説明

公私分計システム、公私分計サーバ、公私分計プログラム、及び公私分計方法

【課題】 携帯端末による通信利用料金の公私分計をより簡易かつ高い精度で実現する。
【解決手段】 携帯端末による通信量の業務利用分を私的利用分と分割して集計する公私分計システムであって、公私分計サーバ20から所定の画面を受信して表示し、この画面を介して入力されたコンテンツサーバ40へのコンテンツ配信要求情報を公私分計サーバ20に送信し、コンテンツサーバ40から公私分計サーバ20を介してコンテンツを受信する携帯端末10と、携帯端末10からのアクセスに対して、所定の画面を携帯端末10に送信し、携帯端末10から受信したコンテンツ配信要求情報にもとづきコンテンツサーバ40にアクセスし、当該コンテンツサーバ40からコンテンツを受信して、携帯端末10に送信するとともに、携帯端末10との通信量を、携帯端末10による業務利用分の通信量として算出する公私分計サーバ20とを有する公私分計システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末の利用料金の公私分計に関し、特に、個人契約の携帯端末による業務利用分の通信量を私的利用分の通信量と分割して集計する公私分計システム、公私分計サーバ、公私分計プログラム、及び公私分計方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話などの携帯端末を業務上活用するニーズが高まっている。しかし、企業側にとっては、社員に携帯電話を支給することは大きな負担となる。また、社員に支給した携帯電話をプライベートで利用されるおそれがあるという問題があった。
一方、社員側にとっては、個人契約の携帯電話を業務に利用した場合に、その費用を個人で負担したくないという問題がある。また、業務用と個人用の2台の携帯電話を持ちたくはないという問題もあった。
そこで、個人契約の携帯電話を業務に利用し、その費用については会社に請求するということが広く行われている。
【0003】
このように、個人契約の携帯電話を業務に利用する場合、一般的に次のような方法で、利用料金の精算が行われている。
まず、個人契約の携帯電話を業務に利用した社員は、業務利用分の通信料金を会社に請求するにあたり、携帯電話事業者から送られてくる請求書の利用明細の中から、業務利用の項目に印をつけ、会社に提出する。
次に、会社側は、社員から提出された利用明細の業務利用の項目の内容を1件1件チェックして、問題がなければ、業務利用分の通信料金の払い戻しを行う。
この際、社員からの請求内容に不明な点があった場合には、会社側は、その社員に電話やメールなどにより確認作業を行う。
【0004】
しかし、このような精算方法には、以下のような問題があった。
すなわち、社員側とっては、私的な携帯電話の利用明細を会社側に公開したくない場合がある。また、毎月利用明細をチェックし、それを会社に提出することは大変煩雑な作業であり、社員にとって大きな負担となる。このため、業務利用分があるにも拘わらず、社員が精算を行わない場合もあった。
また、会社側にとっては、紙ベースでの作業が必要となるため、精算業務に時間かかるという問題があった。また、紙ベースでの作業のため、ミスが発生しやすいという問題もあった。さらに、業務で携帯電話を利用する社員数が増加傾向にあり、年々処理件数が増加しているという問題もあった。
そのうえ、上記の方法では、通話による通信料金については精算することができるが、データ通信による通信料金については精算することができなかった。
【0005】
このような状況において、携帯電話の利用料金の公私分計を、コンピュータを用いて行い、精算業務を自動化する各種方法等が提案されている。
例えば、特許文献1には、携帯電話を操作して相手先電話番号を選択すると、「識別子−相手先電話番号」の電話を自動的にかけることができる携帯電話通話料明細分割集計サービスの利用方法が提案されている。
この方法によれば、識別子にもとづいて、サービスの提供者は、携帯電話通話料金明細を相手先によって複数に分割集計し、利用者に通知することが可能とされている。
【0006】
また、特許文献2には、携帯電話を使用して通信する場合に、公用及び私用で通信費を分けて集計できるようにした通信システムが提案されている。
この通信システムによれば、携帯電話と通信する特定サーバ間に代行サーバを介在させて、この代行サーバにより通信に拠る通信料とサーバ名を記録し、通信費を、携帯電話の料金体系にもとづいて、サーバ名及び通信量で公用及び私用に分計することが可能とされている。
【0007】
【特許文献1】特開2001−339539号公報
【特許文献2】特開2003−179705号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、分割集計の対象とする相手先の電話番号をあらかじめサーバに登録しておく必要があり、登録がされていない相手先に通信する場合に、分計を行うことができないという問題があった。
また、特許文献2に記載のシステムでは、代行サーバに公私分計の対象とするサーバ名を登録しておく必要があった。このため、登録していないサーバにアクセスする場合には、公私分計を行うことができないという問題があった。
【0009】
本発明は、上記の事情にかんがみなされたものであり、個人契約の携帯電話を業務に利用した場合に、分計の対象とする相手先の登録を行うことなく、業務利用分の通信料金を精算することの可能な公私分計システム、公私分計サーバ、公私分計プログラム、及び公私分計方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明の公私分計システムは、携帯端末による通信量の業務利用分を私的利用分と分割して集計する公私分計システムであって、公私分計サーバから所定の画面を受信して表示し、この画面を介して入力されたコンテンツサーバへのコンテンツ配信要求情報を公私分計サーバに送信し、コンテンツサーバから公私分計サーバを介してコンテンツを受信する携帯端末と、携帯端末からのアクセスに対して、所定の画面を携帯端末に送信し、携帯端末から受信したコンテンツ配信要求情報にもとづきコンテンツサーバにアクセスし、当該コンテンツサーバからコンテンツを受信して、携帯端末に送信するとともに、携帯端末との通信量を、携帯端末による業務利用分の通信量として算出する公私分計サーバとを有する構成としてある。
【0011】
公私分計システムをこのような構成にすれば、携帯端末から、公私分計サーバにより提供される所定の画面を介して、業務で使用するコンテンツサーバにアクセスすることで、当該コンテンツサーバへのアクセスに係る携帯端末と公私分計サーバとの通信量を、業務利用分として分割して集計することができる。
このため、業務で使用するコンテンツサーバをあらかじめ公私分計サーバに登録しなくとも、個人契約の携帯端末を用いて、公私分計サーバを介してコンテンツサーバにアクセスし、業務を行った場合に、容易に公私分計を行うことが可能となる。
【0012】
なお、「コンテンツ配信要求情報」とは、コンテンツサーバを特定するための情報を含むものであれば、特に限定されるものではないが、例えばURL(Uniform Resource Locator)等とすることができる。
また、「コンテンツ」とは、コンテンツサーバに保有される情報であれば、特に限定されないが、例えば画像情報、音声情報、映像情報、テキスト情報、その他の電子情報等とすることができる。
さらに、「通信量」とは、通信パケット量等を意味する。
【0013】
また、本発明の公私分計システムは、携帯端末の利用者の金融機関口座への振り込みを行う精算システムを有し、公私分計サーバが、所定のタイミングで、業務利用分の通信量に対応する通信料金を算出して、当該通信料金を精算システムに送信し、精算システムが、通信料金を携帯端末に対応する金融機関口座に振り込む構成としてある。
