説明

医用ネットワークシステム、医用画像撮影装置、医用画像処理装置、及び医用画像処理方法

【課題】複数枚の医用画像を転送する際に、各医用画像が全て揃ったか否かを正確に判断する。
【解決手段】患者をCT装置の寝台にセットし、撮影を開始する。取得された投影データを基に医用画像としての断層画像を作成する。作成した断層画像に、撮影順序に応じた通し番号である撮影番号をメタデータとして記録する。作成された断層画像が、最後に撮影された断層画像であるか否かを判定する。最後の画像ではない場合には、最終画像フラグに「0」をセットして画像サーバに転送する。一方、最後の画像である場合には、最終画像フラグに「1」をセットして画像サーバに転送する。画像サーバは、撮影番号と最終画像フラグとを基に、複数枚の断層画像の全てが揃ったか否かを判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、患者の撮影を行って複数枚の医用画像からなる画像群を一度の検査で取得する医用画像撮影装置と、ネットワークを介して前記医用画像撮影装置から転送された前記各医用画像に所定の処理を行う医用画像処理装置、及びその方法と、これらによって構成される医用ネットワークシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
診療所や病院などの医療施設には、CR(Computed Radiography)装置、CT(computed tomography:コンピュータ断層撮影)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴映像)装置、PET(Positron Emission Tomography:ポジトロン断層撮影)装置、超音波診断装置などといった様々なモダリティ(医用画像撮影装置)が普及している。モダリティによって撮影された医用画像は、医師が患者を診断する際などに用いられ、患者の症状を決定する上で大きな役割を担っている。
【0003】
医用画像は、予後の確認を行うためなどの理由から、複数年に亘って医療施設に保管される。このため、医療施設では、大量の医用画像を保管しなければならず、各医用画像をフイルムなどで保管しようとすると、保管スペースの確保や管理作業、及び検索作業などが大きな負担となる。これを防止するため、撮影した医用画像を電子化してサーバなどに保管するシステムが、例えば、特許文献1などで知られている。このようなシステムでは、サーバのスペースだけを用意すればよいので、医療施設における医用画像の保管スペースを大幅に削減することができる。また、管理、検索作業をサーバに行わせることで、医療施設の業務の効率化を図ることもできる。
【0004】
断層画像を医用画像として撮影するCT装置やMRI装置などは、通常、一度の検査において撮影位置の異なる複数枚の医用画像を取得する。このように取得された複数枚の医用画像は、検査毎に一まとまりにされた状態でサーバに保管されることが好ましい。ところが、CT装置などで撮影される医用画像は、膨大な量であるため、各医用画像をまとめてサーバに送ろうとすると、転送に時間がかかってしまう。特に、受信した各医用画像に何らかの処理を行いたい場合などには、各医用画像を全て受信するまで待たなければならないため、効率が悪い。
【0005】
各医用画像を効率良く転送する方法としては、例えば、各医用画像を個別にサーバに送ることが考えられる。この方法では、個々の医用画像の転送時間が短くてすむため、転送が完了した医用画像から各種の処理などを行うことができる。しかし、この方法では、一検査分の医用画像を全て受信したか否かをサーバ側で判断することができないため、正常に送れなかった医用画像などがあった場合に、保管漏れなどを生じさせてしまうおそれがある。
【0006】
この問題を解決するため、特許文献1では、撮影順序に応じた通し番号と検査予約時に入力した総撮影枚数とを各医用画像の付帯情報として記録するようにしている。この方法によれば、各医用画像を個別に送ったとしても、各医用画像の付帯情報を確認することで、一検査分の全ての医用画像を受信したか否かをサーバが容易に判断することができる。
【特許文献1】特開2002−288344号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、オーダで予約した撮影枚数と実際に撮影される枚数とは、必ずしも一致するとは限らない。例えば、モダリティの処理能力などが向上した近年では、所望の部位(病巣など)がうまく撮影されていなかったことによる再撮影を防止するため、放射線科医や放射線技師などの判断の下、オーダよりも広い撮影範囲を設定したり、細かいスライス厚を設定したりするなどして、オーダで予約された枚数よりも多くの医用画像を予め撮影してしまうことがある。このように、オーダで予約した撮影枚数と実際に撮影した枚数とが異なると、特許文献1の方法では、全ての医用画像が揃ったか否かを判断することができなくなってしまう。
