再生装置、カメラ、制御方法、プログラム、および記録媒体
【課題】外部装置に表示させる画像を、外部装置に出力させる前にその場で簡単に選択できる再生装置を提供する。
【解決手段】表示制御部28aが、外部装置32に出力する出力画像の準備を行うための準備画面a0を表示部23に表示させる。準備画面a0には、縮小画像が複数表示される候補画面a2と、現在出力されている画像である出力画面a1が表示される。操作者は、候補画面a2上で操作部29を操作して出力画像を選択し、その後、適当なタイミングでOKボタン29aにより出力の指示を行う。出力画像制御部28bは、現に準備画面a0が表示部23に表示されている状態で、候補画面a2で指示された画像を出力する。
【解決手段】表示制御部28aが、外部装置32に出力する出力画像の準備を行うための準備画面a0を表示部23に表示させる。準備画面a0には、縮小画像が複数表示される候補画面a2と、現在出力されている画像である出力画面a1が表示される。操作者は、候補画面a2上で操作部29を操作して出力画像を選択し、その後、適当なタイミングでOKボタン29aにより出力の指示を行う。出力画像制御部28bは、現に準備画面a0が表示部23に表示されている状態で、候補画面a2で指示された画像を出力する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像の再生装置に関するもので、特に再生装置に接続された外部装置に、再生装置から出力された画像を表示等するプレゼンテーション等の場面に適した再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラで撮影された画像の鑑賞方法として、内蔵のLCDあるいはパソコン画面への表示またはプリントが一般的な鑑賞方法として知られている。そして、デジタル画像は、個人的に楽しむ他に、みんなで見たり、あるいは業務の場面、例えば会議でのプレゼンテーションや商品説明での利用用途も多い。デジタルカメラには家庭用TVに出力させるためのビデオ出力が設けられ、TVとケーブルで接続されTVに画像を表示させての利用もされる。また、デジタルカメラにはパソコンに画像を出力させるためのIF(例えばUSB(Universal Serial Bus))も設けられ、パソコン経由でプロジェクタで拡大表示させることもされる。また、最近は撮影機能のない再生専用の再生装置(いわゆるビュワー)も商品化され、みんなで見たり、あるいは業務の場面で同様な利用がなされる。
【0003】
一方、デジタルカメラまたは再生装置には、主にカラーLCDからなる表示部がほとんど内蔵されている。図12は、デジタルカメラの内蔵表示部と外部装置の表示画像の対応の1例を示す図である。このタイプのデジタルカメラでは、内蔵表示装置は外部装置と同等なものと位置づけられているので、内蔵表示部102には外部装置103へ出力すると同一画像を表示させる。あるいは、外部装置への送信ケーブルの接続が検出されると、内蔵表示部への表示を中止するタイプのデジタルカメラもある。主に節電のためである。このタイプのデジタルカメラでは、操作者は外部装置のみを見ながら画像の送り操作等をすることになる。
【0004】
一方、画像再生の方法としては、記録媒体に記録された画像を操作者が1つづつ順番で再生するやり方と、番号順に自動再生されるスライドショーがよく知られている。そして、このスライドショーをより使いやすくする手法として、任意の画像のみを任意の順序でスライドショー表示される手法が提案されている(特許文献1)。
【0005】
また、上記プレゼンテーションを意識した表示方法としては、画像の相互比較を容易にするために、操作者が複数の画像を任意に配置して表示できる画像再生装置も提案されている(特許文献2)。
【特許文献1】特開2003−288068号公報
【特許文献2】特開2004−260768号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
カメラに記録されている画像の中には、表示させたくない画像、つまり他人に見せたくない画像が含まれている場合もある。また、プレゼンテーションの場面では、不要な画像を省略して必要な画像のみをスピーディに再生させたい要望も多い。
【0007】
つまり、画像を個人的に楽しむ場合には、上記説明したような1コマ再生やスライドショー等での再生で十分であるが、しかし、プレゼンテーション等で多人数に表示に見せるような場合には、見せる画像と隠す画像を選択したり、見せる順番も任意にできることが必要になる。
【0008】
対して従来のカメラでは、例えば操作をすばやくしたとしても、見せたくない画像が短時間は表示されてしまう。また、特許文献2で紹介したような装置を使用すれば、事前に見せる画像と見せない画像を選択することで対処も可能ではあるが、事前準備を要する点で使い勝手に問題がある。また、プレゼンテーションの最中に追加変更することはできないという問題がある。
【0009】
つまり、外部装置を使用するプレゼンテーションのような場面で、皆に見せる前に外部装置に出力させる画像の選択が簡単にできるような再生装置が求められる。しかし、従来のデジタルカメラでは、カメラ内蔵表示部に表示されるのと同一画像が外部装置に表示されるか、あるいは内蔵表示部への表示が中止され外部装置のみに画像が表示されるかのいずれかなので、見せる前にその場で簡単に操作者の意思で画像選択をすることはできなかった。
【0010】
この発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、外部装置に表示させる画像を、外部装置に出力させる前にその場で簡単に選択できる再生装置、カメラ、および制御方法、制御方法のプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
1)前述した目的を達成するために、この発明の再生装置は、画像を表示する表示部と、
外部装置に出力する出力画像の準備を行うための準備画面を表示部に表示させる表示制御部と、準備画面上で出力画像に関する指示を行わせる操作部と、現に準備画面が表示部に表示されているときに、準備画面で準備された画像であって、準備画面自体の画像とは異なる画像を、出力画像として出力する出力画像制御部と、を備えることを特徴とする。
【0012】
ここで、表示部は表示部23、表示制御部は表示制御部28a、操作部は操作部29、出力画像制御部は出力画像制御部28b、再生装置は画像再生装置20に、それぞれ実施例では相当する。また、外部装置は外部装置32に相当する。
2)さらに1)において、前記表示制御部は、前記準備画面として、表示させる画像または表示させない画像を選択するための候補画面を表示させ、前記操作部は、外部装置に表示させる画像または表示させない画像を選択することを特徴とする。
【0013】
ここで、準備画面は準備画面a0に、候補画面は候補画面a2に実施例では相当する。
3)この発明の制御方法は、画像を表示する表示部を備え、外部装置に画像を出力する再生装置における制御方法であって、外部装置に出力する出力画像の準備を行うための準備画面を表示部に表示させ、準備画面上での出力画像に関する準備指示に応じて、現に準備画面が表示部に表示されているときに、準備画面で準備された画像であって、準備画面自体の画像とは異なる画像を、出力画像として出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、外部装置に表示させる画像をその場で簡単に選択できる再生装置、制御方法、カメラ等を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照してこの発明の実施形態について説明する。
【実施例1】
【0016】
この発明の第1実施例について説明する。ここでは、本発明の再生装置がデジタルカメラ(以下、カメラと称する)の再生装置に適用された場合の例を示す。図1は、本実施形態に係るカメラ1と、このカメラに外部装置としての大型のテレビ装置が接続された様子を示す外観図である。会議等のプレゼンテーションやパーティの場面では、多人数で画像が見られるように、このような大型のテレビ装置やプロジェクタがカメラの画像表示装置として利用される。
【0017】
カメラ1は、例えば大型テレビ装置である外部装置32にビデオケーブルで接続される。カメラ1の外部出力端子から、ビデオケーブルを介して画像信号(ビデオ信号)が外部装置32に出力され、撮影された画像が外部装置32の画面に表示される。また、外部装置32として、パーソナルコンピュータ(PC)を経由してのプロジェクタが利用される場合もある。この場合には、カメラとPCが例えばUSB(Universal Serial Bus)ケーブルで接続され、カメラから出力されるデジタルデータがPCを経由してプロジェクタで、スクリーンに拡大表示される。
【0018】
図1のカメラはカメラ1の背面外観を示す。カメラ1の背面には、撮影した画像が表示される表示部の表示面23aが設けられている。また、表示面23aの右横には、各種操作部として、円盤形状のXY操作部29bと、XY操作部29bの中央にOKボタン29aが設けられている。XY操作部29bは、画面23a上で右方向の操作指示をする右ボタン29r、左方向を指示する左ボタン29l、上方向を指示する上ボタン29u、下方向を指示する下ボタン29d、の4つから構成されている。
【0019】
そして、詳細は後述するが、表示面23aには準備画面が表示され、この準備画面上で、使用者の操作部29の操作によって選択された任意の画像が、外部装置32に出力される。つまり、使用者の意図に合わせた画像のみを、他人に画像として見せることができる。
【0020】