【0014】
公私分計システムをこのような構成にすれば、個人契約の携帯端末を用いて、公私分計サーバを介して業務に使用するコンテンツサーバにアクセスし、業務を行った場合、その通信利用料金を携帯端末の利用者にキャッシュバックすることができる。
このため、個人契約の携帯端末を業務に使用する場合に、その精算を容易に行うことが可能となる。
【0015】
また、本発明の公私分計システムは、公私分計サーバが、コンテンツを携帯端末に送信するにあたり、当該公私分計サーバにおける送信履歴データ記憶手段を参照し、コンテンツが送信履歴データ記憶手段に記憶されていない場合、当該コンテンツを携帯端末に送信するとともに、このコンテンツを送信履歴データ記憶手段に記憶させ、コンテンツの一部が送信履歴データ記憶手段に記憶されている場合、当該コンテンツの一部以外の部分を携帯端末に送信するとともに、送信したコンテンツを送信履歴データ記憶手段に記憶させ、コンテンツの全部が送信履歴データ記憶手段に記憶されている場合、当該コンテンツを携帯端末に送信しない構成としてある。
【0016】
公私分計システムをこのような構成にすれば、コンテンツサーバから携帯端末に送信されるコンテンツの再送信を抑止することができる。
このため、個人契約の携帯端末を用いて業務を行う場合に、不必要な通信利用料金が発生することを抑止することが可能となる。
【0017】
また、本発明の公私分計システムは、公私分計サーバが、業務利用分の通信量を算出するにあたり、当該公私分計サーバにおける通信ログ記憶手段に記憶された通信ログのうち、携帯端末にコンテンツを送信した通信ログを、当該公私分計サーバにおけるキーワード記憶手段に記憶されている所定のキーワードを用いて検索し、ヒットした通信ログに対応するコンテンツの通信量を私的通信量として算出し、この私的通信量を携帯端末との通信量から減算して、業務利用分の通信量を算出する構成としてある。
【0018】
公私分計システムをこのような構成にすれば、携帯端末から、公私分計サーバにより提供される所定の画面を介して、私的利用に関するコンテンツサーバにアクセスが行われた場合に、これを検出することができる。
このため、個人契約の携帯端末を業務に利用する場合の公私分計をより高い精度で行うことが可能となる。
なお、本発明における「通信ログ」としては、コンテンツの内容をテキスト情報などとして含めたものとすることが好ましい。
【0019】
また、本発明の公私分計サーバは、携帯端末による通信量の業務利用分を私的利用分と分割して集計する公私分計サーバであって、所定の画面を記憶する画面記憶手段と、携帯端末からのアクセスに対して、所定の画面を携帯端末に送信し、携帯端末から画面を介して入力され、送信されてきたコンテンツ配信要求情報にもとづきコンテンツサーバにアクセスし、当該コンテンツサーバからコンテンツを受信して、携帯端末に送信するデータ通信手段と、携帯端末との通信量を、携帯端末による業務利用分の通信量として算出する通信量算出手段とを備えた構成としてある。
【0020】
また、本発明の公私分計サーバは、業務利用分の通信量に対応する通信料金を所定のタイミングで算出する通信料金算出手段を備え、データ通信手段が、携帯端末に対応する金融機関口座への振り込みを行う精算システムに、算出された通信料金を所定のタイミングで送信する構成としてある。
【0021】
また、本発明の公私分計サーバは、携帯端末へのコンテンツの送信履歴を記憶する送信履歴データ記憶手段と、データ通信手段によるコンテンツの携帯端末への送信にあたり、送信履歴データ記憶手段を参照し、コンテンツが送信履歴データ記憶手段に記憶されていない場合、データ通信手段に当該コンテンツを携帯端末に送信させるとともに、このコンテンツを送信履歴データ記憶手段に記憶させ、コンテンツの一部が送信履歴データ記憶手段に記憶されている場合、データ通信手段に当該コンテンツの一部以外の部分を携帯端末に送信させるとともに、送信したコンテンツを送信履歴データ記憶手段に記憶させ、コンテンツの全部が送信履歴データ記憶手段に記憶されている場合、データ通信手段に当該コンテンツを携帯端末に送信させない再送信抑止手段とを備えた構成としてある。
【0022】
また、本発明の公私分計サーバは、携帯端末に送信したコンテンツの通信ログを記憶する通信ログ記憶手段と、所定のキーワードを記憶するキーワード記憶手段と、通信量算出手段による業務利用分の通信量の算出にあたり、通信ログ記憶手段に記憶された通信ログを、キーワード記憶手段に記憶されているキーワードを用いて検索し、ヒットした通信ログに対応するコンテンツの通信量を私的通信量として算出し、この私的通信量を通信量算出手段に受け渡す私的利用抑止手段とを備え、通信量算出手段が、私的通信量を携帯端末との通信量から減算して、業務利用分の通信量を算出する構成としてある。
【0023】
また、本発明の公私分計プログラムは、公私分計サーバに、携帯端末による通信量の業務利用分を私的利用分と分割して集計させる公私分計プログラムであって、公私分計サーバを、所定の画面を記憶する画面記憶手段、携帯端末からのアクセスに対して、所定の画面を携帯端末に送信し、携帯端末から画面を介して入力され、送信されてきたコンテンツ配信要求情報にもとづきコンテンツサーバにアクセスし、当該コンテンツサーバからコンテンツを受信して、携帯端末に送信するデータ通信手段、及び携帯端末との通信量を、携帯端末による業務利用分の通信量として算出する通信量算出手段として機能させる構成としてある。
【0024】
また、本発明の公私分計プログラムは、公私分計サーバを、業務利用分の通信量に対応する通信料金を所定のタイミングで算出する通信料金算出手段として機能させ、データ通信手段に、携帯端末に対応する金融機関口座への振り込みを行う精算システムへ、算出された通信料金を所定のタイミングで送信させる構成としてある。
【0025】
また、本発明の公私分計プログラムは、公私分計サーバを、携帯端末へのコンテンツの送信履歴を記憶する送信履歴データ記憶手段、及びデータ通信手段によるコンテンツの携帯端末への送信にあたり、送信履歴データ記憶手段を参照し、コンテンツが送信履歴データ記憶手段に記憶されていない場合、データ通信手段に当該コンテンツを携帯端末へ送信させるとともに、このコンテンツを送信履歴データ記憶手段に記憶させ、コンテンツの一部が送信履歴データ記憶手段に記憶されている場合、データ通信手段に当該コンテンツの一部以外の部分を携帯端末へ送信させるとともに、送信したコンテンツを送信履歴データ記憶手段に記憶させ、コンテンツの全部が送信履歴データ記憶手段に記憶されている場合、データ通信手段に当該コンテンツを携帯端末へ送信させない再送信抑止手段として機能させる構成としてある。
【0026】
また、本発明の公私分計プログラムは、公私分計サーバを、携帯端末へ送信したコンテンツの通信ログを記憶する通信ログ記憶手段、所定のキーワードを記憶するキーワード記憶手段、及び通信量算出手段による業務利用分の通信量の算出にあたり、通信ログ記憶手段に記憶された通信ログを、キーワード記憶手段に記憶されているキーワードを用いて検索し、ヒットした通信ログに対応するコンテンツの通信量を私的通信量として算出し、この私的通信量を通信量算出手段に受け渡す私的利用抑止手段として機能させ、通信量算出手段に、私的通信量を携帯端末との通信量から減算させて、業務利用分の通信量を算出させる構成としてある。
【0027】
また、本発明の公私分計方法は、携帯端末による通信量の業務利用分を私的利用分と分割して集計する公私分計方法であって、携帯端末が、公私分計サーバにアクセスすると、公私分計サーバが、所定の画面を携帯端末に送信し、携帯端末が、所定の画面を受信して表示し、この画面を介して入力されたコンテンツサーバへのコンテンツ配信要求情報を公私分計サーバに送信し、公私分計サーバが、コンテンツ配信要求情報にもとづきコンテンツサーバにアクセスし、当該コンテンツサーバからコンテンツを受信して、このコンテンツを携帯端末に送信し、携帯端末が、公私分計サーバからコンテンツを受信し、公私分計サーバが、携帯端末との通信量を、携帯端末による業務利用分の通信量として算出する方法としてある。
