説明

化粧料

【課題】従来の化粧料以上に、使用感、保湿感、翌日の肌実感及び経日安定性に優れた化粧料を提供することを目的とする。
【解決手段】成分(a)としてレシチン、及び成分(b)として植物種子より抽出した固体油脂を含有することを特徴とする化粧料により課題を解決できる。さらに、成分(c)として高級アルコールを含有することができる。成分(a)が、大豆レシチン、卵黄レシチン、及びそれらの水素添加物、並びにホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴリン脂質からなる群より選択される1種又は2種以上であることが望ましい。成分(b)が、クプアス脂及び/又はムルムル脂であることが望ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は塗布時の使用感、保湿感、翌日の肌実感及び経日安定性に優れた化粧料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、化粧料において優れた保湿感を付与させるために、様々な種類の油剤を配合した化粧料が開発されてきた。
【0003】
しかしながら従来からある化粧料では、油剤の量を増やすことにより、塗布直後のしっとり感、濃厚感は得られるが、塗布時の伸びも悪く、翌日の肌実感(はり・やわらかさ)が良好なものは得られていなかった。
【0004】
また、最近では、天然成分であるリン脂質を用いて化粧料を調製する試みもなされている。例えば、レシチンと常温で液状の高級アルコールとグリセリンを併用したクリームは、安全性が高く、肌への親和性、保湿性に優れた乳化化粧料が紹介されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
一方、植物種子より抽出した油脂は、従来より食品に多く用いられている(例えば、特許文献2、又は3参照。)。
【0006】
【特許文献1】特許第2944258号公報
【特許文献2】特開平3−236744号公報
【特許文献3】特開2001−299278号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明はこのような従来の問題点を解決するためになされたもので、従来以上に、使用感、保湿感、翌日の肌実感及び経日安定性に優れた化粧料を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、レシチンと共に、植物種子より抽出した固体油脂を化粧料中に配合することによる相乗効果により、従来にない使用感、保湿感、翌日の肌実感及び経日安定性に優れる化粧料が得られることを見い出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
すなわち本発明は、成分(a)としてレシチン、及び成分(b)として植物種子より抽出した固体油脂を含有することを特徴とする化粧料である。
【0010】
上記成分(a)は、大豆レシチン、卵黄レシチン、及びそれらの水素添加物からなる群、並びにホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴリン脂質からなる群より選択される1種又は2種以上であることが好ましい。
【0011】
上記成分(b)は、クプアス脂及び/又はムルムル脂であることが好ましい。
【0012】
本発明の化粧料は、成分(a)及び(b)に加え、成分(c)として高級アルコールを
含有することが好ましい。
【0013】
また本発明の化粧料は、水中油型乳化化粧料であることがさらに好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、使用感、保湿感、翌日の肌実感及び経日安定性に優れた化粧料を提供することは明らかである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0016】
本発明の化粧料は、レシチンと共に植物種子抽出物、特に固体油脂を配合することにより、従来にない使用感(例えば、伸びのよさ・濃厚感)、保湿感(例えば、しっとり感)、翌日の肌実感(例えば、肌のはり・やわらかさ)及び経日安定性が得られるものである。
【0017】
本発明で用いられる成分(a)としてのレシチンは、通常化粧料原料として用いられるものであればよく、大豆、卵黄、トウモロコシ、ナタネ等の動植物、大腸菌等の微生物から抽出される天然のレシチン、及びそれらの水素添加物、並びに合成のレシチンが挙げられる。具体的には、大豆レシチン、卵黄レシチン、及びそれらの水素添加物、並びにホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴリン脂質、ホスファチジン酸、リゾホスファチジルコリン等が挙げられ、これらの混合物も含む。
【0018】
上記(a)レシチンは、1種単独又は2種以上を組み合わせて化粧料に配合することができ、その配合量は、特に限定されないが、使用感及び保湿感の観点から、化粧料の総量を基準として、0.01〜10質量%が好ましく、特に好ましくは0.05〜5質量%である。
【0019】
本発明で用いられる成分(b)としての植物種子より抽出した固体油脂としては、クプアス脂(Theobroma Grandiflorum Seed Butter)、ムルムル脂(Astrocaryum Murumuru Butter)、カカオ脂(Theobroma Cacao (Cocoa) Seed Butter)、シア脂(Butyrospermum Parkii (Shea Butter))、マンゴー脂(Mangifera Indica (Mango) Seed Butter)等が挙げられ、例えば、クプアス脂、ムルムル脂はそれぞれクプアス、ムルムルの種子より抽出、精製して得られる。またこれらの植物種子より抽出した固体油脂は1種単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0020】