図2は、本願発明の再生装置を内蔵するカメラ1の主要ブロック図である。カメラ1は、大きく分けて主に画像を撮影する撮像装置10と、主に撮影された画像を再生する再生装置20の2つのブロックから構成される。
【0021】
撮像装置10には、被写体像を結像させるレンズ11と、被写体像を画像信号に変換する撮像素子12と、画像信号を増幅及びA/D変換等処理する撮像部13が設けられている。
【0022】
再生装置20には、画像データを一時的に記憶するRAM21、画像データにγ補正やホワイトバランス処理をしたり、また表示のための処理や圧縮伸長処理を行う画像処理部22が設けられる。画像処理部22には、準備画面を作成する準備画面作成部22aが備えられる。また再生装置20には、撮影中のモニタ画像を表示したり再生画像を表示する例えばLCDから成る表示部23、フラッシュメモリ等から構成され画像データを保存記録する記録媒体24が設けられる。
【0023】
さらに再生装置20には、カメラから外部に画像を出力する外部出力部25が設けられる。そして外部出力部25は、画像を例えばビデオ信号のようなアナログ出力するアナログ出力I/F部25bと、画像をデジタル出力するデジタル出力I/F部25bから構成される。アナログ出力I/F部25aの端子には、外部装置32の一種であるテレビジョン32aが接続される。デジタル出力部I/F部25bは、例えばUSB(Universal Serial Bus)仕様で構成される。デジタル出力I/F25bの端子には、プロジェクタ32cと組み合わさるパーソナルコンピュータ32bが接続される。
【0024】
カメラ1の全体制御を統括するのがCPU28である。CPU28には、CPU28に読み込まれる制御プログラムを格納するROM27、XY操作部29b等から構成される操作部29等が接続されている。そしてCPU28は、撮像装置10ともバスラインで接続されこれを制御する。また、CPU28は、制御プログラムを読み込んで実行することにより、表示画像制御部28aと出力画像制御部28bを機能部として有する。なお、ROM27は、制御プログラム以外に保存用のデータも記憶される。
【0025】
次に、このカメラ1の撮影再生動作を簡単に説明する。まず、撮影動作から説明する。被写体像はレンズ11を通過して撮像素子12で画像信号に変換される。そしてこの画像信号は撮像部13で増幅やA/D変換されて画像データとして再生装置20側に出力される。続いて、画像データはワークエリアであるRAM21に一時的に格納され、画像処理部22でγ補正やホワイトバランス処理がされ、さらに圧縮処理される。圧縮処理された画像データは記録媒体24に記録されて撮影が完了する。また撮影中には、画像データが画像処理部22で表示画像用の処理がされ、モニタ画像として表示部23に表示される。
【0026】
次に再生動作を説明する。操作部29の操作に従って指定される画像が記録媒体24から読み出され、画像処理部22で伸長処理される。さらに画像処理部22で伸長された画像データが表示用処理されて表示部23に表示される。この表示部23への表示処理は表示画像制御部28aによって実行される。また、テレビジョン32aが接続されている場合には、伸長された画像データをD/Aしさらにビデオ信号化して、アナログ出力I/F部25aから出力させる。また、パーソナルコンピュータ32bが接続されている場合には、デジタル出力I/F部25bから、圧縮画像データがパーソナルコンピュータ32bに出力される。以上の画像出力は出力画像制御部28bが制御する。
【0027】
図3から図5は、実施例1について、プレゼンテーションモードに設定されたカメラ1の具体的な内容を説明する図である。ここで、プレゼンテーションモードとは、本願発明のカメラに備えられた再生モードの中の1つモードである。プレゼンテーションモードでは、以下で詳述するように準備画面上で画像を選択させて画像が出力させるモードである。
【0028】
図3(A)から(E)は、実施例1において、表示部23の表示画面a0上の表示と出力される画像の関係を示す図である。カメラ1は既にプレゼンテーションモードに設定されているとする。同図(A)の左側が表示画面23a、右側が外部装置32の画面を示している。
【0029】
表示画面23aにはプレゼンテーション用の画面である準備画面a0が表示されている。準備画面a0は、出力画面a1と候補画面a2の2つの画面から構成される。この準備画面a0の表示は、表示画像制御部28aと準備画面作成部22aによって行われる。
【0030】
出力画面a1は、下から1/4より上の画面を表示領域とし、現在カメラより出力中の画像である出力画像を表示する画面である。候補画面a2は、画面の下部1/4程度を表示領域とし、出力候補画像を複数表示され、これから出力させる画像を選択する画面である。
【0031】
候補画面a2には、複数の縮小画像が横に並べて表示される。これは、記録媒体24に記録された画像から画像番号順に選択された4つの画像である。画像番号は原則として撮影の古い順にカメラ内部で自動的に付番される番号である。そして、番号の若い順番に左から並べられ、本例では画像番号No12を先頭にして、No13、14,15の画像が順番に並べられる。
【0032】
ここで現在の出力画像には、No12の画像が選ばれているとする。出力画面a1には、現在出力中の画像としてNo12の画像が表示される。そして出力画像制御部28bにより、出力端子よりNo12の画像が出力される。出力画像制御部28bはまた接続された外部装置32の種類に合わせてアナログ出力、デジタル出力いずれかあるいは両方を出力させる。
【0033】
一方、候補画面a2のNo13の画像には、事前の操作によって太枠表示であるカーソルcが付帯されている。カーソルcは、候補画面a2の画像の中での、現在の出力画像またはその前段階である選択画像を示すカーソルである。ただしカーソルcを置いただけでは出力画像の決定にはならない。
【0034】
次に、同図(B)のように、OKボタン29aが操作されたとする。この操作が通知されると、出力画像制御部28bが、出力画像をNo12の画像から、同図(A)でカーソルcが付帯されたNo13の画像(選択画像)に切換える。そして同図(A)から同図(C)で示すような画面に切換る。つまり準備画面a0の出力画面a1には、新たな出力画像としてNo13の画像が表示される。同時に、外部出力部25からはNo13の画像が出力され、外部装置32にはNo13の画像が表示される。また、候補画面a2には、縮小画像が全体に一コマづつ左に移動するように表示される。本例では、No13,14,15,16の順番で画像が表示される。これは、出力画像の切換えが行われた後には、候補画像を自動的に1つ進ませた方が、次の画像選択に便利と考えるからである。
【0035】
次に、同図(D)のように、XY操作ボタンの右ボタン29rが3回操作されたとする。この操作が通知されると、表示画像制御部28aは、カーソルCを右に3つ、つまりNo16の位置に移動させて、No16の画像を選択画像とする。つまり、カーソルcを操作方向と操作回数に応じて分移動させる。これにより、準備画面a0の表示は、同図(C)から同図(E)に切換る。
【0036】
続いて、同図(F)のように、OKボタン29aが操作されたことが通知されると、出力画像制御部28bが、出力画像をNo13の画像から新たな選択画像であるNo16の画像に切換える。そして同図(E)から同図(G)の状態に切換る。つまり、出力画面a1にはNo16の画像が表示され、外部装置32にはNo16の画像が表示される。また、候補画面a2には、縮小画像が全体に一コマづつ左に移動して表示される。本例では、No14,15,16、17の順番で縮小画像が表示される。候補画像を自動的に1つ進ませる目的は、前述したと同じ目的からである。
【0037】
図5は、図4で説明した第1の実施例についての、制御処理の手順を示すフローチャートである。以下の処理は、主に表示制御部28a、出力画像制御部28b、準備画像作成部22aによって実行される。
【0038】
まずカメラ1が再生モードに設定されているとする。次に、カメラがプレゼンテーションモードに設定されているかを判断し(ステップS1)、プレゼンテーションモードでなく通常画面表示モードであれば(ステップS1No)、通常画面表示を行わせる(ステップS2)。
【0039】
プレゼンテーションモードか通常画面表示モードの選択は、操作者による操作部29の指示によって選択される。通常画面表示モードでは、準備画面は表示せずに、外部装置の接続が検知されると、表示部23への表示を中止するように制御する。ただし、図12で説明したような、表示部23に表示させている画像と同一の画像を外部出力部25から出力させるよう制御しても良い。
【0040】
一方、プレゼンテーションモードに設定されているときには(ステップS1Yes)、表示面23aにプレゼンテーション用の画面である準備画面a0を表示させる(ステップS3)。準備画面a0は、図4(A)で示す画面である。次に準備画面a0の候補画面a2上で、XY操作ボタン29bの操作により選択画像が変更されたかを判断する(ステップS4)。選択画像の変更がないとき(ステップS4No)にはステップS6に進む。
【0041】
XY操作ボタン29bの操作があり(図4(B))、選択画像が変更されたときには(ステップS4Yes)、図4(C)のようにカーソルの位置を操作回数と操作方向に応じて移動させて、新たな選択画像を明示させる(ステップS5)。
【0042】
次に、OKボタン29aの操作通知、つまり出力画像の決定指示があったかを判断する(ステップS6)。OKボタン29aの操作がないとき(ステップS6No)にはステップS1に戻る。OKボタン29aの操作があったときには(ステップS6Yes)、現選択画像の画像信号を外部装置に出力させる(ステップS7)。そして、出力画面の変更等を行って準備画面a0を変更し(ステップS8)、ステップ1に戻る。
