説明

半導体薬液加熱装置

【課題】大型化することなく、半導体薬液の熱交換作用に必要な電磁誘導電力の発生量を増加することができる。
【解決手段】現像液が流通する螺旋形状の発熱管11と、この発熱管の両端部同士を電気的に短絡させる短絡部材12と、発熱管及び短絡部材を包囲するように配置し、高周波電力に応じて発熱管に対して電磁誘導電力を発生させる加熱コイル13とを有し、短絡部材は、発熱管の電磁誘導電力に応じて短絡電流を発生し、この短絡電流に応じて発熱管を加熱し、発熱管は、短絡電流の加熱作用に応じて、同管内を流通する現像液の温度を目標温度になるように、現像液を加熱するヒータユニット5Aであって、発熱管と加熱コイルとを磁気的に結合する強磁性部材15を備え、強磁性部材は、加熱コイルの両端部13A及び発熱管の両端部11A,11Bから突出するように、螺旋状部11Cで構成する挿通孔11D内に内挿配置するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば半導体基板や液晶基板等の製造過程で使用される、例えば現像液等の半導体薬液を熱交換作用で目標温度まで加熱する半導体薬液加熱装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、このような半導体薬液加熱装置としては、加熱装置及び冷却装置を使用して、恒温液槽及び処理液槽間で半導体薬液を循環させることで、半導体薬液の温度を調整するサーキュレータ方式の半導体薬液加熱装置が広く普及している(例えば特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1の半導体薬液加熱装置は、処理液槽から供給する半導体薬液を恒温液が収容された恒温液槽を経由して前記処理液槽に戻す処理液循環処理を実行すると共に、前記恒温液槽に収容される恒温液の温度制御に応じて前記半導体薬液の温度を調整する半導体薬液加熱装置であって、前記恒温液槽内に配設され、前記恒温液を加熱する加熱装置と、前記恒温液槽外に設けられ、前記恒温液を所定の温度になるように冷却制御する冷却装置と、前記冷却装置及び前記恒温液槽間で恒温液を循環させるための恒温液循環装置と、前記恒温液循環経路中に配設され、前記恒温液の循環の有無を切り替えるバルブと、前記循環される半導体薬液の温度を検出する温度検出装置と、前記温度検出装置の検出液温に応じて前記バルブ及び前記加熱装置を制御し、前記恒温液循環及び恒温液加熱を切替制御する切替制御装置とを備えたものである。
【0004】
特許文献1の半導体薬液加熱装置によれば、半導体薬液の温度に応じて恒温液の循環又は恒温液槽の恒温液の加熱を切替選択し、恒温液槽及び処理液槽間で循環される半導体薬液を間接的に温度制御するようにしたので、半導体薬液を応答性よく高精度に温度制御することができるものである。
【0005】
しかしながら、特許文献1のサーキュレータ方式の半導体薬液加熱装置によれば、加熱装置では電力密度が高く1℃単位で半導体薬液の加熱調整を行なうことができないため、冷却装置で加熱装置の加熱調整制御温度領域まで半導体薬液の温度を一旦下げた後、加熱装置で半導体薬液を加熱して目標温度の半導体薬液を得るようにした、すなわち加熱装置及び冷却装置を使用して恒温液槽及び処理液槽間で半導体薬液を循環して目標温度の半導体薬液を得るようにしたが、循環作用で温度を調整するようにしているために応答性が鈍く、例えば1℃単位での温度調整が必要な現像液の場合は高速かつ高精度な温度調整が要求されるため、例えば半導体薬液の温度を1秒以内で±0.1℃以下の誤差範囲で1℃上昇させるような高速かつ高精度な温度調整は極めて難しい。
【0006】
また、特許文献1のサーキュレータ方式の半導体薬液加熱装置によれば、冷却装置及び恒温液循環装置等の特別な装置を設置する必要があるため、限られたスペースから同装置の設置スペースを確保しなければならず、しかも、例えば半導体薬液を現像液にした場合、この現像液を恒温化(18℃)にするためには約50KWを超える電力を必要とし、これら冷却装置の消費電力に加えて、恒温液循環装置の消費電力を確保する必要があるため、設置スペースの確保及び電力消費量の増大によって設備コストの増大に繋がる。
【0007】
また、特許文献1のサーキュレータ方式の半導体薬液加熱装置によれば、例えば半導体薬液を、高精度回路露光用の現像液とした場合、循環作用で現像液自体が酸化し、後工程で使用する露光装置に必要な温度律則「アレニウス法則」による安定した化学反応が得られず、露光安定性を確保することができない。
【0008】
そこで、本出願人は、上記事態に対処すべく、従来のサーキュレータ方式の半導体薬液加熱装置に比較して、装置全体の小型化及び消費電力量の削減を図ることで設備コストの大幅削減を実現しながら、半導体薬液に対する高速かつ高精度な安定した温度調整を実現すると共に、例えば半導体薬液を現像液にした場合、後工程に必要な露光装置の露光安定性に寄与する半導体薬液加熱装置を考案している。
