説明

医療情報処理システム

【課題】 医療用画像の取扱いを容易にする医療情報管理装置を提供する。
【解決手段】 DICOM医療画像を当該画像の医療情報と関連付けて記憶するDICOM画像記憶部120と、DICOM医療画像から、コメントセグメントを含むデータフォーマットを有するJPEG画像に変換するJPEG画像生成部130と、JPEG画像にその元のDICOM医療画像を関連付ける画像特定情報を、当該JPEG画像のコメントセグメントに記録するJPEG画像生成部130と、JPEG画像を記憶するJPEG画像記憶部150と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療情報処理システムに関し、特に、圧縮された医療画像情報を管理する医療情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の医療用画像表示装置としては、例えば特許文献1に記載されたものがある。同文献に記載された医療用画像表示装置は、検査装置からの医用画像を領域毎に圧縮率を設定し、圧縮率に応じて医用画像の領域毎に画像データを圧縮し、圧縮された各領域の医用画像を一の医用画像ファイルとして外部記憶装置に記憶し、記憶された画像ファイルを読み出してディスプレイに表示する構成を有する。これにより、要部の画像は詳細なまま医用画像として質を低下させないで効率よく高圧縮して保存することができる。
【0003】
また、特許文献2に記載された医用画像通信管理システムは、各種医療機器からの画像データを取り込んでデジタルカラー画像データに変換し、デジタルカラー画像データからJPEG圧縮画像データを生成するとともに、予め入力されている患者情報検査予約データと統合することにより生データDICOMを生成し、JPEG圧縮画像データおよび患者情報検査予約データからJPEG DICOMを生成する構成を有する。
【特許文献1】特開平8−221557号公報
【特許文献1】特開2000−306018号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記文献記載の従来技術は、以下の点で改善の余地を有していた。
たとえば、DICOM(Digital Imaging and COmmunications in Medicine)規格に準拠したDICOM医療画像を圧縮して生成されたJPEG画像と、その元画像のDICOM医療画像は、個別に保存されているため、JPEG画像に対応する元画像を探すのは、困難であった。
【0005】
ところで、DICOM医療画像を特定する場合、必要となる属性情報としては、たとえば、患者ID、検査インスタンスUID、シリーズインスタンスUID、画像インスタンスUIDなどが含まれる。これらは、DICOM規格に準拠した所定のコードで記載することができるので、たとえば、圧縮された画像の管理方法として、フォルダ名やファイル名にこのDICOM医療画像の属性情報を付けて、画像と医療情報とを関連付ける手法がある。しかしながら、たとえば、汎用のパーソナルコンピュータなどで一般的に用いられるWindows(登録商標)などのオペレーティングシステムでは、ファイル名やフォルダ名の長さに制限があり、全ての情報を含ませることはできなかった。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、医療用画像の取扱いを容易にする医療情報管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、DICOM医療画像を当該画像の医療情報と関連付けて記憶するDICOM画像記憶部と、
前記DICOM医療画像から、付帯情報記憶領域を含むデータフォーマットを有する圧縮画像に変換する変換部と、
前記圧縮画像にその元の前記DICOM医療画像を関連付ける画像特定情報を、当該圧縮画像の前記付帯情報記憶領域に記録する情報記録部と、
前記圧縮画像を記憶する圧縮画像記憶部と、
を備えたことを特徴とする医療情報管理装置が提供される。
【0008】
ここで、DICOM医療画像は、医療現場において、検査で、CT(Computerized Tomography)装置、MR(Magnetic Resonance)装置、CR(Computed Radiography)装置などのモダリティ装置を用いて患者を撮影して得られたDICOM規格に準拠した医療用の画像データのファイルであり、たとえば、ビットマップ形式の生画像データファイル、あるいは、JPEG形式などの圧縮画像(可逆または不可逆)データファイルを含むことができる。
【0009】
また、圧縮画像とは、DICOM医療画像が上記の圧縮画像である場合は、一旦、生データファイルに伸張された後、所定のJPEG形式などで圧縮された画像であり、特に、汎用コンピュータから参照可能な形式で再圧縮された画像である。
【0010】
この発明によれば、圧縮画像にDICOM医療画像を関連付ける情報を圧縮画像の付帯情報記憶領域に記録することができるので、JPEG画像などの圧縮画像をDICOM医療画像と個別に保管していても、圧縮画像のみからDICOM医療画像を特定することが可能となる。これにより、圧縮画像の元のDICOM医療画像との関連付けは確保しつつ、DICOM医療画像より容量が非常に小さく取扱いが容易な圧縮画像をDICOM医療画像とは別に保管して取り扱うことができる。
【0011】
したがって、DICOM医療画像のような大きな容量の画像を取り扱うのが困難な小規模なシステムにおいても、医療情報との関連性を保ちつつ、取扱いが容易な容量の小さい圧縮画像を用いることができるので、利便性が向上するとともに、大規模な設備が不要であり、コスト削減も図れる。これにより、大規模な医療機関でなくとも、開業医医療施設などにおいても、システムの導入がし易くなる。
【0012】
上記医療情報管理装置において、前記画像特定情報は、患者識別情報、検査識別情報、検査シリーズ識別情報、および画像識別情報の少なくとも一つを含むことができる。
【0013】
ここで、画像特定情報とは、たとえば、患者ID、検査インスタンスUID、シリーズインスタンスUID、画像インスタンスUIDなどを含むことができ、これらの情報は、圧縮画像とその元画像のDICOM医療画像とを関連付ける情報を含む。
【0014】
上記医療情報管理装置において、前記圧縮画像の前記データフォーマットはJPEG形式であり、前記圧縮画像の前記データフォーマットの前記付帯情報記憶領域は、前記JPEG形式のデータフォーマットのユーザ領域である所定のセグメントであり、前記医療情報管理装置は、前記セグメントを検出する検出部を含むことができ、前記情報記録部は、前記検出された前記セグメントに、前記画像特定情報を記録することができる。
【0015】
ここで、圧縮画像は、JPEG規格の画像圧縮データであり、付帯情報記憶領域は、そのユーザ領域である所定のセグメントに記述することができる。所定のセグメントとは、たとえば、JPEG形式のデータフォーマットにおいて、マーカ(FFFE)で示されるコメントセグメントや、APPセグメント(マーカ:FFE0〜FFEF)、あるいは、リザーブセグメント(マーカ:FFF0〜FFFD)などとすることができる。検出部は、セグメントのマーカを検出することにより、該当するセグメントを検出することができる。
【0016】
画像特定情報は、そのデータ長が長いため、汎用のパーソナルコンピュータなどで使用されるWindows(登録商標)などのオペレーティングシステムでは、ファイル名などに含むのが困難な情報であるが、これらをJPEG画像の所定のセグメントに記載することにより、簡易にJPEG画像に画像特定情報を持たせることができる。
【0017】
上記医療情報管理装置において、前記セグメントは、前記JPEG形式の前記データフォーマットのコメントセグメントとすることができ、前記検出部は、前記コメントセグメントを検出し、前記情報記録部は、前記検出された前記コメントセグメントに、前記画像特定情報を記録することができる。
【0018】