【0008】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、オーダで予約した撮影枚数と実際に撮影した枚数とが異なるような場合でも、各医用画像が全て揃ったか否かを正確に判断することができる医用ネットワークシステム、医用画像撮影装置、医用画像処理装置、及び医用画像処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を達成するため、患者の撮影を行って複数枚の医用画像からなる画像群を一度の検査で取得する医用画像撮影装置と、ネットワークを介して前記医用画像撮影装置から転送された前記各医用画像に所定の処理を行う医用画像処理装置とで構成された本発明の医用ネットワークシステムは、前記各医用画像の撮影順序を示す順列情報を作成する順列情報作成手段と、前記画像群の最後に撮影された前記医用画像を示す最終画像情報を作成する最終画像情報作成手段と、前記各医用画像と前記順列情報と前記最終画像情報とを前記医用画像処理装置に転送する転送手段とを前記医用画像撮影装置に設け、前記順列情報と前記最終画像情報とを基に前記画像群に含まれる前記各医用画像の全てが揃ったか否かを判定する判定手段を前記医用画像処理装置に設けたことを特徴とする。
【0010】
なお、前記医用画像処理装置は、個々の前記医用画像に対して行う第1の処理と、前記各医用画像の全てが揃ったことを前記判定手段が判定した後、全ての前記各医用画像に対して行う第2の処理とを実施する画像処理手段を有することが好ましい。
【0011】
また、前記第1の処理は、前記医用画像の画像解析を行って前記医用画像に撮影された部位を認識し、認識した部位を前記医用画像の部位情報として仮決定する処理であり、前記第2の処理は、仮決定された前記各医用画像の前記部位情報を基に前記各部位情報の認識誤りを確認して前記各部位情報を本決定する処理であることが好ましい。
【0012】
さらに、前記判定手段は、前記最終画像情報を基に前記画像群の最後に撮影された前記医用画像を識別し、識別した前記医用画像の前記順列情報を参照し、その前記順列情報が示す撮影順序の数値と受け取った前記各医用画像の枚数とが一致した際に、前記画像群に含まれる前記各医用画像の全てが揃ったと判定することが好ましい。
【0013】
なお、前記順列情報作成手段は、作成した前記順列情報を前記各医用画像にメタデータとして付与し、前記最終画像情報作成手段は、作成した前記最終画像情報を前記画像群の最後に撮影された前記医用画像にメタデータとして付与することが好ましい。
【0014】
また、前記順列情報作成手段は、撮影された前記医用画像から順次前記順列情報の付与を行い、前記転送手段は、前記順列情報が付与された前記医用画像から順次前記医用画像処理装置に転送することが好ましい。
【0015】
なお、患者の撮影を行って複数枚の医用画像からなる画像群を一度の検査で取得する本発明の医用画像撮影装置は、前記各医用画像の撮影順序を示す順列情報を作成する順列情報作成手段と、前記画像群の最後に撮影された前記医用画像を示す最終画像情報を作成する最終画像情報作成手段とを設けたことを特徴とする。
【0016】
また、ネットワークを介して転送された複数枚の医用画像からなる画像群に所定の処理を行う本発明の医用画像処理装置は、前記画像群に対応付けて作成された、前記各医用画像の撮影順序を示す順列情報と、前記画像群の最後に撮影された前記医用画像を示す最終画像情報とを基に、前記画像群に含まれる前記各医用画像の全てが揃ったか否かを判定する判定手段を設けたことを特徴とする。
【0017】
さらに、ネットワークを介して転送された複数枚の医用画像からなる画像群に所定の処理を行う本発明の医用画像処理方法は、前記各医用画像を個々に受信するステップと、受信した個々の前記医用画像に対して第1の処理を行うステップと、前記画像群に対応付けて作成された、前記各医用画像の撮影順序を示す順列情報と、前記画像群の最後に撮影された前記医用画像を示す最終画像情報とを基に、前記画像群に含まれる前記各医用画像の全てが揃ったか否かを判定するステップと、前記各医用画像の全てが揃ったと判定された後に、全ての前記各医用画像に対して第2の処理を行うステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明では、各医用画像を転送する前に、各医用画像の撮影順序を示す順列情報と、画像群の最後に撮影された医用画像を示す最終画像情報とを、画像群に対応付けてを作成し、この順列情報と最終画像情報とを基に画像群に含まれる各医用画像の全てが揃ったか否かを判定するようにしたので、オーダで予約した撮影枚数と実際に撮影した枚数とが異なるような場合でも、各医用画像が全て揃ったか否かを正確に判断することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は、病院などの医療施設で用いられる医用ネットワークシステム10の構成を概略的に示すブロック図である。医用ネットワークシステム10は、患者の断層画像などを医用画像として撮影するCT装置(医用画像撮影装置)12と、このCT装置12が撮影した断層画像などの各種の医用画像を保管する画像サーバ(医用画像処理装置)14と、医療施設内の種々の情報を管理する情報管理サーバ16と、診察の際などに医師に用いられる複数のクライアント端末18とで構成されている。また、これらの各部は、医療施設内のLAN(ネットワーク)20によって互いに接続されている。
【0020】