【0028】
また、本発明の公私分計方法は、公私分計サーバが、所定のタイミングで、業務利用分の通信量に対応する通信料金を算出して、当該通信料金を精算システムに送信し、精算システムが、通信料金を携帯端末に対応する金融機関口座に振り込む方法としてある。
【0029】
また、本発明の公私分計方法は、公私分計サーバが、コンテンツを携帯端末に送信するにあたり、当該公私分計サーバにおける送信履歴データ記憶手段を参照し、コンテンツが送信履歴データ記憶手段に記憶されていない場合、当該コンテンツを携帯端末に送信するとともに、このコンテンツを送信履歴データ記憶手段に記憶させ、コンテンツの一部が送信履歴データ記憶手段に記憶されている場合、当該コンテンツの一部以外の部分を携帯端末に送信するとともに、送信したコンテンツを送信履歴データ記憶手段に記憶させ、コンテンツの全部が送信履歴データ記憶手段に記憶されている場合、当該コンテンツを携帯端末に送信しない方法としてある。
【0030】
また、本発明の公私分計方法は、公私分計サーバが、業務利用分の通信量を算出するにあたり、当該公私分計サーバにおける通信ログ記憶手段に記憶された通信ログのうち、携帯端末にコンテンツを送信した通信ログを、当該公私分計サーバにおけるキーワード記憶手段に記憶されている所定のキーワードを用いて検索し、ヒットした通信ログに対応するコンテンツの通信量を私的通信量として算出し、この私的通信量を携帯端末との通信量から減算して、業務利用分の通信量を算出する方法としてある。
【0031】
公私分計サーバ、公私分計プログラムをこれらのような構成とし、公私分計方法をこのような方法にすれば、個人契約をした携帯端末を用い、公私分計サーバにより提供される所定の画面を介して、業務に使用するコンテンツサーバにアクセスすることで、当該コンテンツサーバを公私分計サーバに登録する必要なく、業務利用分の通信料金を携帯端末の利用者にキャッシュバックすることができる。
このため、個人契約の携帯端末を業務に利用する場合に、その精算を容易に行うことが可能となる。
【0032】
また、携帯端末へのコンテンツの再送信を抑止して、不必要な通信利用料金の発生を防止することができる。
さらに、携帯端末から、公私分計サーバにより提供される所定の画面を介して、私的利用のコンテンツサーバにアクセスが行われた場合、当該アクセスに係る通信量を所定の画面を介して行われた全体の通信量から差し引くことができ、業務利用分の通信料金をより高い精度で算出することが可能となる。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、個人契約の携帯電話を業務に利用した場合に、公私分計の対象とする相手先の登録を行うことなく、業務利用分の通信料金を容易かつより高い精度で精算することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
最初に、本発明が含まれる携帯電話を用いた業務システムの全体像を、図1を参照して説明する。同図は、本発明が含まれる携帯電話を用いた業務システムの全体像を示す図である。
近年の携帯電話を業務に活用するニーズの高まりの中で、個人契約の携帯端末を用いて、ビジネスに必要な情報サービスの取得からドキュメントの出力まで、オフィス環境に近いサービスを享受することができるシステムの提供が望まれている。
そこで、本発明の発明者らは、鋭意検討し、図1に示すような携帯端末を用いたオフィス環境システムを考案した。
【0035】
まず、当該サービスの提供者は、携帯端末において、標準的に提供される電話やメール、グループウェア連携機能の他に、必要な業務システムを、携帯電話アプリケーション開発環境により開発し付加することができる。また、既存のホームページを、画面サイズ変換機能により携帯端末サイズに変換して、表示可能とすることなどもできる。そして、キャリアに依存することなく、セキュアに、様々な情報を見やすいかたちでユーザに提供することができる。
【0036】
利用者は、携帯端末のアプリケーションを起動し、公私分計サーバを経由して各種業務提供サーバに接続し、必要なサービスを利用することができる。また、種々のソフトウェアを用いて作成された各種ドキュメントや、電子メールに添付された各種ドキュメント等を、携帯端末のディスプレイに表示することなどが可能である。
そして、業務上の利用により発生した通話及びデータ通信料金については、公私分計サーバにより提供される公私分計サービスによって、プライベート利用とは別個に集計し、その利用料金を自動的に企業から個人にキャッシュバックすることができるようになっている。
【0037】
これによって、利用者は、個人契約の携帯端末を、種々の業務に活用することができ、会社は社員に携帯電話を提供する必要がない。このため、利用者は、会社と個人の携帯端末を2台持ち歩く必要がなく、様々なデバイスで様々な業務サービスを享受することが可能となっている。
本発明は、このオフィス環境システムのうち、公私分計に関する部分を対象としたものである。
【0038】
次に、本発明の公私分計システムの全体像について、図2を参照して説明する。
まず、携帯端末利用者Aは、個人的に携帯端末10の利用契約を携帯電話事業者Cと結び、その利用料の支払いを行う。
この携帯端末10を業務に利用する場合、携帯端末利用者Aは、携帯端末10に企業Bにおける公私分計サーバ20などから公私分計アプリケーションをダウンロードさせる。
【0039】
この公私分計アプリケーションの起動中は、携帯端末10からの通話及びデータ通信は公私分計サーバ20を介して行われ、原則として業務利用として計測される。
一方、公私分計アプリケーションを起動しないで行った通話及びデータ通信は、私的利用とされる。
公私分計サーバ20は、業務利用分として計算した利用実績を経費精算システム30に送信し、経費精算システム30は、業務分の利用料金を携帯端末利用者Aにキャッシュバックする。
【0040】
以下、本発明に係る公私分計システムの好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
なお、以下の実施形態に示す本発明の公私分計システムは、プログラムに制御されたコンピュータにより動作するようになっている。コンピュータのCPUは、プログラムにもとづいてコンピュータの各構成要素に指令を送り、公私分計サーバの動作に必要となる所定の処理、例えば、業務利用分の通信パケット量の算出処理、業務利用分の通信料金の算出処理、再送信抑止処理、私的利用抑止処理等を行わせる。このように、本発明の公私分計システムにおける各処理,動作は、プログラムとコンピュータとが協働した具体的手段により実現できるものである。
【0041】
プログラムは予めROM,RAM等の記録媒体に格納され、コンピュータに実装された記録媒体から当該コンピュータにプログラムを読み込ませて実行されるが、例えば通信回線を介してコンピュータに読み込ませることもできる。
また、プログラムを格納する記録媒体は、例えば半導体メモリ,磁気ディスク,光ディスク、その他任意のコンピュータで読取り可能な任意の記録手段により構成できる。
【0042】
[第一実施形態]
まず、本発明の第一実施形態の構成について、図3〜図5を参照して説明する。図3は、本実施形態の公私分計システムの構成を示すブロック図である。図4は、本実施形態の公私分計システムにおける携帯端末の構成を示すブロック図である。図5は、本実施形態の公私分計システムにおける公私分計サーバの構成を示すブロック図である。
本実施形態の公私分計システムは、図3に示すように、携帯端末10、公私分計サーバ20、経費精算システム30、コンテンツサーバ40、及び通信回線50を有している。
