説明

印刷装置

【課題】原稿を読み取って画像を印刷する際における記憶部の使用量を抑制する。
【解決手段】読取部13の複数のセンサがN個のブロックに区分され、読取部13が原稿30に対してN回相対移動し(1ページ分の読取ラインの読み取りを行い)、各ブロックで読み取られたN個のブロック画像データを順次記憶し、記憶されたN個のブロック画像データを順次用いて複数の部分印刷データを生成し、生成された部分印刷データによって部分印刷画像を順次印刷することで、元の原稿画像に対応する印刷画像を印刷する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿を読み取ってシートに画像を印刷する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、読取部によって原稿画像を1ライン毎に読み取り、得られた読取データから順次印刷データを生成し、印刷部によって印刷データに基づく印刷画像を順次印刷する印刷形態が知られている。この印刷形態では、一般に、原稿画像に対する読み取りの主走査方向(読取主走査方向)と、印刷画像に対する印刷の主走査方向(印刷主走査方向)との関係が一致する(例えば、原稿画像の横方向が読取主走査方向と平行であれば、印刷画像の横方向が印刷主走査方向と平行になる)。
【0003】
こうした印刷形態では、原稿画像の1部分を読み取った読取データを次々に印刷データに変換して印刷部に供給するため、原稿1ページ分の読取データを1度に記憶部に記憶する必要がなく、記憶部の使用量を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−261648号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方で、原稿画像に対する読取主走査方向と、印刷画像に対する印刷副走査方向との関係が一致するような印刷形態での印刷が要求される場合がある(例えば、原稿画像の横方向が読取主走査方向と平行であれば、印刷画像の縦方向が印刷主走査方向と平行になる)。
【0006】
こうした場合、従来では、例えば、原稿1ページ分の読取データを全て記憶部に取り込んでから印刷データを生成し、印刷部に供給していた。このため、記憶部には、少なくとも原稿1ページ分の読取データを1度に記憶する容量が必要になり、前述の印刷形態に比べて記憶部の使用量が大きくなる場合があった。
【0007】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、原稿を読み取って画像を印刷する際における記憶部の使用量を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書によって開示される印刷装置は、読取主走査方向に沿うように配置された複数のセンサを有する読取部を含み、前記読取部と原稿との少なくとも一方を、読取副走査方向に相対的に移動させることによって前記原稿を読み取り、前記原稿を表す読取データを出力する読取制御部であって、前記複数のセンサはN個(Nは2以上の整数)のブロックに区分されており、前記原稿を読み取るために前記読取副走査方向への前記相対的な移動をN回実行する前記読取制御部と、前記読取データに含まれるN個のブロック画像データを順次記憶する記憶部と、前記順次記憶される前記N個のブロック画像データを順次用いて、印刷データを構成する複数の部分印刷データを順次生成する生成部であって、前記印刷データは印刷対象の印刷画像を表し、前記各部分印刷データは、前記印刷画像の一部であり、かつ、前記読取副走査方向に平行な印刷主走査方向 に沿う部分印刷画像を表す、前記生成部と、印刷部を含み、前記印刷部とシートとの少なくとも一方を印刷副走査方向に相対的に移動させつつ、前記順次生成される前記複数の部分印刷データを用いて、前記印刷主走査方向に沿う複数の前記部分印刷画像を順次印刷することによって、前記印刷データによって表わされる前記印刷画像を印刷する印刷制御部と、を備える。
【0009】
また、上記印刷装置は、前記記憶部に記憶可能な記憶容量が、1個のブロック画像データのデータ量よりも大きく、N個のブロック画像データのデータ量より小さい構成としても良い。
【0010】
また、上記印刷装置は、前記読取制御部が、前記読取副走査方向への前記相対的な移動を1回実行する際に、N個分ブロック画像データを含む前記読取データを出力し、前記記憶部は、前記読取副走査方向への前記相対的な移動を1回実行する際に、前記読取データに含まれる前記N個のブロック画像データのうちの1個のブロック画像データを記憶する構成としても良い。
【0011】
また、上記印刷装置は、前記読取制御部が、前記読取副走査方向の一端側に位置する開始位置から他端側に位置する終了位置へのM回目(Mは1以上N未満の整数)の相対移動を実行し、続いて、前記開始位置から前記終了位置へのM+1回目の相対移動を実行することで、前記原稿の読み取りを実行する構成としても良い。
【0012】
また、上記印刷装置は、前記印刷部が、前記主走査方向に沿う1つの印刷ラインを印刷し、前記印刷制御部が、1つの前記部分印刷データに基づいて、前記印刷部が複数の印刷ラインを印刷することにより部分印刷画像を印刷する構成としても良い。
