説明

半導体装置およびその製造方法

【課題】金等のバンプ電極を用いた狭ピッチな微細フリップチップ接続を低コストかつ高信頼に達成すること。
【解決手段】配線が形成された基板と、前記基板上に配置され、半導体回路、及び前記半導体回路に電気的に連絡する複数の外部端子が形成された第一の半導体素子と、前記第一の半導体素子は、前記外部端子を介して前記配線に電気的に連絡され、前記第一の半導体素子と前記基板との間に形成され、前記外部端子の周囲に充填された接着材と、を備え、前記基板表面から前記半導体素子の前記外部端子が形成され主面の反対側の主面までの厚さは、前記外部端子の位置する領域の方がその周囲より厚くなるよう形成されている領域を有する。
【効果】バンプ電極の塑性変形を抑制し,温度変化や外力に対して高信頼性接続を低コストなプロセスで達成できる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置に関し、半導体素子と基板とを接着材を介して固定された半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
既存のLSI製品を先進の実装技術で高密度かつ狭ピッチに実装し高性能なシステムを実現するSiP(System in Package)技術1)が注目されている。LSIと基板を狭ピッチに実装(接続)する技術として,200〜300μm以上の接続ピッチに対しては従来から広く適用されているC4(Controlled Collapse Chip Connection) 2)によるはんだバンプ接合がある。一方,はんだでは実現が困難な200μmピッチ以下のバンプ接続技術として金バンプを用いたフリップチップ技術がある。この金バンプを用いた接合方法には,金/金接合3)や金/はんだ接合4)のようにメタラジカルな接合技術とACF(Anisotropic Conductive Film)やACP(Anisotropic Conductive Paste)等を用いた非メタラジカルな接合技術がある。この中で非メタラジカルな接合はバンプ/電極間の電気的導通と封止プロセスを一回の低温熱圧着で達成でき,かつ鉛フリーで接続可能であることから,狭ピッチ接続を低コストで実現できる環境対応実装技術として有力視されている。ACFを用いた実装構造は,液晶用のドライバーICをガラス基板上に接続する方法として採用されてきたが,近年,低コストで有機基板への狭ピッチ接続を可能にする技術として,盛んに適用が進められている。
【0003】
ACF等を用いた非メタラジカルな接合では,はんだ接続のように接合部が合金結合しているのではなく,金バンプと基板上の電極との接触によって電気的な導通を達成しているため,金属製のバンプ電極とそれらを封止した接着剤の熱膨張差の影響により保証温度範囲内で接触圧力が無くなってしまうと電気的に断線してしまうという問題がある。これに対して本接合形態を考慮した接合信頼性向上のための発明がいくつ開示されている。例えば特開平11−067832号公報では,ACF(異方性導電樹脂)を用いたフリップチップ接合において,例えばバンプ電極である金の線膨張係数よりもACF材のそれを同等かそれ以下にすることで,接続信頼性を向上させる製造方法を提供している。また,2001−308230号公報では,金バンプによるフリップチップ接合部分を封止する材料の線膨張係数よりも,LSIチップ領域を含む全体を封止する材料の線膨張係数を小さくすることで,フリップチップ接合部の接続信頼性を向上させる製造方法を提供している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
これらの、構造では、金バンプによるフリップチップ接合部を封止した材料の熱収縮によってバンプ接触面に圧縮応力が生じ電気的な導通を達成しているため,高温試験等の環境試験において封止材料の熱膨張によってバンプの接触応力が減少するのを,周囲の低熱膨張な封止樹脂が抑え込むことによって接続信頼性を安定化させていると考えられる。
【0005】
上記特開平11−067832で提供された発明では,一般的な金の線膨張係数は14ppm前後であるので,有機系の材料で上記と同等またはそれ以下の物性を達成できるバインダー材料となると,物性的に使用できるものが大幅に制限されてしまう。また,金バンプよりもACF材の線膨張係数が小さい場合,圧着硬化時に十分な圧縮応力がバンプの接触界面に発生せず,初期的な接合信頼性が十分に得られない場合がある。
【0006】
さらに,2001−308230で提供された発明では,低熱膨張な樹脂で全体を封止することは,封止後の冷却時にも,フリップチップ領域の封止樹脂の熱収縮を抑制してしまうため,再度加熱昇温された場合の接続マージンを増加させる効果はあまり大きくない。
【0007】
上記の発明はいずれも温度サイクル試験や高温放置試験等の昇温加熱によってバンプ接触面の圧縮応力が減少するのを防止することに主眼がおかれた発明である。しかしながら,最近の有機基板へのフリップチップ接続の適用によって,LSIチップと線膨張係数差が大きい有機基板との接続においては,昇温加熱時だけでなく冷却過程においても接続信頼性の低下を生じる恐れがある。これは,両者の線膨張係数差によるバイメタル現象によって,冷却過程において反りが発生し,コーナ領域のバンプ電極で接触応力の減少が生じるためである。
