入力装置Xは、平行に配置された透明基板91,92を有する。透明基板91には透明帯状配線93が、透明基板92には透明帯状配線94が、それぞれ形成されている。透明帯状配線93,94は、それぞれ平行に配置された透明の電極からなる。図17に示すように、透明帯状配線93は、方向xに沿って延び、菱形状に膨張した部分とくびれた部分とが方向xに沿って交互に配置された形状とされている。同様に、透明帯状配線94は、方向yに沿って延び、菱形状に膨張した部分とくびれた部分とが方向yに沿って交互に配置された形状とされている。透明帯状配線93は、フレキシブル基板97を介して図示しないICチップに接続されている。透明帯状配線94は、フレキシブル基板98に接続されている。フレキシブル基板98は、上記の図示しないICチップに接続されている。
【0003】
携帯電話機Zは、筐体の一部を構成する透明カバー95を有している。入力装置Xは、透明接着材96によって透明カバー95に接合されている。入力装置Xの図16の下方には、液晶表示パネルYが配置されている。携帯電話機Zの使用者が携帯電話機Zを操作するときには、透明帯状配線93,94の菱形形状の大きさより相対的に大きな指Fgを、透明カバー95に対して接近、あるいは接触させる。すると、指Fgと透明帯状配線93,94のいずれとの間にも静電容量が生じる。この静電容量の大きさを上記ICチップによって検出することにより、指Fgが平面視においてどの位置に接近してきたかを検出することができる。
【0004】
しかしながら、子供が透明カバー95に触れる場合や大人が透明カバー95に少ししか触れない場合など、指Fgと透明カバー95との接触面積が小さいときには、入力装置Xでは、指Fgの位置を的確に検出できないことがあった。すなわち、入力装置Xにおいては、透明帯状配線93と透明帯状配線94とができるだけ重ならないように配置されている。また、透明帯状配線93,94を配置可能な本数は、上記ICチップにおける処理の都合により制限される。このような事情から、透明帯状配線93,94の菱形形状の大きさを一定以下にすることができない。そのため、指Fgと透明カバー95との接触面積が、透明帯状配線93,94の菱形形状の大きさより相対的に小さいとき、透明帯状配線93,94のいずれか一方にのみにしか静電容量が生じない場合がある。このようなことでは、方向x,yのいずれかにおける指Fgの接近位置を検出することが困難となり、入力装置Xとしての機能を果たさない。
【特許文献1】特表2003−511799号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、導電体の接近を的確に検出することができる入力装置を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によって提供される入力装置は、第1の方向に沿って延びる複数の第1の帯状電極を有する第1の電極層と、上記第1の方向と異なる第2の方向に沿って延びる第2の帯状電極を有する第2の電極層と、上記第1および第2の電極層の積層方向において、上記第1および第2の電極層に対して上記第1の電極層側から導電体が接近したときに生じる静電容量の変化によって上記導電体の接近を検出する制御手段と、を備える入力装置であって、上記第1の帯状電極は、複数の第1の電極要素を有しており、上記第2の方向において隣接する上記第1の電極要素の間には、上記第2の電極層と重なっている第1の隙間が形成されていることを特徴としている。
【0007】
このような構成によれば、上記第1の電極要素の数を増減させることで、上記積層方向視における単位面積あたりの上記第1の電極層と上記第2の電極層との面積の比率を自在に調整することができる。これにより、上記導電体の接近をより的確に検出することができる。
【0008】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2の帯状電極は、複数の第2の電極要素を有しており、隣接する上記第2の電極要素の間には、上記第1の電極層と重なる第2の隙間が形成されている。このような構成によれば、上記第1および第2の電極層の重なりを少なくすることができる。これにより、上記第1および第2の電極層の間の寄生容量を減少させることが可能となる。
【0009】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1の帯状電極は、上記第1の電極要素どうしをつなぐ第1の連結電極を含む。このような構成によれば、上記第1の帯状電極の抵抗値を低減させることができる。
【0010】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1の連結電極は、上記第1の帯状電極の上記第1の方向における端部に形成されている。
