説明

化学療法薬および化学防御薬としてのインドール−3−カルビノール代謝物の類似物

化学療法薬および化学防御薬として有用な新規化合物が提供されている。これらの化合物は、インドール−3−カルビノール代謝物の類似物であり、ここで、それらの化合物の構造および置換基は、特に、治療活性、経口バイオアベイラビリティー、長期的な安全性、患者の許容性および治療ウィンドウに関して、その化合物の全体的な有効性を高めるように選択される。これらの化合物は、癌の治療だけでなく癌の予防にも有用である。これらの新規化合物の好ましい種類は、式(I)の構造を有し、ここで、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11およびR12は、本明細書中で定義されている。医薬組成物もまた、合成方法および使用方法と同様に、提供されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、癌および他の過剰増殖疾患を治療する化合物および組成物に関する。さらに特定すると、本発明は、新規な食品インドール類似物に関し、これらは、一定範囲の癌(エストロゲン依存性癌(例えば、乳癌、子宮癌、子宮頸癌、卵巣癌および子宮内膜癌)および非エストロゲン依存性癌(例えば、前立腺癌、大腸癌、肝臓癌および膵臓癌)を含めて)を治療する際に、有用である。
【背景技術】
【0002】
癌は、心疾患に次ぐ米国における第2位の死亡原因である。癌を処置するために現在使用される薬物は、その治療用量レベルでは毒性である傾向があり、これは、一般に、重篤な副作用および生命を脅かす副作用さえ引き起こす。現在の抗癌剤はまた、静脈内投与されなければならない。結果的に、ほぼすべての癌化学療法は、病院または診療所において投与されなければならない。ほとんどの現在の癌化学療法に関するさらなる問題は、癌が、それらの薬物に対する抵抗性を頻繁に発生し、その結果、疾患の再発が、一般的であることである。
【0003】
癌と診断された患者には、細胞毒性化学療法は、この疾患に対応する必須部分であると考えられているが、残念なことに、化学療法薬に対する耐性は、癌では、よく起こる現象である。化学療法に対する耐性の機構は、完全には理解されていないものの、薬剤耐性の発生に今まで関与していた細胞機構は、正常な組織を毒性から保護する機構と同じである。さらに、細胞毒性化学療法の有効性は、最終的には、それらの狭い治療指数により制限されている。従って、細胞毒性アプローチの結果として、癌の治療において、何らかの大きな進歩が実現することはなさそうである。従って、安全で現在利用可能なものよりも有効であり、さらに、生存率および癌生存者の生活の質の両方を改善する新しい非細胞毒性療法が至急必要とされている。
【0004】
癌と診断され治療した人なら誰でも、再発は、潜在的な脅威であり、再発性の癌に罹った患者の50%までは、最終的に、転移性の疾患があり、これは、しばしば、致命的である。従って、初期の癌を治療した患者にとって、一旦、その疾患が安定化すると、できるだけ長い期間にわたって、その疾患を抑制するために、補助的な化学防御療法を行わなければならない。化学防御療法は、長期的に使用されるので、3つの重要な特徴を持った薬剤が非常に必要とされている:良好な許容性、経口バイオアベイラビリティーおよび長期的な安全性。
【0005】
さらに、第一次予防は、いずれの疾患に対処するにも最適な方法であり、これは、特に、癌に当てはまる。危険因子(例えば、遺伝的罹患率または生活様式)および露出バイオマーカーと共に、中間バイオマーカーの同定および確認が引き続いて進歩していることで、任意の所定の個体が癌を発症し得るリスクをさらに正確に評価する機会が得られる。前記進歩により、また、癌を発症するリスクが高い患者群(例えば、発癌性プロセス(これは、最終的に、致命的になり得る)の診断未確定段階であり得る患者)を、さらに正確に確認できるようになる。従って、リスクが高い個体に対する有効な癌予防(「化学防御」)薬の開発は、最大限に重要である。化学防御薬は、長期間にわたって、比較的に健康な被験体に投与され得るので、このような薬剤の長期的な安全性は、必須である。
【0006】
現在、癌(例えば、乳癌、卵巣癌および前立腺癌)を治療するのに利用可能な方法のうち、これらの重要な基準の全てを満たすものはない。
【0007】
乳癌は、最も蔓延している種類の癌の1つである。乳癌の研究は、過去10年間にわたって、急速に進展したものの、乳癌は、依然として、よく起こる破壊的な病気であり、米国において、女性の癌関連死の第2位の死亡原因である。多くの乳癌は、予測可能な臨床パターンを伴うと思われ、初期には、内分泌療法および細胞毒性化学療法に応答性であるが、最終的には、両方の様式に対する表現型の耐性を示す。腫瘍に対するホルモン耐性の原因となる機構は、依然として、明らかではないものの、実験により、ホルモンに対する感受性が異なる細胞の混合集団から構成された腫瘍がホルモンを奪われたとき、自律細胞型が成長し続け、必然的に、この腫瘍の成長は、ホルモン感受性からホルモン非依存性へと進行した。ER−陽性乳癌の殆どの場合、エストロゲンレセプタ(ER)分布の細胞不均一性が見られるので、有望な治療戦略および薬剤は、エステロゲン依存性およびエステロゲン非依存性の両方の腫瘍細胞の同時の最大成長阻害を達成するべきである。
【0008】
卵巣癌を治療する新しい治療薬もまた、必要とされている。卵巣癌は、死亡率が高く、通常、進行するまで無症候であり、既存の化学療法に対する耐性が急速に発生する。第一線の療法の1成分としてのパクリタキセル(Taxol)の出現は、応答率および長期生存をさらに向上させたが、化学療法薬に対する耐性は、卵巣癌におれる一般的な症状である。これらの化学耐性腫瘍細胞は、しばしば、多数の薬剤に対して、広範な交差耐性を生じ、多剤耐性が発生した事実上全ての患者は、生存しない。
【0009】
前立腺特異的抗原(PSA)試験の出現および社会の認識の高まりに伴って、前立腺癌患者の約75%は、現在、初期の診断時点で、疾患が臨床的に限局化されている。臓器に閉じ込められた疾患の検出は、治癒の最も現実的な機会を与えるものの、現在一般に認められた全ての局所療法(すなわち、手術および放射線療法)の治癒可能性は、依然として、期待はずれであるのに対して、治療に伴う副作用は、殆どの患者の性的機能、泌尿機能および腸機能を著しく損なうことが明らかとなっている。診断様式およびスクリーニングが進歩するにつれて、将来、前立腺癌の発生率の引き続いた増加および診断時の患者の年齢および腫瘍段階の若年および早期へのシフトが予想されている。明らかに、死亡率をできるだけ低くしつつ癌の抑制を改善する新規治療薬を確認し実行することが、至急必要とされている。
【0010】
従って、ある範囲の癌を治療する際に有効であるだけでなく、薬剤によって長期的な治療を可能にして疾患の抑制を最大にするように、低い毒性を示しかつ治療ウィンドウが広い新規治療薬を開発することは、最大限に重要である。理想的な抗癌剤はまた、臨床環境の外で容易に投与可能である;経口的に活性な化合物は、このことに関して、特に魅力的である。理想的な薬剤はまた、治療方法におけるそれらの有用性に加えて、癌を発症するリスクまたは癌を再発するリスクがある患者において、予防的に有用である。
【0011】
安全な抗癌剤を発見する1つの経路は、抗癌特性を有する食品化合物を捜し出すこと、次いで、それらの生体安全プロフィールを保持しつつ、それらの抗癌活性を高めるように変性することである。抗癌活性を有する公知の食品化合物には、ある種のインドール(特に、インドール−3−カルビノール(I3C))が挙げられ、これらは、アブラナ科の野菜(例えば、ブロッコリー、キャベツ、カリフラワーおよび芽キャベツ)で豊富に発見されている。I3Cは、酸に非常に感受性であり、それは、胃酸により変換でき、胃内にて、いくつかの代謝物を形成する。4種のIC3代謝物−3,3’−ジインドリルメタン(3,3’−DIM)、インドール[3,2−b]カルバゾール(ICZ)、2−(インドール−3−イルメチル)−3,3’−ジインドリル−メタン(LT)および5,6,11,12,17,18−ヘキサヒドロ−シクロノナ[1,2−b:4,5−b’:7,8−b”]トリインドール(CT)−は、抗癌活性を有することが確認されている:
【0012】
【化17】

多数のインビトロおよびインビボ研究により、IC3およびその代謝物は、エストロゲン関連癌(乳癌(Bradlowら、(1991)Carcinogenesis 12:1571−1574)1991))、子宮頚癌(Jinら、(1999)Cancer Res.59:3991−3997;Bellら、(2000)Gynecol.Oncol.78:123−129))および至急内膜癌(Kojimaら、(1994)Cancer Res.54:1446−1449)を含めて)を予防し治療する際に、著しい活性を有することが明らかとなっている。この活性の1つの機構は、IC3およびその代謝物の抗エストロゲン特性であると思われる。これらの特性には、エストラジオールの2−水酸化のP450チトクロム媒介誘発が挙げられ、これは、非エストロゲン代謝物の産生を生じる(Michnoviczら、(1990)J.Natl.Cancer Inst.82:947−949;Michnoviczら、(1997)J.Natl.Cancer Inst.89:718−723)。さらに、I3Cは、乳癌細胞におけるエストロゲンレセプタによるエステロゲン誘発情報伝達を直接的に抑制すると思われる(Mengら、(2000)J.Nutrition 130:2927−2931)。
【0013】
I3Cおよびその代謝物はまた、それらの抗エストロゲン特性に無関係な抗癌活性を有することが知られている。例えば、これらの化合物は、BRCA1遺伝子、E−カドヘリン(細胞間接着の調節器)およびPTEN(腫瘍抑制遺伝子)を含む機構により、乳癌の移動および侵入を抑制することが発見されている(Mengら、(2000)R Mol.Med.78:155−165)。I3Cおよびその代謝物はまた、エストロゲンレセプタ陽性(ER)乳癌細胞およびエストロゲンレセプタ陰性(ER)乳癌細胞の両方において、サイクリン依存性キナーゼ(Coverら、(1998)J.Biol.Chem.273:3838−3847)を阻害することにより、Gにおける細胞周期の進行を阻止することが発見されている。それらはまた、p53遺伝子と無関係な手段(Geら、(1999)Anticancer Res.19:3199−3203)およびアポトーシス阻害タンパク質Bcl−2(Hongら、(2002)Biochem.Pharmacol.63:1085−1097)の下方制御により、乳癌細胞におけるアポトーシスを誘発することが明らかとなっている。それに加えて、I3Cおよびその代謝物は、前癌細胞のアポトーシスを刺激することにより、また、潜在的に癌を引き起こすDNAの損傷を防止することにより、大腸癌に対して保護すると思われる(Bonnesenら、(2001)Cancer Res.61:6120−6130)。I3Cはまた、その抗エストロゲン特性とは無関係の機構により、前立腺癌細胞の成長を抑制しそのアポトーシスを誘発する際に有用であることが立証されている(Chinni(2001)Oncogene 20:2927−2936)。I3Cは、さらに、肝臓癌(Tanakaら、(1990)Carcinogenesis 11:1403−1406)および肺癌(Morseら、(1990)Cancer Res.54:1446−1449)に対して有効性を示すことが発見されている。ある研究では、局所的に投与したI3Cは、マウスの皮膚で化学的に誘発された発癌を抑制する際に有効であることが発見された(Srivastavaら、(1998)Cancer Lett.134:91−95)。さらに、臨床試行により、経口投与したI3Cは、非癌性の増殖性疾患である呼吸器乳頭腫症を治療する際に有効であることが分かった(Rosenら、(1998)Otolaryngol.Head Neck Surg 118:810−815)。
【0014】
Jinら、(1999)(上記)およびChenら、(2001)J.Nutr.131(12):3294−3902により得られた結果もまた、I3Cがヒト乳頭腫症(HPV)に関連した子宮頚癌および子宮頚管−膣癌の治療で有効であることが発見されている限りにおいて、I3Cが抗ウイスル活性を有することが証明されている。Chenらはまた、I3Cが喉頭の乳頭腫症に臨床上有益であることが分かったと指摘している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、抗癌活性を高めかつそれらの生体安全プロフィールを保持するように最適化した一次I3C代謝物の構造類似物の形状での新規インドールの設計における大規模で系統的な研究に成果である。出願人の知っている限り、本発明の化合物および方法は、全く未知であり、当該技術で全く示唆されていない。
【課題を解決するための手段】
【0016】
(発明の開示)
本発明は、当該技術分野での前記要求に関し、そして強力な抗癌剤である新規インドール類似物を提供する。これらの化合物は、既存の化学療法薬と比べて、相当に有利である。例えば、本発明の化合物は、著しい抗癌活性を有し、エステロゲン依存性癌、エステロゲン非依存性癌、薬剤耐性癌および/または転移性癌に対して有効であり、そして治療活性だけでなく予防活性も示す。さらに、これらの化合物の多くは、良好な経口バイオアベイラビリティーを有し、非常に広い治療ウィンドウを有し、このことは、順に、高い用量でも毒性がないことを意味する。安全性の見地から、これらの化合物は、最適である。さらに、これらの化合物は、かなり簡単な分子構造を有し、簡単な合成技術を使用して、容易に合成され得る。
【0017】
本発明はまた、本明細書中で提供した抗癌剤を投与することにより、哺乳動物個体の癌を予防または治療する方法を提供する。一般に、化学防御では、癌を発症するリスクが高い患者が識別される。このような患者には、例えば、癌または特定型の癌の家族歴がある人だけでなく、遺伝子分析を受けて遺伝的に癌または特定型の癌を発症し易いと判定された人が挙げられる。これらの化合物はまた、癌生存者における癌の再発を防止するために、化学療法の補助剤として、使用できる。
【0018】
第一実施態様では、前述の方法は、式(I)の構造を有する化合物の治療有効量を投与することにより、実行される:
【0019】
【化18】

ここで:
、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルケニル、C〜C24アルキニル、C〜C20アリール、C〜C24アルカリール、C〜C24アラルキル、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C24アルコキシ、C〜C24アルケニルオキシ、C〜C24アルキニルオキシ、C〜C20アリールオキシ、アシル(C〜C24アルキルカルボニル(−CO−アルキル)およびC〜C20アリールカルボニル(−CO−アリール)を含めて)、アシルオキシ(−O−アシル)、C〜C24アルコキシカルボニル(−(CO)−O−アルキル)、C〜C20アリールオキシカルボニル(−(CO)−O−アリール)、ハロカルボニル(−CO)−Xであって、ここで、Xは、ハロである)、C〜C24アルキルカルボナト(−O−(CO)−O−アルキル)、C〜C20アリールカルボナト(−O−(CO)−O−アリール)、カルボキシ(−COOH)、カルボキシラト(−COO)、カルバモイル(−(CO)−NH)、モノ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル(−(CO)−NH(C〜C24アルキル))、ジ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル(−(CO)−N(C〜C24アルキル))、モノ−置換アリールカルバモイル(−(CO)−NH−アリール)、チオカルバモイル(−(CS)−NH)、カルバミド(−NH−(CO)−NH)、シアノ(C≡N)、イソシアノ(−N≡C)、シアナト(−O−C≡N)、イソシアナト(−O−N≡C)、イソチオシアナト(−S−C≡N)、アジド(−N=N=N)、ホルミル(−(CO)−H)、チオホルミル(−(CS)−H)、アミノ(−NH)、モノ−およびジ−(C〜C24アルキル)−置換アミノ、モノ−およびジ−(C〜C20アリール)−置換アミノ、C〜C24アルキルアミド(NH−(CO)−アルキル)、C〜C20アリールアミド(−NH−(CO)−アリール)、イミノ(−CR=NHであって、ここで、Rは、水素、C〜C24アルキル、C〜C20アリール、C〜C24アルカリール、C〜C24アラルキルなどである)、アルキルイミノ(−CR=N(アルキル)であって、ここで、R=水素、アルキル、アリール、アルカリール、アラルキルなどである)、アリールイミノ(−CR=N(アリール)であって、ここで、R=水素、アルキル、アリール、アルカリールなどである);ニトロ(−NO)、ニトロソ(−NO)、スルホ(−SO−OH)、スルホナト(−SO−O−)、C〜C24アルキルスルファニル(−S−アルキル;これはまた、「アルキルチオ」とも呼ばれている)、アリールスルファニル(−S−アリール;これはまた、「アリールチオ」とも呼ばれている)、C〜C24アルキルスルフィニル(−(SO)−アルキル)、C〜C20アリールスルフィニル(−(SO)−アリール)、C〜C24アルキルスルホニル(−SO−アルキル)、C〜C20アリールスルホニル(−SO−アリール)、ホスホノ(−P(O)(OH))、ホスホナト(−P(O)(O)、ホスフィナト(−P(O)(O))、ホスホ(−PO)、ホスフィノ(−PH)、およびそれらの組み合わせからなる群から別個に選択される置換基であり、さらに、ここで、2個の隣接(オルト)置換基は、結合して、環状構造を形成し得、該環状構造は、5員環、6員環、および縮合5員および/または6員環から選択され、ここで、該環状構造は、芳香族、脂環族、ヘテロ芳香族またはヘテロ脂肪族であり、そして0個〜4個の非水素置換基および0個〜3個のヘテロ原子を有する;そして
11およびR12は、別個に、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C24アルキル、(C〜C24アルキルアミノ)−置換C〜C24アルキル、およびジ−(C〜C24アルキル)アミノ−置換C〜C24アルキルからなる群から選択されるが、
但し、少なくとも1個のR、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11およびR12は、水素以外のものである。
【0020】
前述の群に入る新規化合物には、R、R、R、R、R、R、RおよびRが、水素、ハロ、アルキルおよびアルコキシから選択されるとき、R11およびR12が、水素およびアルキル以外のものであるという条件で、R〜R12がたった今定義したとおりであるものがある。
【0021】
他の実施態様では、癌を治療または予防する上記方法は、式(II)の構造を有する化合物を投与する工程を包含する:
【0022】
【化19】

ここで:
、R、R、R、R、R、RおよびRは、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルケニル、C〜C24アルキニル、C〜C20アリール、C〜C24アルカリール、C〜C24アラルキル、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C24アルコキシ、C〜C24アルケニルオキシ、C〜C24アルキニルオキシ、C〜C20アリールオキシ、アシル、アシルオキシ、C〜C24アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、ハロカルボニル、C〜C24アルキルカルボナト、C〜C20アリールカルボナト、カルボキシ、カルボキシラト、カルバモイル、モノ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、モノ−置換アリールカルバモイル、チオカルバモイル、カルバミド、シアノ、イソシアノ、シアナト、イソシアナト、イソチオシアナト、アジド、ホルミル、チオホルミル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C24アルキル)−置換アミノ、モノ−およびジ−(C〜C20アリール)−置換アミノ、C〜C24アルキルアミド、C〜C20アリールアミド、イミノ、アルキルイミノ、アリールイミノ、ニトロ、ニトロソ、スルホ、スルホナト、C〜C24アルキルスルファニル、アリールスルファニル、C〜C24アルキルスルフィニル、C〜C20アリールスルフィニル、C〜C24アルキルスルホニル、C〜C20アリールスルホニル、ホスホノ、ホスホナト、ホスフィナト、ホスホ、ホスフィノ、およびそれらの組合せからなる群から別個に選択され、さらに、ここで、2個の隣接(オルト)置換基は、結合して、環状構造を形成し得、該環状構造は、5員環、6員環、および縮合5員および/または6員環から選択され、ここで、該環状構造は、芳香族、脂環族、ヘテロ芳香族またはヘテロ脂肪族であり、そして0個〜4個の非水素置換基および0個〜3個のヘテロ原子を有する;
11およびR12は、別個に、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C24アルキル、(C〜C24アルキルアミノ)−置換C〜C24アルキル、およびジ−(C〜C24アルキル)アミノ−置換C〜C24アルキルからなる群から選択される;
13およびR14は、R、R、R、R、R、R、RおよびRについて定義したとおりであるが、但し、R13およびR14の少なくとも1個は、水素以外のものである;そして
Xは、O、S、アリーレン、ヘテロアリーレン、CR1516またはNR17であり、ここで、R15およびR16は、水素、C〜Cアルキルであるか、または一緒になって、=CR1819を形成し、ここで、R18およびR19は、水素またはC〜Cアルキルであり、そしてR17は、R11およびR12について上で定義したとおりである。
【0023】
前述の群に入る新規化合物には、RおよびRの両方ではなく1個が、アミノ、一置換アミノまたは二置換アミノであるものがある。
【0024】
さらに他の実施態様では、癌を治療または予防する上記方法は、式(III)の構造を有する新規化合物を投与する工程を包含する:
【0025】
【化20】

ここで:
、R、R、R、R、R、R、R、R11、R12およびXは、式(II)の構造を有する化合物について定義したとおりである;そして
20およびR21は、R、R、R、R、R、R、RおよびRについて定義したとおりである。
【0026】
本発明の追加化合物(これらもまた、上記治療方法および予防方法に関連して、有用である)は、式(IV)の構造を有する:
【0027】
【化21】