【0008】
さらに,携帯電話をはじめとするモバイル機器への用途が非常に多くなっているため,従来の耐温度サイクル性や耐湿性だけでなく,筐体の変形や落下時の衝撃によって内蔵された搭載基板が外力によって変形し,基板に実装されたLSIの接続信頼性を悪化させることを防止することが望まれる。
【0009】
本発明の目的は,前記の課題を解決でき、外部端子と対応する基板との高信頼な電気的接続構造を備えた半導体装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このように、本発明によれば,50〜60μm以下の狭ピッチなフリップチップ接続を低コストかつ高信頼に達成することが可能である。具体的には,バンプ電極の塑性変形を抑制できるため,温度サイクル試験に対して高寿命な設計が可能となり,携帯機器実装に伴う基板曲げ外力に対しても強く,接着界面を低応力化できるため,吸湿に伴うマイグレーションの発生も抑制する効果が高くなる。
【0011】
さらに将来的な実装構造の更なる薄型化やマルチチップ構造や三次元積層構造に対しても好適な高信頼接続を達成することが可能となる。
【0012】
本発明は、例えば、外部端子とその周囲に形成される接着材を介して積層された基板を備えた半導体装置に関して、前記基板表面から前記半導体素子の配線及び前記外部端子の形成される主面の反対側の主面までの厚さが前記外部端子の位置する領域の方がその周囲より厚くなるよう形成されている領域を有する。
【0013】
特に、前記第一の半導体素子の第一の前記外部端子が配置される領域は、前記基板表面から前記半導体素子の前記外部端子の位置する主面と反対側の主面までの厚さの最も大きい部分と小さい部分との差が20nm以上である。或いは前記差が100nm以下である。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を以下に説明する。なお、本発明は、以下に記載された形態に限られるのではなく、公知技術を用いて改良・修正することを妨げるものではない。
(1)一の実施の形態例として,半導体集積回路が形成されている半導体素子と、前記半導体素子が実装される配線基板と、前記半導体素子と前記配線基板が、前記半導体素子上に形成された複数の突起電極によって,前記配線基板に形成された複数の基板電極と電気的に接続されており、前記半導体素子と前記配線基板の隙間を充填するように形成された接着材からなる半導体装置において、前記突起電極によって電気的に接続されている領域あるいは位置における厚さ方向の総厚さが,前記突起電極位置における半導体素子あるいは配線基板の撓み変形によって,前記突起電極が形成されていない領域あるいは位置における厚さ方向の総厚さより厚くなるように形成されている。
【0015】
前記半導体素子と前記基板との間は前記外部端子の周囲の外部端子が設置されていない領域では接着剤によって固定されている。一方、前記外部端子と対応する基板とは、はんだ等のような導電性の固定部材を非設置として配置されている領域を有する。これは、実質的にははんだなどの固定部材が前記外部端子と対応する基板との間に設置されていないことを意味する。もっとも、これは、前記固定部材が実質的に非設置であると言う意味に過ぎず、製造工程上外部端子の周囲に充填される接着剤が前記外部端子と対応する前記基板との間に配置されることを許容するものである。前記半導体素子の前記外部端子が形成された主面或いは前記主面の反対側の主面であって、前記外部端子が位置する領域は、前記外部端子が位置する領域の周囲の領域よりも大きな曲率を有する。前記の周囲の領域として、前記外部端子の周囲であればよい。例えば、半導体素子の端部近傍に外部端子が配置されているタイプの素子の場合は、素子の一つの辺の端部近傍に設置された外部端子と、その対向する辺の端部に設置された外部端子との中央部における曲率を比較することができる。或いは、素子の中央部を通るように外部端子が配置されている場合は、外部端子と素子端部とをの中央分での曲率を比較することができる。
【0016】
例えば、具体的には、前記突起電極によって電気的に接続されている領域の直上直下の前記半導体素子裏面(バックグラインド面)あるいは搭載基板裏面に曲げ曲率が形成され,厚さ方向に撓んでいる。
(2)あるいは,半導体装置において、前記突起電極を支点として,前記接着材の熱収縮によって生じる曲げモーメント力によって,前記半導体素子あるいは前記配線基板に生じる曲げ曲率の厚さに対する変化率が顕著に大きくなるように,少なくとも前記半導体素子の厚さが0.1mm以下,あるいは有機系材料から構成される前記配線基板の厚さが0.2mm以下,あるいはその両者からなるよう形成されている。
