説明

印刷装置および印刷システム

【課題】 印刷装置で印刷した印刷データを、同じ印刷装置または別の印刷装置から簡便な操作で再印刷することができ、さらに第3者への印刷データの漏洩を防ぐことができる印刷装置を提供する。
【解決手段】 外部記憶装置利用判定手段112は、外部記憶装置20が印刷装置10に接続されると、接続された外部記憶装置20から、外部記憶装置を識別する情報と印刷装置の利用設定に関連する情報を含む外部記憶装置属性情報を取得し、表示部14に送信する。表示部14は、送信された外部記憶装置属性情報を表示画面に表示し、ユーザに対して、接続された外部記憶装置20を利用することの可否の判断を促す。ユーザは、接続された外部記憶装置20を特定し、接続された外部記憶装置20の利用可否を判断する。ユーザが、入力部15から、OK、つまり、利用許諾を入力すると、外部記憶装置20に記憶された印刷データの印刷が可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザが利用することを認めた外部記憶装置に記憶された印刷データを印刷可能とする印刷装置および印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、個人が電子的に扱う文書あるいは画像などのデータ量が増大していくにつれて、紙に印刷する機会あるいは紙への印刷を望む機会が増え、その個人が印刷した文書あるいは画像を、「今すぐ」そして「場所を問わず」もう一度印刷したいというニーズは、益々高くなってきている。このニーズは、たとえば、職場の上司または取引先から突然「あのときの資料をもう一度印刷して欲しい」と要請された場合、出先での会議あるいは打ち合せで参加者が急に増えて、予め準備しておいた配布資料が不足し、配布資料の増刷が必要になった場合などに生じる。
【0003】
他社との打合せに使用する会議室、ホテル、コンビニエンスストアなど、不特定の利用者を想定している環境に、コピー機などの印刷装置を設置して利用に供することは、従来から行われている。さらに近年では、印刷機能を備えたデジタル複合機などの印刷装置も設置されるようになってきており、「どこでも」印刷できる環境が整備されようとしている。
【0004】
PC(Personal Computer)などのコンピュータを操作せずに、印刷装置を操作するだけで所望のデータを印刷したいというニーズは、普段使用しているPCから印刷するために用いている印刷装置以外の印刷装置を利用する場合に、発生することが多い。しかし、普段利用している印刷装置が設置されているオフィス以外のオフィスに設置されている印刷装置、あるいは会議室、ホテル、コンビニエンスストアなどに設置されている印刷装置からは、普段使用しているPCに保存されている印刷データにアクセスできないことが多く、たとえアクセスできたとしても、接続コスト、たとえば時間、手間、あるいは料金などによるコストを無視できないことが多い。
【0005】
近年、セキュリティに対するユーザの要求水準が高まる中で、特にビジネスユースにおいて文書を印刷する場合、第3者への情報漏洩を防ぐための対策を施すことが益々重要となってきている。たとえばオフィスにおいて、印刷装置は、紙およびトナーの補給といったメンテナンス上の理由から、同じ部屋で働いている異なる部門あるいは職責のメンバによって共用される機器として運用されているケースが多い。このような場合、担当者しか知り得ない情報が印刷装置を介して漏洩する危険がある。具体的には、誰もがアクセス可能な共用の印刷装置に印刷データを保存した場合、初めに印刷を行ったユーザとは別の第3者が、印刷装置を操作して、保存された印刷データにアクセスすることがある。
【0006】
上述したように、オフィスに設置される印刷装置は、メンテナンス上の理由から共用機器として運用されることが多く、ユーザは、限られた時間で利用を終えて、他のユーザに印刷装置を明け渡すことが求められる状況にある。ところが、再印刷の対象となる印刷データの件数が増えると、多くの場合、ユーザは、所望のデータを指定するための条件をはっきり覚えていないので、益々手間と時間がかかるようになる。したがって、ユーザが所望のデータを短時間で選択できるようにするために、何らかの工夫が必要となり、ユーザの利便性を向上させるための改善が求められる。
【0007】
一度印刷した文書を再び印刷する第1の従来技術として、まず、印刷した文書の印刷データとその印刷データに関する日時などの履歴情報とを関連付けて、印刷装置と相互通信可能なホストコンピュータに保存しておく。次に、ユーザが印刷したい印刷データの履歴情報を印刷装置に入力すると、印刷装置は、入力された履歴情報をホストコンピュータに送る。ホストコンピュータは、その履歴情報に対応する印刷データを印刷装置に送って、過去に印刷したことのある文書を再印刷できるようにした印刷システムがある。再印刷する際にホストコンピュータでの操作が不要となり、ユーザの利便性が向上する(たとえば、特許文献1参照)。
【0008】
一度印刷した文書を再び印刷する第2の従来技術として、ネットワークに繋げられた複数の装置でIC(Integrated Circuit)カードを共用できるようにし、このICカードに処理に必要な情報を記憶しておく。印刷の際に、このICカードに記憶された情報を用いることによって、複雑な印刷条件の選択と設定の作業を行うことなく、ネットワーク上の同じグループの他の装置からも印刷することができるネットワーク上の情報共有方法がある。さらに、画像形成装置間でICカードを共用できるようにし、このICカードに印刷データ、処理ソフト、印刷条件等の情報を格納しておき、そのICカードを装着するだけで、他の画像形成装置でも同じ処理結果を得ることを可能にした印刷処理情報共有方法がある(たとえば、特許文献2参照)。
