説明

印刷システムおよびデータ管理方法

【課題】印刷装置の記憶手段に不要の印刷データが蓄積され続けることを防止して、当該記憶手段のメモリ資源を有効に活用することを目的とする。
【解決手段】コンピュータ100は、印刷対象の印刷データに有効期限情報を付加する期限設定部110と、有効期限情報が付加された印刷データを出力する出力部120とを備え、印刷装置200は、出力部120から出力された印刷データを記憶するハードディスク220と、日時を計時する時計240と、ハードディスク220に記憶されている印刷データに付加されている有効期限情報に基づく有効期限と時計240によって計時されている現在の日時とを比較し、この比較した結果、現在の日時が有効期限を経過していると判断した場合に、ハードディスク220に記憶されている当該印刷データを消去するデータ管理部250とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信手段を介して外部装置と印刷装置とが印刷データを授受する印刷システムおよびデータ管理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、記憶されたデータを計時的に管理する装置の一つとして(特許文献1)に記載された情報記憶装置が知られている。
【0003】
図27は従来の情報記憶装置の構成を示す構成図である。
【0004】
図27に示すように、この情報記憶装置では、通信制御部1が受信したデータは、そのデータを受信したときの日時が対応付けられて磁気ディスク2に記憶される。
【0005】
磁気ディスク2に記憶されたデータの計時的な管理は次のようにして行われる。すなわち、システム制御部1は、計時回路3から現在の日時情報を取り込むとともに、磁気ディスク2に記憶されているデータの中からデータの入力日時を読み出す。
【0006】
次に、システム制御部1は、上記現在の日時と上記入力日時とを比較し、この差が所定時間以上である場合、この入力日時に対応付けられているデータを磁気ディスク2からリストアップし、そのリストをCRT4に表示させる。
【0007】
ユーザは、キーボード5を操作して、CRT4に表示されたリストに対して、消去させないデータを消去禁止として指示することができる。
【0008】
そして、キーボード5が操作されることで消去命令が入力されると、システム制御部1は、消去禁止の指示のないデータ全てを磁気ディスク2から消去する。
【0009】
これにより磁気ディスク2に不要なデータが無期限に記憶された状態となり、磁気ディスク2のメモリ資源を無駄に使用することを防止する。
【特許文献1】特開平1−180650号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記(特許文献1)に記載された情報記憶装置では、消去させないデータを消去禁止として指示するためには、CRTディスプレイなどの大型の表示装置やキーボードを装備していることを前提としているため、大型の表示装置やキーボードが装備されていない場合には、消去させないデータを消去禁止として指示することができないという問題点があった。
【0011】
例えば、上記大型の表示装置やキーボードを装備していない印刷装置においては、受信してから所定時間以上が経過した印刷データをリストアップし、消去させない印刷データを消去禁止として指示することができない。
【0012】
そのため、所定時間以上が経過した印刷データを抽出して消去する場合には、無条件に所定時間以上が経過した印刷データを消去しなければならず、よって、消去を禁止する印刷データは残し、一方、不要な印刷データのみを消去することにより、記憶手段のメモリ資源を有効に活用することができないという問題点がある。
【0013】
そこで、本発明は、印刷データを取得した印刷装置が有効期限を経過した印刷データについては自主的にかつ確実に消去することのできる印刷システムおよび印刷システムのデータ管理方法を提供することを目的とする。
【0014】
また、本発明は、印刷データを取得した印刷装置が有効期限を経過した印刷データについては自主的にかつ確実に消去することができるとともに、印刷装置の記憶手段に不要の印刷データが蓄積され続けることを防止して、当該記憶手段のメモリ資源を有効に活用することのできる印刷システムおよびデータ管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
この課題を解決するために、本発明の印刷システムは、印刷対象の印刷データを出力する外部装置と該外部装置から出力された印刷データを印刷する印刷装置とを有する印刷システムであって、外部装置は、印刷対象の印刷データに有効期限情報を付加し当該印刷対象の印刷データを出力し、印刷装置は、外部装置から出力された印刷データを記憶するとともに、現在の日時が記憶されている印刷データに付加されている有効期限情報に基づく有効期限に達したときは、記憶されている印刷データを消去する構成としたものである。
【0016】
また、この課題を解決するために、本発明の印刷システムは、通信手段を介して外部装置と印刷装置とが印刷データを授受する印刷システムであって、外部装置は、印刷対象の印刷データに有効期限情報を付加する設定手段と、有効期限情報が付加された印刷データを出力する出力手段とを備え、印刷装置は、出力手段から出力された印刷データを記憶する記憶手段と、日時を計時する時計手段と、記憶手段に記憶されている印刷データに付加されている有効期限情報に基づく有効期限と時計手段によって計時されている現在の日時とを比較し、この比較した結果、現在の日時が有効期限を経過していると判断した場合に、記憶手段に記憶されている当該印刷データを消去するデータ管理手段とを備えた構成としたものである。
【0017】
さらに、この課題を解決するために、本発明の印刷システムは、通信手段を介して外部装置と印刷装置とが印刷データを授受する印刷システムであって、外部装置は、印刷対象の印刷データに有効期限情報および通知先情報を付加する設定手段と、有効期限情報および通知先情報が付加された印刷データを出力する出力手段とを備え、印刷装置は、出力手段から出力された印刷データを記憶する記憶手段と、日時を計時する時計手段と、記憶手段に記憶されている印刷データに付加されている有効期限情報と時計手段によって計時されている現在の日時情報とを比較し、この比較した結果、現在の日時が有効期限を経過していると判断した場合に、記憶手段に記憶されている当該印刷データを消去するとともに、印刷データを消去した旨を、消去された印刷データに付加されていた通知先情報に基づく通知先へ通知するデータ管理手段とを備えた構成としたものである。
【0018】
本発明の好ましい形態において、データ管理手段は、印刷データを消去した旨を通知先へ通知するときに、当該消去した旨とともに消去する印刷データのファイル名、送信日時および消去日時のうち何れか1つの情報を通知する。
【0019】
本発明のさらに好ましい形態において、データ管理手段は、印刷データを消去した旨を通知先へ通知するときに、当該消去した旨の情報に消去対象の印刷データをコピーしたものを添付して通知する。
【0020】
本発明のさらに好ましい形態において、データ管理手段は、通知先に対する印刷データの消去に関する情報を通知する時期を記憶手段から印刷データを消去する前または消去した後を指定する指定手段を備えている。
【0021】
本発明のさらに好ましい形態において、通知先情報は、通知先に対応する電子メールアドレスまたはホスト名である。
【0022】
本発明のさらに好ましい形態において、有効期限情報は、期日情報または時間情報または印刷装置の電源がオフ状態となる時点まで有効である旨を示す情報である。
【0023】
本発明のさらに好ましい形態において、通信手段は、通信回線である。
【0024】
本発明のさらに好ましい形態において、通信手段は、印刷データを記録した記録媒体である。
【0025】
本発明のさらに好ましい形態において、請求項10記載の印刷システムにおける外部装置は、記録媒体が着脱可能であり、かつ装着された記録媒体に印刷対象の印刷データを記録する記録手段を備え、印刷装置は、記録媒体が着脱可能であり、かつ装着された記録媒体から印刷データを読み出す読出手段を備えている。
【0026】
さらに、この課題を解決するために、本発明の印刷システムのデータ管理方法は、通信手段を介して外部装置と印刷装置とが印刷データを授受する印刷システムのデータ管理方法であって、外部装置は、印刷対象の印刷データに有効期限情報を付加し当該印刷対象の印刷データを出力し、印刷装置は、外部装置から出力された印刷データを記憶手段に記憶するとともに、現在の日時が記憶手段に記憶されている印刷データに付加されている有効期限情報に基づく有効期限に達したときは、記憶手段に記憶されている印刷データを消去する構成としたものである。
【0027】
さらに、上記課題を解決するために、本発明の印刷システムのデータ管理方法は、通信手段を介して外部装置と印刷装置とが印刷データを授受する印刷システムのデータ管理方法であって、外部装置は、印刷対象の印刷データに有効期限情報を付加する付加ステップと、有効期限情報が付加された印刷データを出力する出力ステップとを有し、印刷装置は、出力ステップにより出力された印刷データを記憶手段に記憶する記憶ステップと、日時を計時する時計ステップと、記憶ステップにより記憶手段に記憶されている印刷データに付加されている有効期限情報に基づく有効期限と時計ステップにより計時されている現在の日時とを比較し、この比較した結果、現在の日時が有効期限を経過していると判断した場合に、記憶手段に記憶されている当該印刷データを消去するデータ管理ステップとを有する構成としたものである。
【0028】
さらに、上記課題を解決するために、本発明の印刷システムのデータ管理方法は、通信手段を介して外部装置と印刷装置とが印刷データを授受する印刷システムのデータ管理方法であって、外部装置は、印刷対象の印刷データに有効期限情報および通知先情報を付加する付加ステップと、有効期限情報および通知先情報が付加された印刷データを出力する出力ステップとを有し、印刷装置は、出力ステップにより出力された印刷データを記憶手段に記憶する記憶ステップと、日時を計時する時計ステップと、記憶ステップにより記憶手段に記憶されている印刷データに付加されている有効期限情報に基づく有効期限と時計ステップにより計時されている現在の日時とを比較し、この比較した結果、現在の日時が有効期限を経過していると判断した場合に、記憶手段に記憶されている当該印刷データを消去するとともに、印刷データを消去した旨を、消去された印刷データに付加されていた通知先情報に基づく通知先へ通知するデータ管理ステップとを有する構成としたものである。
【0029】
本発明の好ましい形態において、データ管理ステップは、印刷データを消去した旨を通
知先へ通知するときに、当該消去した旨とともに消去する印刷データのファイル名、送信日時および消去日時のうち何れか1つの情報を通知するステップを含む。
【0030】
本発明のさらに好ましい形態において、データ管理ステップは、印刷データを消去した旨を通知先へ通知するときに、当該消去した旨の情報に消去する印刷データを添付して通知するステップを含む。
【0031】
本発明のさらに好ましい形態において、データ管理ステップは、通知先に対する印刷データの消去に関する通知を行う時期を記憶手段から印刷データを消去する前または消去した後を指定する指定ステップを含む。
【0032】
本発明のさらに好ましい形態において、通知先情報は、送信先に対応する電子メールアドレスまたはホスト名である。
【0033】
本発明のさらに好ましい形態において、有効期限情報は、期日情報または時間情報または印刷装置の電源がオフ状態となる時点まで有効である旨を示す情報である。
【0034】
本発明のさらに好ましい形態において、通信手段は、通信回線である。
【0035】
本発明のさらに好ましい形態において、通信手段は、印刷データを記録した記録媒体である。
【0036】
本発明のさらに好ましい形態において、請求項21記載の印刷システムのデータ管理方法における外部装置は、装着された記録媒体に印刷対象の印刷データを記録する記録ステップを有し、印刷装置は、装着された記録媒体から印刷データを読み出す読出ステップを有する。
【発明の効果】
【0037】
本発明によれば、印刷装置は、有効期限情報が付加された印刷データを取得して記憶した場合に、現時の日時が当該有効期限を経過しているときは、当該印刷データを消去するようにしているので、印刷データを取得した印刷装置が有効期限を経過した印刷データについては自主的にかつ確実に消去することができるという有効な効果が得られる。
【0038】
また、本発明によれば、印刷装置のデータ管理手段が、記憶手段に記憶されている印刷データについては、その印刷データに付加されている有効期限情報と、時計手段からの現在の日時とを比較し、この比較した結果、現在の日時が有効期限を経過していると判断した場合に、記憶手段に記憶されている当該印刷データを消去するようにしているので、印刷データを取得した印刷装置が有効期限を経過した印刷データについては自主的にかつ確実に消去することができるとともに、印刷装置の記憶手段に不要の印刷データが蓄積され続けることを防止して、当該記憶手段のメモリ資源を有効に活用することができるという有効な効果が得られる。
【0039】
さらに、本発明によれば、印刷装置のデータ管理ステップにて、記憶手段に記憶されている印刷データについては、その印刷データに付加されている有効期限情報と、時計ステップにより計時されている現在の日時とを比較し、この比較した結果、現在の日時が有効期限を経過していると判断した場合に、記憶手段に記憶されている当該印刷データを消去するようにしているので、印刷データを取得した印刷装置が有効期限を経過した印刷データについては自主的にかつ確実に消去することができるとともに、印刷装置の記憶手段に不要の印刷データが蓄積され続けることを防止して、当該記憶手段のメモリ資源を有効に活用することができるというという有効な効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しつつさらに具体的に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
【0041】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における印刷システムの構成を示す構成図、図2は本発明の実施の形態1における印刷システムのデータ管理処理動作を示すフローチャート、図3は本発明の実施の形態1における印刷システムのデータ管理処理中の印刷データ消去処理動作を示すフローチャート、図4は本発明の実施の形態1における印刷システムに係る印刷データのヘッダ部を示す図、図5は本発明の実施の形態1における印刷システムに係るデータ管理部によって作成される第1のタイムスタンプの一例を示す図、図6は本発明の実施の形態1における印刷システムに係るデータ管理部によって作成される第2のタイムスタンプの一例を示す図、図7は本発明の実施の形態1における印刷システムに係るデータ管理処理の処理過程を説明する図、図8は本発明の実施の形態1における印刷システムに係るデータ管理の処理過程を説明する図、図9は本発明の実施の形態1における印刷システムに係るデータ管理処理の処理過程を説明する図、図10は本発明の実施の形態1における印刷システムに係るデータ管理処理の処理過程を説明する図、図11は本発明の実施の形態1における印刷システムに係るデータ管理処理の処理過程を説明する図、図12は本発明の実施の形態1における印刷システムに係るデータ管理処理の処理過程を説明する図である。
【0042】
図1に示すように、実施の形態1における印刷システムは、印刷対象の印刷データを出力するコンピュータ100と、コンピュータ100から出力された印刷データを印刷する印刷装置200とが、通信回線300を介して接続されている。
【0043】
コンピュータ(外部装置)100は、印刷対象の印刷データに有効期限情報を付加する期限設定部(設定手段)110と、期限設定部110によって有効期限情報が付加された印刷データを出力する出力部(出力手段)120と、データの送受信を司る送受信部130とを有している。
【0044】
期限設定部110は、印刷装置へ印刷データを送信するアプリケーションソフトウェア例えばプリンタドライバーのプロパティGUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)の機能のひとつとして組込まれたものである。
【0045】
出力部120から出力された印刷データは、送受信部130および通信回線(通信手段)300を介して印刷装置200に入力される。
【0046】
なお、本明細書において、有効期限情報とは、期日情報または時間情報または印刷装置の電源がオフ状態となる時点まで有効である旨を示す情報のことである。
【0047】
印刷装置200は、送受信部210、ハードディスク(記憶手段)220、メモリ230、時計(時計手段)240、データ管理部(データ管理手段)250および印刷部260を有している。
【0048】
送受信部210は、通信回線300を介してコンピュータ100との通信を行うものであり、例えば印刷データの送受信を行う。
【0049】
ハードディスク220は、データ管理部250が実行する後述するデータ管理処理手順を示すプログラムを格納しているとともに、送受信部210によって受信されたコンピュータ100からの印刷データを記憶する。
【0050】
メモリ230には、データ管理部250がデータ管理処理を実施する際に必要となるワークエリアが割り当てられている。時計240は日時を計時する。
【0051】
データ管理部250は、印刷装置200全体を制御するとともに、後述するデータ管理処理手順に従ってデータ管理処理を実行する。
【0052】
また、データ管理部250は、データ管理処理を遂行するために下記の(F1)の機能を有している。
【0053】
