説明

医用画像撮影装置、その情報処理方法及びプログラム

【課題】検査終了が指示された検査に対して、容易に検査追加を行うことができるようにする。
【解決手段】検査が終了してから病院内情報システムに検査終了情報作成手段により作成された検査終了情報を送信するまでの送信保留時間を検査情報に基づいて、決定する送信保留時間決定手段と、検査が終了してから送信保留時間が経過した後、検査終了情報作成手段により作成された検査終了情報を病院内情報システムに送信する検査終了情報送信手段と、送信保留時間が経過するまでに操作者による撮影追加指示が行われたか否かを判定する撮影追加指示判定手段と、を有し、操作者による撮影追加指示が行われたと判定された場合、撮影追加指示に応じて追加して撮影した内容を含む検査終了情報を作成し、追加して撮影した内容を含む検査終了情報を送信することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用画像撮影装置、医用画像撮影装置の情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、医師が患者の病状を確認したり、診断を行ったりするための医用画像を取得する医用画像撮影装置が用いられている。医用画像撮影装置には、放射線を使用したX線撮影装置やX線CT装置、MRIに代表される磁気共鳴画像撮影装置、PETやSPECTに代表される、核医学撮影装置、超音波撮影装置等、様々な種類が存在する。これらの医用画像撮影装置によって取得される医用画像も形態的な画像から、例えば脳の血流量のように機能的な値を画像化したものまで種々の画像が存在する。医師は、患者の病状に合わせて必要な画像を判断し、それに伴った医用画像撮影装置を利用して取得した画像に基づいて診断を行っている。
【0003】
近年、これらの医用画像撮影装置を用いた検査の運用をスムーズかつ正確に行うため、病院内情報システムとネットワークを介して情報通信を行っている。病院内情報システムには、例えば患者名や患者ID等の患者情報や検査を行う日時や撮影の内容等を含んだ検査要求情報等の情報を管理する病院情報システム(HOSPITAL INFORMATION SYSTEM:以下、「HIS」という。)がある。また、特に放射線科における患者情報や検査要求情報等の情報を管理するために放射線科情報管理システム(RADIOLOGY INFORMATION SYSTEM:以下、「RIS」という。)がある。一方では、取得した医用画像を保存したり表示したりして診断に利用するための画像保存表示装置等がある。これら病院内情報システムと医用画像撮影装置とがネットワークを介して情報通信するための標準規格としてDIGITAL IMAGING AND COMMUNICATION IN MEDICINE(以下、「DICOM」という)やHEALTH LEVEL SEVEN(以下、「HL7」という)が規定されている。
更に、近年では、医療の臨床現場における様々なユースケースに対してDICOMやHL7といった標準規格の利用方法を統一することで、病院内システムのマルチベンダ化を促進することを目的としたガイドラインであるINTEGRATED HEALTHCARE ENTERPRISE(以下、「IHE」という)が存在する。
【0004】
ここで、医用画像撮影装置とHIS/RISとの間で行われる検査実施の通信の概略を図22を参照して説明する。図22は、医用画像撮影装置とHIS/RISとのシーケンス図の一例を示す。
図22に示すように、医用画像撮影装置100は、技師120による検索条件を用いた検査要求情報取得指示に応じてHIS/RIS110に検査要求情報要求を行い、検索条件に応じた検査要求情報を取得する。医用画像撮影装置100は、取得した検査要求情報を解析する。次に、医用画像撮影装置100は、取得した検査要求情報から技師120により実施する検査を選択した検査開始指示に応じて検査開始通知を行う。次に、医用画像撮影装置100は、技師120による撮影指示に応じて例えばX線を曝射して、医用画像データを取得する。この処理は、必要に応じて繰り返し行う。次に、医用画像撮影装置100は、技師120による検査終了指示に応じて検査終了通知を作成し、その後HIS/RIS110に検査終了通知を行う。
【0005】
このように、HIS/RIS110を用いて通信を行った場合の検査実施においては、検査の開始又は終了(中断を含む)を行う場合、医用画像撮影装置100からHIS/RIS110に対して、検査開始通知や検査終了通知等を行っている。このようにすることで、HIS/RIS110が、現在要求している各検査における医用画像撮影装置100の実施状況を把握することができる。なお、医用画像撮影装置100がHIS/RIS110に検査開始通知や検査終了通知を行うタイミングは、技師120が医用画像撮影装置100上のGUIで検査開始ボタンや終了ボタンを押すタイミングで行っている。あるいは、検査終了通知においては次検査が開始されたタイミングで前に実施された検査の検査終了を通知するようにしている。これにより、病院内システムにおける種々の処理を円滑に行うようにすることができる。
【0006】
ここで、医用画像撮影装置100が、HIS/RIS110に通知する検査終了通知の情報には、検査の会計処理に利用される撮影枚数等の情報が含まれる。そのため、例えば技師120のミスによって検査終了指示をしないで放置された場合は、医用画像撮影装置100は、HIS/RIS110に検査終了通知を行わない。したがって、検査後の会計処理等のワークフローに支障をきたす問題がある。このような、検査終了指示を忘れることによる問題の対応策として、医用画像撮影装置に検査を終了するための終了条件を事前に保存しておくという技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。このような医用画像撮影装置によれば、終了条件を満たしたタイミングで自動的に実施中の検査を終了し、HIS/RIS110に検査終了通知を行う。
【0007】
また、医用画像撮影装置は、HIS/RISとは別にネットワークを介した撮影フローとして画像保存表示装置との間で通信ができる。医用画像撮影装置上で撮影された画像は、医用画像撮影装置内部のみでは容量が足りないために、医用画像撮影装置は、画像保存専用サーバとしての画像保存表示装置に画像データを転送し、保存する。このとき、医用画像撮影装置は、自ら保持している画像データを画像保存表示装置に保存要求を行い、画像保存表示装置は、保存したタイミングでレスポンスを返す。このような処理により、確実に画像データを保存することができる。なお、DICOMでは、この保存要求をStorage Commitmentとして規定している。医用画像撮影装置では、画像保存表示装置からレスポンスを受信することで、保持していた画像データを破棄することができる。また、画像保存表示装置は、医用画像撮影装置が具備するモニタよりも高精細なモニタを備えているため、技師は、画像データを画像ビューワを使用して表示することで、より精度の高い検像を行うことができる。なお、医用画像撮影装置から画像保存表示装置への画像保存要求の送信タイミングは、上述した検査終了通知と同様、技師が医用画像撮影装置上のGUIで検査開始ボタンや終了ボタンを押すタイミングである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007−215685号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上述したようなHIS/RISを用いて通信を行った場合の検査実施においては、医用画像撮影装置がHIS/RISに一度、検査終了通知を行った検査に対しては、その後の検査追加が不可能であるという問題がある。ここで、医用画像撮影装置とHIS/RISとの間で行われる検査実施の通信の概略において、検査追加が不可能であることを図23を参照して説明する。
図23のステップS10に示すように、医用画像撮影装置100が技師120による検査終了指示に応じて検査終了通知を作成した場合であっても、医用画像撮影装置100がHIS/RIS110に検査終了通知を行う前であれば、撮影検査追加指示が可能である。一方、ステップS20に示すように、医用画像撮影装置100がHIS/RIS110に検査終了通知を行った後、検査追加の必要性が生じた場合は、撮影追加指示が不可能である。したがって、再度検査を行う場合は、再び検査要求情報を作成したり、検査要求情報通知を受信したりして、検査をやり直す必要があった。この場合、検査を二度繰り返す必要があるため、患者の負担が増加する問題がある。
また、DICOM規格に準拠した医用画像撮影装置の場合は、本来緊急で搬送された氏名不詳患者用に用意されているUNSCHEDULED PROCEDURE STEPを利用して、追加分の検査を行い、後で検査情報を統合させるという方法がある。この場合、医用画像撮影装置がDICOMに準拠していくことが必須であり、かつ検査情報を統合する際のデータの整合性についてリスクが高くなるという問題がある。
【0010】
一方、上述したように、検査終了通知に含まれる撮影枚数等の情報は、検査後の会計処理に用いられる。したがって、例えば一般外来の患者に対する検査のように、検査終了から会計処理を行うまでの時間が短い検査では、検査終了後からできる限り早く検査終了通知を送信することが要求される。逆に、例えば集団検診の場合等は、複数の患者に対して検査を行い、後日まとめて会計処理を行うケースが多いため、早く検査終了通知を送信する必要はないと考えられる。つまり、臨床の場では検査の種別によって検査終了通知の送信が要求されるタイミングが異なる。
【0011】
また、検査は実施する撮影内容によって煩雑性が大きく変化する。検査の煩雑性は、技師のミスや判断に迷いを生じさせる最も大きな要因である。こういった要因に対して、従来の検査終了ボタンの押下や次検査の開始により検査終了通知を行う方法では、会計処理が要求されたときに検査終了通知が送られていなかったり、検査追加したい検査について、すでに検査終了通知が送信されたりする。また、検査の煩雑性に係らず全ての検査で、検査終了通知が同一のタイミングで送信されるために、検査追加の必要性が高い煩雑性がある検査に対して、技師へのフォローが実現されていなかったという問題がある。
【0012】
本発明は、上述したような問題点に鑑みてなされたものであって、検査終了が指示された検査に対して、容易に検査追加を行うことができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、病院内情報システムと通信可能な医用画像撮影装置であって、操作者による検査に基づいた撮影指示に応じて撮影し画像データを取得する画像データ取得手段と、前記画像データ取得手段により画像データを取得するときに撮影した内容を示す検査終了情報を作成する検査終了情報作成手段と、検査が終了してから前記病院内情報システムに前記検査終了情報作成手段により作成された検査終了情報を送信するまでの送信保留時間を検査情報に基づいて、決定する送信保留時間決定手段と、前記検査が終了してから前記送信保留時間決定手段により決定された送信保留時間が経過した後、前記検査終了情報作成手段により作成された検査終了情報を前記病院内情報システムに送信する検査終了情報送信手段と、前記送信保留時間決定手段により決定された送信保留時間が経過するまでに操作者による撮影追加指示が行われたか否かを判定する撮影追加指示判定手段と、を有し、前記撮影追加指示判定手段により操作者による撮影追加指示が行われたと判定された場合、前記検査終了情報作成手段は、前記撮影追加指示に応じて追加して撮影した内容を含む検査終了情報を作成し、前記検査終了情報送信手段は、前記追加して撮影した内容を含む検査終了情報を送信することを特徴とする。
また、本発明は、病院内情報システムと通信可能な医用画像撮影装置における情報処理方法であって、前記医用画像撮影装置が、操作者による検査に基づいた撮影指示に応じて撮影し画像データを取得する画像データ取得ステップと、前記画像データ取得ステップにより画像データを取得するときに撮影した内容を示す検査終了情報を作成する検査終了情報作成ステップと、検査が終了してから前記病院内情報システムに前記検査終了情報作成ステップにより作成された検査終了情報を送信するまでの送信保留時間を検査情報に基づいて、決定する送信保留時間決定ステップと、前記検査が終了してから前記送信保留時間決定ステップにより決定された送信保留時間が経過した後、前記検査終了情報作成ステップにより作成された検査終了情報を前記病院内情報システムに送信する検査終了情報送信ステップと、前記送信保留時間決定ステップにより決定された送信保留時間が経過するまでに操作者による撮影追加指示が行われたか否かを判定する撮影追加指示判定ステップと、を含み、前記撮影追加指示判定ステップにより操作者による撮影追加指示が行われたと判定された場合、前記検査終了情報作成ステップでは、前記撮影追加指示に応じて追加して撮影した内容を含む検査終了情報を作成し、前記検査終了情報送信ステップでは、前記追加して撮影した内容を含む検査終了情報を送信することを特徴とする。
また、本発明は、病院内情報システムと通信可能なコンピュータに、操作者による検査に基づいた撮影指示に応じて撮影し画像データを取得する画像データ取得ステップと、前記画像データ取得ステップにより画像データを取得するときに撮影した内容を示す検査終了情報を作成する検査終了情報作成ステップと、検査が終了してから前記病院内情報システムに前記検査終了情報作成ステップにより作成された検査終了情報を送信するまでの送信保留時間を検査情報に基づいて、決定する送信保留時間決定ステップと、前記検査が終了してから前記送信保留時間決定ステップにより決定された送信保留時間が経過した後、前記検査終了情報作成ステップにより作成された検査終了情報を前記病院内情報システムに送信する検査終了情報送信ステップと、前記送信保留時間決定ステップにより決定された送信保留時間が経過するまでに操作者による撮影追加指示が行われたか否かを判定する撮影追加指示判定ステップと、前記撮影追加指示判定ステップにより操作者による撮影追加指示が行われたと判定された場合、前記撮影追加指示に応じて追加して撮影した内容を含む検査終了情報を作成するステップと、前記追加して撮影した内容を含む検査終了情報を送信するステップとを実行するためのプログラムである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、検査終了が指示された検査に対して、容易に検査追加を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】医用画像撮影装置とネットワークを介して通信を行う病院内情報システムの構成の一例を示す図である。
