医用画像出力システム
【課題】 患者情報のレイアウトや、医用画像のフォーマットを自由に行える医用画像出力システムを実現すること。
【解決手段】 変換装置G1のCPU11は、コントローラC1から送信されるフォーマット情報と、診断装置M1から送信される医用画像データとを受信する。CPU11は、フォーマット情報、最大出力サイズ等の情報に基づいて、記録紙に描画する医用画像1コマの1コマ画像領域サイズを算出する。次いで、その1コマ画像領域サイズに合わせて医用画像データを拡大又は縮小し、その拡縮後の医用画像データと、当該医用画像データ中から取得した患者情報とをフォーマット情報に従って配置・合成したテンプレートデータを作成する。そして、CPU11は、通信装置19を介してそのテンプレートデータをフィルム出力装置へ転送する。
【解決手段】 変換装置G1のCPU11は、コントローラC1から送信されるフォーマット情報と、診断装置M1から送信される医用画像データとを受信する。CPU11は、フォーマット情報、最大出力サイズ等の情報に基づいて、記録紙に描画する医用画像1コマの1コマ画像領域サイズを算出する。次いで、その1コマ画像領域サイズに合わせて医用画像データを拡大又は縮小し、その拡縮後の医用画像データと、当該医用画像データ中から取得した患者情報とをフォーマット情報に従って配置・合成したテンプレートデータを作成する。そして、CPU11は、通信装置19を介してそのテンプレートデータをフィルム出力装置へ転送する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受信した医用画像情報及び患者文字情報を所定のデータ形式に変換して転送する医用画像変換装置と、前記所定のデータ形式の医用画像情報及び患者文字情報を記録紙上に画像形成する医用画像形成装置とを具備する医用画像出力システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、CT(Computed Tomography)やCR(Computed Radiography)、MRI(Magnetic Resonance Imaging)、乳房撮影装置、超音波診断装置等といった様々な医用画像生成装置(以下、「診断装置」という。)によって撮影・生成された医用画像を、フィルムや記録紙上等に画像形成(描画)して出力する医用画像出力システムが知られている。
【0003】
医用画像出力システムは、診断装置と、当該診断装置によって生成された医用画像のデータ(以下、「医用画像データ」という。)をDICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)規格のデータに変換する医用画像変換装置(以下、「変換装置」と略す。)と、この変換された医用画像データのハードコピーを作成する医用画像形成装置(以下、「出力装置」という。)とを備えて構成される。
【0004】
図13(a)は、診断装置(例えば、CT)により生成された医用画像の一例である。同図に示すように、医用画像FGには、例えば、被写体の断層画像である診断画像FG−1と、患者のID番号、氏名、性別及び年齢といった患者情報FG−2とが含まれている。
【0005】
変換装置は、診断装置によって生成された医用画像データと、当該医用画像データから抽出した患者情報とにそれぞれデータ変換を行って出力装置へ転送する。このとき、変換装置は、横2コマ且つ縦2コマ(2×2)、横3コマ且つ縦4コマ(3×4)といった医用画像の配置方法を表すフォーマット情報をDICOM規格に準拠した形式で出力装置へ送信する。
【0006】
ここで、変換装置の一種として次のような確認配送装置が知られている。即ち、確認配送装置は、診断装置で生成された医用画像データ中の診断画像及び患者情報を出力装置に対して転送する際に、出力装置の設定情報(宛先装置情報やフォーマット情報等)に従って診断画像の拡大縮小率を算出する。そして、その拡大縮小率に応じて選択したフォント及び文字サイズによる患者情報を出力装置へ転送する(特許文献1参照)。
【0007】
出力装置は、DICOM規格に則ったデータを受信して、そのデータに従って医用画像及び患者情報を記録紙上に描画する。図13(b)は、出力装置によって出力された記録紙Pの一例である。出力装置は、フォーマット情報に従って医用画像を記録紙Pの画像描画領域AR100に“2×2”のフォーマットで配列し、文字描画領域AR200に患者情報を描画する。
【特許文献1】特開2002−190937号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、一般に、出力装置が受信する患者情報は、JISコード等の文字データであるため、出力装置は、当該文字データに従って患者情報の文字列を描画する。このとき、患者情報は、出力装置毎に予め定められた固定的なフォント及び文字サイズで描画(レイアウト)される。従って、記録紙上に拡縮されて描画された医用画像に対し、患者情報が大きすぎたり小さすぎたりする等して、医用画像とのバランスが悪くなり、患者情報が見にくくなってしまうことがあった。
【0009】
特許文献1の手法を利用して、変換装置側でフォント及び文字サイズを指定することもが考えられるが、この場合、出力装置は、変換装置が送信するフォント及び文字サイズの情報に対応している必要がある。
【0010】
また、患者情報には複数の項目があり、これらの項目のうちどの項目を描画するか否かは、出力装置側の仕様によって制限されてしまう。即ち、一般的な出力装置は、患者情報中の患者ID及び患者情報を必要最低限の項目として記録紙上に描画するが、患者情報の性別や年齢等を描画しない場合がある。
【0011】
また、患者情報が描画される文字描画領域は、出力装置毎に予め定められているため、患者情報の文字数やフォント、文字サイズ次第では、その文字描画領域内に患者情報が収まらないことがあった。このように、患者情報を文字描画領域に描画する際、様々な制限が生じしてしまうため、その患者情報を所望のフォントや文字サイズで描画して、自由にレイアウトすることが難しかった。
【0012】
また、上述したように出力装置は、変換装置から送信されたDICOM規格に則ったフォーマット情報に応じて医用画像を画像描画領域に割り振って記録紙上に描画する。しかし、例えば、“3×4”のフォーマットに対応できない古いバージョンの出力装置があった場合、当該出力装置は、変換装置から送信されるフォーマット情報に対応できない。
【0013】
また、医用画像の配置方法は、DICOM規格で規定された配置方法となってしまうため、例えば、1行目に2コマの医用画像、2行目に1コマの拡大した医用画像を配置するといったDICOM規格以外の配置方法で、医用画像をフォーマットすることができなかった。
【0014】
医用画像を自由にフォーマットするには、変換装置が独自のフォーマット情報(以下、このフォーマット情報を「カスタムフォーマット情報」という。)を生成する方策も考えられる。しかし、この手法の場合、出力装置も、そのカスタムフォーマット情報に対応しておかなければならない。このため、カスタムフォーマット情報に対応していない出力装置を備える医用画像出力システムでは、医用画像の自由なフォーマットができなかった。
【0015】
本発明は、上述したような課題に鑑みて為されたものであり、その目的とすることころは、患者情報のレイアウトや、医用画像のフォーマットを自由に行える医用画像出力システムを実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
以上の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
受信した医用画像情報及び患者文字情報を所定のデータ形式に変換して転送する医用画像変換装置と、前記転送された所定のデータ形式の医用画像情報及び患者文字情報を記録紙上に画像形成する医用画像形成装置とを具備する医用画像出力システムにおいて、
前記医用画像変換装置は、
前記患者文字情報を画像データに変換する変換手段と、
前記受信された医用画像情報と、前記変換手段によりデータ変換された患者文字情報とを合成して、一の画像データであるテンプレート画像を作成する合成手段と、
前記合成手段により作成されたテンプレート画像を前記所定のデータ形成に変換して前記医用画像形成装置へ転送する転送手段と、を備え、
前記医用画像形成装置は、
前記転送手段により転送されたテンプレート画像を前記記録紙上に画像形成する画像形成手段を備えることを特徴としている。
【0017】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の医用画像出力システムであって、
前記医用画像変換装置は、
前記医用画像情報及び患者文字情報の記録紙上への配置方法を表すフォーマット情報を指定する指定手段を更に備え、
前記合成手段は、
前記指定手段により指定されたフォーマット情報に従った配置方法で、前記受信された医用画像情報と、前記変換手段によりデータ変換された患者文字情報と合成して前記テンプレート画像を作成するフォーマット手段を有し、
前記転送手段は、
前記フォーマット手段により合成されたテンプレート画像を転送するフォーマット転送手段を有することを特徴としている。
【0018】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の医用画像出力システムであって、
前記医用画像変換装置は、
前記医用画像形成装置が画像形成可能な前記記録紙上の領域を表す画像形成領域情報を取得する取得手段を更に備え、
前記合成手段は、
前記テンプレート画像を、前記取得手段により取得された画像形成領域情報に基づいた大きさに設定する第1のサイズ設定手段を有し、
前記転送手段は、
前記第1のサイズ設定手段により設定されたテンプレート画像を転送する第1のサイズ設定時転送手段を有することを特徴としている。
【0019】
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の医用画像出力システムであって、
前記合成手段は、
前記テンプレート画像を、前記受信された医用画像情報の画像サイズに基づいた大きさに設定する第2のサイズ設定手段を有し、
前記転送手段は、
前記第2のサイズ設定手段により設定されたテンプレート画像を転送する第2のサイズ設定時転送手段を有し、
前記画像形成手段は、
前記第2のサイズ設定時転送手段により転送されたテンプレート画像を、画像形成可能な前記記録紙上の画像領域を表す画像形成領域情報に基づいて拡縮する拡縮手段と、
前記拡縮手段により拡縮されたテンプレート画像を前記記録紙上に画像形成する拡縮画像形成手段と、
を有することを特徴としている。
【0020】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の医用画像出力システムであって、
前記医用画像変換装置は、
前記画像形成領域情報を取得する領域情報取得手段と、
前記受信された医用画像情報を、前記画像形成領域情報に応じた縦横比に画像加工する画像加工手段と、
を更に備え、
前記第2のサイズ設定手段は、
前記画像加工手段により画像加工された医用画像情報と、前記変換手段によりデータ変換された患者文字情報とを合成して、前記テンプレート画像を作成する加工画像合成手段と、
を有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0021】
請求項1に記載の発明によれば、医用画像変換装置は、画像データに変換した患者文字情報と、医用画像情報とを合成してテンプレート画像を作成した後に、所定のデータ形式に変換して医用画像形成装置へ転送する。このため、医用画像形成装置は、単にテンプレート画像を記録紙上に画像形成すればよく、例えば、DICOM規格といった所定のデータ形式に対応した医用画像形成装置であれば、医用画像変換装置が転送するテンプレート画像の一画像データによって、医用画像情報及び患者文字情報を容易に画像形成できる。
【0022】
また、例えば、フォントや文字サイズが指定された患者文字情報であっても、画像データに変換するため、その指定内容に応じた所望のレイアウトで患者文字情報の画像形成が可能となる。また、患者文字情報の文字数が多くなったとしても、その文字サイズを小さくすればよく、多くの患者文字情報を画像形成することも可能となる。