(3)或いは、さらに,上記の半導体装置において,突起電極の基板電極への接続間隔が60μm以下である場合,突起電極と基板電極間の接合が金属結合ではなく,両電極の接触によって電気的導通が達成さている場合,突起電極周囲を充填している接着材の室温における線膨張係数は20ppm以上,50ppm以下の範囲にあり,基板電極直下の搭載基板材のガラス転移温度が100℃以上,250℃以下の範囲にのみある場合,配線基板の総厚と半導体素子の総厚およびその隙間を充填した接着材の総厚からなる3層積層構造において定義される曲げ変形に対する中立軸位置が,前記接着材の総厚領域にあって,例えば半導体素子がシリコンで,配線基板が有機系材料からなる場合,配線基板に対する半導体素子の厚さの比率を0.25〜0.35の範囲で構成されている。
【0017】
以下に作用効果のメカニズムについて説明する。図8は,厚いチップと厚い基板の組合わせの場合と,薄いチップと薄い基板の組合わせの場合において,本実装方法を適用した際の各構成部材の変形状態を概念的に示した図である。
【0018】
本実装形態における電気的な導通は,LSIチップ上に形成されたバンプ電極を,ACF等の異方性導電接着材あるいは非導電性の接着材を介して基板電極に熱圧着し,上記接着材の硬化収縮および圧着温度からの熱収縮によって,バンプ電極/基板電極間の接触面に接触圧力が生じることで達成される。
【0019】
したがって,チップ発熱に伴う温度変化や吸湿等による材料の経時変化に対して,接触面の接触圧力を設計的に安定化させることが,高信頼な接続を達成する上で非常に重要となる。昨今の接続ピッチに微細化に伴い,バンプ電極サイズも微細化が加速し,例えば80μmピッチ接続を達成するには,少なくとも直径が60μm以下のバンプサイズにする必要がある。バンプの微細化により,上記接着材の熱収縮に伴う接触面の圧縮応力が増大し,バンプの塑性変形を加速させやすくなっている。バンプ電極の塑性変形(永久変形)が大きくなると,再加熱された際に接触面の接触応力は急速に減少し,接続信頼性を悪化させる。
【0020】
図8に示すように厚いチップと厚い基板の組合わせでは,挟まれる両者の剛性が大きいために,接着材の熱収縮に伴う負荷はバンプ電極に集中し,図示のようにバンプの塑性変形(永久変形)を加速させる。これに対して薄チップと薄基板の組合わせでは,室温レベルでは、図示のように接着材の熱収縮に伴う変形をLSIチップまたは基板の変形で吸収できるので,適正な接触圧力を確保しながらも,バンプ電極の塑性変形を抑制することができる。
【0021】
さらに,接着材の熱収縮に伴って発生する接着界面の引張/せん断応力も減少するため,接着界面のはく離防止にも効果的である。LSIチップや基板電極は弾性変形の範囲内でバンプ電極接続部の上下両端方向に膨らむように変形するので,再加熱時にも変形は可逆的に作用し,バンプ電極接触面に作用する接触圧力の減少を抑制し,当初の設計目標であるバンプ接触面の接触圧力をより安定な方向へ改善することが可能である。
【0022】
図9はLSIチップおよび有機基板に単位曲げモーメントが生じた際に発生する曲げ曲率を材料力学のはり理論から算出した結果である。図中に示したように,曲げモーメントによって発生する曲率は,弾性係数と厚さの3乗に反比例する。先の図1に示したように,接着材の熱収縮によりバンプ電極を支点とした曲げモーメントがLSIチップに作用した際に,図示のような曲げ曲率rが形成されるのは,少なくとのチップ厚さが0.3mm以下になった場合で,0.1mmより薄くなると曲げ曲率が急速に大きくなることがわかる。有機系基板の場合も少なくとも0.5mm以下になった場合で,0.2mmより薄くになると曲げ曲率が急速に大きくなることがわかる。すなわち,LSIチップを有機系配線基板に本実装形態で接続する際には,LSIチップを0.1mmより薄くする,あるいは基板厚さ(ガラスエポキシ有機系)を0.2mmより薄くした組合わせで実施すれば,先に示した図1のメカニズムよりバンプ電極の塑性変形を抑制しながら,LSIチップあるいは配線基板の弾性変形によって温度変化に対するバンプ電極接触面の接触力の維持が可能となり,高信頼な接続を達成することができる。尚、厚さの下限は、製造プロセス上の観点やその他の観点で定めることができる。なお、一例としては、以下の観点で定めることができる。前記チップについては、圧着する際の強度を確保する観点から0.01mm以上であることが好ましい。前記基板に関しては、製造上の容易性の観点から0.05mm以上であることが好ましい。
【0023】
図10は,有機系基板に本実装方法を用いてLSIチップを実装した構造において,外力によって基板が変形を受けた際の各構成部材の変形状態を概念的に示したものである。図中には搭載したチップが厚い場合と薄い場合が示されている。外力によって搭載基板が図示のような変形を受けた場合,全体の反り変形によって曲げ曲率が大きくなり,LSIチップには平坦に戻ろうとする反力が作用してくる。
【0024】
したがってLSIチップが厚くて剛性が大きいと,接着材がその反力にうち負けてバンプ電極接触面の接触圧力が減少するが,LSIチップが薄くて剛性が小さければその減少を防止できる。
【0025】