ここで:
、R、R、R、R、R、R、R、R11およびR12は、式(II)の構造を有する化合物について定義したとおりである;そして
5A、R6A、R7A、R8AおよびR12Aは、それぞれ、R、R、R、RおよびR12について定義したとおりである;
22およびR23は、式(III)の構造において、R20およびR21について定義したとおりである;そして
およびXは、別個に、O、S、アリーレン、ヘテロアリーレン、CR1516およびNR17から選択されるか、または一緒になって、=CR1819を形成し、ここで、R15、R16、R17、R18およびR19は、式(II)について定義したとおりであるが、
但し、R、R、R、R、R、R、R、R、R5A、R6A、R7A、R8A、R22およびR23の少なくとも1個は、水素以外のものである。
【0028】
他の実施態様では、本発明は、薬学的に受容可能な担体と組み合わせて本明細書中で提供した新規化合物を含有する医薬組成物を包含する。好ましくは、必ずしもそうではないが、このような組成物は、経口剤形であり、それゆえ、経口薬剤投与に適当な担体を含有する。
【0029】
さらに他の実施態様では、本発明は、種々の病気、障害および疾患(これらは、癌と関連し得るかまたは関連し得ない)を予防し治療する方法を提供する。このような方法には、ウイルス感染(DNAウイルスおよびレトロウイルスを含めて)の治療およびエストロゲン依存性障害(例えば、乳漏症、マッキューン−アルブライト症候群、良性胸部疾患および子宮内膜症)の治療が挙げられる。
【0030】
さらに他の実施態様では、本発明の化合物を合成する方法が提供される。これらの方法は、簡単であり、極端な反応条件および毒性の溶媒の使用を避け、そして高収率で所望生成物を提供する。
【0031】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
(I.定義および命名法)
他のように示されない限り、本発明は、特定の合成方法、アナログ、置換基、医薬処方物、処方成分、投与様式などに限定されない。なぜなら、これらは変化し得るからである。本明細書中で使用される用語は、特定の実施形態を記載するためのだけのものであり、限定することを意図されないこともまた、理解されるべきである。
【0032】
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が明示的に他のように示さない限り、複数の言及物を包含する。従って、例えば、「置換基(a substituent)」に対する言及は、単一の置換基、ならびに同じであっても異なっていてもよい2つ以上の置換基を包含し、「化合物(a compound)」に対する言及は、異なる化合物の組合せもしくは混合物、ならびに単一の化合物を包含し、「薬学的に受容可能な担体(a pharmaceutically acceptable carrier)」に対する言及は、2つ以上のそのようなキャリア、ならびに単一のキャリアを包含する、などである。
【0033】
本明細書中および特許請求の範囲において、多数の用語に対する言及がなされる。これらの用語は、以下の意味を有すると定義される。
【0034】
本明細書中で使用される場合、句「式を有する」または「構造を有する」とは、限定することを意図されず、用語「含む、包含する(comprising)」が一般的に使用されるのと同じ様式で使用される。
【0035】
用語「アルキル」とは、本明細書中で使用される場合、代表的には1個〜約24個の炭素原子を含むが必ずしもそうではない、分枝または非分枝の飽和炭化水素基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、オクチル、デシルなど、ならびにシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシルなど))を指す。一般に、これもまた必ずしもそうではないが、本明細書中のアルキル基は、1個〜約18個の炭素原子、好ましくは1個〜約12個の炭素原子を含む。用語「低級アルキル」とは、1個〜6個の炭素原子のアルキル基を意図する。「C〜Cアルキル」または「低級アルキル」として同定される好ましい置換基は、1個〜3個の炭素原子を含み、特に好ましいこのような置換基は、1個または2個の炭素原子(すなわち、メチルおよびエチル)を含む。「置換アルキル」とは、1つ以上の置換基で置換されたアルキルを指し、用語「ヘテロ原子含有アルキル」および「ヘテロアルキル」とは、少なくとも1つの炭素原子が、下記にさらに詳細に記載されるようなヘテロ原子で置換されている、アルキルを指す。他のように示されない場合、用語「アルキル」および「低級アルキル」は、直鎖状、分枝状、環状、非置換、置換、および/またはヘテロ原子含有の、アルキルまたは低級アルキルを、それぞれ包含する。
【0036】
用語「アルケニル」とは、本明細書中で使用される場合、少なくとも1つの二重結合を含む2個〜約24個の炭素原子の直鎖状、分枝状または環状の炭化水素基(例えば、エテニル、n−プロペニル、イソプロペニル、n−ブテニル、イソブテニル、オクテニル、デセニル、テトラデセニル、ヘキサデセニル、エイコセニル、テトラコセニルなど)を指す。一般に、これもまた必ずしもそうではないが、本明細書中のアルケニル基は、2個〜約18個の炭素原子、好ましくは、2個〜12個の炭素原子を含む。用語「低級アルケニル」とは、2個〜6個の炭素原子のアルケニル基を意図し、特定の用語「シクロアルケニル」とは、5個〜8個の炭素原子を好ましくは有する、環状アルケニル基を意図する。用語「置換アルケニル」とは、1個以上の置換基で置換されているアルケニル基を指す。用語「ヘテロ原子含有アルケニル」および「ヘテロアルケニル」とは、少なくとも1つの炭素原子がヘテロ原子で置換されている、アルケニルを指す。他のように示されない限り、用語「アルケニル」および「低級アルケニル」は、直鎖状、分枝状、環状、非置換、置換、および/またはヘテロ原子含有の、アルケニルまたは低級アルケニルを、それぞれ包含する。
【0037】
用語「アルキニル」とは、本明細書中で使用される場合、少なくとも1つの三重結合を含む、2個〜24個の炭素原子の直鎖状または分枝状の炭化水素基(例えば、エチニル、n−プロピニルなど)をいう。一般に、しかし必ずしもそうではないが、本明細書中のアルキニル基は、2個〜約18個の炭素原子、好ましくは2個〜12個の炭素原子を含む。用語「低級」アルキニルは、2個〜6個の炭素原子のアルキニル基を意図する。用語「置換アルキニル」は、1個以上の置換基で置換されたアルキニルをいい、用語「ヘテロ原子含有アルキニル」および「ヘテロアルキニル」とは、少なくとも1つの炭素原子がヘテロ原子で置換されているアルキニルをいう。別段示されなければ、用語「アルキニル」および「低級アルキニル」は、それぞれ、直鎖状、分枝状、非置換、置換、および/またはヘテロ原子を含む、アルキニルおよび低級アルキニルを含む。
【0038】
用語「アルコキシ」とは、本明細書中で使用される場合、単一の末端エーテル結合を介して結合されたアルキル基を意図する;すなわち、「アルコキシ」基とは、−O−アルキルとして表され得る。ここでアルキルは、上記で規定されるとおりである。「低級アルコキシ」基とは、1個〜6個の炭素原子を含むアルコキシ基を意図し、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、t−ブチルオキシなどを含む。本明細書中で「C〜Cアルコキシ」または「低級アルコキシ」として同定される好ましい置換基は、1個〜3個の炭素原子を含み、特に好ましくは、このような置換基は、1個または2個の炭素原子(すなわち、メトキシおよびエトキシ)を含む。
【0039】
用語「アリール」とは、本明細書中で使用される場合および別段示されなければ、単一の芳香族環または一緒に縮合されているか、直接結合されているか、または間接的に結合されている(その結果、異なる芳香族環がメチレン部分またはエチレン部分のような共通部分に結合される)複数の芳香族環を含む芳香族置換基をいう。好ましいアリール基は、5個〜20個の炭素原子を含み、特に好ましいアリール基は、5個〜14個の炭素原子を含む。例示的なアリール基は、1つの芳香族環または2つの縮合したもしくは結合した芳香族環(例えば、フェニル、ナフチル、ビフェニル、ジフェニルエーテル、ジフェニルアミン、ベンゾフェノンなど)を含む。「置換されたアリール」とは、1個以上の置換基で置換されたアリール部分をいい、用語「ヘテロ原子含有アリール」および「ヘテロアリール」とは、以下でさらに詳細に記載されるように、少なくとも1つの炭素原子がヘテロ原子で置換されているアリール置換基をいう。別段記載されなければ、用語「アリール」は、置換されていない、置換された、および/またはヘテロ原子含有芳香族置換基を含む。
【0040】
用語「アリールオキシ」とは、本明細書中で使用される場合、単一の末端エーテル結合を介して結合されるアリール基をいい、ここで「アリール」は、上記で規定されるとおりである。「アリールオキシ」基は、−O−アリールとして表され得、ここでアリールは、上記で規定されるとおりである。好ましいアリールオキシ基は、5〜20個の炭素原子を含み、特に好ましいアリールオキシ基は、5〜12個の炭素原子を含む。アリールオキシ基の例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:フェノキシ、o−ハロ−フェノキシ、m−ハロ−フェノキシ、p−ハロ−フェノキシ、o−メトキシ−フェノキシ、m−メトキシ−フェノキシ、p−メトキシ−フェノキシ、2,4−ジメトキシ−フェノキシ、3,4,5−トリメトキシ−フェノキシなど。
【0041】
用語「アルカリール」とは、アルキル置換基を有するアリール基をいい、そして用語「アラルキル」とは、アリール置換基を有するアルキル基をいい、ここで「アリール」および「アルキル」は、上記で規定されるとおりである。好ましいアラルキル基は、6個〜24個の炭素原子を含み、特に好ましいアラルキル基は、6個〜16個の炭素原子を含む。アラルキル基の例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:ベンジル、2−フェニル−エチル、3−フェニル−プロピル、4−フェニル−ブチル、5−フェニル−ペンチル、4−フェニルシクロヘキシル、4−ベンジルシクロヘキシル、4−フェニルシクロヘキシルメチル、4−ベンジルシクロヘキシルメチルなど。アルカリール基には、例えば、p−メチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、p−シクロヘキシルフェニル、2,7−ジメチルナフチル、7−シクロオクチルナフチル、3−エチル−シクロペンタ−1,4−ジエンなどが挙げられる。
【0042】
用語「環式」とは、脂環式置換基または芳香族置換基をいい、置換されていても、そして/またはヘテロ原子含有であっても、そうでなくてもよく、単環式、二環式または多環式であり得る。
【0043】
用語「ハロ」および「ハロゲン」は、クロロ、ブロモ、フルオロまたはヨード置換基をいうために従来の意味で使用される。
【0044】
「ヘテロ原子含有アルキル基」(「ヘテロアルキル」基ともいわれる)または「ヘテロ原子含有アリール基」(「ヘテロアリール」基ともいわれる)におけるような用語「ヘテロ原子含有」とは、1以上の炭素原子が炭素以外の原子(例えば、窒素、酸素、硫黄、リンまたはケイ素、代表的には、窒素、酸素または硫黄)で置換されている分子、結合または置換基をいう。同様に、用語「ヘテロアルキル」とは、ヘテロ原子含有アルキル置換基をいう。用語「複素環式」とは、ヘテロ原子含有環式置換基をいい、用語「ヘテロアリール」および「ヘテロ芳香族」は、それぞれ、ヘテロ原子含有である「アリール」および「芳香族」置換基などをいう。ヘテロアルキル基の例としては、アルコキシアリール、アルキルスルファニル−置換アルキル、N−アルキル化アミノアルキルなどが挙げられる。ヘテロアリール置換基の例としては、ピロリル、ピロリジニル、ピリジニル、キノリニル、インドリル、ピリミジニル、イミダゾリル、1,2,4−トリアゾリル、テトラゾリルなどが挙げられ、ヘテロ原子含有脂環式基の例は、ピロリジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピペリジノなどである。
【0045】
用語「ヒドロカルビル」は、1個〜約30個の炭素原子、好ましくは、1個〜約24個の炭素原子、さらに好ましくは、1個〜約18個の炭素原子、最も好ましくは、約1個〜12個の炭素原子を含む一価ヒドロカルビルラジカルをいい、これには、直鎖、分枝、環状、飽和および不飽和種(例えば、アルキル基、アルケニル基、アリール基など)が挙げられる。「置換ヒドロカルビル」とは、1個またはそれ以上の置換基で置換されたヒドロカルビルをいい、用語「ヘテロ原子含有ヒドロカルビル」は、少なくとも1個の炭素原子をヘテロ原子で置き換えたヒドロカルビルをいう。特に明記しない限り、用語「ヒドロカルビル」は、置換および/またはヘテロ原子含有ヒドロカルビル部分を含むと解釈される。
【0046】
「置換されたアルキル」、「置換されたアリール」などにおけるような「置換された」は、前述の定義のいくつかにおいて言及されているように、アルキル、アリール、または他の部分において、炭素(または他の)に結合している少なくとも1つの水素原子が、1以上の非水素置換基で置換されていることを意味する。このような置換基の例としては、以下のような官能基が挙げられるが、これらに限定されない:ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C24アルコキシ、C〜C24アルケニルオキシ、C〜C24アルキニルオキシ、C〜C20アリールオキシ、アシル(C〜C24アルキルカルボニル(−CO−アルキル)およびC〜C20アリールカルボニル(−CO−アリール)を含めて)、アシルオキシ(−O−アシル)、C〜C24アルコキシカルボニル(−(CO)−O−アルキル)、C〜C20アリールオキシカルボニル(−(CO)−O−アリール)、ハロカルボニル(−CO)−Xであって、ここで、Xは、ハロである)、C〜C24アルキルカルボナト(−O−(CO)−O−アルキル)、C〜C20アリールカルボナト(−O−(CO)−O−アリール)、カルボキシ(−COOH)、カルボキシラト(−COO)、カルバモイル(−(CO)−NH)、モノ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル(−(CO)−NH(C〜C24アルキル))、ジ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル(−(CO)−N(C〜C24アルキル))、モノ−置換アリールカルバモイル(−(CO)−NH−アリール)、チオカルバモイル(−(CS)−NH)、カルバミド(−NH−(CO)−NH)、シアノ(C≡N)、イソシアノ(−N≡C)、シアナト(−O−C≡N)、イソシアナト(−O−N≡C)、イソチオシアナト(−S−C≡N)、アジド(−N=N=N)、ホルミル(−(CO)−H)、チオホルミル(−(CS)−H)、アミノ(−NH)、モノ−およびジ−(C〜C24アルキル)−置換アミノ、モノ−およびジ−(C〜C20アリール)−置換アミノ、C〜C24アルキルアミド(NH−(CO)−アルキル)、C〜C20アリールアミド(−NH−(CO)−アリール)、イミノ(−CR=NHであって、ここで、Rは、水素、C〜C24アルキル、C〜C20アリール、C〜C24アルカリール、C〜C24アラルキルなどである)、アルキルイミノ(−CR=N(アルキル)であって、ここで、R=水素、アルキル、アリール、アルカリール、アラルキルなどである)、アリールイミノ(−CR=N(アリール)であって、ここで、R=水素、アルキル、アリール、アルカリールなどである);ニトロ(−NO)、ニトロソ(−NO)、スルホ(−SO−OH)、スルホナト(−SO−O−)、C〜C24アルキルスルファニル(−S−アルキル;これはまた、「アルキルチオ」とも呼ばれている)、アリールスルファニル(−S−アリール;これはまた、「アリールチオ」とも呼ばれている)、C〜C24アルキルスルフィニル(−(SO)−アルキル)、C〜C20アリールスルフィニル(−(SO)−アリール)、C〜C24アルキルスルホニル(−SO−アルキル)、C〜C20アリールスルホニル(−SO−アリール)、ホスホノ(−P(O)(OH))、ホスホナト(−P(O)(O)、ホスフィナト(−P(O)(O))、ホスホ(−PO)、ホスフィノ(−PH)、ならびにヒドロカルビル部分、C〜C24アルキル(好ましくはC〜C18アルキル、より好ましくは、C〜C12アルキル、最も好ましくはC〜Cアルキル)、C〜C24アルケニル(好ましくはC〜C18アルケニル、より好ましくはC〜C12アルケニル、最も好ましくはC〜Cアルケニル)、C〜C24アルキニル(好ましくはC〜C18アルキニル、より好ましくはC〜C12アルキニル、最も好ましくはC〜Cアルキニル)、C〜C20アリール(好ましくは、C〜C12アリール)、およびC〜C20アラルキル(好ましくは、C〜C12アラルキル)。
【0047】
さらに、前述の官能基は、特定の基が許容される場合、1個以上の追加官能基または1個以上のヒドロカルビル部分(例えば、上記で特に挙げたもの)でさらに置換され得る。同様に、上記のヒドロカルビル部分は、1個以上の官能基または追加ヒドロカルビル部分(例えば、上記で特に挙げたもの)でさらに置換され得る。
【0048】
用語「置換された」が、あり得る置換された基の列挙の前に出現する場合、この用語は、その基のあらゆるメンバーに適用することを意図する。例えば、語句「置換されたアルキルおよびアリール」は、「置換されたアルキルおよび置換されたアリール」と解釈されるべきである。同様に、用語「ヘテロ原子含有」が、あり得るヘテロ原子含有基の列挙の前に出現する場合、この用語は、その基のあらゆるメンバーに適用することを意図する。例えば、語句「ヘテロ原子含有アルキル、アルケニルおよびアリール」は、「ヘテロ原子含有アルキル、ヘテロ原子含有アルケニルおよびヘテロ原子含有アリール」と解釈されるべきである。
【0049】
「任意の」または「必要に応じて」とは、その後に記載される状況があってもなくてもよいことを意味し、その結果、この記載は、その状況が生じる場合およびそれが生じない場合を含む。例えば、語句「必要に応じて置換される」とは、非水素置換基が所定の原子上にあってもなくてもよいことを意味し、従って、この記載は、非水素置換基が存在する構造および非水素置換基が存在しない構造を含む。
【0050】
本発明の化合物をいう場合、出願人らは、用語「化合物」が具体的に示された分子実体だけでなく、その薬学的に受容可能な、薬理学的に活性な類似物もまた含むことを意図する。これらの類似物としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:塩、エステル、アミド、プロドラッグ、結合体、活性代謝産物、および他のこのような誘導体、類似物および関連化合物。
【0051】
用語「治療する」および「治療」とは、本明細書中で使用される場合、症状の重篤度および/または頻度の低減、症状および/または根底にある原因の排除、症状および/または根底にある原因の予防、ならびに損傷の改善または矯正をいう。例えば、本発明の抗癌剤の投与による患者の治療は、障害または疾患の阻止またはその退行を引き起こすことによる癌患者の二重の治療だけでなく、癌を発症し易い患者(例えば、遺伝的素因、環境要因などの結果として癌のリスクが高い患者)および/または癌を再発する危険がある癌患者における化学防御も含む。
【0052】
本発明の化合物の、用語「有効量」および「治療有効量」は、非毒性であるが、十分量の薬物または薬剤が所望の効果を提供することを意味する。
【0053】
「薬学的に受容可能な」は、生物学的に所望されるまたは他の場合で所望される物質を意味する。すなわち、その物質は、所望されない生物学的効果を生じるでもなく、その物質が含まれる組成物の他の成分のいずれかと有害な様式で相互作用するでもなく、患者に投与される医薬組成物中に組み込まれ得る。用語「薬学的に受容可能な」は、薬学的キャリアまたは賦形剤をいうために使用される場合、そのキャリアまたは賦形剤が、毒物学および製造試験の必要な基準を満たしているか、または米国食品医薬品局により作成されたInactive Ingredient Guideに含まれることが示される。「薬理学的に活性な」誘導体またはアナログにおけるような「薬理学的に活性な」(または単に「活性な」)とは、親化合物と同じ型の薬理学的活性を有し、程度がほぼ同じである誘導体またはアナログをいう。
【0054】
(II.本発明のインドール類似物およびそれらの合成)
本発明の化合物は、インドール類似物、さらに特定すると、種々のI3C代謝物の類似物である。第一実施態様では、これらの化合物は、式(I)を有する:
【0055】
【化22】

ここで:
、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルケニル、C〜C24アルキニル、C〜C20アリール、C〜C24アルカリール、C〜C24アラルキル、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C24アルコキシ、C〜C24アルケニルオキシ、C〜C24アルキニルオキシ、C〜C20アリールオキシ、アシル、アシルオキシ、C〜C24アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、ハロカルボニル、C〜C24アルキルカルボナト、C〜C20アリールカルボナト、カルボキシ、カルボキシラト、カルバモイル、モノ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、モノ−置換アリールカルバモイル、チオカルバモイル、カルバミド、シアノ、イソシアノ、シアナト、イソシアナト、イソチオシアナト、アジド、ホルミル、チオホルミル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C24アルキル)−置換アミノ、モノ−およびジ−(C〜C20アリール)−置換アミノ、C〜C24アルキルアミド、C〜C20アリールアミド、イミノ、アルキルイミノ、アリールイミノ、ニトロ、ニトロソ、スルホ、スルホナト、C〜C24アルキルスルファニル、アリールスルファニル、C〜C24アルキルスルフィニル、C〜C20アリールスルフィニル、C〜C24アルキルスルホニル、C〜C20アリールスルホニル、ホスホノ、ホスホナト、ホスフィナト、ホスホ、ホスフィノ、およびそれらの組合せからなる群から別個に選択される置換基であり、さらに、ここで、2個の隣接(オルト)置換基は、結合して、環状構造を形成し得、該環状構造は、5員環、6員環、および縮合5員および/または6員環から選択され、ここで、該環状構造は、芳香族、脂環族、ヘテロ芳香族またはヘテロ脂肪族であり、そして0個〜4個の非水素置換基および0個〜3個のヘテロ原子を有する;そして
11およびR12は、別個に、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C24アルキル、(C〜C24アルキルアミノ)−置換C〜C24アルキル、およびジ−(C〜C24アルキル)アミノ−置換C〜C24アルキルからなる群から選択されるが、
但し、少なくとも1個のR、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11およびR12は、水素以外のものである;そしてR、R、R、R、R、R、RおよびRが、水素、ハロ、アルキルおよびアルコキシから選択されるとき、R11およびR12は、水素およびアルキル以外のものである。
【0056】
式(I)の好ましい化合物では、R、R、R、R、R、RおよびRは、水素である。これらの化合物は、式(Ia)の構造を有する:
【0057】
【化23】

ここで、R、R、R10、R11およびR12は、上で定義したとおりであるが、但し、R、R、R10、R11およびR12の少なくとも1個は、水素以外のものであり、そしてRおよびRが、水素、ハロ、アルキルおよびアルコキシから選択されるとき、R11およびR12は、水素およびアルキル以外のものである。
【0058】
式(I)および(Ia)の好ましいRおよびR部分には、水素、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルコキシ、C〜C20アリールオキシ、C〜C12アルキルカルボニル、C〜C20アリールカルボニル、C〜C12アシルオキシ、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、C〜C12アルキルカルボナト、カルボキシ、カルバモイル、モノ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C12アルキル)−置換アミノ、C〜C12アルキルアミド、C〜C12アルキルスルファニル、C〜C12アルキルスルフィニルおよびC〜C12アルキルスルホニルが挙げられるが、これらに限定されず、これには、これらの置換基に対して置換を可能にする置換類似物(例えば、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、アミノアルキルカルボニル、ジアミノアルキルカルボニル、カルボキシ置換アルキルなど)が含まれる。さらに好ましいRおよびR部分には、ハロ、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシ、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C12アルキルカルボナト、カルバモイル、モノ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、C〜C12アルキルスルファニル、C〜C12アルキルスルフィニルおよびC〜C12アルキルスルホニルがある。
【0059】
構造(I)および(Ia)のR10置換基は、好ましくは、C〜C12アルキル、C〜C12ハロアルキル、C〜C12アルコキシ、C〜C12アルキルスルファニル、C〜C12アルコキシカルボニルまたはC〜C12アルキルカルボナトである。
【0060】
構造(I)および(Ia)の好ましいR11およびR12部分には、一例として、水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C12アルキル、(C〜C12アルキルアミノ)−置換C〜C12アルキルおよびジ−(C〜C12アルキル)アミノ)−置換C〜C12アルキルが挙げられる。
【0061】
、R、R10、R11および/またはR12にて少なくとも1個のC〜C12(好ましくは、C〜C)アルコキシカルボニル基および/または少なくとも1個のC〜C12(好ましくは、C〜C)アルキルカルボナト基で置換された式(I)および(Ia)の化合物は、特に有利である。
【0062】
式(Ia)の特に好ましい実施態様では、RおよびRは、別個に、水素およびC〜Cアルコキシカルボニルから選択され、R10は、ハロ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルスルファニル、C〜CアルコキシカルボニルまたはC〜Cアルキルカルボナトであり、そしてR11およびR12は、別個に、水素およびC〜Cアルキルから選択される。最適には、RおよびRは、水素およびエトキシカルボニル(−(CO)−O−CHCH)であり、R10は、水素、メトキシ、エトキシカルボニル、エチルカルボナト(−O−(CO)−O−CHCH)または過フッ化C〜Cアルキルであり、そしてR11およびR12は、水素である。
【0063】
式(I)に含まれる特定の化合物には、以下が挙げられるが、これらに限定されない:
5−カルボエトキシ−6−エトキシカルボニルオキシ−7H−インドール[2,3−b]カルバゾール(57);
6−エトキシカルボニルオキシ−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール(58);
6−メチル−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール(60);
2,10−ジカルボエトキシ−6−エトキシカルボニルオキシ−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール(63);
2,10−ジブロモ−6−エトキシカルボニルオキシ−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール(64);
2,10−ジカルボエトキシ−6−メチル−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール(67);
2,10−ジカルボエトキシ−6−(ヘプタフルオロプロピル)−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール(70);
2,10−ジカルボエトキシ−6−メトキシ−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール(74);
2,10−ジカルボエトキシ−6−エトキシ−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール;
2,10−ジカルボエトキシ−6−(トリフルオロメチル)−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール;
2,10−ジカルボエトキシ−6−(ペンタフルオロエチル)−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール;
2,10−ジカルボエトキシ−6−(n−プロピル)−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール;
2,10−ジカルボエトキシ−6−(1,1,1−トリフルオロエチル)−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール;
2,6,10−トリカルボエトキシ−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール;
2,10−ジカルボエトキシ−6−エトキシカルボニルオキシ−5,7−ジメチル−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール;
6−メトキシ−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール;
6−エトキシ−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール;
6−メチル−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール;
6−(トリフルオロメチル)−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール;
6−(ペンタフルオロエチル)−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール;
6−(n−プロピル)−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール;
5,7−ジメチル−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール−6−カルボン酸エチルエステル;
6−エトキシカルボニルオキシ−5,7−ジメチル−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール;
[2−(5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール−6−イルオキシ)−エチル]−ジメチル−アミン;
6−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール;
2,10−ジカルボエトキシ−6−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−5,7−ビス−(2−ジメチルアミノ−エチル)−5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]−カルバゾール;
2,10−ジブロモ−5,7−ジメチル−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール−6−カルボン酸エチルエステル;
2,10−ジブロモ−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール−6−カルボン酸エチルエステル;
炭酸2,10−ジブロモ−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール−6−イルエステルエチルエステル;
炭酸2,10−ビス−ジメチルカルバモイル−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール−6−イルエステルエチルエステル;
6−メトキシ−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール−2,10−ジカルボン酸ビス−ジメチルアミド;
5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール−2,10−ジカルボン酸ビス−ジメチルアミド;
2,10−ビス−メタンスルフィニル−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール;
2,10−ビス−メチルスルファニル−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール;および
2,10−ビス−メタンスルホニル−5,7−ジヒドロ−インドール[2,3−b]カルバゾール。
【0064】
本発明の他の新規化合物は、式(II)の構造を有する:
【0065】
【化24】

ここで:
、R、R、R、R、R、RおよびRは、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルケニル、C〜C24アルキニル、C〜C20アリール、C〜C24アルカリール、C〜C24アラルキル、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C24アルコキシ、C〜C24アルケニルオキシ、C〜C24アルキニルオキシ、C〜C20アリールオキシ、アシル、アシルオキシ、C〜C24アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、ハロカルボニル、C〜C24アルキルカルボナト、C〜C20アリールカルボナト、カルボキシ、カルボキシラト、カルバモイル、モノ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、モノ−置換アリールカルバモイル、チオカルバモイル、カルバミド、シアノ、イソシアノ、シアナト、イソシアナト、イソチオシアナト、アジド、ホルミル、チオホルミル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C24アルキル)−置換アミノ、モノ−およびジ−(C〜C20アリール)−置換アミノ、C〜C24アルキルアミド、C〜C20アリールアミド、イミノ、アルキルイミノ、アリールイミノ、ニトロ、ニトロソ、スルホ、スルホナト、C〜C24アルキルスルファニル、アリールスルファニル、C〜C24アルキルスルフィニル、C〜C20アリールスルフィニル、C〜C24アルキルスルホニル、C〜C20アリールスルホニル、ホスホノ、ホスホナト、ホスフィナト、ホスホ、ホスフィノ、およびそれらの組合せからなる群から別個に選択される置換基であり、さらに、ここで、2個の隣接(オルト)置換基は、結合して、環状構造を形成し得、該環状構造は、5員環、6員環、および縮合5員および/または6員環から選択され、ここで、該環状構造は、芳香族、脂環族、ヘテロ芳香族またはヘテロ脂肪族であり、そして0個〜4個の非水素置換基および0個〜3個のヘテロ原子を有するが、但し、RおよびRの両方ではなく1個は、アミノ、一置換アミノまたは二置換アミノであり得る;
11およびR12は、別個に、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C24アルキル、(C〜C24アルキルアミノ)−置換C〜C24アルキル、およびジ−(C〜C24アルキル)アミノ−置換C〜C24アルキルからなる群から選択される;
13およびR14は、R、R、R、R、R、R、RおよびRについて定義したとおりであるが、但し、R13およびR14の少なくとも1個は、水素以外のものである;そして
Xは、O、S、アリーレン、ヘテロアリーレン、CR1516またはNR17であり、ここで、R15およびR16は、水素、C〜Cアルキルであるか、または一緒になって、=CR1819を形成し、ここで、R18およびR19は、水素またはC〜Cアルキルであり、そしてR17は、R11およびR12について上で定義したとおりである。
【0066】
式(II)の好ましい化合物では、これらの化合物は、式(IIa)の構造を有するように、R、R、R、R、RおよびRは、水素であり、そしてXは、CR1516である:
【0067】
【化25】