この構成によれば、JPEG形式の圧縮画像を編集し、ファイルを更新したとき、自動的にコメントセグメント内の画像特定情報が消去されるので、圧縮画像が更新されたときに、DICOM医療画像との関連付けが自動的に解除されることとなるので、運用上からも圧縮画像の信頼性を確保することができる。
【0019】
上記医療情報管理装置において、前記圧縮画像を外部装置に送信する送信部を含むことができる。
【0020】
本発明によれば、DICOM医療画像を含む医療情報を管理する医療情報管理装置に接続され、前記医療情報を参照する医療情報参照装置であって、
圧縮画像を前記医療情報管理装置から受信する圧縮画像受信部と、
前記圧縮画像を表示する画像表示部と、
前記画像表示部に表示された前記圧縮画像のうち、ユーザが詳細表示指定した圧縮画像を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた前記圧縮画像から画像特定情報を抽出する抽出部と、
前記抽出部が抽出した前記画像特定情報を含むDICOM医療画像要求指示を、前記医療情報管理装置に送信する画像要求部と、
前記医療情報管理装置から、前記DICOM医療画像を受信するDICOM医療画像受信部と、
を備えたことを特徴とする医療情報参照装置が提供される。
【0021】
本発明によれば、DICOM医療画像を含む医療情報を管理する医療情報管理装置と、
前記医療情報管理装置に接続され、前記医療情報を参照する外部装置と、を備えた医療情報処理システムにおいて、
前記医療情報管理装置は、
DICOM医療画像を当該画像の医療情報と関連付けて記憶するDICOM画像記憶部と、
前記DICOM医療画像から、付帯情報記憶領域を含むデータフォーマットを有する圧縮画像に変換する変換部と、
前記圧縮画像にその元の前記DICOM医療画像を関連付ける画像特定情報を、当該圧縮画像の前記付帯情報記憶領域に記録する情報記録部と、
前記圧縮画像を記憶する圧縮画像記憶部と、
前記圧縮画像を外部装置に送信する送信部と、を含み、
前記外部装置は、
前記圧縮画像を受信する圧縮画像受信部と、
前記圧縮画像を表示する画像表示部と、
を含むことを特徴とする医療情報処理システムが提供される。
【0022】
この発明によれば、小規模な構成の装置でも取扱いが容易な圧縮画像からその元となる詳細な画像であるDICOM画像を逆引きすることが圧縮画像のみの情報で可能となるので、利便性が向上する。
【0023】
上記医療情報処理システムにおいて、前記外部装置は、前記圧縮画像から前記画像特定情報を抽出する抽出部と、前記抽出部が抽出した前記画像特定情報を含むDICOM医療画像要求指示を、前記医療情報管理装置に送信する画像要求部と、前記医療情報管理装置から、前記DICOM医療画像を受信するDICOM医療画像受信部と、を含むことができ、前記医療情報管理装置は、前記DICOM医療画像要求指示を受け付ける指示受付部と、前記DICOM医療画像要求指示に含まれる前記画像特定情報に対応する前記DICOM医療画像を前記DICOM医療画像記憶部から検索する検索部と、前記検索部が検索した前記DICOM医療画像を前記外部装置に送信するDICOM医療画像送信部と、を含むことができる。
【0024】
本発明によれば、第1記憶部および第2記憶部を含むコンピュータを、
DICOM医療画像を当該画像の医療情報と関連付けて前記第1記憶部に記憶するDICOM画像記憶手段と、
前記DICOM医療画像から、付帯情報記憶領域を含むデータフォーマットを有する圧縮画像に変換する変換手段と、
前記圧縮画像にその元の前記DICOM医療画像を関連付ける画像特定情報を、当該圧縮画像の前記付帯情報記憶領域に記録する情報記録手段と、
前記圧縮画像を前記第2記憶部に記憶する圧縮画像記憶手段と、
として機能させるための医療情報管理プログラムが提供される。
【0025】
上記医療情報管理プログラムにおいて、前記コンピュータを、前記圧縮画像を外部装置に送信する送信手段として機能させることができる。
【0026】
本発明によれば、コンピュータに、
圧縮画像を、DICOM医療画像を含む医療情報を管理する医療情報管理装置から受信する圧縮画像受信手段と、
前記圧縮画像を表示する画像表示手段と、
前記画像表示手段に表示された前記圧縮画像のうち、ユーザが詳細表示指定した圧縮画像を受け付ける受付手段と、
前記受付手段が前記指定を受け付けた前記圧縮画像から画像特定情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段が抽出した前記画像特定情報を含むDICOM医療画像要求指示を、前記医療情報管理装置に送信する画像要求手段と、
前記医療情報管理装置から、前記DICOM医療画像を受信するDICOM医療画像受信手段と、
として機能させるための医療情報参照プログラムが提供される。
【0027】
本発明によれば、DICOM医療画像を当該画像の医療情報と関連付けてDICOM画像記憶部に記憶し、
前記DICOM医療画像を圧縮画像に変換し、
前記圧縮画像にその元の前記DICOM医療画像を関連付ける画像特定情報を、当該圧縮画像の所定領域に記録し、
前記圧縮画像を圧縮画像記憶部に記憶することを特徴とする医療情報管理方法が提供される。
【0028】
本発明によれば、画像特定情報が記録された圧縮画像を画像表示部に表示し、
前記画像表示部に表示された前記圧縮画像のうち、ユーザが詳細表示指定した圧縮画像を受け付け、
受け付けた前記圧縮画像から前記画像特定情報を抽出し、
抽出された前記画像特定情報を含むDICOM医療画像要求指示を、DICOM医療画像を含む医療情報を管理する医療情報管理装置に送信し、
前記医療情報管理装置から、前記DICOM医療画像を受信することを特徴とする医療情報参照方法が提供される。
【0029】
本発明によれば、DICOM医療画像から生成される圧縮画像データであって、
前記DICOM医療画像の画像成分が圧縮形式で記録される画像領域と、
前記DICOM医療画像を特定する画像特定情報の格納される画像特定領域と、
を含むことを特徴とする圧縮画像データが提供される。
【0030】
上記圧縮画像データにおいて、前記画像特定情報は、前記DICOM医療画像の保存先を特定する情報を含むことができる。上記圧縮画像データにおいて、前記圧縮形式が、JPEG圧縮形式とすることができる。また、上記圧縮画像データにおいて、前記画像特定情報は、患者識別情報、検査識別情報、検査シリーズ識別情報、および画像識別情報の少なくとも一つを含むことができる。
【0031】
本発明によれば、DICOM医療画像を変換してなる圧縮画像の圧縮画像データであって、
前記圧縮画像データは、画像特定情報マーカ部と、前記画像特定情報マーカ部に続く画像特定情報記録部と、画像データ格納部と、を有し、
前記画像特定情報記録部は、前記圧縮画像にその元の前記DICOM医療画像を関連付ける画像特定情報を含み、
DICOM医療画像を含む医療情報を記憶する画像記憶部を含む第1コンピュータが、前記DICOM医療画像を圧縮画像に変換するとき、前記画像特定情報を前記圧縮画像の前記画像特定情報記録部に記録し、
第2コンピュータが、前記圧縮画像を画像表示部に表示し、その元のDICOM医療画像の取得の指示を受け付けたとき、前記圧縮画像の前記画像特定情報記録部にアクセスし、前記画像特定情報を抽出し、前記第1コンピュータに前記画像特定情報を送信し、
前記第1コンピュータが、前記第2コンピュータから送信された前記画像特定情報に対応するDICOM医療画像を前記画像記憶部から検索し、前記第2のコンピュータに送信することを特徴とする圧縮画像データが提供される。
【0032】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、医療用画像の取扱いを容易にする医療情報管理装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0035】