【0009】
【特許文献1】特開2001−105689号公報
【特許文献2】特開2002−366318号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上述した第1の従来技術は、情報の漏洩については、触れられておらず、上述した第2の従来技術は、ICカードが同じグループ内の装置に所属するか否かの認証を行っているが、同じグループ内の装置を使用する第3者よってICカードに記憶した情報にアクセスすることが可能であり、第3者への情報の漏洩を防止することができないことがあるという課題がある。
【0011】
上述したいずれの従来技術も、印刷データに関する情報を印刷データとともに保存して、再印刷するときの印刷条件等の設定を簡便化しているが、記憶する印刷データの数が増えたときに印刷データの選択に時間を要することがあるという課題がある。
【0012】
本発明の目的は、印刷装置で印刷した印刷データを、同じ印刷装置または別の印刷装置から簡便な操作で再印刷することができ、さらに第3者への印刷データの漏洩を防ぐことができる印刷装置および印刷システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、印刷日時と印刷設定内容とを含む印刷データ履歴情報および印刷データを含む印刷に関する情報を記憶する外部記憶装置と通信を行う通信手段と、
少なくとも前記外部記憶装置の利用可否の情報を入力する入力手段と、
前記外部記憶装置と通信が可能になったとき、前記入力手段から入力された前記利用可否の情報に基づいて、前記外部記憶装置の利用の可否を判定する外部記憶装置利用判定手段と、
前記外部記憶装置利用判定手段で利用が可と判定された前記外部記憶装置と、前記印刷に関する情報を送受信する印刷データ管理手段とを含むことを特徴とする印刷装置である。
【0014】
本発明に従えば、印刷装置に接続した外部記憶装置を利用するか否かを、ユーザによって入力された外部記憶装置の利用可否の情報に基づいて判定可能としたので、そのユーザ以外の第3者への印刷データの漏洩を防止できる。
【0015】
また本発明は、前記印刷データ管理手段で受信された印刷に関する情報に含まれる情報であって、外部記憶装置を識別する情報と印刷装置の利用設定に関する情報とを含む外部記憶装置属性情報を表示する表示手段を含み、
前記外部記憶装置利用判定手段は、前記表示手段に表示された前記外部記憶装置属性情報に対して前記入力手段から入力された前記利用可否の情報に基づいて、前記外部記憶装置の利用の可否を判定することを特徴とする。
【0016】
本発明に従えば、印刷装置に接続された外部記憶装置をユーザが識別するための情報、つまり、ユーザが所望する外部記憶装置か否かを判断するための情報と、外部記憶装置を利用した利用状況を示す情報とを外部記憶装置属性情報として表示するので、ユーザは、外部記憶装置がユーザの利用目的に合致しているか否かを、ユーザ自身で判断することができ、さらに第3者への印刷データの漏洩を防ぐことができる。
【0017】
また本発明は、前記印刷データ管理手段で受信された前記外部記憶装置属性情報に含まれる文書サーバに関する情報に基づいて、文書サーバへのアクセスを行うサーバ通信手段を含み、
前記表示手段は、前記サーバ通信手段が文書サーバにアクセスした結果を表示することを特徴とする。
【0018】
本発明に従えば、文書サーバへのアクセス結果を表示するので、ユーザは印刷を継続するか否かを判断でき、アクセスが成功した場合は、文書サーバに保持されている印刷データも印刷でき、さらに第3者への印刷データの漏洩を防ぐことができる。
【0019】
また本発明は、前記印刷データ管理手段が前記外部記憶装置から印刷データおよび印刷データ履歴情報を受信したとき、前記印刷データを特定する特定情報を表示する表示手段を含み、
前記表示手段で表示された前記特定情報のうちで、前記入力手段で選択された特定情報によって特定された印刷データを、前記特定された印刷データに対応する印刷履歴データに含まれる印刷設定内容に従って印刷する印刷手段を含むことを特徴とする。
【0020】
本発明に従えば、印刷を行ったときの印刷設定が印刷データ履歴情報として外部記憶装置に印刷データとともに記憶されているので、過去に印刷したときの印刷設定内容と同じ印刷設定で印刷することができ、さらに第3者への印刷データの漏洩を防ぐことができる。
【0021】
また本発明は、前記表示手段は、前記印刷データ履歴情報に含まれる印刷日時の順序で、前記特定情報を表示することを特徴とする。
【0022】
本発明に従えば、印刷した印刷データを印刷日時の順序に表示して、容易に目的の印刷データを選択できるようにしたので、印刷装置で印刷した印刷データを、同じ印刷装置または別の印刷装置から簡便な操作で再印刷することができ、さらに第3者への印刷データの漏洩を防ぐことができる。
【0023】
また本発明は、前記印刷データ管理手段は、印刷中の印刷データまたは印刷後の印刷データに対応する印刷データ履歴情報を、前記外部記憶装置に送信することを特徴とする。
【0024】
本発明に従えば、印刷データ履歴情報を外部記憶装置に記憶しているので、印刷を実行した印刷データあるいは印刷を実行しようとした印刷データを容易に再印刷することができ、さらに第3者への印刷データの漏洩を防ぐことができる。
【0025】
また本発明は、前記印刷データは、SVG形式であることを特徴とする。