式(I)および式(Ia)の化合物と同様に、構造(II)および(IIa)の好ましいRおよびR部分には、水素、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルコキシ、C〜C20アリールオキシ、C〜C12アルキルカルボニル、C〜C20アリールカルボニル、C〜C12アシルオキシ、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、C〜C12アルキルカルボナト、カルボキシ、カルバモイル、モノ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C12アルキル)−置換アミノ、C〜C12アルキルアミド、C〜C12アルキルスルファニル、C〜C12アルキルスルフィニルおよびC〜C12アルキルスルホニルが挙げられるが、これらに限定されず、これには、これらの置換基に対して置換を可能にする置換類似物(例えば、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、アミノアルキルカルボニル、ジアミノアルキルカルボニル、カルボキシ置換アルキルなど)が含まれる。上述の置換基のうちで、好ましいRおよびR部分には、ハロ、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシ、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C12アルキルカルボナト、カルバモイル、モノ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、C〜C12アルキルスルファニル、C〜C12アルキルスルフィニルおよびC〜C12アルキルスルホニルがある。好ましいR11およびR12部分はまた、式(I)の化合物について示したとおりであり、それゆえ、水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C12アルキル、(C〜C12アルキルアミノ)−置換C〜C12アルキルおよびジ−(C〜C12アルキル)アミノ−置換C〜C12アルキルが挙げられる。
【0068】
構造(II)および(IIa)で好ましいR13およびR14置換基は、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C24アルキル、(C〜C24アルキルアミノ)−置換C〜C24アルキル、ジ−(C〜C24アルキル)アミノ)−置換C〜C24アルキル、C〜C20アリール、C〜C24アルカリールおよびC〜C24アラルキルからなる群から選択され、構造(II)および(IIa)でさらに好ましいR13およびR14置換基には、水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシおよびC〜C12アルコキシカルボニルが挙げられる。
【0069】
構造(IIa)で好ましいR15およびR16置換基には、水素およびC〜C12アルキルが挙げられ、ここで、R15およびR16は、一緒になって、=CR1819を形成し、ここで、R18およびR19は、水素またはC〜Cアルキルである。
【0070】
式(IIa)の特に好ましい化合物では、RおよびRは、水素またはC〜Cアルコキシカルボニルであり、R11およびR12は、水素、C〜CアルコキシカルボニルまたはC〜Cアルキルであり、R13およびR14は、水素、C〜Cアルキル、C〜CアルコキシまたはC〜Cアルコキシカルボニルであり、そしてR15およびR16は、水素、C〜Cアルキルであるか、または一緒になって、=CHを形成する。最適には、RおよびRは、水素またはエトキシカルボニル(−(CO)−O−CHCH)であり、R11およびR12は、水素であり、R13およびR14は、別個に、水素、メチルまたはエトキシカルボニルであり、そしてR15およびR16は、水素またはC〜Cアルキルである。
【0071】
式(II)に含まれる代表的な化合物には、以下が挙げられるが、これらに限定されない:
3−メチルチオ−2,2’−ジインドリルメタン(34);
3,3’−ジメチル−2,2’−ジインドリルメタン(44);
3,3’−ジメチル−5,5’−ジカルボエトキシ−2,2’−ジインドリルメタン(46);
3,3’−ジメチル−5−カルボエトキシ−2,2’−ジインドリルメタン;
5,5’−ジカルボエトキシ−2,2’−ジインドリルメタン;
N,N’−ジメチル−3,3’−ジメチル−2,2’−ジインドリルメタン;
N,N’−ジメチル−3,3’−ジメチル−5,5’−ジカルボエトキシ−2,2’−ジインドリルメタン;
N−メチル−3,3’−ジメチル−5,5’−ジカルボエトキシ−2,2’−ジインドリルメタン;
N,N’−ジカルボエトキシ−3,3’−ジメチル−5,5’−ジカルボエトキシ−2,2’−ジインドリルメタン;および
N−カルボエトキシ−3,3’−ジメチル−5,5’−ジカルボエトキシ−2,2’−ジインドリルメタン。
【0072】
さらに他の実施態様では、式(III)の構造を有する化合物が提供される:
【0073】
【化26】

ここで:
、R、R、R、R、R、R、R、R11、R12およびXは、式(III)の化合物について定義したとおりである:そして
20およびR21は、R、R、R、R、R、R、RおよびRについて定義したとおりである。
【0074】
式(III)の好ましい化合物では、これらの化合物は、式(IIIa)の構造を有するように、R、R、R、R、RおよびRは、水素であり、そしてXは、CR1516である:
【0075】
【化27】

構造(III)および(IIIa)の好ましいRおよびR部分には、水素、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルコキシ、C〜C20アリールオキシ、C〜C12アルキルカルボニル、C〜C20アリールカルボニル、C〜C12アシルオキシ、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、C〜C12アルキルカルボナト、カルボキシ、カルバモイル、モノ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C12アルキル)−置換アミノ、C〜C12アルキルアミド、C〜C12アルキルスルファニル、C〜C12アルキルスルフィニルおよびC〜C12アルキルスルホニルが挙げられるが、これらに限定されず、これには、これらの置換基に対して置換を可能にする置換類似物が含まれる。上述の置換基のうちで、好ましいRおよびR部分には、ハロ、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシ、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C12アルキルカルボナト、カルバモイル、モノ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、C〜C12アルキルスルファニル、C〜C12アルキルスルフィニルおよびC〜C12アルキルスルホニルがある。好ましいR11およびR12部分はまた、式(I)および(II)の化合物について示したとおりであり、それゆえ、水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C12アルキル、(C〜C12アルキルアミノ)−置換C〜C12アルキルおよびジ−(C〜C12アルキル)アミノ−置換C〜C12アルキルが挙げられる。
【0076】
構造(III)で好ましいR15およびR16置換基には、水素およびC〜C12アルキルが挙げられるか、またはR15およびR16は、一緒になって、=CR1819を形成し、ここで、R18およびR19は、水素またはC〜Cアルキルである。
【0077】
構造(III)および(IIIa)の好ましいR20およびR21置換基は、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C24アルキル、(C〜C24アルキルアミノ)−置換C〜C24アルキル、ジ−(C〜C24アルキル)アミノ)−置換C〜C24アルキル、C〜C20アリール、C〜C24アルカリールおよびC〜C24アラルキルからなる群から選択され、構造(III)および(IIIa)のさらに好ましいR20およびR21置換基には、水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシおよびC〜C12アルコキシカルボニルが挙げられる。
【0078】
式(III)の特に好ましい化合物では、RおよびRは、別個に、水素またはC〜Cアルコキシカルボニルであり、R11およびR12は、別個に、水素、C〜CアルコキシカルボニルまたはC〜Cアルキルであり、R20およびR21は、別個に、水素、C〜Cアルキル、C〜CアルコキシまたはC〜Cアルコキシカルボニルであり、そしてR15およびR16は、別個に、水素、C〜Cアルキルであるか、または一緒になって、=CHを形成する。最適には、RおよびRは、水素またはエトキシカルボニル(−(CO)−O−CHCH)であり、最適なR11およびR12置換基は、水素およびC〜Cアルキルであり、最適なR20およびR21置換基は、水素、メチルまたはエトキシカルボニルであり、そして最適なR15およびR16置換基は、水素またはC〜Cアルキルである。
【0079】
式(III)に含まれる代表的な化合物には、以下が挙げられるが、これらに限定されない:
2,3’−ジインドリルメタン(33);
2,3’−ジメチル−5,5’−ジカルボエトキシ−2’,3−ジインドリルメタン(53);
2,3’−ジメチル−2’,3−ジインドリルメタン;
5,5’−ジカルボエトキシ−2’,3−ジインドリルメタン;
5−カルボエトキシ−2,3’−ジメチル−2’,3−ジインドリルメタン;
N,N’−ジメチル−2,3’−ジインドリルメタン;
N,N’−ジメチル−2,3’−ジメチル−2’,3−ジインドリルメタン;
N,N’−ジメチル−2,3’−ジメチル−5,5’−ジカルボエトキシ−2’,3−ジインドリルメタン;
N−メチル−2,3’−ジメチル−5,5’−ジカルボエトキシ−2’,3−ジインドリルメタン;
N,N’−ジカルボエトキシ−2,3’−ジメチル−5,5’−ジカルボエトキシ−2’,3−ジインドリルメタン;および
N−カルボエトキシ−2,3’−ジメチル−5,5’−ジカルボエトキシ−2’,3−ジインドリルメタン。
【0080】
本発明の追加化合物は、式(IV)の構造を有する:
【0081】
【化28】

ここで:
、R、R、R、R、R、R、R、R11およびR12は、式(II)の構造を有する化合物について定義したとおりである;そして
5A、R6A、R7A、R8AおよびR12Aは、それぞれ、R、R、R、RおよびR12について定義したとおりである;
22およびR23は、式(III)の構造において、R20およびR21について定義したとおりである;そして
およびXは、別個に、O、S、アリーレン、ヘテロアリーレン、CR1516およびNR17から選択されるか、または一緒になって、=CR1819を形成し、ここで、R15およびR16は、水素、C〜Cアルキルであり、R18およびR19は、水素またはC〜Cアルキルであり、そしてR17は、R11およびR12について定義したとおりであるが、
但し、R、R、R、R、R、R、R、R、R5A、R6A、R7A、R8A、R22およびR23の少なくとも1個は、水素以外のものである。
【0082】
式(IV)の好ましい化合物では、これらの化合物が式(IVa)の構造を有するように、R、R、R、R、R、R、R5A、R7AおよびR8Aは、水素であり、そしてXおよびXは、CHである:
【0083】
【化29】

但し、R、R、R6A、R11、R12、R12A、R22およびR23の少なくとも1個は、水素以外のものである。
【0084】
構造(IV)および(IVa)の好ましいR、RおよびR6A部分には、水素、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルコキシ、C〜C20アリールオキシ、C〜C12アルキルカルボニル、C〜C20アリールカルボニル、C〜C12アシルオキシ、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、C〜C12アルキルカルボナト、カルボキシ、カルバモイル、モノ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C12アルキル)−置換アミノ、C〜C12アルキルアミド、C〜C12アルキルスルファニル、C〜C12アルキルスルフィニルおよびC〜C12アルキルスルホニルが挙げられるが、これらに限定されず、これには、これらの置換基に対して置換を可能にする置換類似物が含まれる。上述の置換基のうちで、好ましいR、RおよびR6A部分には、ハロ、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシ、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C12アルキルカルボナト、カルバモイル、モノ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、C〜C12アルキルスルファニル、C〜C12アルキルスルフィニルおよびC〜C12アルキルスルホニルがある。さらに好ましい化合物では、R、RおよびR6Aの少なくとも1個は、C〜C12アルコキシカルボニルまたはC〜C12アルコキシカルボナトである。好ましいR11、R12およびR12A部分には、水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C12アルキル、(C〜C12アルキルアミノ)−置換C〜C12アルキルおよびジ−(C〜C12アルキル)アミノ−置換C〜C12アルキルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0085】
構造(IV)および(IVa)の好ましいR22およびR23置換基は、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C24アルキル、(C〜C24アルキルアミノ)−置換C〜C24アルキル、ジ−(C〜C24アルキル)アミノ)−置換C〜C24アルキル、C〜C20アリール、C〜C24アルカリールおよびC〜C24アラルキルからなる群から選択され、構造(II)および(IIa)のさらに好ましいR22およびR23置換基には、水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシおよびC〜C12アルコキシカルボニルが挙げられる。
【0086】
式(IVa)の特に好ましい化合物では、R、R、R6A、R22およびR23は、別個に、水素またはC〜Cアルコキシカルボニルであり、そしてR11、R12およびR12Aは、別個に、水素またはC〜Cアルキルである。最適には、R、R、R6A、R22およびR23は、水素またはエトキシカルボニル(−(CO)−O−CHCH)である。
【0087】
式(IV)に含まれる特定の化合物には、以下が挙げられるが、これらに限定されない:
2−(2−カルボエトキシ−インドール−3−イルメチル)−2’−カルボエトキシ−3,3’−ジインドリルメタン(75);
2−(5−ブロモ−インドール−3−イルメチル)−5,5’−ジブロモ−3,3’−ジインドリルメタン(76);および
2−(5−カルボエトキシ−インドール−3−イルメチル)−5,5’−ジカルボエトキシ−3,3’−ジインドリルメタン(79)。
【0088】
本発明の化合物は、塩、エステル、アミド、プロドラッグ、活性代謝産物、アナログなどの形態で投与され得、但し、この塩、エステル、アミド、プロドラッグ、活性代謝産物、またはアナログは、本発明の文脈において、薬学的に受容可能であり、かつ薬理学的に活性である。活性薬剤の塩、エステル、アミド、プロドラッグ、活性代謝産物、アナログ、および他の誘導体は、合成有機化学の当業者に公知である標準的な手順を使用して調製され得、そして例えば、J.March,Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms and Structure,第4版(New York:Wiley−Interscience,1992)によって記載されている。
【0089】
例えば、酸付加塩は、遊離塩基(例えば、第一級アミノ基を含む化合物)から、遊離塩基と酸との反応を含む従来の方法論を使用して調製され得る。酸付加塩を調製するために適切な酸としては、有機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸など)と無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸など)との両方が挙げられる。酸付加塩は、適切な塩基での処理によって、遊離塩基に再転換され得る。逆に、存在し得る任意の酸性部分の塩基性塩の調製が、類似の様式で、薬学的に受容可能な塩基(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カルシウム、トリエチルアミンなど)を使用して、実施され得る。エステルの調製は、ヒドロキシル基と、エステル化試薬(例えば、酸塩化物)との反応を包含する。アミドは、エステルから、適切なアミン反応物を使用して調製され得るか、または無水物もしくは酸塩化物から、アンモニアもしくは低級アルキルアミンとの反応によって調製され得る。プロドラッグ、結合体、および活性代謝産物はまた、当業者に公知であるかまたは特許文献に記載されている技術を使用して、調製され得る。プロドラッグおよび結合体は、代表的に、個体の代謝系によって修飾されるまで治療的に不活性である化合物を生じる部分の共有結合によって、調製される。
【0090】
さらに、キラル中心を含むこれらの新規化合物は、単一のエナンチオマーの形態でか、またはエナンチオマーのラセミ混合物として、存在し得る。いくつかの場合において、すなわち、本明細書中に示されるある特定の化合物に関して、キラリティー(すなわち、相対立体化学)が示される。他の場合において、キラリティーは同定されず、そしてこのような構造は、示される化合物のエナンチオマー的に純粋な形態と、エナンチオマーのラセミ混合物との両方を包含することが意図される。エナンチオマー的な形態での化合物の調製は、エナンチオ選択的合成を使用して実施され得る;あるいは、ラセミ体の形態で得られるキラル化合物のエナンチオマーが、合成後に、慣用的な方法論を使用して分離され得る。
【0091】
活性薬剤の他の誘導体およびアナログは、合成有機化学の当業者に公知の標準的技術を使用して調製され得るか、または特許文献を参照することによって推定され得る。
【0092】
本発明の化合物は、簡単な技術を使用して容易に合成され得る(Moyerら、(1986)J.Org.Chem.51:5106−5110)。
【0093】
本発明の化合物を合成するのに使用されるインドール前駆体は、通常の技術を使用して、例えば、ニトロトルエン(V)
【0094】
【化30】

をN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタールおよびピロリジンで処理して中間体エナミン(VI)を得ることにより調製され得、これは、次いで、酢酸中にて亜鉛で還元することにより環化でき、インドール(VII)が得られる:
【0095】
【化31】

インドール前駆体(VII)(これは、その生成物に所望の置換基が得られるように選択された1個またはそれ以上の置換基で置換されている)は、次いで、適当に処理されて、その分子を自己縮合性にできる反応部位を提供する。例えば、前駆体(VII)は、以下のようにして、(例えば、オキシ塩化リンおよびN,N−ジメチルホルムアミドで)ホルミル化でき、アルデヒド(IX)が得られ、続いて、適当な還元剤(例えば、ホウ水素化ナトリウム)で、3−ヒドロキシメチル−インドール類似物(X)に還元される:
【0096】
【化32】

化合物(IX)は、次いで、水性塩基性条件下にて、容易に自己縮合され、置換3,3’−ジインドリルメタン(X)が得られる:
【0097】
【化33】

あるいは、化合物(IX)は、異なる置換基で置換したインドールと縮合され得、置換3,3’−ジインドリルメタン(XII)が得られる:
【0098】
【化34】

例えば、前述の反応は、5−ブロモ−3−ヒドロキシメチルインドール(化合物(IX)であって、ここで、R、RおよびRは、水素であり、そしてRは、ブロモである)および5−ブロモインドール(化合物(XI)であって、ここで、R、RおよびRは、水素であり、そしてRは、ブロモである)を使って実行され得、(XII)の5,5’−ジブロモ類似物が得られる。次いで、その臭素置換基を、例えば、以下で置き換えるように、種々の反応が実行され得る:
カルボン酸エステル基(これらは、臭素化インドール類似物(例えば、5,5’−ジブロモ−3,3’−ジインドリルメタン)とクロロギ酸アルキル、アリールまたはアラルキル(例えば、クロロギ酸エチルまたはクロロギ酸ベンジル)との反応により導入され、その間、それらの窒素原子は、保護される);
カルボキシル基(これらは、これらのカルボン酸エステル基の加水分解により、調製される);
アルキルスルファニル(チオアルキル)基(これらは、臭素化インドール類似物(例えば、5,5’−ジブロモ−3,3’−ジインドリルメタン)とジスルフィド(例えば、メチルジスルファニルメタン)との反応により、調製される)
アルキルスルホニル基(これらは、これらのアルキルスルファニル基の酸化により、調製される);および
アミド(これらは、臭素化インドール類似物(例えば、5,5’−ジブロモ−3,3’−ジインドリルメタン)とハロゲン化カルバミル(例えば、塩化ジメチルカルバミル)との反応により、調製される)。
【0099】
そのように調製した3,3’−ジインドリルメタン類似物は、次いで、式(I)の化合物(すなわち、5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾール)の合成において、直接使用され得る。この反応は、以下により、式(XII)の3,3’−ジインドリルメタン類似物の環化により、実行される:(1)化合物(XII)のインドリル窒素原子を適当なアミノ保護基で保護して、N−保護中間体(XIII)を得ること;および(2)そのように得た保護化合物を、必要に応じて、選択した化合物と共に、有機リチウム試薬LiRで処理して、非水素置換基R10を得ること:
【0100】
【化35】

化合物(XIII)および(XIV)では、Yは、アミノ保護基であり、これは、有機リチウム試薬に対して不活性であるが(XIV)の合成に続いて除去され得る任意の適当な保護基であり得る。好ましいアミノ保護基には、カーバメート(例えば、炭酸アルキル(例えば、t−ブチルオキシカルボニル、すなわち、「BOC」))がある。他の適当なアミノ保護基は、合成有機化学の分野の当業者に公知であるか、および/または関連した教本および文献で記述されている。例えば、Greeneら、Protective Groups in Organic Synthesis,3rdEd.(New York:Wiley,1999)を参照。有機リチウム試薬LiRは、当業者が理解するように、アルキルリチウム試薬(例えば、メチルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウムなど)またはアリールリチウム試薬(例えば、フェニルリチウムまたはp−トリルリチウム)またはリチウムアミド試薬(例えば、リチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジド(LiTMP)またはリチウムジイソプロピルアミド)であり得る。
【0101】
図示した非水素R10置換基を得るように選択された任意の追加試薬は、もちろん、目的とした特定のR10置換基に依存している。このような反応物の例には、無水物、塩化アシル、炭酸アルキルおよびアリール、およびクロロギ酸アルキルおよびアリールが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、LiTMPおよび無水物R−(CO)−O−(CO)−R(ここで、Rは、アルキル、置換アルキル、アリールなどである)との反応を実行すると、そのR10位置にて、置換基Rが得られる。実施例20および21を参照(これらは、それぞれ、6−メチル−インドロ[2,3−b]カルバゾールおよび6−パーフルオロアルキル−置換(すなわち、6−ヘプタフルオロプロピル−置換)5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾールを記述している)。他の例として、LiTMPおよびクロロギ酸アルキル(例えば、クロロギ酸エチル)との反応を実行すると、Rにて、アルキルカルボナト(例えば、エチルカルボナト置換基−O−(CO)−O−CHCH)が得られる。実施例18を参照(これは、2,10−ジカルボエトキシ−6−エトキシカルボニルオキシ−5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾールを記述している)。本明細書中で記述した手順はまた、低温で、酸(例えば、酢酸)を付加して(6−ヒドロキシル類似物を得)、続いて、標準的な手順(実施例22を参照)を使用してアルキル化することにより、これらの6−ヒドロキシルおよび6−アルコキシ類似物を生成できる。
【0102】
本明細書中の式(II)の化合物(すなわち、2,2’−ジインドリルメタン類似物)は、3,3’−ジインドリルメタン類似物の合成に関して上で記述した手順と類似の手順を使用して、合成される。しかしながら、2,2’−ジインドリルメタン類似物の合成では、そのインドール前駆体のC3位置は、それより活性が低い(C2)位置での反応が可能なように、遮断される。「Z」として識別したブロッキング基との反応(これは、以下で図示した)は、以下のようにして、表わされ得る:
【0103】
【化36】

Zは、好ましくは、生成物(XVI)から容易に除去できるように選択される;理想的なブロッキング基は、メチルチオまたはブロモであり、これは、適当な触媒を使用する還元的脱離により、除去できる。
【0104】
式(III)の化合物(すなわち、2,3’−ジインドリルメタン類似物)もまた、2種の適当に置換したインドリル前駆体(その第一のものは、式(IX)の構造を有し、そして第二のものは、式(XV)の構造を有する)を、その生成物中の連鎖がインドール前駆体(IX)のC3位置と「ブロックド」インドール前駆体(XV)のC2位置との間で得られるようにカップリングすることにより、製造される。適当な試薬および反応条件は、3,3’−ジインドリルメタンおよび2,2’ジインドリルメタン類似物の合成に関して上で記述したものと類似している。2,3’−ジインドリルメタン類似物を調製する具体的な手順は、実施例11および15で記述されている。
【0105】
式(IV)の化合物は、式(IX)の構造を有するインドリル前駆体を第二インドリル前駆体(これは、C2位置およびC3位置の両方で非置換であり、これにより、両方の部位で還元される)と反応させることにより、合成され得る。例証的な反応は、実施例23および24で詳細に記述する。
【0106】
(III.医薬処方物および投与の様式)
これらの新規化合物は、薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせられた、一種以上の化合物からなる、医薬処方物に好都合に処方され得る。Remington:The Science and Practice of Pharmacy,第19版(Easton,PA:Mack Publishing Co.,1995)を参照のこと。これは、代表的なキャリア、および医薬処方物を調製する従来の方法を開示する。
【0107】
本発明の化合物は、経口的にか、非経口的にか、直腸的にか、膣的にか、頬的にか、舌下的にか、経鼻的にか、吸入によってか、局所的にか、経皮的にか、または移植されたレザバを介して、従来の非毒性の薬学的に受容可能なキャリアおよび賦形剤を含有する剤形で、投与され得る。用語「非経口」とは、本明細書中において使用される場合、皮下注射、静脈内注射、および筋肉内注射を包含することが意図される。投与される化合物の量は、もちろん、特定の活性薬剤、処置される状態または障害、状態または障害の重篤度、患者の体重、投与様式、および処方する医師に既知である他の患者の要因に依存する。しかし、一般に、投薬量は、約0.001mg/kg/日〜100mg/kg/日の範囲、より好ましくは、約0.1mg/kg/日〜10mg/kg/日の範囲である。
【0108】
意図される投与様式に依存して、医薬処方物は、固体、半固体、または液体であり得、例えば、錠剤、カプセル剤、カプレット、液剤、懸濁剤、乳剤、坐剤、顆粒剤、ペレット、ビーズ、散剤などであり、好ましくは、適切な投薬量の単開投与のために適した、単位剤形である。適切な医薬組成物および剤形は、医薬処方物の分野の当業者に公知の従来の方法を使用して調製され得、そして直接関係のある教科書および文献(例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(上で引用))に記載されている。
【0109】
経口で活性である化合物について、経口剤形が一般に好ましく、そして錠剤、カプセル剤、カプレット、および液剤、懸濁剤およびシロップが挙げられ、そしてまた、カプセル化されてもカプセル化されなくてもよい、複数の顆粒剤、ビーズ、散剤、またはペレットを包含し得る。好ましい経口剤形は、錠剤およびカプセル剤である。
【0110】
錠剤は、標準的な錠剤加工手順および設備を使用して、製造され得る。直切の圧縮および顆粒化の技術が好ましい。活性薬剤に加えて、錠剤は、一般に、不活性な、薬学的に受容可能なキャリア材料(例えば、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、充填剤、安定剤、界面活性剤、着色剤など)を含有する。結合剤は、錠剤に対して結合性質を与え、従って、錠剤がインタクトなままであることを確実にする。適切な結合剤材料としては、デンプン(コーンスターチおよび予めゼラチン化されたデンプンが挙げられる)、ゼラチン、糖(スクロース、グルコース、ブドウ糖およびラクトースが挙げられる)、ポリエチレングリコール、蝋、ならびに天然ゴムおよび合成ゴム(例えば、アカシアアルギン酸ナトリウム)、ポリビニルピロリドン、セルロース性ポリマー(ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、微結晶セルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどが挙げられる)、およびビーゴム(Veegum)が挙げられるが、これらに限定されない。滑沢剤は、錠剤の製造を容易にするために使用され、圧力が除かれる場合に、粉末の流れを促進し、そして粒子のキャッピング(すなわち、粒子の破壊)を防ぐ。有用な滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、およびステアリン酸である。崩壊剤は、錠剤の分解を容易にするために使用され、そして一般に、デンプン、クレイ、セルロース、アルギン、ゴム、または架橋ポリマーである。充填剤としては、例えば、二酸化ケイ素、二酸化チタン、アルミナ、タルク、カオリン、粉末セルロース、および微結晶セルロースのような材料、ならびにマンニトール、尿素、スクロース、ラクトース、ブドウ糖、塩化ナトリウム、およびソルビトールのような可溶性物質が挙げられる。安定剤は、当該分野において周知であるように、薬物分解反応(これには、例えば、酸化的反応が挙げられる)を抑止または遅延させるために使用される。
【0111】
カプセル剤もまた、好ましい経口剤形であり、この場合には、活性薬剤含有組成物は、液体または固体(顆粒、ビーズ、散剤またはペレットのような粒子が挙げられる)の形態でカプセル化され得る。適切なカプセル剤は、硬質であっても軟質であってもいずれでもよく、そして一般に、ゼラチン、デンプン、またはセルロースの材料から作製され得、ゼラチンカプセルが好ましい。ツーピースの硬質ゼラチンカプセルは、好ましくは、ゼラチンバンドなどで密封される。例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(前出で引用)を参照のこと。これは、カプセル化された医薬を調製するための材料および方法を記載する。
【0112】
経口剤形は、錠剤であっても、カプセル剤であっても、カプレットであっても、粒子であっても、所望であれば、活性剤の延長された期間にわたる次第の持続された放出を提供するように処方され得る。一般に、当業者によって理解されるように、徐放剤形は、活性薬剤を、次第に加水分解可能な材料(例えば、不溶性プラスチック(例えば、ポリ塩化ビニルもしくはポリエチレン)、または親水性ポリマー)のマトリックス内に分散させることによって、あるいは固体の薬物含有剤形をこのような材料でコーティングすることによって、処方される。徐放コーティングまたはマトリックスを提供するために有用な親水性ポリマーとしては、例えば、セルロース性ポリマー(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、およびカルボキシメチルセルロースナトリウム);アクリル酸のポリマーおよびコポリマーであって、好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステルなどから形成されるもの(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、および/またはメタクリル酸エチルのコポリマー);ならびにビニルのポリマーおよびコポリマー(例えば、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、およびエチレン−酢酸ビニルコポリマー)が挙げられる。
【0113】
非経口投与のための、本発明に従う調製物としては、滅菌非水性溶液、懸濁液、およびエマルジョンが挙げられる。非水性の溶媒またはビヒクルの例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油(例えば、オリーブ油およびコーン油)、ゼラチン、および注射可能な有機エステル(例えば、オレイン酸エチル)である。非経口処方物はまた、アジュバント(例えば、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、および分散剤)を含有し得る。処方物は、滅菌剤の組み込み、細菌保持フィルタに通しての濾過、照射、または熱によって、滅菌される。これらはまた、滅菌注射可能媒体を使用して製造され得る。
【0114】
本発明の化合物はまた、皮膚組織または粘膜組織を通して、従来の経皮薬物送達システムを使用して投与され得、ここで、活性薬剤は、層状構造体内に収容され、この構造体は、皮膚に固定される、薬物送達デバイスとして働く。このような構造体において、薬物組成物は、上方のバッキング層の下にある層(すなわち、「レザバ」)内に収容される。積層された構造体は、単一のレザバを備え得るか、またはこの構造体は、複数のレザバを備え得る。1つの実施形態において、このレザバは、薬学的に受容可能な接触接着材料のポリマーマトリックスを備え、これは、薬物送達の間、このシステムを皮膚に固定するために働く。あるいは、薬物を収容するレザバおよび皮膚接触接着剤は、別個の異なる層として存在し、接着剤がレザバの下側にあり、この場合、このレザバは、上記のようなポリマーマトリックスであり得るか、または液体もしくはヒドロゲルのレザバであり得るか、または何らかの他の形態を採り得る。経皮薬物送達システムは、さらに、皮膚浸透増強剤を含有し得る。
【0115】
本発明の組成物は、一般に、経口的、非経口的、または経皮的に投与されるが、他の投与様式もまた同様に適切である。例えば、投与は、好ましくは、活性薬剤に加えてココアバターまたは坐剤蝋のような賦形剤を含有する坐剤を使用して、直腸または膣であり得る。経鼻投与または舌下投与のための処方物もまた、当該分野において周知の標準的な賦形剤を用いて調製される。本発明の医薬組成物はまた、吸入のために、例えば、生理食塩水中の溶液として、乾燥散剤として、またはエアロゾルとして、処方され得る。
【0116】
本発明の化合物は、多くの異なる種類の癌(エストロゲン依存性癌、エストロゲン非依存性癌、薬剤耐性癌および/または転移性癌を含めて)の予防および治療で有用である。例えば、本発明の化合物は、エストロゲン依存性癌(例えば、乳癌、子宮頸癌、子宮癌、卵巣癌および子宮内膜癌)の予防および治療に関連して有効性を示し、さらに、エストロゲン非依存性癌(これには、前立腺癌、肝臓癌、肺癌、大腸癌および膵臓癌が挙げられるが、これらに限定されない)(これらの癌の薬剤耐性形成を含めて)に関連して予防および治療有用性を示す。薬剤耐性癌に対する有効性は、化学療法レジメンの有効性に影響を与える主要な問題が癌細胞の進化(これらは、化学療法薬に晒すと、複数の構造的に類似した薬剤および治療薬に耐性となる)であるので、当該技術分野における重要な進歩に相当する。
【0117】
一般に、化学防御では、癌を発症するリスクが高い患者が識別される。このような患者には、例えば、癌または特定型の癌の家族歴がある人だけでなく、遺伝子分析を受けて遺伝的に癌または特定型の癌を発症し易いと判定された人が挙げられる。これらの化合物はまた、癌生存者における癌の再発を防止するために、化学療法の補助剤として、使用できる。
【0118】
本発明の化合物はまた、ウイルス感染(DNAウイルス(例えば、アデノウイルス、パピローマウイルスおよびヘルペスウイルス群)だけでなくレトロウイルスの感染を含めて)の予防および治療で有用である。DNAウイルスの具体的な例には、B型肝炎ウイルス、SV40、個体ヒトのパピローマウイルス種、個体ウマ、ネコ、イヌ、サル、マウス、トリおよびヒト疱疹ウイルス種(ヒトヘルペスウイルス1〜8(HHV−1〜HHV−8)を含めて)が挙げられる。レトロウイルスには、一例として、ヒトスプマウイルス、マウス乳腺癌ウイルス、トリ白血症ウイルス、マウス白血病ウイルス、ラウス肉腫ウイルス、ネコ白血病ウイルス(FELV)、ネコ免疫不全ウイルス(FIV)、サル免疫不全ウイルス(SIV)、C型肝炎ウイルス、ヒトT細胞白血病種(HTLV1、2)、HIV−1、およびHIV−2が挙げられる。
【0119】
これらの化合物は、さらに、エストロゲン依存性癌以外の多数のエステロゲン依存性障害の予防および治療で有用である。「エステロゲン依存性障害」とは、エステロゲン誘発性またはエステロゲン刺激性である疾患を意味する。本発明の化合物で治療できる癌以外のエステロゲン依存性障害には、乳漏症、マッキューン−アルブライト症候群、良性胸部疾患および子宮内膜症が挙げられる。
【0120】
本発明は、それらの特定の好ましい実施態様に関連して記述されているものの、上記記述だけでなく以下の実施例は、本発明の範囲を限定するものではなく例示すると解釈されることが理解できるはずである。本発明の範囲内の他の局面、利点および改良は、本発明が属する当業者に明らかとなる。
【実施例】
【0121】
(実験)
Hおよび13C NMRスペクトルは、Varian Gemini 300MHz分光器(それぞれ、300MHzおよび75MHz)で記録したが、δ7.27にて、クロロホルムで内部参照する。H NMRのデータは、以下のようにして、記録する:化学シフト(δppm)、多重度(s=一重項、d=二重項、t=三重項、q=四重項、m=多重項)、カップリング定数(Hz)、積分および帰属。13Cのデータは、化学シフトによって、報告する。IRスペクトルは、Perkin−Elmer 1610分光器で記録したが、吸光度(cm−1)によって報告する。質量スペクトルは、ThermoFinnigan LCQ Duo LC/MS/MS機器およびエレクトロスプレーイオン化プローブを使用して得た。薄層クロマトグラフィーは、Analtech UniplateシリカゲルTLCプレートで実行した。
【0122】
スキームIは、実施例1および2の反応を図示している:
【0123】
【化37】