【0009】
では、本出願人が考案した半導体薬液加熱装置に関わる現像液加熱システムについて説明する。図5は現像液加熱システム内部の概略構成を示すブロック図である。
【0010】
図5に示す現像液加熱システム1は、半導体基板や液晶基板等の原板を配置した処理槽2と、この処理槽2に配置した原板に塗布するためのテトラ・メチル・アンモニウム・ハイドロオキサイド(TMAH)等の現像液を収容した現像液タンク3と、この現像液タンク3から第1導通管4Aを通じて現像液を供給して同現像液を加熱し、この加熱した現像液を、第2導通管4Bを通じて処理槽2に排出するヒータユニット5と、現像液の目標温度を設定する温度調節ユニット6と、ヒータユニット5の流出口(端部)11B近傍に配置し、この流出口11Bから排出する現像液の現在温度を検出する温度センサ7と、この温度センサ7にて検出した現像液の現在温度と温度調節ユニット6にて設定した目標温度とを比較し、この比較結果に基づいて、ヒータユニット5に対して現像液の目標温度までの加熱量に相当する電圧パルスを出力するPLCユニット8と、このPLCユニット8の電圧パルスに基づいて、ヒータユニット5に対して現像液の目標温度までの加熱量に相当する高周波電力を出力するドライバユニット9とを有している。
【0011】
温度調節ユニット6は、後工程で使用する露光装置に必要な温度律則「アレニウス法則」による安定した化学反応を得るための目標温度を設定するものである。
【0012】
図6はヒータユニット5内部の略断面構造を示す説明図である。
【0013】
図6に示すヒータユニット5は、第1導通管4A及び第2導通管4B間を連結し、現像液タンク3からの現像液を流通する、導電性材料の発熱管11と、この発熱管11の流入口(端部)11A及び流出口(端部)11B近傍同士を電気的に短絡させる非磁性材料の短絡部材12と、発熱管11及び短絡部材12を包囲するように配置し、高周波電力に応じて発熱管11に対して電磁誘導電力を発生する加熱コイル13と、加熱コイル13を収容する磁気遮蔽カバー14とを有し、加熱コイル13は、高周波電力に応じて一次側磁束を発生し、この一次側磁束で発熱管11に二次側磁束を発生し、これら一次側磁束及び二次側磁束に応じて発熱管11に電磁誘導電力を発生し、短絡部材12は、発熱管11の電磁誘導電力に応じて短絡電流を発生し、この短絡電流に応じて発熱管11を加熱し、発熱管11は、短絡電流の加熱作用に応じて、同管内を流通する現像液の温度を目標温度になるように、この現像液を加熱するものである。
【0014】
また、発熱管11は、螺旋状に巻回した流通路である螺旋状部11Cで構成し、その一端を流入口11Aとして第1導通管4Aに連結し、その他端を流出口11Bとして第2導通管4Bに連結して構成するものである。尚、螺旋状部11Cのターン間隔は約1mmとするものである。
【0015】
また、発熱管11は、例えばハステロイ、ステンレス、インコネル、チタン等の導電性材料で構成し、発熱管11に流通する現像液がTMAHの場合、例えば強アルカリ耐性材料等の腐食耐性を備えたハステロイC22で構成することが望ましい。
【0016】
また、加熱コイル13は、表皮効果抑制のためリッツ線板状電線等のコイルで構成するものである。さらに、磁気遮蔽カバー14は、アルミニウム等の磁気遮蔽材料で構成するものである。
【0017】
図7は現像液加熱システム1に関わるヒータユニット5、PLCユニット8及びドライバユニット9内部の構成を電気的見地から示す説明図である。
【0018】
図7に示すPLCユニット8は、温度センサ7にて検出した現像液の現在温度と温度調節ユニット6にて設定した目標温度とを比較する温度比較部21と、この温度比較部21の比較結果に基づいて目標温度までの加熱量に相当する電圧パルスを生成する電圧パルス生成部22と、この電圧パルス生成部22にて生成した電圧パルスをドライバユニット9に供給する電圧パルス出力部23とを有している。
【0019】
また、ドライバユニット9は、商用電源31から交流電力を整流する整流回路32と、この整流回路32にて整流した電力を平滑化する平滑コンデンサ33と、この平滑コンデンサ33で平滑化した電力を直流電力としてドライバユニット9全体に供給する補助電源34と、ヒータユニット5内部の加熱コイル13に供給する高周波電力を生成する高周波電力生成部35と、高周波電力生成部35を駆動制御する駆動制御部36とを有し、駆動制御部36は、PLCユニット8内部の電圧パルス出力部23からの目標温度までの加熱量に相当する電圧パルスを検出すると、この電圧パルスに対応した高周波電力を生成するように、高周波電力生成部35を駆動制御するものである。
【0020】