【0023】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、医用画像変換装置は、指定されたフォーマット情報に従った配置方法で医用画像情報と、画像データの患者文字情報とを合成してテンプレート画像を生成する。このため、所望のフォーマット情報を指定すれば、医用画像情報と、画像データに変換された患者文字情報とが当該フォーマット情報に従った配置方法で配置されたテンプレート画像が作成される。従って、例えば、DICOM規格に準拠しない配置方法のフォーマット情報が指定されたとしても、医用画像形成装置は転送されたテンプレート画像を画像形成すれば、当該フォーマット情報に基づいた配置方法で配置した医用画像情報及び患者文字情報が記録紙上に出力することができる。
【0024】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、テンプレート画像の大きさを、画像形成領域情報に基づいた大きさに瀬手値して医用画像形成装置に転送する医用画像変換装置が実現される。従って、医用画像形成装置は、転送されたテンプレート画像をそのまま記録紙上に画像形成すればよい。
【0025】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、医用画像変換装置は、テンプレート画像の大きさを、医用画像情報の画像サイズに基づいた大きさに設定して転送し、医用画像形成装置は、その転送されたテンプレート画像を画像形成領域情報に基づいて拡縮して画像形成する。従って、例えば、医用画像情報を画像形成領域情報に基づいて拡大する場合、医用画像形成装置が転送する医用画像形成装置が転送するテンプレート画像のデータ容量は、その拡大後のテンプレート画像より小さくなり、転送時のデータ容量を少なくできる。このため、医用画像変換装置と、医用画像形成装置のテンプレート画像の転送時間を削減できる。
【0026】
請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、医用画像変換装置は、画像形成領域情報に応じた縦横比に医用画像情報を画像加工して、その画像加工後の医用画像情報と、画像データに変換した患者文字情報とを合成して、テンプレート画像を作成する。このため、予め記録紙の画像形成可能な画像領域に合わせて医用画像情報を画像加工しておくことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の医用画像変換装置を変換装置及びコントローラで構成し、医用画像形成装置をフィルム出力装置に適用した場合の医用画像出力システムの実施形態について、図1〜図12を参照して詳細に説明する。
【0028】
〔システム構成〕
図1は、本実施形態における医用画像出力システム100のシステム構成の一例を示す図である。同図によれば、医用画像出力システム100は、診断装置M1から出力される医用画像をコントローラC1の指示に従って転送する変換装置G1と、診断装置M2から出力される医用画像データをコントローラC2の指示に従って転送する変換装置G2と、フィルム出力装置F1及びF2と、サーバSとが所定の通信ネットワークNを介して接続されて構成されている。
【0029】
ユーザ(撮影者)は、診断装置M1,M2で撮影・生成された医用画像データをフィルム出力するか否かをコントローラC1,C2を用いて決定する。コントローラC1,C2には、フィルム1ページ毎のイメージ画像を表示部に表示出力させる。
【0030】
ユーザは、コントローラC1,C2を操作して、医用画像の配置方法を設定して確定すると、診断装置M1又はM2で生成された医用画像が変換装置G1,G2においてデータ変換されて、予め設定されたフィルム出力装置F1及びF2の何れかに通信ネットワークを介して転送される。フィルム出力装置F1,F2は、変換装置G1,G2から送信されるテンプレートデータに基づいた画像を拡大又は縮小してフィルム上に画像形成する。
【0031】
テンプレートデータは、ユーザにより設定された配置方法に従って医用画像と患者情報とを予を埋め込んでフォーマットした一つの画像データ、即ちテンプレート画像であり、DICOM規格に準拠したデータ形成で生成される。
【0032】
サーバSは、変換装置G1,G2でデータ変換された医用画像データやテンプレートデータを蓄積的に記憶管理するデータベース等を有して構成される。尚、サーバSは、データベースに記憶した医用画像データ及びテンプレートデータに基づいた画像を表示出力できるビューワ等を更に備えることとしてもよい。
【0033】
尚、診断装置M1と診断装置M2、コントローラC1とコントローラC2、変換装置G1と変換装置G2、フィルム出力装置F1とフィルム出力装置F2は、それぞれ同様の構成であるため、以下、診断装置M2、コントローラC2、変換装置G2及びフィルム出力装置F2の詳細な説明は省略する。
【0034】
〔診断装置の構成〕
診断装置M1は、被写体を撮影して医用画像データ(医用画像情報であり、アナログ又はデジタルのビデオ信号)を生成する医用画像生成装置である。診断装置M1としては、X線を照射して撮影を行うと共に、当該撮影により輝尽性蛍光体プレートに記憶されたX線画像を読み取り、デジタルデータとして生成するCRやCT、また、X線に限らずMRIや超音波撮影装置等が適宜適用可能である。
【0035】
診断装置M1は、制御部、撮影部、表示部、入力部及びI/F部等を備えて構成される。制御部は、撮影部により撮影された診断画像に、入力部から入力された患者IDや氏名、性別、年齢等の患者情報(患者文字情報)を合成して医用画像データを生成してI/F部を介して変換装置G1及びコントローラC1へ送信する。
【0036】
〔コントローラの構成〕
コントローラC1は、医用画像の配置方法の設定や、その設定に基づいて医用画像を配置した場合の医用画像のコマ位置を表すイメージ画像の表示出力等を行う、いわば変換装置G1のユーザインターフェイスとなる操作パネルである。尚、コントローラC1により指定手段が実現される。
【0037】
図2は、コントローラC1の機能構成の一例を示すブロック図である。同図によれば、コントローラC1は、CPU(Central Processing Unit)10cと、表示部20cと、入力部30cと、I/F部40cと、記憶装置50cと、RAM(Random Access Memory)60cとがバス70cに接続されて構成されている。
【0038】
CPU10cは、入力部30cから入力される操作信号に応じて記憶装置50cに格納されたプログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、処理結果を表示するための表示データを表示部20cに出力し、当該処理結果を表示部20cに表示させる。
【0039】
表示部20cは、CRT(Cathode-ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等により構成され、CPU10cから入力される表示データに基づいて各種画面を表示出力する。
【0040】
入力部30cは、カーソルキー、テンキー及び各種ファンクションキー等を有するキーボードやマウス等のポインティングデバイスを備え、押下されたキーの押下信号や、マウスの位置信号等をCPU10cに出力する。
【0041】
I/F部40cは、診断装置M1から出力される医用画像データを受信・復調したり、RAM60cに記憶されたフォーマット情報62c及びフィルムサイズ64cを変換装置G1へ送信したりする機能部であり、例えば、RS232C等のシリアルインターフェイスや、セントロニクスなどのパラレルインターフェイス、USB等により構成さる。
【0042】
記憶装置50cは、例えば、HDD(Hard Disk Device)により構成されるデータの読み書き可能な記憶媒体を備えた機能部であり、各種プログラムやデータを記憶している。
【0043】
RAM60cは、CPU10cが実行する各種プログラムや、これらプログラムの実行に係るデータ等を一時的に保持する記憶領域である。図2によれば、RAM60cは、フォーマット情報62cと、フィルムサイズ64cとを格納している。
【0044】
フォーマット情報62cは、医用画像をフィルム上にどのようコマ配置で配置するかという医用画像の配置方法や、患者情報のフォント及び文字サイズを等の設定情報であり、ユーザにより設定される。CPU10cは、表示部20cに所定の入力フォームを表示させ、ユーザの入力部30cの操作に従ってフォーマット情報62cを指定・設定する。この入力フォームは、例えば、“2×2”や“3×3”といった“横コマ数×縦コマ数”の数値形式で医用画像の配置方法を入力させるものであってもよいし、医用画像を表す所定のアイコンの移動によってその配置をグラフィカルに入力させるものであってもよい。尚、コントローラC1のCPU10c、表示部20c及び入力部30cにより指定手段が実現される。
【0045】
図3は、フォーマット情報62cに従って医用画像を配置した際の、フォーマット例を示す図である。例えば、“2×2”という配置方法を表すフォーマット情報62cでは、医用画像PC1〜PC4が図3(a)のように配置される。また、“3×3”という配置方法を表すフォーマット情報62cによって、医用画像PC1〜PC9が同図(b)のように配置される。
【0046】
また、“一行目に3コマ、2行目に2コマ”医用画像を配置するという配置方法を表すフォーマット情報62cでは、医用画像PC1〜PC5が同図(c)のように配置される。このように、医用画像の配置方法は、コントローラC1によって適宜指定することができる。
【0047】
フィルムサイズ64cは、医用画像を画像形成させるフィルムのサイズ情報であり、ユーザにより設定される。コントローラC1のCPU10cは、ユーザの指示入力に従って、フォーマット情報62cとフィルムサイズ64cとを変換装置G1へI/F部40cを介して送信する。尚、フォーマット情報62c及びフィルムサイズ64は、コントローラC1で設定されることとしたが、例えば、診断装置M1で設定可能としてもよい。
【0048】
〔フィルム出力装置の構成〕
フィルム出力装置F1は、変換装置G1から転送されたDICOM規格に準拠したデータに基づいた画像を記録紙であるフィルム上に画像形成して出力する医用画像形成装置であり、制御部、記憶部、画像メモリ、露光部、現像部、通信部、排出部等を備えて構成される。フィルムは、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の支持体上に、感光性及び感熱性の感光材料を含有する乳剤が塗布されて、感光層が形成されたものである。
【0049】
このフィルムは、制御部の制御に従って搬送部によって各構成部へ搬送される。露光部は、フィルム上にレーザ光を照射して露光を行い、変換装置G1から転送されたデータに基づく画像の潜像を形成し、現像部は、露光後のフィルムを加熱して露光により形成された潜像を可視化(現像)する。そして、現像されて排出されたフィルムが排出部から排出される。尚、医用画像形成装置をフィルム出力装置に適用することとしたが、例えば、レーザープリンタやインクジェットプリンタ等、種々の画像形成装置に適用することとしてよい。
【0050】
〔変換装置の構成〕
変換装置G1は、診断装置M1から出力される医用画像データを1データずつ読み込んで、その医用画像データをDICOM規格に則ってデータ変換して蓄積した後に、予め設定されているフィルム出力装置へ転送する。
【0051】
図4は、変換装置G1の機能構成の一例を示すブロック図である。同図によれば、変換装置G1は、制御部1、記憶装置3、入力I/F部5及び電源部7がバス9に接続されて構成される。
【0052】
記憶装置3は、光学的、磁気的にデータの読み書きを行う記憶媒体を備えた機能部であり、例えば、HDD等により構成される。
【0053】
入力I/F部5は、診断装置M1から送信された医用画像データを受信する機能部であり、例えば、RS232C等のシリアルインターフェイスや、セントロニクスなどのパラレルインターフェイス、USB等により構成さる。電源部7は、変換装置G1の各部に電力を供給する。
【0054】
制御部1は、変換装置G1におけるデータ処理やデータ通信等の統括的な管理・制御を行い、CPU11、メモリ13、通信装置15、IDE17及びシリアルインターフェイス17を有して構成される。
【0055】
CPU11は、記憶装置3に格納されたプログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。より具体的には、コントローラC1から送信されたフォーマット情報をシリアルインターフェイス17を介して受信し、また、記憶装置3に記憶された医用画像データをIDE15を介して取得する。次いで、これらのデータを用いてテンプレートデータを作成した後に、通信装置19を介してフィルム出力装置へ転送する。
【0056】