スキームI:a.N−メチルホルムアニリド、POCl、aq.CHCO2Na。b.NaBH。c.(CFSOSc。
【0124】
(実施例1)
(2−カルボエトキシ−3,3’−ジインドリルメタン(6)の合成)
(a)3−ホルミル−インドール−2−カルボン酸エチル(2)。N−メチルホルムアニリド(4.2g、31mmol)およびオキシ塩化リン(POCl、2.9mL、30.7mmol)の混合物に、アルゴン下にて、二塩化エチレン(16mL)およびインドール−2−カルボン酸エチル(1)(5.0g、26.4mmol)を加え、そして1.5時間還流した。その反応混合物を室温まで冷却し、酢酸ナトリウム飽和水溶液(CHCONa)に注ぎ、その沈殿物を濾過により集め、HO、エーテルで洗浄し、そして真空下にて、一晩乾燥して、定量収率(6.0g)で、固形物として、所望生成物2を得た:
【0125】
【化38】

(b)3−ヒドロキシメチル−インドール−2−カルボン酸エチル(3)。アルデヒド2(0.85g、3.9mmol)のテトラヒドロフラン(THF)(20mL)溶液に、室温で、ホウ水素化ナトリウム(NaBH4)(0.2g、5.3mmol)をゆっくりと加え、そしてアルゴン下にて、1時間攪拌した。その懸濁液を水でゆっくりとクエンチし、その有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして濃縮して、定量収率(0.86g)で、固形物3を得た:
【0126】
【化39】

(c)2−カルボエトキシ−3,3’−ジインドリルメタン(6)。CHCl(10mL)中の3−ヒドロキシメチル−インドール−2−カルボン酸エチル(3)(1g、4.56mmol)およびインドール(4)(0.6g、5.12mmol)の混合物に、(CFSOSc(0.2g)を加え、そしてアルゴン下にて、一晩攪拌した。溶媒を蒸発させて、粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(0.95g、65%)として、6が得られた:
【0127】
【化40】

(実施例2)
(2,2’−ジカルボエトキシ−3,3’−ジインドリルメタン(7)の合成)
2,2’−ジカルボエトキシ−3,3’−ジインドリルメタン(7)。CHCl(10mL)中の3−ヒドロキシメチル−インドール−2−カルボキシレート(3)(0.4g、1.82mmol)およびインドール−2−カルボン酸エチル(5)(0.42g、2.2mmol)の混合物に、(CFSOSc(0.09g)を加え、そしてアルゴン下にて、一晩攪拌した。溶媒を蒸発させて、粗生成物を得、これを、HO;エーテルで洗浄し、そして真空で一晩乾燥して、白色固形物(0.67g、94%)として、所望生成物7を得た:
【0128】
【化41】

スキームIIは、実施例3および4で記述した反応を図示している:
【0129】
【化42】

スキームII:a.NaBH4。b.(CFSOSc。
【0130】
(実施例3)
(5−カルボエトキシ−2’−メチル−3,3’−ジインドリルメタン(12)の合成)
(a)2−メチルインドール−3−カルビノール(9)。アルデヒド8(2g、12.56mmol)の湿潤THF(30mL)溶液に、NaBH(0.71g、18.8mmol)を加え、そして室温で、アルゴン下にて、1時間攪拌した。その懸濁液を水でゆっくりとクエンチし、その有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、そして濃縮して、固形物(1.96g、97%)として、9を得た:
【0131】
【化43】

(b)5−カルボエトキシ−2’−メチル−3,3’−ジインドリルメタン(12)。CHCl(5mL)中の2−メチルインドール−3−カルビノール(9)(0.18g、1.12mmol)およびインドール−5−カルボン酸エチル(10)(0.21g、1.1mmol)の混合物に、(CFSOSc(0.05g)を加え、そしてアルゴン下にて、一晩攪拌した。溶媒を蒸発させて、粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(0.32g、87%)として、12が得られた:
【0132】
【化44】

(実施例4)
(2−カルボエトキシ−2’−メチル−3,3’−ジインドリルメタン(13)の合成)
2−カルボエトキシ−2’−メチル−3,3’−ジインドリルメタン(13)。CHCl(5mL)中の2−メチルインドール−3−カルビノール(9)(0.18g、1.12mmol)およびインドール−2−カルボン酸エチル(11)(0.21g、1.1mmol)の混合物に、(CFSOSc(0.025g)を加え、そしてアルゴン下にて、一晩攪拌した。溶媒を蒸発させて、粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(0.27g、73%)として、13が得られた:
【0133】
【化45】

スキームIIIは、実施例5〜10の反応を図示している。
【0134】
【化46】

スキームIII。a.NaBH。b.(CFSOSc。c.(t−BuOCO)O、DMAP、THF。d.t−BuLi、ClCON(CH。e.160℃。f.t−BuLi、ClCOCHCH。g.NaOH、CHCHOH/HO。h.t−BuLi、CHSSCH。i.3−ClCCOH(2.1当量)。J.3−ClCCOH(4.2当量)。
【0135】
(実施例5)
(5,5’−ビス(N,N−ジメチルカルバモイル)−3,3’−ジインドリルメタン(20)の合成)
(a)5−ブロモインドール−3−カルビノール(15)。アルデヒド14(10g、44.63mmol)のTHF(100mL)溶液に、0℃で、アルゴン下にて、NaBH(2.0g、52.9mmol)をゆっくりと加えた。その懸濁液を水でゆっくりとクエンチし、その有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、そして濃縮して、固形物(9.9g、98%)を得た:
【0136】
【化47】

(b)5,5’−ジブロモ−3,3’−ジインドリルメタン(17)。CHCl(65mL)中の5−ブロモインドール−3−カルビノール(15)(7.76g、34.34mmol)および5−ブロモインドール(16)(6.73g、34.34mmol)の混合物に、(CFSOSc(1.0g、2.03mmol)を加え、アルゴン下にて、一晩攪拌した。溶媒を蒸発させて、粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(11.2g、81%)として、17が得られた:
【0137】
【化48】

(c)1,1’−ジBOC−5,5’−ジブロモ−3,3’−ジインドリルメタン(18)。5,5’−ジブロモ−3,3’−ジインドリルメタン(17)(7.3g、18.06mmol)および(t−BuOOC)20(8.7g、39.8mmol)のTHF(100mL)溶液に、触媒量のジメチルアミノピリジン(DMAP)を加え、そしてアルゴン下にて、一晩攪拌した。溶媒を蒸発させて、粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(5%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(10.3g、94%)として、18が得られた:
【0138】
【化49】

(d)1,1’−ジBOC−5,5’−ビス(N,N−ジメチルカルバモイル)−3,3’−ジインドリルメタン(19)。ペンタン中の1.7M t−BuLi(4mL、6.8mmol)のTHF(20mL)溶液に、−100℃で、アルゴン下にて、THF(5mL)中の18(1.0g、1.66mmol)を加え、そして10分間攪拌した。塩化ジメチルカルバミル(2mL)を加え、その混合物を−5℃までゆっくりと温め、そして一晩攪拌した。その反応混合物をNaHCO飽和水溶液に注ぎ、そして80%EtOAc/ヘキサンで抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥し(MgSO)、濾過し、そして濃縮して、固形物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(0.79g、81%)として、所望化合物19が得られた:
【0139】
【化50】

(e)5,5’−ビス(N,N−ジメチルカルバモイル)−3,3’−ジインドリルメタン(20)。19(0.79g、1.34mmol)を、5分間にわたって、160℃まで加熱した。フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(0.29g、94%)として、所望化合物20が得られた:
【0140】
【化51】

(実施例6)
(5,5’−ジカルボエトキシ−3,3’−ジインドリルメタン(23)および2,5,5’−トリカルボエトキシ−3,3’−ジインドリルメタン(24)の合成)
5,5’−ジカルボエトキシ−3,3’−ジインドリルメタン(23)および2,5,5’−トリカルボエトキシ−3,3’−ジインドリルメタン(24)。ペンタン中の1.7M t−BuLi(4.9mL、8.27mmol)のTHF(20mL)溶液に、−100℃で、アルゴン下にて、THF(5mL)中の18(1.0g、1.66mmol)を加え、そして10分間攪拌した。この溶液にClCOCHCH(1mL)を加え、そして20分間攪拌した。その反応混合物をNaHCO飽和水溶液に注ぎ、そして50%EtOAc/ヘキサンで抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥し(MgSO)、濾過し、そして濃縮して、1,1’−ジBOC−5,5’−ジカルボエトキシ−3,3’−ジインドリルメタン21および1,1’−ジBOC−2,5,5’−トリカルボエトキシ−3,3’−ジインドリルメタン(22)の粗生成物(1.2g)を得、これを、5分間にわたって、160℃まで加熱した。フラッシュクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物として、23(0.32g、50%)および24(0.15g、20%)が得られた:
【0141】
【化52】

(実施例7)
(5,5,−ジカルボキシ−3,3’−ジインドリルメタン(25)。
【0142】
エステル23(0.199mmol)の75% EtOH水溶液(8mL)の懸濁液に、NaOH(約0.11g)のペレットを加え、その混合物を、70℃で、1時間攪拌し、その間、この化合物を溶解した。その溶液を室温まで冷却し、濃縮し、そしてHO(5mL)を加え、次いで、1N HClで酸性化した。その白色沈殿物を濾過し、そして真空下にて乾燥して、固形物(0.11g、86%)として、25を得た:
【0143】
【化53】

(実施例8)
(5,5’−ジメチルチオ−3,3’−ジインドリルメタン(27)の合成)
5,5’−ジメチルチオ−3,3’−ジインドリルメタン(27)。ペンタン中の1.7M t−BuLi(4.9mL、8.27mmol)のTHF(20mL)溶液に、−100℃で、アルゴン下にて、THF(5mL)中の18(1.0g、1.66mmol)を加え、そして10分間攪拌した。二硫化メチル(1mL)を加え、その混合物を室温までゆっくりと温めた。この反応混合物をNaHCO飽和水溶液に注ぎ、そして50%EtOAc/ヘキサンで抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥し(MgSO)、濾過し、そして濃縮して、固形物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(5%EtOAc/ヘキサン)にかけると、固形物(0.5g、56%)として、所望化合物26が得られた。化合物26を、5分間にわたって、160℃まで加熱し、その残留物をクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)にかけて、固形物(0.13g、63%)として、27を得た:
【0144】
【化54】

(実施例9)
(5,5’−ジメチルスルフィニル−3,3’−ジインドリルメタン(28)の合成)
5,5’−ジメチルスルフィニル−3,3’−ジインドリルメタン(28)。27(0.1g、0.29mmol)のCHCl(5mL)溶液に、室温で、アルゴン下にて、mCPBA(0.14g、0.6mmol)を加え、そして10分間攪拌した。その反応混合物をフラッシュクロマトグラフィー(80%EtOAc/ヘキサン)に直接かけて、固形物(0.08g、82%)として、28を得た:
【0145】
【化55】

(実施例10)
(5,5’−ジメチルスルホニル−3、3−ジインドリルメタン(29)の合成)
5,5’−ジメチルスルホニル−3,3’−ジインドリルメタン(29)。27(0.05g、0.15mmol)のCHCl(2mL)溶液に、室温で、アルゴン下にて、mCPBA(0.14g、0.6mmol)を加え、そして1時間攪拌した。その反応混合物をフラッシュクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)に直接かけて、固形物(0.04g、70%)として、29を得た:
【0146】
【化56】

スキームIVは、実施例11〜12の反応を図示している。
【0147】
【化57】

スキームIV。a.LiAlH。b.NCS、(CHS、CHCl;キシレン、還流。c.(CFSOSc。d.レーニーNi、EtOH。
【0148】
実施例14〜24で使用した一般手順:インドール類似物の合成に使用した一般方法を、以下で提示する。
【0149】
(a)Boc保護。Boc−保護インドール(6.24mmol)のCHCl(50mL)溶液に、CFCOH(10mL)を加え、そしてアルゴン下にて、一晩攪拌した。この溶液をトルエン(30mL)で希釈し、そして蒸発させて、固形物を得、これを、次いで、再結晶にかけた。
【0150】
(b)ハロゲン−金属交換および求核付加。ペンタン中の1.7M t−BuLi(22.5mmol)のTHF(70mL)溶液に、−100℃で、アルゴン下にて、THF(10mL)中のN−保護ジブロモインドール(5.11mmol)を加え、そして10分間攪拌した。過剰量のClCOCHCH(5mL)を加え、その混合物を20分間攪拌した。この反応混合物をNaHCO3飽和水溶液に注ぎ、そして50%EtOAc/ヘキサンで抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥し(MgSO)、濾過し、そして濃縮した。その粗生成物をクロマトグラフィーにかけた。
【0151】
(実施例11)
(2,3’−ジインドリルメタン(33)の合成)
(a)インドール−2−カルビノール(31)。エステル30(7.5g、39.64mmol)のエーテル(100mL)溶液に、0℃で、アルゴン下にて、LiAlH(2.3g、60.6mmol)をゆっくりと加え、そして1時間にわたって、室温まで温めた。その懸濁液を水でクエンチし、そして白色沈殿物を濾過により除去した。その濾液を乾燥し(MgSO)、そして濃縮して、固形物(5.75g、98%)として、31を得た:
【0152】
【化58】

(b)2,3’−ジインドリルメタン(33)。CHCl(15mL)中のインドール−2−カルビノール(31)(0.5g、3.4mmol)およびインドール(4)(0.4g、3.4mmol)の混合物に、(CFSOSc(0.17g、34mmol)を加え、そしてアルゴン下にて、4時間攪拌した。溶媒を蒸発させて、粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(0.52g、63%)として、33が得られた:
【0153】
【化59】

(実施例12)
(2,2’−ジインドリルメタン(35)の合成)
(a)3−メチルチオインドール(32)。スクシンイミド−ジメチルスルホニウムクロライドのCHCl溶液(これは、NCS(3.14g、23.5mmol)のCHCl(60mL)溶液に、0℃で、(CHS(1.8mL、23.5mmol)を加えることにより、調製した)に、−20℃で、アルゴン下にて、CHCl(15mL)中のインドール(4)(2.5g、21.33mmol)を加えた。その反応混合物を、1時間にわたって、室温まで温めた。溶媒を除去した後、3−ジメチルスルホニウムインドールおよびスクシンイミドが定量的に得られた。その塩をキシレンに溶解し、この混合物を30分間加熱還流した。フラッシュクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)にかけると、オイル(3.2g、93%)として、32が得られた:
【0154】
【化60】

2,2’−ジインドリルメタン(35)。CHCl(10mL)中のインドール−2−カルビノール(31)(0.45g、3.06mmol)および3−メチルチオインドール(32)(0.5g、3.06mmol)の混合物に、(CFSOSc(0.2g、0.49mmol)を加え、そしてアルゴン下にて、3時間攪拌した。溶媒を蒸発させて、粗生成物34を得た。粗製物34をEtOH(10mL)に溶解し、そして室温で、TLCにより出発物質が観察されなくなるまで、レーニーNiを加えた。このレーニーNiを濾過により除去し、そして酢酸エチルで洗浄した。その濾液を乾燥し(MgSO)、そして濃縮して、固形物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(0.49g、65%)として、35が得られた:
【0155】
【化61】

スキームVは、実施例13および14の反応を図示している。
【0156】
【化62】

スキームV。a.n−BuLi、CO;t−BuLi、ClCOCHCH。b.NBS。c.LiAlH。d.LiAlH、60℃。e.(CFSOSc。f.(t−BuOCO)O、DMAP。g.レーニーNi。h.t−BuLi;ClCOCHCH。i.CFCOH。
【0157】
(実施例13)
(3,3’−ジメチル−2,2’−ジインドリルメタン(44)の合成)
(a)3−メチルインドール−2−カルボン酸エチル(37)。3−メチルインドール(36)(4.06g、30.9mmol)のTHF(85mL)溶液に、−78℃で、アルゴン下にて、ヘキサン(13.6mL)中の2.5M n−BuLi(34mmol)を加えると、即座に、その白色沈殿物が現れた。この懸濁液を10分間攪拌し、この溶液が透明になるまで、その反応混合物に、COガスを通した。この反応混合物を室温まで温め、そして溶媒を除去して、白色固形物を得た。この白色固形物をTHF(100mL)に溶解し、次いで、−78℃まで冷却した。t−BuLi(20.6mL、35mmol)を加え、その山吹色溶液を、10分間にわたって、−35℃まで温めた;次いで、−78℃まで冷却した。クロロギ酸エチル(10mL)を加え、そして20分間攪拌した。その反応混合物をNHCl水溶液に注ぎ、そして(40%EtOAc/ヘキサン)で2回抽出した。その抽出物を乾燥し(MgSO)、そして濃縮して、白色固形物(6.3g、100%)として、37を得た:
【0158】
【化63】

(b)5−ブロモ−3−メチルインドール−2−カルボン酸エチル(38)。エステル37(2.6g、12.8mmol)およびCFCOH(2mL)のTHF(40mL)溶液に、室温で、NBS(2.3g、12.9mmol)を加えた。この赤色がかった溶液を5分間攪拌し、Na水溶液でクエンチし、そして2回抽出した(40%EtOAc/ヘキサン)。その抽出物をNaHCO水溶液で洗浄し、乾燥し(MgSO)、そして濃縮して、固形物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(3.43g、95%)として、38が得られた:
【0159】
【化64】

(c)5−ブロモ−3−メチルインドール−2−カルビノール(39)。エステル38(3.4g、12.05mmol)のTHF(60mL)溶液に、0℃で、アルゴン下にて、LiAlH(0.95g、25mmol)を加え、そして2時間攪拌した。その懸濁液を水でゆっくりとクエンチし、そして濾過により、白色沈殿物を除去した。その濾液を乾燥し(MgSO)、そして濃縮して、固形物(2.8g、97%)として、39を得た:
【0160】
【化65】

(d)5,5’−ジブロモ−3,3’−ジメチル−2,2’−ジインドリルメタン(42)。アルデヒド40(1.51g、6.74mmol)のTHF(35mL)溶液に、0℃で、LiAlH(0.51g、13.48mmol)を加え、次いで、アルゴン下にて、2時間にわたって、65〜70℃まで加熱した。その懸濁液を0℃まで冷却し、水でクエンチし、そして濾過により、白色沈殿物を除去した。その濾液を乾燥し(MgSO)、そして濃縮して、固形物(1.16g、82%)として、5−ブロモ−3−メチルインドール(41)を得た。CHCl(25mL)中の39(1.2g、5.0mmol)および41(1.0g、4.76mmol)の混合物に、(CFSOSc(0.23g、0.47mmol)を加え、そしてアルゴン下にて、一晩攪拌した。溶媒を蒸発させて、粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(1.91g、93%)として、42が得られた:
【0161】
【化66】

(e)3,3’−ジメチル−2,2’−ジインドリルメタン(44)。42(0.29g、0.67mmol)をEtOH(4mL)に溶解し、そして室温で、TLCにより出発物質が観察されなくなるまで、レーニーNiを加えた。このレーニーNiを濾過により除去し、そして酢酸エチルで洗浄した。その濾液を乾燥し(MgSO)、そして濃縮して、固形物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(0.17g、91%)として、44が得られた:
【0162】
【化67】

(実施例14)
(5,5’−ジカルボエトキシ−3,3’−ジメチル−2,2’−ジインドリルメタン(46)の合成)
(a)1,1’−ジBOC−5,5’−ジブロモ−3,3’−ジメチル−2,2’−ジインドリルメタン(43)。インドール42(1.5g、3.47mmol)および(t−BuOOC)O(1.82g、8.3mmol)のTHF(15mL)溶液に、触媒量のDMAPを加え、そしてアルゴン下にて、一晩攪拌した。溶媒を蒸発させて、粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(5%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(1.75g、80%)として、43が得られた:
【0163】
【化68】

(b)1,1’−ジBOC−5,5’−ジカルボエトキシ−3,3’−ジメチル−2,2’−ジインドリルメタン(45)。一般手順(b)を使用して、43(1.0g、1.58mmol)、ペンタン中の1.7M t−BuLi(4.0mL、6.8mmol)およびClCOCHCH(3mL)から、45を調製した。フラッシュクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(0.6g、61%)として、45が得られた:
【0164】
【化69】