上記(b)植物種子より抽出した固体油脂は、使用感、保湿感及び翌日の肌実感の観点から、クプアス脂又はムルムル脂のいずれか一方、或いは併用することが好ましく、特に好ましくは、少なくともムルムル脂を用いることである。
【0021】
上記(b)植物種子より抽出した固体油脂の含有量は、特に限定されないが、経日安定性や使用感の観点から、化粧料の総量を基準として、0.001〜80質量%が好ましく、さらに好ましくは0.01〜50質量%であり、最も好ましくは1〜30質量%である。
【0022】
本発明の化粧料は、さらに成分(c)として高級アルコールを配合することにより、乳化安定性を更に向上させることができる。
【0023】
本発明で用いられる成分(c)としての高級アルコールとしては、好ましくは、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコール等が挙げられる。またこれらの高級アルコールは1種単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0024】
上記(c)高級アルコールの配合量は、特に限定されないが、乳化安定性の観点から、化粧料の総量を基準として、0.001〜20質量%が好ましく、特に好ましくは0.01〜10質量%である。
【0025】
本発明の化粧料は、使用感の観点から水中油型乳化化粧料であることが好ましい。
【0026】
本発明の化粧料には、上記の各成分以外に、通常化粧料に用いられる油剤、粉体(顔料、色素、樹脂)、界面活性剤、粘剤、樹脂、防腐剤、香料、紫外線吸収剤(有機系、無機系を含む。UV−A、Bのいずれに対応していても構わない)、溶媒、天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分、保湿剤、塩類、酸化防止剤、中和剤、pH調整剤、昆虫忌避剤等の成分を適宜配合することができる。
【0027】
油剤としては、通常化粧料に用いられる揮発性及び不揮発性の油剤、溶剤、並びに樹脂等が挙げられ、常温で液体、ペースト、固体のいずれであっても構わない。油剤の例としては、本発明で用いられる成分(c)としての高級アルコールとして例示したもの以外に、例えばイソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸等の脂肪酸、グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等の多価アルコール、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イソプロピル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、モノステアリン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリル、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、フタル酸ジエチル、モノステアリン酸エチレングリコール、オキシステアリン酸オクチル、リンゴ酸ジイソステアリル等のエステル類、流動パラフィン、パラフィン、ワセリン、スクワラン等の炭化水素、ラノリン、還元ラノリン、液状ラノリン、カルナバロウ、キャンデリラロウ、セレシン、オゾケライト、マイクロクリスタリンワックス等のロウ、ミンク油、ヤシ油、ツバキ油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油等の油脂、ポリエチレンワックス、エチレン・α−オレフィン・コオリゴマー、エチレンプロピレンポリマー等が挙げられる。
【0028】
粉体の例としては、赤色104号、赤色102号、赤色226号、赤色201号、赤色202号、黄色4号、黒色401号等の色素、青色1号アルミニウムレーキ、黄色4号アルミニウムレーキ、黄色5号アルミニウムレーキ、黄色203号バリウムレーキ等のレーキ色素、ナイロンパウダー、シルクパウダー、ウレタンパウダー、テフロン(登録商標)パウダー、シリコーンパウダー、ポリメタクリル酸メチルパウダー、セルロースパウダー、シリコーンエラストマー球状粉体、ポリエチレン末等の高分子、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青、紺青等の有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム等の白色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン、板状硫酸バリウム等の体質顔料、雲母チタン等のパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム等の金属塩、シリカ、アルミナ等の無機粉体、ベントナイト、スメクタイト、窒化ホウ素、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛等が挙げられ、またこれらを従来公知の表面処理、例えば、N−アシル化リジン処理、アミノ酸処理、親水性高分子処理、油剤処理、シリコーン処理、金属石鹸処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理等を施したものを使用することも可能である。これらの粉体の形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、燐片状、紡錘状等)に特に制限はない。粉体の大きさとしては、5nm〜100μmの範囲に入るものが好ましく、
