説明

分散制御式情報配信装置

【課題】ADSL回線あるいはCATV回線のように上り方向の伝送速度あるいは伝送容量が制限されている回線を利用して比較的に多量の情報をリアルタイムで配信するためのインターネット網に接続した分散制御式情報配信装置を提供する。
【解決手段】インターネット網1に集中した制御手段を設けることなく、インターネット網1に接続した情報発信手段と複数の情報受信手段に制御手段を分散して配置し、分散配置した制御手段にデジタル情報の発受信、配信、中継、転送機能を具備することにより、インターネット網の上り方向の負荷集中を軽減し、比較的に大容量のデジタル情報を当該発信手段から当該複数の情報受信手段へリアルタイムで配信することを可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はインターネット網に接続した情報発信手段からインターネット網に接続した複数の情報受信手段に向けて比較的に大容量の画像情報などを集中した制御手段を設けることなくリアルタイムで配信するための分散制御式情報配信装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図4は、従来の「IPテレビ電話システム」の実施例である。 図3において、高速インターネット網1に接続されたリモートルータ2aを介して高速光回線111aによって接続されたADSL回線制御装置3に複数のテレビ電話機4a〜4dがADSLモデム41a〜41dおよび電話回線112a〜112dを介して接続されている。当該高速のインターネット網1の別の個所に接続されたリモートルータ2bには高速光回線111bによってSIPサーバ11が接続されている。ADSL回線制御装置3は高速光回線111aを終端するために光網終端装置31、ローカルネットワーク32、およびADSLモデム33a〜33dから構成されている。ここで、テレビ電話機4aをテレビ会議の司会者としテレビ電話機4a〜4dを相互に接続してテレビ会議のためのネットワークを構成する場合を考える。先ずテレビ電話機4aからはSIPサーバ11に対してテレビ電話機4a〜4dとの間でテレビ会議のためのネットワークを構成するよう登録する。最初に、テレビ電話機4bからテレビ電話機4aに対して接続要求を発信した場合にはテレビ電話機4bからSIPサーバ11に対してネットワークを構成するよう要求が出され、SIPサーバ11においてテレビ電話機4bとテレビ電話機4aの間で映像および/あるいは音声を相互に接続して相互通信を確立する。引続いてテレビ電話機4cからテレビ電話機4aに対して接続要求を出した場合にも同様にSIPサーバ11に対してネットワークを構成するよう要求が出され、SIPサーバ11においてテレビ電話機4bとテレビ電話機4aの間で映像および/あるいは音声を相互に接続して相互通信を確立する。以下同様な手順によってテレビ電話機4dとテレビ電話機4aとの間で映像および/あるいは音声を相互に接続して相互通信を確立する。かくして、テレビ電話機4aについてみれば自分の映像および/あるいは音声をSIPサーバ11の中で分岐するので上り方向の伝送容量が小さくて済むがSIPサーバ11を設けるには高価な初期投資と維持コストが必要となる欠点があり、自網内で接続を処理できないので接続料が高くなるなどの問題点がある。
【0003】
特許文献1に記載されている従来の「議長主導形テレビ会議システムおよび方法」では、本社にテレビ会議の音声および映像信号の制御を行うサ−バ1を設置し、このサーバ1には音声および映像の制御用のデータを蓄積するデータベース5が組み込まれており、集中してテレビ会議を制御する方法が採用されているため初期の設備投資が高価となる問題がある。
また、特許文献2に記載されている従来の「多地点TV会議システム及びその運用方法」では、インターネットプロトコル仮想私設網を利用して映像、音声、インターネットプロトコルデータを各TV会議端末に多重伝送してTV会議を実行する運用方法を提供するものであって、既存のネットワークシステムの外部に所定の機器を備えたネットワークセンタを設置し、該ネットワークセンタに接続されるデジタル通信網上にインターネットプロトコル仮想私設網(IP−VPN)を形成して該デジタル通信網にTV会議端末を接続しており、集中したネットワークセンタを設置する必要があるため初期の設備投資が高価となる問題がある。
また、特許文献3に記載されている従来の「音声伝送システムおよび音声再生システム」では、インターネット10に接続する制御サーバ20は、クライアント12〜18によるテレビ会議の接続・切断等を制御し、画像サーバ22は、クライアント12〜18からの画像を収集し、クライアント12〜18に分配するように構成されるため、集中して制御が行なわれており初期の設備投資が高価となる問題がある。