【0011】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2の帯状電極は、上記第2の電極要素どうしをつなぐ第2の連結電極を含む。このような構成によれば、上記第2の帯状電極の抵抗値を低減させることができる。
【0012】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2の連結電極は、上記第2の帯状電極の上記第2の方向における端部に形成されている。
【0013】
本発明の好ましい実施の形態においては、複数の上記第1の電極要素はいずれも、上記第1の方向に等幅で延びる帯状であり、上記第1の電極要素の幅が、上記第1の隙間の幅よりも小さい。このような構成によれば、上記第1の隙間を大きくするのに有利である。そのため、上記第2の電極層をさらに露出させることができる。よって、上記入力装置の検出感度を向上させることが可能となる。
【0014】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1の電極層を裏面側に備える第1の基板と、上記第2の電極層を、上記第1の基板の上記裏面に対向する対向面側に備える第2の基板と、上記第1および第2の基板の間に散在しており、かつ、上記第1および第2の基板の双方に接している複数のスペーサと、をさらに備える。このような構成によれば、複数の上記スペーサによって、上記第1および第2の電極層が離間している状態が保たれる。そのため、上記第1および第2の基板の間にさらに絶縁のためのガラス基板などを配置する必要がない。よって、上記第1および第2の電極層の距離を小さくすることが可能となる。これにより、上記入力装置の検出感度の向上を図ることができる。また、上記第1および第2の電極層の感度差を小さくすることができ、ばらつきを抑えることができる。
【0015】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1および第2の電極層はいずれも透明である。
【0016】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1の連結電極は、隣接する上記第2の帯状電極の間に形成された第3の隙間と重なっている。このような構成によれば、上記積層方向において、上記第1および第2の電極層のいずれにも重ならない部分の面積を小さくすることができる。これにより、光が上記第1および第2の電極層を透過する割合や反射する割合をより均一にすることができる。これは、上記第1および第2の電極層を介して視認する文字や画像をより鮮明なものとするのに好適である。
【0017】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1の隙間または隣接する上記第1の帯状電極の間に形成された隙間に、上記第1の帯状電極と絶縁された透明なダミー電極がさらに形成されている。このような構成によれば、光が上記第1および第2の電極層を透過する割合や反射する割合をさらに均一にすることができる。これは、上記第1および第2の電極層を介して視認する文字や画像をより鮮明なものとすることに、さらに適している。
【0018】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1の電極層に対して上記第2の電極層の側には、上記第1および第2の電極層と重なるとともに導電性を有するシールド層が配置されている。このような構成によれば、上記第1および第2の電極層が外来のノイズの影響を受けることを抑制できる。
【0019】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0021】
図1〜図5を用いて本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態にかかる入力装置である。同図に示された入力装置A1は、基板1,2、透明絶縁材31、スペーサ32、導通部材41、接着部材42、シールド層5、ICチップ71、および、フレキシブル基板72を備えている。図2は、図1のII−II線に沿う平面から見た要部平面図である。図3は、図1のIII−III線に沿う平面から見た要部平面図である。図4は、図2における電極層11を主に示した要部平面図である。図5は、図2の領域Vの拡大図である。入力装置A1は、導電体である指Fgが接近したことを静電容量の変化により検出するためのものである。図1に示すように、入力装置A1は、液晶表示パネルBと重ね合わせられることにより、いわゆるタッチパネルを構成している。
【0022】
図1に表れているように、基板2は、透過板23および電極層21を備えている。基板2は、表面2aおよび裏面2bを有する。透過板23は、たとえばポリエチレンテレフタレート(以下、PETとする)、ポリエチレンナフタレート(以下、PENとする)、ポリカーボネイト(以下、PCとする)などの透明樹脂の単層樹脂体、またはこれらに代表される透明樹脂から選ばれた2種類の材料からなる積層樹脂体、あるいは、ガラスからなる透明な板である。
