説明

全自動式マイクロドリルの研磨装置及びその研磨方法

【課題】設備の設置コストを下げ、且つマイクロドリル研磨時の効率及び品質を有効に向上させる全自動式マイクロドリルの研磨装置及びその研磨方法を提供する。
【解決手段】全自動式マイクロドリルの研磨装置及びその研磨方法として、その装置は機台、ブラシ装置、取出しモジュール、挟持モジュール、第1検査モジュール、第2検査モジュール及び研磨モジュールを含む。これらによって、研磨及び検査前のマイクロドリルを該挟持モジュールへ移動し、移動過程で同時に塵除去を行い、続いて第1次検査を行う。合格と判定したものは該研磨モジュールで第1次研磨を行い、不合格のものは不良品区へ送る。第1次研磨が完了した該マイクロドリルは第2次検査へ進み、良品は該放出区へ送り、不良品は前述ステップを繰り返してから第2次研磨へ進み、良品を該放出区へ送り出す。それでも尚、不良品の場合は該不良品区へ移動させ、自動化マイクロドリルの研磨を実現し、その効率と品質を大幅に向上させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、研磨設備及び使用方法に関し、特に全自動行程でマイクロドリルを研磨する研磨装置及びその研磨方法に係わる。
【背景技術】
【0002】
現在、消費性電子製品は軽薄短小及び携帯化の方向へ発展しており、それに使用するプリント配線板及び集積回路基板のサイズも益々軽薄短小化していて、その上に体積が更に小さい電子部品を溶接しなければならない。また該電子部品の接続脚は更に細くて小さいため、マイクロドリルを使用してプリント配線板もしくは集積回路基板上に孔を開ける必要がある。そのマイクロドリルの切刃面は小さく、使用後は摩耗が発生するため、穴あけの品質に影響をする。そのため、一般的に専用のマイクロドリル研磨設備で研磨することで、新しいマイクロドリルを新たに購入するコスト消耗を下げ、且つ穴あけの品質を保っている。
【0003】
研磨の効率及び研磨品質を有効に向上させるため、一般的には、中華民国特許第542029号に示すとおり、自動式マイクロドリル研磨設備でマイクロドリルの研磨を行う。それは、機台、機械腕、転換腕、複数組の画像センサー及び研磨装置を含み、該機械腕及び該転換腕は該機台上に設置し、且つ研磨前の該マイクロドリルをドリル出入区に設置し、該研磨装置は該研磨区内に設置する。該複数組の画像センサーは該検査区内に設置し、且つ該複数組の画像センサー及び該研磨装置は該マイクロドリルの刃長及び直径を検査し、定位検査、検査に必要なスピンドル回転数及びその刃面を検査する。
【0004】
しかしながら、該自動式マイクロドリル研磨設備を使用する場合、マイクロドリルを装填した後、該機械腕で該マイクロドリルを該検査区へ送り、第1画像センサーでその刃長と直径を検査し、次に該転換腕で該マイクロドリルを該研磨区へ送り、該第2画像センサーで該マイクロドリルの定位を検査し、該研磨装置で研磨する。続いて該転換腕で該マイクロドリルを該検査区へ戻し、該第3画像センサーでスピンドル回転数及び刃面を検査し、完成後該機械腕で研磨完了の該マイクロドリルを出す。このように、該自動式マイクロドリル研磨設備は、使用に際し送る時間がかかりすぎ、且つ多数の画像センサーを使用しなければならない。そのため、設備の設置コストが上がってしまうことが、現在の自動式研磨設備の欠点である。
【0005】
故に上述の欠点から本発明は全自動式マイクロドリルの研磨装置及びその研磨方法を提供し、画像センサー使用の回数を減らすだけでなく、且つ往復移動の回数及び時間も大幅に減らし、設備の設置コストを下げ、且つマイクロドリル研磨時の効率を有効に高め、操作時には2回の検査及び2回の研磨によって研磨後の品質を大幅に高める必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】台湾特許第542029号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
解決しようとする問題点は、使用に際し送る時間がかかりすぎ、且つ多数の画像センサーを使用しなければならない。そのため、設備の設置コストが上がってしまい、更にマイクロドリル研磨時の効率及び品質が悪い点である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
