説明

前方結像型光干渉断層(OCT)システムおよびプローブ

【解決手段】前方結像光干渉断層(OCT)システムおよびプローブが提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
光干渉断層(OCT)は、高分解能診断結像ツールとして出現した。OCTは、たとえば、生体組織検査が困難である場合に、画像誘導顕微鏡手術に、および3次元病理再建に有用である。3次元OCTは、断層撮影によるビューと顕微鏡下のビューとを同時に提供することによって、モルフォロジをさらにビジュアル化する。当業界では、前方結像型OCT結像システムおよびデバイスが必要とされる。また、血管内で内視鏡的に使用するための前方結像型OCTシステムも必要とされる。
【発明の概要】
【0002】
前方結像型光干渉断層(OCT)システムおよびプローブが提供される。
【0003】
本発明のさらなる利点は、部分的には以下の説明に記載され、部分的にはその説明から明らかになり、あるいは本発明の実施によって学ぶことができる。本発明のこれらの利点は、添付の特許請求の範囲に具体的に示される複数の要素およびそれらの組合せを用いて実現および達成されるであろう。前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は共に、例示的かつ説明的なものに過ぎず、特許請求されるように、本発明を限定するものではない。
【0004】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本明細書とともに本発明の代替可能な諸実施形態を示すものであり、本発明の原理を説明するために供されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1A】本発明の一態様による例示的な前方結像型SS−OCTシステムの概略図である。
【図1B】図1Aの例示的な前方結像型SS−OCTシステムの光学特性をさらに示す概略図である。
【図1C】図1Aの例示的な前方結像型SS−OCTシステムのシステム遠位端をさらに示す概略図である。
【0006】
【図2】図2Aは、図1Aの例示的なシステムで使用するための例示的なMEMSスキャナを上から見たSEM画像である。 図2Bは、図1Aの例示的なシステムで使用するための例示的なMEMSスキャナを下からみたSEM画像である。 図2Cは、図1Aの例示的なシステムで使用するための例示的なMEMSスキャナの外部ばね、コームバンクSEM画像である。 図2Dは、図1Aの例示的なシステムで使用するための例示的なMEMSスキャナの内部ばね、コームバンクSEM画像である。
【0007】
【図3A】MEMSマイクロスキャナの動作特性のグラフであり、例示的な周波数応答曲線を示す。
【図3B】MEMSマイクロスキャナの動作特性のグラフであり、例示的な静的片側電圧たわみ曲線を示す。
【0008】
【図4A】MEMSスキャナを使用するSS−OCT画像を表し、ミラー表面、トーションロッド、接合パッド、電気接合ワイヤおよびサブサーフェス内部ステータコームの形状を示すスキャナの正面画像である。
【図4B】MEMSスキャナを使用するSS−OCT画像を表し、図4Aの矩形部Aに対応する場所で得られるスキャニングマイクロミラーの断層画像である。
【図4C】MEMSスキャナを使用するSS−OCT画像を表し、ボリューム画像捕捉機能を実際に行うマイクロミラー素子を通る異なる平面におけるスライス画像である。
【図4D】マイクロスキャナを使用して40FPSで得られたスライスされたピクルスのインビトロの断層画像(500横断ピクセルの画像)である。
【図4E】従来の電流磁気効果スキャナを使用して40FPSで得られたスライスされたピクルスのインビトロの断層画像(500横断ピクセルの画像)である。
【図4F】マイクロスキャナを使用して、40FPSで得られた玉ねぎの皮のインビトロの断層画像である。
【図4G】20FPSで得られたヒトの外皮(指)のインビボの画像(500横断ピクセルの画像)である。
【図4H】40FPSで得られたヒトの外皮(指)のインビボの画像(500横断ピクセルの画像)であり、それぞれの横方向の範囲が1mm(1mm/100ピクセル)である3Dボリューム画像データの複数の断面スライスを示す。
【0009】
【図5】本発明の一態様によるマイクロレンズの長手方向の活性化を示す概略図である。レンズ表面に配置された磁化ナノ粒子に対して作用する上側ソレノイドおよび下側ソレノイドによって、磁場勾配(∇B)を提供することができる。マイクロレンズの表面に磁気ナノ粒子を配置することができる。∇Bを印加すると、表面プロファイル(h(r))により、マイクロレンズの光学パワーを変更および変化させる。
【0010】
【図6】本発明の一態様によるマイクロレンズの半径方向の活性化を示す概略図である。レンズの縁に配置された磁化ビーズに対して作用する隣り合ったソレノイドによって、磁場勾配(∇B)を提供することができる。∇Bを印加すると、レンズを半径方向に伸ばして表面プロファイル(h(r))を修正することにより、マイクロレンズの光学パワーを変化および変更させる。
【0011】
【図7】図7A〜Iは、MEMSスキャナの一実施形態におけるデバイス製造のプロセスフローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、本発明の好ましい実施形態に関する以下の詳細な説明およびその中に含まれる実施例と、図面ならびに図面に関する前述および以下の説明とを参照することにより、より容易に理解できる。本発明のシステム、物品、デバイスおよび/または方法を説明する前に、本発明は、特定の統合される方法に限定されず、したがって変更し得ることを理解されたい。また、本明細書で使用される用語は、単に具体的な諸実施形態を説明することを目的とするものであり、限定することを意図するものではないことも理解されたい。
【0013】
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈に別段の記載が明示されない限り、複数形も含む。範囲を示すにあたり、「約」1つの具体的な値から、および/または「約」別の具体的な値までのように、本明細書では表すことがある。そのように範囲が表されるときには、別の実施形態は、その1つの具体的な値から、および/またはその別の具体的な値までを含む。同様に、先行詞「約」を使用して値を近似値として表すときには、その具体的な値は、別の実施形態を形成することが理解されよう。さらに、その範囲のそれぞれの終点は、もう一方の終点に関連しても明らかであり、もう一方の終点から独立しても明らかであることが理解されよう。
【0014】
本明細書および以下の特許請求の範囲において、「任意選択の」または「任意選択で」は、後に説明されるイベントまたは環境が、起こっても起こらなくてもよいことを意味し、またその説明が前記イベントまたは環境が起こる例と、起こらない例とを含むことを意味するように定義される多くの用語が参照される。
【0015】
本発明の1つまたは複数の好ましい実施形態がここでは参照され、それらの1つまたは複数の実施形態が添付の図面に示される。どこでも可能な場所には、同様の参照番号を図面全体に使用して同一または類似の部分が示される。
【0016】
例示的な前方結像型光干渉断層(OCT)システム100が、図1A〜図1Cに示される。一態様では、掃引光源102によって光エネルギーを発生させることができる。また、このような光源は、スペクトル掃引光源として知られ、そのよう呼ばれることもある。たとえば、掃引レーザ光源を用いることができる。掃引光源を使用する場合、システムを掃引光源光干渉断層システムまたはSS−OCTと称することができる。
【0017】
任意選択では、光源はチューナブルレーザである。チューナブルレーザは、任意選択で、約10mWのパワー、約1310nmの中心周波数、約100nm範囲を有し、約20,000Aスキャン/秒、理論的にはλC2/2Δλ=8.6μmの軸分解能および4mmの画像深度を創出することができる。例示的なレーザパラメータが表1に示される。
【表1】

【0018】