この医用ネットワークシステム10は、医療施設で生じる各種の情報や医用画像などを電子データとして管理することにより、カルテや医用画像のフイルムなどの保管スペースを医療施設から削減する。また、医用ネットワークシステム10は、各クライアント端末18が各種の情報や医用画像などを簡単に読み出せるようにすることにより、医療施設の業務の効率化を図る。
【0021】
画像サーバ14は、例えば、PACS(picture archiving and communication system for medical application:医用画像保管・伝送システム)のサーバである。この画像サーバ14には、CT装置12からの断層画像の他に、例えば、ネットワークやメディアなどを介して他の医療施設から送られてきた医用画像や、症状の対比などに用いられる参考用の画像などが保管される。画像サーバ14に保管された各医用画像は、必要に応じて各クライアント端末18に読み出され、医師による読影や患者への説明などに用いられる。なお、医用画像には、CT装置12で撮影された断層画像の他に、CR装置やMRI装置などの他のモダリティで撮影された画像も含むものとする。また、参考用の画像には、モダリティで撮影された画像の他に、イラストレーションによって描かれたものなども含むものとする。
【0022】
情報管理サーバ16は、例えば、HIS(hospital information system:病院情報システム)のサーバや、RIS(radiology information system:放射線科情報システム)のサーバである。情報管理サーバ16は、患者情報、診療情報、検査情報、会計情報などといった各種の情報を患者毎に管理する。なお、患者情報は、各患者の個人情報を表すものであり、例えば、患者氏名、患者ID、現住所、生年月日、年齢、性別、家族構成、及び既往歴やアレルギーの有無などが含まれる。
【0023】
診療情報は、患者に対しての診療の情報であり、例えば、診療日付、診療科、傷病名、診断結果、治療期間、投薬の種類及び量、処方薬局名などが含まれる。なお、治療期間とは、同一傷病に関して医療施設に通院した期間である。検査情報は、診断に際して撮影された医用画像などの情報であり、例えば、検査日付、検査機器、検査方法、検査部位などが含まれる。なお、検査方法とは、正面及び側面などの撮影に対する患者の向きや、造影剤の有無などである。また、検査部位とは、検査の対象となっている頭部、胸部、腹部、骨盤部、脚部、及びこれらの一部が重複した頭頸部や胸腹部などである。さらに、会計情報には、例えば、診察費用、投薬費用、検査費用、及び保険適用の有無を表す情報などが含まれる。
【0024】
各クライアント端末18は、例えば、診療室毎、あるいは診療科毎などの単位で医療施設に複数配置され、上記各情報の入力などに用いられる。医師は、例えば、患者と対面して診察を行いながら、クライアント端末18を介して各情報の入力を行う。また、クライアント端末18は、医師が診断結果を患者に説明する際に、CT装置12で撮影された断層画像や情報管理サーバ16から読み出した各情報などを表示し、診断結果の説明を支援する。なお、各クライアント端末18は、例えば、周知のパーソナルコンピュータやワークステーションなどによって構成すればよい。
【0025】
また、情報管理サーバ16には、CT装置12の予約表が構築されている。医師は、CT装置12による撮影を必要とした際に、クライアント端末18を介して情報管理サーバ16の予約表にアクセスする。そして、予約表の空いている日時を指定して検査の内容を指示するオーダ情報を入力することにより、CT装置12の検査予約を行う。情報管理サーバ16は、新しい検査予約を受け付ける毎、あるいは一定期間毎などのタイミングで、オーダ情報を放射線科内のクライアント端末18やCT装置12などに配信する。放射線科の医師や技師などは、このオーダ情報に基いてCT装置12を操作し、オーダ情報に対応した断層画像の撮影を行う。
【0026】
このように、情報管理サーバ16は、患者毎の各情報を管理するとともに、CT装置12の空き状況を管理し、同じ時間帯に複数の検査予約が重なってしまうことを防止する。なお、オーダ情報には、例えば、患者情報、医師情報、検査方法、検査部位などが含まれる。ここで、医師情報とは、検査を依頼した医師の氏名や在籍する診療科、及び連絡先などの情報である。
【0027】
なお、図1では、複数台のクライアント端末18を示しているが、クライアント端末18は、医用ネットワークシステム10に1台だけであってもよい。反対に、CT装置12、画像サーバ14、情報管理サーバ16の各部は、医用ネットワークシステム10に複数設けられていてもよい。
【0028】
図2は、CT装置12の構成を概略的に示す外観斜視図である。CT装置12は、患者に向けてX線を照射するX線出力部40と患者を透過したX線を検出するX線検出部42とが設けられたガントリ30と、このガントリ30の中央付近に形成された診断用開口30aに患者を運ぶ寝台32と、これらを制御するコントローラ34とで構成されている。一般に、ガントリ30と寝台32とは、スキャナ室に設置され、コントローラ34は、スキャナ室と仕切られた操作室に設置される。
【0029】
X線出力部40とX線検出部42とは、診断用開口30aを挟んで対向するとともに、診断用開口30aの略同心円上に位置するように、ガントリ30に取り付けられている。ガントリ30は、診断用開口30a内に患者がいる状態で、診断用開口30aの中心軸を軸にX線出力部40とX線検出部42とを回転させながらX線出力部40にX線を照射させることにより、様々な方向からの投影データを取得する。