高周波電力生成部35は、2個のIGBT素子で構成する第1素子群37Aと、2個のIGBT素子で構成する第2素子群37Bとで構成するフルブリッジ回路で構成し、駆動制御部36の駆動制御に応じて各素子群37A及び37BをON・OFF駆動し、これら各素子群37A、37Bの駆動内容に応じて目標温度までの加熱量に相当する高周波電力を生成し、この高周波電力をヒータユニット5内部の加熱コイル13に供給するものである。尚、第1素子群37A及び第2素子群37Bは同時にON駆動しないものである。
【0021】
また、第1素子群37A及び第2素子群37Bは、IGBT素子で構成するようにしたが、例えばパワートランジスタやパワーMOSFET等で構成するようにしても良い。また、高周波電力生成部35は、フルブリッジ回路で構成するようにしたが、一石式インバータで構成するようにしても良い。
【0022】
ヒータユニット5は、加熱コイル13に相当するrLC直列共振回路41(一次側コイル41A及びコンデンサ41B)と、発熱管11に相当する二次側コイル42と、短絡部材12に相当する抵抗43とで構成し、rLC直列共振回路41は、ドライバユニット9内部の高周波電力生成部35からの高周波電力に応じて一次側磁束を発生し、この一次側磁束で二次側コイル42(発熱管11)に二次側磁束を発生し、これら一次側磁束及び二次側磁束で発熱管11に電磁誘導電力を発生し、抵抗43(短絡部材12)では、電磁誘導電力に応じて短絡電流を発生し、この短絡電流に応じて二次側コイル42(発熱管11)を加熱するものである。その結果、発熱管11は、短絡電流の加熱作用に応じて、同管内を流通する現像液の温度を目標温度になるように、現像液を加熱するものである。
【0023】
尚、加熱コイル13に相当するrLC直列共振回路41の一次側コイル41A及び、発熱管11に相当する二次側コイル42間はトランス結合であるものの、一般的な密結合ではなく、疎結合である。なぜならば、加熱コイル13及び発熱管11間を密結合とすると、発熱管11の加熱時に発熱管11自体が伸縮変化して同密結合を崩すことになるからである。従って、発熱管11自体の伸縮変化に対応すべく、発熱管11及び加熱コイル13間のトランス結合は疎結合ということになる。
【0024】
次に現像液加熱システム1の動作について説明する。
【0025】
まず、温度センサ7は、ヒータユニット5の流出口11Bから排出された現像液の現在温度を検出し、この現在温度をPLCユニット8に通知する。
【0026】
また、PLCユニット8内部の温度比較部21では、温度センサ7にて現像液の現在温度を検出すると、この現在温度と、温度調節ユニット6で設定した現像液の目標温度とを比較する。
【0027】
PLCユニット8内部の電圧パルス生成部22は、温度比較部21の比較結果に基づいて、目標温度までの加熱量に相当する電圧パルスを生成し、電圧パルス出力部23を通じて同電圧パルスをドライバユニット9に出力する。
【0028】
ドライバユニット9内部の駆動制御部36は、PLCユニット8からの電圧パルスに基づいて、目標温度までの加熱量に相当する駆動制御信号を高周波電力生成部35に供給する。
【0029】
高周波電力生成部35は、駆動制御信号に応じて第1素子群37A及び第2素子群37Bを駆動制御し、この駆動内容に応じて、目標温度までの加熱量に相当する高周波電力を生成し、この高周波電力をヒータユニット5内部のrLC直列共振回路41(加熱コイル13)に供給する。
【0030】
rLC直列共振回路41(加熱コイル13)は、高周波電力に応じて一次側磁束を発生し、この一次側磁束で発熱管11(二次側コイル42)に二次側磁束を発生し、これら一次側磁束及び二次側磁束で発熱管11(二次側コイル42)に電磁誘導電力を発生させる。
【0031】
短絡部材12は、発熱管11の電磁誘導電力に応じて短絡電流を発生し、この短絡電流に応じて発熱管11を加熱する。その結果、発熱管11は、短絡電流の加熱作用に応じて同管内を流通する現像液を加熱することになる。
【0032】
このように現像液加熱システム1のヒータユニット5によれば、現像液の現在温度を検出し、この検出した現在温度及び目標温度に基づき、目標温度までの加熱量に相当する高周波電力を生成し、この高周波電力に応じて発熱管11を流通する現像液を加熱するフィードバック制御を継続することで、高速かつ高精度に発熱管11の流出口11Bから目標温度の現像液を排出し、この目標温度の現像液を、第2導通管4Bを通じて処理槽2内のターゲットに塗布することになる。その結果、後工程の露光装置では、目標温度の現像液であることから、この現像液自体が酸化することなく、温度律則「アレニウス法則」による安定した化学反応を得ることができるため、高精度ファインパターンを形成できるような露光安定性を確保することができる。
【0033】
