半導体基板の表面処理方法
【課題】半導体基板の裏面を研削した場合でも、チッピングや割れを防止できる半導体基板の表面処理方法を提供する。
【解決手段】大気圧プラズマ処理装置10で発生させたプラズマが半導体基板52の面取りされたエッジ部分54に衝突すると、エッジ部分54のひずみが除去され、同時にエッジ部分54の角が丸くなりエッジ部分54が断面R状に形成される。これにより、後工程において半導体基板52の裏面Bを研削する場合でも、エッジ部分54のひずみが除去されかつエッジ部分54が断面R状に形成されているので、エッジ部分54にチッピングや割れが発生することを防止できる。
【解決手段】大気圧プラズマ処理装置10で発生させたプラズマが半導体基板52の面取りされたエッジ部分54に衝突すると、エッジ部分54のひずみが除去され、同時にエッジ部分54の角が丸くなりエッジ部分54が断面R状に形成される。これにより、後工程において半導体基板52の裏面Bを研削する場合でも、エッジ部分54のひずみが除去されかつエッジ部分54が断面R状に形成されているので、エッジ部分54にチッピングや割れが発生することを防止できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体基板の表面処理方法に係り、特に半導体基板のエッジ部分のひずみを除去し、かつエッジ部分を断面R状となるように形成する半導体基板の表面処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パッケージの小型・薄型化に伴い、半導体素子を小型化・薄型化する必要がある。特に、携帯電話機などに代表される電子機器の小型化・軽量化に伴って、複数の半導体素子を多段に積層してパッケージに収納するスタックドCSP(チップ・サイズ・パッケージ)も開発されている。これらの要求を満たすため、半導体基板の厚みは、200μm以下、さらには数10μmの厚さにまで薄くすることが求められている。
【0003】
ここで、図12に示すように、半導体基板100は、半導体素子の製造工程間での移送時に生じるチッピングなどを防止するため、そのエッジ部分102に面取り加工が施されている。なお、半導体基板100の表面Fには、保護テープ104が貼り付けられている。しかし、図13に示すように、半導体素子の小型化・薄型化に伴い、半導体基板100の裏面Bを研削することで、この面取り加工されたエッジ部分102の一部102Rが、徐々に鋭角な形状になってしまう。この鋭角な形状は、半導体基板100の厚みが薄くなればなるほど顕著になる。鋭角な形状となったエッジ部分102は、裏面研削時の負荷や後工程での衝撃等によって、簡単にチッピングや割れを起こすといった問題がある。
【0004】
かかる問題の解決方法として、半導体基板の外周部を傾斜させて研削する方法(下記特許文献1参照)や、半導体基板の周縁部を周方向に沿って切断する方法(下記特許文献2参照)が知られている。
【0005】
【特許文献1】特開平08−37169号公報
【特許文献1】特開2003−273053号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、半導体基板の外周部を傾斜させて研削する方法(下記特許文献1参照)では、研削砥石の圧接力に半導体基板が耐えられず、半導体基板にチッピングや割れを発生させてしまう問題がある。
【0007】
また、半導体基板の周縁部を周方向に沿って切断する方法(下記特許文献2参照)では、ダイシングソーを使用するため、半導体基板の周方向に沿ったきれいな曲面で切断することができず、エッジ部分を切断するためにダイシングブレードを押し当てて研削することになる。例えば、図14及び図15に示すように、ダイシングブレード106を半導体基板100に押し当てた場合には、研削と同様に、圧接力により半導体基板100の接触部(図14のX点)がチッピングや割れを起こし易く、さらに裏面Bを研削した場合には半導体基板100の角部(図15のY点)がチッピングや割れを起こし易くなる。
【0008】
そこで、本発明は、上記事情を考慮し、半導体基板の裏面を研削した場合でも、チッピングや割れを防止できる半導体基板の表面処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、半導体基板のエッジ部分のひずみを除去しかつ前記エッジ部分を断面R状となるように形成する半導体基板の表面処理方法であって、前記半導体基板の前記エッジ部分に大気圧プラズマを衝突させることにより、前記エッジ部分の前記ひずみを除去し前記エッジ部分を断面R状に形成することを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、半導体基板のエッジ部分のひずみを除去しかつ前記エッジ部分を断面R状となるように形成する半導体基板の表面処理方法であって、半導体基板の裏面を研削する研削工程と、前記研削工程の終了後、前記半導体基板の前記エッジ部分に大気圧プラズマを衝突させることにより前記エッジ部分の前記ひずみを除去し前記エッジ部分を断面R状に形成するプラズマ処理工程と、を有することを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、半導体基板のエッジ部分のひずみを除去しかつ前記エッジ部分を断面R状となるように形成する半導体基板の表面処理方法であって、半導体基板の裏面を研削する研削工程と、前記研削工程の終了後、前記半導体基板の前記エッジ部分に大気圧プラズマを衝突させることにより前記エッジ部分の前記ひずみを除去し前記エッジ部分を断面R状に形成する第1プラズマ処理工程と、前記研削工程の終了後、前記半導体基板の研削された裏面に大気圧プラズマを衝突させることにより前記裏面のひずみを除去する第2プラズマ処理工程と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、半導体基板のエッジ部分に大気圧プラズマ処理装置などにより発生させた大気圧プラズマを衝突させることにより、エッジ部分のひずみが除去され、同時にエッジ部分が断面R状に形成される。