【図2】医用画像撮影装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3】第1の実施形態に係る医用画像撮影装置の機能構成の一例を示す図である。
【図4】第1の実施形態に係る医用画像撮影装置の動作処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】送信保留時間決定の動作処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】指標得点合計値と送信保留時間との対応表の一例を示す図である。
【図7】過去検査リストの過去検査表示画面の一例を示す図である。
【図8】撮影追加指示が行われたときの動作処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】指標得点設定画面の初期状態の一例を示す図である。
【図10】指標得点設定時の指標に用いる項目の追加、削除及び使用可否を設定する画面の一例を示す図である。
【図11】得点・重み係数設定する得点・重み係数設定画面の一例を示す図である。
【図12】第2の実施形態に係る医用画像撮影装置の内部構成の一例を示す図である。
【図13】第2の実施形態に係る医用画像撮影装置の動作処理の一例を示すフローチャートである。
【図14】第3の実施形態に係る医用画像撮影装置の内部構成の一例を示す図である。
【図15】第3の実施形態に係る医用画像撮影装置の動作処理の一例を示すフローチャートである。
【図16】第4の実施形態に係る医用画像撮影装置の内部構成の一例を示す図である。
【図17】第4の実施形態に係る医用画像撮影装置の動作処理の一例を示すフローチャートである。
【図18】第5の実施形態に係る医用画像撮影装置の内部構成の一例を示す図である。
【図19】第5の実施形態に係る医用画像撮影装置の動作処理の一例を示すフローチャートである。
【図20】第6の実施形態に係る医用画像撮影装置の内部構成の一例を示す図である。
【図21】第6の実施形態に係る医用画像撮影装置の動作処理の一例を示すフローチャートである。
【図22】医用画像撮影装置とHIS/RISとのシーケンス図である。
【図23】医用画像撮影装置とHIS/RISとのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態に係る医用画像撮影装置の構成及び動作について説明する。
図1は、医用画像撮影装置とネットワークを介して通信可能に構成されている病院内情報システムの一例を示す図である。図1に示すように、医用画像撮影装置303、304、305は、ネットワーク(イーサネット(登録商標)、LAN等の各種ネットワークを含む)を介して、病院内情報システムとしてのHIS301、RIS302及び画像保存表示装置306と接続されている。このネットワークを用いて患者情報、検査要求情報、検査実施情報、検査終了情報、画像データ及び画像保存要求等の送受信が行われる。このとき、医用画像撮影装置303、304、305は、一種類であっても、複数の種類の医用画像撮影装置であってもよい。また、接続される医用画像撮影装置の台数も図1に示す3台に限定されず、1台以上の台数が接続されていてもよい。なお、以下では、医用画像撮影装置303を取り上げて説明する。
【0017】
医用画像撮影装置303は、X線撮影装置やX線CT装置、MRIに代表される磁気共鳴画像撮影装置、PETやSPECTに代表される核医学撮影装置、超音波撮影装置等であり、医療用途の画像撮影装置を全て含む。なお、本実施形態及び以下で説明する他の実施形態では、医用画像撮影装置の一例としてX線撮影装置を用いて説明する。また、図1では簡略化のため医用画像撮影装置303に接続されるHIS301、RIS302、画像保存表示装置306は1台であるが、この場合に限られない。例えば、医用画像撮影装置303の1台について、複数台のHIS301、RIS302、画像保存表示装置306が接続されていてもよい。
【0018】
次に、本実施形態で用いられる患者情報、検査要求情報、検査実施情報及び検査終了情報について説明する。なお、本実施形態では、これら4種類の情報をまとめて検査情報という場合もある。
患者情報とは、医用画像撮影装置303が実施する検査の被験者となる患者の個人情報である。患者情報には被験者を特定するためのユニークなIDである患者ID、患者氏名、性別、生年月日、年齢の情報が含まれる。患者情報の入力及び保存は、主にHIS301の端末上で行われる。ただし、RIS302及び医用画像撮影装置303であっても患者情報の入力及び保存を行うことができる。なお、患者情報をネットワークに接続したサーバ等の情報記憶装置に保存することで、各装置で入力された患者情報の整合性を確保して共有することが可能である。
【0019】
検査要求情報とは、医用画像撮影装置303が実施する検査について、いつ、どの医用画像撮影装置で、誰が、どのような撮影を行うのかといった具体的な検査の実施要求を示した情報である。検査要求情報には、主に検査をユニークに特定する検査ID、検査実施予定日時、検査実施予定装置及び検査で実施する具体的な撮影手技の情報が含まれる。また、検査を実施する技師(以下、操作者という)の氏名、検査を依頼した部門及び医師名及び上述した患者情報も含まれる。なお、HIS301、RIS302、医用画像撮影装置303がDICOM規格に準拠している場合、この検査要求情報には、DICOM規格のMODALITY WORK LIST SOPクラス(以下、MWLという)で規定されているタグ情報が含まれる。検査要求情報の入力及び保存は、主にHIS301において行われる。ただし、RIS302、医用画像撮影装置303であっても検査要求情報の入力及び保存を行うことができる。この場合、何れかのタイミングでHIS301に検査要求情報が通知される。なお、検査要求情報をネットワークに接続したサーバ等の情報記憶装置に保存することで、各装置で検査要求情報を共有することが可能である。
【0020】
検査実施情報とは、終了した検査で行われた具体的な撮影に関する情報である。検査実施情報には、実施した撮影手技、撮影枚数、検査実施にかかった所要時間、検査中の撮影追加の有無、検査を実施した操作者の氏名及び検査中に患者が受けた照射線量の合計値の情報等が含まれる。ここで、実施した撮影手技の情報には、撮影手技名及び各撮影手技における撮影部位(左右含む)、撮影方向、患者の姿勢体位、各撮影手技の静止画撮影、動画及び血管造影等の撮影方法の情報が含まれる。検査実施情報は、医用画像撮影装置303のみが作成、利用する情報である。
【0021】
検査終了情報とは、操作者が医用画像撮影装置303で選択した検査要求情報に対して、実際に実施した内容を示す情報である。検査終了情報には、主に検査をユニークに特定する検査ID、検査実施日時、検査を実施した医用画像撮影装置及び検査を実施した操作者の氏名等の情報が含まれる。検査終了情報には、上述した患者情報や検査実施情報も含まれる。なお、HIS301、RIS302、医用画像撮影装置303がDICOM規格に準拠している場合、この検査終了情報には、DICOM規格のMODALITY PERFORMED PROCEDURE STEP SOPクラス(以下、PPSという)において規定されているタグ情報が含まれる。検査終了情報は、医用画像撮影装置303が検査を終了した時点で作成する。その後、医用画像撮影装置303は、検査毎に設定されたタイミングで検査終了情報をRIS302に送信する。その後、RIS302は、検査終了情報をHIS301に送信し、会計処理といった検査終了後のワークフローで利用される。
【0022】
次に、図1で示される各装置について説明する。
HIS301は、ネットワークを介してRIS302と情報通信を行う。HIS301は、病院内情報システムの一つであり、患者情報の登録や検査要求情報の作成を行い、作成した患者情報及び検査要求情報をRIS302に送信する。また、HIS301は、RIS302を介して、各医用画像撮影装置303から検査開始通知及び検査終了通知を受信する。HIS301は、検査終了通知を受信すると、検査終了通知に付加された検査終了情報を用いて会計処理等の病院内情報処理を行う。
【0023】
RIS302は、病院内の放射線科についての病院内情報システムの一つであり、HIS301と医用画像撮影装置303とネットワークを介して接続されている。RIS302は、HIS301から通知された検査要求情報を受信し、受信した検査要求情報を医用画像撮影装置303に送信する。また、RIS302は、医用画像撮影装置303から検査開始通知及び検査終了通知を受信し、受信した検査開始通知及び検査終了通知をHIS301に送信する。
【0024】
医用画像撮影装置303は、RIS302及び画像保存表示装置306とネットワークを介して接続されている。医用画像撮影装置303は、RIS302から検査要求情報を受信し、受信した検査要求情報を内部に保存する。検査実施を行う場合、医用画像撮影装置303は、医用画像撮影装置303が具備するモニタにユーザーインターフェース(以下、GUIという)を用いて受信した検査要求情報を表示し、操作者が選択した検査を実施する。また、医用画像撮影装置303は、検査開始通知及び検査終了通知をRIS302に送信する。
また、医用画像撮影装置303は、検査により撮影して取得した医用画像データ(以下、画像データという)を適宜、画像保存表示装置306に送信する。また、医用画像撮影装置303は、画像データの他に画像保存要求を画像保存表示装置306に送信する。ここで、画像保存要求とは、検査終了時時点で医用画像撮影装置303が内部に保存している画像データの保存を画像保存表示装置306に対して要求する通知情報である。
【0025】
画像保存表示装置306は、医用画像撮影装置303から送信される画像データを受信し、内部に保存する画像サーバである。画像保存表示装置306は、画像保存要求を受信すると同様に受信した画像データを内部に保存したり、場合によっては外部記録媒体に保存したりする。画像保存表示装置306は、保存処理を終了すると医用画像撮影装置303にレスポンスを送信する。また、画像保存表示装置306は、医用画像撮影装置303から送信される画像データを受信して表示する画像表示用の医用画像ビューワとして機能する。
なお、医用画像撮影装置303では、画像保存表示装置306からレスポンスを受信すると画像データを別の記録媒体に保存が完了したことを確認できるために、内部に保存している画像データの管理を自由に行うことができる。
【0026】
次に、本実施形態に係る医用画像撮影装置のハードウェア構成の一例について図2を参照して説明する。図2に示すように医用画像撮影装置303は、情報処理部10、表示部11、入力部12、センサ部13、エックス線発生部14を含んで構成されている。また、情報処理部10は、RAM15、ROM16、LAN/IF17、CPU18、ハードディスク等の内部記憶装置19が、システムバス20によって互いに接続されて構成されている。このように情報処理部10は、一般的なコンピュータ構成を備えている。また、表示部11は、液晶ディスプレイ等の一般的なモニタによって構成されている。表示部11には、画像データやGUI(グラフィカルユーザインタフェース)等が画面に表示される。また、入力部12は、マウス、キーボード、バーコード等の入力装置によって構成されている。操作者は、入力部12を用いて、情報処理部10に対して各種コマンドやデータを入力することができる。エックス線発生部14は、エックス線を患者に対して照射する。センサ部13は、患者を透過したエックス線を受光して画像化する。
【0027】
次に、本実施形態に係る医用画像撮影装置の機能構成の一例について図3を参照して説明する。図3は、医用画像撮影装置の機能構成の一例を示す図である。図3に示す医用画像撮影装置の機能構成は、CPU18がROM16や内部記憶装置19に格納したプログラムを実行することにより実現する。なお、図3では、図1に示したHIS301、RIS302、画像保存表示装置306をまとめて病院内情報システム300としている。
受信部401は、病院内情報システム300と通信を行い、特に検査要求情報を受信する。
撮影実施部404は、受信部401が受信した検査要求情報を保存及びリスト表示を行い、操作者の指示に応じて、撮影を実施する。また、撮影実施部404は、検査開始に伴い検査要求情報を検査管理部407に送信し、検査終了に伴い検査実施情報及び取得した画像データを検査管理部407に送信する。
【0028】
検査管理部407は、操作者による入力部12を介した操作に応じて、医用画像撮影装置303の表示部11に表示するGUIを制御する。検査管理部407は、医用画像撮影装置303内で保持している全ての検査情報について、検査の状態を管理したり、病院内情報システム300に検査終了通知に付加する検査終了情報の作成を行ったりする。
【0029】
送信部411は、病院内情報システム300と通信を行い、検査終了通知を送信したり、画像データを送信したりする。
送信保留時間決定部405は、検査要求情報、患者情報、検査実施情報、操作者撮影追加回数情報及び患者撮影追加回数情報を受信して、指標保存部403を参照して指標得点を算出し、検査毎に送信保留時間を決定する。
送信保留時間カウント部408は、送信保留時間決定部405からカウント開始指示を受信し、カウントを開始する。送信保留時間カウント部408は、送信保留時間をカウントした後に検査管理部407にカウント終了通知を送信する。
【0030】
ユーザ撮影追加回数カウント部409は、内部保存しているユーザ情報を用いて、検査管理部407から撮影追加通知を受信する度に、操作者毎の撮影追加回数をカウントする。