また、ヒータユニット5によれば、加熱コイル13が高周波電力に応じて一次側磁束を発生し、この一次側磁束で発熱管11に二次側磁束を発生し、これら一次側磁束及び二次側磁束で発熱管11に電磁誘導電力を発生し、この電磁誘導電力に応じて短絡部材12に短絡電流を発生し、この短絡電流の加熱作用に応じて発熱管11を加熱し、その結果、同管内を流通する半導体薬液の温度を目標温度になるように、現像液を加熱するようにしたので、発熱管11自体で均一なジュール熱交換作用を行なうことで均一な昇温効果を確保すると共に、発熱管11及び短絡部材12のどの部分でも同一の電力密度になるため、その電力密度を従来のサーキュレータ方式の半導体薬液加熱装置に比較して1/3未満程度に抑えることで現像液の変質や改質を抑制することができ、その結果、高速かつ高精度の安定した温度調整を確保することができる。
【0034】
さらに、現像液加熱システム1によれば、従来のサーキュレータ方式の半導体薬液加熱装置のような冷却装置や恒温液循環装置等の特別な装置が必要ないため、システム全体の小型化及び消費電力量の大幅削減を図り、その結果、設備コストの大幅削減を実現することができる。
【0035】
さらに、現像液加熱システム1によれば、循環作用を要することなく、現像液を高速かつ高精度な安定した温度調整を確保することで、現像液自体が酸化することなく、後段の露光装置に必要な温度律則「アレニウス法則」による安定した化学反応を得ることができるため、高精度ファインパターンを形成できるような露光安定性を確保することができる。
【0036】
さらに、現像液加熱システム1によれば、発熱管11が、その略中央部を螺旋状に捩回して構成するようにしたので、同発熱管11内を螺旋状に現像液が流通することで、同管内壁面に衝突して乱流効果及びミキシング効果を発揮することで、より一層の均一な昇温効果を確保することができる。
【0037】
さらに、現像液加熱システム1によれば、発熱管11の流出口11B近傍で現像液の現在温度を検出し、この検出した現在温度及び目標温度に基づき、目標温度までの加熱量に相当する高周波電力を生成し、この高周波電力に応じて発熱管11を流通する現像液を加熱するフィードバック制御を継続し、高速かつ高精度にヒータユニット5の流出口11Bから目標温度の現像液を排出するようにしたので、従来のサーキュレータ方式のシステムに比較して、システム全体の小型化及び消費電力の削減を図ることで設備コストの大幅削減を実現し、更には発熱管11自体で均一なジュール熱交換作用を行なうことで均一な昇温効果を確保すると共に、発熱管11及び短絡部材12のどの部分でも同一の電力密度になるため、その電力密度を従来のサーキュレータ方式の半導体薬液加熱装置に比較して1/3未満程度に抑えることで現像液の変質や改質を抑制することができ、その結果、高速かつ高精度の安定した温度調整を確保することができる。
【特許文献1】実公平6−12394号公報(請求項1及び図1参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0038】
しかしながら、本出願人が考案した現像液加熱システム1のヒータユニット5によれば、熱交換作用に必要な電磁誘導電力の発生量を増加させるために、発熱管11に相当する二次側コイル42の両端短絡時の一次側コイル41Aから見た等価インダクタンス、すなわち二次側コイル42の自己インダクタンスを増加する必要があるため、長岡係数モデルの自己インダクタンス算出方法を考えると、二次側コイル42のターン数を増やすことで自己インダクタンスを増やすこともできるが、二次側コイル42が発熱管11で構成しているため、発熱管11の螺旋状部11Cのターン数を増やすと、発熱管11自体が大型化し、その結果、ヒータユニット5全体が大型化してしまうことになる。
【0039】
また、二次側コイル42(L2)を発熱管11で構成していることから、発熱管11の螺旋状部11Cのターン間隔(空隙)は、図6に示すように、約1mm程度であるが、この空隙で図8に示すようにターン毎に二次側漏れ磁束φ3が発生し、発熱管11の二次側磁束を同一方向に集中することができないため、発熱管11の自己インダクタンスを保持できず、その結果、電磁誘導電力の発生量が減少してしまうことになる。
【0040】
本発明は上記点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、大型化することなく、二次側コイルである発熱管の自己インダクタンスを増加することができ、その結果、電磁誘導電力の発生量を増やすことができる半導体薬液加熱装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0041】