これにより、後工程において半導体基板の裏面を研削する場合でも、エッジ部分のひずみが除去されかつエッジ部分が断面R状に形成されているので、エッジ部分にチッピングや割れが発生することを防止できる。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、研削工程において、半導体基板の裏面が研削される。また、プラズマ処理工程において、研削工程の終了後、半導体基板のエッジ部分に大気圧プラズマ処理装置などにより発生させた大気圧プラズマを衝突させることにより、エッジ部分のひずみが除去され、同時にエッジ部分が断面R状に形成される。これにより、研削工程において半導体基板の裏面が研削されてエッジ部分にひずみが生じエッジ部分の断面が鋭角形状になっても、後工程であるプラズマ処理工程においてエッジ部分のひずみが除去されエッジ部分の断面がR形状になる。この結果、エッジ部分にチッピングや割れが発生することを防止できる。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、研削工程において、半導体基板の裏面が研削される。また、第1プラズマ処理工程において、研削工程の終了後、半導体基板のエッジ部分に大気圧プラズマ処理装置などにより発生させた大気圧プラズマを衝突させることにより、エッジ部分のひずみが除去され、同時にエッジ部分が断面R状に形成される。さらに、第2プラズマ処理工程において、研削工程の終了後、半導体基板の研削された裏面に大気圧プラズマを衝突させることにより、裏面のひずみが除去される。これにより、研削工程において半導体基板の裏面が研削されてエッジ部分にひずみが生じエッジ部分の断面が鋭角形状になっても、後工程である第1プラズマ処理工程においてエッジ部分のひずみが除去されエッジ部分の断面がR形状になる。この結果、エッジ部分にチッピングや割れが発生することを防止できる。また、後工程である第2プラズマ処理工程において研削面のひずみが除去される。この結果、研削面の抗折強度を向上させることができ、研削面のチッピングや割れが発生することを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、本発明の一実施形態に係る半導体基板の表面処理方法について、図面を参照して説明する。
【0016】
先ず、半導体基板の表面処理方法に用いる大気圧プラズマ処理装置について説明する。
【0017】
図1に示すように、大気圧プラズマ処理装置10は、印加電極12を備えている。この印加電極12と対向する位置には接地電極14が配置されている。接地電極14は地面にアース接続されている。また、接地電極14の一方の端部側には、ベルトSを印加電極12と接地電極14との間に送り出すロール状の送出装置16が配置されている。また、接地電極14の他方の端部側には、表面処理されたベルトSを巻き取るロール状の巻取装置18が配置されている。また、接地電極14の両端部近傍には、ベルトSを支持する支持ロール20、22がそれぞれ配置されている。なお、送出装置16は、図示しないモータなどの駆動源に接続されている。これにより、送出装置16は、駆動源からの駆動力により回転駆動できるようになっている。
【0018】
ベルトSは、巻取装置18により巻き取られることにより所定の方向に移動していくが、このベルトSの上面には複数の半導体基板52がその裏面を露出させた状態で載置されている。図2に示すように、1つの半導体基板52のエッジ部分54の表面処理(プラズマ処理)が終了すると、ベルトSが移動して、次の半導体基板52のエッジ部分54のエッジ処理が開始される。なお、半導体基板52の表面Fには、保護テープ56が貼り付けられている。
【0019】
また、印加電極12には、マッチング回路24を介して高周波電源26が電気的に接続されている。この高周波電源26により印加電極12と接地電極14との間に高周波電圧が印加される。また、印加電極12には、導管28により混合器30が接続されている。また、混合器30には、導管32によりガス流量計測装置34を介して第1の処理ガス源36が接続されている。また、混合器30には、導管38によりガス流量計測装置42を介して第2の処理ガス源44が接続されている。
【0020】
ここで、第1の処理ガス源36及び第2の処理ガス源44の内部には、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)などの希ガスや、窒素(N2)などの不活性ガスが充填されている。第1の処理ガス源36及び第2の処理ガス源44の内部には、これら単体の不活性ガスが充填されていてもよく、また数種類の不活性ガスが混合したガスが充填されていてもよいが、励起しやすいヘリウム(He)ガスが充填されていることが特に好ましい。
【0021】
次に、第1実施形態の半導体基板52の表面処理方法について説明する。
【0022】
