凹面または凸面構造における少なくとも一つの欠損を検出する装置
本発明は、放射部と受信部を備え、凹面または凸面構造中の少なくとも1つの欠損を検出するための装置に関するものであって、前記装置において、前記放射部は、影響が最小限にされるべき欠損と同一の方向に沿っておおよそ配向した電流を生成することを可能にする少なくとも一つの導電層(20,21)を備え、前記受信部は、フレキシブルな支持体上に付加またはエッチングされた、少なくとも1つの磁場レシーバ(28)を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、凹面または凸面構造(例えば、円筒形)の少なくとも一つの欠損を検出する装置に関する。発明の属する技術分野は、凹面または凸面構造の欠損の検出に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の技術分野は、凹面または凸面構造における欠損の検出に関する。本発明は、特に、チューブ内の欠陥、例えば、原子力発電所における蒸気発生器(SG)のチューブ内の欠陥などの欠損の検出に応用できる。これらの欠陥は、本質的には、遭遇する条件に関わらず、すなわち、
− 検査中、空隙に変化が無い場合、渦電流センサが効率的であるが、チューブの直径の変化(膨張遷移領域(Expansion Transition Zone(ZTD))が存在する場合において、
− 及び/或いは、探査される周囲の欠陥に重なり合う長さ方向の欠陥が存在する場合において、チューブの破損につながりうる、円周方向の欠損または横方向の欠損である。本発明の属する技術分野は、例えば、チューブの内部表面に基づく蒸気発生器内のチューブに関する鑑定的な検査であり、
− チューブの変形域(tube deformation zone)(楕円形になる(ovalling)膨張遷移領域)が存在する場合、
− 複雑な欠損が存在する場合:「複雑な欠損」とは、少なくとも一つの長さ方向の欠損と、少なくとも一つの外部の横方向の欠損の重なり合いから構成される欠損(一般的には、蒸気発生器のチューブの厚さの40%の高さを有している)(十字形(cross)、TまたはL形状の)、
− 所定の位置にチューブを固定するためにスペーサ板(spacer plate)が使用されている場合、
現場で容易に利用できる鑑定的な検査に関する。
【0003】
図1は、膨張遷移領域11及び複雑な欠損12を有する蒸気発生器のチューブ10内における検出上の問題等を概略的に図示する。
【0004】
商用センサは、現場で蒸気発生器のチューブを検出するためにすでに用いられている。それらは、単一の素子又は複数の素子のタイプのどちらかであろう。
【0005】
しかし、複雑な欠損の縦方向の成分の応答がしばしば優勢であって、その結果、複雑な欠損の完全な形跡が隠れるので、これらのセンサは、複雑な欠損の横方向の成分の検知にあまり効率的ではない。しかし、このタイプの欠損が、チューブの破裂(ギロチン効果(guillotine effect)を生じる可能性があるので、すべての横方向の欠損の検出は、重要である。更に、たとえチューブの内側面と強制的に接触させるバネのシステム上にセンサーを配置できるとしても、膨張遷移領域を通る際、寄生信号(parasite signal)が生じる可能性がある。
【0006】
本明細書の最後にある参照文献[1]は、物質に電磁場に適用して、その物質の近接及び特性により電磁場における変化を検知するセンサーを用いて試される、物質の非破壊測定のための装置及び方法を示す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第7,049,811号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、第1に、チューブ内の縦方向の欠損に平行な電流を誘導するため、放射において指向性の電流層(oriented current layer)を利用し、第2に、エッチングされているかまたは付加されている受信部上、受信においてフレキシブル支持体(flexible support)を利用して、これらの欠点の克服を可能にする、凹面または凸面構造における少なくとも一つの欠損を検出することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、放射部と受信部を備え、凹面または凸面構造における少なくとも一つの欠損を検出するための装置に関し、該装置は、いくつかの導電ストランド(conducting strand)からなり、水平面に対して+θ°及び−θ°で配置された2つの電流層を備える放射部を有し、フレキシブルな受信支持体(flexible receiving support)上に付加またはエッチングされた磁場レシーバ(magnetic field receiver)を少なくとも一つ備える受信部を有することを特徴とする。
【0010】
前記レシーバは、コイル、磁気レシーバ(GMR、AMR、GMI、フラックスゲート(Fluxgate)、TMR、ホール効果等)、または、そのようなレシーバのさまざまなタイプの組み合わせのものであってもよい。レシーバの向きは可変にすることができる。
【0011】
有利には、図11に示すように、受信部のフレキシブルフィルムは、チューブ径(R2)のバリエーションに適合するスリット15を含み、好ましくは、フレキシブル支持体が割れるのを防ぐため、スリット15の両端にホール16が配置される。そして、前記フレキシブルフィルムは、検査される構造の内部表面にフレキシブル支持体17を強制的に接触させる発泡体または弾性装置の上に配置される。
【0012】
一実施形態において、本発明の装置は、(蒸気発生器チューブの場合における縦方向の欠損を通じて)影響が最小限にされ、且つ他の欠損(蒸気発生器の場合における横方向の欠損)の効果を最大化する、欠損の軸に沿って配向された電流層を備える。
【0013】
一実施形態において、前記放射部は、影響を最小限に抑える欠損の軸に対して、+θまたは-θで配置された2つの電流層を備える。このように、前記構造において誘導される電流は、2つの電流層の電源電圧の振幅を変えることによって、+θまたは-θ(例えば、10°)に配向させることができ、その結果、その影響が最小限である欠損が、仮に同じ軸の上で正確に配向されないとしても、同じプローブを用いることができる。
【0014】
放射部のそれぞれの層は、剛体またはフレキシブル支持体上に配置されていてもよい。
【0015】
有利には、放射部の各電流層は、互いに平行に直列または並列に接続された同様の導電性ストランドのセットと、各層に正弦波電流を供給する増幅部とを含む。
【0016】
抵抗は、それぞれの導電性ストランドと直列に組み合わせることができる。
【0017】
有利には、受信部のレシーバは、低ノイズ増幅部に結合される。
【0018】
剛性の、またはフレキシブル磁性物質(flexible magnetic material)(磁気テープ等)の一部は、放射部及びリターンワイヤー(return wire)との間に配置しても良い。
【0019】
有利には、受信部は、相互にずらされた少なくとも2つの柱(column)に配置された受信機を備える。例えばカプトン(kapton)で作られている、フレキシブル支持体上にエッチングされたコイルの技術は、エアギャップを最小限に抑えることで、欠損の検出を良好にすることを確実にする一方で、検査が行われる構造表面へのマッチングを最適化することを可能にする。このようにして作られたフレキシブルプローブは、検査が行われる表面の曲率半径の変化などの様々な条件の下、欠損の検出及びこのタイプの外形に関する評価を向上することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る装置は、検出されるべき欠損に良好に反応する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】蒸気発生器チューブの検査に関する問題を概略的に図示する。