全自動式マイクロドリルの研磨装置及びその研磨方法は、その装置は機台、ブラシ装置、取出しモジュール、挟持モジュール、第1検査モジュール、第2検査モジュール及び研磨モジュールを含む。これらによって、研磨及び検査前のマイクロドリルを該挟持モジュールへ移動し、移動過程で同時に塵除去を行い、続いて第1次検査を行う。合格と判定したものは該研磨モジュールで第1次研磨を行い、不合格のものは不良品区へ送る。第1次研磨が完了した該マイクロドリルは第2次検査へ進み、良品は該放出区へ送り、不良品は前述ステップを繰り返してから第2次研磨へ進み、良品を該放出区へ送り出す。それでも尚、不良品の場合は該不良品区へ移動させることを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の全自動式マイクロドリルの研磨装置及びその研磨方法は、設備の設置コストを下げ、且つマイクロドリル研磨時の効率及び品質を有効に向上させるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に係る好ましい実施例の配置態様図である。
【図2】本発明に係る好ましい実施例の装填区、放出区及びブラシ装置の構造態様図である。
【図3】本発明に係る好ましい実施例の不良品区の構造態様図である。
【図4】本発明に係る好ましい実施例の取出しモジュールの構造態様図である。
【図5】本発明に係る好ましい実施例の挟持モジュール及び第1次検査モジュールの構造態様図である。
【図6】本発明に係る好ましい実施例の第2次検査モジュールの構造態様図である。
【図7】本発明に係る好ましい実施例の研磨モジュールの構造態様図である。
【図8】本発明に係る好ましい実施例のマイクロドリル箱で装填区から入る動態態様図である。
【図9】本発明に係る好ましい実施例のマイクロドリルに対してブラシで塵除去作業をする動態態様図である。
【図10】本発明に係る好ましい実施例の取出トングでマイクロドリルを挟む動態態様図である。
【図11】本発明に係る好ましい実施例のマイクロドリルをマイクロドリル回転挟持台に差し込む動態態様図である。
【図12】本発明に係る好ましい実施例のマイクロドリルへの第1次検査を行う動態態様図である。
【図13】本発明に係る好ましい実施例のマイクロドリルがV字型槽に水平倒立で寄りかかる動態態様図である。
【図14】本発明に係る好ましい実施例のマイクロドリルへの研磨作業を行う動態態様図である。
【図15】本発明に係る好ましい実施例のマイクロドリルへの第2次検査を行う動態態様図である。
【図16】本発明に係る好ましい実施例の取出トングでマイクロドリルを挟んでマイクロドリル回転挟持台へ送る動態態様図である。
【図17】本発明に係る好ましい実施例の取出トング、荷卸トングが良品のマイクロドリルを挟み、マイクロドリルを差し込む動態態様図である。
【図18】本発明に係る好ましい実施例の荷卸トングがマイクロドリルを挟んで装填区へ送る動態態様図である。
【図19】本発明に係る好ましい佳実施例の取出トング、荷卸トングが不良品のマイクロドリルを挟み、マイクロドリルを差し込む動態態様図である。
【図20】本発明に係る好ましい実施例の荷卸トングでマイクロドリルを挟み不良品区へ送る動態態様図である。
【図21】本発明に係る好ましい実施例の動作フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
設備の設置コストを下げ、且つマイクロドリル研磨時の効率及び品質を有効に向上させる全自動式マイクロドリル研磨装置を提供することを本発明の目的とする。
【0012】
上述の目的を達成するため、本発明の全自動式マイクロドリル研磨装置は、マイクロドリルを清潔に研磨し、研磨状況を検査するものとする。それは、機台、ブラシ装置、取出しモジュール、挟持モジュール、第1次検査モジュール、第2次検査モジュール、研磨モジュールを含む。機台は、装填区、放出区及び不良品区を備え、該装填区及び該放出区は機台一側に平行設置し、該不良品区は該機台別一側に設置する。ブラシ装置は、該機台上に設置し、該装填区位置の上方に対応する。取出しモジュールは、該装填区の一側に設置する。挟持モジュールは、該取出しモジュールの一側に設置し、該挟持モジュールはマイクロドリル回転挟持台及び一V字型槽を備え、該マイクロドリル回転挟持台は該V字型槽一側に設置する。該マイクロドリル回転挟持台は該マイクロドリル刃面を該V字型槽上に回転させて正方向、水平に置く。第1次検査モジュールは、該マイクロドリル回転挟持台一側に設置し、該第1次検査モジュールは第1画像センサーを備え、該マイクロドリルの刃長、刃径、角度補正及びスピンドル回転数を検査する。第2検査モジュールは、該マイクロドリル回転挟持台一側に傾斜設置して該第1検査モジュール一側に位置する。更に該第2検査モジュールは第2画像センサーを備え、該マイクロドリルの刃面を検査する。研磨モジュールは、該挟持モジュール一側に設置し、且つ該第1検査モジュール及び該第2検査モジュールの一側に位置する。該研磨モジュールは第1砥石車及び第2砥石車を備え、該マイクロドリルの刀刃を研磨する。