図1に示すように、駆動源からの駆動により送出装置16及び巻取装置18が回転駆動されて、ベルトS上の半導体基板52が印加電極12と接地電極14との間に送り出される。このとき、印加電極12と接地電極14との間に位置する半導体基板52の姿勢は、ベルトSが各支持ロール20、22により下方から支持されているので、傾斜することなく安定する。
【0023】
また、第1の処理ガス源36からは所定の流量の不活性ガスが導管32を通って混合器30に供給される。この第1の処理ガス源36から供給される不活性ガスは、プラズマ励起のためのベースガスとして作用する。混合器30では、第2の処理ガス源44から供給された不活性ガスと、第1の処理ガス源36から供給された不活性ガスとが混合される。これにより、混合器30では、希釈ガス(処理ガス)が生成される。混合器30で生成された希釈ガス(処理ガス)が導管28を通って印加電極12と接地電極14との間に供給される。
【0024】
一方、印加電極12と接地電極14との間には、高周波電源26から高周波電圧が印加される。このときの周波数は、高周波(数kHzから数十MHz)が用いられるが、特に、工業用周波数である13.56MHzとすることが好ましい。また、印加電極12と接地電極14との間は、大気圧(1013hPa)あるいはその近傍の圧力(900hPa以上1013hPa以下)となっている。なお、印加電極12と接地電極14との間に作用する圧力を900hPaよりも小さく、あるいは1013hPaよりも大きくすると、真空ポンプや真空容器、あるいは加圧装置が別途必要となり、設備の製造コスト及び設備のランニングコストが増大するため、不具合となる。
【0025】
印加電極12と接地電極14との間に希釈ガス(処理ガス)が供給されるとともに高周波電圧が印加されると、印加電極12と接地電極14との間の放電空間内の希釈ガス(処理ガス)が電離してプラズマが発生し、希釈ガス(処理ガス)が電離した励起状態となって活性化される。そして、放電空間内に発生したプラズマが半導体基板52のエッジ部分54に衝突することにより、エッジ部分54の表面処理(プラズマ処理)が行われる。
【0026】
具体的には、図2及び図3に示すように、プラズマが半導体基板52の面取りされたエッジ部分54に衝突すると、エッジ部分54のひずみが除去され、同時にエッジ部分54の角が丸くなりエッジ部分54が断面R状に形成される。これにより、後工程において半導体基板52の裏面Bを研削する場合でも、エッジ部分54のひずみが除去されかつエッジ部分54が断面R状に形成されているので、エッジ部分54にチッピングや割れが発生することを防止できる。
【0027】
次に、第2実施形態の半導体基板52の表面処理方法について説明する。
【0028】
半導体基板52の裏面(研削面)Bが研削装置(図示省略)などにより平面研削される。ここで、半導体基板52の裏面(研削面)Bの研削方法は、従来から周知であり、半導体基板52に保護テープ56を貼り付けてから、バックグラインダによりその裏面を研削・研磨し、その後、保護テープ56を剥離する。また、裏面研磨方法は、半導体基板52を加圧して、定盤または研磨布に押し付け、研磨剤を滴下しながら半導体基板52及び定盤を回転させ、研削及び研磨を行う。上記方法で、図4に示すように、半導体基板52の裏面(研削面)Bが平面研削されると、半導体基板52の厚みが薄くなる。
【0029】
図4に示すように、半導体基板52の裏面(研削面)Bが平面研削されると、半導体基板52の面取りされたエッジ部分54の断面の一部54Rが鋭角形状になる。そこで、半導体基板52がベルトSに載せられて、上記大気圧プラズマ処理装置10を用いた半導体基板52のエッジ部分54の表面処理(プラズマ処理)が行われる。なお、半導体基板52のエッジ部分54の表面処理方法については、上述した通りであるため、説明を省略する。
【0030】
図5に示すように、半導体基板52のエッジ部分54の表面処理が施されると、エッジ部分54のひずみが除去され、かつエッジ部分54が断面R状に形成される。
【0031】
そして、半導体基板52がベルトSから研削装置に移され、半導体基板52の裏面(研削面)Bが研削装置(図示省略)などにより、再度、平面研削される。これにより、図6に示すように、半導体基板52の厚みがさらに薄くなる。半導体基板52の裏面Bが平面研削されると、半導体基板52の面取りされたエッジ部分54の断面の一部54Qが鋭角形状になる。
【0032】
そこで、半導体基板52がベルトSに載せられて、上記大気圧プラズマ処理装置10を用いた半導体基板52のエッジ部分54の表面処理(プラズマ処理)が再度行われる。これにより、図7に示すように、エッジ部分54のひずみが除去され、かつエッジ部分54が断面R状に形成される。
【0033】
以上のように、研削工程において半導体基板52の裏面(研削面)Bが研削されてエッジ部分54にひずみが生じエッジ部分54の断面が鋭角形状になっても、後工程であるプラズマ処理工程においてエッジ部分54のひずみが除去されエッジ部分54の断面がR形状になる。この結果、エッジ部分54にチッピングや割れが発生することを防止できる。
【0034】
次に、第3実施形態の半導体基板52の表面処理方法について説明する。
【0035】
本実施形態の半導体基板52の表面処理方法は、第2実施形態の半導体基板52の表面処理方法において表面処理された半導体基板52の裏面(研削面)Bに対して、さらに平面研削されるものである。
【0036】