これらの動作パラメータに適合するレーザ素子は、たとえば、Santec(米国ニュージャージー州ハッケンサック)から入手可能である。一態様では、光源102は、広範囲の光周波数全体に光エネルギーを射出する光ファイバに結合される広帯域レーザ光源とすることができる。多様な光学波長または周波数全体に、光エネルギーを射出することができる。本明細書で使用されるように、光ファイバは、グラスワイヤ、プラスチックワイヤ、グラスファイバまたはプラスチックワイヤと呼ぶことができる。当業者には明らかになるように、光エネルギーを「通過する」、「進む」、「戻る」、「向かう」、「伝送する」、「向かう」または同様の動作として記述する場合、そのような動作は、1つまたは複数の光ファイバを介することができる。代替的には、レーザ素子は、レーザ光源として含まれ得るフーリエドメインモードロッキング(「FDML」)である。FDMLでは、フィールドの振幅ではなくスペクトルが変調される。時間的スペクトルウィンドウ関数(波長依存を伴わないタイムウィンドウ)ではなく動的スペクトルウィンドウ関数(適時に変化する波長ウィンドウ)が適用される。その結果、レーザが、キャビティ反復レートまたはその高調波で、狭帯域光周波数掃引シーケンスを発生させる。複数のチューナブル波長光源を共に含んでもよく、各チューナブル波長光源は受信器を有し、各チューナブル波長光源が検出器に結合される。全てのチューナブル波長レーザ光源および検出器を組み合わせると、非常に大きな帯域幅のレーザ光源として作用することができる。この周波数掃引された出力は、連続する周波数掃引間の固定された位相関係を有する高度にチャープされた長いパルスのシーケンスであると考えられ得る。
【0019】
この光源からの光をカプラ106へ向けることができ、基準経路108とサンプル経路110とに分離することができる。基準経路108に向けられた光エネルギーは、基準リフレクタ表面112で反射し、カプラ106に戻ることができる。基準リフレクタは、限定的ではなく例として、特定のスペクトル振幅/位相反射率を有する平坦な金属性ミラーまたは多層誘電体リフレクタとすることができる。一態様では、位相感受性システムを使用することができ、位相感受性スペクトルドメインOCT画像を生成することができる。当業者には明らかになるように、位相感受性システムでは、基準およびサンプル光は、サンプルの近傍に配置された基準リフレクタと共通の経路を通る。
【0020】
サンプル経路110に入射した光の残りの部分は、撮像するために、微小電気機械システム(MEMS)スキャナ114によって標的サンプル118上に反射される。MEMSスキャナ114は、本開示全体を通じて、マイクロミラースキャナ、マイクロスキャナまたはスキャニングリフレクタと呼ばれることがある。サンプル経路内の光エネルギーは、レンズアセンブリ116を通過した後に、サンプル118と接触することができる。一態様において、図1Aおよび図1Cに示されるように、レンズアセンブリ116は、スキャナ114とサンプル118の間に動作可能に配置される。この態様では、スキャニングリフレクタ114は、レンズアセンブリ116の背面焦点面の周りに配置される。代替的な態様では、MEMSスキャナ114を、レンズアセンブリ116とサンプルの間に動作可能に配置することができる。これは、ポストオブジェクティブスキャニング構成として当業者に知られている。したがって、一態様では、レンズアセンブリをMEMSスキャナ114の前のファイバチップに動作可能に配置することができる。
【0021】
スキャナ114とサンプル経路のレンズ部分とを、OCTプローブ内に動作可能に配置することができる。OCTプローブを被検対象内に配置して、光が被検対象組織から反射できるようにすることができる。被検対象内に内視鏡またはカテーテルを配置するために、OCTプローブを寸法設定することができる。たとえば、プローブを、内視鏡ポートまたは開口中に挿入するために、あるいは血管移植のために被検対象の脈管内にまたは被検対象の脈管を通して配置するために、寸法設定することができる。プローブの直径または最大断面寸法を、約3ミリメートル以下とすることができる。たとえば、プローブの直径または最大断面寸法を、約2ミリメートル以下とすることができる。
【0022】
MEMSスキャナ114は、単一の動作平面内の2本の軸を中心に回転して、サンプル経路110に沿って伝送される光を撮像されるべきサンプル118へ向けるように構成されるスキャニングリフレクタ表面を備えることができる。一態様では、スキャニングリフレクタは、垂直コーム駆動マイクロスキャナである。別の態様では、スキャナまたはスキャニングリフレクタの反射率は、約30%以上である。その他の態様では、反射率は、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%またはそれ以上である。スキャナの反射面は、シリコンを含むことができる。そのシリコンを、金属性コーティングまたは誘電性コーティングの1つまたは複数の層で被覆することができる。たとえば、コーティングは、任意選択では金属である。金属は、銀、金およびアルミニウムからなる群から選択することができる。その他の反射性金属または層を使用してもよい。これらの層を、光学分野で知られる方法を使用して表面上を被覆することができ、たとえば、電子ビーム蒸着を使用してスキャナを被覆することができる。
【0023】
2本の軸を中心とするスキャナの回転は、自己整合型の垂直コーム駆動アクチュエータを使用して実現することができる。直交方向にジンバルを有するフレーム内のトーションロッドによってミラーおよび内部ステータコームを取り付けることにより、2軸回転を離すことができる。互い違いになった垂直コーム駆動を、大きなスキャニング角度、高い静電作動トルク、好ましい電圧引き入れ特性、共振動作における低いミラー動的変形、および光学的に平滑なミラー表面と組み合わせる。代替的な実施形態では、ジンバルのないスキャナを使用してもよい。一態様では、ミラーを500μm×700μmの寸法に作製して、直径500μmのレーザビームによって入射角45°で容易に照明できるようにし、それにより光路を単純にし、かつ、イメージングシステム中への統合を可能にすることができる。説明される前方結像OCTシステムおよびプローブと共に使用するためのスキャナを製造する例示的なステップが以下に記載される。
【0024】
図7A〜Iに全体的に示されるように、製造は、熱酸化物によってシリコン−オン−インシュレータ(SOI)30μm素子層表面を保護することで開始することができる。前側表面を酸化物で保護して、アライメントマークをウェハの背面中にドライエッチングすることができる。前面の酸化物を除去することができ、背面のアライメントマークに位置合わせされたミラーフレームおよび外部ステータコームの粗形状を、深堀り反応性イオンエッチング(DRIE)によって素子層中にエッチングすることができる。約4800オームストロング厚の熱酸化物を、別個のベアシリコンウェハ上に成長させることができ、次いでその熱酸化物をSOIウェハの上面に融着接合することができる。酸化物によるSOI素子層の初期の保護を使用すると、融着接合プロセスにおいて高い収率を達成することができる。接合後、光学インターフェースのための平滑な表面を得るために、Siウェハの最上面を約30μm厚に研削および研磨することができる。この層中にミラーを製造することができる。たとえば、1μmの低温酸化物(LTO)を、ウェハの前面に堆積させることができる。0.3μmの深さまでLTO層を部分的にエッチングすることにより、接合パッドの形状を規定することができる。次いで、LTO層を通過してエッチングすることによって、マイクロスキャナのステータコームおよびローターコームの実際の形状を規定することができる。これらの形状と重要な背面位置合わせステップ中にSOI素子層に規定された粗形状との間のミスアライメント公差は、コーム間隔を半分に、つまり2で割ることによって求めることができ、すなわち2.5μmである。
【0025】