さらに好ましくは10nm〜25μmである。これらの粉体は単独で処理しても、混合物を形成し、それをまとめて処理しても構わない。また、混合物の色を肌色等に調整したものを処理することも可能である。さらに、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛等の紫外線散乱成分を使用することで紫外線防御機能を有する処理粉体とすることも可能である。
【0029】
界面活性剤としては、例えばアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤を用いることができる。より詳しくは脂肪酸石鹸、α−アシルスルホン酸塩、N−アシルアミノ酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルアミドリン酸塩、アルキロイルアルキルタウリン塩、スルホコハク酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル等のアニオン性界面活性剤、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セトステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、臭化ベヘニルトリメチルアンモニウム等のカチオン性界面活性剤、ラウリン酸アルカノールアミド、POE(ポリオキシエチレン、以下同じ)ソルビタン脂肪酸エステル、POEグリセリン脂肪酸エステル、POE脂肪酸エステル、ポリエーテル変性シリコーン等のノニオン性界面活性剤、カルボキシベタイン型、アミドベタイン型、スルホベタイン型、ヒドロキシスルホベタイン型、アミドスルホベタイン型、ホスホベタイン型、アミノカルボン酸塩型、イミダゾリン誘導体型、アミドアミン型等の両性界面活性剤が挙げられる。また、サポニン、糖系界面活性剤等の天然系界面活性剤を用いることもできる。
【0030】
粘剤、樹脂の例としては、ポリアクリル酸ナトリウム、セルロースエーテル、アルギン酸カルシウム、カルボキシビニルポリマー、エチレン/アクリル酸共重合体、ビニルピロリドン系ポリマー、ビニルアルコール/ビニルピロリドン共重合体、窒素置換アクリルアミド系ポリマー、カチオン化ガーガム等のカチオン系ポリマー、ジメチルアクリルアンモニウム系ポリマー、POE/POP(ポリオキシプロピレン、以下同じ)共重合体、ポリビニルアルコール、プルラン、デオキシリボ核酸及びその塩、コンドロイチン硫酸等の酸性ムコ多糖類及びその塩、タマリンド種子多糖類、寒天、キサンタンガム、カラギーナン、ハイメトキシルペクチン、ローメトキシルペクチン、ガーガム、アラビアゴム、結晶セルロース、アラビノガラクタン、カラヤガム、トラガカントガム、アルギン酸、ヒアルロン酸及びその塩、アルブミン、カゼイン、カードラン、ジェランガム、デキストラン、セルロース、ポリエチレンイミン、高重合ポリエチレングリコール、合成ラテックス等が挙げられる。
【0031】
防腐剤としては、例えば安息香酸、安息香酸ナトリウム、ウンデシレン酸、サリチル酸、ソルビン酸又はその塩、デヒドロ酢酸又はその塩、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸ベンジル等の有機酸及びその誘導体、イソプロピルメチルフェノール、グルコン酸クロルヘキシジン、クレゾール、チモール、パラクロロフェノール、フェニルエチルアルコール、フェニルフェノール、フェニルフェノールナトリウム、フェノキシエタノール、フェノキシジグリコール、フェノール、ベンジルアルコール等のフェノール類、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化メチルベンゼトニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、臭化アルキルイソキノリウム、臭化ドミフェノン等の4級アンモニウム塩、茶エキス、ヒノキチオール、リンゴエキス等の植物抽出液、また、クロラミンT、クロルヘキシジン、ジンクピリチオン等を挙げることができる。
【0032】
有機系紫外線吸収剤の例としては、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、パラジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−硫酸、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、p−メトキシハイドロケイ皮酸 ジエタノールアミン塩、パラアミノ安息香酸(以後、PABAと略す)、サリチル酸ホモメンチル、メチル−O−アミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、オクチルジメチルPABA、サリチル酸オクチル、2−フェニル−ベンズイミダゾール−5−硫酸、サリチル酸トリエタノールアミン、3−(4−メチルベンジリデン)カンフル、2,4−ジヒドロキシベンゾフェニン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−N−オクトキシベンゾフェノン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、4−(3,4−ジメトキシフェニルメチレン)−2,5−ジオキソ−1−イミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル等が挙げられる。
【0033】
溶媒の例としては、精製水、環状シリコーン、エタノール、軽質流動イソパラフィン、低級アルコール、エーテル類、LPG、フルオロカーボン、N−メチルピロリドン、フルオロアルコール、次世代フロン等が挙げられる。
【0034】
