説明

包装装置

【課題】包装袋の製造工程における手間やコストを縮減しつつ、被包装体の収容時における生産効率の低下を抑制できる包装装置を提供する。
【解決手段】包装装置1は、シート材を搬送する搬送機構110、搬送方向に沿ったシート材の第1側部6Cを、他方の第2側部6Dに沿うように、包装袋底部を基点にシート材を折る折り機構130と、シート材を交差方向CDに沿って一定間隔毎に接合して包装袋の側面を形成する接合機構150と、シート材を包装袋の側面に沿って切断する切断機構160と、収容手段からの包装袋の要求信号に応じて包装袋を供給するタイミング調整機構170と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性物品等の被包装体を包装袋に収容する包装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、生理用ナプキンや使い捨て着用物品等の被包装体を、包装袋に収容する包装装置が記載されている。特許文献1に記載の包装装置は、連続する筒状のシート材を一定間隔毎に封止しつつ切断して、シート材から包装袋を製造し、この包装袋内に被包装体を収容する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−65102号公報(図1、段落0015等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述の包装装置には、以下の問題点があった。
【0005】
上述の包装装置は、筒状のシート材を用いて包装袋を製造している。この筒状のシート材は、一般的にインフレーション成形によって製造される。インフレーション成形によって製造された筒状のシート材は、単層のシート材と比べて成形工程に手間が掛かり、コストが高くなるという問題点がある。
【0006】
また、筒状のシート材を用いずに、単層のシート材から製造された包装袋も提供されている。例えば、単層のシート材を折り畳んで製造された包装袋として、ウィケット袋が広く知られている。ウィケット袋は、一般的に複数積層された状態で流通している。積層されたウィケット袋同士は、静電気等で密着しており、取り扱い難いことがある。したがって、例えば、包装装置において、1枚のウィケット袋を適切に拾い上げることができず、生産効率が低下するおそれがある。
【0007】
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、包装袋の製造工程における手間やコストを縮減しつつ、被包装体の収容時における生産効率の低下を抑制できる包装装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するため、本発明は、被包装体(被包装体11)を収容する包装袋(包装袋10)を単層のシート材(シート材6)から製造し、かつ前記包装袋を1枚ずつ搬送する包装袋製造手段(包装袋製造装置100)と、前記包装袋の搬送方向(搬送方向MD)における前記包装袋製造手段の下流であって、かつ前記搬送方向と直交する方向に配置され、前記包装袋製造手段から連続して供給される前記包装袋に被包装体を収容する収容手段(収容装置200)と、を備える包装装置(包装装置1)であって、前記包装袋製造手段は、前記シート材を搬送する搬送機構(搬送機構110)、前記搬送方向に沿った前記シート材の一方の側部である第1側部(第1側部6C)を、前記シート材の他方の側部である第2側部(第2側部6D)に沿うように、前記包装袋の底面となる底部を基点に前記シート材を折る折り機構(折り機構130)と、前記折り機構によって折られたシート材を、前記搬送方向と交差する交差方向(交差方向CD)に沿って一定間隔毎に接合して、前記包装袋の側面を形成する接合機構(接合機構150)と、前記接合機構によって接合された前記シート材を、前記包装袋の側面に沿って切断し、前記包装袋を形成する切断機構(切断機構160)と、前記収容手段から前記包装袋の要求信号を取得し、前記要求信号に応じて前記包装袋を供給するタイミング調整機構(タイミング調整機構170)と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る包装装置によれば、単層のシート材を底面となる底部を基点に折り、かつ折られたシート材を接合して切断することにより、単層のシート材から包装袋を製造することができる。筒状のシート材を用いて包装袋を製造する包装装置と比較して、手間とコストを縮減することができる。また、収容手段は、包装袋製造手段の下流に配置され、1枚ずつ包装袋が供給される。よって、包装袋同士が密着することによる生産効率の低下を抑制できる。
【0010】
また、収容手段に包装袋を供給するタイミングを調整するタイミング調整手段を備えているため、例えば、収容手段において処理が遅延した場合であっても、一連の処理を中断させることなく、円滑に処理を進めることができる。このように、本発明によれば、包装袋の製造から被包装体の収容までを一連の流れで処理することができ、生産効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施形態に係る包装装置の包装袋製造装置を模式的に示した正面図である。