メモリ13は、CPU11が実行する各種プログラムや、これらプログラムの実行に係るデータ等を一時的に保持する記憶領域である。
【0057】
〔第1実施形態〕
次に、医用画像出力システム100の第1実施形態について説明する。図5(a)は、第1実施形態における記憶装置3のデータ構成の一例を示す図である。同図(a)によれば、記憶装置3は、第1医用画像転送プログラム30と、医用画像テーブル32とを記憶している。
【0058】
医用画像転送プログラム30は、第1実施形態に係る第1医用画像転送処理(図7参照)を実現するためのプログラムである。医用画像テーブル32は、診断装置M1から送信された医用画像データを蓄積的に記憶するデータテーブルである。
【0059】
図5(b)は、メモリ13のデータ構成の一例を示す図である。同図(b)によれば、メモリ13は、最大出力サイズ13a、1ピクセルサイズ13b、患者情報設定項目13c、患者情報13d、フォーマット情報13e、フィルムサイズ13f、1コマ画像領域サイズ13g及びテンプレートデータ13hを記憶している。
【0060】
CPU11は、最大出力サイズ13a、1ピクセルサイズ13b、患者情報設定項目13c、患者情報13d、フォーマット情報13e、フィルムサイズ13f及び1コマ画像領域サイズ13gに基づいてテンプレートデータ13hを作成する。テンプレートデータ13hは、医用画像データ及び患者情報13dをフォーマット情報13eに基づいた配置して合成した一の画像データ、即ち、テンプレート画像である。
【0061】
〔変換装置の具体的な動作〕
ここで、変換装置G1のテンプレートデータ13hを作成して、フィルム出力装置へ転送するまでの第1医用画像転送処理について、図6を参照しつつ図7のフローチャートを用いて説明する。
【0062】
先ず、CPU11は、第1医用画像転送処理を開始すると、予めフィルム出力装置に設定されたフィルム毎の最大出力サイズ13aと、1ピクセルサイズ13bとを当該フィルム出力装置から取得する(ステップS1)。
【0063】
最大出力サイズ13aは、画像形成領域情報であり、フィルム毎の医用画像及び患者情報を描画可能な最大領域の縦辺及び横辺のピクセル数で表される。1ピクセルサイズ13bは、フィルム出力装置が画像形成する際の1ドットの大きさである。尚、CPU11は、ステップS1の処理により取得手段及び領域情報取得手段を実現する。
【0064】
そして、CPU11は、患者情報設定項目13cを決定する(ステップS3)。患者情報設定項目13cは、フォルムに描画する患者情報の項目の種類や、その描画順序、行数、フォント及び文字サイズ等、患者情報の描画に関する設定情報である。CPU11は、例えば、ID番号や氏名といった患者情報の項目の出力順序や、最大出力サイズ13aの横辺に応じて改行した際の行数を患者情報設定項目13cとして決定する。尚、この患者情報設定項目13cは、コントローラC1においてユーザにより設定されて、フォーマット情報等と共に転送されることとしてもよい。
【0065】
ステップS3の処理後、CPU11は、診断装置M1から送信される医用画像データを入力I/F部5を介して受信し、その医用画像データを記憶装置3の医用画像テーブル32に蓄積記憶させる(ステップS5)。
【0066】
続いて、CPU10は、患者情報13dの取得を行う(ステップS7)。具体的には、医用画像テーブル32に記憶されている医用画像データ中に含まれる文字列の文字認識をOCRやパターン認識等によって行って、その認識結果からID番号、氏名、性別、年齢及び病院管理番号等を取得する。尚、患者情報13dの取得方法は、例えば、医用画像データからID番号を取得して、そのID番号をサーバSに照会して、当該サーバSから他の患者情報の項目を得るようにしてもよい。
【0067】
そして、シリアルインターフェイス17を介してコントローラC1から送信されるフォーマット情報及びフィルムサイズを取得して、メモリ13のフォーマット情報13e及びフィルムサイズ13fとしてそれぞれ記憶する(ステップS9)。
【0068】
CPU11は、フォーマット情報13e、フィルムサイズ13f等を用いて、次の式(1)〜(7)から画像描画領域AR1と文字描画領域AR2とを算出する(ステップS11)。
【0069】
画像間隔SP=画像間隔[実寸値]÷1ピクセルサイズ ・・・(1)
トリム幅W=トリム幅[実寸値]÷1ピクセルサイズ ・・・(2)
文字サイズCS(縦)=文字サイズ[実寸値]÷1ピクセルサイズ・・・(3)
文字描画領域AR2(横)
=最大出力サイズ13a(横)[ピクセル数] ・・・(4)
文字描画領域AR2(縦)
=文字サイズCS(高さ)[ピクセル数]×文字行数 ・・・(5)
画像描画領域AR1(横)
=最大出力サイズ13a(横)−((トリム幅×2×横コマ数)
+(画像間隔SP×(横コマ数−1))) ・・・(6)
画像描画領域AR1(縦)
=最大出力サイズ13a(縦)−(トリム幅W×2×縦コマ数)
+(画像間隔SP×(縦コマ数−1))−文字描画領域AR2(縦)・・・(7)
【0070】
尚、画像間隔SPは、医用画像間の間隔であり、トリム幅Wは、医用画像の周囲を囲むの縁の幅である。また、画像間隔、トリム幅及び文字サイズの実寸値(長さ)は、予めユーザによって初期設定され、また、式(1)〜(7)によって算出される値は、全てピクセル数となる。また、式(4)〜(7)で用いる最大出力サイズ13aは、フィルムサイズ13fのフィルムにフィルム出力装置が画像形成可能な最大出力サイズである。
【0071】
CPU11は、ステップS11において画像描画領域AR1及び文字描画領域AR2とを算出した後、1コマ画像領域サイズ13gを式(8)及び(9)を用いて算出する(ステップS13)。ここで、1コマ画像領域サイズ13gとは、フィルム上に1つの医用画像を描画する際の、その描画エリアの大きさ(ピクセル数)である。
【0072】
1コマ画像領域サイズ13g(横)
=画像描画領域AR1(横)÷横コマ数・・・(8)
1コマ画像領域サイズ13g(縦)
=画像描画領域AR1(縦)÷縦コマ数・・・(9)
【0073】
CPU11は、ステップS13において算出した1コマ画像領域サイズ13gを算出した後、医用画像テーブル32に記憶された医用画像データを、当該1コマ画像領域サイズ13gまで拡大又は縮小する画像加工を行う(ステップS15)。
【0074】
そして、患者情報13dの文字データフォーマット情報13eに従ったフォント及び文字サイズの画像データに変換する(ステップS17)。このように、文字データである患者情報13dを画像データに変換することで、フィルム出力装置では、単に画像データである患者情報を画像形成すればよい。このため、フィルム出力装置の仕様に制限されることなく、患者情報のフォントや文字サイズのレイアウトの変更が容易になる。
【0075】
CPU11は、画像データの患者情報と、拡縮後の医用画像データとをテンプレートデータ13h内に埋め込んでフォーマットし、DICOM規格に準拠した画像データであるテンプレートデータ13hを作成する(ステップS19)。ここでCPU11が作成するテンプレートデータ13hの大きさは、フィルムサイズ13fのフィルムにフィルム出力装置が画像形成可能な最大出力サイズに合わせた大きさに設定される。尚、このステップS17〜S21のCPU11の処理により、変換手段、合成手段、フォーマット手段、フォーマット転送手段及び第1のサイズ設定手段が実現される。
【0076】
次いで、CPU10は、転送手段及び第1のサイズ設定時転送手段として、テンプレートデータ13hを所定のフィルム出力装置に送信した後に(ステップS21)、第1医用画像転送処理を終了する。
【0077】
一方、フィルム出力装置F1は、変換装置G1から送信されたテンプレートデータを受信して(ステップS201)、当該データに基づいた画像をフィルム上に画像形成して出力する(ステップS203)。尚、フィルム出力装置F1によって画像形成手段が実現される。
【0078】
以上、第1実施形態によれば、変換装置は、診断装置において生成された医用画像データと、当該データに含まれる患者情報を、フィルム出力装置へ転送する際に、フィルム出力装置の仕様や、医用画像データの大きさ、出力する患者情報の文字のフォント及び文字サイズなどの様々な情報を元に、医用画像データと、画像データに変換した患者情報とを1つの画像データ(テンプレートデータ13h)内に埋め込んで、フィルム出力装置へ転送する。
【0079】
このため、例えば、図3(c)に示したようなDICOM規格に準拠しないコマ配置での医用画像を出力させる場合、予めその配置で医用画像データをテンプレートデータ内に埋め込んでおけばよい。これより、フィルム出力装置は、単に一の画像データのテンプレートデータに基づいて画像形成すればよいため、当該フィルム出力装置毎のコマ配置可能なフォーマットの仕様に制限されることがない。従って、所望のフォーマット情報13eを指定しておけば、自由なフォーマットで医用画像を配置して出力することができる。
【0080】
また、文字データである患者情報を、画像データに変換してからテンプレートデータに埋め込むため、例えば、患者情報の文字数が多くなった場合は、行数を増やしたり、文字サイズを縮小したり、フォントを変更する等して、患者情報のレイアウトを自由に行うことができる。また、患者情報として出力する項目を、ID番号及び氏名といった基本的な項目に捕らわれず、例えば、性別、年齢の他に、生年月日や既往症、コメント等、ユーザの好みや、診断に必要な情報等を設定した出力することも可能となる。これにより、フィルム出力装置の仕様に依存することなく、患者情報のレイアウト変更が可能となる。従って、フィルム出力装置のバージョンやフォーマット情報への対応の可否、患者情報の出力項目の制限等、フィルム出力装置の仕様に依存することなく、医用画像を出力する医用画像出力システム100が実現される。
【0081】
また、医用画像データを拡縮する際に、最大出力サイズ13a及びフィルムサイズ13bによっては、その医用画像データを縮小する場合がある。この場合、変換装置G1で医用画像データを予め縮小しておくため、変換装置G1からフィルム出力装置へ転送するテンプレートデータ13hのデータ容量を削減することが可能となる。
【0082】
〔第2実施形態〕
次に、本発明を適用した第2実施形態における医用画像出力システム100を図8〜図12を用いて説明する。尚、以下の説明において、上述した第1実施形態における医用画像出力システム100と同一の構成には、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0083】
〔変換装置の構成〕
図8は、第2実施形態における記憶装置3のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、記憶装置3は、第2医用画像転送プログラム34と、医用画像テーブル32とを記憶している。第2医用画像転送プログラム34は、第2実施形態の係る第2医用画像転送処理(図12参照)を実現するためのプログラムである。
【0084】
図9は、第2実施形態におけるメモリ13のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、メモリ13は、最大出力サイズ13a、1ピクセルサイズ13b、患者情報設定項目13c、患者情報13d、フォーマット情報13e、フィルムサイズ13f、1コマ画像領域サイズ13g、受信画像サイズ13n、送信画像サイズ13m、拡縮比率13p及び実寸テンプレートデータ13qを記憶している。
【0085】
CPU11は、第1実施形態と同様に、メモリ13に記憶されている種々の情報を用いて、1コマ画像領域サイズ13gを算出した後に、実寸テンプレートデータ13qを作成する。第1実施形態では、最大出力サイズ13aに応じた大きさのテンプレートデータ13hを作成して、そのテンプレートデータ13hに医用画像データを拡縮したが、第2実施形態では、医用画像データの大きさに合わせて実寸テンプレートデータ13qを作成する。
【0086】
受信画像サイズ13nは、受信した医用画像データの画像サイズであり、送信画像サイズ13mは、フィルム出力装置へ送信する医用画像データの画像サイズであり、それぞれピクセル数で表される。CPU11は、この受信画像サイズ13nと、送信画像サイズ13mとにより拡縮比率13pを算出し、当該拡縮比率13pで医用画像データを拡縮して、実寸テンプレートデータ13qを作成する。
【0087】
〔変換装置の具体的な動作〕
次に、第2実施形態における変換装置G1の実寸テンプレートデータ13qを作成して、フィルム出力装置に転送する第2医用画像出力処理について、図10及び11を参照しつつ、図12のフローチャートを用いて説明する。