患者撮影追加回数カウント部410は、内部保存している患者情報を用いて、検査管理部407から撮影追加通知を受信する度に、患者毎の撮影追加回数をカウントする。
【0031】
指標保存部403には、検査要求情報、患者情報、検査実施情報、ユーザ撮影追加回数情報及び患者撮影追加回数情報に含まれる各項目及びそれらに設定されている指標得点及び各項目に対する重み係数が記憶されている。指標保存部403は、内部記憶装置19及びそれを制御するプログラムから構成される。なお、本実施形態では、医用画像撮影装置303内に指標保存部403を構成しているが、この場合に限られず、例えばUSB等の接続インターフェースを用いて医用画像撮影装置303に外部から直接に接続されていてもよい。また、指標保存部403を情報記憶サーバで構成し、複数の医用画像撮影装置303にネットワークを介して接続して構成してもよい。このように指標保存部403をネットワークにより複数の医用画像撮影装置303で共有することで、各医用画像撮影装置303において指標得点を設定する必要がなく、指標得点の管理が容易になり、指標得点の整合性を取ることができる。
【0032】
指標得点設定部402は、指標保存部403に記憶されている各項目に対して指標として用いるか否か、また用いる場合の項目毎の得点及び重み係数の値の変更を行う。
終了指示取り消し部406は、検査が終了して送信保留になっている状態の検査を再度実施中の状態に遷移させる。
【0033】
次に、本実施形態に係る医用画像撮影装置の動作処理について図4に示すフローチャートを参照して説明する。図4は、検査要求情報を受信してから検査終了通知を送信するまでの動作処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、医用画像撮影装置303のCPU18がROM16等に格納されたプログラムを実行することにより実現する。
まず、ステップS701では、送信部411は、病院内情報システム300に対してネットワークを介して検査要求情報を送信するように要求を行う。この要求を行うタイミングは、主に操作者が医用画像撮影装置303の表示部11のGUIで表示された検査要求情報取得指示ボタンを押下したときである。ただし、この他にも送信部411は、一定時間毎に自動で要求を行ったり、操作者の検査要求情報をリスト表示する指示のタイミングで要求を行ったりしてもよく、そのタイミングは一つに限定されない。
【0034】
なお、検査要求情報の送信を要求するとき、検査要求情報に含まれる項目に対してそれぞれ取得条件を設定することが可能である。すなわち、送信部411が、取得条件を一つでも入力した状態で病院内情報システム300に要求を行なう。この場合、病院内情報システム300は、保持している検査要求情報のうち、まだ開始されていない検査要求情報であって、取得条件と一致する検査要求情報を取り出し、医用画像撮影装置303に返信する。なお、取得条件が設定されていない場合、病院内情報システム300は、現在保持している検査要求情報のうち、まだ開始されていない検査要求情報を全て送信する。医用画像撮影装置303の受信部401は、送信された検査要求情報を受信する。続いて、受信部401は、取得した検査要求情報を撮影実施部404に送信する。撮影実施部404は、受信した検査要求情報をリスト化して表示部11にGUIで表示し、同時に内部記憶装置19に検査要求情報を保存する。
【0035】
ステップS702では、操作者はリスト表示された検査要求情報から実施する検査要求情報を選択する。撮影実施部404は、操作者により選択された検査要求情報を詳細な情報に切り替えて表示する。
ステップS703では、操作者は表示部11にGUIで表示された検査開始ボタンを押下する。
ステップS704では、撮影実施部404は、操作者による検査開始の指示に応じて、選択された検査要求情報に基づき、検査を開始する。このとき、撮影実施部404は、検査管理部407を介して送信部411に病院内情報システム300に対して検査開始通知を行うよう指示をする。送信部411は、病院内情報システム300に検査開始通知を送信する。その後、撮影実施部404は、操作者による撮影指示に応じて繰り返し画像の撮影を行い、画像データを取得する。この処理は、画像データ取得手段による処理の一例に対応する。
【0036】
ステップS705では、撮影実施部404は、操作者が検査終了指示をした否かを判定する。操作者は、検査に必要な撮影と後処理を全て終了すると表示部11のGUIで表示された検査終了ボタンを押下する。操作者による検査終了指示を受けた場合、撮影実施部404は、ステップS706に処理を進め、検査終了指示を受けない場合、ステップS704に処理を戻す。
【0037】
ステップS706では、撮影実施部404は、実施している検査を終了し、検査実施結果から検査実施情報を作成する。その後、撮影実施部404は、検査要求情報、作成した検査実施情報及び取得した画像データを検査管理部407に送信する。検査管理部407は、検査要求情報、検査実施情報及び画像データを受信し、検査の状態を実施中状態から送信保留状態に遷移させる。また、検査管理部407は、検査要求情報、検査実施情報及び検査要求情報に含まれる患者情報を用いて、病院内情報システム300に送信する検査終了通知に付加する検査終了情報を作成する。この処理は、検査終了情報作成手段による処理の一例に対応する。
【0038】
ステップS707では、検査管理部407は、表示部11にGUIで表示する過去検査情報リストに作成した検査終了情報の一部を追加して表示する。なお、送信保留状態の検査を過去検査情報リストに表示したGUIの一例については、図7を参照して後述する。
ステップS708では、検査管理部407は、検査要求情報及び検査実施情報を送信保留時間決定部405に送信する。また、検査管理部407は、ユーザ撮影追加回数カウント部409及び患者撮影追加回数カウント部410に対して撮影追加回数の送信指示をする。ユーザ撮影追加回数カウント部409及び患者撮影追加回数カウント部410は、撮影追加回数送信指示を受信すると、それぞれが保持している撮影追加回数情報を送信保留時間決定部405に送信する。送信保留時間決定部405は、検査要求情報、検査実施情報、ユーザ撮影追加回数情報及び患者撮影追加回数情報を受信する。そして、送信保留時間決定部405は、後述する送信保留時間決定方法を用いて送信保留時間を決定する。この処理は、送信保留時間決定手段の処理の一例に対応する。
【0039】
ステップS709では、送信保留時間決定部405は、カウント開始指示を送信保留時間カウント部408に送信する。送信保留時間カウント部408は、カウント開始指示を受信すると同時にカウントを開始する。送信保留時間カウント部408が、カウントを完了した場合、検査管理部407にカウント完了通知を送信する。
ステップS710では、撮影実施部404は、送信保留時間カウント部408が送信保留時間のカウントをしている間、すなわち検査管理部407が送信保留時間のカウントが完了通知を受信する前に、操作者による撮影追加指示が行われたか否かを判定する。この処理は、撮影追加指示判定手段による処理の一例に対応する。操作者による撮影追加指示がない場合、撮影実施部404は、ステップS711に処理を進める。
【0040】
ステップS711では、送信保留時間カウント部408は、検査管理部407にカウント完了通知を送信する。
ステップS712では、検査管理部407は、検査の状態を送信保留状態から終了状態に遷移させる。ここで、終了状態にした検査については、検査管理部407が検査終了通知、検査終了情報及び画像データの送信指示を送信部411に送信する。送信部411は、検査終了情報を付加した検査終了通知及び画像データを、それぞれ対応した病院内情報システム300に送信する。この処理は、検査終了情報送信手段による処理の一例に対応する。
また、検査管理部407は、表示部11のGUIで表示されている過去検査情報リストを更新する。すなわち、検査管理部407は、過去検査リストにおいて終了状態となった検査の「検査終了情報通知済」欄の表示を「済」に変更する。なお、過去検査リストを更新するGUIの一例については、図7で後述する。
また、病院内情報システム300では、検査終了情報を付加した検査終了通知及び画像データを受信する。すなわち、画像保存表示装置306は、受信した画像データを保存する。また、RIS302は、検査終了情報をデータベース等で管理する。
【0041】
一方、ステップS710において、撮影実施部404が、操作者による撮影追加指示を判定すると、後述する撮影追加の処理を行い、ステップS703に処理を戻す。なお、再開された後の検査の流れは、上述したステップS703からステップS709までの処理と同様である。
【0042】
すなわち、撮影追加指示による検査再開された後、ステップS706まで処理が進められた場合、検査管理部407は、撮影追加指示により追加された撮影を含めた検査実施情報等を用いて、検査終了情報を更新して作成する。なお、検査管理部407は、撮影追加指示により追加された撮影を含めた検査実施情報等を用いて、新たに検査終了情報を作成してもよい。
その後、ステップS708では、送信保留時間決定部405は、撮影追加指示により追加された撮影を含めた検査実施情報等に基づいて、送信保留時間を決定する。
更に、その後、ステップS712では、新たに決定された送信保留時間が経過すると、送信部411は、更新した検査終了情報を付加して検査終了通知及び画像データを病院内情報システム300に送信する。なお、撮影追加指示により追加された撮影により新たに検査終了情報を作成した場合は、送信部411は、撮影追加前に作成した検査終了情報と撮影追加後に作成した検査終了情報とを送信する。
【0043】
なお、撮影追加指示による検査再開は、送信保留時間のカウントが完了するまでは何度で行うことができる。このように、本実施形態によれば、検査終了指示した検査であっても、送信保留時間内であれば検査を追加することができるので、新たな検査として再度検査したり、氏名不詳患者用として検査を統合させたりする必要がない。
【0044】
次に、医用画像撮影装置の送信保留時間決定の動作処理について図5に示すフローチャートを参照して説明する。図5は、検査終了指示を受けてから送信保留時間を決定するまでの動作処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、医用画像撮影装置303のCPU18がROM16等に格納されたプログラムを実行することにより実現する。
まず、ステップS1001では、撮影実施部404は、操作者が検査終了指示を判定する。なお、この処理は、図4に示すステップS705からステップS706に処理を進める処理に対応する。また、検査管理部407は、検査要求情報及び検査実施情報を送信保留時間決定部405に送信する。
【0045】
ステップS1002では、送信保留時間決定部405は、指標保存部403を参照し、検査情報に係らず全検査一律で送信保留時間が設定されているか否かを判定する。ここで、全検査一律で送信保留時間が設定されている場合、ステップS1013に処理を進める、全検査一律で送信保留時間が設定されていない場合、ステップS1003に処理を進める。
ステップS1003では、送信保留時間決定部405は、まず検査管理部407から送信された情報のうち検査要求情報を取得する。
ステップS1004では、送信保留時間決定部405は、指標保存部403を参照して、検査要求情報を指標得点として用いるか否かを判定する。ここで、検査要求情報を指標得点として用いない設定になっている場合、ステップS1006に処理を進め、検査要求情報を指標得点として用いる設定になっている場合、ステップS1005に処理を進める。
【0046】
ステップS1005では、送信保留時間決定部405は、取得した検査要求情報と指標保存部403とに基づいて検査要求情報指標得点を算出する。より具体的に説明すると、送信保留時間決定部405は、検査要求情報に含まれる各項目について、指標として使用するか否かの設定を確認する。ここで、使用しない設定の場合、送信保留時間決定部405は、その項目の指標得点Xを0にした上で、重み係数Aを取得する。一方、使用する設定の場合、送信保留時間決定部405は、その項目に設定されている指標得点X及び重み係数Aを取得する。そして、送信保留時間決定部405は、何れの場合においても項目毎に指標得点と重み係数との積AXを計算する。
送信保留時間決定部405は、検査要求情報に含まれる全項目(個数をIと仮定)について計算を行い、検査要求情報の全項目で計算した値の合計値SSCHEDULEDを計算する。
【0047】
ステップS1006では、送信保留時間決定部405は、検査管理部407から送信された情報のうち検査実施情報を取得する。
ステップS1007では、送信保留時間決定部405は、指標保存部403を参照し、検査実施情報を指標得点として用いるか否かを判定する。ここで、検査実施情報を指標得点として用いない設定になっている場合、ステップS1009に処理を進め、検査実施情報を指標得点として用いる設定になっている場合、ステップS1008に処理を進める。
ステップS1008では、送信保留時間決定部405は、取得した検査実施情報と指標保存部403とに基づいて検査実施情報指標得点を算出する。この処理の具体的な説明は、ステップS1005と同様であり、省略する。送信保留時間決定部405は、検査実施情報の全項目で計算した値の合計値SPERFORMEDを計算する。
【0048】
ステップS1009では、送信保留時間決定部405は、ユーザ撮影追加回数カウント部409からユーザ撮影追加回数情報を取得し、患者撮影追加回数カウント部410から患者撮影追加回数情報を取得する。
ステップS1010では、送信保留時間決定部405は、指標保存部403を参照し、ユーザ撮影追加回数又は患者撮影追加回数を指標得点として用いるか否かを判定する。ここで、指標得点として用いない設定になっている場合、ステップS1012に処理を進め、指標得点として用いる設定になっている場合、ステップS1011に処理を進める。