【図2】本発明の装置の2つの実施形態を示す。
【図3】本発明の装置の2つの実施形態を示す。
【図4A】外側の横方向の欠損による、誘導された電流における偏向をそれぞれ示す上面図である。
【図4B】外側の横方向の欠損による、誘導された電流における偏向をそれぞれ示す側面図である。
【図5A】縦方向の欠損(through longitudinal defect)による、誘導された電流における偏向をそれぞれ示す上面図である。
【図5B】縦方向の欠損による、誘導された電流における偏向をそれぞれ示す側面図である。
【図6A】外部欠損40%による、周波数関数(a function of the frequency)としての基本構成のための図を示す。
【図6B】外部欠損40%による、周波数関数としての基本構成のための図を示す。
【図7A】外部欠損100%による、周波数関数としての基本構成のための図を示す。
【図7B】外部欠損100%による、周波数関数としての基本構成のための図を示す。
【図8A】横方向の欠損40%への反応の最大振幅に関し、基本構成を示す曲線を図示する。
【図8B】縦方向(through longitudinal defect)の欠損への反応の最大振幅に関し、周波数関数として、基本構成を示す曲線を図示する。
【図8C】周波数関数としての前記横方向の欠損及び縦方向の欠損に関する、前記の2つの量の比について周波数関数として、基本構成を示す曲線を図示する。
【図9A】検査が行われる構造上の位置におかれた、本発明の装置の構成を示す。
【図9B】検査が行われる構造上の位置におかれた、本発明の装置の構成を示す。
【図10A】磁気テープを挿入後、検査が行われる構造上の位置におかれた、本発明の装置の構造10mmの欠損の検出に対応する実験曲線を図示する。
【図10B】磁気テープを挿入後、検査が行われる構造上の位置におかれた、本発明の装置の構造10mmの欠損の検出に対応する実験曲線を図示する。
【図10C】磁気テープを挿入後、検査が行われる構造上の位置におかれた、本発明の装置の構造10mmの欠損の検出に対応する実験曲線を図示する。
【図11】スリットを有する受信部を示す。
【図12A】100KHzにおいて縦方向の欠損の方向感覚が失われた変化量を示す。
【図12B】100KHzにおいて縦方向の欠損の方向感覚が失われた変化量を示す。
【図13】+θ及び−θの方向感覚が失われた状態にある、2層の配置を示す。
【図14】電流層のいくつかのストランドまたはストランドのセットが、どのように直列および/または並列に配置されるかを示す図である。
【図15A】レシーバのエアギャップの影響を示す。
【図15B】レシーバのエアギャップの影響を示す。
【図16A】40%の横方向欠損への反応について、レシーバ間の最小間隔の測定を示す。
【図16B】40%の横方向欠損への反応について、レシーバ間の最小間隔の測定を示す。
【図16C】100%の縦方向欠損への反応について、レシーバ間の最小間隔の測定を示す。
【図16D】100%の縦方向欠損への反応について、レシーバ間の最小間隔の測定を示す。
【図17A】16個のレシーバを示す。
【図17B】図17Aに示される16個のレシーバにより、レシーバ間のピッチを考慮に入れることによって得られる、40%の横方向欠損に関するマップ(map)を示す。
【図17C】図17Aに示される16個のレシーバにより、レシーバ間のピッチを考慮に入れることによって得られる、100%の縦方向欠損に関するマップを示す。
【図18】本発明に係る装置の実施形態の図を示す。
【図19】参照ハーフチューブ(reference half−tube)の実施例の寸法特性(dimensional characteristics)を示す。
【図20A】参照ハーフチューブの図を示す。
【図20B】参照ハーフチューブの図を示す。
【図20C】参照ハーフチューブの図を示す。
【図20D】参照ハーフチューブの図を示す。
【図21】参照ハーフチューブにおける検査形態(inspection configuration)の図を示す。
【図22A】240KHzにおいて縦方向及び横方向の欠損によって得られたマップを示す。
【図22B】240KHzにおいて縦方向及び横方向の欠損によって得られたマップを示す。
【図23】測定配置(mesurement configuration)を示す。
【図24A】図24Aは、240KHzにおける実験データを示す。
【図24B】図24Bは、240KHzにおけるシミュレーションデータを示す。
【図25】シリンダ周囲上の層内のフォワード・ストランド(foward strand)及びリターン・ストランド(return strand)の構成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明に係る装置の第1の実施形態は図2に示されており、チューブ中の渦電流を誘導することができる。前記第1の実施形態は、磁場を生成する直列或いは並列に接続された、同一且つ平行な1セットの導電ストランド32からなる少なくとも一つの電流層20を備えており、前記磁場は、前記電流層20の下において、振幅及び方向においてほとんど一様に放射される。増幅部24は、前記層20に正弦波電流を供給する。受信部は、例えば、ケプトン(kapton)フィルム上でエッチングされた、コイル28を備える。これらのコイルのそれぞれは、低ノイズ増幅部29に連結していても良い。電流層20は、チューブの軸に沿ってその方向が合わせられている場合、このチューブ内の縦方向の欠損に平行な電流を誘導できる。
【0023】
図3に示された第2の実施形態において、本願発明の装置は、増幅部24及び25と共に各層が使用される、幾つかのストランド22及び23からなる2つの電流層20及び21を含む放射部を備える。これらの電流層20及び21は、これらの層から合成された層の方向が電源供給信号の振幅を同じ周波数で変えることによって調整されることができるように、水平面に対して+10°と−10°に傾けて配置される。本実施形態において、前記2つの層は、それぞれケプトンでできたフレキシブル支持体にエッチングされる。プローブ内のそれらの直径は一定であるので、硬い芯材にそれらを巻いておくことができる。しかし、プリント回路の作成の際、前記ストランドの抵抗が異なる場合があり、そのために、不均一な磁場が放射される。ストランド22若しくは23のそれぞれに抵抗26、27を挿入することは、異なるストランド内の電流を均一にすることに寄与するので、電流は、前記抵抗によって必然的に一定になる。レシーバ部は、本発明の装置の空間分解能を増大するように、2つの柱に互い違いに置かれたコイル28を備える。各レシーバ28は、低ノイズ増幅部29を有する。符号30には、複雑な欠損を示す。
【0024】
本発明の装置の第1の実施形態を記述することから始める。図4A及び図4Bは、それぞれ上面図と側面図において別々に把握された、40%の外部横方向の欠損からなる2つの成分の存在下における誘導電流の経路を示す。これらの図は、チューブ31、電流層20、欠陥32及び誘導電流33を示す。図5A及び5Bは、縦方向の(longitudinal)欠陥35のために、同様な図を示す。40%の外部横方向の欠損による応答と比較すると、縦方向の欠損が強い放射磁場を与えると直感的に予想されうる欠損であるという事実は、この欠損のための誘導電流の偏向が非常に低いという事実によって補償される。
【0025】
実験結果は、縦方向の欠損の存在下において横方向の欠損を検出するための本発明の装置の第1の実施形態の利点を示す。受信部は、マイクロコイル(micro−coil)を備えており、前記受信部の放射部の層と前記マイクロコイルは、フレキシブルし自体の柔軟性による利益を得るために、カプトンフィルム上にエッチングされる。
【0026】
本発明の装置におけるパラメータの最適化
図6A及び6B、7A及び7Bは、それぞれ、チューブの厚さの40%の高さのある横方向の欠損(図6A及び図6B)と、層の配向に平行な軸を有する縦方向の欠損(図7A及び図7B)の全シミュレーションのために使用された基本的な構成を示す。これらの図はチューブ40、前記チューブの軸41、受信コイル43及び電流層44及び欠損45を示す。