LTOのパターニングが完了した後に、DRIEを使用して、マイクロスキャナのコーム形状を上側(ローター)層に転送することができる。この後に、接合パッド上のLTO酸化物を除去すると同時に、中間絶縁層をエッチングするためのドライ酸化物エッチングすることができる。DRIEを再び使用して、上側層内の形状と合うようにSOI素子層内の粗形状をトリミングすることができる。
【0026】
この自己整合ステップ後に、マイクロスキャナの形状が規定され、背面DRIEを使用してスキャナを解放することができる。フォトレジストによって、素子ウェハをハンドルウェハに接合することができ、素子ウェハの背面中に予めエッチングされたアライメントマークを使用して、マイクロスキャナの外形の背面DRIEを実行することができる。素子をアセトン中に12時間浸して、素子ウェハをハンドルウェハからから解放ことができる。ドライ酸化物エッチングを前面および背面上で実行して、露出した酸化物をミラー表面から除去することができる。電子ビーム蒸着を使用して、ミラー表面上にアルミニウムの薄膜(500〜1000オングストローム)を被覆して、反射率を改善することができる。大きなステップ高さと組み合わせられた非共形の性質を利用して、異なる複数の層を電気的に接続することなく、ミラー表面上に金属を堆積させることができる。
【0027】
一態様では、<100>配向のシリコンウェハを、低圧化学気相成長法によって窒化シリコンで被覆することができる。半導体産業で通常使用されるフォトリソグラフィおよび反応性イオンエッチング技法によって、適当な形状および寸法の矩形開口を、窒化シリコン層内に生成することができる。基板の露出したシリコンを、水酸化カリウム溶液によって優先的に異方性エッチングして、ウェハ貫通孔を形成することができる。次いで、このウェハ貫通孔を、エッチングプロセス中に生成されたアライメントマークを使用して、マイクロスキャナのマイクロミラー全体に位置合わせすることができる。ハードマスクアライメントに続いて、マイクロミラーを、電子ビーム蒸着によって125nmの銀(または選択され、本明細書に記載されるような任意のその他の材料)で選択的に被覆して、ミラー反射特性を改善することができる。ミラー(M)およびフレーム設計(F)、トーションスプリング(T)、ステータコームおよびローターコームを含むアクチュエータ(A)、接合パッド(B)ならびにMEMSスキャナの背面DRIEトレンチリリースウィンドウ(D)を示すSEMマイクログラフ内のMEMSスキャナは、図2A〜Dに示される。
【0028】
単一の動作表面内の2本の軸を中心にしてスキャナ表面を回転させることにより、サンプルを任意のラスタパターンでスキャンすることができる。例示的なスキャナ特性が表2に示される。
【表2】

【0029】
スキャナの近位に配置されるか遠位に配置されるかにかかわらず、レンズアセンブリ116は、1つまたは複数のレンズを備えることができる。アセンブリのレンズは、電界レンズまたはチューナブルレンズとすることができる。例示的なレンズパラメータが表3に示される。
【表3】

【0030】
一態様では、レンズアセンブリは、少なくとも1つの電界レンズと少なくとも1つのチューナブルレンズの組合せを備える。任意選択で、レンズアセンブリは屈折率分布型レンズを備えることができる。また、レンズアセンブリは、シュタインハイルトリプレットレンズを備えることができ、そのレンズは図1A〜図1Cに概略的に示される。一態様では、レンズアセンブリは、レンズアセンブリを通過する光の約1波長より小さい像面湾曲を有するレンズを備えることができる。
【0031】
チューナブルレンズを使用する場合、複数のナノ粒子でドープされたまたは被覆された変形可能なベース材料を含むことができる。変形可能なベース材料は、ゾルゲルなどのゲル、または流体、液体または気体とすることができる。レンズのベース材料の粘性および密度により、フィールドが適用される際のレンズにおける表面変化の制御ができるようになる。液体レンズを含むために別個の可撓性フィルムではなく表面張力が使用されると、次いで、表面張力特性を使用して、チューナブルレンズのようなメニスカスを提供することができる。加えられた力により、そのメニスカスをいくぶん丸くすることができる。したがって、レンズは、レンズの表面上に埋め込まれたまたはその表面を被覆したナノ粒子、あるいはレンズのベース材料または本体全体に分散されたナノ粒子を有することができる。ナノ粒子を励磁することができ、かつ、磁界または電界をレンズに印加することによって移動させることができる。ナノ粒子の移動により、レンズを変形させ、したがって、調整可能にすることができる。
【0032】
したがって、チューナブルマイクロレンズは、制御信号を印加することによって特定の範囲(ΔΦ)にわたってその光学パワー(Φ)を調整(変更)することができる光学エレメントである。一態様では、磁気的に活性化されたチューナブルマイクロレンズを使用することができる。この手法において、レンズエレメントの表面プロファイル(h(r))を修正することによって、エレメントの光学パワーを変更することができる。この表面プロファイル(h(r))は、レンズエレメント内で制御された方法で分散される励磁されたナノ粒子に(長手方向に)または磁気ビーズに(半径方向に)力を加える外部磁界の印加によって修正することができる。
【0033】
マイクロレンズの活性化は、印加された磁場勾配の強度を変えることによって達成することができる。例示的であるが限定的でない、磁気的に活性化されたチューナブルマイクロレンズの2つの代表的な幾何学形状は、長手方向の活性化(図5)および半径方向の活性化(図6)と題される。
【0034】
逆循環流を有する2つのソレノイドを、マイクロレンズの周りに長手方向に配置することができ、それにより、磁界の勾配を容易に変えることができる。一方のソレノイドまたは両方のソレノイド中の電流を減少または増加させることによって磁界の勾配が迅速かつ容易に変化することができるように、プッシュプル構成を使用して、ソレノイド中の電流をもたらすことができる。マイクロレンズ表面上の表面応力アクチュエーション(Σα、
力/面積)は、式(1)に示すように、レンズ表面上のナノ粒子の磁気モーメント表面密度(MS)と磁場勾配(∇B)のベクトル積に比例することできる。
Σα=(MS・∇)B (式1)
【0035】
磁気ナノ粒子(たとえば、Fe23、Fe34、Co、Mn、希土類金属またはそれらの組合せ)は、動作の例示的な最大温度(300K)で永久磁気モーメントを維持するために十分に大きく、さらにナノ粒子の直径がマイクロレンズ内の入射光の波長の少なくとも10分の1になるように十分に小さくすることができる直径(少なくとも10〜20nm)を有することができる。ナノ粒子の磁気モーメントの方向および強度は、マイクロレンズ上のナノ粒子の表面位置にしたがって変化させることができる。
【0036】
磁気ナノ粒子を、スプレー、蒸着または光学表面を被覆するために通常使用される一定の厚さを維持するために必要とされる類似のプロセスによって、マイクロレンズの表面に塗布することができる。一定の持続期間にわたってマイクロレンズ表面に近くの点状の磁界を印加することによって、磁気ナノ粒子の磁気モーメントの方向および強度を固定することができる。点状の磁界の印加を使用して、磁気ナノ粒子の空間的配向を固定することができる(ナノ粒子は、先に存在する磁気モーメントを有することができる、または点状の磁界は、磁気モーメントを誘起することができる)。当業界でよく知られる製造手順を使用するこの方法で手順を進めると、マイクロレンズ表面上の磁気モーメント表面密度(MS)のマグニチュードおよび方向を所定の仕様に調整することができる。
【0037】
磁場勾配(∇B)をマイクロレンズ表面(MS)に印加して表面応力(Σα)を活性化
させることによって、マイクロレンズの光学パワーを変えることができる。特定の表面応力(Σα)の活性化により、マイクロレンズの表面プロファイル(h(r))を変化させ
、それによって光学パワーを変えることができる。
【0038】