上記目的を達成するために本発明の半導体薬液加熱装置は、その略中央部を螺旋状に捩回して構成し、半導体薬液が流通する導電性材料の発熱管と、この発熱管の両端部同士を電気的に短絡させる非磁性材料の短絡部材と、前記発熱管及び前記短絡部材を包囲するように配置し、高周波電力に応じて前記発熱管に対して電磁誘導電力を発生させる加熱コイルとを有し、前記短絡部材は、前記発熱管の電磁誘導電力に応じて短絡電流を発生し、この短絡電流に応じて前記発熱管を加熱すると共に、前記発熱管は、前記短絡電流の加熱作用に応じて、同管内を流通する前記半導体薬液の温度を目標温度になるように、前記半導体薬液を加熱する半導体薬液加熱装置であって、前記発熱管と前記加熱コイルとを磁気的に結合する強磁性部材を備え、前記強磁性部材は、前記加熱コイルの長手方向に対して前記加熱コイルの両端部から突出し、さらに前記発熱管の長手方向に対して前記発熱管の両端部から突出するように、前記発熱管で構成する挿通孔に内挿配置し、前記高周波電力に応じて発生する前記発熱管の磁束及び漏れ磁束を収束するようにした。
【0042】
従って、本発明の半導体薬液加熱装置によれば、前記発熱管と前記加熱コイルとを磁気的に結合する強磁性部材を備え、前記強磁性部材は、前記加熱コイルの長手方向に対して前記加熱コイルの両端部から突出し、さらに前記発熱管の長手方向に対して前記発熱管の両端部から突出するように、前記発熱管で構成する挿通孔に内挿配置し、前記高周波電力に応じて発生する前記発熱管の磁束及び漏れ磁束を収束するようにしたので、二次側コイルとして機能する発熱管のターン数を増やさなくても、発熱管の自己インダクタンスが増加し、その結果、大型化することなく、電磁誘導電力の発生量を増やすことができる。
【0043】
また、本発明の半導体薬液加熱装置は、前記強磁性部材が、前記短絡部材で保持されるように、前記挿通孔内に内挿配置するようにしても良い。
【0044】
従って、本発明の半導体薬液加熱装置によれば、強磁性部材が、前記短絡部材で保持されるように、前記挿通孔内に内挿配置するようにしたので、前記挿通孔内に強磁性部材を保持する保持部材を新たに設けなくても、短絡部材を使用して挿通孔内に強磁性部材を保持することができる。
【0045】
また、本発明の半導体薬液加熱装置は、前記加熱コイルが、rLC直列共振回路で構成し、前記高周波電力に応じて前記電磁誘導電力を発生するようにしても良い。
【0046】
従って、本発明の半導体薬液加熱装置によれば、rLC直列共振回路で加熱コイルを構成し、高周波電力に応じて電磁誘導電力を発生するようにしたので、簡単な回路構成で、インバータスイッチングノイズを発生することなく、高周波電力の動作周波数を変えることで電磁誘導電力の発生量を変更することができる。
【0047】
また、本発明の半導体薬液加熱装置は、前記加熱コイルの外周面を包囲するように強磁性材料の磁気遮蔽部材を配置して構成するようにしても良い。
【0048】
従って、本発明の半導体薬液加熱装置によれば、前記加熱コイルの外周面を包囲するように強磁性材料の磁気遮蔽部材を配置して構成するようにしたので、例えば加熱コイルで発生する外部への磁束漏れを防止することができる。
【0049】
また、本発明の半導体薬液加熱装置は、前記高周波電力が可聴周波数を超えた周波数領域を使用するようにしても良い。
【0050】
従って、本発明の半導体薬液加熱装置によれば、高周波電力が可聴周波数を超えた周波数領域を使用するようにしたので、騒音防止は勿論のこと、発熱管を流通する半導体薬液を、例えば現像液とした場合、その現像液の分子レベルに振動を与えることで現像液のクラスタを均一にすることになるため、半導体表面上に塗布する現像液の表面張力が弱まり、更には、その現像液が半導体表面のトレンチ溝の深部まで浸入させることができる。
【発明の効果】
【0051】
上記のように構成された本発明の半導体薬液加熱装置によれば、前記発熱管と前記加熱コイルとを磁気的に結合する強磁性部材を備え、前記強磁性部材は、前記加熱コイルの長手方向に対して前記加熱コイルの両端部から突出し、さらに前記発熱管の長手方向に対して前記発熱管の両端部から突出するように、前記発熱管で構成する挿通孔に内挿配置し、前記高周波電力に応じて発生する前記発熱管の磁束及び漏れ磁束を収束するようにしたので、二次側コイルとして機能する発熱管のターン数を増やさなくても、発熱管の自己インダクタンスが増加し、その結果、大型化することなく、電磁誘導電力の発生量を増やすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0052】
以下、図面に基づいて本発明の半導体薬液加熱装置に関わる実施の形態を示す現像液加熱システムについて説明する。図1は本実施の形態に関わるヒータユニット5A内部の略断面構造を示す説明図である。尚、図5に示す現像液加熱システム1と重複する構成については同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。
【0053】