【0088】
先ず、CPU11は、第2医用画像転送処理を開始すると、第1実施形態の第1医用画像転送処理のステップS1〜S13と同一の処理を行う。
【0089】
そして、ステップS13において算出した1コマ画像領域サイズ13gと、受信した医用画像データの画像サイズである受信画像サイズ13n(ピクセル数)とから、拡縮比率13pを算出する(ステップS115)。拡縮比率13pは、式(8)及び(9)で算出した1コマ画像領域サイズ13gの縦横比に医用画像データを調整するための比率である。
【0090】
CPU11は、受信した医用画像データの横辺を固定し、その固定した横辺に対した縦辺の比が、1コマ画像領域サイズ13gの縦横比と同一となるような拡縮比率13pを算出する。そして、当該拡縮比率13pで医用画像データを縦方向に調整することで、1コマ画像領域サイズ13gの縦横比と同一比の医用画像データを生成する。
【0091】
ここで、拡縮比率13pの算出方法を説明する。先ず、図10(a)のように1コマ画像領域サイズの横辺をX、縦辺をYとし、受信画像サイズ13nの横辺をx1、縦辺をy1、送信画像サイズ13mの横辺をx2、縦辺をy2として、次の式(10)〜(11)を用いて、送信画像サイズ13mを算出する。
【0092】
先ず、式(10)及び(11)を用いて、医用画像データの横辺を基準として、送信画像サイズ13mの縦辺のピクセル数を算出する。
送信画像サイズ13m(横)[x2]
=受信画像サイズ(横)[x1]・・・(10)
送信画像サイズ13m(縦)[y2]
=1コマ画像領域サイズ13g(縦)[Y]
×送信画像サイズ13m(横)[x2]
÷1コマ画像領域サイズ13g(横)[X]・・・(11)
【0093】
そして、式(12)を用いて、送信画像サイズ13m及び1コマ画像領域サイズ13gから拡縮比率13pを計算する。
拡縮比率13p=送信画像サイズ13m(縦)[y2]
÷1コマ画像領域サイズ13g(横)[Y]・・・(12)
【0094】
CPU11は、拡縮比率13pの演算後、式(1)〜(3)で算出した画像間隔、トリム幅、文字サイズを再計算し、これらのデータを用いて実寸テンプレートデータ13qを作成する(ステップS117)。より具体的には、次のような処理を行う。
【0095】
先ず、式(13)〜(15)を計算する。
画像間隔SP=画像間隔[実寸値]×拡縮比率13p ・・・(13)
トリム幅W=トリム幅[実寸値]×拡縮比率13p ・・・(14)
文字サイズCS(縦)=文字サイズ[実寸値]×拡縮比率13p・・・(15)
【0096】
上述した第1実施形態では、画像間隔、トリム幅及び文字サイズのピクセル数を算出していたが、第2実施形態では、医用画像データの画像サイズに基づいて調整した画像間隔、トリム幅及び文字サイズの実寸値(長さ)を算出することとなる。尚、画像間隔及びトリム幅が“1”よりも小さくなってしまった場合は、固定的に“1”に設定してもよい。
【0097】
次に、式(16)及び(17)を用いて、文字描画領域AR2の実寸値を算出する。
文字描画領域AR2(縦)
=文字サイズ(高さ)[実寸値]×文字行数 ・・・(16)
文字描画領域AR2(横)=最大出力サイズ13a(横)・・・(17)
【0098】
続いて、式(18)〜(20)を用いて、文字描画領域AR2の各行に描画可能な文字数である出力可能文字数と、実寸テンプレートデータ13qの実寸値の寸法(実寸テンプレートサイズ)を算出する。実寸テンプレートデータ13qとは、受信した医用画像データを略実寸のまま埋め込んだテンプレート画像である。
【0099】
出力可能文字数=文字描画領域(横)÷文字サイズ(幅)・・・(18)
実寸テンプレートサイズ(横)
=(1コマ画像領域サイズ13g(横)×横コマ数)
+(トリム幅W×2×横コマ数)
+(画像間隔SP×(横コマ数−1)) ・・・(19)
実寸テンプレートサイズ(縦)
=(1コマ画像領域サイズ13g(縦)×縦コマ数)
+(トリム幅W×2×縦コマ数)
+(画像間隔SP×(縦コマ数−1))
+文字描画領域AR2(縦) ・・・(20)
【0100】
このようにして、算出した実寸テンプレートサイズは、フィルムの最大出力サイズ13aを、医療画像データの画像サイズに合わせて拡縮したものである。CPU11は、この実寸テンプレートサイズの寸法で実寸テンプレートデータ13qの大きさを設定する。
【0101】
そして、患者情報13dを画像データに変換する(ステップS119)。次いで、医用画像テーブル32に記憶されている医用画像データを、拡縮比率13pで縦方向に調整して、実寸テンプレートデータ13q内に画像変換した患者情報13dと共に、実寸テンプレートデータ13q内に埋め込む(ステップS121)。
【0102】
CPU11は、作成した実寸テンプレートデータ13qをフィルム出力装置へ送信した後に(ステップS123)、第2医用画像転送処理を終了する。尚、CPU11のステップS117〜S121の処理によって、第2のサイズ設定手段、拡縮手段、画像加工手段及び加工画像合成手段が実現され、ステップS123によって第2のサイズ設定時転送手段が実現される。
【0103】
一方、フィルム出力装置は、変換装置G1から送信される実寸テンプレートデータを受信して(ステップS211)、その受信した実寸テンプレートデータをフィルムの最大出力サイズに合わせて拡大する(ステップS213)。そして、拡大した実寸テンプレートデータに基づく画像をフィルム上に画像形成して出力する。
【0104】
以上、第2実施形態によれば、変換装置G1が送信する実寸テンプレートデータ内に埋め込まれた医用画像データは、その横辺を固定して、フィルムに出力する際の1コマ画像領域サイズの縦横比に合わせて縦方向に調整したものとなる。従って、図11のように、変換装置G1が送信する実寸テンプレートデータTDのデータ容量を、第1実施形態の最大出力サイズに合わせて拡縮したテンプレートデータよりも大幅に削減することができる。また、同図のように、実寸テンプレートデータを拡縮する画像処理をフィルム出力装置において行うことで、変換装置G1の処理が軽減される。
【0105】
また、変換装置G1は、第1実施形態のように医用画像を最大出力サイズに合わせて拡縮することなく、実寸テンプレートデータを作成する。このため、医用画像出力システム1における医用画像の拡大縮小は、フィルム出力装置側で処理することとなる。従って、変換装置G1がフィルム出力装置へ転送する実寸テンプレートデータを作成するまでの画像処理時間を削減することができる。尚、一般的な多くのフィルム出力装置が画像の拡大縮小機能を既に備えていることから、変換装置G1の画像処理時間を削減することで、医用画像出力システム1全体の処理時間の短縮も期待できる。更に、医用画像の拡縮をフィルム出力装置で行うことにより、医用画像の画質の劣化を軽減することができる。
【0106】
また、第1実施形態と同様に、医用画像データと患者情報とを合成して1つの画像データである実寸テンプレートデータ13q内に埋め込むため、フォーマット情報13eに従って自由な医用画像のフォーマットが可能になる。また、図11のように例えば、患者情報を大きめに変更したり、ユーザの好みに応じてその出力項目を変えたりでき、患者情報のレイアウトを自由に行える。
【0107】
尚、式(12)において、拡縮比率13pを受信画像サイズ13nの横辺を基準として計算したが、送信画像サイズ13mの縦辺が、受信画像サイズ13nの縦辺よりも小さくなった場合、その拡縮比率13pの算出までの計算過程を、受信画像サイズ13nの縦辺を基準として行って、再計算することとしてもよい。この場合は、ステップS121における医用画像データの調整を横辺方向に行うこととなる。
【0108】
また、本実施形態において医用画像変換装置を、コントローラと変換装置によって構成するものとしたが、例えば、変換装置にコントローラの機能を備えるように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】医用画像出力システムのシステム構成の一例を表すブロック図。
【図2】コントローラの機能構成の一例を示すブロック図。
【図3】医用画像のフォーマット例を示す図。
【図4】変換装置の機能構成の一例を示すブロック図。
【図5】第1実施形態における(a)は記憶装置のデータ構成、(b)はメモリのデータ構成の一例を示す図。
【図6】テンプレートデータを説明するための図。
【図7】第1実施形態のおける変換装置の第1医用画像転送処理を説明するためのフローチャート。
【図8】第2実施形態における記憶装置のデータ構成の一例を示す図。
【図9】第2実施形態におけるメモリのデータ構成の一例を示す図。
【図10】拡縮比率の算出方法を説明するための図。
【図11】第2実施形態における変換装置とフィルム出力装置の動作の概要を説明するための図。
【図12】第2実施形態における変換装置の第2医用画像転送処理を説明するためのフローチャート。
【図13】(a)は医用画像の一例、(b)は医用画像がフォーマットされたフィルムの一例を示す図。
【符号の説明】
【0110】
100 医用画像出力システム
M1,M2 診断装置
C1,C2 コントローラ
62c フォーマット情報
64c フィルムサイズ
G1,G2 変換装置
1 制御部
11 CPU
13 メモリ
13a 最大画像サイズ
13d 患者情報
13g 1コマ画像領域サイズ
13h テンプレートデータ
3 記憶装置
32 医用画像テーブル
5 入力I/F部
7 電源部
F1,F2 フィルム出力装置
S サーバ
AR1 画像描画領域
AR2 文字描画領域
13p 拡縮比率
【技術分野】
【0001】
本発明は、受信した医用画像情報及び患者文字情報を所定のデータ形式に変換して転送する医用画像変換装置と、前記所定のデータ形式の医用画像情報及び患者文字情報を記録紙上に画像形成する医用画像形成装置とを具備する医用画像出力システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、CT(Computed Tomography)やCR(Computed Radiography)、MRI(Magnetic Resonance Imaging)、乳房撮影装置、超音波診断装置等といった様々な医用画像生成装置(以下、「診断装置」という。)によって撮影・生成された医用画像を、フィルムや記録紙上等に画像形成(描画)して出力する医用画像出力システムが知られている。
【0003】
医用画像出力システムは、診断装置と、当該診断装置によって生成された医用画像のデータ(以下、「医用画像データ」という。)をDICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)規格のデータに変換する医用画像変換装置(以下、「変換装置」と略す。)と、この変換された医用画像データのハードコピーを作成する医用画像形成装置(以下、「出力装置」という。)とを備えて構成される。
【0004】
図13(a)は、診断装置(例えば、CT)により生成された医用画像の一例である。同図に示すように、医用画像FGには、例えば、被写体の断層画像である診断画像FG−1と、患者のID番号、氏名、性別及び年齢といった患者情報FG−2とが含まれている。
【0005】
変換装置は、診断装置によって生成された医用画像データと、当該医用画像データから抽出した患者情報とにそれぞれデータ変換を行って出力装置へ転送する。このとき、変換装置は、横2コマ且つ縦2コマ(2×2)、横3コマ且つ縦4コマ(3×4)といった医用画像の配置方法を表すフォーマット情報をDICOM規格に準拠した形式で出力装置へ送信する。
【0006】
ここで、変換装置の一種として次のような確認配送装置が知られている。即ち、確認配送装置は、診断装置で生成された医用画像データ中の診断画像及び患者情報を出力装置に対して転送する際に、出力装置の設定情報(宛先装置情報やフォーマット情報等)に従って診断画像の拡大縮小率を算出する。そして、その拡大縮小率に応じて選択したフォント及び文字サイズによる患者情報を出力装置へ転送する(特許文献1参照)。
【0007】
出力装置は、DICOM規格に則ったデータを受信して、そのデータに従って医用画像及び患者情報を記録紙上に描画する。図13(b)は、出力装置によって出力された記録紙Pの一例である。出力装置は、フォーマット情報に従って医用画像を記録紙Pの画像描画領域AR100に“2×2”のフォーマットで配列し、文字描画領域AR200に患者情報を描画する。