【0030】
寝台32の上部には、横になった状態の患者を支持する天板32aが設けられている。寝台32は、患者の乗り降りが容易な高さと診断用開口30aに応じた高さとの間で天板32aを昇降移動させるとともに、天板32aを水平移動させて患者を診断用開口32a内に進入させる。
【0031】
コントローラ34には、様々な操作画面を表示するモニタ44と、キーボードや種々のスイッチなどが配された操作入力部46とからなるコンソール48が設けられている。コントローラ34は、図示を省略したケーブルなどによってガントリ30、及び寝台32と接続されている。そして、コントローラ34は、操作入力部46を介して入力されたオペレータ(放射線科医や放射線技師など)からの指示に応じてガントリ30と寝台32とを制御する。
【0032】
CT装置12は、オーダ情報に基いて患者KRの撮影を行い、図3に示すように、スライス厚などの設定に応じた複数枚の断層画像50を一度の検査で取得する。取得された各断層画像50は、画像サーバ14に転送され、検査毎にまとめられた状態で画像サーバ14に保管される。なお、これ以降では、一度の検査で取得された各断層画像50の集合体を、ボリュームデータ(画像群)52と称す。
【0033】
図3に示すように、各断層画像50は、画像データ54aを記録する画像記録領域54と、メタデータを記録するタグ領域56とを有している。断層画像50のタグ領域56には、例えば、患者ID56a、検査ID56b、撮影番号(順列情報)56c、最終画像フラグ(最終画像情報)56d、部位情報56eなどの各種の情報がメタデータとして記録される。患者ID56aは、どの患者KRの断層画像50であるかを識別する際などに用いられる。検査ID56bは、例えば、検査毎に付与される固有の番号である。この検査ID56bは、どの検査時に撮影された断層画像50であるかの識別を可能にし、各断層画像50をボリュームデータ52として管理する際などに用いられる。
【0034】
撮影番号56cは、ボリュームデータ52に含まれる各断層画像50の撮影順序に応じた通し番号である。最終画像フラグ56dは、ボリュームデータ52の最後に撮影された断層画像50を識別するためのフラグである。この最終画像フラグ56dは、例えば、当該断層画像50がボリュームデータ52中の最後の断層画像50であるときに「1」にセットされ、それ以外のときには「0」にセットされる、1bitのフラグである。なお、最終画像フラグ56dの設定は、上記と反対であってもよい。また、最終画像フラグ56dは、1bitに限らず、より多くのbit数を有するものであってもよい。
【0035】
また、部位情報56eは、断層画像50にどの部位が撮影されているかを示すものである。これらの各メタデータは、例えば、断層画像50の撮影の際に画像データ54aの作成と同時に記録される。なお、タグ領域56に記録されるメタデータは、上記に限定されるものではなく、断層画像50の識別などが可能であれば、他の如何なる情報が記録されていてもよい。また、このようなタグ領域56を有する医用画像のファイル形式としては、例えば、DICOM(Digtal Imaging and Communications in Medicine)形式が知られている。
【0036】
断層画像50にDICOM形式を採用した場合、患者ID56aには、例えば、パブリックタグに予め用意されている「Patient ID(0010,0010)」などを用いればよい。また、検査ID56bには、例えば、パブリックタグに予め用意されている「Study ID(0020,0010)」などを用いればよい。また、撮影番号56cには、例えば、パブリックタグに予め用意されている「Acquisition Number(0020,0012)」や「Instance Number(0020,0013)」などを用いればよい。さらに、最終画像フラグ56dには、例えば、パブリックタグに予め用意されている「Image Comments(0020,4000)」などを用いればよい。また、部位情報56eには、例えば、パブリックタグに予め用意されている「Body Part Examined (0018,0015)」などを用いればよい。なお、最終画像フラグ56dは、ユーザが任意に設定することができるプライベートタグに新たに設けるようにしてもよい。
【0037】
図4は、CT装置12の電気的構成の概略を示すブロック図である。ガントリ30には、X線出力部40、X線検出部42の他に、これらを回転させる回転駆動機構60が設けられている。また、寝台32には、天板32aを昇降移動させる昇降移動機構62と、天板32aを水平移動させる水平移動機構64とが設けられている。なお、これらの各機構60、62、64には、モータやギアなどからなる周知の機構を用いればよい。
【0038】
コントローラ34は、コンソール48と、CPU70と、HDD72と、X線制御部74と、画像再構成部76と、駆動制御部78と、ネットワークインタフェース(転送手段)80とを有している。また、これらの各部は、バス82を介して互いに接続されている。HDD72には、CT装置12を制御するための各種のプログラムが記憶されている。CPU70は、HDD72から各プログラムを適宜読み出して逐次処理することにより、CT装置12の各部を制御する。また、CPU70は、操作入力部46を介して入力されたオペレータからの指示に応じて各種の処理を実行するとともに、各プログラムの処理に応じた操作画面をモニタ44に表示させる。