【0013】
また、上記印刷装置は、前記印刷制御部が、前記生成部が1つの前記部分印刷データを生成したことを契機として当該部分印刷データに基づく部分印刷画像の印刷を開始する構成としても良い。
【0014】
また、上記印刷装置は、前記生成部が、前記記憶部に前記ブロック画像データが記憶される毎に、当該ブロック画像データから前記部分印刷データを生成し、前記印刷制御部は、前記部分印刷データが生成される毎に、当該部分印刷データに基づく部分印刷画像を印刷することで、前記N個の部分印刷画像からなる前記印刷画像を印刷する構成としても良い。
【0015】
また、上記印刷装置は、前記読取制御部が前記相対的な移動をN回実行する期間中に、読み取り動作中であることをユーザに通知する第1通知実行部を備える構成としても良い。
【0016】
また、上記印刷装置は、2ページ分の原稿を1ページのシートに印刷する集約印刷の実行指示を受け付ける第1受付部を備え、前記集約印刷の実行指示が受け付けられた場合に、前記読取制御部は、2ページ分の原稿を順次読み取り、前記印刷制御部は、前記2ページ分の原稿を表す印刷画像を1ページのシートに印刷する構成としても良い。
【0017】
また、上記印刷装置は、前記集約印刷を実行する際の前記2つの印刷画像のページ順を特定する指示を受け付ける第2受付部と、前記集約印刷を実行する際に、前記2つの印刷画像が前記ページ順となるように前記読取制御部が前記2ページ分の原稿を読み取る順序をユーザに通知する第2通知実行部と、を備える構成としても良い。
【0018】
なお、この発明は、印刷装置、印刷方法、これらの装置の機能または方法を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の種々の態様で実現することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、複数の部分印刷画像がシート上に印刷されることにより、元の原稿に対応する印刷画像を得ることができる。また、原稿1ページ分の読取データを一度に記憶部に記憶せずに済むため、記憶部の使用量を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】一実施形態における印刷装置の側面概略図
【図2】印刷装置の電気的構成を示すブロック図
【図3】コピー処理のフローチャート
【図4】ブロック処理のフローチャート
【図5】原稿を示す図
【図6】横書き設定で2ページ分の印刷画像が印刷されたシートを示す図
【図7】縦書き設定で2ページ分の印刷画像が印刷されたシートを示す図
【図8】メッセージの表示例を示す図
【図9】読取部を模式的に示す図
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に本発明の一実施形態について図1から図9を参照して説明する。
【0022】
(印刷装置の構成)
図1は、印刷装置10の側面概略図であり、図2は、印刷装置10の電気的構成を示すブロック図である。なお、以下の説明では、図1の紙面左右方向を前後方向(紙面左側を前方、紙面右側を後方)とし、紙面直交方向を左右方向(紙面奥側を左方向、紙面手前側を右方向)とする。
【0023】
印刷装置10は、コピー機能を備えた例えばインクジェット方式等のプリンタである。印刷装置10は、図1に示すように、装置本体11を備えており、その装置本体11の上部に原稿30が載置される透明な板からなる載置部12を備えている。さらに、載置部12の下方には、載置部12に載せられた原稿30の下面を読み取る読取部13が設けられている。
【0024】
読取部13(読取制御部の一例)は、例えばCIS(Contact Image Sensor)であり、前後方向(紙面左右方向)に複数のセンサ(読取素子、図示せず)が1列並んで配置されており、その近傍に複数の光源(RGBの発光素子、図示せず)が複数列並んで配置されている。また、読取部13は、図示しないモータから伝達される動力により、左右方向(紙面直交方向)に延びるガイド軸14に沿って移動される。
【0025】
読取部13は、原稿30の読み取りの際に、原稿30の左端側の読取開始位置から右端側の読取終了位置まで読取副走査方向に移動しながら、前後方向、即ち読取主走査方向に1読取ライン毎に読み取り走査を行い、得られた読取データを出力する。
【0026】
読取部13の前面側には、操作部16及び表示部17が設けられている。操作部16(第1受付部、第2受付部の一例)は、複数のボタンを備え、ユーザにより各種の指示の入力操作が可能である。表示部17(第1通知実行部、第2通知実行部の一例)は、ディスプレイやランプ等を備え、各種の設定画面や装置の動作状態等を表示することが可能である。
【0027】
装置本体11の下部には、複数のシート35を積載可能なトレイ20が設けられている。トレイ20上のシート35は、供給ローラ21により1枚ずつ送り出され、次いで搬送ローラ22により印刷部23の下方に送られる。
【0028】