(F1):ハードディスク220に記憶されている印刷データに付加されている有効期限情報に基づく有効期限と時計240によって計時されている現在の日時とを比較し、この比較した結果、現在の日時が有効期限を経過していると判断した場合に、ハードディスク220に記憶されている当該印刷データを消去する機能。
【0054】
印刷部260は、データ管理部250の指示に従って印刷データに基づいて印刷処理を実行する。通信回線300は、ネットワークなどのインタフェースである。
【0055】
次に、印刷システムのデータ管理処理について、図2〜図12を参照して説明する。
【0056】
印刷対象の印刷データを送信するコンピュータ100においては、通信回線300を介して印刷データを印刷装置200の送受信部210へ送信するときに、印刷装置200に印刷データを記憶させ、印刷データの送信後に任意の時間が経過した後、送信した印刷データを印刷部260から印刷させる場合、図2に示すように、期限設定部110は、印刷対象の印刷データのヘッダ部に有効期限情報を付加するとともに(S101)、この印刷データを出力部120に出力する。
【0057】
ここで、印刷データのフォーマットの一例を、図4に示す。図4において、印刷データは、ヘッダ部111と本文112とから構成され、ヘッダ部111には、有効期限情報111aが付加されている。この情報は期限設定部110によって付加される。
【0058】
この実施の形態1においては、有効期限情報は、カレンダー、タイマおよび印刷装置の電源オフ時の3通りのうち、何れかの情報である。
【0059】
カレンダーは、期日情報であり、印刷データがハードディスク220に格納された時点(期日)を基準として、何日後(何日経過した後)に印刷データを消去すべきかを示す情報である。
【0060】
タイマは、時間情報であり、印刷データがハードディスク220に格納された時点(期日)を基準として、何時間後(何時間経過した後)に印刷データを消去すべきかを示す情報である。
【0061】
印刷装置の電源オフ時は、印刷データがハードディスク220に格納された時点(期日)から、印刷装置の電源がオフ状態となる時点まで有効である旨を示す情報である。したがって、印刷装置の電源オフ時の有効期限情報が付加された印刷データは、印刷装置200の電源がオンの状態でハードディスク220に格納された後、その電源がオフの状態になり、その後、印刷装置200の電源がオフの状態からオンの状態に変化した場合(電源
投入の場合)には、有効期限が経過したとみなされ消去されることとなる。
【0062】
再度、図2を参照して説明する。コンピュータ100では、出力部120は、期限設定部110からの印刷データを、印刷装置200へ送信するよう送受信部130に依頼する。送受信部130は、依頼された印刷データを、通信回線300を介して印刷装置200の送受信部210へ送信する(S102)。
【0063】
印刷装置200では、送受信部210は、コンピュータ100からの印刷データを受信して(S103)、この印刷データをデータ管理部250に渡す。
【0064】
このようにして送受信部210から印刷データが渡されたデータ管理部250は、この印刷データを、ハードディスク220に格納するとともに(S104)、時計240から現在の日時情報を得て第1のタイムスタンプを作成して、これをハードディスク220に格納し(S105)、その後、印刷データ消去処理を実行する(S106)。
【0065】
ここで、第1のタイムスタンプのフォーマットの一例を、図5に示す。図5において、第1のタイムスタンプは、ハードディスク220に格納された印刷データに対応するデータ番号が登録される登録項目(データNo.)TS11と、当該印刷データがハードディスク220に格納された期日情報が登録される登録項目(入力日)TS12と、当該印刷データがハードディスク220に格納された時間情報が登録される登録項目(時間)TS13とから構成されている。
【0066】
すなわち、この第1のタイムスタンプは、ハードディスク220に格納された印刷データと、当該印刷データが格納された日時情報とをリンクさせた情報が登録されたテーブルである。
【0067】
ところで、上記S101〜S105の処理は、コンピュータ100が印刷データを印刷装置200の送受信部210へ送信する毎に実施される。
【0068】
次に、印刷装置200のデータ管理部250による印刷データ消去処理(S106)について、図3を参照して説明する。
【0069】
データ管理部250は、ハードディスク220に記憶されている印刷データのヘッダ部から有効期限情報を抽出し(S201)、この抽出した有効期限情報および上記第1のタイムスタンプ(図5参照)を基に、第2のタイムスタンプを作成して、メモリ230に格納する(S202)。
【0070】
ここで、第2のタイムスタンプのフォーマットの一例を、図6に示す。図6において、第2のタイムスタンプは、上記第1のタイムスタンプの登録項目TS11、TS12およびTS13と同様の登録項目TS21、TS22およびTS23と、上記抽出した有効期限情報が登録される登録項目(有効期限)TS24とから構成されている。
【0071】
ちなみに、データ番号1に対応する有効期限情報「6 Hours」(6時間)はタイマであり、また、データ番号2に対応する有効期限情報「04−02−02」(2004年2月2日)はカンレンダーであり、さらに、データ番号3に対応する有効期限情報「04−02−14」はカレンダーである。
【0072】
さて、データ管理部250は、このような第2のタイムスタンプを基に印刷データの消去を実行する場合、有効期限情報の内容つまりカレンダー、タイマおよび印刷装置の電源オフ時のうち何れの情報であるかによって異なった処理を行う。
【0073】
そこで、次に、有効期限情報が、カレンダーの場合、タイマの場合および印刷装置の電源オフ時の場合のそれぞれの処理について説明する。
【0074】
最初に、有効期限情報がタイマである場合の印刷データ消去処理について、上述した図3に示すフローチャート、図6および図7を参照して説明する。
【0075】
データ管理部250は、例えば印刷装置200の電源投入時に、上述したように第2のタイムスタンプ(図6参照)を作成して(S201、S202)、この第2のタイムスタンプと時計240から取得した日時情報とを比較するとともに(S203)、有効期限を経過した印刷データが存在するか否かを判断する(S204)。
【0076】
ここで、図6に示す第2のタイムスタンプは、例えば「04−01−02」(2004年1月2日)の「16:00:00」(16時0分0秒)に印刷装置200の電源が投入された場合に作成されたものとする。
【0077】
また、時計240から取得された現在の日時情報が、例えば「04−01−02」(2004年1月2日)の「17:45:40」(17時45分40秒)であるものとする。
【0078】
この場合、図6において、データ番号1に対応する印刷データについては、その有効期限情報が「6時間」であるので、データ管理部250によって有効期限(17:00:00)を経過している印刷データであると判断されることになる。
【0079】
このようにして、S204において有効期限を経過した印刷データが存在すると判断したデータ管理部250は、有効期限を経過した印刷データをハードディスク220から消去するとともに(S205)、当該印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する(S206)。
【0080】
具体的には、データ管理部250は、例えば、データ番号1に対応する印刷データをハードディスク220から消去するとともに、当該印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0081】
そして、このS206の処理が終了した時点では、第1のタイムスタンプは、図7に示す内容に更新されている。
【0082】
次に、データ管理部250は、第2のタイムスタンプ(図6参照)を基に、印刷データが存在するか否かを判断し(S207)、この判断の結果、印刷データが存在しない場合には処理を終了する。
【0083】
S207において印刷データが存在すると判断した場合、あるいはS204において有効期限を経過した印刷データが存在しないと判断した場合、データ管理部250は、予め設定された一定時間(例えば1時間)が経過したか否かを判断し(S208)、この判断の結果、一定時間が経過していないと判断した場合には、一定時間が経過するまで待機し、一方、一定期間が経過したと判断した場合は、上記S203に戻り、このステップ以降を実行する。
【0084】
すなわち、データ管理部250は、定期的(例えば1時間毎)に、第2のタイムスタンプと時計240からの現在の日時情報とを比較して、有効期限を経過している印刷データを抽出し、この抽出した印刷データをハードディスク220から消去するとともに、当該印刷データに関する情報(登録項目TS11、TS12およびTS13に登録されている
情報)を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0085】
なお、データ管理部250は、上述したような印刷データ消去処理と並行して、印刷装置200の電源投入後においても、コンピュータ100から印刷データが送信される度に、第1のタイムスタンプを更新するとともに、これに伴って第2のタイムスタンプも更新する。
【0086】
次に、有効期限情報がカレンダーである場合の印刷データ消去処理について、上述した図3に示すフローチャート、図7〜図11を参照して説明する。
【0087】
ここでは、第1のタイムスタンプは図7に示す内容であるものとする。データ管理部250は、ハードディスク220に記憶されている印刷データのヘッダ部から有効期限情報を抽出し(S201)、この抽出した有効期限情報および図7に示す第1のタイムスタンプを基に、図8に示すような第2のタイムスタンプを作成して、メモリ230に格納する(S202)。
【0088】
データ管理部250は、例えば印刷装置200の電源投入時に、上述したように第2のタイムスタンプ(図8参照)を作成して(S201、S202)、この第2のタイムスタンプと時計240から取得した日時情報とを比較するとともに(S203)、有効期限を経過した印刷データが存在するか否かを判断する(S204)。
【0089】
ここで、図8に示す第2のタイムスタンプは、例えば「04−02−3」(2004年2月2日)の「09:30:00」(9時30分0秒)に印刷装置200の電源が投入された場合に作成されたものとする。
【0090】
また、時計240から取得された現在の日時情報が、例えば「04−02−03」(2004年2月3日)の「10:10:00」(10時10分0秒)であるものとする。
【0091】
この場合、図8において、データ番号2に対応する印刷データについては、その有効期限情報が「04−02−02」(2004年2月2日)であるので、データ管理部250によって有効期限(04−02−02)を経過している印刷データであると判断されることになる。
【0092】
このようにして、S204において有効期限が経過した印刷データが存在すると判断したデータ管理部250は、有効期限を経過した印刷データをハードディスク220から消去するとともに(S205)、当該印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する(S206)。
【0093】
具体的には、データ管理部250は、例えば、データ番号2に対応する印刷データをハードディスク220から消去するとともに、当該印刷データに関する情報(登録項目TS11、TS12およびTS13に登録されている情報)を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0094】
そして、このS206の処理が終了した時点では、第1のタイムスタンプは、図9に示す内容に更新されている。
【0095】
次に、データ管理部250は、第2のタイムスタンプを基に、印刷データが存在するか否かを判断し(S207)、この判断の結果、印刷データが存在しない場合には処理を終了する。
【0096】
S207において印刷データが存在すると判断した場合、あるいはS204において有効期限を経過した印刷データが存在しないと判断した場合、データ管理部250は、予め設定された一定時間(例えば24時間)が経過したか否かを判断し(S208)、この判断の結果、一定時間が経過していないと判断した場合には、一定時間が経過するまで待機し、一方、一定期間が経過したと判断した場合は、上記S203に戻り、このステップ以降を実行する。
【0097】
すなわち、データ管理部250は、定期的(例えば24時間毎)に、第2のタイムスタンプと時計240からの現在の日時情報とを比較して、有効期限を経過している印刷データを抽出し、この抽出した印刷データをハードディスク220から消去するとともに、当該印刷データに関する情報をハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0098】
なお、データ管理部250は、上述したような印刷データ消去処理と並行して、印刷装置200の電源投入後においても、コンピュータ100から印刷データが送信される度に、第1のタイムスタンプを更新するとともに、これに伴って第2のタイムスタンプも更新する。
【0099】
例えば、送受信部210によって受信されたコンピュータ100からの有効期限情報「Power off」(印刷装置の電源オフ時)が付加された印刷データが、「04−02−03」(2004年2月3日)の「17:05:39」(17時5分39秒)の時点で、ハードディスク220に格納された場合、第1のタイムスタンプは図10に示す内容に更新されるとともに、第2のタイムスタンプは図11に示す内容に更新される。
【0100】
このようにして第1のタイムスタンプおよび第2のタイムスタンプが更新された後、さらに、所定の期間(時間)が経過した後に、印刷装置200の電源がオン状態からオフ状態に変化したものとする。
【0101】
最後に、有効期限情報が印刷装置の電源オフ時である場合の印刷データ消去処理について、上述した図3に示すフローチャート、図10〜図12を参照して説明する。
【0102】
ここでは、第1のタイムスタンプは図10に示す内容であるものとする。データ管理部250は、ハードディスク220に記憶されている印刷データのヘッダ部から有効期限情報を抽出し(S201)、この抽出した有効期限情報および図10に示す第1のタイムスタンプを基に、図11に示すような第2のタイムスタンプを作成して、メモリ230に格納する(S202)。
【0103】
なお、図11において、データ番号4に対応する有効期限情報「Power off」は印刷装置の電源オフ時である。
【0104】
データ管理部250は、例えば印刷装置200の電源投入時に、上述したように第2のタイムスタンプ(図11参照)を作成して(S201、S202)、この第2のタイムスタンプと時計240から取得した日時情報とを比較するとともに(S203)、有効期限を経過した印刷データが存在するか否かを判断する(S204)。
【0105】
ここで、図11に示す第2のタイムスタンプは、例えば「04−02−4」(2004年2月4日)の「14:21:35」(14時21分35)に印刷装置200の電源が投入された場合に作成されたものとする。
【0106】
また、時計240から取得された現在の日時情報が、例えば「04−02−03」(2
004年2月3日)の「10:10:00」(10時10分0秒)であるものとする。
【0107】
この場合、図11において、データ番号4に対応する印刷データについては、その有効期限情報が「Power off」(印刷装置の電源オフ時)であるので、データ管理部250によって有効期限(印刷装置の電源オフ時)を経過している印刷データであると判断されることになる。
【0108】
このようにして、S204において有効期限が経過した印刷データが存在すると判断したデータ管理部250は、有効期限を経過した印刷データをハードディスク220から消去するとともに(S205)、当該印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する(S206)。
【0109】
具体的には、データ管理部250は、例えば、データ番号4に対応する印刷データをハードディスク220から消去するとともに、当該印刷データに関する情報(登録項目TS11、TS12およびTS13に登録されている情報)を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0110】
そして、このS206の処理が終了した時点では、第1のタイムスタンプは、図12に示す内容に更新されている。
【0111】
次に、データ管理部250は、第2のタイムスタンプを基に、印刷データが存在するか否かを判断し(S207)、この判断の結果、印刷データが存在しない場合には処理を終了する。
【0112】
S207において印刷データが存在すると判断した場合、あるいはS204において有効期限を経過した印刷データが存在しないと判断した場合、データ管理部250は、予め設定された一定時間(例えば1時間)が経過したか否かを判断し(S208)、この判断の結果、一定時間が経過していないと判断した場合には、一定時間が経過するまで待機し、一方、一定期間が経過したと判断した場合は、上記S203に戻り、このステップ以降を実行する。
【0113】
すなわち、データ管理部250は、定期的(例えば1時間毎あるいは24時間毎)に、第2のタイムスタンプと時計240からの現在の日時情報とを比較して、有効期限が経過している印刷データを抽出し、この抽出した印刷データをハードディスク220から消去するとともに、当該印刷データに関する情報をハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0114】
なお、データ管理部250は、上述したような印刷データ消去処理と並行して、印刷装置200の電源投入後においても、コンピュータ100から印刷データが送信される度に、第1のタイムスタンプを更新するとともに、これに伴って第2のタイムスタンプも更新する。