ステップS1011では、送信保留時間決定部405は、取得したユーザ撮影追加回数及び患者撮影追加回数と指標保存部403とに基づいて撮影追加回数指標得点を算出する。この処理の具体的な説明は、ステップS1005と同様であり、省略する。送信保留時間決定部405は、ユーザ撮影追加回数及び患者撮影追加回数の全項目で計算した値の合計値SADDEXPを計算する。
【0049】
ステップS1012では、送信保留時間決定部405は、上述したステップで算出したSSCHEDULED、SPERFORMED、SADDEXPを加算して指標得点合計値Sを算出する。このとき、使用しないと設定されていたため、算出をスキップした合計値については0を代入する。
ステップS1013では、送信保留時間決定部405は、指標保存部403に保存している指標得点合計と送信保留時間との対応表に基づいて、送信保留時間を決定する。
ステップS1014では、送信保留時間決定部405は、送信保留時間を決定すると、直ぐにカウント開始指示を送信保留時間カウント部408に通知する。
【0050】
一方、ステップS1002において、全検査一律で保留時間が設定されている場合は、ステップS1013において、送信保留時間決定部405は、その設定された保留時間を送信保留時間として決定する。したがって、操作者は送信保留時間の確認をする必要がなくなるため、例えばある検査に対して撮影追加が必要となった場合に、その検査の送信保留時間が分からないために、操作者が確認しなければならないといったワークフローの冗長がなくなるという利点がある。
【0051】
ここで、指標得点合計値と送信保留時間との対応表の一例を図6に示す。図6に示す対応表1301の情報は、指標保存部403に記憶されている。対応表1301では、ある指標得点合計値の領域毎に対応した送信保留時間が登録されている。指標得点設定部402は、予め検査を行う前に、操作者による設定に応じて対応表1301の指標得点合計値の領域及び対応する送信保留時間を変更することができる。
【0052】
このように、上述したような送信保留時間決定方法を用いることにより、検査要求情報、検査実施情報、撮影追加回数といった情報に基づいて送信保留時間を決定することで、検査に応じた送信保留時間を算出することができる。なお、患者情報は、検査要求情報に含まれていて、直接の指標として用いられるものではない。しかし、患者情報によって患者を特定することで、一般外来や入院中といった検査対象の患者の状態及び検査種別(例えば、集団検診、一般検査、トラウマ検査等)を特定することができる。このように、検査を様々な視点から総合的に判断することで、その検査の検査終了通知の送信を急ぐ必要があるのか否かという情報と検査の煩雑性とのバランスをとった送信保留時間の決定が可能となる。すなわち、例えば、患者情報に患者状態情報及び検査種別情報を含めるようにすることで、送信保留時間決定部405は、患者情報に含まれる患者状態情報及び検査種別情報を基にして送信保留時間を決定する。
【0053】
次に、過去検査情報リストのGUIについて、図7を参照して説明する。図7は、上述した図4に示すフローチャートのステップS707において、表示される過去検査リストの過去検査表示画面の一例を示す図である。
図7に示す過去検査表示画面1201には、過去検査情報リスト表示領域1202が表示される。この過去検査情報リスト表示領域1202には、送信保留状態の検査情報及び終了状態の検査情報が共に表示されている。過去検査情報リスト表示領域1202の最上行は、過去検査情報の各項目名を表示する情報項目名表示部1203である。情報項目名表示部1203には、検査終了情報に含まれる項目の全てが表示されている。ただし、操作者による設定変更に応じて、表示する項目は取捨選択できる。また、表示する項目名が多く、過去検査表示画面1201からはみ出してしまう場合は、例えば操作者がスクロールバーを操作することにより全表示項目を確認できるように構成してもよい。
【0054】
また、情報項目名表示部1203の項目には、検査終了情報通知表示部1204が含まれている。検査終了情報通知表示部1204には、過去検査情報リスト表示領域1202に表示されている過去検査が送信保留状態であるか、終了状態であるかが表示される。図7に示す過去検査表示画面1201の一例では、検査終了情報通知表示部1204の表示内容として、送信保留状態を「未」とし、終了状態を「済」として表示している。しかしながら、操作者が検査状態を識別できるのであれば、表示内容はこの場合に限られない。
また、過去検査表示画面1201には、過去検査詳細表示部1205が表示される。この過去検査詳細表示部1205には、過去検査情報リスト表示領域1202上で選択された検査の検査終了情報の詳細一覧が表示される。
【0055】
このように、操作者は過去検査情報リスト表示領域1202に表示される検査の内容から選択を行うことで、選択された検査の詳細な情報の一覧を過去検査詳細表示部1205で参照することができる。なお、この過去検査表示画面1201では、操作者は、検査のより詳細な情報(例えば、その検査で行った撮影で使用した画像処理パラメータ等)や取得した画像データを確認することができない。この場合、操作者は過去検査情報リスト表示領域1202でより詳細な情報を確認したい検査を選択し、「閲覧」ボタン1207を押下することにより、GUIが切り替わり、より詳細な情報や取得した画像データが表示される。
また、操作者は過去検査情報リスト表示領域1202に表示されている検査のうち、送信保留状態の検査に対して検査追加を行うことができる。この場合、操作者は過去検査情報リスト表示領域1202のうち撮影追加を所望する検査を選択し、「検査再開」ボタン1206を押下することにより、撮影追加指示が行うことができる。
【0056】
次に、送信保留状態の検査に対して撮影追加指示が行われたときの医用画像撮影装置の動作処理について図8のフローチャートを参照して説明する。図8は、撮影追加指示が行われてから検査再開までの動作処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、医用画像撮影装置303のCPU18がROM16等に格納されたプログラムを実行することにより実現する。
まず、ステップS1101では、撮影実施部404は、上述したように操作者による「検査再開」ボタン1206の押下に応じて撮影追加指示が行われたと判定する。なお、この処理は、図4に示すフローチャートのステップS710からステップS703に処理を戻す処理に対応する。
【0057】
ステップS1102では、検査管理部407は、検査終了指示取り消し要求を終了指示取り消し部406に送信する。終了指示取り消し部406は、検査終了指示取り消し要求を受信すると送信保留状態の検査を実施中状態に遷移させる。
ステップS1103では、検査管理部407は、カウントリセット要求を送信保留時間カウント部408に送信する。送信保留時間カウント部408は、カウントリセット要求を受信するとカウントを途中で終了し、リセットする。
【0058】
ステップS1104では、検査管理部407は、カウント加算指示をユーザ撮影追加回数カウント部409及び患者撮影追加回数カウント部410に送信する。カウント加算指示に従って、ユーザ撮影追加回数カウント部409は、ユーザ撮影追加回数に1を加算する。
ステップS1105では、同様に、カウント加算指示に従って、患者撮影追加回数カウント部410は、患者撮影回数に1を加算する。
【0059】
ステップS1106では、検査管理部407は、送信保留時間決定部405に対して撮影追加指示が行われたことを通知する。送信保留時間決定部405は、通知を受けると指標保存部403を参照し、撮影追加の有無を指標として使用するか否かの設定を判定する。ここで、撮影追加の有無を指標として使用すると設定されている場合、送信保留時間決定部405は、ステップS1107に処理を進める。撮影追加の有無を指標として使用しないと設定されている場合は、ステップS1108に処理を進める。
【0060】
ステップS1107では、送信保留時間決定部405は、検査情報の撮影追加有無を有に設定する。
ステップS1108では、検査管理部407は、表示部11のGUIで表示している過去検査リストのうち検査再開された検査を過去検査リストから削除して、過去検査リストを更新する。
ステップS1109では、撮影実施部404は、検査の再開が行う。
このように、送信保留状態の検査に対する操作者による撮影追加指示に応じて、検査を再開することができる。
【0061】
次に、送信保留時間決定に使用される指標保存部に保存されている指標得点を確認したり設定したりするためのGUIの一例について図9、図10及び図11を参照して説明する。
図9は、指標得点設定画面の初期状態の一例を示す図である。操作者による指標得点設定指示に応じて、指標得点設定部402は、表示部11に図9に示す指標得点設定画面901を表示する。ここで、指標得点設定において、操作者は「指標項目の確認」をしたり、「指標項目の追加、削除、変更」をしたり、「指標項目の得点・重み係数変更」したりすることができる。後述するように、操作者による送信保留時間決定に使用する指標設定の操作に応じて、指標得点設定部402は、送信保留時間決定に使用する指標を設定する。この処理は、指標設定手段による処理の一例に対応する。
指標得点設定画面901には、上述した処理に対応して、「指標項目の確認」ボタン902、「指標項目の追加、削除、変更」ボタン903、「指標項目の得点・重み係数変更」ボタン904が表示されている。操作者は、これらのボタンを押下することにより、指標得点設定部402は、対応する画面に遷移する。
【0062】
図10は、指標得点設定時の指標に用いる項目の追加、削除及び使用可否を設定する画面の一例を示す図である。図9に示す指標得点設定画面901で、操作者による「指標項目の追加、削除、変更」ボタン903の押下に応じて、指標得点設定部402は図10に示す指標項目編集画面1001を表示する。指標項目編集画面1001は、指標項目追加部1002及び指標項目編集部1008の二つから構成される。
指標項目追加部1002は、指標項目の新規追加を行うための領域である。指標項目の新規追加を行う場合、操作者は項目名称入力部1003に指標項目の名称を入力し、情報種別選択部1004に追加した項目をどの情報種別に含めるかの選択をする。また、操作者は、タグ値入力部1005に指標項目を判別するためのタグ値を入力する。この時点で、操作者が、新規追加項目決定部1007を押下することで、指標得点設定部402は、新規に指標項目を追加して、指標項目編集部1008に追加する。なお、この段階では、新規に追加された指標項目は、実質的に中身が空の状態である。したがって、新規追加した指標項目に対して得点及び重み係数を設定する必要がある。
ここで、新規追加した指標項目に対して得点及び重み係数の設定をする場合、操作者は得点・重み係数設定部1006を押下する。すると、指標得点設定部402は、得点・重み係数設定画面を表示する。なお、操作者が指標項目編集終了部1015を押下したときに、得点及び重み係数を設定していない指標項目があった場合、指標得点設定部402は、強制的に得点・重み係数設定画面を表示して、設定を促す。なお、得点・重み係数設定画面については、図11を参照して後述する。
【0063】
指標項目編集部1008は、現在設定されている指標得点に対して削除、変更を行うための領域である。ここで、指標項目の変更とは、現在設定されている指標項目を削除することなく実際に指標項目として用いるか否かの設定を変更することである。指標項目編集部1008には、検査要求情報設定部1009、検査実施情報設定部1010、撮影追加回数設定部1011、指標項目表示部1012、指標項目選択部1013、指標項目削除指示部1014及び指標項目編集終了部1015が表示される。
検査要求情報設定部1009、検査実施情報設定部1010及び撮影追加回数設定部1011は、それぞれの情報種別に対してまとめて指標項目として使用するか否かを設定するための領域である。操作者は、それぞれの情報種別名称の左側にあるチェックボックスにチェックすることで、指標得点設定部402は、その情報種別に含まれる全指標項目について使用するように設定する。ただし、情報種別に対してチェックされている場合であっても、操作者が各指標項目表示部1012の指標項目選択部1013のチェックボックスにチェックを付けたり外したりすることで、指標得点設定部402は、指標項目毎に使用するか否かを設定する。
一方、操作者が、それぞれの情報種別名称の左側にあるチェックボックスのチェックを外すことで、指標得点設定部402は、その情報種別に含まれる全指標項目に対して使用しないように設定する。なお、この場合、操作者は、各指標項目毎に使用するか否かの設定をすることができない。
【0064】
また、指標項目削除指示部1014は、各指標項目表示部1012に対応して表示されている。操作者が、指標項目削除指示部1014を押下すると、指標得点設定部402は、対応する指標項目の指標保存部403への登録を削除すると共に、指標項目編集部1008から表示を削除する。最後に、操作者が指標項目編集終了部1015を押下すると、指標得点設定部402は、指標項目編集画面1001から指標得点設定画面901に表示を遷移させる。
【0065】
図11は、得点・重み係数を設定する得点・重み係数設定画面の一例を示す図である。図9に示す指標得点設定画面901で、操作者による「指標項目の確認」ボタン902又は「指標項目の得点・重み係数変更」ボタン904の押下に応じて、指標得点設定部402は、図11に示す指標項目得点編集画面1101を表示する。指標項目得点編集画面1101は、指標項目検索部1102及び指標項目得点設定部1108の2つから構成される。
指標項目検索部1102は、現在設定されている指標項目に対して検索を行うための領域である。指標項目の検索を行う場合、操作者は、項目名称入力部1103、情報種別選択部1104及びタグ値入力部1105のうち何れかに入力し、検索実行指示部1106を押下する。すると、指標得点設定部402は、入力された検索条件を用いて、指標保存部403に保存されている指標項目の検索を実行する。なお、操作者が複数の検索条件を入力した場合、指標得点設定部402は、AND検索で検索を実行する。検索結果表示部1107には検索でヒットした指標項目が表示される。操作者が、検索結果表示部1107に表示された指標項目を選択することで、指標得点設定部402は、指標項目に設定されている得点及び指標項目を指標項目得点設定部1108に表示する。