【0023】
電極層21は、基板2の表面2a側に形成されている。図2,図3,図5に表れているように、電極層21は、複数の帯状電極211と、複数の配線212と、を備えている。図3に表れているように、帯状電極211はそれぞれ、等幅で方向yに沿って延びるように配置されている。帯状電極211は何本形成されていてもよいが、図2においては理解の便宜上、8本の帯状電極211が形成されたものを示している。帯状電極211は、たとえばITO,IZOなどの透明な導電性材料からなる薄膜に対してパターニングを施したものである。隣接する帯状電極211の間には、隙間26が形成されている。隙間26は、本発明における第3の隙間に相当する。
【0024】
図2、図3に示すように、配線212は、複数の帯状電極211のいずれかと導通している。配線212は、たとえばITO,IZOなどの透明導電性材料、あるいはAg,Au,Alなどの金属からなる。
【0025】
図1に表れているように、基板1は、透過板13および電極層11を備えている。基板1は、表面1aと裏面1bとを有する。透過板13は、たとえばポリエチレンテレフタレート(以下、PETとする)、ポリエチレンナフタレート(以下、PENとする)、ポリカーボネイト(以下、PCとする)などの透明樹脂の単層樹脂体、またはこれらに代表される透明樹脂から選ばれた2種類の材料からなる積層樹脂体、あるいは、ガラスからなる透明な板である。表面1aは、接触面とされており、指Fgが接近したときに接する面である。この表面1aには、たとえばコーティング層(図示略)を形成してもよい。このコーティング層は、外来光が反射することにより、視認性が悪化することを抑制したり、透過板13に傷が生じることを防いだりする機能を果たす。裏面1bは、基板2の表面2aと対向している。
【0026】
電極層11は、基板1の裏面1b側に形成されている。図2,図4,図5に表れているように、電極層11は、複数の帯状電極111および複数の配線112を備えている。帯状電極111はそれぞれ、方向xに沿って延びている。帯状電極111は何本形成されていてもよいが、図2においては理解の便宜上、8本の帯状電極111が形成されたものを示している。帯状電極111は、たとえばITO,IZOなどの透明な導電性材料からなる薄膜に対してパターニングを施したものである。帯状電極111はそれぞれ、複数の電極要素111aと、複数の連結電極111bと、を備えている。
【0027】
電極要素111aは、方向xに沿って等幅で延びる長方形状である。複数(本実施形態では8個)の電極要素111aが方向xに沿って連なっていることにより、帯状電極111は、方向xに沿って延びる3本の帯状となっている。もちろん、これらの帯の本数はこれに限られない。連結電極111bはいずれも、隣接する電極要素111aの両端どうしをつないでいる。連結電極111bは、方向yに沿って延びる矩形状である。図5に表れているように、連結電極111bは、方向z視において隙間26と重なるように配置されている。方向yにおいて隣接する2つの電極要素111a、および、方向xにおいて隣接する2つの連結電極111bに囲まれることで、長方形状の隙間15が形成されている。隙間15は、本発明における第1の隙間に相当する。図5では、方向yにおける隙間15の幅L2は、方向yにおける電極要素111aの幅L1と同一である。隙間15は、方向z視において帯状電極211と重なっている。なお、幅L2を幅L1よりも大きくしてもよい。
【0028】
図2、図4に表れているように、配線112は、基板1の方向xにおける一方の端部の方向yの両端部に形成されている。配線112は、たとえばITO,IZOなどの透明導電性材料、あるいはAg,Au,Alなどの金属からなる。
【0029】
図1に表れているように、透明絶縁材31は、基板1,2の間に介在している。透明絶縁材31は、光を良好に透過するとともに、電極層11,21を互いに絶縁可能なものを用いればよい。本実施形態においては、透明絶縁材31は、スペーサ32を配置した後、基板1,2の間にポリイミド系あるいはアクリル系の樹脂を注入口(図示略)から注入することにより形成されている。透明絶縁材31の屈折率は、たとえば1.49〜1.51である。
【0030】
複数のスペーサ32は、基板1,2の双方に接するように透明絶縁材31内に散在している。スペーサ32は、方向z視において、たとえば1mm平方内に20〜40個程度の割合で散在している。各スペーサ32は、10μm以下の直径を有する球状である。スペーサ32の直径は、基板1,2の間隔を決定する。各スペーサ32は、シリカまたはアクリル樹脂(たとえば、清水化学工業:ミクロパールシリーズ)からなる。スペーサ32の屈折率は、たとえば1.4〜1.6である。
【0031】