【0115】
この実施の形態1においては、コンピュータ100が印刷対象の印刷データを印刷装置200の送受信部210へ送信するときに、その期限設定部110が印刷対象の印刷データのヘッダ部に「無限を示す旨」の有効期限情報を付加することにより、印刷データを無期限に消去させないことも可能である。
【0116】
また、この実施の形態1においては、出力部120と送受信部130とは異なる構成要素としているが、送受信部130が出力部120の機能を有するようにしても良い。
【0117】
さらに、この実施の形態1においては、通信回線300は、ネットワークなどのインタフェースつまり有線通信回線としているが、無線通信回線であっても良い。この場合、コンピュータの送受信部130と印刷装置200の送受信部は、無線通信機能を有するものとする。
【0118】
以上説明したように、実施の形態1によれば、コンピュータが、印刷対象の印刷データに有効期限情報を付加して、この印刷データを印刷装置へ送信し、一方、印刷装置では、受信した印刷データをハードディスクに格納し、その後、有効期限を経過した印刷データについてはハードディスクから消去するようにしたので、印刷データを取得した印刷装置が有効期限を経過した印刷データについては自主的にかつ確実に消去することができる。
【0119】
また、実施の形態1によれば、有効期限を経過したデータをハードディスクから消去するようにしているので、印刷装置のハードディスクに不要の印刷データが蓄積され続けることを防止して、当該ハードディスクのメモリ資源を有効に活用することができる。
【0120】
(実施の形態2)
図13は本発明の実施の形態2における印刷システムの構成を示す構成図、図14は本発明の実施の形態2における印刷システムのデータ管理処理動作を示すフローチャート、図15は本発明の実施の形態2における印刷システムのデータ管理処理中の印刷データ消去処理動作を示すフローチャート、図16は本発明の実施の形態2における印刷システムのデータ管理処理中の印刷データ消去処理動作を示すフローチャート、図17は本発明の実施の形態2における印刷システムのデータ管理処理中の印刷データ消去処理動作を示すフローチャート、図18は本発明の実施の形態2における印刷システムの印刷データのヘッダ部を示す図、図19は本発明の実施の形態2における印刷システムのデータ管理部によって作成される第3のタイムスタンプの一例を示す図、図20は本発明の実施の形態2における印刷システムのデータ管理処理の処理過程を説明する図、図21は本発明の実施の形態2における印刷システムのデータ管理処理の処理過程を説明する図である。
【0121】
図13に示す印刷システムは、図1に示した実施の形態1の印刷システムの構成において、データ管理部250に指定部251を追加した構成になっている。図13において、図1に示す構成要素と同様の機能を果たす部分には同一の符号を付している。
【0122】
この実施の形態2は、実施の形態1の印刷システムとは、基本的な機能および構成は同じであるものの、印刷データの消去に関する情報を通知先へ通知するようにした点で相違している。
【0123】
図13において、指定部(指定手段)251は、通知先に対する印刷データの消去に関する情報を通知する時期を、ハードディスク220から印刷データを消去する前(消去前)または消去した後(消去後)を指定するものである。
【0124】
ここで、印刷データの消去に関する情報には、印刷データを消去した旨または印刷データを消去する旨、印刷データを消去した旨または消去する旨を送信した日時(送信日時)、印刷データを消去した日時(消去日時)、印刷データのファイル名、消去した印刷データ(コピーした印刷データ)が含まれる。
【0125】
なお、指定部251は印刷装置200の図示しない操作パネルで実現される。ユーザがこの操作パネル(図示せず)を操作して、例えば「消去後に通知」または「消去前に通知」の何れかの項目を指定する。
【0126】
ここで、「消去後に通知」の項目が指定された場合には、印刷データが消去された後に
印刷データの消去に関する情報が通知され、一方、「消去前に通知」の項目が指定された場合は、印刷データが消去される前に印刷データの消去に関する情報が通知される。
【0127】
実施の形態2においては、データ管理部250は、上述した実施の形態1の場合の(F1)の機能に加えて、または代替して、下記の(F2)〜(F4)の機能を有している。
【0128】
(F2):ハードディスク220に記憶されている印刷データに付加されている有効期限情報と時計240によって計時されている現在の日時情報とを比較し、この比較した結果、現在の日時が有効期限を経過していると判断した場合に、ハードディスク220に記憶されている当該印刷データを消去するとともに、印刷データを消去した旨を、消去された印刷データに付加されていた通知先情報に基づく通知先へ通知する機能。
【0129】
(F3):印刷データを消去した旨を通知先へ通知するときに、当該消去した旨とともに消去する印刷データのファイル名、送信日時および消去日時のうち何れか1つの情報を通知する機能。
【0130】
(F4):印刷データを消去した旨を通知先へ通知するときに、当該消去した旨の情報に消去する印刷データを添付して通知する機能。
【0131】
上記通知先情報は、通知先に対応する電子メールアドレスまたはホスト名である。ここで、電子メールアドレスについては電子メールを送受信するメールソフトウェアの一般的なプロトコルであり、ホスト名についてはプリンタ(印刷装置)管理ユーティリティーソフトウェアの一般的なプロトコルである。両者ともコンピュータのアプリケーションソフトウェアにおける既知の技術である。
【0132】
この実施の形態2においては、通知先情報が電子メールアドレスの場合の処理についてについて説明し、通知先情報がホスト名である場合の処理についての説明は省略する。
【0133】
次に、印刷データの消去に関する情報を通知先へ通知する場合の印刷システムのデータ管理処理について、図14〜図21を参照して説明する。
【0134】
印刷対象の印刷データを送信するコンピュータ100においては、通信回線300を介して印刷データを印刷装置200の送受信部210へ送信するときに、印刷装置200に印刷データを記憶させ、印刷データの送信後に任意の時間が経過した後、送信した印刷データを印刷部260から印刷させる場合、図14に示すように、期限設定部110は、印刷対象の印刷データのヘッダ部に有効期限情報、電子メールアドレスおよび印刷データのファイル名を付加するとともに(S301)、この印刷データを出力部120に出力する。
【0135】
ここで、印刷データのフォーマットの一例を、図18に示す。図18において、印刷データは、ヘッダ部111と本文112とから構成され、ヘッダ部111には、有効期限情報111a、通知先情報111bおよび当該印刷データのファイル名111cが付加されている。これらの情報は、期限設定部110によって付加される。
【0136】
この実施の形態2においては、有効期限情報は、上記実施の形態1の場合と同様に、カレンダー、タイマおよび印刷装置の電源オフ時の3通りのうち何れかの情報である。
【0137】
再度、図14を参照して説明する。出力部120は、期限設定部110からの印刷データを、印刷装置200へ送信するよう送受信部130に依頼する。送受信部130は、依頼された印刷データを、通信回線300を介して印刷装置200の送受信部210へ送信
する(S302)。
【0138】
印刷装置200では、送受信部210は、コンピュータ100からの印刷データを受信して(S303)、この印刷データをデータ管理部250に渡す。
【0139】
このようにして送受信部210から印刷データが渡されたデータ管理部250は、この印刷データを、ハードディスク220に格納するとともに(S304)、時計240から現在の日時情報を得て第1のタイムスタンプ(図5参照)を作成して、これをハードディスク220に格納し(S305)、その後、印刷データ消去処理を実行する(S306)。
【0140】
ところで、上記S301〜S305の処理は、コンピュータ100が印刷データを印刷装置200の送受信部210へ送信する毎に実施される。
【0141】
次に、印刷装置200のデータ管理部250による印刷データ消去処理(S306)について、図15を参照して説明する。
【0142】
上述したように通知先に対する印刷データの消去に関する情報を通知する時期は、印刷データを消去した後に消去した旨を通知する場合と、印刷データを消去する前に消去する旨を通知する場合とに大別されるので、次に、それぞれの場合の印刷データ消去処理について説明する。
【0143】
最初に、印刷データを消去した後に消去した旨を通知する場合の印刷データ消去処理について説明する。この場合、指定部251によって「消去後に通知」の項目が指定されているものとする。
【0144】
データ管理部250は、ハードディスク220に記憶されている印刷データのヘッダ部から有効期限情報、電子メールアドレスおよび印刷データのファイル名を抽出し(S401)、これら抽出した各情報および図5に示す第1のタイムスタンプを基に、第3のタイムスタンプを作成して、メモリ230に格納する(S402)。
【0145】
ここで、第3のタイムスタンプのフォーマットの一例を、図19に示す。図19において、第3のタイムスタンプは、上記第2のタイムスタンプの登録項目TS21、TS22、TS23およびTS24と同様の登録項目TS31、TS32、TS33およびTS34と、上記抽出した印刷データのファイル名が登録される登録項目(ファイル名)TS35と、上記抽出した電子メールアドレスが登録される登録項目(メールアドレス)TS36とから構成されている。
【0146】
データ管理部250は、このような第3のタイムスタンプ(図19参照)を基に印刷データの消去処理を実行する場合、有効期限情報の内容つまりカレンダー、タイマおよび印刷装置の電源オフ時のうち何れの情報であるかによって異なった処理を行う。
【0147】
そこで、次に、有効期限情報が、カレンダーの場合、タイマの場合および印刷装置の電源オフ時の場合のそれぞれの処理について説明する。
【0148】
最初に、有効期限情報がタイマである場合の印刷データ消去処理について、上述した図15に示すフローチャート、図19を参照して説明する。
【0149】
データ管理部250は、例えば印刷装置200の電源投入時に、上述したように第3のタイムスタンプ(図19参照)を作成してメモリ230に格納し(S401、S402)
、その後、この第3のタイムスタンプと時計240から取得した日時情報とを比較するとともに(S403)、有効期限を経過した印刷データが存在するか否かを判断する(S404)。
【0150】
ここで、図19に示す第2のタイムスタンプは、例えば「04−01−02」(2004年1月2日)の「16:00:00」(16時0分0秒)に印刷装置200の電源が投入された場合に作成されたものとする。
【0151】
また、時計240から取得された現在の日時情報が、例えば「04−01−02」(2004年1月2日)の「17:45:40」(17時45分40秒)であるものとする。
【0152】
この場合、図19において、データ番号1に対応する印刷データについては、その有効期限情報が「6時間」であるので、データ管理部250によって有効期限(17:00:00)を経過している印刷データであると判断されることになる。
【0153】
このようにして、S304において有効期限を経過した印刷データが存在すると判断したデータ管理部250は、その有効期限を経過した印刷データをメモリ230にコピーし(S405)、その後、当該印刷データをハードディスク220から消去するとともに(S406)、当該印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する(S407)。
【0154】
具体的には、データ管理部250は、例えば、ハードディスク220に格納されているデータ番号1に対応する印刷データをメモリ230にコピーし、その後、データ番号1に対応する印刷データをハードディスク220から消去するとともに、当該印刷データに関する情報(登録項目TS11、TS12およびTS13に登録されている情報)を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0155】
そして、このS407の処理が終了した時点では、第1のタイムスタンプは、図7に示す内容に更新されている。
【0156】
ところで、データ管理部250は、第3のタイムスタンプ(図19参照)を基に、消去した印刷データに対応する通知先情報に基づく通知先へ印刷データを消去した旨を通知する(S408)。この場合、例えばデータ番号1に対応する通知先情報に基づく電子メールアドレス宛に、印刷データを消去した旨が送信される。
【0157】
次に、データ管理部250は、第3のタイムスタンプを基に、印刷データが存在するか否かを判断し(S409)、この判断の結果、印刷データが存在しない場合には処理を終了する。
【0158】
S409において印刷データが存在すると判断した場合、あるいはS404において有効期限を経過した印刷データが存在しないと判断した場合、データ管理部250は、予め設定された一定時間(例えば1時間)が経過したか否かを判断し(S410)、この判断の結果、一定時間が経過していないと判断した場合には、一定時間が経過するまで待機し、一方、一定期間が経過したと判断した場合は、上記S403に戻り、このステップ以降を実行する。
【0159】
すなわち、データ管理部250は、定期的(例えば1時間毎)に、第3のタイムスタンプと時計240からの現在の日時情報とを比較して、有効期限を経過している印刷データを抽出し、この抽出した印刷データをハードディスク220から消去するとともに、当該印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタン
プから消去する。
【0160】
そして、データ管理部250は、第3のタイムスタンプを基に、削除した印刷データ(つまりデータ番号)に対応する通知先情報に基づく電子メールアドレス宛に、印刷データを消去した旨を電子メールにて送信する。
【0161】
なお、データ管理部250は、上述したような印刷データ消去処理と並行して、印刷装置200の電源投入後においても、コンピュータ100から印刷データが送信される度に、第1のタイムスタンプを更新するとともに、これに伴って第2のタイムスタンプも更新する。
【0162】
次に、有効期限情報がカレンダーである場合の印刷データ消去処理について、上述した図15に示すフローチャート、図20、図21を参照して説明する。
【0163】
ここでは、第1のタイムスタンプは図7に示す内容であるものとする。データ管理部250は、例えば印刷装置200の電源投入時に、上述したように第3のタイムスタンプ(図20参照)を作成してメモリ230に格納し(S401、S402)、その後、この第3のタイムスタンプと時計240から取得した日時情報とを比較するとともに(S403)、有効期限を経過した印刷データが存在するか否かを判断する(S404)。
【0164】
ここで、図20に示す第3のタイムスタンプは、例えば「04−02−3」(2004年2月2日)の「09:30:00」(9時30分0秒)に印刷装置200の電源が投入された場合に作成されたものとする。
【0165】
また、時計240から取得された現在の日時情報が、例えば「04−02−03」(2004年2月3日)の「10:10:00」(10時10分0秒)であるものとする。
【0166】
この場合、図20において、データ番号2に対応する印刷データについては、その有効期限情報が「04−02−02」(2004年2月2日)であるので、データ管理部250によって有効期限(04−02−02)を経過している印刷データであると判断されることになる。
【0167】
このようにして、S404において有効期限を経過した印刷データが存在すると判断したデータ管理部250は、その有効期限を経過した印刷データをメモリ230にコピーし(S405)、その後、当該印刷データをハードディスク220から消去するとともに(S406)、当該印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する(S407)。
【0168】
具体的には、データ管理部250は、例えば、ハードディスク220に格納されているデータ番号2に対応する印刷データをメモリ230にコピーし、その後、データ番号2に対応する印刷データをハードディスク220から消去するとともに、当該印刷データに関する情報(登録項目TS11、TS12およびTS13に登録されている情報)を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0169】
そして、このS407の処理が終了した時点では、第1のタイムスタンプは、図9に示す内容に更新されている。
【0170】
ところで、データ管理部250は、第3のタイムスタンプ(図20参照)を基に、消去した印刷データに対応する通知先情報に基づく通知先へ印刷データを消去した旨を通知する(S408)。この場合、データ番号2に対応する通知先情報に基づく電子メールアド
レス宛に、印刷データを消去した旨が電子メールにて送信される。
【0171】
次に、データ管理部250は、第3のタイムスタンプ(図20参照)を基に、印刷データが存在するか否かを判断し(S409)、この判断の結果、印刷データが存在しない場合には処理を終了する。
【0172】
S409において印刷データが存在すると判断した場合、あるいはS404において有効期限を経過した印刷データが存在しないと判断した場合、データ管理部250は、予め設定された一定時間(例えば24時間)が経過したか否かを判断し(S410)、この判断の結果、一定時間が経過していないと判断した場合には、一定時間が経過するまで待機し、一方、一定期間が経過したと判断した場合は、上記S403に戻り、このステップ以降を実行する。
【0173】