【0013】
マイクロドリル研磨時の効率及び品質を有効に向上させる該全自動式マイクロドリル研磨装置を使用した研磨方法を提供することを本発明の別の一目的とする。
【0014】
設備の設置コストを下げ、且つマイクロドリル研磨時の効率及び品質を有効に向上させる全自動式マイクロドリル研磨装置を使用した研磨方法を提供することを本発明の別の一目的とする。
【0015】
上述の目的を達成するため、研磨方法は、以下のステップを含む。
研磨及び検査前の複数のマイクロドリルを置くマイクロドリル箱を提供する。該ブラシ装置で該複数のマイクロドリルに対して塵除去作業を行う。該マイクロドリルを該挟持モジュールへ挟持移動し、垂直、傾斜及び水平等の調整を行う。第1次検査では該マイクロドリルの刃長、刃径、角度補正及びスピンドル回転数等状況を検査する。検査合格した該マイクロドリルに第1次研磨を行い、不合格の該マイクロドリルは該不良品区へ移動させる。研磨完了の該マイクロドリルに第2次検査を行い、刃面の研磨状況を検査し、良品と判定した該マイクロドリルは該放出区へ移動し、不良品の該マイクロドリルは該第1次検査、該第1次研磨及び該第2次検査等ステップを繰り返す。前ステップで不良品であった該マイクロドリルに第2次研磨を行い、良品の該マイクロドリルは該放出区へ移動させ、尚不良品の該マイクロドリルは該不良品区へ移動させる。
【実施例】
【0016】
本発明の内容を更に詳しく説明するため、図式と共に実施例で説明する。
【0017】
図1は、本発明実施例の配置指示図であり、図2〜7は本発明実施例の各部品構造指示図である。図に示すとおり、本発明の全自動式マイクロドリル研磨装置(図未提示)はマイクロドリル10をきれいに研磨し、研磨状況を検査し、良品のマイクロドリル11及び不良品のマイクロドリル12に仕分ける。該全自動式マイクロドリル研磨装置は機台、ブラシ装置40、取出しモジュール60、挟持モジュール70、第1検査モジュール80、第2検査モジュール100及び研磨モジュール90を含む。
【0018】
図2、3に示すとおり、該機台(図未提示)は装填区20、放出区30及び不良品区50を備え、且つ該装填区20と該放出区30は機台一側に相互に平行直伸で設置され、研磨及び検査前のマイクロドリル10を運んで装填したり、研磨及び検査完了後の良品マイクロドリル11を運んで放出したりする。該ブラシ装置40は複数のブラシ毛で構成され、装填区20上方に設置され、研磨及び検査前のマイクロドリル10に塵除去作業を行う。更に該装填区20及び該放出区30はそれぞれ輸送ベルト(図中に符号なし)を設置する。図3に示すとおり、該不良品区50は該装填区20及び該放出区30と同じく、機台の該装填区20及び該放出区30に対応する同側位置に設置され、研磨及び検査完了後の不良品マイクロドリル12を置く。更に該ブラシ装置40は該機台上に設置し該装填区20の上方に対応し、且つ該ブラシ装置40は複数列のブラシから構成される。
【0019】
図4、5に示すとおり、該取出しモジュール60は該装填区20の一側に設置する。該取出しモジュール60は該装填区20及び該挟持モジュール70の間に設置し、且つ該取出しモジュール60は取出トング61及び荷卸トング62を備え、更に該取出トング61及び該荷卸トング62は並列して設置する。更に該挟持モジュール70は該取出しモジュール60の一側に設置し、且つ該挟持モジュール70はマイクロドリル回転挟持台71及びV字型槽72を備え、更に該マイクロドリル回転挟持台71は該V字型槽72の一側に設置する。該マイクロドリル回転挟持台71は該研磨及び検査前のマイクロドリル10を置くのに用い、垂直、水平倒立及び横移動で該研磨及び検査前のマイクロドリル10の研磨及び検査作業を行い、該マイクロドリル回転挟持台71前方に設置する該V字型槽72は、該研磨及び検査前のマイクロドリル10の刃身を支えて研磨作業を行う。更に該V字型槽72の形状は該マイクロドリル10の刃身に対応する。操作時、該取出トング61は装填区20内の該研磨及び検査前のマイクロドリル10を挟持して該マイクロドリル回転挟持台71上へ移動し、続いて該荷卸トング62が研磨完了検査した該良品のマイクロドリル11もしくは該不良品のマイクロドリル12をマイクロドリル回転挟持台71から挟んで装填区20もしくは不良品区50へ移動させる。