(c)5,5’−ジカルボエトキシ−3,3’−ジメチル−2,2’−ジインドリルメタン(46)。この一般手順を使用して、45(0.6g、0.97mmol)を脱保護した。再結晶(酢酸エチル/ヘキサン)にかけると、白色固形物(0.38g、93%)として、46が得られた:
【0165】
【化70】

(実施例15)
(5,5’−ジカルボエトキシ−2,3’−ジメチル−2’,3−ジインドリルメタン(53)の合成)
【0166】
【化71】

スキームVI。a.NBS。b.NaBH4。c.Sc(OTf)。d.(t−BuOCO)O、DMAP。e.t−BuLi;ClCOCHCH。f.CFCOH。
【0167】
(a)5−ブロモ−2−メチル−インドール−3−カルボキシアルデヒド(48)。アルデヒド47(4.18g、26.26mmol)のCHCl(40mL)溶液に、NBS(4.67g、26.26mmol)を加え、そしてアルゴン下にて、15分間攪拌した。その赤色がかった溶液をNa水溶液に注ぎ、そして2回抽出した(50%EtOAc/ヘキサン)。その抽出物をNaHCO水溶液で洗浄し、乾燥し(MgSO)、そして濃縮して、固形物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(40%EtOAc/ヘキサン)にかけると、固形物(5.83g、93%)として、48が得られた:
【0168】
【化72】

(b)1,1’−ジBOC−5,5’−ジブロモ−2,3’−ジメチル−2’,3−ジインドリルメタン(51)。アルデヒド48(1.0g、4.2mmol)の湿潤THF(20mL)溶液に、室温で、NaBH(0.18g、4.6mmol)を加え、そしてアルゴン下にて、1時間攪拌した。その懸濁液を水でゆっくりとクエンチし、その有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、そして濃縮して、定量収率で、固形物(1.0g)として、49を得た。CHCl(5mL)中の5−ブロモ−2−メチルインドール−3−カルビノール(49)(0.24g、1.0mmol)および5−ブロモ−3−メチルインドール(41)(0.21g、1.0mmol)の混合物に、(CFSOSc(0.05g、0.1mmol)を加え、そしてアルゴン下にて、一晩攪拌した。溶媒を蒸発させて、粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(0.38g、88%)として、5,5’−ジブロモ−2,3’−ジメチル−2’,3−ジインドリルメタン(50)が得られた。50(0.38g、0.88mmol)および(t−BuOOC)O(0.42g、1.93mmol)のTHF(15mL)溶液に、触媒量のDMAPを加え、そしてアルゴン下にて、一晩攪拌した。溶媒を蒸発させて、粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(3%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(0.51g、92%)として、51が得られた:
【0169】
【化73】

(c)5,5’−ジカルボエトキシ−2,3’−ジメチル−2’,3−ジインドリルメタン(53)。一般手順(b)を使用して、51(0.5g、0.79mmol)、ペンタン中の1.7M t−BuLi(2.3mL、3.95mmol)およびClCOCHCH(3mL)から、52を調製した。フラッシュクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(0.43g、88%)として、1,1’−ジBOC−5,5’−ジカルボエトキシ−2,3’−ジメチル−2’,3−ジインドリルメタン(52)が得られた。一般手順を使用して、52(0.43g、0.69mmol)を脱保護した。再結晶(酢酸エチル/ヘキサン)すると、白色固形物(0.25g、87%)として、53が得られた:
【0170】
【化74】

スキームVIIは、実施例16および17の反応を図示している。
【0171】
【化75】

スキームVII。a.NaOH水溶液。b.(t−BuOCO)O、DMAP。c.LiTMP;ClCOCHCH。d.CFCOH。e.LTMP;(CHO。
【0172】
(実施例16)
(5−カルボエトキシ−6−エトキシカルボニルオキシ−7H−インドロ[2,3−b]カルバゾール(57)および6−エトキシカルボニルオキシ−5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾール(58)の調製)
(a)3,3’−ジインドリルメタン(55)。10%NaOH水溶液(100mL)中のインドール−3−カルビノール(54)(1.0g、6.79mmol)を、1時間還流した。その溶液を冷却し、二酸化炭素で中和し、そして濾過により、白色沈殿物を集め、これを、次いで、トルエンから結晶化して、白色固形物(0.65g、77%)として、55を得た:
【0173】
【化76】

(b)1,1’−ジBOC−3,3’−ジインドリルメタン(56)。55(2.0g、8.12mmol)および(t−BuOOC)O(3.9g、17.87mmol)のTHF(20mL)溶液に、触媒量のDMAPを加え、そしてアルゴン下にて、一晩攪拌した。溶媒を蒸発させて、粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(3%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(3.44g、95%)として、56が得られた:
【0174】
【化77】

(c)5−カルボエトキシ−6−エトキシカルボニルオキシ−7H−インドロ[2,3−b]カルバゾール(57)および6−エトキシカルボニルオキシ−5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾール(58)。2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(1.7mL、10mmol)のTHF(25mL)溶液に、−78℃で、アルゴン下にて、ヘキサン(6.6mL)中の1.6M n−BuLi(9.4mmol)を加え、そして15分間にわたって、0℃まで温めた。その反応混合物を−78℃まで再冷却した後、THF(5mL)中の56(0.7g、1.57mmol)をゆっくりと加え、そしてClCOCHCH(2mL)を加える前に、攪拌を30分間継続した。この反応混合物を、−78℃で、2時間攪拌し、NaHCO飽和溶液に注ぎ、そして50%EtOAc/ヘキサンで抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥し(MgSO)、濾過し、そして濃縮して、粗混合物を得、これを、次いで、一般手順を使用して、脱保護した。フラッシュクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物として、57(0.1g、15%)および58(0.39g、72%)が得られた。5−カルボエトキシ−6−エトキシカルボニルオキシ−7H−インドロ[2,3−b]カルバゾール(57):
【0175】
【化78】

(実施例17)
(6−メチル−インドロ[2,3−b]カルバゾール(60)の合成)
(a)6−メチル−5,7−ジBOC−インドロ[2,3−b]カルバゾール(59)。2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(3.5g、24.8mmol)のTHF(40mL)溶液に、−78℃で、アルゴン下にて、ヘキサン(14mL)中の1.6M n−BuLi(22.4mmol)を加え、そして15分間にわたって、0℃まで温めた。その反応混合物を−78℃まで再冷却した後、THF(5mL)中の56(1g、2.24mmol)をゆっくりと加え、そして無水酢酸(8mL)を加える前に、攪拌を30分間継続した。その混合物を、30分間にわたって、0℃までゆっくりと温めた。この反応混合物をNaHCO飽和溶液に注ぎ、そして50%EtOAc/ヘキサンで抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥し(MgSO)、濾過し、そして濃縮して、粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(5%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(0.98g、93%)として、59が得られた:
【0176】
【化79】

(b)一般手順を使用して、6−メチル−5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾール(60.59(0.98g、2.08mmol)を脱保護した。再結晶(酢酸エチル/ヘキサン)にかけると、白色固形物(0.51g、91%)として、60が得られた:
【0177】
【化80】

スキームVIIIは、実施例18〜22の反応を図示している。
【0178】
【化81】

スキームVIII。a.LiTMP;ClCOCHCH。b.t−BuLi(5.5当量);ClCOCHCH。c.CFCOH。d.LiTMP;(CHCO)O。e.t−BuLi(4.4当量);ClCOCHCH。f.LiTMP;(CCO)O。g.LiTMP;ClCOCHCH;CHCOH。h.CHI、KCO、DMF。
【0179】
(実施例18)
(2,10−ジカルボエトキシ−6−エトキシカルボニルオキシ−5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾール(63)の合成)
(a)2,10−ジブロモ−6−エトキシカルボニルオキシ−5,7−ジBOC−インドロ[2,3−b]カルバゾール(61)。2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(20.3g、143.5mmol)のTHF(300mL)溶液に、−78℃で、アルゴン下にて、ヘキサン(81.5mL)中の1.6M n−BuLi(130.4mmol)を加え、そして15分間にわたって、0℃まで温めた。その反応混合物を−78℃まで再冷却した後、THF(15mL)中の17(7.88g、13.04mmol)をゆっくりと加え、そしてClCOCHCH(30mL)を加える前に、攪拌を30分間継続した。その混合物を、2時間にわたって、−10℃までゆっくりと温めた。この反応混合物をNaHCO飽和溶液に注ぎ、そして50%EtOAc/ヘキサンで抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥し(MgSO)、濾過し、そして濃縮して、粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(5%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(8.6g、94%)として、61が得られた:
【0180】
【化82】

(b)2,10−ジカルボエトキシ−6−エトキシカルボニルオキシ−5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾール(63)。ペンタン中の1.7M t−BuLi(32.3mL、54.8mmol)のTHF(200mL)溶液に、−100℃で、アルゴン下にて、THF(20mL)中の61(7.0g、9.97mmol)を加え、そして10分間攪拌した。ClCOCHCH(30mL)を加え、その混合物を、2.5時間にわたって、−10℃までゆっくりと温めた。その反応混合物をNHCl飽和水溶液に注ぎ、そして50%EtOAc/ヘキサンで抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥し(MgSO)、濾過し、そして濃縮して、粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(10%;20%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(6.1g、89%)として、1,1’−ジBOC−2,10−ジカルボエトキシ−6−エトキシカルボニルオキシ−インドロ[2,3−b]カルバゾール62が得られた。一般手順を使用して、62(4.3g、6.24mmol)を脱保護した。再結晶(酢酸エチル/ヘキサン)すると、白色固形物(2.8g、92%)として、63が得られた:
【0181】
【化83】

(実施例19)
(2,10−ジブロモ−6−エトキシカルボニルオキシ−5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾール(64)の合成)
2,10−ジブロモ−6−エトキシカルボニルオキシ−5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾール(64)。一般手順を使用して、61(0.54g、0.77mmol)を脱保護した。再結晶(酢酸エチル/ヘキサン)にかけると、白色固形物(0.34g、88%)として、64が得られた:
【0182】
【化84】

(実施例20)
(2,10−ジカルボエトキシ−6−メチル−5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾール(67)の合成)
(a)2,10−ジブロモ−6−メチル−5,7−ジBOC−インドロ[2,3−b]カルバゾール(65)。2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(2.9g、20.5mmol)のTHF(40mL)溶液に、−78℃で、アルゴン下にて、ヘキサン(11.5mL)中の1.6M n−BuLi(18.4mmol)を加え、そして15分間にわたって、0℃まで温めた。その反応混合物を−78℃まで再冷却した後、THF(10mL)中の17(1.1g、1.82mmol)をゆっくりと加え、そして無水酢酸(8mL)を加える前に、攪拌を30分間継続した。10分後、その混合物を、30分間にわたって、0℃まで温めた。この反応混合物をNaHCO飽和溶液に注ぎ、そして50%EtOAc/ヘキサンで抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥し(MgSO)、濾過し、そして濃縮して、粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(3%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(1.04g、91%)として、65が得られた:
【0183】
【化85】

(b)2,10−ジカルボエトキシ−6−メチル−5,7−ジBOC−インドロ[2,3−b]カルバゾール(66)。一般手順(b)を使用して、65(0.387g、0.62mmol)、ペンタン中の1.7M t−BuLi(1.8mL、3.10mmol)およびClCOCHCH(1mL)から、66を調製した。フラッシュクロマトグラフィー(5%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(0.17g、45%)として、66が得られた:
【0184】
【化86】

(c)2,10−ジカルボエトキシ−6−メチル−5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾール(67)。一般手順を使用して、66(0.14g、0.23mmol)を脱保護した。再結晶(酢酸エチル/ヘキサン)にかけると、白色固形物(0.092g、97%)として、67が得られた:
【0185】
【化87】

(実施例21)
(2,10−ジカルボエトキシ−6−ヘプタフルオロプロピル−5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾール(70)の合成)
(a)2,10−ジブロモ−6−ヘプタフルオロプロピル−5,7−ジBOC−インドロ[2,3−b]カルバゾール(68)。2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(8.9g、63mmol)のTHF(180mL)溶液に、−78℃で、アルゴン下にて、ヘキサン(37.5mL)中の1.6M n−BuLi(60mmol)を加え、そして15分間にわたって、0℃まで温めた。その反応混合物を−78℃まで再冷却した後、THF(20mL)中の17(4g、6.62mmol)をゆっくりと加え、そして無水ヘプタフルオロ酪酸(25g)を加える前に、攪拌を30分間継続した。10分後、その混合物を、30分間にわたって、0℃まで温めた。この反応混合物をNaHCO飽和溶液に注ぎ、そして酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥し(MgSO)、濾過し、そして濃縮して、粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(5%EtOAc/ヘキサン)にかけると、過剰な試薬が混入した68が得られた。再結晶(酢酸エチル/ヘキサン)にかけると、白色固形物(4.1g、79%)として、68が得られた:
【0186】
【化88】

(b)2,10−ジカルボエトキシ−6−ヘプタフルオロプロピル−5,7−ジBOC−インドロ[2,3−b]カルバゾール(69)。一般手順(b)を使用して、68(4.0g、5.11mmol)、ペンタン中の1.7Mt−BuLi(15mL、25.56mmol)およびClCOCHCH(5mL)から、69を調製した。フラッシュクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(3.58g、91%)として、69が得られた:
【0187】
【化89】

(c)2,10−ジカルボエトキシ−6−ヘプタフルオロプロピル−5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾール(70)。一般手順を使用して、69(3.58g、4.66mmol)を脱保護した。再結晶(酢酸エチル/ヘキサン)にかけると、白色固形物(2.6g、98%)として、70が得られた:
【0188】
【化90】

(実施例22)
(2,10−ジカルボエトキシ−6−メトキシ−5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾール(74)の合成)
(a)2,10−ジブロモ−6−ヒドロキシ−5,7−ジBOC−インドロ[2,3−b]カルバゾール(71)。2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(7.72g、54.7mmol)のTHF(180mL)溶液に、−78℃で、アルゴン下にて、ヘキサン(31mL)中の1.6M n−BuLi(49.7mmol)を加え、そして15分間にわたって、0℃まで温めた。その反応混合物を−78℃まで再冷却した後、THF(20mL)中の17(3g、4.97mmol)をゆっくりと加え、そしてClCOCHCH(15mL)を加える前に、攪拌を30分間継続した。30分後、その混合物に、−78℃で、THF(10mL)中のCHCOH(10mL)を加え、そして10分間攪拌した。その反応混合物をHOに注ぎ、その有機層を水、ブラインで洗浄し、そして濃縮して、固形物を得た。再結晶(酢酸エチル/ヘキサン)にかけると、白色固形物(2.9g、92%)として、71が得られた:
【0189】
【化91】

(b)2,10−ジブロモ−6−メトキシ−5,7−ジBOC−インドロ[2,3−b]カルバゾール(72)。フェノール71(2.3g、3.65mmol)のDMF/THF(20/20mL)懸濁液に、室温で、アルゴン下にて、CHI(1.1mL、17.7mmol)および過剰量のKCOを加え、そして一晩攪拌した。その反応混合物を20%EtOAc/ヘキサンで希釈し、そして水(4回)およびブラインで洗浄した。合わせた有機抽出物を乾燥し(MgSO)、濾過し、そして濃縮して、粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(3%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(1.04g、91%)として、72が得られた:
【0190】
【化92】

(c)2,10−ジカルボエトキシ−6−メトキシ−5,7−ジBOC−インドロ[2,3−b]カルバゾール(73)。一般手順(b)を使用して、72(2.3g、3.57mmol)、ペンタン中の1.7Mt−BuLi(10.5mL、17.8mmol)およびClCOCHCH(15mL)から、73を調製した。フラッシュクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(2.1g、93%)として、73が得られた:
【0191】
【化93】

(d)2,10−ジカルボエトキシ−6−メトキシ−5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾール(74)。一般手順を使用して、73(2.1g、3.33mmol)を脱保護した。再結晶(酢酸エチル/ヘキサン)にかけると、白色固形物(1.4g、97%)として、74が得られた:
【0192】
【化94】

(実施例23)
(2−(2−カルボエトキシ−インドール−3−イルメチル)−2’−カルボエトキシ−3,3’−ジインドリルメタン(75)の合成)
【0193】
【化95】

スキームIX。a.(CFSOSc。
【0194】
2−(2−カルボエトキシ−インドール−3−イルメチル)−2’−カルボエトキシ−3,3’−ジインドリルメタン(75)。CHCl(6mL)中の3−ヒドロキシメチル−インドール−2−カルボン酸エチル(3)(0.3g、1.37mmol)およびインドール(4)(0.08g、0.68mmol)の混合物に、(CFSOSc(0.05g)を加え、そしてアルゴン下にて、一晩攪拌した。溶媒を蒸発させて、粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(0.28g、79%)として、75が得られた:
【0195】
【化96】

(実施例24)
(2−(5−カルボエトキシ−インドール−3−イルメチル)−5,5’−ジカルボエトキシ−3,3’−ジインドリルメタン(79)の合成)
【0196】
【化97】

スキームX。a.(CFSOSc。b.(t−BuOCO)O、DMAP。c.t−BuLi;ClCOCHCH。d.CFCOH。
【0197】
(a)1,1’−ジBOC−2−(1−BOC−5−カルボエトキシ−インドール−3−イルメチル)−5,5’−ジブロモ−3,3’−ジインドリルメタン(77)。CHCl(65mL)中の5−ブロモインドール−3−カルビノール(15)(7.76g、34.34mmol)および5−ブロモインドール(16)(6.73g、34.34mmol)の混合物に、(CFSOSc(1.0g、2.03mmol)を加え、そしてアルゴン下にて、一晩攪拌した。溶媒を蒸発させて、粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)にかけると、トリマー76(1.59g、7.6%)が得られた。76(1.59g、2.6mmol)および(t−BuOOC)O(1.9g、8.6mmol)のTHF(45mL)溶液に、触媒量のDMAPを加え、そしてアルゴン下にて、一晩攪拌した。溶媒を蒸発させて、粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(5%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(2.25g、95%)として、77が得られた:
【0198】
【化98】

(b)1,1’−ジBOC−2−(1−BOC−5−カルボエトキシ−インドール−3−イルメチル)−5,5’−ジカルボエトキシ−3,3’−ジインドリルメタン(78)。一般手順(b)を使用して、77(2.25g、2.46mmol)、ペンタン中の1.7M t−BuLi(8.8mL、15mmol)およびClCOCHCH(2mL)から、78を調製した。フラッシュクロマトグラフィー(15%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(1.89g、86%)として、78が得られた:
【0199】
【化99】

(c)2−(5−カルボエトキシ−インドール−3−イルメチル)−5,5’−ジカルボエトキシ−3,3’−ジインドリルメタン(79)。一般手順を使用して、78(1.8g、2.01mmol)を脱保護した。フラッシュクロマトグラフィー(60%EtOAc/ヘキサン)にかけると、白色固形物(1.12g、94%)として、79が得られた:
【0200】
【化100】

(実施例25)
(乳癌細胞株におけるDIM、LTおよび新規アナログの増殖阻害、エストロゲン活性、および抗エストロゲン活性のインビトロ決定)
増殖阻害アッセイを、DIM、LTおよび本発明の新規化合物のうちのいくつかを用いて、いくつかの乳癌細胞株に対して行った。研究した細胞株は、MCF−7(ER)、MDA−MB−231(ER)、およびMCF−7(ER)のタモキシフェン耐性株であった。この増殖アッセイを、Tiwariら(Tiwari,R.K.,J Natl Cancert Inst 86:126−131,1994)の方法に従って行った。増殖阻害アッセイについては、細胞を、マルチウェル培養プレートにおいて増殖させた。実験を4連で行った。MAC−7(ER)細胞を、内因性エストロゲンを除去するために処理した5%動物血清を含む特別な培地中で増殖させた。プレートを37℃において24時間インキュベートした後、各ウェルに、試験化合物を、エストロゲン17β−エストラジオール(E)を含むかまたは含まずに、種々の濃度で添加した。次いで、培地および試験溶液を1日おきに交換しながら、これらの細胞を7日間インキュベートした。8日目に、培地を除去し、試験溶液を含まない新鮮な培地で置き換えた後、テトラゾリウム生殖試験を行って、生存細胞の百分率を決定した(生存細胞は無色のテトラゾリウムを生殖のホルマザンに変換する)。テトラゾリウムブルーを添加した4時間後に、反応を停止させ、そしてホルマザンの濃度を、酵素連結免疫吸着アッセイ(ELISA)プレートリーダーにおける575nmでの光吸収の検出によって測定した。増殖阻害パーセントを、試験化合物を含むサンプルについてのELISAの結果を、コントロールサンプルについての結果によって除算することによって決定した。MDA−MB−321(ER)細胞を維持し、そしてエストロゲンを添加しなかったこと以外は上記と同じ条件下で試験した。
【0201】
エストロゲン活性および抗エストロゲン活性を、Ishikawaアッセイ(Littlefield,B.A.,Endocrinology 127:2757−2762,1990)を用いて決定した。活性を、10μM濃度の試験化合物において測定した。ヒトIshikawa細胞(子宮内膜癌細胞)は、エストロゲンに対して非常に高感度であり、そしてエストロゲン活性を有する化合物は、10−12M程度の低レベルで投与された場合にアルカリホスファターゼ(AlkP)酵素活性をこれらの細胞において誘導する。Ishikawa細胞を、グルタミン、ピルビン酸ナトリウムおよび10%動物血清を補充した増殖培地中で増殖させた。実験の24時間前に、この培地を、フェノールレッドを含まず、内因性エストロゲンを除去するように処理した5%動物血清を含む培地と交換した。1日目に、細胞を収集し、そしてフェノールレッドを含まない新鮮培地中にプレーティングし、そしてエストロゲン17β−エストラジオールを含むかまたは含まない試験溶液を添加した。処理した細胞を72時間インキュベートした後、AlkPアッセイを用いて、試験化合物のエストロゲン活性および抗エストロゲン活性を決定した。上記のテトラゾリウムブルーアッセイと同様に、このアッセイは、ELISAプレートリーダーを用いた比色検出を含むが、ここでは指示色素は黄色である。
【0202】
いくつかの化合物についてのこれらの研究の結果を表1に提示する。これらの化合物は、エストロゲン依存性細胞株、エストロゲン非依存性細胞株および薬物耐性細胞株を含め、研究した3つ全ての乳癌細胞株の強力な増殖阻害を示した。増殖阻害は、DIMまたはLTについてよりも、新規化合物についてかなり大きかった。DIMまたはLT自体は、I3Cよりもかなり強力である。さらに、新規化合物は全て、測定可能なエストロゲン活性を伴わずに、強力な抗エストロゲン活性を示した。対照的に、DIMは、Ishikawaアッセイにおいて、中程度のエストロゲン活性および抗エストロゲン活性を提示した。
【0203】
【表1】

