説明

写真印刷自動販売機、及び写真印刷自動販売システム

【課題】 本発明は、本発明は写真印刷自動販売機、及び写真印刷自動販売システムに関し、特に携帯電話等の携帯端末機器を使用し、写真印刷を自動的に行う写真印刷自動販売機、及び写真印刷自動販売システムに関する。
【解決手段】 携帯電話機50を使用し、写真印刷自動販売機1との間でブルートゥース(BLUETOOTH)通信を行い、当該通信によって印刷画像の選択や印刷枚数の指定を行い、写真印刷自動販売機1に写真印刷を自動的に行わせると共に、写真印刷自動販売機1にネットワーク59を介して接続されたサーバ39cが携帯電話機50から送られた情報を基に決済処理を行い、容易かつ効率よく写真印刷を行うものである。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は写真印刷自動販売機、及び写真印刷自動販売システムに関し、特に携帯電話等の携帯端末機器を使用し、写真印刷を自動的に行う写真印刷自動販売機、及び写真印刷自動販売システムに関する。
【0002】
【従来技術】今日、街中や建物内に配設された写真印刷自動販売機によって写真印刷を自動的に行うことができる。この写真印刷自動販売機は、例えばデジタルカメラ等で撮像データを記録し、該画像データを記録した記憶媒体を写真印刷自動販売機の記録メディア挿入口に挿入し、印刷画像や印刷枚数の指定を行い、料金の投入処理を行って写真出力を得る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の場合、印刷画像や印刷枚数の指定、料金投入処理等はユーザが手作業で行う必要がある。このため、従来の写真印刷自動販売機においては写真の印刷処理に煩雑な作業が必要であった。
【0004】一方、上記写真印刷自動販売機の配設位置を探すことが困難な場合もある。例えば、デジタルカメラで撮影した写真を旅行先などの慣れない場所で印刷したい場合、写真印刷自動販売機の設置場所を探すことは困難である。また、例えインターネット等を使用して写真印刷自動販売機の配設場所を見つけても、消耗品切れ等の理由で機械を稼働できない場合もある。
【0005】また、撮像データの印刷を行いたいが、どの写真印刷自動販売機が適当であるか分からず、例えば有料と聞くと億劫になってしまう。このため、写真印刷自動販売システムへの新規ユーザの参入を図ることができない。本発明は上記課題に鑑み、携帯端末機器を使用して写真印刷自動販売機の操作を行い、またナビゲーション機能を使用して写真印刷自動販売機の位置を容易に知り、しかもデジタルカメラの販売促進や、写真印刷自動販売機の利用促進を図ることができる写真印刷自動販売機、及び写真印刷自動販売システムを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は請求項1記載の発明によれば、近距離通信手段を有する携帯端末機器であって、該携帯端末機器は、サーバにネットワークを使用して接続された写真印刷自動販売機と前記近距離通信手段を使用して通信を行い、写真印刷情報を前記写真印刷自動販売機に送信し、写真印刷自動販売機に印刷処理を行わせると共に、前記サーバと写真印刷自動販売機間で決済処理を行わせる携帯端末機器を提供することによって達成できる。
【0007】ここで、上記写真印刷情報は、印刷画像情報、印刷画像選択情報、印刷枚数情報等であり、これらの情報を携帯端末機器、例えば携帯電話機からブルートゥース(BLUETOOTH)通信、赤外線通信等によって送信し、写真印刷自動販売機を使用して、自動的に写真印刷処理を行わせる。
【0008】また、写真印刷自動販売機はサーバと通信を行い、上記写真印刷情報に含まれる携帯端末機器の識別情報によって、サーバに決済処理を行わせる。このように構成することにより、写真の印刷処理に煩雑な操作を必要としない写真印刷自動販売機を提供することができる。
【0009】上記課題は請求項3記載の発明によれば、近距離通信手段を有する携帯端末機器から送信される写真印刷情報に従って写真印刷を行う写真印刷自動販売機であり、前記写真印刷情報に基づいて写真印刷を行うと共に、ネットワークを介してサーバとの間で通信を行い、前記写真印刷情報に基づいて印刷処理を行うと共に、サーバとの間で決済処理を行う写真印刷自動販売機を提供することによって達成できる。