【特許文献1】特開2002−190937号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、一般に、出力装置が受信する患者情報は、JISコード等の文字データであるため、出力装置は、当該文字データに従って患者情報の文字列を描画する。このとき、患者情報は、出力装置毎に予め定められた固定的なフォント及び文字サイズで描画(レイアウト)される。従って、記録紙上に拡縮されて描画された医用画像に対し、患者情報が大きすぎたり小さすぎたりする等して、医用画像とのバランスが悪くなり、患者情報が見にくくなってしまうことがあった。
【0009】
特許文献1の手法を利用して、変換装置側でフォント及び文字サイズを指定することもが考えられるが、この場合、出力装置は、変換装置が送信するフォント及び文字サイズの情報に対応している必要がある。
【0010】
また、患者情報には複数の項目があり、これらの項目のうちどの項目を描画するか否かは、出力装置側の仕様によって制限されてしまう。即ち、一般的な出力装置は、患者情報中の患者ID及び患者情報を必要最低限の項目として記録紙上に描画するが、患者情報の性別や年齢等を描画しない場合がある。
【0011】
また、患者情報が描画される文字描画領域は、出力装置毎に予め定められているため、患者情報の文字数やフォント、文字サイズ次第では、その文字描画領域内に患者情報が収まらないことがあった。このように、患者情報を文字描画領域に描画する際、様々な制限が生じしてしまうため、その患者情報を所望のフォントや文字サイズで描画して、自由にレイアウトすることが難しかった。
【0012】
また、上述したように出力装置は、変換装置から送信されたDICOM規格に則ったフォーマット情報に応じて医用画像を画像描画領域に割り振って記録紙上に描画する。しかし、例えば、“3×4”のフォーマットに対応できない古いバージョンの出力装置があった場合、当該出力装置は、変換装置から送信されるフォーマット情報に対応できない。
【0013】
また、医用画像の配置方法は、DICOM規格で規定された配置方法となってしまうため、例えば、1行目に2コマの医用画像、2行目に1コマの拡大した医用画像を配置するといったDICOM規格以外の配置方法で、医用画像をフォーマットすることができなかった。
【0014】
医用画像を自由にフォーマットするには、変換装置が独自のフォーマット情報(以下、このフォーマット情報を「カスタムフォーマット情報」という。)を生成する方策も考えられる。しかし、この手法の場合、出力装置も、そのカスタムフォーマット情報に対応しておかなければならない。このため、カスタムフォーマット情報に対応していない出力装置を備える医用画像出力システムでは、医用画像の自由なフォーマットができなかった。
【0015】
本発明は、上述したような課題に鑑みて為されたものであり、その目的とすることころは、患者情報のレイアウトや、医用画像のフォーマットを自由に行える医用画像出力システムを実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
以上の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
受信した医用画像情報及び患者文字情報を所定のデータ形式に変換して転送する医用画像変換装置と、前記転送された所定のデータ形式の医用画像情報及び患者文字情報を記録紙上に画像形成する医用画像形成装置とを具備する医用画像出力システムにおいて、
前記医用画像変換装置は、
前記患者文字情報を画像データに変換する変換手段と、
前記受信された医用画像情報と、前記変換手段によりデータ変換された患者文字情報とを合成して、一の画像データであるテンプレート画像を作成する合成手段と、
前記合成手段により作成されたテンプレート画像を前記所定のデータ形成に変換して前記医用画像形成装置へ転送する転送手段と、を備え、
前記医用画像形成装置は、
前記転送手段により転送されたテンプレート画像を前記記録紙上に画像形成する画像形成手段を備えることを特徴としている。
【0017】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の医用画像出力システムであって、
前記医用画像変換装置は、
前記医用画像情報及び患者文字情報の記録紙上への配置方法を表すフォーマット情報を指定する指定手段を更に備え、
前記合成手段は、
前記指定手段により指定されたフォーマット情報に従った配置方法で、前記受信された医用画像情報と、前記変換手段によりデータ変換された患者文字情報と合成して前記テンプレート画像を作成するフォーマット手段を有し、
前記転送手段は、
前記フォーマット手段により合成されたテンプレート画像を転送するフォーマット転送手段を有することを特徴としている。
【0018】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の医用画像出力システムであって、
前記医用画像変換装置は、
前記医用画像形成装置が画像形成可能な前記記録紙上の領域を表す画像形成領域情報を取得する取得手段を更に備え、
前記合成手段は、
前記テンプレート画像を、前記取得手段により取得された画像形成領域情報に基づいた大きさに設定する第1のサイズ設定手段を有し、
前記転送手段は、
前記第1のサイズ設定手段により設定されたテンプレート画像を転送する第1のサイズ設定時転送手段を有することを特徴としている。
【0019】
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の医用画像出力システムであって、
前記合成手段は、
前記テンプレート画像を、前記受信された医用画像情報の画像サイズに基づいた大きさに設定する第2のサイズ設定手段を有し、
前記転送手段は、
前記第2のサイズ設定手段により設定されたテンプレート画像を転送する第2のサイズ設定時転送手段を有し、
前記画像形成手段は、
前記第2のサイズ設定時転送手段により転送されたテンプレート画像を、画像形成可能な前記記録紙上の画像領域を表す画像形成領域情報に基づいて拡縮する拡縮手段と、
前記拡縮手段により拡縮されたテンプレート画像を前記記録紙上に画像形成する拡縮画像形成手段と、
を有することを特徴としている。
【0020】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の医用画像出力システムであって、
前記医用画像変換装置は、
前記画像形成領域情報を取得する領域情報取得手段と、
前記受信された医用画像情報を、前記画像形成領域情報に応じた縦横比に画像加工する画像加工手段と、
を更に備え、
前記第2のサイズ設定手段は、
前記画像加工手段により画像加工された医用画像情報と、前記変換手段によりデータ変換された患者文字情報とを合成して、前記テンプレート画像を作成する加工画像合成手段と、
を有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0021】
請求項1に記載の発明によれば、医用画像変換装置は、画像データに変換した患者文字情報と、医用画像情報とを合成してテンプレート画像を作成した後に、所定のデータ形式に変換して医用画像形成装置へ転送する。このため、医用画像形成装置は、単にテンプレート画像を記録紙上に画像形成すればよく、例えば、DICOM規格といった所定のデータ形式に対応した医用画像形成装置であれば、医用画像変換装置が転送するテンプレート画像の一画像データによって、医用画像情報及び患者文字情報を容易に画像形成できる。
【0022】
また、例えば、フォントや文字サイズが指定された患者文字情報であっても、画像データに変換するため、その指定内容に応じた所望のレイアウトで患者文字情報の画像形成が可能となる。また、患者文字情報の文字数が多くなったとしても、その文字サイズを小さくすればよく、多くの患者文字情報を画像形成することも可能となる。
【0023】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、医用画像変換装置は、指定されたフォーマット情報に従った配置方法で医用画像情報と、画像データの患者文字情報とを合成してテンプレート画像を生成する。このため、所望のフォーマット情報を指定すれば、医用画像情報と、画像データに変換された患者文字情報とが当該フォーマット情報に従った配置方法で配置されたテンプレート画像が作成される。従って、例えば、DICOM規格に準拠しない配置方法のフォーマット情報が指定されたとしても、医用画像形成装置は転送されたテンプレート画像を画像形成すれば、当該フォーマット情報に基づいた配置方法で配置した医用画像情報及び患者文字情報が記録紙上に出力することができる。
【0024】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、テンプレート画像の大きさを、画像形成領域情報に基づいた大きさに瀬手値して医用画像形成装置に転送する医用画像変換装置が実現される。従って、医用画像形成装置は、転送されたテンプレート画像をそのまま記録紙上に画像形成すればよい。
【0025】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、医用画像変換装置は、テンプレート画像の大きさを、医用画像情報の画像サイズに基づいた大きさに設定して転送し、医用画像形成装置は、その転送されたテンプレート画像を画像形成領域情報に基づいて拡縮して画像形成する。従って、例えば、医用画像情報を画像形成領域情報に基づいて拡大する場合、医用画像形成装置が転送する医用画像形成装置が転送するテンプレート画像のデータ容量は、その拡大後のテンプレート画像より小さくなり、転送時のデータ容量を少なくできる。このため、医用画像変換装置と、医用画像形成装置のテンプレート画像の転送時間を削減できる。
【0026】
請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、医用画像変換装置は、画像形成領域情報に応じた縦横比に医用画像情報を画像加工して、その画像加工後の医用画像情報と、画像データに変換した患者文字情報とを合成して、テンプレート画像を作成する。このため、予め記録紙の画像形成可能な画像領域に合わせて医用画像情報を画像加工しておくことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の医用画像変換装置を変換装置及びコントローラで構成し、医用画像形成装置をフィルム出力装置に適用した場合の医用画像出力システムの実施形態について、図1〜図12を参照して詳細に説明する。
【0028】
〔システム構成〕
図1は、本実施形態における医用画像出力システム100のシステム構成の一例を示す図である。同図によれば、医用画像出力システム100は、診断装置M1から出力される医用画像をコントローラC1の指示に従って転送する変換装置G1と、診断装置M2から出力される医用画像データをコントローラC2の指示に従って転送する変換装置G2と、フィルム出力装置F1及びF2と、サーバSとが所定の通信ネットワークNを介して接続されて構成されている。
【0029】
ユーザ(撮影者)は、診断装置M1,M2で撮影・生成された医用画像データをフィルム出力するか否かをコントローラC1,C2を用いて決定する。コントローラC1,C2には、フィルム1ページ毎のイメージ画像を表示部に表示出力させる。
【0030】
ユーザは、コントローラC1,C2を操作して、医用画像の配置方法を設定して確定すると、診断装置M1又はM2で生成された医用画像が変換装置G1,G2においてデータ変換されて、予め設定されたフィルム出力装置F1及びF2の何れかに通信ネットワークを介して転送される。フィルム出力装置F1,F2は、変換装置G1,G2から送信されるテンプレートデータに基づいた画像を拡大又は縮小してフィルム上に画像形成する。
【0031】
テンプレートデータは、ユーザにより設定された配置方法に従って医用画像と患者情報とを予を埋め込んでフォーマットした一つの画像データ、即ちテンプレート画像であり、DICOM規格に準拠したデータ形成で生成される。
【0032】
サーバSは、変換装置G1,G2でデータ変換された医用画像データやテンプレートデータを蓄積的に記憶管理するデータベース等を有して構成される。尚、サーバSは、データベースに記憶した医用画像データ及びテンプレートデータに基づいた画像を表示出力できるビューワ等を更に備えることとしてもよい。
【0033】
尚、診断装置M1と診断装置M2、コントローラC1とコントローラC2、変換装置G1と変換装置G2、フィルム出力装置F1とフィルム出力装置F2は、それぞれ同様の構成であるため、以下、診断装置M2、コントローラC2、変換装置G2及びフィルム出力装置F2の詳細な説明は省略する。
【0034】