さらに,基板変形に対して接続信頼性を向上させる方法としては,図中に示すように,バンプ電極/基板電極の接触接合エリアを含む接着材で充填された領域を,曲げ変形に対する厚さ方向の中立軸位置にすることが有効である。これにより,曲げや反り変形に対してLSIチップや搭載基板と接着材との接着界面やバンプ電極/基板電極接合部の変形が抑制されるため,より高信頼な接続構造を達成することができる。これは材料力学のはり理論から,各構成部材の弾性係数と厚さから簡便に定義することが可能である。例えば,LSIチップがシリコンで搭載基板が有機系材料(例えばガラスエポキシ)からなる場合,LSIチップの搭載基板に対する厚さの比率が0.3程度の場合に,両者の接合界面が中立軸位置となる。実際にはその中間領域にバンプ電極による接続界面を含む接着材領域が存在するので,先の厚さの比率が0.25〜0.35の範囲にあるようにLSIチップと搭載基板の厚さが設定されれば,外力等に対してバンプ電極界面の変形を抑制し,高信頼な接続構造を達成できる。
【0026】
温度サイクル試験等の冷却過程においても同様な現象が生じる場合がある。有機系基板の線膨張係数(一般に10〜20ppm)はLSIチップ(シリコン)の線膨張係数(3ppm程度)に比べて格段に小さいため,熱圧着温度からの冷却過程において,搭載基板に外力を受けた場合と同様な反り変形を生じる。したがって,LSIチップの剛性が大きい場合や,圧着温度からのΔTが大きい場合にはバンプ電極接触面の接触応力が減少し,接続信頼性を悪化させる可能性がある。
【0027】
図11は,上記の発生メカニズムを定量的に検証するために,有限要素法による構造解析を行い,バンプ電極接触面に作用する接触応力及び塑性ひずみ変化を算出した結果である。図中にはチップ厚さが0.4mmで基板厚さが1.0mmの組合わせで解析した場合(いずれも単位モーメント力に対して曲げ曲率を形成しない条件)と,チップ厚さが0.05mmで基板厚さが0.4mmの組合わせで解析した場合(チップ厚さが単位モーメント力に対して大きな曲げ曲率を形成できる条件)がそれぞれ示されている。
【0028】
これにより、チップ厚/基板厚が厚い組合わせでは,圧着温度からの冷却によってバンプ電極接触面に高い圧縮応力が作用し,それに伴いバンプ接触面に大きな塑性ひずみを生じている。したがって,下限温度から再加熱されるとチップ厚/基板厚が薄い組合わせに比べてかなり低温側で圧縮の接触応力がゼロになり,電気的接続が保てなくなってしまうことがわかる。さらに,チップ厚/基板厚が厚い組合わせでは,本解析で定義している下限温度(−55℃)に達する前の冷却過程の途中から,バンプ接触面の接触応力の減少が始まっているが,薄い組合わせの場合には下限温度まで圧縮の接触応力の減少を生じ難い。以上の有限要素法による検討結果から,上記に述べたメカニズムが定量的に検証されていることがわかる。このように薄いチップを用いることが好ましい。
【0029】
図1は本発明における第一の実施形態を示した断面図である。バンプ電極1がエリアアレイ状またはペリフェラル状に形成されたLSIチップ2を,LSIチップ上に形成されているバンプ電極1と同配置でメッキが施された電極パッド3が形成されている基板4上に,接着材5を介して熱圧着により搭載される。接着材にはNi粒子や樹脂状粒子に導電性のメタライズを施したような導電性粒子が混在した異方性導電性接着材や導電性粒子が混在しない非導電性接着材でもよい。接着材の線膨張係数が大きくなると微細なバンプ電極の塑性変形が加速されるため,接着材の室温における線膨張係数が20ppm以上,50ppm以下の特性を持つ材料であることが望ましい。
【0030】
熱圧着時の上記接着材5の硬化反応および熱圧着温度からの熱収縮により,バンプ電極1/基板電極3間の接触面に接触圧力が作用し電気的導通が達成される。バンプ電極1/基板電極3の接続間隔は一般には100μmピッチ以下の場合に適用されるが,60μmピッチ以下の微細なバンプ電極に対する接続に対して本発明は特に効果的である。なお、ピッチの下限はプロセス上の制約などで定めることができる。
【0031】
例えば、バンプ形成プロセスの容易性の観点からは、10μmピッチ以上であることが好ましい。LSIチップ2上に形成されるバンプ電極1は金ワイヤを用いたスタッドバンプ方式や,より狭ピッチな接続においては金めっきにより形成される。金以外の材料を電極材料として用いることも可能であるが,接触導通構造であるため,表面状態が安定な元素で電極が構成された方がよい。搭載される基板4はガラス系,セラミック系,有機系(テープ基板含む)いずれの基板でも可能であり,基板表層にはLSIチップ2のバンプ電極1と同一ピッチで基板電極配線3が形成されている。
【0032】
有機系基板に搭載される場合,基板電極直下の基板材料のガラス転移温度が100℃以下に存在すると,LSIチップの動作環境や耐湿試験環境においてバンプ電極接触面の応力緩和が生じて接続信頼性を悪化させるため,上記基板材料のガラス転移温度は100℃以上,250℃以下にのみ存在する材料であることが望ましい。
【0033】