【0039】
X線制御部74は、X線出力部40に接続されている。X線制御部74は、CPU60からの指示に応じてX線出力部40に制御信号を送信し、X線制御部40の照射タイミングや放射線量などを制御する。画像再構成部76は、X線検出部42に接続されている。画像再構成部76は、X線検出部42から出力された様々な方向からの投影データに基いて画像データ54aを再構成し、断層画像50を作成する。なお、画像再構成部76による投影データの再構成には、例えば、バックプロジェクション法などといった周知の手法を用いればよい。
【0040】
駆動制御部78は、回転駆動機構60と昇降移動機構62と水平移動機構64とに接続されている。駆動制御部78は、各機構60、62、64のそれぞれに応じたドライバを有している。駆動制御部78は、CPU70からの指示に応じて各機構60、62、64に駆動信号を送信し、各機構60、62、64を駆動する。
【0041】
ネットワークインタフェース80は、コントローラ34を医療施設のLAN20に接続する。ネットワークインタフェース80は、例えば、Ethernet(登録商標)など、LAN20の規格に応じたものが適宜選択される。
【0042】
図5は、画像サーバ14の構成を概略的に示すブロック図である。画像サーバ14は、周知のパーソナルコンピュータやワークステーションなどによって構成され、CPU90と、メモリ91と、HDD92と、モニタ93と、入力機器94と、ネットワークインタフェース95とを有している。また、これらの各部は、バス96を介して互いに接続されている。
【0043】
HDD92には、医用ネットワークシステム10に対応した種々のプログラムが記録されている。CPU90は、HDD92から各プログラムを読み出してメモリ91に展開し、読み出したプログラムを逐次処理することによって、画像サーバ14を統括的に制御する。
【0044】
また、HDD92には、CT装置12で取得された断層画像50などの医用画像や参考用の画像などといった各種の画像が保管される。CPU90は、ネットワークインタフェース95を介して画像が入力されると、その画像をHDD92の所定の領域に保管する。また、CPU90は、各クライアント端末18からの要求に応じて保管した画像をHDD92から読み出し、読み出した画像を要求元のクライアント端末18に転送する。
【0045】
なお、本例では、各種のプログラムと画像とを同じHDD92に保管するようにしているが、画像用に別のHDDを設けるようにしてもよい。また、本例では、いわゆる内蔵タイプのHDD92に画像を保管するようにしているが、これに限ることなく、例えば、外付けタイプのHDDに保管するようにしてもよいし、DVD−ROMやCD−ROMなどといった各種のメディアに保管するようにしてもよい。
【0046】
モニタ93は、CPU90によるプログラムの各処理に応じて種々の操作画面を表示する。なお、モニタ93には、例えば、液晶ディスプレイやCRTディスプレイなどの周知の表示装置を用いればよい。入力機器94には、例えば、キーボードやマウスなどが用いられる。モニタ93と入力機器94とは、例えば、医療施設内の管理者が、HDD92に記録された各プログラムを更新したり、HDD92の各画像の保管状況を確認したりする際などに用いられる。ネットワークインタフェース95は、画像サーバ14を医療施設のLAN20に接続する。ネットワークインタフェース95は、例えば、Ethernet(登録商標)など、LAN20の規格に応じたものが適宜選択される。
【0047】
また、CPU90には、部位認識部90aが設けられている。部位認識部90aは、入力された断層画像50などの画像解析を行って、その画像にどの部位が撮影されているかを認識する。また、部位認識部90aは、認識した部位を断層画像50のタグ領域56に部位情報56eとして記録する。なお、部位認識部90aによる画像解析は、例えば、各画素のCT値を基に画像の特徴量を算出し、算出した特徴量を予め記憶された各部位の特徴量と比較してマッチングさせることにより行われる。
【0048】
CT装置12の撮影能力の向上や画像サーバ14の記録容量の増加などが進められている近年では、診断をより的確に行うためや再撮影の手間を防止するためなどの理由から、患者の全身などといった広範囲の撮影を予め行うようになってきている。しかしながら、医師が実際に読影などを行う際に、広範囲で撮影された全ての断層画像50を必要とするとは限らない。このような場合、不必要な断層画像50の転送によって医師の転送待ち時間を増加させてしまうとともに、複数枚の断層画像50の中から所望の部位が撮影された断層画像50を探すという余計な手間を医師に与えてしまう。
【0049】
画像サーバ14は、上述のような不具合を防止するため、例えば、CT装置12からボリュームデータ52が送られた際に、ボリュームデータ52を部位認識部90aに入力し、ボリュームデータ52に含まれる各断層画像50に撮影された部位を認識させる。そして、クライアント端末18から要求があった部位だけを転送することにより、医師の待ち時間の増加などを防止する。