また、半径方向に力を加えることによって、マイクロレンズを活性化することもできる。半径方向に活性化する場合、磁気ビーズをマイクロレンズの縁の周りに配置することができ、ソレノイドの半径方向のアレイをレンズの縁の周りに、それぞれ長軸を半径方向に整列させて配置することができる。ソレノイドを直列に電気的に接続して、ソレノイドの全てを通じて等しい電流および磁界強度を維持することができる。ビーズが入射ビームの任意の光を吸収または散乱しないように、レンズの縁に磁気ビーズを配置することができる。ビーズの磁気モーメントが半径方向に外向きにかつマイクロレンズの半径と平行に向けられるように、磁気ビーズを磁化することができる。長手方向の活性化と比較して、磁気ビーズは、マイクロレンズの最大動作温度で、一定の磁気モーメントを維持するために入射光の波長よりも小さくなくてもよいが、20nmよりも大きくてもよい。
【0039】
マイクロレンズの縁の線形応力アクチュエーション(Σl;力/長さ)を、式(2)に示すように、レンズの縁の磁気ビーズの磁気モーメント線密度(Mlと磁場勾配(∇B)とのベクトル積に比例させることができる。
Σl=(Ml・∇)B (式2)
【0040】
磁気ビーズ(Fe23、Fe34、Co、Mnまたはそれらの組合せ)を、マイクロレンズの縁を機械的に形成するリング構造内に埋め込むことができる。リング構造は、成型または機械加工できる熱可塑性材料またはポリマーを含む様々な弾性材料から形成することができる。磁気ビーズを、リング構造内に埋め込むことができ、一定の持続時間にわたって点状の磁界リング表面を印加することによって励磁することができる。リング構造におけるビーズの磁気モーメントの方向を、マイクロレンズの軸に沿って半径方向外向きに位置合わせすることができる。
【0041】
磁場勾配(∇B)をマイクロレンズ(Ml)の縁に印加してレンズの縁に沿った半径方向に線形応力(Σl)を活性化させることによって、マイクロレンズの光学パワーを変えることができる。レンズの周りに配置されたソレノイド中の電流によって、磁場勾配(∇B)のマグニチュードを変えることができる。特定の線形応力(Σl)を活性化させることにより、マイクロレンズの表面プロファイル(h(r))を変化させ、それにより光学パワーが変更される。
【0042】
図1を再び参照すると、サンプル経路110に入射する光エネルギーを、サンプル組織で反射させることができる。反射した光エネルギーは、サンプル経路110を通過して戻り、反射したサンプル経路の光と反射した基準経路108の光は、光路長の違いに応じて、建設的にあるいは非建設的に再合成することができる。反射光の一連の建設的および非建設的な合成を使用して、インターフェログラム(光路長差(cτ)または光学的な時間遅延(τ)の関数としての検出器応答のプロット)を生成することができる。被検対象からの各反射インターフェースは、インターフェログラムを発生させることができる。空間干渉信号のフーリエ変換により、サンプルの反射率プロファイルのマップが深度の関数として提供される。2軸MEMSスキャニングマイクロミラーは、ビームスポットを2次元で水平に移動させ、軸方向の反射率プロファイリングを各ポイントで実行して、サンプルボリュームの3D画像を発展させる。
【0043】
反射光を、データを処理してOCT画像を生成することができる処理またはコンピューティングシステムと動作可能に通信しておくことができる。一態様において生成されたOCT画像は、位相感受性スペクトルドメインOCT画像である。また、スキャナおよびレーザ光源を、コンピューティングシステム120によって制御することができる。記載される前方結像型OCTシステムに関する例示的なイメージングパラメータは、表4に示すものを含む。
【表4】

【0044】
したがって、1つの例示的な態様では、前方結像型光干渉断層(OCT)システムは、光源と、その光源と動作可能に通信する分光器とを備えることができる。分光器は、基準経路およびサンプル経路に沿って伝送するために、光源からの光を分離するように構成することができる。基準経路は、基準リフレクタ表面を備えることができる。サンプル経路は、単一の動作平面内の2本の軸を中心に回転して、サンプル経路に沿って伝送されるべき光を撮像されるべきサンプルに向けるように構成されるスキャニングリフレクタ表面を備えることができる。このシステムは、さらに、基準リフレクタおよびサンプルから反射する光エネルギーを処理して、サンプルのOCT画像を生成するために、基準経路およびサンプル経路と動作可能に通信するプロセッシングまたはコンピューティングシステムを備えることができる。
【0045】
このプロセッサまたはコンピューティングシステムは、1つまたは複数のプロセッサまたは処理ユニットと、システムメモリと、プロセッサを含む様々なシステムコンポーネントをシステムメモリに結合するシステムバスとを含むことができるが、これらに限られるものではない。
【0046】
システムバスは、メモリバスまたはメモリコントローラ、周辺バス、アクセレレーテッドグラフィックポート、ならびに様々なバスアーキテクチャのうちいずれかを使用するプロセッサまたローカルバスを含む、いくつかの可能なタイプのバス構造のうち1つまたは複数を表す。例として、そのようなアーキテクチャは、インダストリースタンダードアーキテクチャ(ISA)バス、マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA)バス、拡張ISA(EISA)バス、ビデオエレクトロニクススタンダーズアソシエーション(VESA)ローカルバスおよびメザニンバスとしても知られる周辺コンポーネントインターコネクト(PCI)バスを含むことができる。また、このバスおよび本明細書で特定される全てのバスは、有線または無線ネットワーク接続を介して実施することができる。また、このバスおよび本明細書で特定される全てのバスは、有線または無線ネットワーク接続を介して実施することができ、プロセッサを含むサブシステム、大容量記録装置、オペレーティングシステム、アプリケーションソフトウェア、データ、ネットワークアダプタ、システムメモリ、入出力インターフェース、ディスプレイアダプタ、表示装置、およびヒューマンマシンインターフェースのそれぞれを、この形態のバスを介して接続される物理的に離隔した場所に、実質的に完全に分散されたシステムを実装する1つまたは複数の遠隔コンピューティングデバイスに接続することができる。
【0047】
コンピュータは、様々なコンピュータ可読媒体を含むことができる。かかる媒体は、コンピュータによりアクセス可能な任意の利用可能な媒体とすることができ、揮発性媒体および不揮発性媒体、取外し可能媒体および取外し不可能な媒体の両方を含む。システムメモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)のような揮発性メモリおよび/またはリードオンリーメモリ(ROM)のような不揮発性メモリの形態のコンピュータ可読媒体を含む。システムメモリ112は、典型的には、データなどのデータおよび/またはオペレーティングシステム105などのプログラムモジュールならびに処理ユニットが即時アクセス可能なおよび/または現在動作させているアプリケーションソフトウェアを含む。
【0048】
また、コンピュータは、その他の取外し可能な/取外し不可能な、揮発性/不揮発性コンピュータ保存媒体を含むことができる。大容量記録装置は、コンピュータコード、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュールおよびコンピュータのためのその他のデータの不揮発性ストレージを提供することができる。たとえば、大容量記録装置は、ハードディスク、取外し可能な磁気ディスク、取外し可能な光学ディスク、磁気カセットまたはその他の磁気ストレージデバイス、フラッシュメモリカード、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)またはその他の光学ストレージ、ランダクムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)などとすることができる。
【0049】