【0066】
指標項目得点設定部1108は、設定値表示・設定部1109、指標得点表示・設定部1110、重み係数設定・表示部1111、更新実行指示部1112、指標項目得点編集終了部1113から構成される。設定値表示・設定部1109、指標得点表示・設定部1110、重み係数設定・表示部1111には、それぞれ検索結果表示部1107で選択されている指標項目に設定されている設定値、得点、重み係数が表示される。ただし、図9に示す指標得点設定画面901において、操作者が「指標項目の確認」ボタン902を押下した場合、確認のみの表示がされる。すなわち、設定値表示・設定部1109、指標得点表示・設定部1110、重み係数設定・表示部1111には、設定されている値のみが表示され、操作者は、値の変更をすることができない。
【0067】
一方、図9に示す指標得点設定画面901において、操作者が「指標項目の得点・重み係数変更」ボタン904を押下した場合、操作者は設定値表示・設定部1109で設定値の削除ができる。また、操作者は、指標得点表示・設定部1110及び重み係数設定・表示部1111で、設定値の変更ができる。操作者が、設定値表示・設定部1109、指標得点表示・設定部1110、重み係数設定・表示部1111で変更を行い、更新実行指示部1112を押下すると、指標得点設定部402は、その変更を指標保存部403に保存する。最後に、操作者が指標項目得点編集終了部1113を押下すると、指標得点設定部402は、指標項目得点編集画面1101から指標得点設定画面901に表示を遷移する。このように、指標保存部403において保存される指標項目、得点及び重み係数を設定変更可能にすることにより、施設ごとの運用体系を適用した柔軟な送信保留時間の決定方法を設定することが可能となる。
【0068】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る医用画像撮影装置の構成及び動作について説明する。第1の実施形態では、送信保留時間が経過した後でなければ、検査終了通知が送信されないため、早期に会計処理を行いたい場合に対応することができない。本実施形態では、検査終了通知が病院内情報システムに送信されていない送信保留状態であっても、必要に応じて、病院内情報システムで会計処理を行うことができる実施形態について説明する。
まず、本実施形態に係る医用画像撮影装置の内部構成について図12を参照して説明する。
図12は、医用画像撮影装置の内部構成の一例を示す図である。ここで、本実施形態に係る医用画像撮影装置303は、第1の実施形態に示す図3と同様の構成である。ここで、図12に示す医用画像撮影装置303の構成要素501〜511は、図3に示す医用画像撮影装置303の構成要素401〜411に対応する。
ここで、第1の実施形態では、検査ごとに送信保留時間を決定し、カウント完了後に検査終了通知を送信するのみであった。本実施形態では、病院内情報システム300で会計処理を行いたい場合に、その検査の検査終了情報が未送信であれば、カウント状況に係らず送信が可能である。すなわち、本実施形態では、受信部501が、検査要求情報を受信するのみではなく、病院内情報システム300から送信される会計処理要求を受信する。
【0069】
次に、本実施形態に係る医用画像撮影装置の動作処理について図13を参照して説明する。
図13は、検査要求情報を受信してから検査終了通知を送信するまでの動作処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、医用画像撮影装置303のCPU18がROM16等に格納されたプログラムを実行することにより実現する。
なお、図13に示すフローチャートのうち、ステップS801〜ステップS810については、第1の実施形態と同様である。したがって、以下では、ステップS811以降の処理についてのみ説明する。
【0070】
ステップS811では、受信部501は、送信保留時間カウント部508が送信保留時間のカウントしている間、病院内情報システム300から会計処理要求が通知されたか否かを判定する。すなわち、受信部501は、検査管理部507が送信保留時間のカウントの完了通知を受信する前に、病院内情報システム300から会計処理要求が通知されたか否かを判定する。この処理は、会計処理要求判定手段による処理の一例に対応する。会計処理要求が通知された場合、ステップS813に処理を進める。
【0071】
ステップS813では、受信部501が病院内情報システム300から会計処理要求の通知を受信する。続いて、受信部501は、撮影実施部504を介して会計処理要求を検査管理部507に送信する。検査管理部507は、会計処理要求を受信すると、会計処理の要求された検査が送信保留状態であることを確認する。確認した後、検査管理部507は、カウント強制終了指示を送信保留時間カウント部508に送信すると共に、検査の状態を送信保留状態から終了状態に遷移させる。また、送信保留時間カウント部508は、カウント強制終了指示を受信すると、指示された検査の送信保留時間のカウントを終了する。
【0072】
ステップS814では、検査管理部507は、終了状態にした検査について、検査終了通知、検査終了情報及び画像データの送信指示を送信部511に送信する。送信部511は、検査終了情報を付加した検査終了通知及び画像データを、それぞれ対応した病院内情報システム300に送信する。
また、検査管理部507は、表示部11のGUIで表示されている過去検査リストを更新する。すなわち、検査管理部507は、過去検査リストにおいて、終了状態となった検査の「検査終了情報通知済」欄の表示を「済」に変更する。
【0073】
一方、ステップS811において、受信部501が、会計処理要求を受信しない場合、ステップS812に処理を進める。なお、ステップS812の処理は、第1の実施形態の図4のフローチャートのステップS711と同様な処理であり、その説明は省略する。
本実施形態では、撮影追加指示による検査再開は、送信保留時間のカウントが完了するまで又は病院内情報システム300から会計処理要求が通知されるまでの間は何度でも可能である。
このように、本実施形態によれば、病院内情報システムから会計処理要求が通知された場合、送信保留時間のカウントを強制的に終了し、検査終了情報を付加した検査終了通知及び画像データを、それぞれ対応した病院内情報システム300に送信する。したがって、病院内情報システムでは、早期に会計処理を行うことができる。
【0074】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る医用画像撮影装置の構成及び動作について説明する。上述した実施形態では、検査終了通知等が病院内情報システムに送信されていない送信保留状態のときに、操作者が医用画像撮影装置の電源をオフにした場合、検査終了通知等が送信されないままになり、病院内情報システムにおいて後処理を行うことができない。本実施形態では、検査終了通知等が病院内情報システムに送信されていない送信保留状態で、操作者が医用画像撮影装置の電源がオフにした場合であっても、検査終了通知等を病院内情報システムに送信することができるようにする。
まず、本実施形態に係る医用画像撮影装置の内部構成について図14を参照して説明する。
図14は、医用画像撮影装置の内部構成の一例を示す図である。ここで、本実施形態に係る医用画像撮影装置303は、第1の実施形態に示す図3と略同様の構成であるが、第1の実施形態と異なり、電源部614を有している。ここで、図14に示す医用画像撮影装置303の構成要素601〜611は、図3に示す医用画像撮影装置303の構成要素401〜411に対応する。
電源部614は、医用画像撮影装置303に付随する電源であり、医用画像撮影装置303の起動のオン状態とオフ状態とを切り替える。また、電源部614は、オン状態からオフ状態に切り替えるとき、検査管理部607に電源オフ通知を送信する。検査管理部607は、この電源オフ通知を受信したとき、送信保留時間のカウント状況に係らず強制的に送信保留状態の検査の検査終了通知を病院内情報システム300に送信させる。
【0075】
次に、本実施形態に係る医用画像撮影装置の動作処理について図15を参照して説明する。図15は、検査要求情報を受信してから検査終了通知を送信するまでの動作処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、医用画像撮影装置303のCPU18がROM16等に格納されたプログラムを実行することにより実現する。
なお、図15に示すフローチャートのうち、ステップS901〜ステップS910については、第1の実施形態と同様である。したがって、以下では、ステップS911以降の処理についてのみ説明する。
【0076】
ステップS911では、電源部614は、送信保留時間カウント部608が送信保留時間のカウントしている間、操作者により医用画像撮影装置303の電源オフの指示がされたか否かを判定する。すなわち、電源部614は、検査管理部607が送信保留時間のカウントの完了通知を受信する前に、操作者により医用画像撮影装置303の電源オフ指示要求がされたか否かを判定する。この処理は、電源オフ指示要求判定手段による処理の一例に対応する。電源オフの指示がされた場合、ステップS913に処理を進める。
【0077】
ステップS913では、電源部614は、電源をオフ状態にする前に、検査管理部607に電源オフ通知を送信する。検査管理部607は、電源オフ通知を受信すると、送信保留時間カウント部608にカウント強制終了指示を通知する。検査管理部607は、カウント強制終了指示を送信保留時間カウント部608に送信すると共に、送信保留時間カウントを行っているすべての検査の状態を送信保留状態から終了状態に遷移させる。また、送信保留時間カウント部608は、カウント強制終了指示を受信すると、指示された検査の送信保留時間のカウントを終了する。
【0078】
ステップS915では、検査管理部607は、終了状態にした全ての検査について、検査毎に検査終了通知、検査終了情報及び画像データの送信指示を送信部611に送信する。送信部611は、送信指示を受信すると、検査終了情報を付加した検査終了通知及び画像データを、それぞれ対応した病院内情報システム300に送信する。
送信部611は、全ての検査の検査終了通知を送信したことを確認すると、検査管理部607を介して電源部614に送信完了通知を送信する。電源部614は、送信完了通知を受信すると、医用画像撮影装置303の電源をオフ状態に切り替える。
また、検査管理部607は、表示部11のGUIで表示されている過去検査リストを更新する。すなわち、検査管理部607は、過去検査リストにおいて、終了状態にした検査の「検査終了情報通知済」欄の表示を「済」に変更する。
【0079】
一方、ステップS911において、電源部614が操作者による電源オフの指示を判定しない場合、ステップS912及びステップS914に処理を進める。ここで、ステップS912及びステップS914の処理は、それぞれ第1の実施形態の図4のフローチャートのステップS711及びステップS712と同様な処理であり、その説明は省略する。
【0080】
なお、図15に示すフローチャートでは、操作者が医用画像撮影装置303の電源オフが指示するタイミングをステップS910の処理後に判定する場合について説明したが、この場合に限られない。すなわち、電源部614は、操作者がどのようなタイミングで医用画像撮影装置303の電源オフの指示を判定しても、その後、ステップS913及びステップS915の処理に進み、上述した処理が行われる。
本実施形態では、撮影追加指示による検査再開は、送信保留時間のカウントが完了するまで又は、医用画像撮影装置303の電源がオフになるまでの間は何度でも可能である。
このように、本実施形態によれば、医用画像撮影装置303の電源がオフされた場合であっても、送信保留状態の検査の検査終了通知を病院内情報システムに送信するために、検査終了通知が送信されない状態を回避することができる。
【0081】
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態に係る医用画像撮影装置の構成及び動作について説明する。
上述した実施形態では、操作者が送信保留状態の検査の画像データを高精細に表示できる画像保存表示装置で検像したい場合であっても、送信保留時間が経過しなければ画像データが画像保存表示装置に送信されない。したがって、操作者は、早期に画像データを検像することができない。本実施形態では、画像データと検査終了通知との送信するタイミングを異ならせることで、操作者が早期に画像データを検像して、検査追加を行うか否か等の判断を行うことができるようにする。
【0082】
本実施形態に係る医用画像撮影装置の内部構成について図16を参照して説明する。
図16は、医用画像撮影装置の内部構成の一例を示す図である。図16に示す医用画像撮影装置の機能構成は、CPU18がROM16や内部記憶装置19に格納したプログラムを実行することにより実現する。なお、図16では、HIS301、RIS302をまとめて検査管理システム307として示している。また、検査管理システム307と画像保存表示装置とを含めて病院内情報システム300として示している。更に、図16では、画像保存表示装置306として示しているが、単に画像データを表示する画像表示装置であってもよい。
受信部1405は、検査管理システム307及び画像保存表示装置306と通信を行い、特に検査要求情報を受信する。
【0083】
検査要求情報管理部1406は、受信部1405から検査要求情報を受信して、管理する。検査要求情報管理部1406は、医用画像撮影装置303の表示部11にGUIで検査要求リストを表示したり、保持している検査要求情報に対する撮影実施部1408からの検査開始通知及び検査終了通知を受信したりする。検査要求情報管理部1406は、検査終了通知を受信するときに、検査の実施内容が含まれている検査実施情報を受信する。検査要求情報管理部1406は、検査実施情報を受信すると、対応する検査要求情報及び検査実施情報を用いて検査管理システム307に通知するための検査終了情報を作成する。