天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分の例としては、アシタバエキス、アボガドエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オウレンエキス、オオムギエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カルカデエキス、カキョクエキス、キウイエキス、キナエキス、キューカンバーエキス、グアノシン、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、紅茶エキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラーゲン、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、ハスエキス、パセリエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、リンゴエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。
【0035】
本発明の化粧料は、通常の方法によって製造することができ、ローション、乳液、クリーム、エッセンス、ジェル、パック等の基礎化粧料、ファンデーション、口紅等のメイクアップ化粧料、シャンプー、リンス、ヘアトリートメント、ヘアクリーム、ヘアトニック、ヘアリクイド、セットジェル、ヘアムース、セットローション、ヘアスプレー、育毛剤等の毛髪化粧料、及び入浴剤等として適用することができる。
【実施例】
【0036】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。尚、配合量は全て質量%である。
【0037】
(実施例1〜5、比較例1〜4 クリーム)
表1に示す組成のクリームを調製し、使用感、保湿感、翌日の肌実感及び安定性に関して評価を行った。
【0038】
【表1】

【0039】
(調製方法)
1.成分(1)〜(10)を80℃にて、混合、溶解する(a)。
2.成分(11)〜(16)を80℃にて、混合、溶解する(b)。
3.(a)に(b)を添加して攪拌し、冷却後、クリームを得た。
【0040】
<使用感評価方法>
専門評価パネラー20名により、使用感(伸びのよさ、濃厚感)、保湿感(しっとり感)、翌日の肌実感(はり・やわらかさ)について5段階評価し、更にその平均点から下記基準により判定した。
【0041】
5段階評価
5点:非常に良い
4点:良い
3点:普通
2点:やや悪い
1点:悪い
【0042】
判定
◎:平均点が4.5点以上
○:平均点が3.5点以上4.5点未満
△:平均点が2.5点以上3.5点未満
×:平均点が2.5点未満
【0043】
<経日安定性評価方法>
実施例及び比較例の化粧料を、40℃にて保管し、3ヶ月後の状態を肉眼観察及び単一円筒型回転粘度計にて測定し、以下の評価基準により評価した。
【0044】
評価基準(肉眼観察+粘度測定)
◎:分離なし、粘度変化なし
○:分離なし、若干の粘度変化あり
△:僅かに分離、粘度変化あり
×:明らかに分離、粘度変化あり
【0045】
表1に示すとおり、本発明の化粧料は使用感(伸びのよさ、濃厚感)、保湿感(しっとり感)、翌日の肌実感(例えば、肌のはり・やわらかさ)及び経日安定性に優れたものであることは明らかである。
【0046】
(実施例6 乳液)
成分名 配合量(質量%)
(1)ステアリン酸 1.0
(2)ステアリン酸グリセリンエステル 2.0
(3)セチルアルコール 1.0
(4)コレステロール 0.5
(5)流動パラフィン 3.0
(6)メチルポリシロキサン 3.0
(7)スクワラン 3.0
(8)ブチルパラベン 微 量
(9)水素添加大豆レシチン 0.1
(10)ムルムル脂 3.0
(11)クプアス脂 1.0
(12)アシルグルタミン酸塩 0.5
(13)キサンタンガム 0.5
(14)グリセリン 2.0
(15)ジプロピレングリコール 3.0
(16)水酸化カリウム 適 量
(17)エデト酸二ナトリウム 0.01
(18)精製水 残 量
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
計 100.0
【0047】
(調製方法)
1.成分(1)〜(11)を80℃にて、混合、溶解する(a)。
2.成分(12)〜(18)を80℃にて、混合、溶解する(b)。
3.(a)に(b)を添加して攪拌し、冷却後、乳液を得た。
【0048】
(実施例7 化粧水)
成分名 配合量(質量%)
(1)エタノール 10.0
(2)POE(60)硬化ヒマシ油 0.5
(3)大豆レシチン 0.02
(4)クプアス脂 0.01
(5)グリセリン 3.0
(6)1,3−ブチレングリコール 2.0
(7)ジプロピレングリコール 3.0
(8)ポリエチレングリコール1500 1.0
(9)水酸化ナトリウム 適 量
(10)リン酸塩 微 量
(11)メチルパラベン 微 量
(12)エデト酸四ナトリウム 0.01
(13)精製水 残 量
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
計 100.0
【0049】
(調製方法)
1.成分(1)〜(4)を混合、溶解する(a)。
2.成分(5)〜(13)を混合、溶解する(b)。
3.(b)に(a)を添加して攪拌し、化粧水を得た。
【0050】
(実施例8 クリーム)
成分名 配合量(質量%)
(1)ステアリン酸 1.0
(2)モノイソステアリン酸ソルビタン 1.0
(3)ステアリルアルコール 3.0
(4)ベヘニルアルコール 1.0
(5)オレイルアルコール 0.5
(6)コレステロール 0.5
(7)フィトステロール 0.2
(8)スクワラン 1.0