図1に示すヒータユニット5Aと図6に示すヒータユニット5とが異なるところは、発熱管11と加熱コイル13とを磁気的に結合する強磁性部材15を備え、強磁性部材15は、加熱コイル13の長手方向に対して加熱コイル13の両端部13Aから突出し、さらに発熱管11の長手方向に対して発熱管11の両端部11A,11Bから突出するように、発熱管11の螺旋状部11Cで構成する挿通孔11Dに内挿配置し、ドライバユニット9からの高周波電力に応じて発生する発熱管11の二次側磁束及び二次側漏れ磁束を収束すると共に、高周波電力に応じて発生する加熱コイル13の一次側磁束及び発熱管11の二次側磁束を収束する点にある。
【0054】
尚、強磁性部材15の寸法L1、加熱コイル13の両端部13A間の寸法L2及び発熱管11の両端部11A,11B間の寸法L3とした場合、寸法L3<寸法L2<寸法L1の条件が成立する寸法とし、強磁性部材15は、加熱コイル13の両端部13Aから突出し、さらに発熱管11の両端部11A,11Bから突出するように、発熱管11の螺旋状部11Cで構成する挿通孔11Dに内挿配置するものである。
【0055】
また、強磁性部材15は、発熱管11の両端部11A,11B同士を電気的に接続する短絡部材12に保持されるように、挿通孔11D内に固定配置されるものである。
【0056】
強磁性部材15は、発熱管11で発生する二次側磁束及び、発熱管11の螺旋状部11Cのターン毎に発生する二次側漏れ磁束を収束することで発熱管11の自己インダクタンスを増やすことができるものである。
【0057】
図3は発熱管11の自己インダクタンスと高周波電力の動作周波数との特性を端的に示す説明図である。
【0058】
加熱コイル13の一次側コイルと発熱管11の二次側コイルの空間距離を近づけ、一次側コイルのターン数を二次側コイルの5倍程度にし、二次側コイル短絡時に関わる発熱管11の自己インダクタンスと高周波電力の動作周波数との特性を検証した結果、強磁性部材15を螺旋状部11Cの挿通孔11D内に内挿配置した場合の特性Aと、図6に示す強磁性部材15を配置しない(空芯)場合の特性Bとを比較すると、特性Aでは、特性Bに比較して約5倍の自己インダクタンスを得ることができる。尚、発熱管11の自己インダクタンスを一定限度以上にすることは、直列共振回路方式での二次側コイル短絡によるジュール熱の加熱作用では重要な要素であることは言うまでもない。
【0059】
その結果、図3に示す通り、発熱管11の螺旋状部11Cの挿通孔11D内に強磁性部材15を挿通配置した場合、強磁性部材15を配置しない(空芯)場合に比較して、発熱管11の自己インダクタンスを増加することができる。
【0060】
尚、請求項記載の半導体薬液加熱装置はヒータユニット5A、発熱管は発熱管11、短絡部材は短絡部材12、加熱コイルは加熱コイル13、強磁性部材は強磁性部材15、挿通孔は挿通孔11D、rLC直列共振回路はrLC直列共振回路41に相当するものである。
【0061】
次に本実施の形態に関わるヒータユニット5Aの動作につき、図1、図2、図5及び図7を交えて説明する。
【0062】
まず、図5に示す温度センサ7は、ヒータユニット5Aの流出口11Bから排出された現像液の現在温度を検出し、この現在温度をPLCユニット8に通知する。
【0063】
また、図7に示すPLCユニット8内部の温度比較部21では、温度センサ7にて現像液の現在温度を検出すると、この現在温度と、温度調節ユニット6で設定した現像液の目標温度とを比較する。
【0064】
PLCユニット8内部の電圧パルス生成部22は、温度比較部21の比較結果に基づき、目標温度までの加熱量に相当する電圧パルスを生成し、電圧パルス出力部23を通じて同電圧パルスをドライバユニット9に出力する。
【0065】
ドライバユニット9内部の駆動制御部36は、PLCユニット8からの電圧パルスに基づき、目標温度までの加熱量に相当する駆動制御信号を高周波電力生成部35に供給する。
【0066】
高周波電力生成部35は、駆動制御信号に応じて第1素子群37A及び第2素子群37Bを駆動制御し、この駆動内容に応じて、目標温度までの加熱量に相当する高周波電力を生成し、この高周波電力をヒータユニット5A内部のrLC直列共振回路41(加熱コイル13)に供給する。尚、高周波電力は、20kHz以上の動作周波数を使用するものである。
【0067】
rLC直列共振回路41(加熱コイル13)は、図2に示すように、高周波電力に応じて一次側磁束を発生すると、この一次側磁束に応じて、発熱管11(二次側コイル42)に二次側磁束を発生させる。
【0068】
強磁性部材15は、発熱管11の螺旋状部11Cのターン毎に発生する二次側漏れ磁束を二次側磁束に収束すると共に、この収束した二次側磁束と、加熱コイル13の一次側磁束とを収束することになる。
【0069】
その結果、強磁性部材15は、発熱管11の二次側磁束及び二次側漏れ磁束を収束することで発熱管11の自己インダクタンスが増加することになる。
