説明

前立腺癌の治療方法およびその治療組成物

前立腺癌の治療のための方法および組成物は、有効量の非ステロイド系抗アンドロゲン薬および有効量の選択的エストロゲン受容体モジュレーターを含む。組成物は、乳房の圧痛および女性化乳房などの副作用がほとんどなく、且つ前立腺癌の再発を防止するためのアジュバント療法としてより有効でもある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、前立腺癌の治療方法および前立腺癌の治療組成物に関する。本発明はまた、いくつかの望ましくない治療副作用を最小化する前立腺癌の治療方法に関する。
【背景技術】
【0002】
前立腺癌は、先進国の男性の最も一般的な癌形態の1つである。この病態の有意な発生にもかかわらず、前立腺癌を罹患した男性の治療は最良ではない。現在は早期発見および早期治療に重点が置かれている。これにより男性の生存に最大の効果が現れているようであり、早期発見および早期診断後の一次治療は、典型的には、手術、近接照射療法、または外照射療法である。癌が転移していない場合、一般的に、一次治療を実施した後にアジュバント治療の必要はなく、患者を癌の再発についてモニタリングする。しかし、癌が転移している場合、一次治療後の現在の治療はアンドロゲン除去である。多数の患者が、最終的にアンドロゲン除去効果に耐性を示すホルモン抵抗性前立腺癌を発症するので、現在の転移前立腺癌治療は長期的には失敗し得る。
【0003】
典型的なアンドロゲン除去療法には、手術もしくは化学的去勢またはLHRHアゴニストと非ステロイド系抗アンドロゲン薬(フルタミド、ビカルタミド、およびニルタミドなど)との組み合わせの投与が含まれる。去勢またはLHRHアゴニストでの治療後の血流中に依然として幾らかテストステロンが存在するので、組み合わせ療法が必要である。この残存レベルのテストステロンは、副腎などの体内の二次供給源に由来すると考えられる。非ステロイド系抗アンドロゲン薬は、癌細胞中のアンドロゲン受容体へのテストステロンおよびその代謝産物であるジヒドロテストステロンの結合を遮断し、それにより細胞増殖が阻害される。
【0004】
前立腺癌治療で使用される薬物はまた、ほとんどの男性で異なるが有意な副作用(不能症、顔面潮紅(hot flushes)、女性化乳房、乳房の圧痛(tenderness)、肝臓毒性、骨粗しょう症、うつ病、心疾患、胃腸障害、認知機能喪失が含まれる)を有する。非ステロイド系抗アンドロゲン薬の主な副作用には、女性化乳房、乳房の圧痛、および胃腸管障害が含まれる。これらの副作用はしばしば非常に深刻であるので、多数の患者がこれらの薬物を使用した治療を停止し、癌の進行リスクが増大する。European Urology 1996:29(suppl2):124−131を参照のこと。現在、女性化乳房および乳房の圧痛は、事後処置されるか(組織を除去するために手術することによって処置することもある)、または薬物療法の開始前に患者に放射線照射を行う。米国特許第4,895,715号は、タモキシフェンなどの抗エストロゲン化合物と組み合わせた抗アンドロゲン薬の投与による、良性前立腺肥大などのアンドロゲン依存性病態のために抗アンドロゲン薬による治療を受ける患者の女性化乳房の治療方法を開示する。
【0005】
一次治療後に典型的には比較的高用量で非ステロイド系抗アンドロゲン薬のみを含むアジュバント単剤療法を使用した前立腺癌の治療も提案されている。この試験は、非ステロイド系抗アンドロゲン薬の前立腺癌の再発の遅延有効性について結論に達していない。しかし、ビカルタミドは癌細胞死で役割を果たすようであるということを示した研究が存在する。
【0006】
前立腺癌細胞がエストロゲン受容体を有することも公知である。この理由のために、Bergan,et al(Clinical Cancer Research,Volume 5,pages 2366−2373,September,1999.)は、高用量のタモキシフェン(選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM))での前立腺癌治療を提案した。この研究により、高用量のタモキシフェンのみで転移前立腺癌患者およびホルモン抵抗性前立腺癌患者の前立腺癌細胞に幾らか効果があることが示された。
【0007】
ラロキシフェンおよびトレミフェンなどの他のSERMは、転移前立腺癌の進行に幾らか効果があることも示されている。上記のタモキシフェン研究文献と同様に、これらのSERMは、転移前立腺癌にいくらか効果がある。また、SERMが癌細胞の細胞死で役割を果たすことを示すようであるとの研究も存在している。
【0008】
低用量の非ステロイド系抗アンドロゲン薬を使用した研究が存在し、現在のところ転移前立腺癌ではない患者のための高用量の非ステロイド系抗アンドロゲン薬を使用した1つの現在の研究が存在するが、一次治療後に続く治療としてのアジュバント治療は存在しない。これについての1つの理由は、前立腺癌の治療で使用される薬剤の上記副作用およびこれらの薬剤がLHRHアナログの有効性と比較して前立腺癌の進行の阻害にわずかな効果しかないという懸念である。
【特許文献1】米国特許第4,895,715号
【非特許文献1】European Urology 1996:29(suppl2):124−131
【非特許文献2】Bergan,et al(Clinical Cancer Research,Volume 5,pages 2366−2373,September,1999.)
