説明

分解可能な医療鋭利物および廃棄物容器ならびに同容器を作製する方法

ポリプロピレンおよび添加剤の組成物から作られる医療鋭利物および廃棄物処分容器のための方法および装置が提供される。容器は、少なくとも約2.8 lbfの耐破壊性を有する。添加剤は、所定の貯蔵寿命後にポリプロピレンの分解を加速させるのに十分な量で存在する。容器は、少なくとも約3.4 lbfの平均の耐破壊性を有し、約0.050インチ〜0.075インチの厚さを有する壁を含み、前記医療鋭利物または医療廃棄物が該容器から抜けることを防ぐのに十分な衝撃強さを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分解可能な医療鋭利物(medical sharp)および廃棄物容器ならびに分解可能な医療鋭利物および廃棄物容器を形成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プラスチックは、現代の生活の重要な部分になってきており、包装、建築材料、および消費者製品などの種々の用途に用いられる。プラスチックは非常に用途が多い。一部のプラスチックは、収縮可能であり、剛性であり、柔軟性があり、不浸透性であり、または選択的に透過性である。プラスチックの1つの特徴は、時間の経過により急速に分解しないことであり、製造するのに相対的に安価であることである。
【0003】
プラスチックから製造される製品の一例は、医療鋭利物および廃棄物処分容器である。医療鋭利物および廃棄物処分容器は、汚染された針、注射器、ガラス管、外科用メスの刃、および任意の他の鋭利物および医療廃棄物を処分する便利で安全な方法である。そのような処分容器は、感染の可能性のある鋭利物を安全に入れ、輸送し、最後には破壊するために用いられる。充填された医療鋭利物および廃棄物処分容器は、生物医学的/生物学的有害な廃棄物であり、厳格な連邦政府および州の指針に従って廃棄されるべきである。例えば、医療鋭利物および廃棄物処分容器は、設備によって現場または現場から離れて焼却され得、または設備は様々な殺菌技術によって容器を無害にし得る。
【0004】
医療鋭利物および廃棄物処分容器が殺菌によって非感染性にされる場合、ほとんどのごみ埋立地は、殺菌された医療鋭利物および廃棄物処分容器を都市の固体廃棄物として考える。従って、殺菌された医療鋭利物および廃棄物処分容器は、家庭ごみと同じ要件にのみ従い、許可され収容されたごみ埋立地において処分され得る。プラスチックの医療鋭利物および廃棄物処分容器は汚染されたかまたは消費された医療鋭利物および医療廃棄物を回収するための安全で効率的な方法ではあるが、これらの容器を医療鋭利物および医療廃棄物の処分に適するようにするプラスチックの特性、すなわち熱および湿気に対する不浸透性は、十分な剛性および耐破壊性を有し、時間の経過をしてもその完全性を維持する能力はまた、その処分に対する難問を引き起こす。医療鋭利物および廃棄物処分容器内に含まれる感染性物質は、破壊(すなわち、殺菌)されたとしても、充填された容器は、なおも、ごみ埋立地の大量のスペースを占有する問題を引き起こす。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の概要)
一例示的な実施形態に従って、本発明の医療鋭利物および廃棄物処分容器は、ポリプロピレンと添加剤との組成物から作られ、少なくとも約2.8 lbfの耐破壊性を有する。添加剤は、所定の貯蔵寿命後にポリプロピレンの分解を加速させるのに十分な量で存在する。
【0006】
別の例示的な実施形態に従って、本発明の医療鋭利物および廃棄物処分容器は、ポリプロピレンと添加剤との組成物から作られ、鋭利物が容器から抜けることを防ぐのに十分な衝撃強さを有する。添加剤は、所定の貯蔵寿命後にポリプロピレンの分解を加速させるのに十分な量で存在する。
【0007】
本発明の実施形態に従う、分解可能な医療鋭利物処分および廃棄物容器を製造する例示的な方法は、ポリプロピレンと、所定の貯蔵寿命後に組成物内のポリプロピレンの分解/生分解を加速させるのに十分な量の添加剤との組成物から容器を形成することを含む。形成された容器は、少なくとも約2.8 lbfの耐破壊性を有する。