すなわち、データ管理部250は、定期的(例えば24時間毎)に、第3のタイムスタンプと時計240からの現在の日時情報とを比較して、有効期限を経過している印刷データを抽出し、この抽出した印刷データをメモリ230にコピーし、その後、この抽出した印刷データをハードディスク220から消去するとともに、当該印刷データに関する情報をハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0174】
そして、データ管理部250は、第3のタイムスタンプを基に、削除した印刷データ(つまりデータ番号)に対応する通知先情報に基づく電子メールアドレス宛に、印刷データを消去した旨を電子メールにて送信する。
【0175】
なお、データ管理部250は、上述したような印刷データ消去処理と並行して、印刷装置200の電源投入後においても、コンピュータ100から印刷データが送信される度に、第1のタイムスタンプを更新するとともに、これに伴って第2のタイムスタンプも更新する。
【0176】
例えば、送受信部210によって受信されたコンピュータ100からの有効期限情報「Power off」(印刷装置の電源オフ時)が付加された印刷データが、「04−02−03」(2004年2月3日)の「17:05:39」(17時5分39秒)の時点で、ハードディスク220に格納された場合、第1のタイムスタンプは図10に示す内容に更新されるとともに、第3のスタンプは図21に示す内容に更新される。
【0177】
このようにして第1のタイムスタンプおよび第3のタイムスタンプが更新された後、さらに所定の期間(時間)が経過した後に、印刷装置200の電源がオン状態からオフ状態に変化したものとする。
【0178】
最後に、有効期限情報が印刷装置の電源オフ時である場合の印刷データ消去処理について、上述した図15に示すフローチャート、図21を参照して説明する。
【0179】
ここでは、第1のタイムスタンプは図10に示す内容であるものとする。データ管理部250は、例えば印刷装置200の電源投入時に、ハードディスク220に記憶されている印刷データのヘッダ部から有効期限情報、電子メールアドレスおよび印刷データのファイル名を抽出し(S401)、これらの抽出した情報および図10に示す第1のタイムスタンプを基に、図21に示すような第3のタイムスタンプを作成して、メモリ230に格納する(S402)。
【0180】
なお、図21において、データ番号4に対応する有効期限情報「Power off」は印刷装置の電源オフ時である。
【0181】
次に、データ管理部250は、上記第3のタイムスタンプ(図21参照)と時計240から取得した日時情報とを比較するとともに(S403)、有効期限を経過した印刷データが存在するか否かを判断する(S404)。
【0182】
ここで、図21に示す第3のタイムスタンプは、例えば「04−02−4」(2004年2月4日)の「14:21:35」(14時21分35)に印刷装置200の電源が投入された場合に作成されたものとする。
【0183】
また、時計240から取得された現在の日時情報が、例えば「04−02−03」(2004年2月3日)の「10:10:00」(10時10分0秒)であるものとする。
【0184】
この場合、図21において、データ番号4に対応する印刷データについては、その有効期限情報が「Power off」(印刷装置の電源オフ時)であるので、データ管理部250によって有効期限(印刷装置の電源オフ時)を経過している印刷データであると判断されることになる。
【0185】
このようにして、S404において有効期限を経過した印刷データが存在すると判断したデータ管理部250は、その有効期限を経過した印刷データをメモリ230にコピーし(S405)、その後、当該印刷データをハードディスク220から消去するとともに(S406)、当該印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する(S407)。
【0186】
具体的には、データ管理部250は、例えば、ハードディスク220に格納されているデータ番号4に対応する印刷データをメモリ230にコピーし、その後、データ番号4に対応する印刷データをハードディスク220から消去するとともに、当該印刷データに関する情報(登録項目TS11、TS12およびTS13に登録されている情報)を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0187】
そして、このS407の処理が終了した時点では、第1のタイムスタンプは、図12に示す内容に更新されている。
【0188】
ところで、データ管理部250は、第3のタイムスタンプ(図21参照)を基に、消去した印刷データに対応する通知先情報に基づく通知先へ印刷データを消去した旨を通知する(S408)。この場合、例えばデータ番号4に対応する通知先情報に基づく電子メールアドレス宛に、印刷データを消去した旨が電子メールにて送信される。
【0189】
次に、データ管理部250は、第3のタイムスタンプ(図21参照)を基に、印刷データが存在するか否かを判断し(S409)、この判断の結果、印刷データが存在しない場合には処理を終了する。
【0190】
S409において印刷データが存在すると判断した場合、あるいはS404において有効期限を経過した印刷データが存在しないと判断した場合、データ管理部250は、予め設定された一定時間(例えば1時間)が経過したか否かを判断し(S410)、この判断の結果、一定時間が経過していないと判断した場合には、一定時間が経過するまで待機し、一方、一定期間が経過したと判断した場合は、上記S403に戻り、このステップ以降を実行する。
【0191】
すなわち、データ管理部250は、定期的(例えば1時間毎)に、第3のタイムスタンプと時計240からの現在の日時情報とを比較して、有効期限を経過している印刷データ
を抽出し、この抽出した印刷データをメモリ230にコピーし、その後、この抽出した印刷データをハードディスク220から消去するとともに、当該印刷データに関する情報をハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0192】
そして、データ管理部250は、第3のタイムスタンプを基に、削除した印刷データ(つまりデータ番号)に対応する通知先情報に基づく電子メールアドレス宛に、印刷データを消去した旨を電子メールにて送信する。
【0193】
なお、データ管理部250は、上述したような印刷データ消去処理と並行して、印刷装置200の電源投入後においても、コンピュータ100から印刷データが送信される度に、第1のタイムスタンプを更新するとともに、これに伴って第2のタイムスタンプも更新する。
【0194】
以上の処理が、印刷データを消去した後に消去した旨を通知する場合の印刷データ消去処理である。
【0195】
次に、印刷データを消去する前に消去する旨を通知する場合の印刷装置200のデータ管理部250による印刷データ消去処理について、図16を参照して説明する。この場合、指定部251によって、「消去前に通知」の項目が指定されているものとする。
【0196】
データ管理部250は、ハードディスク220に記憶されている印刷データのヘッダ部から有効期限情報、電子メールアドレスおよび印刷データのファイル名を抽出し(S501)、これら抽出した各情報および図5に示す第1のタイムスタンプを基に、図19に示す第3のタイムスタンプを作成して、メモリ230に格納する(S502)。
【0197】
データ管理部250は、この第3のタイムスタンプ(図19参照)を基に印刷データの消去処理を実行する場合、有効期限情報の内容つまりカレンダー、タイマおよび印刷装置の電源オフ時のうち何れの情報であるかによって異なった処理を行う。
【0198】
そこで、次に、有効期限情報が、カレンダーの場合、タイマの場合および印刷装置の電源オフ時の場合のそれぞれの処理について説明する。
【0199】
最初に、有効期限情報がタイマである場合の印刷データ消去処理について、上述した図16に示すフローチャート、図18および図19を参照して説明する。
【0200】
データ管理部250は、例えば印刷装置200の電源投入時に、上述したように第3のタイムスタンプ(図18参照)を作成してメモリ230に格納し(S501、S502)、その後、この第3のタイムスタンプと時計240から取得した日時情報とを比較するとともに(S503)、有効期限の所定期間前(例えば1時間前)の印刷データが存在するか否かを判断する(S504)。
【0201】
ここで、図19に示す第2のタイムスタンプは、例えば「04−01−02」(2004年1月2日)の「15:25:00」(15時25分0秒)に印刷装置200の電源が投入された場合に作成されたものとする。
【0202】
また、時計240から取得された現在の日時情報が、例えば「04−01−02」(2004年1月2日)の「16:00:00」(16時0分0秒)であるものとする。
【0203】
この場合、図19において、データ番号1に対応する印刷データについては、その有効期限情報の所定期間前(この例では1時間前)であるので、データ管理部250によって
有効期限情報の所定期間前の印刷データであると判断されることになる。
【0204】
このようにして、S504において有効期限の所定期間前の印刷データが存在すると判断したデータ管理部250は、第3のタイムスタンプ(図19参照)を基に、有効期限の所定期間前の印刷データを抽出するとともに(S505)、この抽出した印刷データに対応する通知先情報に基づく通知先へ、有効期限が所定期間前である旨を通知する(S506)。
【0205】
そして、所定期間(これの例では1時間)が経過して、有効期限に達した場合に、該当する印刷データを、ハードディスク220から消去するとともに(S507)、有効期限を経過した印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する(S508)。
【0206】
具体的には、データ管理部250は、例えば、ハードディスク220に格納されているデータ番号1に対応する通知先情報に基づく電子メールアドレス宛に、有効期限が1時間前である旨を電子メールにて通知する。その後、有効期限に達した場合に、データ番号1に対応する印刷データをハードディスク220から消去するとともに、このデータ番号1の印刷データに関する情報(登録項目TS11、TS12およびTS13に登録されている情報)を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0207】
そして、このS507の処理が終了した時点では、第1のタイムスタンプは、図7に示す内容に更新されている。
【0208】
次に、データ管理部250は、第3のタイムスタンプ(図19参照)を基に、印刷データが存在するか否かを判断し(S509)、この判断の結果、印刷データが存在しない場合には処理を終了する。
【0209】
S509において印刷データが存在すると判断した場合、あるいはS504において有効期限の所定期間前の印刷データが存在しないと判断した場合、データ管理部250は、予め設定された一定時間(例えば1時間)が経過したか否かを判断し(S510)、この判断の結果、一定時間が経過していないと判断した場合には、一定時間が経過するまで待機し、一方、一定期間が経過したと判断した場合は、上記S503に戻り、このステップ以降を実行する。
【0210】
すなわち、データ管理部250は、定期的(例えば1時間毎)に、第3のタイムスタンプと時計240からの現在の日時情報とを比較して、有効期限の所定期間前の印刷データ情報を抽出し、この抽出した印刷データ情報に対応する通知先情報に基づく通知先へ、有効期限が所定期間前である旨を通知する。その後、所定期間(これの例では1時間)が経過して、有効期限に達した場合に、該当する印刷データを、ハードディスク220から消去するとともに、有効期限を経過した印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0211】
なお、データ管理部250は、上述したような印刷データ消去処理と並行して、印刷装置200の電源投入後においても、コンピュータ100から印刷データが送信される度に、第1のタイムスタンプを更新するとともに、これに伴って第3のタイムスタンプも更新する。
【0212】
次に、有効期限情報がカレンダーである場合の印刷データ消去処理について、上述した図16に示すフローチャート、図20、図21を参照して説明する。
【0213】
ここでは、第1のタイムスタンプは図7に示す内容であるものとする。データ管理部250は、例えば印刷装置200の電源投入時に、上述したように第3のタイムスタンプ(図20参照)を作成してメモリ230に格納し(S501、S502)、この第3のタイムスタンプと時計240から取得した日時情報とを比較するとともに(S503)、有効期限の所定期間前(例えば1日前)の印刷データが存在するか否かを判断する(S504)。
【0214】
ここで、図20に示す第3のタイムスタンプは、例えば「04−02−1」(2004年2月1日)の「09:30:00」(9時30分0秒)に印刷装置200の電源が投入された場合に作成されたものとする。
【0215】
また、時計240から取得された現在の日時情報が、例えば「04−02−01」(2004年2月1日)の「10:10:00」(10時10分0秒)であるものとする。
【0216】
この場合、図20において、データ番号2に対応する印刷データについては、その有効期限情報の所定期間前(この例では1日前)であるので、データ管理部250によって有効期限情報の所定期間前の印刷データであると判断されることになる。
【0217】
このようにして、S504において有効期限の所定期間前の印刷データが存在すると判断したデータ管理部250は、第3のタイムスタンプ(図20参照)を基に、有効期限の所定期間前の印刷データを抽出するとともに(S505)、この抽出した印刷データに対応する通知先情報に基づく通知先へ、有効期限が所定期間前である旨を通知する(S506)。
【0218】
そして、データ管理部250は、所定期間(これの例では1日)が経過して、有効期限に達した場合に、該当する印刷データを、ハードディスク220から消去するとともに(S507)、有効期限を経過した印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する(S508)。
【0219】
具体的には、データ管理部250は、例えば、ハードディスク220に格納されているデータ番号1に対応する通知先情報に基づく電子メールアドレス宛に、有効期限が1日前である旨を電子メールにて通知する。その後、有効期限に達した場合に、データ番号1に対応する印刷データをハードディスク220から消去するとともに、このデータ番号1の印刷データに関する情報(登録項目TS11、TS12およびTS13に登録されている情報)を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0220】
そして、このS507の処理が終了した時点では、第1のタイムスタンプは、図9に示す内容に更新されている。
【0221】
次に、データ管理部250は、第3のタイムスタンプ(図20参照)を基に、印刷データが存在するか否かを判断し(S509)、この判断の結果、印刷データが存在しない場合には処理を終了する。
【0222】
S509において印刷データが存在すると判断した場合、あるいはS504において有効期限の所定期間前の印刷データが存在しないと判断した場合、データ管理部250は、予め設定された一定時間(例えば24時間)が経過したか否かを判断し(S510)、この判断の結果、一定時間が経過していないと判断した場合には、一定時間が経過するまで待機し、一方、一定期間が経過したと判断した場合は、上記S503に戻り、このステップ以降を実行する。
【0223】
すなわち、データ管理部250は、定期的(例えば24時間毎)に、第3のタイムスタンプと時計240からの現在の日時情報とを比較して、有効期限の所定期間前の印刷データに関する情報を抽出し、この抽出した印刷データに関する情報に含まれる通知先情報に基づく通知先へ、有効期限が所定期間前である旨を通知する。その後、所定期間(これの例では1日)が経過して、有効期限に達した場合に、該当する印刷データを、ハードディスク220から消去するとともに、有効期限を経過した印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0224】
なお、データ管理部250は、上述したような印刷データ消去処理と並行して、印刷装置200の電源投入後においても、コンピュータ100から印刷データが送信される度に、第1のタイムスタンプを更新するとともに、これに伴って第3のタイムスタンプも更新する。
【0225】
例えば、送受信部210によって受信されたコンピュータ100からの有効期限情報「Power off」(印刷装置の電源オフ時)が付加された印刷データが、「04−02−03」(2004年2月3日)の「17:05:39」(17時5分39秒)の時点で、ハードディスク220に格納された場合、第1のタイムスタンプは図10に示す内容に更新されるとともに、第3のスタンプは図21に示す内容に更新される。
【0226】
このようにして第1のライムスタンプおよび第3のタイムスタンプが更新された後、さらに所定の期間(時間)が経過した後に、印刷装置200の電源がオン状態からオフ状態に変化したものとする。
【0227】
最後に、有効期限情報が印刷装置の電源オフ時である場合の印刷データ消去処理について、図17に示すフローチャート、図21を参照して説明する。
【0228】
ここでは、第1のタイムスタンプは図10に示す内容であるものとする。データ管理部250は、例えば印刷装置200の電源投入時に、ハードディスク220に記憶されている印刷データのヘッダ部から有効期限情報、電子メールアドレスおよび印刷データのファイル名を抽出し(S601)、これら抽出した各情報および図10に示す第1のタイムスタンプを基に、図21に示すような第3のタイムスタンプを作成して、メモリ230に格納する(S602)。
【0229】