【0043】
また、上記説明では次に表示させる画像を選択する例で説明したが、逆に表示させない画像を選択するようにしても、同様の効果が得られる(非表示選択)。具体的には、画像が順番に一定時間再生されるいわゆるスライドショー再生の場合に、表示制御部28aは候補画面a2にこれから出力される画像が順に表示させる。その出力順番のくる前に、操作者が候補画面a2上で表示させたくない画像があったら、操作部29によりこれを選択する。出力画像制御部28bは、選択された画像については、出力せずに飛ばして、選択されていない次の画像を出力させる。以上のようにして実現される。
【0044】
次に、上記で説明したような操作手順をプログラムとして記憶させて同じ操作手順を再現する機能について説明する。図6は、図4,5で説明した手順によって再生された画像の1例について、画像番号と再生時間を順番に表にした図である。この表は、プレゼンテーションの1場面で、最初にNo12の画像を5秒再生、続いてNo14の画像を3秒再生、以下略 というような順番に画像再生が実行されたことを示す。そしてこのプレゼンテーション実行中に、表のような順番と画像番号と表示時間のデータを順次RAM21に記憶していく。更にこのプレゼンテーションの終了後に、この表に相当する一連のデータをまとめてROM27に記憶させる。これで、一連の操作手順が記憶される。そして、再度その操作手順で画像再生を行いたい場合には、所定の操作によって、このデータをROM27から読み出して、自動的に同一の順番と再生時間で画像再生することができるようになる。なお、これら一連の処理も、CPU28(特に表示制御部28a、出力画像制御部28b)、および準備画像作成部22aによって実行される。
【0045】
プレゼンテーションの場面では、同じ説明を再度行いたいという場合もある。上記のように操作手順を記憶させておくことで、何度も同じ操作をマニュアルでやる手間が省くことができる。
【0046】
以上のように、出力画像とは異なる表示の準備画面をカメラの表示部に表示させ、この準備画面で出力候補を選択できるようにしたので、他人に見られることなく出力画像を選択することができる。また、準備画面に出力画像も表示させるので、どの画像が現在表示中かも、外部装置を見ないでも簡単に判る。また、操作手順を記憶させておけば、再度利用することもできる。
【実施例2】
【0047】
この発明の第2実施例について説明する。この実施例は、準備画面にマルチ画面表示形式を適用した例である。本例カメラのブロック図は、第1の実施例のブロック図と同様なので図は省略するが、以下説明では同一の符号を使用する。また、本例では、準備画面と候補画面は同一になるが、以下説明上準備画面と称す。
【0048】
図7(A)から(E)は、実施例2において、表示部32の表示画面a0の表示と出力される画像の関係を示す図である。カメラ1は既にプレゼンテーションモードに設定されているとする。
【0049】
図4と同様に、図7(A)の左側が準備画面a0で、右側が外部装置32の画面を示す。準備画面a0には縦横3個づつで計9個の縮小画像が表示されている。この9個の縮小画像は、記録媒体24の中の画像で、左上から右下に向かって、撮影日時を基準とした画像番号の順に並んでいるものとする。本例では、準備画面a0全体が候補画面a2になっていて、9個の縮小画像が候補画像である。
【0050】
画面中央の縮小画像が現在出力されている画像とし、中央の縮小画像に太枠のカーソルcが付帯されている。カーソルcは、候補画像の中で現在の出力画像またはその前段階である選択画像を示すカーソルである。外部装置32には、カーソルcが付帯されている中央の縮小画像と同じ画像が表示されている。
【0051】
ここで、同図(B)のようにXY操作ボタンの右ボタン29rが1回操作され、続いてOKボタン29aが操作されたとする。準備画面a0は、同図(A)から同図(C)に示す画面に切換る。
【0052】
同図(C)に示すように、右ボタン29rの1回操作によりカーソルcの位置が1コマ右に移動して、右列中段の画像に付帯される。右列中段の画像が選択画像となる。そして、OKボタン29aの操作によりこの画像がカメラ1から出力され、外部装置32に表示される。
【0053】
次に、同図(D)のようにXY操作ボタンの右ボタン29rが2回操作され、続いて、OKボタン29aが操作されたとする。準備画面a0は、同図(C)から同図(E)に示す画面に切換る。
【0054】
同図(E)に示すように、右ボタン29rの2回操作によりカーソルcの位置が2コマ分移動して、中央列下段の画像に付帯される。中央列下段の画像が選択画像となる。そしてOKボタン29aの操作によりこの画像がカメラ1から出力され、外部装置32に表示される。
【0055】
実施例2についてのフローチャートは、第1の実施例の制御処理を説明した図5のフローチャートと同一なので、省略する。なおかかる処理は、主に表示制御部28a、出力画像制御部28b、準備画面作成部22aによって実行される。
【0056】
以上のように、第2の実施例では、マルチ画面表示形式上で出力候補を選択し決定するようにしたので、第1の実施例の効果に加えて、多数の画像を見ながら希望の画像を選択することが簡単にできるようになる。
【実施例3】
【0057】
この発明の第3実施例について説明する。図9,10が本実施例を説明する図である。この実施例は、準備画面にカレンダ画面表示形式を適用した例である。ここでいうカレンダ画面表示とは、年や月単位で作成されたカレンダ状の画面に、例えば月単位のカレンダであれば、その日を撮影日とする画像の縮小画像を各日の位置に配置して表示させ、撮影日から希望画像を検索させるという検索用の表示である。
【0058】
なお本例カメラのブロック図は、第1の実施例のブロック図と同様なので図は省略するが、以下説明では同一の符号を使用する。また本例では準備画面と候補画面は同一になるが、以下説明上準備画面と称す。
【0059】
図9(A)から(C)は、実施例3において、表示部32の表示画面a0の表示と出力される画像の第1の関係を示す図である。カメラ1は既にプレゼンテーションモードに設定されているとする。図4と同様に、図9(A)の左側が準備画面a0で、右側が外部装置32の画面を示す。準備画面a0は、ある年の2月のカレンダで、2月1日から28日までが日単位で区分されている。そして日単位で構成された各日の下には、その日に撮影された画像を代表する画像が縮小画像で表示されている。代表画像は、その日の最初の撮影画像である。表示スペースの制限から、その日に撮影された画像の全てを表示することができないので、代表画像のみを表示させている。本例では、準備画面a0全体が候補画面a2になっていて、表示されている代表画像が候補画像になる。
【0060】
そして、太枠のカーソルcが2月7日に付帯されている。カーソルcは、候補画像の中で現在の出力画像またはその前段階である選択画像を示すカーソルである。そして、現在外部装置32にはこの2月7日の代表画像が表示されている。
【0061】
ここで、同図(B)のようにXY操作ボタンの右ボタン29rが1回操作され、続いて、OKボタン29aが操作されたとする。準備画面a0は、同図(A)から同図(C)に示す画面に切換る。
【0062】
つまり、同図(C)では、右ボタン29rの1回操作により、カーソルCが2月7日から右に1日分に移動し2月8日に移動する。そして、OKボタン29aの操作により、2月8日の代表画像が出力され、出力画像として外部装置32に表示される。
【0063】
図10(A)から(C)は、実施例3において、表示部32の表示画面a0の表示と出力される画像の第2の関係を示す図である。図10(A)は、図9(A)と同じ表示状態である。
【0064】
この図10(A)の状態で、同図(B)のようにXY操作ボタンの下ボタン29dが1回操作され、続いて、OKボタン29aが操作されるとする。準備画面a0は、同図(A)から同図(C)に示す画面に切換る。
【0065】
つまり、同図(C)では、下ボタン29dの1回操作により、2月7日の表示画像が、この日の代表画像(最初の撮影画像)からこの日の2番目の撮影画像に切換る。そして、この2番目の撮影画像にカーソルcが付帯される。続くOKボタン29aの操作により、新たに表示された2番目の撮影画像が出力され、出力画像として外部装置32に表示される。以上が第3実施例の操作表示例である。
【0066】
図11は、上記第3実施例についての制御処理の手順で示すフローチャートである。以下の処理は、主に表示制御部28a、出力画像制御部28b、準備画面作成部22bによって実行される。
【0067】
まずカメラ1が、再生モードに設定された状態とする。次に、プレゼンテーションモードに設定されているかを判断し(ステップS10)、プレゼンテーションモードでなく通常画面表示モードであれば(ステップS10No)、通常画面表示を行わせる(ステップS11)。
【0068】
プレゼンテーションモードか通常画面表示モードの選択は、操作者による操作部29の指示によって選択される。通常画面表示モードでは、準備画面は表示せずに、外部装置の接続が検知されると、表示部23への表示を中止するように制御する。ただし、図12で説明したような、表示部23に表示させている画像と同一の画像を外部出力部25から出力させるよう制御しても良い。
【0069】