【0004】
また、特許文献4に記載されている従来の「分散マルチポイントテレビ会議システムおよび分散マルチポイントテレビ会議構築方法」では、テレビ電話の規格に対応したテレビ電話端末に電話回線網を介して接続するTCP/IPインタフェース部と、テレビ電話規格に対応したテレビ電話端末から受信した映像/音声信号をプロトコル変換してインターネット上に送信する映像/音声信号処理部と、収容対象の加入者のアカウント名および/または電話番号をデータとして保持する加入者データベースと、通信の確立・保持・切断のための所定の手順に従ってテレビ電話端末、映像/音声信号処理部、モデムおよびTCP/IPインタフェース部を制御するシステム制御部とを備えた分散マルチポイント会議サーバーとを有する。しかしながら、例えば1対Nのテレビ会議をADSL回線あるいはCATV回線のように上り方向の伝送速度あるいは伝送容量が制限されている回線を利用して行なう場合に、司会者の映像を対象となるN個所のテレビ電話端末に同時に映像を送るには伝送速度あるいは伝送容量が不足する問題点が生じる。
また、特許文献5に記載されている従来の「フルモーションデジタルビデオマルチキャスト、インタラクテイブはデータ、およびインタラクテイブな音声をDSL回線を介して受信する方法および装置」では、IPマルチキャスト認識交換デジタル方法および装置(114)がセットトップユニット(116)で提供され、参照情報を含むパケットストリームがマルチキャストされ、プログラム情報の選択をあらかじめセットトップボックス(116)にルーテイングしておくことで、すべてのコンテンツを個別にセットトップボックス(116)にルーテイングしてデコードすることができるようにしている。この方法では、セットトップボックス(116)が情報発信手段側と複数の情報受信手段側で区別されておらず、1対Nの会議形式によるテレビ電話接続には制御機能が不足する問題点がある。

【特許文献1】特開2006−033657号公報
【特許文献2】特開2002−374509号公報
【特許文献3】特開2001−036881号公報
【特許文献4】特開2000−270308号公報
【特許文献5】特表2002−509397号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明はインターネット網に接続した情報発信手段からインターネット網に接続した複数の情報受信手段に向けてADSL回線および/あるいはCATV回線のように上り方向の伝送速度あるいは伝送容量が制限されている回線を利用して比較的に大容量のデジタル情報をリアルタイムで配信するための分散制御式情報配信装置に関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係わる分散制御式情報配信装置はインターネット網に集中した制御手段を設けることなくインターネット網に接続した情報発信手段とインターネット網に接続した複数の情報受信手段に制御手段を分散して配置し当該分散して配置した制御手段にデジタル情報の発受信あるいは配信あるいは中継あるいは転送機能を持たせることでインターネット網の上り方向の負荷集中を軽減し比較的に大容量のデジタル情報を当該情報発信手段から当該複数の情報受信手段へリアルタイムで配信することができる。
【発明の効果】
【0007】
従来のインターネットを利用したテレビ会議システムでは、情報発信側に制御手段を集中して設けているため初期投資と維持コストが大きく、あるいは、ADSL回線あるいはCATV回線のように上り方向の伝送速度あるいは伝送容量が制限されている回線を利用して情報発信手段と複数の情報受信手段を直接対向して接続する場合には参加できるテレビ電話機の端末数が制限されるなどの問題点があった。
本発明の分散制御式情報配信装置では、インターネット網に接続する情報発信手段とインターネット網に接続する複数の情報受信手段が情報を発受信しあるいは配信しあるいは折り返しあるいは中継しあるいは転送するための制御機能を分散しあるいは一部を分担することで、ADSL回線あるいはCATV回線のように上り方向の伝送速度あるいは伝送容量が制限されている回線を利用する場合でも情報受信手段側の数を制限する必要がなくしかも初期投資および運用コストを低減することができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