【0043】
携帯端末10は、業務にも利用する個人契約の携帯電話やPHS、PDA等である。図3においては、1台のみ表示しているが、公私分計システムにおいて、2台以上とすることができる。
携帯端末10は、図4に示すように、通話通信手段10a,データ通信手段20b,公私分計アプリケーション記憶手段10c,認証手段10d,パケット量計測手段10e,パケット量記憶手段10f,公私分計サーバ接続手段10g,画面出力手段10hを備えている。
【0044】
通話通信手段10aは、通話を行う手段である。
データ通信手段10bは、通信回線50を介して、公私分計サーバ20等とデータ通信を行う手段である。
公私分計アプリケーション記憶手段10cは、公私分計サーバ20からダウンロードすることなどにより携帯端末10に入力した公私分計アプリケーションを記憶する。この公私分計アプリケーションを起動することで、携帯端末10に以下の構成を生成することができる。すなわち、認証手段10d,パケット量計測手段10e,パケット量記憶手段10f,公私分計サーバ接続手段10g,画面出力手段10hは、この公私分計アプリケーションを実行することにより、当該プログラムが展開されたメモリ及びCPUにより構成される。
【0045】
認証手段10dは、パスワード入力画面を表示し、入力されたパスワードが携帯端末10に記憶された公私分計用のパスワードと一致するかを判定する。そして、一致した場合にのみ、公私分計アプリケーションの実行により生成するその他の上記各手段を利用可能とする。このパスワードは、予め携帯端末10に公私分計用のパスワードとして記憶させておく必要がある。
【0046】
パケット量計測手段10eは、認証手段10dによる認証が成功すると、携帯端末10と公私分計サーバ20との通信パケット量の計測を開始し、このパケット量を公私分計サーバ20に送信する。
この通信パケット量の送信タイミングは、例えば携帯端末10から公私分計サーバ20へのリクエスト毎とすることができ、リクエスト毎に前回の公私分計サーバ20からのリスポンスについて計測された通信パケット量を送信することができる。
パケット量記憶手段10fは、パケット量計測手段10eにより計測された通信パケット量を記憶する。
【0047】
公私分計サーバ接続手段10gは、公私分計サーバ20のアドレス情報を保有し、公私分計アプリケーションの起動により生成すると、携帯端末10を公私分計サーバ20に接続し、公私分計サーバ20に対して、ポータル画面の送信要求情報を送信する。
画面出力手段10hは、公私分計サーバ20から送信されてきたポータル画面等を携帯端末10におけるディスプレイ等に表示する。
なお、携帯端末10は、その他にもキーボードなどの操作部や、ディスプレイなどの表示部等として、一般的なものを備えるが、これらについては省略している。
【0048】
公私分計サーバ20は、公私分計サービスを提供する情報処理装置であり、図5に示すように、ポータルサイト記憶手段20a,データ通信手段20b,認証手段20c,パケット量計測手段20d,パケット量記憶手段20e,通信量算出手段20f,通信料金算出手段20g,識別情報記憶手段20hを備えている。
【0049】
ポータルサイト記憶手段20aは、携帯端末10に提供するホームページ情報を記憶するものであり、ポータル画面等を記憶する。
データ通信手段20bは、携帯端末10に対して、ポータル画面等を送信するとともに、携帯端末10からのリクエスト等を受信する。
認証手段20cは、携帯端末10から受信したパスワードを用いてユーザ認証を実行する。このとき、認証手段20cは、当該パスワードが識別情報記憶手段20hに存在するかどうかを確認する。したがって、利用者は予めパスワードを、公私分計サーバ20における識別情報記憶手段20hに登録しておく必要がある。
【0050】
パケット量計測手段20dは、携帯端末10との通信パケット量を計測する。
このとき、パケット量計測手段20dは、携帯端末10から受信するリクエストのパケット量を計測する。また、携帯端末10に送信するレスポンスのパケット量を測定する。さらに、携帯端末10からのリクエストとともに、送られてくる携帯端末10により計測された通信パケット量を取得する。そして、これらのパケット量を比較処理して、リクエスト及びリスポンスのそれぞれのサイズをログとして出力する。
【0051】
なお、パケット量計測手段20dは、比較処理において、リクエストやレスポンスが届かなかったときに、どのようにログを出力するかを判断する。
パケット量記憶手段20eは、パケット量計測手段20dにより計測されたパケット量を記憶する。
【0052】
通信量算出手段20fは、携帯端末10において計測された通信パケット量と、公私分計サーバ20において計測された通信パケット量とにもとづいて、業務利用分の通信パケット量を高い精度で算出する。
なお、このような通信パケット量の具体的な計測及び算出方法としては、本発明の出願人による特願2004−190619号に記載の方法を用いることができる。
【0053】
通信料金算出手段20gは、通信量算出手段20fにより算出された通信パケット量にもとづいて、所定の計算式により、業務利用分の通信料金を算出する。
識別情報記憶手段20hは、携帯端末10の使用者を特定するための情報を保有する。この識別情報記憶手段20hには、例えばパスワード,携帯端末10の端末ID,社員ID等を対応付けて保有させることができる。
【0054】
経費精算システム30は、社員IDごとに当該社員の金融機関口座番号を管理し、経費の精算処理をして、振り込み処理を実行する。
この経費精算システム30は、公私分計サーバ20から送信されてきた社員IDにもとづき対応する社員の金融機関口座番号を特定するとともに、この社員IDに対応付けて公私分計サーバ20から送信されてきた業務利用分の通信料金を、当該口座に振り込む。
【0055】
コンテンツサーバ40は、携帯端末10に提供するための、各種業務用コンテンツを保有する情報処理装置である。このコンテンツサーバ40は、携帯端末10からのコンテンツ送信要求情報を、公私分計サーバ20を介して受信し、コンテンツ送信要求情報に対応するコンテンツを、公私分計サーバ20を介して携帯端末10に送信する。
このコンテンツサーバ40は、図3においては、1台のみ表示しているが、公私分計システムにおいて、2台以上とすることもできる。
【0056】
通信回線50は、従来公知の任意好適な公衆回線、商業回線又は専用回線を用いることができる。また携帯端末10、公私分計サーバ20、経費精算システム30、及びコンテンツサーバ40のそれぞれの間においては、同一又は別個の通信回線で構成することができる。
さらに、通信回線50は、携帯端末10、公私分計サーバ20、経費精算システム30、及びコンテンツサーバ40のそれぞれの間を、無線あるいは有線で接続可能な回線であり、例えば、公衆回線網、専用回線網、インターネット回線網及びイントラネット網により構成することができる。
【0057】
次に、本実施形態の公私分計システムにおける処理手順について、図6及び図7を参照して説明する。図6は、本実施形態の公私分計システムにおけるコンテンツ送信処理手順を示す動作手順図である。図7は、本実施形態の公私分計システムにおける経費精算処理手順を示す動作手順図である。
【0058】
まず、図6に示すように、携帯端末10において、公私分計アプリケーションを起動する(ステップ10)。この公私分計アプリケーションは、公私分計サーバ20から事前にダウンロードすることなどにより、携帯端末10に記憶されている。
携帯端末10において、公私分計アプリケーションを起動して行う通信に係る通信パケット量は、公私分計サーバ20において、業務用の通信に係る通信パケット量として計算される。一方、公私分計アプリケーションを起動することなく行われた通信に係る通信パケット量は、公私分計サーバ20において、業務用の通信に係る通信パケット量として計算されない。したがって、このような公私分計アプリケーションを起動することなく行われた通信は、私的利用とされ、経費精算システム30による精算(キャッシュバック)の対象とはされない。