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の1つの態様は、単位投薬形態で治療有効量の非ステロイド系抗アンドロゲン薬および非ステロイド系抗アンドロゲン薬を増強するための治療有効量の選択的エストロゲン受容体モジュレーターを含む、治療を必要とする患者の前立腺癌の治療に適合させた薬学的組成物である。
【0010】
治療を必要とする患者の前立腺癌の本発明の治療方法のさらなる態様は、治療有効量の非ステロイド系抗アンドロゲン薬と非ステロイド系抗アンドロゲン薬増強アジュバントとの組み合わせを投与する工程を含み、前記アジュバントは本質的に非ステロイド系抗アンドロゲン薬増強量の選択的エストロゲン受容体モジュレーターからなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
発明の詳細な説明
本発明は、初期および後期段階の前立腺癌患者に対するアジュバント療法の安全且つ有効な提供方法を提供する。過去に、アジュバント療法は、癌の転移性によって示される前立腺癌が進行した患者のみに利用可能であったが、本発明は、前立腺癌および他の癌の治療で使用されている2つの薬物クラスの組合わせ療法により前立腺癌をより抑制することができ、且つ前立腺癌の全形態のためのより有効な初期治療を得ることができることを見出した。より詳細には、本発明は、非ステロイド系アンドロゲン薬と選択的エストロゲン受容体モジュレーター化合物との組み合わせによりいずれかの薬物が個別に摂取されるより良好な結果が得られることを見出した。
【0012】
上記のように、本発明で有用な特定の非ステロイド系抗アンドロゲンには、ビカルタミド、フルタミド、およびニルタミドが含まれる。
【0013】
ビカルタミドは、商品名カソデックス(Casodex)で販売されているプロパンアミド、N−[14−シアノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3−[(4−フルオロフェニル)スルホニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−(+‐))の一般名である。ビカルタミドの調製は、米国特許第4,636,505号(その開示が本明細書中で参照として援用される)に開示されている。ビカルタミドは、前立腺癌の治療での使用が公知である。
【0014】
フルタミドは、商品名ユーレクシン(Eulexin)で販売されている2−メチル−N−[4−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパンアミドの一般名である。フルタミドの調製は、米国特許第3,995,060号および同第4,474,813号(その開示が本明細書中で参照として援用される)に開示されている。フルタミドは、前立腺癌の治療での使用が公知である。
【0015】
ニルタミドは、商品名ニランドロン(Nilandron)で販売されている5,5−ジメチル−3−[4−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]2,4−イミダゾリジンジオンの一般名である。ニルタミドの調製は、米国特許第5,023,088号(その開示全体が本明細書中で参照として援用される)に開示されている。ニルタミドは、前立腺癌の治療での使用が公知である。
【0016】
これらの化合物のうちで、3つの化合物のうち最も良い有効性・毒性プロファイル(efficacy to toxicity profile)を提供するようであるので、ビカルタミドが最も好ましい。典型的な患者のためのビカルタミドの典型的な投薬量は、約50〜150mg/日である。
【0017】
非ステロイド系抗アンドロゲン薬を使用した治療により、乳房の圧痛、女性化乳房、またはこれらの病態の両方を有意に発症することが周知である。これらの副作用は周知であり、広く報告されている。過去に、これらの副作用のための認識された治療には、副作用の発生を最小にするための前治療放射線照射または副作用自体の発生後の組織を除去するための外科的治療が含まれる。
【0018】
本発明で有用な適切な選択的エストロゲン受容体モジュレーターには、タモキシフェン、ラロキシフェン、およびトレミフェンが含まれる。
【0019】