【0070】
さらに短絡部材12は、発熱管11の自己インダクタンスの増加に応じて、これら自己インダクタンスに対応した電磁誘導電力の発生量に相当する短絡電流を発生し、この短絡電流に応じて発熱管11を加熱する。その結果、発熱管11は、短絡電流の加熱作用に応じて同管内を流通する現像液を加熱することになる。
【0071】
従って、本実施の形態によれば、発熱管11と加熱コイル13とを磁気的に結合する強磁性部材15を備え、強磁性部材15は、加熱コイル13の長手方向に対して加熱コイル13の両端部13Aから突出し、さらに発熱管11の長手方向に対して発熱管11の両端部11A,11Bから突出するように、発熱管11の螺旋状部11Cで構成する挿通孔11Dに内挿配置し、ドライバユニット9からの高周波電力に応じて発生する発熱管11の二次側磁束及び二次側漏れ磁束を収束するようにしたので、二次側コイルとして機能する発熱管11の螺旋状部11Cのターン数を増やさなくても、発熱管11の自己インダクタンスが増加することができ、その結果、電磁誘導電力の発生量を増やすことができるため、システム全体の小型化に大きく寄与することができる。
【0072】
また、本実施の形態によれば、強磁性部材15が、短絡部材12で保持されるように、挿通孔11D内に内挿配置するようにしたので、挿通孔11D内に強磁性部材15を保持する保持部材を新たに設けなくても、短絡部材12を使用して挿通孔11D内に強磁性部材15を固定することができる。
【0073】
また、本実施の形態によれば、rLC直列共振回路41で加熱コイル13を構成し、高周波電力に応じて発熱管11の電磁誘導電力を発生させるようにしたので、簡単な回路構成で、インバータスイッチングノイズを発生することなく、高周波電力の動作周波数を変えることで電磁誘導電力の発生量を変更することができる。
【0074】
また、本実施の形態によれば、加熱コイル13の外周面を包囲するように、磁気遮蔽カバー14を導電性材料で構成するようにしたので、加熱コイル13で発生する外部への磁束漏れを確実に防止することができる。
【0075】
また、本実施の形態によれば、高周波電力の動作周波数を、可聴周波数領域を超えた20kHz以上の周波数領域を使用するようにしたので、騒音防止は勿論のこと、この高周波電力に応じて発熱管11を流通する現像液の分子レベルに振動を与えることで現像液のクラスタを均一にすることになるため、半導体表面上に塗布する現像液の表面張力が弱まり、更には、その現像液が半導体表面のトレンチ溝の深部まで浸入させることができる。
【0076】
尚、上記実施の形態においては、発熱管11の螺旋状部11Cの挿通孔11D内に強磁性部材15を配置する構成にしたが、この構成に加えて加熱コイル13のターン数を増やせば発熱管11の自己インダクタンスを増やすことができ、その結果、電磁誘導電力の発生量を増やすことができる。
【0077】
また、上記実施の形態においては、磁気遮蔽カバー14を、例えばアルミニウム等の導電性材料で構成するようにしたが、磁気遮蔽カバー14をフェライトコア等の強磁性材料で構成するようにしても良く、導電性材料で構成した場合、加熱コイル13及び磁気遮蔽カバー14間に所定距離の空隙を必要とするが、強磁性材料で構成した場合、所定距離の空隙を要することなく、加熱コイル13及び磁気遮蔽カバー14間を隣接することができ、しかも、磁気遮蔽カバー14の強磁性材料で加熱コイル13に発生する一次側漏れ磁束を一次側磁束に収束することになるため、その結果、図3に示す特性Cのように発熱管11の自己インダクタンスをも増加することができる。
【0078】
尚、上記実施の形態においては、半導体薬液として現像液を加熱するヒータユニット5Aを例に挙げて説明したが、例えば半導体薬液を電磁誘導電力で冷却するシステムについても適応可能であることはいうまでもない。
【0079】
また、上記実施の形態においては、発熱管11の螺旋状部11Cの挿通孔11D内に強磁性部材15を配置する構成にしたが、図4に示すように強磁性部材15の両端部15Aを加熱コイル13側に近づけるようにしても良く、この場合、強磁性部材15の両端部15Aが加熱コイル13に近いため、加熱コイル13に発生する一次側漏れ磁束を一次側磁束に収束することになるため、発熱管11の自己インダクタンスを増やすことができ、その結果、電磁誘導電力の発生量を増やすことができる。
【0080】