【0008】
本発明の例示的な実施形態に従って、医療鋭利物および廃棄物処分容器を製造する別の方法は、ポリプロピレンと添加剤とを含有するペレットを形成することを含む。ペレットは融解され、医療鋭利物および廃棄物処分容器が成形過程によって形成される。形成された容器は、少なくとも約2.8 lbfの耐破壊性と、鋭利物が容器から抜けることを防ぐのに十分な衝撃強さとを有する。
【0009】
本発明の例示的な実施形態に従う、医療鋭利物および医療廃棄物を処分する方法は、ポリプロピレンと、所定の貯蔵寿命後にポリプロピレンの分解を加速させるのに十分な量の添加剤との組成物から作られる容器に医療鋭利物を受けることを含む。容器は少なくとも約2.8 lbfの最小の耐破壊性を有する。一旦、医療鋭利物および/または廃棄物が処分容器によって受けられると、容器は刺激に曝され、容器の分解/生分解を開始する。
【0010】
本発明は、添付の図面と関連して読まれるとき、以下の詳細な説明から最も良く理解される。強調されることは、一般的なやり方に従って、図面の様々な特徴は正確な縮尺率ではないことである。それどころか、様々な特徴の寸法は、明確さのために任意に拡大されるかまたは縮小される。図面に含まれるのは、以下の図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(発明の詳細な説明)
分解は、非常に大きい分子がより小さい分子または断片に壊れる過程である。分解は、一般的に酸素がこれらの分子の断片の中に混合されるとき、起る。このタイプの分解は、酸化的分解と呼ばれる。一般的には、酸化的分解の結果、強固なプラスチックの薄膜は弱くかつもろくなる。プラスチックは「分解」する。なぜなら、通常、プラスチックを形成する長い重合体鎖は、より短い、より小さい鎖に壊れるからである。酸化的分解は、機械的な圧力、熱、または紫外線もしくは日光への露出によって開始され得る。用語「分解可能プラスチック」は、アメリカ材料試験協会(ASTM D883−99)によって次のプラスチックとして定義される。すなわち、プラスチックの分類を決定する期間の間、そのプラスチックおよび用途に適切な標準の試験方法によって測定されるとき、特定の環境条件下において化学的構造上の大幅な変化を受け、変動し得る一部の特性の損失が生じるように設計されるプラスチックである。
【0012】
例示的な実施形態に従って、本発明の医療鋭利物および廃棄物処分容器の分解過程は、容器の許容可能な貯蔵寿命を維持しながら、分解を促進するような方法で加速される。換言すると、許容可能な期間の間、容器がその完全性および性能特性を保持することを可能にしながら、分解は加速される。例えば、この期間(すなわち、貯蔵寿命)は、約30ヶ月と設定され得る。すなわち、医療鋭利物および廃棄物処分容器が生産された後の約30ヶ月(この期間中、容器は保管、輸送または使用され得る)で、容器は、その構造上の完全性をなおも保持しているが、該容器に適切な標準の試験方法によって測定されるときに、その化学的構造上の大幅な変化を受け、変動し得る一部の特性の損失を生じ始める。
【0013】
生分解は、分解とは区別されるが、土壌において天然に見出される微生物(すなわち、バクテリア、菌類または藻類)が、バイオマス、二酸化炭素、無機物質、および水に、材料を変化させる過程である。バイオマスは、有機物から引き出されるエネルギ資源を含むと理解され、微生物が生長し得る任意の炭素源を含む。用語「生分解可能プラスチック」は、アメリカ材料試験協会(ASTM D883−99)によって次の分解可能プラスチックとして定義される。すなわち、生分解が、自然発生の微生物、すなわち、バクテリア、菌類、および藻類の行為の結果から生じる分解可能なプラスチックである。
【0014】
一旦、加速された分解が促進されると(例えば、第1のステップとして)、本発明の
医療鋭利物および廃棄物処分容器は、生分解を受け得る(例えば、第2のステップとして)。例示的な実施形態に従って、医療鋭利物および廃棄物処分容器は、土壌内に天然に見出される微生物(すなわち、バクテリア、菌類または藻類)に曝されると、生分解可能にされる。
【0015】