この発明に係わる分散制御式情報配信装置は、図1に示すように、インターネット網1に接続されたリモートルータ2を介して接続されたADSL回線制御装置3に複数のテレビ電話機4a〜4dが電話回線112a〜112dとモデム41a〜41dを介して接続されており、これらの複数のテレビ電話機4a〜4dにはグループ識別IDが割り当てられている。ここで、テレビ電話機4aはテレビ会議の司会者で有りテレビ電話機4b〜4dはテレビ会議の参加者で有るとする。最初に、テレビ電話機4bからテレビ電話機4aを呼び出した場合にはテレビ電話機4aと4bの間で映像および/あるいは音声を直接接続して相互通信が確立する。続いてテレビ電話機4cからテレビ電話機4aを呼び出した場合にはテレビ電話機4cから発信される映像および/あるいは音声はテレビ電話機4aによって直接受信されるがテレビ電話機4aから発信される映像および/あるいは音声はグループ識別IDによりテレビ電話機4cに向けて直接配信しあるいはテレビ電話機4bからテレビ電話機4cに向けてテレビ電話機4aから受信した映像および/あるいは音声を折り返しあるいは中継しあるいは転送するよう制御する。以下テレビ電話機4dからテレビ電話機4aを呼び出す場合も同様な制御が行なわれる。かくして、テレビ電話機4a〜4dから上り方向に発信される映像および/あるいは音声の伝送容量が各電話回線112a〜112dに分散されることとなり、集中した制御手段を設けることなく、テレビ電話機4aを司会者としテレビ電話機4b〜4dを参加者とするテレビ会議の回線としてADSL回線あるいはCATV回線のように上り方向の伝送速度あるいは伝送容量が制限されている回線を利用しても参加者の数を制限せずに実施できるメリットがある。
【実施例1】
【0009】
図1は本発明の一実施例を示すシステム構成図である。図1において、1はインターネット網、2はリモートルータ、3はADSL回線接続装置、4a〜4dはテレビ電話機、31は光ケーブル端局装置、32はローカルネットワーク、33a〜33dはADSLモデム、41a〜41dはADSLモデム、111は光ケーブル、112a〜112dはPSTN電話回線である。
インターネット網1に接続されたリモートルータ2を介して接続されたADSL回線制御装置3に複数のテレビ電話機4a〜4dがPSTN電話回線112a〜112dとモデム41a〜41dを介して接続されている。ここで、テレビ電話機4aはテレビ会議の司会者であり、テレビ電話機4b〜4dはテレビ会議の参加者であるとする。最初に、テレビ電話機4bからテレビ電話機4aを呼び出した場合にはテレビ電話機4aと4bの間で映像および/あるいは音声を直接接続して相互通信を確立し、続いてテレビ電話機4cからテレビ電話機4aを呼び出した場合にはテレビ電話機4cから発信される映像および/あるいは音声はテレビ電話機4aによって直接受信されるが、テレビ電話機4aから発信される映像および/あるいは音声はグループ識別IDにより直接テレビ電話機4cに向けて配信しあるいはテレビ電話機4bに対して受信した映像および/あるいは音声をテレビ電話機4cに向けて折り返しあるいは中継しあるいは転送するよう制御する。以下テレビ電話機4dからテレビ電話機4aを呼び出す場合も同様な制御が行なわれる。
【0010】
かくして、テレビ電話機4aを司会者としテレビ電話機4b〜4dを参加者とするテレビ会議のネットワークが、集中した制御装置を設けることなく、ADSL回線あるいはCATV回線のように上り方向の伝送速度あるいは伝送容量が制限されている回線を経由して形成できることになる。
なお、ADSL回線あるいはCATV回線のように上り方向の伝送速度あるいは伝送容量が制限されている回線を利用してテレビ電話機を用いた1対Nのテレビ会議システムを構成する場合について説明したが、ADSL回線あるいはCATV回線のように上り方向の伝送速度あるいは伝送容量が制限されている回線を利用して比較的に多量のデジタル情報を複数の情報受信手段に対してリアルタイムで配信する場合についても適用できる。
また、前記では閉じたADSL回線あるいはCATV回線内でテレビ会議システムを構成する場合について述べたが、複数のADSL回線あるいはCATV回線にまたがってネットワークを構成することも可能であり、更に、高速光回線によって構成される大容量インターネット回線を活用して大規模なネットワークを構成することも可能である。
【実施例2】
【0011】
図2は本発明の他の実施例を示すフローチャートであり、201はスタート、202〜207は制御手順、208は1:3のTレビ会議の接続完了である。