【図2】図1に示す包装装置の包装袋製造装置の右側面図である。
【図3】包装袋の製造工程を模式的に示した図である。
【図4】図3に示す断面の模式断面図である。
【図5】本実施形態に係る包装装置の包装袋製造装置及び収容装置を模式的に示した平面図である。
【図6】本実施形態に係る包装装置の収容装置を模式的に示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下において、本発明に係る包装装置について、図面を参照しながら説明する。具体的には、(1)包装装置の構成、(2)包装袋製造装置の構成、(3)収容装置の構成、(4)タイミング調整機構の構成、及び(5)その他の実施形態について説明する。
【0013】
なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0014】
(1)包装装置の構成
まず、本実施形態に係る包装装置の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る包装装置1の包装袋製造手段としての包装袋製造装置100を模式的に示した正面図である。図2は、図1に示す包装装置の包装袋製造装置の右側面図である。
【0015】
本実施形態に係る包装装置1は、単層のシート材6から包装袋10を製造し、その包装袋10に吸収性物品としての使い捨ておむつ(被包装体)を収容する装置である。なお、単層のシート材とは、1層のシート材であるが、例えば、複数層を有するシートであって互いに接合された多層シートも含む概念である。
【0016】
包装装置1は、被包装体を収容する包装袋をシート材6から製造する包装袋製造装置100と、包装袋10に被包装体11(図6参照)を収容する収容手段としての収容装置200(図6参照)と、を備える。
【0017】
包装袋製造装置100は、ロール状に巻かれた資材(単層のシート材)から、包装袋10を連続して製造する。包装袋10は、いわゆるウィケット袋である。図1及び図2において、シート材6及び包装袋10の搬送方向をMDとして示す。なお、搬送方向MDは、包装袋製造装置100による包装袋10の製造工程の全工程において一致せずに、複数の製造工程において異なっている。ただし、搬送方向MDは、資材を繰り出す工程から個々の包装袋を形成する過程まで一連の流れとして示される。
【0018】
収容装置200は、包装袋10の搬送方向MDにおいて包装袋製造装置100の下流であって、かつ搬送方向MDと直交する方向に配置されている。なお、本実施の形態において、収容装置200が配置される搬送方向MDと直交する方向とは、包装袋製造装置100によって製造された包装袋10が搬送される方向と直交する方向である。例えば、包装袋10の製造工程のうち、シート材を搬送する搬送方向と包装袋を搬送する搬送方向が異なる場合には、収容装置200が配置される方向は、包装袋10を形成する工程の後の包装袋を搬送する工程における包装袋10の搬送方向と直交する方向となる。
【0019】
包装袋製造装置100は、収容装置200に向けて1枚ずつ包装袋10を供給する。収容装置200は、包装袋10を1枚ずつ受け取り、受け取った包装袋10に複数の被包装体11を収容する。
【0020】
(2)包装袋製造装置の構成
次いで、包装袋製造装置100の構成について、包装袋の製造工程に沿って、図面を参照して詳細に説明する。包装袋製造装置100は、搬送機構110と、ミシン目形成機構120、折り機構130と、印刷機構140と、接合機構150と、切断機構160と、及びタイミング調整機構170と、を備える。
【0021】
搬送機構110は、包装袋10の材料であるシート材6を搬送方向に沿って搬送する複数のローラ111を有する。複数のローラのうち少なくとも1つのローラは、駆動部(図示せず)に連結された駆動ローラである。駆動部は、駆動ローラの軸芯を中心に駆動ローラを回転させる。駆動部は、駆動ローラを回転させるモータなどからなる。複数のローラのうち一部のローラは、駆動ローラではなく、搬送されるシート材を搬送経路に沿って移動するようにガイドするガイドローラとなる。
【0022】
搬送機構110は、ロール状に巻かれた単層のシート材6を連続して搬送する。図1におけるシート材の正面側をシート材の表面6Aとし、その反対の面(ローラと当接する面)をシート材6の裏面6Bとする。なお、ロール状のシート材6は、図1において裏側に配置されているため、図1において省略している。
【0023】
シート材6は、図2に示す下方から上方に向かって搬送される。シート材6の搬送経路には、シート材6の位置を検出するセンサ112が設けられている。センサ112は、シート材6の位置ずれを検出する。シート材6は、搬送機構110によって搬送されつつ、ミシン目が形成されたり、折られたりして包装袋10に製造される。