図1は、本発明の局面に従って、加速される分解がなされるように構成され、生分解可能にされ得る、例示的な医療鋭利物および廃棄物処分容器を例示する。例えば、容器10は、ベースおよび上部を有し、複数の壁15から構成される。容器10はまた、様々な構成を有し得る蓋17を有し得る。壁15および蓋17は、約0.050インチ〜0.075インチの厚さを有し、より好ましくは、0.060インチ〜0.065インチの厚さを有する。容器10は、医療鋭利物および医療廃棄物を受けるように適合される。壁15は、ポリプロピレンと所定の貯蔵寿命後に分解を加速させる添加剤との組成物から作られる。蓋17も、好ましくは、ポリプロピレンと分解を加速させる添加剤との組成物から作られるが、そのような組成物から作られなければならないということはない。例示的な実施形態に従って、容器10の壁15および可能性としては蓋17も形成する組成物は、容器の重量に対して約90%〜約100%のポリプロピレンを含有する。
【0016】
添加剤は、組成物内のポリプロピレンの分解を加速させるのに十分な量で容器10などの容器内に提供される。一例示的な添加剤は、商標TDPA(登録商標)(Totally Degradable Plastic Additive)の下で、カナダBritish Columbia州VancouverのEPI Environmental Technologies Inc.によって製造される。別の例示的な添加剤は、商品名ECM Masterbatch Pelletsの下で、Ohio州PainesvilleのECM Biofilms,Inc.によって製造される。さらに別の例示的な添加剤は、英国のSympony Plastic Technologiesによって製造され、商標dw(登録商標)の下で、カナダOntario州TorontoのDegradable Plastic Products Inc.によって販売される。この種類の添加剤は、米国特許第5,854,304号、米国特許出願公開第2004/0062884号、およびPCT国際出願公開第WO2005/017015号に述べられ、その各々は参考として援用される。これらの特許書類の添加剤は、概して、例えば、ビニール袋などの薄膜構造における使用のために述べられている。
【0017】
添加剤が様々な濃度のプラスチック樹脂(すなわち、ポリプロピレン、ポリエステル、またはポリスチレン)に添加される場合、製造されたプラスチック製品は、分解の速度が加速され、最後には生分解可能にされ得る。一旦、分解および生分解が完了すると、プラスチックおよび添加剤で残るすべてのものは、二酸化炭素、水、無機物質およびバイオマスである。プラスチック組成物における濃度および添加剤の種類を変化させることによって、組成物によって形成されるプラスチック製品は、その分解を加速し始め、所望の時間枠内に生分解可能にされ得る。本発明の医療鋭利物処分容器が(その完全性および性能特徴の一部を失うように)その分解を加速し始める例示的な時間枠は、少なくとも約20〜40ヶ月、好ましくは少なくとも約25〜35ヶ月、最も好ましくは少なくとも約30ヶ月を含む。本発明の例示的な実施形態に従う添加剤は、PCT国際出願公開第WO2005/017015号に説明されるように、容器の全重量に対して、約10%まで、好ましくは約1〜10%、より好ましくは約3〜5%の量にて存在する。
【0018】
分解過程は、添加剤によって加速され、一般的に、酸化的分解によって300,000ダルトンまでの平均分子量を有する大きな重合体鎖がより小さい重合体鎖に崩壊することにより、開始する。分解は、より小さい重合体鎖の露出された端部を酸素化することによって継続し、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、およびアルコールを形成する。分解過程は、熱、紫外線光(例えば、日光)、湿気および機械的圧力に曝されると、開始される。これらの刺激物の任意の組合せの1つは、本発明の組成物を有する製品の分解過程を開始する。微生物が分解過程から結果として生じる酸素化された端部を消費し、重合体鎖の端部を一度に2炭素原子だけ減少させるとき、生分解が開始する。微生物が酸素化された端部を消費すると、重合体主鎖端部は再び、露出され、酸素化(すなわち、分解)され、微生物によって消費(すなわち、生分解)され、このようにして、分解/生分解サイクルを繰り返す。分解は生分解なしに起こり得、または分解および生分解は、上記のように一斉に同時に進行し得る。