〔診断装置の構成〕
診断装置M1は、被写体を撮影して医用画像データ(医用画像情報であり、アナログ又はデジタルのビデオ信号)を生成する医用画像生成装置である。診断装置M1としては、X線を照射して撮影を行うと共に、当該撮影により輝尽性蛍光体プレートに記憶されたX線画像を読み取り、デジタルデータとして生成するCRやCT、また、X線に限らずMRIや超音波撮影装置等が適宜適用可能である。
【0035】
診断装置M1は、制御部、撮影部、表示部、入力部及びI/F部等を備えて構成される。制御部は、撮影部により撮影された診断画像に、入力部から入力された患者IDや氏名、性別、年齢等の患者情報(患者文字情報)を合成して医用画像データを生成してI/F部を介して変換装置G1及びコントローラC1へ送信する。
【0036】
〔コントローラの構成〕
コントローラC1は、医用画像の配置方法の設定や、その設定に基づいて医用画像を配置した場合の医用画像のコマ位置を表すイメージ画像の表示出力等を行う、いわば変換装置G1のユーザインターフェイスとなる操作パネルである。尚、コントローラC1により指定手段が実現される。
【0037】
図2は、コントローラC1の機能構成の一例を示すブロック図である。同図によれば、コントローラC1は、CPU(Central Processing Unit)10cと、表示部20cと、入力部30cと、I/F部40cと、記憶装置50cと、RAM(Random Access Memory)60cとがバス70cに接続されて構成されている。
【0038】
CPU10cは、入力部30cから入力される操作信号に応じて記憶装置50cに格納されたプログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、処理結果を表示するための表示データを表示部20cに出力し、当該処理結果を表示部20cに表示させる。
【0039】
表示部20cは、CRT(Cathode-ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等により構成され、CPU10cから入力される表示データに基づいて各種画面を表示出力する。
【0040】
入力部30cは、カーソルキー、テンキー及び各種ファンクションキー等を有するキーボードやマウス等のポインティングデバイスを備え、押下されたキーの押下信号や、マウスの位置信号等をCPU10cに出力する。
【0041】
I/F部40cは、診断装置M1から出力される医用画像データを受信・復調したり、RAM60cに記憶されたフォーマット情報62c及びフィルムサイズ64cを変換装置G1へ送信したりする機能部であり、例えば、RS232C等のシリアルインターフェイスや、セントロニクスなどのパラレルインターフェイス、USB等により構成さる。
【0042】
記憶装置50cは、例えば、HDD(Hard Disk Device)により構成されるデータの読み書き可能な記憶媒体を備えた機能部であり、各種プログラムやデータを記憶している。
【0043】
RAM60cは、CPU10cが実行する各種プログラムや、これらプログラムの実行に係るデータ等を一時的に保持する記憶領域である。図2によれば、RAM60cは、フォーマット情報62cと、フィルムサイズ64cとを格納している。
【0044】
フォーマット情報62cは、医用画像をフィルム上にどのようコマ配置で配置するかという医用画像の配置方法や、患者情報のフォント及び文字サイズを等の設定情報であり、ユーザにより設定される。CPU10cは、表示部20cに所定の入力フォームを表示させ、ユーザの入力部30cの操作に従ってフォーマット情報62cを指定・設定する。この入力フォームは、例えば、“2×2”や“3×3”といった“横コマ数×縦コマ数”の数値形式で医用画像の配置方法を入力させるものであってもよいし、医用画像を表す所定のアイコンの移動によってその配置をグラフィカルに入力させるものであってもよい。尚、コントローラC1のCPU10c、表示部20c及び入力部30cにより指定手段が実現される。
【0045】
図3は、フォーマット情報62cに従って医用画像を配置した際の、フォーマット例を示す図である。例えば、“2×2”という配置方法を表すフォーマット情報62cでは、医用画像PC1〜PC4が図3(a)のように配置される。また、“3×3”という配置方法を表すフォーマット情報62cによって、医用画像PC1〜PC9が同図(b)のように配置される。
【0046】
また、“一行目に3コマ、2行目に2コマ”医用画像を配置するという配置方法を表すフォーマット情報62cでは、医用画像PC1〜PC5が同図(c)のように配置される。このように、医用画像の配置方法は、コントローラC1によって適宜指定することができる。
【0047】
フィルムサイズ64cは、医用画像を画像形成させるフィルムのサイズ情報であり、ユーザにより設定される。コントローラC1のCPU10cは、ユーザの指示入力に従って、フォーマット情報62cとフィルムサイズ64cとを変換装置G1へI/F部40cを介して送信する。尚、フォーマット情報62c及びフィルムサイズ64は、コントローラC1で設定されることとしたが、例えば、診断装置M1で設定可能としてもよい。
【0048】
〔フィルム出力装置の構成〕
フィルム出力装置F1は、変換装置G1から転送されたDICOM規格に準拠したデータに基づいた画像を記録紙であるフィルム上に画像形成して出力する医用画像形成装置であり、制御部、記憶部、画像メモリ、露光部、現像部、通信部、排出部等を備えて構成される。フィルムは、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の支持体上に、感光性及び感熱性の感光材料を含有する乳剤が塗布されて、感光層が形成されたものである。
【0049】
このフィルムは、制御部の制御に従って搬送部によって各構成部へ搬送される。露光部は、フィルム上にレーザ光を照射して露光を行い、変換装置G1から転送されたデータに基づく画像の潜像を形成し、現像部は、露光後のフィルムを加熱して露光により形成された潜像を可視化(現像)する。そして、現像されて排出されたフィルムが排出部から排出される。尚、医用画像形成装置をフィルム出力装置に適用することとしたが、例えば、レーザープリンタやインクジェットプリンタ等、種々の画像形成装置に適用することとしてよい。
【0050】
〔変換装置の構成〕
変換装置G1は、診断装置M1から出力される医用画像データを1データずつ読み込んで、その医用画像データをDICOM規格に則ってデータ変換して蓄積した後に、予め設定されているフィルム出力装置へ転送する。
【0051】
図4は、変換装置G1の機能構成の一例を示すブロック図である。同図によれば、変換装置G1は、制御部1、記憶装置3、入力I/F部5及び電源部7がバス9に接続されて構成される。
【0052】
記憶装置3は、光学的、磁気的にデータの読み書きを行う記憶媒体を備えた機能部であり、例えば、HDD等により構成される。
【0053】
入力I/F部5は、診断装置M1から送信された医用画像データを受信する機能部であり、例えば、RS232C等のシリアルインターフェイスや、セントロニクスなどのパラレルインターフェイス、USB等により構成さる。電源部7は、変換装置G1の各部に電力を供給する。
【0054】
制御部1は、変換装置G1におけるデータ処理やデータ通信等の統括的な管理・制御を行い、CPU11、メモリ13、通信装置15、IDE17及びシリアルインターフェイス17を有して構成される。
【0055】
CPU11は、記憶装置3に格納されたプログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。より具体的には、コントローラC1から送信されたフォーマット情報をシリアルインターフェイス17を介して受信し、また、記憶装置3に記憶された医用画像データをIDE15を介して取得する。次いで、これらのデータを用いてテンプレートデータを作成した後に、通信装置19を介してフィルム出力装置へ転送する。
【0056】
メモリ13は、CPU11が実行する各種プログラムや、これらプログラムの実行に係るデータ等を一時的に保持する記憶領域である。
【0057】
〔第1実施形態〕
次に、医用画像出力システム100の第1実施形態について説明する。図5(a)は、第1実施形態における記憶装置3のデータ構成の一例を示す図である。同図(a)によれば、記憶装置3は、第1医用画像転送プログラム30と、医用画像テーブル32とを記憶している。
【0058】
医用画像転送プログラム30は、第1実施形態に係る第1医用画像転送処理(図7参照)を実現するためのプログラムである。医用画像テーブル32は、診断装置M1から送信された医用画像データを蓄積的に記憶するデータテーブルである。
【0059】
図5(b)は、メモリ13のデータ構成の一例を示す図である。同図(b)によれば、メモリ13は、最大出力サイズ13a、1ピクセルサイズ13b、患者情報設定項目13c、患者情報13d、フォーマット情報13e、フィルムサイズ13f、1コマ画像領域サイズ13g及びテンプレートデータ13hを記憶している。
【0060】
CPU11は、最大出力サイズ13a、1ピクセルサイズ13b、患者情報設定項目13c、患者情報13d、フォーマット情報13e、フィルムサイズ13f及び1コマ画像領域サイズ13gに基づいてテンプレートデータ13hを作成する。テンプレートデータ13hは、医用画像データ及び患者情報13dをフォーマット情報13eに基づいた配置して合成した一の画像データ、即ち、テンプレート画像である。
【0061】
〔変換装置の具体的な動作〕
ここで、変換装置G1のテンプレートデータ13hを作成して、フィルム出力装置へ転送するまでの第1医用画像転送処理について、図6を参照しつつ図7のフローチャートを用いて説明する。
【0062】
先ず、CPU11は、第1医用画像転送処理を開始すると、予めフィルム出力装置に設定されたフィルム毎の最大出力サイズ13aと、1ピクセルサイズ13bとを当該フィルム出力装置から取得する(ステップS1)。
【0063】
最大出力サイズ13aは、画像形成領域情報であり、フィルム毎の医用画像及び患者情報を描画可能な最大領域の縦辺及び横辺のピクセル数で表される。1ピクセルサイズ13bは、フィルム出力装置が画像形成する際の1ドットの大きさである。尚、CPU11は、ステップS1の処理により取得手段及び領域情報取得手段を実現する。
【0064】
そして、CPU11は、患者情報設定項目13cを決定する(ステップS3)。患者情報設定項目13cは、フォルムに描画する患者情報の項目の種類や、その描画順序、行数、フォント及び文字サイズ等、患者情報の描画に関する設定情報である。CPU11は、例えば、ID番号や氏名といった患者情報の項目の出力順序や、最大出力サイズ13aの横辺に応じて改行した際の行数を患者情報設定項目13cとして決定する。尚、この患者情報設定項目13cは、コントローラC1においてユーザにより設定されて、フォーマット情報等と共に転送されることとしてもよい。
【0065】
ステップS3の処理後、CPU11は、診断装置M1から送信される医用画像データを入力I/F部5を介して受信し、その医用画像データを記憶装置3の医用画像テーブル32に蓄積記憶させる(ステップS5)。
【0066】
続いて、CPU10は、患者情報13dの取得を行う(ステップS7)。具体的には、医用画像テーブル32に記憶されている医用画像データ中に含まれる文字列の文字認識をOCRやパターン認識等によって行って、その認識結果からID番号、氏名、性別、年齢及び病院管理番号等を取得する。尚、患者情報13dの取得方法は、例えば、医用画像データからID番号を取得して、そのID番号をサーバSに照会して、当該サーバSから他の患者情報の項目を得るようにしてもよい。
【0067】
そして、シリアルインターフェイス17を介してコントローラC1から送信されるフォーマット情報及びフィルムサイズを取得して、メモリ13のフォーマット情報13e及びフィルムサイズ13fとしてそれぞれ記憶する(ステップS9)。
【0068】
CPU11は、フォーマット情報13e、フィルムサイズ13f等を用いて、次の式(1)〜(7)から画像描画領域AR1と文字描画領域AR2とを算出する(ステップS11)。
【0069】
画像間隔SP=画像間隔[実寸値]÷1ピクセルサイズ ・・・(1)
トリム幅W=トリム幅[実寸値]÷1ピクセルサイズ ・・・(2)
文字サイズCS(縦)=文字サイズ[実寸値]÷1ピクセルサイズ・・・(3)
文字描画領域AR2(横)
=最大出力サイズ13a(横)[ピクセル数] ・・・(4)
文字描画領域AR2(縦)