【0027】
本実施形態は、100KHz以上の動作周波数を利用するものである。240KHz及び600KHzを利用できる。複雑な欠損のうち、これらの周波数における横方向の寄与は、個別の機能モードにおける従来のプローブの利用の場合よりも良好であり、周波数が低い場合に、さらに良好である(図8A、8B及び8Cを参照) 。
【0028】
1.放射部
図9A及び9Bは、検査される構造上の位置における装置の構成を示す:放射部は、チューブ56の内周上に一定の直径を有する層55と(本実施形態の配置において前記層の周縁効果が無いことに注意する)、前記チューブの中心を通過する電源リターンワイヤ57(power supply return wire)と、から成る(受信部は、符号52である)。
【0029】
層55内の電流は電源リターンワイヤ57内の電流と必然的に同じであるので、前記ワイヤ57は、前記層55によって生成される磁場を打ち消そうとする磁場を生成する可能性がある。硬質な或いはフレキシブルな(例えば、ナノ結晶材料で作られた)磁性材料部62が、仮に、放射部(層60及び61)とリターンワイヤ57との間に挿入される場合、また、仮に、例えば、図10A及び10Bにおいて示されるような放射部にできるかぎり接近して置かれている場合、テープ62は、電源リターン(power supply return)の効果を相殺し、前記層55によって放射する磁場を増幅する。
【0030】
図10Cは、10mm長の欠損の検知に対応する2本の実験曲線を含んでおり、第1の実験曲線は、層及び層中のコンダクタの戻りの間に磁気部が無い状態であり(曲線a)、第2の実験曲線は層上に配列されたナノ結晶材料から成る磁気テープが存在する状態(曲線b)である。層が放射する磁場の増加に起因して、欠損の兆候は、磁場部の存在によって増幅される。それ故、このテープ62は、非常に有益である。
放射部は電流層タイプの誘導コイルを備えており、前記誘電コイルは、層の方向が欠損の方向に対して平行な場合、縦方向の欠損の応答を最小化する(図12A及び12Bを参照)。縦方向の欠損の方向の角度が数度喪失されることは、複雑な欠損のうちの縦方向の寄与によって、痕跡の大きさに大きく影響する増加をもたらす。縦方向の欠損に対する応答は、横方向の欠損に起因して更に大きくなるので、このことは、本発明の装置にとって大きな問題である。したがって、層の配向を調節できるということは有用である。
【0031】
そこで、図13に示すように、上下に配列され且つチューブ72の軸から+10°及び−10°だけ方向が失われた2つの放射層70、71を検討する(実際には、影響が最小限にされる、いわゆる縦方向のノッチ(notch)は、チューブ軸に対し+10°及び−10°の間の極端な方向で作られると考えられる場合において)。図13は、図3に示された第2実施形態に対応するものである。横方向の欠損の検出時における縦方向の欠損の影響を低減するため、層70及び層71のそれぞれの電源電圧を変えることによって、チューブ中の渦電流は、必要に応じて、向きを揃えることができる。互いに90°で配向された2つの層を備えた配置も可能であり、あらゆる方向に電流を向けることができる(R4)。十分に均一な電流を得るため、図13で特定された2つの各々層70及び71は、例えば、各ストランド中にほぼ同一の電流を得るために選択された数オームの抵抗73と直列に配置されている、図14で特定した16個の基本的なストランドを含む。図14の概略図に示されるように、電源とのインピーダンス整合を良好に行うために、幾つかのストランドは並列の関係にあり、他方のストランドは直列の関係にある。100mAオーダーの電源電流75は、本発明の装置の本体に配置された2つのバッファによって出力される。
【0032】
前記の層は、他の構成も可能であって、シリンダの周縁上の前方ストランド(forward strand)と、前記シリンダの周縁上の他の箇所に配置された同数のリターンストランド(return strand)を備えていても良い。例えば、図25に示されるように、2つの前方ストランドと2つのリターンストランドが、全く反対の部分に全て直列に配置されていても良い。この場合、前記層の下の領域のみを使用することができる。この場合、レシーバは前記シリンダの全周囲を覆うことができないので、このような構成は、いくつかのレシーバを有する回転式プローブを作成する場合に利用される。
【0033】
2.受信部
前記層の空隙が3mmで一定の場合における、レシーバと欠損に応答する部分(チューブ)との間の前記空隙の影響を図15A及び15Bに示す。レシーバの応答は、この空隙に対して極めて影響を受けやすく、検査される部位との間の空隙にあまり影響を受けない放射部と異なっている。レシーバ52は、チューブの表面にできるだけ近接していなければならない。特に、空隙の変化の信号が欠損に起因する信号と干渉しないように、本発明の装置が設置されている間、前記空隙は一定でなければならない。本発明の装置は、有限の、または極めて多数のレシーバを含んでいても良く、プローブは、前記部位の表面上において置き換えられ、有限の数の経路を有する構造の全体の表面を検査する。チューブを検査する際、チューブの内部表面全体を検査できるように、充分な数のレシーバがプローブの全体の周囲に配置され且つ前記プローブがチューブの軸に沿って置き換えられている。或いは、幾つかのレシーバが使用され(有利には、異なる種類であり、異なる方向を有している)、前記プローブがらせん状に駆動される。全ての場合における結果として、後処理が実施できるように、良好な空間分解能を有するマップとなる。
【0034】
図16A及び16Bと、第2に図16C及び16Dに示されるシミュレーションは、100KHzで行われたものであって、各マッピングの最大値を通過するY軸に沿った40%の外部横方向の欠損のマッピングからのラインの抽出と、前記Y軸に沿った100%の縦方向の欠損のマッピングからのラインの抽出を示す。
【0035】
チューブ内の複雑な欠損を検出するために、隣接する二つのレシーバの間隔は、1.2mm未満(最大振幅の80%を有する)であり、それゆえに100%の縦方向欠損の痕跡に関しても、十分な空間分解能を得ることになる。チューブの周囲全体にわたって分布された64個のレシーバ(32個のレシーバから成る2つのライン)を備えることによって、チューブの1/4のプローブ測定間隔は、約1mmに固定される。
【0036】
寸法上の理由により、受信コイル80は、図17Aに示すように、2つのライン上に互い違いに配置されている。このタイプのレシーバ間の間隔で、16個のレシーバを備えたプロトタイプのチューブの1/4のプローブの場合において、40%の貫通する欠損及び100%の縦方向の欠損についてシミュレートした画像マッピングは、図17B及び17Cにそれぞれ示されている。
【0037】
コイルは、チューブに垂直な方向の磁場の成分を単に測定できるだけなので、コイル以外のレシーバを使用することも可能である。例えば、磁気レシーバ(magnetic receiver)(GMR、GMI、AMR、フラックスゲート(FluxGate)、ホール効果(Hall effect)等)を使用することができる。これらの構成要素は、フレキシブルフィルムをエッチング又はフレキシブルフィルム上に付け加えることができる。また、欠損に起因する、チューブに対して垂直な磁場の成分、軸方向の磁場の成分、或いは輪状の磁場の成分を測定できるように、選択され、或いはその方向を合わせても良い。異なる欠損を検知できるように、幾つかのレシーバの組み合わせを単一のプローブ(回転型、或いは多素子型)の内部に入れておくことは可能である。特に、感度の高い軸が円周方向に沿って配向されるGMRの使用は、360°の円周方向の欠損を最適に検出することを可能にする。このような欠損は、磁場の垂直方向の成分を測定することにより検出できるものではない。
【0038】
3.まとめ