(第一の実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る医療情報処理システムの構成を示す機能ブロック図である。図1に示すように、本実施形態の医療情報処理システムは、DICOM医療画像を当該画像の医療情報と関連付けて記憶するDICOM画像記憶部(DICOM画像記憶部120)と、DICOM医療画像から、付帯情報記憶領域を含むデータフォーマットを有する圧縮画像に変換する変換部(JPEG画像生成部130)と、圧縮画像にその元のDICOM医療画像を関連付ける画像特定情報を、当該圧縮画像の付帯情報記憶領域に記録する情報記録部(JPEG画像生成部130)と、圧縮画像を記憶する圧縮画像記憶部(JPEG画像記憶部150)と、を備える。
【0036】
DICOM医療画像とは、たとえば、医療現場において、検査で、CT装置、MR装置、CR装置などのモダリティ装置3(図中、「モダリティ」と示す)を用いて患者を撮影して得られたDICOM規格に準拠した医療用の画像データのファイルであり、たとえば、ビットマップ形式の生画像データファイル、あるいは、JPEG形式などの圧縮画像(可逆または不可逆)データファイルを含むことができる。
【0037】
また、圧縮画像とは、DICOM医療画像が上記の圧縮画像である場合は、一旦、生データファイルに伸張された後、所定のJPEG形式などで圧縮された画像であり、特に、汎用コンピュータから参照可能な形式で再圧縮された画像である。
【0038】
医療情報とは、たとえば、DICOM医療画像が撮影された患者の識別番号である患者ID、患者名、患者の性別、患者の生年月日、および年齢などの複数の属性を含む。さらに、医療情報は、DICOM医療画像が撮影された検査の日付、時刻、検査の受付番号、検査ID、および検査インスタンスUIDなどのDICOM規格に準拠した属性情報である。
【0039】
本実施形態の医療情報処理システムにおいて、医療情報管理装置100は、サーバ機能、およびルータ機能を有し、少なくとも一つのモダリティ装置3に第1ネットワーク1を介して接続され、例えばDICOMに基づいた通信を行い必要な情報を互いに送受信し、医療画像および医療情報を管理する。なお、図1において、本発明の本質に関わらない部分の構成については省略してあり、たとえば、コンピュータの構成である操作部や表示部などは図示されていない。
【0040】
また、医療情報処理システムの各構成要素は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされた本図の構成要素を実現するプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶ユニット、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。以下説明する各図は、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
【0041】
本実施形態において、医療情報管理装置100は、インタフェース部102(図中、「I/F」と示す)と、DICOM画像受信部104と、登録部106と、医療情報記憶部110(図中、「医療情報」と示す)と、DICOM画像記憶部120(図中、「DICOM画像」と示す)と、JPEG画像生成部130と、JPEG画像記憶部150(図中、「JPEG画像」と示す)と、JPEG画像送信部160と、インタフェース部162(図中、「I/F」と示す)と、を含む。
【0042】
インタフェース部102は、第1ネットワーク1を介して複数のモダリティ装置3と通信するためのインタフェースである。DICOM画像受信部104は、モダリティ装置3から医療情報およびDICOM医療画像を受信する。登録部106は、DICOM画像受信部104が受信したDICOM医療画像を医療情報に関連付けて、医療情報記憶部110に医療情報を、DICOM画像記憶部120に受信しDICOM医療画像をDICOM画像記憶部120に格納する。
【0043】
なお、本実施形態において、DICOM画像記憶部120は、医療情報管理装置100に含む構成としたが、DICOM画像記憶部120は、医療情報管理装置100にネットワークを介して接続されたサーバ内に設けることもできる。たとえば、DICOM画像記憶部120は、たとえば、NAS(Network Attached Storage)、SAN(Storage Area Network)などの一般的なストレージ装置とすることができ、ハードディスクなどの記録媒体にモダリティ装置3から転送された保存用画像ファイルを格納することができる。
【0044】
JPEG画像生成部130は、DICOM画像受信部104が受信したDICOM医療画像を圧縮画像、本実施形態では、JPEG形式の圧縮画像に変換し、JPEG画像記憶部150に格納する。なお、JPEG画像生成部130の詳細については、後述する。
【0045】
JPEG画像送信部160は、JPEG画像生成部130が生成したJPEG画像を医療画像管理装置200に送信する。インタフェース部162は、医療情報管理装置100と第2ネットワーク5を介して接続される医療画像管理装置200と通信するためのインタフェースである。なお、図1において、第1ネットワーク1および第2ネットワーク5は、別のネットワークとしたが、同じネットワークであってもよい。
【0046】
医療画像管理装置200は、インタフェース部202(図中、「I/F」と示す)と、JPEG画像受信部204と、JPEG画像記憶部210(図中、「JPEG画像」と示す)と、を含む。インタフェース部202は、第2ネットワーク5を介して医療情報管理装置100と通信するためのインタフェースである。JPEG画像受信部204は、インタフェース部202を介して医療情報管理装置100からJPEG画像を受信し、JPEG画像記憶部210に記憶する。
【0047】
図2は、図1のJPEG画像生成部130の詳細を示す機能ブロック図である。JPEG画像生成部130は、変換部132と、JPEG変換作業エリア134と、位置検出部136と、情報取得部138と、記録部140と、保存部142と、を含む。
【0048】
変換部132は、DICOM画像受信部104が受信したDICOM医療画像をDICOM画像記憶部120から読み出し、JPEG画像に圧縮変換し、JPEG変換作業エリア134に格納する。JPEG変換作業エリア134は、変換部132、位置検出部136および記録部140が生成作業中のJPEG画像を、一時的に格納する。
【0049】
ここで、図3を用いて、本実施形態の圧縮画像データであるJPEG画像ファイル50のフォーマットについて説明する。本発明の実施形態の圧縮画像データは、DICOM医療画像から生成される圧縮画像データ(JPEG画像ファイル50)であって、DICOM医療画像の画像成分が圧縮形式で記録される画像領域(イメージデータ80)と、DICOM医療画像を特定する画像特定情報の格納される画像特定領域(コメントセグメント60)と、を含む。
【0050】
詳細には、図3に示すように、本実施形態において、画像の圧縮形式はJPEG圧縮形式であり、JPEG画像ファイル50は、SOI(Start Of Image)52と、各種の画像情報が含まれる複数のセグメント54(図中、「セグメントa」、「セグメントb」、・・・と示す)と、テキスト情報が記載可能なユーザ領域であるコメントセグメント60と、イメージデータ80と、EOI(End Of Image)82と、を含む。
【0051】
さらに、コメントセグメント60は、テキスト情報を記載可能なユーザ領域であり、図4に示すような構造を有する。本実施形態において、コメントセグメント60は、コメントマーカ62と、レングス64と、患者ID66と、検査インスタンスUID68と、シリーズインスタンスUID70と、画像インスタンスUID72(以後、「SOPインスタンスUID」と呼ぶ)と、を含むことができる。
【0052】
なお、コメントセグメント60は、JPEG画像ファイル50が書き換えると自動的に消去される。したがって、JPEG画像ファイル50に何らかの編集を行い、書き換えられた場合には、コメントセグメント60に記載されたDICOM医療画像と関連付けるための画像特定情報も消去されることとなる。なお、JPEG画像ファイル50が書き換えられた場合に、DICOM医療画像との関連付けが自動的に解除されることは、運用上からもJPEG画像ファイル50の信頼性を確保することができるので重要である。