【0084】
検査実施情報管理部1407は、検査要求情報を受信し、撮影実施部1408と連携して各検査の実施状態を未実施状態、実施中状態、送信保留状態、終了状態、再開中状態のうち何れの状態であるかを管理する。ここで、未実施状態とは、検査要求情報を受信してから一度も検査を開始していない状態である。実施中状態とは、医用画像撮影装置303で撮影を実施している状態である。送信保留中状態とは、一度実施した検査であって、検査開始後に終了指示が出され、検査終了通知が保留の状態である。終了状態とは、決定された送信保留時間が経過して検査終了情報及び画像保存要求が病院内情報システム300に送信された状態である。再開中状態は、送信保留中状態の検査に対して撮影追加指示が出された状態であり、医用画像撮影装置303で撮影を実施している状態である。検査実施情報管理部1407は、医用画像撮影装置303で保持している全検査要求情報がどのような状態であるかを管理し、整合性を保つ役割を担う。検査実施情報管理部1407は、CPU等の演算装置及び主記憶装置、及びそれを制御するプログラムから構成される。
【0085】
撮影実施部1408は、操作者の指示に応じて撮影を行う。また、撮影実施部1408は、操作者の検査開始指示、検査終了指示を検査要求情報管理部1406及び検査実施情報管理部1407に通知する。撮影実施部1408は、検査終了指示を受信すると取得した画像データを画像データ管理部1409に送信する。
また、撮影実施部1408は、マウスコントローラやキーボードといった外部ユーザインターフェースと接続されている。撮影実施部1408は、操作者による操作に応じて、医用画像撮影装置303の表示部11に表示するGUIを制御する。
【0086】
画像データ管理部1409は、検査の実施によって取得した画像データを管理する。より具体的に説明すると、撮影実施部1408から受信した画像データを保存したり、送信部1416に画像データを送信したり、送信部1416に画像データの送信指示を通知する。
送信部1416は、病院内情報システム300と通信を行い、特に検査終了情報、画像保存要求及び取得画像データの送信を行う。
【0087】
送信保留時間管理部1412は、検査要求情報、患者情報、検査実施情報、操作者撮影追加回数情報及び患者撮影追加回数情報を受信する。送信保留時間管理部1412は、受信した情報に基づいて、指標保存部1411を参照して指標得点を算出し、検査毎に画像保存要求の送信保留時間と検査終了情報の送信保留時間とを決定する。
送信保留時間カウント部1415は、送信保留時間管理部1412のカウント開始指示によりカウントを開始する。送信保留時間カウント部1415は、送信保留時間のカウントをした後に、送信部1416にカウント終了通知を送信する。なお、本実施形態では、医用画像撮影装置303内に送信保留時間カウント部1415を構成しているが、この場合に限られず、例えばUSB等の接続インターフェースやネットワークを用いて医用画像撮影装置303の外部から直接、接続してもよい。
【0088】
ユーザ撮影追加回数カウント部1413は、内部保存している操作者のユーザ情報を用いて、検査実施情報管理部1407から撮影追加通知を受信する度に、操作者毎の撮影追加回数をカウントする。
患者撮影追加回数カウント部1414は、内部保存している患者情報を用いて、検査実施情報管理部1407から撮影追加通知を受信する度に患者毎の撮影追加回数をカウントする。
【0089】
指標保存部1411には、検査要求情報、患者情報、検査実施情報、ユーザ撮影追加回数情報及び患者撮影追加回数情報に含まれる各項目及びそれらに設定されている指標得点及び各項目に対する重み係数が記憶されている。指標保存部1411は、内部記憶装置19及びそれを制御するプログラムから構成される。なお、本実施形態では、医用画像撮影装置303内に指標保存部1411を構成しているが、この場合に限られず、例えばUSB等の接続インターフェースを用いて医用画像撮影装置303の外部から直接、接続してもよい。また、指標保存部1411を情報記憶サーバで構成し、複数の医用画像撮影装置303にネットワークを介して接続して構成してもよい。このように指標保存部1411をネットワークにより複数の医用画像撮影装置303で共有することで、各医用画像撮影装置303において指標得点を設定する必要がなく、指標得点の管理が容易になり、指標得点の整合性が取ることができる。
指標得点設定部1410は、指標保存部1411に保存されている各項目に対して指標として用いるか否か、また用いる場合の項目毎の得点及び重み係数の値の変更を行う。
【0090】
次に、本実施形態に係る医用画像撮影装置の動作処理について図17に示すフローチャートを参照して説明する。図17は、検査要求情報を受信してから検査終了通知を送信するまでの動作処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、医用画像撮影装置303のCPU18がROM16等に格納されたプログラムを実行することにより実現する。
まず、ステップS1701では、送信部1416は、検査管理システム307に対してネットワークを介して検査要求情報を送信するように要求を行う。この要求を出すタイミングは、主に操作者が医用画像撮影装置303の表示部11のGUIで表示された検査要求情報取得指示ボタンを押下したときである。ただし、この他にも送信部1416は、一定時間毎に自動で要求を行ったり、操作者の検査要求情報をリスト表示する指示のタイミングで要求を行ったりしてもよく、そのタイミングは一つに限定されない。
【0091】
なお、検査要求情報の送信を要求するとき、検査要求情報に含まれる項目に対してそれぞれ取得条件の設定が可能である。すなわち、送信部1416が、取得条件を一つでも入力した状態で検査管理システム307に要求を行なう。この場合、検査管理システム307は、保持している検査要求情報のうち、まだ開始されていない検査要求情報であって、取得条件と一致する検査要求情報を取り出し、医用画像撮影装置303に返信する。受信部1405は、返信された検査要求情報を受信する。続いて、受信部1405は、取得した検査要求情報を検査要求情報管理部1406に送信する。検査要求情報管理部1406は、取得した検査要求情報をリスト化して表示部11にGUIで表示し、同時に内部記憶装置19に検査要求情報を保存する。
【0092】
ステップS1702では、操作者はリスト表示された検査要求情報から実施する検査要求情報を選択する。検査要求情報管理部1406は、操作者により選択された検査要求情報を詳細な情報に切り替えて表示する。なお、操作者は、リスト表示された検査要求情報から実施する検査に対応する検査要求情報を一つ選択する場合に限られず、複数の検査を選択してもよい。すなわち、医用画像撮影装置303では、選択された検査要求情報の検査を同時に開始することもできる。
ステップS1703では、操作者は表示部11にGUIで表示された検査開始ボタンを押下する。
ステップS1704では、撮影実施部1408は、操作者による検査開始の指示に応じて選択された検査要求情報に基づき、検査を開始する。このとき、撮影実施部1408は、検査実施情報管理部1407を介して送信部1416に検査管理システム307に対して検査開始通知を行うよう指示をする。このとき、検査実施情報管理部1407は、通知された検査要求情報の状態を未実施状態から実施中状態に遷移させる。送信部1416は、検査管理システム307に検査開始通知を送信する。その後、撮影実施部404は、操作者による撮影指示に応じて繰り返し医用画像の撮影を行う。
【0093】
ステップS1705では、撮影実施部404は、操作者が検査終了指示をした否かを判定する。操作者は、検査に必要な撮影と後処理を全て終了すると表示部11のGUIで表示された検査終了ボタンを押下する。操作者による検査終了指示を受けた場合、撮影実施部1408は、ステップS1706に処理を進め、検査終了指示を受けない場合、ステップS704に処理を戻す。
【0094】
ステップS1706では、撮影実施部1408は、実施している検査を終了し、検査実施結果から検査実施情報を作成する。この後、撮影実施部1408は、検査実施情報管理部1407を介して、検査要求情報管理部1406に検査終了通知及び検査実施情報を送信する。検査要求情報管理部1406は、検査終了通知を受信すると、検査要求情報、検査実施情報及び検査要求情報に含まれる患者情報を用いて、画像保存表示装置306に送信するための画像保存要求情報を作成する。
ステップS1707では、検査要求情報管理部1406は、検査要求情報、検査実施情報及び検査要求情報に含まれる患者情報を用いて、検査管理システム307に送信する検査終了通知に付加する検査終了情報を作成する。なお、上述したステップS1706及びステップS1707の動作処理は同時に行われてもよく、順序が逆であってもよい。
【0095】
ステップS1708では、検査実施情報管理部1407は、通知された検査要求情報の状態を実施中状態から送信保留状態に遷移させる。また、撮影実施部1408は、取得した画像データを画像データ管理部1409に送信する。画像データ管理部1409は、画像データを受信すると、内部記憶装置19に画像データを保存すると共に、画像データを送信部1416に送信する。送信部1416は、画像データを受信すると、そのままネットワークを介して画像保存表示装置306に送信する。この処理は、画像データ送信手段による処理の一例に対応する。したがって、操作者は画像データを直ぐに画像保存表示装置306で検像することができる。
【0096】
ステップS1709では、検査実施情報管理部1407は、表示部11にGUIで表示する過去検査情報リストに作成した検査終了情報の一部を追加して表示する。なお、送信保留状態の検査を過去検査情報リストに表示したGUIは、上述した図7と同様である。
ステップS1710では、検査要求情報管理部1406は、検査要求情報及び検査実施情報を送信保留時間管理部1412に送信する。送信保留時間管理部1412は、検査要求情報及び検査実施情報を受信する。また、検査実施情報管理部1407は、ユーザ撮影追加回数カウント部1413及び患者撮影追加回数カウント部1414に対して撮影追加回数の送信指示をする。ユーザ撮影追加回数カウント部1413及び患者撮影追加回数カウント部1414は、撮影追加回数の送信指示を受信すると、それぞれが保持している撮影追加回数情報を送信保留時間管理部1412に送信する。送信保留時間管理部1412は、検査要求情報、検査実施情報、ユーザ撮影追加回数情報及び患者撮影追加回数情報を受信する。そして、送信保留時間管理部1412は、上述した送信保留時間決定方法を用いて検査終了情報及び画像保存要求の送信保留時間を決定する。
【0097】
ステップS1711では、送信保留時間管理部1412は、送信保留時間カウント部1415にカウント開始指示を送信する。送信保留時間カウント部1415は、カウント開始指示を受信すると同時にカウントを開始する。送信保留時間カウント部1415が、カウントを完了した場合、送信部1416及び送信保留時間管理部1412にカウント完了通知を送信する。
ステップS1712では、撮影実施部1408は、送信保留時間カウント部1415が送信保留時間のカウントをしている間、操作者による撮影追加指示が行われたか否かを判定する。すなわち、撮影実施部1408は、送信保留時間管理部1412が送信保留時間のカウントの完了通知を受信する前に、操作者による撮影追加指示が行われたか否かを判定する。操作者による撮影追加指示がない場合、撮影実施部1408は、ステップS1713に処理を進める。
【0098】
ステップS1713では、送信保留時間カウント部1415は、送信保留時間管理部1412を介して検査実施情報管理部1407及び送信部1416にカウント完了通知を送信する。
ステップS1714では、検査実施情報管理部1407は、カウント完了通知を受信すると、検査の状態を送信保留状態から終了状態に遷移させる。また、送信部1416は、カウント完了通知を受信すると、検査終了情報と画像保存要求とを病院内情報システム300に送信する。より具体的に説明すると、送信部1416は、ネットワークを介して、検査終了情報を付加した検査終了通知を検査管理システム307に送信し、画像保存要求を画像保存表示装置306に送信する。
また、検査実施情報管理部1407は、表示部11のGUIで表示されている過去検査リストを更新する。すなわち、検査実施情報管理部1407は、過去検査リストにおいて終了状態となった検査の「検査終了情報通知済」欄の表示を「済」に変更する。
また、画像保存表示装置306は、画像保存要求を受信すると、ステップS1708で受信した画像データを保存する。また、検査管理システム307は、検査終了情報を付加した検査終了通知を受信すると、検査終了情報をデータベース等で管理する。
【0099】
一方、ステップS1712において、撮影実施部1408が、操作者による撮影追加指示を判定すると、検査再開指示を行い、ステップS1703に処理を戻す。このとき、検査実施情報管理部1407は、指定された検査要求情報の状態を送信保留状態から再開中状態に遷移させる。なお、再開された後の検査の流れは、上述したステップS1703からステップS1711までの処理と同様である。
【0100】
すなわち、撮影追加指示による検査再開された後、ステップS1707まで処理が進められた場合、検査要求情報管理部1406は、撮影追加指示により追加された検査を含めた検査実施情報等を用いて、検査終了情報を更新して作成する。なお、検査要求情報管理部1406は、撮影追加指示により追加された検査を含めた検査実施情報等を用いて、新たに検査終了情報を作成してもよい。
その後、ステップS1708では、撮影実施部1408は、撮影追加指示により取得した画像データを画像データ管理部1409に送信する。画像データ管理部1409は、画像データを受信すると、内部記憶装置19に画像データを保存すると共に、画像データを送信部1416に送信する。送信部1416は、画像データを受信すると、そのままネットワークを介して画像保存表示装置306に送信する。したがって、操作者は撮影追加指示により取得した画像データを直ぐに画像保存表示装置306で検像することができる。