本発明に従えば、印刷データがSVG形式であるので、外部記憶装置の限られた記憶領域を効率的に使用することができ、SVG形式は、標準化されたデータフォーマットでありかつその仕様が公開されているので、つまり、特定のメーカの印刷装置でしか動作しないという制限がないので、印刷装置側のプラットフォームに依存しない取扱いが可能になる。さらに第3者への印刷データの漏洩を防ぐことができる。
【0026】
また本発明は、前記印刷装置と、前記印刷データ管理手段によって通信可能な外部記憶装置とを含むことを特徴とする印刷システムである。
【0027】
本発明に従えば、印刷装置に接続した外部記憶装置を利用するか否かを、ユーザによって入力された外部記憶装置の利用可否の情報に基づいて判定可能としたので、そのユーザ以外の第3者への印刷データの漏洩を防止できる。
【0028】
また本発明は、前記外部記憶装置は、ICカードであることを特徴とする。
本発明に従えば、外部記憶装置としてICカードを用いているので、可搬性がよく、セキュリティが高く、かつ、多くの情報量を記憶することができ、さらに第3者への印刷データの漏洩を防ぐことができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、ユーザの携行する外部記憶装置に印刷データおよび印刷データ履歴情報を安全に記憶し、印刷装置のネットワーク接続環境を選ばずに、簡便な操作でデータの再印刷を可能にしたことで、ユーザの印刷装置利用に係わるセキュリティと利便性を共に向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
図1は、本発明の実施の一形態である印刷システム1の構成を示すブロック図である。印刷システム1は、印刷装置10と外部記憶装置20とを含んで構成され、ネットワークを介して文書サーバ30と接続されている。
【0031】
印刷装置10は、印刷制御部11、印刷部12、ネットワーク通信部13、表示部14、入力部15、および接続部16を含んで構成される。印刷制御部11は、印刷装置10全体を制御し、特に印刷のための一連の動作を制御する部位であり、ネットワーク通信部13を介して文書サーバ30から、あるいは、接続部16を介して外部記憶装置20から、印刷データを取得し、取得した印刷データを、印刷を行う印刷部12に送信して印刷する。
【0032】
ネットワーク通信部13は、ネットワークを介して文書サーバ30と接続し、印刷データなどの情報のやり取りを行う部位であり、有線/無線を問わず、たとえばEthernet(登録商標)で構成されたLAN(Local Area Network)に接続して使用することのできるネットワークインタフェースカードで構成される。
【0033】
表示部14は、ユーザに情報を表示するための表示画面を有する部位であり、たとえばLCD(Liquid Crystal Display)あるいはEL(Electro-Luminescence)を始めとするフラットパネルディスプレイなどの表示装置のいずれかによって構成される。入力部15は、ユーザが直接操作することのできる部位であり、たとえば押しボタン、キーボードなどユーザからの入力を受け付ける入力装置のうちのいずれか、もしくはそれらの組み合わせによって構成される。表示部14と入力部15は、表示部と入力部が一体となったタッチパネルを用いてもよい。
【0034】
接続部16は、外部記憶装置20と通信して、印刷データを含む印刷に関する情報のやりとりを行う部位である。外部記憶装置20との接続形態は、有線/無線、あるいは接触/非接触を問わないが、外部記憶装置20と接続して情報のやり取りが行える接続形態であればよい。
【0035】
外部記憶装置20は、接続部21、制御部22、および記憶部23を含んで構成される。接続部21は、印刷装置10と通信を行う部位であり、制御部22は、外部記憶装置20全体を制御し、情報漏洩を防ぐための機能も実行する部位であり、記憶部23は、印刷データを含む印刷に関する情報および認証手続きのための情報などを記憶する部位である。制御部22は、記憶部23に記憶している情報を、接続部21を介して印刷装置10に送信し、印刷装置10から送信された情報を記憶部23に記憶する。制御部22は、情報漏洩を防ぐために、ユーザおよび印刷装置10が、外部記憶装置20へのアクセスを許可されている人または装置であるか否かの認証を行ったうえで、記憶部23に記憶している情報を、接続部21を介して、認証を行った接続相手である印刷装置10に送信してもよい。
【0036】
文書サーバ30は、記憶部31、制御部32、およびネットワーク通信部33を含んで構成される。記憶部31は、文書データなどの情報を記憶し、制御部32は、文書サーバ30全体を制御し、情報漏洩を防ぐための機能も実行する部位であり、ネットワーク通信部33は、印刷装置10と通信を行い、印刷データなどの情報のやり取りを行う。文書サーバ30は、文書データを印刷装置10で解釈可能な印刷データへ変換する。さらに、文書サーバ30は、情報漏洩を防ぐために、認証プロセスを経た印刷装置10にのみ印刷データなどの情報を送信する。
【0037】
外部記憶装置20の具体的な実施形態には、たとえば、IC(Integrated Circuit)カード、USB(Universal Serial Bus)トークンおよびSD(Secure Digital)メモリカードなどの不揮発メモリデバイス、ICカードもしくは不揮発メモリデバイスを装着可能もしくは組み込んだ携帯電話およびPDA(Personal Digital Assistant)などの携帯端末が含まれる。以下、代表例として、ICカードを外部記憶装置20として用いた場合について説明する。