【0053】
ここで、コメントマーカ62は、0xFF 0xFEで示される。レングス64は、コメントセグメント60の長さを示す。患者ID66、検査インスタンスUID68、シリーズインスタンスUID70、およびSOPインスタンスUID72には、DICOM規格に準拠した属性情報が含まれ、図3のイメージデータ80が、どの患者の何時の何の検査の何枚目のどの部位の画像かなどの情報を特定するために必要な画像特定情報が含まれる。この画像特定情報により、DICOM医療画像を圧縮変換して得られたJPEG画像ファイル50に関連付けることができる。
【0054】
たとえば、検査インスタンスUID68は、「1.2.392.200036.9116.2.2.2.1762450321.1002844441.278009」などの属性情報によって、患者、検査日付、検査項目を特定することができる。また、シリーズインスタンスUID70は、「1.2.392.200036.9116.2.2.2.1762450321.10002844719.725417」などの属性情報によって、患者、検査日付、検査項目、複数シリーズを含む検査のシリーズを特定することができる。また、SOPインスタンスUID72は、「1.2.392.200036.9116.2.2.2.1762450321.1002844719.728453」などの属性情報によって、上記シリーズインスタンスUIDで特定されたシリーズの画像を特定することができる。
【0055】
上述のように、各属性情報によって患者を特定することは可能なので、コメントセグメント60において患者ID66は必ずしも必要ではないが、患者のみを指定してすべての画像を取得したい場合などには、患者ID66をキーとして効率よく検索することができる。
【0056】
図2に戻り、位置検出部136は、図3のJPEG画像ファイル50のコメントセグメント60の位置、すなわち図4のコメントセグメント60のコメントマーカ62(0xFF 0xFE)を検出する。情報取得部138は、DICOM画像受信部104が受信したDICOM医療画像に対応する医療情報を、医療情報記憶部110から取得する。ここで取得する医療情報は、患者ID66、検査インスタンスUID68、シリーズインスタンスUID70およびSOPインスタンスUID72を含むことができる。
【0057】
記録部140は、位置検出部136が検知したコメントセグメント60に図4に示した患者ID66、検査インスタンスUID68、シリーズインスタンスUID70およびSOPインスタンスUID72を記録する。保存部142は、記録部140によってコメントセグメント60に情報が記録されたJPEG画像ファイル50を閉じてJPEG画像記憶部150に格納するとともに、JPEG画像送信部160に通知する。
【0058】
本発明の実施形態において、DICOM医療画像を変換してなる圧縮画像(JPEG画像ファイル50)の圧縮画像データであって、圧縮画像データは、画像特定情報マーカ部コメントマーカ62)と、画像特定情報マーカ部に続く画像特定情報記録部(患者ID66、検査インスタンスUID68、シリーズインスタンスUID70、およびSOPインスタンスUID72)と、画像データ格納部(イメージデータ80)と、を有し、画像特定情報記録部は、圧縮画像にその元のDICOM医療画像を関連付ける画像特定情報を含み、DICOM医療画像を含む医療情報を記憶する画像記憶部(医療情報記憶部110およびDICOM画像記憶部120)を含む第1コンピュータ(医療情報管理装置100)が、DICOM医療画像を圧縮画像に変換するとき、画像特定情報を圧縮画像の画像特定情報記録部に記録し、第2コンピュータ(画像参照装置300)が、圧縮画像を画像表示部(表示部320)に表示し、その元のDICOM医療画像の取得の指示を受け付けたとき、圧縮画像の画像特定情報記録部にアクセスし、画像特定情報を抽出し、第1コンピュータに画像特定情報を送信し、第1コンピュータが、第2コンピュータから送信された画像特定情報に対応するDICOM医療画像を画像記憶部から検索し、第2のコンピュータに送信する。
【0059】
このように構成された医療情報処理システムの動作について、以下に説明する。図5は、本実施形態の医療情報処理システムのDICOM医療画像からJPEG画像への変換時の動作の一例を示すフローチャートである。以下、図1乃至図5を用いて説明する。
【0060】
本発明の実施の形態の医療情報システムにおける医療情報管理方法は、DICOM医療画像を当該画像の医療情報と関連付けてDICOM画像記憶部に記憶し(ステップS23)、DICOM医療画像を圧縮画像に変換し(ステップS25)、圧縮画像にその元のDICOM医療画像を関連付ける画像特定情報を、当該圧縮画像の所定領域に記録し(ステップS27〜ステップS31)、圧縮画像を圧縮画像記憶部に記憶する(ステップS33)。
【0061】
詳細には、まず、図1の第1ネットワーク1上のモダリティ装置3からDICOM医療画像および医療情報が医療情報管理装置100に送信される(ステップS11)。つづいて、医療情報管理装置100において、インタフェース部102を介してモダリティ装置3からDICOM医療画像および医療情報をDICOM画像受信部104が受信する(ステップS21)。
【0062】
つづいて、登録部106がステップS21で受信した医療情報を医療情報記憶部110にDICOM医療画像と関連付けて登録し、DICOM画像記憶部120にDICOM医療画像を保存する(ステップS23)。つづいて、JPEG画像生成部130が、DICOM医療画像をJPEG画像に変換する。
【0063】
まず、図2の変換部132がDICOM医療画像を圧縮してJPEG画像に変換する(ステップS25)。変換されたJPEG画像ファイル50は、JPEG変換作業エリア134に一時的に格納される。そして、位置検出部136が図3のJPEG画像ファイル50のコメントセグメント60の位置、すなわち図4のコメントセグメント60のコメントマーカ62(0xFF 0xFE)を検出する(ステップS27)。そして、情報取得部138が、DICOM画像受信部104が受信したDICOM医療画像に対応する医療情報を医療情報記憶部110から取得する(ステップS29)。ここでは、患者ID66と、検査インスタンスUID68と、シリーズインスタンスUID70と、SOPインスタンスUID72と、が取得される。
【0064】
そして、記録部140が、ステップS29で取得した医療情報を図4に示すように、コメントセグメント60の各セグメントにそれぞれ記録する(ステップS31)。つづいて、保存部142がJPEG変換作業エリア134のJPEG画像ファイル50として閉じてJPEG画像記憶部150に格納する(ステップS33)。つづいて、JPEG画像送信部160が、JPEG画像記憶部150に格納されたJPEG画像ファイル50を第2ネットワーク5上の医療画像管理装置200にインタフェース部162を介して送信する(ステップS35)。
【0065】
ステップS35で送信されたJPEG画像ファイル50は、医療画像管理装置200において、インタフェース部202を介してJPEG画像受信部204により受信される(ステップS41)。つづいて、JPEG画像受信部204がJPEG画像記憶部210にステップS41で受信したJPEG画像ファイル50を格納する(ステップS43)。
【0066】
以上説明したように、本実施形態の医療情報処理システムによれば、JPEG画像にDICOM医療画像を関連付ける画像特定情報をJPEG画像のコメントセグメント60に記録することができるので、JPEG画像をDICOM医療画像と個別に保管していても、JPEG画像のみからDICOM医療画像を特定することが可能となる。これにより、JPEG画像の元のDICOM医療画像との関連付けを確保しつつ、DICOM医療画像より容量が非常に小さく取扱いが容易なJPEG画像をDICOM医療画像とは別に保管して取り扱うことができる。
【0067】