【0024】
ミシン目形成機構120は、搬送機構110によって搬送されるシート材6にミシン目7を形成する。ミシン目7は、包装袋10に被包装体11を収容して封止した包装製品において、内部に収容された被包装体を取り出す際の開口を形成する。
【0025】
ミシン目形成機構120は、搬送方向MDと直交する交差方向CDに沿った回転軸を有する回転体121によって構成されている。回転体121の外周面には、ミシン目を形成するための突部122が複数突設されている。突部122は、搬送機構110のローラ111の外周面に沿って搬送されるシート材6に突き刺さり、シート材6にミシン目7を形成するように構成されている。
【0026】
ミシン目7は、シート材6の搬送方向MDに沿って形成されている。ミシン目7は、シート材6の交差方向CDにおける中心よりも交差方向外側にずれている。シート材6は、折り機構130によって、交差方向における中心を通る折り目を基点に折り畳まれる。折り目とミシン目7とが重なっていると、シート材6を折り畳む際に、ミシン目7が開封してしまうおそれがある。よって、ミシン目7は、折り目と重ならない位置に形成される。
【0027】
折り機構130は、シート材6を搬送方向MDに沿った複数の折り目FL1〜FL3に沿って折り畳む。折り機構130は、図2に示す正面視にて、逆ハの字状に配置された一対の第1案内板131と、第1案内板131に対向して配置された第2案内板132とを備える。一対の第1案内板131の交差方向における両側端部131C,131Dは、搬送方向MDの上流側から下流側に向かって(図1に示す上側から下側に向かって)、搬送方向に沿って徐々に交差方向内側に向かうように傾斜している。
【0028】
このように構成された折り機構130によるシート材6の折り畳み態様について、図3及び図4を参照して詳細に説明する。図3は、シート材6から包装袋10が製造されるまでの工程を模式的に示した図である。図4は、図3に示す断面の断面図である。
【0029】
図4(a)は、第1案内板131よりも上流側のシート材6を示している。シート材6は、第1案内板131に到達すると、第1案内板131に沿って折られる。具体的には、第1案内板131の交差方向CDにおける両側端部131C,131Dによって、シート材6の交差方向における両側端部6C,6D側がシート材の裏面6B側に折られる。
【0030】
図4(b)は、第1案内板によって、シート材6の両側部側が折られ始めた状態を示している。シート材6は、搬送される過程で、第1案内板131によって裏側に向けて折られる領域が徐々に大きくなる。シート材6は、第1案内板131によって第1側部6Cと第2側部6Dとが一致するように、第2折り目FL2及び第3折り目FL3を基点に折り畳まれる。第2折り目FL2と第3折り目FL3との間の領域は、包装袋10の底部10Bを構成する。すなわち、折り機構130の第1案内板131は、包装袋10の底部を基点に折り畳む。
【0031】
次いで、第2案内板132によって、第2折り目FL2と第3折り目FL3との間の第1折り目FL1を基点にシート材6を折り畳む。第1折り目FL1は、シート材6の交差方向CDにおける中心と重なっており、かつ、第2折り目FL2と第3折り目FL3との間の領域の交差方向CDにおける中心と重なっている。
【0032】
第2案内板132は、シート材6の交差方向CDにおける中心を、シート材の裏面6B側に向かって押圧する。図4(c)は、第2案内板132によって、第1折り目FL1を基点に折り畳まれ始めた状態である。シート材は、第2案内板132によって折り畳まれつつ搬送される。
【0033】
そして、第2案内板の下流に配置されたローラ111によって厚み方向に押圧され、図4(d)に示す状態となる。この状態では、シート材の両側端部6C、6Dは、接合されてなく、シート材の両側端部6C、6Dが包装袋10の開口部10Aを構成する。
【0034】
折り機構130によって折り畳まれたシート材6は、搬送機構110によって搬送され、タイミング調整機構170を構成するアキュームローラ172を通る。アキュームローラ172は、図示しないガイドに沿って、図2に示す上下方向に移動可能に構成されている。アキュームローラ172が上方に移動することにより、シート材6の搬送経路が短くなり、アキュームローラ172が下方に移動することにより、シート材6の搬送経路が短くなる。タイミング調整機構170については、後述にて詳細に説明する。
【0035】
アキュームローラ172を通過したシート材6は、印刷機構140に到達する。印刷機構140は、シート材6に製造日やシリアル番号等の情報を印刷する。このシート材6への印刷は、熱転写印刷、インクジェット印刷等、従来から知られる種々の印刷方法によって行うことができる。
【0036】