【0050】
次に、図6、及び図7に示すフローチャートを参照しながら、上記構成による医用ネットワークシステム10の作用について説明する。なお、図6は、CT装置12の動作を示すものであり、図7は、画像サーバ14の動作を示すものである。診断に際してCT装置12による撮影が必要であると判断した医師は、クライアント端末18を介して情報管理サーバ16の予約表にアクセスし、予約表の空いている日時にオーダ情報を入力してCT装置12の検査予約を行う。入力されたオーダ情報は、情報管理サーバ16によって放射線科内のクライアント端末18やCT装置12などに配信される。クライアント端末18やCT装置12などでオーダ情報を確認したCT装置12のオペレータは、そのオーダ情報に基いて患者KRの撮影を行う。
【0051】
患者KRの撮影を行うCT装置12のオペレータは、まず、寝台32の天板32aに患者KRを乗せ、バンドやプロテクタなどで患者KRを固定する。天板32aに患者KRを固定したオペレータは、操作入力部46を操作して昇降移動機構62を駆動し、天板32a(患者KR)を診断用開口30aの高さに合わせる。天板32aの高さを合わせたオペレータは、操作入力部46を介して撮影範囲の設定などを行い、撮影の開始をコントローラ34に指示する。
【0052】
オペレータから撮影の開始を指示されたコントローラ34のCPU70は、水平移動機構64を駆動させて患者KRを撮影範囲に応じた所定の位置に移動させる。患者KRを移動させたCPU70は、X線出力部40にX線の照射を開始させる。また、これと同時にCPU70は、回転駆動機構60を駆動させ、X線出力部40とX線検出部42とを患者KRの体軸周りに回転させる。X線出力部40とX線検出部42とは、患者KRの周りを一周する間に様々な方向からの投影データをに取得し、取得した各投影データを画像再構成部76に出力する。
【0053】
各投影データが入力された画像再構成部76は、各投影データを基に画像データ54aを再構成して断層画像50を作成し、作成した断層画像50をHDD72に保管する。断層画像50の作成を確認したCPU70は、HDD72にアクセスし、オーダ情報などに基いて患者ID56aと検査ID56bとを作成された断層画像50のタグ領域56に記録する。また、CPU70は、一検査中に画像再構成部76から出力される断層画像50の枚数をカウントし、そのカウント値を撮影番号56cとしてタグ領域56に記録する。
【0054】
各メタデータを記録したCPU70は、撮影範囲やスライス厚などの設定情報に基いて、作成された断層画像50がボリュームデータ52の最後に撮影された断層画像50か否かを判定する。作成した断層画像50が最後の画像ではないと判定したCPU70は、判定した断層画像50の最終画像フラグ56dに「0」をセットする。最終画像フラグ56dをセットしたCPU70は、その断層画像50を画像サーバ14に転送する。また、CPU70は、取得した断層画像50の転送を行いながら、水平移動機構64を駆動してスライス厚の設定に応じた分だけ天板32aを移動させ、次の断層画像50の撮影を開始する。このように、CT装置12は、次の断層画像50の撮影と並行して取得した断層画像50を順次転送することにより、各断層画像50の転送の効率化を図る。
【0055】
一方、作成した断層画像50が最後の画像であると判定したCPU70は、判定した断層画像50の最終画像フラグ56dに「1」をセットする。最終画像フラグ56dをセットしたCPU70は、X線出力部40によるX線の照射や回転駆動機構60の駆動などを停止させるとともに、天板32aを初期位置に戻して患者KRへの撮影を終了する。撮影を終了したCPU70は、最後に撮影された断層画像50を断層画像50に転送する。以上により、一検査で取得されるボリュームデータ52が画像サーバ14に転送される。
【0056】
画像サーバ14のCPU90は、CT装置12から順次送られてくる断層画像50を受診すると、受信した断層画像50を部位認識部90aに入力する。断層画像50が入力された部位認識部90aは、該断層画像50の特徴量などを算出して、該断層画像50に撮影された部位を認識する。部位を認識した部位認識部90aは、認識した部位を部位情報56eとしてタグ領域56に記録し、部位情報56eを仮決定する。
【0057】
部位認識部90aに部位を認識させたCPU90は、部位情報56eが仮決定された断層画像50の最終画像フラグ56dを参照し、ボリュームデータ52に含まれる各断層画像50が全て揃ったか否かを判定する。各断層画像50がまだ揃っていないと判定したCPU90は、次の断層画像50が送られてくるのを待ち、断層画像50を受信する毎に部位情報56eの仮決定処理を行う。
【0058】
一方、各断層画像50が揃ったと判定したCPU90は、各断層画像50の撮影番号56cを参照し、各断層画像50を撮影番号56cの順番に並べ替える。CT装置12から転送される各断層画像50は、LAN20の負荷状況やCPU90の負荷状況などによって、順番が変わってしまうことがある。つまり、各断層画像50の並べ替えは、転送の際に生じた順番の入れ替わりを正すために行われる。
【0059】