【0059】
携帯端末10は、公私分計アプリケーションを起動すると、ユーザ認証処理を実行する(ステップ11)。このとき、携帯端末10は、パスワード認証画面を表示する。そして、利用者により入力されたパスワードが携帯端末10に公私分計用として登録されているものと一致するか否かを判定し、一致している場合にのみ以下の処理を実行する。一致してない場合は、再びパスワード認証画面を表示することなどができる。
【0060】
次に、携帯端末10は、通信パケット量の計測を開始する(ステップ12)。すなわち、以降の処理において、携帯端末10が、公私分計サーバ20にリクエストを送信し、公私分計サーバ20からリスポンスを受信すると、このリスポンスによる通信パケット量を計測し、次のリクエストに際して、この計測した通信パケット量をそのリクエストのヘッダに含めて公私分計サーバ20に送信する。
【0061】
次に、携帯端末10は、公私分計サーバ20と接続して(ステップ13)、ステップ11において入力されたパスワードを公私分計サーバ20に送信する(ステップ14)。
公私分計サーバ20は、受信したパスワードにより、サーバ側のユーザ認証を実行する(ステップ15)。
このとき、公私分計サーバ20は、パスワードが識別情報記憶手段20hに存在するかどうかを確認することなどによりユーザ認証を実行することができる。このため、利用者は予め、識別情報記憶手段20hにパスワードを登録しておく必要がある。また、識別情報記憶手段20hには、パスワードに対応付けて、携帯端末10の端末ID及び社員IDを登録しておく。
【0062】
公私分計サーバ20におけるユーザ認証が成功すると、公私分計サーバ20において通信パケット量の計測を開始する(ステップ16)。これにより、以降の処理において、公私分計サーバ20は、携帯端末10から送信されてきたリクエストの通信パケット量を計測するとともに、携帯端末10に送信するリスポンスの通信パケット量を計測する。また、携帯端末10によるリクエストのヘッダから携帯端末10により計測されたリスポンスの通信パケット量を取得する。そして、これらの通信パケット量を比較処理して、リクエスト及びリスポンスの通信パケット量のサイズをログに出力する。
【0063】
次に、公私分計サーバ20は、携帯端末10にポータル画面情報を送信する(ステップ17)。
携帯端末10は、公私分計サーバ20からポータル画面情報を受信して、ポータル画面をディスプレイに表示する(ステップ18)。
このポータル画面は、各種業務の利用メニューが選択できるようになっている。そして、利用者は携帯端末10によりポータル画面から様々なコンテンツサーバ40にアクセスすることができる。このとき、コンテンツサーバ40は公私分計サーバ20に登録されている必要はない。
【0064】
そして、携帯端末10は、業務に必要なコンテンツの配信要求情報を公私分計サーバ20を介して、公私分計サーバ20に送信する(ステップ19,20)。
これに対して、コンテンツサーバ40は、コンテンツ配信要求情報に対応するコンテンツを、公私分計サーバ20を介して携帯端末10に送信する(ステップ21)。
【0065】
携帯端末10は、コンテンツを受信して、これを出力する(ステップ22)。複数のコンテンツを使用する場合には、ステップ19〜ステップ22を繰り返し実行することになる。
この際、通信パケット量は、携帯端末10及び公私分計サーバ20において逐次計測され、公私分計サーバ20においてログに出力される。
【0066】
業務が終了し、携帯端末10に公私分計アプリケーションの終了指示が入力されると、携帯端末10は、公私分計アプリケーションを終了する(ステップ23)。このとき、携帯端末10における通信パケット量の計測は終了する。
そして、公私分計アプリケーションの終了と同時に、携帯端末10と公私分計サーバ20との接続は解除される(ステップ24)。
これによって、公私分計サーバ20においても、通信パケット量の計測は終了する(ステップ25)。
【0067】
次に、図7に示すように、公私分計サーバ20は、携帯端末10において計測され、公私分計サーバ20に送信されてきた通信パケット量と、公私分計サーバ20において計測した通信パケット量とにもとづいて、通信パケット量を算出する(ステップ30)。この通信パケット量は、ポータル画面を介した通信によるものであり、業務利用分の通信パケット量である。
【0068】
なお、本実施形態では、端末側で計測した通信パケット量と、サーバ側で計測した通信パケット量を用いて、端末及びサーバ間の通信パケット量を算出することで、より精度の高い通信パケット量の計測を実現している。しかし、サーバ側でのみ通信パケット量を計測して、これを業務利用分の通信パケット量として算出することも勿論可能である。
そして、公私分計サーバ20は、この通信パケット量に対応する業務利用分の通信料金を、所定の計算式にもとづき算出する(ステップ31)。
【0069】
次に、公私分計サーバ20は、この業務利用分の通信料金を経費精算システム30に送信する(ステップ32)。
このとき、公私分計サーバ20は、当該通信対象の携帯端末10の端末IDにもとづいて、識別情報記憶手段20hを検索し、社員IDを特定して、この社員IDと通信料金を経費精算システム30に送信することができる。
経費精算システム30は、公私分計サーバ20から社員IDと通信料金を受信すると、当該社員IDに対応する社員の金融機関口座に、当該業務利用分の通信料金を振り込む(ステップ33)。
【0070】
なお、ステップ30〜ステップ33の処理は、例えば毎日や週一回、月一回など、それぞれ所定のタイミングで行うことが可能である。また、ステップ30〜ステップ33のそれぞれの処理タイミングを異なるものとすることも可能である。
【0071】
以上説明したように、本実施形態の公私分計システムによれば、個人契約をした携帯端末10を用いて、公私分計サーバ20により提供されるポータル画面を介してコンテンツサーバ40にアクセスすることで、業務用としてあらかじめ公私分計サーバ20に登録を行うことなく、当該コンテンツサーバ40へのアクセスによる通信利用料金を携帯端末10の利用者にキャッシュバックすることができる。
このため、個人契約の携帯端末10を業務に使用する場合の精算を、容易に行うことが可能となる。
【0072】
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について、図8を参照して説明する。同図は、本実施形態の公私分計システムにおける公私分計サーバの構成を示すブロック図である。
本実施形態は、公私分計サーバ20がコンテンツサーバ40から携帯端末10へ送信されたコンテンツを圧縮するとともに、再送信を抑止することで、同一内容のデータ送信に必要な通信料金をできるだけ少なくすることができる点で第一実施形態と異なる。その他の点については、第一実施形態と同様である。
【0073】
すなわち、本実施形態の公私分計サーバ20は、第一実施形態における構成に加え、さらに送信履歴データ記憶手段20i,再送信抑止手段20jを備えている。
送信履歴データ記憶手段20iは、公私分計サーバ20を介して携帯端末10に送信されたコンテンツを記憶する。
再送信抑止手段20jは、コンテンツを携帯端末10に送信する前に、そのコンテンツが送信履歴データ記憶手段20iに記憶されているかどうかを確認する。
【0074】
そして、記憶されていな場合に、コンテンツを圧縮して、携帯端末10に送信するとともに、このコンテンツを送信履歴データ記憶手段20iに記憶させる。
一方、記憶されている場合には、既に携帯端末10に送信済みのコンテンツであるため、携帯端末10に送信しない。
【0075】