(実施例26)
(卵巣癌細胞株に対する化合物74の増殖阻害活性のインビトロ決定)
アッセイを化合物74(SR13668)に対して行って、2つの卵巣癌細胞株(NIH−OVCAR−3およびSKOV−3)に対するその増殖阻害効果を決定した。NIH−OVCAR−3細胞を、2mMグルタミン(GLN)および10%ウシ胎仔血清(FCS)を補充したRPMI−1640培地中で、そしてSKOV−3細胞を、2mM GLNおよび10%FCSを補充したMcCoy 5A培地中で慣用的に維持する。両方の細胞に1日おきに新鮮培地を供給し、そして6〜7日毎に慶大する。増殖阻害活性を行うために、いずれかの細胞株由来の細胞を、96ウェルプレート中に、200μLの培地中で2000細胞/ウェルにおいて播種する。細胞を24時間付着させた後、ジメチルスルホキシド(DMSO)中に溶解してさらに培地で希釈した試験化合物を、10μLのアリコートにて各ウェルに添加する。最終DMSO濃度を0.05%に保つ。コントロールウェルは、ビヒクルのみを受け取る。培地および試験溶液を1日おきに置き換える。7日目に、生存細胞を、MTTキットを用い、MTTアッセイ(テトラゾリウムブルー)によって測定する。
【0204】
化合物74は、両方の株由来の細胞の増殖を阻害する際に強力であることが見出された:IC50値は、NIH−OVCAR−3について5.1μMであり、SKOV−3について4.0μMであった。これらの細胞株は両方とも、シスプラチン耐性であって攻撃的であり、処置が困難な癌であるので、これらの結果は、非常に有望であり、卵巣癌の処置において潜在的突破口を示す。
【0205】
(実施例27)
(前立腺癌細胞株に対する46の増殖阻害活性のインビトロでの決定)
アッセイを、化合物46(SR13654)に対して行って、3つの前立腺癌細胞株(LNCaP、DU−145およびPC−3)に対するその増殖阻害効果を決定した。この方法を、本明細書中に簡単に記載した。LNCaP細胞およびPC−3細胞を、RPMI−164培地において維持し、そしてSU−145細胞を、非必須アミノ酸、2mMグルタミンおよび1mMピルベートを補充したEagle最小必須培地(MEM)培地中で維持する。全ての培地は、10%ウシ胎児血清(FCS)を含む。化合物を。細胞増殖に対するそれらの効果についてスクリーニングするために、細胞を、200μLの培地中に2000細胞/ウェルにおいて96ウェルプレート中に播種する。細胞を24時間付着させた後、試験化合物を、10μLアリコートにおいて各ウェルに添加し、そしてコントロールウェルはビヒクルのみを受け取る。培地および試験溶液を2日おきに置き換える。7日目に、生存細胞を、製造業者(Promega,Madison,WI)によって提供されるプロトコルを用いて、MTTアッセイによって測定する。
【0206】
化合物46は、これらの3つの細胞株において強力な増殖阻害活性を示した:IC50値は、LNCaPについて4.7μM、DU−145について0.48μM、そしてPC−3について0.2μMであった。DU−145およびPC−3は侵襲性でかつアンドロゲン非応答性の細胞株であり、これらは、転移性の可能性が非常に高く、抗アンドロゲンによって処置され得ないので、これらの結果は非常に有望であり、そして前立腺癌の処置における潜在的突破口を示す。
【0207】
(実施例28)
((ER)MDA−MB−231乳癌細胞株における化合物74の抗浸潤性活性のインビトロ決定)
インビトロ浸潤研究において、浸潤の阻害が、細胞死または単純な細胞増殖に起因しないことを実証することが非常に重要である;従って、本発明者らはまた、これらの研究において、平行細胞増殖阻害アッセイを行った。MDA−MB−231ヒト癌細胞を、このBoydenチャンバー浸潤アッセイ(Mengら、(2000)J.Mol.Med.78,155−165;Mengら(2000)Breast Cancer Res.Treat.63,147−152)のために使用した。簡単に述べると、24ウェルのBiocoat浸潤チャンバープレートの各ウェルに対して、10% FCSH 6μg/ml フィブロネクチンを含有する適切な媒体(0.6mL)を加え、その後、各ウェルにCCIを穏やかに配置する。各CCIに対して、試験化合物またはビヒクル単独のいずれかを含有する媒体(200μL)中に懸濁させた、新たに採取した細胞を加えた。この調製物を、37℃で16時間インキュベートし、次いで、各ウェルからCCIを取り出し、PBS中の3.7%パラホルムアルデヒド(1mL)で10分間固定し、そしてWright−Giemsa染色溶液(1mL)中で10分間染色する。染色したCCIを、ガラス顕微鏡スライド上に置き、そして綿棒でこすって上面細胞を慎重に除去する。下面の細胞を、明視野顕微鏡で数える。試験化合物の阻害効果を、調製物で処理した細胞数をビヒクルコントロールの細胞数で除算することによって算出し、百分率で表す。
【0208】
これらの研究の結果は、5μMの濃度で、化合物74のみが22%の増殖阻害を示したが、同一の16時間の終点を有する同じ濃度で、化合物74が、MDA−MB−231細胞の浸潤能力において90%の低下を示したことを示す。浸潤が転移を誘導し、そして転移が癌を不治の病に変えるので、治療意図を有するいずれの有望な新たな戦略または治療も、細胞増殖だけでなく細胞浸潤もまた目標として、癌治療において累積利益を達成すべきである。これらの結果は、これらの新規インドールアナログが、癌転移の抑制における可能性を有することを示す。
【0209】
(実施例29)
(ヌードマウスにおけるERMCF−7乳癌異種移植片に対して経口投与した化合物74の抗腫瘍形成活性)
エストロゲン依存性の乳癌に対する新規化合物74のインビトロ活性を研究するために、この化合物を、(ER)MCF−7乳癌細胞を移植したヌードマウスに投与した。実験の始めに、細胞増殖を刺激するために、癌細胞の接種の2日前に、エストロゲンペレットを雌性BAlb/cヌードマウスに皮下(s.c)移植した。次いで、媒体−Matrigel混合物(1:1、v/v)中の5×10細胞の接種材料を使用して、MCF−7細胞を脇腹に皮下(s.c.)移植した。平均腫瘍容積が約100mmに到達した場合に、滅菌生理食塩水(またはコントロール用にビヒクル単独)中の0.5%ヒドロキシプロピルセルロース中の試験化合物を、胃管によって毎日経口投与した。実験群およびコントロール群には、7匹のマウスがいた。マウスを、細胞増殖について毎日試験し、そして腫瘍の重さおよび体重を週に2回測定した。腫瘍容積は、4/3πr(それぞれ、rは短半径であり、そしてrは長半径である)である。27日目に、すべてのマウスを屠殺し、そして主要な臓器を病理学者によって試験した。
【0210】
図1に示したように、化合物74を与えたマウスは、一貫して、化合物74を与えなかったコントロールマウスの腫瘍容積より半分未満の腫瘍容積を有した。処置したマウスの体重は影響を受けなかった。このことは、化合物74が全く悪影響を有さないことを示す。
【0211】
(実施例30)
(ヌードマウスにおける(ER)MDA−MB−231乳癌異種移植片に経口投与した化合物74の抗浸潤性活性)
エストロゲン依存性の乳癌に対するインビボでの有効性に関するさらなる試験として、化合物74を、(ER)MDA−MB−231ヒト乳癌異種移植片を移植したヌードマウスに投与した。始めに、雌性Balb/cヌードマウスに、媒体−Matrigel混合物(1:1、v/v)中の5×10細胞の接種材料を使用して、MDA−MB−231細胞を皮下(s.c.)移植した。平均腫瘍容積が約70mmに到達した場合に、化合物を、3つの用量レベル(10mg/kg、30mg/kg、および100mg/kg)で、経口胃管を通して毎日投与した。本研究で使用した方法は、本質的に本明細書中の実施例29に記載の方法と類似であった。
【0212】
図2に示したように、化合物74を与えたマウスは、一貫して、化合物74を与えなかったコントロールマウスの腫瘍容積より半分未満の腫瘍容積を有した。処置したマウスの体重は影響を受けなかった、このことは、化合物74が全く悪影響を有さないことを示す。
【0213】
(実施例31)
(ヌードマウスにおけるSKOV−3ヒト卵巣癌異種移植片に経口投与した化合物74の抗浸潤性活性)
始めに、雌性Balb/cヌードマウスに、媒体−Matrigel混合物(1:1、v/v)中の5×10細胞の接種材料を使用して、SKOV−3細胞を脇腹に皮下(s.c.)移植し、そして化合物74(30mg/kg)を0日目から胃管を通して経口投与した。腫瘍容積および体重を、週に2回測定した。処置したマウスの体重は影響を受けなかった。このことは、化合物74が低い全身毒性を有することを示す。図3に示したように、化合物74を与えたマウスは、一貫して、化合物74を与えなかったコントロールマウスの腫瘍容積より有意に低い腫瘍容積を有した。SKOV−3は、極めて薬物耐性なヒト卵巣癌細胞株であり、そして侵攻性で、処置困難な癌であるので、これらの結果は非常に有望であり、そして卵巣癌の処置における潜在的進歩を示す。
【図面の簡単な説明】
【0214】
【図1】図1は、実施例29で評価したように、ヌードマウスのER MCF−7乳癌異種移植片に対する本発明の化合物2,10−ジカルボエトキシ−6−メトキシ−5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾール(化合物74)の抗腫瘍形成活性を図示しているグラフである。
【図2】図2は、実施例30で評価したように、ヌードマウスの(ER)MDA−MB−231乳癌異種移植片に対する同じ化合物の抗腫瘍形成活性を図示しているグラフである。
【図3】図3は、実施例31で評価したように、ヌードマウスのSKOV−3ヒト卵巣癌異種移植片に対する同じ化合物の抗腫瘍形成活性を図示しているグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

の構造を有する化合物であって、ここで:
、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルケニル、C〜C24アルキニル、C〜C20アリール、C〜C24アルカリール、C〜C24アラルキル、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C24アルコキシ、C〜C24アルケニルオキシ、C〜C24アルキニルオキシ、C〜C20アリールオキシ、アシル、アシルオキシ、C〜C24アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、ハロカルボニル、C〜C24アルキルカルボナト、C〜C20アリールカルボナト、カルボキシ、カルボキシラト、カルバモイル、モノ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、モノ−置換アリールカルバモイル、チオカルバモイル、カルバミド、シアノ、イソシアノ、シアナト、イソシアナト、イソチオシアナト、アジド、ホルミル、チオホルミル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C24アルキル)−置換アミノ、モノ−およびジ−(C〜C20アリール)−置換アミノ、C〜C24アルキルアミド、C〜C20アリールアミド、イミノ、アルキルイミノ、アリールイミノ、ニトロ、ニトロソ、スルホ、スルホナト、C〜C24アルキルスルファニル、アリールスルファニル、C〜C24アルキルスルフィニル、C〜C20アリールスルフィニル、C〜C24アルキルスルホニル、C〜C20アリールスルホニル、ホスホノ、ホスホナト、ホスフィナト、ホスホ、ホスフィノ、およびそれらの組合せからなる群から別個に選択される置換基であり、さらに、ここで、2個の隣接(オルト)置換基は、結合して、環状構造を形成し得、該環状構造は、5員環、6員環、および縮合5員および/または6員環から選択され、ここで、該環状構造は、芳香族、脂環族、ヘテロ芳香族またはヘテロ脂肪族であり、そして0個〜4個の非水素置換基および0個〜3個のヘテロ原子を有する;そして
11およびR12は、別個に、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C24アルキル、(C〜C24アルキルアミノ)−置換C〜C24アルキル、およびジ−(C〜C24アルキル)アミノ−置換C〜C24アルキルからなる群から選択されるが、
但し、少なくとも1個のR、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11およびR12は、水素以外のものである;そしてR、R、R、R、R、R、RおよびRが、水素、ハロ、アルキルおよびアルコキシから選択されるとき、R11およびR12は、水素およびアルキル以外のものである、
化合物。
【請求項2】
前記化合物が、式(Ia)
【化2】

の構造を有するように、R、R、R、R、R、RおよびRが、水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
およびRが、別個に、水素、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルコキシ、C〜C20アリールオキシ、アルキルカルボニル、C〜C12〜C20アリールカルボニル、C〜C12アシルオキシ、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、C〜C12アルキルカルボナト、カルボキシ、カルバモイル、モノ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C12アルキル)−置換アミノ、C〜C12アルキルアミド、C〜C12アルキルスルファニル、C〜C12アルキルスルフィニルおよびC〜C12アルキルスルホニルからなる群から選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
およびRが、別個に、ハロ、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシ、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C12アルキルカルボナト、カルバモイル、モノ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、C〜C12アルキルスルファニル、C〜C12アルキルスルフィニルおよびC〜C12アルキルスルホニルからなる群から選択される、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
10が、C〜C12アルキル、C〜C12ハロアルキル、C〜C12アルコキシ、C〜C12アルキルスルファニル、C〜C12アルコキシカルボニルまたはC〜C12アルキルカルボナトである、請求項2に記載の化合物。
【請求項6】
11およびR12が、別個に、水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C12アルキル、(C〜C12アルキルアミノ)−置換C〜C12アルキルおよびジ−(C〜C12アルキル)アミノ)−置換C〜C12アルキルからなる群から選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項7】
、RおよびR10の少なくとも1個が、C〜C12アルコキシカルボニルまたはC〜C12アルキルカルボナトである、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
、RおよびR10の少なくとも1個が、C〜CアルコキシカルボニルまたはC〜Cアルキルカルボナトである、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
およびRが、別個に、水素およびC〜Cアルコキシカルボニルから選択される;
10が、ハロ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルスルファニル、C〜CアルコキシカルボニルまたはC〜Cアルキルカルボナトである;そして
11およびR12が、別個に、水素およびC〜Cアルキルから選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項10】
およびRが、別個に、水素およびエトキシカルボニルから選択される;
10が、水素、メトキシ、エトキシカルボニル、エチルカルボナトまたは過フッ化C〜Cアルキルである;そして
11およびR12が、水素である、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
、RおよびR10が、エトキシカルボニルである、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
およびRが、エトキシカルボニルであり、そしてR10が、ヘプタフルオロ−(n−プロピル)である、請求項10に記載の化合物。
【請求項13】
およびRが、エトキシカルボニルであり、そしてR10が、メトキシである、請求項10に記載の化合物。
【請求項14】
式(II)
【化3】

の構造を有する化合物であって、ここで:
、R、R、R、R、R、RおよびRは、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルケニル、C〜C24アルキニル、C〜C20アリール、C〜C24アルカリール、C〜C24アラルキル、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C24アルコキシ、C〜C24アルケニルオキシ、C〜C24アルキニルオキシ、C〜C20アリールオキシ、アシル、アシルオキシ、C〜C24アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、ハロカルボニル、C〜C24アルキルカルボナト、C〜C20アリールカルボナト、カルボキシ、カルボキシラト、カルバモイル、モノ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、モノ−置換アリールカルバモイル、チオカルバモイル、カルバミド、シアノ、イソシアノ、シアナト、イソシアナト、イソチオシアナト、アジド、ホルミル、チオホルミル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C24アルキル)−置換アミノ、モノ−およびジ−(C〜C20アリール)−置換アミノ、C〜C24アルキルアミド、C〜C20アリールアミド、イミノ、アルキルイミノ、アリールイミノ、ニトロ、ニトロソ、スルホ、スルホナト、C〜C24アルキルスルファニル、アリールスルファニル、C〜C24アルキルスルフィニル、C〜C20アリールスルフィニル、C〜C24アルキルスルホニル、C〜C20アリールスルホニル、ホスホノ、ホスホナト、ホスフィナト、ホスホ、ホスフィノ、およびそれらの組合せからなる群から別個に選択され、さらに、ここで、2個の隣接(オルト)置換基は、結合して、環状構造を形成し得、該環状構造は、5員環、6員環、および縮合5員および/または6員環から選択され、ここで、該環状構造は、芳香族、脂環族、ヘテロ芳香族またはヘテロ脂肪族であり、そして0個〜4個の非水素置換基および0個〜3個のヘテロ原子を有するが、但し、RおよびRの両方ではなく1個は、アミノ、一置換アミノまたは二置換アミノであり得る;
11およびR12は、別個に、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C24アルキル、(C〜C24アルキルアミノ)−置換C〜C24アルキル、およびジ−(C〜C24アルキル)アミノ−置換C〜C24アルキルからなる群から選択される;
13およびR14は、R、R、R、R、R、R、RおよびRについて定義したとおりであるが、但し、R13およびR14の少なくとも1個は、水素以外のものである;そして
Xは、O、S、アリーレン、ヘテロアリーレン、CR1516またはNR17であり、ここで、R15およびR16は、水素、C〜Cアルキルであるか、または一緒になって、=CR1819を形成し、ここで、R18およびR19は、水素またはC〜Cアルキルであり、そしてR17は、R11およびR12について上で定義したとおりである、
化合物。
【請求項15】
前記化合物が、式(IIa)
【化4】

の構造を有するように、R、R、R、R、RおよびRが、水素であり、そしてXが、CR1516である、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
およびRが、別個に、水素、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルコキシ、C〜C20アリールオキシ、C〜C12アルキルカルボニル、C〜C20アリールカルボニル、C〜C12アシルオキシ、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、C〜C12アルキルカルボナト、カルボキシ、カルバモイル、モノ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C12アルキル)−置換アミノ、C〜C12アルキルアミド、C〜C12アルキルスルファニル、C〜C12アルキルスルフィニルおよびC〜C12アルキルスルホニルからなる群から選択される、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
およびRが、別個に、ハロ、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシ、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C12アルキルカルボナト、カルバモイル、モノ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、C〜C12アルキルスルファニル、C〜C12アルキルスルフィニルおよびC〜C12アルキルスルホニルからなる群から選択される、請求項16に記載の化合物。
【請求項18】
およびRの少なくとも1個が、C〜C12アルコキシカルボニルまたはC〜C12アルキルカルボナトである、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
11およびR12が、別個に、水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C12アルキル、(C〜C12アルキルアミノ)−置換C〜C12アルキルおよびジ−(C〜C12アルキル)アミノ−置換C〜C12アルキルからなる群から選択される、請求項15に記載の化合物。
【請求項20】
13およびR14が、別個に、水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシおよびC〜C12アルコキシカルボニルからなる群から選択される、請求項15に記載の化合物。
【請求項21】
15およびR16が、別個に、水素およびC〜C12アルキルから選択されるか、または一緒になって、=CR1819を形成し、ここで、R18およびR19が、水素またはC〜Cアルキルである、請求項15に記載の化合物。
【請求項22】
およびRが、別個に、水素およびC〜Cアルコキシカルボニルから選択される;
11およびR12が、別個に、水素およびC〜Cアルキルから選択される;
13およびR14が、別個に、水素、C〜Cアルキル、C〜CアルコキシおよびC〜Cアルコキシカルボニルから選択される;そして
15およびR16が、別個に、水素およびC〜Cアルキルから選択されるか、または一緒になって、=CHを形成する、請求項15に記載の化合物。
【請求項23】
およびRが、別個に、水素およびエトキシカルボニルから選択される;
11およびR12が、水素である;
13およびR14が、別個に、水素、メチルおよびエトキシカルボニルから選択される;そして
15およびR16が、水素である、請求項22に記載の化合物。
【請求項24】
およびRが、エトキシカルボニルである、請求項23に記載の化合物。
【請求項25】
式(III)
【化5】

の構造を有する化合物であって、ここで:
、R、R、R、R、R、R、R、R20およびR21は、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルケニル、C〜C24アルキニル、C〜C20アリール、C〜C24アルカリール、C〜C24アラルキル、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C24アルコキシ、C〜C24アルケニルオキシ、C〜C24アルキニルオキシ、C〜C20アリールオキシ、アシル、アシルオキシ、C〜C24アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、ハロカルボニル、C〜C24アルキルカルボナト、C〜C20アリールカルボナト、カルボキシ、カルボキシラト、カルバモイル、モノ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、モノ−置換アリールカルバモイル、チオカルバモイル、カルバミド、シアノ、イソシアノ、シアナト、イソシアナト、イソチオシアナト、アジド、ホルミル、チオホルミル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C24アルキル)−置換アミノ、モノ−およびジ−(C〜C20アリール)−置換アミノ、C〜C24アルキルアミド、C〜C20アリールアミド、イミノ、アルキルイミノ、アリールイミノ、ニトロ、ニトロソ、スルホ、スルホナト、C〜C24アルキルスルファニル、アリールスルファニル、C〜C24アルキルスルフィニル、C〜C20アリールスルフィニル、C〜C24アルキルスルホニル、C〜C20アリールスルホニル、ホスホノ、ホスホナト、ホスフィナト、ホスホ、ホスフィノ、およびそれらの組合せからなる群から別個に選択される置換基であり、さらに、ここで、2個の隣接(オルト)置換基は、結合して、環状構造を形成し得、該環状構造は、5員環、6員環、および縮合5員および/または6員環から選択され、ここで、該環状構造は、芳香族、脂環族、ヘテロ芳香族またはヘテロ脂肪族であり、そして0個〜4個の非水素置換基および0個〜3個のヘテロ原子を有する;
11およびR12は、別個に、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C24アルキル、(C〜C24アルキルアミノ)−置換C〜C24アルキル、およびジ−(C〜C24アルキル)アミノ−置換C〜C24アルキルからなる群から選択される;そして
Xは、O、S、アリーレン、ヘテロアリーレン、CR1516またはNR17であり、ここで、R15およびR16は、水素、C〜Cアルキルであるか、または一緒になって、=CR1819を形成し、ここで、R18およびR19は、水素またはC〜Cアルキルであり、そしてR17は、R11およびR12について上で定義したとおりである、
化合物。
【請求項26】
前記化合物が、式(IIIa)
【化6】

の構造を有するように、R、R、R、R、RおよびRが、水素であり、そしてXが、CR1516である、請求項25に記載の化合物。
【請求項27】
およびRが、別個に、水素、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルコキシ、C〜C20アリールオキシ、C〜C12アルキルカルボニル、C〜C20アリールカルボニル、C〜C12アシルオキシ、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、C〜C12アルキルカルボナト、カルボキシ、カルバモイル、モノ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C12アルキル)−置換アミノ、C〜C12アルキルアミド、C〜C12アルキルスルファニル、C〜C12アルキルスルフィニルおよびC〜C12アルキルスルホニルからなる群から選択される、請求項26に記載の化合物。
【請求項28】
およびRが、別個に、ハロ、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシ、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C12アルキルカルボナト、カルバモイル、モノ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、C〜C12アルキルスルファニル、C〜C12アルキルスルフィニルおよびC〜C12アルキルスルホニルからなる群から選択される、請求項27に記載の化合物。
【請求項29】
およびRの少なくとも1個が、C〜C12アルコキシカルボニルまたはC〜C12アルキルカルボナトである、請求項28に記載の化合物。
【請求項30】
11およびR12が、別個に、水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C12アルキル、(C〜C12アルキルアミノ)−置換C〜C12アルキルおよびジ−(C〜C12アルキル)アミノ−置換C〜C12アルキルからなる群から選択される、請求項26に記載の化合物。
【請求項31】
15およびR16が、別個に、水素およびC〜C12アルキルから選択されるか、または一緒になって、=CR1819を形成し、ここで、R18およびR19が、水素またはC〜Cアルキルである、請求項26に記載の化合物。
【請求項32】
13およびR14が、別個に、水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシおよびC〜C12アルコキシカルボニルからなる群から選択される、請求項26に記載の化合物。
【請求項33】
およびRが、別個に、水素およびC〜Cアルコキシカルボニルから選択される;
11およびR12が、別個に、水素およびC〜Cアルキルから選択される;
15およびR16が、別個に、水素、C〜Cアルキルから選択されるか、または一緒になって、=CHを形成する;そして
20およびR21が、別個に、水素、C〜Cアルキル、C〜CアルコキシおよびC〜Cアルコキシカルボニルから選択される、請求項26に記載の化合物。
【請求項34】
およびRが、別個に、水素およびエトキシカルボニルから選択される;
11およびR12が、水素である;
15およびR16が、水素である;そして
20およびR21が、別個に、水素、メチルおよびエトキシカルボニルから選択される、請求項33に記載の化合物。
【請求項35】
およびRが、エトキシカルボニルである、請求項34に記載の化合物。
【請求項36】
式(IV)
【化7】

の構造を有する化合物であって、ここで:
、R、R、R、R、R、R、R、R5A、R6A、R7A、R8A、R22およびR23は、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルケニル、C〜C24アルキニル、C〜C20アリール、C〜C24アルカリール、C〜C24アラルキル、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C24アルコキシ、C〜C24アルケニルオキシ、C〜C24アルキニルオキシ、C〜C20アリールオキシ、アシル、アシルオキシ、C〜C24アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、ハロカルボニル、C〜C24アルキルカルボナト、C〜C20アリールカルボナト、カルボキシ、カルボキシラト、カルバモイル、モノ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、モノ−置換アリールカルバモイル、チオカルバモイル、カルバミド、シアノ、イソシアノ、シアナト、イソシアナト、イソチオシアナト、アジド、ホルミル、チオホルミル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C24アルキル)−置換アミノ、モノ−およびジ−(C〜C20アリール)−置換アミノ、C〜C24アルキルアミド、C〜C20アリールアミド、イミノ、アルキルイミノ、アリールイミノ、ニトロ、ニトロソ、スルホ、スルホナト、C〜C24アルキルスルファニル、アリールスルファニル、C〜C24アルキルスルフィニル、C〜C20アリールスルフィニル、C〜C24アルキルスルホニル、C〜C20アリールスルホニル、ホスホノ、ホスホナト、ホスフィナト、ホスホ、ホスフィノ、およびそれらの組合せからなる群から別個に選択される置換基であり、さらに、ここで、2個の隣接(オルト)置換基は、結合して、環状構造を形成し得、該環状構造は、5員環、6員環、および縮合5員および/または6員環から選択され、ここで、該環状構造は、芳香族、脂環族、ヘテロ芳香族またはヘテロ脂肪族であり、そして0個〜4個の非水素置換基および0個〜3個のヘテロ原子を有する;そして
11、R12およびR12Aは、別個に、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C24アルキル、(C〜C24アルキルアミノ)−置換C〜C24アルキル、およびジ−(C〜C24アルキル)アミノ−置換C〜C24アルキルからなる群から選択される;そして
およびXは、別個に、O、S、アリーレン、ヘテロアリーレン、CR1516およびNR17から選択され、ここで、R15およびR16は、水素、C〜Cアルキルであるか、または一緒になって、=CR1819を形成し、ここで、R18およびR19は、水素またはC〜Cアルキルであり、そしてR17は、R11およびR12について定義したとおりであるが、
但し、R、R、R、R、R、R、R、R、R5A、R6A、R7A、R8A、R22およびR23の少なくとも1個は、水素以外のものである、
化合物。
【請求項37】
前記化合物が、式(IVa)
【化8】

の構造を有するように、R、R、R、R、R、R、R5A、R7AおよびR8Aが、水素であり、そしてXおよびXが、CHである、請求項36に記載の化合物であって:
但し、R、R、R6A、R11、R12、R12A、R22およびR23の少なくとも1個は、水素以外のものである、
化合物。
【請求項38】
、R、R6A、R22およびR23が、別個に、ハロ、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシ、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C12アルキルカルボナト、カルバモイル、モノ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、C〜C12アルキルスルファニル、C〜C12アルキルスルフィニルおよびC〜C12アルキルスルホニルからなる群から選択される、請求項37に記載の化合物。
【請求項39】
、R、R6A、R22およびR23の少なくとも1個が、C〜C12アルコキシカルボニルまたはC〜C12アルキルカルボナトである、請求項38に記載の化合物。
【請求項40】
11、R12およびR12Aが、別個に、水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C12アルキル、(C〜C12アルキルアミノ)−置換C〜C12アルキルおよびジ−(C〜C12アルキル)アミノ−置換C〜C12アルキルからなる群から選択される、請求項37に記載の化合物。
【請求項41】
、R、R6A、R22およびR23が、別個に、水素およびC〜Cアルコキシカルボニルから選択される;そして
11、R12およびR12Aが、別個に、水素およびC〜Cアルキルから選択される、請求項37に記載の化合物。
【請求項42】
、R、R6A、R22およびR23が、別個に、水素およびエトキシカルボニルから選択される;そして
11、R12およびR12Aが、水素である、請求項41に記載の化合物。
【請求項43】
、R、R6A、R22およびR23の少なくとも1個が、エトキシカルボニルである、請求項42に記載の化合物。
【請求項44】
式(I)
【化9】

の構造を有する化合物の治療有効量を含有する、医薬組成物であって、ここで:
、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルケニル、C〜C24アルキニル、C〜C20アリール、C〜C24アルカリール、C〜C24アラルキル、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C24アルコキシ、C〜C24アルケニルオキシ、C〜C24アルキニルオキシ、C〜C20アリールオキシ、アシル、アシルオキシ、C〜C24アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、ハロカルボニル、C〜C24アルキルカルボナト、C〜C20アリールカルボナト、カルボキシ、カルボキシラト、カルバモイル、モノ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、モノ−置換アリールカルバモイル、チオカルバモイル、カルバミド、シアノ、イソシアノ、シアナト、イソシアナト、イソチオシアナト、アジド、ホルミル、チオホルミル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C24アルキル)−置換アミノ、モノ−およびジ−(C〜C20アリール)−置換アミノ、C〜C24アルキルアミド、C〜C20アリールアミド、イミノ、アルキルイミノ、アリールイミノ、ニトロ、ニトロソ、スルホ、スルホナト、C〜C24アルキルスルファニル、アリールスルファニル、C〜C24アルキルスルフィニル、C〜C20アリールスルフィニル、C〜C24アルキルスルホニル、C〜C20アリールスルホニル、ホスホノ、ホスホナト、ホスフィナト、ホスホ、ホスフィノ、およびそれらの組合せからなる群から別個に選択される置換基であり、さらに、ここで、2個の隣接(オルト)置換基は、結合して、環状構造を形成し得、該環状構造は、5員環、6員環、および縮合5員および/または6員環から選択され、ここで、該環状構造は、芳香族、脂環族、ヘテロ芳香族またはヘテロ脂肪族であり、そして0個〜4個の非水素置換基および0個〜3個のヘテロ原子を有する;そして
11およびR12は、別個に、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C24アルキル、(C〜C24アルキルアミノ)−置換C〜C24アルキル、およびジ−(C〜C24アルキル)アミノ−置換C〜C24アルキルからなる群から選択されるが、
但し、少なくとも1個のR、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11およびR12は、水素以外のものである、
組成物。
【請求項45】
前記化合物が、式(Ia)
【化10】