印刷部23(印刷制御部の一例)は、例えばCMYKの4色のインクを用いるインクジェットヘッドであって、図示しないモータの動力により左右方向(紙面直交方向)に移動される。印刷時には、印刷部23が停止したシート35に対して左右方向、即ち印刷主走査方向に沿って1印刷ライン(1走査)の印刷を行い、続いて、供給ローラ21及び搬送ローラ22がシート35を印刷副走査方向に所定量送り出し、印刷部23が次の印刷ラインの印刷を行う動作を繰り返す。
【0029】
制御部25は、図2に示すように、CPU26、ROM27、RAM28、NVRAM(不揮発性メモリ)29を備えている。ROM27やNVRAM29には、後述するコピー処理など、印刷装置10の各種動作を実行するためのプログラムが記憶されており、CPU26(読取制御部、生成部、印刷制御部の一例)は、ROM27やNVRAM29から読み出したプログラムに従って各部の制御を行う。RAM28(記憶部の一例)は、読取部13から出力された読取データを記憶するバッファや、読取データから印刷データを生成する際の作業領域などとして使用される。
【0030】
(コピー処理)
次にコピー処理の動作について説明する。図3は、コピー処理のフローチャートであり、図4は、ブロック処理のフローチャートである。
【0031】
コピー処理の実行に先立って、CPU26は、ユーザにより操作部16から入力される指示に応じてコピー処理の各種の実行条件を設定する設定処理を実行する。この設定処理では、例えば、カラーコピー・モノクロコピーの指定や、画質(解像度)の指定を行うことができる。
【0032】
また、設定処理では、1ページ分の原稿画像をシートの1ページに印刷する通常印刷(非集約印刷)と、2ページ分の原稿画像を1ページのシートに印刷する2in1印刷とのいずれかの印刷形態が指定される。さらに、2in1集約印刷が指定された場合には、文字の並び方向として縦書き・横書きのいずれか(ページ順を特定する指定の一例)が指定される。
【0033】
ユーザは、設定処理を終了すると、操作部16からコピー処理の実行指示を入力する。CPU26は、この実行指示を受けるとコピー処理を開始する。
【0034】
CPU26は、図3に示すコピー処理において、まず2in1印刷が設定されているかを判断する(S101)。通常印刷が設定されている場合(S101:NO)には、以下に示すように、載置部12にセットされた原稿30の1ページを読み取ってシート35の1ページに印刷する通常印刷を行う(S102)。
【0035】
この通常印刷では、CPU26は、読取部13が原稿30に対して読取開始位置から読取終了位置まで移動する間に、各読取ラインの読取データを順次出力し、出力された読取データを順次RAM28に記憶する。また、これに並行して、CPU26は、所定数の読取ライン分の読取データがRAM28に記憶されたところで、その読取データから1印刷ライン分の印刷データを生成する。
【0036】
なお、印刷データを生成する際に、カラーコピーが設定されている場合には、RGBの輝度データである読取データをCMYKの濃度データに変換する処理などを行う。また、モノクロコピーが設定されている場合には、例えばG色の輝度データをK色の濃度データに変換する処理等を行う。このため、モノクロコピー時には、カラーコピー時に比べて、読取データや印刷データのデータ量が少なくなる。
【0037】
そして、CPU26は、1印刷ライン分の印刷データが生成される毎に、その印刷データを順次印刷部23に送信する。印刷部23は、シート35上に印刷データに基づく1印刷ラインの画像を印刷主走査方向に沿って印刷する。1印刷ラインが印刷されると、供給ローラ21及び搬送ローラ22がシート35を所定量送り出す。
【0038】
この通常印刷においては、原稿画像に対する読取主走査方向と印刷画像に対する印刷主走査方向との関係が一致する。即ち、例えば、原稿画像に含まれる横線が読取主走査方向と平行であるとすると、印刷画像の横線が印刷主走査方向と平行に印刷される。これに対し、次に述べる2in1印刷では、原稿画像に対する読取主走査方向と印刷画像に対する印刷主走査方向との関係が一致しない。
【0039】
図5は、原稿画像30Aを有する原稿30を示す図であり、図6は、2in1印刷により横書き設定で2ページ分の印刷画像35A,35Bが印刷されたシート35を示す図である。また、図7は、縦書き設定で2ページ分の印刷画像35C,35Dが印刷されたシート35を示す図である。
【0040】
図5及び図6に示すように、本実施形態の2in1印刷においては、原稿画像30Aに対する読取主走査方向と印刷画像35A,35Bに対する印刷副走査方向との関係が一致する。即ち、例えば、原稿画像30Aの横線が読取主走査方向に平行であるとすると、印刷画像35A,35Bの横線が印刷副走査方向に平行に印刷される。
【0041】
CPU26は、図3のS101において、2in1印刷が設定されている場合(S101:YES)には、文字の並び方向として横書きが設定されているかを判断する(S103)。ここで、横書きが設定されている場合には、図6に示すように、シート35の左側の印刷画像35Aが第1ページ(先のページ)、右側の印刷画像35Bが第2ページ(後のページ)になる。
【0042】
ここで、印刷部23は、図6のシート35の左端から右端へ印刷を行う。このことから、横書きの設定においてユーザが意図するページ順で印刷を行うためには、読取部13が先に第1ページの印刷画像35Aの元画像である原稿画像30Aを読み取り、次に第2ページの印刷画像35Bの元画像である原稿画像(図示せず)を読み取る必要がある。