【0010】本発明は写真印刷自動販売機の発明であり、携帯電話機等の携帯端末機器から写真印刷情報を受信し、自動的に写真印刷処理を行うことができ、写真の印刷処理を容易に行うことができる。上記課題は請求項5記載の発明によれば、近距離通信手段を有する携帯端末機器の識別情報が予め登録されたデータベースと、前記近距離通信手段を使用して写真印刷を行う写真印刷自動販売機からネットワークを介して供給される写真印刷情報から決済処理を行う処理手段とを有する写真印刷サーバを提供することによって達成できる。
【0011】本発明は写真印刷サーバの発明であり、写真印刷情報に基づいて印刷枚数の情報や印刷画像選択情報、及び前記携帯端末機器の識別情報が送られ、これらの情報に基づいてデータベースを検索し、決済処理を行う構成である。このように構成することにより、自動的に行った写真印刷の料金処理も自動的に行うことができ、煩雑な作業を必要としないシステムとすることができる。
【0012】上記課題は請求項7記載の発明によれば、近距離通信手段を有し、写真印刷情報を送信する携帯端末機器と、該写真印刷情報を受信し、該写真印刷情報に従って印刷処理を行う写真印刷自動販売機と、該写真印刷自動販売機とネットワークを介して接続され、前記写真印刷情報に含まれる情報に従って、前記携帯端末機器の登録を確認し、該確認後決済処理を行う写真印刷サーバとを有する写真印刷自動販売システムを提供することによって達成できる。
【0013】このように構成することにより、システム全体として煩雑の操作の不要な写真印刷自動販売システムとすることができる。請求項9記載の記載は、前記請求項1記載の発明において、前記携帯端末機器は位置情報取得手段と、前記写真印刷自動販売機までのルート検索手段とを有する構成である。
【0014】このように構成することにより、自己の位置から上記写真印刷自動販売機までのルートを検索し、容易に目的の写真印刷自動販売機を探すことができる。また、予め検索した写真印刷自動販売機が稼働可能状態であるかを確認することによって、確実に稼働可能な写真印刷自動販売機を探すことができる。
【0015】請求項10記載の記載は、前記請求項3記載の発明において、前記写真印刷自動販売機は予め登録された撮像手段によって撮像された画像を印刷する際、特典が得られる構成である。ここで、例えば上記特典とは、一定枚数の無料印刷や、料金後払い可能等の特典であり、このように構成することにより、デジタルカメラの販売促進や写真印刷自動販売機の利用促進を図ることができる。
【0016】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。<第1の実施形態>図1は本発明で使用する写真印刷自動販売機の外観構成を示す図である。同図に示す写真印刷自動販売機1は、例えば街角やオフィースビルの建物内などに配設されている。写真印刷自動販売機1の正面には表示/操作部(ディスプレイ&タッチパネル)2、キー入力部3、記録メディア挿入口4(4a〜4e)、LED5(5a〜5e)、金額表示部6、料金挿入口7(7a、7b)、中止ボタン8、レシート挿入口9、レシート排紙口10、料金返却口11、及び取り出し口12が設けられている。尚、上記各構成はマニュアル操作の際必要な操作部であり、本例で使用するブルートゥース(BLUETOOTH)通信では不要な構成であるが、全ての場合にブルートゥース(BLUETOOTH)通信を使用するものではないので、全体構成として説明する。
【0017】表示/操作部(ディスプレイ&タッチパネル)2は、液晶ディスプレイの表示部と、液晶ディスプレイに表示されるキーや、ボタン、アイコン等を例えば指で操作する操作部で構成されている。表示/操作部(ディスプレイ&タッチパネル)2には、例えばデジタルカメラ等で撮影した画像情報がサムネイル表示され、有料モード又は無料モードの選択アイコン等も表示される。また、表示/操作部(ディスプレイ&タッチパネル)2の上記表示に従って、例えばユーザはサムネイル表示された画像情報を選択し個別に印刷枚数の指定操作を行い、また有料モード又は無料モードの選択操作等を行う。尚、これらの入力操作についてはキー入力部3によっても同様に行うことができる。
【0018】本例の写真印刷自動販売機1には上記ブルートゥース(BLUETOOTH)通信を行うための電波の受信部13が設けられている。この受信部13に、向けて後述する携帯電話機から写真印刷情報を送信する。記録メディア挿入口4a〜4eは、複数種の記録メディア(情報記憶媒体)の挿入口であり、例えばフラッシュメモリカードの挿入口4a、スマートメディアカードの挿入口4b、メモリースティックの挿入口4c、PCカードの挿入口4d、フロッピー(登録商標)ディスクの挿入口4eである。