の構造を有するように、R、R、R、R、R、RおよびRが、水素である、請求項44に記載の組成物。
【請求項46】
前記薬学的に受容可能な担体が、経口投与に適当であり、そして前記組成物が、経口剤形を含む、請求項44に記載の組成物。
【請求項47】
前記経口剤形が、錠剤である、請求項46に記載の組成物。
【請求項48】
前記経口剤形が、カプセル剤である、請求項46に記載の組成物。
【請求項49】
前記薬学的に受容可能な担体が、非経口投与に適当であり、そして前記組成物が、非経口投与可能な処方を含む、請求項44に記載の組成物。
【請求項50】
前記薬学的に受容可能な担体が、経口投与に適当であり、そして前記組成物が、経口剤形を含む、請求項45に記載の組成物。
【請求項51】
前記経口剤形が、錠剤である、請求項50に記載の組成物。
【請求項52】
前記経口剤形が、カプセル剤である、請求項50に記載の組成物。
【請求項53】
前記薬学的に受容可能な担体が、非経口投与に適当であり、そして前記組成物が、非経口投与可能な処方を含む、請求項45に記載の組成物。
【請求項54】
薬学的に受容可能な担体と組み合わせて、請求項14、15、25、26、36および37のいずれか1項に記載の化合物を含有する、医薬組成物。
【請求項55】
前記薬学的に受容可能な担体が、経口投与に適当であり、そして前記組成物が、経口剤形を含む、請求項54に記載の組成物。
【請求項56】
前記経口剤形が、錠剤である、請求項55に記載の組成物。
【請求項57】
前記経口剤形が、カプセル剤である、請求項55に記載の組成物。
【請求項58】
前記薬学的に受容可能な担体が、非経口投与に適当であり、そして前記組成物が、非経口投与可能な処方を含む、請求項54に記載の組成物。
【請求項59】
哺乳動物個体の癌を予防または治療する方法であって、該方法は、該個体に、式(I)
【化11】

の構造を有する化合物の治療有効量を投与する工程を包含する:
ここで:
、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルケニル、C〜C24アルキニル、C〜C20アリール、C〜C24アルカリール、C〜C24アラルキル、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C24アルコキシ、C〜C24アルケニルオキシ、C〜C24アルキニルオキシ、C〜C20アリールオキシ、アシル、アシルオキシ、C〜C24アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、ハロカルボニル、C〜C24アルキルカルボナト、C〜C20アリールカルボナト、カルボキシ、カルボキシラト、カルバモイル、モノ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、モノ−置換アリールカルバモイル、チオカルバモイル、カルバミド、シアノ、イソシアノ、シアナト、イソシアナト、イソチオシアナト、アジド、ホルミル、チオホルミル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C24アルキル)−置換アミノ、モノ−およびジ−(C〜C20アリール)−置換アミノ、C〜C24アルキルアミド、C〜C20アリールアミド、イミノ、アルキルイミノ、アリールイミノ、ニトロ、ニトロソ、スルホ、スルホナト、C〜C24アルキルスルファニル、アリールスルファニル、C〜C24アルキルスルフィニル、C〜C20アリールスルフィニル、C〜C24アルキルスルホニル、C〜C20アリールスルホニル、ホスホノ、ホスホナト、ホスフィナト、ホスホ、ホスフィノ、およびそれらの組合せからなる群から別個に選択される置換基であり、さらに、ここで、2個の隣接(オルト)置換基は、結合して、環状構造を形成し得、該環状構造は、5員環、6員環、および縮合5員および/または6員環から選択され、ここで、該環状構造は、芳香族、脂環族、ヘテロ芳香族またはヘテロ脂肪族であり、そして0個〜4個の非水素置換基および0個〜3個のヘテロ原子を有する;そして
11およびR12は、別個に、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C24アルキル、(C〜C24アルキルアミノ)−置換C〜C24アルキル、およびジ−(C〜C24アルキル)アミノ−置換C〜C24アルキルからなる群から選択されるが、
但し、少なくとも1個のR、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11およびR12は、水素以外のものである、
方法。
【請求項60】
前記化合物が、式(Ia)
【化12】

の構造を有するように、R、R、R、R、R、RおよびRが、水素である、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記癌が、エストロゲン依存性癌である、請求項59に記載の方法。
【請求項62】
前記癌が、乳癌、子宮頸癌、子宮癌、卵巣癌または子宮内膜癌である、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記癌が、乳癌である、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記癌が、卵巣癌である、請求項62に記載の方法。
【請求項65】
前記癌が、転移性である、請求項61に記載の方法。
【請求項66】
前記癌が、薬剤耐性癌である、請求項61に記載の方法。
【請求項67】
前記癌が、多剤耐性を示す、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記癌が、非エストロゲン依存性癌である、請求項59に記載の方法。
【請求項69】
前記癌が、前立腺癌、肝臓癌、肺癌、大腸癌または膵臓癌である、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記癌が、転移性である、請求項68に記載の方法。
【請求項71】
前記癌が、薬剤耐性癌である、請求項68に記載の方法。
【請求項72】
前記癌が、多剤耐性を示す、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
前記癌が、エストロゲン依存性癌である、請求項60に記載の方法。
【請求項74】
前記癌が、乳癌、子宮頸癌、子宮癌、卵巣癌または子宮内膜癌である、請求項73に記載の方法。
【請求項75】
前記癌が、乳癌である、請求項74に記載の方法。
【請求項76】
前記癌が、卵巣癌である、請求項74に記載の方法。
【請求項77】
前記癌が、転移性である、請求項73に記載の方法。
【請求項78】
前記癌が、薬剤耐性癌である、請求項73に記載の方法。
【請求項79】
前記癌が、多剤耐性を示す、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
前記癌が、非エストロゲン依存性癌である、請求項60に記載の方法。
【請求項81】
前記癌が、前立腺癌、肝臓癌、肺癌、大腸癌または膵臓癌である、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
前記癌が、転移性である、請求項80に記載の方法。
【請求項83】
前記癌が、薬剤耐性癌である、請求項80に記載の方法。
【請求項84】
前記癌が、多剤耐性を示す、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
哺乳動物個体の癌を予防または治療する方法であって、該個体に、請求項14、15、25、26、36および37のいずれか1項に記載の化合物の治療有効量を投与する工程を包含する、方法。
【請求項86】
前記癌が、エストロゲン依存性癌である、請求項85に記載の方法。
【請求項87】
前記癌が、乳癌、子宮頸癌、子宮癌、卵巣癌または子宮内膜癌である、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
前記癌が、乳癌である、請求項87に記載の方法。
【請求項89】
前記癌が、卵巣癌である、請求項87に記載の方法。
【請求項90】
前記癌が、転移性である、請求項86に記載の方法。
【請求項91】
前記癌が、薬剤耐性癌である、請求項86に記載の方法。
【請求項92】
前記癌が、多剤耐性を示す、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
前記癌が、非エストロゲン依存性癌である、請求項85に記載の方法。
【請求項94】
前記癌が、前立腺癌、肝臓癌、肺癌、大腸癌または膵臓癌である、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
前記癌が、転移性である、請求項93に記載の方法。
【請求項96】
前記癌が、薬剤耐性癌である、請求項93に記載の方法。
【請求項97】
前記癌が、多剤耐性を示す、請求項96に記載の方法。
【請求項98】
エストロゲンに関連した病気、疾患または障害に罹りやすいかまたは罹っている個体を治療する方法であって、該方法は、該個体に、式(I)
【化13】

の構造を有する化合物の治療有効量を投与する工程を包含する:
ここで:
、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルケニル、C〜C24アルキニル、C〜C20アリール、C〜C24アルカリール、C〜C24アラルキル、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C24アルコキシ、C〜C24アルケニルオキシ、C〜C24アルキニルオキシ、C〜C20アリールオキシ、アシル、アシルオキシ、C〜C24アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、ハロカルボニル、C〜C24アルキルカルボナト、C〜C20アリールカルボナト、カルボキシ、カルボキシラト、カルバモイル、モノ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、モノ−置換アリールカルバモイル、チオカルバモイル、カルバミド、シアノ、イソシアノ、シアナト、イソシアナト、イソチオシアナト、アジド、ホルミル、チオホルミル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C24アルキル)−置換アミノ、モノ−およびジ−(C〜C20アリール)−置換アミノ、C〜C24アルキルアミド、C〜C20アリールアミド、イミノ、アルキルイミノ、アリールイミノ、ニトロ、ニトロソ、スルホ、スルホナト、C〜C24アルキルスルファニル、アリールスルファニル、C〜C24アルキルスルフィニル、C〜C20アリールスルフィニル、C〜C24アルキルスルホニル、C〜C20アリールスルホニル、ホスホノ、ホスホナト、ホスフィナト、ホスホ、ホスフィノ、およびそれらの組合せからなる群から別個に選択される置換基であり、さらに、ここで、2個の隣接(オルト)置換基は、結合して、環状構造を形成し得、該環状構造は、5員環、6員環、および縮合5員および/または6員環から選択され、ここで、該環状構造は、芳香族、脂環族、ヘテロ芳香族またはヘテロ脂肪族であり、そして0個〜4個の非水素置換基および0個〜3個のヘテロ原子を有する;そして
11およびR12は、別個に、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C24アルキル、(C〜C24アルキルアミノ)−置換C〜C24アルキル、およびジ−(C〜C24アルキル)アミノ−置換C〜C24アルキルからなる群から選択されるが、
但し、少なくとも1個のR、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11およびR12は、水素以外のものである、
方法。
【請求項99】
前記化合物が、式(Ia)
【化14】

の構造を有するように、R、R、R、R、R、RおよびRが、水素である、請求項98に記載の方法。
【請求項100】
エストロゲン依存性癌以外のエストロゲンに関連した病気、疾患または障害に罹りやすいかまたは罹っている個体を治療する方法であって、該個体に、請求項14、15、25、26、36および37のいずれか1項に記載の化合物の治療有効量を投与する工程を包含する、方法。
【請求項101】
ウイルス感染に罹りやすいかまたは罹っている個体を治療する方法であって、該方法は、該個体に、式(I)
【化15】

の構造を有する化合物の治療有効量を投与する工程を包含する:
ここで:
、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルケニル、C〜C24アルキニル、C〜C20アリール、C〜C24アルカリール、C〜C24アラルキル、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C24アルコキシ、C〜C24アルケニルオキシ、C〜C24アルキニルオキシ、C〜C20アリールオキシ、アシル、アシルオキシ、C〜C24アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、ハロカルボニル、C〜C24アルキルカルボナト、C〜C20アリールカルボナト、カルボキシ、カルボキシラト、カルバモイル、モノ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、モノ−置換アリールカルバモイル、チオカルバモイル、カルバミド、シアノ、イソシアノ、シアナト、イソシアナト、イソチオシアナト、アジド、ホルミル、チオホルミル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C24アルキル)−置換アミノ、モノ−およびジ−(C〜C20アリール)−置換アミノ、C〜C24アルキルアミド、C〜C20アリールアミド、イミノ、アルキルイミノ、アリールイミノ、ニトロ、ニトロソ、スルホ、スルホナト、C〜C24アルキルスルファニル、アリールスルファニル、C〜C24アルキルスルフィニル、C〜C20アリールスルフィニル、C〜C24アルキルスルホニル、C〜C20アリールスルホニル、ホスホノ、ホスホナト、ホスフィナト、ホスホ、ホスフィノ、およびそれらの組合せからなる群から別個に選択される置換基であり、さらに、ここで、2個の隣接(オルト)置換基は、結合して、環状構造を形成し得、該環状構造は、5員環、6員環、および縮合5員および/または6員環から選択され、ここで、該環状構造は、芳香族、脂環族、ヘテロ芳香族またはヘテロ脂肪族であり、そして0個〜4個の非水素置換基および0個〜3個のヘテロ原子を有する;そして
11およびR12は、別個に、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C24アルキル、(C〜C24アルキルアミノ)−置換C〜C24アルキル、およびジ−(C〜C24アルキル)アミノ−置換C〜C24アルキルからなる群から選択されるが、
但し、少なくとも1個のR、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11およびR12は、水素以外のものである、
方法。
【請求項102】
前記化合物が、式(Ia)
【化16】

の構造を有するように、R、R、R、R、R、RおよびRが、水素である、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
ウイルス感染に罹りやすいかまたは罹っている個体を治療する方法であって、該個体に、請求項14、15、25、26、36および37のいずれか1項に記載の化合物の治療有効量を投与する工程を包含する、方法。
【請求項104】
前記ウイルス感染が、DNAウイルスにより引き起こされる、請求項101に記載の方法。
【請求項105】
前記DNAウイルスが、ヒトパピローマウイルスである、請求項104に記載の方法。
【請求項106】
前記ウイルス感染が、レトロウイルス感染である、請求項101に記載の方法。
【請求項107】
前記ウイルス感染が、DNAウイルスにより引き起こされる、請求項102に記載の方法。
【請求項108】
前記DNAウイルスが、ヒトパピローマウイルスである、請求項107に記載の方法。
【請求項109】
前記ウイルス感染が、レトロウイルス感染である、請求項102に記載の方法。
【請求項110】
前記ウイルス感染が、DNAウイルスにより引き起こされる、請求項103に記載の方法。
【請求項111】
前記DNAウイルスが、ヒトパピローマウイルスである、請求項110に記載の方法。
【請求項112】
前記ウイルス感染が、レトロウイルス感染である、請求項110に記載の方法。
【請求項113】
6−置換5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾール化合物を合成する方法であって、無水物、塩化アシル、炭酸アルキル、炭酸アリール、クロロギ酸アルキルおよびクロロギ酸アリールからなる群から選択される反応剤の存在下にて、N−保護3,3’−ジインドリルメタンを有機リチウム試薬で処理する工程を包含する、方法。
【請求項114】
前記有機リチウム試薬が、リチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジドまたはリチウムジイソプロピルアミドである、請求項113に記載の方法。
【請求項115】
前記無水物が、構造R−(CO)−O−(CO)−Rを有し、ここで、Rが、アルキルまたは置換アルキルである、請求項113に記載の方法。
【請求項116】
Rが、アルキルである、請求項115に記載の方法。
【請求項117】
Rが、メチルである、請求項116に記載の方法。
【請求項118】
Rが、置換アルキルである、請求項115に記載の方法。
【請求項119】
Rが、フッ化アルキルである、請求項118に記載の方法。
【請求項120】
Rが、過フッ化低級アルキルである、請求項119に記載の方法。
【請求項121】
前記6−置換5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾールが、6−アルキルカルボナト−5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾールであるように、前記反応剤が、クロロギ酸アルキルである、請求項113に記載の方法。
【請求項122】
前記6−置換5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾールが、6−ヒドロキシ−5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾールであるように、前記反応剤が、クロロギ酸アルキルであり、そして前記反応が、酸の存在下にて実行される、請求項113に記載の方法。
【請求項123】
さらに、前記6−ヒドロキシ−5,7−ジヒドロインドロ[2,3−b]カルバゾールをアルキル化剤と接触させて、6−アルコキシ−5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3b]カルバゾールを得る工程を包含する、請求項122に記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

の構造を有する化合物であって、ここで:
、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルケニル、C〜C24アルキニル、C〜C20アリール、C〜C24アルカリール、C〜C24アラルキル、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C24アルコキシ、C〜C24アルケニルオキシ、C〜C24アルキニルオキシ、C〜C20アリールオキシ、アシル、アシルオキシ、C〜C24アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、ハロカルボニル、C〜C24アルキルカルボナト、C〜C20アリールカルボナト、カルボキシ、カルボキシラト、カルバモイル、モノ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、モノ−置換アリールカルバモイル、チオカルバモイル、カルバミド、シアノ、イソシアノ、シアナト、イソシアナト、イソチオシアナト、アジド、ホルミル、チオホルミル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C24アルキル)−置換アミノ、モノ−およびジ−(C〜C20アリール)−置換アミノ、C〜C24アルキルアミド、C〜C20アリールアミド、イミノ、アルキルイミノ、アリールイミノ、ニトロ、ニトロソ、スルホ、スルホナト、C〜C24アルキルスルファニル、アリールスルファニル、C〜C24アルキルスルフィニル、C〜C20アリールスルフィニル、C〜C24アルキルスルホニル、C〜C20アリールスルホニル、ホスホノ、ホスホナト、ホスフィナト、ホスホ、ホスフィノ、およびそれらの組合せからなる群から別個に選択される置換基であり、さらに、ここで、2個の隣接(オルト)置換基は、結合して、環状構造を形成し得、該環状構造は、5員環、6員環、および縮合5員および/または6員環から選択され、ここで、該環状構造は、芳香族、脂環族、ヘテロ芳香族またはヘテロ脂肪族であり、そして0個〜4個の非水素置換基および0個〜3個のヘテロ原子を有する;そして
11およびR12は、別個に、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C24アルキル、(C〜C24アルキルアミノ)−置換C〜C24アルキル、およびジ−(C〜C24アルキル)アミノ−置換C〜C24アルキルからなる群から選択されるが、
但し、少なくとも1個のR、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11およびR12は、水素以外のものである;そしてR、R、R、R、R、R、RおよびRの各々が、水素、ハロ、アルキルアルコキシおよびアリールから選択されるとき、R11およびR12は、水素およびアルキル以外のものである、
化合物。
【請求項2】
前記化合物が、式(Ia)
【化2】

の構造を有するように、R、R、R、R、R、RおよびRが、水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
およびRが、別個に、水素、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルコキシ、C〜C20アリールオキシ、アルキルカルボニル、C〜C12〜C20アリールカルボニル、C〜C12アシルオキシ、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、C〜C12アルキルカルボナト、カルボキシ、カルバモイル、モノ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C12アルキル)−置換アミノ、C〜C12アルキルアミド、C〜C12アルキルスルファニル、C〜C12アルキルスルフィニルおよびC〜C12アルキルスルホニルからなる群から選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
およびRが、別個に、ハロ、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシ、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C12アルキルカルボナト、カルバモイル、モノ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、C〜C12アルキルスルファニル、C〜C12アルキルスルフィニルおよびC〜C12アルキルスルホニルからなる群から選択される、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
10が、C〜C12アルキル、C〜C12ハロアルキル、C〜C12アルコキシ、C〜C12アルキルスルファニル、C〜C12アルコキシカルボニルまたはC〜C12アルキルカルボナトである、請求項2に記載の化合物。
【請求項6】
11およびR12が、別個に、水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C12アルキル、(C〜C12アルキルアミノ)−置換C〜C12アルキルおよびジ−(C〜C12アルキル)アミノ)−置換C〜C12アルキルからなる群から選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項7】
、RおよびR10の少なくとも1個が、C〜C12アルコキシカルボニルまたはC〜C12アルキルカルボナトである、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
、RおよびR10の少なくとも1個が、C〜CアルコキシカルボニルまたはC〜Cアルキルカルボナトである、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
およびRが、別個に、水素およびC〜Cアルコキシカルボニルから選択される;
10が、ハロ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルスルファニル、C〜CアルコキシカルボニルまたはC〜Cアルキルカルボナトである;そして
11およびR12が、別個に、水素およびC〜Cアルキルから選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項10】
およびRが、別個に、水素およびエトキシカルボニルから選択される;
10が、水素、メトキシ、エトキシカルボニル、エチルカルボナトまたは過フッ化C〜Cアルキルである;そして
11およびR12が、水素である、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
、RおよびR10が、エトキシカルボニルである、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
およびRが、エトキシカルボニルであり、そしてR10が、ヘプタフルオロ−(n−プロピル)である、請求項10に記載の化合物。
【請求項13】
およびRが、エトキシカルボニルであり、そしてR10が、メトキシである、請求項10に記載の化合物。
【請求項14】
式(II)
【化3】

の構造を有する化合物であって、ここで:
、R、R、R、R、R、RおよびRは、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルケニル、C〜C24アルキニル、C〜C20アリール、C〜C24アルカリール、C〜C24アラルキル、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C24アルコキシ、C〜C24アルケニルオキシ、C〜C24アルキニルオキシ、C〜C20アリールオキシ、アシル、アシルオキシ、C〜C24アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、ハロカルボニル、C〜C24アルキルカルボナト、C〜C20アリールカルボナト、カルボキシ、カルボキシラト、カルバモイル、モノ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、モノ−置換アリールカルバモイル、チオカルバモイル、カルバミド、シアノ、イソシアノ、シアナト、イソシアナト、イソチオシアナト、アジド、ホルミル、チオホルミル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C24アルキル)−置換アミノ、モノ−およびジ−(C〜C20アリール)−置換アミノ、C〜C24アルキルアミド、C〜C20アリールアミド、イミノ、アルキルイミノ、アリールイミノ、ニトロ、ニトロソ、スルホ、スルホナト、C〜C24アルキルスルファニル、アリールスルファニル、C〜C24アルキルスルフィニル、C〜C20アリールスルフィニル、C〜C24アルキルスルホニル、C〜C20アリールスルホニル、ホスホノ、ホスホナト、ホスフィナト、ホスホ、ホスフィノ、およびそれらの組合せからなる群から別個に選択され、さらに、ここで、2個の隣接(オルト)置換基は、結合して、環状構造を形成し得、該環状構造は、5員環、6員環、および縮合5員および/または6員環から選択され、
ここで、該環状構造は、芳香族、脂環族、ヘテロ芳香族またはヘテロ脂肪族であり、そして0個〜4個の非水素置換基および0個〜3個のヘテロ原子を有するが、但し、RおよびRの両方ではなく1個は、アミノ、一置換アミノまたは二置換アミノであり得る;
11およびR12は、別個に、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C24アルキル、(C〜C24アルキルアミノ)−置換C〜C24アルキル、およびジ−(C〜C24アルキル)アミノ−置換C〜C24アルキルからなる群から選択される;
13およびR14は、R、R、R、R、R、R、RおよびRについて定義したとおりであるが、但し、R13およびR14の少なくとも1個は、水素以外のものである;そして
Xは、O、S、アリーレン、ヘテロアリーレン、CR1516またはNR17であり、ここで、R15およびR16は、水素、C〜Cアルキルであるか、または一緒になって、=CR1819を形成し、ここで、R18およびR19は、水素またはC〜Cアルキルであり、そしてR17は、R11およびR12について上で定義したとおりである、
化合物。
【請求項15】
前記化合物が、式(IIa)
【化4】

の構造を有するように、R、R、R、R、RおよびRが、水素であり、そしてXが、CR1516である、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
およびRが、別個に、水素、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルコキシ、C〜C20アリールオキシ、C〜C12アルキルカルボニル、C〜C20アリールカルボニル、C〜C12アシルオキシ、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、C〜C12アルキルカルボナト、カルボキシ、カルバモイル、モノ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C12アルキル)−置換アミノ、C〜C12アルキルアミド、C〜C12アルキルスルファニル、C〜C12アルキルスルフィニルおよびC〜C12アルキルスルホニルからなる群から選択される、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
およびRが、別個に、ハロ、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシ、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C12アルキルカルボナト、カルバモイル、モノ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、C〜C12アルキルスルファニル、C〜C12アルキルスルフィニルおよびC〜C12アルキルスルホニルからなる群から選択される、請求項16に記載の化合物。
【請求項18】
およびRの少なくとも1個が、C〜C12アルコキシカルボニルまたはC〜C
12アルキルカルボナトである、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
11およびR12が、別個に、水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C12アルキル、(C〜C12アルキルアミノ)−置換C〜C12アルキルおよびジ−(C〜C12アルキル)アミノ−置換C〜C12アルキルからなる群から選択される、請求項15に記載の化合物。
【請求項20】
13およびR14が、別個に、水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシおよびC〜C12アルコキシカルボニルからなる群から選択される、請求項15に記載の化合物。
【請求項21】
15およびR16が、別個に、水素およびC〜C12アルキルから選択されるか、または一緒になって、=CR1819を形成し、ここで、R18およびR19が、水素またはC〜Cアルキルである、請求項15に記載の化合物。
【請求項22】
およびRが、別個に、水素およびC〜Cアルコキシカルボニルから選択される;
11およびR12が、別個に、水素およびC〜Cアルキルから選択される;
13およびR14が、別個に、水素、C〜Cアルキル、C〜CアルコキシおよびC〜Cアルコキシカルボニルから選択される;そして
15およびR16が、別個に、水素およびC〜Cアルキルから選択されるか、または一緒になって、=CHを形成する、請求項15に記載の化合物。
【請求項23】
およびRが、別個に、水素およびエトキシカルボニルから選択される;
11およびR12が、水素である;
13およびR14が、別個に、水素、メチルおよびエトキシカルボニルから選択される;そして
15およびR16が、水素である、請求項22に記載の化合物。
【請求項24】
およびRが、エトキシカルボニルである、請求項23に記載の化合物。
【請求項25】
式(III)
【化5】