従来、DICOM規格に準拠したDICOM医療画像を圧縮して生成された画像と、その元画像のDICOM医療画像との関連付けをするためには、別途データベースやテーブルなどによる画像と医療情報とを関連付けるシステムが必要であった。また、元来、圧縮された画像のみからDICOM医療画像を呼び出すという発想はなかったが、上述したように、本発明によれば、JPEG画像の元画像のDICOM医療画像とを容易に関連付けることができる。
【0068】
これにより、DICOM医療画像のような大きな容量の画像を取り扱うのが困難な小規模なシステムにおいても、医療情報との関連性を保ちつつ、取扱いが容易な容量の小さいJPEG画像を用いることができるので、利便性が向上するとともに、大規模な設備が不要であり、コスト削減も図れる。これにより、大規模な医療機関でなくとも、開業医医療施設などにおいても、システムの導入がし易くなる。
【0069】
(第二の実施の形態)
図6は、本発明の実施の形態に係る医療情報処理システムの構成を示す機能ブロック図である。図6に示すように、DICOM医療画像を含む医療情報を管理する医療情報管理装置(医療情報管理装置100)と、医療情報管理装置に接続され、医療情報を参照する外部装置(画像参照装置300)と、を備えた医療情報処理システムにおいて、医療情報管理装置は、上記実施形態と同様な構成要素に加えて、圧縮画像を外部装置に送信する送信部(DICOM画像送信部176およびインタフェース部170)を含み、外部装置は、圧縮画像を受信する圧縮画像受信部(JPEG画像受信部308およびインタフェース部302)と、圧縮画像を表示する画像表示部(表示制御部322および表示部320)と、を含む。
【0070】
また、本実施形態の医療情報処理システムにおいて、外部装置(画像参照装置300)は、圧縮画像から画像特定情報を抽出する抽出部(抽出部326)と、抽出部が抽出した画像特定情報を含むDICOM医療画像要求指示を、医療情報管理装置に送信する画像要求部(DICOM画像要求部328およびインタフェース部330)と、医療情報管理装置(医療情報管理装置100)から、DICOM医療画像を受信するDICOM医療画像受信部(DICOM画像受信部332およびインタフェース部330)と、を含み、医療情報管理装置(医療情報管理装置100)は、DICOM医療画像要求指示を受け付ける指示受付部(要求受付部172およびインタフェース部170)と、DICOM医療画像要求指示に含まれる画像特定情報に対応するDICOM医療画像をDICOM医療画像記憶部(DICOM画像記憶部120)から検索する検索部(DICOM画像検索部174)と、検索部が検索したDICOM医療画像を外部装置に送信するDICOM医療画像送信部(DICOM画像送信部176およびインタフェース部170)と、を含む。
【0071】
本実施形態の医療情報処理システムは、上記実施形態の医療情報処理システムにおいて、DICOM医療画像から圧縮変換されて医療画像管理装置200に格納されたJPEG画像を、画像参照装置300から参照するとともに、必要に応じて、当該JPEG画像の元の詳細なイメージであるDICOM医療画像を逆引きして画像参照装置300にて参照するものである。
【0072】
本実施形態において、医療情報参照装置(画像参照装置300)は、DICOM医療画像を含む医療情報を管理する医療情報管理装置(医療情報管理装置100)に接続され、医療情報を参照する医療情報参照装置であって、圧縮画像を医療情報管理装置から受信する圧縮画像受信部(JPEG画像受信部308およびインタフェース部302)と、圧縮画像を表示する画像表示部(表示制御部322および表示部320)と、画像表示部に表示された圧縮画像のうち、ユーザが詳細表示指定した圧縮画像を受け付ける受付部(詳細表示受付部324)と、受付部が受け付けた圧縮画像から画像特定情報を抽出する抽出部(抽出部326)と、抽出部が抽出した画像特定情報を含むDICOM医療画像要求指示を、医療情報管理装置に送信する画像要求部(DICOM画像要求部328)と、医療情報管理装置から、DICOM医療画像を受信するDICOM医療画像受信部(DICOM画像受信部332およびインタフェース部330)と、を備える。
【0073】
具体的には、画像参照装置300は、インタフェース部302(図中、「I/F」と示す)と、操作部304と、JPEG画像指定受付部306と、JPEG画像受信部308と、JPEG画像記憶部310(図中、「JPEG画像」と示す)と、表示部320と、表示制御部322と、詳細表示受付部324と、抽出部326と、DICOM画像要求部328と、インタフェース部330(図中、「I/F」と示す)と、DICOM画像受信部332と、DICOM画像記憶部340(図中、「DICOM画像」と示す)と、を含む。
【0074】
本実施形態において、画像参照装置300は、たとえば、パーソナルコンピュータやワークステーションなどであり、医療情報管理装置100から送信されたJPEG画像を受信し、蓄積するとともに、参照するものである。
【0075】
インタフェース部302は、第3ネットワーク7上の医療画像管理装置200と通信を行うためのインタフェースである。操作部304は、画像参照装置300のユーザから各種設定および入力等の指示を受け付けるものであり、たとえば、キーボード、マウス、タブレット、タッチパネル、音声入力および認識手段、操作ボタン、スイッチ、レバーなどである。なお、第3ネットワーク7は、インターネットおよびLANなどを含む。
【0076】
JPEG画像指定受付部306は、操作部304をユーザが操作して指定したJPEG画像の指定情報を受け付ける。たとえば、ユーザは、指定情報として、患者IDや検査日時、検査内容などを指定し、参照したいJPEG画像を指定することができる。JPEG画像指定受付部306は、インタフェース部302を介して、受け付けた指定情報を医療画像管理装置200に送信する。
【0077】
JPEG画像受信部308は、医療画像管理装置200からインタフェース部302を介してJPEG画像を受信する。JPEG画像記憶部310は、JPEG画像受信部308が受信したJPEG画像を格納する。表示部320は、表示制御部322によって制御され、JPEG画像やDICOM医療画像の表示を行うとともに、各種情報表示、操作画面表示、画像参照装置300の動作や状態表示などを行う。表示部320は、たとえば、CRTモニタ、液晶ディスプレイ、ランプ、LEDなどである。表示制御部322は、表示部320を制御する。
【0078】
詳細表示受付部324は、表示部320に表示されたJPEG画像やそのサムネイル、ファイル名のリスト、アイコンなどの中からユーザが操作部304を操作して指定した詳細表示、すなわちDICOM医療画像の表示を行う画像を受け付ける。あるいは、JPEG画像の表示は必ずしも行う必要はなく、JPEG画像ファイル50の特定のみしてもよい。
【0079】
抽出部326は、詳細表示受付部324が受け付けた詳細表示するJPEG画像ファイル50からコメントセグメント60の位置、すなわちコメントセグメント60のコメントマーカ62を検出し、コメントセグメント60にアクセスし、図4に示すコメントセグメント60から患者ID66、検査インスタンスUID68、シリーズインスタンスUID70およびSOPインスタンスUID72の中から少なくとも一つを抽出する。
【0080】
ここで、たとえば、ある患者のある日付のある検査における全てのDICOM医療画像が必要な場合は、検査インスタンスUID68を少なくとも抽出すればよい。
【0081】
DICOM画像要求部328は、抽出部326が抽出した患者ID66、検査インスタンスUID68、シリーズインスタンスUID70およびSOPインスタンスUID72の中から少なくとも一つを含むDICOM医療画像の参照要求をインタフェース部330を介して医療情報管理装置100に行う。インタフェース部330は、第4ネットワーク9上の医療情報管理装置100との通信を行うためのインタフェースである。
【0082】