例として、オペレーティングシステムおよびアプリケーションソフトウェアを含む任意の数のプログラムモジュールを大容量記録装置に保存することができる。オペレーティングシステムおよびアプリケーションソフトウェア(またはそれらの何らかの組合せ)のそれぞれは、プログラミングのエレメントおよびアプリケーションソフトウェアを含むことができる。また、データを大容量記録装置に保存することができる。データを、当分野で知られる1つまたは複数のデータベースのうちいずれかに保存することができる。かかるデータベースの例として、DB2(登録商標)、MICROSOFT(登録商標)ACCESS、MICROSOFT(登録商標)SQLサーバ、ORACLE(登録商標)、MYSQL、POSTGRESQLなどが挙げられる。これらのデータベースは、複数のシステムにわたって集中化したり、分散させたりすることができる。
【0050】
ユーザは、入力デバイスを介して、コマンドおよび情報をコンピュータに入力することができる。かかる入力デバイスの例として、キーボード、ポインティングデバイス(たとえば「マウス」)、マイクロフォン、ジョイスティック、シリアルポート、スキャナなどが挙げられるが、それらに限定されるものではない。これらのおよびその他の入力デバイスを、システムバスに結合されるヒューマンマシンインターフェースを介して処理ユニットに接続することができるが、その他のインターフェース、ならびに、パラレルポート、ゲームポートまたはユニバーサルシリアルバス(USB)などのバス構造によって接続してもよい。本発明による一実施形態の例示的なシステムでは、ユーザインターフェースを先に列挙された入力デバイスのうち1つまたは複数から選択することができる。また、任意選択で、ユーザインターフェースは、トグルスイッチ、スライダ、可変抵抗器および当分野で知られるその他のユーザインターフェースデバイスなどの様々なコントロールデバイスを含むことができる。ユーザインターフェースを処理ユニットに接続することができる。
【0051】
また、ディスプレイアダプタなどのインターフェースを介して、表示装置をシステムバスに接続することができる。たとえば、表示装置は、モニタまたはLCD(液晶ディスプレイ)とすることができる。表示装置に加えて、その他の出力周辺装置は、入出力インターフェースを介してコンピュータに接続することができるスピーカおよびプリンタなどのコンポーネントを含むことができる。
【0052】
コンピュータは、1つまたは複数の遠隔コンピューティングデバイスへの論理接続を使用して、ネットワーク環境内で動作することができる。例として、遠隔コンピューティングデバイスは、パーソナルコンピュータ、ポータブルコンピュータ、サーバ、ルータ、ネットワークコンピュータ、ピアデバイスまたはその他の共通ネットワークノードなどとすることができる。ローカルエリアネットワーク(LAN)および汎用ワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、コンピュータと遠隔コンピューティングデバイスとの間の論理接続を形成することができる。かかるネットワーク接続は、ネットワークアダプタを介することができる。ネットワークアダプタは、有線または無線環境内で実施することができる。かかるネットワーク環境は、オフィス、会社全域のコンピュータネットワーク、イントラネットおよびインターネットにおいては普通のことである。遠隔コンピュータは、サーバ、ルータ、ピアデバイスまたはその他の共通ネットワークノードとすることができ、典型的には、コンピュータについて既に記載されたエレメントの全部または多くを含む。ネットワーク環境では、プログラムモジュールおよびデータを遠隔コンピュータに保存することができる。論理接続は、LANおよびWANを含む。その他の接続方法を使用することができ、ネットワークは、「ワールドワイドウェブ」またはインターネットのようなものを含むことができる。
【0053】
コンピュータ可読媒体は、コンピュータによってアクセスすることができる任意の入手可能な媒体とすることができる。例として、コンピュータ可読媒体は、「コンピュータ記憶媒体」および「通信媒体」を含むことができるが、これらに限定されるものではない。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュールまたはその他のデータなどの情報を保存するために任意の方法および技法で実施される揮発性および不揮発性の、取外し可能および取外し不可能な媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリまたはその他のメモリ技法、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)またはその他の光学ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置またはその他の磁気記憶デバイス、あるいは所望の情報を保存するために使用することができ、かつ、コンピュータによりアクセスすることができる任意のその他の媒体を含むことができるが、これらに限定されるものではない。開示された方法の実施形態は、何らかの形態のコンピュータ可読媒体に保存すること、あるいは、何らかの形態のコンピュータ可読媒体にわたって伝送することができる。
【0054】
開示される方法の処理および開示されるシステムによって実行される処理は、ソフトウェアコンポーネントを使用して実行することができる。開示されるシステムおよびデバイスは、1つまたは複数のコンピュータまたはその他のデバイスによって実行されるプログラムモジュールなどのコンピュータ実行可能命令を含むことができる。一般的には、プログラムモジュールは、コンピュータコード、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、具体的なタスクを実行するあるいは具体的な抽象データタイプを実施するデータ構造などを含む。また、開示されるシステムおよびデバイスは、通信ネットワークを介してリンクされる複数の遠隔処理デバイスによってタスクが実行される場合、グリッドベースのコンピューティング環境および分散コンピューティング環境とともに使用することができる。分散コンピューティング環境では、プログラムモジュールを、メモリ記憶装置を含む局所コンピュータ記憶媒体と遠隔コンピュータ記憶媒体との両方に配置することができる。
【0055】
図面に示され、本明細書に記載される例示的なシステムおよびデバイスの複数の態様は、ハードウェア、ソフトウェアおよびそれらの組合せを含む様々な形態で実施することができる。ハードウェアの実装形態は、その全てが当業界でよく知られる以下の技法のいずれかまたは組合せを含むことができる。すなわち、複数の離散型電子コンポーネント、データ信号に論理関数を実施するための論理ゲートを有する1つまたは複数の離散型論理回路、適当な論理ゲートを有する特定用途向け集積回路、1つまたは複数のプログラム可能なゲートアレイ(PGA)、1つまたは複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などである。ソフトウェアは、論理関数を実施するための実行可能命令の順番が付けられた一覧を備え、そのソフトウェアを、コンピュータベースのシステム、プロセッサ含有システム、あるいは命令実行システム、装置またはデバイスから命令をフェッチし、その命令を実行できるその他のシステムなどの命令実行システム、装置またはデバイスによって使用されるあるいはそれらと接続される任意のコンピュータ可読媒体に埋め込むことができる。
【0056】
例示的なシステムの複数の態様を、コンピュータ化されたシステム内で実施することができる。たとえばコンピューティングユニットを含む例示的なシステムの複数の態様は、数多くのその他の汎用コンピューティングシステム環境もしくは構成または専用コンピューティングシステム環境もしくは構成とともに動作することができる。このシステムおよび方法とともに使用するのに好適であり得るよく知られるコンピューティングシステム、環境および/または構成の例として、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、ラップトップデバイスおよびマルチプロセッサシステムが挙げられるが、これらに限定されるものではない。さらなる例として、セットトップボックス、プログラム可能な民生用電子機器、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、上記システムまたはデバイスのいずれかを含む分散コンピューティング環境などが挙げられる。