タモキシフェンは、一般に、クエン酸タモキシフェンとして入手可能である。クエン酸タモキシフェンは、トリフェニルエチレン誘導体のトランス異性体である。化学名は、(Z)2−[4−(1,2−ジフェニル−1−ブテニル)フェノキシ]−N,N−ジメチルエタンアミン2−ヒドロキシ−1,2,3−プロパントリカルボキシラート(1:1)である。この化合物は、乳癌の治療および防止で使用されているが、乳房組織中のエストロゲン受容体結合部位での抗エストロゲン薬としての作用によって抗腫瘍効果を発揮すると考えられる。化合物およびその調製は、米国特許第4,536,516号(その開示が本明細書中で参照として援用される)に記載されている。NOLVADEX.RTM(Zeneca Pharmaceuticals,Wilmington Del.,USA)などのクエン酸タモキシフェンの既存の市販の処方物は、10mgまたは20mgの有効成分(タモキシフェン)を含む。臨床試験の結果に基づいて、至適用量は20mg/日と考えられ、10mgの錠剤の1日2回の投与または20mgの錠剤の1日1回の投与によって達成されうる。
【0020】
ラロキシフェンは、6−ヒドロキシ−2(4−ヒドロキシフェニル)−3−[4−(2−ピペルジノエトキシ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェンの一般名である。ラロキシフェンは、一般に、塩酸塩として利用可能であるが、他の薬学的許容可能な塩を使用することができる。ラロキシフェンは、米国特許第4,418,068号および同第4,133,814号(その開示が本明細書中で参照として援用される)に記載の方法にしたがって、製造される。典型的には、ラロキシフェンは、塩酸ラロキシフェンとして60mgの投薬量を錠剤にて経口投与する。
【0021】
トレミフェンは、4−クロロ−1,2−ジフェニル−1−{4−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エトキシ]−フェニル}−1−ブテンの一般名である。トレミフェンは、一般に、クエン酸塩として利用可能であるが、他の薬学的許容可能な塩を使用することができる。トレミフェンは、米国特許第4,696,949号(その開示が本明細書中で参照として援用される)に記載の方法によって製造されうる。典型的には、トレミフェンを、60mg/日の至適投薬量で経口投与する。
【0022】
本発明の組成物は、典型的には、非ステロイド系抗アンドロゲン薬と選択的エストロゲン受容体モジュレーターとを組み合わせた単回投薬形態として調製される。組み合わせの例には、50mgビカルタミドおよび60mgラロキシフェン、50mgビカルタミドおよび20mgタモキシフェン、50mgビカルタミドおよび60mgトレミフェン、50mgニルタミドおよび20mgタモキシフェン、ならびに50mgニルタミドおよび60mgラロキシフェンが含まれる。
【0023】
投与用量は、年齢、体重、もしあれば併用療法の種類、および癌の性質に依存する。投薬量の選択は、所望の効果、投与経路、および治療の期間に依存する。用量は、疾患の性質および重症度、患者の体重、患者の特定の食事、使用される併用薬物、および当業者が認識する他の要因に依存して、患者によって異なる。上記に基づいて、正確な投薬量は、熟練した医師の判断で下される。
【0024】
本発明の方法で有用な有効組成物を、経口投与のためのカプセル剤、錠剤、液剤、懸濁剤、もしくはエリキシル剤、または溶液、懸濁液、もしくは乳濁液などの滅菌液体形態などの形態で使用することができる。生理食塩水もしくはリン酸緩衝生理食塩水または本発明の方法で使用される化合物が適切な可溶性を有するような任意の担体などの任意の不活性担体を使用することが好ましい。
【0025】
本発明の新規の組成物は、薬学的に許容可能な担体中で投与してもよい。薬学的に許容可能な担体は、本発明の組成物に適合し、且つ投与量で治療した個体に無毒な任意の溶媒である。本発明の方法で有用な本発明の新規の組成物の薬理学的用量は、前立腺癌に相乗効果を発揮する非ステロイド系抗アンドロゲン薬および選択的エストロゲン受容体モジュレーターの量である。
【0026】
経口投与のための固体投薬形態には、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤、および顆粒剤が含まれる。固体投薬形態では、活性化合物を、典型的には、スクロース、ラクトース、またはデンプンなどの少なくとも1つの不活性の薬学的に許容可能な担体と混合する。このような投薬形態は、通常の慣行であるように、不活性賦形剤以外のさらなる物質(例えば、ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤)も含み得る。錠剤およびカプセル剤などに加えることができる添加剤の例は以下である:トラガカントガム、アカシア、コーンスターチ、またはゼラチンなどの結合剤;微結晶性セルロースなどの賦形剤;コーンスターチ、アルファ化デンプン、およびアルギン酸などの崩壊剤;ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤;スクロース、ラクトース、またはサッカリンなどの甘味料;ペパーミント、ウィンターグリーン油、またはチェリーなどの矯味矯臭剤。カプセル剤、錠剤、および丸剤の場合、投薬形態は、緩衝剤も含み得る。