次に、データ管理部250は、この第3のタイムスタンプと時計240から取得した日時情報とを比較するとともに(S603)、有効期限の所定期間前(例えば1時間前)の印刷データが存在するか否かを判断する(S604)。
【0230】
このS604においては、有効期限情報が印刷装置の電源オフ時である場合は印刷装置200の電源が投入されたときは、有効期限の所定期間前(例えば1時間前)の印刷データが存在するものとみなされる。
【0231】
ここで、図21に示す第3のタイムスタンプは、例えば「04−02−4」(2004年2月4日)の「14:21:35」(14時21分35)に印刷装置200の電源が投入された場合に作成されたものとする。
【0232】
また、時計240から取得された現在の日時情報が、例えば「04−02−03」(2004年2月3日)の「10:10:00」(10時10分0秒)であるものとする。
【0233】
この場合、図21において、データ番号4に対応する印刷データについては、その有効
期限情報が「Power off」(印刷装置の電源オフ時)であるので、データ管理部250によって有効期限の所定期間前(例えば1時間前)の印刷データが存在するものとみなされる。
【0234】
このようにして、S604において有効期限の所定期間前(例えば1時間前)の印刷データが存在すると判断したデータ管理部250は、第3のタイムスタンプ(図21参照)を基に、有効期限が経過している印刷データを抽出し(S605)、この抽出した印刷データに対応する通知先情報に基づく通知先へ、有効期限が経過している旨を通知する(S606)。
【0235】
そして、所定期間(これの例では1時間)が経過した後、有効期限が経過した印刷データを、ハードディスク220から消去するとともに(S607)、有効期限が経過した印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する(S608)。
【0236】
具体的には、データ管理部250は、例えば、ハードディスク220に格納されているデータ番号4に対応する通知先情報に基づく電子メールアドレス宛に、有効期限が経過している旨を電子メールにて通知する。その後、所定期間(これの例では1時間)が経過した後、データ番号4に対応する印刷データをハードディスク220から消去するとともに、このデータ番号4の印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0237】
なお、データ管理部250は、上述したような印刷データ消去処理と並行して、印刷装置200の電源投入後においても、コンピュータ100から印刷データが送信される度に、第1のタイムスタンプを更新するとともに、これに伴って第3のタイムスタンプも更新する。
【0238】
この実施の形態2においては、コンピュータ100が印刷対象の印刷データを印刷装置200の送受信部210へ送信するときに、その期限設定部110が印刷対象の印刷データのヘッダ部に「無限を示す旨」の有効期限情報を付加することにより、印刷データを無期限に消去させないことも可能である。
【0239】
また、この実施の形態2においては、出力部120と送受信部130とは異なる構成要素としているが、送受信部130が出力部120の機能を有するようにしても良い。
【0240】
さらに、この実施の形態2においては、通信回線は、ネットワークなどのインタフェースすなわち有線通信回線としているが、無線通信回線であっても良い。この場合、コンピュータの送受信部130と印刷装置200の送受信部は、無線通信機能を有するものとする。
【0241】
さらに、この実施の形態2においては、通知先つまり電子メールアドレス宛へ印刷データを消去する旨を電子メールにて通知するときに、印刷データのファイル名、送信日時および消去日時も併せて通知するようにしても良い。なお、送信日時および消去日時は、時計240から、これらのイベントが発生する日時情報を取得すれば良い。
【0242】
さらに、この実施の形態2においては、通知先つまり電子メールアドレス宛へ印刷データを消去する旨を電子メールにて通知するときに、メモリ230にコピーした印刷データを添付して通知するようにしても良い。
【0243】
以上説明したように、実施の形態2によれば、上述した実施の形態1の場合と同様の作
用効果を期待することができる。
【0244】
また、実施の形態2によれば、コンピュータが印刷対象の印刷データに有効期限情報と通知先情報を付加して、当該印刷データを印刷装置へ送信し、一方、印刷装置では、有効期限を経過した印刷データを消去するときに、通知先情報宛てに対して、印刷データを消去する旨に、印刷データの属性、例えばファイル名や送信日時や消去日時を付加して通知するようにしているので、通知先情報宛ての受信者は、消去される印刷データを明確に認識することができる。
【0245】
さらに、実施の形態2によれば、通知先情報宛てに消去対象の印刷データをコピーしたものを送信するようにした場合には、消去対象の印刷データが印刷装置のハードディスクから消去された場合であっても、通知先情報宛てにおいては、該当する印刷データ(コピーしたもの)が保存されることになるので、通知先の受信者は、必要に応じて保存されている印刷データを印刷装置へ再送することができる。
【0246】
実施の形態2によれば、印刷データを消去する前に、通知先情報宛てに印刷データを消去する旨を通知するようにした場合には、該当する印刷データの消去前に、その印刷データを印刷して印刷物として保存することもできる。
【0247】
(実施の形態3)
図22は本発明の実施の形態3における印刷システムの構成を示す構成図、図23は本発明の実施の形態3における印刷システムに用いるコンピュータを説明する図、図24は本発明の実施の形態3における印刷システムのデータ管理処理動作を示すフローチャートである。
【0248】
図22に示す印刷システムは、図1に示した印刷システムの構成において、コンピュータ100に記録部140を追加するとともに、印刷装置200に記録媒体リード部270を追加した構成になっている。図22において、図1に示した構成要素と同様の機能を果たす部分には同一の符号を付している。
【0249】
記録部(記録手段)140は、コンピュータ100とUSBポートやPCカードを介して接続可能なメモリカードリーダー/ライターのハードウェアおよびこのハードウェアを制御するコンピュータのデバイスドライバーである。換言すれば、一般的なコンピュータのリムーバブルディスクドライバーである。
【0250】
つまり記録部140は、図23に示すように、メモリカード400が着脱可能であり、かつメモリカード(記録媒体)400に印刷対象の印刷データを記録する。この場合、記録媒体はメモリカード400となる。
【0251】
記録媒体リード部(読出手段)270、印刷装置などの情報処理装置とUSBポートやPCカードを介して接続可能なメモリカードリーダーのハードウェアおよびこのハードウェアを制御する印刷装置などの情報処理装置のデバイスドライバーである。換言すれば、印刷装置などの情報処理装置のリムーバブルディスクドライバーである。
【0252】
つまり、記録媒体リード部270は、図22に示すように、メモリカード400が着脱可能であり、かつ装着されたメモリカード400から印刷データを読み出す。
【0253】
なお、この実施の形態3では、コンピュータ100から印刷データを送信するとき、送信先を記録部140にする。例えば印刷データを編集するアプリケーションソフトウェアの印刷GUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)で「ファイルへ出力」にチェッ
クし、出力先に記録部140を選択する。
【0254】
この実施の形態3においては、通信手段としての記録媒体を介してコンピュータ100と印刷装置20とが印刷データの授受を行うようになっている。
【0255】
次に、印刷システムのデータ管理処理について、図24を参照して説明する。
【0256】
ユーザは、コンピュータ100の記録部140に記録媒体としてのメモリカード400を装着し(S701)、その後、コンピュータ100から印刷データを送信するとき、印刷データの出力先(送信先)として記録部140を選択する(S702)。
【0257】
例えば印刷データを編集するアプリケーションソフトウェアの印刷GUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)で「ファイルへ出力」にチェックし、出力先として記録部140を選択する。
【0258】
このとき、期限設定部110は、図4に示した印刷データのフォーマット形式に従って印刷対象の印刷データのヘッダ部に有効期限情報を付加するとともに(S703)、この印刷データを、出力部120を介して記録部140に出力する。記録部140は、装着されたメモリカード400に、期限設定部110からの印刷データを記録する(S704)。
【0259】
次に、ユーザは、印刷データが記録されたメモリカード400を所定の手順に従ってコンピュータ100から取り外して(S705)、印刷装置200の記録媒体リード部270に装着する(S706)。
【0260】
印刷装置200において、データ管理部250は、記録媒体リード部270に装着されたメモリカード400に記録されている印刷データを、記録媒体リード部270を介して読み取るとともに(S707)、この読み取った印刷データをハードディスク220に格納する(S708)。
【0261】
次に、データ管理部250は、時計240から現在の日時情報を得て、図5に示したような第1のタイムスタンプを作成して、これをハードディスク220に格納し(S709)、その後、印刷データ消去処理を実行する(S710)。
【0262】
次に、印刷装置200のデータ管理部250による印刷データ消去処理(S710)について、図3を参照して説明する。
【0263】
データ管理部250は、ハードディスク220に記憶されている印刷データのヘッダ部から有効期限情報を抽出し(S201)、この抽出した有効期限情報および上記第1のタイムスタンプ(図5参照)を基に、第2のタイムスタンプを作成して、メモリ230に格納する(S202)。
【0264】
ここで、第2のタイムスタンプのフォーマットの一例を、図6に示す。図6において、第2のタイムスタンプは、上記第1のタイムスタンプの登録項目TS11、TS12およびTS13と同様の登録項目TS21、TS22およびTS23と、上記抽出した有効期限情報が登録される登録項目(有効期限)TS24とから構成されている。
【0265】
ちなみに、データ番号1に対応する有効期限情報「6 Hours」(6時間)はタイマであり、また、データ番号2に対応する有効期限情報「04−02−02」(2004年2月2日)はカンレンダーであり、さらに、データ番号3に対応する有効期限情報「0
4−02−14」はカレンダーである。
【0266】
さて、データ管理部250は、このような第2のタイムスタンプを基に印刷データの消去を実行する場合、有効期限情報の内容つまりカレンダー、タイマおよび印刷装置の電源オフ時のうち何れの情報であるかによって異なった処理を行う。
【0267】
そこで、次に、有効期限情報が、カレンダーの場合、タイマの場合および印刷装置の電源オフ時の場合のそれぞれの処理について説明する。
【0268】
最初に、有効期限情報がタイマである場合の印刷データ消去処理について、上述した図3に示すフローチャート、図6および図7を参照して説明する。
【0269】
データ管理部250は、例えば印刷装置200の電源投入時に、上述したように第2のタイムスタンプ(図6参照)を作成して(S201、S202)、この第2のタイムスタンプと時計240から取得した日時情報とを比較するとともに(S203)、有効期限を経過した印刷データが存在するか否かを判断する(S204)。
【0270】
ここで、図6に示す第2のタイムスタンプは、例えば「04−01−02」(2004年1月2日)の「16:00:00」(16時0分0秒)に印刷装置200の電源が投入された場合に作成されたものとする。
【0271】
また、時計240から取得された現在の日時情報が、例えば「04−01−02」(2004年1月2日)の「17:45:40」(17時45分40秒)であるものとする。
【0272】
この場合、図6において、データ番号1に対応する印刷データについては、その有効期限情報が「6時間」であるので、データ管理部250によって有効期限(17:00:00)を経過している印刷データであると判断されることになる。
【0273】
このようにして、S204において有効期限を経過した印刷データが存在すると判断したデータ管理部250は、有効期限を経過した印刷データをハードディスク220から消去するとともに(S205)、当該印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する(S206)。
【0274】
具体的には、データ管理部250は、例えば、データ番号1に対応する印刷データをハードディスク220から消去するとともに、当該印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0275】
そして、このS206の処理が終了した時点では、第1のタイムスタンプは、図7に示す内容に更新されている。
【0276】
次に、データ管理部250は、第2のタイムスタンプ(図6参照)を基に、印刷データが存在するか否かを判断し(S207)、この判断の結果、印刷データが存在しない場合には処理を終了する。
【0277】
S207において印刷データが存在すると判断した場合、あるいはS204において有効期限を経過した印刷データが存在しないと判断した場合、データ管理部250は、予め設定された一定時間(例えば1時間)が経過したか否かを判断し(S208)、この判断の結果、一定時間が経過していないと判断した場合には、一定時間が経過するまで待機し、一方、一定期間が経過したと判断した場合は、上記S203に戻り、このステップ以降を実行する。
【0278】
すなわち、データ管理部250は、定期的(例えば1時間毎)に、第2のタイムスタンプと時計240からの現在の日時情報とを比較して、有効期限を経過している印刷データを抽出し、この抽出した印刷データをハードディスク220から消去するとともに、当該印刷データに関する情報(登録項目TS11、TS12およびTS13に登録されている情報)を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0279】
なお、データ管理部250は、上述したような印刷データ消去処理と並行して、印刷装置200の電源投入後においても、コンピュータ100から印刷データが送信される度に、第1のタイムスタンプを更新するとともに、これに伴って第2のタイムスタンプも更新する。
【0280】
次に、有効期限情報がカレンダーである場合の印刷データ消去処理について、上述した図3に示すフローチャート、図7〜図11を参照して説明する。
【0281】
ここでは、第1のタイムスタンプは図7に示す内容であるものとする。データ管理部250は、ハードディスク220に記憶されている印刷データのヘッダ部から有効期限情報を抽出し(S201)、この抽出した有効期限情報および図7に示す第1のタイムスタンプを基に、図8に示すような第2のタイムスタンプを作成して、メモリ230に格納する(S202)。
【0282】
データ管理部250は、例えば印刷装置200の電源投入時に、上述したように第2のタイムスタンプ(図8参照)を作成して(S201、S202)、この第2のタイムスタンプと時計240から取得した日時情報とを比較するとともに(S203)、有効期限を経過した印刷データが存在するか否かを判断する(S204)。
【0283】
ここで、図8に示す第2のタイムスタンプは、例えば「04−02−3」(2004年2月2日)の「09:30:00」(9時30分0秒)に印刷装置200の電源が投入された場合に作成されたものとする。
【0284】
また、時計240から取得された現在の日時情報が、例えば「04−02−03」(2004年2月3日)の「10:10:00」(10時10分0秒)であるものとする。
【0285】
この場合、図8において、データ番号2に対応する印刷データについては、その有効期限情報が「04−02−02」(2004年2月2日)であるので、データ管理部250によって有効期限(04−02−02)を経過している印刷データであると判断されることになる。
【0286】
このようにして、S204において有効期限が経過した印刷データが存在すると判断したデータ管理部250は、有効期限を経過した印刷データをハードディスク220から消去するとともに(S205)、当該印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する(S206)。
【0287】
具体的には、データ管理部250は、例えば、データ番号2に対応する印刷データをハードディスク220から消去するとともに、当該印刷データに関する情報(登録項目TS11、TS12およびTS13に登録されている情報)を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0288】
そして、このS206の処理が終了した時点では、第1のタイムスタンプは、図9に示す内容に更新されている。
【0289】
次に、データ管理部250は、第2のタイムスタンプを基に、印刷データが存在するか否かを判断し(S207)、この判断の結果、印刷データが存在しない場合には処理を終了する。
【0290】
S207において印刷データが存在すると判断した場合、あるいはS204において有効期限を経過した印刷データが存在しないと判断した場合、データ管理部250は、予め設定された一定時間(例えば24時間)が経過したか否かを判断し(S208)、この判断の結果、一定時間が経過していないと判断した場合には、一定時間が経過するまで待機し、一方、一定期間が経過したと判断した場合は、上記S203に戻り、このステップ以降を実行する。
【0291】