【0038】
ICカードは、たとえば、従業員のID(Identification)カードとして、入退室の際あるいは会社が保有する機器を利用する際のユーザ認証に利用されている。ICカードの記憶部には、利用者のID番号だけでなく、機器およびサービスを利用する際の認証鍵として、パスワードまたは公開鍵情報などが保存されており、さらに機器およびサービスを利用する際に必要な設定情報およびコンテンツも記憶されている。ICカードは、第3者によって、これら認証鍵、設定情報、およびコンテンツが不正利用されること防ぐために、物理的および電気的な解析を防ぐ耐タンパ性を備えているだけでなく、カード自身が通信相手を認証する機能を備えている。
【0039】
本発明の実施の形態では、ICカードは、印刷データなどの情報を記憶して、その印刷データを印刷するための機能と、文書サーバ30にある印刷データにアクセスするための認証データを記憶して、そのICカードを使用するユーザが文書サーバ30にアクセスできるようにするための機能とを有する。ICカードは、具体的には、ISO(
International Organization for Standardization)7816準拠の接触型ICカードであるが、非接触型I/F(Interface)のICカードであってもよいし、他の規格に準拠したICカードであってもよい。
【0040】
図2は、本発明の実施の他の形態である印刷装置10の構成を示すブロック図である。印刷装置10は、図1の印刷装置10と同じ構成および同じ機能を有するが、図2は、印刷制御部11について詳細に示し、部位間の関係をより詳細に示したブロック図である。印刷制御部11は、印刷データ管理手段111と外部記憶装置利用判定手段112とを含んで構成される。
【0041】
印刷データ管理手段111は、ユーザが入力部15から入力した指示に従い、ネットワーク通信部13を介して、文書サーバ30から印刷データを取得し、あるいは、接続部16を介して外部記憶装置20から印刷データを取得し、取得した印刷データを、印刷部12に送り印刷する。その際、ユーザに表示する情報は、表示部14に表示する。
【0042】
外部記憶装置利用判定手段112は、外部記憶装置20が印刷装置10に接続されたとき、つまり、外部記憶装置20と印刷装置10とが通信可能になったとき、接続された外部記憶装置20から、外部記憶装置を識別する情報と印刷装置の利用設定に関連する情報とを含む外部記憶装置属性情報を取得し、表示部14に送信する。表示部14は、送信された外部記憶装置属性情報を表示画面に表示し、ユーザに対して、接続された外部記憶装置20を利用することの可否の判断を促す。ユーザは、表示部14に表示された外部記憶装置属性情報によって、接続された外部記憶装置20を特定し、接続された外部記憶装置20の利用可否を判断する。ユーザは、入力部15から、OK、つまり、利用許諾、あるいは、キャンセル、つまり、利用拒否を入力する。利用許諾が入力されたときは、上述した印刷データ管理手段111の処理が行われ、利用拒否が入力されたときは、終了する。
【0043】
印刷装置10は、たとえば、MFP(Multi Function Printer)であり、MFPは、紙の文書を複写あるいは印刷する等の機能を搭載した機器である。MFPは、LAN経由で文書サーバ等のネットワーク機器と通信し、たとえば、文書サーバに格納された文書の印刷データの印刷を実行することもできる。MFPの利用に際しては、上述したICカードによるユーザ認証を行うことで、利用状況の管理と第3者による不正利用防止を実現する。さらに、印刷設定内容などの印刷データ履歴情報および印刷データをICカードに記憶しておいて、印刷データの再利用を可能にすることで、ユーザの利便性を向上させる。
【0044】
図3は、本発明の実施の他の形態である印刷装置10における処理手順を示すフローチャートである。外部記憶装置20の接続を待つ状態になったとき、本処理が開始される。ステップS1からステップS5までの処理が外部記憶装置利用判定手段112による処理であり、ステップS6からステップS11までの処理が印刷データ管理手段111による処理である。
【0045】
ステップS1では、接続部16は、印刷装置10に外部記憶装置20が新たに接続されているか否かを、所定の時間間隔をおいて調べる。ステップS2では、調べた結果が接続されていることを示しているか否か判定する。接続されていないときは、ステップS1に戻り、接続されているときは、ステップS3に進む。
【0046】
ステップS3では、接続された外部記憶装置20から、外部記憶装置を識別する情報と印刷装置の利用設定に関連する情報とを含む外部記憶装置属性情報を取得する。ステップS2からステップS3に進む前に、情報漏洩を防ぐため、ユーザが外部記憶装置20の使用を許諾されたユーザであるか否かを確認するためのユーザ認証、および外部記憶装置20と印刷装置10とがお互いに通信を許諾された装置であるか否かを検証するための相互認証などの認証手続きを行ってもよい。
【0047】
ステップS4では、取得した外部記憶装置属性情報を提示する外部記憶装置利用判定画面として表示部14に表示し、ユーザに対して、接続された外部記憶装置20を利用することの可否の判断を促す。ユーザは、表示部14に表示された外部記憶装置を識別する情報によって、接続された外部記憶装置20を特定し、さらに印刷装置の利用設定に関連する情報を確認して、接続された外部記憶装置20の利用可否を判断する。ステップS5では、ユーザによる入力部15からの入力が、OK、つまり、利用許諾のときは、ステップS6に進み、印刷データ管理手段111の処理が行われる。ユーザによる入力部15からの入力が、キャンセル、つまり、利用拒否のときは、終了する。