【0019】LED5a〜5eは、各記録メディア挿入口4a〜4eに対応して設けられたもので、各記録メディア挿入口4に対応する記録メディアが挿入されているときに、それに対応するLED5が点灯するものである。例えば、メモリスティックが挿入されているときには、それに対応するLED5cが点灯し、これによりユーザはメモリスティックが挿入されていることを確認できる。
【0020】尚、ブルートゥース(BLUETOOTH)通信を使用する場合、携帯電話機から直接写真印刷画像データが写真印刷自動販売機1に送られるので、この場合上記表示/操作部(ディスプレイ&タッチパネル)2に表示を行う。また、料金挿入口7及び料金返却口10は写真印刷自動販売機1を有料で使用する場合に使用する構成であり、料金挿入口7aから紙幣を挿入し、料金挿入口7bから硬貨を投入する。この構成も、決済処理をサーバ側で行う場合不要であるが、マニュアル操作が必要である場合もあるので本構成も示す。
【0021】また、取り出し口12は印刷出力を取り出すボックスであり、印刷されたプリント用紙(写真)は取り出し口12に集められる。この取り出し口12の扉は、記録メディアが抜き取られない状態ではロック機構が働いて、印刷物を取り出せない構造になっており、購入者が記録メディアを販売機に挿入したまま忘れて立ち去ることを防止している。
【0022】図2は上記自動写真販売機1内部のシステム構成を説明する図である。本システムは、メインコントローラ30を中心に周辺回路、及びプリンタユニット23で構成されている。メインコントローラ30は内部にCPU(中央処理装置)を有し、プログラムに従って本形態の自動写真販売機1の駆動制御を行い、例えば所定の条件に基づき、プリント用紙1枚分の印刷情報をプリンタユニット23のいづれかへ分配制御する。
【0023】また、メインコントローラ30には記憶部31が設けられ、この記憶部31は前述のメインコントローラ30が行う制御プログラムを記憶する。また、その他、ユーザ情報、印刷条件情報、及びプリンタユニット23の情報等が記憶され、必要に応じて後述するセンターへ転送される。また、上記記憶部31には発信者判別装置96が接続され、更に発信者判別装置96には予め登録した発信者の情報記録部97が接続されている。
【0024】また、メインコントローラ30には、ディスプレイ制御部32、タッチパネル制御部33、キー入力部34、カードインターフェイス(以下、カードI/Fで示す)35、料金管理部36、レシートインターフェイス(以下、レシートI/Fで示す)37、送受信部38、及びプリンタユニット23が接続されている。
【0025】ディスプレイ制御部32は前述の表示/操作部(ディスプレイ&タッチパネル)2及び補助ディスプレイ部に表示する表示情報の出力制御を行い、メインコントローラ30から出力される表示情報を表示/操作部(ディスプレイ&タッチパネル)2及び補助ディスプレイ部に表示制御する。
【0026】また、タッチパネル制御部33はユーザによるタッチパネルの操作に従った操作信号をメインコントローラ30に出力制御する。また、キー入力制御部34はユーザによるキー入力部3の操作に従った操作信号をメインコントローラ30に出力制御する。また、カードI/F35は、前述の各記録メディア挿入口4に挿入される各記録メディアからデジタル画像情報を読み出し、メインコントローラ30へ出力制御するインターフェイスである。
【0027】また、料金管理部36は前述の料金挿入口7から入金された金額を計算し、また携帯電話機50が指定する印刷画像や印刷枚数から料金を計算し、金額表示部6に表示する。これらの表示はユーザに料金を知らせる目的で表示され、実際の料金データは上記送受信部38からセンタ39cに送られる。
【0028】尚、レシートI/F37は、メインコントローラ30から送られる所定の情報をレシート印刷部44へ出力制御し、またレシート読み出し部45が読み出した情報をメインコントローラ30へ出力制御するインタフェースである。尚、上記レシート印刷部44は、例えばサーマルプリンタである。また、上記構成はブルートゥース(BLUETOOTH)通信を使用した場合においても、料金精算結果を紙に残したい場合に利用する。
【0029】送受信部38は、例えばPHS回線を用いて基地局39aと情報の授受を行い、基地局39aは公衆回線網39b等を用いてセンター39cと接続されている。センター39cは、例えばインターネットのホームページサーバでもあり、後述する携帯電話機からアクセスできるサイトを有する。
【0030】尚、自動写真販売機1は、図2に示すように8台のプリンタユニット23−1〜23−8を備え、各プリンタユニット23−1〜23−8は同じ構成である。例えば、各プリンタユニット23−1〜23−8は、コントロール部40、I/F(インターフェース)41、印刷データ記憶部42、印刷メカ部43で構成されている。