さらに基板配線3間の絶縁のためレジスト層6が形成されるが,LSIチップ1の搭載領域は上記接着材5で封止されるため搭載領域にはレジスト層6が無くてもよい。搭載されているLSIチップ1及び基板4は,図9に示すように単位モーメント力に対して曲げ曲率が形成される厚さで構成されるため,バンプ電極1搭載部直上または直下にLSIチップ2および基板4には,バンプ電極1を支点とした上記接着材5の熱収縮に伴う曲げモーメント力が作用する。このため図1に示したような曲げ曲率r1,r2が形成される。
【0034】
したがってバンプ電極1搭載部と単に上記接着材5で封止されている部分の厚さ方向の絶対値t1,t2は異なることになり,バンプ電極1搭載部の搭載基板4を含めた総厚さt1は,バンプ電極1が無い部分の総厚さt2より厚くなるように構成される。
【0035】
または、搭載基板4のLSIチップ2の側の主面からLSIチップ2の搭載基板側の主面と反対側の主面までの厚を見た場合、バンプ電極1の位置する領域はその周囲よりも厚くなるよう形成される(t11に対するt21)。
【0036】
また、LSIチップ2のバンプ電極1が位置する(積層方向に見て重なる配置になる)領域において、前記搭載基板表面から前記LSIチップのバンプ電極2が配置される主面と反対側の主面までの厚さの最も大きい部分と小さい部分との差が20nm以上である(t11とt12との差)。これにより、小型で効率的な実装された半導体装置を作成できる。より好ましくは、強度を確保する観点から、差が100nm以下であることが好ましい。
【0037】
また、LSIチップ2のうちバンプ電極1が位置する(積層方向に見て重なる配置になる)領域の代わりに、比較のし易さの観点から、LSIチップ2のうち、前記バンプ電極1に対応して基板側に形成される電極パッドのような基板電極3が位置する(積層方向に見て重なる位置になる)領域について前記差を見ることもできる。ここで、前記搭載基板表面から前記LSIチップのバンプ電極2が配置される主面と反対側の主面までの厚さの最も大きい部分と小さい部分との差が20nm以上である(t11とt13との差)。より好ましくは、強度を確保する観点から、差が100nm以下であることが好ましい。
【0038】
このように、測定しやすさの観点から、搭載基板表面とは、バンプ電極に対応するパッド電極のような基板電極3を有する場合はその表面から測定することができるものとする。
【0039】
または、LSIチップ2のバンプ電極1が形成された主面或いは前記主面の反対側の主面であって、前記バンプ電極1が位置する領域は、前記バンプ電極1が位置する領域の周囲の領域よりも大きな曲率を有する。前記の周囲の領域として、前記バンプ電極1の周囲であればよい。例えば、LSIチップ2の端部近傍にバンプ電極1が配置されているタイプの素子の場合は、素子の一つの辺の端部近傍に設置されたバンプ電極1と、その対向する辺の端部に設置されたバンプ電極1との中央部における曲率を比較することができる。或いは、素子の中央部を通るようにバンプ電極1が配置されている場合は、バンプ電極1とLSIチップ2端部との中央分での曲率を比較することができる。
【0040】
例えば、具体的には、前記突起電極によって電気的に接続されている領域の直上直下の前記半導体素子裏面(バックグラインド面)あるいは搭載基板裏面に曲げ曲率が形成され,厚さ方向に撓んでいる状態であってよい。
【0041】
先の図9で示したように,LSIチップ1については0.1mm以下,ガラスエポキシ等有機系の基板4については0.2mm以下であると,その効果が劇的に上昇するため望ましく,いずれか一方が達成されている場合でもよい。なお、バンプ電極の高さは、10μm以上であることができる。或いは更に、50μm以下であることができる。
【0042】
図2の実施例で示すように,必ずしもLSIチップ1と搭載基板4の両側に曲げ曲率r1,r2が形成される必要はなく,LSIチップ1だけをより薄くしてLSIチップ1側にのみ、もしくはLSIチップ1側の方が搭載基板4よりも大きな曲げ曲率r1が形成された構造でもよい。さらに,バンプ電極1を含む接着材5の領域が曲げに対する中立軸位置になるように,例えば有機系の搭載基板厚さが0.3mmの場合には,チップ厚さは75μm〜105μm(基板厚さの0.25〜0.35倍)の範囲で(より薄い側で)形成されるのが望ましい。本実施例では搭載されたLSIチップ1は1チップであるが,面内に複数のLSIチップを本実装形態で実装された場合においても同様である。
【0043】
図3は本発明における実施形態の第一の実装例を示した断面図である。基本的には図1の実施例と同様の構造を有するが、本実施例においては、配線基板4の裏面にははんだボール11を形成するための配線パターンが形成されており,はんだボール11が配線基板4に搭載されたBGA(Ball Grid Array)パッケージとして提供される。これを提供された先のマザーボード10にはんだボール11を介して一括リフローされ電気的に接続される。あるいは,はんだボール11を搭載しないパッケージとして提供し,これを提供先マザーボード上に塗布されたはんだペーストではんだボールを介さず実装するLGA(Land Grid Array)構造で一括リフローされ電気的に接続されてもよい。このようにすることにより、小型で配線長の短くて、LSIチップ1の変形容易のためマザーボードに連絡するはんだボールへの応力集中を緩和できるので、外力等にも強い、信頼性の高いBGAパッケージを形成することができる。