すなわち、図7に示す半導体基板52がベルトSから研削装置に移されて、半導体基板52の裏面(研削面)Bが研削装置(図示省略)などにより、再度、平面研削される。これにより、図8に示すように、半導体基板52の厚みがさらに薄くなる。半導体基板52の裏面(研削面)Bが平面研削されると、半導体基板52の面取りされたエッジ部分54の断面の一部54Sが鋭角形状になる。
【0037】
そして、半導体基板52がベルトSに載せられて、上記大気圧プラズマ処理装置10を用いた半導体基板52のエッジ部分54の表面処理(プラズマ処理)が再度行われる。これにより、図9に示すように、エッジ部分54のひずみが除去され、かつエッジ部分54が断面R状に形成される。
【0038】
さらに、図9に示すように、半導体基板52の裏面(研削面)Bの表面処理(プラズマ処理)が行われる。すなわち、大気圧プラズマ処理装置10で発生したプラズマが半導体基板52の裏面(研削面)Bに衝突すると、裏面(研削面)Bのひずみが除去される。
【0039】
以上のように、半導体基板52の裏面(研削面)Bをプラズマ処理することにより、裏面(研削面)Bを改質させて抗折強度を向上させることができる。この結果、半導体基板52の裏面(研削面)Bのチッピングや割れが発生することを防止できる。
【0040】
なお、図1に示す大気圧プラズマ処理装置では、半導体基板52をベルトSで搬送する構成を示したが、この構成に限られるものではなく、例えば、図10に示すように、ベルトSの替わりに、複数のローラ60を設けて、各ローラ60を駆動モータなどで回転駆動させることにより、半導体基板52を所定の方向に搬送するように構成してもよい。
【0041】
また、図11に示すように、筐体70の内部に搬送ロボット72と各チャンバ74を設け、筐体70に設置された各カセット76の内部に収納された半導体基板を搬送ロボット72により各チャンバ74に移送するように構成してもよい。各チャンバ74の内部には、上記した大気圧プラズマ処理装置が配置されており、各チャンバ74に移送された半導体基板は、大気圧プラズマ処理装置により表面処理される。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の半導体基板の表面処理方法に用いる大気圧プラズマ処理装置の構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る半導体基板の表面処理方法で半導体基板のエッジ部分の表面処理を行う前の図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る半導体基板の表面処理方法で半導体基板のエッジ部分の表面処理を行った後の図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る半導体基板の表面処理方法で半導体基板の裏面を平面研削した後の図である。
【図5】図4に示す半導体基板のエッジ部分を表面処理した後の図である。
【図6】図5に示す半導体基板の裏面を平面研削した後の図である。
【図7】図6に示す半導体基板のエッジ部分を表面処理した後の図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る半導体基板の表面処理方法であり、図7に示す半導体基板の裏面を平面研削した後の図である。
【図9】図8に示す半導体基板のエッジ部分を表面処理した後の図である。
【図10】本発明の半導体基板の表面処理方法に用いる大気圧プラズマ処理装置の変形例の構成図である。
【図11】本発明の半導体基板の表面処理方法に用いる大気圧プラズマ処理装置の変形例の構成図である。
【図12】従来技術の半導体基板の表面処理方法で半導体基板の裏面の平面研削を行う前の図である。
【図13】従来技術の半導体基板の表面処理方法で半導体基板の裏面の平面研削を行った後の図である。
【図14】従来技術の半導体基板の表面処理方法で半導体基板のエッジ部分を切断するときの図である。
【図15】従来技術の半導体基板の表面処理方法で半導体基板のエッジ部分を切断した後の図である。
【符号の説明】
【0043】
10 大気圧プラズマ処理装置
52 半導体基板
54 エッジ部分
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体基板の表面処理方法に係り、特に半導体基板のエッジ部分のひずみを除去し、かつエッジ部分を断面R状となるように形成する半導体基板の表面処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パッケージの小型・薄型化に伴い、半導体素子を小型化・薄型化する必要がある。特に、携帯電話機などに代表される電子機器の小型化・軽量化に伴って、複数の半導体素子を多段に積層してパッケージに収納するスタックドCSP(チップ・サイズ・パッケージ)も開発されている。これらの要求を満たすため、半導体基板の厚みは、200μm以下、さらには数10μmの厚さにまで薄くすることが求められている。
【0003】
ここで、図12に示すように、半導体基板100は、半導体素子の製造工程間での移送時に生じるチッピングなどを防止するため、そのエッジ部分102に面取り加工が施されている。なお、半導体基板100の表面Fには、保護テープ104が貼り付けられている。しかし、図13に示すように、半導体素子の小型化・薄型化に伴い、半導体基板100の裏面Bを研削することで、この面取り加工されたエッジ部分102の一部102Rが、徐々に鋭角な形状になってしまう。この鋭角な形状は、半導体基板100の厚みが薄くなればなるほど顕著になる。鋭角な形状となったエッジ部分102は、裏面研削時の負荷や後工程での衝撃等によって、簡単にチッピングや割れを起こすといった問題がある。