【0031】また、同図に示すように、写真印刷自動販売機1は携帯電話機50との間でブルートゥース(BLUETOOTH)通信を行い、図3は上記携帯電話機50の構成を説明する図である。携帯電話機50はCCDカメラ(以下、単にカメラで示す)51を搭載し、キー操作部52、ディスプレイ53、及びアンテナ54で構成され、内部にカメラ処理部及び送受信部を備える。尚、携帯電話機50はGPS(global positioning system )発信機能付き携帯電話機であり、内部にGPS処理部も備える。ここで、GPS処理部は位置情報確認部、及びナビゲーションルート作成部で構成されている。
【0032】尚、図4は上記構成の携帯電話機50も含めた本例の写真印刷自動販売システムの全体システム図であり、前述のセンター39cは決済サイトでもあり、決済サイトサーバを有すると共に、後述する情報を記憶するデータベース39c’を有する。また、インターネット等のネットワーク59を介してこのサーバと写真印刷自動販売機1が接続されている。また、ネットワーク59には信販会社61や銀行62の、例えばデータセンターも接続され、後述する与信等に使用される。
【0033】次に、本例の処理動作を説明する。図5は本例の処理動作を説明するフローチャートである。尚、本例の場合、同図に示す(1)〜(n)の順に処理を行うものとする。ここで、(1)は例えば現金投入によるプリント発注依頼を示し、(2)は例えば携帯電話Aのプリント発注依頼を示し、(3)は例えば携帯電話Bのプリント発注依頼を示し、以下(n)は例えば携帯電話nのプリント発注依頼を示す。
【0034】ここで、上記(2)、(3)、(n)の発注依頼は、ブルートゥース(BLUETOOTH)通信を使用して行うものであり、例えば以下のようにして行う。先ず、所定のキーを操作してディスプレイ53に図6R>6に示すメニュー表示を行う。次に、数値キーを操作して希望のメニューを選択する。すなわち、プリントの選択、プリント枚数の指定、支払い方法の指定を行う。この情報は、前述の記憶部31に記憶される。
【0035】ここで、図7は記憶部31にデータが記憶された状態を示す図である。同図に示すように、記憶部31には上記発注依頼によって対応する情報が記憶されている。例えば、31aは上記(2)のプリント発注依頼の情報であり、31bは上記(3)のプリント発注依頼の情報であり、31cは上記(n)のプリント発注依頼の情報である。
【0036】先ず、判断(以下、図5においてステップ(以下、Wで示す)1)において、X人のプリント発注依頼をパスワード付きで受けたか判断する。ここで、上記(1)の発注依頼は現金投入によるものであり(W1がNO)、現金投入受付を確認してプリントを行い(W2)、プリント待機状態とする(W3)。
【0037】一方、上記(2)の携帯電話Aのプリント発注依頼の場合は、判断(W1)がYESであり、先ず第1の依頼者のプリント処理を完了したか判断する(W4)。このプリント処理はブルートゥース(BLUETOOTH)通信によるものであり、携帯電話機50によって指定された印刷画像を指定された枚数印刷処理する。
【0038】この処理が完了すると(W4がYES)、次に第2の依頼者のプリント処理を判断する(W5)。そして、このプリント処理が完了していれば(W5がYES)、更に第3の依頼者のプリント処理を判断する(W6)。また、各依頼者のプリント処理の完了と共に、各依頼者のプリントを専用ストッカーに分別したか判断する(W7〜W9)。
【0039】ここで、各依頼者のプリントが専用ストッカーに分別されていれば、更に発注依頼があるか判断し(W10)、プリント待機状態とする(W3)。上記印刷処理によって作成された写真出力は、前述の取り出し口12に出力される。また、上記印刷枚数に基づく料金は前述の料金管理部36によって管理され、メインコントローラ30からセンター39cに送られる。センター39cには予め登録されたユーザ情報、及び使用する携帯電話機50の情報が記録され、写真印刷自動販売機1から送信される識別情報からデータベースを検索し、上記印刷枚数に基づく料金を当該ユーザの口座から引き落とす。
【0040】例えば、センター39cのサーバには、ID(携帯電話の番号)をベースにして、ユーザ(登録者)のデータベースが登録保持されている。予め利用登録が行われていると、このデータベースに申告登録した支払い口座が指定されており、上記決済の際、携帯電話機50の識別情報からユーザを検索し、料金決済を行う。