次に、本実施形態の公私分計システムにおける処理手順について、図9を参照して説明する。図9は、本実施形態の公私分計システムにおけるコンテンツ送信処理手順を示す動作手順図である。
同図の処理手順は、ステップ62を除いて、図6に示す第一実施形態における公私分計システムの処理手順と同様である。
【0076】
すなわち、本実施形態では、公私分計サーバ20は、コンテンツサーバ40からコンテンツが送信されてくると、このコンテンツが送信履歴データ記憶手段20iに記憶されているか否かを確認する。
そして、コンテンツが送信履歴データ記憶手段20iに記憶されていない場合、公私分計サーバ20は、当該コンテンツを圧縮して携帯端末10に送信するとともに、送信したコンテンツを送信履歴データ記憶手段20iに記憶させる。
【0077】
また、コンテンツが送信履歴データ記憶手段20iに記憶されている場合、公私分計サーバ20は、当該コンテンツを携帯端末10に送信することなく破棄する。
さらに、コンテンツの一部が送信履歴データ記憶手段20iに記憶されている場合、公私分計サーバ20は、このコンテンツの一部以外の部分を圧縮して携帯端末10に送信するとともに、送信したコンテンツを送信履歴データ記憶手段20iに記憶させる。
なお、再送信抑止の具体的な方法としては、本発明の出願人による特願2004−186279号に記載の方法を用いることができる。
【0078】
以上説明したように、本実施形態の公私分計システムによれば、公私分計サーバ20から携帯端末10にコンテンツを送信するにあたり、パケットを圧縮することができるとともに、携帯端末10から既に送信済みのコンテンツが要求された場合に、再送信を抑止することができる。
このため、不必要な通信トラフィックを削減でき、携帯端末10による業務利用分の通信料金の発生を適正化することが可能となる。
【0079】
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について、図10を参照して説明する。同図は、本実施形態の公私分計システムにおける公私分計サーバの構成を示すブロック図である。
本実施形態は、公私分計サーバ20が、携帯端末10に送信したコンテンツの通信ログを記録して、この通信ログにもとづき私的利用を検出し、私的利用分を除外して業務利用分の通信料金を算出することができる点で第一実施形態と異なる。その他の点については、第一実施形態と同様である。
【0080】
すなわち、本実施形態の公私分計サーバ20は、第一実施形態における構成に加えて、さらに通信ログ記憶手段20k,キーワード記憶手段20l,私的利用抑止手段20mを備えている。
通信ログ記憶手段20kは、携帯端末10に送信するコンテンツの通信ログを記憶する。このコンテンツの通信ログは、種々のものとすることができ、例えば、コンテンツに含まれるテキスト情報、コンテンツに付随して保有されている属性情報等を含むものとすることができる。
本実施形態におけるデータ通信手段20bは、携帯端末10へのコンテンツの送信にあたり、この通信ログを通信ログ記憶手段20kに記録する。
【0081】
キーワード記憶手段20lは、私的利用と判定するためのキーワードを記憶する。このキーワードとしては、業務内容に応じて種々のものを用いることができるが、その業務において使用されることのないものを、あらかじめキーワード記憶手段20kに記憶させておく。
【0082】
私的利用抑止手段20mは、キーワード記憶手段20lに記憶されたキーワードが、通信ログ記憶手段20kにおける、携帯端末10にコンテンツを送信した通信ログに記憶されているかどうかを検索することで、私的利用分の通信パケット量を算出する。この検索は、所定のタイミングごとに、通信パケット量の算出対象である通信ログに対して実行する。
【0083】
すなわち、私的利用抑止手段20mは、公私分計サーバ20から携帯端末10に送信されたコンテンツの通信ログにおいて、上記キーワードが記録されている通信ログに対応するコンテンツの通信パケット量を、パケット量記憶手段20eから取得する。
なお、パケット量記憶手段20eに記憶されている通信パケット量と、通信ログ記憶手段20kにおける通信ログとは、所定の識別番号や通信時刻等により対応可能に記憶されている。
【0084】
そして、私的利用抑止手段20mは、このようにして算出した通信パケット量を通信量算出手段20fに受け渡す。
通信量算出手段20fは、業務利用分の通信パケット量の算出にあたり、端末側の計測量とサーバ側の計測量とにもとづき算出した通信パケット量の合計値から、私的利用抑止手段20mから取得した私的利用による通信パケット量を差し引いて、業務利用分の通信パケット量を算出する。
【0085】
次に、本実施形態の公私分計システムにおける処理手順について、図11を参照して説明する。図11は、本実施形態の公私分計システムにおける経費精算処理手順を示す動作手順図である。
同図の処理手順は、ステップ71〜73を除いて、図7に示す第一実施形態における公私分計システムの処理手順と同様である。
【0086】
まず、公私分計サーバ20は、携帯端末10において計測され、公私分計サーバ20に送信されてきた通信パケット量と、公私分計サーバ20において計測した通信パケット量とにもとづいて、通信パケット量を算出する(ステップ70)。
本実施形態においては、この通信パケット量は、最終的な業務利用分の通信パケット量とはされず、以下の処理により、私的利用分を除外して、最終的な業務利用分の通信パケット量が算出される。
【0087】
すなわち、公私分計サーバ20は、上述した通り、キーワード記憶手段20lに記憶されている所定のキーワードにより、通信ログ記憶手段20kにおける、当該携帯端末10にコンテンツを送信した通信ログを検索する。
そして、ヒットした通信ログが存在する場合に、この通信ログに対応するコンテンツの通信パケット量を、パケット量記憶手段20eから抽出し、これを私的利用分の通信パケット量として算出する(ステップ71)。
【0088】
次に、公私分計サーバ20は、ステップ70において算出した通信パケット量から私的利用分の通信パケット量を減算して、最終的な業務利用分の通信パケット量を算出する(ステップ72)。
なお、ヒットした通信ログが存在しない場合は、私的利用分の通信パケット量は0と算出され、ステップ70において算出した通信パケット量が、最終的な業務利用分の通信パケット量として算出されることとなる。
【0089】
そして、公私分計サーバ20は、この最終的な業務利用分の通信パケット量に対応する業務利用分の通信料金を、所定の計算式にもとづき算出する(ステップ73)。
なお、本実施形態では最終的な業務利用分の通信パケット量を算出してから、これに対応する業務利用分の通信料金を算出しているが、ステップ70で算出した通信パケット量に対応する通信料金と、私的利用分の通信料金を算出し、前者から後者を減算することで業務利用分の通信料金を算出することもできる。
【0090】
以降は、第一実施形態と同様にして、公私分計サーバ20は、当該通信を行った携帯端末10に対応する社員IDを特定し、この社員IDと業務利用分の通信料金を経費精算システム30に送信する(ステップ74)。
そして、経費精算システム30は、この社員IDに対応する社員の金融機関口座に業務利用分の通信料金の振り込みを行う(ステップ75)。
【0091】
以上説明したように、本実施形態の公私分計システムによれば、ポータル画面を介して、私的利用を目的としてコンテンツサーバにアクセスした場合に、この私的利用分の通信パケット量を、ポータル画面を介して行われた全ての通信パケット量から除外して、業務利用分の通信パケット量を算出することができる。
このため、より精度の高い公私分計を実現することが可能となる。
【0092】