上記の構成要素は、本発明に係る装置の主な幾何学的特性を付与し、図18に示すプローブの種々の部分を明細書に定義する。特に:
− 種々のカプトン+磁気テープ+フォーム(foam)81:受信コイルを有するカプトン、及び+10°及び−10°において2層を有するカプトン
− 本発明に係る装置に搭載された電子機器82;各受信コイルに対し、2層の電源バッファ及び1つのプリアンプ、
− データ処理装置に接続されている接続ケーブル83、
− 2つのセンタリング・リング(centering ring)84、85及びレシーバ備えるプローブの本体 − 層コネクタ(layer connector)86、である。
【0039】
(実施例)
900MWの蒸気発生器のチューブの直径と同じ直径を有するインコネル(登録商標)600のハーフチューブが、本発明の装置をテストするために作成された。前記ハーフチューブは、選択された幾何学的な寸法が厳密である変形ゾーン(deformation zone)を有する(図19に示された寸法の特性を参照)。前記変形ゾーンの前方及び後方において、前記ハーフチューブの内径は、19.68mmから20.36mmまでの間で変動する。
【0040】
図20は、前記ハーフチューブの説明を含む。単純な欠損が、前記ハーフチューブに付けられていた。これらの欠損は、電気腐食(electro−erosion)によって生成された。すなわち、
【0041】
この例示的な実施形態では、+10°及び−10°における2つの層と2つの抵抗の直列(1層当たり1つの抵抗の直列)が、放射カプトンフィルム(誘導コイル)上で使用されている。16個のコイル(2面を有する)及びコネクタは、受信カプトンフィルム上において使用されている。チューブの直径の変動に適合することができるように、切り込み(notch)がカプトンフィルムに形成される。受信カプトンフィルム(receiving kapton film)は発泡材の欠片上に割り込ませており、前記発泡剤の欠片は前記受信カプトンフィルムが変形にぴったり合うようにしている。
【0042】
電子部品は、各レシーバ用の低ノイズの増幅部と、2つの層に電力を供給するバッファを備える。このように形成されたプローブは、チューブ内の所定の位置に保持されるように、その両端部のそれぞれにセンタリング・リング(centring ring)を備えている。
【0043】
変形ゾーンを通過する際、花冠(corolla)の形状で開くカプトンフィルムの受信コイルの良好な機械的動作は、変形ゾーンを有する蒸気発生器のチューブと正確に同じ直径を有するプレキシガラス(登録商標)チューブを用いて、視覚的に検証される。
【0044】
実施された実験的な条件は、以下のとおりである:
− 使用された処理装置: M2M 64−チャネル MultiX 渦電流装置、
− 注入部: 内側層用のストランド当たり30mA且つ外側層用のストランドあたり25mA、
− 周波数: 240KHz、
− ゲイン: 50dB。
【0045】
ハーフチューブ(half−tube)の(図21に示すような)代表的な部分において、プローブの変位(displacement)102とチューブを表す103を用いて、6mm長の40%の外側の横断方向の切り込み100と、7mm長の100%長さ方向の切り込みに、テストを行う。このテストは、本実施形態の方法において作成されたプローブが、単純な(縦方向と横方向の)欠損の検出のために予想されることに対応する正しい信号を与えることを照明する。
【0046】
図22A及び22Bは、プローブを用いた2番目(No.2)のハーフチューブ内の検査によって得られた、240KHzにおけるマップを示す。図23に示すように、最初の観測は、プレーン部(plane part)内における40%の横方向の欠損104に対してであり、変形ゾーン内の同じ欠損105に続けられる。前記2つの欠損の痕跡は類似している。第一に、最大振幅が同程度の大きさであって、第二に変形ゾーンの幾何学的特性が厳格であるが、変形ゾーンに起因する痕跡が現れないと、考えることができる。
【0047】
図24A及び図24Bは、分離された40%の外部横方向の欠損についての実験データとシミュレーションの間における率(modulus)の比較を示す。特に、横軸は、レシーバの2つのライン間のオフセットを考慮することによって、修正されている。データが良く一致していることが分かり、発泡体及び切り込みが形成されているカプトンとの関係が、実際に3D(3次元)の変形表面である変形ゾーンを完全に追跡できることを実証している。前記結果は、本発明に係る装置が、検出されるべき欠損に良好に反応することを示している。
【0048】
(参考文献)
[1] 米国特許第7,049,811号明細書
【技術分野】
【0001】
本発明は、凹面または凸面構造(例えば、円筒形)の少なくとも一つの欠損を検出する装置に関する。発明の属する技術分野は、凹面または凸面構造の欠損の検出に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の技術分野は、凹面または凸面構造における欠損の検出に関する。本発明は、特に、チューブ内の欠陥、例えば、原子力発電所における蒸気発生器(SG)のチューブ内の欠陥などの欠損の検出に応用できる。これらの欠陥は、本質的には、遭遇する条件に関わらず、すなわち、
− 検査中、空隙に変化が無い場合、渦電流センサが効率的であるが、チューブの直径の変化(膨張遷移領域(Expansion Transition Zone(ZTD))が存在する場合において、
− 及び/或いは、探査される周囲の欠陥に重なり合う長さ方向の欠陥が存在する場合において、チューブの破損につながりうる、円周方向の欠損または横方向の欠損である。本発明の属する技術分野は、例えば、チューブの内部表面に基づく蒸気発生器内のチューブに関する鑑定的な検査であり、
− チューブの変形域(tube deformation zone)(楕円形になる(ovalling)膨張遷移領域)が存在する場合、
− 複雑な欠損が存在する場合:「複雑な欠損」とは、少なくとも一つの長さ方向の欠損と、少なくとも一つの外部の横方向の欠損の重なり合いから構成される欠損(一般的には、蒸気発生器のチューブの厚さの40%の高さを有している)(十字形(cross)、TまたはL形状の)、
− 所定の位置にチューブを固定するためにスペーサ板(spacer plate)が使用されている場合、
現場で容易に利用できる鑑定的な検査に関する。
【0003】
図1は、膨張遷移領域11及び複雑な欠損12を有する蒸気発生器のチューブ10内における検出上の問題等を概略的に図示する。
【0004】
商用センサは、現場で蒸気発生器のチューブを検出するためにすでに用いられている。それらは、単一の素子又は複数の素子のタイプのどちらかであろう。
【0005】
しかし、複雑な欠損の縦方向の成分の応答がしばしば優勢であって、その結果、複雑な欠損の完全な形跡が隠れるので、これらのセンサは、複雑な欠損の横方向の成分の検知にあまり効率的ではない。しかし、このタイプの欠損が、チューブの破裂(ギロチン効果(guillotine effect)を生じる可能性があるので、すべての横方向の欠損の検出は、重要である。更に、たとえチューブの内側面と強制的に接触させるバネのシステム上にセンサーを配置できるとしても、膨張遷移領域を通る際、寄生信号(parasite signal)が生じる可能性がある。
【0006】