【0041】尚、写真印刷自動販売機1が印刷処理を行う際にも、サーバは上記指定の銀行口座や信販会社のクレジット口座を紹介して支払いが可能か確認し、可能な場合上記印刷処理を実行する。すなわち、写真印刷自動販売機1はブルートゥース(BLUETOOTH)通信によって携帯電話機50から受けたID情報と、決済サーバーから送られてきたIDとを照合し、一致すれば支払い可能であり、印刷処理を開始する。
【0042】このように構成することにより、携帯電話機50を使用して自動的に写真印刷自動販売機1に写真印刷処理を行わすことができ、しかも料金の決済もセンター39cのサーバを通じて行うことができ、極めて有効なシステムとすることができる。
【0043】尚、上記実施形態の説明ではカメラ51で撮影した画像データを写真印刷自動販売機1に送信する構成としたが、例えば図8に示すようにメモリースティックのようなメディア56を用い、デジタルカメラ57で撮影した画像データをメディア56に記憶し、携帯電話機50にメディア56を差し込んで、プリンタ画像を選択指定して写真印刷自動販売機1に送信する構成としてもよい。
【0044】また、上記実施形態の説明では携帯電話機50を使用したが、PDA(Personal Digital Assistant)や、他の携帯端末機器を使用する構成としてもよい。また、ブルートゥース(BLUETOOTH)通信に限らず、赤外線通信によって写真印刷自動販売機1を駆動する構成としてもよい。
【0045】また、携帯端末機器の所有者本人以外の者が勝手に携帯端末機器を用いて、本例の処理を行うことを防止するため、携帯電話には指紋認証機能が装備されている構成としてもよい。この場合、予め指紋を登録し、この指紋が認証されない限り印刷処理を行うことができない構成である。尚、この場合、携帯電話の外装の一部に指紋認証するセンサーが取り付けてある構成とする。
<第2の実施形態>次に、本発明の第2実施形態について説明する。
【0046】本例は、携帯電話にGPS(global positioning system )を使用し、写真印刷自動販売機の位置情報を使用して、写真印刷自動販売機の位置を知るものである。尚、本例においても前述の図1乃至図4を適宜使用して説明する。図9は本システムの処理例である。先ず、カメラ機能付携帯電話機50によって写真印刷自動販売機1の検索操作を行う(ステップ(以下、図9においてSで示す)1)。この場合、例えば「写真印刷自動販売機サーチ」機能が割り当てられている携帯電話機50の[P」ボタンを押下する。この処理によって、図1010(a)に示す表示が携帯電話機50のディスプレイ53に行われる。例えば、このディスプレイ53に「最寄りの写真ベンディングマシンをサーチします」との表示が行われる。
【0047】次に、図10(b)に示す「現在のGPS位置情報を取得中です」との表示が行われ、内蔵のGPS機能により現在位置情報を取得する(S2)。この位置情報の取得は、少なくとの3個以上の通信衛星からの電波を受信し、例えばFM放送局等から送られる信号によって位置調整を行い、自己の正確な位置情報を取得する。尚、写真印刷自動販売機1のナビゲーションを中止する場合には、ディスプレイに表示される中止ボタン60を選択する。また、自己の位置情報を取得すると、「現在のGPS位置情報を取得しましたセンターと通信中です」との表示を行い、通信機能を使用してセンターとの接続を開始する(S3、図10(c))。
【0048】次に、センターでは写真印刷自動販売機1の位置情報から最寄りの写真印刷自動販売機1を抽出し、抽出された写真印刷自動販売機1との交信を行う(S4)。この間、携帯電話機50のディスプレイには、「センターと接続しました写真印刷自動販売機の位置情報を取得中です」との表示を行っている。尚、この間も、ディスプレイに表示される中止ボタン60を選択することによって、ナビゲーション処理を中止することができる。
【0049】次に、上記位置情報からセンターが最寄りの写真印刷自動販売機1を抽出すると、写真印刷自動販売機1が稼働状態であるか判断する(S5)。例えば、交信した写真印刷自動販売機1が店舗閉店後であり電源が落とされていたり、釣り銭切れや消耗品切れ等の理由で稼働していない場合があるからである。尚、例え写真印刷自動販売機1の電源が落とされていても送受信部46は充電用電池で駆動されるので交信可能である。
【0050】ここで、交信した写真印刷自動販売機1が上記理由等によって、使用できない場合(S5がNO)、次に近接する写真印刷自動販売機1を検索、抽出する(S6)。そして、次に抽出した写真印刷自動販売機1についても、稼働状態であるか判断し(S7)、例えば稼働状態でなければ、更に他の写真印刷自動販売機1を探す(S7がNO、S6)。