一方、プレゼンテーションモードに設定されているときには(ステップS10Yes)、表示面23aにプレゼンテーション用の画面である準備画面a0を表示させる(ステップS12)。準備画面a0は、カレンダ画面表示で、図9(A)または図10(A)で示す画面である。次に準備画面a0上で、XY操作ボタン29のうちの左右ボタン操作(29rまたは29l)があったかを判断する(ステップS13)。左右ボタン操作があったときは(ステップS13Yes)、操作のボタン方向と回数に応じてカーソルを他の日付に移動させる(ステップS14)。例えば図9(C)の準備画面a0のようにカーソルが移動する。
【0070】
一方、左右ボタン操作がないとき(ステップS13No)には、上下ボタン(29uまたは29d)操作があったかを判断する(ステップS15)。上下ボタン操作があったときは(ステップS15Yes)、代表画像から同日撮影の他の画像に表示を切換える(ステップS16)。具体的には、同日撮影画像の中から、下ボタン29d操作により、撮影時間の新しい画像を順次表示させ、上ボタン29d操作により、撮影時間の古い画像を順次表示させる。例えば図10(C)の準備画面a0のように2月7日の中の撮影画像が切換る。
【0071】
ステップS14、ステップS16終了後は、ステップS17に進む。ステップS17では、OKボタン29aの操作による、出力画像の決定指示があったかを判断する。OKボタン29aの操作がないとき(ステップS17No)にはステップS10に戻る。OKボタン29aの操作があったときには(ステップS17Yes)、現選択画像の画像信号を出力する(ステップS18)。例えば図9(C)、図10(C)で示すようにカーソルcが付帯された画像が外部装置32に表示される。そして、ステップS10に戻る。
【0072】
以上のように、第3実施例では、カレンダ画面表示上で出力候補を選択し決定するようにしたので、第1実施例の効果に加えて、撮影日時に基づいて画面で画像を選択表示させることも簡単にできるようになる。
【0073】
ここで、上記3つの実施例は、CPUによるソフトウェア処理と一部のハードウェアで実行されることを説明したが、全部をソフトウェア処理またはハードウェアで構成しても当然よい。
【0074】
また、以上の各実施例で示す制御処理は、それぞれ上記機能を実行するソフトウェアのプログラムがCPU28に供給され、CPU28が供給されたプログラムに従って上記動作させることによって実現されるものである。従って、上記ソフトウェアのプログラム自体が上述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラム自体は本発明を構成する。
【0075】
また、これらのプログラムは前述のROM27以外の記録媒体の形式でRAM21に記憶され、RAM21から読み出されて実行されても良い。記録媒体としては、フロッピィディスク(登録商標)、CD−ROMの他にも、DVD等の光学記録媒体、MD等の磁気記録媒体、テープ媒体、ICカード等の半導体メモリ等を用いることができる。
【0076】
また、専用通信ネットワークやインターネットに接続されたサーバシステムに設けたハードディスクまたはRAM21等の格納装置を記録媒体として使用し、通信網を介してプログラムを再生装置20に提供してもよい。あるいは、他のアプリケーションソフト等と協働して上述の実施の形態の機能が実現される場合にも、かかるプログラムが本発明の実施の態様に含まれることはいうまでもない。
【0077】
なお、実施例は再生装置をデジタルカメラに適用した例で説明したが、ビュワー等の単独製品である再生装置に適用できるのは当然である。また、対象とする画像を静止画として説明してきたが、動画にも当然適用できる。また、カメラも単体のデジタルカメラではなく、携帯電話のカメラ部にも適用しても当然によい。さらに、外部装置32として、表示装置を挙げて説明したが、外部装置はプリンタ等の印刷装置であってもよい。
【0078】
さらに、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の第1実施例に係るカメラを後方から見た場合の外観図
【図2】第1実施例において、カメラの概略構成を示すブロック図
【図3】第1実施例において、カメラの準備画面と外部装置の画面の関係(その1)を示す図
【図4】第1実施例において、カメラの準備画面と外部装置の画面の関係(その2)を示す図。
【図5】第1実施例において、表示制御の動作手順を示すフローチャート
【図6】第1実施例において、操作手順の一例を示す表
【図7】第2実施例において、カメラの準備画面と外部装置の画面の関係(その1)を示す図。
【図8】第2実施例において、カメラの準備画面と外部装置の画面の関係(その2)を示す図。
【図9】第3実施例において、カメラの準備画面と外部装置の画面の関係(その1)を示す図。
【図10】第3実施例において、カメラの準備画面と外部装置の画面の関係(その2)を示す図。
【図11】第3実施例において、カメラの表示制御の動作手順を示すフローチャート
【図12】従来のカメラの画面と外部装置の画面に表示される画像の関係を示す図
【符号の説明】
【0080】
10…撮像装置、11…レンズ、12…撮像素子、13…撮像部、
20…再生装置、21…RAM、22…画像処理部、22a…準備画面作成部、
23…表示部、23a…表示面、
24…記録媒体、25…外部出力部、25a…アナログ出力I/F部、25b…デジタル出力I/F部、27…ROM
28…CPU、28a…表示制御部、28b…出力画像制御部、
29…操作部、29a…OKボタン、29b…XY操作ボタン、29r…右ボタン、29l…左ボタン、29u…上ボタン、29d…下ボタン
32…外部装置、32a…テレビジョン、32b…パーソナルコンピュータ、
32c…プロジェクタ
a0…準備画面、a1…出力画面、a2…候補画面、b…画像番号、c…カーソル、
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像の再生装置に関するもので、特に再生装置に接続された外部装置に、再生装置から出力された画像を表示等するプレゼンテーション等の場面に適した再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラで撮影された画像の鑑賞方法として、内蔵のLCDあるいはパソコン画面への表示またはプリントが一般的な鑑賞方法として知られている。そして、デジタル画像は、個人的に楽しむ他に、みんなで見たり、あるいは業務の場面、例えば会議でのプレゼンテーションや商品説明での利用用途も多い。デジタルカメラには家庭用TVに出力させるためのビデオ出力が設けられ、TVとケーブルで接続されTVに画像を表示させての利用もされる。また、デジタルカメラにはパソコンに画像を出力させるためのIF(例えばUSB(Universal Serial Bus))も設けられ、パソコン経由でプロジェクタで拡大表示させることもされる。また、最近は撮影機能のない再生専用の再生装置(いわゆるビュワー)も商品化され、みんなで見たり、あるいは業務の場面で同様な利用がなされる。
【0003】
一方、デジタルカメラまたは再生装置には、主にカラーLCDからなる表示部がほとんど内蔵されている。図12は、デジタルカメラの内蔵表示部と外部装置の表示画像の対応の1例を示す図である。このタイプのデジタルカメラでは、内蔵表示装置は外部装置と同等なものと位置づけられているので、内蔵表示部102には外部装置103へ出力すると同一画像を表示させる。あるいは、外部装置への送信ケーブルの接続が検出されると、内蔵表示部への表示を中止するタイプのデジタルカメラもある。主に節電のためである。このタイプのデジタルカメラでは、操作者は外部装置のみを見ながら画像の送り操作等をすることになる。
【0004】
一方、画像再生の方法としては、記録媒体に記録された画像を操作者が1つづつ順番で再生するやり方と、番号順に自動再生されるスライドショーがよく知られている。そして、このスライドショーをより使いやすくする手法として、任意の画像のみを任意の順序でスライドショー表示される手法が提案されている(特許文献1)。
【0005】
また、上記プレゼンテーションを意識した表示方法としては、画像の相互比較を容易にするために、操作者が複数の画像を任意に配置して表示できる画像再生装置も提案されている(特許文献2)。
【特許文献1】特開2003−288068号公報
【特許文献2】特開2004−260768号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
カメラに記録されている画像の中には、表示させたくない画像、つまり他人に見せたくない画像が含まれている場合もある。また、プレゼンテーションの場面では、不要な画像を省略して必要な画像のみをスピーディに再生させたい要望も多い。
【0007】
つまり、画像を個人的に楽しむ場合には、上記説明したような1コマ再生やスライドショー等での再生で十分であるが、しかし、プレゼンテーション等で多人数に表示に見せるような場合には、見せる画像と隠す画像を選択したり、見せる順番も任意にできることが必要になる。
【0008】
対して従来のカメラでは、例えば操作をすばやくしたとしても、見せたくない画像が短時間は表示されてしまう。また、特許文献2で紹介したような装置を使用すれば、事前に見せる画像と見せない画像を選択することで対処も可能ではあるが、事前準備を要する点で使い勝手に問題がある。また、プレゼンテーションの最中に追加変更することはできないという問題がある。
【0009】
つまり、外部装置を使用するプレゼンテーションのような場面で、皆に見せる前に外部装置に出力させる画像の選択が簡単にできるような再生装置が求められる。しかし、従来のデジタルカメラでは、カメラ内蔵表示部に表示されるのと同一画像が外部装置に表示されるか、あるいは内蔵表示部への表示が中止され外部装置のみに画像が表示されるかのいずれかなので、見せる前にその場で簡単に操作者の意思で画像選択をすることはできなかった。