導通部材41は、基板1,2間の方向xにおける一方の端部付近に、方向yに沿って延びるように設けられている。導通部材41は、異方性導電接着剤からなる。この異方性導電接着剤は、たとえば絶縁性樹脂に微小な導電粒子が混入されたものである。本実施形態では、上記異方性導電接着剤は、基板1,2を押し付けあう方向にのみ電気を通す性質を有する。導通部材41は、方向z視において、配線112,212と重なるように配置されており、配線112,212を導通させている。
【0032】
接着部材42は、導通部材41が他方の端部付近において、基板1,2の端縁部どうしを接着している。基板1,2の端縁部は、方向z視において液晶表示パネルBの表示領域と重ならない。そのため、接着部材42は透明でなくても構わない。たとえば、接着部材42は、比較的安価な不透明な樹脂接着剤である。なお、接着部材42は、導通部材41と同一の部材であってもよい。すなわち、この部材は、接着および導通させる機能を果たす。
【0033】
シールド層5は、基板2の裏面2bに形成されている。シールド層5は、たとえばITO,IZOなどの透明な導電性材料からなる薄膜であり、方向z視において、電極層11,21と重なる領域に形成されている。シールド層5は、外来の電磁ノイズを電極層11,21が拾ってしまうことを防止するためのものである。また、電極層11,21とシールド層5との間には、寄生容量が生じる。これにより、指Fgと電極層11,21との間に生じる静電容量が、入力装置A1が置かれる環境による変化を受けにくい。これにより、より正確な検出が可能となる。シールド層5は、図示しない配線によってグランド端子または電源電圧端子に接続されている。
【0034】
フレキシブル配線基板72は、基板1の端部に設けられている。ICチップ71は、フレキシブル基板72を介して、複数の帯状電極111,211と接続している。ICチップ71は、帯状電極111,211を、独立に、かつ、常に検出可能に構成されている。
【0035】
液晶表示パネルBは、たとえば互いに対向する透明基板およびTFT基板と、これらに挟まれた液晶層とを備えており、たとえば携帯電話機の操作に供する操作メニュー画面や、画像などを表示する機能を有する。液晶表示パネルBに表示された画像は、入力装置A1をとおして視認可能である。液晶表示パネルBの表示面は、方向z視において帯状電極111および帯状電極211と重なるように構成されている。
【0036】
入力装置A1および液晶表示パネルBは、携帯電話機などに組み込まれて、たとえば以下のようにして使用される。
【0037】
液晶表示パネルBには、たとえば携帯電話機の諸機能を発揮させるボタンを模したアイコンを含む操作メニュー画面を表示させる。使用者がなんら操作をしない状態においては、各帯状電極111,211には静電容量がほとんど生じていない。次いで、使用者は、選択したい機能に対応するアイコンを触るようにして、指Fgを基板1の表面1aに接近させる。このとき、各帯状電極111,211と指Fgの距離が短くなる。これにより、指Fgと各帯状電極111,211との間に静電容量が生じる。複数の帯状電極111,211のうち指Fgとの距離が近いものほど静電容量が大きい。すなわち、指Fgと複数の帯状電極111との静電容量を比較することによって、複数の帯状電極111が配列された方向における指Fgの位置を検出することができる。同様に、指Fgと複数の帯状電極211の静電容量を比較することによって、複数の帯状電極211が配列された方向における指Fgの位置を検出することができる。この結果、指Fgの方向z視における位置が確定され、使用者が触れようとしたアイコンが特定される。そして、携帯電話機は、このアイコンに対応する機能を発揮する。
【0038】
次に、入力装置A1の作用について説明する。
【0039】
本実施形態によれば、方向yにおける電極要素111aの数を増減させることで、方向zから見た単位面積あたりの電極層11と電極層21との面積の比率を自在に調整することができる。そのため、電極要素111aの幅L1を適当な大きさにすることで、子供が表面1aに触れる場合や大人が表面1aに少ししか触れない場合であっても、帯状電極111,211のどちらにも静電容量を生じさせることができる。そのため、入力装置A1において、的確に指Fgの接近を検出することが可能となっている。
【0040】
また、入力装置A1を大型化しても、同様の理由により、入力装置A1は、指Fgの接近を的確に検出することができる。
【0041】
また、帯状電極111は、連結電極111bを備えている。そのため、帯状電極111の抵抗値を小さくすることが可能となっている。
【0042】
複数のスペーサ32によって、電極層11,21が離間している状態が保たれる。そのため、基板1,2の間にさらに絶縁のためのガラス基板などを配置する必要がない。よって、電極層11,21の距離を小さくすることが可能となる。これにより、入力装置A1の検出感度の向上を図ることができる。
【0043】