本明細書の最後にある参照文献[1]は、物質に電磁場に適用して、その物質の近接及び特性により電磁場における変化を検知するセンサーを用いて試される、物質の非破壊測定のための装置及び方法を示す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第7,049,811号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、第1に、チューブ内の縦方向の欠損に平行な電流を誘導するため、放射において指向性の電流層(oriented current layer)を利用し、第2に、エッチングされているかまたは付加されている受信部上、受信においてフレキシブル支持体(flexible support)を利用して、これらの欠点の克服を可能にする、凹面または凸面構造における少なくとも一つの欠損を検出することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、放射部と受信部を備え、凹面または凸面構造における少なくとも一つの欠損を検出するための装置に関し、該装置は、いくつかの導電ストランド(conducting strand)からなり、水平面に対して+θ°及び−θ°で配置された2つの電流層を備える放射部を有し、フレキシブルな受信支持体(flexible receiving support)上に付加またはエッチングされた磁場レシーバ(magnetic field receiver)を少なくとも一つ備える受信部を有することを特徴とする。
【0010】
前記レシーバは、コイル、磁気レシーバ(GMR、AMR、GMI、フラックスゲート(Fluxgate)、TMR、ホール効果等)、または、そのようなレシーバのさまざまなタイプの組み合わせのものであってもよい。レシーバの向きは可変にすることができる。
【0011】
有利には、図11に示すように、受信部のフレキシブルフィルムは、チューブ径(R2)のバリエーションに適合するスリット15を含み、好ましくは、フレキシブル支持体が割れるのを防ぐため、スリット15の両端にホール16が配置される。そして、前記フレキシブルフィルムは、検査される構造の内部表面にフレキシブル支持体17を強制的に接触させる発泡体または弾性装置の上に配置される。
【0012】
一実施形態において、本発明の装置は、(蒸気発生器チューブの場合における縦方向の欠損を通じて)影響が最小限にされ、且つ他の欠損(蒸気発生器の場合における横方向の欠損)の効果を最大化する、欠損の軸に沿って配向された電流層を備える。
【0013】
一実施形態において、前記放射部は、影響を最小限に抑える欠損の軸に対して、+θまたは-θで配置された2つの電流層を備える。このように、前記構造において誘導される電流は、2つの電流層の電源電圧の振幅を変えることによって、+θまたは-θ(例えば、10°)に配向させることができ、その結果、その影響が最小限である欠損が、仮に同じ軸の上で正確に配向されないとしても、同じプローブを用いることができる。
【0014】
放射部のそれぞれの層は、剛体またはフレキシブル支持体上に配置されていてもよい。
【0015】
有利には、放射部の各電流層は、互いに平行に直列または並列に接続された同様の導電性ストランドのセットと、各層に正弦波電流を供給する増幅部とを含む。
【0016】
抵抗は、それぞれの導電性ストランドと直列に組み合わせることができる。
【0017】
有利には、受信部のレシーバは、低ノイズ増幅部に結合される。
【0018】
剛性の、またはフレキシブル磁性物質(flexible magnetic material)(磁気テープ等)の一部は、放射部及びリターンワイヤー(return wire)との間に配置しても良い。
【0019】
有利には、受信部は、相互にずらされた少なくとも2つの柱(column)に配置された受信機を備える。例えばカプトン(kapton)で作られている、フレキシブル支持体上にエッチングされたコイルの技術は、エアギャップを最小限に抑えることで、欠損の検出を良好にすることを確実にする一方で、検査が行われる構造表面へのマッチングを最適化することを可能にする。このようにして作られたフレキシブルプローブは、検査が行われる表面の曲率半径の変化などの様々な条件の下、欠損の検出及びこのタイプの外形に関する評価を向上することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る装置は、検出されるべき欠損に良好に反応する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】蒸気発生器チューブの検査に関する問題を概略的に図示する。
【図2】本発明の装置の2つの実施形態を示す。
【図3】本発明の装置の2つの実施形態を示す。
【図4A】外側の横方向の欠損による、誘導された電流における偏向をそれぞれ示す上面図である。
【図4B】外側の横方向の欠損による、誘導された電流における偏向をそれぞれ示す側面図である。
【図5A】縦方向の欠損(through longitudinal defect)による、誘導された電流における偏向をそれぞれ示す上面図である。
【図5B】縦方向の欠損による、誘導された電流における偏向をそれぞれ示す側面図である。
【図6A】外部欠損40%による、周波数関数(a function of the frequency)としての基本構成のための図を示す。
【図6B】外部欠損40%による、周波数関数としての基本構成のための図を示す。
【図7A】外部欠損100%による、周波数関数としての基本構成のための図を示す。
【図7B】外部欠損100%による、周波数関数としての基本構成のための図を示す。
【図8A】横方向の欠損40%への反応の最大振幅に関し、基本構成を示す曲線を図示する。
【図8B】縦方向(through longitudinal defect)の欠損への反応の最大振幅に関し、周波数関数として、基本構成を示す曲線を図示する。
【図8C】周波数関数としての前記横方向の欠損及び縦方向の欠損に関する、前記の2つの量の比について周波数関数として、基本構成を示す曲線を図示する。
【図9A】検査が行われる構造上の位置におかれた、本発明の装置の構成を示す。
【図9B】検査が行われる構造上の位置におかれた、本発明の装置の構成を示す。
【図10A】磁気テープを挿入後、検査が行われる構造上の位置におかれた、本発明の装置の構造10mmの欠損の検出に対応する実験曲線を図示する。
【図10B】磁気テープを挿入後、検査が行われる構造上の位置におかれた、本発明の装置の構造10mmの欠損の検出に対応する実験曲線を図示する。
【図10C】磁気テープを挿入後、検査が行われる構造上の位置におかれた、本発明の装置の構造10mmの欠損の検出に対応する実験曲線を図示する。
【図11】スリットを有する受信部を示す。
【図12A】100KHzにおいて縦方向の欠損の方向感覚が失われた変化量を示す。
【図12B】100KHzにおいて縦方向の欠損の方向感覚が失われた変化量を示す。
【図13】+θ及び−θの方向感覚が失われた状態にある、2層の配置を示す。
【図14】電流層のいくつかのストランドまたはストランドのセットが、どのように直列および/または並列に配置されるかを示す図である。
【図15A】レシーバのエアギャップの影響を示す。
【図15B】レシーバのエアギャップの影響を示す。
【図16A】40%の横方向欠損への反応について、レシーバ間の最小間隔の測定を示す。
【図16B】40%の横方向欠損への反応について、レシーバ間の最小間隔の測定を示す。
【図16C】100%の縦方向欠損への反応について、レシーバ間の最小間隔の測定を示す。
【図16D】100%の縦方向欠損への反応について、レシーバ間の最小間隔の測定を示す。
【図17A】16個のレシーバを示す。
【図17B】図17Aに示される16個のレシーバにより、レシーバ間のピッチを考慮に入れることによって得られる、40%の横方向欠損に関するマップ(map)を示す。
【図17C】図17Aに示される16個のレシーバにより、レシーバ間のピッチを考慮に入れることによって得られる、100%の縦方向欠損に関するマップを示す。
【図18】本発明に係る装置の実施形態の図を示す。
【図19】参照ハーフチューブ(reference half−tube)の実施例の寸法特性(dimensional characteristics)を示す。
【図20A】参照ハーフチューブの図を示す。
【図20B】参照ハーフチューブの図を示す。
【図20C】参照ハーフチューブの図を示す。
【図20D】参照ハーフチューブの図を示す。
【図21】参照ハーフチューブにおける検査形態(inspection configuration)の図を示す。