【0043】
これに対し、縦書きが設定されている場合には、図7に示すように、シート35の左側の印刷画像35Cが第2ページ(先のページ)、右側の印刷画像35Dが第1ページ(後のページ)になる。従って、縦書きの設定においてユーザが意図するページ順で印刷を行うためには、読取部13が先に第2ページの印刷画像35Cの元画像である原稿画像(図示せず)を読み取り、次に第1ページの印刷画像35Dの元画像である原稿画像(図示せず)を読み取る必要がある。
【0044】
CPU26は、図3のS103において、横書きが設定されている場合(S103:YES)には、載置部12に原稿30の第1ページをセットすべき旨をユーザに通知するメッセージを表示部17に表示させる(S104)。また、縦書きが設定されている場合(S103:NO)には、載置部12に原稿30の第2ページをセットすべき旨をユーザに通知するメッセージを表示部17に表示させる(S105)。
【0045】
続いてCPU26は、S104またはS105にてメッセージを表示した後、ユーザにより操作部16からスタート指示が入力されるのを待機する(S106)。そして、スタート指示を受けた場合(S106:YES)には、後述するブロック処理の実行回数を示すカウンタnに1をセットする(S107)。そして、例えば図8に示すように、原稿読取中である旨をユーザに通知するメッセージM1を表示部17に表示させる(S108)。
【0046】
次にCPU26は、読取データをブロック単位で取得して、その読取データから印刷データの生成・印刷を行うブロック処理を実行する(S109)。図9は、読取部13を模式的に示す図である。読取部13が有する複数のセンサは、読取主走査方向にN個のブロックに区分されている。Nは2以上の整数であり、本実施形態ではN=5とする。
【0047】
例えば、読取部13が500のセンサを有するとすると、1読取ライン(読取主走査方向への1回の走査)につき500画素の読取データが出力される。ここでは、500のセンサを5等分したものを1つのブロックとして、1読取ラインの読み取り開始側の端部から並び順に第1〜第5ブロックB1〜B5とする。また、この2in1印刷では、読取部13は、原稿30の1ページ分を1回読み取る際、即ち原稿30に読取開始位置から読取終了位置まで1回相対移動する間に1000の読取ラインの読み取りを行うものとする。
【0048】
CPU26は、図4に示すブロック処理を開始すると、読取ライン数を数えるためのカウンタmに1をセットする(S201)。そして、読取部13を原稿30に対して読取開始位置に移動させ、第1の読取ラインの読み取りを行い、出力される第1の読取ラインの読取データ、即ち第1〜第5ブロックB1〜B5の読取データをRAM28に記憶する(S202)。
【0049】
なお、S202にて各読取ラインの読取データをRAM28に記憶する際には、画像の縦横方向を入れ替える縦横変換が行われる。即ち、読取主走査方向に沿って読み取られる原稿画像が印刷副走査方向に沿った画像としてシート35に印刷されるように、読み取られた画像の縦横方向を変換した状態で読取データが記憶される。縦横変換を読取ライン毎に小分けして実行することで、例えば後述するS206にてRAM28に蓄積された多数の読取ライン分の読取データから部分印刷データを生成する際に縦横変換を実行する場合に比べると、縦横変換のために使用する記憶領域の大きさを抑えることができる。
【0050】
続いて、CPU26は、記憶された5つのブロックB1〜B5の読取データのうち第1ブロック以外の読取データをRAM28から消去する(S203)。これにより、第1の読取ラインの第1ブロックの読取データがRAM28に残る。この読取データは図5のD1の位置の画像を表す画像データに相当する。
【0051】
次に、CPU26は、カウンタmに1を加え(S204)、mが1001であるか、即ち、1ページ分の読取ラインを読み取ったかを判断する(S205)。mが1001でない場合(S205:NO)には、S202に戻り、次の第2読取ラインの読み取りを行って得られた読取データから第1ブロックの読取データ(D2の位置の画像データ)を残して他のブロックのデータを消去し、以降同様に、カウンタmの値を一つずつ増やしながら、第mの読取ラインの第1ブロックの読取データを取得する処理(S202〜S205)を繰り返す。
【0052】
こうして、1読取ラインの読み取り毎に、第1ブロックの読取データがRAM28に蓄積されていき、1ページ分の読取ラインが読み取られたときには、1000の読取ライン分の第1ブロックの読取データ、即ち図5のD1〜D1000の位置の画像を表す画像データがRAM28に記憶されることになる。
【0053】
このように、読取部13が1ページ分の読取ラインの読み取りを行って得られた1つのブロックについての読取データを、ここではブロック画像データと呼ぶ。このブロック画像データは、即ち原稿画像30Aを読取主走査方向に5つに区分したときの1つの画像を表す読取データである。なお、RAM28の記憶容量は、1個のブロック画像データのデータ量をより大きく、かつN個のブロック画像データのデータ量より小さくすることができる。