上述した実施形態においては、連結電極111bは隙間26と重なっている。そのため、方向z視において、電極層11,21のいずれにも重ならない部分の面積を小さくすることができる。これにより、電極層11,21を透過する光の割合をより均一にできる。その結果、液晶表示パネルBに表示された文字や画像などの見栄えを良好なものとすることができる。
【0044】
また、図5に示した幅L2を、幅L1より大きくした場合には、方向zから見た単位面積当たりの帯状電極211の占める比率をより大きくすることができる。これにより、入力装置A1の検出感度を向上させることができる。また、電極層11,21の感度を容易に調整することができ、感度のばらつきを抑えることができる。
【0045】
図6〜図15は、本発明の他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
【0046】
図6は、本発明の第2実施形態にかかる入力装置の要部平面図である。同図に示された入力装置A2は、電極層11,21の形状パターンが、第1実施形態にかかる入力装置A1と異なっている。図7は、電極層21を主に示した平面図である。図8は、電極層11を主に示した平面図である。図9は、図6の領域IXの拡大図である。
【0047】
図7,図9によく表れているように、帯状電極211は、複数の電極要素211aを備えている。電極要素211aは、方向yに沿って等幅で延びる長方形状である。1つの帯状電極211は、複数の電極要素211aが方向yに沿って連なっていることにより、方向yに沿って延びる3本の帯状となっている。もちろん、これらの帯の本数はこれに限られない。連結電極211bはいずれも、方向xにおいて隣接する電極要素211aの両端どうしをつないでいる。連結電極211bは、方向xに沿って延びる矩形状である。
【0048】
方向xにおいて隣接する2つの電極要素211aおよび方向yにおいて隣接する2つの連結電極211bに囲まれることで、長方形状の隙間25が形成されている。隙間25は、本発明における第2の隙間に相当する。
【0049】
図6、図8、図9に表れているように、帯状電極111のそれぞれにおいて、3本の電極要素111aが、方向xに沿って帯状に延びている。これらの帯の数はもちろん3本には限定されない。図9によく表れているように、帯状電極111は、方向z視において、隙間25と重なっている。本実施形態においても、隙間15は、帯状電極211と重なっている。
【0050】
本実施形態によっても、第1実施形態と同様の利点を有する。また、帯状電極211に隙間25が形成されているから、帯状電極111,211の重なりを少なくすることができる。これは、帯状電極111,211の間の寄生容量を減少させるのに有利である。
【0051】
また、帯状電極211は、連結電極211bを備えている。そのため、帯状電極211の抵抗値を低減させることが可能となっている。
【0052】
図10〜図12は、本発明の第3実施形態を示している。図10は、本実施形態にかかる入力装置A3の要部平面図である。同図に示された入力装置A3は、ダミー電極12を備えている点において、第2実施形態にかかる入力装置A2と異なっている。図11は、電極層11およびダミー電極12を主に示している。図12は、図10の領域XIIの拡大図である。
【0053】
ダミー電極12は電極層11と同様に、図1に示した基板1の裏面1bに形成されている。図10〜12に表れているように、ダミー電極12は、隙間15、および、方向yにおいて隣接する帯状電極111の間に形成される隙間16、に形成されている。ダミー電極12は、電極層11と同様に透明な導電体から構成されている。ダミー電極12は、方向xに延びる短い帯状である。ダミー電極12は、電極層11から絶縁された状態を保ちつつ、隙間15,16をできるだけ埋めるように配置されている。図12に表れているように、方向xにおけるダミー電極12の大きさは、方向xにおける帯状電極211の大きさより小さい。また、ダミー電極12は、隣接する帯状電極211の間の隙間26と重ならないように配置されている。
【0054】
このような構成によっても第2実施形態と同様の効果を得ることができる。また、液晶表示パネルBの表示面と重なる部分のほとんどに、帯状電極111またはダミー電極12が配置されている。そのため入力装置A3を光が均一に透過しやすい。これにより、液晶表示パネルBに表示される文字や画像の見栄えをさらに良くすることが期待できる。
【0055】
図13は、本発明の第4実施形態にかかる入力装置の要部平面図である。同図に示された入力装置A4は、第2実施形態にかかる入力装置A2における電極層11と、第1実施形態にかかる入力装置A1における電極層21と、を組み合わせたものである。図14は、本発明の第5実施形態にかかる入力装置の要部平面図である。同図に示された入力装置A5は、第3実施形態にかかる入力装置A3における電極層11およびダミー電極12と、第2実施形態にかかる入力装置A2における電極層21と、を組み合わせたものである。図15は、本発明の第6実施形態にかかる入力装置の要部平面図である。同図に示された入力装置A6は、第1実施形態にかかる入力装置A1における電極層11と、第2実施形態にかかる入力装置A2における電極層21と、を組み合わせたものである。