印刷機構140によって印刷が施されたシート材6は、接合機構150及び切断機構160によって、熱溶着によって接合しつつ切断される。本実施の形態では、接合機構と切断機構とが一体化されている。接合機構及び切断機構は、シート材を熱で溶かして、シール(熱溶着)することによって、交差方向に沿った一定間隔毎に包装袋の側部を接合しつつ切断する。この切断された部分は、包装袋の側面を形成する。
【0037】
接合機構150による接合間隔及び切断手段による切断間隔を調整することにより、包装袋の側部間の長さを調整することができる。すなわち、異なるサイズの包装袋を形成することができる。このようにして、包装袋製造装置100によって、個々の包装袋10が製造される。なお、接合機構と切断機構とは、別々に設けられていてもよい。
【0038】
(3)収容装置の構成
次いで、収容装置200について、図5及び図6を参照して詳細に説明する。収容装置200は、包装袋保持機構210と、被包装体収容機構220と、搬送機構230と、を少なくとも備える。
【0039】
包装袋保持機構210は、包装袋10の開口部10Aを拡開した状態で、包装袋10を保持する保持爪部211を有する。保持爪部211は、交差方向CDに沿って配置された軸を中心に回転する回転体212に設けられている。包装袋10は、回転体212の回転駆動によって、被包装体11が搬送される搬送経路の下流側に配置される。回転体212の保持爪部211よりも長手方向内側には、開口部213が形成されている。被包装体は、開口部213を介して保持爪部211に掛けられた包装袋10内に収容される。
【0040】
被包装体収容機構220は、被包装体11を包装袋10内に押し込む押圧部材221を備えている。搬送機構は、ベルトコンベアによって構成され、被包装体を包装袋10に向けて搬送したり、被包装体が収容された包装袋10を搬送したりする。
【0041】
被包装体11が収容された包装袋10は、搬送機構230によって搬送され、図示しない接合機構によって開口部が封止される。このようにして、包装袋に被包装体を収容した包装製品が形成される。
【0042】
(4)タイミング調整機構の構成
次いで、包装袋製造装置100のタイミング調整機構170について詳細に説明する。タイミング調整機構170は、収容装置200から包装袋10の要求信号を取得し、要求信号に応じて包装袋10を供給するタイミングを調整する。
【0043】
具体的には、図1に示すように、収容装置200から包装袋10の要求信号を受信し、要求信号に応じてアキュームローラ及び搬送機構の駆動を制御する制御部171と、包装袋及びシート材の搬送距離を調整する距離調整機構としてのアキュームローラ172と、包装袋の搬送速度を調整する速度調整機構173と、を備える。
【0044】
制御部171は、収容装置200から包装袋10の要求信号を取得する。収容装置200は、図示しない制御部を備えており、被包装体11の搬送態様や被包装体11の収容態様等に基づいて、包装袋製造装置から包装袋を要求する際に、包装袋製造装置100の制御部171に対して要求信号を発信する。
【0045】
包装袋製造装置100の制御部171は、収容装置200の制御部から要求信号を取得した場合に、収容装置200に対して包装袋を供給する処理を実行する。包装袋製造装置100の制御部171は、要求信号を一定時間取得しない場合には、包装袋の供給を実行せず、包装袋の製造装置の処理を遅延させたり、製造装置の処理を停止したりする処理を実行する。
【0046】
包装袋製造装置100から収容装置への包装袋の供給は、収容装置200の要求に基づくため、連続的に包装袋10を供給する場合や供給を停止する場合があり、更に連続して供給する状態から停止する状態までの移行する場合がある。包装袋10の製造工程は、複数の工程を有しており、例えば、包装袋10の接合工程や切断工程は、連続的に移動するシート材6に対して実行することは可能であるが、加工条件を安定させるためには、一時的にシート材6を停止して処理を実行することが望ましい。したがって、包装袋10の製造工程は、全体としては間欠的な動作の処理となる。
【0047】
しかし、例えば、折り工程を間欠的に実行すると、シート材6の折りが安定しない。よって、折り工程は、運転の開始と停止を瞬時に行わず、ゆっくりと行うことが望ましい。このように、複数の製造工程を有する製造袋の製造工程においては、工程毎に動作タイミングや運転の適した速度変化が異なる。
【0048】
このような複数の工程を実行する包装袋製造装置100において、アキュームローラ172を設けることにより、アキュームローラ172を上下方向に駆動することにより、シート材6や包装袋10の搬送距離を調整できる。よって、各工程にシート材6が到達するタイミングを適宜調整でき、包装袋10の折り工程を安定して行いつつ、他の加工工程を円滑に実行することが出来る。
【0049】