また、上記実施の形態においては、PLCユニット8にて現像液の現在温度と目標温度とを比較し、この比較結果に基づいて、ヒータユニット5に対して現像液の目標温度までの加熱量に相当する電圧パルスを出力し、ドライバユニット9は電圧パルスに基づいて、現像液の目標温度までの加熱量に相当する高周波電力を出力するようにしたが、例えばPLCユニット8にて電圧パルスではなく、ヒータユニット5に対して現像液の目標温度までの加熱量に相当する電流(4−20mA/0−10mA)を出力し、ドライバユニット9が電流に基づき、現像液の目標温度までの加熱量に相当する高周波電力を出力するようにしても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明の半導体薬液加熱装置によれば、発熱管と加熱コイルとを磁気的に結合する強磁性部材を備え、前記強磁性部材は、前記加熱コイルの長手方向に対して前記加熱コイルの両端部から突出し、さらに前記発熱管の長手方向に対して前記発熱管の両端部から突出するように、前記発熱管で構成する挿通孔に内挿配置し、前記高周波電力に応じて発生する前記発熱管の磁束及び漏れ磁束を収束するようにしたので、二次側コイルとして機能する発熱管のターン数を増やさなくても、発熱管の自己インダクタンスが増加することになるため、その結果、大型化することなく、電磁誘導電力の発生量を増やすことができるため、半導体薬液として、例えば現像液を加熱する現像液加熱システムのヒータユニットに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の半導体薬液加熱装置に関わる実施の形態を示す現像液加熱システム内部の要部であるヒータユニット内部の略断面構造を示す説明図である。
【図2】本実施の形態に関わるヒータユニット内部の磁束の状態を端的に示す説明図である。
【図3】本実施の形態に関わるヒータユニット内部の発熱管の自己インダクタンス及び高周波電力の動作周波数との特性を端的に示す説明図である。
【図4】他の実施の形態に関わるヒータユニット内部の略断面構造を示す説明図である。
【図5】本出願人が考案した従来技術の半導体薬液加熱装置に関わる実施の形態を示す現像液加熱システム内部の概略構成を示すブロック図である。
【図6】本出願人が考案した従来技術に関わるヒータユニット内部の略断面構造を示す説明図である。
【図7】本出願人が考案した従来技術に関わるPLCユニット、ドライバユニット及びヒータユニット内部の構成を電気的見地から示す説明図である。
【図8】本出願人が考案した従来技術に関わるヒータユニット内部の磁束の状態を端的に示す説明図である。
【符号の説明】
【0083】
5A ヒータユニット(半導体薬液加熱装置)
11 発熱管
11A 端部
11B 端部
12 短絡部材
13 加熱コイル
13A 両端部
41 rLC直列共振回路


【特許請求の範囲】
【請求項1】
その略中央部を螺旋状に捩回して構成すると共に、その管内を半導体薬液が流通する導電性材料の発熱管と、この発熱管の両端部同士を電気的に短絡させる非磁性材料の短絡部材と、前記発熱管及び前記短絡部材を包囲するように配置し、高周波電力に応じて前記発熱管に対して電磁誘導電力を発生させる加熱コイルとを有し、前記短絡部材は、前記発熱管の電磁誘導電力に応じて短絡電流を発生し、この短絡電流に応じて前記発熱管を加熱すると共に、前記発熱管は、前記短絡電流の加熱作用に応じて、同管内を流通する前記半導体薬液の温度を目標温度になるように、前記半導体薬液を加熱する半導体薬液加熱装置であって、
前記発熱管と前記加熱コイルとを磁気的に結合する強磁性部材を備え、
前記強磁性部材は、
前記加熱コイルの長手方向に対して前記加熱コイルの両端部から突出し、さらに前記発熱管の長手方向に対して前記発熱管の両端部から突出するように、前記発熱管で構成する挿通孔に内挿配置し、前記高周波電力に応じて発生する前記発熱管の磁束及び漏れ磁束を収束することを特徴とする半導体薬液加熱装置。
【請求項2】
前記強磁性部材は、
前記短絡部材で保持されるように、前記挿通孔内に内挿配置したことを特徴とする請求項1記載の半導体薬液加熱装置。
【請求項3】
前記加熱コイルは、
rLC直列共振回路で構成し、前記高周波電力に応じて前記電磁誘導電力を発生することを特徴とする請求項1又は2記載の半導体薬液加熱装置。
【請求項4】
前記加熱コイルの外周面を包囲するように強磁性材料の磁気遮蔽部材を配置して構成することを特徴とする請求項1、2又は3記載の半導体薬液加熱装置。
【請求項5】
前記高周波電力は、可聴周波数を超えた周波数領域を使用することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の半導体薬液加熱装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−171779(P2008−171779A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−6338(P2007−6338)
【出願日】平成19年1月15日(2007.1.15)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】