【0027】
投薬形態がカプセル剤である場合、上記材料に加えて、脂肪油などの液体担体を含み得る。コーティングとしてまたは投薬単位の物理的形態を修正するための種々の他の材料が存在し得る。腸溶性コーティングで錠剤および丸剤をさらに調製することができ、シェラック、糖、またはその両方で錠剤をコートすることができる。
【0028】
経口投与のための液体投薬形態には、水などの当該分野で一般的に使用されている不活性希釈剤を含む薬学的に許容可能な乳剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤、およびエリキシル剤が含まれる。このような不活性希釈剤に加えて、組成物には、湿潤剤、乳化剤、および懸濁化剤などの添加剤、ならびに甘味料、矯味矯臭剤、および香料も含まれ得る。シロップ剤またはエリキシル剤は、活性化合物、甘味料としてのスクロース、防腐剤としてのメチルパラベンおよびプロピルパラベン、所望ならば色素および矯味矯臭剤を含み得る。
【0029】
非経口投与のための本発明の調製物には、滅菌水性または非水性溶液、懸濁液、または乳濁液が含まれる。注射用水、ゴマ油、ココナッツ油、ピーナッツ油、綿実油などの天然に存在する植物油、またはオレイン酸エチルのような合成脂肪性賦形剤などの賦形剤への活性物質の溶解または懸濁による従来の医薬的慣行にしたがって、注射用滅菌組成物を処方することができる。必要に応じて、緩衝剤、防腐剤、および抗酸化剤などを加えることができる。非水性溶媒または賦形剤の例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油およびトウモロコシ油などの植物油、ゼラチン、およびオレイン酸エチルのような注射可能な有機エステルである。このような投薬形態は、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、および分散剤などの添加剤も含み得る。例えば、細菌保持フィルター(bacteria−retaining filter)による濾過、組成物への滅菌剤の組み込み、組成物の照射、組成物の加熱によってこれらを滅菌することができる。使用直前に滅菌水またはいくつかの他の滅菌注射用媒体(medium)に溶解することができる滅菌固体組成物の形態でこれらを製造することもできる。直腸または膣内投与のための組成物は、好ましくは、活性物質に加えて、ココアバターまたは座剤用ワックスなどの賦形剤を含み得る座剤である。鼻腔内または舌下投与のための組成物も当該分野で周知の標準的賦形剤を使用して調製する。
【0030】
本発明のアジュバント療法を、前立腺全摘出術、放射線療法などの前立腺癌の一次治療の完了直後から開始し、前立腺特異的抗原(PSA)の上昇などによって示される癌の再発まで継続する。前立腺癌の典型的な再発期間は、一次治療後36ヶ月から60ヶ月の間である。この期間内に癌が再発しない場合、患者は一般に癌でないと見なされる。この期間後は治療による利益と関与するリスクとを比較すると一般的に治療の中断が示唆されるため、したがってアジュバント療法の好ましい継続期間は36ヶ月から60ヶ月の間である。
【実施例1】
【0031】
電子ビーム照射治療を受けた多数の非転移前立腺癌患者に、1日あたり50mgのビカルタミドおよび60mgのラロキシフェンのアジュバント療法を180日間行う。前立腺癌の症状の再発についてこれらの患者を複数年モニタリングする。実施例1の患者は、アジュバント療法を受けていないコントロール群またはビカルタミドのみを投与した群のいずれかより再発が少ない。
【実施例2】
【0032】
実施例1の患者を、乳房の圧痛および/または女性化乳房の発症を含む副作用についてもモニタリングする。コントロール群として1日あたり50mgのビカルタミドで治療した類似の集団と比較して、実施例1の試験群は、乳房の圧痛または女性化乳房のいずれかの発症率がわずかに低い。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明は、前立腺癌治療におけるアジュバント療法として有用である。
【0034】
上記説明を考慮して、本発明の多数の変更形態が当業者に明らかである。したがって、この説明は、例示のみとして解釈すべきであり、当業者が本発明を実施および使用することができ、且つ本発明実施の最良の形態を教示する目的で示す。添付の特許請求の範囲の範囲内で実現する全ての変更形態の独占権を留保する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