本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、第二実施形態の公私分計サーバ20の構成と第三実施形態の公私分計サーバ20の構成とを組み合わせて、公私分計サーバ20から携帯端末10への再送信抑止を可能にするとともに、私的利用の抑止を実現するなど適宜変更することが可能である。
【0093】
また、上記各実施形態では、携帯端末10が個人契約のものである場合について説明したが、携帯端末10が企業による契約のものである場合に適用することも可能である。この場合、携帯端末10において公私分計アプリケーションを起動して行われた通信の通信料金については、公私分計サーバ20により業務利用分として算出され、携帯端末10の利用者の金融機関口座への振り込みは行われない。一方、公私分計アプリケーションを起動せずに行われた通信の通信料金については、私的利用分として利用者に請求されることになる。また、第三実施形態によれば、公私分計サーバ20は、ポータル画面を介して行われた私的利用分の通信料金を算出することもできる。これによって、利用者が、公私分計アプリケーションを起動したまま、企業契約の携帯端末10を私的に利用した場合にも、その通信料金を利用者に請求することが可能となる。
【0094】
さらに、上記各実施形態では、携帯端末10が公私分計サーバ20を介してコンテンツサーバ40からコンテンツを受信する場合の公私分計について説明したが、通話について公私分計を行うことも可能である。例えば、携帯端末10が公私分計サーバ20のポータル画面から通話機能を選択して通話を行った場合に、公私分計サーバ20がこの通話利用料金を業務利用分として算出し、経費精算システム30に送信することで、通話利用料金についても公私分計を行うことが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明は、個人契約の携帯端末を業務目的に用いる場合の公私分計に適用することが可能である。特に、各種業務をポータル画面を介して行うことで、業務利用分の通信料金を容易に自動精算することができるため、携帯端末を用いて、オフィスにいる場合と同等の業務を行う場合の公私分計に好適に利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明が含まれる携帯端末を用いたオフィス環境システムの全体像を示す図である。
【図2】本発明の公私分計システムの全体像を示す図である。
【図3】本発明の各実施形態の公私分計システムの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の各実施形態の公私分計システムにおける携帯端末の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第一実施形態の公私分計システムにおける公私分計サーバの構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第一実施形態の公私分計システムにおけるコンテンツ送信処理手順を示す動作手順図である。
【図7】本発明の第一実施形態の公私分計システムにおける経費精算処理手順を示す動作手順図である。
【図8】本発明の第二実施形態の公私分計システムにおける公私分計サーバの構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第二実施形態の公私分計システムにおけるコンテンツ送信処理手順を示す動作手順図である。
【図10】本発明の第三実施形態の公私分計システムにおける公私分計サーバの構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の第三実施形態の公私分計システムにおける経費精算処理手順を示す動作手順図である。
【符号の説明】
【0097】
A 携帯端末利用者
B 企業
C 携帯電話事業者
10 携帯端末
10a 通話通信手段
10b データ通信手段
10c 公私分計アプリケーション記憶手段
10d 認証手段
10e パケット量計測手段
10f パケット量記憶手段
10g 公私分計サーバ接続手段
10h 画面出力手段
20 公私分計サーバ
20a ポータルサイト記憶手段
20b データ通信手段
20c 認証手段
20d パケット量計測手段
20e パケット量記憶手段
20f 通信量算出手段
20g 通信料金算出手段
20h 識別情報記憶手段
20i 送信履歴データ記憶手段
20j 再送信抑止手段
20k 通信ログ記憶手段
20l キーワード記憶手段
20m 私的利用抑止手段
30 経費精算システム
40 コンテンツサーバ
50 通信回線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末による通信量の業務利用分を私的利用分と分割して集計する公私分計システムであって、
公私分計サーバから所定の画面を受信して表示し、この画面を介して入力されたコンテンツサーバへのコンテンツ配信要求情報を前記公私分計サーバに送信し、前記コンテンツサーバから前記公私分計サーバを介してコンテンツを受信する携帯端末と、
前記携帯端末からのアクセスに対して、前記所定の画面を前記携帯端末に送信し、前記携帯端末から受信した前記コンテンツ配信要求情報にもとづき前記コンテンツサーバにアクセスし、当該コンテンツサーバからコンテンツを受信して、前記携帯端末に送信するとともに、前記携帯端末との通信量を、前記携帯端末による業務利用分の通信量として算出する前記公私分計サーバと、を有する
ことを特徴とする公私分計システム。
【請求項2】
請求項1記載の公私分計システムが、前記携帯端末の利用者の金融機関口座への振り込みを行う精算システムを有し、
前記公私分計サーバが、所定のタイミングで、前記業務利用分の通信量に対応する通信料金を算出して、当該通信料金を前記精算システムに送信し、
前記精算システムが、前記通信料金を前記携帯端末に対応する金融機関口座に振り込む
ことを特徴とする公私分計システム。
【請求項3】
前記公私分計サーバが、前記コンテンツを前記携帯端末に送信するにあたり、当該公私分計サーバにおける送信履歴データ記憶手段を参照し、
前記コンテンツが前記送信履歴データ記憶手段に記憶されていない場合、当該コンテンツを前記携帯端末に送信するとともに、このコンテンツを前記送信履歴データ記憶手段に記憶させ、
前記コンテンツの一部が前記送信履歴データ記憶手段に記憶されている場合、当該コンテンツの一部以外の部分を前記携帯端末に送信するとともに、送信したコンテンツを前記送信履歴データ記憶手段に記憶させ、
前記コンテンツの全部が前記送信履歴データ記憶手段に記憶されている場合、当該コンテンツを前記携帯端末に送信しない
ことを特徴とする請求項1又は2記載の公私分計システム。
【請求項4】
前記公私分計サーバが、前記業務利用分の通信量を算出するにあたり、
当該公私分計サーバにおける通信ログ記憶手段に記憶された通信ログのうち、前記携帯端末に前記コンテンツを送信した通信ログを、当該公私分計サーバにおけるキーワード記憶手段に記憶されている所定のキーワードを用いて検索し、ヒットした通信ログに対応するコンテンツの通信量を私的通信量として算出し、この私的通信量を前記携帯端末との通信量から減算して、前記業務利用分の通信量を算出する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の公私分計システム。
【請求項5】
携帯端末による通信量の業務利用分を私的利用分と分割して集計する公私分計サーバであって、
所定の画面を記憶する画面記憶手段と、
携帯端末からのアクセスに対して、前記所定の画面を前記携帯端末に送信し、前記携帯端末から前記画面を介して入力され、送信されてきたコンテンツ配信要求情報にもとづきコンテンツサーバにアクセスし、当該コンテンツサーバからコンテンツを受信して、前記携帯端末に送信するデータ通信手段と、
前記携帯端末との通信量を、前記携帯端末による業務利用分の通信量として算出する通信量算出手段と、を備えた