【0048】
ステップS6では、外部記憶装置20に記憶されている印刷データおよび印刷データ履歴情報を取得する。ステップS7では、取得した印刷データおよび印刷データ履歴情報をもとに、印刷データを特定するための情報の一覧、たとえば、文書一覧を表示部14に表示する。この場合、選択を容易にするために、印刷日時の順序に表示する。ステップS8では、ユーザが表示された文書一覧の中から所望の印刷データを選択したか否かを確認する。印刷データが選択されたときは、ステップS9に進み、選択されないときは、ステップS7に戻る。ステップS9では、選択された印刷データのプレビュー、つまり、印刷結果の表示および印刷設定などの情報の表示が行われる。ユーザが印刷を指示するとステップS10に進む。ステップS10では、選択された印刷データの印刷を実行する。ステップS11では、印刷を実行した印刷設定内容に基づき、印刷データ履歴情報を更新して外部記憶装置20に送信する。更新された印刷データ履歴情報を外部記憶装置20に送信することによって、外部記憶装置20に記憶された印刷データ履歴情報が更新される。
【0049】
図4は、本発明の実施の他の形態である印刷装置10が用いる外部記憶装置属性情報の一例を示す図である。
【0050】
外部記憶装置属性情報は、XML(Extensible Markup Language)形式に準拠して記述されている。“所有者名”エレメントは、外部記憶装置20を識別する情報であり、たとえば、外部記憶装置20であるICカードの所有者名であり、この場合「早川太郎」と記述されている。“印刷装置利用属性”エレメントは、印刷装置10であるMFPを利用する際の利用設定に関する情報として、複数の入れ子のエレメント、つまり、サブエレメント“印刷履歴保存”、“印刷可能枚数”、“利用サーバ”、および“印刷設定”を含んで記述されている。“印刷履歴保存”エレメントは、印刷履歴保存機能を利用するか否かの設定が記述されている。“印刷可能枚数”エレメントは、MFPの設置および運用を行う運用者がユーザのMFP利用を管理するため、ICカードに設定された印刷可能枚数が記述されており、印刷する度にその値が更新される。別途、印刷可能枚数を設定する手段を用意してもよい。
【0051】
“利用サーバ”エレメントは、MFPからアクセスして利用する文書サーバについて、サーバ名称、サーバのURI(Universal Resource Identifiers)、認証のためのユーザ名およびパスワードなどが記述されている。この情報を利用することによって、ユーザが文書サーバにアクセスする毎にURIとパスワードを入力することなく、文書サーバへ安全確実にアクセスできる。“印刷設定”エレメントは、MFPを操作して印刷を行う場合の設定値が記述されている。この情報が印刷設定に反映されることによって、ユーザは、印刷する毎に設定変更することなしに、記憶されている設定を利用できる。
【0052】
この場合、“印刷履歴保存”、“印刷可能枚数”、“利用サーバ”、および“印刷設定”には、それぞれ、「yes」、「250」、「name=“サーバ001”uri=“http:・・・・」、および「size=”A4“color=”yes“・・・」と記述されている。
【0053】
図5は、本発明の実施の他の形態である印刷装置10が用いる印刷データ履歴情報の一例を示す図である。印刷データ履歴情報は、XML形式に準拠して記述されている。印刷データ履歴情報は、複数の“印刷履歴”エレメントを含み、各々の“印刷履歴”エレメントは、複数の入れ子エレメント“印刷日時”、“文書ID”、“印刷データ”、“印刷設定”、および“機器ID”を含み、印刷データ毎の履歴情報が記述されている。“印刷日時”エレメントは、印刷した日時が記述されている。“文書ID”エレメントは、印刷データの元の文書を特定する情報が記述されており、文書ファイル名を含む。“印刷データ”エレメントは、ICカードに記憶されている印刷データを特定する情報が記述されている。“印刷設定”エレメントは、印刷された時の印刷設定内容が記述されている。“機器ID”は、印刷に使用したMFPを特定する情報が記載されている。
【0054】
この場合、“印刷日時”、“文書ID”、“印刷データ”、“印刷設定”、および“機器ID”には、それぞれ、「20040329103050」、「http://server001・・・」、「20040329103050.svg」、「size= “A4”copies=“10”・・・」、および「mfp001.kameyama・・・」と記述されている。
【0055】
図6は、本発明の実施の他の形態である印刷装置10が用いる印刷データの一例を示す図である。印刷データは、外部記憶装置20に記憶される際、SVG(Scalable Vector Graphics)形式で記述されたデータとして記憶される。印刷データを記憶する際の形式として他の形式を用いてもよいが、SVG形式は、小容量のデータで記述でき、かつ、XML準拠であるのでプラットフォームに依存せず、取扱いの容易な形式であり、このSVG形式を利用することが望ましい。
【0056】
図7は、本発明の実施の他の形態である印刷装置10と外部記憶装置20との通信手順を示すシーケンス図である。図7の左側に外部装置20の動作、中央部に印刷装置10の動作、および右側に印刷装置10の表示部14に表示される表示画面が、上から下に時系列に示されている。外部記憶装置20と印刷装置10との間で送受信される情報の方向が、図7の左側の外部装置20と中央部の印刷装置10との間の矢印で示されている。