【図22A】240KHzにおいて縦方向及び横方向の欠損によって得られたマップを示す。
【図22B】240KHzにおいて縦方向及び横方向の欠損によって得られたマップを示す。
【図23】測定配置(mesurement configuration)を示す。
【図24A】図24Aは、240KHzにおける実験データを示す。
【図24B】図24Bは、240KHzにおけるシミュレーションデータを示す。
【図25】シリンダ周囲上の層内のフォワード・ストランド(foward strand)及びリターン・ストランド(return strand)の構成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明に係る装置の第1の実施形態は図2に示されており、チューブ中の渦電流を誘導することができる。前記第1の実施形態は、磁場を生成する直列或いは並列に接続された、同一且つ平行な1セットの導電ストランド32からなる少なくとも一つの電流層20を備えており、前記磁場は、前記電流層20の下において、振幅及び方向においてほとんど一様に放射される。増幅部24は、前記層20に正弦波電流を供給する。受信部は、例えば、ケプトン(kapton)フィルム上でエッチングされた、コイル28を備える。これらのコイルのそれぞれは、低ノイズ増幅部29に連結していても良い。電流層20は、チューブの軸に沿ってその方向が合わせられている場合、このチューブ内の縦方向の欠損に平行な電流を誘導できる。
【0023】
図3に示された第2の実施形態において、本願発明の装置は、増幅部24及び25と共に各層が使用される、幾つかのストランド22及び23からなる2つの電流層20及び21を含む放射部を備える。これらの電流層20及び21は、これらの層から合成された層の方向が電源供給信号の振幅を同じ周波数で変えることによって調整されることができるように、水平面に対して+10°と−10°に傾けて配置される。本実施形態において、前記2つの層は、それぞれケプトンでできたフレキシブル支持体にエッチングされる。プローブ内のそれらの直径は一定であるので、硬い芯材にそれらを巻いておくことができる。しかし、プリント回路の作成の際、前記ストランドの抵抗が異なる場合があり、そのために、不均一な磁場が放射される。ストランド22若しくは23のそれぞれに抵抗26、27を挿入することは、異なるストランド内の電流を均一にすることに寄与するので、電流は、前記抵抗によって必然的に一定になる。レシーバ部は、本発明の装置の空間分解能を増大するように、2つの柱に互い違いに置かれたコイル28を備える。各レシーバ28は、低ノイズ増幅部29を有する。符号30には、複雑な欠損を示す。
【0024】
本発明の装置の第1の実施形態を記述することから始める。図4A及び図4Bは、それぞれ上面図と側面図において別々に把握された、40%の外部横方向の欠損からなる2つの成分の存在下における誘導電流の経路を示す。これらの図は、チューブ31、電流層20、欠陥32及び誘導電流33を示す。図5A及び5Bは、縦方向の(longitudinal)欠陥35のために、同様な図を示す。40%の外部横方向の欠損による応答と比較すると、縦方向の欠損が強い放射磁場を与えると直感的に予想されうる欠損であるという事実は、この欠損のための誘導電流の偏向が非常に低いという事実によって補償される。
【0025】
実験結果は、縦方向の欠損の存在下において横方向の欠損を検出するための本発明の装置の第1の実施形態の利点を示す。受信部は、マイクロコイル(micro−coil)を備えており、前記受信部の放射部の層と前記マイクロコイルは、フレキシブルし自体の柔軟性による利益を得るために、カプトンフィルム上にエッチングされる。
【0026】
本発明の装置におけるパラメータの最適化
図6A及び6B、7A及び7Bは、それぞれ、チューブの厚さの40%の高さのある横方向の欠損(図6A及び図6B)と、層の配向に平行な軸を有する縦方向の欠損(図7A及び図7B)の全シミュレーションのために使用された基本的な構成を示す。これらの図はチューブ40、前記チューブの軸41、受信コイル43及び電流層44及び欠損45を示す。
【0027】
本実施形態は、100KHz以上の動作周波数を利用するものである。240KHz及び600KHzを利用できる。複雑な欠損のうち、これらの周波数における横方向の寄与は、個別の機能モードにおける従来のプローブの利用の場合よりも良好であり、周波数が低い場合に、さらに良好である(図8A、8B及び8Cを参照) 。
【0028】
1.放射部
図9A及び9Bは、検査される構造上の位置における装置の構成を示す:放射部は、チューブ56の内周上に一定の直径を有する層55と(本実施形態の配置において前記層の周縁効果が無いことに注意する)、前記チューブの中心を通過する電源リターンワイヤ57(power supply return wire)と、から成る(受信部は、符号52である)。
【0029】
層55内の電流は電源リターンワイヤ57内の電流と必然的に同じであるので、前記ワイヤ57は、前記層55によって生成される磁場を打ち消そうとする磁場を生成する可能性がある。硬質な或いはフレキシブルな(例えば、ナノ結晶材料で作られた)磁性材料部62が、仮に、放射部(層60及び61)とリターンワイヤ57との間に挿入される場合、また、仮に、例えば、図10A及び10Bにおいて示されるような放射部にできるかぎり接近して置かれている場合、テープ62は、電源リターン(power supply return)の効果を相殺し、前記層55によって放射する磁場を増幅する。
【0030】
図10Cは、10mm長の欠損の検知に対応する2本の実験曲線を含んでおり、第1の実験曲線は、層及び層中のコンダクタの戻りの間に磁気部が無い状態であり(曲線a)、第2の実験曲線は層上に配列されたナノ結晶材料から成る磁気テープが存在する状態(曲線b)である。層が放射する磁場の増加に起因して、欠損の兆候は、磁場部の存在によって増幅される。それ故、このテープ62は、非常に有益である。
放射部は電流層タイプの誘導コイルを備えており、前記誘電コイルは、層の方向が欠損の方向に対して平行な場合、縦方向の欠損の応答を最小化する(図12A及び12Bを参照)。縦方向の欠損の方向の角度が数度喪失されることは、複雑な欠損のうちの縦方向の寄与によって、痕跡の大きさに大きく影響する増加をもたらす。縦方向の欠損に対する応答は、横方向の欠損に起因して更に大きくなるので、このことは、本発明の装置にとって大きな問題である。したがって、層の配向を調節できるということは有用である。
【0031】
そこで、図13に示すように、上下に配列され且つチューブ72の軸から+10°及び−10°だけ方向が失われた2つの放射層70、71を検討する(実際には、影響が最小限にされる、いわゆる縦方向のノッチ(notch)は、チューブ軸に対し+10°及び−10°の間の極端な方向で作られると考えられる場合において)。図13は、図3に示された第2実施形態に対応するものである。横方向の欠損の検出時における縦方向の欠損の影響を低減するため、層70及び層71のそれぞれの電源電圧を変えることによって、チューブ中の渦電流は、必要に応じて、向きを揃えることができる。互いに90°で配向された2つの層を備えた配置も可能であり、あらゆる方向に電流を向けることができる(R4)。十分に均一な電流を得るため、図13で特定された2つの各々層70及び71は、例えば、各ストランド中にほぼ同一の電流を得るために選択された数オームの抵抗73と直列に配置されている、図14で特定した16個の基本的なストランドを含む。図14の概略図に示されるように、電源とのインピーダンス整合を良好に行うために、幾つかのストランドは並列の関係にあり、他方のストランドは直列の関係にある。100mAオーダーの電源電流75は、本発明の装置の本体に配置された2つのバッファによって出力される。
【0032】