【0056】
本発明にかかる入力装置は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る入力装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。たとえば、本発明にかかる入力装置が液晶表示パネルBとともに用いられる必要はない。また、本発明にかかる第1および第2の電極層は、必ずしも透明である必要はない。これらの電極層は銅により構成されていてもよい。
【0057】
上記実施形態において、入力装置A1〜A6として、スペーサ32を備えているものを示した。だが、本発明にかかる入力装置は、必ずしもスペーサを備えている必要はない。たとえば、図16に示した積層構造であってもよい。
【0058】
また、本発明にかかる入力装置は、携帯電話機に用いられるものに限られない。たとえば、デジタルカメラ、パーソナルナビゲーションデバイス、自動預入支払機、等その他のタッチパネルを用いる機器において用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる入力装置である。
【図2】図1のII−II線に沿う平面から見た要部平面図である。
【図3】図1のIII−III線に沿う平面から見た要部平面図である。
【図4】図2における電極層の一部を主に示した要部平面図である。
【図5】図2の領域Vの拡大図である。
【図6】本発明の第2実施形態にかかる入力装置の要部平面図である。
【図7】図6に示した電極層の一部を主に示した平面図である。
【図8】図6に示した電極層の一部を主に示した平面図である。
【図9】図6の領域IXの拡大図である。
【図10】本発明の第3実施形態にかかる入力装置の要部平面図である。
【図11】図10に示した電極層およびダミー電極を主に示している。
【図12】図10の領域XIIの拡大図である。
【図13】本発明の第4実施形態にかかる入力装置の要部平面図である。
【図14】本発明の第5実施形態にかかる入力装置の要部平面図である。
【図15】本発明の第6実施形態にかかる入力装置の要部平面図である。
【図16】従来の入力装置の一例を示した図である。
【図17】図16に示した入力装置の要部平面図である。
【符号の説明】
【0060】
A1,A2,A3,A4,A5,A6 入力装置
B 液晶表示パネル
Fg 指(導電体)
x (第1の)方向
y (第2の)方向
z (積層)方向
1 (第1の)基板
1a 表面
1b 裏面
11 (第1の)電極層
111 (第1の)帯状電極
111a (第1の)電極要素
111b (第1の)連結電極
112 配線
12 ダミー電極
13 透過板
15 (第1の)隙間
16 隙間
2 (第2の)基板
2a 表面
2b 裏面
21 (第2の)電極層
211 (第2の)帯状電極
211a (第2の)電極要素
211b (第2の)連結電極
212 配線
23 透過板
25 (第2の)隙間
26 (第3の)隙間
31 透明絶縁材
32 スペーサ
41 導通部材
42 接着部材
5 シールド層
71 ICチップ(制御手段)
72 フレキシブル基板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の方向に沿って延びる複数の第1の帯状電極を有する第1の電極層と、
上記第1の方向と異なる第2の方向に沿って延びる第2の帯状電極を有する第2の電極層と、
上記第1および第2の電極層の積層方向において、上記第1および第2の電極層に対して上記第1の電極層側から導電体が接近したときに生じる静電容量の変化によって上記導電体の接近を検出する制御手段と、
を備える入力装置であって、
上記第1の帯状電極は、複数の第1の電極要素を有しており、
上記第2の方向において隣接する上記第1の電極要素の間には、上記第2の電極層と重なっている第1の隙間が形成されていることを特徴とする、入力装置。
【請求項2】
上記第2の帯状電極は、複数の第2の電極要素を有しており、
隣接する上記第2の電極要素の間には、上記第1の電極層と重なる第2の隙間が形成されている、請求項1に記載の入力装置。
【請求項3】
上記第1の帯状電極は、上記第1の電極要素どうしをつなぐ第1の連結電極を含む、請求項1または2に記載の入力装置。
【請求項4】
上記第1の連結電極は、上記第1の帯状電極の上記第1の方向における端部に形成されている、請求項3に記載の入力装置。
【請求項5】
上記第2の帯状電極は、上記第2の電極要素どうしをつなぐ第2の連結電極を含む、請求項1ないし4のいずれかに記載の入力装置。