ことを特徴とする公私分計サーバ。
【請求項6】
請求項5記載の公私分計サーバが、前記業務利用分の通信量に対応する通信料金を所定のタイミングで算出する通信料金算出手段を備え、
前記データ通信手段が、前記携帯端末に対応する金融機関口座への振り込みを行う精算システムに、算出された前記通信料金を所定のタイミングで送信する
ことを特徴とする公私分計サーバ。
【請求項7】
請求項5又は6記載の公私分計サーバが、
前記携帯端末へのコンテンツの送信履歴を記憶する送信履歴データ記憶手段と、
前記データ通信手段による前記コンテンツの前記携帯端末への送信にあたり、前記送信履歴データ記憶手段を参照し、前記コンテンツが前記送信履歴データ記憶手段に記憶されていない場合、前記データ通信手段に当該コンテンツを前記携帯端末に送信させるとともに、このコンテンツを前記送信履歴データ記憶手段に記憶させ、前記コンテンツの一部が前記送信履歴データ記憶手段に記憶されている場合、前記データ通信手段に当該コンテンツの一部以外の部分を前記携帯端末に送信させるとともに、送信したコンテンツを前記送信履歴データ記憶手段に記憶させ、前記コンテンツの全部が前記送信履歴データ記憶手段に記憶されている場合、前記データ通信手段に当該コンテンツを前記携帯端末に送信させない再送信抑止手段と、を備えた
ことを特徴とする公私分計サーバ。
【請求項8】
請求項5〜7のいずれかに記載の公私分計サーバが、
前記携帯端末に送信したコンテンツの通信ログを記憶する通信ログ記憶手段と、
所定のキーワードを記憶するキーワード記憶手段と、
前記通信量算出手段による前記業務利用分の通信量の算出にあたり、前記通信ログ記憶手段に記憶された前記通信ログを、前記キーワード記憶手段に記憶されているキーワードを用いて検索し、ヒットした通信ログに対応するコンテンツの通信量を私的通信量として算出し、この私的通信量を前記通信量算出手段に受け渡す私的利用抑止手段と、を備え、
前記通信量算出手段が、前記私的通信量を前記携帯端末との通信量から減算して、前記業務利用分の通信量を算出する
ことを特徴とする公私分計サーバ。
【請求項9】
公私分計サーバに、携帯端末による通信量の業務利用分を私的利用分と分割して集計させる公私分計プログラムであって、
前記公私分計サーバを、
所定の画面を記憶する画面記憶手段、
携帯端末からのアクセスに対して、前記所定の画面を前記携帯端末に送信し、前記携帯端末から前記画面を介して入力され、送信されてきたコンテンツ配信要求情報にもとづきコンテンツサーバにアクセスし、当該コンテンツサーバからコンテンツを受信して、前記携帯端末に送信するデータ通信手段、及び
前記携帯端末との通信量を、前記携帯端末による業務利用分の通信量として算出する通信量算出手段
として機能させるための公私分計プログラム。
【請求項10】
前記公私分計サーバを、前記業務利用分の通信量に対応する通信料金を所定のタイミングで算出する通信料金算出手段として機能させ、
前記データ通信手段に、前記携帯端末に対応する金融機関口座への振り込みを行う精算システムへ、算出された前記通信料金を所定のタイミングで送信させる
ことを実行させるための請求項9記載の公私分計プログラム。
【請求項11】
前記公私分計サーバを、
前記携帯端末へのコンテンツの送信履歴を記憶する送信履歴データ記憶手段、及び
前記データ通信手段による前記コンテンツの前記携帯端末への送信にあたり、前記送信履歴データ記憶手段を参照し、前記コンテンツが前記送信履歴データ記憶手段に記憶されていない場合、前記データ通信手段に当該コンテンツを前記携帯端末へ送信させるとともに、このコンテンツを前記送信履歴データ記憶手段に記憶させ、前記コンテンツの一部が前記送信履歴データ記憶手段に記憶されている場合、前記データ通信手段に当該コンテンツの一部以外の部分を前記携帯端末へ送信させるとともに、送信したコンテンツを前記送信履歴データ記憶手段に記憶させ、前記コンテンツの全部が前記送信履歴データ記憶手段に記憶されている場合、前記データ通信手段に当該コンテンツを前記携帯端末へ送信させない再送信抑止手段
として機能させるための請求項9又は10記載の公私分計プログラム。
【請求項12】
前記公私分計サーバを、
前記携帯端末へ送信したコンテンツの通信ログを記憶する通信ログ記憶手段、
所定のキーワードを記憶するキーワード記憶手段、及び
前記通信量算出手段による前記業務利用分の通信量の算出にあたり、前記通信ログ記憶手段に記憶された前記通信ログを、前記キーワード記憶手段に記憶されているキーワードを用いて検索し、ヒットした通信ログに対応するコンテンツの通信量を私的通信量として算出し、この私的通信量を前記通信量算出手段に受け渡す私的利用抑止手段として機能させ、
前記通信量算出手段に、前記私的通信量を前記携帯端末との通信量から減算させて、前記業務利用分の通信量を算出させる
ことを実行させるための請求項9〜11のいずれかに記載の公私分計プログラム。
【請求項13】
携帯端末による通信量の業務利用分を私的利用分と分割して集計する公私分計方法であって、
携帯端末が、公私分計サーバにアクセスすると、
前記公私分計サーバが、所定の画面を前記携帯端末に送信し、
前記携帯端末が、前記所定の画面を受信して表示し、この画面を介して入力されたコンテンツサーバへのコンテンツ配信要求情報を前記公私分計サーバに送信し、
前記公私分計サーバが、前記コンテンツ配信要求情報にもとづき前記コンテンツサーバにアクセスし、当該コンテンツサーバからコンテンツを受信して、このコンテンツを前記携帯端末に送信し、
前記携帯端末が、前記公私分計サーバから前記コンテンツを受信し、
前記公私分計サーバが、前記携帯端末との通信量を、前記携帯端末による業務利用分の通信量として算出する
ことを特徴とする公私分計方法。
【請求項14】
前記公私分計サーバが、所定のタイミングで、前記業務利用分の通信量に対応する通信料金を算出して、当該通信料金を精算システムに送信し、
前記精算システムが、前記通信料金を前記携帯端末に対応する金融機関口座に振り込む
ことを特徴とする請求項13記載の公私分計方法。
【請求項15】
前記公私分計サーバが、前記コンテンツを前記携帯端末に送信するにあたり、当該公私分計サーバにおける送信履歴データ記憶手段を参照し、
前記コンテンツが前記送信履歴データ記憶手段に記憶されていない場合、当該コンテンツを前記携帯端末に送信するとともに、このコンテンツを前記送信履歴データ記憶手段に記憶させ、
前記コンテンツの一部が前記送信履歴データ記憶手段に記憶されている場合、当該コンテンツの一部以外の部分を前記携帯端末に送信するとともに、送信したコンテンツを前記送信履歴データ記憶手段に記憶させ、
前記コンテンツの全部が前記送信履歴データ記憶手段に記憶されている場合、当該コンテンツを前記携帯端末に送信しない
ことを特徴とする請求項13又は14記載の公私分計方法。
【請求項16】
前記公私分計サーバが、前記業務利用分の通信量を算出するにあたり、
当該公私分計サーバにおける通信ログ記憶手段に記憶された通信ログのうち、前記携帯端末に前記コンテンツを送信した通信ログを、当該公私分計サーバにおけるキーワード記憶手段に記憶されている所定のキーワードを用いて検索し、ヒットした通信ログに対応するコンテンツの通信量を私的通信量として算出し、この私的通信量を前記携帯端末との通信量から減算して、前記業務利用分の通信量を算出する
ことを特徴とする請求項13〜15のいずれかに記載の公私分計方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−150378(P2007−150378A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−337981(P2005−337981)
【出願日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】