【0004】
かかる問題の解決方法として、半導体基板の外周部を傾斜させて研削する方法(下記特許文献1参照)や、半導体基板の周縁部を周方向に沿って切断する方法(下記特許文献2参照)が知られている。
【0005】
【特許文献1】特開平08−37169号公報
【特許文献1】特開2003−273053号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、半導体基板の外周部を傾斜させて研削する方法(下記特許文献1参照)では、研削砥石の圧接力に半導体基板が耐えられず、半導体基板にチッピングや割れを発生させてしまう問題がある。
【0007】
また、半導体基板の周縁部を周方向に沿って切断する方法(下記特許文献2参照)では、ダイシングソーを使用するため、半導体基板の周方向に沿ったきれいな曲面で切断することができず、エッジ部分を切断するためにダイシングブレードを押し当てて研削することになる。例えば、図14及び図15に示すように、ダイシングブレード106を半導体基板100に押し当てた場合には、研削と同様に、圧接力により半導体基板100の接触部(図14のX点)がチッピングや割れを起こし易く、さらに裏面Bを研削した場合には半導体基板100の角部(図15のY点)がチッピングや割れを起こし易くなる。
【0008】
そこで、本発明は、上記事情を考慮し、半導体基板の裏面を研削した場合でも、チッピングや割れを防止できる半導体基板の表面処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、半導体基板のエッジ部分のひずみを除去しかつ前記エッジ部分を断面R状となるように形成する半導体基板の表面処理方法であって、前記半導体基板の前記エッジ部分に大気圧プラズマを衝突させることにより、前記エッジ部分の前記ひずみを除去し前記エッジ部分を断面R状に形成することを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、半導体基板のエッジ部分のひずみを除去しかつ前記エッジ部分を断面R状となるように形成する半導体基板の表面処理方法であって、半導体基板の裏面を研削する研削工程と、前記研削工程の終了後、前記半導体基板の前記エッジ部分に大気圧プラズマを衝突させることにより前記エッジ部分の前記ひずみを除去し前記エッジ部分を断面R状に形成するプラズマ処理工程と、を有することを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、半導体基板のエッジ部分のひずみを除去しかつ前記エッジ部分を断面R状となるように形成する半導体基板の表面処理方法であって、半導体基板の裏面を研削する研削工程と、前記研削工程の終了後、前記半導体基板の前記エッジ部分に大気圧プラズマを衝突させることにより前記エッジ部分の前記ひずみを除去し前記エッジ部分を断面R状に形成する第1プラズマ処理工程と、前記研削工程の終了後、前記半導体基板の研削された裏面に大気圧プラズマを衝突させることにより前記裏面のひずみを除去する第2プラズマ処理工程と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、半導体基板のエッジ部分に大気圧プラズマ処理装置などにより発生させた大気圧プラズマを衝突させることにより、エッジ部分のひずみが除去され、同時にエッジ部分が断面R状に形成される。これにより、後工程において半導体基板の裏面を研削する場合でも、エッジ部分のひずみが除去されかつエッジ部分が断面R状に形成されているので、エッジ部分にチッピングや割れが発生することを防止できる。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、研削工程において、半導体基板の裏面が研削される。また、プラズマ処理工程において、研削工程の終了後、半導体基板のエッジ部分に大気圧プラズマ処理装置などにより発生させた大気圧プラズマを衝突させることにより、エッジ部分のひずみが除去され、同時にエッジ部分が断面R状に形成される。これにより、研削工程において半導体基板の裏面が研削されてエッジ部分にひずみが生じエッジ部分の断面が鋭角形状になっても、後工程であるプラズマ処理工程においてエッジ部分のひずみが除去されエッジ部分の断面がR形状になる。この結果、エッジ部分にチッピングや割れが発生することを防止できる。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、研削工程において、半導体基板の裏面が研削される。また、第1プラズマ処理工程において、研削工程の終了後、半導体基板のエッジ部分に大気圧プラズマ処理装置などにより発生させた大気圧プラズマを衝突させることにより、エッジ部分のひずみが除去され、同時にエッジ部分が断面R状に形成される。さらに、第2プラズマ処理工程において、研削工程の終了後、半導体基板の研削された裏面に大気圧プラズマを衝突させることにより、裏面のひずみが除去される。これにより、研削工程において半導体基板の裏面が研削されてエッジ部分にひずみが生じエッジ部分の断面が鋭角形状になっても、後工程である第1プラズマ処理工程においてエッジ部分のひずみが除去されエッジ部分の断面がR形状になる。この結果、エッジ部分にチッピングや割れが発生することを防止できる。また、後工程である第2プラズマ処理工程において研削面のひずみが除去される。この結果、研削面の抗折強度を向上させることができ、研削面のチッピングや割れが発生することを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、本発明の一実施形態に係る半導体基板の表面処理方法について、図面を参照して説明する。