【0010】
この発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、外部装置に表示させる画像を、外部装置に出力させる前にその場で簡単に選択できる再生装置、カメラ、および制御方法、制御方法のプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
1)前述した目的を達成するために、この発明の再生装置は、画像を表示する表示部と、
外部装置に出力する出力画像の準備を行うための準備画面を表示部に表示させる表示制御部と、準備画面上で出力画像に関する指示を行わせる操作部と、現に準備画面が表示部に表示されているときに、準備画面で準備された画像であって、準備画面自体の画像とは異なる画像を、出力画像として出力する出力画像制御部と、を備えることを特徴とする。
【0012】
ここで、表示部は表示部23、表示制御部は表示制御部28a、操作部は操作部29、出力画像制御部は出力画像制御部28b、再生装置は画像再生装置20に、それぞれ実施例では相当する。また、外部装置は外部装置32に相当する。
2)さらに1)において、前記表示制御部は、前記準備画面として、表示させる画像または表示させない画像を選択するための候補画面を表示させ、前記操作部は、外部装置に表示させる画像または表示させない画像を選択することを特徴とする。
【0013】
ここで、準備画面は準備画面a0に、候補画面は候補画面a2に実施例では相当する。
3)この発明の制御方法は、画像を表示する表示部を備え、外部装置に画像を出力する再生装置における制御方法であって、外部装置に出力する出力画像の準備を行うための準備画面を表示部に表示させ、準備画面上での出力画像に関する準備指示に応じて、現に準備画面が表示部に表示されているときに、準備画面で準備された画像であって、準備画面自体の画像とは異なる画像を、出力画像として出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、外部装置に表示させる画像をその場で簡単に選択できる再生装置、制御方法、カメラ等を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照してこの発明の実施形態について説明する。
【実施例1】
【0016】
この発明の第1実施例について説明する。ここでは、本発明の再生装置がデジタルカメラ(以下、カメラと称する)の再生装置に適用された場合の例を示す。図1は、本実施形態に係るカメラ1と、このカメラに外部装置としての大型のテレビ装置が接続された様子を示す外観図である。会議等のプレゼンテーションやパーティの場面では、多人数で画像が見られるように、このような大型のテレビ装置やプロジェクタがカメラの画像表示装置として利用される。
【0017】
カメラ1は、例えば大型テレビ装置である外部装置32にビデオケーブルで接続される。カメラ1の外部出力端子から、ビデオケーブルを介して画像信号(ビデオ信号)が外部装置32に出力され、撮影された画像が外部装置32の画面に表示される。また、外部装置32として、パーソナルコンピュータ(PC)を経由してのプロジェクタが利用される場合もある。この場合には、カメラとPCが例えばUSB(Universal Serial Bus)ケーブルで接続され、カメラから出力されるデジタルデータがPCを経由してプロジェクタで、スクリーンに拡大表示される。
【0018】
図1のカメラはカメラ1の背面外観を示す。カメラ1の背面には、撮影した画像が表示される表示部の表示面23aが設けられている。また、表示面23aの右横には、各種操作部として、円盤形状のXY操作部29bと、XY操作部29bの中央にOKボタン29aが設けられている。XY操作部29bは、画面23a上で右方向の操作指示をする右ボタン29r、左方向を指示する左ボタン29l、上方向を指示する上ボタン29u、下方向を指示する下ボタン29d、の4つから構成されている。
【0019】
そして、詳細は後述するが、表示面23aには準備画面が表示され、この準備画面上で、使用者の操作部29の操作によって選択された任意の画像が、外部装置32に出力される。つまり、使用者の意図に合わせた画像のみを、他人に画像として見せることができる。
【0020】
図2は、本願発明の再生装置を内蔵するカメラ1の主要ブロック図である。カメラ1は、大きく分けて主に画像を撮影する撮像装置10と、主に撮影された画像を再生する再生装置20の2つのブロックから構成される。
【0021】
撮像装置10には、被写体像を結像させるレンズ11と、被写体像を画像信号に変換する撮像素子12と、画像信号を増幅及びA/D変換等処理する撮像部13が設けられている。
【0022】
再生装置20には、画像データを一時的に記憶するRAM21、画像データにγ補正やホワイトバランス処理をしたり、また表示のための処理や圧縮伸長処理を行う画像処理部22が設けられる。画像処理部22には、準備画面を作成する準備画面作成部22aが備えられる。また再生装置20には、撮影中のモニタ画像を表示したり再生画像を表示する例えばLCDから成る表示部23、フラッシュメモリ等から構成され画像データを保存記録する記録媒体24が設けられる。
【0023】
さらに再生装置20には、カメラから外部に画像を出力する外部出力部25が設けられる。そして外部出力部25は、画像を例えばビデオ信号のようなアナログ出力するアナログ出力I/F部25bと、画像をデジタル出力するデジタル出力I/F部25bから構成される。アナログ出力I/F部25aの端子には、外部装置32の一種であるテレビジョン32aが接続される。デジタル出力部I/F部25bは、例えばUSB(Universal Serial Bus)仕様で構成される。デジタル出力I/F25bの端子には、プロジェクタ32cと組み合わさるパーソナルコンピュータ32bが接続される。
【0024】
カメラ1の全体制御を統括するのがCPU28である。CPU28には、CPU28に読み込まれる制御プログラムを格納するROM27、XY操作部29b等から構成される操作部29等が接続されている。そしてCPU28は、撮像装置10ともバスラインで接続されこれを制御する。また、CPU28は、制御プログラムを読み込んで実行することにより、表示画像制御部28aと出力画像制御部28bを機能部として有する。なお、ROM27は、制御プログラム以外に保存用のデータも記憶される。
【0025】
次に、このカメラ1の撮影再生動作を簡単に説明する。まず、撮影動作から説明する。被写体像はレンズ11を通過して撮像素子12で画像信号に変換される。そしてこの画像信号は撮像部13で増幅やA/D変換されて画像データとして再生装置20側に出力される。続いて、画像データはワークエリアであるRAM21に一時的に格納され、画像処理部22でγ補正やホワイトバランス処理がされ、さらに圧縮処理される。圧縮処理された画像データは記録媒体24に記録されて撮影が完了する。また撮影中には、画像データが画像処理部22で表示画像用の処理がされ、モニタ画像として表示部23に表示される。
【0026】
次に再生動作を説明する。操作部29の操作に従って指定される画像が記録媒体24から読み出され、画像処理部22で伸長処理される。さらに画像処理部22で伸長された画像データが表示用処理されて表示部23に表示される。この表示部23への表示処理は表示画像制御部28aによって実行される。また、テレビジョン32aが接続されている場合には、伸長された画像データをD/Aしさらにビデオ信号化して、アナログ出力I/F部25aから出力させる。また、パーソナルコンピュータ32bが接続されている場合には、デジタル出力I/F部25bから、圧縮画像データがパーソナルコンピュータ32bに出力される。以上の画像出力は出力画像制御部28bが制御する。
【0027】
図3から図5は、実施例1について、プレゼンテーションモードに設定されたカメラ1の具体的な内容を説明する図である。ここで、プレゼンテーションモードとは、本願発明のカメラに備えられた再生モードの中の1つモードである。プレゼンテーションモードでは、以下で詳述するように準備画面上で画像を選択させて画像が出力させるモードである。
【0028】
図3(A)から(E)は、実施例1において、表示部23の表示画面a0上の表示と出力される画像の関係を示す図である。カメラ1は既にプレゼンテーションモードに設定されているとする。同図(A)の左側が表示画面23a、右側が外部装置32の画面を示している。
【0029】
表示画面23aにはプレゼンテーション用の画面である準備画面a0が表示されている。準備画面a0は、出力画面a1と候補画面a2の2つの画面から構成される。この準備画面a0の表示は、表示画像制御部28aと準備画面作成部22aによって行われる。
【0030】
出力画面a1は、下から1/4より上の画面を表示領域とし、現在カメラより出力中の画像である出力画像を表示する画面である。候補画面a2は、画面の下部1/4程度を表示領域とし、出力候補画像を複数表示され、これから出力させる画像を選択する画面である。
【0031】
候補画面a2には、複数の縮小画像が横に並べて表示される。これは、記録媒体24に記録された画像から画像番号順に選択された4つの画像である。画像番号は原則として撮影の古い順にカメラ内部で自動的に付番される番号である。そして、番号の若い順番に左から並べられ、本例では画像番号No12を先頭にして、No13、14,15の画像が順番に並べられる。
【0032】