すなわち、データ管理部250は、定期的(例えば24時間毎)に、第2のタイムスタンプと時計240からの現在の日時情報とを比較して、有効期限を経過している印刷データを抽出し、この抽出した印刷データをハードディスク220から消去するとともに、当該印刷データに関する情報をハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0292】
なお、データ管理部250は、上述したような印刷データ消去処理と並行して、印刷装置200の電源投入後においても、コンピュータ100から印刷データが送信される度に、第1のタイムスタンプを更新するとともに、これに伴って第2のタイムスタンプも更新する。
【0293】
例えば、送受信部210によって受信されたコンピュータ100からの有効期限情報「Power off」(印刷装置の電源オフ時)が付加された印刷データが、「04−02−03」(2004年2月3日)の「17:05:39」(17時5分39秒)の時点で、ハードディスク220に格納された場合、第1のタイムスタンプは図10に示す内容に更新されるとともに、第2のタイムスタンプは図11に示す内容に更新される。
【0294】
このようにして第1のタイムスタンプおよび第2のタイムスタンプが更新された後、さらに、所定の期間(時間)が経過した後に、印刷装置200の電源がオン状態からオフ状態に変化したものとする。
【0295】
最後に、有効期限情報が印刷装置の電源オフ時である場合の印刷データ消去処理について、上述した図3に示すフローチャート、図10〜図12を参照して説明する。
【0296】
ここでは、第1のタイムスタンプは図10に示す内容であるものとする。データ管理部250は、ハードディスク220に記憶されている印刷データのヘッダ部から有効期限情報を抽出し(S201)、この抽出した有効期限情報および図10に示す第1のタイムスタンプを基に、図11に示すような第2のタイムスタンプを作成して、メモリ230に格納する(S202)。
【0297】
なお、図11において、データ番号4に対応する有効期限情報「Power off」は印刷装置の電源オフ時である。
【0298】
データ管理部250は、例えば印刷装置200の電源投入時に、上述したように第2のタイムスタンプ(図11参照)を作成して(S201、S202)、この第2のタイムスタンプと時計240から取得した日時情報とを比較するとともに(S203)、有効期限を経過した印刷データが存在するか否かを判断する(S204)。
【0299】
ここで、図11に示す第2のタイムスタンプは、例えば「04−02−4」(2004年2月4日)の「14:21:35」(14時21分35)に印刷装置200の電源が投入された場合に作成されたものとする。
【0300】
また、時計240から取得された現在の日時情報が、例えば「04−02−03」(2004年2月3日)の「10:10:00」(10時10分0秒)であるものとする。
【0301】
この場合、図11において、データ番号4に対応する印刷データについては、その有効期限情報が「Power off」(印刷装置の電源オフ時)であるので、データ管理部250によって有効期限(印刷装置の電源オフ時)を経過している印刷データであると判断されることになる。
【0302】
このようにして、S204において有効期限が経過した印刷データが存在すると判断したデータ管理部250は、有効期限を経過した印刷データをハードディスク220から消去するとともに(S205)、当該印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する(S206)。
【0303】
具体的には、データ管理部250は、例えば、データ番号4に対応する印刷データをハードディスク220から消去するとともに、当該印刷データに関する情報(登録項目TS11、TS12およびTS13に登録されている情報)を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0304】
そして、このS206の処理が終了した時点では、第1のタイムスタンプは、図12に示す内容に更新されている。
【0305】
次に、データ管理部250は、第2のタイムスタンプを基に、印刷データが存在するか否かを判断し(S207)、この判断の結果、印刷データが存在しない場合には処理を終了する。
【0306】
S207において印刷データが存在すると判断した場合、あるいはS204において有効期限を経過した印刷データが存在しないと判断した場合、データ管理部250は、予め設定された一定時間(例えば1時間)が経過したか否かを判断し(S208)、この判断の結果、一定時間が経過していないと判断した場合には、一定時間が経過するまで待機し、一方、一定期間が経過したと判断した場合は、上記S203に戻り、このステップ以降を実行する。
【0307】
すなわち、データ管理部250は、定期的(例えば1時間毎あるいは24時間毎)に、第2のタイムスタンプと時計240からの現在の日時情報とを比較して、有効期限が経過している印刷データを抽出し、この抽出した印刷データをハードディスク220から消去するとともに、当該印刷データに関する情報をハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0308】
なお、データ管理部250は、上述したような印刷データ消去処理と並行して、印刷装置200の電源投入後においても、コンピュータ100から印刷データが送信される度に、第1のタイムスタンプを更新するとともに、これに伴って第2のタイムスタンプも更新する。
【0309】
この実施の形態3においては、コンピュータ100が印刷対象の印刷データを印刷装置200の送受信部210へ送信するときに、その期限設定部110が印刷対象の印刷データのヘッダ部に「無限を示す旨」の有効期限情報を付加することにより、印刷データを無
期限に消去させないことも可能である。
【0310】
また、この実施の形態3においては、出力部120と送受信部130とは異なる構成要素としているが、送受信部130が出力部120の機能を有するようにしても良い。
【0311】
さらに、この実施の形態3においては、通信回線300は、ネットワークなどのインタフェースつまり有線通信回線としているが、無線通信回線であっても良い。この場合、コンピュータの送受信部130と印刷装置200の送受信部は、無線通信機能を有するものとする。
【0312】
以上説明したように、実施の形態3によれば、上述した実施の形態1の場合と同様の作用効果を期待することができる。
【0313】
(実施の形態4)
図25は本発明の実施の形態4における印刷システムの構成を示す構成図、図26は本発明の実施の形態4における印刷システムのデータ管理処理動作を示すフローチャートである。
【0314】
図25に示す印刷システムは、図22に示した実施の形態3の印刷システムの構成において、指定部252を追加した構成になっている。図25において、図22に示した構成要素と同様の機能を果たす部分には同一の符号を付している。
【0315】
指定部252は、図22に示した指定部251と同様の機能を果たすものなので、ここでは、その説明は省略する。
【0316】
次に、印刷システムのデータ管理処理について、図26を参照して説明する。
【0317】
ユーザは、コンピュータ100の記録部140に記録媒体としてのメモリカード400を装着し(S801)、その後、コンピュータ100から印刷データを送信するとき、印刷データの出力先(送信先)として記録部140を選択する(S802)。
【0318】
例えば印刷データを編集するアプリケーションソフトウェアの印刷GUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)で「ファイルへ出力」にチェックし、出力先として記録部140を選択する。
【0319】
このとき、期限設定部110は、図18に示した印刷データのフォーマット形式に従って印刷対象の印刷データのヘッダ部に有効期限情報、通知先情報および印刷データファイル名を付加するとともに(S803)、この印刷データを、出力部120を介して記録部140に出力する。記録部140は、装着されたメモリカード400に、期限設定部110からの印刷データを記録する(S804)。
【0320】
次に、ユーザは、印刷データが記録されたメモリカード400を所定の手順に従ってコンピュータ100から取り外して(S805)、印刷装置200の記録媒体リード部270に装着する(S806)。
【0321】
印刷装置200において、データ管理部250は、記録媒体リード部270に装着されたメモリカード400に記録されている印刷データを、記録媒体リード部270を介して読み取るとともに(S807)、この読み取った印刷データをハードディスク220に格納する(S808)。
【0322】
次に、データ管理部250は、時計240から現在の日時情報を得て、図19に示したような第1のタイムスタンプを作成して、これをハードディスク220に格納し(S809)、その後、印刷データ消去処理を実行する(S810)。
【0323】
次に、印刷装置200のデータ管理部250による印刷データ消去処理(S810)について、図15を参照して説明する。
【0324】
上述したように通知先に対する印刷データの消去に関する情報を通知する時期は、印刷データを消去した後に消去した旨を通知する場合と、印刷データを消去する前に消去する旨を通知する場合とに大別されるので、次に、それぞれの場合の印刷データ消去処理について説明する。
【0325】
最初に、印刷データを消去した後に消去した旨を通知する場合の印刷データ消去処理について説明する。この場合、指定部252によって「消去後に通知」の項目が指定されているものとする。
【0326】
データ管理部250は、ハードディスク220に記憶されている印刷データのヘッダ部から有効期限情報、電子メールアドレスおよび印刷データのファイル名を抽出し(S401)、これら抽出した各情報および図5に示す第1のタイムスタンプを基に、第3のタイムスタンプを作成して、メモリ230に格納する(S402)。
【0327】
ここで、第3のタイムスタンプのフォーマットの一例を、図19に示す。図19において、第3のタイムスタンプは、上記第2のタイムスタンプの登録項目TS21、TS22、TS23およびTS24と同様の登録項目TS31、TS32、TS33およびTS34と、上記抽出した印刷データのファイル名が登録される登録項目(ファイル名)TS35と、上記抽出した電子メールアドレスが登録される登録項目(メールアドレス)TS36とから構成されている。
【0328】
データ管理部250は、このような第3のタイムスタンプ(図19参照)を基に印刷データの消去処理を実行する場合、有効期限情報の内容つまりカレンダー、タイマおよび印刷装置の電源オフ時のうち何れの情報であるかによって異なった処理を行う。
【0329】
そこで、次に、有効期限情報が、カレンダーの場合、タイマの場合および印刷装置の電源オフ時の場合のそれぞれの処理について説明する。
【0330】
最初に、有効期限情報がタイマである場合の印刷データ消去処理について、上述した図15に示すフローチャート、図19を参照して説明する。
【0331】
データ管理部250は、例えば印刷装置200の電源投入時に、上述したように第3のタイムスタンプ(図19参照)を作成してメモリ230に格納し(S401、S402)、その後、この第3のタイムスタンプと時計240から取得した日時情報とを比較するとともに(S403)、有効期限を経過した印刷データが存在するか否かを判断する(S404)。
【0332】
ここで、図19に示す第2のタイムスタンプは、例えば「04−01−02」(2004年1月2日)の「16:00:00」(16時0分0秒)に印刷装置200の電源が投入された場合に作成されたものとする。
【0333】
また、時計240から取得された現在の日時情報が、例えば「04−01−02」(2004年1月2日)の「17:45:40」(17時45分40秒)であるものとする。
【0334】
この場合、図19において、データ番号1に対応する印刷データについては、その有効期限情報が「6時間」であるので、データ管理部250によって有効期限(17:00:00)を経過している印刷データであると判断されることになる。
【0335】
このようにして、S304において有効期限を経過した印刷データが存在すると判断したデータ管理部250は、その有効期限を経過した印刷データをメモリ230にコピーし(S405)、その後、当該印刷データをハードディスク220から消去するとともに(S406)、当該印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する(S407)。
【0336】
具体的には、データ管理部250は、例えば、ハードディスク220に格納されているデータ番号1に対応する印刷データをメモリ230にコピーし、その後、データ番号1に対応する印刷データをハードディスク220から消去するとともに、当該印刷データに関する情報(登録項目TS11、TS12およびTS13に登録されている情報)を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0337】
そして、このS407の処理が終了した時点では、第1のタイムスタンプは、図7に示す内容に更新されている。
【0338】
ところで、データ管理部250は、第3のタイムスタンプ(図19参照)を基に、消去した印刷データに対応する通知先情報に基づく通知先へ印刷データを消去した旨を通知する(S408)。この場合、例えばデータ番号1に対応する通知先情報に基づく電子メールアドレス宛に、印刷データを消去した旨が送信される。
【0339】
次に、データ管理部250は、第3のタイムスタンプを基に、印刷データが存在するか否かを判断し(S409)、この判断の結果、印刷データが存在しない場合には処理を終了する。
【0340】
S409において印刷データが存在すると判断した場合、あるいはS404において有効期限を経過した印刷データが存在しないと判断した場合、データ管理部250は、予め設定された一定時間(例えば1時間)が経過したか否かを判断し(S410)、この判断の結果、一定時間が経過していないと判断した場合には、一定時間が経過するまで待機し、一方、一定期間が経過したと判断した場合は、上記S403に戻り、このステップ以降を実行する。
【0341】
すなわち、データ管理部250は、定期的(例えば1時間毎)に、第3のタイムスタンプと時計240からの現在の日時情報とを比較して、有効期限を経過している印刷データを抽出し、この抽出した印刷データをハードディスク220から消去するとともに、当該印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0342】
そして、データ管理部250は、第3のタイムスタンプを基に、削除した印刷データ(つまりデータ番号)に対応する通知先情報に基づく電子メールアドレス宛に、印刷データを消去した旨を電子メールにて送信する。
【0343】
なお、データ管理部250は、上述したような印刷データ消去処理と並行して、印刷装置200の電源投入後においても、コンピュータ100から印刷データが送信される度に、第1のタイムスタンプを更新するとともに、これに伴って第2のタイムスタンプも更新する。
【0344】
次に、有効期限情報がカレンダーである場合の印刷データ消去処理について、上述した図15に示すフローチャート、図20、図21を参照して説明する。
【0345】
ここでは、第1のタイムスタンプは図7に示す内容であるものとする。データ管理部250は、例えば印刷装置200の電源投入時に、上述したように第3のタイムスタンプ(図20参照)を作成してメモリ230に格納し(S401、S402)、その後、この第3のタイムスタンプと時計240から取得した日時情報とを比較するとともに(S403)、有効期限を経過した印刷データが存在するか否かを判断する(S404)。
【0346】
ここで、図20に示す第3のタイムスタンプは、例えば「04−02−3」(2004年2月2日)の「09:30:00」(9時30分0秒)に印刷装置200の電源が投入された場合に作成されたものとする。
【0347】
また、時計240から取得された現在の日時情報が、例えば「04−02−03」(2004年2月3日)の「10:10:00」(10時10分0秒)であるものとする。
【0348】
この場合、図20において、データ番号2に対応する印刷データについては、その有効期限情報が「04−02−02」(2004年2月2日)であるので、データ管理部250によって有効期限(04−02−02)を経過している印刷データであると判断されることになる。
【0349】
このようにして、S404において有効期限を経過した印刷データが存在すると判断したデータ管理部250は、その有効期限を経過した印刷データをメモリ230にコピーし(S405)、その後、当該印刷データをハードディスク220から消去するとともに(S406)、当該印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する(S407)。
【0350】
具体的には、データ管理部250は、例えば、ハードディスク220に格納されているデータ番号2に対応する印刷データをメモリ230にコピーし、その後、データ番号2に対応する印刷データをハードディスク220から消去するとともに、当該印刷データに関する情報(登録項目TS11、TS12およびTS13に登録されている情報)を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0351】
そして、このS407の処理が終了した時点では、第1のタイムスタンプは、図9に示す内容に更新されている。
【0352】
ところで、データ管理部250は、第3のタイムスタンプ(図20参照)を基に、消去した印刷データに対応する通知先情報に基づく通知先へ印刷データを消去した旨を通知する(S408)。この場合、データ番号2に対応する通知先情報に基づく電子メールアドレス宛に、印刷データを消去した旨が電子メールにて送信される。