【0054】
そしてCPU26は、mが1001である場合(S205:YES)、即ち1ページ分の読取ラインを読み取った場合には、RAM28に記憶される各読取ラインの第1ブロックの読取データ(D1〜D1000)、即ち第1のブロック画像データから部分印刷データを生成し、部分印刷データを生成した後、元の読取データD1〜D1000をRAM28から消去する(S206)。
【0055】
第1のブロック画像データから生成される部分印刷データは、例えば図6において、印刷画像35Aを印刷副走査方向へ5つの部分印刷画像P1〜P5に区分したうちの第1の部分印刷画像P1を印刷するための印刷データに相当する。なお、シート35に2つの印刷画像35A,35Bは、それぞれ5つの部分印刷画像P1〜P10に区分され、最初に印刷される左端のものを第1の部分印刷画像P1とし、最後に印刷される右端のものを第10の部分印刷画像P10とする。
【0056】
そして、CPU26は、生成された第1の部分印刷データを印刷部23に供給する(S207)。印刷部23では、供給された第1の部分印刷データに従って印刷部23が印刷主走査方向に複数回の走査を行って部分印刷画像P1をシート35に印刷する。なお、CPU26は、部分印刷データを印刷部23に供給した後、その部分印刷データをRAM28から消去する。
【0057】
CPU26は、部分印刷データを供給した後、読取部13を読取終了位置から読取開始位置に戻す(S208)。即ち、読取部13が読取終了位置から読取開始位置に戻る間には、読み取りは行われない。なお、読取部13が移動する際には、1読取ライン毎に読み取りを行いながら読取開始位置から読取終了位置まで移動する速度に比べて、読み取りを行わずに読取終了位置から読取開始位置に戻る速度の方が、移動中に読み取りを行わないため速く移動することが可能である。その後、CPU26は、このブロック処理を終了する。
【0058】
CPU26は、図3のS109にてブロック処理を終えた後、カウンタnに1を加え(S110)、nが11になったか、即ち原稿30の2ページ分のブロック処理が終了したかを判断する(S111)。nが11でない場合(S111:NO)には、続いてnが6であるか、即ち原稿30の1ページ分のブロック処理を終了した直後であるかを判断する(S112)。nが6でない場合(S112:NO)には、S109に戻り、次のブロック処理を実行する。
【0059】
2回目のブロック処理では、再び読取部13が読取開始位置から原稿30の読み取りを開始し、同様の手順で、第2のブロックB2のブロック画像データをRAM28に記憶し、そのブロック画像データから第2の部分画像データを生成し、その部分画像データに基づいてシート35に第2の部分印刷画像P2を印刷する。なお、5回目までのブロック処理では、S203においてカウンタnのブロックについて読取データを取得し、ブロック画像データを生成する。
【0060】
こうして、S109〜S112の処理を繰り返し、ブロック処理が5回実行されることで、シート35に1つの原稿30に基づく印刷画像が印刷される。
【0061】
CPU26は、nが6である場合(S112:YES)、即ち1つ目の原稿30の読み取りが終了した場合には、原稿30の第1ページが読み取り済みであるかを判断する(S113)。読み取り済みである場合(S113:YES)には、ユーザに載置部12に原稿30の第2ページをセットすべき旨を通知するメッセージを表示部17に表示させる(S114)。また、第2ページが読み取り済みである場合(S113:NO)には、原稿30の第1ページをセットすべき旨を通知するメッセージを表示部17に表示させる(S115)。
【0062】
CPU26は、S114またはS115にてメッセージを表示させた後、ユーザにより操作部16からスタート指示が入力されるのを待機する(S116)。そして、ユーザが載置部12に原稿30の第2ページをセットし、スタート指示を入力すると、CPU26は、スタート指示を受けて(S116:YES)、S108に戻り、原稿読み取り中のメッセージを表示部17に表示させた後、2つ目の原稿30についてブロック処理を開始する。
【0063】
なお、6回目以降のブロック処理では、S203においてカウンタn−5のブロックについて読取データを取得し、ブロック画像データを生成する。そして、CPU26は、同様の手順で第6から第10のブロック画像データを順次記憶し、記憶されたブロック画像データから順次部分画像データを生成し、生成された部分画像データに基づいて順次シート35に部分印刷画像P6〜P10を印刷する。
【0064】
そして、CPU26は、nが11である場合(S111:NO)、即ち、シート35に2つの印刷画像を印刷し終えた場合には、表示部17の原稿読み取り中のメッセージを消去し(S117)、このコピー処理を終了する。
【0065】
(本実施形態の効果)
以上のように本実施形態によれば、読取部13の複数のセンサがN個のブロックに区分され、読取部13が原稿30に対してN回相対移動し(1ページ分の読取ラインの読み取りを行い)、各ブロックで読み取られたN個のブロック画像データを順次記憶し、記憶されたN個のブロック画像データを順次用いて複数の部分印刷データを生成し、生成された部分印刷データによって部分印刷画像を順次印刷することで、元の原稿30に対応する印刷画像を印刷する。