【0019】
本発明の医療鋭利物および廃棄物処分容器は、分解過程が加速され生分解可能にされ得るが、医療鋭利物および医療廃棄物の処分のための容器として適するようにする構造上の特性を維持する。そのような構造上の一特性は、耐破壊性である。ASTM−F2132は、捨てられた医療廃棄物、針および他の鋭利物のための容器の構造に用いられる材料の耐破壊性に関する試験手順および性能要件を規定する。この試験仕様は、試験手順に従うとき容器の材料が耐えなければならない(1)平均の破壊力および(2)破壊力の最小値を制定する。一例示的な実施形態に従って、本発明の医療鋭利物および廃棄物処分容器は、少なくとも約3.4 lbf、好ましくは少なくとも約5.0 lbfの平均の耐破壊性を有し、任意の1回の測定に対する最小の要件は、少なくとも約2.8 lbfである。
【0020】
別の構造上の特性は衝撃強さである。衝撃強さを測定する試験手順は、ASTM−D5628であり、ASTM−D5628は、様々な指定された条件の落槍の衝撃の下で、剛性のプラスチックの試料を砕くかまたはこわして平らにするのに必要とするエネルギに従って、材料の相対的順位を決定する。衝撃強さに関する別の試験は、充填された医療鋭利物および廃棄物処分容器を所定の高さ(高さは容器のサイズおよび重量による)から堅い表面の上に落とすことである。落下の衝撃により医療鋭利物または他の医療廃棄物が容器から抜ける(escape)場合、容器はこの衝撃強さ試験に不合格である。例えば、約1.0ポンドの重さの充填された2ガロンの医療鋭利物処分容器は、36インチの高さから落とされた。容器が所定の高さから落とされた後に、容器の壁または蓋のいずれかの破壊によって、容器からどの医療鋭利物または医療廃棄物も抜けることがない場合、容器は十分な衝撃強さを有すると決定される。
【0021】
本発明の例示的な方法に従う、分解可能な鋭利物および医療廃棄物処分容器は、プラスチック真空成形、熱硬化射出成形、ブロー成形、回転成形、熱成形、構造用発泡成形、圧縮成形、レジンインジェクション成形(RTM)、コーティングおよびディッピングを含むが、これらに限定されない従来のプラスチック製作工程によって製造される。例えば、図2は、本発明の医療鋭利物および廃棄物処分容器を形成する例示的な方法20を例示する。例示的な方法20に従って、ポリプロピレンと、ポリプロピレンの分解を加速させるのに十分な量の添加剤との組成物は、ステップ22において提供される。別の例示的な実施形態に従って、ポリプロピレンと添加剤との組成物は、ペレットにされ、ペレットの形態にて提供される。組成物は次いで、ステップ24において型の中に注入される。ステップ26において、医療鋭利物および医療廃棄物が容器から抜けることを防ぐのに十分な耐破壊性および衝撃強さを有する容器が形成される。
【0022】
本発明の実施形態に従う、医療鋭利物および医療廃棄物を処分する例示的な方法は、図3のフローチャートに例示される。処分方法30は、ポリプロピレンと、所定の貯蔵寿命後にポリプロピレンの分解を加速させるのに十分な量の添加剤とを含む容器に医療鋭利物および/または医療廃棄物を受けるステップ32を含む。医療鋭利物容器を処分するために、使い果たされた医療鋭利物および/または医療廃棄物は、ステップ34に示されるように殺菌される。適切な殺菌技術は、感染の可能性のある医療鋭利物および廃棄物を非感染性にする方法を含む。例示的な方法は、蒸気(オートクレービング)、重力置換(gravity displacement)、動的空気除去(プレバック(pre−vac))、乾熱、対流加熱、エチレンオキシド、プラズマ(過酸化水素プラズマまたは気体プラズマ)および過酢酸処理を含む。
【0023】