また、前述の理由から、最後に撮影された断層画像50が、最後に転送されてくるとは限らない。このため、CPU90は、最終画像フラグ56dに「1」がセットされた断層画像50を受け取ると、その断層画像50の撮影番号56cを参照し、この撮影番号56cの数値と受け取った断層画像50の枚数とが一致した時点で、各断層画像50が揃ったと判定する。撮影番号56cと最終画像フラグ56dとは、撮影に応じて各断層画像50に付与されるものであるので、これらを基に判定を行うことによって、オーダで予約した撮影枚数と実際に撮影した枚数とが異なるような場合でも、各医用画像50が全て揃ったか否かを正確に判断することができる。また、これにより、オーダの際に逐一撮影枚数を指定する手間を省くこともできる。
【0060】
各断層画像50の並べ替えを行ったCPU90は、仮決定された各断層画像50の部位情報56eを参照する。そして、前後の断層画像50の部位情報56eなどを基に、仮決定された各部位情報56eの認識誤りを確認し、各部位情報56eを本決定する。すなわち、この本決定処理が請求項記載の第2の処理に相当するものであり、前述の仮決定処理が請求項記載の第1の処理に相当するものである。
【0061】
認識誤りを見つけたCPU90は、その部位情報56eを適切な部位に修正する。例えば、各断層画像50の部位情報56eが、胸部、骨盤部、胸部、腹部、腹部の順に並んでいたとする。この場合、胸部の間に骨盤部があるのはおかしいので、認識誤りであると判断し、骨盤部と記載された断層画像50の部位情報56eを胸部に修正する。このように、仮決定と本決定とを行うことにより、断層画像50の部位認識の精度を向上させることができる。
【0062】
各部位情報56eを本決定したCPU90は、そのボリュームデータ52を患者KRの一検査の結果としてHDD92に保管する。なお、CT装置12のHDD72に保管された転送元のボリュームデータ52は、例えば、画像サーバ14から送信される保管完了のメッセージの受信などに応じてHDD72から消去すればよい。
【0063】
なお、上記実施形態では、通し番号である撮影番号56cを順列情報として示しているが、順列情報は、これに限ることなく、例えば、アルファベットやアルファベットと数字とを組み合わせたものなど、各医用画像の順番が分かるものであればよい。また、上記実施形態では、最終画像フラグ56dを最終画像情報として示しているが、これに限ることなく、例えば、最後であることを示す文字列や、撮影された医用画像の総枚数などを最終画像情報として用いるようにしてもよい。さらに、上記実施形態では、順列情報と最終画像情報とをメタデータとして各医用画像に付与するようにしているが、これに限ることなく、例えば、各情報を別のファイルに記録して医用画像とともに転送するようにしてもよい。
【0064】
また、上記実施形態では、取得した断層画像50の転送と、次の断層画像50の撮影とを並行的に処理するようにしているが、これに限ることなく、例えば、取得した断層画像50をHDD72に保管していき、全ての各断層画像50の撮影が終了してから個々に転送を行うようにしてもよい。また、部位認識を開始するタイミングも上記に限ることなく、例えば、各断層画像50を一通り受信した後に行うようにしてもよい。
【0065】
なお、上記実施形態では、画像サーバ14を医用画像処理装置としているが、医用画像処理装置は、これに限ることなく、転送された医用画像に所定の処理を行うものであれば、他の如何なる装置であってもよい。また、上記実施形態では、医用画像処理装置が行う第1の処理と第2の処理とを、それぞれ部位情報56eの仮決定処理と本決定処理とにしているが、第1の処理と第2の処理とは、これに限ることなく、例えば、階調変換などの周知の画像処理や圧縮処理などであってもよい。さらに、上記各実施形態では、部位認識部90aが認識する部位を、頭部、胸部、腹部、骨盤部、脚部などとしているが、これに限ることなく、例えば、脳、心臓、肺、肝臓、胃などの臓器を認識する部位に含めるようにしてもよい。
【0066】
また、上記実施形態では、医用画像撮影装置としてCT装置12を示しているが、これに限ることなく、例えば、MRI装置やPET装置など、一度の検査で複数枚の医用画像を取得するものであれば、他の如何なるモダリティであってもよい。さらに、医用画像撮影装置は、フイルムなどに撮影された医用画像を読み取ってデジタイズするスキャナなどであってもよい。
【0067】
さらに、上記実施形態では、1つの医療施設で用いられる医用ネットワークシステム10に本発明を適用した例を示したが、本発明は、これに限ることなく、例えば、複数の医療施設が接続されてなる医用ネットワークシステムに適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】医用ネットワークシステムの構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】CT装置の構成を概略的に示す外観斜視図である。
【図3】ボリュームデータと各断層画像との構成を概略的に示す説明図である。
【図4】CT装置の電気的構成の概略を示すブロック図である。
【図5】画像サーバの構成を概略的に示すブロック図である。
【図6】CT装置の動作を概略的に示すフローチャートである。
【図7】画像サーバの動作を概略的に示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0069】