【0057】
例示的なシステムの複数の態様を、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールなどのコンピュータ命令に関する一般的な文脈において記載することができる。一般的には、プログラムモジュールは、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、具体的なタスクを実行する、または具体的な抽象データタイプを実装するデータ構造などを含む。
【0058】
一態様では、OCTシステムは、位相感受性である。別の態様では、位相感受性システムは、掃引光源を有する。反射した光エネルギーを処理して、サンプルの3次元OCT画像を提供することができる。また、反射した光エネルギーを処理して、時間ドメイン画像、ドップラー画像またはフーリエドメインOCT画像をもたらすことができる。
【0059】
また、OCTイメージングシステムとともに使用するためのOCTプローブが提供される。前方結像型OCTプローブは、単一の動作平面内の2本の軸を中心に回転させてOCTサンプル経路に沿って伝送される光を撮像されるべきサンプルに向けるように構成されるスキャニングリフレクタ表面を備えることができる。OCTイメージングプローブはさらに、本明細書に記載されるようなレンズアセンブリを含むことができる。レンズアセンブリを、スキャニングリフレクタ表面とサンプルとの間に動作可能に配置することができる。したがって、スキャニングリフレクタ表面を、レンズアセンブリの背面焦点面の周りに配置することができる。別の態様では、スキャニングリフレクタを、レンズアセンブリとサンプルの間に動作可能に配置することができる。
【0060】
ヒトまたは動物被検対象内における内視鏡手術用にOCTイメージングプローブを構成することができる。たとえば、レンズアセンブリおよびスキャニングリフレクタ表面は、内視鏡ポートまたは開口を通って被検対象内に挿入されるように寸法設定されたハウジング内に動作可能に配置することができる。一態様では、ハウジングの直径または最大断面寸法は、約3ミリメートル以下である。任意選択で、ハウジングの直径または最大断面寸法は、約2ミリメートル以下である。
【実施例】
【0061】
以下の諸実施例は、本願で特許請求されるシステム、物品、デバイスおよび/または方法がどのように実施され、評価されるかに関する完全な開示および説明を当業者に提供するように記載され、単純に本発明を例示する過ぎないことが意図され、発明者が自身の発明として想定する範囲を制限することを意図するものではない。数値(たとえば、量、温度など)に関する正確性を確保するために多くの努力がなされてきたが、いくつかの誤差および偏差が考慮されるべきである。特に別段の記載しない限り、部は重量部であり、温度は摂氏で示されるか、周囲温度であり、圧力は大気圧またはほぼ大気圧である。
【0062】
光学診断装置の小型化は、研究室から臨床医学へのOCT技法の変換に関して重要である。微小電気機械システム(MEMS)技法は、マイクロ光学素子をインビボ環境でのイメージングのためのアクチュエータとともにパッケージするために使用されていた。レーザ波長のスキャン範囲、ライン幅およびスキャンスピードが持続的に改善されることに起因して、掃引光源OCT(SS−OCT)を、実時間高分解能イメージングのために使用することができる。
【0063】
本実施例には、高速3−Dボリュームイメージングのための銀被覆されたシリコンMEMSスキャナを組み込む小型のフォワードルッキング掃引光源OCTシステムが記載される。シリコンMEMSスキャナは、共通平面内の銀被覆表面を使用して入射広帯域光の2次元角度スキャニングを提供する。
【0064】
前方結像構成を、ファイバベースのOCTシステム(図1A)に使用した。記載されたシステムを小型化して、OCT内視鏡とすることができる。前方結像OCT内視鏡を、胃腸(GI)管、胸部、肝臓および卵巣を含む感受性組織、心臓循環器系、脳、泌尿器、ならびに生殖器系における画像誘導手術に使用することができる。一態様では、例示的なシステムは、チューナブルレーザ(10mW、1310nm λcenter、110nm範囲、20,000A−スキャン/秒、SANTEC)およびシュタインハイルトリプレットレンズ(JML OPTICAL TRP14340/100、0.6NA、7.9MM EFL)を利用して、広帯域照明の収差のない焦点を提供する。
【0065】
光学設計ソフトウェア(ZEMAX)シミュレーション(図1B)により、トリプレット対物レンズの背面焦点面に置かれたマイクロスキャナによって±10°(光学)偏光された500μm直径のビームが、約3mmの線形スキャンを創出し、その結果、サンプル上に約12.5μmのビームスポットサイズをもたらしたことが実証された。したがって、マイクロ対物レンズとともにファイバ融着されたGRINレンズおよび直角マイクロプリズムを採用することにより、多くの通常はアクセス不可能なヒトの臓器における3−DイメージングについてOCT内視鏡を使用できるようになった。2軸マイクロスキャナ(図2)は、上述のプロセスによって、KUMAR等の「HIGH−REFLECTIVITY TWO−AXIS VERTICAL COMBDRIVE MICROSCANNERS FOR SUB−CELLULAR SCALE CONFOCAL IMAGING APPLICATIONS」(IEEE国際会議、光学MEMS、120〜121ページ(2006))に記載されるように製造することができる。たとえば、2軸マイクロスキャナは、45°の入射照明について500μm×700μmのミラー寸法を有することができる。125nm厚に銀を被覆した結果、ソーススペクトル全体に約95%の均一な反射率がもたらされる。図2A〜Dに示すように、MEMSスキャナは、ミラーが直交方向に整列された内側トーションばねによってフレーム内に懸架される場合、単一平面デバイスを用いて2次元スキャニングが得られるものである。これにより、単一の枢動点を中心に2次元回転できるようになり、光学フィールド歪みが低減される。MEMSスキャナは、ミラーおよびフレーム設計と、トーションばねと、ステータコームおよびローターコームを含むアクチュエータと、接合パッドと、背面DRIE解放ウィンドウとを含む。マイクロミラーのトーションばね、電気接合パッドおよび左上の接合パッドに接続する20μm直径の接合ワイヤは、正面画像ではっきりと見ることができる。また、内部回転軸に関するサブサーフェスステータコームも、図2Aの走査電子顕微鏡写真と比較すると明らかなように、正面画像に見ることができる。図4Cは、マイクロミラーの様々な位置を横断する断層撮影断面スライスを示し、デバイスの内的構造の詳細が明らかにされる。垂直コーム駆動は、大量のレーザ光を散乱させ、スペックルノイズに類似する粒状部分を画像にもたらす。赤外波長でのシリコンの高い伝送率に起因して、入射光がほとんど散乱しないので、このデバイスのミラー部分は暗い。
【0066】
2.28kHzにおける内軸共振および385Hzにおける外軸共振が観察され(図3A)、低周波における片側電圧が110Vの場合は、内軸でも外軸でも9°の光偏光も観察された(図3B)。また、振動モードシェイプの実際の共振周波数の2倍半で、2次ピークが観察された。静電アクチュエータの容量が高い性質に起因して、マイクロミラーの起動には、非共振モードで動作するためには非常に低い電流(通常は、1〜10nAのオーダ)が必要とされ、いずれかの軸上の共振モードでは約2.4μAが必要とされる。一実施形態では、各回転軸上の1つの垂直コーム駆動に印加される電圧(V)は、V=18.0+9.0sin(2πft)Vとなる。
【0067】