【0101】
その後、ステップS1710では、送信保留時間管理部1412は、撮影追加指示により追加された検査を含めた検査実施情報等に基づいて、送信保留時間を決定する。
更に、その後、ステップS1714では、送信部1416は、新たに決定された送信保留時間のカウント完了通知を受信すると、更新した検査終了情報と画像保存要求とを病院内情報システム300に送信する。なお、撮影追加指示により追加された検査により新たに検査終了情報を作成した場合は、送信部1416は、撮影追加前に作成した検査終了情報と撮影追加後に作成した検査終了情報とを送信する。
【0102】
なお、撮影追加指示による検査再開は、送信保留時間のカウントが完了するまでは何度でも行うことができる。このように、本実施形態によれば、操作者は撮影追加指示により取得した画像データを直ぐに画像保存表示装置306で検像することができる。
【0103】
また、本実施形態に係る医用画像撮影装置の送信保留時間決定の動作処理は、上述した第1の実施形態の図5に示すフローチャートと略同一であり、その説明を省略する。すなわち、本実施形態は、第1の実施形態の撮影実施部404、検査管理部407、送信保留時間決定部405が、それぞれ撮影実施部1408、検査実施情報管理部1407、送信保留時間管理部1412に対応する。更に、本実施形態は、第1の実施形態の指標保存部403、指標得点設定部402が、それぞれ指標保存部1411、指標得点設定部1410に対応する。
【0104】
また、本実施形態に係る医用画像撮影装置の表示部に表示される過去検査情報リストのGUIは、上述した第1の実施形態の図7に示す過去検査情報リストと同一であり、その説明を省略する。
【0105】
また、本実施形態に係る送信保留状態の検査に対して撮影追加指示が行われたときの医用画像撮影装置の動作処理は、上述した第1の実施形態の図8に示すフローチャートと略同一である。すなわち、本実施形態は、第1の実施形態の撮影実施部404、検査管理部407、送信保留時間決定部405、指標保存部403が、それぞれ指標保存部1411、撮影実施部1408、検査実施情報管理部1407、送信保留時間管理部1412に対応する。また、第1の実施形態の指標得点設定部402、ユーザ撮影追加回数カウント部409、患者撮影追加回数カウント部410が、それぞれ指標得点設定部1410、ユーザ撮影追加回数カウント部1413、患者撮影追加回数カウント部1414に対応する。なお、本実施形態に係る送信保留状態の検査に対して撮影追加指示が行われたときの医用画像撮影装置の動作処理について、第1の実施形態と異なる動作処理は、ステップS1102である。
すなわち、ステップS1102では、検査実施情報管理部1407は、操作者によって撮影追加指示された検査要求情報に対して送信保留状態から再開中状態に遷移させる。このように、本実施形態に係る医用画像撮影装置では、送信保留状態の検査に対する撮影追加指示に応じて、検査を再開することができる。
【0106】
また、送信保留時間決定に使用される指標保存部に保存されている指標得点を確認したり設定したりするためのGUIは、上述した第1の実施形態の図9、図10及び図11と略同一であり、その説明を省略する。すなわち、本実施形態は、第1の実施形態の指標保存部403、指標得点設定部402が、それぞれ指標保存部1411、指標得点設定部1410に対応する。
【0107】
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態に係る医用画像撮影装置の構成及び動作について説明する。第4の実施形態では、送信保留時間が経過した後でなければ、検査終了通知が送信されないため、早期に会計処理を行いたい場合に対応することができない。本実施形態では、検査終了通知が病院内情報システムに送信されていない送信保留状態であっても、必要に応じて、検査管理システムで会計処理を行うことができる実施形態について説明する。
まず、本実施形態に係る医用画像撮影装置の内部構成について図18を参照して説明する。
図18は、医用画像撮影装置の内部構成の一例を示す図である。ここで、本実施形態に係る医用画像撮影装置303は、第4の実施形態に示す図16と同様の構成である。ここで、図12に示す医用画像撮影装置303の構成要素1505〜1516は、図16に示す医用画像撮影装置303の構成要素1405〜1416に対応する。
ここで、第4の実施形態では、検査毎に送信保留時間を決定し、カウント完了後に検査終了通知及び画像保存要求を送信するのみであった。本実施形態では、検査管理システム307で会計処理を行いたい場合に、その検査の検査終了情報及び画像保存要求が未送信であれば、カウント状況に係らず送信が可能である。したがって、本実施形態では、受信部1505が、検査要求情報を受信するのみではなく、検査管理システム307から送信される会計処理要求を受信する。
【0108】
次に、本実施形態に係る医用画像撮影装置の動作処理について図19を参照して説明する。
図19は、検査要求情報を受信してから検査終了通知を送信するまでの動作処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、医用画像撮影装置303のCPU18がROM16等に格納されたプログラムを実行することにより実現する。
なお、図19に示すフローチャートのうち、ステップS1801〜ステップS1812については、第4の実施形態と同様である。したがって、以下では、ステップS1813以降の処理についてのみ説明する。
【0109】
ステップS1813では、受信部1505は、送信保留時間カウント部1515が送信保留時間のカウントしている間に検査管理システム307から会計処理要求が通知されたか否かを判定する。会計処理要求が通知された場合、ステップS1815に処理を進める。
ステップS1815では、受信部1505が検査管理システム307から会計処理要求の通知を受信する。続いて、受信部1505は、会計処理要求を受信すると、会計処理要求を検査実施情報管理部1507を介して送信保留時間管理部1512に送信する。送信保留時間管理部1512は、会計処理要求を受信すると、会計処理要求された検査が送信保留状態であることを確認する。確認した後、送信保留時間管理部1512は、送信保留時間カウント部1515にカウント終了指示を通知する。また、検査実施情報管理部1507は、会計処理要求された検査の状態を送信保留状態から終了状態に遷移させる。また、送信保留時間カウント部1515は、カウント終了指示を受信すると、指示された検査の送信保留時間のカウントを終了する。また、検査要求情報管理部1506は、送信部1516に検査終了通知、検査終了情報及び画像保存要求の送信指示を通知する。
【0110】
ステップS1816では、検査実施情報管理部1507は、カウント終了指示を受信すると、検査の状態を送信保留状態から終了状態に遷移させる。また、送信部1516は、検査終了通知、検査終了情報及び画像保存要求情報の送信指示を受信すると、検査終了情報を付加した検査終了通知を検査管理システム307に送信し、画像保存要求を画像保存表示装置306に送信する。
また、検査実施情報管理部1507は、表示部11のGUIで表示されている過去検査リストを更新する。すなわち、検査実施情報管理部1507は、過去検査リストにおいて終了状態となった検査の「検査終了情報通知済」欄の表示を「済」に変更する。
【0111】
一方、ステップS1813において、受信部1505が、会計処理要求を受信しない場合、ステップS1814に処理を進める。なお、ステップS1814の処理は、第1の実施形態の図17のフローチャートのステップS1713と同様な処理であり、その説明は省略する。
本実施形態では、撮影追加指示による検査再開は、送信保留時間のカウントが完了するまで又は検査管理システムから会計処理要求が通知されるまでの間は何度でも可能である。
このように、本実施形態によれば、検査管理システムから会計処理要求が通知された場合、送信保留時間のカウントを強制的に終了し、検査終了情報を付加した検査終了通知を検査管理システムに送信する。したがって、検査管理システム307では、早期に会計処理を行うことができる。
【0112】
なお、上述したステップS1813では、受信部1505が、検査管理システム307から会計処理要求が通知されたか否かを判定する場合について説明したが、この場合に限られない。例えば、ステップS1813では、受信部1505が、画像保存表示装置306から検像終了通知がされるか否かを判定してもよい。この処理は、検像終了通知判定手段による処理の一例に対応する。すなわち、操作者が画像保存表示装置306で画像データを検像し、撮影追加をする必要がないと判断した場合、画像保存表示装置306の入力部を介して検像終了を指示する。すると、画像保存表示装置306は、検像終了通知を医用画像撮影装置303に送信し、受信部1505は、検像終了通知を受信する。なお、その後の、ステップS1815及びステップS1816の処理は、上述した処理と同様である。このように、操作者が、撮影追加を指示しない場合、検査管理システムでは、早期に会計処理を行うことができる。
【0113】
(第6の実施形態)
次に、第6の実施形態に係る医用画像撮影装置の構成及び動作について説明する。第4、第5の実施形態では、検査終了通知等が検査管理システムに送信されていない送信保留状態のときに、操作者が医用画像撮影装置の電源をオフにした場合、検査終了通知等が送信されないままになり、検査管理システムにおいて後処理を行うことができない。本実施形態では、検査終了通知等が病院内情報システムに送信されていない送信保留状態で、操作者が医用画像撮影装置の電源がオフにした場合であっても、検査終了通知等を病院内情報システムに送信することができるようにする。
まず、本実施形態に係る医用画像撮影装置の内部構成について図20を参照して説明する。
図20は、医用画像撮影装置の内部構成の一例を示す図である。ここで、本実施形態に係る医用画像撮影装置303は、第4の実施形態の示す図16と略同様の構成であるが、第4の実施形態と異なり、電源部1617を有している。ここで、図20に示す医用画像撮影装置303の構成要素1605〜1616は、図16に示す医用画像撮影装置303の構成要素1405〜1416に対応する。
電源部1617は、医用画像撮影装置303に付随する電源であり、医用画像撮影装置303の起動のオン状態とオフ状態とを切り替える。また、電源部1617は、オン状態からオフ状態に切り替えるとき、撮影実施部1608を介して検査実施情報管理部1607に電源オフ通知を送信する。検査実施情報管理部1607は、この電源オフ通知を受信したとき、送信保留状態の検査に対しての検査終了通知、検査終了情報及び画像保存要求を病院内情報システム300に送信させる。
【0114】
次に、本実施形態に係る医用画像撮影装置の動作処理について図21を参照して説明する。図21は、検査要求情報を受信してから検査終了通知を送信するまでの動作処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、医用画像撮影装置303のCPUがROM等に格納されたプログラムを実行することにより実現する。
なお、図21に示すフローチャートのうち、ステップS1901〜ステップS1912については、第4の実施形態と同様である。したがって、以下では、ステップS1913以降の処理についてのみ説明する。
【0115】
ステップS1913では、電源部1617は、送信保留時間カウント部1615が送信保留時間のカウントしている間、操作者により医用画像撮影装置303の電源オフの指示がされたか否かを判定する。電源オフの指示がされた場合、ステップS1915に処理を進める。
ステップS1915では、電源部1617は、電源をオフ状態にする前に、撮影実施部1608を介して検査実施情報管理部1607に電源オフ通知を送信する。検査実施情報管理部1607は、電源オフ通知を受信すると、送信保留時間管理部1612を介して送信保留時間カウント部1615にカウント終了指示を通知する。また、検査実施情報管理部1607は、この時点で送信保留状態の全ての検査の状態を送信保留状態から終了状態に遷移させる。また、送信保留時間カウント部1615は、カウント終了指示を受信すると、指示された検査の送信保留時間のカウントを終了する。
【0116】
ステップS1917では、検査実施情報管理部1607は、終了状態にした全ての検査について、検査毎に検査終了通知、検査終了情報及び画像保存要求情報の送信指示を送信部1616に送信する。送信部1616は、送信指示を受信すると、検査終了情報を付加した検査終了通知を検査管理システム307に送信し、画像保存要求情報を画像保存表示装置306に送信する。
送信部1616は、全ての検査の検査終了通知を送信したことを確認すると、検査実施情報管理部1607及び撮影実施部1608を介して電源部1617に送信完了通知を送信する。電源部1617は、送信完了通知を受信すると、医用画像撮影装置303の電源をオフ状態に切り替える。
また、検査実施情報管理部1607は、表示部11のGUIで表示されている過去検査リストを更新する。すなわち、検査実施情報管理部1607は、過去検査リストにおいて、終了状態にした検査の「検査終了情報通知済」欄の表示を「済」に変更する。
【0117】
一方、ステップS1913において、電源部1617が操作者による電源オフの指示を判定しない場合、ステップS1914及びステップS1915に処理を進める。ここで、ステップS1914及びステップS1916の処理は、それぞれ第4の実施形態の図17のフローチャートのステップS1713及びステップS1714と同様な処理であり、その説明は省略する。
【0118】
なお、図21に示すフローチャートでは、操作者が医用画像撮影装置303の電源オフが指示するタイミングをステップS1912の処理後に判定する場合について説明したが、この場合に限られない。すなわち、電源部1617は、操作者がどのようなタイミングで医用画像撮影装置303の電源オフの指示を判定しても、その後、ステップS1915及びステップS1917の処理に進み、上述した処理が行われる。
本実施形態では、撮影追加指示による検査再開は、送信保留時間のカウントが完了するまで又は、医用画像撮影装置303の電源がオフになるまでの間は何度でも可能である。