【0066】
このように、N個の部分印刷画像がシート35上に印刷されることにより、元の原稿に対応する印刷画像を得ることができる。原稿1ページ分の読取データを一度にRAM28等の記憶部に記憶せずに済むため、記憶部の使用量を抑制できる。
【0067】
また、RAM28の記憶容量は、1個のブロック画像データのデータ量をより大きく、N個のブロック画像データのデータ量より小さい。これにより、記憶部の記憶容量がN個のブロック画像データを記憶できない程小さい場合にも、元画像に対応する印刷画像を得ることができる。
【0068】
また、読取部13は、1読取ラインの読み取りを行う際にN個のブロック分の読取データを出力し、RAM28がそのN個のブロック分の読取データのうちの1個のブロックのデータを記憶する。仮に、読取部を、N個のブロックのうちから一部のブロックで読み取られた読取データのみを選択的に出力する構成としたとすると、読取部の構造が複雑化するのに対し、本実施形態によれば、一般的な構造の読取部13を用いることができる。
【0069】
また、読取部13は、同じ原稿30(同じページ)を繰り返し読み取る際に、読取開始位置から読取終了位置へのM回目(Mは1以上N未満の整数)の相対移動に伴って読み取りを行い、続いて、読取終了位置から読取終了位置への相対移動に伴って読み取りを行わずに戻り、さらに読取開始位置から読取終了位置へのM+1回目の相対移動に伴って読み取りを行う。
【0070】
これに対し、原稿30を繰り返し読み取る際には、読取開始位置から読取終了位置への相対移動に伴って読み取りを行った後に、読取終了位置から読取開始位置への相対移動に伴って読み取りを行うことも可能である。このようにすることで、複数回の読み取りを短時間でできるという利点がある一方、各回の読み取りで各読取ラインの位置精度が出しにくくなり、各ブロック画像データ間で読取ライン毎の読取位置にずれが生じるおそれがある。
【0071】
本実施形態では、読取部13が原稿30に対し一方向の相対移動時にのみ読み取りを行うため、各読取ラインの位置精度が高まり、ひいては印刷画像の品質を確保することができる。
【0072】
また、1つの部分印刷データに基づいて印刷部23が複数の印刷ラインを印刷することにより部分印刷画像を印刷することができる。
【0073】
また、部分印刷データを生成したことを契機としてその部分印刷データに基づく部分印刷画像の印刷を開始することで、生成した部分印刷データをRAM28等の記憶部上に記憶する期間が短くて済み、それにより記憶部の使用量を抑制できる。
【0074】
また、CPU26は、RAM28にブロック画像データが記憶される毎に、当該ブロック画像データから部分印刷データを生成し、部分印刷データが生成される毎に、当該部分印刷データから部分印刷画像を印刷することで、N個の部分印刷画像からなる印刷画像を印刷する。
【0075】
また、読取部13が原稿30に対しN回の相対移動(1ページ分の読取ラインの読み取り)を繰り返す期間中に、読み取り動作中であることをユーザに通知することにより、読み取り中にユーザが誤って原稿30を取り除く事態を回避することができる。
【0076】
また、2ページ分の原稿30をシート35の1ページに印刷する集約印刷の実行指示が受け付けられた場合に、上述のブロック処理により印刷を行うことで、集約印刷の際に記憶部の使用量を抑制することができる。
【0077】
また、2つの印刷画像のページ順を特定する指示を受け付け、集約印刷を実行する際に、特定されたページ順になるように2ページ分の原稿30を読み取る順序をユーザに通知する。これにより、ユーザが読取部13に読み取らせる原稿30のページの順序を誤りにくくなる。
【0078】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0079】
(1)上述したブロックの区分数(ブロック処理の実行回数)であるNの値は、2以上の整数の範囲で適宜変更できる。例えば記憶部の使用量が比較的大きい場合はNの値を大きくし、比較的小さい場合はNの値を小さくしても良い。あるいは、記憶部の使用量が比較的大きい場合はブロック処理を実行し、比較的小さい場合はブロック処理を実行しないようにしても良い。
【0080】
例えば、カラーコピーが指示された場合には、4回ブロック処理を実行し、モノクロコピーが指示された場合には、ブロック処理を実行しないようにしても良い。即ち、モノクロコピー時には、カラーコピー時に比べて、読取データのデータ量が少なくて済むことから、原稿30の1回の読み取りで原稿画像30A全体の読取データをRAM28に記憶し、その読取データから印刷主走査方向に沿った印刷ライン毎の印刷データを順次生成して印刷する。
【0081】
カラーコピー時には、読取データや印刷データのデータ量が増加し、RAM28の容量が不足するために、上述のようにブロック処理を繰り返し実行することで、RAM28の使用量を抑制する。また、カラーコピーが指示された場合には、8回ブロック処理を実行し、モノクロコピーが指示された場合には、2回ブロック処理を実行するようにしても良い。
【0082】