【0051】上記処理によって稼働中の写真印刷自動販売機1が見つかると、携帯電話機50に対して情報の返信を行う(S8)。携帯電話機50はこの情報からディスプレイに、例えば「稼働中の最寄りの写真印刷自動販売機が、市△△町××番地□□商店前にあります」との表示を行う(図10(e))。
【0052】また、ディスプレイに表示される「地図表示」ボタン61を選択すると、写真印刷自動販売機1の位置を地図表示する(S9)。図10(f)は上記地図表示の例である。次に、「ナビゲート」ボタン62を選択すると(S10がYES)、ナビゲーション地図を表示する(S11)。すなわち、現在位置の情報と検索した写真印刷自動販売機1の位置情報から最短のルートを調べ、現在位置からのルートを表示する(図10(g))。
【0053】その後、ユーザが写真印刷自動販売機1に向かって移動すると、徐々に目的の写真印刷自動販売機1に近づき、この間ルート表示を継続する。図10(h)は目的地に到達する直前のルート表示を示す。以上のように、本例は慣れない場所で写真印刷自動販売機1を探す際、容易に正確な設置場所を探すことができ、しかもインターネット等で検索する場合に比べ、確実に写真印刷自動販売機1を使用することができる。
【0054】尚、本例で使用するナビゲート用地図情報は、携帯電話機50の記憶部に予め記録されていてもよく、又は必要に応じてセンターからダウンロードしてもよい。
<第3の実施形態>次に、本発明の第3実施形態について説明する。
【0055】本例は、例えばあるメーカーのデジタルカメラを購入した場合、同じメーカー、若しくは特定の写真印刷自動販売機にて印刷しようとすれば、所定枚数まで無料で印刷できるような構成とし、デジタルカメラの販売促進や特定の企業の写真印刷自動販売機への新規ユーザーの獲得を図るものである。
【0056】本例の場合、先ず図11に示すように、例えばデジタルカメラ65で撮影したデジタル画像データを記録した記録メディア66を媒体とし、該媒体にDPOF(Digital Print Order Fromat)ファイルを登録する。このDPOFファイルは、「ヘッダー部67」と「ジョブ記述部68」で構成され、前者には[ユーザ登録ID」や「カメラ機種名」等が記述され、後者は「自動プリントファイル」、「自動送信ファイル」、「自動再生ファイル」が記述されている。以下、具体的に説明する。
【0057】図12は本例の処理を説明するフローチャートである。先ず、写真印刷自動販売機1に記録メディア66を挿入する(ステップ(以下、図12においてSTで示す)1)。写真印刷自動販売機1のメインコントローラ30は、記録メディア66に記録された記録データ(撮像データ)を読み取り、上記DPOFデータであるか判断する(ST2、ST3)。
【0058】ここで、DPOFデータでなければ(ST3がNO)、ユーザは全ての記録データ、又は選択した記録データを指定する(ST4)。一方、DPOFデータであれば(ST3がYES)、「カメラ機種名」が写真印刷自動販売機1の記憶部31の「特殊対応データ」と一致するか判断する(ST5)。この判断は、前述の「ヘッダー部67」に記述された「カメラ機種名」の情報を読み出し、一致の判断を行う。
【0059】ここで、「カメラ機種名」の情報が、記憶部31に記憶された「特殊対応データ」と一致しない場合には後述する処理(ST17)以降に移行するが、一致する場合にはセンターと交信し、無料印刷残数情報を取得する(ST6)。次に、無料印刷枚数N枚が0以上であるか判断する(ST7)。ここで、例えば無料印刷枚数N枚が30枚であれば、判断(ST7)はYESであり、DPOFによる印刷指定枚数Mが上記N枚より大きいか判断する(ST8)。
【0060】ここで、印刷指定枚数Mが上記N枚より小さければ(ST8がNO)、M枚の印刷処理は全て無料であり、印刷を実行する。この場合、例えば「M枚印刷します。N枚まで無料で印刷できます」との表示を行う(ST9、ST10)。例えば、M枚が20枚であれば、「20枚印刷します。30枚まで無料で印刷できます」との表示を行う。
【0061】また、センターでは当該デジタルカメラ65の無料印刷枚数N枚のデータをN=N−Mの計算によって変更する(ST11)。例えば、上記例の場合、新たなNは、N=10(30−20)となる。一方、前述の判断(ST8)において、印刷指定枚数Mが上記N枚より大きければ(ST8がYES)、N枚までの印刷処理は無料であり、以後有料となる。この場合、例えば「M枚印刷します。N枚まで無料で印刷できます」との表示を行い、(M−N)枚文分の料金表示を行う(ST12、ST13)。例えば、M枚が35枚であれば、「35枚印刷します。30枚まで無料で印刷できます」との表示と共に、5枚分の料金表示を行う。