【0353】
次に、データ管理部250は、第3のタイムスタンプ(図20参照)を基に、印刷データが存在するか否かを判断し(S409)、この判断の結果、印刷データが存在しない場合には処理を終了する。
【0354】
S409において印刷データが存在すると判断した場合、あるいはS404において有効期限を経過した印刷データが存在しないと判断した場合、データ管理部250は、予め設定された一定時間(例えば24時間)が経過したか否かを判断し(S410)、この判断の結果、一定時間が経過していないと判断した場合には、一定時間が経過するまで待機
し、一方、一定期間が経過したと判断した場合は、上記S403に戻り、このステップ以降を実行する。
【0355】
すなわち、データ管理部250は、定期的(例えば24時間毎)に、第3のタイムスタンプと時計240からの現在の日時情報とを比較して、有効期限を経過している印刷データを抽出し、この抽出した印刷データをメモリ230にコピーし、その後、この抽出した印刷データをハードディスク220から消去するとともに、当該印刷データに関する情報をハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0356】
そして、データ管理部250は、第3のタイムスタンプを基に、削除した印刷データ(つまりデータ番号)に対応する通知先情報に基づく電子メールアドレス宛に、印刷データを消去した旨を電子メールにて送信する。
【0357】
なお、データ管理部250は、上述したような印刷データ消去処理と並行して、印刷装置200の電源投入後においても、コンピュータ100から印刷データが送信される度に、第1のタイムスタンプを更新するとともに、これに伴って第2のタイムスタンプも更新する。
【0358】
例えば、送受信部210によって受信されたコンピュータ100からの有効期限情報「Power off」(印刷装置の電源オフ時)が付加された印刷データが、「04−02−03」(2004年2月3日)の「17:05:39」(17時5分39秒)の時点で、ハードディスク220に格納された場合、第1のタイムスタンプは図10に示す内容に更新されるとともに、第3のスタンプは図21に示す内容に更新される。
【0359】
このようにして第1のタイムスタンプおよび第3のタイムスタンプが更新された後、さらに所定の期間(時間)が経過した後に、印刷装置200の電源がオン状態からオフ状態に変化したものとする。
【0360】
最後に、有効期限情報が印刷装置の電源オフ時である場合の印刷データ消去処理について、上述した図15に示すフローチャート、図21を参照して説明する。
【0361】
ここでは、第1のタイムスタンプは図10に示す内容であるものとする。データ管理部250は、例えば印刷装置200の電源投入時に、ハードディスク220に記憶されている印刷データのヘッダ部から有効期限情報、電子メールアドレスおよび印刷データのファイル名を抽出し(S401)、これらの抽出した情報および図10に示す第1のタイムスタンプを基に、図21に示すような第3のタイムスタンプを作成して、メモリ230に格納する(S402)。
【0362】
なお、図21において、データ番号4に対応する有効期限情報「Power off」は印刷装置の電源オフ時である。
【0363】
次に、データ管理部250は、上記第3のタイムスタンプ(図21参照)と時計240から取得した日時情報とを比較するとともに(S403)、有効期限を経過した印刷データが存在するか否かを判断する(S404)。
【0364】
ここで、図21に示す第3のタイムスタンプは、例えば「04−02−4」(2004年2月4日)の「14:21:35」(14時21分35)に印刷装置200の電源が投入された場合に作成されたものとする。
【0365】
また、時計240から取得された現在の日時情報が、例えば「04−02−03」(2
004年2月3日)の「10:10:00」(10時10分0秒)であるものとする。
【0366】
この場合、図21において、データ番号4に対応する印刷データについては、その有効期限情報が「Power off」(印刷装置の電源オフ時)であるので、データ管理部250によって有効期限(印刷装置の電源オフ時)を経過している印刷データであると判断されることになる。
【0367】
このようにして、S404において有効期限を経過した印刷データが存在すると判断したデータ管理部250は、その有効期限を経過した印刷データをメモリ230にコピーし(S405)、その後、当該印刷データをハードディスク220から消去するとともに(S406)、当該印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する(S407)。
【0368】
具体的には、データ管理部250は、例えば、ハードディスク220に格納されているデータ番号4に対応する印刷データをメモリ230にコピーし、その後、データ番号4に対応する印刷データをハードディスク220から消去するとともに、当該印刷データに関する情報(登録項目TS11、TS12およびTS13に登録されている情報)を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0369】
そして、このS407の処理が終了した時点では、第1のタイムスタンプは、図12に示す内容に更新されている。
【0370】
ところで、データ管理部250は、第3のタイムスタンプ(図21参照)を基に、消去した印刷データに対応する通知先情報に基づく通知先へ印刷データを消去した旨を通知する(S408)。この場合、例えばデータ番号4に対応する通知先情報に基づく電子メールアドレス宛に、印刷データを消去した旨が電子メールにて送信される。
【0371】
次に、データ管理部250は、第3のタイムスタンプ(図21参照)を基に、印刷データが存在するか否かを判断し(S409)、この判断の結果、印刷データが存在しない場合には処理を終了する。
【0372】
S409において印刷データが存在すると判断した場合、あるいはS404において有効期限を経過した印刷データが存在しないと判断した場合、データ管理部250は、予め設定された一定時間(例えば1時間)が経過したか否かを判断し(S410)、この判断の結果、一定時間が経過していないと判断した場合には、一定時間が経過するまで待機し、一方、一定期間が経過したと判断した場合は、上記S403に戻り、このステップ以降を実行する。
【0373】
すなわち、データ管理部250は、定期的(例えば1時間毎)に、第3のタイムスタンプと時計240からの現在の日時情報とを比較して、有効期限を経過している印刷データを抽出し、この抽出した印刷データをメモリ230にコピーし、その後、この抽出した印刷データをハードディスク220から消去するとともに、当該印刷データに関する情報をハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0374】
そして、データ管理部250は、第3のタイムスタンプを基に、削除した印刷データ(つまりデータ番号)に対応する通知先情報に基づく電子メールアドレス宛に、印刷データを消去した旨を電子メールにて送信する。
【0375】
なお、データ管理部250は、上述したような印刷データ消去処理と並行して、印刷装置200の電源投入後においても、コンピュータ100から印刷データが送信される度に
、第1のタイムスタンプを更新するとともに、これに伴って第2のタイムスタンプも更新する。
【0376】
以上の処理が、印刷データを消去した後に消去した旨を通知する場合の印刷データ消去処理である。
【0377】
次に、印刷データを消去する前に消去する旨を通知する場合の印刷装置200のデータ管理部250による印刷データ消去処理について、図16を参照して説明する。この場合、指定部251によって、「消去前に通知」の項目が指定されているものとする。
【0378】
データ管理部250は、ハードディスク220に記憶されている印刷データのヘッダ部から有効期限情報、電子メールアドレスおよび印刷データのファイル名を抽出し(S501)、これら抽出した各情報および図5に示す第1のタイムスタンプを基に、図19に示す第3のタイムスタンプを作成して、メモリ230に格納する(S502)。
【0379】
データ管理部250は、この第3のタイムスタンプ(図19参照)を基に印刷データの消去処理を実行する場合、有効期限情報の内容つまりカレンダー、タイマおよび印刷装置の電源オフ時のうち何れの情報であるかによって異なった処理を行う。
【0380】
そこで、次に、有効期限情報が、カレンダーの場合、タイマの場合および印刷装置の電源オフ時の場合のそれぞれの処理について説明する。
【0381】
最初に、有効期限情報がタイマである場合の印刷データ消去処理について、上述した図16に示すフローチャート、図18および図19を参照して説明する。
【0382】
データ管理部250は、例えば印刷装置200の電源投入時に、上述したように第3のタイムスタンプ(図18参照)を作成してメモリ230に格納し(S501、S502)、その後、この第3のタイムスタンプと時計240から取得した日時情報とを比較するとともに(S503)、有効期限の所定期間前(例えば1時間前)の印刷データが存在するか否かを判断する(S504)。
【0383】
ここで、図19に示す第2のタイムスタンプは、例えば「04−01−02」(2004年1月2日)の「15:25:00」(15時25分0秒)に印刷装置200の電源が投入された場合に作成されたものとする。
【0384】
また、時計240から取得された現在の日時情報が、例えば「04−01−02」(2004年1月2日)の「16:00:00」(16時0分0秒)であるものとする。
【0385】
この場合、図19において、データ番号1に対応する印刷データについては、その有効期限情報の所定期間前(この例では1時間前)であるので、データ管理部250によって有効期限情報の所定期間前の印刷データであると判断されることになる。
【0386】
このようにして、S504において有効期限の所定期間前の印刷データが存在すると判断したデータ管理部250は、第3のタイムスタンプ(図19参照)を基に、有効期限の所定期間前の印刷データを抽出するとともに(S505)、この抽出した印刷データに対応する通知先情報に基づく通知先へ、有効期限が所定期間前である旨を通知する(S506)。
【0387】
そして、所定期間(これの例では1時間)が経過して、有効期限に達した場合に、該当する印刷データを、ハードディスク220から消去するとともに(S507)、有効期限
を経過した印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する(S508)。
【0388】
具体的には、データ管理部250は、例えば、ハードディスク220に格納されているデータ番号1に対応する通知先情報に基づく電子メールアドレス宛に、有効期限が1時間前である旨を電子メールにて通知する。その後、有効期限に達した場合に、データ番号1に対応する印刷データをハードディスク220から消去するとともに、このデータ番号1の印刷データに関する情報(登録項目TS11、TS12およびTS13に登録されている情報)を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0389】
そして、このS507の処理が終了した時点では、第1のタイムスタンプは、図7に示す内容に更新されている。
【0390】
次に、データ管理部250は、第3のタイムスタンプ(図19参照)を基に、印刷データが存在するか否かを判断し(S509)、この判断の結果、印刷データが存在しない場合には処理を終了する。
【0391】
S509において印刷データが存在すると判断した場合、あるいはS504において有効期限の所定期間前の印刷データが存在しないと判断した場合、データ管理部250は、予め設定された一定時間(例えば1時間)が経過したか否かを判断し(S510)、この判断の結果、一定時間が経過していないと判断した場合には、一定時間が経過するまで待機し、一方、一定期間が経過したと判断した場合は、上記S503に戻り、このステップ以降を実行する。
【0392】
すなわち、データ管理部250は、定期的(例えば1時間毎)に、第3のタイムスタンプと時計240からの現在の日時情報とを比較して、有効期限の所定期間前の印刷データ情報を抽出し、この抽出した印刷データ情報に対応する通知先情報に基づく通知先へ、有効期限が所定期間前である旨を通知する。その後、所定期間(これの例では1時間)が経過して、有効期限に達した場合に、該当する印刷データを、ハードディスク220から消去するとともに、有効期限を経過した印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0393】
なお、データ管理部250は、上述したような印刷データ消去処理と並行して、印刷装置200の電源投入後においても、コンピュータ100から印刷データが送信される度に、第1のタイムスタンプを更新するとともに、これに伴って第3のタイムスタンプも更新する。
【0394】
次に、有効期限情報がカレンダーである場合の印刷データ消去処理について、上述した図16に示すフローチャート、図20、図21を参照して説明する。
【0395】
ここでは、第1のタイムスタンプは図7に示す内容であるものとする。データ管理部250は、例えば印刷装置200の電源投入時に、上述したように第3のタイムスタンプ(図20参照)を作成してメモリ230に格納し(S501、S502)、この第3のタイムスタンプと時計240から取得した日時情報とを比較するとともに(S503)、有効期限の所定期間前(例えば1日前)の印刷データが存在するか否かを判断する(S504)。
【0396】
ここで、図20に示す第3のタイムスタンプは、例えば「04−02−1」(2004年2月1日)の「09:30:00」(9時30分0秒)に印刷装置200の電源が投入
された場合に作成されたものとする。
【0397】
また、時計240から取得された現在の日時情報が、例えば「04−02−01」(2004年2月1日)の「10:10:00」(10時10分0秒)であるものとする。
【0398】
この場合、図20において、データ番号2に対応する印刷データについては、その有効期限情報の所定期間前(この例では1日前)であるので、データ管理部250によって有効期限情報の所定期間前の印刷データであると判断されることになる。
【0399】
このようにして、S504において有効期限の所定期間前の印刷データが存在すると判断したデータ管理部250は、第3のタイムスタンプ(図20参照)を基に、有効期限の所定期間前の印刷データを抽出するとともに(S505)、この抽出した印刷データに対応する通知先情報に基づく通知先へ、有効期限が所定期間前である旨を通知する(S506)。
【0400】
そして、データ管理部250は、所定期間(これの例では1日)が経過して、有効期限に達した場合に、該当する印刷データを、ハードディスク220から消去するとともに(S507)、有効期限を経過した印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する(S508)。
【0401】
具体的には、データ管理部250は、例えば、ハードディスク220に格納されているデータ番号1に対応する通知先情報に基づく電子メールアドレス宛に、有効期限が1日前である旨を電子メールにて通知する。その後、有効期限に達した場合に、データ番号1に対応する印刷データをハードディスク220から消去するとともに、このデータ番号1の印刷データに関する情報(登録項目TS11、TS12およびTS13に登録されている情報)を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0402】
そして、このS507の処理が終了した時点では、第1のタイムスタンプは、図9に示す内容に更新されている。
【0403】
次に、データ管理部250は、第3のタイムスタンプ(図20参照)を基に、印刷データが存在するか否かを判断し(S509)、この判断の結果、印刷データが存在しない場合には処理を終了する。
【0404】
S509において印刷データが存在すると判断した場合、あるいはS504において有効期限の所定期間前の印刷データが存在しないと判断した場合、データ管理部250は、予め設定された一定時間(例えば24時間)が経過したか否かを判断し(S510)、この判断の結果、一定時間が経過していないと判断した場合には、一定時間が経過するまで待機し、一方、一定期間が経過したと判断した場合は、上記S503に戻り、このステップ以降を実行する。
【0405】
すなわち、データ管理部250は、定期的(例えば24時間毎)に、第3のタイムスタンプと時計240からの現在の日時情報とを比較して、有効期限の所定期間前の印刷データに関する情報を抽出し、この抽出した印刷データに関する情報に含まれる通知先情報に基づく通知先へ、有効期限が所定期間前である旨を通知する。その後、所定期間(これの例では1日)が経過して、有効期限に達した場合に、該当する印刷データを、ハードディスク220から消去するとともに、有効期限を経過した印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0406】
なお、データ管理部250は、上述したような印刷データ消去処理と並行して、印刷装
置200の電源投入後においても、コンピュータ100から印刷データが送信される度に、第1のタイムスタンプを更新するとともに、これに伴って第3のタイムスタンプも更新する。
【0407】
例えば、送受信部210によって受信されたコンピュータ100からの有効期限情報「Power off」(印刷装置の電源オフ時)が付加された印刷データが、「04−02−03」(2004年2月3日)の「17:05:39」(17時5分39秒)の時点で、ハードディスク220に格納された場合、第1のタイムスタンプは図10に示す内容に更新されるとともに、第3のスタンプは図21に示す内容に更新される。
【0408】