また、同様に、読取解像度や印刷解像度の設定や、色数の設定に応じてNの値やブロック処理の実行・非実行を切り替えることができる。例えば、印刷解像度が600dpiの設定ではブロック処理を実行し、300dpiの設定ではブロック処理を実行しないようにしても良い。
【0083】
さらに、例えば、印刷装置10がコピー処理とは異なる他の処理を実行している場合、記憶部の空き容量が変化するため、記憶部の空き容量が比較的小さい場合はNの値を大きくし、比較的大きい場合はNの値を小さくしても良い。あるいは、記憶部の空き容量が比較的小さい場合はブロック処理を実行し、比較的大きい場合はブロック処理を実行しないようにしても良い。
【0084】
なお、コピー処理とは異なる他の処理を実行している例としては、印刷装置10が外部のPCと接続されている場合に、当該外部のPCからの印刷データを受けて印刷を実行している場合や、印刷装置10が電話回線に接続されておりFAX機能が実行可能な機器である場合に、印刷装置10がFAXの送受信処理を実行している場合などが考えられる。
【0085】
(2)上記実施形態では、通常印刷(非集約印刷)の際には、原稿画像に対する読取主走査方向と印刷画像に対する印刷主走査方向との関係が一致し、2in1集約印刷の際には、原稿画像に対する読取主走査方向と印刷画像に対する印刷副走査方向との関係が一致するものを示した。これに限らず、本発明は、非集約印刷の際に原稿画像に対する読取主走査方向と印刷画像に対する印刷副走査方向との関係が一致する印刷装置にも適用することができる。
【0086】
また、シート35に印刷される印刷画像の向きをユーザが設定し、原稿画像に対する読取主走査方向と印刷画像に対する印刷副走査方向との関係が一致する設定の場合に、ブロック処理を実行し、そうでないときにブロック処理を実行しないようにしても良い。
【0087】
さらに、CPU26がトレイ20にセットされたシート35が縦置きか横置きかをセンサで検知するか、あるいは操作部16からのユーザの入力によりシート35の向きを取得して、そのシート35の向きに合わせて印刷画像の向きを変え、原稿画像に対する読取主走査方向と印刷画像に対する印刷副走査方向との関係が一致する場合に、ブロック処理を実行するようにしても良い。
【0088】
(3)上記実施形態では、RAM28に1読取ラインの全ブロック分の読取データを記憶した後、次の読取ラインの読取データを記憶する前に、1つのブロック以外の読取データを消去するものを示したが、読取データを消去するタイミングは、適宜変更することができる。例えば、2以上の所定数の読取ラインを記憶した後に消去してもよく、あるいは、RAM28の使用量が所定の基準値を超えたときに消去しても良い。
【0089】
(4)上記実施形態では、ブロック画像データと部分印刷データとが1対1で対応するもの(言い換えれば、ブロック画像データによって表される画像と部分印刷データによって表される画像とが同じもの)を示したが、本発明によれば、これらは1対1で対応しなくても良い。例えば1個のブロック画像データから2つまたはそれ以上の部分印刷データを生成しても良く、あるいは、2つまたはそれ以上のブロック画像データから1つの部分印刷データを生成しても良い。
【0090】
(5)上記実施形態では、2in1印刷の際に、ユーザによる縦書き・横書きの指定に基づいて原稿30をセットする際のページ順を通知するものを示したが、本発明によれば、ユーザが印刷画像のページ順そのもの(左右いずれの側が先のページになるか)を指定するようにしても良く、あるいはCPU26が設定された言語に基づいてページ順を判断し、それに応じて原稿30をセットする際のページ順を通知しても良い。
【0091】
(6)載置部12の周辺に原稿30を載置する向き(原稿の上をいずれの方向に向けるか等)をユーザに伝えるためのガイドを設けても良い。あるいは、原稿30の向きを示すメッセージ等を表示部17に表示しても良い。
【0092】
(7)上記実施形態では、原稿のページ順や原稿読み取り中である旨をユーザに通知するメッセージを表示部17に表示するものを示したが、これに限らず、例えばランプを点灯させることで通知しても良く、あるいは音声で通知しても良い。
【0093】
(8)上記実施形態では、静止された原稿30に対して読取部13を読取副走査方向に移動させるものを示したが、本発明によれば、原稿30側を読取部13に対して移動させる構成としても良く、あるいは両者を互いに移動させる構成としても良い。また、上記実施形態では、印刷主走査方向について静止された印刷部23に対してシート35を移動させるものを示したが、本発明によれば、印刷部23側をシート35に対して印刷副走査方向に移動させる構成としても良く、あるいは両者を互いに移動させる構成としても良い。
【0094】
(9)上記実施形態では、読取制御部、生成部、印刷制御部をいずれも同じCPU26を用いて実現する例を示したが、本発明によれば、これらは、互いに別のCPU、若しくはASICやその他の回路によって構成することができる。
【符号の説明】
【0095】
10…印刷装置、13…読取部、16…操作部、17…表示部、23…印刷部、26…CPU、28…RAM、30…原稿、35…シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