【請求項6】
上記第2の連結電極は、上記第2の帯状電極の上記第2の方向における端部に形成されている、請求項5に記載の入力装置。
【請求項7】
複数の上記第1の電極要素はいずれも、上記第1の方向に等幅で延びる帯状であり、
上記第1の電極要素の幅が、上記第1の隙間の幅よりも小さい、請求項1ないし6のいずれかに記載の入力装置。
【請求項8】
上記第1の電極層を裏面側に備える第1の基板と、
上記第2の電極層を、上記第1の基板の上記裏面に対向する対向面側に備える第2の基板と、
上記第1および第2の基板の間に散在しており、かつ、上記第1および第2の基板の双方に接している複数のスペーサと、
をさらに備える、請求項1ないし7のいずれかに記載の入力装置。
【請求項9】
上記第1および第2の電極層はいずれも透明である、請求項8に記載の入力装置。
【請求項10】
上記第1の連結電極は、隣接する上記第2の帯状電極の間に形成された第3の隙間と重なっている、請求項9に記載の入力装置。
【請求項11】
上記第1の隙間または隣接する上記第1の帯状電極の間に形成された隙間に、上記第1の帯状電極と絶縁された透明なダミー電極がさらに形成されている、請求項9または10に記載の入力装置。
【請求項12】
上記第1の電極層に対して上記第2の電極層の側には、上記第1および第2の電極層と重なるとともに導電性を有するシールド層が配置されている、請求項1ないし11のいずれかに記載の入力装置。
【請求項1】
第1の方向に沿って延びる複数の第1の帯状電極を有する第1の電極層と、
上記第1の方向と異なる第2の方向に沿って延びる第2の帯状電極を有する第2の電極層と、
上記第1および第2の電極層の積層方向において、上記第1および第2の電極層に対して上記第1の電極層側から導電体が接近したときに生じる静電容量の変化によって上記導電体の接近を検出する制御手段と、
を備える入力装置であって、
上記第1の帯状電極は、複数の第1の電極要素を有しており、
上記第2の方向において隣接する上記第1の電極要素の間には、上記第2の電極層と重なっている第1の隙間が形成されていることを特徴とする、入力装置。
【請求項2】
上記第2の帯状電極は、複数の第2の電極要素を有しており、
隣接する上記第2の電極要素の間には、上記第1の電極層と重なる第2の隙間が形成されている、請求項1に記載の入力装置。
【請求項3】
上記第1の帯状電極は、上記第1の電極要素どうしをつなぐ第1の連結電極を含む、請求項1または2に記載の入力装置。
【請求項4】
上記第1の連結電極は、上記第1の帯状電極の上記第1の方向における端部に形成されている、請求項3に記載の入力装置。
【請求項5】
上記第2の帯状電極は、上記第2の電極要素どうしをつなぐ第2の連結電極を含む、請求項1ないし4のいずれかに記載の入力装置。
【請求項6】
上記第2の連結電極は、上記第2の帯状電極の上記第2の方向における端部に形成されている、請求項5に記載の入力装置。
【請求項7】
複数の上記第1の電極要素はいずれも、上記第1の方向に等幅で延びる帯状であり、
上記第1の電極要素の幅が、上記第1の隙間の幅よりも小さい、請求項1ないし6のいずれかに記載の入力装置。
【請求項8】
上記第1の電極層を裏面側に備える第1の基板と、
上記第2の電極層を、上記第1の基板の上記裏面に対向する対向面側に備える第2の基板と、
上記第1および第2の基板の間に散在しており、かつ、上記第1および第2の基板の双方に接している複数のスペーサと、
をさらに備える、請求項1ないし7のいずれかに記載の入力装置。
【請求項9】
上記第1および第2の電極層はいずれも透明である、請求項8に記載の入力装置。
【請求項10】
上記第1の連結電極は、隣接する上記第2の帯状電極の間に形成された第3の隙間と重なっている、請求項9に記載の入力装置。
【請求項11】
上記第1の隙間または隣接する上記第1の帯状電極の間に形成された隙間に、上記第1の帯状電極と絶縁された透明なダミー電極がさらに形成されている、請求項9または10に記載の入力装置。
【請求項12】
上記第1の電極層に対して上記第2の電極層の側には、上記第1および第2の電極層と重なるとともに導電性を有するシールド層が配置されている、請求項1ないし11のいずれかに記載の入力装置。
【図1】
【図4】
【図8】
【図11】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図4】
【図8】
【図11】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2010−122951(P2010−122951A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−296625(P2008−296625)
【出願日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]