【0062】その後、料金を投入すると印刷処理を実行し(ST14、ST15)、センターでは当該デジタルカメラ65の無料印刷枚数N枚のデータを0に変更する(ST16)。尚、DPOFデータではない場合、ユーザは全ての記録データ、又は選択した記録データの指定を行い(ST4)、例えば「M枚印刷します」の表示を行うと共に、M枚の料金表示を行う(ST17、ST18)。そして、料金投入を行い、印刷処理を実行する(ST19、ST20)。
【0063】また、DPOFデータであるが「カメラ機種名」の情報が異なる場合(ST5がYES)、又は「カメラ機種名」は一致するが無料印刷枚数N枚が0の場合も(ST7がYES)、上記と同様に処理する。このように構成することにより、所定枚数まで無料で印刷でき、デジタルカメラの販売促進、及び写真印刷自動販売機への新規ユーザーの獲得を行うことができる。
【0064】尚、別の実施例として、ユーザー登録のIDと「カメラ機種名」をユーザーセンターに登録しておき、該当するメモリーカードが挿入された場合に自動的に後払いでクレジット決済する場合が考えられる。以下、図13に示すフローチャートに従って説明する。
【0065】本例においても、先ず写真印刷自動販売機1に記録メディア6を挿入し(ステップ(以下、図13においてSTPで示す)1)、記録メディア66に記録された記録データ(撮像データ)を読み取り、上記DPOFデータであるか判断する(STP2、STP3)。
【0066】ここで、DPOFデータでなければ(STP3がNO)、ユーザは全ての記録データ、又は選択した記録データを指定する(STP4)。一方、DPOFデータであれば(STP3がYES)、「カメラ機種名」が写真印刷自動販売機1の記憶部31の「特殊対応データ」と一致するか判断する(STP5)。この判断は、前述の「ヘッダー部67」に記述された「カメラ機種名」の情報を読み出し、一致の判断を行う。
【0067】ここで、「カメラ機種名」の情報が、記憶部31に記憶された「特殊対応データ」と一致しない場合には後述する処理(STP10)以降の処理に移行するが、一致する場合にはセンターと交信し、当該カメラに関して後払い登録が行われているか確認する(STP6)。
【0068】そして、後払い登録が行われていなければ後述する処理を行うが(ST7がNO)、後払い登録が行われていれば(ST7がYES)、「M枚印刷します。料金は後払いです」との表示を行い、印刷処理を実行する(STP8、STP9)。
【0069】尚、DPOFデータではない場合(STP3がNO)、又はDPOFデータであるが「カメラ機種名」の情報が異なる場合(STP5がNO)、又は後払い登録済みではない場合も(ST7がNO)、例えば「M枚印刷します」の表示を行うと共に、M枚の料金表示を行い(STP10、STP11)、更に料金投入を行うと、印刷処理を実行する(STP12、STP13)。
【0070】なお、上述の例は、カメラの機種名を識別して無料印刷サービスを行う例を示したが、利用された記録メディアの種別などを識別し、特定の記録メディアの利用に対して無料印刷サービスを実施することも可能である。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば携帯電話を使用して写真印刷自動販売機に印刷処理を行わせることができ、しかも料金の決済もセンターのサーバを通じて行うことができ、極めて有効なシステムとすることができる。
【0072】また、ナビゲーションシステムを使用することによって、写真印刷自動販売機の位置を容易に知ることができ、旅行中等においても利用できるシステムである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用する写真印刷自動販売機の外観構成を示す図である。
【図2】自動写真販売機内部のシステム構成を説明する図である。
【図3】携帯電話機の構成を説明する図である。
【図4】本例の写真印刷自動販売システムのシステム構成図である。
【図5】本例の処理動作を説明するフローチャートである。
【図6】携帯電話機のディスプレイの表示状態を示す図である。
【図7】データベースの構成を説明する図である。
【図8】第1実施形態の変形例を示す図である。
【図9】第2の実施形態を説明するフローチャートである。
【図10】第2の実施形態の処理例を説明する図である。