【0020】
図6に示すとおり、該第1検査モジュール80は、該マイクロドリル回転挟持台71一側に設置し、且つ該第1次検査モジュール80は第1画像センサー81を備えて該挟持モジュール70の位置で対応する。該第1画像センサー81では該研磨及び検査前のマイクロドリル10の刃長、ドリル径、角度補正及びスピンドル回転数定位を検査する。そのうち、刃長検査では該研磨及び検査前のマイクロドリル10の折損もしくは空洞化を即座に検査判定し、ドリル径検査では該研磨及び検査前のマイクロドリル10が異物混入か否かを即座に判定し、定位検査では該研磨及び検査前のマイクロドリル10の画像を撮影し、画素ピッチソフト公式換算によって刃面に必要な補正角度及び研磨スピンドル回転行程を判定する。そのうち、該第1画像センサーは電荷結合素子部品(Charge-coupled Device ,CCD)とする。
【0021】
図7に示すとおり、該第2検査モジュール100は、該マイクロドリル回転挟持台71一側に傾斜して設置し、該第1検査モジュール80一側に位置する。更に該第2検査モジュール100は第2画像センサー101を備え、該良品のマイクロドリル11もしくは不良品のマイクロドリル12の刃面を検査する。そのうち、該第2画像センサーは電荷結合素子部品(Charge-coupled Device ,CCD)とする。
【0022】
図6に示すとおり、該研磨モジュール90は、該挟持モジュール70一側に設置し、該第1検査モジュール80及び該第2検査モジュール100の一側に位置する。該研磨モジュール90は第1砥石車91及び第2砥石車92を備え、該研磨及び検査前のマイクロドリル10の刀刃の研磨作業を行う。
【0023】
図21は、本発明に係る好ましい実施例の動作フローチャートである。図8〜20は、本発明実施例の各ステップに対応した各種動態指示図である。図に示すとおり、マイクロドリル研磨時の効率を高めるため、前述の全自動式マイクロドリル研磨装置の研磨方法は、下記のステップを含む。
【0024】
S1は、該複数のマイクロドリル10を置いたマイクロドリル箱を提供する。(図8及び図21参照)
【0025】
S2は、該ブラシ装置40で該複数のマイクロドリル10に対して塵除去作業を行う。(図9及び図21参照)
【0026】
S3は、該マイクロドリル10を該挟持モジュール70へ挟持移動し、垂直、傾斜及び水平等に調整する。その動作は該取出しモジュール60の該取出トング61を使用し、該マイクロドリル10を該挟持モジュール70の該マイクロドリル回転挟持台71へ挟んで移動する。(図10、11及び図21参照)
【0027】
S4は、第1次の該マイクロドリル10の検査で、該第1次検査モジュール80の該第1画像センサー81でマイクロドリル10の刃長、刃径、角度補正及びスピンドル回転数等状況を検査する。(図12及び図21参照)
【0028】
S5は、第1次の検査に合格した該マイクロドリル10を研磨する。不合格の該マイクロドリル10は該不良品区50へ移動する。もしも刃長及び刃径が基準であれば、該マイクロドリル回転挟持台71によって該マイクロドリル10の刃面を該V字型槽72上に回転させて正方向、水平倒立で置き、該マイクロドリル回転挟持台71から研磨モジュール90の第1、第2砥石車91及び92間で水平横移動して該マイクロドリル10に対して刀刃研磨作業を行う。もしも刃長及び刃径が基準に合わない時には該取出しモジュール60の該荷卸トング62によって該不良のマイクロドリル12を挟んで不良品区50へ移動する。(図13、14、20、21参照)
【0029】