【0016】
先ず、半導体基板の表面処理方法に用いる大気圧プラズマ処理装置について説明する。
【0017】
図1に示すように、大気圧プラズマ処理装置10は、印加電極12を備えている。この印加電極12と対向する位置には接地電極14が配置されている。接地電極14は地面にアース接続されている。また、接地電極14の一方の端部側には、ベルトSを印加電極12と接地電極14との間に送り出すロール状の送出装置16が配置されている。また、接地電極14の他方の端部側には、表面処理されたベルトSを巻き取るロール状の巻取装置18が配置されている。また、接地電極14の両端部近傍には、ベルトSを支持する支持ロール20、22がそれぞれ配置されている。なお、送出装置16は、図示しないモータなどの駆動源に接続されている。これにより、送出装置16は、駆動源からの駆動力により回転駆動できるようになっている。
【0018】
ベルトSは、巻取装置18により巻き取られることにより所定の方向に移動していくが、このベルトSの上面には複数の半導体基板52がその裏面を露出させた状態で載置されている。図2に示すように、1つの半導体基板52のエッジ部分54の表面処理(プラズマ処理)が終了すると、ベルトSが移動して、次の半導体基板52のエッジ部分54のエッジ処理が開始される。なお、半導体基板52の表面Fには、保護テープ56が貼り付けられている。
【0019】
また、印加電極12には、マッチング回路24を介して高周波電源26が電気的に接続されている。この高周波電源26により印加電極12と接地電極14との間に高周波電圧が印加される。また、印加電極12には、導管28により混合器30が接続されている。また、混合器30には、導管32によりガス流量計測装置34を介して第1の処理ガス源36が接続されている。また、混合器30には、導管38によりガス流量計測装置42を介して第2の処理ガス源44が接続されている。
【0020】
ここで、第1の処理ガス源36及び第2の処理ガス源44の内部には、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)などの希ガスや、窒素(N2)などの不活性ガスが充填されている。第1の処理ガス源36及び第2の処理ガス源44の内部には、これら単体の不活性ガスが充填されていてもよく、また数種類の不活性ガスが混合したガスが充填されていてもよいが、励起しやすいヘリウム(He)ガスが充填されていることが特に好ましい。
【0021】
次に、第1実施形態の半導体基板52の表面処理方法について説明する。
【0022】
図1に示すように、駆動源からの駆動により送出装置16及び巻取装置18が回転駆動されて、ベルトS上の半導体基板52が印加電極12と接地電極14との間に送り出される。このとき、印加電極12と接地電極14との間に位置する半導体基板52の姿勢は、ベルトSが各支持ロール20、22により下方から支持されているので、傾斜することなく安定する。
【0023】
また、第1の処理ガス源36からは所定の流量の不活性ガスが導管32を通って混合器30に供給される。この第1の処理ガス源36から供給される不活性ガスは、プラズマ励起のためのベースガスとして作用する。混合器30では、第2の処理ガス源44から供給された不活性ガスと、第1の処理ガス源36から供給された不活性ガスとが混合される。これにより、混合器30では、希釈ガス(処理ガス)が生成される。混合器30で生成された希釈ガス(処理ガス)が導管28を通って印加電極12と接地電極14との間に供給される。
【0024】
一方、印加電極12と接地電極14との間には、高周波電源26から高周波電圧が印加される。このときの周波数は、高周波(数kHzから数十MHz)が用いられるが、特に、工業用周波数である13.56MHzとすることが好ましい。また、印加電極12と接地電極14との間は、大気圧(1013hPa)あるいはその近傍の圧力(900hPa以上1013hPa以下)となっている。なお、印加電極12と接地電極14との間に作用する圧力を900hPaよりも小さく、あるいは1013hPaよりも大きくすると、真空ポンプや真空容器、あるいは加圧装置が別途必要となり、設備の製造コスト及び設備のランニングコストが増大するため、不具合となる。
【0025】
印加電極12と接地電極14との間に希釈ガス(処理ガス)が供給されるとともに高周波電圧が印加されると、印加電極12と接地電極14との間の放電空間内の希釈ガス(処理ガス)が電離してプラズマが発生し、希釈ガス(処理ガス)が電離した励起状態となって活性化される。そして、放電空間内に発生したプラズマが半導体基板52のエッジ部分54に衝突することにより、エッジ部分54の表面処理(プラズマ処理)が行われる。
【0026】
具体的には、図2及び図3に示すように、プラズマが半導体基板52の面取りされたエッジ部分54に衝突すると、エッジ部分54のひずみが除去され、同時にエッジ部分54の角が丸くなりエッジ部分54が断面R状に形成される。これにより、後工程において半導体基板52の裏面Bを研削する場合でも、エッジ部分54のひずみが除去されかつエッジ部分54が断面R状に形成されているので、エッジ部分54にチッピングや割れが発生することを防止できる。