また、包装袋製造装置100は、包装袋10の搬送速度を調整する速度調整機構173を備える。本実施の形態における速度調整機構173は、切断機構160の下流に配置され、包装袋10を搬送する搬送機構のローラである。包装袋10の搬送速度を調整することによって、サイズの異なる間隔の包装袋を供給する場合であっても、包装袋10を収容装置200の正しい位置に到達させることができる。具体的には、例えば、サイズの異なる包装袋であっても、搬送方向CDにおける包装袋の中心を一致させつつ収容装置B200に供給することができる。よって、サイズの異なる包装袋であっても、収容装置200における収容工程を円滑に実行することができる。
【0050】
また、速度調整機構は、包装袋の速度を調整する機構に限られない。例えば、包装袋を搬送する機構が間欠的に稼働する場合は、速度調整機構によって搬送機構が稼働する時間やタイミングを調整して、包装袋の供給するタイミングや位置を調整するように構成してもよい。
【0051】
(5)その他の実施形態
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
【0052】
例えば、本実施の形態では、シート材は、交差方向の両側部に配置された第1側部と第2側部とが一致するように折り畳まれているが、この構成に限られず、折り畳まれた状態で第1側部と第2側部がずれて配置されていてもよい。しかし、第1側部と第2側部とが一致するように折り畳むことにより、資材の無駄を少なくすることができる。
【0053】
また、本実施の形態に係る包装装置は、タイミング調整機構として、距離調整機構と、速度調整機構とを備えているが、この構成に限られない。具体的には、包装装置は、距離調整機構と速度調整機構とのうち、少なくともいずれか一方の機構を備えていてもよいし、いずれの機構も備えていなくてもよい。
【符号の説明】
【0054】
CD…交差方向、 MD…搬送方向、 FL1〜FL3…折り目、 1…包装装置、 6…シート材、 6A…表面、 6B…裏面、 6C…第1側部、 6D…第2側部、 7…ミシン目、 10…包装袋、 10A…開口部、 10B…底部、 11…被包装体、 100…包装袋製造装置、 110…搬送機構、 111…ローラ、 112…センサ、 120…ミシン目形成機構、 121…回転体、 122…突部、 130…折り機構、 131…第1案内板、 131C,131D…両側端部、 132…第2案内板、 140…印刷機構、 150…接合機構、 160…切断機構、 170…タイミング調整機構、 171…制御部、 172…アキュームローラ、 173…速度調整機構、 200…収容装置、 210…包装袋保持機構、 211…保持爪部、 212…回転体、 213…開口部、 220…被包装体収容機構、 221…押圧部材、 230…搬送機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被包装体を収容する包装袋を単層のシート材から製造し、かつ前記包装袋を1枚ずつ搬送する包装袋製造手段と、
前記包装袋の搬送方向における前記包装袋製造手段の下流であって、かつ前記搬送方向と直交する方向に配置され、前記包装袋製造手段から連続して供給される前記包装袋に被包装体を収容する収容手段と、を備える包装装置であって、
前記包装袋製造手段は、前記シート材を搬送する搬送機構と、
前記搬送方向に沿った前記シート材の一方の側部である第1側部を、前記シート材の他方の側部である第2側部に沿うように、前記包装袋の底面となる底部を基点に前記シート材を折る折り機構と、
前記折り機構によって折られたシート材を、前記搬送方向と交差する交差方向に沿って一定間隔毎に接合して、前記包装袋の側面を形成する接合機構と、
前記接合機構によって接合された前記シート材を、前記包装袋の側面に沿って切断し、前記包装袋を形成する切断機構と、
前記収容手段から前記包装袋の要求信号を取得し、前記要求信号に応じて前記包装袋を供給するタイミング調整機構と、を備える、包装装置。
【請求項2】
前記折り機構は、前記第1側部と前記第2側部とが一致するように前記シート材を折る、請求項1に記載の包装装置。
【請求項3】
前記接合機構によって前記シート材を接合する間隔を調整する間隔調整機構を更に備える、請求項1又は請求項2に記載の包装装置。
【請求項4】
前記タイミング調整機構は、前記搬送方向における前記折り機構の下流に配置され、かつ前記包装袋及び前記シート材のうち少なくともいずれか一方の搬送経路の搬送距離を調整する距離調整機構である、請求項1から請求項3のいずれかに記載の包装装置。
【請求項5】
前記タイミング調整機構は、前記包装袋の搬送経路に設けられ、かつ前記搬送経路の搬送速度を調整する速度調整機構である、請求項1から請求項3のいずれかに記載の包装装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−14349(P2013−14349A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−146876(P2011−146876)
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(000115108)ユニ・チャーム株式会社 (1,219)
【Fターム(参考)】