【0057】
MFPである印刷装置10(以下、MFP10ともいう)は、印刷要求を待っている状態のとき、表示部14に表示画面G1、具体的には、「カードを挿入してください」という文言が表示されている。この表示によって、これからMFP10を利用しようとしているユーザにカード挿入を促す。このとき、MFP10は、ICカードである外部記憶装置20(以下、ICカード20ともいう)が接続されたことを検出するために、シーケンスP1で、ポーリング、つまり、接続確認信号の送出を行う。ポーリングは、所定の時間間隔をおいて行われ、ポーリングを送出した後所定時間が経過しても利用可能応答が返らなかったときに、次のポーリングが行われる。シーケンスI1で、ユーザがICカード20をMFP10に挿入すると、シーケンスI2で、ICカード20からMFP10に対して、ポーリングに対する利用可能応答を送信する。
【0058】
ICカード20からの利用可能応答を受信したMFP10は、ICカード20に記憶された情報を利用できるようにするため、ユーザ認証を行う。このユーザ認証は、ICカード20を利用することを許諾されているユーザがそのICカード20を利用しているか否かを確認し、第3者によるICカード20の不正利用を防止するためのものである。ここでは表示部14に表示画面G2、具体的には、「PIN(Personal Identification
Number)コードを入力してください」と表示し、ユーザに対してPINコード、たとえば、4桁の数字の入力を促す。シーケンスP2で、ユーザが画面上に表示されている「0」〜「9」の数字キーにタッチしてPINコード入力すると、シーケンスP3で、MFP10は、入力された認証データ、つまり、PINコードをICカード20に送信する。シーケンスI3で、ICカード20は、受信したPINコードとICカード20の記憶部23に記憶しているPINコードとを照合し、照合した結果を送信する。この場合、認証成功が送信されている。ユーザ認証手続きは、PINコードによる認証に限らず、たとえば指紋認証あるいは音声認証をはじめとする生体認証手続きによってもよい。
【0059】
ユーザ認証に成功すると、続いて相互認証を行う。この相互認証は、ICカード20とMFP10の間で互いに通信相手が、通信することを許諾されている機器であることを確認するためのものであり、ここでは、予めMFP10とICカード20に記憶されている共通鍵Kを利用したチャレンジ&レスポンス方式によって行われる手続きである。
【0060】
シーケンスP4で、MFP10は、乱数によって生成したチャレンジAをICカード20に送り、シーケンスI4で、ICカード20は、受信したチャレンジAを共通鍵Kで暗号化したレスポンスAとICカード20で生成したチャレンジCを送信する。シーケンスP5で、MFP10は、受信したレスポンスAを共通鍵Kで復号化してチャレンジAと比較し、受信したチャレンジCを共通鍵Kで暗号化したレスポンスCを生成して送信する。レスポンスCを受信したICカード20は共通鍵Kで復号化してチャレンジCと比較する。以上の手順によって、MFP10とICカード20との間で相互認証手続きが完了すると、ICカード20内の記憶部23に記憶した情報がMFP10から利用できるようになる。ここでは相互認証方式として、チャレンジ&レスポンス方式を説明したが、他の方式、たとえば認証サーバを利用したPKI(Public Key Infrastructure)による電子証明書認証方式を用いてもよい。
【0061】
認証手続きを完了してMFP10からICカード20のデータが利用できるようになると、先ず、シーケンスP6で、MFP10が、外部記憶装置属性情報を要求し、シーケンスI5で、ICカード20が外部記憶装置属性情報を送信する。シーケンスP6では、ICカード20でのチャレンジCの比較結果の応答を受信していないが、比較が正しくない場合は、たとえば、シーケンスP6の外部記憶装置属性情報の要求に対して、チャレンジCの比較で異常を検出した旨が報告されるので、そのときに、認証手続きが正常に行われなかったことがわかる。
【0062】
次に、シーケンスP7で、MFP10は、取得した外部記憶装置属性情報に含まれる“利用サーバ”エレメントの情報、つまり、アクセスするサーバ名称、サーバのURI、認証のためのユーザ名およびパスワードに基づいて、ネットワーク通信部13を介して文書サーバ30へのアクセスを試みる。続いて、そのアクセスの結果および外部記憶装置属性情報を、表示部14に表示画面G3として表示する。文書サーバ30へのアクセスが許諾された場合は、文書サーバ30に格納されている印刷データを印刷することができる。
【0063】
ユーザは、表示画面G3の表示内容を確認し、MFP10の利用可否を判断する。たとえば、ユーザが文書サーバ“サーバ001”のデータを印刷したかった場合に、「アクセスできません」との表示を確認したときは、処理を終了するために、表示画面G3に表示されている「キャンセル」ボタンを選択する。
【0064】
シーケンスP8で、外部記憶装置20に記憶されている印刷データを再印刷したい場合、ユーザは、表示画面G3に表示されている「OK」ボタンを選択する。この場合、ICカード20に記憶されている印刷データ履歴情報を利用して印刷することができる。シーケンスP9で、MFP10は、ICカード20に印刷データおよび印刷データ履歴情報を要求すると、シーケンスI6で、ICカード20は、印刷データおよび印刷データ履歴情報をMFP10に送信する。MFP10は、受信した印刷データおよび印刷データ履歴情報を元に生成した表示画面G4、つまり、文書一覧画面を表示部14に表示する。文書一覧画面には、印刷データの一覧、たとえば、文書の一覧が表示される。