前記の層は、他の構成も可能であって、シリンダの周縁上の前方ストランド(forward strand)と、前記シリンダの周縁上の他の箇所に配置された同数のリターンストランド(return strand)を備えていても良い。例えば、図25に示されるように、2つの前方ストランドと2つのリターンストランドが、全く反対の部分に全て直列に配置されていても良い。この場合、前記層の下の領域のみを使用することができる。この場合、レシーバは前記シリンダの全周囲を覆うことができないので、このような構成は、いくつかのレシーバを有する回転式プローブを作成する場合に利用される。
【0033】
2.受信部
前記層の空隙が3mmで一定の場合における、レシーバと欠損に応答する部分(チューブ)との間の前記空隙の影響を図15A及び15Bに示す。レシーバの応答は、この空隙に対して極めて影響を受けやすく、検査される部位との間の空隙にあまり影響を受けない放射部と異なっている。レシーバ52は、チューブの表面にできるだけ近接していなければならない。特に、空隙の変化の信号が欠損に起因する信号と干渉しないように、本発明の装置が設置されている間、前記空隙は一定でなければならない。本発明の装置は、有限の、または極めて多数のレシーバを含んでいても良く、プローブは、前記部位の表面上において置き換えられ、有限の数の経路を有する構造の全体の表面を検査する。チューブを検査する際、チューブの内部表面全体を検査できるように、充分な数のレシーバがプローブの全体の周囲に配置され且つ前記プローブがチューブの軸に沿って置き換えられている。或いは、幾つかのレシーバが使用され(有利には、異なる種類であり、異なる方向を有している)、前記プローブがらせん状に駆動される。全ての場合における結果として、後処理が実施できるように、良好な空間分解能を有するマップとなる。
【0034】
図16A及び16Bと、第2に図16C及び16Dに示されるシミュレーションは、100KHzで行われたものであって、各マッピングの最大値を通過するY軸に沿った40%の外部横方向の欠損のマッピングからのラインの抽出と、前記Y軸に沿った100%の縦方向の欠損のマッピングからのラインの抽出を示す。
【0035】
チューブ内の複雑な欠損を検出するために、隣接する二つのレシーバの間隔は、1.2mm未満(最大振幅の80%を有する)であり、それゆえに100%の縦方向欠損の痕跡に関しても、十分な空間分解能を得ることになる。チューブの周囲全体にわたって分布された64個のレシーバ(32個のレシーバから成る2つのライン)を備えることによって、チューブの1/4のプローブ測定間隔は、約1mmに固定される。
【0036】
寸法上の理由により、受信コイル80は、図17Aに示すように、2つのライン上に互い違いに配置されている。このタイプのレシーバ間の間隔で、16個のレシーバを備えたプロトタイプのチューブの1/4のプローブの場合において、40%の貫通する欠損及び100%の縦方向の欠損についてシミュレートした画像マッピングは、図17B及び17Cにそれぞれ示されている。
【0037】
コイルは、チューブに垂直な方向の磁場の成分を単に測定できるだけなので、コイル以外のレシーバを使用することも可能である。例えば、磁気レシーバ(magnetic receiver)(GMR、GMI、AMR、フラックスゲート(FluxGate)、ホール効果(Hall effect)等)を使用することができる。これらの構成要素は、フレキシブルフィルムをエッチング又はフレキシブルフィルム上に付け加えることができる。また、欠損に起因する、チューブに対して垂直な磁場の成分、軸方向の磁場の成分、或いは輪状の磁場の成分を測定できるように、選択され、或いはその方向を合わせても良い。異なる欠損を検知できるように、幾つかのレシーバの組み合わせを単一のプローブ(回転型、或いは多素子型)の内部に入れておくことは可能である。特に、感度の高い軸が円周方向に沿って配向されるGMRの使用は、360°の円周方向の欠損を最適に検出することを可能にする。このような欠損は、磁場の垂直方向の成分を測定することにより検出できるものではない。
【0038】
3.まとめ
上記の構成要素は、本発明に係る装置の主な幾何学的特性を付与し、図18に示すプローブの種々の部分を明細書に定義する。特に:
− 種々のカプトン+磁気テープ+フォーム(foam)81:受信コイルを有するカプトン、及び+10°及び−10°において2層を有するカプトン
− 本発明に係る装置に搭載された電子機器82;各受信コイルに対し、2層の電源バッファ及び1つのプリアンプ、
− データ処理装置に接続されている接続ケーブル83、
− 2つのセンタリング・リング(centering ring)84、85及びレシーバ備えるプローブの本体 − 層コネクタ(layer connector)86、である。
【0039】
(実施例)
900MWの蒸気発生器のチューブの直径と同じ直径を有するインコネル(登録商標)600のハーフチューブが、本発明の装置をテストするために作成された。前記ハーフチューブは、選択された幾何学的な寸法が厳密である変形ゾーン(deformation zone)を有する(図19に示された寸法の特性を参照)。前記変形ゾーンの前方及び後方において、前記ハーフチューブの内径は、19.68mmから20.36mmまでの間で変動する。
【0040】
図20は、前記ハーフチューブの説明を含む。単純な欠損が、前記ハーフチューブに付けられていた。これらの欠損は、電気腐食(electro−erosion)によって生成された。すなわち、
【0041】
この例示的な実施形態では、+10°及び−10°における2つの層と2つの抵抗の直列(1層当たり1つの抵抗の直列)が、放射カプトンフィルム(誘導コイル)上で使用されている。16個のコイル(2面を有する)及びコネクタは、受信カプトンフィルム上において使用されている。チューブの直径の変動に適合することができるように、切り込み(notch)がカプトンフィルムに形成される。受信カプトンフィルム(receiving kapton film)は発泡材の欠片上に割り込ませており、前記発泡剤の欠片は前記受信カプトンフィルムが変形にぴったり合うようにしている。
【0042】
電子部品は、各レシーバ用の低ノイズの増幅部と、2つの層に電力を供給するバッファを備える。このように形成されたプローブは、チューブ内の所定の位置に保持されるように、その両端部のそれぞれにセンタリング・リング(centring ring)を備えている。
【0043】
変形ゾーンを通過する際、花冠(corolla)の形状で開くカプトンフィルムの受信コイルの良好な機械的動作は、変形ゾーンを有する蒸気発生器のチューブと正確に同じ直径を有するプレキシガラス(登録商標)チューブを用いて、視覚的に検証される。
【0044】
実施された実験的な条件は、以下のとおりである:
− 使用された処理装置: M2M 64−チャネル MultiX 渦電流装置、
− 注入部: 内側層用のストランド当たり30mA且つ外側層用のストランドあたり25mA、
− 周波数: 240KHz、
− ゲイン: 50dB。
【0045】
ハーフチューブ(half−tube)の(図21に示すような)代表的な部分において、プローブの変位(displacement)102とチューブを表す103を用いて、6mm長の40%の外側の横断方向の切り込み100と、7mm長の100%長さ方向の切り込みに、テストを行う。このテストは、本実施形態の方法において作成されたプローブが、単純な(縦方向と横方向の)欠損の検出のために予想されることに対応する正しい信号を与えることを照明する。
【0046】
図22A及び22Bは、プローブを用いた2番目(No.2)のハーフチューブ内の検査によって得られた、240KHzにおけるマップを示す。図23に示すように、最初の観測は、プレーン部(plane part)内における40%の横方向の欠損104に対してであり、変形ゾーン内の同じ欠損105に続けられる。前記2つの欠損の痕跡は類似している。第一に、最大振幅が同程度の大きさであって、第二に変形ゾーンの幾何学的特性が厳格であるが、変形ゾーンに起因する痕跡が現れないと、考えることができる。