ここで現在の出力画像には、No12の画像が選ばれているとする。出力画面a1には、現在出力中の画像としてNo12の画像が表示される。そして出力画像制御部28bにより、出力端子よりNo12の画像が出力される。出力画像制御部28bはまた接続された外部装置32の種類に合わせてアナログ出力、デジタル出力いずれかあるいは両方を出力させる。
【0033】
一方、候補画面a2のNo13の画像には、事前の操作によって太枠表示であるカーソルcが付帯されている。カーソルcは、候補画面a2の画像の中での、現在の出力画像またはその前段階である選択画像を示すカーソルである。ただしカーソルcを置いただけでは出力画像の決定にはならない。
【0034】
次に、同図(B)のように、OKボタン29aが操作されたとする。この操作が通知されると、出力画像制御部28bが、出力画像をNo12の画像から、同図(A)でカーソルcが付帯されたNo13の画像(選択画像)に切換える。そして同図(A)から同図(C)で示すような画面に切換る。つまり準備画面a0の出力画面a1には、新たな出力画像としてNo13の画像が表示される。同時に、外部出力部25からはNo13の画像が出力され、外部装置32にはNo13の画像が表示される。また、候補画面a2には、縮小画像が全体に一コマづつ左に移動するように表示される。本例では、No13,14,15,16の順番で画像が表示される。これは、出力画像の切換えが行われた後には、候補画像を自動的に1つ進ませた方が、次の画像選択に便利と考えるからである。
【0035】
次に、同図(D)のように、XY操作ボタンの右ボタン29rが3回操作されたとする。この操作が通知されると、表示画像制御部28aは、カーソルCを右に3つ、つまりNo16の位置に移動させて、No16の画像を選択画像とする。つまり、カーソルcを操作方向と操作回数に応じて分移動させる。これにより、準備画面a0の表示は、同図(C)から同図(E)に切換る。
【0036】
続いて、同図(F)のように、OKボタン29aが操作されたことが通知されると、出力画像制御部28bが、出力画像をNo13の画像から新たな選択画像であるNo16の画像に切換える。そして同図(E)から同図(G)の状態に切換る。つまり、出力画面a1にはNo16の画像が表示され、外部装置32にはNo16の画像が表示される。また、候補画面a2には、縮小画像が全体に一コマづつ左に移動して表示される。本例では、No14,15,16、17の順番で縮小画像が表示される。候補画像を自動的に1つ進ませる目的は、前述したと同じ目的からである。
【0037】
図5は、図4で説明した第1の実施例についての、制御処理の手順を示すフローチャートである。以下の処理は、主に表示制御部28a、出力画像制御部28b、準備画像作成部22aによって実行される。
【0038】
まずカメラ1が再生モードに設定されているとする。次に、カメラがプレゼンテーションモードに設定されているかを判断し(ステップS1)、プレゼンテーションモードでなく通常画面表示モードであれば(ステップS1No)、通常画面表示を行わせる(ステップS2)。
【0039】
プレゼンテーションモードか通常画面表示モードの選択は、操作者による操作部29の指示によって選択される。通常画面表示モードでは、準備画面は表示せずに、外部装置の接続が検知されると、表示部23への表示を中止するように制御する。ただし、図12で説明したような、表示部23に表示させている画像と同一の画像を外部出力部25から出力させるよう制御しても良い。
【0040】
一方、プレゼンテーションモードに設定されているときには(ステップS1Yes)、表示面23aにプレゼンテーション用の画面である準備画面a0を表示させる(ステップS3)。準備画面a0は、図4(A)で示す画面である。次に準備画面a0の候補画面a2上で、XY操作ボタン29bの操作により選択画像が変更されたかを判断する(ステップS4)。選択画像の変更がないとき(ステップS4No)にはステップS6に進む。
【0041】
XY操作ボタン29bの操作があり(図4(B))、選択画像が変更されたときには(ステップS4Yes)、図4(C)のようにカーソルの位置を操作回数と操作方向に応じて移動させて、新たな選択画像を明示させる(ステップS5)。
【0042】
次に、OKボタン29aの操作通知、つまり出力画像の決定指示があったかを判断する(ステップS6)。OKボタン29aの操作がないとき(ステップS6No)にはステップS1に戻る。OKボタン29aの操作があったときには(ステップS6Yes)、現選択画像の画像信号を外部装置に出力させる(ステップS7)。そして、出力画面の変更等を行って準備画面a0を変更し(ステップS8)、ステップ1に戻る。
【0043】
また、上記説明では次に表示させる画像を選択する例で説明したが、逆に表示させない画像を選択するようにしても、同様の効果が得られる(非表示選択)。具体的には、画像が順番に一定時間再生されるいわゆるスライドショー再生の場合に、表示制御部28aは候補画面a2にこれから出力される画像が順に表示させる。その出力順番のくる前に、操作者が候補画面a2上で表示させたくない画像があったら、操作部29によりこれを選択する。出力画像制御部28bは、選択された画像については、出力せずに飛ばして、選択されていない次の画像を出力させる。以上のようにして実現される。
【0044】
次に、上記で説明したような操作手順をプログラムとして記憶させて同じ操作手順を再現する機能について説明する。図6は、図4,5で説明した手順によって再生された画像の1例について、画像番号と再生時間を順番に表にした図である。この表は、プレゼンテーションの1場面で、最初にNo12の画像を5秒再生、続いてNo14の画像を3秒再生、以下略 というような順番に画像再生が実行されたことを示す。そしてこのプレゼンテーション実行中に、表のような順番と画像番号と表示時間のデータを順次RAM21に記憶していく。更にこのプレゼンテーションの終了後に、この表に相当する一連のデータをまとめてROM27に記憶させる。これで、一連の操作手順が記憶される。そして、再度その操作手順で画像再生を行いたい場合には、所定の操作によって、このデータをROM27から読み出して、自動的に同一の順番と再生時間で画像再生することができるようになる。なお、これら一連の処理も、CPU28(特に表示制御部28a、出力画像制御部28b)、および準備画像作成部22aによって実行される。
【0045】
プレゼンテーションの場面では、同じ説明を再度行いたいという場合もある。上記のように操作手順を記憶させておくことで、何度も同じ操作をマニュアルでやる手間が省くことができる。
【0046】
以上のように、出力画像とは異なる表示の準備画面をカメラの表示部に表示させ、この準備画面で出力候補を選択できるようにしたので、他人に見られることなく出力画像を選択することができる。また、準備画面に出力画像も表示させるので、どの画像が現在表示中かも、外部装置を見ないでも簡単に判る。また、操作手順を記憶させておけば、再度利用することもできる。
【実施例2】
【0047】
この発明の第2実施例について説明する。この実施例は、準備画面にマルチ画面表示形式を適用した例である。本例カメラのブロック図は、第1の実施例のブロック図と同様なので図は省略するが、以下説明では同一の符号を使用する。また、本例では、準備画面と候補画面は同一になるが、以下説明上準備画面と称す。
【0048】
図7(A)から(E)は、実施例2において、表示部32の表示画面a0の表示と出力される画像の関係を示す図である。カメラ1は既にプレゼンテーションモードに設定されているとする。
【0049】
図4と同様に、図7(A)の左側が準備画面a0で、右側が外部装置32の画面を示す。準備画面a0には縦横3個づつで計9個の縮小画像が表示されている。この9個の縮小画像は、記録媒体24の中の画像で、左上から右下に向かって、撮影日時を基準とした画像番号の順に並んでいるものとする。本例では、準備画面a0全体が候補画面a2になっていて、9個の縮小画像が候補画像である。
【0050】
画面中央の縮小画像が現在出力されている画像とし、中央の縮小画像に太枠のカーソルcが付帯されている。カーソルcは、候補画像の中で現在の出力画像またはその前段階である選択画像を示すカーソルである。外部装置32には、カーソルcが付帯されている中央の縮小画像と同じ画像が表示されている。
【0051】
ここで、同図(B)のようにXY操作ボタンの右ボタン29rが1回操作され、続いてOKボタン29aが操作されたとする。準備画面a0は、同図(A)から同図(C)に示す画面に切換る。
【0052】
同図(C)に示すように、右ボタン29rの1回操作によりカーソルcの位置が1コマ右に移動して、右列中段の画像に付帯される。右列中段の画像が選択画像となる。そして、OKボタン29aの操作によりこの画像がカメラ1から出力され、外部装置32に表示される。
【0053】
次に、同図(D)のようにXY操作ボタンの右ボタン29rが2回操作され、続いて、OKボタン29aが操作されたとする。準備画面a0は、同図(C)から同図(E)に示す画面に切換る。
【0054】
同図(E)に示すように、右ボタン29rの2回操作によりカーソルcの位置が2コマ分移動して、中央列下段の画像に付帯される。中央列下段の画像が選択画像となる。そしてOKボタン29aの操作によりこの画像がカメラ1から出力され、外部装置32に表示される。
【0055】
実施例2についてのフローチャートは、第1の実施例の制御処理を説明した図5のフローチャートと同一なので、省略する。なおかかる処理は、主に表示制御部28a、出力画像制御部28b、準備画面作成部22aによって実行される。
【0056】