【0065】
シーケンスP10で、ユーザが表示された文書一覧から所望の印刷データを選択すると、印刷画面G5、つまり、印刷設定確認画面が表示される。ユーザは、この画面において、選択した印刷データに対応する印刷データ履歴情報に含まれる印刷設定などの情報を確認することができる。必要に応じて印刷設定を変更することができ、さらに表示画面G4、つまり、文書一覧画面に戻ることもできる。シーケンスP12で、ユーザが表示画面G3、つまり、印刷設定確認画面に表示されている「印刷」ボタンにタッチすると、シーケンスP13で、MFP10は印刷を実行する。同時に、シーケンスP14で、実行した印刷内容に従って更新された印刷データ履歴情報をICカード20に送信する。
【0066】
上述した実施の形態では、印刷実行後に印刷データ履歴情報を更新しているが、シーケンスP12で、ユーザから印刷指示があった後であれば、印刷データ履歴情報を更新してもよい。文書サーバ30の印刷データを印刷する場合は、印刷データ履歴情報を生成し、印刷データとともにICカード20に送信して記憶する。
【0067】
上述した実施の形態では、ユーザ認証と相互認証を行っているが、これらの認証機能は、必須の機能ではなく、認証機能のない印刷装置の場合は、シーケンスP2からシーケンスP5までの処理は、省略される。
【0068】
図8は、本発明の実施の他の形態である印刷装置10の表示画面G3の一例を示す図である。表示画面G3は、外部記憶装置20の利用の可否をユーザに判断させるための外部記憶装置利用判定画面であり、4つの表示項目と、2つの操作ボタンとを含んだ表示がなされる。表示項目には、「所有者名」、「残り印刷可能枚数」、「サーバへのアクセス可否」、および「印刷履歴の利用可否」があり、この場合、それぞれ、「ようこそ早川太郎さん」、「残り印刷可能枚数:250」、「サーバ001にアクセスできません」、および「印刷データ履歴情報が利用できます」と表示されている。操作ボタンは、「キャンセル」ボタン40および「OK」ボタン41であり、ユーザは、外部記憶装置20の利用の可否を判断し、利用を可とする場合は、「OK」ボタン41を操作し、利用を不可とする場合は、「キャンセル」ボタン40を操作する。
【0069】
図9は、本発明の実施の他の形態である印刷装置10の表示画面G4の一例を示す図である。表示画面G4は、印刷データをユーザに選択させるための文書一覧画面であり、画面のタイトル、過去に印刷した印刷データのサムネイル形式での表示、および2つの操作ボタンを含んだ表示がなされる。この場合、画面のタイトルは、「印刷履歴」が表示されている。過去に印刷した印刷データは、対応する印刷データ履歴情報からの文書ファイル名、この場合、それぞれ「要求仕様書」、「H16予算リスト」、「打合せ議事録」、「プロジェクトメンバ」、「・・・」、および「出張報告書」という文書ファイル名とともに、印刷日時の順にサムネイル形式で表示され、ユーザが所望のデータを容易に選択できるようになっている。操作ボタンは、「△新しい」ボタン42および「▽古い」ボタン43であり、過去に印刷した印刷データが表示画面に入りきらない場合、これらのボタンを操作することによって、画面に表示されていない印刷データをスクロールして表示できる。「△新しい」ボタン42を操作すると、より新しい印刷データが表示され、「▽古い」ボタン43を操作すると、より古い印刷データが表示される。
【0070】
図10は、本発明の実施の他の形態である印刷装置10の表示画面G5の一例を示す図である。表示画面G5は、ユーザによって選択された印刷データの印刷設定内容を確認または変更するための印刷設定確認画面であり、画面のタイトル、印刷データ、選択された印刷データに対応する印刷データ履歴情報、および2つの操作ボタンを含んだ表示がなされる。この場合、画面のタイトルは、「印刷設定」が表示されている。選択された印刷データに対応する印刷データ履歴情報は、ファイル名、印刷日時、サイズ、部数、およびフィットページが表示され、それぞれ、「ファイル名:要求仕様書.xls」「前回の印刷日時:3/29(月)10:30」、「A4」、「10」、および「オン」と表示され、印刷データは、ユビキタスネットワークシステム要求仕様書の内容が表示されている。
【0071】
操作ボタンは、「印刷」ボタン44および「戻る」ボタン45であり、ユーザは、表示画面G5において、選択した印刷データに対応する印刷データ履歴を確認し、「印刷」ボタン44を操作することによって、選択した印刷データを印刷することができる。別の印刷データを選択したい場合は、「戻る」ボタン45を操作することによって、表示画面G4、つまり、文書一覧画面に戻ることもできる。表示画面G5では、印刷装置10の入力部15から、必要に応じて印刷設定を変更することができる。さらに、表示画面G5に表示されている文書の内容を、表示部14に表示して、印刷データを修正できるようにしてもよい。
【0072】