このようにして第1のライムスタンプおよび第3のタイムスタンプが更新された後、さらに所定の期間(時間)が経過した後に、印刷装置200の電源がオン状態からオフ状態に変化したものとする。
【0409】
最後に、有効期限情報が印刷装置の電源オフ時である場合の印刷データ消去処理について、図17に示すフローチャート、図21を参照して説明する。
【0410】
ここでは、第1のタイムスタンプは図10に示す内容であるものとする。データ管理部250は、例えば印刷装置200の電源投入時に、ハードディスク220に記憶されている印刷データのヘッダ部から有効期限情報、電子メールアドレスおよび印刷データのファイル名を抽出し(S601)、これら抽出した各情報および図10に示す第1のタイムスタンプを基に、図21に示すような第3のタイムスタンプを作成して、メモリ230に格納する(S602)。
【0411】
次に、データ管理部250は、この第3のタイムスタンプと時計240から取得した日時情報とを比較するとともに(S603)、有効期限の所定期間前(例えば1時間前)の印刷データが存在するか否かを判断する(S604)。
【0412】
このS604においては、有効期限情報が印刷装置の電源オフ時である場合は印刷装置200の電源が投入されたときは、有効期限の所定期間前(例えば1時間前)の印刷データが存在するものとみなされる。
【0413】
ここで、図21に示す第3のタイムスタンプは、例えば「04−02−4」(2004年2月4日)の「14:21:35」(14時21分35)に印刷装置200の電源が投入された場合に作成されたものとする。
【0414】
また、時計240から取得された現在の日時情報が、例えば「04−02−03」(2004年2月3日)の「10:10:00」(10時10分0秒)であるものとする。
【0415】
この場合、図21において、データ番号4に対応する印刷データについては、その有効期限情報が「Power off」(印刷装置の電源オフ時)であるので、データ管理部250によって有効期限の所定期間前(例えば1時間前)の印刷データが存在するものとみなされる。
【0416】
このようにして、S604において有効期限の所定期間前(例えば1時間前)の印刷データが存在すると判断したデータ管理部250は、第3のタイムスタンプ(図21参照)を基に、有効期限が経過している印刷データを抽出し(S605)、この抽出した印刷データに対応する通知先情報に基づく通知先へ、有効期限が経過している旨を通知する(S606)。
【0417】
そして、所定期間(これの例では1時間)が経過した後、有効期限が経過した印刷データを、ハードディスク220から消去するとともに(S607)、有効期限が経過した印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する(S608)。
【0418】
具体的には、データ管理部250は、例えば、ハードディスク220に格納されているデータ番号4に対応する通知先情報に基づく電子メールアドレス宛に、有効期限が経過している旨を電子メールにて通知する。その後、所定期間(これの例では1時間)が経過した後、データ番号4に対応する印刷データをハードディスク220から消去するとともに、このデータ番号4の印刷データに関する情報を、ハードディスク220に格納されている第1のタイムスタンプから消去する。
【0419】
なお、データ管理部250は、上述したような印刷データ消去処理と並行して、印刷装置200の電源投入後においても、コンピュータ100から印刷データが送信される度に、第1のタイムスタンプを更新するとともに、これに伴って第3のタイムスタンプも更新する。
【0420】
この実施の形態4においては、コンピュータ100が印刷対象の印刷データを印刷装置200の送受信部210へ送信するときに、その期限設定部110が印刷対象の印刷データのヘッダ部に「無限を示す旨」の有効期限情報を付加することにより、印刷データを無期限に消去させないことも可能である。
【0421】
また、この実施の形態4においては、出力部120と送受信部130とは異なる構成要素としているが、送受信部130が出力部120の機能を有するようにしても良い。
【0422】
さらに、この実施の形態2においては、通信回線は、ネットワークなどのインタフェースすなわち有線通信回線としているが、無線通信回線であっても良い。この場合、コンピュータの送受信部130と印刷装置200の送受信部は、無線通信機能を有するものとする。
【0423】
さらに、この実施の形態4においては、通知先つまり電子メールアドレス宛へ印刷データを消去する旨を電子メールにて通知するときに、印刷データのファイル名、送信日時および消去日時も併せて通知するようにしても良い。なお、送信日時および消去日時は、時計240から、これらのイベントが発生する日時情報を取得すれば良い。
【0424】
さらに、この実施の形態2においては、通知先つまり電子メールアドレス宛へ印刷データを消去する旨を電子メールにて通知するときに、メモリ230にコピーした印刷データを添付して通知するようにしても良い。
【0425】
以上説明したように、実施の形態4によれば、上述した実施の形態2の場合と同様の作用効果を期待することができる。
【産業上の利用可能性】
【0426】
本発明は、印刷装置の記憶手段に不要な印刷データが蓄積され続けることを防止して、記憶手段の有効活用という効果を奏するとともに、セキュリティーの観点から所定時間が経過した後に機密保持のため、記憶手段に記憶されている印刷データを消去したい場合、手動にて印刷データを消去することなく、印刷装置が有効期限を経過した印刷データを自主的にかつ確実に消去することができ、消去忘れによる機密漏洩を防止することができるので、セキュリティーを強化する用途にも適用することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0427】
【図1】本発明の実施の形態1における印刷システムの構成を示す構成図
【図2】本発明の実施の形態1における印刷システムのデータ管理処理動作を示すフローチャート
【図3】本発明の実施の形態1における印刷システムのデータ管理処理中の印刷データ消去処理動作を示すフローチャート
【図4】本発明の実施の形態1における印刷システムに係る印刷データのヘッダ部を示す図
【図5】本発明の実施の形態1における印刷システムに係るデータ管理部によって作成される第1のタイムスタンプの一例を示す図
【図6】本発明の実施の形態1における印刷システムに係るデータ管理部によって作成される第2のタイムスタンプの一例を示す図
【図7】本発明の実施の形態1における印刷システムに係るデータ管理処理の処理過程を説明する図
【図8】本発明の実施の形態1における印刷システムに係るデータ管理の処理過程を説明する図
【図9】本発明の実施の形態1における印刷システムに係るデータ管理処理の処理過程を説明する図
【図10】本発明の実施の形態1における印刷システムに係るデータ管理処理の処理過程を説明する図
【図11】本発明の実施の形態1における印刷システムに係るデータ管理処理の処理過程を説明する図
【図12】本発明の実施の形態1における印刷システムに係るデータ管理処理の処理過程を説明する図
【図13】本発明の実施の形態2における印刷システムの構成を示す構成図
【図14】本発明の実施の形態2における印刷システムのデータ管理処理動作を示すフローチャート
【図15】本発明の実施の形態2における印刷システムのデータ管理処理中の印刷データ消去処理動作を示すフローチャート
【図16】本発明の実施の形態2における印刷システムのデータ管理処理中の印刷データ消去処理動作を示すフローチャート
【図17】本発明の実施の形態2における印刷システムのデータ管理処理中の印刷データ消去処理動作を示すフローチャート
【図18】本発明の実施の形態2における印刷システムの印刷データのヘッダ部を示す図
【図19】本発明の実施の形態2における印刷システムのデータ管理部によって作成される第3のタイムスタンプの一例を示す図
【図20】本発明の実施の形態2における印刷システムのデータ管理処理の処理過程を説明する図
【図21】本発明の実施の形態2における印刷システムのデータ管理処理の処理過程を説明する図
【図22】本発明の実施の形態3における印刷システムの構成を示す構成図
【図23】本発明の実施の形態3における印刷システムに用いるコンピュータを説明する図
【図24】本発明の実施の形態3における印刷システムのデータ管理処理動作を示すフローチャート
【図25】本発明の実施の形態4における印刷システムの構成を示す構成図
【図26】本発明の実施の形態4における印刷システムのデータ管理処理動作を示すフローチャート
【図27】従来の情報記憶装置の構成を示す構成図
【符号の説明】
【0428】
100 コンピュータ(外部装置)
110 期限設定部(設定手段)
120 出力部(出力手段)
130 送受信部
140 記録部
200 印刷装置
210 送受信部
220 ハードディスク(記憶手段)
230 メモリ
240 時計(時計手段)
250 データ管理部(データ管理手段)
251,252 指定部(指定手段)
260 印刷部
270 記録媒体リード部(読出手段)
300 通信回線(通信手段)
400 メモリカード(通信手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷対象の印刷データを出力する外部装置と該外部装置から出力された印刷データを印刷する印刷装置とを有する印刷システムであって、
前記外部装置は、前記印刷対象の印刷データに有効期限情報を付加し当該印刷対象の印刷データを出力し、
前記印刷装置は、前記外部装置から出力された印刷データを記憶するとともに、現在の日時が前記記憶されている印刷データに付加されている有効期限情報に基づく有効期限に達したときは、前記記憶されている印刷データを消去することを特徴とする印刷システム。
【請求項2】
通信手段を介して外部装置と印刷装置とが印刷データを授受する印刷システムであって、
前記外部装置は、印刷対象の印刷データに有効期限情報を付加する設定手段と、前記有効期限情報が付加された印刷データを出力する出力手段とを備え、
前記印刷装置は、前記出力手段から出力された印刷データを記憶する記憶手段と、日時を計時する時計手段と、前記記憶手段に記憶されている印刷データに付加されている有効期限情報に基づく有効期限と前記時計手段によって計時されている現在の日時とを比較し、この比較した結果、前記現在の日時が前記有効期限を経過していると判断した場合に、前記記憶手段に記憶されている当該印刷データを消去するデータ管理手段とを備えたことを特徴とする印刷システム。
【請求項3】
通信手段を介して外部装置と印刷装置とが印刷データを授受する印刷システムであって、
前記外部装置は、印刷対象の印刷データに有効期限情報および通知先情報を付加する設定手段と、前記有効期限情報および通知先情報が付加された印刷データを出力する出力手段とを備え、
前記印刷装置は、前記出力手段から出力された印刷データを記憶する記憶手段と、日時を計時する時計手段と、前記記憶手段に記憶されている印刷データに付加されている有効期限情報と前記時計手段によって計時されている現在の日時情報とを比較し、この比較した結果、前記現在の日時が前記有効期限を経過していると判断した場合に、前記記憶手段に記憶されている当該印刷データを消去するとともに、印刷データを消去した旨を、消去された印刷データに付加されていた通知先情報に基づく通知先へ通知するデータ管理手段とを備えたことを特徴とする印刷システム。
【請求項4】
前記データ管理手段は、前記印刷データを消去した旨を前記通知先へ通知するときに、当該消去した旨とともに消去する印刷データのファイル名、送信日時および消去日時のうち何れか1つの情報を通知することを特徴とする請求項3記載の印刷システム。
【請求項5】
前記データ管理手段は、前記印刷データを消去した旨を前記通知先へ通知するときに、当該消去した旨の情報に消去対象の印刷データをコピーしたものを添付して通知することを特徴とする請求項3記載の印刷システム。
【請求項6】
前記データ管理手段は、前記通知先に対する前記印刷データの消去に関する情報を通知する時期を前記記憶手段から印刷データを消去する前または消去した後を指定する指定手段を備えたことを特徴とする請求項3記載の印刷システム。
【請求項7】
前記通知先情報は、通知先に対応する電子メールアドレスまたはホスト名であることを特徴とする請求項2または3記載の印刷システム。
【請求項8】
前記有効期限情報は、期日情報または時間情報または前記印刷装置の電源がオフ状態となる時点まで有効である旨を示す情報であることを特徴とする請求項2または3記載の印刷
システム。
【請求項9】
前記通信手段は、通信回線であることを特徴とする請求項2または3記載の印刷システム。
【請求項10】
前記通信手段は、印刷データを記録した記録媒体であることを特徴とする請求項2または3記載の印刷システム。
【請求項11】
請求項10記載の印刷システムであって、
前記外部装置は、前記記録媒体が着脱可能であり、かつ装着された前記記録媒体に印刷対象の印刷データを記録する記録手段を備え、
前記印刷装置は、前記記録媒体が着脱可能であり、かつ装着された前記記録媒体から印刷データを読み出す読出手段を備えたことを特徴とする印刷システム。
【請求項12】
通信手段を介して外部装置と印刷装置とが印刷データを授受する印刷システムのデータ管理方法であって、
前記外部装置は、前記印刷対象の印刷データに有効期限情報を付加し当該印刷対象の印刷データを出力し、
前記印刷装置は、前記外部装置から出力された印刷データを記憶手段に記憶するとともに、現在の日時が前記記憶手段に記憶されている印刷データに付加されている有効期限情報に基づく有効期限に達したときは、前記記憶手段に記憶されている印刷データを消去することを特徴とする印刷システムのデータ管理方法。
【請求項13】
通信手段を介して外部装置と印刷装置とが印刷データを授受する印刷システムのデータ管理方法であって、
前記外部装置は、印刷対象の印刷データに有効期限情報を付加する付加ステップと、前記有効期限情報が付加された印刷データを出力する出力ステップとを有し、
前記印刷装置は、前記出力ステップにより出力された印刷データを記憶手段に記憶する記憶ステップと、日時を計時する時計ステップと、前記記憶ステップにより前記記憶手段に記憶されている印刷データに付加されている有効期限情報に基づく有効期限と前記時計ステップにより計時されている現在の日時とを比較し、この比較した結果、前記現在の日時が前記有効期限を経過していると判断した場合に、前記記憶手段に記憶されている当該印刷データを消去するデータ管理ステップとを有することを特徴とする印刷システムのデータ管理方法。
【請求項14】
通信手段を介して外部装置と印刷装置とが印刷データを授受する印刷システムのデータ管理方法であって、
前記外部装置は、印刷対象の印刷データに有効期限情報および通知先情報を付加する付加ステップと、前記有効期限情報および通知先情報が付加された印刷データを出力する出力ステップとを有し、
前記印刷装置は、前記出力ステップにより出力された印刷データを記憶手段に記憶する記憶ステップと、日時を計時する時計ステップと、前記記憶ステップにより前記記憶手段に記憶されている印刷データに付加されている有効期限情報に基づく有効期限と前記時計ステップにより計時されている現在の日時とを比較し、この比較した結果、前記現在の日時が前記有効期限を経過していると判断した場合に、前記記憶手段に記憶されている当該印刷データを消去するとともに、印刷データを消去した旨を、消去された印刷データに付加されていた通知先情報に基づく通知先へ通知するデータ管理ステップとを有することを特徴とする印刷システムのデータ管理方法。
【請求項15】
前記データ管理ステップは、前記印刷データを消去した旨を前記通知先へ通知するときに
、当該消去した旨とともに消去する印刷データのファイル名、送信日時および消去日時のうち何れか1つの情報を通知するステップを含むことを特徴とする請求項14記載の印刷システムのデータ管理方法。
【請求項16】
前記データ管理ステップは、前記印刷データを消去した旨を前記通知先へ通知するときに、当該消去した旨の情報に消去する印刷データを添付して通知するステップを含むことを特徴とする請求項14記載の印刷システムのデータ管理方法。
【請求項17】
前記データ管理ステップは、前記通知先に対する前記印刷データの消去に関する情報を通知する時期を前記記憶手段から印刷データを消去する前または消去した後を指定する指定ステップを含むことを特徴とする請求項14記載の印刷システムのデータ管理方法。
【請求項18】
前記通知先情報は、通知先に対応する電子メールアドレスまたはホスト名であることを特徴とする請求項14記載の印刷システムのデータ管理方法。
【請求項19】
前記有効期限情報は、期日情報または時間情報または前記印刷装置の電源がオフ状態となる時点まで有効である旨を示す情報であることを特徴とする請求項13または14記載の印刷システムのデータ管理方法。
【請求項20】
前記通信手段は、通信回線であることを特徴とする請求項13または14記載の印刷システムのデータ管理方法。
【請求項21】
前記通信手段は、印刷データを記録した記録媒体であることを特徴とする請求項13または14記載の印刷システムのデータ管理方法。
【請求項22】
請求項21記載の印刷システムのデータ管理方法であって、前記外部装置は、装着された前記記録媒体に印刷対象の印刷データを記録する記録ステップを有し、
前記印刷装置は、装着された前記記録媒体から印刷データを読み出す読出ステップを有することを特徴とする印刷システムのデータ管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2006−44046(P2006−44046A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−227954(P2004−227954)
【出願日】平成16年8月4日(2004.8.4)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】