制御手順202でテレビ電話機4bがテレビ電話機4aに対して呼出しを行うと、制御手順203でテレビ電話機4aがテレビ電話機4bに対して応答しテレビ電話機4aからはグループ識別IDにより映像および/あるいは音声を発信しテレビ電話機4bからはテレビ電話機4aの個別の識別IDにより直接発信することで相互通信を確立する。
続いて、制御手順204でテレビ電話機4cがテレビ電話機4aに対して呼出を行うと、制御手順205でテレビ電話機4aがテレビ電話機4bに対して応答しテレビ電話機4aの映像および/音声をグループ識別IDによりテレビ電話機4aに向けて発信していることを知らせテレビ電話機4cからはテレビ電話機4aの個別の識別IDによりテレビ電話機4aに向けて直接発信することで相互通話を確立する。
【0012】
続いて、制御手順206でテレビ電話機4dがテレビ電話機4aに対して呼出を行うと、制御手順207でテレビ電話機4aがテレビ電話機4dに対して応答しテレビ電話機4aの映像および/音声をグループ識別IDによりテレビ電話機4dに向けて発信していることを知らせテレビ電話機4dからはテレビ電話機4aの個別の識別IDによりテレビ電話機4aに向けて直接発信することで相互通話を確立する。
かくして、制御手順208で1:3のテレビ会議の接続が確立する。
【実施例3】
【0013】
図3は本発明の他の実施例を示すフローチャートであり、301はスタート、302〜309は制御手順、310は1:3のTレビ会議の接続完了である。
制御手順302でテレビ電話機4bがテレビ電話機4aに対して呼出しを行うと、制御手順303でテレビ電話機4aがテレビ電話機4bに対して応答しテレビ電話機4aからはテレビ電話機4bの個別の識別IDによりテレビ電話機4bに向けて映像および/あるいは音声を直接発信しテレビ電話機4bからはテレビ電話機4aの個別IDによりテレビ電話機4aに向けて直接発信することで相互通信を確立する。
続いて、制御手順304でテレビ電話機4cがテレビ電話機4aに対して呼出を行うと、制御手順305でテレビ電話機4aがテレビ電話機4bに対してテレビ電話機4aの映像および/音声をテレビ電話機4cの個別の識別IDによりテレビ電話機4cに向けて中継しあるいは転送するように指示をし、制御手順306でテレビ電話機4cはテレビ電話機4aの映像および/あるいは音声をテレビ電話機4bから中継あるいは転送を受け、テレビ電話機4c自身の映像および/あるいは音声をテレビ電話機4aの個別の識別IDによりテレビ電話機4aに向けて直接送ることで相互通信を確立する。
【0014】
続いて、制御手順307でテレビ電話機4dがテレビ電話機4aに対して呼出を行うと、制御手順308でテレビ電話機4aがテレビ電話機4cに対してテレビ電話機4aの映像および/音声をテレビ電話機4dの個別の識別IDによりテレビ電話機4dに向けて中継しあるいは転送するように指示をし、制御手順309でテレビ電話機4dはテレビ電話機4aの映像および/あるいは音声をテレビ電話機4cから中継あるいは転送を受け、テレビ電話機4d自身の映像および/あるいは音声をテレビ電話機4aの個別の識別IDによりテレビ電話機4aに向けて直接送ることで相互通信を確立する。
かくして、制御手順310で1:3のテレビ会議のネットワーク接続が確立する。
【0015】
以上の説明では、インターネット網に接続された複数のテレビ電話機を相互に接続してテレビ会議システムを構成する場合について述べたが、情報発信手段から比較的に多量のデジタル情報を複数の情報受信手段へ向けてリアルタイムでグループ配信する場合にも用いることができる。
また、当該分散制御手段には、折り返しあるいは中継しあるいは転送する機能の他に、TCP/IPインターフエイス機能、映像および/あるいは音声処理する機能、システムを制御する機能などが含まれている。
また、当該情報の中継あるいは転送が確実に行なわれていることを監視するための監視手段を当該情報発信手段および/あるいは当該複数の情報受信手段に分散して配置し、当該監視手段によって少なくとも現時点での中継あるいは転送の最後尾となる情報受信手段から当該情報発信手段に対して当該情報を中継しあるいは転送しおよび/あるいは少なくとも当該情報発信手段が発信した当該情報が当該中継あるいは転送を指示された相手先の情報受信手段によって正しく受信されたことを確認しおよび/あるいは正しく配信されない場合には原因となる情報受信手段を検知して切り離しあるいは迂回させることが可能である。
【0016】
また、当該複数の情報受信手段において当該情報を中継しあるいは転送する際に当該インターネット網の上り方向の許容伝送速度あるいは許容伝送容量の範囲内で複数の情報受信手段に対して並行して中継させあるいは転送させることによって少なくとも当該情報の中継あるいは転送の信頼性を向上させおよび/あるいは当該情報の中継あるいは転送によって生じる遅延時間を短縮させることが可能である。