ステップ36に示されるように、殺菌後、医療鋭利物および廃棄物容器の分解の加速が促進される。分解の促進は、機械的な破砕、熱または紫外線光(例えば、日光)もしくは湿気に対する露出を含む機械的および/または化学的な刺激に対して曝されると、開始される。ステップ38に示されるように、分解の加速が促進された後に、医療鋭利物および廃棄物処分容器の生分解が促進される。生分解過程の促進は、土壌において天然に見出される微生物(すなわち、バクテリア、菌類または藻類)に曝されると、開始される。
【0024】
本発明の好ましい実施形態が、本明細書において示されかつ説明されたが、そのような実施形態は、例示としてのみ提供されることは理解される。多数の変形、変更、代替が、本発明の精神から逸脱することなく当業者にとって思いつく。従って、添付の特許請求の範囲は、本発明の精神および範囲内入るようなすべての変形を含むことが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、本発明の局面に従う、分解可能にされ得る例示的な医療鋭利物および医療廃棄物容器の図である。
【図2】図2は、本発明の局面に従う、医療鋭利物および廃棄物容器を製造する例示的な方法のフローチャートである。
【図3】図3は、本発明の局面に従う、例示的な容器において医療鋭利物および医療廃棄物を処理する例示的な方法のフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療鋭利物または医療廃棄物を受けるように適合された処分容器であって、該容器は、ポリプロピレンと、所定の貯蔵寿命後に該ポリプロピレンの分解を加速させるのに十分な量の添加剤とを含み、該容器は少なくとも約2.8 lbfの耐破壊性を有する、処分容器。
【請求項2】
前記容器は、少なくとも約3.4 lbfの平均の耐破壊性を有する、請求項1に記載の処分容器。
【請求項3】
前記容器は、少なくとも約5.0 lbfの平均の耐破壊性を有する、請求項1に記載の処分容器。
【請求項4】
前記容器は、約0.050インチ〜0.075インチの厚さを有する壁を含む、請求項1に記載の処分容器。
【請求項5】
前記容器は、約0.060インチ〜0.065インチの厚さを有する壁を含む、請求項1に記載の処分容器。
【請求項6】
前記容器は、前記医療鋭利物または医療廃棄物が該容器から抜けることを防ぐのに十分な衝撃強さを有する、請求項1に記載の処分容器。
【請求項7】
ポリプロピレンと、所定の貯蔵寿命後に該ポリプロピレンの分解を加速させるのに十分な量の添加剤とを含む蓋をさらに含み、該蓋は少なくとも約2.8 lbfの耐破壊性を有する、請求項1に記載の処分容器。
【請求項8】
医療鋭利物または医療廃棄物を受けるように適合された処分容器であって、該容器は、ポリプロピレンと、所定の貯蔵寿命後に該ポリプロピレンの分解を加速させるのに十分な量の添加剤とを含み、該容器は、該医療鋭利物または医療廃棄物が該容器から抜けることを防ぐのに十分な衝撃強さを有する、処分容器。
【請求項9】
前記容器は、少なくとも約2.8 lbfの耐破壊性を有する、請求項8に記載の処分容器。
【請求項10】
前記容器は、少なくとも約3.4 lbfの平均の耐破壊性を有する、請求項8に記載の処分容器。
【請求項11】
前記容器は、少なくとも約5.0 lbfの平均の耐破壊性を有する、請求項8に記載の処分容器。
【請求項12】
前記容器は、約0.050インチ〜0.075インチの厚さを有する壁を含む、請求項8に記載の処分容器。
【請求項13】
前記容器は、約0.060インチ〜0.065インチの厚さを有する壁を含む、請求項8に記載の処分容器。
【請求項14】
ポリプロピレンと、所定の貯蔵寿命後に該ポリプロピレンの分解を加速させるのに十分な量の添加剤とを含む蓋をさらに含み、該蓋は、前記医療鋭利物または医療廃棄物が前記容器または蓋から抜けることを防ぐのに十分な衝撃強さを有する、請求項8に記載の処分容器。
【請求項15】
医療鋭利物または廃棄物処分容器を製造する方法であって、
ポリプロピレンと、所定の貯蔵寿命後に該ポリプロピレンの分解を加速させるのに十分な量の添加剤とを含む組成物を注入するステップと、
少なくとも約2.8 lbfの耐破壊性を有する容器を形成するステップと
を包含する、方法。
【請求項16】