【0044】
図4は本発明における実施形態の第二の実装例を示した断面図である。基本的には前記図3R>3の構造と共通するが、本実施例では、直接提供先のマザーボード(フレキ基板等)へフリップチップ接続される構造とする。前記同様に、マザーボードへの接続部への応力集中を抑制できる。
【0045】
後述するように,本発明に係わる実装構造は,LSIチップ搭載エリアの部分加熱のみ(ツール側からの加熱のみ)で熱圧着を行った方が接続信頼性上も有利な構造であるので,図3に示したような個々のパッケージのインターポーザ用配線基板への搭載だけでなく,図4に示すように直接提供先のマザーボード(フレキ基板等)へフリップチップ接続されてもよい。ステージ側を加熱する必要がない(少なくともはんだの溶融温度に達する温度まで加熱する必要がない)ため,はんだ等で実装された他の部品との混載も可能である。
【0046】
図5は本発明における第二の実施形態を示した断面図である。本実施例の基本構造は第一の実施例と同様であるが,本実施例では、第一の実施例に示した構造で搭載されたLSIチップ2の上面に,さらに別のLSIチップ2aが積層されている。例えば一般的に使われているエポキシ系ダイボンディング用の接着材7を用いて熱圧着により積層される。熱圧着された後に,積層されたLSIチップ上のアルミ電極と基板上に形成された電極パッド間を金ワイヤ8によるワイヤボンディングによって電気的に接続される。
【0047】
積層されたLSIチップ2aの回路面が露出しているので,耐湿性を保持するためポッティングレジンかトランスファーモールドレジン9によってLSIチップ搭載領域が封止される。この際,積層される上段側のLSIチップ2aは下段のLSIチップ2と同等の厚さでも構わないが,下段のLSIチップ2より厚くしてもよい。これは同じシリコン同士を積層しているため,上段のLSIチップ2aの剛性の影響を下段のLSIチップ2がほとんど受けないためである。
【0048】
これにより、特にワイヤボンディングにより外部と電気的連絡を図るチップを搭載する場合に、上に載っているワイヤボンディングのチップ厚さを厚くすることにより、ワイヤボンディングの信頼性を高めることができ、高性能のパッケージを提供することに寄与することができる。
【0049】
なお、製造の都合によっては、積層される上段側のLSIチップ2aは下段のLSIチップ2と同等の厚さにしてもよい。
【0050】
図6は本発明における第三の実施形態を示した断面図である。本実施例は第二の実施例から,さらにもう一段別のLSIチップ2bが積層されている。プロセスも第二の実施例と同等であるが,この場合三段めのLSIチップ2bは二段目のLSIチップ2aより小さいチップサイズのもので構成されている。この場合においても,二段目,三段目のLSIチップ2a,2bは一段目のLSIチップ2と同等の厚さでもよいが,それより厚くても構わない。LSIチップの製品構成は,二段目と三段目のチップサイズのみでそれ以外の制限を受けるものではない。
【0051】
ただし,昨今デジタル家電に代表されるように,通信機能を搭載したRF(Radio Frequency)素子混載あるいはアナログ素子混載の高速処理システムへの需要が高まっており,特にアナログ素子では外力に対して特性がアナログ的に変化してしまうため,極力ストレスフリーに近い条件で実装されるのが望ましい。
【0052】
しかがって,アナログ素子混載のシステムを本実装形態で実現する場合には,三段積層構造の二段目にアナログ素子を搭載し,上下にはデジタル素子搭載されるのがよい。
【0053】
前記アナログ素子としては、例えばAD変換素子、RF素子であることができる。前記デジタル素子としては、例えばメモリ、マイコン、ASICであることができる。薄型LSIによる実装応力による特性変動が生じた場合、変動が信号変動となるためである。一方、デジタル素子はH/Lレベルに対して特性が決まるので特性変動の絶対値がH/Lレベルの範囲内であればよいためである。
【0054】
これはチップ同士の三段積層であるため,搭載基板が有機系でLSIチップと線膨張係数差が大きい場合や全体をトランスファーモールド封止した際に,二段目に積層されたLSIチップは上下のLSIチップによってそれらとの熱変形差が拘束されるため,二段目のLSIチップ2aにおいてはよりストレスフリーに近い実装が可能となり,実装構造においてより高機能なシステムを実現することができる。
【0055】
この具体例として、積層されたチップのうち、最下及び最上のチップでない中間の層のチップにアナログ素子を備え、前記搭載基板4にA/D変換素子などを備えたチップを設置する。
【0056】