また、当該テレビ電話機にパソコンとしての機能を付加することによって、高度のシステム制御機能を持たせることができる。
また、当該グループ識別IDとしてマルチキャスト識別IDを用いて当該複数の情報受信手段に向けてデジタル情報をマルチキャストすることができ、あるいはブロードキャスト識別IDを用いて当該複数の情報受信手段に向けてデジタル情報をブロードキャストすることができる。
また、当該発信手段あるいは当該複数の情報受信手段とは別に専ら折返しあるいは中継あるいは転送を制御するための情報中継制御手段を当該ADSL回線制御装置内あるいはCATV回線制御装置内あるいはリモートルータ内に設けることでも同様な効果が得られる。
また、当該情報発信手段からのグループ配信がマルチキャストあるいはブロードキャストで行なわれ当該複数の情報受信手段の内の一部あるいは全部が必要なデジタル情報を受信することでも同様な効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0017】
本発明は、前記のように構成されているため、集中した制御手段を用いることなく、また、ADSL回線あるいはCATV回線のように上り方向の伝送速度あるいは伝送容量が制限されている回線を用いても1対Nのテレビ会議のネットワークが構成でき、あるいは比較的に多量のデジタル情報を複数の情報受信手段に向けてリアルタイムでグループ配信することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施例を示すシステム構成図である。
【図2】本発明の他の実施例を示すフローチャートである。
【図3】本発明の他の実施例を示すフローチャートである。
【図4】従来の実施例を示すシステム構成図である。
【符号の説明】
【0019】
1 インターネット網
2、2a、2b リモートルータ
3 ADSL回線制御装置
4a、4b、4c、4d テレビ電話機
11 SIPサーバ
31 光網終端装置
32 ローカルネットワーク
33a、33b、33c、33d ADSLモデム
41a、41b、41c、41d ADSLモデム
111、111a、111b 高速光回線
112a〜112d PSTN電話回線
201 制御処理開始
202〜207 処理フロー
208 接続完了
301 制御処理開始
302〜309 処理フロー
310 接続完了

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネット網に接続されデジタル情報を発信するための情報発信手段とインターネット網に接続され当該情報発信手段から発信されるデジタル情報を受信するための複数の情報受信手段から構成され当該情報発信手段と当該複数の情報受信手段に少なくともグループ識別IDが割り当てられ当該情報発信手段からデジタル情報が発信され当該複数の情報受信手段で受信するための制御手段を当該情報発信手段と当該複数の情報受信手段の一部あるいは全部に対して分散して配置することを特徴とする分散制御式情報配信装置
【請求項2】
当該インターネット網が下り方向に対して比較的に速い伝送速度あるいは大きい伝送容量を有し上り方向に対して比較的に遅い伝送速度あるいは小さい伝送容量に制限されており当該情報発信手段から当該複数の情報受信手段にデジタル情報をリアルタイムで発信する場合に当該情報発信手段からグループ識別IDにより当該複数の情報受信手段に向けてグループ配信を行いおよび/あるいは当該複数の情報受信手段の内の一部の情報受信手段を選択し当該選択した情報受信手段において受信したデジタル情報を残りの情報受信手段の一部あるいは全部に対して折り返しあるいは中継しあるいは転送することによってグループ配信を行うことを特徴とする請求項第1項に記載の分散制御式情報配信装置
【請求項3】
当該情報発信手段と当該複数の情報受信手段が同一の回線制御装置に接続されおよび/あるいはリモートルータを共用するインターネット網に接続され当該グループ識別IDを共用できる閉じたネットワーク内にもうけられることを特徴とする請求項第1項から第2項に記載の分散制御式情報配信装置
【請求項4】
当該情報発信手段が司会者側テレビ電話機であり当該複数の情報受信手段が複数の参加者側テレビ電話機であり当該司会者側テレビ電話機が当該複数の参加者側テレビ電話機の内の第一の参加者側テレビ電話機から最初に受けた接続要求に対して当該司会者側テレビ電話機からはグループ識別IDによりデジタル情報をグループ配信し当該第一の参加者側テレビ電話機からは当該司会者側テレビ電話機の個別の識別IDによりデジタル情報を発信し以下同様に当該司会者側テレビ電話機から当該複数の参加者側テレビ電話機に対してはグループ識別IDによりデジタル情報をグループ配信し当該複数の参加者側テレビ電話機からは当該司会者側テレビ電話機の個別の識別IDによりデジタル情報を発信することを特徴とする請求項第1項から第3項に記載の分散制御式情報配信装置