以上のように、第2の実施例では、マルチ画面表示形式上で出力候補を選択し決定するようにしたので、第1の実施例の効果に加えて、多数の画像を見ながら希望の画像を選択することが簡単にできるようになる。
【実施例3】
【0057】
この発明の第3実施例について説明する。図9,10が本実施例を説明する図である。この実施例は、準備画面にカレンダ画面表示形式を適用した例である。ここでいうカレンダ画面表示とは、年や月単位で作成されたカレンダ状の画面に、例えば月単位のカレンダであれば、その日を撮影日とする画像の縮小画像を各日の位置に配置して表示させ、撮影日から希望画像を検索させるという検索用の表示である。
【0058】
なお本例カメラのブロック図は、第1の実施例のブロック図と同様なので図は省略するが、以下説明では同一の符号を使用する。また本例では準備画面と候補画面は同一になるが、以下説明上準備画面と称す。
【0059】
図9(A)から(C)は、実施例3において、表示部32の表示画面a0の表示と出力される画像の第1の関係を示す図である。カメラ1は既にプレゼンテーションモードに設定されているとする。図4と同様に、図9(A)の左側が準備画面a0で、右側が外部装置32の画面を示す。準備画面a0は、ある年の2月のカレンダで、2月1日から28日までが日単位で区分されている。そして日単位で構成された各日の下には、その日に撮影された画像を代表する画像が縮小画像で表示されている。代表画像は、その日の最初の撮影画像である。表示スペースの制限から、その日に撮影された画像の全てを表示することができないので、代表画像のみを表示させている。本例では、準備画面a0全体が候補画面a2になっていて、表示されている代表画像が候補画像になる。
【0060】
そして、太枠のカーソルcが2月7日に付帯されている。カーソルcは、候補画像の中で現在の出力画像またはその前段階である選択画像を示すカーソルである。そして、現在外部装置32にはこの2月7日の代表画像が表示されている。
【0061】
ここで、同図(B)のようにXY操作ボタンの右ボタン29rが1回操作され、続いて、OKボタン29aが操作されたとする。準備画面a0は、同図(A)から同図(C)に示す画面に切換る。
【0062】
つまり、同図(C)では、右ボタン29rの1回操作により、カーソルCが2月7日から右に1日分に移動し2月8日に移動する。そして、OKボタン29aの操作により、2月8日の代表画像が出力され、出力画像として外部装置32に表示される。
【0063】
図10(A)から(C)は、実施例3において、表示部32の表示画面a0の表示と出力される画像の第2の関係を示す図である。図10(A)は、図9(A)と同じ表示状態である。
【0064】
この図10(A)の状態で、同図(B)のようにXY操作ボタンの下ボタン29dが1回操作され、続いて、OKボタン29aが操作されるとする。準備画面a0は、同図(A)から同図(C)に示す画面に切換る。
【0065】
つまり、同図(C)では、下ボタン29dの1回操作により、2月7日の表示画像が、この日の代表画像(最初の撮影画像)からこの日の2番目の撮影画像に切換る。そして、この2番目の撮影画像にカーソルcが付帯される。続くOKボタン29aの操作により、新たに表示された2番目の撮影画像が出力され、出力画像として外部装置32に表示される。以上が第3実施例の操作表示例である。
【0066】
図11は、上記第3実施例についての制御処理の手順で示すフローチャートである。以下の処理は、主に表示制御部28a、出力画像制御部28b、準備画面作成部22bによって実行される。
【0067】
まずカメラ1が、再生モードに設定された状態とする。次に、プレゼンテーションモードに設定されているかを判断し(ステップS10)、プレゼンテーションモードでなく通常画面表示モードであれば(ステップS10No)、通常画面表示を行わせる(ステップS11)。
【0068】
プレゼンテーションモードか通常画面表示モードの選択は、操作者による操作部29の指示によって選択される。通常画面表示モードでは、準備画面は表示せずに、外部装置の接続が検知されると、表示部23への表示を中止するように制御する。ただし、図12で説明したような、表示部23に表示させている画像と同一の画像を外部出力部25から出力させるよう制御しても良い。
【0069】
一方、プレゼンテーションモードに設定されているときには(ステップS10Yes)、表示面23aにプレゼンテーション用の画面である準備画面a0を表示させる(ステップS12)。準備画面a0は、カレンダ画面表示で、図9(A)または図10(A)で示す画面である。次に準備画面a0上で、XY操作ボタン29のうちの左右ボタン操作(29rまたは29l)があったかを判断する(ステップS13)。左右ボタン操作があったときは(ステップS13Yes)、操作のボタン方向と回数に応じてカーソルを他の日付に移動させる(ステップS14)。例えば図9(C)の準備画面a0のようにカーソルが移動する。
【0070】
一方、左右ボタン操作がないとき(ステップS13No)には、上下ボタン(29uまたは29d)操作があったかを判断する(ステップS15)。上下ボタン操作があったときは(ステップS15Yes)、代表画像から同日撮影の他の画像に表示を切換える(ステップS16)。具体的には、同日撮影画像の中から、下ボタン29d操作により、撮影時間の新しい画像を順次表示させ、上ボタン29d操作により、撮影時間の古い画像を順次表示させる。例えば図10(C)の準備画面a0のように2月7日の中の撮影画像が切換る。
【0071】
ステップS14、ステップS16終了後は、ステップS17に進む。ステップS17では、OKボタン29aの操作による、出力画像の決定指示があったかを判断する。OKボタン29aの操作がないとき(ステップS17No)にはステップS10に戻る。OKボタン29aの操作があったときには(ステップS17Yes)、現選択画像の画像信号を出力する(ステップS18)。例えば図9(C)、図10(C)で示すようにカーソルcが付帯された画像が外部装置32に表示される。そして、ステップS10に戻る。
【0072】
以上のように、第3実施例では、カレンダ画面表示上で出力候補を選択し決定するようにしたので、第1実施例の効果に加えて、撮影日時に基づいて画面で画像を選択表示させることも簡単にできるようになる。
【0073】
ここで、上記3つの実施例は、CPUによるソフトウェア処理と一部のハードウェアで実行されることを説明したが、全部をソフトウェア処理またはハードウェアで構成しても当然よい。
【0074】
また、以上の各実施例で示す制御処理は、それぞれ上記機能を実行するソフトウェアのプログラムがCPU28に供給され、CPU28が供給されたプログラムに従って上記動作させることによって実現されるものである。従って、上記ソフトウェアのプログラム自体が上述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラム自体は本発明を構成する。
【0075】
また、これらのプログラムは前述のROM27以外の記録媒体の形式でRAM21に記憶され、RAM21から読み出されて実行されても良い。記録媒体としては、フロッピィディスク(登録商標)、CD−ROMの他にも、DVD等の光学記録媒体、MD等の磁気記録媒体、テープ媒体、ICカード等の半導体メモリ等を用いることができる。
【0076】
また、専用通信ネットワークやインターネットに接続されたサーバシステムに設けたハードディスクまたはRAM21等の格納装置を記録媒体として使用し、通信網を介してプログラムを再生装置20に提供してもよい。あるいは、他のアプリケーションソフト等と協働して上述の実施の形態の機能が実現される場合にも、かかるプログラムが本発明の実施の態様に含まれることはいうまでもない。
【0077】
なお、実施例は再生装置をデジタルカメラに適用した例で説明したが、ビュワー等の単独製品である再生装置に適用できるのは当然である。また、対象とする画像を静止画として説明してきたが、動画にも当然適用できる。また、カメラも単体のデジタルカメラではなく、携帯電話のカメラ部にも適用しても当然によい。さらに、外部装置32として、表示装置を挙げて説明したが、外部装置はプリンタ等の印刷装置であってもよい。
【0078】
さらに、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の第1実施例に係るカメラを後方から見た場合の外観図
【図2】第1実施例において、カメラの概略構成を示すブロック図
【図3】第1実施例において、カメラの準備画面と外部装置の画面の関係(その1)を示す図
【図4】第1実施例において、カメラの準備画面と外部装置の画面の関係(その2)を示す図。
【図5】第1実施例において、表示制御の動作手順を示すフローチャート
【図6】第1実施例において、操作手順の一例を示す表
【図7】第2実施例において、カメラの準備画面と外部装置の画面の関係(その1)を示す図。
【図8】第2実施例において、カメラの準備画面と外部装置の画面の関係(その2)を示す図。
【図9】第3実施例において、カメラの準備画面と外部装置の画面の関係(その1)を示す図。
【図10】第3実施例において、カメラの準備画面と外部装置の画面の関係(その2)を示す図。
【図11】第3実施例において、カメラの表示制御の動作手順を示すフローチャート
【図12】従来のカメラの画面と外部装置の画面に表示される画像の関係を示す図
【符号の説明】
【0080】
10…撮像装置、11…レンズ、12…撮像素子、13…撮像部、
20…再生装置、21…RAM、22…画像処理部、22a…準備画面作成部、
23…表示部、23a…表示面、
24…記録媒体、25…外部出力部、25a…アナログ出力I/F部、25b…デジタル出力I/F部、27…ROM