1つの回転軸のみを中心にスキャニングマイクロミラーを動作させることによる、40フレームs-1(1画像あたり500横断ピクセルの2Dイメージングの場合)のインビトロの生体サンプルの断層画像。図4D〜4Fは、スキャニングマイクロミラーおよび従来の電流磁気効果スキャナを使用してサンプルのそれぞれ異なる領域から得られたスライスされたピクルスの断層画像と、マイクロミラーを使用して得られた玉ねぎの皮の断層画像とを表す。サブサーフェスモルフォロジを、全ての画像で見ることができる。
【0068】
発明者らのシステムを使用するインビボのヒトの指の皮膚の実時間3D画像。撮像されたボリュームを通る断層撮影スライスが、図4G〜4Hに示される。皮膚表面、指隆線、汗腺、角質層、外皮および真皮を含むミクロン規模の組織アーキテクチャを、スライス画像中ではっきりと見ることができる。画像のうちいくつかには、レンズフレアアーチファクトが見えるが、サンプル表面と基準反射との経路の長さの差を変えることによって、レンズフレアアーチファクトを対象の撮像領域から離して再配置することができる。
【0069】
装置の横方向分解能および軸方向分解能は、複数の独立因子によって決定される。軸方向分解能は、掃引周波数レーザの空間帯域幅に反比例する。横方向分解能は、マイクロミラーおよび走査用光学素子によってのみ決定される。スキャニングマイクロミラーの直径により、対物レンズに入射する最大ビーム直径が制限され、したがって焦点レンズの効果的な開口数が決定される。このシステムの分解可能なポイントの数を、ミラー直径の積−走査角の積を増加させることによって改善することができ、次いで、対物レンズの開口数に応じて所与の横方向の視野および分解能に変換し、応用例の要件に応じて選択することができる。横方向走査におけるいくらかの不安定性が観察されるが、これは、スキャン直線性の最適制御のために、スキャニングマイクロミラーチップに角度位置フィードバックセンサを組み込むことによって対処することができる。ファイバ融着されたグレーデッドインデックス(GRIN)レンズコリメータ、固定式マイクロプリズムならびに電源および信号調整に対するフリップチップ接合などモノリシックな電子機器の集積を使用するMEMS走査用光学素子の小型化により、胃腸病学、泌尿器/生殖器官および肺の撮像などの用途に関する装置のために臨床的に応用できるようになり、それによりカテーテルの直径を5mmにすることができる。マイクロメートル分解能でのサブサーフェスモルフォロジの実時間でインビボのボリューム画像取得により、侵襲性が最低限である病理診断、画像誘導生体組織検査および光線力学療法への応用を可能にすることができる。
【0070】
図7A〜Iは、マイクロミラーを製造する複数のステップに関するそれぞれのプロセスである。
【0071】
スキャニングマイクロ光学システムおよび高速ブロードスペクトル掃引レーザにより、800万voxel/秒で12.5×12.5×10μm分解能を有する2×1×4mm3ボリュームの撮像が可能になった。3D撮影の場合、システムの取得レートが1秒あたり1000万ボリュームピクセルを超える結果として、約15秒で1つの全体ボリュームスキャンを完了し、タイムドメインOCTを超える取得レートでマグニチュード改善のオーダを表す。
【0072】
マイクロスキャナ構造および生体サンプルを、断層撮影および正面画像ではっきりと見ることができる。動画よりも速度の速い(40fps)のミクロン分解能におけるB−スキャンのインビボ取得により、病理診断および画像誘導生体組織検査および治療に関するサブサーフェスモルフォロジを実時間で監視できるようになる。掃引光源3次元OCTは、2軸シリコンマイクロスキャナを組み込む小型化された前方結像プローブを使用して実際に行われた。断層撮影、12.5×12.5×10μm分解能を有する2×1×4mm3ボリュームの正面画像は、800万voxel/秒で取得された。ファイバ融着されたGRINレンズコリメータを用いたMEMS走査用光学素子のさらなる小型化により、心臓血管の狭窄の診断についてこれらのカテーテルを臨床的に応用できるようになる。
【0073】
本発明を通じて、様々な刊行物が参照される。本発明が属する分野の技術水準をより完全に記載するために、これらの刊行物の全体における開示は、参照として本明細書に組み込まれる。
【0074】
本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく、本発明において様々な修正形態およびバリエーションを成し得ることが、当業者には理解されよう。本明細書を検討し、本明細書に開示される本発明を実施することにより、当業者には、本発明のその他の諸実施形態が明らかになろう。本明細書および諸実施例は、単に例示的なものとしてみなされ、本発明の本来の範囲および趣旨は添付の特許請求の範囲によって示されることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前方結像光干渉断層(OCT)システムであって、基準経路とサンプル経路とを備え、前記サンプル経路が、単一の動作平面内の2本の軸を中心に回転して、前記サンプル経路に沿って伝送される光を撮像されるべきサンプルに向けるように構成されるスキャニングリフレクタ表面を含む、OCTシステム。
【請求項2】
前記スキャニングリフレクタ表面が、垂直コーム駆動マイクロスキャナである、請求項1に記載されるOCTシステム。
【請求項3】
前記スキャニングリフレクタ表面の反射率が約30%以上である、請求項1または2に記載されるOCTシステム。
【請求項4】
前記スキャニングリフレクタ表面の反射率が、約40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%およびそれ以上から選択される、請求項3に記載されるOCTシステム。
【請求項5】
前記スキャニングリフレクタ表面が、金属性または誘電性材料の1つまたは複数の層で被覆されたシリコンを含む、請求項1から4のいずれかに記載されるOCTシステム。
【請求項6】
前記金属性または誘電性材料が、銀、金およびアルミニウムからなる群から選択される金属である、請求項5に記載されるOCTシステム。
【請求項7】
単一の動作平面内の前記2本の軸を中心にして前記スキャニングリフレクタ表面を回転させると、前記サンプル経路に沿って伝送される光によって、任意のラスタパターンで前記サンプルのインタロゲーションが生じる、請求項1から6のいずれかに記載されるOCTシステム。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載される前方結像型光干渉断層(OCT)システムにおいて、光源と、前記光源と動作可能に通信し、前記基準経路および前記サンプル経路に沿って伝送するために前記光源からの光を分離するように構成される分光器であって、前記基準経路が基準リフレクタ表面を備える分光器と、前記基準リフレクタおよびサンプルから反射する光エネルギーを処理して前記サンプルのOCT画像を生成するために、前記基準経路および前記サンプル経路と動作可能に通信する処理システムとを備える、OCTシステム。
【請求項9】
前記システムが位相感受性である、請求項8に記載されるOCTシステム。
【請求項10】
前記光源が、スペクトル掃引光源または掃引光源である、請求項8または9に記載されるOCTシステム。
【請求項11】
前記反射した光エネルギーが、(A)前記サンプルの3次元OCT画像、(B)タイムドメインOCT画像、(C)ドップラーOCT画像および(D)フーリエドメインOCT画像のうち少なくとも1つを提供するために処理される、請求項8から10のいずれかに記載されるOCTシステム。
【請求項12】
前記光源がチューナブルレーザである、請求項8から11のいずれかに記載されるOCTシステム。
【請求項13】
レンズアセンブリをさらに備える、請求項1から12のいずれかに記載されるOCTシステム。
【請求項14】
前記レンズアセンブリが、前記サンプル経路内に配置される、請求項13に記載されるOCTシステム。
【請求項15】