前記形成するステップは、少なくとも約3.4 lbfの平均の耐破壊性を有する容器を形成することを包含する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記形成するステップは、少なくとも約5.0 lbfの平均の耐破壊性を有する容器を形成することを包含する、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記注入するステップは、約0.050インチ〜0.075インチの厚さを有する壁を画定するためにポリプロピレンおよび添加剤を有する組成物を注入することを包含する、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記注入するステップは、約0.060インチ〜0.065インチの厚さを有する壁を画定するためにポリプロピレンおよび添加剤を有する組成物を注入することを包含する、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記形成するステップは、前記医療鋭利物または医療廃棄物が容器から抜けることを防ぐのに十分な衝撃強さを有する該容器を形成することを包含する、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
ポリプロピレンと、所定の貯蔵寿命後に該ポリプロピレンの分解を加速させるのに十分な量の添加剤とを含む組成物から蓋を形成するステップをさらに包含する、請求項15に記載の方法。
【請求項22】
医療鋭利物または廃棄物を処分する方法であって、
ポリプロピレンと、所定の貯蔵寿命後に該ポリプロピレンの分解を加速させるのに十分な量の添加剤とを含み、少なくとも約2.8 lbfの最小の耐破壊性を有する容器に医療鋭利物および/または医療廃棄物を受けるステップと、
該容器の分解を開始するステップと、
該容器の生分解を開始するステップと
を包含する、方法。
【請求項23】
前記容器ならびに前記医療鋭利物および/または医療廃棄物を殺菌するステップをさらに包含する、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記分解を開始するステップは、前記容器ならびに前記医療鋭利物および/または廃棄物を機械的に破砕することを包含する、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記分解を開始するステップは、湿気に前記容器を曝すことを包含する、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記分解を開始するステップは、紫外線または日光に前記容器を曝すことを包含する、請求項22に記載の方法。
【請求項27】
前記生分解を開始するステップは、土壌に前記容器を曝すことを包含する、請求項22に記載の方法。
【請求項28】
前記生分解を開始するステップは、微生物、バクテリア、菌類および藻類、またはそれらの組合せからなる群から選択される刺激に前記容器を曝すことを包含する、請求項22に記載の方法。
【請求項29】
医療鋭利物または廃棄物処分容器を製造する方法であって、
ポリプロピレンおよび添加剤を含むペレットを形成することと、
少なくとも約2.8 lbfの最小の耐破壊性および該医療鋭利物または医療廃棄物が該容器から抜けることを防ぐのに十分な衝撃強さを有する医療鋭利物または廃棄物処分容器にペレットを成形することと
を包含する、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−535163(P2009−535163A)
【公表日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−509659(P2009−509659)
【出願日】平成19年5月2日(2007.5.2)
【国際出願番号】PCT/US2007/010536
【国際公開番号】WO2007/130402
【国際公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【出願人】(501289751)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (320)
【Fターム(参考)】