また、本実施形態の医療画像管理装置200は、上記実施形態の医療情報管理装置100と同様な構成要素に加え、インタフェース部220(図中、「I/F」と示す)と、指定受付部222と、JPEG画像検索部224と、JPEG画像送信部226と、を含む。なお、医療画像管理装置200は、インターネット上のウェブサーバとして機能する。
【0083】
インタフェース部220は、第3ネットワーク7上の画像参照装置300との通信を行うためのインタフェースである。指定受付部222は、画像参照装置300からJPEG画像の指定情報を受け付ける。JPEG画像検索部224は、指定受付部222が受け付けた指定情報に対応するJPEG画像ファイル50をJPEG画像記憶部210から検索し、JPEG画像送信部226に受け渡す。JPEG画像送信部226は、JPEG画像検索部224が検索したJPEG画像ファイル50をインタフェース部220を介して第3ネットワーク7上の画像参照装置300に送信する。
【0084】
また、本実施形態の医療情報管理装置100は、上記実施形態の医療情報管理装置100と同様な構成要素に加え、インタフェース部170(図中、「I/F」と示す)と、要求受付部172と、DICOM画像検索部174と、DICOM画像送信部176と、を含む。
【0085】
インタフェース部170は、第4ネットワーク9上の画像参照装置300と通信するためのインタフェースである。要求受付部172は、第4ネットワーク9上の画像参照装置300からインタフェース部170を介してDICOM医療画像の参照要求を受け付ける。ここで、画像参照装置300からの参照要求には、上記実施形態の図4に示されたJPEG画像ファイル50のコメントセグメント60に格納されている医療情報、すなわち、患者ID66、検査インスタンスUID68、シリーズインスタンスUID70、およびSOPインスタンスUID72の中から少なくとも一つが含まれる。
【0086】
DICOM画像検索部174は、画像参照装置300から要求されたDICOM医療画像をDICOM画像記憶部120から検索する。具体的には、DICOM画像検索部174は、医療情報記憶部110にアクセスし、要求受付部172が受け付けた参照要求に含まれる患者ID66、検査インスタンスUID68、シリーズインスタンスUID70またはSOPインスタンスUID72に関連付けられたDICOM医療画像の格納位置を取得し、DICOM画像記憶部120から読み出し、DICOM画像送信部176に受け渡す。
【0087】
DICOM画像送信部176は、DICOM画像検索部174が検索したDICOM医療画像をインタフェース部170を介して第4ネットワーク9上の画像参照装置300に送信する。
【0088】
このように構成された本実施形態の医療情報処理システムの動作について、以下に説明する。図7は、本実施形態の医療情報処理システムのJPEG画像参照時のDICOM画像逆引き時の動作の一例を示すフローチャートである。以下、図3、図4、図6および図7を用いて説明する。
【0089】
本発明の実施の形態の医療情報システムにおける医療情報参照方法は、画像特定情報が記録された圧縮画像を画像表示部に表示し(ステップS65)、画像表示部に表示された圧縮画像のうち、ユーザが詳細表示指定した圧縮画像を受け付け(ステップS67)、受け付けた圧縮画像から画像特定情報を抽出し(ステップS69およびステップS71)、抽出された画像特定情報を含むDICOM医療画像要求指示を、DICOM医療画像を含む医療情報を管理する医療情報管理装置に送信し(ステップS73)、医療情報管理装置から、DICOM医療画像を受信する(ステップS75)。
【0090】
詳細には、まず、画像参照装置300において、ユーザが図6の操作部304を操作して指定した参照JPEG画像をJPEG画像指定受付部306が受け付ける(ステップS61)。ここでは、たとえば、患者ID、検査日時または期間、検査項目、検査部位、検査シリーズなどが選択され、指定される。
【0091】
JPEG画像指定受付部306からインタフェース部302を介して参照JPEG画像の指定情報が第3ネットワーク7上の医療画像管理装置200に送信され、医療画像管理装置200において、インタフェース部220を介して指定受付部222がこの指定情報を受け付ける(ステップS51)。つづいて、JPEG画像検索部224が、指定されたJPEG画像をJPEG画像記憶部210から検索し、JPEG画像送信部226に受け渡す(ステップS53)。JPEG画像送信部226が、ステップS53で検索されたJPEG画像を、インタフェース部220を介して第3ネットワーク7上の画像参照装置300に送信する(ステップS55)。
【0092】
つづいて、画像参照装置300において、インタフェース部302を介して第3ネットワーク7上の医療画像管理装置200から送信されたJPEG画像をJPEG画像受信部308が受信する(ステップS63)。JPEG画像受信部308が受信したJPEG画像は、JPEG画像記憶部310に格納される。つづいて、表示制御部322により表示部320上に、ステップS63でJPEG画像受信部308が受信したJPEG画像、あるいはそのサムネイル、ファイル名のリスト、アイコンなどが表示される(ステップS65)。JPEG画像やそのサムネイル、ファイル名のリスト、アイコンなどから、ユーザはマウスなどの操作部304を操作して詳細表示したい画像をクリックするなどして選択する。選択されたJPEG画像を詳細表示受付部324が受け付ける(ステップS67)。
【0093】
図8に表示部320に表示される画面の例を示す。図8(a)に示すように、JPEG画像表示画面400は、ステップS63で受信されたJPEG画像のファイル名のリスト402と、リスト402の中から操作部304を操作してマウスポインタ406を合わせてクリックして選択されたファイル名404のJPEG画像408を表示する画像表示欄409と、を含むことができる。リスト402から複数のファイル名を選択することもできる。画像表示部408には、複数のJPEG画像を表示してもよい。
【0094】
図8(b)に示すように、他の画面の例では、JPEG画像表示画面420は、少なくとも一つのJPEG画像のサムネイル422とファイル名424とを含むことができる。ここでも、マウスポインタ406を合わせてクリックしてJPEG画像を少なくとも一つ選択することができる(図中、破線426で示される部分)。
【0095】
なお、ここで、JPEG画像表示画面400、420は、一般的な画像参照用のビュワーやウェブブラウザなどを用いてもよく、その場合、詳細表示ボタン410の表示および処理を含むプログラムとして、詳細表示受付部324を提供することができる。このプログラムをインストールして詳細表示ボタン410をビュワーなどに組み込み、詳細表示受付部324として機能させることができる。
【0096】
少なくとも一つのJPEG画像が選択された状態で、詳細表示ボタン410の操作を受け付けると、詳細表示受付部324は、先に選択されているJPEG画像の詳細表示指示として受け付け、後述する処理を行う。あるいは、マウスポインタ406を合わせたJPEG画像をダブルクリックすることによって、そのJPEG画像の詳細表示指示として受け付けることもできる。
【0097】
図7に戻り、抽出部326が、ステップS67で詳細表示受付部324が受け付けたJPEG画像ファイル50の図3に示すコメントセグメント60、すなわち図4のコメントセグメント60のコメントマーカ62を検出する(ステップS69)。そして、抽出部326が、コメントセグメント60から患者ID66、検査インスタンスUID68、シリーズインスタンスUID70およびSOPインスタンスUID72の中から少なくとも一つを抽出する(ステップS71)。
【0098】
つづいて、DICOM画像要求部328が、抽出部326が抽出した患者ID66、検査インスタンスUID68、シリーズインスタンスUID70またはSOPインスタンスUID72を含むDICOM医療画像の参照要求をインタフェース部330を介して医療情報管理装置100に対して行う(ステップS73)。
【0099】
具体的には、たとえば、選択されたJPEG画像から抽出されたSOPインスタンスUID72を検索キーとして、DICOM画像要求部328が医療情報管理装置100に選択されたJPEG画像に対応するDICOM医療画像を要求する。