(9)ミリスチン酸オクチルドデシル 2.0
(10)メチルシクロポリシロキサン 3.0
(11)ブチルパラベン 微 量
(12)カカオ脂 8.0
(13)水素添加大豆レシチン 2.0
(14)SEPIPULS 265(*) 1.0
(15)キサンタンガム 0.1
(16)グリセリン 7.0
(17)1,3−ブチレングリコール 5.0
(18)ジイソプロパノールアミン 適 量
(19)エデト酸二カリウム 0.05
(20)精製水 残 量
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
計 100.0
(*)SEPPIC社製アクリルアミド・アクリル酸アンモニウム共重合体
【0051】
(調製方法)
1.成分(1)〜(13)を80℃にて、混合、溶解する(a)。
2.成分(15)〜(20)を80℃にて、混合、溶解する(b)。
3.(a)に(b)を添加して攪拌し、冷却する(c)。
4.(c)に成分(14)を添加し、攪拌後、クリームを得た。
【0052】
(実施例9 サンスクリーン)
成分名 配合量(質量%)
(1)エタノール 10.0
(2)メトキシケイ皮酸オクチル 7.0
(3)POE/POP(*)変性ジメチルポリシロキサン2.0
(4)微粒子酸化チタン 5.0
(5)酸化亜鉛 5.0
(6)メチルシクロポリシロキサン 10.0
(7)ジメチルポリシロキサン 5.0
(8)シア脂 1.5
(9)卵黄レシチン 0.1
(10)精製水 残 量
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
計 100.0
(*)ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレン
【0053】
(調製方法)
1.成分(2)〜(9)を80℃にて、混合、溶解する(a)。
2.成分(10)を80℃にて、混合する(b)。
3.(a)に(b)を添加して攪拌し、冷却する(c)。
4.(c)に成分(1)を添加し、攪拌後、サンスクリーンを得た。
【0054】
(実施例10 美容液)
成分名 配合量(質量%)
(1)大豆レシチン 0.2
(2)クプアス脂 0.1
(3)エタノール 8.0
(4)ジプロピレングリコール 7.0
(5)ポリエチレングリコール4000 4.0
(6)キサンタンガム 0.1
(7)メチルセルロース 0.05
(8)エデト酸二カリウム 0.02
(9)精製水 残 量
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
計 100.0
【0055】
(調製方法)
1.成分(1)〜(3)を50℃に加熱し、均一溶解する(a)。
2.成分(4)〜(9)を混合し、溶解する(b)。
3.(b)に(a)を添加して攪拌し、冷却後、美容液を得た。
【0056】
(実施例11 美白ジェル)
成分名 配合量(質量%)
(1)水素添加大豆レシチン 1.0
(2)ムルムル脂 5.0
(3)オレイルアルコール 2.0
(4)ステアリルアルコール 2.0
(5)ミリスチン酸オクチルドデシル 2.0
(6)フィトステロール 0.5
(7)POE(60)硬化ヒマシ油 0.5
(8)アスコルビン酸グルコシド 2.0
(9)グリセリン 5.0
(10)ポリエチレングリコール1000 1.0
(11)ソルビトール 2.0
(12)マルチトール 2.0
(13)ジイソプロパノールアミン 適 量
(14)水酸化カリウム 適 量
(15)カルボキシビニルポリマー 0.1
(16)SIMULGEL EG(*) 0.1
(17)エデト酸二ナトリウム 0.04
(18)グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
(19)精製水 残 量
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
計 100.0
(*)SEPPIC社製アクリル酸ナトリウム・アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウム共重合体
【0057】
1.成分(1)〜(6)を80℃にて、混合、溶解する(a)。
2.成分(7)〜(19)を80℃にて、混合、溶解する(b)。
3.(a)に(b)を添加して攪拌し、冷却し、美白ジェルを得た。
【0058】
実施例6〜11の化粧料を試料とし、上記最終処方における使用感評価方法及び経日安定性方法による評価試験を行った結果、使用感、保湿感、翌日の肌実感及び経日安定性に優れていた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
成分(a)としてレシチン、及び成分(b)として植物種子より抽出した固体油脂を含有することを特徴とする化粧料。
【請求項2】
さらに、成分(c)として高級アルコールを含有する請求項1に記載の化粧料。
【請求項3】
成分(a)が、大豆レシチン、卵黄レシチン、及びそれらの水素添加物、並びにホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴリン脂質からなる群より選択される1種又は2種以上である請求項1に記載の化粧料。
【請求項4】
成分(b)が、クプアス脂及び/又はムルムル脂である請求項1に記載の化粧料。
【請求項5】
水中油型乳化化粧料である請求項1から4のいずれか1項に記載の化粧料

【公開番号】特開2007−8840(P2007−8840A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−189332(P2005−189332)
【出願日】平成17年6月29日(2005.6.29)
【出願人】(306018365)カネボウホームプロダクツ株式会社 (188)
【Fターム(参考)】