(A)前記レンズアセンブリが、前記スキャニングリフレクタ表面と前記サンプルの間に動作可能に配置され、前記スキャニングリフレクタが、前記レンズアセンブリの背面焦点面の周りに配置される、あるいは、(B)前記スキャニングリフレクタ表面が、前記レンズアセンブリと前記サンプルの間に動作可能に配置される、請求項13または14に記載されるOCTシステム。
【請求項16】
前記レンズアセンブリが、(A)グレーデッドインデックス(GRIN)レンズ、(B)シュタインハイルトリプレットレンズ、および(C)前記レンズアセンブリを通過する前記光のおよそ1つの波長よりも小さいファイルド湾曲を有するレンズのうち少なくとも1つを有する、請求項13から15のいずれかに記載されるOCTシステム。
【請求項17】
前記レンズアセンブリおよび前記スキャニングリフレクタ表面が、内視鏡ポートまたは開口を通って前記被検対象内に挿入されるように寸法設定されたプローブ内に動作可能に配置される、請求項13から16のいずれかに記載されるOCTシステム。
【請求項18】
前記プローブが、ヒトまたは動物被検対象内における内視鏡手術用に構成される、請求項17に記載されるOCTシステム。
【請求項19】
前記プローブの直径または最大断面寸法が約3ミリメートル以下である、請求項17または18に記載されるOCTシステム。
【請求項20】
前記プローブの直径または最大断面寸法が約2ミリメートル以下である、請求項19に記載されるOCTシステム。
【請求項21】
前記レンズアセンブリがチューナブルレンズを備える、請求項18から20のいずれかに記載されるOCTシステム。
【請求項22】
前記チューナブルレンズが、(A)複数のナノ粒子でドープされたまたは被覆された弾性的に変形可能なベース材料および(B)前記レンズの辺縁部の周りに動作可能に配置された複数の磁気粒子のうち少なくとも一方を備える、請求項21に記載されるOCTシステム。
【請求項23】
前記変形可能なベース材料が、流体、液体、ゲルおよび気体からなる群から選択される、請求項22に記載されるOCTシステム。
【請求項24】
前記ナノ粒子が、印加された磁界によって励磁されるように構成される、請求項22に記載されるOCTシステム。
【請求項25】
前記レンズが、前記レンズに磁界を印加することによって調整される、請求項24に記載されるOCTシステム。
【請求項26】
前記印加された磁界により1つまたは複数の磁化ナノ粒子を移動させ、前記ナノ粒子の移動により、前記ベース材料が変形してレンズ調整が行われる、請求項25に記載されるOCTシステム。
【請求項27】
前記ゲルがゾルゲルである、請求項23に記載されるOCTシステム。
【請求項28】
OCTイメージングプローブであって、(A)単一の動作平面内の2本の軸を中心に回転して、OCTサンプル経路に沿って伝送される光を撮像されるべきサンプルに向けるように構成されるスキャニングリフレクタ表面および(B)OCTサンプル経路内の前記スキャニングリフレクタ表面と前記サンプルとの間に動作可能に位置決めされるチューナブルレンズアセンブリのうち少なくとも1つを備えるOCTイメージングプローブ。
【請求項29】
請求項28に記載されるOCTイメージングプローブであって、前方結像型OCTプローブであり、単一の動作平面内の2本の軸を中心に回転して、OCTサンプル経路に沿って伝送される光を撮像されるべきサンプルに向けるように構成されるスキャニングリフレクタ表面を備える、OCTイメージングプローブ。
【請求項30】
レンズアセンブリをさらに備える、請求項29に記載されるOCTイメージングプローブ。
【請求項31】
(A)前記レンズアセンブリが前記スキャニングリフレクタ表面と前記サンプルの間に動作可能に配置され、前記スキャニングリフレクタが、前記レンズアセンブリの背面焦点面の周りに配置される、あるいは、(B)前記スキャニングリフレクタが、前記レンズアセンブリと前記サンプルの間に動作可能に配置される、請求項30に記載されるOCTイメージングプローブ。
【請求項32】
前記イメージングプローブが、ヒトまたは動物被検対象内における内視鏡手術用に構成される、請求項30または31に記載されるOCTイメージングプローブ。
【請求項33】
前記レンズアセンブリおよび前記スキャニングリフレクタ表面が、内視鏡ポートまたは開口を通って前記被検対象内に挿入されるように寸法設定されたハウジング内に動作可能に配置される、請求項32に記載されるOCTイメージングプローブ。
【請求項34】
前記ハウジングの直径または最大断面寸法が約3ミリメートル以下である、請求項33に記載されるOCTイメージングプローブ。
【請求項35】
前記ハウジングの直径または最大断面寸法が約2ミリメートル以下である、請求項34に記載されるOCTイメージングプローブ。
【請求項36】
請求項28に記載されるOCTイメージングプローブであって、OCTサンプル経路内のスキャニングリフレクタ表面と前記サンプルとの間に動作可能に配置されるチューナブルレンズアセンブリを備えるOCTイメージングプローブ。
【請求項37】
前記レンズアセンブリが、磁気的に活性化されたチューナブルマイクロレンズを備える、請求項36に記載されるOCTイメージングプローブ。
【請求項38】
前記マイクロレンズの表面プロファイルを変化させることによって、前記マイクロレンズの光学パワーを変えることができる、請求項37に記載されるOCTイメージングプローブ。
【請求項39】
前記レンズアセンブリがチューナブルレンズを備える、請求項30から36のいずれかに記載されるOCTプローブ。
【請求項40】
前記チューナブルレンズが、(A)複数のナノ粒子でドープされたまたは被覆された変形可能なベース材料および(B)前記レンズの辺縁部の周りに動作可能に配置された複数の磁気粒子のうち少なくとも一方を備える、請求項39に記載されるOCTプローブ。
【請求項41】
前記変形可能なベース材料が、流体、液体、ゲルおよび気体からなる群から選択される、請求項40に記載されるOCTプローブ。
【請求項42】
前記ナノ粒子が、印加された磁界によって励磁されるように構成される、請求項40に記載されるOCTプローブ。
【請求項43】
前記レンズが、前記レンズに磁界を印加することによって調整される、請求項42に記載されるOCTプローブ。
【請求項44】
前記印加された磁界により1つまたは複数の磁化ナノ粒子を移動させ、前記ナノ粒子の移動により、前記ベース材料が変形してレンズが調整される、請求項43に記載されるOCTプローブ。
【請求項45】
前記ゲルがゾルゲルである、請求項41に記載されるOCTプローブ。
【請求項46】
単一平面内で動作するように構成された2軸マイクロスキャナを備える前方結像光干渉断層(OCT)システム。
【請求項47】
単一の動作平面内の2本の軸を中心に回転するように構成されたマイクロスキャナを備える前方結像光干渉断層(OCT)システム。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図4F】
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【図4G】
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【図4H】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2010−536041(P2010−536041A)
【公表日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−520345(P2010−520345)
【出願日】平成20年8月11日(2008.8.11)
【国際出願番号】PCT/US2008/072805
【国際公開番号】WO2009/023635
【国際公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(500039463)ボード・オブ・リージエンツ,ザ・ユニバーシテイ・オブ・テキサス・システム (115)
【出願人】(509127376)ヴォルカノ コーポレイション (6)
【氏名又は名称原語表記】VOLCANO CORPORATION
【Fターム(参考)】