10 医用ネットワークシステム
12 CT装置(医用画像撮影装置)
14 画像サーバ(医用画像処理装置)
20 LAN(ネットワーク)
50 断層画像(医用画像)
52 ボリュームデータ(画像群)
56c 撮影番号(順列情報)
56d 最終画像フラグ(最終画像情報)
70 CPU(順列情報作成手段、最終画像情報作成手段)
80 ネットワークインタフェース(転送手段)
90 CPU(判定手段、画像処理手段)
90a 部位認識部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の撮影を行って複数枚の医用画像からなる画像群を一度の検査で取得する医用画像撮影装置と、ネットワークを介して前記医用画像撮影装置から転送された前記各医用画像に所定の処理を行う医用画像処理装置とで構成された医用ネットワークシステムにおいて、
前記各医用画像の撮影順序を示す順列情報を作成する順列情報作成手段と、前記画像群の最後に撮影された前記医用画像を示す最終画像情報を作成する最終画像情報作成手段と、前記各医用画像と前記順列情報と前記最終画像情報とを前記医用画像処理装置に転送する転送手段とを前記医用画像撮影装置に設け、
前記順列情報と前記最終画像情報とを基に前記画像群に含まれる前記各医用画像の全てが揃ったか否かを判定する判定手段を前記医用画像処理装置に設けたことを特徴とする医用ネットワークシステム。
【請求項2】
前記医用画像処理装置は、個々の前記医用画像に対して行う第1の処理と、前記各医用画像の全てが揃ったことを前記判定手段が判定した後、全ての前記各医用画像に対して行う第2の処理とを実施する画像処理手段を有することを特徴とする請求項1記載の医用ネットワークシステム。
【請求項3】
前記第1の処理は、前記医用画像の画像解析を行って前記医用画像に撮影された部位を認識し、認識した部位を前記医用画像の部位情報として仮決定する処理であり、
前記第2の処理は、仮決定された前記各医用画像の前記部位情報を基に前記各部位情報の認識誤りを確認して前記各部位情報を本決定する処理であることを特徴とする請求項2記載の医用ネットワークシステム。
【請求項4】
前記判定手段は、前記最終画像情報を基に前記画像群の最後に撮影された前記医用画像を識別し、識別した前記医用画像の前記順列情報を参照し、その前記順列情報が示す撮影順序の数値と受け取った前記各医用画像の枚数とが一致した際に、前記画像群に含まれる前記各医用画像の全てが揃ったと判定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の医用ネットワークシステム。
【請求項5】
前記順列情報作成手段は、作成した前記順列情報を前記各医用画像にメタデータとして付与し、
前記最終画像情報作成手段は、作成した前記最終画像情報を前記画像群の最後に撮影された前記医用画像にメタデータとして付与することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の医用ネットワークシステム。
【請求項6】
前記順列情報作成手段は、撮影された前記医用画像から順次前記順列情報の付与を行い、
前記転送手段は、前記順列情報が付与された前記医用画像から順次前記医用画像処理装置に転送することを特徴とする請求項5記載の医用ネットワークシステム。
【請求項7】
患者の撮影を行って複数枚の医用画像からなる画像群を一度の検査で取得する医用画像撮影装置において、
前記各医用画像の撮影順序を示す順列情報を作成する順列情報作成手段と、
前記画像群の最後に撮影された前記医用画像を示す最終画像情報を作成する最終画像情報作成手段とを設けたことを特徴とする医用画像撮影装置。
【請求項8】
ネットワークを介して転送された複数枚の医用画像からなる画像群に所定の処理を行う医用画像処理装置において、
前記画像群に対応付けて作成された、前記各医用画像の撮影順序を示す順列情報と、前記画像群の最後に撮影された前記医用画像を示す最終画像情報とを基に、前記画像群に含まれる前記各医用画像の全てが揃ったか否かを判定する判定手段を設けたことを特徴とする医用画像処理装置。
【請求項9】
ネットワークを介して転送された複数枚の医用画像からなる画像群に所定の処理を行う医用画像処理方法において、
前記各医用画像を個々に受信するステップと、
受信した個々の前記医用画像に対して第1の処理を行うステップと、
前記画像群に対応付けて作成された、前記各医用画像の撮影順序を示す順列情報と、前記画像群の最後に撮影された前記医用画像を示す最終画像情報とを基に、前記画像群に含まれる前記各医用画像の全てが揃ったか否かを判定するステップと、
前記各医用画像の全てが揃ったと判定された後に、全ての前記各医用画像に対して第2の処理を行うステップとを有することを特徴とする医用画像処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−54711(P2008−54711A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−231603(P2006−231603)
【出願日】平成18年8月29日(2006.8.29)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】