または、例えば、積層されたチップのうち、実装応力の影響を抑制する観点から、アナログ素子を搭載するチップはデジタル素子を搭載するチップより厚くなるよう形成することができる。
【0057】
アナログ素子を有するチップは、デジタル素子を有するチップの上に位置することが好ましい。また、アナログ素子を有するチップの上に、デジタル素子を有するチップが位置することが好ましい。このように配置することにより、小型で外力による性能低下を抑制した半導体装置を形成することができる。たとば、前記半導体装置はAD変換素子を備えた画像処理装置であることができる。
【0058】
積上げられたLSIチップのうち、最も上に位置するチップにはA/D変換素子のようなアナログ回路を非設置とすることが好ましい。また、前記基板に隣接するベース半導体素子となるLSIチップには前記アナログ回路を非設置にすることが好ましい。
【0059】
これらの製造工程としては、半導体回路と外部を電気的に連絡するはんだバンプ等の外部端子が形成された半導体素子としてのLSIチップを提供する工程と、前記半導体素子が実装される配線が形成された基板を提供する工程と、半導体素子保持部材に保持された前記半導体素子と、基板保持部材に保持された前記基板とを接着材を介して加圧する加圧工程を有し、
前記加圧工程は、前記基板より前記半導体素子の温度を高くなるよう加熱する加熱工程を有する。
【0060】
例えば、半導体集積回路が形成されている半導体素子と、前記半導体素子が実装される配線基板と、前記半導体素子と前記配線基板が、前記半導体素子上に形成された複数の突起電極によって,前記配線基板に形成された複数の基板電極と電極間の金属接合ではなく接触によって電気的に接続される半導体装置を製造する際に、前記配線基板の半導体素子搭載領域に,シート状または液状の接着材を仮圧着または仮塗布し,前記突起電極が形成された半導体素子を搭載基板に熱圧着するようにすることができる。その際に、例えば、前記半導体素子を圧着するツール側のみから加熱し,搭載基板が設置されているステージ側は加熱されない条件で熱圧着される。具体的には以下に詳述する。
【0061】
図7は,本発明による実施例の製造方法を示す断面図である。一般的に使用されているフリップチップボンダーにより熱圧着が実施されるが,まずステージ13上に配線基板4を搭載し,LSIチップ2の搭載領域にシート状または液状の接着材5を仮圧着または仮塗布される。次に,ボンディングツール12によってLSIチップ2がピックアップされ,LSIチップ2上に形成されたバンプ電極1と配線基板4上に形成された基板電極が位置合わせされる。位置合わせが完了したらLSIチップ2は配線基板4に熱を加えながら圧着され,電気的な導通とLSIチップ回路面の封止が一括で行われる。圧着時間は圧着温度に依存するが,一般的には10秒〜30秒程度で,圧着温度が高い程短時間で接着材の硬化反応が完了し,圧着プロセスが終了する。圧着温度は,一般的にLSIチップ搭載領域の基板表面に熱電対を取り付けた状態で実際の熱圧着プロセスを実行し,そこで計測された温度で定義される。この際,圧着温度はステージ側を加熱せず,ツール側からの熱供給のみによって定義されるのが望ましい。
【0062】
この理由を以下に説明する。他のフリップチップ接続方法として,一般に金属結合を形成して電気的導通を達成する接続方法(金/金接続,金/はんだ接続等)は,LSIチップ側に形成したバンプ電極だけでなく,搭載基板側の電極も圧着初期段階で所定温度に加熱されていないと,熱圧着時に金属結合が形成されないため,ツール側とステージ側の両方を加熱して,両面から熱を供給しながら圧着が行われる。この場合,LSIチップや搭載基板を含めた実装系全体がほぼ均一に所定温度に達してしまうため,特にLSIチップと線膨張係数差の大きい有機系の配線基板に実装した場合には,熱圧着完了後の室温までの冷却過程における熱収縮差によってバンプ接続界面に負荷か集中し,初期段階でバンプ電極の接合界面が破損してしまう場合がある。しかし,本発明に係わる実装方法においては,単にバンプ電極と基板電極間の接触によって電気的導通が達成される構造であるので,熱圧着によって接着材の硬化反応さえ完了すればよい。したがって,熱圧着を行う際にツール側からのみ熱を供給して,接着材の領域が硬化反応に必要な温度に達すれば,ステージ側を加熱する必要が必ずしもない。熱の流れをツール側からの片面加熱にすることによって,LSIチップから配線基板方向に対して温度勾配を生じ,特に有機系の配線基板は熱伝導がLSIチップに比べて悪いので,LSIチップ側に対して基板側の温度上昇が抑制され,熱圧着後のLSIチップと配線基板との熱収縮差が実質的に緩和されるので,接着界面の応力も緩和され,先に述べたような両者のバイメタル変形に伴う接続信頼性上の不具合も回避することが可能となる。
【0063】
【発明の効果】
本発明により外部端子と対応する基板との高信頼な電気的接続構造を備えた半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態を示す断面図
【図2】本発明の第一の実施形態を示す断面図