の構造を有する化合物であって、ここで:
、R、R、R、R、R、R、R、R20およびR21は、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルケニル、C〜C24アルキニル、C〜C20アリール、C〜C24アルカリール、C〜C24アラルキル、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C24アルコキシ、C〜C24アルケニルオキシ、C〜C24アルキニルオキシ、C〜C20アリールオキシ、アシル、アシルオキシ、C〜C24アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、ハロカルボニル、C〜C24アルキルカルボナト、C〜C20アリールカルボナト、カルボキシ、カルボ
キシラト、カルバモイル、モノ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、モノ−置換アリールカルバモイル、チオカルバモイル、カルバミド、シアノ、イソシアノ、シアナト、イソシアナト、イソチオシアナト、アジド、ホルミル、チオホルミル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C24アルキル)−置換アミノ、モノ−およびジ−(C〜C20アリール)−置換アミノ、C〜C24アルキルアミド、C〜C20アリールアミド、イミノ、アルキルイミノ、アリールイミノ、ニトロ、ニトロソ、スルホ、スルホナト、C〜C24アルキルスルファニル、アリールスルファニル、C〜C24アルキルスルフィニル、C〜C20アリールスルフィニル、C〜C24アルキルスルホニル、C〜C20アリールスルホニル、ホスホノ、ホスホナト、ホスフィナト、ホスホ、ホスフィノ、およびそれらの組合せからなる群から別個に選択される置換基であり、さらに、ここで、2個の隣接(オルト)置換基は、結合して、環状構造を形成し得、該環状構造は、5員環、6員環、および縮合5員および/または6員環から選択され、ここで、該環状構造は、芳香族、脂環族、ヘテロ芳香族またはヘテロ脂肪族であり、そして0個〜4個の非水素置換基および0個〜3個のヘテロ原子を有する;
11およびR12は、別個に、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C24アルキル、(C〜C24アルキルアミノ)−置換C〜C24アルキル、およびジ−(C〜C24アルキル)アミノ−置換C〜C24アルキルからなる群から選択される;そして
Xは、O、S、アリーレン、ヘテロアリーレン、CR1516またはNR17であり、ここで、R15およびR16は、水素、C〜Cアルキルであるか、または一緒になって、=CR1819を形成し、ここで、R18およびR19は、水素またはC〜Cアルキルであり、そしてR17は、R11およびR12について上で定義したとおりである、
化合物。
【請求項26】
前記化合物が、式(IIIa)
【化6】

の構造を有するように、R、R、R、R、RおよびRが、水素であり、そしてXが、CR1516である、請求項25に記載の化合物。
【請求項27】
およびRが、別個に、水素、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルコキシ、C〜C20アリールオキシ、C〜C12アルキルカルボニル、C〜C20アリールカルボニル、C〜C12アシルオキシ、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、C〜C12アルキルカルボナト、カルボキシ、カルバモイル、モノ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C12アルキル)−置換アミノ、C〜C12アルキルアミド、C〜C12アルキルスルファニル、C〜C12アルキルスルフィニルおよびC〜C12アルキルスルホニルからなる群から選択される、請求項26に記載の化合物。
【請求項28】
およびRが、別個に、ハロ、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシ、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C12アルキルカルボナト、カルバモイル、モノ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、C〜C12アルキルスルファニル、C〜C12アルキルスルフィニルおよびC〜C12アルキルスルホニルからなる群から選択される、請求項27に記載の化合物。
【請求項29】
およびRの少なくとも1個が、C〜C12アルコキシカルボニルまたはC〜C12アルキルカルボナトである、請求項28に記載の化合物。
【請求項30】
11およびR12が、別個に、水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C12アルキル、(C〜C12アルキルアミノ)−置換C〜C12アルキルおよびジ−(C〜C12アルキル)アミノ−置換C〜C12アルキルからなる群から選択される、請求項26に記載の化合物。
【請求項31】
15およびR16が、別個に、水素およびC〜C12アルキルから選択されるか、または一緒になって、=CR1819を形成し、ここで、R18およびR19が、水素またはC〜Cアルキルである、請求項26に記載の化合物。
【請求項32】
13およびR14が、別個に、水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシおよびC〜C12アルコキシカルボニルからなる群から選択される、請求項26に記載の化合物。
【請求項33】
およびRが、別個に、水素およびC〜Cアルコキシカルボニルから選択される;
11およびR12が、別個に、水素およびC〜Cアルキルから選択される;
15およびR16が、別個に、水素、C〜Cアルキルから選択されるか、または一緒になって、=CHを形成する;そして
20およびR21が、別個に、水素、C〜Cアルキル、C〜CアルコキシおよびC〜Cアルコキシカルボニルから選択される、請求項26に記載の化合物。
【請求項34】
およびRが、別個に、水素およびエトキシカルボニルから選択される;
11およびR12が、水素である;
15およびR16が、水素である;そして
20およびR21が、別個に、水素、メチルおよびエトキシカルボニルから選択される、請求項33に記載の化合物。
【請求項35】
およびRが、エトキシカルボニルである、請求項34に記載の化合物。
【請求項36】
式(IV)
【化7】

の構造を有する化合物であって、ここで:
、R、R、R、R、R、R、R、R5A、R6A、R7A、R8A、R22およびR23は、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルケニル、C〜C24アルキニル、C〜C20アリール、C〜C24アルカリール、C〜C24アラルキル、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C24アルコキシ、C〜C24アルケニルオキシ、C〜C24アルキニルオキシ、C〜C20アリールオキシ、アシル、アシルオキシ、C〜C24アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、ハロカルボニル、C〜C24アルキルカルボナト、C〜C20アリールカルボナト、カルボキシ、カルボキシラト、カルバモイル、モノ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、モノ−置換アリールカルバモイル、チオカルバモイル、カルバミド、シアノ、イソシアノ、シアナト、イソシアナト、イソチオシアナト、アジド、ホルミル、チオホルミル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C24アルキル)−置換アミノ、モノ−およびジ−(C〜C20アリール)−置換アミノ、C〜C24アルキルアミド、C〜C20アリールアミド、イミノ、アルキルイミノ、アリールイミノ、ニトロ、ニトロソ、スルホ、スルホナト、C〜C24アルキルスルファニル、アリールスルファニル、C〜C24アルキルスルフィニル、C〜C20アリールスルフィニル、C〜C24アルキルスルホニル、C〜C20アリールスルホニル、ホスホノ、ホスホナト、ホスフィナト、ホスホ、ホスフィノ、およびそれらの組合せからなる群から別個に選択される置換基であり、さらに、ここで、2個の隣接(オルト)置換基は、結合して、環状構造を形成し得、該環状構造は、5員環、6員環、および縮合5員および/または6員環から選択され、ここで、該環状構造は、芳香族、脂環族、ヘテロ芳香族またはヘテロ脂肪族であり、そして0個〜4個の非水素置換基および0個〜3個のヘテロ原子を有する;そして
11、R12およびR12Aは、別個に、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C24アルキル、(C〜C24アルキルアミノ)−置換C〜C24アルキル、およびジ−(C〜C24アルキル)アミノ−置換C〜C24アルキルからなる群から選択される;そして
およびXは、別個に、O、S、アリーレン、ヘテロアリーレン、CR1516およびNR17から選択され、ここで、R15およびR16は、水素、C〜Cアルキルであるか、または一緒になって、=CR1819を形成し、ここで、R18およびR19は、水素またはC〜Cアルキルであり、そしてR17は、R11およびR12について定義したとおりであるが、
但し、R、R、R、R、R、R、R、R、R5A、R6A、R7A
8A、R22およびR23の少なくとも1個は、水素以外のものである、
化合物。
【請求項37】
前記化合物が、式(IVa)
【化8】

の構造を有するように、R、R、R、R、R、R、R5A、R7AおよびR8Aが、水素であり、そしてXおよびXが、CHである、請求項36に記載の化合物であって:
但し、R、R、R6A、R11、R12、R12A、R22およびR23の少なくとも1個は、水素以外のものである、
化合物。
【請求項38】
、R、R6A、R22およびR23が、別個に、ハロ、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシ、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C12アルキルカルボナト、カルバモイル、モノ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C12アルキル)−置換カルバモイル、C〜C12アルキルスルファニル、C〜C12アルキルスルフィニルおよびC〜C12アルキルスルホニルからなる群から選択される、請求項37に記載の化合物。
【請求項39】
、R、R6A、R22およびR23の少なくとも1個が、C〜C12アルコキシカルボニルまたはC〜C12アルキルカルボナトである、請求項38に記載の化合物。
【請求項40】
11、R12およびR12Aが、別個に、水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C12アルキル、(C〜C12アルキルアミノ)−置換C〜C12アルキルおよびジ−(C〜C12アルキル)アミノ−置換C〜C12アルキルからなる群から選択される、請求項37に記載の化合物。
【請求項41】
、R、R6A、R22およびR23が、別個に、水素およびC〜Cアルコキシカルボニルから選択される;そして
11、R12およびR12Aが、別個に、水素およびC〜Cアルキルから選択される、請求項37に記載の化合物。
【請求項42】
、R、R6A、R22およびR23が、別個に、水素およびエトキシカルボニルから選択される;そして
11、R12およびR12Aが、水素である、請求項41に記載の化合物。
【請求項43】
、R、R6A、R22およびR23の少なくとも1個が、エトキシカルボニルである、請求項42に記載の化合物。
【請求項44】
式(I)
【化9】

の構造を有する化合物の治療有効量を含有する、医薬組成物であって、ここで:
、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルケニル、C〜C24アルキニル、C〜C20アリール、C〜C24アルカリール、C〜C24アラルキル、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C24アルコキシ、C〜C24アルケニルオキシ、C〜C24アルキニルオキシ、C〜C20アリールオキシ、アシル、アシルオキシ、C〜C24アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、ハロカルボニル、C〜C24アルキルカルボナト、C〜C20アリールカルボナト、カルボキシ、カルボキシラト、カルバモイル、モノ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、モノ−置換アリールカルバモイル、チオカルバモイル、カルバミド、シアノ、イソシアノ、シアナト、イソシアナト、イソチオシアナト、アジド、ホルミル、チオホルミル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C24アルキル)−置換アミノ、モノ−およびジ−(C〜C20アリール)−置換アミノ、C〜C24アルキルアミド、C〜C20アリールアミド、イミノ、アルキルイミノ、アリールイミノ、ニトロ、ニトロソ、スルホ、スルホナト、C〜C24アルキルスルファニル、アリールスルファニル、C〜C24アルキルスルフィニル、C〜C20アリールスルフィニル、C〜C24アルキルスルホニル、C〜C20アリールスルホニル、ホスホノ、ホスホナト、ホスフィナト、ホスホ、ホスフィノ、およびそれらの組合せからなる群から別個に選択される置換基であり、さらに、ここで、2個の隣接(オルト)置換基は、結合して、環状構造を形成し得、該環状構造は、5員環、6員環、および縮合5員および/または6員環から選択され、ここで、該環状構造は、芳香族、脂環族、ヘテロ芳香族またはヘテロ脂肪族であり、そして0個〜4個の非水素置換基および0個〜3個のヘテロ原子を有する;そして
11およびR12は、別個に、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C24アルキル、(C〜C24アルキルアミノ)−置換C〜C24アルキル、およびジ−(C〜C24アルキル)アミノ−置換C〜C24アルキルからなる群から選択されるが、
但し、少なくとも1個のR、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11およびR12は、水素以外のものである、
組成物。
【請求項45】
前記化合物が、式(Ia)
【化10】

の構造を有するように、R、R、R、R、R、RおよびRが、水素である、請求項44に記載の組成物。
【請求項46】
前記薬学的に受容可能な担体が、経口投与に適当であり、そして前記組成物が、経口剤形を含む、請求項44に記載の組成物。
【請求項47】
前記経口剤形が、錠剤である、請求項46に記載の組成物。
【請求項48】
前記経口剤形が、カプセル剤である、請求項46に記載の組成物。
【請求項49】
前記薬学的に受容可能な担体が、非経口投与に適当であり、そして前記組成物が、非経口投与可能な処方を含む、請求項44に記載の組成物。
【請求項50】
前記薬学的に受容可能な担体が、経口投与に適当であり、そして前記組成物が、経口剤形を含む、請求項45に記載の組成物。
【請求項51】
前記経口剤形が、錠剤である、請求項50に記載の組成物。
【請求項52】
前記経口剤形が、カプセル剤である、請求項50に記載の組成物。
【請求項53】
前記薬学的に受容可能な担体が、非経口投与に適当であり、そして前記組成物が、非経口投与可能な処方を含む、請求項45に記載の組成物。
【請求項54】
薬学的に受容可能な担体と組み合わせて、請求項14、15、25、26、36および37のいずれか1項に記載の化合物を含有する、医薬組成物。
【請求項55】
前記薬学的に受容可能な担体が、経口投与に適当であり、そして前記組成物が、経口剤形を含む、請求項54に記載の組成物。
【請求項56】
前記経口剤形が、錠剤である、請求項55に記載の組成物。
【請求項57】
前記経口剤形が、カプセル剤である、請求項55に記載の組成物。
【請求項58】
前記薬学的に受容可能な担体が、非経口投与に適当であり、そして前記組成物が、非経口投与可能な処方を含む、請求項54に記載の組成物。
【請求項59】
哺乳動物個体の癌を予防または治療する方法であって、該方法は、該個体に、式(I)
【化11】

の構造を有する化合物の治療有効量を投与する工程を包含する:
ここで:
、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルケニル、C〜C24アルキニル、C〜C20アリール、C〜C24アルカリール、C〜C24アラルキル、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C24アルコキシ、C〜C24アルケニルオキシ、C〜C24アルキニルオキシ、C〜C20アリールオキシ、アシル、アシルオキシ、C〜C24アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、ハロカルボニル、C〜C24アルキルカルボナト、C〜C20アリールカルボナト、カルボキシ、カルボキシラト、カルバモイル、モノ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、モノ−置換アリールカルバモイル、チオカルバモイル、カルバミド、シアノ、イソシアノ、シアナト、イソシアナト、イソチオシアナト、アジド、ホルミル、チオホルミル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C24アルキル)−置換アミノ、モノ−およびジ−(C〜C20アリール)−置換アミノ、C〜C24アルキルアミド、C〜C20アリールアミド、イミノ、アルキルイミノ、アリールイミノ、ニトロ、ニトロソ、スルホ、スルホナト、C〜C24アルキルスルファニル、アリールスルファニル、C〜C24アルキルスルフィニル、C〜C20アリールスルフィニル、C〜C24アルキルスルホニル、C〜C20アリールスルホニル、ホスホノ、ホスホナト、ホスフィナト、ホスホ、ホスフィノ、およびそれらの組合せからなる群から別個に選択される置換基であり、さらに、ここで、2個の隣接(オルト)置換基は、結合して、環状構造を形成し得、該環状構造は、5員環、6員環、および縮合5員および/または6員環から選択され、ここで、該環状構造は、芳香族、脂環族、ヘテロ芳香族またはヘテロ脂肪族であり、そして0個〜4個の非水素置換基および0個〜3個のヘテロ原子を有する;そして
11およびR12は、別個に、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C24アルキル、(C〜C24アルキルアミノ)−置換C〜C24アルキル、およびジ−(C〜C24アルキル)アミノ−置換C〜C24アルキルからなる群から選択されるが、
但し、少なくとも1個のR、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11およびR12は、水素以外のものである、
方法。
【請求項60】
前記化合物が、式(Ia)
【化12】

の構造を有するように、R、R、R、R、R、RおよびRが、水素である、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記癌が、エストロゲン依存性癌である、請求項59に記載の方法。
【請求項62】
前記癌が、乳癌、子宮頸癌、子宮癌、卵巣癌または子宮内膜癌である、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記癌が、乳癌である、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記癌が、卵巣癌である、請求項62に記載の方法。
【請求項65】
前記癌が、転移性である、請求項61に記載の方法。
【請求項66】
前記癌が、薬剤耐性癌である、請求項61に記載の方法。
【請求項67】
前記癌が、多剤耐性を示す、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記癌が、非エストロゲン依存性癌である、請求項59に記載の方法。
【請求項69】
前記癌が、前立腺癌、肝臓癌、肺癌、大腸癌または膵臓癌である、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記癌が、転移性である、請求項68に記載の方法。
【請求項71】
前記癌が、薬剤耐性癌である、請求項68に記載の方法。
【請求項72】
前記癌が、多剤耐性を示す、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
前記癌が、エストロゲン依存性癌である、請求項60に記載の方法。
【請求項74】
前記癌が、乳癌、子宮頸癌、子宮癌、卵巣癌または子宮内膜癌である、請求項73に記載の方法。
【請求項75】
前記癌が、乳癌である、請求項74に記載の方法。
【請求項76】
前記癌が、卵巣癌である、請求項74に記載の方法。
【請求項77】
前記癌が、転移性である、請求項73に記載の方法。
【請求項78】
前記癌が、薬剤耐性癌である、請求項73に記載の方法。
【請求項79】
前記癌が、多剤耐性を示す、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
前記癌が、非エストロゲン依存性癌である、請求項60に記載の方法。
【請求項81】
前記癌が、前立腺癌、肝臓癌、肺癌、大腸癌または膵臓癌である、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
前記癌が、転移性である、請求項80に記載の方法。
【請求項83】
前記癌が、薬剤耐性癌である、請求項80に記載の方法。
【請求項84】
前記癌が、多剤耐性を示す、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
哺乳動物個体の癌を予防または治療する方法であって、該個体に、請求項14、15、25、26、36および37のいずれか1項に記載の化合物の治療有効量を投与する工程を包含する、方法。
【請求項86】
前記癌が、エストロゲン依存性癌である、請求項85に記載の方法。
【請求項87】
前記癌が、乳癌、子宮頸癌、子宮癌、卵巣癌または子宮内膜癌である、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
前記癌が、乳癌である、請求項87に記載の方法。
【請求項89】
前記癌が、卵巣癌である、請求項87に記載の方法。
【請求項90】
前記癌が、転移性である、請求項86に記載の方法。
【請求項91】
前記癌が、薬剤耐性癌である、請求項86に記載の方法。
【請求項92】
前記癌が、多剤耐性を示す、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
前記癌が、非エストロゲン依存性癌である、請求項85に記載の方法。
【請求項94】
前記癌が、前立腺癌、肝臓癌、肺癌、大腸癌または膵臓癌である、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
前記癌が、転移性である、請求項93に記載の方法。
【請求項96】
前記癌が、薬剤耐性癌である、請求項93に記載の方法。
【請求項97】
前記癌が、多剤耐性を示す、請求項96に記載の方法。
【請求項98】
エストロゲンに関連した病気、疾患または障害に罹りやすいかまたは罹っている個体を治療する方法であって、該方法は、該個体に、式(I)
【化13】

の構造を有する化合物の治療有効量を投与する工程を包含する:
ここで:
、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルケニル、C〜C24アルキニル、C〜C20アリール、C〜C24アルカリール、C〜C24アラルキル、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C24アルコキシ、C〜C24アルケニルオキシ、C〜C24アルキニルオキシ、C〜C20アリールオキシ、アシル、アシルオキシ、C〜C24アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、ハロカルボニル、C〜C24アルキルカルボナト、C〜C20アリールカルボナト、カルボキシ、カルボキシラト、カルバモイル、モノ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、モノ−置換アリールカルバモイル、チオカルバモイル、カルバミド、シアノ、イソシアノ、シアナト、イソシアナト、イソチオシアナト、アジド、ホルミル、チオホルミル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C24アルキル)−置換アミノ、モノ−およびジ−(C〜C20アリール)−置換アミノ、C〜C24アルキルアミド、C〜C20アリールアミド、イミノ、アルキルイミノ、アリールイミノ、ニトロ、ニトロソ、スルホ、スルホナト、C〜C24アルキルスルファニル、アリールスルファニル、C〜C24アルキルスルフィニル、C〜C20アリールスルフィニル、C〜C24アルキルスルホニル、C〜C20アリールスルホニル、ホスホノ、ホスホナト、ホスフィナト、ホスホ、ホスフィノ、およびそれらの組合せからなる群から別個に選択される置換基であり、さらに、ここで、2個の隣接(オルト)置換基は、結合して、環状構造を形成し得、該環状構造は、5員環、6員環、および縮合5員および/または6員環から選択され、ここで、該環状構造は、芳香族、脂環族、ヘテロ芳香族またはヘテロ脂肪族であり、そして0個〜4個の非水素置換基および0個〜3個のヘテロ原子を有する;そして
11およびR12は、別個に、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C24アルキル、(C〜C24アルキルアミノ)−置換C〜C24アルキル、およびジ−(C〜C24アルキル)アミノ−置換C〜C24アルキルからなる群から選択されるが、
但し、少なくとも1個のR、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11およびR12は、水素以外のものである、
方法。
【請求項99】
前記化合物が、式(Ia)
【化14】

の構造を有するように、R、R、R、R、R、RおよびRが、水素である、請求項98に記載の方法。
【請求項100】
エストロゲン依存性癌以外のエストロゲンに関連した病気、疾患または障害に罹りやすいかまたは罹っている個体を治療する方法であって、該個体に、請求項14、15、25、26、36および37のいずれか1項に記載の化合物の治療有効量を投与する工程を包含する、方法。
【請求項101】
ウイルス感染に罹りやすいかまたは罹っている個体を治療する方法であって、該方法は、該個体に、式(I)
【化15】

の構造を有する化合物の治療有効量を投与する工程を包含する:
ここで:
、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルケニル、C〜C24アルキニル、C〜C20アリール、C〜C24アルカリール、C〜C24アラルキル、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C〜C24アルコキシ、C〜C24アルケニルオキシ、C〜C24アルキニルオキシ、C〜C20アリールオキシ、アシル、アシルオキシ、C〜C24アルコキシカルボニル、C〜C20アリールオキシカルボニル、ハロカルボニル、C〜C24アルキルカルボナト、C〜C20アリールカルボナト、カルボキシ、カルボキシラト、カルバモイル、モノ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、ジ−(C〜C24アルキル)−置換カルバモイル、モノ−置換アリールカルバモイル、チオカルバモイル、カルバミド、シアノ、イソシアノ、シアナト、イソシアナト、イソチオシアナト、アジド、ホルミル、チオホルミル、アミノ、モノ−およびジ−(C〜C24アルキル)−置換アミノ、モノ−およびジ−(C〜C20アリール)−置換アミノ、C〜C24アルキルアミド、C〜C20アリールアミド、イミノ、アルキルイミノ、アリールイミノ、ニトロ、ニトロソ、スルホ、スルホナト、C〜C24アルキルスルファニル、アリールスルファニル、C〜C24アルキルスルフィニル、C〜C20アリールスルフィニル、C〜C24アルキルスルホニル、C〜C20アリールスルホニル、ホスホノ、ホスホナト、ホスフィナト、ホスホ、ホスフィノ、およびそれらの組合せからなる群から別個に選択される置換基であり、さらに、ここで、2個の隣接(オルト)置換基は、
結合して、環状構造を形成し得、該環状構造は、5員環、6員環、および縮合5員および/または6員環から選択され、ここで、該環状構造は、芳香族、脂環族、ヘテロ芳香族またはヘテロ脂肪族であり、そして0個〜4個の非水素置換基および0個〜3個のヘテロ原子を有する;そして
11およびR12は、別個に、水素、C〜C24アルキル、C〜C24アルコキシカルボニル、アミノ−置換C〜C24アルキル、(C〜C24アルキルアミノ)−置換C〜C24アルキル、およびジ−(C〜C24アルキル)アミノ−置換C〜C24アルキルからなる群から選択されるが、
但し、少なくとも1個のR、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11およびR12は、水素以外のものである、
方法。
【請求項102】
前記化合物が、式(Ia)
【化16】

の構造を有するように、R、R、R、R、R、RおよびRが、水素である、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
ウイルス感染に罹りやすいかまたは罹っている個体を治療する方法であって、該個体に、請求項14、15、25、26、36および37のいずれか1項に記載の化合物の治療有効量を投与する工程を包含する、方法。
【請求項104】
前記ウイルス感染が、DNAウイルスにより引き起こされる、請求項101に記載の方法。
【請求項105】
前記DNAウイルスが、ヒトパピローマウイルスである、請求項104に記載の方法。
【請求項106】
前記ウイルス感染が、レトロウイルス感染である、請求項101に記載の方法。
【請求項107】
前記ウイルス感染が、DNAウイルスにより引き起こされる、請求項102に記載の方法。
【請求項108】
前記DNAウイルスが、ヒトパピローマウイルスである、請求項107に記載の方法。
【請求項109】
前記ウイルス感染が、レトロウイルス感染である、請求項102に記載の方法。
【請求項110】
前記ウイルス感染が、DNAウイルスにより引き起こされる、請求項103に記載の方法。
【請求項111】
前記DNAウイルスが、ヒトパピローマウイルスである、請求項110に記載の方法。
【請求項112】
前記ウイルス感染が、レトロウイルス感染である、請求項110に記載の方法。
【請求項113】
6−置換5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾール化合物を合成する方法であって、無水物、塩化アシル、炭酸アルキル、炭酸アリール、クロロギ酸アルキルおよびクロロギ酸アリールからなる群から選択される反応剤の存在下にて、N−保護3,3’−ジインドリルメタンを有機リチウム試薬で処理する工程を包含する、方法。
【請求項114】
前記有機リチウム試薬が、リチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジドまたはリチウムジイソプロピルアミドである、請求項113に記載の方法。
【請求項115】
前記無水物が、構造R−(CO)−O−(CO)−Rを有し、ここで、Rが、アルキルまたは置換アルキルである、請求項113に記載の方法。
【請求項116】
Rが、アルキルである、請求項115に記載の方法。
【請求項117】
Rが、メチルである、請求項116に記載の方法。
【請求項118】
Rが、置換アルキルである、請求項115に記載の方法。
【請求項119】
Rが、フッ化アルキルである、請求項118に記載の方法。
【請求項120】
Rが、過フッ化低級アルキルである、請求項119に記載の方法。
【請求項121】
前記6−置換5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾールが、6−アルキルカルボナト−5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾールであるように、前記反応剤が、クロロギ酸アルキルである、請求項113に記載の方法。
【請求項122】
前記6−置換5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾールが、6−ヒドロキシ−5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3−b]カルバゾールであるように、前記反応剤が、クロロギ酸アルキルであり、そして前記反応が、酸の存在下にて実行される、請求項113に記載の方法。
【請求項123】
さらに、前記6−ヒドロキシ−5,7−ジヒドロインドロ[2,3−b]カルバゾールをアルキル化剤と接触させて、6−アルコキシ−5,7−ジヒドロ−インドロ[2,3b]カルバゾールを得る工程を包含する、請求項122に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−500379(P2006−500379A)
【公表日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−531045(P2004−531045)
【出願日】平成15年8月15日(2003.8.15)
【国際出願番号】PCT/US2003/025772
【国際公開番号】WO2004/018475
【国際公開日】平成16年3月4日(2004.3.4)
【出願人】(593195026)エスアールアイ インターナショナル (14)
【氏名又は名称原語表記】SRI INTERNATIONAL
【Fターム(参考)】