28…CPU、28a…表示制御部、28b…出力画像制御部、
29…操作部、29a…OKボタン、29b…XY操作ボタン、29r…右ボタン、29l…左ボタン、29u…上ボタン、29d…下ボタン
32…外部装置、32a…テレビジョン、32b…パーソナルコンピュータ、
32c…プロジェクタ
a0…準備画面、a1…出力画面、a2…候補画面、b…画像番号、c…カーソル、
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する表示部と、
外部装置に出力する出力画像の準備を行うための準備画面を表示部に表示させる表示制御部と、
準備画面上で出力画像に関する指示を行わせる操作部と、
現に準備画面が表示部に表示されているときに、準備画面で準備された画像であって、準備画面自体の画像とは異なる画像を、出力画像として出力する出力画像制御部と、を備える
ことを特徴とする再生装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記準備画面として、出力させる画像または出力させない画像を選択するための候補画面を表示させ、
前記操作部は、外部装置に出力させる画像または出力させない画像を選択する
ことを特徴とする請求項1記載の再生装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、候補画面に、出力画像の候補となる候補画像を複数表示させる
ことを特徴とする請求項2記載の再生装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、候補画面として、候補画像を縦横に複数並べたマルチ画面形式で表示させる
ことを特徴とする請求項3記載の再生装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、候補画面として、候補画像を撮影日時でグループ化したカレンダー形式で表示させる
ことを特徴とする請求項3記載の再生装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記準備画面に、候補画面ともに出力画像を表示させる
ことを特徴とする請求項2記載の再生装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、出力画像を候補画面の候補画像より大きなサイズで表示させる
ことを特徴とする請求項6記載の再生装置。
【請求項8】
操作部の一連の操作により選択された出力画像の順番を記憶する記憶部を備え、
前記出力画像制御部は、記憶部に記憶された出力画像の順番で画像を出力する
ことを特徴とする請求項2記載の再生装置。
【請求項9】
外部装置に画像を出力するときに、上記準備画面を表示させるモードの他に、準備画面を表示させない通常画面表示モードを実行させる制御部を備える
ことを特徴とする請求項1記載の再生装置。
【請求項10】
請求項1乃至9に記載の再生装置を搭載した、
ことを特徴とするカメラ。
【請求項11】
画像を表示する表示部を備え、外部装置に画像を出力する再生装置における制御方法であって、
外部装置に出力する出力画像の準備を行うための準備画面を表示部に表示させ、
準備画面上での出力画像に関する準備指示に応じて、
現に準備画面が表示部に表示されているときに、準備画面で準備された画像であって、準備画面自体の画像とは異なる画像を、出力画像として出力する
ことを特徴とする制御方法。
【請求項12】
画像を表示する表示部を備え、外部装置に画像を出力する再生装置における制御方法をコンピュータ実行させるためのプログラムであって、
上記制御方法は、
外部装置に出力する出力画像の準備を行うための準備画面を表示部に表示させ、
準備画面上での出力画像に関する準備指示に応じて、
現に準備画面が表示部に表示されているときに、準備画面で準備された画像であって、準備画面自体の画像とは異なる画像を、出力画像として出力する
ことを特徴とするプログラム。
【請求項13】
画像を表示する表示部を備え、外部装置に画像を出力する再生装置における制御方法をコンピュータ実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
上記制御方法は、
外部装置に出力する出力画像の準備を行うための準備画面を表示部に表示させ、
準備画面上での出力画像に関する準備指示に応じて、
現に準備画面が表示部に表示されているときに、準備画面で準備された画像であって、準備画面自体の画像とは異なる画像を、出力画像として出力する
ことを特徴とする記録媒体。
【請求項1】
画像を表示する表示部と、
外部装置に出力する出力画像の準備を行うための準備画面を表示部に表示させる表示制御部と、
準備画面上で出力画像に関する指示を行わせる操作部と、
現に準備画面が表示部に表示されているときに、準備画面で準備された画像であって、準備画面自体の画像とは異なる画像を、出力画像として出力する出力画像制御部と、を備える
ことを特徴とする再生装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記準備画面として、出力させる画像または出力させない画像を選択するための候補画面を表示させ、
前記操作部は、外部装置に出力させる画像または出力させない画像を選択する
ことを特徴とする請求項1記載の再生装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、候補画面に、出力画像の候補となる候補画像を複数表示させる
ことを特徴とする請求項2記載の再生装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、候補画面として、候補画像を縦横に複数並べたマルチ画面形式で表示させる
ことを特徴とする請求項3記載の再生装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、候補画面として、候補画像を撮影日時でグループ化したカレンダー形式で表示させる
ことを特徴とする請求項3記載の再生装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記準備画面に、候補画面ともに出力画像を表示させる
ことを特徴とする請求項2記載の再生装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、出力画像を候補画面の候補画像より大きなサイズで表示させる
ことを特徴とする請求項6記載の再生装置。
【請求項8】
操作部の一連の操作により選択された出力画像の順番を記憶する記憶部を備え、
前記出力画像制御部は、記憶部に記憶された出力画像の順番で画像を出力する
ことを特徴とする請求項2記載の再生装置。
【請求項9】
外部装置に画像を出力するときに、上記準備画面を表示させるモードの他に、準備画面を表示させない通常画面表示モードを実行させる制御部を備える
ことを特徴とする請求項1記載の再生装置。
【請求項10】
請求項1乃至9に記載の再生装置を搭載した、
ことを特徴とするカメラ。
【請求項11】
画像を表示する表示部を備え、外部装置に画像を出力する再生装置における制御方法であって、
外部装置に出力する出力画像の準備を行うための準備画面を表示部に表示させ、
準備画面上での出力画像に関する準備指示に応じて、
現に準備画面が表示部に表示されているときに、準備画面で準備された画像であって、準備画面自体の画像とは異なる画像を、出力画像として出力する
ことを特徴とする制御方法。
【請求項12】
画像を表示する表示部を備え、外部装置に画像を出力する再生装置における制御方法をコンピュータ実行させるためのプログラムであって、
上記制御方法は、
外部装置に出力する出力画像の準備を行うための準備画面を表示部に表示させ、
準備画面上での出力画像に関する準備指示に応じて、
現に準備画面が表示部に表示されているときに、準備画面で準備された画像であって、準備画面自体の画像とは異なる画像を、出力画像として出力する
ことを特徴とするプログラム。
【請求項13】
画像を表示する表示部を備え、外部装置に画像を出力する再生装置における制御方法をコンピュータ実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
上記制御方法は、
外部装置に出力する出力画像の準備を行うための準備画面を表示部に表示させ、
準備画面上での出力画像に関する準備指示に応じて、
現に準備画面が表示部に表示されているときに、準備画面で準備された画像であって、準備画面自体の画像とは異なる画像を、出力画像として出力する
ことを特徴とする記録媒体。
【図5】
【図6】
【図11】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図12】
【図6】
【図11】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図12】
【公開番号】特開2007−104338(P2007−104338A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−291743(P2005−291743)
【出願日】平成17年10月4日(2005.10.4)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月4日(2005.10.4)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
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