【0027】
次に、第2実施形態の半導体基板52の表面処理方法について説明する。
【0028】
半導体基板52の裏面(研削面)Bが研削装置(図示省略)などにより平面研削される。ここで、半導体基板52の裏面(研削面)Bの研削方法は、従来から周知であり、半導体基板52に保護テープ56を貼り付けてから、バックグラインダによりその裏面を研削・研磨し、その後、保護テープ56を剥離する。また、裏面研磨方法は、半導体基板52を加圧して、定盤または研磨布に押し付け、研磨剤を滴下しながら半導体基板52及び定盤を回転させ、研削及び研磨を行う。上記方法で、図4に示すように、半導体基板52の裏面(研削面)Bが平面研削されると、半導体基板52の厚みが薄くなる。
【0029】
図4に示すように、半導体基板52の裏面(研削面)Bが平面研削されると、半導体基板52の面取りされたエッジ部分54の断面の一部54Rが鋭角形状になる。そこで、半導体基板52がベルトSに載せられて、上記大気圧プラズマ処理装置10を用いた半導体基板52のエッジ部分54の表面処理(プラズマ処理)が行われる。なお、半導体基板52のエッジ部分54の表面処理方法については、上述した通りであるため、説明を省略する。
【0030】
図5に示すように、半導体基板52のエッジ部分54の表面処理が施されると、エッジ部分54のひずみが除去され、かつエッジ部分54が断面R状に形成される。
【0031】
そして、半導体基板52がベルトSから研削装置に移され、半導体基板52の裏面(研削面)Bが研削装置(図示省略)などにより、再度、平面研削される。これにより、図6に示すように、半導体基板52の厚みがさらに薄くなる。半導体基板52の裏面Bが平面研削されると、半導体基板52の面取りされたエッジ部分54の断面の一部54Qが鋭角形状になる。
【0032】
そこで、半導体基板52がベルトSに載せられて、上記大気圧プラズマ処理装置10を用いた半導体基板52のエッジ部分54の表面処理(プラズマ処理)が再度行われる。これにより、図7に示すように、エッジ部分54のひずみが除去され、かつエッジ部分54が断面R状に形成される。
【0033】
以上のように、研削工程において半導体基板52の裏面(研削面)Bが研削されてエッジ部分54にひずみが生じエッジ部分54の断面が鋭角形状になっても、後工程であるプラズマ処理工程においてエッジ部分54のひずみが除去されエッジ部分54の断面がR形状になる。この結果、エッジ部分54にチッピングや割れが発生することを防止できる。
【0034】
次に、第3実施形態の半導体基板52の表面処理方法について説明する。
【0035】
本実施形態の半導体基板52の表面処理方法は、第2実施形態の半導体基板52の表面処理方法において表面処理された半導体基板52の裏面(研削面)Bに対して、さらに平面研削されるものである。
【0036】
すなわち、図7に示す半導体基板52がベルトSから研削装置に移されて、半導体基板52の裏面(研削面)Bが研削装置(図示省略)などにより、再度、平面研削される。これにより、図8に示すように、半導体基板52の厚みがさらに薄くなる。半導体基板52の裏面(研削面)Bが平面研削されると、半導体基板52の面取りされたエッジ部分54の断面の一部54Sが鋭角形状になる。
【0037】
そして、半導体基板52がベルトSに載せられて、上記大気圧プラズマ処理装置10を用いた半導体基板52のエッジ部分54の表面処理(プラズマ処理)が再度行われる。これにより、図9に示すように、エッジ部分54のひずみが除去され、かつエッジ部分54が断面R状に形成される。
【0038】
さらに、図9に示すように、半導体基板52の裏面(研削面)Bの表面処理(プラズマ処理)が行われる。すなわち、大気圧プラズマ処理装置10で発生したプラズマが半導体基板52の裏面(研削面)Bに衝突すると、裏面(研削面)Bのひずみが除去される。
【0039】
以上のように、半導体基板52の裏面(研削面)Bをプラズマ処理することにより、裏面(研削面)Bを改質させて抗折強度を向上させることができる。この結果、半導体基板52の裏面(研削面)Bのチッピングや割れが発生することを防止できる。
【0040】
なお、図1に示す大気圧プラズマ処理装置では、半導体基板52をベルトSで搬送する構成を示したが、この構成に限られるものではなく、例えば、図10に示すように、ベルトSの替わりに、複数のローラ60を設けて、各ローラ60を駆動モータなどで回転駆動させることにより、半導体基板52を所定の方向に搬送するように構成してもよい。
【0041】
また、図11に示すように、筐体70の内部に搬送ロボット72と各チャンバ74を設け、筐体70に設置された各カセット76の内部に収納された半導体基板を搬送ロボット72により各チャンバ74に移送するように構成してもよい。各チャンバ74の内部には、上記した大気圧プラズマ処理装置が配置されており、各チャンバ74に移送された半導体基板は、大気圧プラズマ処理装置により表面処理される。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の半導体基板の表面処理方法に用いる大気圧プラズマ処理装置の構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る半導体基板の表面処理方法で半導体基板のエッジ部分の表面処理を行う前の図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る半導体基板の表面処理方法で半導体基板のエッジ部分の表面処理を行った後の図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る半導体基板の表面処理方法で半導体基板の裏面を平面研削した後の図である。