【請求項5】
当該情報発信手段が司会者側テレビ電話機であり当該複数の情報受信手段が複数の参加者側テレビ電話機であり当該司会者側テレビ電話機が当該複数の参加者側テレビ電話機の内の第一の参加者側テレビ電話機から最初に受けた接続要求に対して当該司会者側テレビ電話機からは当該第一の参加者側テレビ電話機の個別の識別IDによりデジタル情報を発信し当該第一の参加者側テレビ電話機からは当該司会者側テレビ電話機の個別の識別IDによりデジタル情報を発信し当該司会者側テレビ電話機が当該複数の参加者側テレビ電話機の内の第二の参加者側テレビ電話機から受けた接続要求に対しては当該第一の参加者側テレビ電話機に対して当該司会者側テレビ電話機から発信されるデジタル情報を当該第二の参加者側テレビ電話機に向けて折り返しあるいは中継しあるいは転送するよう指示を出し以下接続要求がある度に順次制御を繰返すことによって当該接続要求を行なった複数の参加者側テレビ電話機に対して当該司会者側テレビ電話機から発信されるデジタル情報をリアルタイムでグループ配信することを特徴とする請求項第1項から第4項に記載の分散制御式情報配信装置
【請求項6】
当該インターネット網がADSL回線および/あるいはCATV回線を含んで構成され当該インターネット網の上り方向の許容伝送速度あるいは許容伝送容量が下り方向の許容伝送速度あるいは許容伝送容量を下回ることを特徴とする請求項第1項から第5項に記載の分散制御式情報配信装置
【請求項7】
当該デジタル情報の中継あるいは転送が確実に行なわれていることを監視するための監視手段が当該情報発信手段および/あるいは当該複数の情報受信手段に分散して配置され当該監視手段によって少なくとも現時点での中継あるいは転送の最後尾となる情報受信手段から当該情報発信手段に対して当該デジタル情報を中継しあるいは転送しおよび/あるいは少なくとも当該デジタル情報が折り返しあるいは中継あるいは転送を指示された相手先となる情報受信手段によって正しく受信されたことを確認しおよび/あるいは正しく配信されない場合には原因となる情報受信手段を検知して切り離しあるいは迂回させることを特徴とする請求項第1項から第6項に記載の分散制御式情報配信装置
【請求項8】
当該複数の情報受信手段の内の一部あるいは全部の情報受信手段に対して受信したデジタル情報をグループ識別ID以外の識別IDに向けてグループ外の情報受信手段に向けて折り返しあるいは中継しあるいは転送するよう制御することを特徴とする請求項第1項から第7項に記載の分散制御式情報配信装置
【請求項9】
当該複数の情報受信手段の一部あるいは全部から再送要求が発信された場合当該情報発信手段において当該再送要求を発信した情報受信手段に向けて当該デジタル情報を直接再送しあるいは残りの情報受信手段の一部あるいは全部に対して当該デジタル情報を折り返しあるいは中継しあるいは転送するよう制御することを特徴とする請求項第1項から第8項に記載の分散制御式情報配信装置
【請求項10】
当該複数の情報受信手段の一部あるいは全部から当該情報発信手段に向けて発信されたデジタル情報を選択し残りの情報受信手段の一部あるいは全部に向けて当該選択したデジタル情報を折り返しあるいは中継しあるいは転送するよう制御することを特徴とする請求項第1項から第9項に記載の分散制御式情報配信装置
【請求項11】
当該複数の情報受信手段の一部あるいは全部に当該情報発信手段から発信されたデジタル情報を受信するか否かに関わらず当該情報発信手段から発信されたデジタル情報を専ら折り返しあるいは中継しあるいは転送するよう制御することを特徴とする請求項第1項から第10項に記載の分散制御式情報配信装置

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−300589(P2007−300589A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−179546(P2006−179546)
【出願日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(395007299)有限会社アール・シー・エス (51)
【出願人】(506114942)テレコムテック株式会社 (1)
【Fターム(参考)】