読取主走査方向に沿うように配置された複数のセンサを有する読取部を含み、前記読取部と原稿との少なくとも一方を、読取副走査方向に相対的に移動させることによって前記原稿を読み取り、前記原稿を表す読取データを出力する読取制御部であって、前記複数のセンサはN個(Nは2以上の整数)のブロックに区分されており、前記原稿を読み取るために前記読取副走査方向への前記相対的な移動をN回実行する前記読取制御部と、
前記読取データに含まれるN個のブロック画像データを順次記憶する記憶部と、
前記順次記憶される前記N個のブロック画像データを順次用いて、印刷データを構成する複数の部分印刷データを順次生成する生成部であって、前記印刷データは印刷対象の印刷画像を表し、前記各部分印刷データは、前記印刷画像の一部であり、かつ、前記読取副走査方向に平行な印刷主走査方向に沿う部分印刷画像を表す、前記生成部と、
印刷部を含み、前記印刷部とシートとの少なくとも一方を印刷副走査方向に相対的に移動させつつ、前記順次生成される前記複数の部分印刷データを用いて、前記印刷主走査方向に沿う複数の前記部分印刷画像を順次印刷することによって、前記印刷データによって表わされる前記印刷画像を印刷する印刷制御部と、
を備える印刷装置。
【請求項2】
請求項1に記載の印刷装置において、
前記記憶部に記憶可能な記憶容量は、1個のブロック画像データのデータ量よりも大きく、N個のブロック画像データのデータ量より小さい、印刷装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の印刷装置において、
請求項1又は2に記載の印刷装置において、
前記読取制御部は、前記読取副走査方向への前記相対的な移動を1回実行する際に、N個のブロック画像データを含む前記読取データを出力し、
前記記憶部は、前記読取副走査方向への前記相対的な移動を1回実行する際に、前記読取データに含まれる前記N個のブロック画像データのうちの1個のブロック画像データを記憶する、印刷装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の印刷装置において、
前記読取制御部は、前記読取副走査方向の一端側に位置する開始位置から他端側に位置する終了位置へのM回目(Mは1以上N未満の整数)の相対移動を実行し、続いて、前記開始位置から前記終了位置へのM+1回目の相対移動を実行することで、前記原稿の読み取りを実行する、印刷装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の印刷装置において、
前記印刷部は、前記主走査方向に沿う1つの印刷ラインを印刷し、
前記印刷制御部は、1つの前記部分印刷データに基づいて、前記印刷部が複数の印刷ラインを印刷することにより部分印刷画像を印刷する、印刷装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の印刷装置において、
前記印刷制御部は、前記生成部が1つの前記部分印刷データを生成したことを契機として当該部分印刷データに基づく部分印刷画像の印刷を開始する、印刷装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の印刷装置において、
前記生成部は、前記記憶部に前記ブロック画像データが記憶される毎に、当該ブロック画像データから前記部分印刷データを生成し、
前記印刷制御部は、前記部分印刷データが生成される毎に、当該部分印刷データに基づく部分印刷画像を印刷することで、前記N個の部分印刷画像からなる前記印刷画像を印刷する、印刷装置。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の印刷装置において、
前記読取制御部が前記相対的な移動をN回実行する期間中に、読み取り動作中であることをユーザに通知する第1通知実行部を備える、印刷装置。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の印刷装置において、
2ページ分の原稿を1ページのシートに印刷する集約印刷の実行指示を受け付ける第1受付部を備え、
前記集約印刷の実行指示が受け付けられた場合に、前記読取制御部は、2ページ分の原稿を順次読み取り、前記印刷制御部は、前記2ページ分の原稿を表す印刷画像を1ページのシートに印刷する、印刷装置。
【請求項10】
請求項9に記載の印刷装置において、
前記集約印刷を実行する際の前記2つの印刷画像のページ順を特定する指示を受け付ける第2受付部と、
前記集約印刷を実行する際に、前記2つの印刷画像が前記ページ順となるように前記読取制御部が前記2ページ分の原稿を読み取る順序をユーザに通知する第2通知実行部と、を備える印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−119919(P2012−119919A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−267510(P2010−267510)
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】