【図11】第3実施形態の構成例を示す図である。
【図12】第3の実施形態を説明するフローチャートである。
【図13】第3の実施形態の変形例を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 写真印刷自動販売機
2 表示/操作部(ディスプレイ&タッチパネル)
3 キー入力部
4 記録メディア挿入口
5 LED
6 金額表示部
7 料金挿入口7
8 中止ボタン
9 レシート挿入口
10 レシート排紙口
11 料金返却口
12 取り出し口
13 受信部
23 プリンタユニット
30 メインコントローラ
31 記憶部
32 ディスプレイ制御部
33 タッチパネル制御部
34 キー入力部
35 カードインターフェイス
36 料金管理部
37 レシートインターフェイス
38 送受信部
50 携帯電話機
56 メディア
57 デジタルカメラ
59 ネットワーク
60 中止ボタン
61 地図表示ボタン
62 ナビゲートボタン
96 発信者判別装置
97 情報記録部

【特許請求の範囲】
【請求項1 】 近距離通信手段を有する携帯端末機器であって、該携帯端末機器は、サーバにネットワークを使用して接続された写真印刷自動販売機と前記近距離通信手段を使用して通信を行い、写真印刷情報を前記写真印刷自動販売機に送信し、写真印刷自動販売機に印刷処理を行わせると共に、前記サーバと写真印刷自動販売機間で決済処理を行わせることを特徴とする携帯端末機器。
【請求項2】 前記写真印刷情報は、印刷画像情報、印刷画像選択情報、印刷枚数情報、前記携帯端末機器の識別情報であることを特徴とする請求項1記載の携帯端末機器。
【請求項3】 近距離通信手段を有する携帯端末機器から送信される写真印刷情報に従って写真印刷を行う写真印刷自動販売機であり、前記写真印刷情報に基づいて写真印刷を行うと共に、ネットワークを介してサーバとの間で通信を行い、サーバとの間で決済処理を行うことを特徴とする写真印刷自動販売機。
【請求項4】 前記写真印刷情報は、印刷画像情報、印刷画像選択情報、印刷枚数情報、前記携帯端末機器の識別情報であることを特徴とする請求項3記載の写真印刷自動販売機。
【請求項5】 近距離通信手段を有する携帯端末機器の識別情報が予め登録されたデータベースと、前記近距離通信手段を使用して写真印刷を行う写真印刷自動販売機からネットワークを介して供給される写真印刷情報から決済処理を行う処理手段と、を有することを特徴とする写真印刷サーバ。
【請求項6】 前記写真印刷情報は、印刷画像選択情報、印刷枚数情報、前記携帯端末機器の識別情報であることを特徴とする請求項5記載の写真印刷サーバ。
【請求項7】 近距離通信手段を有し、写真印刷情報を送信する携帯端末機器と、該写真印刷情報を受信し、該写真印刷情報に従って印刷処理を行う写真印刷自動販売機と、該写真印刷自動販売機とネットワークを介して接続され、前記写真印刷情報に含まれる情報に従って、前記携帯端末機器の登録を確認し、該確認後決済処理を行う写真印刷サーバと、を有することを特徴とする写真印刷自動販売システム。
【請求項8】 前記写真印刷情報は、印刷画像選択情報、印刷枚数情報、前記携帯端末機器の識別情報であることを特徴とする請求項7記載の写真印刷自動販売システム。
【請求項9】 前記携帯端末機器は位置情報取得手段と、前記写真印刷自動販売機までのルート検索手段とを有することを特徴とする請求項1記載の携帯端末機器。
【請求項10】 前記写真印刷自動販売機は予め登録された撮像手段によって撮像された画像を印刷する際、特典が得られることを特徴とする請求項3記載の写真印刷自動販売機。

【図11】
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【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図2】
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【図5】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2002−352319(P2002−352319A)
【公開日】平成14年12月6日(2002.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−158792(P2001−158792)
【出願日】平成13年5月28日(2001.5.28)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】