【図3】本発明の実施形態による第一の顧客先実装例を示す断面図
【図4】本発明の実施形態による第二の顧客先実装例を示す断面図
【図5】本発明の第二の実施形態を示す断面図
【図6】本発明の第三の実施形態を示す断面図
【図7】本発明の実施形態の製造方法を示す断面図
【図8】本発明の高信頼接続メカニズムを説明する断面図
【図9】単位モーメント力に対する曲げ曲率を算出した図
【図10】携帯機器実装に伴う基板曲げ変形に対して高信頼接続メカニズムを説明する断面図
【図11】温度サイクル時にバンプ電極接触面に発生する接触応力変化と塑性ひずみ変化を有限要素法による接触解析により算出した図
【符号の説明】
1 バンプ電極
2 LSIチップ
3 基板電極
4 搭載基板
5 接着材
6 レジスト層
7 ダイボンド用接着材
8 金ワイヤ
9 封止樹脂
10 マザーボード
11 圧着ツール
12 搭載ステージ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線が形成された基板と、
前記基板上に配置され、半導体回路、及び前記半導体回路に電気的に連絡する複数の外部端子が形成された第一の半導体素子と、
前記第一の半導体素子は、前記外部端子を介して前記配線に電気的に連絡され、前記第一の半導体素子と前記基板との間に形成され、前記外部端子の周囲に充填された接着材と、を備え、
前記基板表面から前記半導体素子の前記外部端子が形成され主面の反対側の主面までの厚さは、前記外部端子の位置する領域の方がその周囲より厚くなるよう形成されている領域を有することを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
請求項1において、前記第一の半導体素子の第一の前記外部端子が配置される領域は、前記基板表面から前記半導体素子の前記外部端子の位置する主面と反対側の主面までの厚さの最も大きい部分と小さい部分との差が20nm以上であることを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
請求項1において、前記第一の半導体素子の第一の前記外部端子が配置される領域は、前記基板表面から前記半導体素子の前記外部端子の位置する主面と反対側の主面までの厚さの最も大きい部分と小さい部分との差が100nm以下であることを特徴とする半導体装置。
【請求項4】
請求項1において、前記半導体素子の厚さは0.1mm以下,あるいは前記基板は、有機材料を有し、厚さが0.2mm以下であることを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
請求項1において,外部端子の設置間隔が60μm以下であることを特徴とする半導体装置。
【請求項6】
請求項1において、前記接着材の20℃における線膨張係数が20ppm以上,50ppm以下の範囲にあり,前記外部端子に対向する位置の前記基板の材料のガラス転移温度が100℃以上,250℃以下の範囲であることを特徴とする半導体装置。
【請求項7】
請求項1において、前記半導体素子がシリコン部材上に前記回路が形成されており、前記配線基板が有機材料を主構成材料とし,前記基板に対する前記半導体素子の厚さの比率が0.25以上0.35以下であることを特徴とする半導体装置。
【請求項8】
配線を備えた基板と、
前記基板の上に形成され、半導体回路が形成されたベース半導体素子と、
前記第一の半導体素子の上に積層された複数の積上半導体素子と、を備え、
前記積上半導体素子にアナログ回路が形成されることを特徴とする半導体装置。
【請求項9】
半導体回路と外部を電気的に連絡する外部端子が形成された半導体素子を提供する工程と、前記半導体素子が実装される配線が形成された基板を提供する工程と、半導体素子保持部材に保持された前記半導体素子と、基板保持部材に保持された前記基板とを接着材を介して加圧する加圧工程を有し、
前記加圧工程は、前記基板より前記半導体素子の温度を高くなるよう加熱する加熱工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項10】
基板上に配置される半導体回路が形成された第一の半導体素子と、前記第一の半導体素子の上に積層された半導体回路が形成された第二の半導体素子と、を備えた半導体装置であって、
前記積層された半導体素子のうち、前記基板に対向して設置される前記第一の半導体素子より、その上に積層する半導体素子の厚さが厚くなるよう形成されていることを特徴とする半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2004−55937(P2004−55937A)
【公開日】平成16年2月19日(2004.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−213249(P2002−213249)
【出願日】平成14年7月23日(2002.7.23)
【出願人】(503121103)株式会社ルネサステクノロジ (4,790)
【Fターム(参考)】