S6は、第2次の研磨完了後の該マイクロドリル10検査で、第2次検査モジュール100の該第2画像センサー101でその刃面の研磨状況を検査し、良品のマイクロドリル11として判定したものは該放出区30へ移動させる。不良品のマイクロドリル12は、該第1次検査、該第1次研磨及び該第2次検査等ステップを繰り返す。その動作は該マイクロドリル回転挟持台71によって該マイクロドリル10を特定傾斜角度位置に倒し、該第2画像センサー101によって該マイクロドリル10に対し刃面検査作業を行う(図15及び図21参照)。更に該第1次検査、該第1次研磨及び該第2次検査等ステップを繰り返す間、該取出しモジュール60で該装填区20へ移動させ、該取出トング61で研磨及び検査前の該マイクロドリル10を該マイクロドリル回転挟持台71上方へ移動させる(図10、16及び図21参照)。次に検査後、もしも良品のマイクロドリル11であれば該荷卸トング62で該良品のマイクロドリル11を挟み、該取出トング61で研磨及び検査前の該マイクロドリル10を差し込み、該取出しモジュール60で該良品のマイクロドリル11を該装填区20へ移動させる。検査後、もしも不良品のマイクロドリル12であれば、ステップ4からステップ6の動作を繰り返す(図12、13、14、15、17、18及び21参照)。
【0030】
S7は、第2次の前ステップで不良品であったマイクロドリル12の研磨を行う。もしも、良品のマイクロドリル11であれば、該放出区30へ移動させる。もしも、不良品のマイクロドリル12であれば、該不良品区50へ移動させる。第2次研磨及び検査を経た後、もしも良品のマイクロドリル11であれば、該荷卸トング62で該良品のマイクロドリル11を挟み、該取出トング61で研磨及び検査前の該マイクロドリル10を差し込み、該取出しモジュール60で該良品のマイクロドリル11を該放出区30へ移動させる。もしも、それでもまだ不良品のマイクロドリル12があれば、荷卸トング62で該マイクロドリル12を挟み、取出トング61で研磨及び検査前のマイクロドリル10を差し込み、該取出しモジュール60で該不良品のマイクロドリル12を該不良品区50へ移動させる(図17、18、19、20及び21参照)。
【0031】
この他、新しく差し込んだ研磨及び検査前の該マイクロドリル10に対してS4〜S7の動作を繰り返し、複数の個の研磨及び検査前の該マイクロドリル10の研磨作業を完成する。
【0032】
上述のとおり、本発明の全自動式マイクロドリルの研磨装置及びその研磨方法は、該第1検査モジュール80及び該第2検査モジュール100の使用によって画像センサーの回数が減るため、設置コストが下がる。更に本発明は該取出しモジュール60及び該挟持モジュール70によって、操作時に該マイクロドリル10が移動往復する時間が減るため、該マイクロドリル10研磨の効率が有効に向上する。更に、該マイクロドリル10は第1次検査によって合格と判定したものは該研磨モジュール90内で第1次研磨を行い、不合格と判定したものは即座に不良品区50へ送る。第1次研磨が完了した該マイクロドリル10は再び第2次検査を行い、良品は該放出区30へ送り、不良品は前述第1次検査、第1次研磨及び該第2次検査等ステップを繰り返した後、再び第2次研磨を行い、良品を該放出区30へ送り出す。それでも尚、不良品の場合は、該不良品区50へ送る。該マイクロドリル10は検査及び研磨を繰り返すため、研磨の品質が大幅に向上する。
【0033】
以上は、本発明の良好な実施例に過ぎず、本発明実施の範囲を制限するものではない。故に、当領域に習熟した者が、本発明と同効果もしくは簡易な変化を実施するかもしれない。拠って本発明の精神から乖離しない各種入替修飾は全て、本発明の請求範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0034】
10 研磨及び検査前のマイクロドリル
11 良品のマイクロドリル
12 不良品のマイクロドリル
20 装填区
30 放出区
40 ブラシ装置
50 不良品区
60 取出しモジュール
61 取出トング
62 荷卸トング
70 挟持モジュール
71 マイクロドリル回転挟持台
72 V字型槽
80 第1検査モジュール
81 第1画像センサー
90 研磨モジュール
91 第1砥石車
92 第2砥石車
100 第2検査モジュール
101 第2画像センサー
S1 ステップ
S2 ステップ
S3 ステップ
S4 ステップ
S5 ステップ
S6 ステップ
S7 ステップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロドリルを清潔に研磨して研磨状況を検査する全自動式マイクロドリルの研磨装置であって、
装填区と、放出区と、不良品区とを備え、該装填区及び該放出区が一側に平行に設置され、該不良品区が別の側に設置される機台と、