単位投薬形態で治療有効量の非ステロイド系抗アンドロゲン薬またはその薬学的に許容可能な塩および非ステロイド系抗アンドロゲン薬を増強するための治療有効量の選択的エストロゲン受容体モジュレーターまたはその薬学的に許容可能な塩を含む、治療を必要とする患者の前立腺癌の治療に適合させた薬学的組成物。
【請求項2】
前記組成物が、約40〜約200mgの前記非ステロイド系抗アンドロゲン薬またはその薬学的に許容可能な塩および約10〜約80mgの前記選択的エストロゲン受容体モジュレーターまたはその薬学的に許容可能な塩を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記非ステロイド系抗アンドロゲン薬が、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミド、およびその混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記選択的エストロゲン受容体モジュレーターが、タモキシフェン、ラロキシフェン、トレミフェン、およびその混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記非ステロイド系抗アンドロゲン薬が、ビカルタミドまたはその薬学的に許容可能な塩である、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記選択的エストロゲン受容体モジュレーターが、タモキシフェンまたはその薬学的に許容可能な塩である、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記選択的エストロゲン受容体モジュレーターが、ラロキシフェンまたはその薬学的に許容可能な塩である、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
治療有効量の非ステロイド系抗アンドロゲン薬またはその薬学的に許容可能な塩と非ステロイド系抗アンドロゲン薬増強アジュバントとの組み合わせを投与する工程を含み、前記アジュバントは本質的に非ステロイド系抗アンドロゲン薬増強量の選択的エストロゲン受容体モジュレーターまたはその薬学的に許容可能な塩からなる、治療を必要とする患者の前立腺癌の治療方法。
【請求項9】
前記組み合わせが、約40〜約200mgの前記非ステロイド系抗アンドロゲン薬またはその薬学的に許容可能な塩および約10〜約80mgの前記選択的エストロゲン受容体モジュレーターまたはその薬学的に許容可能な塩を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記組み合わせを単位投薬形態で投与する、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記組み合わせを異なる投薬形態で同時に投与する、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記非ステロイド系抗アンドロゲン薬が、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミド、およびその混合物からなる群から選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記選択的エストロゲン受容体モジュレーターが、タモキシフェン、ラロキシフェン、トレミフェン、およびその混合物からなる群から選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記非ステロイド系抗アンドロゲン薬が、ビカルタミドまたはその薬学的に許容可能な塩である、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
前記選択的エストロゲン受容体モジュレーターが、タモキシフェンまたはその薬学的に許容可能な塩である、請求項8に記載の方法。
【請求項16】
前記選択的エストロゲン受容体モジュレーターが、ラロキシフェンまたはその薬学的に許容可能な塩である、請求項8に記載の方法。

【公表番号】特表2007−508397(P2007−508397A)
【公表日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−536528(P2006−536528)
【出願日】平成16年1月12日(2004.1.12)
【国際出願番号】PCT/US2004/000668
【国際公開番号】WO2004/066962
【国際公開日】平成16年8月12日(2004.8.12)
【出願人】(505263085)
【Fターム(参考)】