【0100】
あるいは、選択されたJPEG画像から抽出された患者ID66を検索キーとして、DICOM画像要求部328は、医療情報管理装置100に選択されたJPEG画像の同じ患者の全DICOM医療画像を一括要求することができる。
【0101】
あるいは、選択されたJPEG画像から抽出された検査インスタンスUID68を検索キーとして、DICOM画像要求部328は、医療情報管理装置100に選択されたJPEG画像と同じ検査日、または検査日を含む所定の期間の全DICOM医療画像を一括要求することもできる。あるいは選択されたJPEG画像から抽出されたSOPインスタンスUID72を検索キーとして、DICOM画像要求部328は、医療情報管理装置100に選択されたJPEG画像と同じ検査の同じシリーズの全DICOM医療画像を一括要求することもできる。
【0102】
このようにして一括要求され、医療情報管理装置100から画像参照装置300に読み込まれた複数のDICOM医療画像は、たとえば、所定のアプリケーションツールを使用して、たとえば、同じ患者の同じ部位の映像の経時変化を観察するなど比較読影することができる。
【0103】
医療情報管理装置100において、要求受付部172がインタフェース部170を介して第4ネットワーク9上の画像参照装置300からDICOM医療画像の参照要求を受け付ける(ステップS81)。つづいて、DICOM画像検索部174が、参照要求に含まれる患者ID66、検査インスタンスUID68、シリーズインスタンスUID70またはSOPインスタンスUID72に対応するDICOM医療画像を医療情報記憶部110およびDICOM画像記憶部120を参照して検索する(ステップS83)。DICOM画像検索部174が検索したDICOM医療画像をインタフェース部170を介して第4ネットワーク9上の画像参照装置300に送信する(ステップS85)。
【0104】
そして、画像参照装置300において、DICOM画像受信部332がインタフェース部330を介して医療情報管理装置100からDICOM医療画像を受信する(ステップS75)。受信したDICOM医療画像は、DICOM画像記憶部340に格納され、表示制御部322によって表示部320上に表示される(ステップS77)。このようにして、指定されたJPEG画像の元のDICOM医療画像を表示部320上に表示することができ、ユーザは、指定したJPEG画像の詳細な画像を見ることができる。
【0105】
以上説明したように、本実施形態の医療情報処理システムによれば、小規模な構成の装置でも取扱いが容易なJPEG画像からその元となる詳細な画像であるDICOM医療画像を逆引きすることがJPEG画像のみの情報で可能となるので、利便性が向上する。
【0106】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0107】
たとえば、上記実施の形態では、JPEG規格の画像圧縮データの付帯情報記憶領域として、コメントセグメントを使用した場合について記載したが、これに限定されず、APPセグメント(マーカ:FFE0h〜FFEFh)、またはリザーブセグメント(マーカ:FFF0h〜FFFDh)などを用いることができる。
【0108】
また、上記実施形態において、医療画像管理装置200および画像参照装置300は、第3ネットワーク7を介して接続された個別の装置としたが、これに限定されない。医療画像管理装置200および画像参照装置300は、同じ一つの装置とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】本発明の実施の形態に係る医療情報処理システムの構成を示す機能ブロック図である。
【図2】図1のJPEG画像生成部の詳細を示す機能ブロック図である。
【図3】一般的なJPEG画像のフォーマットを示す図である。
【図4】図1の医療情報処理システムで生成されるJPEG画像ファイルのコメントセグメントの構造の一例を示す図である。
【図5】本実施形態の医療情報処理システムのDICOM医療画像からJPEG画像への変換時の動作の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態に係る医療情報処理システムの構成を示す機能ブロック図である。
【図7】本実施形態の医療情報処理システムのJPEG画像参照時のDICOM画像逆引き時の動作の一例を示すフローチャートである。
【図8】図7の医療情報処理システムのJPEG画像からDICOM画像の詳細表示を行うための画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0110】
1 第1ネットワーク
3 モダリティ装置
5 第2ネットワーク
7 第3ネットワーク
9 第4ネットワーク
10 医療情報処理システム
50 JPEG画像ファイル
52 SOI
54 セグメント
60 コメントセグメント
62 コメントマーカ
64 レングス
66 患者ID
68 検査インスタンスUID
70 シリーズインスタンスUID
72 SOPインスタンスUID
80 イメージデータ
82 EOI
100 医療情報管理装置
102 インタフェース部
104 DICOM画像受信部
106 登録部
110 医療情報記憶部
120 DICOM画像記憶部
130 JPEG画像生成部
132 変換部
134 JPEG変換作業エリア
136 位置検出部
138 情報取得部
140 記録部
142 保存部
150 JPEG画像記憶部
160 JPEG画像送信部
162 インタフェース部
170 インタフェース部
172 要求受付部
174 DICOM画像検索部
176 DICOM画像送信部
200 医療画像管理装置
202 インタフェース部
204 JPEG画像受信部
210 JPEG画像記憶部
220 インタフェース部
222 指定受付部
224 JPEG画像検索部
226 JPEG画像送信部
300 画像参照装置
302 インタフェース部
304 操作部
306 JPEG画像指定受付部
308 JPEG画像受信部
310 JPEG画像記憶部
320 表示部
322 表示制御部
324 詳細表示受付部
326 抽出部
328 DICOM画像要求部
330 インタフェース部
332 DICOM画像受信部
340 DICOM画像記憶部
400 JPEG画像表示画面
402 リスト
404 ファイル名
406 マウスポインタ
408 JPEG画像
409 画像表示欄
410 詳細表示ボタン
420 JPEG画像表示画面
422 サムネイル
424 ファイル名

【特許請求の範囲】
【請求項1】
DICOM医療画像を当該画像の医療情報と関連付けて記憶するDICOM画像記憶部と、
前記DICOM医療画像から、付帯情報記憶領域を含むデータフォーマットを有する圧縮画像に変換する変換部と、
前記圧縮画像にその元の前記DICOM医療画像を関連付ける画像特定情報を、当該圧縮画像の前記付帯情報記憶領域に記録する情報記録部と、
前記圧縮画像を記憶する圧縮画像記憶部と、
を備えたことを特徴とする医療情報管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の医療情報管理装置において、
前記画像特定情報は、
患者識別情報、検査識別情報、検査シリーズ識別情報、および画像識別情報の少なくとも一つを含むことを特徴とする医療情報管理装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の医療情報管理装置において、
前記圧縮画像の前記データフォーマットはJPEG形式であり、
前記圧縮画像の前記データフォーマットの前記付帯情報記憶領域は、前記JPEG形式のデータフォーマットのユーザ領域である所定のセグメントであり、
前記医療情報管理装置は、前記セグメントを検出する検出部を含み、
前記情報記録部は、前記検出された前記セグメントに、前記画像特定情報を記録することを特徴とする医療情報管理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の医療情報管理装置において、