【図5】図4に示す半導体基板のエッジ部分を表面処理した後の図である。
【図6】図5に示す半導体基板の裏面を平面研削した後の図である。
【図7】図6に示す半導体基板のエッジ部分を表面処理した後の図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る半導体基板の表面処理方法であり、図7に示す半導体基板の裏面を平面研削した後の図である。
【図9】図8に示す半導体基板のエッジ部分を表面処理した後の図である。
【図10】本発明の半導体基板の表面処理方法に用いる大気圧プラズマ処理装置の変形例の構成図である。
【図11】本発明の半導体基板の表面処理方法に用いる大気圧プラズマ処理装置の変形例の構成図である。
【図12】従来技術の半導体基板の表面処理方法で半導体基板の裏面の平面研削を行う前の図である。
【図13】従来技術の半導体基板の表面処理方法で半導体基板の裏面の平面研削を行った後の図である。
【図14】従来技術の半導体基板の表面処理方法で半導体基板のエッジ部分を切断するときの図である。
【図15】従来技術の半導体基板の表面処理方法で半導体基板のエッジ部分を切断した後の図である。
【符号の説明】
【0043】
10 大気圧プラズマ処理装置
52 半導体基板
54 エッジ部分
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板のエッジ部分のひずみを除去しかつ前記エッジ部分を断面R状となるように形成する半導体基板の表面処理方法であって、
前記半導体基板の前記エッジ部分に大気圧プラズマを衝突させることにより、前記エッジ部分の前記ひずみを除去し前記エッジ部分を断面R状に形成することを特徴とする半導体基板の表面処理方法。
【請求項2】
半導体基板のエッジ部分のひずみを除去しかつ前記エッジ部分を断面R状となるように形成する半導体基板の表面処理方法であって、
半導体基板の裏面を研削する研削工程と、
前記研削工程の終了後、前記半導体基板の前記エッジ部分に大気圧プラズマを衝突させることにより前記エッジ部分の前記ひずみを除去し前記エッジ部分を断面R状に形成するプラズマ処理工程と、
を有することを特徴とする半導体基板の表面処理方法。
【請求項3】
半導体基板のエッジ部分のひずみを除去しかつ前記エッジ部分を断面R状となるように形成する半導体基板の表面処理方法であって、
半導体基板の裏面を研削する研削工程と、
前記研削工程の終了後、前記半導体基板の前記エッジ部分に大気圧プラズマを衝突させることにより前記エッジ部分の前記ひずみを除去し前記エッジ部分を断面R状に形成する第1プラズマ処理工程と、
前記研削工程の終了後、前記半導体基板の研削された裏面に大気圧プラズマを衝突させることにより前記裏面のひずみを除去する第2プラズマ処理工程と、
を有することを特徴とする半導体基板の表面処理方法。
【請求項1】
半導体基板のエッジ部分のひずみを除去しかつ前記エッジ部分を断面R状となるように形成する半導体基板の表面処理方法であって、
前記半導体基板の前記エッジ部分に大気圧プラズマを衝突させることにより、前記エッジ部分の前記ひずみを除去し前記エッジ部分を断面R状に形成することを特徴とする半導体基板の表面処理方法。
【請求項2】
半導体基板のエッジ部分のひずみを除去しかつ前記エッジ部分を断面R状となるように形成する半導体基板の表面処理方法であって、
半導体基板の裏面を研削する研削工程と、
前記研削工程の終了後、前記半導体基板の前記エッジ部分に大気圧プラズマを衝突させることにより前記エッジ部分の前記ひずみを除去し前記エッジ部分を断面R状に形成するプラズマ処理工程と、
を有することを特徴とする半導体基板の表面処理方法。
【請求項3】
半導体基板のエッジ部分のひずみを除去しかつ前記エッジ部分を断面R状となるように形成する半導体基板の表面処理方法であって、
半導体基板の裏面を研削する研削工程と、
前記研削工程の終了後、前記半導体基板の前記エッジ部分に大気圧プラズマを衝突させることにより前記エッジ部分の前記ひずみを除去し前記エッジ部分を断面R状に形成する第1プラズマ処理工程と、
前記研削工程の終了後、前記半導体基板の研削された裏面に大気圧プラズマを衝突させることにより前記裏面のひずみを除去する第2プラズマ処理工程と、
を有することを特徴とする半導体基板の表面処理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2008−60165(P2008−60165A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−232679(P2006−232679)
【出願日】平成18年8月29日(2006.8.29)
【出願人】(501114693)株式会社ウインズ (23)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月29日(2006.8.29)
【出願人】(501114693)株式会社ウインズ (23)
【Fターム(参考)】
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