該装填区位置の上方に対応して該機台上に設置されるブラシ装置と、
該装填区の一側に設置される取出しモジュールと、
マイクロドリル回転挟持台と、V字型槽とを備え、該マイクロドリル回転挟持台が該V字型槽の一側に設置され、該マイクロドリル回転挟持台により該マイクロドリルの刃面を正向きに回転させて、該V字型槽上に水平に置かれ、該取出しモジュールの一側に設置され挟持モジュールと、
第1画像センサーを備えていて、該マイクロドリルの刃長、ドリル径、角度補正及びスピンドル回転数を検査し、該マイクロドリル回転挟持台の一側に設置される第1検査モジュールと、
第2画像センサーを備えていて、該マイクロドリルの刃面を検査し、該第1検査モジュールの一側に位置し、且つ該マイクロドリル回転挟持台の一側に傾斜して設置される第2検査モジュールと、
第1砥石車及び第2砥石車を備えていて、該マイクロドリルの刀刃を研磨し、該第1検査モジュール及び該第2検査モジュールの一側に位置し、且つ該挟持モジュールの一側に設置される研磨モジュールと、を備えることを特徴とする、全自動式マイクロドリルの研磨装置。
【請求項2】
前記装填区及び該放出区は、それぞれ輸送ベルトが設置されることを特徴とする、請求項1記載の全自動式マイクロドリルの研磨装置。
【請求項3】
前記ブラシ装置は、複数列のブラシから構成されて該装填区の上方に設置されることを特徴とする、請求項1記載の全自動式マイクロドリルの研磨装置。
【請求項4】
前記取出しモジュールは、取出トングと、荷卸トングとを備え、前記取出トングと、該荷卸トングとは並列に配置されることを特徴とする、請求項1記載の全自動式マイクロドリルの研磨装置。
【請求項5】
前記第1画像センサー及び該第2画像センサーは、電荷結合素子部品(Charge-coupled Device ,CCD)とすることを特徴とする、請求項1記載の全自動式マイクロドリルの研磨装置。
【請求項6】
請求項1記載の全自動式マイクロドリルの研磨装置を利用する全自動式マイクロドリルの研磨方法においで、
研磨及び検査前の複数のマイクロドリルを置いてあるマイクロドリル箱を提供するステップと、
該ブラシ装置で該複数のマイクロドリルに対して塵除去作業を行うステップと、
該マイクロドリルを該挟持モジュールへ挟持移動し、垂直、傾斜及び水平等などの調整を行わせるステップと、
刃長、ドリル径、角度補正及びスピンドル回転数などの状況を検査するように、該マイクロドリルを第1次検査するステップと、
検査合格した該マイクロドリルを第1次研磨し、不合格の該マイクロドリルを該不良品区へ移動するステップと、
刃面の研磨状況を検査し、良品と判定した該マイクロドリルは該放出区へ移動し、不良品の該マイクロドリルは該第1次検査、該第1次研磨及び該第2次検査などをテ繰り返しするように、研磨完了の該マイクロドリルを第2次検査するステップと、
良品の該マイクロドリルであれば該放出区へ移動し、不良品の該マイクロドリルであれば該不良品区へ移動するように、前記のステップで不良品と判定した該マイクロドリルを第2次研磨するステップとを含むことを特徴とする、全自動式マイクロドリルの研磨方法。
【請求項7】
前記該マイクロドリルを該挟持モジュールへ挟持移動するステップに於いて、該取出しモジュールの該取出トングで該マイクロドリルを該挟持モジュールの該マイクロドリル回転挟持台へ挟んで移動することを特徴とする、請求項6記載の全自動式マイクロドリルの研磨方法。
【請求項8】
前記該マイクロドリルの第1次検査ステップは、該第1次検査モジュールの該第1画像センサーで検査を行い、研磨完了の該マイクロドリルの第2次検査ステップは、第2次検査モジュールの該第2画像センサーで検査を行うことを特徴とする、請求項6記載の全自動式マイクロドリルの研磨方法。
【請求項9】
前記マイクロドリルは、該取出しモジュールで該装填区、該放出区及び該不良品区の間を移動することを特徴とする、請求項6記載の全自動式マイクロドリルの研磨方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2013−18063(P2013−18063A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−151803(P2011−151803)
【出願日】平成23年7月8日(2011.7.8)
【出願人】(511166895)鉅威自動化股▲分▼有限公司 (1)
【Fターム(参考)】