=文字サイズCS(高さ)[ピクセル数]×文字行数 ・・・(5)
画像描画領域AR1(横)
=最大出力サイズ13a(横)−((トリム幅×2×横コマ数)
+(画像間隔SP×(横コマ数−1))) ・・・(6)
画像描画領域AR1(縦)
=最大出力サイズ13a(縦)−(トリム幅W×2×縦コマ数)
+(画像間隔SP×(縦コマ数−1))−文字描画領域AR2(縦)・・・(7)
【0070】
尚、画像間隔SPは、医用画像間の間隔であり、トリム幅Wは、医用画像の周囲を囲むの縁の幅である。また、画像間隔、トリム幅及び文字サイズの実寸値(長さ)は、予めユーザによって初期設定され、また、式(1)〜(7)によって算出される値は、全てピクセル数となる。また、式(4)〜(7)で用いる最大出力サイズ13aは、フィルムサイズ13fのフィルムにフィルム出力装置が画像形成可能な最大出力サイズである。
【0071】
CPU11は、ステップS11において画像描画領域AR1及び文字描画領域AR2とを算出した後、1コマ画像領域サイズ13gを式(8)及び(9)を用いて算出する(ステップS13)。ここで、1コマ画像領域サイズ13gとは、フィルム上に1つの医用画像を描画する際の、その描画エリアの大きさ(ピクセル数)である。
【0072】
1コマ画像領域サイズ13g(横)
=画像描画領域AR1(横)÷横コマ数・・・(8)
1コマ画像領域サイズ13g(縦)
=画像描画領域AR1(縦)÷縦コマ数・・・(9)
【0073】
CPU11は、ステップS13において算出した1コマ画像領域サイズ13gを算出した後、医用画像テーブル32に記憶された医用画像データを、当該1コマ画像領域サイズ13gまで拡大又は縮小する画像加工を行う(ステップS15)。
【0074】
そして、患者情報13dの文字データフォーマット情報13eに従ったフォント及び文字サイズの画像データに変換する(ステップS17)。このように、文字データである患者情報13dを画像データに変換することで、フィルム出力装置では、単に画像データである患者情報を画像形成すればよい。このため、フィルム出力装置の仕様に制限されることなく、患者情報のフォントや文字サイズのレイアウトの変更が容易になる。
【0075】
CPU11は、画像データの患者情報と、拡縮後の医用画像データとをテンプレートデータ13h内に埋め込んでフォーマットし、DICOM規格に準拠した画像データであるテンプレートデータ13hを作成する(ステップS19)。ここでCPU11が作成するテンプレートデータ13hの大きさは、フィルムサイズ13fのフィルムにフィルム出力装置が画像形成可能な最大出力サイズに合わせた大きさに設定される。尚、このステップS17〜S21のCPU11の処理により、変換手段、合成手段、フォーマット手段、フォーマット転送手段及び第1のサイズ設定手段が実現される。
【0076】
次いで、CPU10は、転送手段及び第1のサイズ設定時転送手段として、テンプレートデータ13hを所定のフィルム出力装置に送信した後に(ステップS21)、第1医用画像転送処理を終了する。
【0077】
一方、フィルム出力装置F1は、変換装置G1から送信されたテンプレートデータを受信して(ステップS201)、当該データに基づいた画像をフィルム上に画像形成して出力する(ステップS203)。尚、フィルム出力装置F1によって画像形成手段が実現される。
【0078】
以上、第1実施形態によれば、変換装置は、診断装置において生成された医用画像データと、当該データに含まれる患者情報を、フィルム出力装置へ転送する際に、フィルム出力装置の仕様や、医用画像データの大きさ、出力する患者情報の文字のフォント及び文字サイズなどの様々な情報を元に、医用画像データと、画像データに変換した患者情報とを1つの画像データ(テンプレートデータ13h)内に埋め込んで、フィルム出力装置へ転送する。
【0079】
このため、例えば、図3(c)に示したようなDICOM規格に準拠しないコマ配置での医用画像を出力させる場合、予めその配置で医用画像データをテンプレートデータ内に埋め込んでおけばよい。これより、フィルム出力装置は、単に一の画像データのテンプレートデータに基づいて画像形成すればよいため、当該フィルム出力装置毎のコマ配置可能なフォーマットの仕様に制限されることがない。従って、所望のフォーマット情報13eを指定しておけば、自由なフォーマットで医用画像を配置して出力することができる。
【0080】
また、文字データである患者情報を、画像データに変換してからテンプレートデータに埋め込むため、例えば、患者情報の文字数が多くなった場合は、行数を増やしたり、文字サイズを縮小したり、フォントを変更する等して、患者情報のレイアウトを自由に行うことができる。また、患者情報として出力する項目を、ID番号及び氏名といった基本的な項目に捕らわれず、例えば、性別、年齢の他に、生年月日や既往症、コメント等、ユーザの好みや、診断に必要な情報等を設定した出力することも可能となる。これにより、フィルム出力装置の仕様に依存することなく、患者情報のレイアウト変更が可能となる。従って、フィルム出力装置のバージョンやフォーマット情報への対応の可否、患者情報の出力項目の制限等、フィルム出力装置の仕様に依存することなく、医用画像を出力する医用画像出力システム100が実現される。
【0081】
また、医用画像データを拡縮する際に、最大出力サイズ13a及びフィルムサイズ13bによっては、その医用画像データを縮小する場合がある。この場合、変換装置G1で医用画像データを予め縮小しておくため、変換装置G1からフィルム出力装置へ転送するテンプレートデータ13hのデータ容量を削減することが可能となる。
【0082】
〔第2実施形態〕
次に、本発明を適用した第2実施形態における医用画像出力システム100を図8〜図12を用いて説明する。尚、以下の説明において、上述した第1実施形態における医用画像出力システム100と同一の構成には、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0083】
〔変換装置の構成〕
図8は、第2実施形態における記憶装置3のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、記憶装置3は、第2医用画像転送プログラム34と、医用画像テーブル32とを記憶している。第2医用画像転送プログラム34は、第2実施形態の係る第2医用画像転送処理(図12参照)を実現するためのプログラムである。
【0084】
図9は、第2実施形態におけるメモリ13のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、メモリ13は、最大出力サイズ13a、1ピクセルサイズ13b、患者情報設定項目13c、患者情報13d、フォーマット情報13e、フィルムサイズ13f、1コマ画像領域サイズ13g、受信画像サイズ13n、送信画像サイズ13m、拡縮比率13p及び実寸テンプレートデータ13qを記憶している。
【0085】
CPU11は、第1実施形態と同様に、メモリ13に記憶されている種々の情報を用いて、1コマ画像領域サイズ13gを算出した後に、実寸テンプレートデータ13qを作成する。第1実施形態では、最大出力サイズ13aに応じた大きさのテンプレートデータ13hを作成して、そのテンプレートデータ13hに医用画像データを拡縮したが、第2実施形態では、医用画像データの大きさに合わせて実寸テンプレートデータ13qを作成する。
【0086】
受信画像サイズ13nは、受信した医用画像データの画像サイズであり、送信画像サイズ13mは、フィルム出力装置へ送信する医用画像データの画像サイズであり、それぞれピクセル数で表される。CPU11は、この受信画像サイズ13nと、送信画像サイズ13mとにより拡縮比率13pを算出し、当該拡縮比率13pで医用画像データを拡縮して、実寸テンプレートデータ13qを作成する。
【0087】
〔変換装置の具体的な動作〕
次に、第2実施形態における変換装置G1の実寸テンプレートデータ13qを作成して、フィルム出力装置に転送する第2医用画像出力処理について、図10及び11を参照しつつ、図12のフローチャートを用いて説明する。
【0088】
先ず、CPU11は、第2医用画像転送処理を開始すると、第1実施形態の第1医用画像転送処理のステップS1〜S13と同一の処理を行う。
【0089】
そして、ステップS13において算出した1コマ画像領域サイズ13gと、受信した医用画像データの画像サイズである受信画像サイズ13n(ピクセル数)とから、拡縮比率13pを算出する(ステップS115)。拡縮比率13pは、式(8)及び(9)で算出した1コマ画像領域サイズ13gの縦横比に医用画像データを調整するための比率である。
【0090】
CPU11は、受信した医用画像データの横辺を固定し、その固定した横辺に対した縦辺の比が、1コマ画像領域サイズ13gの縦横比と同一となるような拡縮比率13pを算出する。そして、当該拡縮比率13pで医用画像データを縦方向に調整することで、1コマ画像領域サイズ13gの縦横比と同一比の医用画像データを生成する。
【0091】
ここで、拡縮比率13pの算出方法を説明する。先ず、図10(a)のように1コマ画像領域サイズの横辺をX、縦辺をYとし、受信画像サイズ13nの横辺をx1、縦辺をy1、送信画像サイズ13mの横辺をx2、縦辺をy2として、次の式(10)〜(11)を用いて、送信画像サイズ13mを算出する。
【0092】
先ず、式(10)及び(11)を用いて、医用画像データの横辺を基準として、送信画像サイズ13mの縦辺のピクセル数を算出する。
送信画像サイズ13m(横)[x2]
=受信画像サイズ(横)[x1]・・・(10)
送信画像サイズ13m(縦)[y2]
=1コマ画像領域サイズ13g(縦)[Y]
×送信画像サイズ13m(横)[x2]
÷1コマ画像領域サイズ13g(横)[X]・・・(11)
【0093】
そして、式(12)を用いて、送信画像サイズ13m及び1コマ画像領域サイズ13gから拡縮比率13pを計算する。
拡縮比率13p=送信画像サイズ13m(縦)[y2]
÷1コマ画像領域サイズ13g(横)[Y]・・・(12)
【0094】
CPU11は、拡縮比率13pの演算後、式(1)〜(3)で算出した画像間隔、トリム幅、文字サイズを再計算し、これらのデータを用いて実寸テンプレートデータ13qを作成する(ステップS117)。より具体的には、次のような処理を行う。
【0095】
先ず、式(13)〜(15)を計算する。
画像間隔SP=画像間隔[実寸値]×拡縮比率13p ・・・(13)
トリム幅W=トリム幅[実寸値]×拡縮比率13p ・・・(14)
文字サイズCS(縦)=文字サイズ[実寸値]×拡縮比率13p・・・(15)
【0096】
上述した第1実施形態では、画像間隔、トリム幅及び文字サイズのピクセル数を算出していたが、第2実施形態では、医用画像データの画像サイズに基づいて調整した画像間隔、トリム幅及び文字サイズの実寸値(長さ)を算出することとなる。尚、画像間隔及びトリム幅が“1”よりも小さくなってしまった場合は、固定的に“1”に設定してもよい。
【0097】
次に、式(16)及び(17)を用いて、文字描画領域AR2の実寸値を算出する。
文字描画領域AR2(縦)
=文字サイズ(高さ)[実寸値]×文字行数 ・・・(16)
文字描画領域AR2(横)=最大出力サイズ13a(横)・・・(17)
【0098】
続いて、式(18)〜(20)を用いて、文字描画領域AR2の各行に描画可能な文字数である出力可能文字数と、実寸テンプレートデータ13qの実寸値の寸法(実寸テンプレートサイズ)を算出する。実寸テンプレートデータ13qとは、受信した医用画像データを略実寸のまま埋め込んだテンプレート画像である。
【0099】
出力可能文字数=文字描画領域(横)÷文字サイズ(幅)・・・(18)
実寸テンプレートサイズ(横)
=(1コマ画像領域サイズ13g(横)×横コマ数)
+(トリム幅W×2×横コマ数)
+(画像間隔SP×(横コマ数−1)) ・・・(19)
実寸テンプレートサイズ(縦)
=(1コマ画像領域サイズ13g(縦)×縦コマ数)
+(トリム幅W×2×縦コマ数)
+(画像間隔SP×(縦コマ数−1))
+文字描画領域AR2(縦) ・・・(20)
【0100】
このようにして、算出した実寸テンプレートサイズは、フィルムの最大出力サイズ13aを、医療画像データの画像サイズに合わせて拡縮したものである。CPU11は、この実寸テンプレートサイズの寸法で実寸テンプレートデータ13qの大きさを設定する。
【0101】
そして、患者情報13dを画像データに変換する(ステップS119)。次いで、医用画像テーブル32に記憶されている医用画像データを、拡縮比率13pで縦方向に調整して、実寸テンプレートデータ13q内に画像変換した患者情報13dと共に、実寸テンプレートデータ13q内に埋め込む(ステップS121)。