【0047】
図24A及び図24Bは、分離された40%の外部横方向の欠損についての実験データとシミュレーションの間における率(modulus)の比較を示す。特に、横軸は、レシーバの2つのライン間のオフセットを考慮することによって、修正されている。データが良く一致していることが分かり、発泡体及び切り込みが形成されているカプトンとの関係が、実際に3D(3次元)の変形表面である変形ゾーンを完全に追跡できることを実証している。前記結果は、本発明に係る装置が、検出されるべき欠損に良好に反応することを示している。
【0048】
(参考文献)
[1] 米国特許第7,049,811号明細書
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射部と受信部を備え、凹面または凸面構造中の少なくとも1つの欠損を検出するための装置であって、
前記放射部は、いくつかの導電ストランド(20,21)から成る2つの電流層を備え、前記電流層は、水平面に対してその一つの層が+θ°で配置され、他の層が−θ°で配置されており、
前記受信部は、フレキシブルな受信支持体上に付加またはエッチングされた、少なくとも1つの磁場レシーバ(28)を備えることを特徴とする、検出用装置。
【請求項2】
いくつかのレシーバがコイルである、請求項1に記載の検出用装置。
【請求項3】
いくつかのレシーバが、検査される表面に対して垂直の軸に沿って配向、または前記表面と同一平面上に配列された高感度の軸を有する磁場レシーバである、請求項1に記載の検出用装置。
【請求項4】
前記放射部のそれぞれの層がフレキシブルな支持体上に配置されている、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
フレキシブルな受信フィルムのそれぞれが、両端に穴(16)を有するスリット(15)を備え、発泡体の欠片の上に押し込まれた、請求項1に記載の検出用装置。
【請求項6】
前記θ=10°である、請求項1に記載の検出用装置。
【請求項7】
すべての方向に電流を合わせることができるように、互いに90 °で配向された二層を備える、請求項1に記載の検出用装置。
【請求項8】
前記放射部(20,21)のそれぞれの電流層は、互いに平行な一組の同一の導電ストランドを備え、前記導電ストランドの幾つかは直列に接続され、他の導電ストランドは平行に接続されている、請求項1に記載の検出用装置。
【請求項9】
各ストランド(22,23)と直列である抵抗(26,27)を含む、請求項8に記載の検出用装置。
【請求項10】
増幅部(33)が、放射部において各電流層に正弦波電流を供給する、請求項1に記載の検出用装置。
【請求項11】
レシーバが、低ノイズ増幅部(29)と結合されてなる、請求項1に記載の検出用装置。
【請求項12】
放射部(60,61)とリターンワイヤー(57)との間に配置された磁性物質からなる部分(62)を備える、請求項1に記載の検出用装置。
【請求項13】
受信部が、互い違いに配列された少なくとも2つの縦の列上に配置されたレシーバを備える、請求項1記載の検出用装置。
【請求項1】
放射部と受信部を備え、凹面または凸面構造中の少なくとも1つの欠損を検出するための装置であって、
前記放射部は、いくつかの導電ストランド(20,21)から成る2つの電流層を備え、前記電流層は、水平面に対してその一つの層が+θ°で配置され、他の層が−θ°で配置されており、
前記受信部は、フレキシブルな受信支持体上に付加またはエッチングされた、少なくとも1つの磁場レシーバ(28)を備えることを特徴とする、検出用装置。
【請求項2】
いくつかのレシーバがコイルである、請求項1に記載の検出用装置。
【請求項3】
いくつかのレシーバが、検査される表面に対して垂直の軸に沿って配向、または前記表面と同一平面上に配列された高感度の軸を有する磁場レシーバである、請求項1に記載の検出用装置。
【請求項4】
前記放射部のそれぞれの層がフレキシブルな支持体上に配置されている、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
フレキシブルな受信フィルムのそれぞれが、両端に穴(16)を有するスリット(15)を備え、発泡体の欠片の上に押し込まれた、請求項1に記載の検出用装置。
【請求項6】
前記θ=10°である、請求項1に記載の検出用装置。
【請求項7】
すべての方向に電流を合わせることができるように、互いに90 °で配向された二層を備える、請求項1に記載の検出用装置。
【請求項8】
前記放射部(20,21)のそれぞれの電流層は、互いに平行な一組の同一の導電ストランドを備え、前記導電ストランドの幾つかは直列に接続され、他の導電ストランドは平行に接続されている、請求項1に記載の検出用装置。
【請求項9】
各ストランド(22,23)と直列である抵抗(26,27)を含む、請求項8に記載の検出用装置。
【請求項10】
増幅部(33)が、放射部において各電流層に正弦波電流を供給する、請求項1に記載の検出用装置。
【請求項11】
レシーバが、低ノイズ増幅部(29)と結合されてなる、請求項1に記載の検出用装置。
【請求項12】
放射部(60,61)とリターンワイヤー(57)との間に配置された磁性物質からなる部分(62)を備える、請求項1に記載の検出用装置。
【請求項13】
受信部が、互い違いに配列された少なくとも2つの縦の列上に配置されたレシーバを備える、請求項1記載の検出用装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図16D】
【図17A】
【図17B】
【図17C】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22A】
【図22B】
【図23】
【図24A】
【図24B】
【図25】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図16D】
【図17A】
【図17B】
【図17C】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22A】
【図22B】
【図23】
【図24A】
【図24B】
【図25】
【公表番号】特表2013−500488(P2013−500488A)
【公表日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−522159(P2012−522159)
【出願日】平成22年7月28日(2010.7.28)
【国際出願番号】PCT/EP2010/060935
【国際公開番号】WO2011/012639
【国際公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【出願人】(506423291)コミサリア ア レネルジィ アトミーク エ オ ゼネ ルジイ アルテアナティーフ (85)
【氏名又は名称原語表記】COMMISSARIAT A L’ENERGIE ATOMIQUE ET AUX ENERGIES ALTERNATIVES
【出願人】(509289434)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月28日(2010.7.28)
【国際出願番号】PCT/EP2010/060935
【国際公開番号】WO2011/012639
【国際公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【出願人】(506423291)コミサリア ア レネルジィ アトミーク エ オ ゼネ ルジイ アルテアナティーフ (85)
【氏名又は名称原語表記】COMMISSARIAT A L’ENERGIE ATOMIQUE ET AUX ENERGIES ALTERNATIVES
【出願人】(509289434)
【Fターム(参考)】
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