本発明によれば、たとえば、会議室での打ち合わせの席上、以前別の会議で配布した印刷資料の内容が話題になり、会議の出席者からその資料を所望されたにもかかわらず、その資料を持参しておらず、かつその資料は会議室に設置されたMFP10からはアクセスできない文書サーバに保管されている。このようなとき、以前当該資料を印刷したときの印刷データが、携帯するICカード20に記憶されていると、会議室に設置されたMFP10によって印刷することができる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の実施の一形態である印刷システム1の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の他の形態である印刷装置10の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の他の形態である印刷装置10における処理手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の他の形態である印刷装置10が用いる外部記憶装置属性情報の一例を示す図である。
【図5】本発明の実施の他の形態である印刷装置10が用いる印刷データ履歴情報の一例を示す図である。
【図6】本発明の実施の他の形態である印刷装置10が用いる印刷データの一例を示す図である。
【図7】本発明の実施の他の形態である印刷装置10と外部記憶装置20との通信手順を示すシーケンス図である。
【図8】本発明の実施の他の形態である印刷装置10の表示画面G3の一例を示す図である。
【図9】本発明の実施の他の形態である印刷装置10の表示画面G4の一例を示す図である。
【図10】本発明の実施の他の形態である印刷装置10の表示画面G5の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0074】
1 印刷システム
10 印刷装置
11 印刷制御部
12 印刷部
13,33 ネットワーク通信部
14 表示部
15 入力部
16,21 接続部
20 外部記憶装置
22,32 制御部
23,31 記憶部
30 文書サーバ
40〜45 操作ボタン
111 印刷データ管理手段
112 外部記憶装置利用判定手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷日時と印刷設定内容とを含む印刷データ履歴情報および印刷データを含む印刷に関する情報を記憶する外部記憶装置と通信を行う通信手段と、
少なくとも前記外部記憶装置の利用可否の情報を入力する入力手段と、
前記外部記憶装置と通信が可能になったとき、前記入力手段から入力された前記利用可否の情報に基づいて、前記外部記憶装置の利用の可否を判定する外部記憶装置利用判定手段と、
前記外部記憶装置利用判定手段で利用が可と判定された前記外部記憶装置と、前記印刷に関する情報を送受信する印刷データ管理手段とを含むことを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記印刷データ管理手段で受信された印刷に関する情報に含まれる情報であって、外部記憶装置を識別する情報と印刷装置の利用設定に関する情報とを含む外部記憶装置属性情報を表示する表示手段を含み、
前記外部記憶装置利用判定手段は、前記表示手段に表示された前記外部記憶装置属性情報に対して前記入力手段から入力された前記利用可否の情報に基づいて、前記外部記憶装置の利用の可否を判定することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項3】
前記印刷データ管理手段で受信された前記外部記憶装置属性情報に含まれる文書サーバに関する情報に基づいて、文書サーバへのアクセスを行うサーバ通信手段を含み、
前記表示手段は、前記サーバ通信手段が文書サーバにアクセスした結果を表示することを特徴とする請求項2記載の印刷装置。
【請求項4】
前記印刷データ管理手段が前記外部記憶装置から印刷データおよび印刷データ履歴情報を受信したとき、前記印刷データを特定する特定情報を表示する表示手段を含み、
前記表示手段で表示された前記特定情報のうちで、前記入力手段で選択された特定情報によって特定された印刷データを、前記特定された印刷データに対応する印刷履歴データに含まれる印刷設定内容に従って印刷する印刷手段を含むことを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項5】
前記表示手段は、前記印刷データ履歴情報に含まれる印刷日時の順序で、前記特定情報を表示することを特徴とする請求項4記載の印刷装置。
【請求項6】
前記印刷データ管理手段は、印刷中の印刷データまたは印刷後の印刷データに対応する印刷データ履歴情報を、前記外部記憶装置に送信することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項7】
前記印刷データは、SVG(Scalable Vector Graphics)形式であることを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載の印刷装置と、前記印刷データ管理手段によって通信可能な外部記憶装置とを含むことを特徴とする印刷システム。
【請求項9】
前記外部記憶装置は、ICカードであることを特徴とする請求項8に記載の印刷システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−56109(P2006−56109A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−239605(P2004−239605)
【出願日】平成16年8月19日(2004.8.19)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】