このように、本実施形態によれば、医用画像撮影装置303の電源がオフされた場合であっても、送信保留状態の検査の検査終了通知を病院内情報システムに送信するために、検査終了通知が送信されない状態を回避することができる。
【0119】
このように本実施形態によれば、医用画像撮影装置で実施した検査が終了してから病院情報システムに検査終了情報を付加した検査終了通知及び画像保存要求を送信するまでの送信保留時間を検査毎に検査情報等に基づいて設定することができる。したがって、例えば、一度終了処理を行った検査に撮影追加を行う場合であっても、再検査としてもう一度検査要求情報を取得して検査をやり直す必要等がなく、容易に撮影追加を行うことができるので、操作者の操作性が向上すると共に患者の負担が低減される。
【0120】
また、本実施形態によれば、医用画像撮影装置で取得した画像データを送信保留時間に関われず、検査終了のタイミングで送信することで、操作者は、検査終了後に画像保存表示装置の高精度モニタを利用して精度の高い検像を行うことができる。また、検像により撮影追加が必要となった場合、送信保留時間内であれば容易に追加することができる。したがって、検査終了後に撮影追加が必要になる可能性が高い検査を煩雑性という観点から検査情報を用いて判断し、送信保留時間を設定することは技師の撮影追加に対する措置として有益である。
【0121】
上述した本発明の実施形態における医用画像撮影装置を構成する各手段、及びその情報処理方法の各ステップは、コンピュータのRAMやROM等に記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。このプログラム及び前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は本発明に含まれる。
【0122】
また、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、複数からなるシステムに適用してもよい。
【0123】
なお、本発明は、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム又は装置に直接、又は遠隔から供給する。そして、そのシステム又は装置のコンピュータが前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
【0124】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、前記コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であってもよい。
【0125】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。更に、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS等が、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0126】
更に、その他の方法として、まず記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。そして、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【符号の説明】
【0127】
11 表示部
12 入力部
13 センサ部
14 X線発生部
15 RAM
16 ROM
17 LAN/IF
18 CPU
19 内部記憶装置
301 HIS
302 RIS
303〜305 医用画像撮影装置
306 医用画像保存表示装置
401、501、601 受信部
402、502、602 指標得点設定部
403、503、603 指標保存部
404、504、604 撮影実施部
405、505、605 送信保留時間決定部
406、506、606 終了指示取り消し部
407、507、607 検査管理部
408、508、608 送信保留時間カウント部
409、509、609 ユーザ撮影追加回数カウント部
410、510、610 患者撮影回数カウント部
411、511、611 送信部
614 電源部
1405、1505、1605 受信部
1406、1506、1606 検査要求情報管理部
1407、1507、1607 検査実施情報管理部
1408、1508、1608 撮影実施部
1409、1509、1609 画像データ管理部
1410、1510、1610 指標得点設定部
1411、1511、1611 指標保存部
1412、1512、1612 送信保留時間管理部
1413、1513、1613 ユーザ撮影追加回数カウント部
1414、1514、1614 患者撮影追加回数カウント部
1415、1515、1615 送信保留時間カウント部
1416、1516、1616 送信部
1617 電源部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
病院内情報システムと通信可能な医用画像撮影装置であって、
操作者による検査に基づいた撮影指示に応じて撮影し画像データを取得する画像データ取得手段と、
前記画像データ取得手段により画像データを取得するときに撮影した内容を示す検査終了情報を作成する検査終了情報作成手段と、
検査が終了してから前記病院内情報システムに前記検査終了情報作成手段により作成された検査終了情報を送信するまでの送信保留時間を検査情報に基づいて、決定する送信保留時間決定手段と、
前記検査が終了してから前記送信保留時間決定手段により決定された送信保留時間が経過した後、前記検査終了情報作成手段により作成された検査終了情報を前記病院内情報システムに送信する検査終了情報送信手段と、
前記送信保留時間決定手段により決定された送信保留時間が経過するまでに操作者による撮影追加指示が行われたか否かを判定する撮影追加指示判定手段と、を有し、
前記撮影追加指示判定手段により操作者による撮影追加指示が行われたと判定された場合、
前記検査終了情報作成手段は、前記撮影追加指示に応じて追加して撮影した内容を含む検査終了情報を作成し、
前記検査終了情報送信手段は、前記追加して撮影した内容を含む検査終了情報を送信することを特徴とする医用画像撮影装置。
【請求項2】
前記送信保留時間決定手段は、前記検査情報として、前記病院内情報システムから送信される検査要求情報、前記撮影した内容を示す検査実施情報及び検査対象の患者情報の少なくとも何れか一つに基づいて、送信保留時間を決定することを特徴とする請求項1に記載の医用画像撮影装置。
【請求項3】
前記送信保留時間決定手段は、更に、操作者ごとのユーザ撮影追加回数情報及び患者ごとの患者撮影追加回数情報の少なくとも何れか一つに基づいて、送信保留時間を決定することを特徴とする請求項2に記載の医用画像撮影装置。
【請求項4】
前記送信保留時間決定手段は、前記病院内情報システムから送信される検査要求情報、前記撮影した内容を示す検査実施情報、検査対象の患者情報、操作者ごとのユーザ撮影追加回数情報及び患者ごとの患者撮影追加回数情報の指標項目に設定されている得点と重み係数とに基づいて、送信保留時間を算出することを特徴とする請求項3に記載の医用画像撮影装置。
【請求項5】
操作者による選択に応じて、前記病院内情報システムから送信される検査要求情報、前記撮影した内容を示す検査実施情報、検査対象の患者情報、操作者ごとのユーザ撮影追加回数情報及び患者ごとの患者撮影追加回数情報のうち、前記送信保留時間決定手段が送信保留時間を決定するときの基にする情報を設定する指標設定手段を更に有することを特徴とする請求項3又は4に記載の医用画像撮影装置。
【請求項6】
前記指標設定手段は、操作者による設定に応じて、前記病院内情報システムから送信される検査要求情報、前記撮影した内容を示す検査実施情報、検査対象の患者情報、操作者ごとのユーザ撮影追加回数情報及び患者ごとの患者撮影追加回数情報の指標項目に設定されている得点又は重み係数を変更することを特徴とする請求項5に記載の医用画像撮影装置。
【請求項7】
前記指標設定手段は、操作者による設定に応じて、前記送信保留時間決定手段が全ての検査に対して一律の送信保留時間に決定するように設定することを特徴とする請求項5に記載の医用画像撮影装置。
【請求項8】
前記送信保留時間決定手段により決定された送信保留時間を前記検査が終了してからカウントする送信保留時間カウント手段を更に有し、
前記送信保留時間カウント手段は、前記撮影追加指示判定手段により操作者による撮影追加指示が行われたと判定された場合、送信保留時間のカウントをリセットすることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の医用画像撮影装置。
【請求項9】
前記病院内情報システムから会計処理要求を受信したか否かを判定する会計処理要求判定手段を更に有し、
前記会計処理要求判定手段により会計処理要求が受信されたと判定された場合、
前記検査終了情報送信手段は、前記送信保留時間が経過する前に、前記検査終了情報作成手段により作成された検査終了情報を前記病院内情報システムに送信することを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の医用画像撮影装置。
【請求項10】
操作者による電源オフの指示要求を受信したが否かを判定する電源オフ指示要求判定手段を更に有し、
前記電源オフ指示要求判定手段により電源オフ指示要求が受信されたと判定された場合、
前記検査終了情報送信手段は、前記送信保留時間が経過する前に、前記検査終了情報作成手段により作成された検査終了情報を前記病院内情報システムに送信することを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の医用画像撮影装置。
【請求項11】
前記画像データ取得手段により取得された画像データを前記病院内情報システムに送信する画像データ送信手段を更に有し、
前記撮影追加指示判定手段により操作者による撮影追加指示が行われたと判定された場合、
前記画像データ送信手段は、前記画像データ取得手段により追加して取得された画像データを送信することを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の医用画像撮影装置。
【請求項12】
前記画像データ送信手段は、前記送信保留時間が経過する前に、前記画像データ取得手段により取得された画像データを前記病院内情報システムとしての画像表示装置に送信することを特徴とする請求項11に記載の医用画像撮影装置。
【請求項13】
前記画像表示装置から検像終了通知を受信したか否かを判定する検像終了通知判定手段を更に有し、
前記検像終了通知判定手段により検像終了通知が受信されたと判定された場合、
前記検査終了情報送信手段は、前記送信保留時間が経過する前に、前記検査終了情報作成手段により作成された検査終了情報を前記病院内情報システムに送信することを特徴とする請求項12に記載の医用画像撮影装置。
【請求項14】
病院内情報システムと通信可能な医用画像撮影装置における情報処理方法であって、
前記医用画像撮影装置が、
操作者による検査に基づいた撮影指示に応じて撮影し画像データを取得する画像データ取得ステップと、
前記画像データ取得ステップにより画像データを取得するときに撮影した内容を示す検査終了情報を作成する検査終了情報作成ステップと、
検査が終了してから前記病院内情報システムに前記検査終了情報作成ステップにより作成された検査終了情報を送信するまでの送信保留時間を検査情報に基づいて、決定する送信保留時間決定ステップと、
前記検査が終了してから前記送信保留時間決定ステップにより決定された送信保留時間が経過した後、前記検査終了情報作成ステップにより作成された検査終了情報を前記病院内情報システムに送信する検査終了情報送信ステップと、
前記送信保留時間決定ステップにより決定された送信保留時間が経過するまでに操作者による撮影追加指示が行われたか否かを判定する撮影追加指示判定ステップと、を含み、
前記撮影追加指示判定ステップにより操作者による撮影追加指示が行われたと判定された場合、
前記検査終了情報作成ステップでは、前記撮影追加指示に応じて追加して撮影した内容を含む検査終了情報を作成し、
前記検査終了情報送信ステップでは、前記追加して撮影した内容を含む検査終了情報を送信することを特徴とする情報処理方法。
【請求項15】
病院内情報システムと通信可能なコンピュータに、
操作者による検査に基づいた撮影指示に応じて撮影し画像データを取得する画像データ取得ステップと、
前記画像データ取得ステップにより画像データを取得するときに撮影した内容を示す検査終了情報を作成する検査終了情報作成ステップと、
検査が終了してから前記病院内情報システムに前記検査終了情報作成ステップにより作成された検査終了情報を送信するまでの送信保留時間を検査情報に基づいて、決定する送信保留時間決定ステップと、
前記検査が終了してから前記送信保留時間決定ステップにより決定された送信保留時間が経過した後、前記検査終了情報作成ステップにより作成された検査終了情報を前記病院内情報システムに送信する検査終了情報送信ステップと、
前記送信保留時間決定ステップにより決定された送信保留時間が経過するまでに操作者による撮影追加指示が行われたか否かを判定する撮影追加指示判定ステップと、
前記撮影追加指示判定ステップにより操作者による撮影追加指示が行われたと判定された場合、
前記撮影追加指示に応じて追加して撮影した内容を含む検査終了情報を作成するステップと、
前記追加して撮影した内容を含む検査終了情報を送信するステップとを実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2010−253044(P2010−253044A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−106730(P2009−106730)
【出願日】平成21年4月24日(2009.4.24)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】