前記セグメントは、前記JPEG形式の前記データフォーマットのコメントセグメントであり、
前記検出部は、前記コメントセグメントを検出し、
前記情報記録部は、前記検出された前記コメントセグメントに、前記画像特定情報を記録することを特徴とする医療情報管理装置。
【請求項5】
請求項1乃至4いずれかに記載の医療情報管理装置において、
前記圧縮画像を外部装置に送信する送信部を含むことを特徴とする医療情報管理装置。
【請求項6】
DICOM医療画像を含む医療情報を管理する医療情報管理装置に接続され、前記医療情報を参照する医療情報参照装置であって、
圧縮画像を前記医療情報管理装置から受信する圧縮画像受信部と、
前記圧縮画像を表示する画像表示部と、
前記画像表示部に表示された前記圧縮画像のうち、ユーザが詳細表示指定した圧縮画像を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた前記圧縮画像から画像特定情報を抽出する抽出部と、
前記抽出部が抽出した前記画像特定情報を含むDICOM医療画像要求指示を、前記医療情報管理装置に送信する画像要求部と、
前記医療情報管理装置から、前記DICOM医療画像を受信するDICOM医療画像受信部と、
を備えたことを特徴とする医療情報参照装置。
【請求項7】
DICOM医療画像を含む医療情報を管理する医療情報管理装置と、
前記医療情報管理装置に接続され、前記医療情報を参照する外部装置と、を備えた医療情報処理システムにおいて、
前記医療情報管理装置は、
DICOM医療画像を当該画像の医療情報と関連付けて記憶するDICOM画像記憶部と、
前記DICOM医療画像から、付帯情報記憶領域を含むデータフォーマットを有する圧縮画像に変換する変換部と、
前記圧縮画像にその元の前記DICOM医療画像を関連付ける画像特定情報を、当該圧縮画像の前記付帯情報記憶領域に記録する情報記録部と、
前記圧縮画像を記憶する圧縮画像記憶部と、
前記圧縮画像を外部装置に送信する送信部と、を含み、
前記外部装置は、
前記圧縮画像を受信する圧縮画像受信部と、
前記圧縮画像を表示する画像表示部と、
を含むことを特徴とする医療情報処理システム。
【請求項8】
請求項7に記載の医療情報処理システムにおいて、
前記外部装置は、
前記圧縮画像から前記画像特定情報を抽出する抽出部と、
前記抽出部が抽出した前記画像特定情報を含むDICOM医療画像要求指示を、前記医療情報管理装置に送信する画像要求部と、
前記医療情報管理装置から、前記DICOM医療画像を受信するDICOM医療画像受信部と、
を含み、
前記医療情報管理装置は、
前記DICOM医療画像要求指示を受け付ける指示受付部と、
前記DICOM医療画像要求指示に含まれる前記画像特定情報に対応する前記DICOM医療画像を前記DICOM医療画像記憶部から検索する検索部と、
前記検索部が検索した前記DICOM医療画像を前記外部装置に送信するDICOM医療画像送信部と、を含むことを特徴とする医療情報処理システム。
【請求項9】
第1記憶部および第2記憶部を含むコンピュータを、
DICOM医療画像を当該画像の医療情報と関連付けて前記第1記憶部に記憶するDICOM画像記憶手段と、
前記DICOM医療画像から、付帯情報記憶領域を含むデータフォーマットを有する圧縮画像に変換する変換手段と、
前記圧縮画像にその元の前記DICOM医療画像を関連付ける画像特定情報を、当該圧縮画像の前記付帯情報記憶領域に記録する情報記録手段と、
前記圧縮画像を前記第2記憶部に記憶する圧縮画像記憶手段と、
として機能させるための医療情報管理プログラム。
【請求項10】
請求項8に記載の医療情報管理プログラムにおいて、
前記コンピュータを、前記圧縮画像を外部装置に送信する送信手段として機能させるための医療情報管理プログラム。
【請求項11】
コンピュータに、
圧縮画像を、DICOM医療画像を含む医療情報を管理する医療情報管理装置から受信する圧縮画像受信手段と、
前記圧縮画像を表示する画像表示手段と、
前記画像表示手段に表示された前記圧縮画像のうち、ユーザが詳細表示指定した圧縮画像を受け付ける受付手段と、
前記受付手段が前記指定を受け付けた前記圧縮画像から画像特定情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段が抽出した前記画像特定情報を含むDICOM医療画像要求指示を、前記医療情報管理装置に送信する画像要求手段と、
前記医療情報管理装置から、前記DICOM医療画像を受信するDICOM医療画像受信手段と、
として機能させるための医療情報参照プログラム。
【請求項12】
DICOM医療画像を当該画像の医療情報と関連付けてDICOM画像記憶部に記憶し、
前記DICOM医療画像を圧縮画像に変換し、
前記圧縮画像にその元の前記DICOM医療画像を関連付ける画像特定情報を、当該圧縮画像の所定領域に記録し、
前記圧縮画像を圧縮画像記憶部に記憶することを特徴とする医療情報管理方法。
【請求項13】
画像特定情報が記録された圧縮画像を画像表示部に表示し、
前記画像表示部に表示された前記圧縮画像のうち、ユーザが詳細表示指定した圧縮画像を受け付け、
受け付けた前記圧縮画像から前記画像特定情報を抽出し、
抽出された前記画像特定情報を含むDICOM医療画像要求指示を、DICOM医療画像を含む医療情報を管理する医療情報管理装置に送信し、
前記医療情報管理装置から、前記DICOM医療画像を受信することを特徴とする医療情報参照方法。
【請求項14】
DICOM医療画像から生成される圧縮画像データであって、
前記DICOM医療画像の画像成分が圧縮形式で記録される画像領域と、
前記DICOM医療画像を特定する画像特定情報の格納される画像特定領域と、
を含むことを特徴とする圧縮画像データ。
【請求項15】
請求項14に記載の圧縮画像データにおいて、
前記画像特定情報は、前記DICOM医療画像の保存先を特定する情報を含むことを特徴とする圧縮画像データ。
【請求項16】
請求項14または15に記載の圧縮画像データにおいて、
前記圧縮形式が、JPEG圧縮形式であることを特徴とする圧縮画像データ。
【請求項17】
請求項14乃至16いずれかに記載の圧縮画像データにおいて、
前記画像特定情報は、患者識別情報、検査識別情報、検査シリーズ識別情報、および画像識別情報の少なくとも一つを含むことを特徴とする圧縮画像データ。
【請求項18】
DICOM医療画像を変換してなる圧縮画像の圧縮画像データであって、
前記圧縮画像データは、画像特定情報マーカ部と、前記画像特定情報マーカ部に続く画像特定情報記録部と、画像データ格納部と、を有し、
前記画像特定情報記録部は、前記圧縮画像にその元の前記DICOM医療画像を関連付ける画像特定情報を含み、
DICOM医療画像を含む医療情報を記憶する画像記憶部を含む第1コンピュータが、前記DICOM医療画像を圧縮画像に変換するとき、前記画像特定情報を前記圧縮画像の前記画像特定情報記録部に記録し、
第2コンピュータが、前記圧縮画像を画像表示部に表示し、その元のDICOM医療画像の取得の指示を受け付けたとき、前記圧縮画像の前記画像特定情報記録部にアクセスし、前記画像特定情報を抽出し、前記第1コンピュータに前記画像特定情報を送信し、
前記第1コンピュータが、前記第2コンピュータから送信された前記画像特定情報に対応するDICOM医療画像を前記画像記憶部から検索し、前記第2のコンピュータに送信することを特徴とする圧縮画像データ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−260232(P2006−260232A)
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−77480(P2005−77480)
【出願日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【出願人】(502329968)株式会社リソースワン (6)
【Fターム(参考)】