【0102】
CPU11は、作成した実寸テンプレートデータ13qをフィルム出力装置へ送信した後に(ステップS123)、第2医用画像転送処理を終了する。尚、CPU11のステップS117〜S121の処理によって、第2のサイズ設定手段、拡縮手段、画像加工手段及び加工画像合成手段が実現され、ステップS123によって第2のサイズ設定時転送手段が実現される。
【0103】
一方、フィルム出力装置は、変換装置G1から送信される実寸テンプレートデータを受信して(ステップS211)、その受信した実寸テンプレートデータをフィルムの最大出力サイズに合わせて拡大する(ステップS213)。そして、拡大した実寸テンプレートデータに基づく画像をフィルム上に画像形成して出力する。
【0104】
以上、第2実施形態によれば、変換装置G1が送信する実寸テンプレートデータ内に埋め込まれた医用画像データは、その横辺を固定して、フィルムに出力する際の1コマ画像領域サイズの縦横比に合わせて縦方向に調整したものとなる。従って、図11のように、変換装置G1が送信する実寸テンプレートデータTDのデータ容量を、第1実施形態の最大出力サイズに合わせて拡縮したテンプレートデータよりも大幅に削減することができる。また、同図のように、実寸テンプレートデータを拡縮する画像処理をフィルム出力装置において行うことで、変換装置G1の処理が軽減される。
【0105】
また、変換装置G1は、第1実施形態のように医用画像を最大出力サイズに合わせて拡縮することなく、実寸テンプレートデータを作成する。このため、医用画像出力システム1における医用画像の拡大縮小は、フィルム出力装置側で処理することとなる。従って、変換装置G1がフィルム出力装置へ転送する実寸テンプレートデータを作成するまでの画像処理時間を削減することができる。尚、一般的な多くのフィルム出力装置が画像の拡大縮小機能を既に備えていることから、変換装置G1の画像処理時間を削減することで、医用画像出力システム1全体の処理時間の短縮も期待できる。更に、医用画像の拡縮をフィルム出力装置で行うことにより、医用画像の画質の劣化を軽減することができる。
【0106】
また、第1実施形態と同様に、医用画像データと患者情報とを合成して1つの画像データである実寸テンプレートデータ13q内に埋め込むため、フォーマット情報13eに従って自由な医用画像のフォーマットが可能になる。また、図11のように例えば、患者情報を大きめに変更したり、ユーザの好みに応じてその出力項目を変えたりでき、患者情報のレイアウトを自由に行える。
【0107】
尚、式(12)において、拡縮比率13pを受信画像サイズ13nの横辺を基準として計算したが、送信画像サイズ13mの縦辺が、受信画像サイズ13nの縦辺よりも小さくなった場合、その拡縮比率13pの算出までの計算過程を、受信画像サイズ13nの縦辺を基準として行って、再計算することとしてもよい。この場合は、ステップS121における医用画像データの調整を横辺方向に行うこととなる。
【0108】
また、本実施形態において医用画像変換装置を、コントローラと変換装置によって構成するものとしたが、例えば、変換装置にコントローラの機能を備えるように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】医用画像出力システムのシステム構成の一例を表すブロック図。
【図2】コントローラの機能構成の一例を示すブロック図。
【図3】医用画像のフォーマット例を示す図。
【図4】変換装置の機能構成の一例を示すブロック図。
【図5】第1実施形態における(a)は記憶装置のデータ構成、(b)はメモリのデータ構成の一例を示す図。
【図6】テンプレートデータを説明するための図。
【図7】第1実施形態のおける変換装置の第1医用画像転送処理を説明するためのフローチャート。
【図8】第2実施形態における記憶装置のデータ構成の一例を示す図。
【図9】第2実施形態におけるメモリのデータ構成の一例を示す図。
【図10】拡縮比率の算出方法を説明するための図。
【図11】第2実施形態における変換装置とフィルム出力装置の動作の概要を説明するための図。
【図12】第2実施形態における変換装置の第2医用画像転送処理を説明するためのフローチャート。
【図13】(a)は医用画像の一例、(b)は医用画像がフォーマットされたフィルムの一例を示す図。
【符号の説明】
【0110】
100 医用画像出力システム
M1,M2 診断装置
C1,C2 コントローラ
62c フォーマット情報
64c フィルムサイズ
G1,G2 変換装置
1 制御部
11 CPU
13 メモリ
13a 最大画像サイズ
13d 患者情報
13g 1コマ画像領域サイズ
13h テンプレートデータ
3 記憶装置
32 医用画像テーブル
5 入力I/F部
7 電源部
F1,F2 フィルム出力装置
S サーバ
AR1 画像描画領域
AR2 文字描画領域
13p 拡縮比率
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信した医用画像情報及び患者文字情報を所定のデータ形式に変換して転送する医用画像変換装置と、前記転送された所定のデータ形式の医用画像情報及び患者文字情報を記録紙上に画像形成する医用画像形成装置とを具備する医用画像出力システムにおいて、
前記医用画像変換装置は、
前記患者文字情報を画像データに変換する変換手段と、
前記受信された医用画像情報と、前記変換手段によりデータ変換された患者文字情報とを合成して、一の画像データであるテンプレート画像を作成する合成手段と、
前記合成手段により作成されたテンプレート画像を前記所定のデータ形成に変換して前記医用画像形成装置へ転送する転送手段と、を備え、
前記医用画像形成装置は、
前記転送手段により転送されたテンプレート画像を前記記録紙上に画像形成する画像形成手段を備えることを特徴とする医用画像出力システム。
【請求項2】
前記医用画像変換装置は、
前記医用画像情報及び患者文字情報の記録紙上への配置方法を表すフォーマット情報を指定する指定手段を更に備え、
前記合成手段は、
前記指定手段により指定されたフォーマット情報に従った配置方法で、前記受信された医用画像情報と、前記変換手段によりデータ変換された患者文字情報とを合成して、前記テンプレート画像を作成するフォーマット手段を有し、
前記転送手段は、
前記フォーマット手段により合成されたテンプレート画像を転送するフォーマット転送手段を有することを特徴とする請求項1に記載の医用画像出力システム。
【請求項3】
前記医用画像変換装置は、
前記医用画像形成装置が画像形成可能な前記記録紙上の画像領域を表す画像形成領域情報を取得する取得手段を更に備え、
前記合成手段は、
前記テンプレート画像を、前記取得手段により取得された画像形成領域情報に基づいた大きさに設定する第1のサイズ設定手段を有し、
前記転送手段は、
前記第1のサイズ設定手段により設定されたテンプレート画像を転送する第1のサイズ設定時転送手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の医用画像出力システム。
【請求項4】
前記合成手段は、
前記テンプレート画像を、前記受信された医用画像情報の画像サイズに基づいた大きさに設定する第2のサイズ設定手段を有し、
前記転送手段は、
前記第2のサイズ設定手段により設定されたテンプレート画像を転送する第2のサイズ設定時転送手段を有し、
前記画像形成手段は、
前記第2のサイズ設定時転送手段により転送されたテンプレート画像を、画像形成可能な前記記録紙上の画像領域を表す画像形成領域情報に基づいて拡縮する拡縮手段と、
前記拡縮手段により拡縮されたテンプレート画像を前記記録紙上に画像形成する拡縮画像形成手段と、
を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の医用画像出力システム。
【請求項5】
前記医用画像変換装置は、
前記画像形成領域情報を取得する領域情報取得手段と、
前記受信された医用画像情報を、前記画像形成領域情報に応じた縦横比に画像加工する画像加工手段と、
を更に備え、
前記第2のサイズ設定手段は、
前記画像加工手段により画像加工された医用画像情報と、前記変換手段によりデータ変換された患者文字情報とを合成して、前記テンプレート画像を作成する加工画像合成手段と、
を有することを特徴とする請求項4に記載の医用画像出力システム。
【請求項1】
受信した医用画像情報及び患者文字情報を所定のデータ形式に変換して転送する医用画像変換装置と、前記転送された所定のデータ形式の医用画像情報及び患者文字情報を記録紙上に画像形成する医用画像形成装置とを具備する医用画像出力システムにおいて、
前記医用画像変換装置は、
前記患者文字情報を画像データに変換する変換手段と、
前記受信された医用画像情報と、前記変換手段によりデータ変換された患者文字情報とを合成して、一の画像データであるテンプレート画像を作成する合成手段と、
前記合成手段により作成されたテンプレート画像を前記所定のデータ形成に変換して前記医用画像形成装置へ転送する転送手段と、を備え、
前記医用画像形成装置は、
前記転送手段により転送されたテンプレート画像を前記記録紙上に画像形成する画像形成手段を備えることを特徴とする医用画像出力システム。
【請求項2】
前記医用画像変換装置は、
前記医用画像情報及び患者文字情報の記録紙上への配置方法を表すフォーマット情報を指定する指定手段を更に備え、
前記合成手段は、
前記指定手段により指定されたフォーマット情報に従った配置方法で、前記受信された医用画像情報と、前記変換手段によりデータ変換された患者文字情報とを合成して、前記テンプレート画像を作成するフォーマット手段を有し、
前記転送手段は、
前記フォーマット手段により合成されたテンプレート画像を転送するフォーマット転送手段を有することを特徴とする請求項1に記載の医用画像出力システム。
【請求項3】
前記医用画像変換装置は、
前記医用画像形成装置が画像形成可能な前記記録紙上の画像領域を表す画像形成領域情報を取得する取得手段を更に備え、
前記合成手段は、
前記テンプレート画像を、前記取得手段により取得された画像形成領域情報に基づいた大きさに設定する第1のサイズ設定手段を有し、
前記転送手段は、
前記第1のサイズ設定手段により設定されたテンプレート画像を転送する第1のサイズ設定時転送手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の医用画像出力システム。
【請求項4】
前記合成手段は、
前記テンプレート画像を、前記受信された医用画像情報の画像サイズに基づいた大きさに設定する第2のサイズ設定手段を有し、
前記転送手段は、
前記第2のサイズ設定手段により設定されたテンプレート画像を転送する第2のサイズ設定時転送手段を有し、
前記画像形成手段は、
前記第2のサイズ設定時転送手段により転送されたテンプレート画像を、画像形成可能な前記記録紙上の画像領域を表す画像形成領域情報に基づいて拡縮する拡縮手段と、
前記拡縮手段により拡縮されたテンプレート画像を前記記録紙上に画像形成する拡縮画像形成手段と、
を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の医用画像出力システム。
【請求項5】
前記医用画像変換装置は、
前記画像形成領域情報を取得する領域情報取得手段と、
前記受信された医用画像情報を、前記画像形成領域情報に応じた縦横比に画像加工する画像加工手段と、
を更に備え、
前記第2のサイズ設定手段は、
前記画像加工手段により画像加工された医用画像情報と、前記変換手段によりデータ変換された患者文字情報とを合成して、前記テンプレート画像を作成する加工画像合成手段と、
を有することを特徴とする請求項4に記載の医用画像出力システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−158647(P2006−158647A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−354276(P2004−354276)
【出願日】平成16年12月7日(2004.12.7)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月7日(2004.12.7)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】
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